Home/ 新着一覧 新着一覧 世界経済の新潮流――日本は減税で世界を照らせ! 2014.11.11 文/HS政経塾第2期卒塾生 川辺賢一 ◆FRBの量的緩和終了 米連邦準備理事会(FRB)は10月30日の連邦公開市場委員会(FOMC)で2008年の金融危機直後から続けて来た量的緩和政策を終了しました。 量的緩和の終了は国際経済の潮目が大きく変化したことを意味します。 第1に米国の量的緩和の終了は「百年に一度の大津波」と言われた金融危機に資本主義経済が打ち克ったことを象徴します。一時10%を上回った米国の失業率も今や5.8%まで改善し、米経済はゆるやかな景気拡大、正常化に向かっております。 第2に「強いドル」の復活です。米国は「強いドル」によって世界の余剰資金を集め、金融立国を強固にし、軍事技術はもちろん、ITやロボティクス、医療機器等、次世代の産業技術の創造を加速させるでしょう。 「強いドル」の復活は日本にとっても悪いことではありません。米国の量的緩和終了が伝わると、10月第3週には1ドル=105円台まで下がっていたドル円レートは109円台まで反発。その結果、日経平均株価も3週間ぶりの高値を付けました。 しかし第3に、量的緩和の終了は、目下、新興国にとっては冬の時代到来を意味します。それまで新興国に向かっていた巨大な緩和マネーは再び米国に反転し、資本流出や通貨安によるインフレと新興国は格闘しなければなりません。 げんに米国の量的緩和終了に伴いブラジルやロシアは急激な利上げに踏み切りました。金利を高く設定し、国内にマネーを引き留めようとするためです。しかし高い金利は企業家の投資需要を減退させ、国内経済を傷めつけます。 偶然にも31日、こうした変化に日銀は追加緩和で応じることとなり、結果的に新興国の外貨不足懸念を緩和したことは、対外的な観点からも評価されるべきです。 その他、日本としてはTPPやEPA等の自由貿易・経済連帯協定を積極的に締結し、市場を開放していくこと、外貨不足による新興国の債務不履行を防ぐべく通貨スワップ協定の枠組みを拡大していく等、新興国発の危機を未然に防ぐ努力を行っていくべきです。 ◆原油価格の下落と中東情勢 また現在、注目すべき世界経済のトピックとしては原油価格の大幅下落があげられます。今年7月に1バレル=115ドルだった北海ブレンド原油は今月4日には82ドルにまで下落しました。 要因は需要面からは欧州や新興国経済の不振による世界経済の減速懸念、そして供給面からは米国のシェール開発で原油輸出の市場競争が激化したことです。 実際、米国はシェール開発により日量100万バレルだったナイジェリアからの原油輸入を3年間で1/10に減らし、今年8月にはゼロにしています。 こうした米国の動きをけん制し、自国産原油の市場シェアを守るべく、サウジアラビアを始め中東諸国は、こぞって油価を下落させたのです。1バレル80円台では米国シェールは採算割れで開発できないからです。 さて、こうした「円安」かつ「原油安」また「米経済の回復」は、日本にとってはプラス要因であり、日本経済の対外環境は現在、稀な幸運に恵まれていると言えるでしょう。 しかし、極端な原油価格の下落やその持続は、別の問題を発生させます。 ロシアやイラン、イラク、オマーン等、1バレル=80円台ではとても財政均衡を持続できない産油国が多数存在し、そうした産油国の経済悪化は容易に政情不安に転化し、「アジア回帰」を掲げる米国の外交戦略にも影響を与えかねません。 日本は東アジア諸国とだけでなく、ロシアや中東諸国にも目を向けて、通貨スワップ協定や貿易・投資面での経済連帯協力等の締結により、幸運による日本経済の回復を中東諸国に波及させるべきです。 ◆日本は減税で世界を照らせ! さて31日に発表された日銀の追加緩和は国内においてだけでなく、海外市場からも好感を持って受け入れられました。日本の政策決定は世界経済に多大な影響を与えるのです。 追加緩和に関しては株高バブルを誘発させる等、一部副作用を指摘する声もありますが、元より幸福実現党は2009年の立党以来、「3%」のインフレ目標を政策に掲げ、2013年に日銀が異次元緩和を開始してからも、さらなる「緩和拡大」を求めてきました。 