Home/ 国防・安全保障 国防・安全保障 「自由からの繁栄」――幸福実現党が考える国家ビジョン(1) 2014.11.25 文/幸福実現党・政務調査会長 江夏正敏 9 月25日、主義主張・政党を超えた自由な議論を通じ、「真の民主主義社会」実現に向けた政治リーダー輩出を目的とする日本政策学校で、江夏正敏政調会長が講義を行いました。 今春発表した「政策パンフレット【宗教立国編】」をテキストとした講義内容を二回にわたってご紹介します。(「幸福実現NEWS」第61号より) ◆幸福実現党立党の理由 幸福実現党については、「名前は知っているけれど、何を主張しているのかは分からない」という方もいらっしゃると思います。 私たちは2009 年5月、北朝鮮によるミサイル発射はじめ国難が迫るなか、「自民党政権ではこの難局に対応できない。ましてや、民主党政権が誕生したら、国防面での危機が深刻化する」と考え、立党しました。 私たちが一貫して国防強化を訴えているのは、いくら経済が発展したところで、他国に占領されてしまったら、すべて終わりだからです。 決して戦争をしたいわけではなく、「国民の生命・安全・財産を守りたい」「この気概がない政治家には退場してほしい」という思いが私たちにはあったのです。その気概こそが5年前の立党精神です。 ◆人々の「幸福」のために 私たちが政治活動を続けている理由は、人々を幸せにしたいからです。 人生観や世界観といった哲学によって、政策は根本的に変わります。 唯物論に立脚し、「人間は機械である」「モノである」という考えは、突き詰めれば、「悪いことをしても、ばれなければ問題ない」「人はモノなんだから、思いやりなんてどうでもいい」といった方向に行くことになります。 唯物論の国では大量虐殺も起こっています。しかし、私たちは人間をモノとは考えません。人間の本質は神仏に創られた魂であり、この世とあの世を転生輪廻しながら、魂修行をしている存在だと定義しています。 人生の苦難、困難があるなか、他の人を幸福にするような生き方をしていくなかで魂修行をし、悟りをつかんでいくという人生観です。 私たちはこうした人生観に基づき、この地上をよりよい魂修行の場、ユートピアとするための政策立案を行っています。 例えば、社会保障に関しては、バラマキ政策をとる政党もあります。一見、優しい政治です。 もちろん、セーフティネットはあってしかるべきですが、過度のバラマキは、自助努力の精神を衰退させ、人間の魂を腐らせることになると考えます。 この世に生まれてきたからには、自助努力の精神の発揮こそが大事だと信じるからです。 ◆日本をもっと強く、もっと豊かに 幸福実現党は自由を重視しています。中国や北朝鮮のような自由を阻害する国家体制は、人間の本来の性質に反すると考えます。 香港では、選挙をめぐって反政府デモが行われていますが、自由が阻害されるというのは大変なことです。自由を守り、人間が魂修行をしている尊い場を他国の侵略行為から守ることは善であり、国家の責務です。 次に、経済成長。「成熟社会でもはや発展は望めない」という考え、縮み志向を私たちは取りません。なぜなら、人間は社会の発展・繁栄に貢献したという充実感を得たときに幸福を感じるからです。 社会に貢献するということは、付加価値を創出することです。人間が生み出す付加価値の合計がGDPです。だから、私たちは経済的発展を善だと思っています。 全世界の人口は100 億人に向かっており、世界経済はインフレ要因を有しています。こうしたなか、強い産業 力、経済力を持つ日本は、もっと発展できる力をまだまだ持っています。 失われた20 年、GDPが横ばいで推移してきたのは、政府や日銀の政策が間違っていたからです。私たちは2009年から一貫して金融緩和の必要性を訴えてきました。民主党から安倍政権に変わり、日銀が異次元緩和したら日本の経済は一変しました。 (明日につづく) ◇「江夏正敏の闘魂メルマガ」配信中! 登録(購読無料)はこちらから https://m.blayn.jp/bm/p/f/tf.php?id=enatsu 正しい政治を行う新政府の樹立を目指して 2014.11.12 文/幸福実現党徳島県本部副代表 小松由佳 ◆増税延期と衆院解散の可能性 マスコミ各社は連日、年内の衆院解散の可能性を報じています。安倍首相が、17日発表の7~9月期のGDP速報値を受け、景気回復が十分でないと判断すれば、10%への消費増税を先送りした上で、アベノミクスの是非を問うべく衆院選を行う、というシナリオです。 12日付日経新聞によれば、民間調査機関12社の予測平均値では、実質GDP成長率は1.9%(年率換算)に留まり、8月時点での平均4%との予想を大きく下回っています。再増税によるさらなる景気悪化は目に見えており、当然ながら再増税は延期すべきです。 ◆国民の自由を軽んじた政府の失敗 安倍政権の不安定化の原因は、やはり国家社会主義的な統制政治の要素を払拭できず、旧態依然とした自民党政治から脱却し切れなかったことにあると言えます。 まず、明らかに8%への消費増税は間違いでした。増税そのものは民主党政権下で決められたことですが、関連法を改正せず実行に移したことは、安倍政権の失策です。 昨年度の実質GDP成長率2.3%のうち、0.77%が駆け込み需要によるものであり、今年4月の増税後、この駆け込み需要の反動減と、実質可処分所得の低下が起きました。 そのため、14 年4~6月期の実質GDP成長率は、1~3月期比でマイナス7.1%(年率換算)という、リーマン・ショック以来の大幅な落ち込みでした。 主因は、深刻な国内需要の減少であり、それだけ見るとマイナス15%に達するとも言われています。 