Home/ その他の時事問題 その他の時事問題 民主党闇法案閣議決定へ――新たな人権弾圧、言論弾圧をもたらす「人権救済機関設置法案」を絶対阻止せよ! 2012.04.15 民主党の闇法案「人権救済機関設置法案」が20日、密かに閣議決定されようとしています。この危険な法案については、これまでもHRPニュースファイルで追及して参りました。(「人権委員会」設置法案―野田首相が推進する危険な「闇法案」⇒http://goo.gl/L9JOd) この大変危険な闇法案について、産経以外のマスコミは何故か黙して決して報道しようとしません。(4/3産経「人権救済機関設置法案、20日閣議決定で調整」⇒http://goo.gl/xwqcG) この「人権救済機関設置法案」は、差別や虐待による人権侵害の是正を図るための人権救済機関「人権委員会」を法務省の外局として設置する法案です。(参照:法務省「新たな人権救済機関の設置について」⇒http://goo.gl/xp9aa) 法務省は今国会での成立を目指そうとしていますが、民主党保守系議員らは「人権侵害」の定義が曖昧で、拡大解釈により憲法が保障する「言論・出版の自由」が侵害される恐れがあるとして、閣議決定阻止に向けた動きも見られます。(前出4/3産経) 「人権委員会」は、国家行政組織法3条に基づく独立性の高い「三条委員会」と位置づけられ、人権救済にあたる「人権委員」は、深刻な人権侵害がある事案について、裁判所を通さず、刑事告発できる強力な権限が与えられます。 「人権委員」に偏った左翼団体、人物が入り込んだ場合、正当な言論活動を行なっている団体や個人に対する言論弾圧が始まる危険性が強くあります。 最大の問題は、都道府県で選ばれる人権擁護委員について、日本「国籍」を有する者ではなく「地方参政権を有する者から選ぶ」とあることです。民主党が進めようとしている「永住外国人に地方参政権」が付与されれば、外国人も人権擁護委員に就任できる余地を残しています。 その結果、将来、「外国人差別を無くす」という大義名分を立てて外国人が人権擁護委員に就くようなことがあれば、例えば、中国の軍拡に対する正当な批判も、「中国人の感情を傷つける言論であり、中国人に対する差別」だとして告発される可能性があります。 まさしく、私たち幸福実現党がこれまで行ってきた中国を正す正当な批判や言論も、中国人が日本の法律によって「合法的に弾圧」できることになります。 これは中国国内で行われている言論弾圧、思想弾圧を日本に移植するための工作であり、断じて法案を成立させてはなりません! ウイグルやチベットで行われている中国による言論弾圧を、今、密かに日本で広げていこうとするのが「亡国思想」に取り憑かれた愚かな民主党議員達の正体です。 中国工作員と民主党議員達は、民主党が推進する「人権救済機関設置法案」と「外国人地方参政権」によって、ある日突然、日本人が中国人に人権弾圧される日を夢見て、着々と本法案成立の地歩を固めているのです。 ちなみに、「人権委員会」がある韓国では、人権委員会に持ち込まれた事件総数の14700件のうち、85パーセントが「虚偽」か「事実ではない」として却下されています。(『こんなに危ない「人権委員会」』日本政策研究センター発刊⇒http://goo.gl/Z09w6) 問題は、「虚偽」の告発として却下されても、人権委員会から調査などを受けたという「風評被害」が調査を受けた個人に残り、社会的な信用を失い兼ねず、それこそが新たな人権侵害につながっていくことにあります。これは事実上の言論弾圧・思想弾圧を意味します。 こうした危険な「人権救済機関設置法案」に対し、断固「NO!」の声を上げて参りましょう!(文責・佐々木勝浩) 「聖なるもの」の懐に手を突っ込む財務省、マスコミの危険性 2012.04.03 昨日のHRPニュースファイル231「マスコミの増税キャンペーン――「アメとムチ」でマスコミを操る財務省」(http://goo.gl/EkGWs)で指摘されているように、3月30日の朝日新聞に「申告漏れ指摘、本社が修正申告」という記事が掲載されました。 翌31日の朝日新聞は社説「税制改革の法案提出―やはり消費増税は必要だ」を掲載し、もはや朝日新聞は財務省や民主党の「増税キャンペーンチラシ」に成り下がっています。戦時の「大本営新聞」の本領を発揮しています。 加えて、朝日新聞は4月3日、「宗教法人 なぜ非課税」と題し、「宗教法人に課税する話は最近耳にしない。やっぱり、聖域なの?」と問題提起し、全面を使って、財務省が目論む宗教法人課税論を展開しています。財務省に対して、「これで許してくれ」と言わんばかりです。 その背景には「不況の中で消費税増税は許されない」という国民の憤りを、税制で優遇されている宗教法人に向けようとする財務省の思惑が透けて見えます。 同紙面で宗教法人課税を強く主張している中村うさぎ氏(作家・エッセイスト)は、「税金を滞納し、督促されていた時期がありました。そのころも、宗教法人が税制で優遇されるのは変だなとは思っていました」と、感情論で宗教法人課税を論じています。 中村氏は宗教法人課税を論じておりながら、そもそも、宗教法人が出版事業などの収益活動の税金を払っていること、僧職者も税金を払っていることなどの基礎知識さえも理解していませんでした。