Home/ 財政・税制 財政・税制 「全ての道は増税に通ずる」――思考停止状態の野田首相 2012.02.03 民主党の仙谷政調会長代行は1日開かれた衆議院予算委員会で、1月6日のニューヨークタイムズのオピニオン欄の寄稿記事を取り上げました。 同記事は、日本と米国の過去20年間の経常収支の推移や為替などの数値を比較し、日本を再評価する論調となっています。 バブル以降の日本の「失われた20年」は、愚かしい例として繰り返し取り上げられてきましたが、それは根拠のない神話に過ぎないのではないかという内容です。以下、コラムの論点をいくつかご紹介致します。 ・日本の経常収支は、1989年630億ドルから2010年1,960億ドルに黒字が伸びた。一方、米国は同期間、▲990億ドルから▲4,710億ドルまで赤字が増えている。 ・1989年1ドル144円から2011年77円と87%円高になった。英ポンドは同期間1ポンド232円から120円と94%円高になった。“Strong Yen”、円が強くなっている。 ・最速のインターネット・サービスが享受できる世界の50都市中、日本の都市は38もあったのに対して、アメリカの都市はたった3つだけ。 ・500フィート(50~60階)以上の高層ビルは、「失われた20年」開始以降、81棟が東京で建設されたのに対して、ニューヨークでは64棟、シカゴでは48棟、ロサンゼルスでは7棟だけ。 ・日本は不況をものともせず、洗練された産業基盤を作り、日本のメーカーは製造業向けの製品供給者へとイノベーションした。消費者の目にあまり触れないものだが、これらがなければ、今の世界経済は成り立たない。 このように、「失われた20年」という話が誤っているのではないか。日本は「反面教師」ではなく、「見習うべき国」として引き合いに出されるべきではないか、というのが記事の内容です。 仙谷氏は、この記事を紹介し、野田総理の見解を求めました。 これに対して、野田総理は「(ニューヨークタイムズの記事に)面映い感じがする」と述べ、悲観的になり過ぎてはいけないと言いつつ、昨年7/30発売の英誌エコノミストの方が印象が強いと述べました。 その記事は「進む日本化――借金、デフォルト(債務不履行)、マヒし始めた欧米の政治」と題され、米オバマ大統領とドイツのメルケル首相の和服姿の似顔絵で話題になりました。「日本化」はここでは悪い意味で使われています。 野田首相は、ニューヨークタイムズの代わりにこちらを取り上げ、「日本が決断しないで、物事を先送りする象徴になっている」として、「社会保障と税の一体改革」などの難題を先送りせず、「決断し、解決していくことを目指していくべき」と増税への決意をアピールしました。 日本を評価する「ニューヨークタイムズ」の記事の見解を求められ、日本を揶揄した「エコノミスト」の記事を引用し、「増税への決意」をアピールするとは、野田首相の「増税一直線」の姿勢には、あきれてものが言えません。 日本の経常収支の黒字を見ただけでも、菅首相当時より盛んに喧伝された「日本は財政赤字でギリシャのように破綻する」という話が、いかに間違っていることがわかります。(ギリシャは経常収支が赤字に陥り、国債の消化を海外資金に頼って来たことが破綻の前提にありました。) 日本の民間企業は、デフレ経済の中でも創意工夫をし、非常に優秀であり、政府が財政政策、金融政策を誤らなけらば、もっともっと経済成長できていたはずであり、これからもそうであります。 今、必要なのは、断じて増税ではなく、減税、規制緩和等の経済活動を活発化させる自由経済の確立であり、経済成長戦略であります。 要は、リーダーの「意志」「決意」こそが問題なのです。幸福実現党のついき秀学党首は「新・所得倍増計画」を掲げ、名目値で10年で所得を倍増させる「未来ビジョン」を打ち出しています。 「増税一直線」で思考停止し、「下山の思想」で下降していくことしか考えられない野田首相には即刻、退陣頂くしかありません。(文責・加納有輝彦) 財政赤字削減にみる日米の認識格差 2012.02.01 野田首相は財政赤字削減と社会保障関係費の財源確保の躍起になっていますが、海の向こうのアメリカでも財政赤字問題が大統領選を左右する経済問題となっています。 日本語のサイトでもいくつか取り上げられていますが、より詳細な論点をみるために、Wall Street JournalのDamian Paletta記者のDeficit is again set to Top 1 $Trillion という記事をベースにして日米両国にみる財政赤字削減の議論をレビューします。 4年連続1兆ドルの財政赤字を記録 アメリカ議会予算局(以後CBOと明記)は31日、2012年会計年度(2011年10月から2012年9月)の財政赤字が1兆0790億ドルとなり、4年連続で1兆ドル(約80兆円。日本の約2倍強)を超える見通しを発表しています。 昨年の9月では9730億ドルという見通しから大幅に引き上げられた形となりました。加えて、議会が給与税減税延長を要求した場合は、本年末までに追加1000億ドルも赤字額が上昇します。 なお、CBOは給与減税が2012年末まで延期された場合の経済成長率は2.3%としていますが、2013年には形式上ブッシュ減税などの失効と昨年合意に達した歳出削減計画が2013年1月に実施される関係もあり、来年は1.1%へ減速することも明記されています。 さらに、今後の議会での審議で減税や歳出削減計画が合意に達しない場合には、失業率が2012年には8.9%に、2013年には9.2%へと跳ね上がると発表しています。 言い換えれば、財政赤字削減も大事ですが、政策次第によって経済成長率低下と失業率の上昇というコストがかかると言っているわけです。 白熱する議会の攻防 共和党は、CBOの予想を受けて、オバマ大統領の経済政策を 「歳出削減ができず、経済を拡大できなかった証」 として厳しく追及する姿勢を示しています。 ティーパーティを含めた共和党保守派は大胆な歳出削減を求めると同時に、経済成長を低下させないために「ブッシュ減税」維持を主張。 