中でも民間消費の落ち込みが大きく、国民の消費マインドが冷え込んだことは明らかです。現在、駆け込み需要の反動減は緩やかに回復基調にありますが、ほとんどの経済指標が予想を下回り、様々な景気動向指数は低迷しています。 外交・安全保障の面では、やはり中国に対する弱腰が目につきます。10日、約3年ぶりの日中首脳会談が行われましたが、その前提として7日に両政府が発表した合意事項では、尖閣問題で両国が「異なる見解を有する」とされています。 これは「尖閣諸島について領有問題が存在する」と解釈され得るものであり、中国に対する大きな譲歩です。 さらに、安倍首相は首脳会談で、小笠原・伊豆両諸島の周辺海域での中国漁船団によるサンゴ密漁への抗議も行わず、歴史認識についても、習主席が村山談話に言及した際、「歴代内閣の歴史認識の立場を引き継いでいる」と述べ、自虐史観を国際社会に曝け出しました。 こうした弱腰の日本政府と、レームダック化したオバマ政権の下、中国包囲網であるTPP交渉も進まず、越年が確実となりました。 その裏で中国は、韓国との自由貿易協定(FTA)を妥結し、日本が最大出資国であるアジア開発銀行(ADB)に対抗するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立計画を進め、TPPに対抗するアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想を主導するなど、アジアでの存在感を増しています。 そして何より、政府が犯した致命的な過ちがあります。10月31日、あらゆる自由の根源である「信教の自由」を侵し、「霊言」をはじめとする教義内容や宗教行為そのものを理由に、幸福の科学大学の設立を「不認可」としたのです。 憲法違反である下村文部科学大臣の判断に、当然ながら大学側は異議申し立てを行いました。首相の任命責任も重く、根源的な自由権を侵害した閣僚を抱えたままでは、政権存続が難しいのは明らかでしょう。 参照: 幸福の科学公式HP⇒http://info.happy-science.jp/2014/12003/ ザ・リバティweb⇒https://the-liberty.com/article.php?item_id=8698 自己保身や党利党略、世論調査に振り回されることをもって、“自由”や“民主主義”を謳歌していると勘違いしてはなりません。真の「自由」とは、普遍的な「正しさ」、人智を超えた「神仏の声」を、虚心坦懐に求めるところから始まります。 そして、真の「民主主義」とは、神仏の子としての人間の尊厳を守るものです。このことに深く思いを致さなければ、「自由」や「民主」を党名に掲げる既存政党が、その名を実とする日は来ないでしょう。 ◆神仏の下での「自由からの繁栄」を 幸福実現党は立党以来、後にアベノミクスと称される経済政策に加え、徹底した減税による景気回復を提案してきました。また、中国による軍事的脅威や人権弾圧への明確な批判を続け、自虐史観を払拭した新談話の発表、新憲法の制定などを一貫して訴えてきました。 これらは全て、国民の自由と尊厳を守り、国を発展・繁栄させ、世界中の幸福を実現したいという志によるものです。 与野党共に、衆院選の準備に追われているでしょうが、自らはあくまで「公僕」であり、国民の「自由からの繁栄」を支えるべきこと、そして何より神仏の「僕」であることを忘れず、正しい「まつりごと」を行わなくてはならないのです。 「沖縄2大紙」の歴史から見る反日思想 2014.11.08 文/HS政経塾 4期生 幸福実現党 大阪本部副代表 数森圭吾 ◆沖縄の2大紙 沖縄では11月16日に沖縄県知事選挙の投開票が行われ現地新聞も選挙関連の記事を多く報道しております。 沖縄には「琉球新報」と「沖縄タイムス」という新聞があり、両紙は「沖縄2大紙」とよばれています。この2紙は反日、反米的主張が多いと言われていますが、その背景を歴史的な視点から検証してみたいと思います。 ◆アメリカ軍と2大紙の創刊 先の大戦において、沖縄本土に上陸した米軍は1945年4月1日「琉球列島米国軍政府」を設置し沖縄占領統治を開始しました。ここにおいて米軍政府は沖縄と本土の分断し、沖縄統治を円滑にすすめるために反日宣伝工作を行います。 米軍の沖縄統治は本土のように日本政府を通した間接統治ではなく直接統治でした。このため米軍政府のとった検閲政策はプレスコードやラジオコードによる検閲ではなく、直接米軍の方針を反映できる米軍広報機関として現地に新聞社をつくるという直接的なものでした。 そこでつくられたのが占領下初の新聞である「ウルマ新聞」であり、これは現在の「琉球新報」です。創刊は沖縄戦終結直後の1945年7月25日。この新聞は事実上の「米軍広報宣伝紙」とも言えるものでした。 この新聞の記者であったある邦人は、この新聞をつくることになった際に「米国の宣伝をする新聞をつくるとスパイ扱いされるから御免だとは思ったが、断ると銃殺されるかもわからず、否応なかった」(「沖縄の言論」辻村明、大田昌秀)と話しています。 また、琉球新報と並び、沖縄を代表する新聞である「沖縄タイムス」(1948年7月1日創刊)の創刊号では、当時の社長である高嶺朝光氏が次のように語っています。 「吾々はアメリカの暖かい援助のもとに生活している、この現実を正しく認識することはとりも直さずアメリカの軍政に対する誠実なる協力であり、また、これが沖縄を復興する道である」 さらに同紙創刊者の一人は、 「沖縄タイムスの特色は創立スタッフが戦前にも新聞記者を経験していたことです。