Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 「沖縄2大紙」の歴史から見る反日思想 2014.11.08 文/HS政経塾 4期生 幸福実現党 大阪本部副代表 数森圭吾 ◆沖縄の2大紙 沖縄では11月16日に沖縄県知事選挙の投開票が行われ現地新聞も選挙関連の記事を多く報道しております。 沖縄には「琉球新報」と「沖縄タイムス」という新聞があり、両紙は「沖縄2大紙」とよばれています。この2紙は反日、反米的主張が多いと言われていますが、その背景を歴史的な視点から検証してみたいと思います。 ◆アメリカ軍と2大紙の創刊 先の大戦において、沖縄本土に上陸した米軍は1945年4月1日「琉球列島米国軍政府」を設置し沖縄占領統治を開始しました。ここにおいて米軍政府は沖縄と本土の分断し、沖縄統治を円滑にすすめるために反日宣伝工作を行います。 米軍の沖縄統治は本土のように日本政府を通した間接統治ではなく直接統治でした。このため米軍政府のとった検閲政策はプレスコードやラジオコードによる検閲ではなく、直接米軍の方針を反映できる米軍広報機関として現地に新聞社をつくるという直接的なものでした。 そこでつくられたのが占領下初の新聞である「ウルマ新聞」であり、これは現在の「琉球新報」です。創刊は沖縄戦終結直後の1945年7月25日。この新聞は事実上の「米軍広報宣伝紙」とも言えるものでした。 この新聞の記者であったある邦人は、この新聞をつくることになった際に「米国の宣伝をする新聞をつくるとスパイ扱いされるから御免だとは思ったが、断ると銃殺されるかもわからず、否応なかった」(「沖縄の言論」辻村明、大田昌秀)と話しています。 また、琉球新報と並び、沖縄を代表する新聞である「沖縄タイムス」(1948年7月1日創刊)の創刊号では、当時の社長である高嶺朝光氏が次のように語っています。 「吾々はアメリカの暖かい援助のもとに生活している、この現実を正しく認識することはとりも直さずアメリカの軍政に対する誠実なる協力であり、また、これが沖縄を復興する道である」 さらに同紙創刊者の一人は、 「沖縄タイムスの特色は創立スタッフが戦前にも新聞記者を経験していたことです。戦時中、大衆を戦争に駆り立てたという、(中略)この大きな罪を背負いつつ『立ち直って、反戦の立場からもう一度、新聞をつくってみよう』との意気込みがあった。それは一方で、新聞人としての贖罪の意味ともなり『新の平和を目指す新聞を作る』という心があったんです」(沖縄タイムス1993年7月1日) と語っています。 これらの発言から両紙の原点が「戦争への贖罪」と「親米反日」というアメリカの宣伝工作にあったことがわかります。 ◆アメリカによる沖縄復興と左翼思想 戦後、米軍統治によって沖縄ではインフラ整備、医療技術の飛躍的向上が果たされました。また米軍基地周辺では経済が活性化し、戦後急激な復興と発展を遂げています。 このように戦後の沖縄復興に対してアメリカが果たした役割は非常に大きいということができます。戦後、日米の関係は変化し、現在ではアジア諸国の安全保障にとっても両国の友好関係は非常に重要なものになっています。 しかし、1972年の沖縄返還から40年以上たった現在、米軍統治下でつくられた「琉球新報」と「沖縄タイムス」は、ある意味において創刊時と変わらず反日的主張を行い続けているとともに、逆に「反米」も強く打ち出しています。 これは、創刊当時の反日思想を土台としながら、そこに基地問題や補償金などの戦後新たに発生した切り口から左翼思想が入り込んでしまった結果であると考えられます。 知事選を控え様々な情報が飛び交い、各紙がそれぞれの主張を展開しています。「沖縄独立」などといった言葉もよく目にするようになっていますが、私たちはこのような「沖縄2大紙」の歴史を知り、そのスタンスを把握したうえで、正しく情報を読み取る必要があるのです。 北朝鮮との交渉の行き詰まり 今こそ、「邦人救出」を自衛隊法に盛り込め 2014.11.03 文/HS政経塾3期生 森國 英和 ◆北朝鮮との交渉の行き詰まり 安倍晋三首相は10月27日から30日にかけて、日本人拉致被害者に関する再調査について、北朝鮮側の報告を受けるため、政府代表団を北朝鮮・平壌に派遣しました。 代表団の訪朝に先立ち、安倍首相は「拉致問題解決が最優先課題だ」と強調。しかし、今回の再調査報告において、北朝鮮側から得られた成果はほとんどありませんでした。 日本が、北朝鮮の拉致は「我が国に対する主権の侵害」と認識しながら、ほとんど進展させられない最大の原因は、(空想的)平和主義に縛られる日本側の「押し」の弱さにあるように見えます。 肝心の自衛隊が法制度に縛られて、特殊部隊による邦人救出・奪還といった強制力の行使を実行できないことが、日本側の弱みです。 ◆従前の自衛権発動の基準に縛られる日本 今年の3月6日の参議院予算委員会で、「北朝鮮で内乱が発生した際、拉致被害者の救出を行えるか」との質問に対し、安倍首相は、「自衛隊の邦人救出には、相手国(北朝鮮)の同意が必要となるため困難。他国が国際法で認められているものも、現在の自衛権発動の基準のままでは難しい」と答えています。 現在の9条とその解釈が、自衛隊の行動を制約している現状を説明したものでした。実際に有事が起こったら、韓国やアメリカに奪還を依頼するしかないとの発言もあります(3月4日参予算委・安倍首相)。 このような、平時はもちろん有事の時にさえ「北朝鮮に自衛隊を派遣できない」という日本側の弱みは、拉致交渉の現場で北朝鮮に見透かされています。 現在の安倍内閣は、集団的自衛権に関する憲法解釈の変更に夏まで取り組んできましたが、「拉致解決が最優先」と言うなら、邦人救出に関する憲法解釈も整理しておくべきでした。 ◆社会党に骨抜きにされた自衛隊法の規定を変更せよ 今からでも遅くはありません。