Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 中東問題でも存在感を示せる日本へ 2014.09.17 文/徳島県本部副代表 小松由佳 ◆「イスラム国」への本格的空爆開始 米オバマ政権は、イラクとシリアで勢力を広げるイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」の打倒を目指し、8月8日からイラク内の同組織拠点などへの空爆を行ってきました。 米政府は当初、空爆の目的を自国民や避難民の保護に限っていましたが、今月10日に「イスラム国」打倒を最終目標とする新戦略を示し、「イスラム国」と対決するイラク政府軍の支援や、「イスラム国」の本拠地であるシリアも空爆対象に含めることを表明しました。 そして、14・15日、米軍はバクダッド南西部とイラク北部で計2回の空爆を実施し、8月8日以来の空爆は計162回となりました。米調査機関ピュー・リサーチセンターが15日に発表した米国内世論調査では、回答者の53%がオバマ政権の軍事行動を支持しています。 オバマ大統領は、地上部隊の派遣は否定していますが、米制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は16日、「脅威が米国に迫れば、そのときは大統領に進言する。進言には、地上部隊の使用も含む可能性がある」と議会で証言しました。この発言が波紋を広げていますが、自国を守るためにあらゆる可能性を考慮すること自体は、当然のことでしょう。 ◆国際社会の協力体制 各国も協力体制を築きつつあり、9月初めに同問題についての閣僚級会合が開かれ、米、英、仏、独、カナダ、オーストラリア、トルコ、イタリア、ポーランド、デンマークの10カ国を中心に、同月下旬の国連総会までに「有志国連合」を発足させる方針を確認しました。 15日には、パリでも国際会議が開かれ、シリアやイランは不参加だったものの、ロシアや中国をも含む約30カ国・機関の外相らが参加し、イラク政府を支援すべく「適切な軍事支援を含め、必要なすべての措置をとる」との共同声明を発表しました。 イラク上空で偵察飛行を行っているフランスや、UAEへの戦闘機派遣を発表した英国やオーストラリアなども、軍事介入を行う可能性が出ていますし、紛争当事国への武器供与を自粛してきたドイツすらも、長年の外交方針を転換し、イラク北部で「イスラム国」と戦うクルド自治政府への武器供与を表明しています。 ◆シリア問題先延ばしのツケ このように、イラクでの作戦に対する協力体制は整い始めていますが、米国が同様に空爆準備を進めるシリアについては足並みが乱れ、同声明でも言及されませんでした。 「イスラム国」の壊滅のみを目指すなら、イラク同様、シリアの政府軍と協力するのが効果的ですが、米欧や周辺国の大半は、独裁下で自国民を弾圧・虐殺してきたアサド政権とは対立してきましたし、当然ながら協力するわけにはいきません。 かといって、シリア内の穏健派反政府勢力は、米軍と協力して戦えるほど有力な勢力にはなっていません。オバマ政権はこれまで、内戦の火に油を注ぐとして、彼らと距離を置いてきましたが、シリア問題を放置してきたツケが回ってきたと言わざるを得ません。 そこで、米政府は、空爆の準備と並行して、これら穏健派勢力への武器供与や訓練も急いでおり、今後1年間で約5億ドルを投じる計画を立て、議会に早期承認を求めています。サウジアラビアなどの湾岸諸国も、これらの勢力への資金供与を行うと見られています。 ◆より一層の国際貢献を目指して 一方、日本は、集団的自衛権についての7月1日の閣議決定においても、「武力の行使」を認めていない現行憲法の下では、他国の「武力の行使との一体化」が起きないよう、他国が「現に戦闘行為を行っている現場」での支援活動は、実施しないことを定めています。 菅官房長官も今月16日、「イラク政府や各国政府によるテロとの戦いを支持したい」としつつも、「日本としては、軍事行動はできないから、人道支援を実施するほかない」と述べました。政府は、6月までに行った計780万ドルの緊急無償資金協力に加え、新たに1千万ドルを大幅に上回る資金の拠出方針を固めましたが、使途は人道支援に限るとしています。 こうした中、日本時間の17日には国連総会が開幕し、安倍首相も出席を予定していますが、24日には、首脳級の安全保障理事会が5年ぶりに開かれ、オバマ大統領が議長を務める予定で、最大のテーマは「イスラム国」対策になると見られています。 資金援助であれば、米政府も12日、シリア近隣諸国への約5億ドルの人道支援を表明しています。「テロとの戦い」という国際社会の課題において、日本は十分な役割を果たしていると言えるでしょうか。「イスラム国」には、日本人も拘束されており、日本は当事者でもあります。やはり、先の閣議決定に満足することなく、「世界の警察官」たる有志国連合に加わるべく、憲法9条改正に向けたさらなる世論喚起が必要です。 ましてや日本は、来年で創設70周年となる国連改革に向け、安保理常任理事国入りを目指しています。そうであるならば、集団軍事行動を決定する権限を持つ安保理のメンバーとしてふさわしいだけの資格を備えていると、国際社会に示さなくてはならないのです。 スコットランド独立問題から考える国家の在り方 2014.09.16 文/兵庫県本部副代表 湊 侑子 ◆9月18日 スコットランド住民投票 英北部のスコットランド独立の是非を問う住民投票が9月18日に実施されます。 キャメロン首相はスコットランド引き止めを強く訴えることに加え、自治権の拡大や税制の優遇を約束。政治に関して中立を保つエリザベス女王も「人々は将来のことを慎重に考えてほしい」と発言し、話題を集めています。 住民投票では、「スコットランドは独立国家になるべきか」の1問のみが問われ、「賛成」「反対」をスコットランド530万人のうちの16歳以上の有権者が実施します。 