一方、民主党は短期的な財政支出は経済を押し上げること。その代り、富裕層への増税によって税収を増やすことを主張しており、激しい論戦が行われています。 しかしながら、大統領選再選を目指すオバマ大統領は、明確で具体的な歳出削減や増税を簡単に口にすることができず、あいまいで抽象的な発言に終始している感があります。 依然として共和党と民主党による激しい議論が続いていますが、共通認識としてあるのは、2013年1月に発動される増税と歳出削減計画が経済を減速させるというもの。 つまり、アメリカの共和党と民主党は、どちらも経済成長をおろそかにはできないことでは意見が一致しているのです。 日本の民主党と自公両党の野党では、増税で意見が一致しているところをみると、財政再建に対する日米間の認識格差は大きいと言わざるを得ません。 財政赤字削減とは別に、景気悪化を懸念するFRB(連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長は、インフレ目標2%をはじめとした金融緩和政策の見通しを発表しました。 緊縮財政を急激に推し進めることで、更なる景気悪化となるリスクを緩和するには、通常金融緩和を使います。FRBは雇用にも責任を持っていることを考慮すれば、増税や緊縮財政が敢行された場合のショックを和らげるために金融緩和第三弾QE3は避けられないと言えます。 アメリカでも苦悩する社会保障費 増税と歳出削減は、どこの国でも政治的困難が伴います。また、高齢化社会対策として社会保障関係費が上昇するのはアメリカでも同じです。 CBOのエルメンドルフ局長は、今後10年の主要な費用項目はアメリカの高齢化であるとし、2012年の連邦赤字44%を占める社会保障費は、2022年には54%に跳ね上がると推計しています。毎年1兆円規模で膨らむ日本と同じ構造が進行しているわけです。 しかしながら、上記で見た通り、必ずしも増税で財源を確保しようとしているわけではありません。アメリカでは、経済成長や雇用に十分に配慮していることが見て取れます。 一方、民主党政権は税と社会保障の一体改革を推し進めていますが、対立する野党の自民党・公明党も増税を主張しています。 ましてや、日銀はインフレ目標や国債の直接引受も拒否。増税と歳出削減、消極的な金融政策では、経済成長は期待することはできません。 このままでは、日本経済は景気循環とは異なる人為的な「政策不況」が深刻化するリスクが高くなります。 経済成長を積極的に肯定せよ 日本語のサイトでは、アメリカの財政赤字削減だけに焦点を当てた不完全な記事が多く見られました。仮に、日本が増税や歳出削減だけをまねるのは危険すぎるし、絶対にやってはいけない政策です。 前回、「増税しか議論できない政府・マスコミは税金泥棒」で紹介したハーバード大学のアレシナ教授の研究通り、増税に先行した日本の財政再建は失敗パターンにはまりこんでいるからです。 財源確保に躍起になるのは理解できるにしても、日本経済の更なる不況を招くことに対する配慮がないのは片手落ちです。もちろん、アメリカ議会やFRBのやっていることが万能の策だとは言いません。ただ、不況や財政再建をする上で経済成長を考慮していることは確かなのです。 結論は明らかです。日本はアメリカ議会やFRBが取り組んでいるように、財政再建のために積極的に経済成長を肯定するべきです。(文責・中野雄太) 社会保障問題の解決策は「増税」ではなく、「デフレ脱却」と「経済成長」である 2012.01.31 消費税率引き上げを含む「税と社会保障と税の一体改革」で、政府・民主党は大綱の月内の閣議決定を見送らざるを得なくなりました。 野田首相は三月の関連法案提出を目指し、与野党協議を経て閣議決定することを目指していましたが、与野党協議の糸口がつかめない状態にあります。 その大きな原因の一つは、1月6日に政府・与党社会保障改革本部が決定した「社会保障・税一体改革素案」の「最低保障年金7万円」にあります。⇒http://goo.gl/3mwoz 昨年6月30日、同本部が決定した「社会保障・税一体改革成案」においては「最低保障年金」という表現は見られますが、「7万円」という具体的支給額は見られません。⇒http://goo.gl/mPKFd 突如出てきた「最低保障年金7万円」は財源も示さない中途半端な内容だったため、野党からは「財源を示せ!」という追及の声が上がりました。 しかし、野田首相は最低保障年金の導入などの改革を行った場合、消費税率10%への引き上げとは別に、2075年時点で最大で消費税率7%分の財源が必要との民主党の試算について「当面非公表」としました。 この試算の存在が報道されてから、国民世論の反応はすさまじく、「国民は消費税10%の2~3年後に、さらに7%上がるとみている」(輿石氏)と、世論の反発を警戒して、急遽、試算の公表を隠蔽した格好です。(1/30 夕刊フジ「民主、今度は“年金試算”を隠蔽!選挙のため“臭いものにフタ”」⇒http://goo.gl/xS9HP) 野田首相は非公開は「隠滅ではない」と言い張っていますが、財源の試算も示さないまま、選挙対策の甘い文言を並べ、「増税が必要」だという結論だけを国民に押しつける野田首相の姿勢に対し、国民はより一層、不信感を募らせています。 そもそも、「財政状態の悪化が、社会保障制度の破綻をもたらしている」という「税と社会保障の一体改革」の大前提自体が間違っています。 ファンドマネージャーにして経済評論家の近藤駿介氏は「無責任な政治〜『適度なインフレ』を前提に設計された『現在の社会保障制度』を『消費増税』で維持すると主張する理解し難い理屈」(⇒http://goo.gl/tmvOh)と題し、下記論点を述べています(筆者要約)。 ・「社会保障制度を維持するために増税しなければならない」というのが「財政再建原理主義者」の常套文句だが、「消費増税」は「社会保障制度の維持」のために何の解決策にもならない。 ・2004年に自公政権下で、年金「100年安心プラン」が決定されたが、「100年大丈夫」だったはずの年金制度が僅か7年で立ち行かなくなった。その理由は同プランが3.2%という高い運用利回りを前提に設計されていたことにある。 ・実際の年金運用の利回りを見てみると、平成22年度▲0.25%、直近5年間で▲0.32%、過去10年間でも+1.2%に留まっており、「100年安心プラン」の前提となる3.2%という運用利回りを大きく下回っている。 ・さらに2011年度第2四半期の運用利回りは▲3.32%と悪化。こうした、年金制度設計上の運用利回りと、実際の運用実績との乖離による収支悪化が、社会保障制度の維持を困難にしている。 ・素人財務相が強調している「税収の減少」が「社会保障制度の維持」を困難にしている原因ではない。 ・要するに、景気低迷に伴う、賃金低下による年金保険料の収入の減少と、デフレ進行による運用利回りの悪化が年金破綻の危機をもたらしている。 ・従って、政府が「社会保障制度維持」のために採るべき選択肢は「年金給付を減らす」か、「デフレからの脱却」を図り、「賃金上昇」「長期金利上昇」が起きるような経済状況を作り出すか、のいずれかである。 政府は財源も示せないまま、「増税」を国民に押し付けようとしています。社会保障の財源問題の解決策は「増税」ではなく、「デフレ脱却」と「経済成長」にあることを野田首相は全く理解していません。 幸福実現党が主張しているように、日銀が「インフレ目標」を設定し、より大胆な金融緩和を行い、迅速な「デフレ脱却」を目指すと共に、「未来ビジョン」を見据えた成長戦略の実現こそが「社会保障制度維持のための根本解決策」であるのです。(文責・黒川白雲) 野田増税が日本を破壊する――今こそ、行動の時! 2012.01.23 毎日新聞が21、22日両日実施した全国世論調査によると、消費税率引き上げを目指す政府・与党の素案について「反対」が60%に上り、「賛成」が37%にとどまりました。 「消費税引き上げを法律で決める前に衆院解散・総選挙を実施すべきだ」との回答は52%を占めました。内閣支持率は32%で、不支持率は44%となり、野田政権発足後、初めて不支持率が支持率を上回りました。 野田首相は先の内閣改造の意義について「推進力、突破力のある人を選んだ」と語りました。その人こそ、野田首相が厚く信頼する岡田克也氏です。 岡田氏を副総理に充て、社会保障と税の一体改革に政権の命運をかけ、正面突破するつもりなのでしょう。その岡田副総理が、22日フジテレビの報道番組でとんでもない発言をしました。 「年金制度の抜本改革にはさらなる増税が必要になる」と語ったのです! いったい何を考えているのでしょう。「2015年10月に消費税が10%になっても、社会保障の充実にはまだまだ足りません、新たな増税が必要です」と言っているのです。 野田首相は昨年12月4日、全国紙・地方紙各紙に「社会保障と税の一体改革」についての政府広報(全面広告)を載せました。これだけで広告代として3億円もの税金を使っています。⇒http://p.tl/hfJ3 これを読めば、「政府はこれからまだまだ増税をかけるぞ」という「宣戦布告」に読めます。図らずも岡田氏の口から本音が漏れ、いよいよ、「重税国家」への道が現実のものとなってきました。 震災で国民と経済が傷つき、デフレで苦しんでいるにもかかわらず、岡田氏も認めているように、できもしない社会保障構想を掲げ、「増税」を策略しているのは「悪徳役人」の発想です。 民を弱らせ、国家にお金と権力と税金の分配利権を集中させる計画経済こそ、「国家社会主義への道」です。 復興増税だけなら「緊急処置的にやっているのかな」と増税やむないという声がありました(本来、復興財源は増税に依る必要はありませんでした)が、上記世論調査結果が示すように、国民は消費税増税案に対してハッキリと「NO!」をつきつけています。 幸福実現党が訴えているように、増税しても税収は増えるとは限りません。消費税導入後・増税後、共に税収は増えるどころか、減り続けています。(参照:「増税=税収増」とは限らない⇒http://p.tl/DZJb) 野田首相や財務省は経済学が分からないため、増税と不況の深刻化の相関関係が理解できないのです。しかし、過去の増税を研究すれば「増税してはいけない」ことは子供にも分かります。 特に、日本国民は「増税」となると貯金に走ります。貯蓄性向が極めて高く、あっという間に財布の紐が締まります。その結果、消費活動が落ち込み、景気はさらに冷え込む、悪循環が始まり、法人税や所得税が減ります。 野田首相は16日の党大会で「消費増税なくして日本と国民の将来はない」と述べています。野田首相は、ねぼけて柱にぶつかって眼帯をされていましたが、頭もぶつけたのではないでしょうか? 「増税しない限り、日本は絶対に立ち直れない」「増税しなければ財政は再建できない」というのは全くの嘘です。 震災等でダメージを受けた日本経済の景気回復のために必要な政策は「増税」ではなくて「減税」による消費刺激策です。 例えば、2008年に前年比▲2.0%にまで落ち込んだ個人消費は、エコカー減税や家電エコポイントによって2009年度には同+1.1%、2010年度同+1.6%と拡大し、リーマン・ショック後の景気回復を下支えしました(みずほ総合研究所2011/12/27)。僅かな予算での減税・補助金による消費刺激策で、これだけの劇的効果がありました。 したがって、例えば「国民一人当たり1年に十万円ぐらい余分に消費支出を出してもらう。その分の消費税は取りませんから、使い途は何でも良いので一人十万円使って下さい」ということにしたらどうでしょう。 これだけで年間13兆円のGDP押し上げ効果があり、これを5年、10年と続けてもらえば経済成長率は年率3.5%くらいになるはずです。 企業が立ち直れば、雇用も増え、景気も良くなり、法人税も所得税も全て増収になり、健全な財政再建が可能になります。 野田首相は「不退転の決意」と「政治生命を賭けて」増税するそうですが、国民を不幸にし、経済を弱らせる増税のために「不退転」などなるのは間違っています。