しかし消費増税の悪影響を打ち消すための最大の景気対策は、税率をもとの5%に引き下げることです。これで消費は回復し、日本の株価は暴騰するに違いありません。 再度、安倍政権はデフレ脱却の意志を鮮明にし、「アベノミクス第2フェーズ」を始めるべきです。 追加緩和が第1の矢であったならば、消費増税の撤回を第2の矢、そして法人税の大幅減税を第3の矢として、世界経済の需要を日本が牽引していく意志を表明すべきです。 幸福実現党は地球視野での経済繁栄に取り組み、世界をあまねく照らす新しい日本の国づくりに全力で尽くします。 日本では報道されないドイツの脱原発事情(2) 2014.11.10 文/政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆FIT制度がドイツ国民に及ぼす深刻な影響 さらに、ドイツの国民にとって、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)が深刻な影響を与えています。 FIT制度は、原発停止に伴い不足するエネルギーを、再生可能エネルギーに求めるためのものです。電力会社は、国家の決定した価格での再生可能エネルギーの購入を義務付けると共に、それによる値上がり分については、ユーザーである国民が負担する制度です。 当然、この固定価格は、市場価格より高いもので、その結果ドイツ国民の負担は大きくなっており、FIT制度のために電力料金は、年間一人あたり4万円の負担増となっています。 ドイツでは1世帯平均2人というデータがありますので、単純に計算すると、1世帯で年間8万円の負担増になっている事になり、国民に深刻な影響を与えています。 これに関して、2013年9月19日付け「ヘラルド・トリビューン」紙(現在「インターナショナル・ニューヨークタイムス」に名称変更)には、ショッキングなレポートが掲載されています。 それによると、 ○「電気を節約するため、夜はキッチンの5ワット電球だけを頼りにする」ドイツ国民の姿 ○ベルリン市内には、電気料金支払いが困難な市民を救済する機関がある。 ○2011年、公式データによると、電力料金を支払えない31万2千世帯の電力を止めた。 ○政府の補助があるにもかかわらず、アメリカの3倍の料金に値上がりしており、国外からの投資意欲が大きく損なわれている。 この制度は、日本でもすでに施行されており、その影響については、すでに当ニュースファイルでも論じております。 日本経済を奈落の底に沈める「原発ゼロ」と電力の「固定価格買い取り制度」 http://hrp-newsfile.jp/2012/554/ 「市場原理に立脚しない再生エネルギー固定価格買取制度(FIT)のほころび」 http://hrp-newsfile.jp/2014/1747/ ◆東ドイツ出身のメルケル首相に繁栄のビジョンは見えるか ドイルのメルケル首相は、国民の人気も高く、優秀な政治家でありますが、社会主義の東ドイツ出身で、しかもキリスト教民主同盟のコール政権下では、4年にわたり「環境・自然保護・原子力安全担当大臣」をつとめており、一貫して規制を進める立場を取っています。 このような経歴を見ると、メルケル首相には、元々、脱原発に向けての強い考えを持つ一方、経済繁栄に対しての考えが不足しているのかもしれません。 当初、好意的な見方もされてきたドイツの「エネルギー革命」は、国民の負担が莫大なものなると共に、風力発電の最大手である「プロコン」社が今年1月に倒産し、供給側に課題があることも現実となりました。本当にこの政策が正しいものであるのか、ドイツ内外で大きな疑問が投げかけられています。 ◆日独両国の発展が世界大繁栄のカギ 現在のEUは、ギリシャ危機のあと、スペイン、ポルトガル、イタリアなどカトリック諸国で経済問題が続いています。その中で、ドイツは、さらなる繁栄のビジョンを掲げ、ドイツが圧倒的な経済力をもって、今後もEU立て直しの主役となって強い存在感を示していくことが求められます。 