Home/ 佐々木 勝浩 佐々木 勝浩 執筆者:佐々木 勝浩 幸福実現党 広報本部スタッフ 原発:放射性廃棄物最終処分場問題に答える 2012.12.14 幸福実現党は「原発再稼働」「原発推進」を掲げ、衆院選を戦っています。 しかし、原発の危険性を煽る左翼言論やマスコミの影響もあり、「『原発のゴミ(高レベル放射性廃棄物)』をどうするのか?原発を止めれば、核のゴミはこれ以上増えないのに」というご質問、ご批判を受けることがあります。 「脱原発」でも原発のゴミ処理問題は残る まず申し上げなければならないことは、「原発のゴミ」(使用済み燃料)は、もう出てしまっていますので、原発を止めても「原発のゴミ」はなくなりません。 つまり、「原発推進派」も「脱原発派」も、これまで原発が供給する電力の恩恵を受けてきた以上、一緒に考えなければならない問題だということです。 「核燃料サイクル」についての各党の政策比較 「脱原発」「卒原発」「原発ゼロ」を政策に掲げる共産、みんな、日本未来、社民の各党は「核燃料サイクル」(後で説明)については撤退を訴えています。民主、公明は見直し、自民、維新は具体的な言及もありません。(12/8 朝日) 「脱原発」を掲げる各政党は、原発を止め「核燃料サイクル」からも撤退するとして、「原発のゴミ」は、原発内でプールや容器に入れて敷地に保管(乾式貯蔵)するか、地上に数百年保管する「暫定保管」の方針を打ち出しています。(参考・12/8 朝日「宙に浮く核燃再処理」) 地上での放射性物質の保管は、テロや災害の危険性に晒されますが、これに対する対策は示されていません。 「核燃料サイクル」を採用した「放射性廃棄物」の地層処分 私たち幸福実現党は、科学力・原子力技術を推進する立場です。つまり、核のゴミ処理問題も科学技術の力で解決します。 一言で言えば、原発で出た使用済み燃料を再処理し、高速増殖炉で再利用する「核燃料サイクル」を確立し、放射性物質は安全な処置を施した上で「地層処分」します。 「核燃料サイクル」とは、使用済み燃料を再処理(青森県六ヶ所村)し、ウランとプルトニウムを抽出し燃料として再利用することです。 再利用には2種類あり、1つは、これまでの原発である軽水炉でMOX(混合酸化物)として再使用する「プルサーマル」です。再処理すれば、MOX燃料は、ウランの使用済み燃料の7分の1程度に減ります。 もう1つは「高速増殖炉」で、再処理工場で処理して出来たプルトニウムを燃焼して利用します。 「高速増殖炉」はプルトニウムを減らすことも意図的に増やすことも出来る夢のようなシステムです。 そこから出た放射性廃棄物は、軽水炉の使用済み燃料と比較しても体積も有害度も低減できます。 高速増殖炉は、技術原理は確立していますが、現在は事故で停止している福井にある高速増殖炉「もんじゅ」があります。(参考:山名元, 森本敏他著『それでも日本は原発を止められない』産経新聞出版) 「地層処分」の安全性 国内の使用済み燃料は年間1000トンで1970年代から現在の累計は23000トンです。 六ヶ所村の再処理工場が動き出せば、最大で年間800トンが処理可能になります。また、処理を待つ使用済み燃料を最長50年仮置く中間貯蔵施設は青森で建設中です。(12/8 朝日) 高速増殖炉から出た放射性廃棄物は、「ガラス固化体」にして処分に適した状態(30年~50年)となるまで六ヶ所村と東海村で管理してから「地層処分」します。 「ガラス固化体」は初期の放射能は高いのですが、ウランとプルトニウムは除かれているので爆発することはありません。 ガラス固化体から1m離れた所に1.5mの厚さのコンクリートがあれば、人が生活しても影響がないレベルまで放射線を下げることが可能です。 「地層処分」とは、地下300m以深の固い岩盤に埋設し封じ込めることです。 もちろんその際には、安全性を確保するため地質調査を行い、水の出る地層、火山、断層を避ける必要があります。 さらに「地層処分」の安全性を高めるためには、放射性廃棄物を地下水から隔離する必要があります。 「ガラス固化体」は、「金属容器」に入れて「粘土」で固めます。これを「固い岩盤」の中に封じ込めるわけですが、これを「多重バリアシステム」と言います。 これによって万が一放射性物質が金属容器から漏れても粘土が吸収して岩盤に到達する速度を遅くすることができます。 ちなみに地層処分を決めた国には、フランス・スウェーデン・フィンランドがあります。(参考) 「高レベル放射性廃棄物の地層処分」処分システム安全研究所長 杤山 修氏 新たな「核変換」という科学技術 地層処分の方向性を追及しながらも、同時に「核変換」という技術を開発していくことが必要です。 「核変換」とは、高廃棄物の放射能物質に中性子を当てて核分裂させ、短い時間で放射能が減っていく別の物質に変える技術です。これが開発できれば、核のゴミ問題は大きく前進します。 日本は「フクシマ」を乗り越え、世界を支える科学・原発技術大国を目指せ! 日本は、世界で唯一の原子力爆弾を2発も落とされた国ですが、日本の科学者はそれを乗り越え、科学技術立国を目指して努力した結果、世界一の原子力技術を開発するに至りました。 福島の原発事故も、事故を教訓としながらも日本が科学の力で乗り越える気概が必要です。 「原発ゼロ」への進路変更は、これまで積み上げてきた原子力技術を手放すと同時に、優秀な科学者の芽も殺いでしまいます。 日本は、科学技術立国を目指し、100億人になろうとする地球人口を支えるエネルギー技術を開発し、世界をリードしていく使命があるのです。(文責・佐々木勝浩) 日本は「ポピュリズム(大衆迎合)型政治」から脱却すべき! 2012.12.09 ポピュリズム政党「日本維新の会」は「第二民主党」である 今回の衆議院選挙の特徴は、新党結成や政界M&Aが起こり、政党が乱立したことが最大の特長です。 特に、「日本維新の会」は「野合のデパート」と称されている通り、「脱原発」を掲げる橋下氏と「原発推進」を掲げる石原氏が恥ずかしげもなく、「政策が一致」したと発表し、野合したことは噴飯物です。 