(『ザ・リバティ』2011年10月号⇒http://goo.gl/VWuxW) また、中村氏は宗教法人の非課税を公益性の観点からしか論じていませんが、そもそも、宗教活動は非営利活動であり、課税の対象である「利益」が存在しないこと。そして何よりも、課税とはお金を通じた公権力の行使であり、「信教の自由」の弾圧を意味することを全く理解していません。 こうした「理屈などいい。とにかく宗教に課税せよ」というエモーショナルな議論には大きな危険性があります。 宗教に課税すれば、宗教法人は課税当局の日常的な監視下に置かれます。課税権は警察権と並ぶ、国家の二大権力であり、宗教法人課税は、公権力が宗教活動に介入することを禁ずる「信教の自由」の侵害に繋がります。 中国や北朝鮮など、「信教の自由」が無い国のほとんどが全体主義国家であることからも分かるように、「信教の自由」の弾圧から「隷属への道」が始まっていくのです。 駒澤大学名誉教授の洗健氏は「政教分離の原則を設け、課税という国家権力の発動で国家が宗教に介入できないように配慮している」と述べています。(同上) また、中村うさぎ氏は「葬式や戒名に対するお布施だって、私たちはいわばサービスの対価として払っている」と述べています。 「対価性」については、洗健氏は「お布施は聖職者の『サービス』や『労役』の提供に対して払われる対価ではない」と述べています(同上)。すなわち、布施は信者にとっては純粋な感謝を神仏に捧げる行為であり、「対価」ではないということです。 そもそも、宗教団体が非課税措置を受けているのは、「公益性」を持つ宗教法人の活動を保護するために、国家が非課税措置を講じているためです。 これに対して、中村うさぎ氏は「公共性があるという実感は持てません」と、またもや感情レベルの議論をしています。 宗教の「公益性」としては、直感的に分かりやすいものとしては、学術や芸術の振興、福祉の増進、教育、環境保全などがありますが、宗教の最大の公益性は「目に見えない」公益活動、すなわち、「心の救済活動」「魂の救済活動」にあります。 具体的には、教義の流布、儀式行事の開催、信者の強化育成などがあり、この場合の「公益性」としては、人々を幸福にし、人々の道徳性を陶冶し、社会の安寧に寄与することなどが挙げられます。 更に、高次な宗教の「公益性」として、国家や社会に対して、正しい価値観を提示し、「世直し」の活動を通じて、世の中を善導していくことも挙げられます。 そもそも、増税の責任は、無計画な国家運営を続け、税金や年金積立金を湯水のように無駄に使い続け、経済発展を怠り、財政赤字を拡大して来た政治家や官僚にあります。 政治家や官僚は、その責任を国民に転嫁し、税が取れる余地を求めて、ついには「聖なるもの」の懐にまで手を突っ込むような卑俗な行為はやめ、「経済成長」を実現し、国民の幸福の最大化と税収増を目指すべきです。(文責・黒川白雲) 宗教政党の役割と使命 2012.03.25 ローマ法王ベネディクト16世が26日から3日間の日程でキューバを訪問します。 法王は訪問に先立ち、「マルクス主義は時代遅れだ」と言明し、国際社会が望む開かれた国家を構築する必要があると強調。キューバ訪問の際にラウル・カストロ国家評議会議長にも抜本的な社会改革を迫ると見られています。(3/25 産経「ローマ法王、あすキューバ訪問政府に『脱マルクス』促す」⇒http://goo.gl/64L3s) 遅きに失したとは言え、今回、ローマ法王がマルクス主義を国家の中枢に据えてきたキューバを批判し、抜本的な社会変革を直接求めることは、一定の評価ができます。 本来であれば、バチカンにはマルクス主義の思想が席巻することを見抜き、150年前に「マルクス主義の間違い」を正す役割があったといえます。 宗教もある程度の規模に成長していけば、当然、社会的責任が生じ、何が世界の人々を幸せにしていくのかを社会に問い、行動し、良き社会へと導いていく責務があります。 宗教が政治に進出したり、宗教が政治や経済について言及することを批判する方々もいらっしゃいます。また、日本には「宗教と政治は分離すべきだ」という“政教分離”に対する根本的な誤解があります。 ※「政教分離」規定とは、国家による宗教への介入を禁止する規定であり、宗教が政治に関わることを禁止する規定ではないというのが政府の公式見解です。(参照:内閣衆質六三第二号;一(2)⇒http://goo.gl/XLj86) 政府が悪い政治を行ったならば、宗教が人々を救おうとしても、救えないことが数多く出て来ることになります。だからこそ、宗教が予防的に政治や経済、外交、安全保障、教育等の間違いを正そうとしているのです。 例えば、幸福の科学では「自殺を減らそうキャンペーン」を行っていますが、「政府の失策によって不況をつくられ、工場や会社をたくさん潰されたら、自殺を防止したくても防止のしようがない」というのが実際のところです。 デフレ期に増税を行えば、倒産やリストラ、失業の山になり、食べていけない人が大量に出てきます。その結果、自殺者が急増することは避けられません。 実際、消費税増税した翌年の98年には自殺者数が約35%も急増し、以降、自殺者は毎年3万人を超える高止まりの状況が続いています。(参照: 『増税亡国論』幸福実現党発行⇒http://goo.gl/gvPx2) だからこそ、幸福実現党は「世直し」運動の一環として、消費税増税に強く反対し、行動しているのです。 