戦時中、大衆を戦争に駆り立てたという、(中略)この大きな罪を背負いつつ『立ち直って、反戦の立場からもう一度、新聞をつくってみよう』との意気込みがあった。それは一方で、新聞人としての贖罪の意味ともなり『新の平和を目指す新聞を作る』という心があったんです」(沖縄タイムス1993年7月1日) と語っています。 これらの発言から両紙の原点が「戦争への贖罪」と「親米反日」というアメリカの宣伝工作にあったことがわかります。 ◆アメリカによる沖縄復興と左翼思想 戦後、米軍統治によって沖縄ではインフラ整備、医療技術の飛躍的向上が果たされました。また米軍基地周辺では経済が活性化し、戦後急激な復興と発展を遂げています。 このように戦後の沖縄復興に対してアメリカが果たした役割は非常に大きいということができます。戦後、日米の関係は変化し、現在ではアジア諸国の安全保障にとっても両国の友好関係は非常に重要なものになっています。 しかし、1972年の沖縄返還から40年以上たった現在、米軍統治下でつくられた「琉球新報」と「沖縄タイムス」は、ある意味において創刊時と変わらず反日的主張を行い続けているとともに、逆に「反米」も強く打ち出しています。 これは、創刊当時の反日思想を土台としながら、そこに基地問題や補償金などの戦後新たに発生した切り口から左翼思想が入り込んでしまった結果であると考えられます。 知事選を控え様々な情報が飛び交い、各紙がそれぞれの主張を展開しています。「沖縄独立」などといった言葉もよく目にするようになっていますが、私たちはこのような「沖縄2大紙」の歴史を知り、そのスタンスを把握したうえで、正しく情報を読み取る必要があるのです。 沖縄県知事選――親中政治から脱却せよ! 2014.11.07 文/幸福実現党沖縄県本部副代表 下地玲子 ◆最大の争点は基地問題か? 11月16日投開票が行われる沖縄県知事選。現職仲井眞氏、前那覇市長翁長氏、元郵政担当下地氏、元参議院議員喜納氏の4人が出馬し、激しい選挙戦が展開されています。 マスコミは、最大の争点は、普天間飛行場の辺野古移設であるとし、各候補の主張や動向を連日報じています。 昨年12月の知事の辺野古埋立工事承認を境に大きく動き始めており、仲井眞氏は引き続き、推進していく考えなのに対し、翁長氏、喜納氏は辺野古移設反対、下地氏は県民投票実施を主張しています。 ◆翁長氏が主張する『オール沖縄』 翁長氏は、今回、共産、社民、社大、生活、県民ネットの5つの党と、那覇市議会派、新風会の支持を得て出馬しました。 2013年、全市町村、議長、県議らと共に上京し、「普天間基地の閉鎖、撤去」「オスプレイ配備の撤回」「県内移設断念」を求め、「建白書」を安倍総理に提出しました。以来これを県民の総意=「オール沖縄」とし、日本対沖縄という構図をつくろうとしているようにもみえます。 しかし、ここに来て、オール沖縄が否定されました。石垣市の中山市長が、「県内移設の選択肢を否定しない」とする確認書を作成していたことが分かったためです。(2014.11.3八重山日報) ◆龍柱は中国属国化の象徴か?! 翁長氏は、2012年「那覇市のランドマークとなる観光シンボル」として那覇空港や大型旅客船ターミナルから県庁へ向かう玄関口ともいえる市有地に、高さ15メートルの龍柱を2本建てる計画を進めています。 驚くことに、2億5千万もの国民の税金を使って、何と、中国に発注するというのです。中国の皇帝の属国であることを示すような龍柱建設に反対の声が多数挙がり、市民による「住民訴訟」が起こりました。 ◆「琉球独立」が「第2のクリミア危機」をまねく 沖縄には、「久米36姓」という帰化人の子孫の方々が、多く住んでおり近年新たに中国人が地域社会に多く入ってきています。 2013年5月「琉球民族独立総合研究学会」が設立され、記者会見を行いましたが、沖縄で「独立」を主張する方々はまだ少数派であるにもかかわらず、この時の映像が中国では大きく報道されました。 時を同じく、2013年5月中国の人民日報は「沖縄の領有権は日本にはない」という論文を掲載し、環球時報は、「中国は沖縄の独立運動を支援すべき」という社説を掲載しました。 県民の多くが独立を望んでいるかのように報道され、「クリミアの二の舞」になってしまう可能性も出てきました。この「琉球独立」派の人々が翁長氏を支持しています。 ◆中国の海洋進出――離島防衛を急げ! 尖閣諸島周辺には、中国公船が3~4隻体制で連日航行し、海保や漁船に圧力をかけていますが、領海侵犯も今年はすでに27回を超し、一触即発の危険な状態です。 海上警備体制強化のため先般、尖閣領海警備を専従体制とし、新たに大型巡視船2隻を投入しましたが、最近、小笠原・伊豆諸島沖に中国のサンゴ密漁船が押し寄せたのをみても、我国の海上警備体制に揺さぶりをかけてきているのは明らかです。 又、与那国島、石垣島、宮古島への自衛隊配備も早急に取り組まねばならい課題でしょう。 このように、今回の知事選の最大の争点は、中国問題であり、沖縄県だけの問題ではなく、日本全体やアジアの平和と安定にもかかわる重要な選挙なのです。 しかし、こういった中国問題は、あまり報道されません。 そればかりか、沖縄マスコミの偏向報道により、県民が誤てる判断を下すことが危惧されます。正しい判断を下すためにも正しい情報を伝えるマスコミの報道姿勢が求められています。 北朝鮮との交渉の行き詰まり 今こそ、「邦人救出」を自衛隊法に盛り込め 2014.11.03 文/HS政経塾3期生 森國 英和 ◆北朝鮮との交渉の行き詰まり 安倍晋三首相は10月27日から30日にかけて、日本人拉致被害者に関する再調査について、北朝鮮側の報告を受けるため、政府代表団を北朝鮮・平壌に派遣しました。 