日本維新の会の本質は、民主党と同じ「理念なき寄合い所帯」であり、政策が一致しない者同士が「風」に乗って議席を獲得するために集まった「野合政党」の極みであり、民主党と同じく、内部分裂は不可避です。 実際、日本維新の会の候補者は、「風」に乗るために、「どの党に入ったら当選できるか」といった自分の政治生命を延命させるための判断で政党を渡り歩いている「政界渡り鳥」たちが少なくありません。 日本維新の会は、石原氏など「保守の顔」を前面に押し出していますが、実際は、元社会党、元民主党などの同和系や労組系、外国人参政権賛成議員も少なくありません。 すなわち、「日本維新の会」は「民主党」の看板をすげ替えた、単なる「第二民主党」に過ぎないのです。 「大衆迎合の政治文化」からの脱却を! 京都大学・佐伯啓思教授は、11月22日産経新聞の「正論」で、「小沢一郎氏による自民党離脱からはじまる政治改革は、自民党に変わる二大政党政治を唱え、そのことによって民意を反映する」ことをねらったものであると指摘しています。 しかし、「民意を反映する政治」の流れは、日本では「ポピュリズム」に陥り、「大衆迎合の政治文化」の悪しき風習が出来上がってしまいました。 その象徴が、一部のマスコミが報道する「国民の総意としての脱原発」です。 自民党・安倍総裁でさえ、票が減ることを恐れて「原発の政策」についてはっきり言うことさえ出来ません。それではどこへ国民を導いていくのかさえ、不安になります。 政治家は政策を国民にしっかり説明せよ! そうした意味では、幸福実現党は「原発推進」をはっきりと打ち出し、脱原発がもたらす経済の没落や国防面から見た原発推進の理由を国民の皆様に説明しています。 政治家に必要なことは、大衆に迎合することではなく、その大衆が選んだ選択が不幸を及ぼすときには、しっかりと説明し、時には逆風を突いて政策を断行する勇気が必要です。 昔の政治家には、岸信介元総理のように、大規模なデモ隊によって取り囲まれ、投石と共に「岸を殺せ!」という怒号に包まれようとも、「千万人といえども吾往かん」という断固たる気概で日米安保改定を成し遂げたような方がいましたが、今の政治家にそのような人物は見当たりません。 マスコミがつくりあげた「人気主義」との決別を! また、前出の佐伯啓思教授は、こうも指摘します。「政治は、マスコミメディアを通した人気主義に大きく左右されることになった」と。 政策は二の次で、現在の日本の「政治文化」は、マスコミが音頭を取った「人気者」が当選する空気が出来上がってしまいました。 幸福実現党は「大衆迎合」ではなく、正々堂々と日本国民の幸福、日本経済の発展をどのようにつくるのか、真っ向から正論を訴えています。 国民の皆様には、マスコミが作り上げた「人気」ではなく、幸福実現党の「正論」こそが国民を真に幸福にすることを是非ご覧頂きたいと思います。(文責・佐々木勝浩) 幸福実現党・政策集 http://www.hr-party.jp/pdf/manifest2012.pdf 【国難来たれリ!北朝鮮ミサイル発射&核実験、中国の空母艦隊の修正と補足】 「尖閣諸島、沖縄を「中国の領土」として宣言しており・・・」→沖縄に関しては、中国政府が直接的に「沖縄を中国の領土を宣言」したわけではありませんが、下記報道が為されていますので補足させていただきます。 ・中国軍の現役少将が中国のラジオで「日本は沖縄から退くべきだ」と主張。(7/13 産経「『日本は沖縄から退くべき』中国軍少将がラジオで暴言」⇒http://sankei.jp.msn.com/world/news/120713/kor12071313220001-n1.htm) ・「沖縄は中国のもの」-メディアを総動員して国民を教育、尖閣はおろか沖縄本土までねらっている。(11/30 夕刊フジ「尖閣どころか沖縄領有まで狙う中国」⇒http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20121130/dms1211301536019-n1.htm) 国難来たれリ!北朝鮮ミサイル発射&核実験、中国の空母艦隊 2012.12.08 幸福実現党は先の衆議院選挙の際に立党し、「国難」との戦いをテーマに、これまで3年余り、活動して参りました。 幸福実現党が立党当初から訴えてきた「国難」という言葉は、今やテレビや新聞、そして著名人も普通に使う言葉になっています。 これは3年前には想像もしなかった「国難」が日本に迫っていると世の中が認識し始めている証でもありましょう。 日本の「国難」は日々、深刻さの度合いを増しています。 韓国政府消息筋は7日、北朝鮮は「衛星打ち上げ」と主張する「長距離弾道ミサイル」へ液体燃料を注入する作業を始めたと報じました。(12/7 産経「北朝鮮、貯蔵施設に燃料注入開始か 8日にもミサイルへ」) ミサイルへの燃料注入が終われば通常、発射まで1~3日内とされています。北朝鮮が発射を予告したのは10~22日の間ですが、来週にも発射する可能性も出てきました。 日本政府が衛星写真を分析したところでは、平壌の軍事基地から2基目が運びだされていることが確認されています。(12/6 産経) その2基とも「テポドン2号改良型」であり、射程1万キロ以上で、日本はもちろん、ハワイ、オーストラリアの一部までを射程内に入れることが出来ます。 北朝鮮は2006年にミサイル発射実験を実施した際、その3カ月後に核実験を行っています。2009年にミサイル発射を行った際も、1カ月後に核実験を行なっています。 今回のミサイル発射が成功すれば、北朝鮮は数ヶ月以内に核実験を行うことは間違いありません。 国際的には3回目の核実験で「核保有国」として認識されるため、北朝鮮は、国家の威信を掛けて核実験を強行するでしょう。 そうなれば、北朝鮮は核ミサイルで日本を脅すようになります。日本が即刻、非核三原則の見直し、核武装しない限り、日本は「北朝鮮の奴隷国家」となりかねません。 