外交についても同じです。ローマ法王がキューバに対してマルクス主義の間違いを指摘し、社会改革を迫るのと同様、日本は、中国に対して、マルクス主義を捨て、言論の自由、表現の自由、信教の自由等を認め、「開かれた民主的な国家」を建設するよう促すべきです。 それが、中国人民の真の幸福、解放に繋がり、結果的に日本やアジア全体の平和と安定にも繋がっていくのです。 いずれにしても、幸福実現党は「宗教政党」として、国民が将来的に不幸にならないよう、強い信念と行動力、使命感に基づき、消費税増税断固阻止や安全保障強化を実現していく所存です。 国難を乗り越えるべく、幸福実現党の政策や活動について、ご理解、ご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。(文責・佐々木勝浩) 東日本大震災より一年――危機管理能力を高める有事法制を急げ! 2012.03.10 2012年3月11日、東日本大震災から1年を迎えます。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますと共に、幸福実現党は、一日も早い被災地の復興に向け、全力を尽くして参ります。 一方、震災から一年が経つ中、当時の政府の危機管理能力の欠如が次々と浮き彫りになり、政府による「人災」の側面が露わになりつつあります。 福島原発事故独立検証委員会がまとめた報告書は、官邸の初動対応が「場当たり的で泥縄的な危機管理だった」「官邸主導による目立った現場への過剰介入があった。そのほとんどは有効ではなかった」などと述べ、当時の菅直人首相ら官邸主導の介入による混乱が事態を悪化させたとの見方を示しています。(2/29 朝日) 佐々淳行元内閣安全保障室長は「昨年3月11日に起こった事態は、重大な国家的危機だった。安全保障会議を招集すべきだった。少数精鋭で対処し、首相が最終的に決断していくのが官邸の危機管理の在り方だ。政治主導という誤った観念に取りつかれていた。 会議が乱立し、内閣官房参与も多数任命された。船頭多くして船山に上ると言うが、周りにたくさん人がいれば危機管理態勢が強化されると思ったら大間違いだ。収拾がつかなくなる」と、当時の菅民主党内閣への痛烈な批判をしています。(3/6 時事) 果たして、野田政権は、東日本大震災における失政を徹底的に反省し、教訓として生かされているのでしょうか? 野田首相は1日の衆院予算委員会において、防災対策の見直しに関し「危機管理庁も含めて制度と態勢の充実、強化に努めていきたい」と述べ、衆院選マニフェストに掲げた「危機管理庁の創設」に意欲を示しています。(3/1 時事) このことは、官僚組織の乱立による指揮命令の複雑化や責任の不明確化が引き起こした人災的側面について、何ら反省が出来ておらず、問題の本質が十分に分かっていないことを示しています。 古川貞二郎元官房副長官は「(危機管理庁には)反対だ。危機管理は指揮命令系統と責任体制をつくった上で、警察、消防、自衛隊、自治体、関係機関が連携しなければいけない。屋上屋を架すことになる。中枢機能がしっかりし、関係機関が連携する体制をつくるほうがいい」(3/6 時事)と、危機管理庁の構想を不必要だと一刀両断しています。 民主党の姿勢を見る限り、他党が築いた組織を使いたくないというプライドや、大震災を利用して自分たちの手柄を挙げようと言う野心や、大震災を奇禍として官僚が組織拡大を画策している動きにしか見えません。 さらに、危機管理を考える上で、最も重要なこととして「戦争(テロ・侵略・軍事衝突・内乱)」への対処を避けて通る事はできません。それは、必然的に憲法9条改正を真剣に議論しなければならないはずです。 しかし、震災以降、参院憲法審査会の初の審査で、江田五月前法相が民主党を代表して「憲法改正自体は緊急の課題ではない」などと述べており、民主党政権は危機管理や有事に対する備えを全くしていません。これでは、民主党政権に国家を託すことは到底出来ません。 また、別の問題点として、もし衆議院の解散・総選挙や、参議院の公示した際に、有事により選挙が出来なくなった場合について、内閣法制局長官は現憲法下では「(昨年の地方選挙のように)国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することは出来ないものと考える」と答弁しています。(2/28 衆議院予算委員会) 選挙期間に自然災害や軍事的有事が発生した際には、国家の意思決定を決する国会議員が不在となり、致命的な事態に陥る恐れがあります。 このように、日本国憲法に、有事における深刻な瑕疵があり、9条改正や緊急事態条項も含め、危機管理・有事法制を拡充整備する必要があることは明らかです。 未曾有の大震災を経験した今こそ、危機管理における不備について根本解決する必要があるにも関わらず、民主党は震災以降、場当たり的な対応ばかりを繰り返しています。 政府は東日本大震災の教訓を学びつくし、有事に即応できる磐石な国家の危機管理体制を迅速に構築すべきです。(文責・小川俊介) 3.11の大きな教訓~明確な国家ビジョンの下でのインフラ強化を 2012.03.08 3.11の東日本大震災から1年を迎えるに当たり、改めてインフラの重要性を考えてみたいと思います。 