「増税しなければ国は潰れる」など嘘八百です。 「社会保障と税の一体改革」のような「増税による富の再配分」強化政策は、社会主義の発想で、「貧しさの平等」しか実現しないことは分かりきっています!どうしてこのことが分からないのでしょうか? 同じ命がけで政策を考え、法案を通すなら、「国民の富が創造される」方向で、政治生命を賭けるべきです。「国を滅ぼす増税法案」を断固、通すというなら、解散して民意を問うべきです。 幸福実現党は、野田政権による増税を断固阻止すべく、今週末1月28日(土)、初の三大都市圏同時開催となる「民主党・野田政権の即時退陣を求めるデモ 」(東京・大阪・名古屋)を決行します!⇒http://p.tl/gRpU また、幸福実現党は全国100万人署名を目指している「消費税増税反対署名」を積極的に進め、国会に請願致します(第一次締切り:3月25日)。一人でも多くの署名へのご協力をお願い致します!⇒http://p.tl/n6V5 今こそ、行動の時です!国民の声と力を結集し、野田首相の「重税国家」「国家社会主義」へと向かう暴走を止めて参りましょう!(文責・竜の口法子) 「税と社会保障の一体改革」に潜む嘘~「社会保障制度維持」は増税の口実に過ぎない~ 2012.01.21 野田首相は、内閣改造で消費税増税を含む「社会保障と税の一体改革」について「この国を守るため、私の政治生命をかけて一体改革をやり抜く」と強い決意を表明し、解散・総選挙で増税に関して信を問う可能性も示唆しています。(1/14 産経) 1月24日より開催される通常国会を前に、民主党・野田内閣は「解散権」をチラつかせながら「税と社会保障の一体改革」についての与野党での事前協議を呼びかけて来ましたが、野党の反発が強く、不調に終わり、国会における論争の火蓋が切られようとしています。 しかし、自民党も消費税10%を公約で掲げており、党内からも「場合によって5、6月に話し合い解散することも十分に考えられる」との声が出ており、党利党略の中で紆余曲折はあったとしても、消費増税が成立する可能性は少なくありません。 野田首相は「税と社会保障の一体改革」に声を張り上げ、血眼になっていますが、その謳い文句ともなっている「消費税増税で社会保障制度が維持できる」というのは果たして本当でしょうか? 原田泰氏(エコノミスト、大和総研顧問)は「現在60歳以上の高齢者世帯は年金等の公的受益から社会保険料租税などの公的負担を差し引いて『4875万円の純受益』があるのに、将来世代は『4585万円の純損失』になる」と指摘しています。(『WEDGE』1/19号) このように、9千万円以上の「年金制度の世代間格差」という大きな問題があることが、若者の年金の未納増大の要因となっています。 年金制度は、元々は各自が老後のために備える「積み立て方式」で、努力に応じた結果を享受する公平な制度でありました。 しかし、「積み立て方式」をやめ、現役世代の保険料や税金から高齢者に年金を支給する「賦課方式」に変更されたことにより、少子高齢化が進めば進むほど、若い世代の負担が重くなり、「世代間格差」が拡大する構造となっています。 このような「世代間格差」の元凶である「賦課方式」を見直さない「税と社会保障の一体改革」は今後、少子高齢化の進展に伴い、更に「世代間格差」が拡大し、未納の増大、制度崩壊を招く恐れがあります。 さらに「税と社会保障の一体改革」の無責任な点は、将来を見据えていない政策・制度設計であることです。このことについて、先述の原田泰氏は次のように述べています。 「社会保障給付費と名目GDPの比率を見ると、1970年には『4.6%』に過ぎなかったものが、2010年には『24.6%』になっている。この比率は将来どうなるだろうか。 社会保障給付費と名目GDPの比率は、『2010年24.6%』から『2055年54.0%』まで29.4%ポイント上昇する。消費税1%でGDPの0.5%の税収であるので29.4%ポイントを0.5%で割って『58.8%』の消費税増税が必要になる。こんな大幅な増税が実現可能とは思えない。」(同上) すなわち、「税と社会保障の一体改革」の方針で、社会保障制度を維持するためには消費税10%どころの話ではなく、将来的には消費税60%になりかねないのです。 「消費増税をしないこと」は無責任な考え方であるかのような論調もありますが、「消費増税によって、持続不可能な制度を維持すること」の方が、よほど無責任な考え方です。 本当に社会保障に対して責任を持つならば、「税金に依存する社会保障制度」を構築するのではなく、「選択と集中」の原則に則り、必要な人にはセーフティネットを施す一方、一律的なバラマキ型の社会保障制度は根本的に見直すべきです。 「税と社会保障の一体改革」には、社会主義国のように「個人が国家によって養われる」社会を現出し、その結果、血の通った「家族の絆」を解体していきます。 その意味で、「税と社会保障の一体改革」は健全な社会を蝕む恐れがあります。 今後、社会保障は、本人の備えと家族の助け合いを基本とし、少子化を食い止め、超高齢化社会を支えるべく、「家庭の価値」を見直すべきです。 そして、政府は家族の助け合いをサポートすると共に、「選択と集中」により、確かなセーフティー・ネットを整えていくべきです。(文責・小川俊介) 増税しか議論できない政府・マスコミは税金泥棒 2012.01.18 今年に入り、「税と社会保障の一体改革」の素案が提出されたことを受け、消費税増税論議が加速しています。 その中で、有力な経済誌の一つであるダイヤモンド誌のオンライン版で目を疑うような記事が掲載されました。 同誌編集部の片田江康男氏による「2012年の論点を読む」では「日本国債の暴落は起こるか?2012年は財政健全化の道筋を国内外に示す年」という論考が掲載されています(1月4日配信記事)。 内容をかいつまんで言えば、日本は財政健全化の道筋を示さないと国債の暴落が起きて、「ギリシャの二の舞」となるということです。 