次に中国ですが、尖閣諸島、沖縄を「中国の領土」として宣言しており、既に「琉球自治区設立準備委員会」が活動を開始しています。 更には、日本本土も中国の「潜在的領土」として人民に教育しています。実際、尖閣を巡る反日暴動の際、複数の衣料店が、レジで「尖閣諸島は中国の領土、日本は中国の領土」と言えば割引するという張り紙まで出ています。 中国が侵略の手始めとして、「領有権」を主張するやり方は、チベットやウイグルを自治区にしてきた手法と同一です。 11月15日、中国共産党第18期中央委員会で習近平国家副主席が総書記に選出されましたが、今後10年間続く習近平時代に、更なる「国難」が迫って来る危険は否定できません。 尖閣諸島では、中国公船が接続水域を航行し領海侵犯も起きています。また2006年より毎年、数回、沖縄海域を通り、西太平洋の沖ノ鳥島海域で軍事訓練を行っています。 先日11月28日も中国海軍の艦艇が沖縄本島と宮古島の間の海域を通過し、西太平洋に航行、中国側は「通常の訓練」と主張しています。(11/28 時事) これまで沖縄から西太平洋の中国軍艦の航行は、空母艦隊の陣形を想定しています。 中国海軍は9月23日、初の空母「遼寧」を就役させ、先日11月25日には、積載機「殲(せん)15」の離着艦訓練に初めて成功したと発表しました。(11/26 CNN 「中国、空母艦載機の離着艦に成功 実戦レベルまで数年か」⇒http://www.cnn.co.jp/world/35024835.html) 早ければ来年にも西太平洋上で中国空母艦隊の軍事演習が行われる可能性は否定できません。 中国は純国産の空母も建造しており、15年に就航の見通しです。更に、中国は今後10年間で複数の空母建造を計画しています。 これは、米軍に代わって中国が西太平洋まで空母艦隊を派遣し戦闘機で攻撃できる能力を持つことであり、日本が中国の管轄化に置かれることを意味しています。実質上の中国による日本属国化の始まりです 今後10年、北朝鮮、中国の軍事的な触手が日本の安全保障を揺るがす大きな問題になることは間違いありません。 今回の衆議院選挙で国防の危機を真剣に訴えている政党は、幸福実現党以外には皆無です。 国防なくして、国民の安全も生活も経済もありません。まさしく、日本の未来は幸福実現党の躍進にかかっていると言えます。(文責・佐々木勝浩) 日本経済を奈落の底に沈める「原発ゼロ」と電力の「固定価格買い取り制度」 2012.12.02 衆院選の大きな争点の一つが「原発・エネルギー問題」です。 日本未来の党(嘉田由紀子代表)は政権公約で、関西電力大飯原発の即時停止など、急進的な「原発ゼロ」を打ち出していますが、代替エネルギーをどうするかは全く示してません。(12/2毎日「日本未来の党:公約『原発ゼロ』も代替策は明確でなく」) また、民主党は2030年代に原発稼動ゼロを目指すと政権公約に明記。11月30日の党首討論でも野田首相は「国民の覚悟は、将来は原発ゼロ、稼動させないということだ」と述べています。 しかし、本当に「原発ゼロ」は「国民の総意」なのでしょうか?朝日新聞の世論調査でさえ、国民の34%が「原発利用賛成」と答えています。(11/26朝日) 「電力供給など企業が考えることだ、自分には関係ない」と、うそぶく一部の声の大きい脱原発活動家の声を「国民の声」と聞き間違えてはいけません。 左翼芸能人の坂本龍一氏は「たかが電気のためになんで命を危険にさらさないといけないのだ!」と嘯いていますが、冬場の北海道の大規模停電を見れば、「電力こそが命を守る」ことは明確です。坂本氏は多くの国民の生命を危険に晒す極めて危険な扇動芸人だと言えます。 幸福実現党が主張しているように、電力の供給は、国民の生命を守る「命綱」であり、日本の産業を支える「経済の血液」であり、国防・外交と並ぶ国の根幹を支える根幹です。 「原発を無くせば良い」とする政党はどうやって安定的にエネルギーを賄うのか、代替案を出さなければなりません。 既に原発停止状態で電力供給は、火力発電に頼らざるを得ず、その燃料代で年間3兆円の国富が海外へ流出していきます。(10/13産経「原発ゼロなら国富24兆円流出 エネ研32年試算」) 東京電力、関西電力に続き、九州電力が電力値上げを申請し、東北電力も値上げの検討に入っていることも仕方がないことです。 また電力の「固定価格買い取り制度」が輪をかけて電力料金を上昇させることは間違いなく、これが日本経済の首を絞める結果になります。 電力の「固定価格買い取り制度」は、ドイツ、スペインなどで導入された制度で、太陽光、風力などによって発電者が発電した電気を電力会社が、1キロワット毎時あたり42円の価格で10年間買い取ることが保障されています。菅首相が並々ならぬ決意で導入したものです。 それで太陽光関連業界では、その需要も増して雇用を生んでいる様子が報道されていますが、大きな落とし穴が今後の日本経済に待っています。 スペインでは、94年に買い取り制度を導入、あまりに気前の良い41円という買い取り価格を設定したために電力会社が一気に赤字に陥り、これを政府が肩代わりし財政が悪化。これでスペインの「太陽光バブル」は完全に崩壊し、巨額の債務を抑制するため買い取りを停止しました。(11/22毎日) ドイツでは「固定価格買い取り制度」によって電力料金が高騰、経済的な負担が大きくなったことに加え、自国の太陽光発電メーカーが、中国メーカーとの価格競争に敗れたことにより倒産。 買い取り制度も数年後に中止することが決まっています。ドイツの太陽光発電の発電量は増えるどころか全体の約3%にとどまっています。(9/8 J-CASTニュース「日本の『お手本』ドイツで太陽光発電大きく後退 家庭用中心に電気料金高騰、供給に対する不安も」) 日本経済も数年間は「太陽光バブル」で盛り上がるでしょうが、その内、中国の安価な太陽光パネルが日本のパネル企業を駆逐し始めるでしょう。 