代表団の訪朝に先立ち、安倍首相は「拉致問題解決が最優先課題だ」と強調。しかし、今回の再調査報告において、北朝鮮側から得られた成果はほとんどありませんでした。 日本が、北朝鮮の拉致は「我が国に対する主権の侵害」と認識しながら、ほとんど進展させられない最大の原因は、(空想的)平和主義に縛られる日本側の「押し」の弱さにあるように見えます。 肝心の自衛隊が法制度に縛られて、特殊部隊による邦人救出・奪還といった強制力の行使を実行できないことが、日本側の弱みです。 ◆従前の自衛権発動の基準に縛られる日本 今年の3月6日の参議院予算委員会で、「北朝鮮で内乱が発生した際、拉致被害者の救出を行えるか」との質問に対し、安倍首相は、「自衛隊の邦人救出には、相手国(北朝鮮)の同意が必要となるため困難。他国が国際法で認められているものも、現在の自衛権発動の基準のままでは難しい」と答えています。 現在の9条とその解釈が、自衛隊の行動を制約している現状を説明したものでした。実際に有事が起こったら、韓国やアメリカに奪還を依頼するしかないとの発言もあります(3月4日参予算委・安倍首相)。 このような、平時はもちろん有事の時にさえ「北朝鮮に自衛隊を派遣できない」という日本側の弱みは、拉致交渉の現場で北朝鮮に見透かされています。 現在の安倍内閣は、集団的自衛権に関する憲法解釈の変更に夏まで取り組んできましたが、「拉致解決が最優先」と言うなら、邦人救出に関する憲法解釈も整理しておくべきでした。 ◆社会党に骨抜きにされた自衛隊法の規定を変更せよ 今からでも遅くはありません。政府は早急に、自衛隊法84条の3「邦人輸送」の改正と憲法解釈の見直しに取り組むべきです。 これは、拉致被害者の救出のみならず、国外(特に政情不安定な途上国)に進出する日本企業の安全のためにも、必達の課題です。安倍首相は、政権発足直後に、アルジェリアで日本人10名がテロリストに拘束・殺害されたことを忘れたわけではないでしょう。 現行の自衛隊法の規定のままでは、在外邦人に迫る緊急事態に、自衛隊はほとんど対応できません。自衛隊の派遣は「安全が確保された場合」のみに限定されているからです。 元をたどればこの条項は、1994年11月に改正された際に盛り込まれたもので、改正当時は、村山富市(自社さ連立)政権でした。 立法の過程で、「邦人救出を名目として、自衛隊の海外派兵が可能となる」と主張した社会党の影響が色濃く反映され、結果として、「緊急事態だから自衛隊が求められているのに、安全が確保されない場合は派遣できない」という自己矛盾を含んだ規定になったのです。 根底に、「海外の居留民保護が、戦前の日本軍の海外派兵の口実となった」という歪んだ歴史観があることは言うまでもありません。このようにして、「邦人救出」は骨抜きにされたのです。 この規定を改正し、いざという時には、自衛隊の特殊部隊等による邦人救出作戦を実行できる法制度にしておくべきです。手持ちの外交カードに、このようなフィスト(げんこつ)を欠いているから、北朝鮮を譲歩させて拉致被害者を取り戻せないのです。 ◆自衛隊が邦人救出をできなければ、日本の外交史上最大の汚点になる 今年再開された日朝交渉は、拉致被害者の奪還に加え、外交戦略上の意味も大きいと言えます。 東アジアの国際関係は、昨年末に北朝鮮のナンバー2・張成沢氏が処刑されて以降、中国と韓国の親密化、北朝鮮とロシアの接近という新たな様相を呈し始めています。 日本としては、戦後70周年に向けて反日攻勢を強める中国と韓国を牽制する上でも、北朝鮮との拉致問題をめぐる外交交渉を成功させることが重要です。 また、日本は朝鮮半島有事の際、北朝鮮国内の拉致被害者や在韓邦人3万人のみならず、諸外国人の救出の責任も求められます。 内閣安全保障室長を務めた佐々淳行氏は、「朝鮮半島有事の際は、2万人の在韓フィリピン人の救出をお願いしたい」との要請がフィリピン大使から来ている、との情報を紹介している(『彼らが日本を滅ぼす』佐々淳行著/幻冬舎)。 邦人救出では各国が連携することが多く、イラン・イラク戦争の時にはトルコが日本人200人を救出、アルバニアでの暴動の際にはドイツが日本人10人を救出しました。 朝鮮半島に最も近い日本が国際的道義を果たさないとなれば、日本外交史上最大の汚点となるでしょう。日本は国際的信用を失い、ASEANや印豪との連携強化、国連常任理事国入り等の取組みを大きく後退させることにもなるのです。 このように、拉致問題から見ても、日本の外交戦略としても、「邦人救出」をめぐる自衛隊法改正と憲法解釈の見直しは急務です。「 邦人救出」は、従来の自衛権発動の類型で捉えるべきではなく、憲法の趣旨に沿って再整理できると考えます。一刻も早くこの議論と立法に着手し、日本は、拉致問題解決のための交渉を有利に進めていかなければなりません。 朝鮮半島における紛争で、日本は「国家主権」を守れるか 2014.11.01 文/静岡県本部副代表 江頭俊満 ◆集団的自衛権の行使は必要 日米両政府は10月8日、17年ぶりに見直す「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」の中間報告をまとめましたが、日本の集団的自衛権をどう反映させるのか、有事には至っていないグレーゾーン事態に両国でどう対応するのかは、日本側が関連の法整備を遅らせたため、具体的な記述は最終報告まで見送られることになりました。 さて、朝鮮半島の紛争拡大は、避けなくてはならない事態ではありますが、現実的に考えなくてはならない事案であり、朝鮮半島で戦争状態、あるいはそれに近い緊張状態が起こるなら、日本は米軍の最前線基地と後方支援基地にならざるを得ません。 