最低投票率は設定されていないため、賛成が過半数を超えれば2016年に独立となります。現状の世論調査では、独立賛成派と反対派の勢力は拮抗しています。 ◆スコットランド独立の問題点 スコットランド独立を願う要因は様々にあるでしょうが、大きな原因の一つは税金です。 キャメロン首相が提案した自治権の拡大の中には徴税権の譲渡も含まれているように、イギリスによる重税に苦しんできた歴史は長く、現在は北海油田を擁しながらも年間8000億円以上の税収を支払っていることが住民の大きな不満です。 独立賛成派は、北海油田の完全なる所有権を主張し、これらの税金で福祉や社会保障が充実した社会主義国家(北欧型国家)をつくる事を目指しているようですが、独立するならばポンドを使わせないとイギリスから通告されるなど先行きは不透明で、思い通りになりそうにはありません。 一方、イギリスにとってもスコットランドの独立は大きな痛手です。自国内をまとめることもできないということでEU内での影響力が低下、ウェールズ地方も独立を言い出すなど混乱が広がることが予想され、通貨価値も下落するでしょう。 なによりも国防面に関して大きな問題を抱えています。イギリスの核兵器は、すべてスコットランドのクライド海軍基地に配備されています。 スコットランドは核兵器を安全に廃棄し、永久に領内に持ち込みを禁ずるとの公約を発表しているため、これらの核兵器の移動と今後の運用をどうするかの問題が発生します。 スコットランド独立運動は、11月に住民投票を控えるスペインのカタルーニャ自治州をはじめ、スペインのバスク自治州やイタリアのヴェネチアなど欧州各地での分離独立運動を刺激することになります。 EU各国の中央集権の力が弱まる一方で、自治区が独立し、国が増加。これらがEUに加盟すれば、今以上にリーダー不在の小国の集まりとなります。 イスラム国への対応など難しい問題を解決しなければいけないにも関わらず、さらなる機能不全に陥ることが懸念されます。 ◆自治区問題と国家との関係性 自治区独立運動を警戒する中国は、ウクライナや欧州の独立運動を警戒しつつも、日本の沖縄の独立運動を応援するなど、自国に都合のよい矛盾した行動をとっています。 香港では、中国共産党の後押しによる“親中派”デモが先月初めて行われ、10万人が参加しました。デモに参加させるため、中国大陸から大量の中国人を運んできたバスにより、道路は大渋滞したようです。 中国支配の強化に反対する香港市民が今月14日、1千メートルの黒い布を持って香港中心部でデモを起こし、来月1日にも金融街において大きなデモを行う予定です。 世界各地における自治区の独立運動は、国家とは何か、ということを私たちが考え直さなければならない時期に来ていることを教えています。 イギリスのサッチャー元首相は、イギリス国民が元来の美徳である節制や勤勉、責任感や義務感を失い、自嘲的で怠惰なイギリス病にかかり国が凋落していこうとしているのを、15年以上かけて克服しました。 その信念は、“偉大なるイギリスは復活する”という確信と、“国は国民の将来に義務を負っている”という責任感でした。 今もとめられているのは、国の理想像を明確に示し、その目標に向かって国民を率いながら、国民一人一人の可能性を最大限に発揮できるような国であり、その指導者ではないでしょうか。 重すぎる税金を課し、私有財産や自由の侵害をしたり、生命を奪うような国家は間違った国家であることが明らかです。 国家目標を明示して国民をまとめつつ、奪うことではなく、自らができることは何なのかを考える国民を増やす教育を行うことも重要です。 日本は新しい国家像を世界に提案できる国を目指さなければならないと考えます。 アジア最後のフロンティア、ミャンマーへの日本支援 2014.09.15 文/HS政経塾 4期生 数森圭吾 ◆ミャンマーの開国 ミャンマー連邦共和国の民主化が進み始めたのは最近のことです。 同国では1988年から23年間にわたって軍事政権が続き、最近まで鎖国状態でした。軍事政権下では、民主化運動の象徴でもあったアウン・サン・スー・チーさんが合計15年間も自宅軟禁状態にあったように、民主主義への圧迫は非常に強い状況でした。 このため人権状態を問題視したアメリカが経済制裁を実施。これによってミャンマー経済は非常に厳しい状況に立たされました。しかし2011年にテイン・セイン氏が大統領に就任、民主化を推進したためアメリカの経済制裁が緩和され、いま海外からの投資が活発化し始めているのです。 ◆ミャンマーに進出する日本企業 民主化にともないミャンマーへの外資参入が活発化しています。例えば有名なコカ・コーラですが、世界でコカ・コーラが販売されていないかった国は北朝鮮、キューバ、ミャンマーだけでした。 現在ではミャンマーでも販売され人気が出ています。そのような中で、特に日本企業の進出が目立っています。 この3年間で日本企業の進出数は3倍に増え、156社が進出(14年5月時点)しています。JT、三菱商事、大和証券(証券取引所設立支援)、など大手企業だけでなく、総務省も郵便事業支援を行うなど官民あげてのミャンマー進出が始まっているのです。 ◆ミャンマー市場への日本の期待 鎖国状態にあったミャンマー市場は、欧米企業の進出が少ないため、この「手つかずの消費市場」への早期参入は日本企業が欧米に先駆けて市場開拓をするチャンスでもあるのです。 また、ミャンマーの人口は6200万人ですが、若い労働人口も豊富であり、識字率も92%を超えている(ASEAN第3位)ミャンマーは「労働市場」としても大きな期待を寄せられているのです。 日本企業進出の影響もあり、ミャンマーでは日本語学校が人気となっています。現在では旧首都のヤンゴン市内だけでも日本語学校が40か所も存在するという盛況ぶりです。 さらに戦後、日本が食糧難だった際には、ミャンマーから米の援助を受けたという歴史もあり、日本にとってミャンマーは決して「遠い国」ではないのです。 ◆ミャンマーの光と影 市場への期待という光と同時に影も存在しています。 