そして電力の高騰で「固定価格買い取り制度」による「太陽光バブル」が日本でも破綻することは、容易に予測できます。 電気中央研究所の主任研究員、朝野賢司氏によると、太陽光や風力などの再生可能エネルギーでつくった電気の「固定買い取り制度」による国民負担は、5年後の2017年には年間約1兆2000億円になります。 さらに火力発電の稼働が増えて「燃料調整額」がますます上がるので、国民負担は「5年後、月額400円」ではすまない可能性もあると分析しています。(8/3 J-CASTニュース「再生可能エネルギーの国民負担「大膨張」予測 2017年に年間1.2兆円 12年度の4.6倍増」) 電力の固定買い取り価格は、原則1年ごとに見直されることになっています。附則で施行後3年間は変更できませんが、日本の経済を救うには、この電力の「固定買い取り制度」を廃止するしかありません。 こうした主張をする政党・政治家は、皆無に等しく、票田を確保するために、大衆迎合して脱原発を表明する政党がほとんどです。 自民党の安倍総裁でさえ、原発再稼働について「白か黒かの言葉遊びをすべきではない。できる限り原発に依存しない社会をつくる」などと言葉を濁し、大衆迎合に走っています。 原発推進を勇気をもって、はっきりと打ち出している政党は幸福実現党しかありません。 また、日本経済を奈落に落とし、国民の負担を重くする「固定価格買い取り制度」廃止を明言する政党も幸福実現党しかありません。(文責・佐々木勝浩) 国難、未だ去らず!ー総選挙期間の北朝鮮と中国の動向に注意せよ! 2012.11.25 幸福実現党が立党当初から訴えてきた「国難」という言葉は、今やテレビや新聞、識者らが普通に使う言葉になっています。 それは、北朝鮮の韓国砲撃やミサイル発射、中国漁船の海上保安庁巡視船へ衝突、香港の保釣(ほちょう)活動家の尖閣上陸が起きるなど、日本に国防面から「国難」が迫っていると、世の中が認識し始めている証です。 北朝鮮が11月に入って、4月のミサイル発射の時と同じ形状の貨物をミサイル基地に搬入している様子を米国の情報衛星が捉えています。(11/24 読売 「北ミサイル発射準備か」) 北朝鮮は、前回のオバマ大統領が就任した直後の2009年1月20日も、ブッシュ前大統領が任期の最後の数週間で結んだ非核化の約束を破り、「人工衛星の打ち上げ」と称してミサイルの発射テストを行った経過があります。 今回も年明けのオバマ米大統領の新体制発足はもちろん、韓国の大統領選を控え、また日本とは4年ぶりとなる政府間協議を再開したこのタイミングでミサイル発射を準備、日米韓に政治的な揺さぶりをかける狙いがあると推測されます。 11月20日には、南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中など計18カ国の首脳が集まり、東アジアサミット(EAS)がカンボジアで開催、その中で南シナ海の領有権問題を抱えるベトナムとフィリピンをはじめとして海洋の安全保障を巡り、中国に国際法の順守を求める見解が示されました。 尖閣諸島では、中国の漁業監視船や巡視船の接続水域を航行が常態化、先月20日から今月23日まで35日間連続し、領海にも7回侵入しています。 日本の固有の領土、尖閣諸島は、中国の触手がいつ伸びてもおかしくない危機に瀕しています。 しかし、その開催中に野田首相は、同席していた中国の温家宝首相に一言の抗議も行わず、逆に中国と韓国は会談の席を設けて、竹島・尖閣諸島に関して日本への非難を行っています。 マスコミの論調を見ても衆議院選挙の争点は、原発、消費税、TPPになるであろうとの報道されており、国防については、選挙の争点にすら上がって来ません。 それどころか、野田佳彦首相は25日午前、テレビ朝日の番組に出演し、自民党衆院選政権公約に盛り込まれた国防軍について「自衛隊を大陸間弾道弾を飛ばす組織にするのか、意味が分からない。憲法9条改正は衆院選の争点ではない」と批判しています。(11/25 時事「憲法改正は争点でない=尖閣常駐を否定―野田首相」) しかし、国が滅びれば、全ての政策は無に帰します。 また、先に述べたように、北朝鮮のミサイル発射の兆候があり、更に中国はこれまでも日本の首相の外国訪問や民主党の代表選などの政治空白を狙って尖閣諸島で公船を航行させて来たら経過を見れば、衆議院選挙の政治空白の期間こそ、国防面の警戒と対応を怠ってはならないのです。 まさしく、「国難」は未だ去らず!国難を乗り越える「救国」こそが、今回の選挙の焦点と言っても過言ではありません。 国民は、「救国」を担える政党がどこであるかを真剣に見極める時に来ているのです。(文責・佐々木勝浩) 中国の核の脅威から日本を守り抜くための「核保有」を! 2012.11.18 幸福実現党は、今回の衆院選において、差し迫る中国の核の脅威から日本を守り抜くべく、「非核三原則(核兵器をもたず、つくらず、もちこませず)の撤廃」や「核保有」を訴えて参ります。 この政策の根底には、中国、北朝鮮の「核の脅威」があります。 中国はおよそ半世紀がかりで核ミサイルの精度・性能向上に向けた不断の努力を続けおり、今年7月には射程1万4000km以上の多弾頭のICBM(大陸間核弾道ミサイル)「東風41」を試射し、米国に睨みを利かせています。 これは米国に対する脅しであると同時に、日本をターゲットにした「核戦略」の一環でもあります。 なぜなら、日本が中国から核攻撃を受けても、中国は米国本土を狙えるICBMを保有している以上、米国が本土が核攻撃される危険を冒してまで、中国に対して核で報復する可能性が低くなるからです。(「核の傘」の無効化) 実際、キッシンジャー元長官は「超大国は同盟国に対する核の傘を保証するため自殺行為をするわけはない」と語っており、日本政府は「核の脅威」に対して思考停止状態にあると批判せざるを得ません。 中国は核兵器保有数を公表していませんが、2011年、米連邦議会の公聴会で国防総省元高官が、中国が保有する核弾頭の総数は3000発以上で、総延長5000kmに及ぶ中国全土に張り巡らされた地下トンネルで繋がる軍事秘密基地に隠匿されていると述べています。 