「米軍を支援すると日本が戦争に巻き込まれるから、集団的自衛権の行使を認めない」ということは、きわめて独善的であり、日本は世界から孤立し、国民の生命さえも危険にさらされる結果となるでしょう。 日本は、現在の「安全保障」体制のままでは「朝鮮半島有事」という激震に対して何も対応できず、国際的貢献はおろか、「国家主権」を守ることさえもできず、外的環境にただ右往左往するだけになります。 ◆「邦人救出」という大きな課題 必ず想定しておかなくてはならないことは、朝鮮半島から大量の難民が日本に押し寄せてくるということであり、その時に日本は、人道上の理由から全力を挙げて支援が求められることになりますが、それと同時に「邦人救出」という大きな課題もつきつけられるはずです。 ここで、考えておかなくてはならないことは、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)においては、米軍が「邦人救出」をすることは明文化しておらず、大量の難民が発生している状態で、米軍が日本人だけを区別して救出してくれるということは期待できないということです。 日本政府が、「周辺事態」が発生した際の「邦人救出」に関する対策を何も講じていないというのは、全くの責任放棄と言わざるを得ません。 現行法では、自衛隊の平和維持活動のための海外派遣はできても、「周辺事態」発生時の「邦人救出」のための自衛隊の海外派遣は想定されていません。 「周辺事態」発生時における「邦人救出」のための自衛隊の派遣に関する「自衛隊法の改正」と、具体的な自衛隊の「行動基準」を整備するとともに、「自衛隊と民間との協力」体制も策定しておかなくてはなりません。 ◆朝鮮半島有事に際して 1952年の朝鮮戦争下になされた「李承晩ライン」の設定は、公海上における違法な線引きであるとともに、韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であることは、周知のことです。 しかし、1949年、韓国政府が「対馬」領有を宣言し、連合軍占領下で主権が制限されている日本から「対馬」編入を要求した歴史があることはあまり知られていません。 日本は、朝鮮半島における紛争の混乱の中で、領土の一部が他国に占拠される可能性も想定した「安全保障」体制を整えておくべきでしょう。 また、日本は、「朝鮮半島有事」の終息後を視野に入れた「安全保障」体制も考えておかなくてはなりません。 「朝鮮半島統一」が実現したあとで、民族としての結束を高めるため、外部に緊張を作り出すという政治的手段が選択される可能性があり、社会的に不安定な状態が続く場合、「統一朝鮮政府」が国外に緊張を生み出す相手として、日本を選ばないとは限りません。 ◆「朝鮮半島統一」後の安全保障体制 「朝鮮半島統一」が達成されたとしても、それは直ちに「日本周辺の安定」につながらないという現実を覚悟しておくことが必要です。 国際関係において、いかなる問題が起きる可能性があるかを研究し、それが「顕在化」しないように他国との外交問題にあらゆる手段を講じることが「安全保障の基本」となります。 アメリカのオバマ大統領と安倍首相が4月24日、東京・元赤坂の迎賓館で首脳会談を終えて共同記者会見を開いた際に、オバマ大統領は冒頭のあいさつで、「日本の施政下にある領土は、尖閣諸島も含めて日米安全保障条約の第5条の適用対象となる」と述べました。 しかし、知っておかなくてはならないことは、「領土問題」に起因する紛争では、「日米安全保障条約」は基本的には機能しないということです。 また、「統一朝鮮」においては、「核武装をした大規模な軍隊ができる」可能性があり、それを想定した「国土防衛体制」を構築しておくことも必要でありましょう。 朝鮮半島で戦争が起きた場合、その終結のあり方が、アジア・太平洋地域の安全保障環境に大きな影響を与えることは間違いありません。 今、アメリカが「世界の警察」としての役割から降りようとしているなかで、日本は大局的な観点をもって、世界のリーダー国家への道を大きく踏み出すべき時です。 平和を守るために憲法改正とワシントンを攻略せよ! 2014.10.29 文/HS政経塾2期卒塾生 服部まさみ まず、始めに10月26日に鋭い戦略眼で国際関係を論じられ、日本を導いて下さった外交評論家・岡崎久彦先生が亡くなられました。心からの感謝を捧げると共にご冥福をお祈り致します。 ◆押し寄せる中国漁船 今月に入り、日本の領海で中国の不穏な動きが活発化しています。 尖閣諸島周辺では中国公船が4日連続で航行し、小笠原諸島の海域では中国漁船による珊瑚の密漁が相次いでおり、13日に46隻、24日には113隻の中国漁船が確認されています。 海上保安庁は「一獲千金を狙った違法操業で、尖閣諸島の活動とは別」との見方を示していますが、漁民に見せかけ、武装した「海上民兵」である場合も多く、中国が実行支配を強めている南シナ海では、中国軍に訓練された海上民兵が、紛争に動員されています。 尖閣諸島では領海侵犯の中国漁船と海上保安庁との間でトラブルが激増しています。その数は、今年1~9月だけで208件にものぼり、昨年一年間の2倍、2011年の26倍にもなります。 ◆小笠原海域で密漁を行う中国漁船の目的 不気味な動きを見せる中国漁船の目的は一体何でしょうか。 近現代史研究家・ジャーナリストである水間政憲氏によると、中国の集団行動の裏には必ず隠された中国政府の謀略が潜んでいるといいます。 小笠原海域の漁船団の目的は、珊瑚密漁だけではなく海上保安庁の巡視船の配備状況とその能力をテストしています。 