第一はインフラの未整備です。道路網が非常に脆弱であり、また電力供給にも問題が多く毎日停電が起こるような状況にあります。 第二には政治情勢への懸念です。民主化されたとはいえ、ミャンマーの連邦議会の約80%が国軍政党出身であり、テイン・セイン大統領自身も国軍政党出身です。2015年に予定されている総選挙でミャンマーが本当に民主化の道を進むことができるかが試されることになりそうです。 ◆ミャンマーの交通インフラ整備が日本企業を救う ミャンマーの隣国であるタイには日本企業が約7,000社以上進出しています。タイからミャンマーに物資を運ぶ際は、「空輸」もしくは3週間かけてマラッカ海峡を通る「海洋ルート」しかありませんでした。 しかし、ミャンマーの外国人立ち入り禁止区域の解放に伴って陸路を利用することが可能となったのです。 ミャンマーの陸路が整備されればインド洋に直接アクセスすることができるようになります。インド洋の先には、インド、中東、ヨーロッパという巨大市場が存在するため、ミャンマーの交通インフラ整備は日本企業にとっても非常に重要な意味をもっています。 ◆ミャンマーで進む日本の巨大プロジェクト 日本企業がインフラ整備の一環として進めているのが、ティラワ経済特区における工業団地です。 現在400ヘクタール(東京ドーム80個分)の広大な土地に日本の商社と現地企業が連携して開発が進められており、日本政府もインフラ整備の為にODAで200億円資金援助をおこなっています。 最終的には山手線の内側の約4割の面積にあたる巨大な経済特区を築く計画もあるそうです。 ◆脱中国、中国包囲網の要となるミャンマー 経済制裁が実施されていた際、唯一ミャンマーに手を差し伸べたのが中国でした。 しかし次第に中国がミャンマーへの影響力を拡大し、支配的な政策を取り始めたことに対し、ミャンマー国内からも批判が高まり、いま脱中国が進められようとしています。 日本でも脱中国が叫ばれているが、ミャンマーと日本の連携強化は経済、安全保障の両面から考えて非常に重要であると考えられます。 したがってミャンマーにおいて真の民主化を実現するためにも、日本が官民一体となって支援し、共栄できる関係を築く必要があるのです。 「吉田調書」報道――日本を貶めた朝日新聞の誤報 2014.09.12 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆はじめて謝罪した朝日新聞 かつて伊勢の名物「赤福」や北海道の名物「白い恋人」は、製造年月日を偽ったことについて、社会から追及を受け謝罪したことがあります。またデパートにも出店していた名門の「船場吉兆」にいたっては、料理の使い回しが発覚し社会からの制裁を免れず倒産に追い込まれました。 企業がお客様を欺いて商品を提供すれば、それなりの社会的制裁が待っています。場合によっては倒産することもあるのです。厳しくともそれが社会の当然の定めです。 ところがマスコミ業界にいたっては、お客様に提供している商品である「情報」において、明らかな「誤報」を流しておきながら謝罪もしてきませんでした。その最たる代表が朝日新聞です。 その朝日新聞が9月11日、記者会見を開き、東日本大震災で福島第一原発の事故対応に当たった吉田昌郎所長の、いわゆる「吉田調書」に関する、5月20日のスクープ記事を取り消し、読者と東京電力の関係者に謝罪しました。 ※「吉田調書」とは、「政府事故調査・検証委員会」が作成した「聴取結果書」 ◆問われる朝日新聞の報道姿勢 朝日新聞は、同スクープ記事で「吉田所長の命令に違反し、福島第一原発所員の9割が第二原発に撤退」と報じました。ところが吉田調書を入手した産経新聞が「命令違反の撤退なし」と報じたところからマスコミ各社が朝日新聞の報道を追求し始めました。 調書で吉田所長は、直接事故対応を行っている所員以外の事務系などの所員は「(放射)線量の低いようなところに一回退避して指示を待てと言ったつもりなんです」と証言しています。 しかし朝日新聞は、吉田所長が「退避」して指示を待てと言ったにも関わらず、東電社員の9割が、事故現場から「撤退」して逃げたように報じたわけです。 11日の記者会見で木村社長と杉浦取締役は、「所長の発言の評価を見誤った」「記者の思い込みやチェック不足」と説明し特別な意図はなかったとしています。 しかし、これまでも朝日新聞は「反原発を推進する立場」から、汚染水の処理対応など東電を責める報道を繰り返してきました。 そもそも朝日新聞は所員への裏付け取材も行っていません。取材することなく「思い込み」によって報道することは三流の記者がやることです。 同社は、こうした不十分な記事を、6月にイタリアで開かれた「新聞協会賞候補」として世界新聞大会に申請し紹介しました。 さらに朝日新聞の報道を引用したニューヨーク・タイムズは「パニックになった数百人の所員が命令に背いて福島第一原発から逃げた」と報じたことで海外にも誤解が波及していったのです。 こうして「東電社員の名誉を傷つける誤報」が世界に発信されたのですが、吉田所長と東電社員の名誉を守るためにも「吉田調書」の公開の声が巻き起こり政府も公開せざるを得なくなったのです。 朝日新聞が非公開の「吉田調書」であるから、少しくらいウソを書いてもバレないと思ったのかどうかはわかりませんが、しかし政府が「吉田調書」を公開したその日の11日、真実が国民の前に明らかになる前に朝日新聞は謝罪の会見を開かざるを得なくなりました。 ◆朝日新聞の使命は日本人を貶める誤報を世界に拡散すること? 先の8月にも朝日新聞は、いわゆる「従軍慰安婦問題」の発端となった済州島で「婦女子を強制連行し慰安婦にしたとの吉田清治の証言」と「工場で働く要員として動員された女子挺身隊を慰安婦」と報道したことに間違いがあったとして記事を取り消しました。 この報道においても謝罪をしていないとの声が記者会見であがり、木村社長らは「訂正の遅れ」についても謝罪しました。 