既に「日本のギリシャ化」論は、菅前首相の際に論破されている論点ですが、EUの債務危機が鮮明化してきたことで再燃したと思われます。 実際、安住財務相は「明日はわが身」と言及していますし、野田首相は「消費税増税なくして日本の将来はない」という趣旨の発言をしています。 さて、当記事の問題点は日本財政の債務だけに目を向けている点にあります。バランスシートの原則を知っている方なら、当然資産にも目を向けるはずですが、見事に無視しています。 それだけではなく、世界最悪の債務水準であるにも関わらず、国債暴落が起きない原因は、国債の90%以上が国内で消化されている点と消費税の低さに求めています。 国債保有率は正しいとしても、なぜ消費税の低さが原因となるのでしょうか。 同記事では、中央大学の富田俊基教授の説を引用して、次のように説明されています。 「国内外の投資家は、日本は消費税を上げる余地がまだあると見ている。だから、財政健全化に向けて消費税を上げて税収を伸ばし、国債償還に問題は生じないと見ている」 富田教授は、野村総合研究所出身で、国債問題の専門家です。よって、これは典型的な「財政規律」を重視する債券投資家の見方です。 しかしながら、増税の余地があるから国内外の投資家が国債を手放さないというのは、あまりにも短絡過ぎます。 投資家には、株式を専門とする投資家や不動産を専門とする投資家、ヘッジファンドまで幅広くいますが、「日本売り」をしないのは、日本の対外純資産が250兆円を超える債権国であること。国内の金融資産残高も250兆円の黒字を計上していることにあります。 また、政府の借金が1000兆円に上ると言っても、政府資産は約650兆円存在しているため、純債務は350兆円程度だということも加味されましょう(議論の単純化のために概数を使っている)。 日本の債務の大きさは懸念材料であっても、増税が控えているから国債暴落が起きない安心材料となっているわけではありません。適切なマクロ経済政策を行えば、十分に財政を維持することができると判断しているわけです。 ギリシャを比喩に使うのは結構ですが、日本はギリシャと違って自由に金融政策が使えることや、EU特有の財政安定化政策を採用していないことを見ても、ギリシャと比較するのはナンセンスです。 もう一つ、議論が必要な論点があります。増税は、理論的にも消費を冷え込ませますが、片田江氏は、これに対しても前出の富田教授の意見を掲載して否定します。 「消費税増税をしない場合、財政健全化への道筋がつかない。そうすると国民はかえって将来の社会保障に対する不安を持つ。金利が上がることになれば、経済活動も抑制される」 この論点の欠点は次のように反論できます。 「税と社会保障の一体改革」では、消費税増税は「社会保障目的税化」として使用されます。 つまり、徴収した税金はそのまま社会保障に使われるので、右から左に流れるだけで財政再建に貢献しません。そのために、政府は所得税や相続税まで増税しようとしているわけです。よって、消費税増税が財政再建の道筋にはなり得ません。 安住財務相も同様の発言をしていますが、これは増税を正当化する財務省のレトリックに過ぎません。 1997年の消費税引き上げによる景気落ち込みをみれば、とても上記のような結論は出てきません。国民は、将来の増税や保険料負担が高くなるために貯金をしていることや、デフレによって消費をしない点が抜け落ちています。 要するに、消費低迷はデフレ不況であり、日本財政の債務額ではないのです。 片田江氏の記事は、とにかく消費税の増税が先決だと結論づけていますが、ここに一つの学術研究を紹介して反論しましょう。 ハーバード大学のアレシナ教授の研究によれば、1960年から1994年までの期間で、OECD20ヶ国の増税の事例を調査しています。 全部で62の事例をみて、成功例は16、失敗例は46ですが、成功した事例の共通項は最初に歳出削減を行っていること。失敗例の共通項は増税が先行していると明記されています。 その意味で、増税だけが先行する野田政権の財政再建策は失敗の道に入り込んでいると言えます。財政再建は大事なことですが、歳出削減や経済成長による税収増、埋蔵金の活用など、政府がやるべきことはたくさんあるのです。 増税だけしかないならば、政府とマスコミは国民に負担を押し付けるだけの「税金泥棒」に等しいと言えましょう。 そうではなく、国内外に示すべき道筋は「震災から日本再建」であり、日本が世界不況を救うリーダーとなることを宣言することです。 世界の政治指導者が変わる本年、日本が果たす役割は大きいのですから、堂々と経済面で貢献していけばよいのです。(文責・中野雄太) 恐るべき財務省による国家支配――民主主義を破壊する野田・財務省内閣を阻止せよ!! 2012.01.17 野田首相は17日、消費増税を含む「社会保障と税の一体改革」の実現に向け「政治生命をかける。不退転の気持ちだ。すべてをささげていきたい」と表明。24日からの通常国会では消費増税関連法案を成立させる考えを示しました。(1/17日経) 本来、政治家は既得権益や官僚・公務員による税金のムダ遣いと闘い、経済成長による税収増のために政治生命を懸けるべきです。そうした努力もすることなく、国民の負担を増やす「増税」のために「不退転」となるなど、言語道断です。 16日にも野田首相は党大会で、消費増税を含む「社会保障と税の一体改革」を「やりきることなくして日本と国民の将来はない」と語っていますが、このような不況下に増税を断行しようとしている自分自身が「日本と国民の将来」を暗くしていることに気づくべきです。 そもそも、松下政経塾で、松下幸之助氏から直々に「無税国家」の理想を学んだ野田首相が、なぜ、「増税に政治生命をかける」ような「増税原理主義」に陥っているのでしょうか? それは、野田首相が財務省の傀儡(かいらい)政権であるからです。より具体的に言うならば、野田首相は“財務省の天皇”と称されている勝栄二郎(かつえいじろう)事務次官の「パペット(操り人形)」、若しくは「ペット」に過ぎないからです。 