このように、本来、欧州のリーダーとなるべき役割があるにも関わらず、「ヒットラー」や「ナチズム」の反省による自虐史観と、エネルギー政策の失敗によって、ドイツ経済の発展は、足踏みを強いられています。 アメリカが世界の警察官を放棄しつつあり、世界は混とんとしていく中、欧州においては、ドイツが、日本と同様に「ドイツの誇りを取り戻し」、さらなる繁栄を目指す時が来ています。 そして、我が日本においても、今回お伝えしたように、ドイツでの教訓を生かし、当面は原子力発電を基礎にしたエネルギー政策を進め、安定的なエネルギー供給を確保することが大切です。 このように、日独両国が、自虐史観を払しょくし、世界的な役割を強く認識し、力強い発展繁栄を目指していくことが必要です。 幸福実現党も、日本において自虐史観を払しょくし、世界のリーダーをめざし、さらなる繁栄を目指して参ります。ご理解をいただきますよう、よろしくお願いいたします。 日本では報道されないドイツの脱原発事情(1) 2014.11.09 文/政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆「原発推進派」に対するマスコミの風当たりは強い 安倍改造内閣の目玉の一人であった小渕経産大臣が政治団体の不透明な収支を巡る問題で、辞任しました。内容を聞く限り、大臣失格は当然であります。 しかし、その一方、小渕前大臣は、「原発推進」を明言し、九州の川内原発などの再稼働を念頭に置いていたと言われています。 報道によると、さる11/8(土)、鹿児島県の伊藤知事は、震災以降初めて、原発の立地県として川内原発の再稼働に同意しました。 さて、2012年10月に行われた衆院鹿児島3区補選では、幸福実現党公認の松澤力候補だけが、川内原発再稼働を訴えました。当時は自民党候補ですら再稼働の主張ができなかった事を考えると、この先見性には大きな評価を受けるべきではないでしょうか。 マスコミでは、まだ原発推進派と目される政治勢力に対する風当たりは強いものの、現実は政府も再稼働への方向をはっきりと示しています。 そうした意味では、日本のさらなる繁栄の為に、今回の小渕前経産大臣のスキャンダルで、原発推進の動きが止まってしまうことを懸念するものです。 ◆日本で誤解されているドイツの「エネルギー革命」 よく、「脱原発派」が引き合いに出すのが、ドイツの原発政策です。元々ドイツでは、チェルノブイリの原発事故以来、放射線に対する恐怖が強く、自然エネルギーの研究も進んでいた地域ではありました。 2000年代のシュレーダー政権の時から、脱原発の方向は示されていましたが、2011年の福島原発事故をきっかけとして、メルケル首相が「エネルギー革命」と称する脱原発政策を打ち出すことになりました。概要は以下の通りです。 1、独国内17基の原発のうち、老朽化した8基を停止すると共に、残りの9基についても順次停止していき、2022年までに全廃を目指す。 2、その代替エネルギーとして、太陽光・風力など再生可能エネルギーを推進し、2050年には完全移行を目指す。 3、電力会社に対して、再生可能エネルギーを一定の固定価格で買い取ることを義務付けるFIT制度を導入する。 これらの政策は、当初、環境保全推進の立場から、好意的な反応があり、「日本もドイツに学べ」という論調が強まりました。 しかし、日本で誤解されている事は、ドイツでの原子力発電は暫時減らしていくという事で、現在も稼働しているという事です。 また、エネルギー政策の柱として掲げた、再生可能エネルギーは安定的な供給ができず、ドイツ政府は、石炭を中心とする火力発電を中心に行うことになり、現在はドイツの数か所で新規に「火力発電所」の建設が急ピッチで進んでいるのです。 以上の結果、2013年のドイツにおけるエネルギー割合の暫定値は、以下のようになっています。 原子力 15% 石炭 20% 褐炭 25% 再生可能エネ 24% 天然ガス 10% その他 6% 少なくとも、ドイツは、まだ原発稼働中で、日本の即時停止とした対応が、いかに極端なものであるかが分かります。 