3月6日付の朝日新聞は「首都高速道路で2002年度以降見つかった損傷は累計で約26万、うち09年度末時点で9万7千件が補修できずにいた」と報道。中でも損傷が激しいのは築40年以上の部分で、約7万件存在。橋脚の亀裂などで通行止めにつながりかねない重大な損傷も存在していたとのことです。 首都高の内、「都心環状線」や「羽田線」など全体の3割の90キロは築40年以上経っています。また、日本の物流を支える大動脈である名神高速・東名高速も、それぞれ開通して40年以上経過しています。道路も橋も50年で寿命を迎えると言われており、まさに補修しなければならない時期に来ています。 日本は地震大国です。『ザ・リバティ』2012年4月号で、遠田晋次・京都大学防災研究所地震予知研究センター准教授は「東京の下ではいくつものプレートが重なり合っていて、M7.5クラスの首都直下型地震がいつ起きてもおかしくない状況」と指摘しています。 中央防災会議は、東京湾北部地震が発生した場合の経済被害の損失額を、直接被害額66.6兆円(建物・インフラ被害)、間接費用45.2兆円の112兆円としています。東南海・南海地震は57兆円、東海地震は37兆円の損失とし、この3地域だけで計200兆円の損失が予想されています。⇒http://goo.gl/oqis8 高速道路が地震で崩れた場合、建物被害に加えて多くの人命が犠牲になります。また、道路を寸断して緊急車両が通れなくなった場合、二次被害につながります。大惨事につながる前に手を打たなければなりません。 2月23日の朝日新聞は、昨年末の時点で、東日本大震災の復旧費として第一・二次補正予算でつけられた道路や堤防、下水道に関しては、予算の3.8%しか執行されていないと報道(本格復興策を盛り込んだ第三次補正は昨年11月に成立したばかりなので除く)しています。 民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンが間違いであったことは、今回の震災を通じて、私たち国民は痛いほどよくわかりました。しかし、民主党からはこの間違いを認め、謝罪をする姿勢は一切見せません。 それどころか、“4年間消費税増税は行わない”と言っていた約束を破り、被災地の方々にものしかかる“社会保障のための増税”を成し遂げようと血眼になっています。 復興を言い訳にして、財源がないから増税すると民主党は言っていますが、ここに嘘があります。 国債整理基金の余剰金の活用、日銀の国債引き受けによる建設国債の発行など、財源確保の方法は存在します。むしろ今足りないのは「国家のあるべき姿」の提示です。 被災地の状況からも復興のビジョンがないために、智慧・人手・資材を集めることができず、復興を進められないのは明らかです。まずは将来への備えとして、適切な首都圏・東南海・東海地震への耐震対策を行うことが必要です。 『公共事業が日本を救う』の藤井聡氏は「被害予想総額の10分の1である20兆円あれば、被害を半減(100兆円)できる」と指摘しています。確かに20兆円は大きな金額です。しかし、将来を考えるならば今、絶対に投資しなければならない金額です。 また、日本にはデフレギャップが20兆円以上存在しています。20兆円分の需要を創り出すことは、不況に苦しんでいる日本経済にとっても、今まさにやらねばならないことなのです。 それを行わず、日本を大地震が襲い200兆円近い損失が出て、国が機能しなくなってしまってからでは、どうすることもできなくなってしまいます。 公共事業でつくられたインフラが将来に残すものは、“不安”でもなければ、“子供たちに対するツケ”でもありません。“日本国民の財産・資産”であり、“世界の国々を支え、繁栄に向けて力強く引っ張っていくための発展の土台”なのです。 日本全国の未来ビジョンを示し、民間に仕事を回すことで、被災地は復興し、日本は必ず景気回復するのです。 3.11を大きな教訓として、明確な国家ビジョンの下にインフラを強化し、本当の意味での「国民の生活が第一」を一日も早く、成し遂げていかなければなりません!(文責・湊侑子(みなと・ゆうこ) 「原発ゼロ」シミュレーション―「原発ゼロ」は絶対に避けるべき 2012.02.28 2/26付「原発全基停止目前!政府は原発の再稼働に向けて全力を尽くせ!」でお伝えした通り、「原発ゼロ」が目前に迫っています。 「十分な節電を行えば、原発稼働ゼロでも夏乗り切れる」という原発反対派の意見がありますが、本当に「原発ゼロ」でも大丈夫なのでしょうか?「原発ゼロ」のシミュレーションをしてみたいと思います。 原発の再稼働がなく、昨年の夏並みのピーク需要となった場合、今夏、下記事態の発生が予測されます。 (1)約1割(▲9.2%、▲1,656万Kw)のピーク供給力が不足し、供給予備率が低下。最悪の場合には大規模停電が発生する。(出典:2011/11/1 エネルギー・環境会議「今後の電力供給対策について」⇒http://goo.gl/8HiX8) ※電力会社別の2012年夏の電力供給予備率予測(2010年並の猛暑を想定)では、東京電力▲13.4%、関西電力▲19.3%、四国電力▲11.3%、九州電力▲12.3%、北海道電力▲6.4%等が顕著である(同上)。 ※一般に、供給予備率は8~10%程度が適正で、3%を切ると大規模停電のリスクが高くなる。 (2)供給予備率を確保するために「節電」の依頼、または「電力使用制限令の発動」を行うことになり、経済活動が制限される。 ※理論上はピーク時の需要のみカットすれば良いが、リアルタイムにピーク時の需要をカットすることは困難なため、結果として過剰な節電、経済活動の縮小を余儀なくされる。 (3)その結果、2012年度のGDPを最大3.6%(20.2兆円)押し下げ、電力不足が国内産業の空洞化を加速させることで失業者数も20万人増加する。(2011/7/28 日本エネルギー経済研究所「短期エネルギー受給見通し」⇒http://goo.gl/sArqx) (4)供給力を火力発電所で代替するため、化石燃料の輸入が増え、1日約100億円、年間3.5兆円もの国富の流出増(貿易赤字の増加)が起こる。(2011/6/24 日本エネルギー経済研究所「原子力発電の再稼動の有無に関する 2012 年度までの電力需給分析」⇒http://goo.gl/ehiUK) (5)需要増加とバーゲニングパワー(価格交渉力)の低下により、燃料価格が高騰する。 (6)化石燃料への過度の依存により、ホルムズ海峡や南シナ海等での有事の際には、燃料価格が大幅に高騰したり、輸入が途絶する可能性が高まる。 もちろん、原発反対派が主張しているように、理論上は「原発ゼロ」になったとしても、どこまでも節電し、どこまでも経済活動を縮小すれば、大停電は回避できるでしょう。 しかし、その代償として、昨夏、東電管内でなされたようなビルの空調カット、電車の間引き運転、休日の調整(土日→平日)、休日の追加、生産の延期、生産場所の移転等を、今夏は全国規模で徹底展開する必要が出てきます。 その結果、電力供給の不安定化、使用制限、電力価格の高騰等が起こり、産業が海外に移転し、国内産業の空洞化が起こり、景気悪化や失業者の増大は避けられなくなります。 これはまさに、左翼・民主党の目指す「日本の衰退した未来」であります。 「原発ゼロ」で経済の大幅な落ち込みと国富の流出をもたらし、国力を衰退させ、中国の侵略に対抗できなくなるようにするのが、亡国・民主党や中国共産党の戦略です。 また、「原発ゼロでも、十分な節電を行えば大停電は回避できる」というのは理論上、計算上のことであり、現実問題としては、供給予備率の低下は大きなリスクを伴います。それは、発電施設の稼働率は常に100%ではなく、また電力系統には様々なトラブルがつきものだからです。 例えば直近では、1月25日に北海道と本州を結ぶ送電線「北本連系線」の一部が船舶の錨によって損傷を受け、一瞬にして30万kWの融通容量が失われました。(1/25 共同 http://goo.gl/KtWwd) また、2月3日には九州電力の新大分火力発電所で、凍結による設備のトラブルから、一瞬にして230万kWの供給力が脱落しました。九電は緊急的に他電力6社から計240万kWの供給を受け、供給予備率3.3%を確保し、かろうじて計画停電を回避しました。(2/3 朝日⇒http://goo.gl/60212) このように、現実的には電力系統には様々なトラブルがつきものです。また、原発の停止により、老朽化した火力発電所を無理に動かしているので、故障の可能性も高まっています。 「ベース電力」を賄っていた原発の停止は電力総量を低下させ、電力供給は全国的に「綱渡り」状態にあります。その結果、こうしたトラブルによる大規模停電のリスクも高まっています。 こうした点からも「原発ゼロ」は絶対に避けるべきです。(文責・黒川白雲) 原発全基停止目前!政府は原発の再稼働に向けて全力を尽くせ! 2012.02.26 関西電力高浜原子力発電所3号機が、定期検査のため、原子炉を止め、関西電力の原発11基全て停止しました。元々、関電管内は、原発の電源比率が約4割を占めていたため、「脱原発」の影響は大きいと言えます。 京都商工会議所の立石会頭(オムロン名誉会長)は、関西電力の全原発が停止することに関して「今夏のピーク時には25%の電力が不足する恐れがあるという関西電力の説明通りなら、原発を再稼働させなければ、多くの電力を使用する製造業を中心に産業界への影響は必至である」とのコメントを発表。産業界からも悲鳴が上がっています(2/20時事) 同原発が止まったことにより、現在、全国で運転中の原発は54基中2基のみとなり、今後、運転を再開する原発がなければ、残る2基を含め、4月下旬には国内全ての原発が止まることになります。 政府のエネルギー・環境会議が昨年7月にまとめた予測では「原発ゼロ」の場合、沖縄県を除く全国で今夏に9.2%の供給不足が生じる見込みです。(2/20日経) このまま原発の再稼動がなければ、企業の競争力低下、電気代の値上げ、電力コスト高による企業の海外移転や産業の空洞化、不況の深刻化等は避けられません。 日本エネルギー経済研究所は、国内の原子力発電所すべてが停止した場合、2012年度のGDPを最大3.6%(20.2兆円)押し下げ、電力不足が国内産業の空洞化を加速させることで失業者数も19万7000人増加するという危機的な予測を発表しています。(2011/7/29読売) また、火力で原発1基分の発電をすると、1日に2億円前後の燃料代がかかります。約50基では100億円です。原発を再稼働させれば必要のなかった100億円の国富が毎日、消える計算で、1年だと3兆円を超える国富が流出します。