政府は早急に、自衛隊法84条の3「邦人輸送」の改正と憲法解釈の見直しに取り組むべきです。 これは、拉致被害者の救出のみならず、国外(特に政情不安定な途上国)に進出する日本企業の安全のためにも、必達の課題です。安倍首相は、政権発足直後に、アルジェリアで日本人10名がテロリストに拘束・殺害されたことを忘れたわけではないでしょう。 現行の自衛隊法の規定のままでは、在外邦人に迫る緊急事態に、自衛隊はほとんど対応できません。自衛隊の派遣は「安全が確保された場合」のみに限定されているからです。 元をたどればこの条項は、1994年11月に改正された際に盛り込まれたもので、改正当時は、村山富市(自社さ連立)政権でした。 立法の過程で、「邦人救出を名目として、自衛隊の海外派兵が可能となる」と主張した社会党の影響が色濃く反映され、結果として、「緊急事態だから自衛隊が求められているのに、安全が確保されない場合は派遣できない」という自己矛盾を含んだ規定になったのです。 根底に、「海外の居留民保護が、戦前の日本軍の海外派兵の口実となった」という歪んだ歴史観があることは言うまでもありません。このようにして、「邦人救出」は骨抜きにされたのです。 この規定を改正し、いざという時には、自衛隊の特殊部隊等による邦人救出作戦を実行できる法制度にしておくべきです。手持ちの外交カードに、このようなフィスト(げんこつ)を欠いているから、北朝鮮を譲歩させて拉致被害者を取り戻せないのです。 ◆自衛隊が邦人救出をできなければ、日本の外交史上最大の汚点になる 今年再開された日朝交渉は、拉致被害者の奪還に加え、外交戦略上の意味も大きいと言えます。 東アジアの国際関係は、昨年末に北朝鮮のナンバー2・張成沢氏が処刑されて以降、中国と韓国の親密化、北朝鮮とロシアの接近という新たな様相を呈し始めています。 日本としては、戦後70周年に向けて反日攻勢を強める中国と韓国を牽制する上でも、北朝鮮との拉致問題をめぐる外交交渉を成功させることが重要です。 また、日本は朝鮮半島有事の際、北朝鮮国内の拉致被害者や在韓邦人3万人のみならず、諸外国人の救出の責任も求められます。 内閣安全保障室長を務めた佐々淳行氏は、「朝鮮半島有事の際は、2万人の在韓フィリピン人の救出をお願いしたい」との要請がフィリピン大使から来ている、との情報を紹介している(『彼らが日本を滅ぼす』佐々淳行著/幻冬舎)。 邦人救出では各国が連携することが多く、イラン・イラク戦争の時にはトルコが日本人200人を救出、アルバニアでの暴動の際にはドイツが日本人10人を救出しました。 朝鮮半島に最も近い日本が国際的道義を果たさないとなれば、日本外交史上最大の汚点となるでしょう。日本は国際的信用を失い、ASEANや印豪との連携強化、国連常任理事国入り等の取組みを大きく後退させることにもなるのです。 このように、拉致問題から見ても、日本の外交戦略としても、「邦人救出」をめぐる自衛隊法改正と憲法解釈の見直しは急務です。「 邦人救出」は、従来の自衛権発動の類型で捉えるべきではなく、憲法の趣旨に沿って再整理できると考えます。一刻も早くこの議論と立法に着手し、日本は、拉致問題解決のための交渉を有利に進めていかなければなりません。 朝鮮半島における紛争で、日本は「国家主権」を守れるか 2014.11.01 文/静岡県本部副代表 江頭俊満 ◆集団的自衛権の行使は必要 日米両政府は10月8日、17年ぶりに見直す「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」の中間報告をまとめましたが、日本の集団的自衛権をどう反映させるのか、有事には至っていないグレーゾーン事態に両国でどう対応するのかは、日本側が関連の法整備を遅らせたため、具体的な記述は最終報告まで見送られることになりました。 さて、朝鮮半島の紛争拡大は、避けなくてはならない事態ではありますが、現実的に考えなくてはならない事案であり、朝鮮半島で戦争状態、あるいはそれに近い緊張状態が起こるなら、日本は米軍の最前線基地と後方支援基地にならざるを得ません。 「米軍を支援すると日本が戦争に巻き込まれるから、集団的自衛権の行使を認めない」ということは、きわめて独善的であり、日本は世界から孤立し、国民の生命さえも危険にさらされる結果となるでしょう。 日本は、現在の「安全保障」体制のままでは「朝鮮半島有事」という激震に対して何も対応できず、国際的貢献はおろか、「国家主権」を守ることさえもできず、外的環境にただ右往左往するだけになります。 ◆「邦人救出」という大きな課題 必ず想定しておかなくてはならないことは、朝鮮半島から大量の難民が日本に押し寄せてくるということであり、その時に日本は、人道上の理由から全力を挙げて支援が求められることになりますが、それと同時に「邦人救出」という大きな課題もつきつけられるはずです。 ここで、考えておかなくてはならないことは、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)においては、米軍が「邦人救出」をすることは明文化しておらず、大量の難民が発生している状態で、米軍が日本人だけを区別して救出してくれるということは期待できないということです。 日本政府が、「周辺事態」が発生した際の「邦人救出」に関する対策を何も講じていないというのは、全くの責任放棄と言わざるを得ません。 現行法では、自衛隊の平和維持活動のための海外派遣はできても、「周辺事態」発生時の「邦人救出」のための自衛隊の海外派遣は想定されていません。 「周辺事態」発生時における「邦人救出」のための自衛隊の派遣に関する「自衛隊法の改正」と、具体的な自衛隊の「行動基準」を整備するとともに、「自衛隊と民間との協力」体制も策定しておかなくてはなりません。 ◆朝鮮半島有事に際して 1952年の朝鮮戦争下になされた「李承晩ライン」の設定は、公海上における違法な線引きであるとともに、韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であることは、周知のことです。 しかし、1949年、韓国政府が「対馬」領有を宣言し、連合軍占領下で主権が制限されている日本から「対馬」編入を要求した歴史があることはあまり知られていません。 日本は、朝鮮半島における紛争の混乱の中で、領土の一部が他国に占拠される可能性も想定した「安全保障」体制を整えておくべきでしょう。 また、日本は、「朝鮮半島有事」の終息後を視野に入れた「安全保障」体制も考えておかなくてはなりません。 「朝鮮半島統一」が実現したあとで、民族としての結束を高めるため、外部に緊張を作り出すという政治的手段が選択される可能性があり、社会的に不安定な状態が続く場合、「統一朝鮮政府」が国外に緊張を生み出す相手として、日本を選ばないとは限りません。 ◆「朝鮮半島統一」後の安全保障体制 「朝鮮半島統一」が達成されたとしても、それは直ちに「日本周辺の安定」につながらないという現実を覚悟しておくことが必要です。 国際関係において、いかなる問題が起きる可能性があるかを研究し、それが「顕在化」しないように他国との外交問題にあらゆる手段を講じることが「安全保障の基本」となります。 アメリカのオバマ大統領と安倍首相が4月24日、東京・元赤坂の迎賓館で首脳会談を終えて共同記者会見を開いた際に、オバマ大統領は冒頭のあいさつで、「日本の施政下にある領土は、尖閣諸島も含めて日米安全保障条約の第5条の適用対象となる」と述べました。 しかし、知っておかなくてはならないことは、「領土問題」に起因する紛争では、「日米安全保障条約」は基本的には機能しないということです。 また、「統一朝鮮」においては、「核武装をした大規模な軍隊ができる」可能性があり、それを想定した「国土防衛体制」を構築しておくことも必要でありましょう。 朝鮮半島で戦争が起きた場合、その終結のあり方が、アジア・太平洋地域の安全保障環境に大きな影響を与えることは間違いありません。 今、アメリカが「世界の警察」としての役割から降りようとしているなかで、日本は大局的な観点をもって、世界のリーダー国家への道を大きく踏み出すべき時です。 失業対策から雇用創出へ――シュレーダー改革から学ぶ 2014.10.30 文/HS政経塾1期卒塾生 伊藤のぞみ ◆ドイツ経済、マイナス0.2%成長の衝撃 ヨーロッパ経済を牽引していたドイツ経済の経済成長率(GDP成長率)が-0.2%であったということは、前回も触れました。 ドイツはロシアから天然ガスの37%を輸入しており、貿易の取引額は全体の12.5%を占めています。ドイツ景気停滞の第一の原因はロシアへの経済制裁です。 ただ、ドイツ国内では、もう一つ原因があるのではないかといわれています。それが、メルケル首相の経済政策です。 実は、メルケル首相の前にドイツ首相をしていた社会民主党(SPD)のゲアハルト・シュレーダーはSPDの党首でありながら失業手当の削減、労働規制の緩和、社会保障改革、法人税減税を行ない、東西ドイツ統一以降「欧州の病人」といわれたドイツ経済を復活に導きました。 しかし、失業手当の削減と社会保障の縮小を断行したため、従来のSPD支持者を失い、05年の連邦議会選挙でメルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)に僅差で破れ、政権を去りました。 ◆左派色の強い大連立政権 現在、問題とされていのは昨年12月に発足した大連立政権が立案した経済政策です。 メルケル首相が率いるCDUは三ヶ月の交渉を経てキリスト教社会同盟とSPDの三党で大連立政権を成立しました。 連立政権参加したSPDは8.5ユーロ(約1200円)の法廷最低賃金の導入や、条件を満たした高齢者に対し、年金の支給開始を二年間前倒しすることを認め、シュレーダー改革とは全く別の方向に舵を切りました。 その影響が出てドイツ経済が停滞しているのではないか、という見方が広がっているため、メルケル首相もシュレーダー改革の方向に針路を戻そうとしているとも伝えられています。 ◆シュレーダー改革-アジェンダ2010-の概要 それでは、再評価されつつあるシュレーダー改革「アジェンダ2010」について概要を見ていきます。 この改革の成果が現れるのが2010年頃になるという予測のもとつけられました。この「アジェンダ2010」はフォルクスワーゲンで労務担当役員をしていたペーター・ハルツを委員長とした委員会の報告をもとにつくられ、2003年から実施されました。 「アジェンダ2010」は改革の成果が出るのが2010年頃になる、ということでつけられたものです。シュレーダー元首相が最も重視したことは、「失業者の削減」です。 ▼2003年に施行された政策 ・失業者を派遣労働者として登録し、仕事を紹介する人材サービス機関を設置する ・起業を通じた自立プログラム ・所得税、社会保険料が部分的に免除される低賃金制度の導入 ▼2004年に施行された政策 ・ハローワーク機能の強化 ・失業手当の受給期間を短縮 ▼2005年に施行された政策 ・半永久的に給付していた失業扶助と社会扶助を統合し、新しい失業給付に統合 最後にあげた失業扶助の廃止によって、ドイツの失業率が2.8%低下したと、ドイツ連邦銀行のミヒャエル・クラウゼと米シカゴ大学のハラルド・ウーリッヒ教授は論文で述べています。 さらに、面白い政策が「労働時間貯蓄制度」の導入です。これは時間外労働に関して割増賃金を払うのではなく、貯蓄のようにためておいて、仕事が暇になったときに消化する制度です。 これによって景気の動向に雇用が左右されることなく、繁忙期には労働時間を貯めておき、閑散期には貯めた労働時間を使うので、仕事がなくなったからといって解雇される心配はありません。 ※会社は解雇する場合、貯蓄した労働時間に見合った割増賃金を払う必要がある。 参考『独の労働市場改革に学べ』鶴 光太郎 http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/tsuru/21.html ◆左翼思想は国を衰退させる 幸福の科学グループの大川隆法総裁の近著『国際政治を見る眼』には、「『左翼思想が流行ってくると、国が凋落する』ということを、もっと徹底的に知ったほうがよいでしょう。」(p.129)とあります。 『国際政治を見る眼――世界秩序[ワールド・オーダー]の新基準とは何か』大川隆法著 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1307 一つの国という大きなくくりから見ると、失業者が多いということは養わなければならない人が多い、ということです。家族であっても、扶養者が2人、3人、4人であれば養うことができても、10人、20人、30人であれば苦しくなってくるでしょう。 ですから、政府としては働く意欲のある人に仕事を紹介する、新しい仕事を創ることで働いてもらい、養わなくてはいけない人を必要最低限にすることが最優先課題です。 幸いなことに、日本には勤勉の美徳が文化として根付いています。この美徳の上に空前の繁栄を実現し、世界に拡げてゆきたいと思います。 平和を守るために憲法改正とワシントンを攻略せよ! 2014.10.29 文/HS政経塾2期卒塾生 服部まさみ まず、始めに10月26日に鋭い戦略眼で国際関係を論じられ、日本を導いて下さった外交評論家・岡崎久彦先生が亡くなられました。心からの感謝を捧げると共にご冥福をお祈り致します。 ◆押し寄せる中国漁船 今月に入り、日本の領海で中国の不穏な動きが活発化しています。 尖閣諸島周辺では中国公船が4日連続で航行し、小笠原諸島の海域では中国漁船による珊瑚の密漁が相次いでおり、13日に46隻、24日には113隻の中国漁船が確認されています。 海上保安庁は「一獲千金を狙った違法操業で、尖閣諸島の活動とは別」との見方を示していますが、漁民に見せかけ、武装した「海上民兵」である場合も多く、中国が実行支配を強めている南シナ海では、中国軍に訓練された海上民兵が、紛争に動員されています。 尖閣諸島では領海侵犯の中国漁船と海上保安庁との間でトラブルが激増しています。その数は、今年1~9月だけで208件にものぼり、昨年一年間の2倍、2011年の26倍にもなります。 ◆小笠原海域で密漁を行う中国漁船の目的 不気味な動きを見せる中国漁船の目的は一体何でしょうか。 近現代史研究家・ジャーナリストである水間政憲氏によると、中国の集団行動の裏には必ず隠された中国政府の謀略が潜んでいるといいます。 小笠原海域の漁船団の目的は、珊瑚密漁だけではなく海上保安庁の巡視船の配備状況とその能力をテストしています。 それは、尖閣諸島を1000隻規模で襲ったとき、海保の対処の限界を探っており、尖閣諸島沖ではなく、小笠原海域で練習しているのです。 現在、中国がテストしているのは、小笠原海域で海保の5隻の巡視船では中国漁船100隻に対処できない現状を確認したことで、尖閣諸島の巡視船30隻では1000隻を取り締まることができないというデータをとっています。 (参照:「水間条項-国益最前線ジャーナリスト 水間政憲のブログ」) 日本は、一刻も早く、ミサイルを装備した巡視船を大量に緊急配備する必要があります。決して、集団的自衛権行使容認の閣議決定だけでは十分ではなく、防衛力を高めるための憲法改正に今すぐ取り組まなければなりません。戦争をするとかではなく、逆にそれが中国の横暴を食い止める抑止力となります。 ◆揺らぐ日米同盟 日本の安全保障の要である日米同盟も本当に機能するかどうか不安が拭えないのが現状です。 オバマ政権は、アジア・リバランス(再均衡)という日米韓の枠組みを軸にアジア諸国と協調し、中国の拡張主義を阻止する外交政策をとっています。そのため、日本の集団的自衛権行使容認を歓迎する一方で、安倍政権はナショナリズム的要素が強いとして警戒感があることも事実です。 実際に、バイデン副大統領やライス大統領補佐官などの側近や政府高官、民主党を支えるシンクタンクには親中派が多いと言われています。 中国は、2020年までにアジアの覇権を握ることを国家戦略とし、その目標を達成するために日米同盟に揺さぶりをかけていますが、 米国の政治の中枢で親中派を増やし、米国が中国に対抗することは「国益に反する」と考えるようになったことは、すでに中国の情報戦が勝利していると言えるのかもしれません。 まさに、「戦わずして勝つ」孫子の兵法そのものです。 ◆日本はワシントンを攻略せよ このような状況において、日本が為すべきことは、憲法改正を進めると共に、ワシントンにおいて日本の存在を早急に強める努力が必要です。 ワシントンは米国の政策決定の場であり、世界銀行やIMFなど強力な国際機関や世界的に影響力があるマスメディア、大学、シンクタンク、NGOがひしめき合っています。 「世界の権力の要」であるワシントンで存在感を示すことは、同時に世界に影響を与えることになります。そのため、ワシントンを舞台に各国の競争が年々、激しくなっています。 特に、中韓の存在が大きくなっていますが、彼らは早くからワシントンが外交政策の要の場所であることを認識し、莫大な予算と人材を投入し、活動拠点を増やしてきました。 反対に日本は、伝統的にニューヨークでの活動に重点を置き、特に90年代以降はワシントンでの予算を減らし、活動拠点を閉鎖してきました。 その結果、米国における「アジアのリーダー」としての日本の立場が揺らいでいます。しかし、その状況をただ傍観していては、日米同盟がワシントンで生き残り、繁栄し続けることはありません。 