中国の中距離弾道ミサイルは、日本など周辺諸国の主要都市とそこにある米軍基地を攻撃目標としています。 中距離弾道ミサイル「東風21」はミサイル発射サイロから発射される他、TEL車両(移動車両)に積載して移動することも可能で、15分程度で準備を完了してミサイルを発射できるため、迎撃は極めて困難です。 「東風21」には水爆が搭載可能で、広島型原爆16発分の威力があると見られています。 2005年の台湾紙「聯合報」は、中国の中距離弾道ミサイル130基以上が日本の殆どの都市を照準していると報道しています。 大川隆法党名誉総裁の遠隔透視によれば、新疆ウイグル自治区に存在する秘密軍事基地に核ミサイル発射サイロが設けられており、大阪、広島、東京、横須賀、沖縄、福岡、名古屋、福井、札幌、仙台、神戸、新潟、新宿、千葉などの日本の主要都市に照準が合わされていることが判明しています。(『中国「秘密軍事基地」の遠隔透視―中国人民解放軍の最高機密に迫る』幸福の科学出版) また、数は少ないものの、北朝鮮が核ミサイルを保有していることは全世界周知の事実です。 国際政治ジャーナリストの伊藤貫氏は「中朝露のような非民主的な武断主義に脅かされている日本が、核抑止力を得ることは独立国の当然の義務」と断言しています。(『中国の「核」が世界を制す』PHP出版) したがって、日本は「核戦略」を組み立てていく必要があります。アメリカの「核戦略」は、時代ごとに「大量報復戦略」「柔軟反応戦略」「制限核戦略」の3つに分類されます。 「大量報復戦略」は、アイゼンハワー政権下、ダレス国務長官によって提唱されました。何が起きても大威力の核兵器で報復する体制を構築すれば戦争を抑止できるという考え方です。 ただし、この戦略では、戦争を抑止するどころか、いったん戦争が始まってしまうと止めどなく事態がエスカレーションして全面核戦争になってしまう可能性があります。 「柔軟反応戦略」は、大量報復戦略に代わる戦略で、ケネディ政権が採用したものです。「グリーンベレーから核兵器まで」、つまり起きた事態に応じて核兵器をどれくらい使用するかを柔軟に決めるものです。 そのためには、戦争のあらゆる段階に対応可能な軍事力を保有し、状況に応じて適切な戦力を展開し、これによって戦争を抑止できると考えました。しかし、これも、エスカレーション対策にはなりませんでした。何故なら当時のソ連の反応が予測しにくい時代に入ったからです。 今現在の核戦略は「制限核戦略」です。この戦略は相手の首都や工業生産力を破壊して戦争遂行を断念させるやり方で今でもアメリカは「単一統合作戦計画」と呼ばれる計画を定め、数千ヶ所の攻撃目標を定めています。 制限核戦略の前提となるコンセプトが「相互確証破壊」と呼ばれるものです。 「相互確証破壊」とは、「核による先制攻撃を受けた後でも、相手国に致命的な打撃を与えるだけの戦力(確証破壊)を残せるのであれば、それが核の先制攻撃の抑止力となる」という考え方です。 「制限核戦略」は、核攻撃に首都や工業生産力が破壊されると、戦争を遂行する能力もなくなりますが、同時に国家経営もできなくなってしまいます。 この事を両陣営が認識することで、核兵器による攻撃をためらうと言うものです。これが現在の「核抑止」の考え方です。 この核戦略を応用するとすれば、核兵器を搭載した原子力潜水艦を保有し、位置を特定できない日本海などの海底に常駐させ、中国の北京や上海などの主要都市を攻撃できる能力を日本が持っていることを外交ルートや報道発表で中国に認識させることができれば、中国は日本を先制攻撃できなくなります。 もちろん、現時点では、日本が核武装するには、高いハードルが伴うことも事実です。 それは核拡散防止条約、包括的核実験禁止条約からの脱退などに伴う国際世論の非難をどのようにかわすのか、そしてアメリカとの関係をどのようにするのかをシミュレーションしていく必要があります。 アメリカはこれまで大量破壊兵器の拡散を防止するために「拡散に対する安全保障構想」を進めてきました。(同構想には日本も参加) 同盟国である日本が核武装を進めた場合、日本も参加している「拡散に対する安全保障構想」による阻止行動の対象に含まれてきます。こうなった場合、アメリカは日本をイランや北朝鮮と同列の国として扱う可能性も出てくるのです。 日本は核武装する前に、日本は国家としての意志を明確にすることが必要です。世界平和に貢献する日本国家の使命を明らかにし、その尊い国を守る覚悟を国民が決めることが先決です。 その上で日米同盟を堅持しながらもアメリカを説得し、ロシアとの友好関係を構築すれば、「核保有」、若しくは「核兵器のレンタル」という選択肢の可能性が広がってくるはずです。(文責・佐々木勝浩) 中国の沖縄工作と天皇陛下の沖縄行幸――「琉球属国」史観から「沖縄・本土一体」史観へ 2012.11.11 10月28日、首里城祭で「琉球王国絵巻行列」仮装パレートが那覇市の国際通りで行われました。この様子は、沖縄だけでなく日本全国のマスコミでも報道されました。 パレードでは、公募で選ばれた沖縄県民が「琉球の国王」と「琉球の皇后」に扮し、中国皇帝の使者「冊封使」を歓迎する様子が演じられています。(10/29 中国網「沖縄で『首里城祭』開催 中国皇帝の使者『冊封使』を歓迎」) 中国の戦争の仕方に「超限戦」(ちょうげんせん)という戦い方があります。弾が飛び交う戦争のみならず、文化交流やマスコミ、教育等、あらゆる手段を戦争の手段として使い、敵が気づかない間に徐々に侵略の触手を伸ばし、「戦わずして勝つ」戦略です。 既に、中国国内のメディアでは「琉球は古来から中華民族の一員」「中国は琉球独立を支援するべきだ!」という洗脳工作が行われ「琉球自治区設立準備委員会」も設立されました。 沖縄のメディアは今回の琉球王朝が中国の使者を迎えるお祭りを通じ、沖縄県民が昔から中国の属領であり、中国の文化圏の一部であるかのような印象付けが行っています。 