「吉田調書報道」「慰安婦報道」に共通する点は、「裏付け取材をすることなく思い込み」で報道し、「日本人を貶める誤報」が世界に拡散されていることです。 こうして「慰安婦」のウソの報道に対して日本は韓国に謝罪したばかりか、日本政府は韓国にお金までせがまれて支払いました。朝日新聞の誤報で日本の国益まで損なったのです。国民はそうした意味でもマスコミに対して真実の報道を求めなくてはなりません。 ◆次に来るのは「南京大虐殺」 朝日新聞は、1980年代の本多勝一が流した、いわゆる「南京大虐殺」報道の一つの発信源でもあります。それに乗じる形で、今年3月中国は、「南京大虐殺」に関する資料をユネスコの記憶遺産に登録申請しました。 私たちは、歴史認識をめぐる日本の名誉を回復するために、中国による記憶遺産への申請に強く抗議し日本政府に対して、登録阻止に向けて全力を尽くして参ります。 ※ご協力よろしくお願いいたします。 中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、 日本政府に万全の措置を求める署名 http://info.hr-party.jp/2014/3159/ 日本人が知るべき唯物論国家の恐ろしさ 2014.09.10 文/千葉県本部副代表 古川裕三 ◆度重なる中国による領海侵犯 9月4日、尖閣諸島周辺の領海側の接続水域に中国海警局の船3隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が発見しました。中国船が尖閣周辺で確認されたのはこれで27日連続になります。(9/5産経27面) 12年8月に香港(中国)の民間団体メンバーらが尖閣諸島に不法上陸して以降、周辺海域での中国公船による領海侵入はすでに300隻を超えています。 一方の日本の対応として、尖閣諸島を巡る日中間の対立が長期化していることを受け、警察庁は、沖縄県警の警備体制を拡充する方針を固めました。(9/8読売オンライン) 前回のHRPニュースファイルにて、チベットが中国に侵略されたのは、今の日本同様、一国平和主義に陥り、国防に対する備えが甘かったという事実を指摘しましたが、今回はより詳細に侵略後のチベットについて言及します。 ◆中国に侵略されるとどうなるか チベット亡命政府によると、チベットが中国に侵略される過程で、1959年から79年の20年間で殺されたチベット人は120万人以上と発表しています。 侵略後は、チベットに共産主義思想を浸透させるために、まず宗教が破壊されました。 実際にチベットでは、僧侶の処刑と寺院の破壊が徹底的になされ、「奇跡を起こせるなら皆の前で飛んでみせろ」と僧侶たちを高所から蹴り落とし、その時中国人は「自分の命さえ救えない者に、人命を救えるはずがないではないか」と言い放ったといいます。 中国は僧侶の威厳を地に落としてチベット人が僧侶に抱く尊敬と信仰心を根こそぎ奪い取ろうと試み、チベットの三大寺院を筆頭に、チベット全土で約7000以上あった僧院の9割を完全に破壊しました。 結果、100万人以上いた僧侶の9割が、死亡、還俗、国外脱出を余儀なくされたのです。寺院の破壊に際しては、著名な仏像や教典は奪取され、それ以外はみな破壊するという悪業ぶりです。 そのあと、奪い取った仏像などは、観光資源として“利用”されました。 ◆中国の最終目標は天皇制の廃止 40年以上も前、1972年に発掘された中国共産党の作成による「日本解放第二期工作要綱」の冒頭には、「日本が現在保有している国力の全てを、我が党(=中国共産党)の支配下に置き、我が党の世界解放戦に奉仕せしめることにある」という基本戦略が掲げられています。 工作員の具体的な任務として、第一期目標が日中国交正常化(1972年に現実化)、第二期が、日本に民主連合政府を成立させること(09年、民主党政権によって現実化)、第三期が天皇制の廃止(天皇は戦犯として処刑)と日本人民共和国の樹立があげられています。 これらの任務達成の手段においては、工作員が直接に手を下すというやり方ではなく、あくまでも日本人の選択として、自発的に行動するように仕向けるとしています。 ◆2050年極東マップ 数年前に中国外務省から流出したとされる「2050年極東マップ」なるものには、日本列島は分断され「東海省」と「日本自治区」が日本地図上に記されています。 中国によると、出生率低下で日本の人口は減少するので、日本列島の西半分に中国人を移住させて「東海省」とし、少数民族となった日本人を東半分に強制移住させて「日本自治区」とするとしています。 このように、中国は明確な国家戦略として、日本侵略を企てているのです。 ◆迫られる日本人としての選択 こうした事実を、荒唐無稽な話ととらえるか、現実に待ち受ける危機として捉え、備えを固めるか、日本人としての選択が迫られています。 来年の戦後70周年に向けて米中韓が歴史戦を仕掛けてきている今、我が党は正論を武器として戦い、中国がユネスコに記憶遺産登録を申請している歴史の捏造である、いわゆる「南京大虐殺や従軍慰安婦問題に終止符を打つため、署名活動を展開しています。 【中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、 日本政府に万全の措置を求める署名】 http://info.hr-party.jp/2014/3159/ そして日本の自虐史観の元凶である東京裁判史観の誤りを正し、日本人としての正当な誇りを取り戻すことで、世界の平和と繁栄に貢献するリーダー国家を建設してまいります。 参考文献:『最終目標は天皇の処刑』ペマ・ギャルポ著 日本外交のツボ、インドとロシア 2014.09.08 文/HS政経塾3期生 たなべ雄治 ◆安倍首相の地球儀外交 第二次政権の安倍首相の歴訪国数は49カ国となり、過去最多を記録しました。 その外交は、アジアのみならずアフリカや中南米にも及び、ODAやトップセールスなどで成果が出ています。 ◆モディ首相来日 さらに、外国首脳の招待でも成功しています。モディ首相は、主要国への単独訪問のトップバッターとして日本を選びました。その来日では、インフラ投資や企業進出など、良好な日印関係が強調されました。 反面、日印首脳会談の共同声明の内容からは、今後の課題が見えてきます。 課題の一つは、原子力協力です。日印原子力協力協定への進展が見られませんでした。 インドは慢性的な電力不足に悩んでおり、世界でも屈指の技術力を誇る日本の原発に大きな期待を寄せています。ところが日本は、インドがNPTに加盟していないことなどを理由に、原子力関連の協力を渋っています。 安倍政権は、反原発の日本の世論を懸念しているのでしょう。自衛隊法が決着していない中で日印の原子力協力まで踏み込むことは、国内世論の現状においては望めないでしょう。 しかしインドがNPTに加盟しないのは、中国に対する核抑止力の確保という不可欠の事情があるからです。日本の、とりわけマスコミは、この事情を理解しなければなりません。 インドは、米印原子力協力協定をはじめとして、日本以外の国との原子力協力協定は着実に進めています。日本一国のみが協定を結ばないことに意味はありませんし、インドとの協力関係への阻害要因にしかなりません。感情論に陥らない原子力政策の議論が必要です。 もう一つの課題は、安全保障協力です。今回の首脳会談で、日印の閣僚級2プラス2が決定されるのではないかと期待されましたが、結局見送られました。 これにはインドの国内事情が関連していると思われます。インドの今の最大の課題は、経済問題です。貿易額一位の中国を下手に刺激したくないのがインドの本音であり、今回の先送りは中国への遠慮でしょう。 しかし、モディ首相は心情的に大変な親日家であることが分かります。今回の訪日でモディ首相は、日本と大きな縁があるパール判事とチャンドラ・ボースの名前を幾度も口にしています。 講演の中でも、チャンドラ・ボースを再評価する映像を作りたいと表明されていました。日本としては、このメッセージを受け止めるべきでしょう。 インドは、歴史的にも地政学的にも重要な国です。特別な関係を築いて行く必要があります。 ◆ウクライナ問題への日本の役割 ウクライナ東部の紛争についても、この週末に動きがありました。 ウクライナ政府と親ロシア武装勢力との和平の覚書の詳細が公表されました。東部2州に強い自治権が認められるなど、ウクライナ政府の妥協が見て取れます。 これは妥当な落としどころでしょう。ロシア系住民も比較的多い地域です。ウクライナに代わって東部の自治地域が緩衝国としての役割を果たすのであれば、ロシアとしても納得できるのではないでしょうか。 ロシアの孤立化に伴い、仲が悪かった中露の関係が親密化してきました。中国への牽制要因が一つ減るわけですから、日本にとって悪い状況です。欧米とは逆に、ロシアの孤立化を防ぎたいところです。 ウクライナ停戦に関しては、自治のレベルが未解決で和平交渉の難航も予想されます。ここでも一つ、日本の外交が役割を果たすべきです。 北朝鮮の拉致問題でも見られたように、独自外交も安倍外交の特徴の一つです。日本が、ロシアと欧米とを仲裁することができれば、大きな成果です。安部外交に期待したいと思います。 ◆日本が果たすべき新たな役割 中国が香港での普通選挙を認めない方針を打ち出し、香港では抗議デモが続いています。 先進諸国に対しては巨大市場を、途上国に対しては巨額の経済支援、といったアメ玉を駆使して中国は影響力を強めています。 ところが、あからさまな人権弾圧、ハイペースの軍事費膨張を見れば、全体主義の拡張の危険はまさにアジアに迫っているといえるでしょう。 インドとロシアは歴史的にも友好的です。日印露の友好関係は、アジアの安定に大きな力を発揮するでしょう。 自由や人権、法の支配といった、中国がちらつかせる経済的メリットを超える価値を打ち出して、世界をリードすることができるか。日本外交が新たな役割を果たすべき時がきています。 学問の領域に潜む黒い影――中国孔子学院の実態 2014.09.03 文/HS政経塾2期卒塾生 服部まさみ ◆中国「孔子学院」の実態 日本の学問の領域に静かに忍びよる黒い影があります。中国の文化教育・宣伝機関である「孔子学院」の存在です。 中国政府が03年から「中国語を世界語に」とのスローガンのもと、中国語・中国文化を世界に広げる国家プロジェクトが推進されました。 この国家プロジェクトの趣旨は、「世界に中国語を広め、世界各国の中国に対する理解と有効を深め、世界における中国の影響力を拡大すること」とし、その目標を達成するための中心政策が孔子学院なのです。 04年にソウルで一校目が設置された後、14年7月までに、全世界で約400、米国では90数カ所に開設され、日本でも立命館大学、早稲田大学、桜美林大学など約20大学に開かれています。 世界各国に設立されている孔子学院は、中国の政府機関と海外の教育機関との共同設置・運営を行っています。 限られた予算の中で授業を行わなければならない多くの教育機関にとって、中国側が初期投資の費用を提供してくれる孔子学院は魅力的であり、中国側にとっても提携機関のインフラを利用することで設備投資を軽減出来るメリットがあります。こうしたフランチャイズ方式が急速な拡大を可能にしたのです。 また、中国当局の訓練を受けた教師が中国から派遣され、教科書やプログラムなども中国当局が作成したものが使われています。しかし、相手国の教育機関のニーズをもとに作られているため中国のプロパガンダとは一見分からないようになっているのです。 大学などの教育機関の内部に設置され、教師の給料などの費用も中国政府が支給し、採算を度外視していることが特徴的です。 政府主導で自国の言葉や文化を広める英国のブリティッシュ・カウンシルや、ドイツのゲーテ・インスティテュートなど他国の組織は独立した語学学校という形を取っています。 