そもそも、野田首相の誕生自体、勝事務次官の力によるところが多かったため、野田首相は「増税一直線」の勝事務次官に頭が上がらないのが現実です。ある官邸関係者は以下のように述べています。 「民主党内では、先の党代表選の第1回目の投票で野田氏が第2位につけることができたのは、勝氏ら財務官僚が“野田氏に入れてほしい。反消費税の小沢系の海江田万里はまずい”と民主党議員に働きかけたからと言われている。また野田氏は組閣に先立ち、勝氏に“いい人はいないか”と大臣候補について相談したぐらい勝氏に頼っている。」(「プレジデント」2011年10月31日号) たちあがれ日本の片山虎之助議員は予算委員会で「野田内閣は『直勝内閣(ちょっかつ)』と言われている」として、「財務省主導」の野田首相を皮肉っています。勝氏による「直轄内閣」というわけです。 また、財務省では若手官僚を中心に組織された100人規模の政界工作部隊やメディア工作部隊を構成しており、勝栄二郎・事務次官の直系とされる香川俊介・官房長の支持で政界やメディアを支配し、操作していると言われています。(「週刊ポスト」2011年10月7日号) 財務省の報道機関工作の有力な武器が国税の税務調査であり、朝日新聞や読売新聞の申告漏れに関する税務調査の後、読売は丹呉泰健・前財務事務次官を社外監査役に迎え、朝日も「増税礼賛」の論調を強めています。(同上) すなわち、財務官僚が野田首相を誕生させ、財務省のシナリオに沿って野田首相が消費税増税や「社会保障と税の一体改革」を進めているのが実態なのです。 「民主主義制度」は全く無視され、政治・官僚・マスコミ一体となった「国家社会主義」への道を歩もうとしているのです。(参照:1月18日(水)緊急発刊『国家社会主義への警鐘』 http://p.tl/Aaee) 日本国憲法前文にある通り、この国の主権者は「国民」であり、公務員は単なる「全体の奉仕者」(憲法第15条2項)、すなわち「公僕」に過ぎません。 しかし、「公僕」たる官僚が政治・行政・司法・マスコミ・経済界等、全てを牛耳っています。この傾向は「政治の弱体化」によって、ますます進行しています。 民主党が当初、目指していた「政治主導」のように官僚を排除する必要はありませんが、官僚が内閣や国会を事実上、支配している現状は「民主主義の原則」を根本から歪めています。 デモクラシー(民主主義)の原則は、国民の「民意」によって物事を決める政治体制ですが、「民意」を問わずに「消費税増税」を断行しようとしている野田・財務省内閣は、明らかに民主主義から逸脱した「暴走」を始めています。 「民意」は明らかに「消費税増税反対」にあります。 共同通信社の世論調査によると、行政経費の無駄削減が実現しない場合、増税すべきでないとの回答が79.5%に達しています。読売の世論調査でも増税に賛成が39%に対し、反対は55%に上っています。朝日の世論調査でも消費税増税に反対が57%となっています。 それでもなお、増税を実行しようとするならば、野田首相は即刻、解散・総選挙を行い、「民意」を問うべきです。 野田政権による増税を断固阻止し、「自由からの繁栄」を実現するため、1月28日(土)、幸福実現党が先陣を切って「民主党・野田政権の即時退陣を求めるデモ」を開催いたします。(詳細⇒http://p.tl/TgkP) また、幸福実現党は全国100万人署名を目指している「消費税増税に反対する請願(署名)」に協賛参加します。私たちの力を結集し、国民の「消費税反対の声」を集め、「重税国家」への暴走を食い止めて参りましょう!(詳細⇒http://p.tl/n6V5) TAKE ACTION!! ――今、私たち一人一人の行動が「消費税増税」の暴走を止め、「官僚支配」という、歪んだ国のかたちを正していくのです。 本年2012年、幸福実現党は「日本の大掃除」に取り掛かります!皆さまのご支援、何卒、よろしくお願い申し上げます!(文責・黒川白雲) 野田改造内閣で消費増税推進が鮮明に―消費税増税が国民生活を直撃する! 2012.01.13 野田首相は昨日、就任後初の内閣改造を行い、13日、野田改造内閣が発足しました。参院の問責決議を受けた一川防衛相、山岡消費者担当相や、蓮舫行政刷新担当相などの問題閣僚を更迭した形です。 しかし、北朝鮮が11日午前、日本海に向けて短距離弾道ミサイル3発を発射するなど、日本を取り巻く安全保障環境が悪化する中、「素人」防衛大臣だった一川氏に代わって、新防衛大臣に就任した田中直紀氏も「防衛の素人」であり、「素人の次に素人」を持ってくる野田首相の「防衛軽視」は大問題です。 田中直紀氏は政治家としての力量の評価も低く、奥様の田中真紀子氏は大の親中派です。奥様の恫喝にも頭が上がらないような弱腰の直紀氏が、中国・北朝鮮の恫喝に渡り合えるのか疑問です。野田首相の内閣改造は消費税増税のために「問題隠し」をしたに過ぎません。 また、野田首相は、副総理兼社会保障と税の一体改革・行政改革担当相として岡田克也民主党前幹事長を起用し、消費税増税を含む一体改革への「不退転の決意」を鮮明にしました。 岡田氏は菅前政権当時の昨年6月に税と社会保障の一体改革案取りまとめに尽力し、野田首相の信頼も厚く、「消費増税法案」の通常国会提出を強力に推進する狙いがあるものと見られます。 私達は「消費税」という税制そのものに潜む問題から目をそむけてはなりません。 今、大メディアは政府・官僚と一体化して「翼賛メディア」を形成し、「大増税ファッショ」の道を歩んでいます。 この流れの中で、消費税増税により被る中小零細企業の痛みを報道する大メディアはありませんが、週刊誌レベルではそういった声が紹介されています。 「お国のために増税を我慢してくれ?バカいわないでくれ。われわれは消費税分はいりませんと値引きしてやっと商売ができる。それが8%や、10%になれば、もうかぶることはできないから廃業だよ。現実が見えているのか」(地方の商工会役員;週刊ポスト1/27日号) 消費税には他の税目と比べて、際立った特徴があります。