昔から沖縄は中国だったとの認識が沖縄のみならず、日本全土に広まれば、日本から沖縄を分断し、中国が進める「沖縄自治区化」の環境が整います。 中国は現在、「公船」を使って尖閣諸島の領海領土を侵略しようとしていますが、それだけではなく、文化交流やマスコミを利用した沖縄県民の「心」への侵略は、既に始まっているのです。 たとえ沖縄が琉球王朝時代に明や清の皇帝から冊封使を受け入れていたとしても、これは外交・経済的取引の一環に過ぎません。 明星大学戦後教育史研究センター勤務・同大学非常勤講師の勝岡寛次氏は研究の結果、「沖縄と本土は、人種的・歴史的・言語的ルーツは全く同じである」として、中国による「琉球属国」史観に対し、「沖縄・本土一体」史観を展開しています。 「人種的ルーツ」については、琉球諸島の近世風葬墓で出土した人骨を調査した百々幸雄・東北大名誉教授らは、頭蓋骨の小さな差異、顔の彫りの深さ、頭や顔の大きさ・形を比較し、沖縄人は本州現代人に近いと結論付けています。 「歴史的ルーツ」としては、沖縄は、平安期以降、突如として農耕社会が出現していますが、これは12世紀前後に九州の日本人が南西諸島に南下し、これが現在の沖縄県民の直接の先祖であるという学説が有力です。 琉球王国初の正史『中山世鑑』によれば、琉球王国の最初の王・舜天は、源為朝の子だとされています。これも沖縄と本土のルーツが同一であるという「日琉同祖論」を象徴する物語です。 さらに、「言語的ルーツ」としては、日本語と琉球方言は、音韻・文法・語彙等が、全く同一言語から派生したことが証明されており、日本語と琉球語を合わせて「日本語族」と称することもあります。 【参考】勝岡寛次氏の「沖縄・本土一体」史観について ・ラジオ番組「ついき秀学の日本の未来はここにあり」⇒http://nihonnomiraiwakokoniari.tumblr.com/ ・幸福実現TV「沖縄のルーツはどこ?」⇒http://www.hr-party.jp/new/2012/27307.html ・HRPブックレット「迫りくる!中国の侵略から沖縄を守れ!」⇒http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=751 ・幸福実現ニュース「戦後沖縄史観の虚構を正す―勝岡寛次氏に聞く 沖縄と本土の絆」⇒http://www.hr-party.jp/new/2012/25741.html 今上(きんじょう)天皇は、昭和天皇が適わなかった沖縄の行幸(ぎょうこう)のお志を受け継ぎ、先の大戦で亡くなった沖縄県民に心を寄せて来られました、 その沖縄への思いを皇太子時代の昭和50年、初めて沖縄の地を踏まれたときに、自ら独学で学ばれた琉歌(8・8・8・6の三十文字で詠まれる琉球時代から伝わる定型詩)に詠まれておられます。 「ふさかいゆる木草さ めぐる戦跡 くり返し返し 思ひかけて」(生い茂っている木草の中を巡ったことよ、戦いの跡を繰り返し繰り返し思いを寄せながら) しかし、沖縄県の教育でも、マスコミも天皇陛下の大御心(おおみこころ)を伝えていません。沖教組は「沖縄戦にて日本軍は沖縄県民を虐殺した」「そのトップである天皇陛下は沖縄を捨て石にした」と教育し、精神的に沖縄を日本から分断する工作が行われてきました。 このような「精神的分断」を許してきたことが今の沖縄の危機、つまりチベットやウイグルのような中国の自治区になる危機を呼びこんでいるのです。 沖縄・尖閣諸島に迫る危機の中、天皇皇后両陛下の行幸啓(ぎょうこうけい)が11月17日~20日、「第32回全国豊かな海づくり大会」にご出席される形で実現することになりました。 多くの沖縄県民が天皇皇后両陛下に日の丸を振って奉迎することは、天皇陛下への感謝を表すことであり、沖縄が「日本であること」を世界に示し、中国共産党の「琉球は古来から中華民族の一員」であるという宣伝工作を一蹴することになります。それは、中国の沖縄自治区化を防ぐ道でもあります。 歴代天皇は、国民を大御宝(おおみたから)として、大切にされて来られました。今上天皇が詠まれた琉歌を見ても、人民を恐怖によって支配する中国の「次期皇帝」習近平とは、天と地ほども違います。 沖縄県民、日本国民として、今上天皇の沖縄行幸を心から奉迎致しましょう!(文責・佐々木勝浩) 習近平氏への政権交代と中国経済の急速な減速――中国、終わりの始まり 2012.10.21 18日、中国政府は今年、第3・四半期の国内総生産(GDP)を発表。伸び率は前年同期比7.4%となり、7四半期連続で減速となりました。(10/19 サーチナ「中国の第3四半期の国内総生産は7.4%、7四半期連続で減速」) 中国経済は過去20年間の実質GDPの平均成長率が10.5%と「2桁成長」を維持して来ただけに、相当な落ち込みです。 銀行大手のクレディ・スイスは2012年の中国の成長率7.7%、2013年7.9%と厳しい予測を立てており、中国国内でも年間成長率が8%を割る(「破八」)ことに対して警戒感が強まっています。 中国の経済成長の減速は、欧州危機の影響や日本との貿易縮小によって輸出の減速が続いており、それが国内生産にも波及していることによります。 中国当局は国内の不安を解消するため、輸出の減速は一時的なものであると発表。公共投資によって景気の下支えをしているのが現状です。 これまで、中国政府は8%成長を堅持する「保八」政策を取り、雇用への影響から8%以上の成長維持を至上命題として来ました。 産経新聞編集委員の田村秀男氏は「保八」は「全国に配置される党幹部が8%を目安にフトコロを肥やすシステムである」と評しています。(9/21 夕刊フジ「中国の時代終わった!パナ&イオン標的」) 4年前の「リーマン・ショック」で成長率が急激に落ち込んだ際、胡政権は国有商業銀行と地方政府に大号令をかけて不動産開発など固定資産に集中投融資させ、「保八」を達成しています。