孔子学院は、一般国民からは、中国語と中国文化を教える学校にしか見えませんが、中国教育省の高官は、「我が国の外交と対外宣伝工作の重要な一部だ」と強調しているほど、その実態は中国共産党のプロパガンダ的要素が強いのです。 ◆米国の教育機関を侵食する孔子学院 中国政府は、米国における中国語教育・中国文化の普及を大変重要視しているため、米国内の100近い大学に孔子学院が設置され、世界最多となっています。 しかし、今年の6月に、米国大学教授会は、「孔子学院は中国国家の一機関として機能し、学問の自由を無視する行動を取ることが多い。一方、米国の大学は学問の誠実性を犠牲にするようなパートナーシップを外部機関と結ぶことがしばしばある。孔子学院の開設を学内に許してきた米国の大学は、孔子学院との関係を再検討する必要がある」との公式声明を発表しています。 この公式声明が発表された背景には、米国の大学内にダライ・ラマの肖像画を飾ることを禁止したり、法輪功に加わったカナダ人教員に脱退を求めたり、中国政府に弾圧された民主化運動家の陳氏に対して圧力をかけ大学からの退去を求めたり、事実上、中国政府のコントロール下にあることに対して、市民の反対の声が大きくなってきたことにあります。 6月14日付のワシントンポスト紙の社説でも米国の大学が中国に管理されつつあることに警告を発しています。 果たして、米国のこの声明が中国の宣伝工作に対して歯止めをかけることができるでしょうか。 ◆中国の戦略的な手法 中国は、2020年までに世界の500の都市に孔子学院を設置することを目標にしています。今後は、さらに、初等教育や中等教育における中国語の普及により一層、重点を置くと考えられています。 米国の小・中・高等学校の教育課程において中国語教育の普及を広めるために、中国政府は毎年、米国から小・中・高等学校の校長、教育委員会から約2000名を中国に招聘して、豪華な中国旅行でもてなしています。その結果、中国語科目を提供する学校が以前より4倍に増加しています。 また、孔子学院を設置する州も中国との貿易が活発な州や、政府機関が多いワシントンD.C.近郊の州にターゲットを絞り、他の国の孔子学院の3倍の資金を投入するなど極めて戦略的です。 ◆日本は新たな「占領」を許すな 孔子学院の問題は、米国だけではなく、日本の教育機関に関わる大きな問題です。 大学設置審議会においては、孔子学院に代表される学問の領域への中国の宣伝工作の是非がしっかりと審議されるべきではないでしょうか。 未だ、GHQの占領政策による深い闇から抜け出せない日本において、新たな「占領」を許すわけにはいきません。幸福実現党は、日本と世界の平和のために自由の革命を起こして参ります。 「日米同盟」と「自主防衛力」に関する考察と戦略 2014.08.29 文/茨城県本部副代表 中村幸樹 ◆「防衛白書」(平成26年度版)で観る、我が国の安全保障政策 中国の脅威が高まる中、その対処として「国家安全保障戦略」「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画(平成26年度~平成30年度)」(平成25年12月17日閣議決定)に沿って、 国際協調主義に基づく積極的平和主義、防衛力の「質」「量」の確保、「統合機動防衛力」の構築、日米同盟の強化等を推進する方針、また、「国の存続を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」(平成26年度7月1日閣議決定)で「集団的自衛権」を行使可能とし、前進したと言えます。 (1)日米同盟を基軸として、不敗の地に立て、(2)台湾を中心としたシーレーンを守れなければ、日本のエネルギー危機が来て未来は危ない、ということ(「日本外交の盲点」)を、一応押さえていると見られます。 しかし中国の覇権への執念と「日本支配」の可能性、「日米同盟」弱体化の危険見積もりという点では、判断に甘さが感じられます。 ◆帝国主義的侵略を目指している、危険な中国 中国の公表国防費は、過去26年間で約40倍、過去10年間で約4倍となっています。2014年度は約13兆円ですが、人民解放軍の衣食住コスト、人民武装警察部隊コスト、ミサイル戦力コスト、医療費と年金コスト、経営する武器製造企業のコスト、輸入外国製兵器、宇宙戦争予算等が入っていないために、実際は20兆円~30兆円とも言われています。 「先軍政治」で、数千万人粛清してでも国体を維持し、資源争奪、他国支配で、「軍事力をお金に換える」体質を持っています。 「アクセス(接近)阻止/エリア(領域)拒否」(「A2/AD」)能力の強化で、第一列島線~第二列島線と支配圏を拡大し、日本降伏と支配の計画、さらには世界制覇の野望も持って、軍事力の近代化を推し進め、三戦(さんせん)(輿(よ)論戦(ろんせん)、心理戦、法律戦)を展開しています。 ◆日米同盟の脆弱性(ぜいじゃくせい)。 アメリカは、時折、正義を見失い、判断を誤ることがあります。 日本に、人種差別をし、石油を止め、ABCD包囲網を敷き、ハルノートなどの外交で開戦に追い込んだ例、東京大空襲と原爆投下で民間人を大虐殺した例、戦後は、台湾を裏切り、中国共産党と手を組んだ例などです。 現在も、 (1)経済的理由で、世界の警察官としての使命を放棄し、『孤立主義』に入る可能性。 (2)中国との軍事的対決を避けるため、また中国との経済的関係を重視して、東アジアは中国に任せよう、との誘惑に駆られ、日米同盟を破棄し、『米中同盟』に入る可能性。 (3)将来、中国の軍事力が日米を上回って、日米同盟が『機能不全』に陥る可能性。 は完全には捨てきれず、戦略と対策が必要です。 ◆日米同盟の強化、継続の力 日米同盟の強化と継続には、日本が、アメリカから見て、 (1)敬意を払いたくなる『徳力』。 (2)敵対したくない『防衛力』。 (3)中国より魅力的な『経済力』。 を持っていることが、有効な力となります。 ◆敬意を払いたくなる『徳力』 「南京大虐殺」「従軍慰安婦」などの捏造歴史認識を、日本中・世界中から払拭させ、 「世界から人種差別と植民地支配をなくしてきた、正義のサムライ国家・日本」「世界最古の王朝が連綿と続く、奇蹟の国・日本」「今後も、世界の恒久平和のために尽くす、平和と正義の守護神・日本」といった内容のPR活動を大々的に行い、世界人類の幸福に責任を持って、発言力、外交力、リーダーシップを発揮していくべきです。 ◆敵対したくない『防衛力』 アメリカとの友好関係は常に親密にし、相互に軍事協力は推し進めつつも、同時に、高度な技術を有する「自主防衛力」を構築することが大事です。 傭兵に頼って経済的繁栄だけを求めていたカルタゴが徹底的に殲滅された事例を考えれば、自主独立した、高度で、頼りがいのある防衛力を保持することが、国防の隙をなくし、誇りある健全な同盟関係を持続させていく鍵になります。 自衛隊の最新兵器は、レベルは高いのですが、アメリカがソフトのコードを変えれば機能しなくなるものも多いという弱点があります。同盟関係なら問題ないのですが、米中に組まれたら、日本は奴隷国家へと転落するか、消滅するかという結末になります。 アメリカが日本を敵に回したくない「最新(未来型)通常兵器」の自主開発、「核抑止力」の自主構築が必要と考えます。 具体的には、各種軍事作戦を遂行し得る宇宙衛星、宇宙兵器、ミサイル防衛システム、原子力潜水艦、原子力空母、巡航ミサイル、弾道ミサイル、次世代航空機、各種無人機、ロボット兵器、レーザー兵器、サイバー戦技術、島嶼戦の装備、核シェルター、核抑止力、核ミサイルを無力化する兵器等において、技術的に中国に対して圧倒するレベルを確保することが大事です。 自主開発の高性能兵器を、アセアン諸国、インド、オーストラリア、韓国、ロシア、その他の友好国に、戦略的に輸出することは、中国包囲網を形成し、中国の侵略を抑止するための有効な方策となります。 ☆『経済力』に関しては、別の機会で論じたいと思います。 日露首脳会談は開催できるのか?! 2014.08.27 文/HS政経塾第2期卒塾生 幸福実現党世田谷区代表 曽我周作 ◆混迷するウクライナ情勢 前回7月30日にロシア-ウクライナ問題を取り上げてから約1か月が経過しました。 (「ウクライナ問題と日本の役割」http://hrp-newsfile.jp/2014/1611/) その間、ウクライナの上空でマレーシア航空が撃墜された事件についての真相も未だ明らかにならず、ウクライナ東部では激しい戦闘が続いています。 そんな中、この度8月26日にロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領が、ベラルーシの首都ミンスクで会談し、ウクライナ東部の情勢について話し合いました。しかし、この会談では事態の打開につながる成果は出なかったという見方が報道されています。 日本にとって最重要の同盟国であるアメリカのオバマ大統領、そしてアメリカ国内の言論も対ロシア強硬論が大勢を占めており、混迷するウクライナ情勢のもと、この秋に開催予定であった日露首脳会談についても開催を危ぶむ声が聞こえています。 さらに、最近ではロシアが制裁への報復として特定の日本人のロシアへの入国拒否や、北方領土での軍事演習を行いました。 ◆プーチン訪日の意義 そのため日本国内でも「安倍政権は、今秋にも予定していたプーチン氏の来日招請を延期するのはもちろん、首脳同士の個人的関係を頼んだ領土交渉の戦略も見直すべきときではないか」(8/16産経「社説」)という意見が出たりするなど、日ロ首脳会談の開催について真っ向から反対する声も出ています。 しかし、ロシアのラブロフ外相が25日の記者会見において、プーチン大統領の訪日ついて「ウクライナ情勢は露日関係には関連しない」(産経新聞8月26日)と述べ、訪日の計画には影響はないということを述べています。 これは、ロシアにとってやはり対日関係が非常に重要であり、安倍首相との首脳会談の開催を強く望んでいることの表れではないかと思われます。 ラブロフ外相の発言については「プーチン大統領が訪日できなかった場合、日本側に責任があると示唆する狙いがあるとみられる」(8/27朝日)という指摘もありますが、単に日本側に責任があるとしたところでロシア側にとっては利益が無く、やはり日本との関係改善、関係強化がロシアにとって重要とみるべきでしょう。 特に欧米各国との関係が悪化し、制裁も受ける中で、中国と天然ガスの長期の取引に合意するなど中国への接近が見られますが、ロシアとしても中国の脅威は厳然と存在し、対中国抑止のためにも、そして経済的な理由からも日本との関係強化は非常に重要であるはずだからです。 一方、我が国としても対中抑止のためにもロシアとの関係を良好に保つことは国益に資することであります。本来ウクライナ情勢の混迷さえなければ日露首脳会談は何の問題もなく、日本としても期待感をもって実現できたはずです。 ラブロフ外相の発言を受けて、菅官房長官は「今年2月ロシアのソチでの日ロ首脳会談の時に、大統領の訪日について合意したことは事実だ」としたうえで「日程はなんら決まっておらず、種々の要素を総合的に考慮したうえで判断したい」と述べています。 ◆ロシアをめぐるアメリカと日本の対応 やはり気になるのはアメリカのオバマ政権の反応です。ロシアとの関係は重要ですが、かといってアメリカとの同盟関係に深刻な亀裂を生じさせるわけにはいきません。 アメリカのサキ国務省報道官はプーチン大統領の訪日について「反対とは言わない」と述べましたが今後プーチン大統領の訪日に現実味が帯びてきたときにオバマ政権がどのような反応を示すかは予断を許しません。 一部では森元首相が、安倍首相からの親書を持ってロシアを訪問するかもしれないという報道もあります。親書は「プーチン大統領との首脳会談を行う」ということを伝えるものだということですが、公式には発表されていません。 もし、これが現実になったとしても、日ロ首脳会談で期待されるのは北方領土問題の進展です。