それは、尖閣諸島を1000隻規模で襲ったとき、海保の対処の限界を探っており、尖閣諸島沖ではなく、小笠原海域で練習しているのです。 現在、中国がテストしているのは、小笠原海域で海保の5隻の巡視船では中国漁船100隻に対処できない現状を確認したことで、尖閣諸島の巡視船30隻では1000隻を取り締まることができないというデータをとっています。 (参照:「水間条項-国益最前線ジャーナリスト 水間政憲のブログ」) 日本は、一刻も早く、ミサイルを装備した巡視船を大量に緊急配備する必要があります。決して、集団的自衛権行使容認の閣議決定だけでは十分ではなく、防衛力を高めるための憲法改正に今すぐ取り組まなければなりません。戦争をするとかではなく、逆にそれが中国の横暴を食い止める抑止力となります。 ◆揺らぐ日米同盟 日本の安全保障の要である日米同盟も本当に機能するかどうか不安が拭えないのが現状です。 オバマ政権は、アジア・リバランス(再均衡)という日米韓の枠組みを軸にアジア諸国と協調し、中国の拡張主義を阻止する外交政策をとっています。そのため、日本の集団的自衛権行使容認を歓迎する一方で、安倍政権はナショナリズム的要素が強いとして警戒感があることも事実です。 実際に、バイデン副大統領やライス大統領補佐官などの側近や政府高官、民主党を支えるシンクタンクには親中派が多いと言われています。 中国は、2020年までにアジアの覇権を握ることを国家戦略とし、その目標を達成するために日米同盟に揺さぶりをかけていますが、 米国の政治の中枢で親中派を増やし、米国が中国に対抗することは「国益に反する」と考えるようになったことは、すでに中国の情報戦が勝利していると言えるのかもしれません。 まさに、「戦わずして勝つ」孫子の兵法そのものです。 ◆日本はワシントンを攻略せよ このような状況において、日本が為すべきことは、憲法改正を進めると共に、ワシントンにおいて日本の存在を早急に強める努力が必要です。 ワシントンは米国の政策決定の場であり、世界銀行やIMFなど強力な国際機関や世界的に影響力があるマスメディア、大学、シンクタンク、NGOがひしめき合っています。 「世界の権力の要」であるワシントンで存在感を示すことは、同時に世界に影響を与えることになります。そのため、ワシントンを舞台に各国の競争が年々、激しくなっています。 特に、中韓の存在が大きくなっていますが、彼らは早くからワシントンが外交政策の要の場所であることを認識し、莫大な予算と人材を投入し、活動拠点を増やしてきました。 反対に日本は、伝統的にニューヨークでの活動に重点を置き、特に90年代以降はワシントンでの予算を減らし、活動拠点を閉鎖してきました。 その結果、米国における「アジアのリーダー」としての日本の立場が揺らいでいます。しかし、その状況をただ傍観していては、日米同盟がワシントンで生き残り、繁栄し続けることはありません。 ワシントンを攻略するためには、従来の外交やロビイストを雇い、米政府にだけ働きかけるのではなく、草の根的に、法律事務所、大学、シンクタンク、メディア、国際機関などと結びついた人的ネットワークやコミュニティを網の目のように張り巡らせる努力が必要です。 日本は古い認識力を変え、もっとスピーディな対応と、ワシントンに資源を振り分けることが大きな課題です。 言論を武器として、アジアの平和と繁栄のために日本の存在が不可欠であることを真剣に世界に訴えていく必要があるのです。国際世論を味方にすることは、国内世論を作る後押しにもなるのです。 参考文献:ケント・カルダー著『ワシントンの中のアジア』中央公論新社 武器輸出外交で日本は安全保障のパートナーを目指せ! 2014.10.27 文/幸福実現党 神奈川県本部副代表・HS政経塾4期生 壹岐愛子 ◆新三原則により鎖国が解かれた日本 2014年4月1日、武器輸出三原則に代わる防衛装備移転三原則が閣議決定されました。日本はこれまで戦争当事国のみならず、全ての国に対して原則的に武器輸出禁止していました。 今回の新三原則により、国際協同開発など日本の安全保障に基づいた場合において、武器輸出が可能になり、世界は今、鎖国が解かれた日本の防衛技術への関心が高まっております。 初の本格的な自国の武器輸出として注目されているのが、オーストラリアへの潜水艦輸出です。今月16日に行われた日豪防衛相会談において、潜水艦の共同開発に向けた協議を開始することで合意をとっております。(10月17日読売新聞) 潜水艦の更新を決定していたオーストラリアは以前から日本の潜水艦技術に注目しておりました。日本の潜水艦技術は世界トップレベルであり、今回共同開発される予定の「そうりゅう型」はスターリングエンジンを搭載し、非常に静かなことが特徴的です。 また、原子力潜水艦とは違い、通常型の潜水艦は数日で充電切れになり浮上しますが、「そうりゅう型」は2週間も潜伏することができます。 ◆技術はそのまま国家の抑止力になる 今回、留意しなければならないのが、「どこまで日本の防衛技術を共有するか」という点です。 国際共同開発で忘れてはならないことは、優れた技術力はそれだけで国家の抑止力になるため、鍵となる技術や兵器の開発力は国内に保持する必要があります。 例えば、日米の戦闘機共同開発においても、重要な部分はブラックボックス化されており、情報共有されておりません。 今回も全ての最新技術を盛り込んだ潜水艦ではなく、設計や能力を一部変更した改造艦で共同開発することが大切です。 ◆潜水艦の需要高まる東南アジア 潜水艦のニーズがあるのはオーストラリアだけではありません。今、東南アジアを中心に潜水艦の輸出は急増しています。 