(同上) そのために中国政府は2年間で4兆元(約50兆円)規模の財政支出のみならず、FRBによる量的緩和政策(QE)に乗じて紙幣を刷りまくり、金融緩和策として銀行に16兆元(約150兆円)も注入しています。 実に中国のGDPの35%に相当する額の大規模な財政金融政策が行われました。その結果、中国経済は持ち直したものの、ダブついた資金が不動産投資に流入し、不動産バブルを招きました。 中国問題に詳しい宮崎正弘氏によると、中国4大銀行(中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行)は中国国内の融資の82パーセントを占め、そのほとんどを国有企業へ融資しています。 しかしその半分は赤字で、ほとんどが不動産に投資しており、売れ残りだけで60兆円分あるとされています。(10/11 夕刊フジ「中国経済 反日で崩壊に拍車!不良債権240兆円も」) 現在、中国では、不動産投資の飽和や地価下落によって不良債権が増え、不動産バブルの崩壊が始まっています。 「安い労働力による輸出拡大」と「大規模な公共投資」という二大エンジンによる中国の経済成長モデルは完全に限界に達しています。 今後、共産党幹部の利権を支える「八保」政策、つまり8パーセントの経済成長を維持することは極めて難しい状況にあります。 これまで、中国共産党政府は高度経済成長を維持することで、自らの正統性(legitimacy)として国民の求心力を保っていましたが、高度経済成長が維持できなくなれば、「反日運動」や「領土侵略」で求心力を保とうとしてくるはずです。 11月8日から北京で開かれる中国共産党大会では、習近平氏が最高権力者である党総書記に選ばれることが確実視されていますが、習近平氏は毛沢東型の「先軍政治」を志向しており、ますます反日運動、尖閣侵攻圧力を高めてくることでしょう。 習近平氏は「反日デモ・略奪を強行し、日本との貿易関係が切れても中国に影響はない」と思っているぐらい経済に疎く、中国経済の失速は更に加速し、対外強硬路線で求心力を保とうとするはずです。 実際、日本の尖閣諸島国有化に端を発した「反日暴動」は習近平氏自ら主導したことが、大川隆法党名誉総裁の霊査によって判明しています。(参考:『中国と習近平に未来はあるか』幸福実現党発行) 日本政府は尖閣諸島・沖縄を中心とした国防をより一層強化すると共に、様々なネットワークや諜報活動によって、中国国民に経済失速や共産党幹部の汚職・利権問題、深刻な環境問題等の情報を積極的にリークしていくべきです。 中国人民にこうした情報が拡散されれば、不満を抱いた人民の暴動の矛先は、中国共産党政府に向かい、中国の民主化・自由化を促すことができます。 また、国際社会と協力して、チベット・東トルキスタン、南モンゴル等の弾圧されている少数民族の分離・独立運動を強力に支援すべきです。 それが中国民主化の道筋を見出すきっかけとなるでしょう。今が平和裡に中国の覇権主義を挫くチャンスでもあります。(文責・佐々木勝浩) 「原発停止の深刻なリスク」を無視するマスコミや左翼団体の悪意 2012.10.14 「原発ゼロ」を主張しているマスコミや環境団体、左翼団体は、数年前まで「温室効果ガス」(二酸化炭素等)を地球の環境を破壊する悪玉のように取り上げてきました。 しかし「原発ゼロ」を実現するため、最近では「温室効果ガス」について、全く口にしなくなりました。 しかし、総発電量に占める再生可能エネルギーの発電量は微々たるもので、「原発ゼロ」は、言葉を変えれば「火力発電」増強、「CO2輩出増大」に他なりません。 実際、2011年の二酸化炭素排出量は前年度比18%増の4億3千万トンと過去最高になっています。理由は、原発停止で電力不足分を補うために火力電力を増強したからです。(8/29 産経「電力9社のCO2排出量が過去最大 原発停止で2割増加…20%削減は絶望的」) また、原発ゼロになれば、代替火力発電用燃料として追加調達する石油や天然ガスの費用が、2020年までに計24兆円に上ります。(10/13 産経「原発ゼロなら国富24兆円流出」) これが、そのまま顧客に価格転嫁されれば、家庭向け電気料金は15%、企業向けは20%上昇します。 そして、工場の海外移転加速などで約42万人分の雇用を喪失、法人税収は約1兆円減ってしまう試算がなされています。 火力発電のコストの内、燃料費は7~8割程度で、火力発電が増えれば増えるほど、国富が海外に流出することになります。 一方、原発のコストに占める燃料費はたった1割で、コストの9割は雇用や維持管理費等で国内にお金が流れます。原発を停止して、火力発電に切り替えれば、それだけ国内の雇用や景気が悪化するのは確実です。 また、政府系シンクタンクの試算でも「原発ゼロ」で2030年には国内総生産(GDP)は最大45兆円減少するとしています。 つまり、火力発電や再生エネルギーによる電力上昇は国内競争力を低下させ、製造業の海外移転など経済全体に深刻なダメージを与えます。 実際、電力の供給不足の影響について、経団連が行った企業アンケートによると、製造業の71.0%が「生産を減らす」と答えています。(4/24 J-CAST「電力供給不安で製造業の7割が『生産減』 経団連が緊急アンケート」) また、製造業の42.9%が「国内設備投資を減少させる」、27.8%が「海外設備投資を増加させる」、69.6%が「収益が減る」と答えたほか、電気料金の値上げが重なった場合には、72.8%が「生産を減少させる」、96.5%が「収益が減る」と答えています。 非製造業でも、電力の供給不安と電気料金の値上げが重なった場合には、75.0%が「収益が減少する」としています。 しかし、朝日などの左翼マスコミは今夏、最も全国的に気温が高かった7月27日、ピーク時に使われた電力は、電力会社10社中7社で供給力には約200万キロワットの余裕があったと報道しています。(朝日7/27「電力7社、今夏最高の使用量供給力まだ余裕」) これは、「夏前に電力不足が懸念された。