次回、ドイツの電力事情にもう少しメスを入れ、日本が学ぶべき教訓を明らかにします。(次回は、明日配信) 「沖縄2大紙」の歴史から見る反日思想 2014.11.08 文/HS政経塾 4期生 幸福実現党 大阪本部副代表 数森圭吾 ◆沖縄の2大紙 沖縄では11月16日に沖縄県知事選挙の投開票が行われ現地新聞も選挙関連の記事を多く報道しております。 沖縄には「琉球新報」と「沖縄タイムス」という新聞があり、両紙は「沖縄2大紙」とよばれています。この2紙は反日、反米的主張が多いと言われていますが、その背景を歴史的な視点から検証してみたいと思います。 ◆アメリカ軍と2大紙の創刊 先の大戦において、沖縄本土に上陸した米軍は1945年4月1日「琉球列島米国軍政府」を設置し沖縄占領統治を開始しました。ここにおいて米軍政府は沖縄と本土の分断し、沖縄統治を円滑にすすめるために反日宣伝工作を行います。 米軍の沖縄統治は本土のように日本政府を通した間接統治ではなく直接統治でした。このため米軍政府のとった検閲政策はプレスコードやラジオコードによる検閲ではなく、直接米軍の方針を反映できる米軍広報機関として現地に新聞社をつくるという直接的なものでした。 そこでつくられたのが占領下初の新聞である「ウルマ新聞」であり、これは現在の「琉球新報」です。創刊は沖縄戦終結直後の1945年7月25日。この新聞は事実上の「米軍広報宣伝紙」とも言えるものでした。 この新聞の記者であったある邦人は、この新聞をつくることになった際に「米国の宣伝をする新聞をつくるとスパイ扱いされるから御免だとは思ったが、断ると銃殺されるかもわからず、否応なかった」(「沖縄の言論」辻村明、大田昌秀)と話しています。 また、琉球新報と並び、沖縄を代表する新聞である「沖縄タイムス」(1948年7月1日創刊)の創刊号では、当時の社長である高嶺朝光氏が次のように語っています。 「吾々はアメリカの暖かい援助のもとに生活している、この現実を正しく認識することはとりも直さずアメリカの軍政に対する誠実なる協力であり、また、これが沖縄を復興する道である」 さらに同紙創刊者の一人は、 「沖縄タイムスの特色は創立スタッフが戦前にも新聞記者を経験していたことです。戦時中、大衆を戦争に駆り立てたという、(中略)この大きな罪を背負いつつ『立ち直って、反戦の立場からもう一度、新聞をつくってみよう』との意気込みがあった。それは一方で、新聞人としての贖罪の意味ともなり『新の平和を目指す新聞を作る』という心があったんです」(沖縄タイムス1993年7月1日) と語っています。 これらの発言から両紙の原点が「戦争への贖罪」と「親米反日」というアメリカの宣伝工作にあったことがわかります。 ◆アメリカによる沖縄復興と左翼思想 戦後、米軍統治によって沖縄ではインフラ整備、医療技術の飛躍的向上が果たされました。また米軍基地周辺では経済が活性化し、戦後急激な復興と発展を遂げています。 このように戦後の沖縄復興に対してアメリカが果たした役割は非常に大きいということができます。戦後、日米の関係は変化し、現在ではアジア諸国の安全保障にとっても両国の友好関係は非常に重要なものになっています。 しかし、1972年の沖縄返還から40年以上たった現在、米軍統治下でつくられた「琉球新報」と「沖縄タイムス」は、ある意味において創刊時と変わらず反日的主張を行い続けているとともに、逆に「反米」も強く打ち出しています。 これは、創刊当時の反日思想を土台としながら、そこに基地問題や補償金などの戦後新たに発生した切り口から左翼思想が入り込んでしまった結果であると考えられます。 知事選を控え様々な情報が飛び交い、各紙がそれぞれの主張を展開しています。「沖縄独立」などといった言葉もよく目にするようになっていますが、私たちはこのような「沖縄2大紙」の歴史を知り、そのスタンスを把握したうえで、正しく情報を読み取る必要があるのです。 沖縄県知事選――親中政治から脱却せよ! 