(2/24 産経⇒http://goo.gl/Jt80S) この状況が続けば、もともと高い電力料金はさらに値上げされ、企業のコスト競争力は低下、家計への負担も重くなります。 また、厚生労働省統計によると、昨年2011年の熱中症による死者は、厚生労働省統計によると1718人で、熱中症の統計を取り始めた昭和39年以降で過去最大でした。夏の節電が国民の健康を害していることは明らかです。 こうした事態を受け、枝野経済産業相は24日、BS朝日の番組収録で、停止が相次ぐ原子力発電所について、「今の電力需給状況では稼働させていただく必要がある」と述べました。枝野氏が再稼働の必要性に言及したのは初めてのことです。(2/24読売⇒http://goo.gl/7WPXG) 枝野氏はその根拠として、「再稼働がなければ(今年夏は)相当な節電が必要になる」と述べ、火力発電燃料の負担増で電気料金も「5%とか10%とか15%とかいうレベルで上がる」と指摘し、国民生活や経済活動への悪影響を避けるには、再稼働が避けられないとの認識を示しました。 しかし、野田首相は24日、内閣記者会とのインタビューで、原発再稼働の是非について「原子力規制庁ができる前に駆け込み的に判断することは基本的にあり得ない」と述べ、慎重姿勢を明らかにしており、再稼働を巡る閣内の不統一が目立っています。 消費税増税にうつつを抜かし、原発再稼働問題を放置している野田首相は「エネルギー安全保障」を軽視していると言わざるを得ません。 日本はこれまで総発電量の3割を原発に依存していました。緊迫化するイラン情勢をめぐり、日本のタンカーの9割が通過しているホルムズ海峡が封鎖されるような事態に至れば、日本の化石燃料輸入が途絶し、電力供給が滞る危険性も指摘されています。 政府は今回の事故から可能な限りの教訓を学び取り、責任を持って、安全性を確認できた原発から迅速に再稼働を進めるべきです。(文責・佐々木勝浩) 富士山噴火や大地震の予兆が続く――“天罰”を招く民主党政権は即刻、退陣せよ! 2012.02.02 「富士山の噴火が迫っている」――そうした懸念が高まっています。 先月28日午前7時、富士山から約30キロメートル、東京から約100キロメートル離れた山梨県東部地域でマグニチュード5.5、震度5弱の地震が発生しました。余震は、29日夕方までに18回続きました。 この期間に岩手県や大分県など、東北地方と九州地方でも震度3の地震が相次いだことから、不安に感じた方も多いでしょう。 昨年3月11日の東日本大震災以降、こうした地震は全国で頻発しています。 マグニチュード9クラスの地震の後には、必ず火山噴火が起こると言われており、3.11以後、地下活動が活発化、日本は火山と地震の両面で警戒するべき時期に入ったと言われています。 先日、東大地震研究所が「東京など首都圏で約70%の確率でマグニチュード7.0以上の直下型地震が4年以内起きる」と発表(1/23 読売)したばかりだけに、首都圏大地震だけでなく、「富士山の噴火が迫っているのではないか」という報道や情報が飛び交っています。 「富士宮市で原因不明の地下水が出水した」「富士山周辺の洞窟でのコウモリが異常発生」「中腹2か所から蒸気が勢いよく出ていた」「富士山の八合目に凶兆とされる鳥の模様が出現」――いずれにしても、富士山周辺と日本の地下のマグマに何らかの異変が起きているのは事実でしょう。 地震予知の第一人者である東海大学海洋研究所地震予知研究センター長の長尾年恭教授は「東海地震が起きた場合、かなりの高率で富士山が噴火するでしょう。日本における災害では、地震以上に火山の噴火が怖い」と警告しています。(「週刊現代」1/21号⇒http://bit.ly/A7TZIT) また、琵琶湖の最深部で、湖底から堆積物が噴き上がる現象が活発化しています。近畿地方を震源とした地震の予兆と指摘する専門家も出ています。(1/19 朝日) 元東京大学地震研究所准教授の佃為成氏は地殻変動の影響を指摘しています。この地域は「新潟―神戸ひずみ集中帯」の一部で、95年の阪神大震災や04年の新潟県中越地震などが同集中帯で起きています。 また、元北海道大学大学院付属・地震火山観測センター所長で、現武蔵野学院大学特任教授の島村英紀教授は「西日本も安心できるような状況ではない」と注意を呼びかけています。(「週刊現代」1/28号⇒http://bit.ly/AnDGlI) 古来、日本には地震や風水害といった天変地異、内乱・外寇で国が乱れるのは、国を治めるリーダーの悪政によるもの、という考え方があります。 黒船来航から安政の大獄にかけての幕府の崩壊と維新の志士に対する弾圧が行われた時期に「安政三大地震」が起こっています。 阪神淡路大震災は左翼政権である村山首相時代に起き、東日本大震災は同じく左翼活動家の菅首相時代に起きました。 左翼・寄せ集め政党の民主党が発生して以来、東日本大震災に象徴される未曾有の国難に日本は直面しています。 そうした悪政への「天罰」ともいえる東日本大震災が発生しても、民主党・野田政権は今度はその大災害を利用して復興増税を行ったばかりか、更には日本経済を瓦解させかねない消費税の大増税を目論んでいます。 そうした神仏をも恐れず、国家を民を苦しめ続ける政権に対し、日本という国を見守る神仏が、その天意を富士山噴火や大地震といった形で表象される可能性も予測されます。 