日本としてはこの問題の進展がなければ対ロ関係を決定的に進めることはできないでしょう。 しかし、本当にそれができるのか。アメリカ国内に対ロ強硬論が吹き荒れるなかでロシアとの首脳会談を行うとするならば成果を出さなければならず、安倍政権にとっても非常にプレッシャーのかかるところであります。 プーチン大統領との首脳会談が行われるとするならば、これは日本の未来にとっても重大な決断になるでしょう。 また一つ重大な局面を迎えた我が国の外交ですが、ロシアについては日本がアメリカとの仲立ちをできることが望まれると思います。難しいかじ取りでありますが、今後ロシアが国際社会の中でどのような立場をとるかが非常に重要です。 ロシアは世界中で懸念される中国の覇権への抑止の最重要のカギを握る国の一つであることは間違いありません。安倍政権にはかじ取りを間違わず、正しい方向に導いていただきたいと切に期待するものであります。 9条改正の先にあるのは、「和の精神」と「武士道精神」の復活 2014.08.25 文/HS政経塾第3期生 森國英和 ◆社民党のポスター『あの日から、パパは帰ってこなかった』 今夏、集団的自衛権の行使を認める閣議決定を行った安倍晋三内閣に対し、社民党は7月16日に、憲法9条の解釈変更への反対を訴える新ポスターを発表しました。そのポスターには、『あの日から、パパは帰ってこなかった』と大きく記されていました。 このポスターは、「多くの自衛隊員が戦死する」「日本が徴兵制の国になる」ことを連想させるものであり、非常に扇動的であると言っても過言ではありません。自衛隊出身の佐藤正久衆議員は、「怒りと悲しさを覚える」と地方紙でコメントしていました。(北海道新聞7月27日付) このポスターは、集団的自衛権の行使容認や9条の改正への反対論を象徴しています。それを見ると、「平和憲法9条は日本の誇り」という戦後の“常識”を説得し切れていないことについて、反省させられます。 そこで改めて、憲法9条を改めることの意義を考えると、日本が古来より培ってきた「和の精神」「武士道精神」を取り戻すことであります。 ◆「和の精神」―アジア・西太平洋地域の友好国との連携強化 迫りくる日本の国防の危機とは、共産党の一党独裁国家・中国の軍事拡大です。 中国は、この10年で軍事費を4倍以上に膨らませると同時に、日本や台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インド等に対して、軍事的な圧力をかけ続け、虎視眈々と領土拡張を狙っています。 その中国を抑え込めなくなる可能性が高まっています。その世界的脅威を前に、日本が「和の精神」を発揮し、アジアや太平洋の友好国との連携を強化することが急務です。 例えば空軍力について、外交評論家の岡崎久彦氏は、かつては日本の自衛隊や在日米軍は、単独でも中国の空軍力に対抗できていたが、これからは、日米の軍事力を一体として計算しなければ、中国軍の動きを抑止できなくなると指摘しています。(文藝春秋2014年7月号『尖閣激突 中国航空戦力が日米を上回る日』) 集団的自衛権の行使容認、さらには9条の改正によって、日本の領域の外側でも自衛隊と米軍が共同して活動を行えるようになれば、中国の「拡大欲」にメスを入れることができます。 また、シーレーン防衛を共通の目的として、ASEANやオーストラリア、インドとの協力関係を築くことも重要です。 安倍首相は昨年12月の日・ASEAN特別首脳会談等の中で、「日本とASEANが、“WA”の精神で結ばれるとき、アジアと世界の未来は明るいことを信じましょう」と述べています。武器輸出や共同訓練、共同哨戒活動等を重ねながら、日本の「和の精神」の下で各国が連携する体制をつくり、中国の海洋進出を抑止することが望ましいと考えられます。 ◆「武士道精神」―大国としての道徳的な義務を果たす 敗戦後の日本は長らく、自衛隊の海外派遣すら行えませんでしたが、1991年の湾岸戦争以降、少しずつ活動の幅が広がっています。しかしながら、国家としての国際社会で道徳的な義務を果たせているとは、到底言えません。 日本の周辺、台湾や朝鮮半島で有事が起こったとき、日本の自衛隊を出動させられないことは当然として、日本に基地を置く米軍に対する後方支援すらも、大きく制限されています。 現在の日米ガイドラインでは、水や食料の提供や医療活動等はできますが、武器・弾薬の提供や戦闘機への給油は、日本国内でもできないことになっています。 集団的自衛権の行使容認で、活動の幅は多少広がるとはいえ、東シナ海や南シナ海、インド洋などの「航行の自由」を守るために万全とは言えません。 さらに言えば、日本がアジアにおいて、「対中国戦略の旗手」となることを示さなければなりません。 南シナ海への中国の海洋進出は、70年代半ばから始まり、すでに西沙・南沙諸島に恒久軍事施設を建設しており、南シナ海が完全に「中国の海」となることも予想されます。 このような惨禍に「見て見ぬふり」をすれば、日本は国益を損なうのみならず、「武士道精神は失われた」と国際社会から酷評されかねません。 ◆9条改正をしっかりと掲げよ! 集団的自衛権の行使容認に伴って自衛隊法など10本以上の法改正が必要となるため、安倍首相は9月に、「安全保障法制担当大臣」を新設します。 国会審議の中で、野党や左翼・護憲派の論陣から、さらなる反論・批判が寄せられることが予想され、先の社民党のポスターのような国民扇動にも対抗せねばなりません。そういう時だからこそ、9条改正の重要性を明言すべきです。 「平和憲法が日本の誇り」というのは、全く荒唐無稽です。少なくても数百年以上、日本が誇ってきたのは、「和の精神」と「武士道精神」であり、それは9条改正と方向を一にしています。 安倍首相には、今秋の臨時国会の所信表明演説、もしくは来年の施政方針演説において、9条改正をしっかりと明言するよう迫りたいところです。 すべてを表示する « Previous 1 … 59 60 61 62 63 … 98 Next »