2014.11.07 文/幸福実現党沖縄県本部副代表 下地玲子 ◆最大の争点は基地問題か? 11月16日投開票が行われる沖縄県知事選。現職仲井眞氏、前那覇市長翁長氏、元郵政担当下地氏、元参議院議員喜納氏の4人が出馬し、激しい選挙戦が展開されています。 マスコミは、最大の争点は、普天間飛行場の辺野古移設であるとし、各候補の主張や動向を連日報じています。 昨年12月の知事の辺野古埋立工事承認を境に大きく動き始めており、仲井眞氏は引き続き、推進していく考えなのに対し、翁長氏、喜納氏は辺野古移設反対、下地氏は県民投票実施を主張しています。 ◆翁長氏が主張する『オール沖縄』 翁長氏は、今回、共産、社民、社大、生活、県民ネットの5つの党と、那覇市議会派、新風会の支持を得て出馬しました。 2013年、全市町村、議長、県議らと共に上京し、「普天間基地の閉鎖、撤去」「オスプレイ配備の撤回」「県内移設断念」を求め、「建白書」を安倍総理に提出しました。以来これを県民の総意=「オール沖縄」とし、日本対沖縄という構図をつくろうとしているようにもみえます。 しかし、ここに来て、オール沖縄が否定されました。石垣市の中山市長が、「県内移設の選択肢を否定しない」とする確認書を作成していたことが分かったためです。(2014.11.3八重山日報) ◆龍柱は中国属国化の象徴か?! 翁長氏は、2012年「那覇市のランドマークとなる観光シンボル」として那覇空港や大型旅客船ターミナルから県庁へ向かう玄関口ともいえる市有地に、高さ15メートルの龍柱を2本建てる計画を進めています。 驚くことに、2億5千万もの国民の税金を使って、何と、中国に発注するというのです。中国の皇帝の属国であることを示すような龍柱建設に反対の声が多数挙がり、市民による「住民訴訟」が起こりました。 ◆「琉球独立」が「第2のクリミア危機」をまねく 沖縄には、「久米36姓」という帰化人の子孫の方々が、多く住んでおり近年新たに中国人が地域社会に多く入ってきています。 2013年5月「琉球民族独立総合研究学会」が設立され、記者会見を行いましたが、沖縄で「独立」を主張する方々はまだ少数派であるにもかかわらず、この時の映像が中国では大きく報道されました。 時を同じく、2013年5月中国の人民日報は「沖縄の領有権は日本にはない」という論文を掲載し、環球時報は、「中国は沖縄の独立運動を支援すべき」という社説を掲載しました。 県民の多くが独立を望んでいるかのように報道され、「クリミアの二の舞」になってしまう可能性も出てきました。この「琉球独立」派の人々が翁長氏を支持しています。 ◆中国の海洋進出――離島防衛を急げ! 尖閣諸島周辺には、中国公船が3~4隻体制で連日航行し、海保や漁船に圧力をかけていますが、領海侵犯も今年はすでに27回を超し、一触即発の危険な状態です。 海上警備体制強化のため先般、尖閣領海警備を専従体制とし、新たに大型巡視船2隻を投入しましたが、最近、小笠原・伊豆諸島沖に中国のサンゴ密漁船が押し寄せたのをみても、我国の海上警備体制に揺さぶりをかけてきているのは明らかです。 又、与那国島、石垣島、宮古島への自衛隊配備も早急に取り組まねばならい課題でしょう。 このように、今回の知事選の最大の争点は、中国問題であり、沖縄県だけの問題ではなく、日本全体やアジアの平和と安定にもかかわる重要な選挙なのです。 しかし、こういった中国問題は、あまり報道されません。 そればかりか、沖縄マスコミの偏向報道により、県民が誤てる判断を下すことが危惧されます。正しい判断を下すためにも正しい情報を伝えるマスコミの報道姿勢が求められています。 道徳の「特別な教科化」に寄せて――学校教育の現場の声 2014.11.06 文/HS政経塾1期卒塾生・逗子市政を考える会代表 彦川太志 10月21日、中央教育審議会が公立小中学校の道徳の時間を「特別な教科」に格上げするよう、答申を出しました。 この答申を受け、道徳の授業における検定教科書の使用や、数値式でない評価方式の導入などが2018年度より新たな学習指導要領の下で実施される予定です。 