野田・民主党政権は、この日本に更なる天罰を招く前に即刻、退陣すべきであり、私達国民は悪政を追放し、日本の政治を根本から変えなければならない時が近づいているのです。(文責・矢内筆勝) 「宗教は政治参加の権利を持つ」――米大統領選に見る「政教分離」の本質と大誤解 2012.01.22 アメリカ大統領選に向けた共和党の候補指名争いの第3戦、南部サウスカロライナ州の予備選が21日に行われました。保守派のギングリッチ元下院議長が、選挙戦をリードしてきたロムニー氏を破って、初めて勝利し、大激戦の様相を呈しています。 今回の大統領候補選びで話題になっているのが、ロムニー氏が熱心なモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)の信徒であることです。 モルモン教は1830年にジョセフ・スミスによって創設された「新興宗教」であり、聖書とは異なる「モルモン経(けい)」という古代アメリカ大陸の民の記録が刻まれた経典を信仰しています。キリスト教会から「異端」「カルト」として激しい迫害を受け、現在のユタ州ソルトレークシティーに本拠を構えるに至っています。 このことについて、ついき秀学党首はサンケイビジネスアイのコラム「【ついき秀学のMirai Vision】米大統領選に見る信仰と政治の関係」において、「こうした事情を踏まえながらも、モルモン教徒の同氏を大統領候補として選ぼうとしている米国民は、新宗教の受容に比較的前向きとも言えますし、また、新宗教への偏見を超えて政治家の手腕を見定めようとする人たちである」と指摘しています。⇒http://p.tl/CzsE 合衆国憲法は、修正第1条で「合衆国議会は、国教を樹立、または宗教上の行為を自由に行なうことを禁止する法律…を制定してはならない」として、「国教会の不樹立」と「信教の自由」を制定しています。 日本国憲法においても「政教分離」と「信教の自由」規定が制定されていますが、この理念は元々、ヨーロッパで誕生し、アメリカで制度的に確立し、日本国憲法に導入されたものです。 この「分離(separation)」という言葉が「宗教が政治に参加することを禁じている」といった大きな誤解を生んでおり、教養に欠ける左翼系知識人や左翼マスコミは完全に間違った捉え方をしています。 厳格な「政教分離の原則」が定められているアメリカであっても、宗教を信じる人が自らの信仰を堂々と表明し、大統領になろうとしています。(逆に「無神論者」であれば、アメリカ大統領には絶対なれないでしょう。) 日本の左翼系知識人や左翼マスコミは「政教分離」とは「信仰を持っている人が政治家になってはならない」という意味ではないことを、本家のアメリカを見て、よく学ぶべきです。これはとんでもない大誤解です。 そもそも、「政教分離原則」とは、「国家の宗教的中立性」を確保することで、「宗教的寛容性」を保障するための規定です。 すなわち、「政教分離原則」は「国家による宗教の自由競争への不介入」を定めるものであり、「信教の自由」を保障・補強するためにあるのです。 「政教分離の原則」は「経済の自由競争市場を守るために、国家は原則、経済に介入してはならない」という原則と同じく、「技術的手段」に過ぎないのです。 すなわち、「政教分離」規定とは「国家による宗教への介入を禁止する」規定であり、「宗教が政治に関わることを禁止する」規定ではありません。(そもそも、憲法とは、国民が国家権力を縛るものに過ぎません。) よく誤解がありますが、「政教分離」規定は、宗教が政党をつくったり、宗教政党が政権を担うことを禁じるものでは、断じてありません。 この件について、政府は一貫して以下のような公式見解を表明しています。(1970年3月31日 佐藤榮作内閣総理大臣「衆議院議員春日一幸君提出の宗教団体の政治的中立性の確保等に関する質問に対する答弁書」より⇒http://p.tl/lN1U) 「政府としては、憲法の定める政教分離の原則は、憲法第20条第1項前段に規定する信教の自由の保障を実質的なものにするため、国その他の公の機関が、国権行使の場面において、宗教に介入し、または関与することを排除する趣旨であると解しており、それをこえて、宗教団体又は宗教団体が事実上支配する団体が、政治活動をすることをも排除している趣旨であるとは考えていない。」 「政教分離原則」は、宗教団体の政治活動を妨げるものではないというのが、学説、政府見解の一致した意見となっており、既に決着がついている問題です。幸福実現党は、こうした「政教分離」に対する誤解を正していく啓蒙活動も進めています。 ドイツでは「ドイツキリスト教民主同盟(CDU)」のメルケル党首が首相になり、政権与党になっています。また、イスラム教系政党、ヒンドゥ教政党なども党勢を伸ばしており、海外で宗教政党は、自由主義、社会主義と並ぶ「第三の潮流」として定着しています。 世情が不安定化し、国家の軸が不安定になっている現代には「宗教政党」が不可欠であり、日本においても正しい「宗教政党」が政治に影響力を持つことが必要であります。(文責・黒川白雲) 激闘!!台湾総統選レポート 2012.01.16 世界で大統領選挙などが相次ぐ「選挙イヤー」の幕開けとなる台湾総統選が1月14日行われ、国民党で現職の馬英九氏が勝利しました。 