ワシントンを攻略するためには、従来の外交やロビイストを雇い、米政府にだけ働きかけるのではなく、草の根的に、法律事務所、大学、シンクタンク、メディア、国際機関などと結びついた人的ネットワークやコミュニティを網の目のように張り巡らせる努力が必要です。 日本は古い認識力を変え、もっとスピーディな対応と、ワシントンに資源を振り分けることが大きな課題です。 言論を武器として、アジアの平和と繁栄のために日本の存在が不可欠であることを真剣に世界に訴えていく必要があるのです。国際世論を味方にすることは、国内世論を作る後押しにもなるのです。 参考文献:ケント・カルダー著『ワシントンの中のアジア』中央公論新社 武器輸出外交で日本は安全保障のパートナーを目指せ! 2014.10.27 文/幸福実現党 神奈川県本部副代表・HS政経塾4期生 壹岐愛子 ◆新三原則により鎖国が解かれた日本 2014年4月1日、武器輸出三原則に代わる防衛装備移転三原則が閣議決定されました。日本はこれまで戦争当事国のみならず、全ての国に対して原則的に武器輸出禁止していました。 今回の新三原則により、国際協同開発など日本の安全保障に基づいた場合において、武器輸出が可能になり、世界は今、鎖国が解かれた日本の防衛技術への関心が高まっております。 初の本格的な自国の武器輸出として注目されているのが、オーストラリアへの潜水艦輸出です。今月16日に行われた日豪防衛相会談において、潜水艦の共同開発に向けた協議を開始することで合意をとっております。(10月17日読売新聞) 潜水艦の更新を決定していたオーストラリアは以前から日本の潜水艦技術に注目しておりました。日本の潜水艦技術は世界トップレベルであり、今回共同開発される予定の「そうりゅう型」はスターリングエンジンを搭載し、非常に静かなことが特徴的です。 また、原子力潜水艦とは違い、通常型の潜水艦は数日で充電切れになり浮上しますが、「そうりゅう型」は2週間も潜伏することができます。 ◆技術はそのまま国家の抑止力になる 今回、留意しなければならないのが、「どこまで日本の防衛技術を共有するか」という点です。 国際共同開発で忘れてはならないことは、優れた技術力はそれだけで国家の抑止力になるため、鍵となる技術や兵器の開発力は国内に保持する必要があります。 例えば、日米の戦闘機共同開発においても、重要な部分はブラックボックス化されており、情報共有されておりません。 今回も全ての最新技術を盛り込んだ潜水艦ではなく、設計や能力を一部変更した改造艦で共同開発することが大切です。 ◆潜水艦の需要高まる東南アジア 潜水艦のニーズがあるのはオーストラリアだけではありません。今、東南アジアを中心に潜水艦の輸出は急増しています。 例えば、ベトナムはロシアから潜水艦6隻を購入決定しており、2016年までに引き渡す予定です。また、インドネシアも、韓国に潜水艦3隻を依頼し、さらに2020年までに12隻増強する予定です。シンガポールもドイツから2隻購入する契約がとれています。 こうした背景にあるのは、中国の南シナ海への進出です。 自国の領有権を拡大しようとする中国に対して、隠れているだけで抑止力につながる潜水艦の需要は今後ますます高まっていくでしょう。日本はこうした友好国に対して積極的に武器輸出を行うべきです。 しかし日本は武器輸出に関しては他国よりも遅れをとっています。すでに競合が数か国進出している中において、日本の取るべき戦略はソフト面を含めた複合提案です。 潜水艦の運転能力は早くても5年かかると言われるほど難易度の高い操縦技術です。日本は友好国の操舵員候補生を日本に留学させ、永続的に日本とのパイプをつくることも必要でしょう。 また、日本は哨戒機をはじめとした対潜技術関連の情報を他国より多くもっております。人材育成力、対潜知識を活かし、ただの販売に終わらず、相手国との堅実な同盟を見据えた提案をすべきです。 ◆同盟国・友好国への武器輸出は抑止力になる 今後、日本の防衛技術を東南アジアに武器輸出することが新たな外交手段になることは間違いありません。防衛技術を共有し、武器輸出をすることそれ自体が中国への抑止力となります。 新三原則による武器輸出は、世界の平和維持貢献に消極的な体制から、積極的な働きかけができる体制作りです!それは、日本が安全保障のパートナーになるチャンスでもあります! アジアに責任をもち、外交手腕を発揮していくことがこれからの日本のあるべき姿です。 広島から真の世界平和運動を! 2014.10.24 文/幸福実現党広島県本部副代表 佐伯 知子 ◆8月6日の広島 今年8月6日、広島市では67回目となる平和記念式典が執り行われました。43年ぶりの本格的な雨の中、式典で松井一美広島市長は次のような″平和宣言″をしました。 「『絶対悪』である核兵器の廃絶へ、武力ではなく、人と人とのつながりを大切に未来志向の対話ができる世界の構築が不可欠。」 「日本国憲法の崇高な平和主義の下で戦争をしなかった事実を重く受け止め、名実ともに平和国家の道を歩み続けるよう、政府に求める。」(2014年8月7日中国新聞朝刊より) 核保有や武力を「絶対悪」とし、戦後日本を守ってきた憲法9条は決して改正してはならないとする立場での宣言でした。 この日、式典会場の外側では、全国から集まった「平和勢力」と称される運動員らも大きな垂れ幕を掲げ、マイクを握り、憲法改正や集団的自衛権を激しく非難していました。 同日に開催された広島市主催の「被爆者代表から要望を聞く会」では被爆者側が安倍総理に集団的自衛権の閣議決定の撤回を要望し、原水爆禁止世界大会・広島大会においても「集団的自衛権行使容認に反対する特別決議」がなされました。 いずれにしても憲法9条への強い信仰を感じた8月6日でした。 ◆原動力は「自虐史観」 彼らが憲法9条死守!を言い続ける原動力となっているのは何でしょうか。その根源にある思想が東京裁判史観、すなわち「自虐史観」です。つまりこういうことです。 ☆日本はかつて侵略戦争を行い、南京大虐殺や従軍慰安婦に言われるように、アジアの人々を数多く犠牲にし、多大な迷惑をかけた。 ☆日本がそのような犯罪国家であるので、正義の国アメリカはやむをえず日本を空爆し、原爆を落とさざるをえず、結果として多大な犠牲者を出すに至った。 ☆こうした多くの犠牲と引きかえに、日本は憲法9条を手に入れたのであり、憲法9条があるからこそ、その後日本は悪事を犯すことなく今日まで平和を享受できたのである。この教訓と反省のために犠牲となった多くの人々の為にも、なんとしても憲法9条は死守しなければならない。 ◆明かされる不都合な「真実」 ところが、今年に入って彼らが平和運動の原動力としていたこれらの論拠が大きく崩れ始めました。 河野談話が日韓の合作であったことを報じた1月1日の産経新聞に始まり、2月の石原元官房副長官の河野談話作成過程に関する国会証言、そして8月には「慰安婦問題」について朝日新聞が自らの報道についに誤報を認めました。 続いて、いわゆる「南京大虐殺」の問題も、証拠として上げられた「婦女子を駆り集めて連れて行く日本人兵たち」と解説された写真について、それを取り上げた本多勝一氏が「誤用」を認めました。(週刊新潮9月25日号) この写真は、当時「アサヒグラフ」(朝日新聞社)に取り上げられた「我が兵に護られて野良仕事より部落へ帰る日の丸部落の女子供の群」であり、歴史の捏造であったということが明かされ始めました。 歴史の捏造でつくられた「自虐史観」が間違いであったのなら、憲法9条を死守しなければならないという根拠が崩れます。 ◆真実に基づいた平和運動を 日本が軍事力を持つと、再び侵略国家になるというのが平和勢力の言い分ですが、今、実際にアジアの平和を脅かしているのは日本ではなく、中国や北朝鮮であるということは国際的にも明らかです。 そんな中での現状の反核・平和運動は、これらの国の覇権欲を増徴させ、結果的に戦争を招き寄せてしまうのだということを知らねばなりません。 先の大戦で日本が戦ったことには、欧米列強の植民地支配からアジアの人々を解放し、白人優位の人種差別政策を打ち砕くという大義がありました。 敗戦し、大きな犠牲を払いましたが、結果としてアジアの多くの国々は独立を果たし、大義は遂げられました。世界中の有色人種にも勇気を与え、アフリカ諸国の独立にも影響を与えました。 この真実を、日本国民に、世界に、そして先の大戦で亡くなられた方々にも伝えなければなりません。日本が悪かったから戦争が起こったのではありません。日本が悪かったから犠牲になったのではないのです。 日本はこの真実に基づき、かつての日本がそうであったように、真の世界平和に貢献するという公的な義務を果たさなければなりません。そのために、誤った自虐史観に基づく「河野談話」「村山談話」を白紙撤回し、政府の公式見解として新たな談話を発表するべきです。 また、憲法9条を改正し、正当な防衛力・軍事力を持つことで、覇権主義国家の暴走を止めなければなりません。戦後70年、自虐史観に終止符を打つ時が来ています。 歴史認識を改め広島の平和運動も、真の世界平和に向けてのリーダーシップをとれる、強く、豊かで精神的高みを有する国づくりへの運動へと変わらなければなりません。 朝鮮半島有事の際、日本に備えはあるのか? 2014.10.22 文/HS政経塾第2期卒塾生 幸福実現党世田谷区代表 曽我周作 ◆日本が訪朝団を派遣 菅官房長官は22日の会見で、拉致問題に関して北朝鮮の特別調査委員会と日本側の担当者が28日、29日に平壌で協議することを発表しました。 今回日本側から北朝鮮に向けて担当者が派遣されるわけですが、これまで第三国での協議が重ねられてきました。 どうして今回、日本側から北朝鮮に行くように、北朝鮮側が求めてくるのでしょうか。 また、「今回は拉致被害者の安否などを示す1回目の通報とはならない」と菅官房長官が述べていますが、何のために、「今このタイミングで」北朝鮮に日本側から行かなければならないのかという事に強い疑問が残ります。 拉致被害者家族の方々も非常に複雑な思いの中にあるでしょう。 ◆きな臭い朝鮮半島情勢 一方このタイミングを見計らったかのように、北朝鮮で今年5月から拘束されていた米国人男性のジェフリー・ファウル氏が解放されました。 これは北朝鮮側が対話姿勢を演出する目的があるのかもしれません。あまりにもタイミングが合いすぎているように感じざるを得ません。 しかも、韓国で産経新聞の前支局長が在宅起訴され、韓国からの出国をできない状況を延長される中で、日本だけではなく、世界の各国から韓国政府への懸念が寄せられる中でのことでもあります。まさに、「あてつけ」の如きです。 さらに、「ロシア政府は、日本円で2兆6000億円余りをかけて北朝鮮の鉄道網の近代化を進めることで北朝鮮と合意」したと伝えられ、ロシアとの関係強化を伺わせています。 また、金第一書記の動静が伝えられない中、10月初めインチョンで行われたアジア大会の閉会式に合わせて北朝鮮の政権幹部3人が、突然韓国を訪問し政府高官と会談、しかも移動は金第一書記の専用機であったことも、なんとなく「演出過剰」な感じがします。 その後19日には、北朝鮮と韓国の軍事境界線付近で互いに銃撃を行っています。どうも朝鮮半島情勢は、非常にきな臭い状況です。 ◆朝鮮半島有事の際、日本に備えはあるのか 北朝鮮は、日本との協議に対してどのような「演出」を考えているのでしょうか。 金第一書記の動静が北朝鮮メディアで伝えられないなか、様々な憶測が飛び交っていました。一部には、金氏失脚の噂まで出ていることが報道でもなされるほどでした。 金正恩氏失脚の懸念と、それについてどのような事態が想定されるか、ということが様々な言説でも見られるところでありました。 しかし、金氏はいまも北朝鮮の政権の座に君臨しており、金氏失脚どころか、もしも近い将来、金正恩第一書記率いる北朝鮮と、朴大統領率いる韓国との間で有事が起きた時、日本をはじめ、世界はいかに対応するのでしょうか。 