しかし、結局は電力不足はまったく起きなかった。だから原発ゼロでやっていける」という「生活感覚」レベルの浅薄な記事に過ぎません。 電力不足に至らなかった背景には、節電に向けた企業の節電努力、工場の稼働率の低下等の経営努力、電力会社の火力発電稼動の努力や天然ガスや石油燃料の確保、莫大な国富の流出に目を向けていません。 最近、東京の地下鉄車内の側面の広告が減っていることに気が付いている方も多いと思います。企業のコスト削減は広告費から始まっていることの表れです。 企業の体力が奪われ、広告費カットから、次には人件費カット、人員のカットに企業が舵を切れば、「脱原発」の後遺症が「生活感覚」に表れる時が来ます。 「脱原発」を主張してきた人たちは、今度は「給与カット反対!」「人員カット反対!」と声を上げることになるでしょう。「自業自得」としか言いようがありません。 つまり、「脱原発運動」は、国民が自らの手で自らの首を絞めることになるのです。「生活感覚」で、それを実感した時には、もう手遅れです。 「脱原発」は、日本の経済衰退を招き、失業者を増やします。 また、中国の南シナ海・東シナ海への覇権拡大によって、日本のシーレーン封鎖の危険が現実化しており、シーレーン依存率の高い化石燃料への依存を高めることは、大変大きなリスクです。 政府は、原発停止に伴う多面的なリスクを検討し、その上で、断固として原発再稼働を決断すべきです。(文責・佐々木勝浩) 中国の尖閣侵攻に向けた「持久戦」に対抗するには? 2012.10.07 尖閣諸島周辺の海域では6日も中国公船が確認され、計8隻が日本の接続水域に出入りしました。(10/6産経「中国公船8隻が接続水域に出入り海保警告に『正当な任務』」) 尖閣諸島周辺海域にとどまっている中国の監視船は7日も、同諸島周辺の日本の接続水域へ出入りし、午後3時現在、同水域には国家海洋局の監視船4隻と漁業局の監視船1隻が留まっています。(10/7 時事「中国公船、なお尖閣沖に=接続水域に5隻―海保が監視」) 中国は、南シナ海でフィリピンが領有を宣言していた岩礁を実効支配した際も、長期戦、持久戦に持ち込み、中国漁船や公船、時には軍艦を海域に常態化させ、フィリピンを根負けさせる手法を取って来ました。 そして、小さな岩礁も自国のものとし、そこを起点に200海里を主張すれば、一発の弾丸を撃つことなく自国の領海を拡大し、海域に眠る資源まで奪って来ました。これが中国の「持久戦」を使った「戦わずして勝つ」戦略です。 中国は同じ手法を今度は東シナ海で実行しようとしているのです。 米国は、尖閣での中国の動きを牽制するため、9月中旬以降、西太平洋に2隻の空母「ジョージ・ワシントン」「ジョン・C・ステニス」を展開させました。(10/5読売「米空母2隻が西太平洋に、尖閣緊迫で中国けん制」) 米国が西太平洋に空母2隻を展開させることは特別な事態を意味します。例えば、米軍は1996年の台湾総統選の際、中国軍が台湾海峡で軍事演習により威嚇したのに対し、空母2隻を現地に急派し、中国軍を牽制しています。 中国は10月4日、米空母を牽制するため、艦隊7隻が沖縄本島と宮古島の間の海域を抜け、西太平洋に向かいました。(10/7 産経「中国艦艇7隻が通過 沖縄本島-宮古島間」) 中国海軍は9月23日、初の空母「遼寧」を就役させましたが、近い内に西太平洋上で中国空母艦隊の軍事演習が行われることになるでしょう。 空母艦隊による東シナ海も含めた西太平洋上での米中覇権の衝突は、もうそこまで来ているのです。 中国が尖閣を占領し、次に台湾を占領すれば、中国は事実上、「日本のシーレーン封鎖」というカードを持つことになります。 そうなれば、映画『神秘の法』(http://shinpi2012.com/)で描かれているような、日本が属国化する未来が待ち受けています。 それだけ、尖閣諸島は戦略的に重要な位置にあるのです。そのためには、日本政府は今から戦略的に手を打っていくべきです。 まず、今回の反日暴動で問題が明らかになりましたが、日本企業は「中国リスク」を鑑み、製造工場は人件費も安いインドネシア、タイ、ベトナム等の親日国に移すべきです。そのために日本政府は支援を惜しむべきではありません、そして「反日暴動」カードを使えなくすべきです。 また、中国は尖閣の領有を米主要紙に全面広告を出すなど派手に展開する一方、日本政府による尖閣PRは極めて不十分です。(10/7 朝日「尖閣、日中が広報戦 派手な中国と地道な日本」) 日本政府は中国以上の広報戦略を展開し、「尖閣は日本固有の領土」という認識を全世界に広げるべきです。 そうすれば、中国が尖閣侵攻した際、国際世論を味方に付け、中国包囲網を形成し、中国を孤立させることができます。 また、中国は持久戦に持ち込み、「戦わずして勝つ」戦略を志向しているため、初めから軍を発動させません。しばらくは海洋監視船、漁業監視船、時には軍艦を尖閣海域に常態化させる戦法を続けるはずです。 そして時を待って大量の民間漁船を使って尖閣上陸を狙ってくるはずです。そこには漁船を模した軍の工作船も含まれています。 中国漁船に対しては、米軍も自衛隊も手を出すことは出来ません。その際、矢面に立つのは海上保安庁ですが、数百隻という大量の漁船で上陸された場合、対応は不可能です。 政府は、尖閣を国有化したにも関わらず、中国の反発を恐れて、国民の上陸を決して許さず、構造物の建築も認めていません。 中国に実効支配される前に、政府は早急に魚釣島に灯台や避難港などの構造物を建設したり、自衛隊を尖閣諸島に常駐させることによって実効支配を強化すべきです。 以上、述べましたように、企業の「中国リスク」を回避させた上で、世界に「尖閣は日本の領土」と大々的に広報活動を行い、同時に実効支配強化を図ることが中国の「持久戦」に対抗する戦略となるのです。(文責・佐々木勝浩) すべてを表示する « Previous 1 … 15 16 17 18 19 … 22 Next »