私、竜の口法子は党出版局長・矢内筆勝と共に12日から台湾に入って総統選挙を取材しました。本日は、そのレポートをお届け致します。 台湾総統選は、経済の好調の実績をアピールする馬総統を、対中傾斜に慎重で初の女性総統の座を狙う蔡英文主席が猛追していました。 「加油!加油!加油!」(がんばれ)、「当選!当選!当選!」――投票日前日の各集会場所は、数万人の支持者が埋め尽くし、かけ声が鳴り響きます。 台湾では22時まで選挙活動が可能で、各々の支援者達は仕事を終えてから集まり始め、21時半頃、ボルテージは最高潮になりました。 民進党も、国民党も、最大拠点に10万人以上、そして、地方の数箇所でも同じように集っています。芸能人やニュースキャスター、歌手やタレントが応援に駆けつけました。 台湾は中国との関係上、複雑な矛盾を抱えた国ではありますが、「選挙」の重要性を国民が理解しているという意味では日本は学ぶべき点が多くあります。日本の選挙戦はここまで「魅せる」面白さはありません。 日本のような議院内閣制と違い、大統領を直接選ぶアメリカ型に近く、政治への関心の高さは想像以上です。 総統選挙の投票率は74.38%と低かったものの、日本のように期日前投票や海外で投票をすることはできません。土曜日の夕方4時までに台湾で投票しなくてはなりません。 私が台湾に入ったのが投票日二日前であったこともありますが、誰もが「政治に関して自分の意見を持っている」ということが日本との大きな違いです。 「都会型」の台北タクシーの運転手、「地方型」で農村や工業地帯の台中タクシーの運転手、バスに乗りあわせた乗客、道で会った人、誰に聞いても「投票にはいかない」「関心がない」「期待していない」「支持する政党や政治家はいない」といった声を唯の一度も聞きませんでした。 タクシーの運転手に聞けば、一言で支持政党とその理由を簡潔に語ってくれます。もちろん、同業者であっても一様ではなく、国民党支持者も民進党支持者もおり、支持する理由も様々でした。 「台湾の将来を自分たちが決めるのだから、選挙に行くのは当然。責任がある」と言います。 また、若い方が選挙応援に積極的なことも印象的でした。投票前日、民進党の演説会終了後、「日本人の方ですか?」と話しかけてくれた20代の女性が二人いました。 一人は早稲田大学大学院、もう一人は東京国際大学大学院を卒業し、台湾の未来をかけて今、蔡英文氏の選挙を手伝っているといいます。 私が日本に期待することを訪ねたら、まず、「台湾を国として認めてほしい」と即答しました。 「日本に留学したとき、外国人登録に『中国』と書かなくてはならなかった。留学中、『中国人』として扱われたが、私は『中国人』ではありません」とキッパリ言います。 日本政府は中国と国交を樹立して以降、「台湾は中国の一部である」との中国の主張を承認しないまでも、「理解し尊重する」という立場を取っています。しかし、日本政府は台湾人民の主張を「理解し尊重する」姿勢に欠けています。 もう一つは「日本ともっと経済交流をしたい」と言っていました。中国に対しては「台湾と中国は仲良く、『国』と『国』として交流したい」とのことでした。 明るく親切で、忘れ物をしたら店員さんが全力で走って届けてくれる、日本と親和性の高い台湾。しかし、この笑顔の人々の奥にある、台湾が抱える矛盾と複雑さ。 だからこそ、国が大きく変わる可能性のある「選挙」への情熱も高いのだといえます。 中国共産党からみた「一つの中国」と、台湾からみた「一つの中国」。 全く違う政治体制を主張しながら、合意された「92年コンセンサス」の曖昧さは、馬英九総統の一期目こそ、表面上、「経済交流促進」というプラスを生み出したかもしれませんが、二期目は、この曖昧さが「民主台湾」を脅かすことになるのではないか不安になりました。 投票日前後、空港は海外在住の台湾ビジネスマン(台商)でいっぱいでした。馬英九総統の再選を望む中国政権は、中国在住の台湾ビジネスマンとその家族に14日の投票日にあわせての帰省を促すなど水面下で国民党支援に動いていました。 中国当局は選挙前の期間に100便前後を増便し、航空券の価格を4割~6割値引きするなど、台湾ビジネスマンの優先搭乗に協力していました。 中国は今秋の第18回共産党大会で習近平国家副主席への政権移行を予定しており、その前に「台湾独立思考」の強い民進党が政権を奪還することを恐れていたからです。 しかし、中国が最も恐れたのは、民主主義的な選挙そのものだったかもしれません。中国では「台湾選挙」の報道に厳しい規制をかけ、「自由な選挙」を中国人に見せませんでした。 他陣営の間違いを堂々と主張する「言論の自由」、自分達の意思で総統を選ぶ「政治参加の自由」――同じ言語と同じ顔つきを持つ中国にはなく、台湾にある最大のものが「自由」です。 前述した若い女性たちは、蔡英文氏の敗北の瞬間、大雨の中、支援者と共に広場に集まり、泣きながら健闘を讃え合い、再起を誓っていました。 台湾の未来はまだ不安定ですが、一つ確信したことは、台湾の人々は支持政党は違えども、一度手にした「自由」は、二度と手放さないだろう、ということです。 その意味で、台湾の未来は「自由と民主主義」を奉ずる日本が鍵を握っていることを確信致しました。(文責・竜の口法子) すべてを表示する « Previous 1 … 57 58 59 60 61 … 63 Next »