特にアメリカは、国内でのエボラウイルス感染に揺れており、さらにISISへの対応を含め、最近ではアジアシフトというよりも、むしろ中東やアフリカ方面に関心が移っているなかで、迅速な対応が取れるのか非常に懸念されます。 アメリカでは11月4日に中間選挙が行われますし、その後ますますオバマ政権がレームダック化する懸念もあります。 さらに、今韓国は、反日姿勢を強めて、媚中姿勢に終始しており、日韓関係が悪化しています。同時に、韓国はアメリカからの信頼も揺らいでいるのではないでしょうか。日米韓の関係は一枚岩とは程遠い状況です。 また、北朝鮮と中国との関係悪化も指摘され続けています。逆に、拉致問題の進展次第ですが、日朝関係にも今後改善の可能性もあり、そこにロシアも入り乱れております。 もし、今、朝鮮半島有事が発生したらどうなるのでしょう。近隣各国はどう動くのでしょうか。我が国はどうすべきなのでしょう。 北朝鮮の本当の実情は分かりかねるものがありますが、ここのところの動きが非常に「派手」に見えるので、逆に油断できないのではないかという気が致します。 ◆拉致被害者救出への国民の思い結集を 先月は拉致被害者救出に向けては、国民の想いの、もう一段の結集が必要ではないかと書きました。 北朝鮮の姿勢がこれまでのものから変化し、拉致被害者の方々とその家族を、即座に一人残らず日本に帰国させるように望みます。しかし、これまでの北朝鮮の姿勢を見るにつけて、過度な期待もできませんし、信用もできません。 今後、私達日本国民には、まだ集団的自衛権の行使容認を具体的に定める法改正は行われてはいませんが、万一朝鮮半島有事が発生した時に、在韓邦人の救出に加え、「自衛隊を送り込んででも」拉致被害者の方々の救出をするのか。それとも、結局はアメリカ任せになるのか。そういうことが突きつけられるのかもしれません。 一日も早く、どのような状況下でも我が国の国民を守るため、有事にも備えて法改正を急ぐべきだと思います。 イスラム圏で止まらない「中国の進撃」 2014.10.18 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆イランにとって中国はかけがえのない存在? イスラム国の台頭で中東情勢が緊迫の一途を辿る中、中国はイランとの蜜月関係を更に深めつつあります。 イラン国内のメディアによると、イスラム国(ISIS)対策として、中国とイランは共同軍事訓練を行う計画があり、イラン軍の最高司令官は「もしイスラム国がイランに侵攻してきたら、我々はイラン領域に入る前に、彼らを殲滅させる」と中国との共闘を公に宣言しています。(10/2 ・IRNA) また時を同じくして、9月20日には中国海軍の艦艇が、初めてイランの港湾に入港し、大歓迎を受けています。 もともと、中国とイランの関係は1980年代から続いており、制裁措置が行われる最中においても、イランの核開発への支援、武器輸出やミサイル技術の提供などを続け、イラン産の原油や天然ガスを大量に買い支えてきました。 今も核開発を巡って欧米諸国から制裁を受けるイランにとって、中国は世界からの孤立を避ける上で「かけがえのない存在」のように感じるところでしょう。 ◆イスラム圏で止まらない「中国の進撃」 イラン以外でも、中東・北アフリカのイスラム圏において「中国の進撃」は止まることを知りません。 具体的には、70%がスンニ派イスラム教徒である北アフリカのスーダンでは、1989年にイスラム色の非常に強いバシル政権成立後、国際テロを助長しているとして欧米からの制裁が加えられましたが、その間隙をぬって中国の投資が入り込み、今ではスーダン経済に与える影響は他を圧倒しています。 3年前に分離独立した南スーダンに眠る豊富な石油権益を守るため、今年に入ってからは両国の停戦交渉の仲介まで買って出ております。 また、中国とパキスタンの関係も非常に良好で、戦闘機や戦車の共同生産、核技術の提供、港湾などインフラ整備などで中国が支援しており、対インドの共闘関係を示す通り、近年カシミールのパキスタン領内に中国軍を配備したとも言われています。 中国が手を広げるのは反米的国家のみではありません。 アメリカの戦略的同盟国と見なされてきたサウジアラビアにおいて、かつては「無神論国家」として警戒されてきた中国ですが、ここ30年間で貿易総額は約100倍に跳ね上がり、今ではサウジアラビア国王から「中国は我々の兄弟国」と呼ばれるまでの信頼関係を構築しています。 濃淡の差こそあれ、イスラム圏の幅広くに中国の影響力は増していると考えてよいでしょう。 ◆中国とイスラム圏の接近を指摘していたハンチントン教授とカダフィ大佐 こうした中国とイスラム圏の緊密化について、アメリカの国際政治学者であるサミュエル・ハンチントン氏は「文明の衝突」の中で、 「イスラム文明と中華文明は、宗教・文化をはじめ、全てにおいて根本的に異なっているが…兵器拡散や人権その他の問題について、西欧という共通の敵に対して協力をする」と述べています。 また、リビア内戦で処刑されたカダフィ大佐も、中国とイスラム諸国の関係について、 「新しい世界秩序とは、ユダヤ人とキリスト教徒がイスラム教徒を支配することを意味し、もしそれができたら、その後はインド、中国、日本のその他の宗教の信奉者を支配するだろう。」 「儒教グループを代表する中国と、新十字軍を主導するアメリカとの間に闘争が起こることを期待しよう。…我々イスラム教徒は、我々の共通の敵との戦いで、中国を支持する。」と、中国とアメリカの闘争を期待する見解を、20年も前に発表しておりました。 ◆日本の中東外交の深化は必要不可欠だ しかし、今や中国こそが、欧米、特にアメリカとイスラム圏の衝突のイニシアティブを握っているといっても過言ではありません。 