国税庁が発表した2010年度の税金の滞納状況を見ますと、2010年度に発生した国税の滞納額は全税目で6,836億円となります。 この内、消費税の滞納額は3,398億円で、なんと50%を占めています。ここ13年ほど、常に消費税の滞納額がトップです。(国税庁「平成22年度租税滞納状況について」⇒ http://p.tl/GER6) また、中小企業庁が2002年に実施した調査によりますと、売り上げ規模が小さくなればなるほど、「価格に消費税を転嫁できない」と答える事業者の比率が高いことが分かります。 売上3000万円以下の事業者の、なんと52%の事業者が「完全な転嫁はできない」と答えています。そして30%の事業者が「ほとんど転嫁できない」と答えています。(斎藤貴男著『消費税のカラクリ』講談社現代新書) すなわち、消費税が増税された場合、立場が弱い中小企業はその分、価格を上げることができず、消費税分を自分達でかぶらざるを得ないのです。 今回のように、デフレ不況の中で大増税を行った場合、中小企業の倒産・廃業が相次ぎ、自ずと失業率も上がり、自殺者が更に増加することが強く懸念されます。 97年の橋本内閣による消費税増税によって、失業率は97年には3.4%だったのが、翌98年に4.1%に上昇しています。(社会実情データ図録「失業率の推移」⇒http://p.tl/BvTB) また、自殺者の数は97年には2万3千人台だったのが、翌98年には一気に3万1千人台に跳ね上がりました。(同上「失業者数・自殺者数の月次推移」⇒http://p.tl/yZRQ) 景気と自殺者数の関係は数量的にはある程度わかっているといわれます。 高橋洋一氏によると、マネー伸び率10%以上を継続すると、名目GDPは5%程度アップして、自殺者は2000人以上減る、と試算されています。(高橋洋一の民主党ウォッチ「民主党の経済政策では『自殺減らない』」⇒http://p.tl/hN8H) また、消費税には「仕入れ税額控除」という制度があり、消費税の支払いは、仕入れで支払った消費税を控除できるため、正規雇用から控除対象となる非正規雇用への切り替えを促進します。 消費税を10%まで増税したら、ますます非正規雇用が増えることは間違いありません。 このように、消費税増税は、中小零細企業に打撃を与え、倒産・廃業が相次ぎ、国民から雇用の機会を奪い、自殺者数を一気に増大させます。 野田政権、財務官僚、大メディアが「国民の痛み」を全く無視し、大増税ファッショの道をひた走っています。 これこそ、「国家社会主義」への道であります。(参照:1/18発刊『国家社会主義への警鐘』(大川隆法著、幸福実現党発刊)) 幸福実現党は野田・民主党政権を早期に解散・総選挙へと追い込み、消費税増税を食い止めると共に、「国民政党」として、国民の幸福増進のために「経済成長戦略」を実現して参ります。(文責・加納有輝彦) 「税と社会保障の一体改革」の正体 2012.01.11 政府は1月6日に社会保障改革本部(本部長・野田佳彦首相)を開催し、「税と社会保障の一体改革」素案を決定しました。 特徴的に挙げられるのは、消費税増税の具体的な時期が明記されたことです。リーマン・ショックなどの世界的な経済危機が起きない限りは、2014年4月に8%、2015年10月には10%へと引き上げることが素案に明記されています。 自民党と公明党が解散総選挙をちらつかせているので、そう簡単に消費税増税法案が可決する可能性は低いと考えることができますが、大事なのは政局ではなく、中身を吟味することです。 もし、自公両政党が、解散を実施しても、素案自体に賛成であれば法案は可決されることになります。野党にとっては、政権交代をする最大の機会ということもあり、野田首相を揺さぶる機会としているのは明らかです。 元々、2009年の麻生政権時代には、自公政権が消費税増税を主張していることからみて、基本路線は賛成と考えるのが自然です。 さて、特筆するべきは、「税と社会保障の一体改革」の増税案は消費税だけではないということです。 例えば、所得税の最高税率を40%から45%へ引き上げ(課税所得5000万円超に適用)、年少扶養控除廃止、相続税最高税率55%への引き上げ、地球温暖化対策税の創設まで触れられています。 これでは「増税ラッシュ」であり、日本が重税国家への道を歩んでいるのは明らかです。 一方、低所得者への年金加算や医療・介護保険料の軽減、年金受給資格を25年から10年へ短縮など、国民にとっては甘い「アメ」の部分も用意されています。 国民には、「アメ」でひきつけて、実は「ムチ」としての増税を仕掛ける狡猾さを見抜く必要があります。 確かに、国民は政府からお金をもらえれば嬉しいでしょう。「子ども手当」にせよ、公立高校の授業料無償化にせよ、年金・医療・介護にせよ、国民負担が見かけ上減るならば強く反対しません。 福祉には人命を守るマストの役目もあるので、全てが間違っているわけではありません。 ただし、注意しなければ、必要以上に国民の要求がエスカレートする可能性が高いのです。例えば、子ども手当を毎月あたり1万3000円もらえれば、次は1万5000円欲しいのが人情です。 政治家も、甘い約束をすれば票になるので、バラマキ合戦に乗ります。実は、メディアで報道される「毎年1.3兆円ペース増え続ける社会保障関係費」とは、政府の無駄遣いと国民の要求がエスカレートしていることと関連があります。 さらに、特筆するべきは莫大な公費投入です。拙著『日本経済再建宣言』第3章でも触れましたが、医療保険給付費全体の約4割に公費が投入されています。 特に、後期高齢者医療制度や国民健康保険の給付費の半分は税金です。国民年金でも、2004年以降は国庫負担が3分の1から2分の1となっています。 要するに、保険料収入では足りないために、莫大な税金によって補填されているわけです。 さらに、政府は赤字国債を発行して不足財源を確保しているわけですが、さすがにこのまま維持することは困難です。そのため、「選択と集中」と呼ばれる支出の見直しが急務となるわけです。 