例えば、ベトナムはロシアから潜水艦6隻を購入決定しており、2016年までに引き渡す予定です。また、インドネシアも、韓国に潜水艦3隻を依頼し、さらに2020年までに12隻増強する予定です。シンガポールもドイツから2隻購入する契約がとれています。 こうした背景にあるのは、中国の南シナ海への進出です。 自国の領有権を拡大しようとする中国に対して、隠れているだけで抑止力につながる潜水艦の需要は今後ますます高まっていくでしょう。日本はこうした友好国に対して積極的に武器輸出を行うべきです。 しかし日本は武器輸出に関しては他国よりも遅れをとっています。すでに競合が数か国進出している中において、日本の取るべき戦略はソフト面を含めた複合提案です。 潜水艦の運転能力は早くても5年かかると言われるほど難易度の高い操縦技術です。日本は友好国の操舵員候補生を日本に留学させ、永続的に日本とのパイプをつくることも必要でしょう。 また、日本は哨戒機をはじめとした対潜技術関連の情報を他国より多くもっております。人材育成力、対潜知識を活かし、ただの販売に終わらず、相手国との堅実な同盟を見据えた提案をすべきです。 ◆同盟国・友好国への武器輸出は抑止力になる 今後、日本の防衛技術を東南アジアに武器輸出することが新たな外交手段になることは間違いありません。防衛技術を共有し、武器輸出をすることそれ自体が中国への抑止力となります。 新三原則による武器輸出は、世界の平和維持貢献に消極的な体制から、積極的な働きかけができる体制作りです!それは、日本が安全保障のパートナーになるチャンスでもあります! アジアに責任をもち、外交手腕を発揮していくことがこれからの日本のあるべき姿です。 広島から真の世界平和運動を! 2014.10.24 文/幸福実現党広島県本部副代表 佐伯 知子 ◆8月6日の広島 今年8月6日、広島市では67回目となる平和記念式典が執り行われました。43年ぶりの本格的な雨の中、式典で松井一美広島市長は次のような″平和宣言″をしました。 「『絶対悪』である核兵器の廃絶へ、武力ではなく、人と人とのつながりを大切に未来志向の対話ができる世界の構築が不可欠。」 「日本国憲法の崇高な平和主義の下で戦争をしなかった事実を重く受け止め、名実ともに平和国家の道を歩み続けるよう、政府に求める。」(2014年8月7日中国新聞朝刊より) 核保有や武力を「絶対悪」とし、戦後日本を守ってきた憲法9条は決して改正してはならないとする立場での宣言でした。 この日、式典会場の外側では、全国から集まった「平和勢力」と称される運動員らも大きな垂れ幕を掲げ、マイクを握り、憲法改正や集団的自衛権を激しく非難していました。 同日に開催された広島市主催の「被爆者代表から要望を聞く会」では被爆者側が安倍総理に集団的自衛権の閣議決定の撤回を要望し、原水爆禁止世界大会・広島大会においても「集団的自衛権行使容認に反対する特別決議」がなされました。 いずれにしても憲法9条への強い信仰を感じた8月6日でした。 ◆原動力は「自虐史観」 彼らが憲法9条死守!を言い続ける原動力となっているのは何でしょうか。その根源にある思想が東京裁判史観、すなわち「自虐史観」です。つまりこういうことです。 ☆日本はかつて侵略戦争を行い、南京大虐殺や従軍慰安婦に言われるように、アジアの人々を数多く犠牲にし、多大な迷惑をかけた。 ☆日本がそのような犯罪国家であるので、正義の国アメリカはやむをえず日本を空爆し、原爆を落とさざるをえず、結果として多大な犠牲者を出すに至った。 ☆こうした多くの犠牲と引きかえに、日本は憲法9条を手に入れたのであり、憲法9条があるからこそ、その後日本は悪事を犯すことなく今日まで平和を享受できたのである。この教訓と反省のために犠牲となった多くの人々の為にも、なんとしても憲法9条は死守しなければならない。 ◆明かされる不都合な「真実」 ところが、今年に入って彼らが平和運動の原動力としていたこれらの論拠が大きく崩れ始めました。 河野談話が日韓の合作であったことを報じた1月1日の産経新聞に始まり、2月の石原元官房副長官の河野談話作成過程に関する国会証言、そして8月には「慰安婦問題」について朝日新聞が自らの報道についに誤報を認めました。 続いて、いわゆる「南京大虐殺」の問題も、証拠として上げられた「婦女子を駆り集めて連れて行く日本人兵たち」と解説された写真について、それを取り上げた本多勝一氏が「誤用」を認めました。(週刊新潮9月25日号) この写真は、当時「アサヒグラフ」(朝日新聞社)に取り上げられた「我が兵に護られて野良仕事より部落へ帰る日の丸部落の女子供の群」であり、歴史の捏造であったということが明かされ始めました。 歴史の捏造でつくられた「自虐史観」が間違いであったのなら、憲法9条を死守しなければならないという根拠が崩れます。 ◆真実に基づいた平和運動を 日本が軍事力を持つと、再び侵略国家になるというのが平和勢力の言い分ですが、今、実際にアジアの平和を脅かしているのは日本ではなく、中国や北朝鮮であるということは国際的にも明らかです。 そんな中での現状の反核・平和運動は、これらの国の覇権欲を増徴させ、結果的に戦争を招き寄せてしまうのだということを知らねばなりません。 先の大戦で日本が戦ったことには、欧米列強の植民地支配からアジアの人々を解放し、白人優位の人種差別政策を打ち砕くという大義がありました。 敗戦し、大きな犠牲を払いましたが、結果としてアジアの多くの国々は独立を果たし、大義は遂げられました。世界中の有色人種にも勇気を与え、アフリカ諸国の独立にも影響を与えました。 この真実を、日本国民に、世界に、そして先の大戦で亡くなられた方々にも伝えなければなりません。