莫大な資源外交でイスラム諸国をてなずけながら、特に反米国家や武装テロ組織などへの武器移転・資金援助を行うことで、中東有事を誘発・助長し、財政難に喘ぐアメリカを中東に釘づけにさせ、アジア回帰を有名無実化させる―― まさに兵法三十六計の三計「借刀殺人(同盟者や第三者が敵を攻撃するよう仕向ける)」の如く、決して自らはアメリカと対峙することなく、自らのアジアでの覇権戦略を進めていこうとする中国の思惑が理解できます。 日本の国内では、未だに「日本にとっての中東外交は石油外交」ということをもって良しとする論調が少なくありませんが、「中国の中東外交がいかに彼らの覇権戦略につながっているか」という点からも、日本の中東外交を更に深化させていくことは必要不可欠なのです。 また、雇用を生み出さない資源依存型経済を助長させ、武器移転によって暴力やテロリズムを蔓延させる「中国モデル」から、持ち前の教育力で人を育み、技術力を育み、産業を育む「日本モデル」への脱却こそが、イスラム圏の安定と未来の幸福に繋がるのです。 このように日本が本格的に、中東におけるキープレーヤーになることこそ、欧米とイスラム圏の融和を促しながらも、中国の覇権主義を退けていく大きな力となっていくはずです。 【参考書籍】 「進撃の華人」 ファン・パブロ・カルデナル他著 日本はアジアの希望の光であり続けよ 2014.10.15 文/幸福実現党徳島県本部副代表 小松由佳 ◆民主化を支持する国際世論の必要性 香港で続く民主派デモに対し、20日の中央委員会総会を前に事態を収束させたいとの中国政府の思惑からか、一部で警察によるバリケードの撤去が始まりました。 政府は同時に、デモへの支持を表明した知識人らを14日までに50人以上拘束し、約10人の著作を発禁処分にするなど、言論統制を強めています。 中国の他地域でも民衆弾圧は続いており、ウイグル自治区で13日、7月にカシュガル地区で発生した大規模暴動について、首謀者ら12人に死刑が言い渡されています。 習近平氏は今のところ、香港における天安門事件の二の舞は避けていますが、こうした自由と民主主義を求める人々のエネルギーを解放することこそ、経済繁栄はじめ国家発展の原動力となると気づくべきでしょう。 こうした中、幸福の科学グループの大川隆法総裁は、10月9日、「国際政治を見る眼」と題した説法を行い(http://info.happy-science.jp/2014/11784/)、香港の動きについて、中国の民主化に繋がる可能性と、それをバックアップする国際世論形成の必要性を述べました。 そして、日本は、先の大戦についての誤った認識から自由になり、アジアに一定の責任を持ち、積極的に言論を発すべきであり、安倍政権の下、日本が国際正義の一端を担えるよう国体を変えようとしていることは、香港や台湾にとっても心強いことだとしました。 また、韓国では、朴政権による産経新聞前ソウル支局長の出国禁止が続いていますが、これも民主主義に反する行為として国内外から批判を受けており、慰安婦問題への固執も目に余る朴大統領に対し、大川総裁も同説法で「退場勧告したい」とまで述べています。 ◆日本がアジアを救ったとする黄文雄氏 こうした情勢を受け、徳島市内でも10月12日、台湾生まれの評論家である黄文雄氏が、「近代日本がつくった世界」と題する講演を行い、正しい歴史認識について語りました。 黄氏は、日本は古来、自然摂理や社会システムに恵まれ、強盗・疫病・内乱などの少ない「超安定社会」であり、特に明治以降、日本からソフトとしての「文明開化」とハードとしての「殖産興業」の波が広がったことが、21世紀のアジアを創ったと述べました。 戦前のアジアで日本だけが近代化に成功した理由として、黄氏は「日本だけが強盗社会でなかった」ことを強調しました。他のアジア諸国が匪賊や山賊に溢れていたのに対し、日本は「魏志倭人伝」にすら「盗みをしない国」として特記されていたといいます。 また、江戸の都が「世界一衛生状態が良い」と言われていたのに対し、日本以外のアジアは全体的に衛生状態が悪く、世界規模の伝染病には歴史上、中国発のものが多く、日本人が入ってくる前の台湾も、平均寿命が30歳程度であったことを指摘しました。 韓国併合についても、反対したのはヤンパンと呼ばれる一部の特権階級であり、一般庶民は大賛成だったとしました。 なぜなら、18世紀以降、韓国は赤字に苦しむ破綻国家であり、19世紀に入っても物々交換による原始的な経済で、貨幣も流通しておらず、日本が40年間近く財政支援を行ったことで、20世紀まで生き残れたような状態だったからだといいます。 ◆人類史にとって貴重な日本文明 また、黄氏は、日本特有の「特攻隊」の精神を評価し、それに通ずる「武士道」の重要性も指摘しました。 黄氏は、「道徳は宗教の一部に過ぎない」とした上で、日本においては、様々な宗教が共存してきたと同時に、宗教に代わるものとしての「武士道」があったとし、「日本の文化そのものが道徳を超えている」と述べました。 これに対し、中国の「儒教道徳」には、その中心的な概念である「仁」について明確に定義できないなど不十分な部分があり、「中国の人々は、内的な受け皿が無いのに外から無理やりに道徳を強制されたため、逆に良心を奪われたのではないか」と指摘しました。 そして、「場」や「結び」といった独特の価値観の上に、様々なものを忍耐して受け入れ、徐々に新しいものを創りだす「オープンシステム」として、長年に渡って続いてきた日本文明は、人類史にとって貴重であり、守らなくてはならないと、黄氏は熱く語りました。 こうしたアジアの同胞の言葉には、非常に勇気づけられるものがあります。迷走し自滅しようとしている中国や韓国をも救うべく、日本はアジアの希望の光として、正しい価値観を体現し続けなくてはならないのです。 すべてを表示する « Previous 1 … 57 58 59 60 61 … 98 Next »