やはり、社会保障の改革には、幸福実現党が主張する経済成長による税収増もセットで考えるべきです。 また、家族や宗教による福祉分野への貢献、生涯現役構想に基づく定年75歳社会への移行、積立方式による現役世代の負担軽減など考慮するべきでしょう。 さらには、単なる財源論に終始せず、「生涯現役社会」の建設や「ピンピンコロリ」を迎えるよう人生観や死生観などの普及も視野に入れ、あらゆる角度から検討をしていくべきだと考えます。 様々な視点から社会保障改革を論じてきましたが、最後に結論を端的に述べます。 国民のバラマキへの「タカリ」の精神と政府による私有財産の「ボッタクリ」を助長するのが「税と社会保障の一体改革」の正体です。 そこには、何も「未来ビジョン」もなければ、成長に寄与する政策もありません。単なる所得の再分配だけならば財源は無限に増え、日本は「重税国家」「国家社会主義」へと向かうだけです。 だからこそ今、政府による「増税ラッシュ」に反対をしなければいけないのです。(文責・中野雄太) 「税高くして 民衰え 国滅ぶ」 2012.01.06 野田首相は、4日の年頭記者会見で「ネバーネバーネバーネバーギブアップ。私は大義のあることをあきらめない」とチャーチル元英首相の言葉を引用し、消費税増税への強い決意を語りました。 5日付けの全国五大紙の社説は、この年頭記者会見について論じられています。各紙とも「増税は仕方がない」「野党は野田政権に協力すべき」というトーンで見事に統一され、年初から政府、マスコミがこぞって「消費税増税やむなし」の大合唱を行なっています。(Liberty web【新聞読み比べ】「増税」の大合唱 新聞は財務省広報室か?⇒http://p.tl/9Djl) まるで野田政権とマスコミがつるんで「連立政権」を組んでいるような「異様さ」です。日本のマスコミは「権力の監視機関」としての役割を完全に放棄しています。 消費税増税を含む「社会保障と税の一体改革」について、事実上、「大政翼賛会体制」が構築されていることは明らかです。 増税の必要性については、ギリシャの事例がよく引き合いに出されます。輿石幹事長も、正月のインタビューで、わが国においても財政再建が急務であり、さもなくばギリシャのように国債が大暴落し、国家破綻となると語っています。 これに関しては、わが国の国債はほとんどが円建ての内債であり、ギリシャのように外債中心ではないこと。ギリシャはユーロに関して通貨発行権を有していないこと、円への信用が非常に高いこと等の理由により、日本とギリシャを同列に語ることは全く意味がありません。 しかしながら、ギリシャが財政破綻した大きな要因の一つに「公務員天国」であることがありますが、これに関しては日本も「公務員天国」であり、大胆な「改革」が必要です。 ギリシャの人口の10%、約100万人が公務員であり、労働人口の25%が公務員です。50代から現役時代の90%の年金を受け取り、年金と公務員給与で政府支出の40%を占めています。 ギリシャでは、公務員が学生就職先の「人気一位の職業」となっています。日本の就職先人気においても、公務員が2年連続トップとなっています。(レジェンダ・コーポレーション調べ) 日本の公務員は民間従業員の2.1倍もの報酬を得ており、OECD加盟23か国中、第2位の高給となっています。(大和総研「公務員人件費の国際比較2005年」) 内閣府SNA調査に基づく一人当たりの雇用者報酬では、産業別の一人当たり平均報酬は、農林水産業が206万円、製造業522万円、金融保険657万円、公務員1,001万円となっています。(若林亜紀著『ドロボー公務員』) 国税庁の民間給与実態調査によれば、民間給与は2009年に前年比で平均5.5%も下落していますが、これを受けて人事院は2010年8月に1.5%の引き下げを勧告。当時の菅首相は、民間に下落幅に配慮して、それ以上の削減を公約しました。 しかし、民主党の最大支持勢力の連合が抵抗し、菅首相は言われるままに公約を引き下げ、小幅な引き下げに終わりました。 更に、昨冬のボーナスは国家公務員は4.1%増額となり、国と地方の公務員のボーナス平均は76.5万円(みずほ証券調べ)で、民間平均37.8万円の2倍以上となり、「官民格差」は広がるばかりです。 民主党政権は、議席数を減らしたとされている一昨年の参院選挙においても、労働組合代表の候補は議席を伸ばしています。自治労、日教組等、公務、公益関係の労組が半数を占めています。 どこの会社でも、会社が赤字になれば、値上げをするのではなく、経費削減、合理化から手をつけるのは当然です。 大阪市長になった橋下徹氏の人気を見ても、国民が自治労、日教組等の「公務員の既得権益の打破」を求めていることは明らかです。 しかし、民主党政権は、支持団体である労働組合のしがらみで、最も優先すべき「公務員改革」は「タブー」になっています。 幸福実現党も「公務員改革」として、公務員の給与や賞与の一定割合をGDP成長率、あるいは日経平均株価などと連動させることを提言しています(⇒【ついき秀学のMirai Vision】公務員問題 必要なのは「経済感覚」http://p.tl/TXk2)。 シンガポールでは、公務員の賞与はGDP成長率に連動しており、例えば世界同時不況の影響を受けた2009年には夏のボーナスは支給されていません。 日本でも、景気の変動に連動して公務員給与も上下するという形にすれば、官僚たちも「デフレ下の増税」といった更に景気を悪化させるような愚かな政策は即刻やめて、経済成長をもたらす政策を真剣に考えるようになるはずです。 チャーチルは国を「滅亡」から救うために「Never give up!」と3回繰り返しました。これに対して「デフレ下での増税」によって国を「滅亡」に追い込むために「Never give up!」と4回繰り返す野田首相の悲しいまでの愚かさ。 「税高くして 民衰え 国滅ぶ」(渡部昇一)――これ以上、野田首相の暴挙を看過することはできません!(文責・加納有輝彦) すべてを表示する « Previous 1 … 28 29 30 31 32 33 Next »