日本が悪かったから戦争が起こったのではありません。日本が悪かったから犠牲になったのではないのです。 日本はこの真実に基づき、かつての日本がそうであったように、真の世界平和に貢献するという公的な義務を果たさなければなりません。そのために、誤った自虐史観に基づく「河野談話」「村山談話」を白紙撤回し、政府の公式見解として新たな談話を発表するべきです。 また、憲法9条を改正し、正当な防衛力・軍事力を持つことで、覇権主義国家の暴走を止めなければなりません。戦後70年、自虐史観に終止符を打つ時が来ています。 歴史認識を改め広島の平和運動も、真の世界平和に向けてのリーダーシップをとれる、強く、豊かで精神的高みを有する国づくりへの運動へと変わらなければなりません。 朝鮮半島有事の際、日本に備えはあるのか? 2014.10.22 文/HS政経塾第2期卒塾生 幸福実現党世田谷区代表 曽我周作 ◆日本が訪朝団を派遣 菅官房長官は22日の会見で、拉致問題に関して北朝鮮の特別調査委員会と日本側の担当者が28日、29日に平壌で協議することを発表しました。 今回日本側から北朝鮮に向けて担当者が派遣されるわけですが、これまで第三国での協議が重ねられてきました。 どうして今回、日本側から北朝鮮に行くように、北朝鮮側が求めてくるのでしょうか。 また、「今回は拉致被害者の安否などを示す1回目の通報とはならない」と菅官房長官が述べていますが、何のために、「今このタイミングで」北朝鮮に日本側から行かなければならないのかという事に強い疑問が残ります。 拉致被害者家族の方々も非常に複雑な思いの中にあるでしょう。 ◆きな臭い朝鮮半島情勢 一方このタイミングを見計らったかのように、北朝鮮で今年5月から拘束されていた米国人男性のジェフリー・ファウル氏が解放されました。 これは北朝鮮側が対話姿勢を演出する目的があるのかもしれません。あまりにもタイミングが合いすぎているように感じざるを得ません。 しかも、韓国で産経新聞の前支局長が在宅起訴され、韓国からの出国をできない状況を延長される中で、日本だけではなく、世界の各国から韓国政府への懸念が寄せられる中でのことでもあります。まさに、「あてつけ」の如きです。 さらに、「ロシア政府は、日本円で2兆6000億円余りをかけて北朝鮮の鉄道網の近代化を進めることで北朝鮮と合意」したと伝えられ、ロシアとの関係強化を伺わせています。 また、金第一書記の動静が伝えられない中、10月初めインチョンで行われたアジア大会の閉会式に合わせて北朝鮮の政権幹部3人が、突然韓国を訪問し政府高官と会談、しかも移動は金第一書記の専用機であったことも、なんとなく「演出過剰」な感じがします。 その後19日には、北朝鮮と韓国の軍事境界線付近で互いに銃撃を行っています。どうも朝鮮半島情勢は、非常にきな臭い状況です。 ◆朝鮮半島有事の際、日本に備えはあるのか 北朝鮮は、日本との協議に対してどのような「演出」を考えているのでしょうか。 金第一書記の動静が北朝鮮メディアで伝えられないなか、様々な憶測が飛び交っていました。一部には、金氏失脚の噂まで出ていることが報道でもなされるほどでした。 金正恩氏失脚の懸念と、それについてどのような事態が想定されるか、ということが様々な言説でも見られるところでありました。 しかし、金氏はいまも北朝鮮の政権の座に君臨しており、金氏失脚どころか、もしも近い将来、金正恩第一書記率いる北朝鮮と、朴大統領率いる韓国との間で有事が起きた時、日本をはじめ、世界はいかに対応するのでしょうか。 特にアメリカは、国内でのエボラウイルス感染に揺れており、さらにISISへの対応を含め、最近ではアジアシフトというよりも、むしろ中東やアフリカ方面に関心が移っているなかで、迅速な対応が取れるのか非常に懸念されます。 アメリカでは11月4日に中間選挙が行われますし、その後ますますオバマ政権がレームダック化する懸念もあります。 さらに、今韓国は、反日姿勢を強めて、媚中姿勢に終始しており、日韓関係が悪化しています。同時に、韓国はアメリカからの信頼も揺らいでいるのではないでしょうか。日米韓の関係は一枚岩とは程遠い状況です。 また、北朝鮮と中国との関係悪化も指摘され続けています。逆に、拉致問題の進展次第ですが、日朝関係にも今後改善の可能性もあり、そこにロシアも入り乱れております。 もし、今、朝鮮半島有事が発生したらどうなるのでしょう。近隣各国はどう動くのでしょうか。我が国はどうすべきなのでしょう。 北朝鮮の本当の実情は分かりかねるものがありますが、ここのところの動きが非常に「派手」に見えるので、逆に油断できないのではないかという気が致します。 ◆拉致被害者救出への国民の思い結集を 先月は拉致被害者救出に向けては、国民の想いの、もう一段の結集が必要ではないかと書きました。 北朝鮮の姿勢がこれまでのものから変化し、拉致被害者の方々とその家族を、即座に一人残らず日本に帰国させるように望みます。しかし、これまでの北朝鮮の姿勢を見るにつけて、過度な期待もできませんし、信用もできません。 今後、私達日本国民には、まだ集団的自衛権の行使容認を具体的に定める法改正は行われてはいませんが、万一朝鮮半島有事が発生した時に、在韓邦人の救出に加え、「自衛隊を送り込んででも」拉致被害者の方々の救出をするのか。それとも、結局はアメリカ任せになるのか。そういうことが突きつけられるのかもしれません。 一日も早く、どのような状況下でも我が国の国民を守るため、有事にも備えて法改正を急ぐべきだと思います。 すべてを表示する « Previous 1 … 54 55 56 57 58 … 101 Next »