本日は、この道徳の「特別な教科化」をめぐる議論について、現場の声も交えながら検証を加え、あるべき道徳教育の姿について提言していきたいと思います。 ◆道徳の「教科化」が求められた経緯-年少者による凶悪犯罪の多発 道徳を正式な教科として格上げする動きは、第一次安倍政権が設置した「教育再生会議」の提言から始まりました。しかし、当時は「子供達の『心の成長』について、点数をつける『教科』化はふさわしくない」という見解から、正式な「教科」への格上げは見送りとなりました。 今回の答申はそうした経緯を踏まえ、点数式ではない評価方式を実施する「特別な教科」として、学校教育法施行規則上の「道徳」の位置づけを変更することになったのです。 そもそも、なぜ道徳を「特別な教科」と位置づける必要があったのでしょうか? その理由として、(1)「他の授業の時間に当てられてしまうことが多い」ことや、(2)「学校や教員によって指導内容や指導方法ばらつきがある」ことが挙げられていますが、本質的には1997年の神戸連続児童殺傷事件や1999年の栃木女性教師刺殺事件、2011年の大津小におけるいじめ自殺事件など、年少者が関わる凶悪犯罪が多発していることに対して、対策が求められたという経緯があります。 いかにして子供達の「善なる心」を開花させるか―。道徳の教科化を考える際、このような本質的な論点を忘れてはならないのです。 ◆いわゆる「平和教育」の押し付けが行われている「道徳」の時間の現状 このような道徳の「特別な教科化」の動きに対して、一部メディアから「思想統制、価値観の押し付けになるのでは」という慎重意見がありますが、すでに教育の現場では、いわゆる「平和教育」の押し付けが行われているという現状があります。たとえば、幸福実現党鎌倉後援会には、次のような市民の声が寄せられています。 ・市内の公立小学校では、中学年の道徳の授業で「サダコの折り鶴の物語」から「平和憲法」へと話の内容を飛躍させ、「修学旅行は広島市に行きたい」という子供達の「声」を引き出す授業が行われています。先生の口調も熱狂的で、憲法に話が移ると「その憲法を今、変えようとしている!」と叫ぶ子供もいます。これは道徳の授業といえるのでしょうか。(鎌倉市内在住、主婦Aさん) こうした授業内容について、相談を受けた教員経験者の方は「どこかで似たような授業を見たことがある。授業というより『主張』であり、おそらく用意された台本があると思う。」とコメントをしています。 つまり、一部のメディアが危惧するような“押し付け”の道徳教育は、すでにいわゆる「平和教育」として行われているというのが現状なのです。マスメディアには、こうした現状もしっかり報道していただきたいと思います。 ◆「検定教科書」の導入だけでは不十分。学校教育の透明性を高めよ しかし、だからと言って「検定教科書」を導入すれば済むという話でもありません。後援会に寄せられた別の声を紹介いたします。 ・「検定教科書」を導入しさえすればいいというわけではないと思います。教科書をまったく使わず、先生が自分が作ったプリントで、まったく反対のことを教えているケースもあります。本当に授業の中身を改善したかったら、プリントまでチェックしないとだめだと思います。(お子様が横浜市内の県立高校に通学中、主婦Bさん) ・政治家や識者の方に、「学校の現場」で何が起こっているか真剣に見て頂きたい。学校が責任を取らないで親に負担を押し付けるようなことが横行している。学校教育が適正に行われているかを社会がチェックする意味でも、もっと開放度を高めないといけない。(逗子市在住、元教員Cさん) 多くの新聞報道でも指摘されているとおり、道徳のような「心」に関する指導力は「国の方針」で上下するようなものではありません。指導力の源泉とは、教師自身の教育に対する使命感と、日々自己研鑽に励む姿勢にこそあるのではないでしょうか。 学校教育の実情を、家庭や社会がチェックするためには、「顧客第一」マインドのもと、学校教育の公開度を上げていく必要があります。 ◆宗教系私立学校にならい、公教育でも「宗教」を積極的に教えるべき 道徳の「特別な教科」化の出発点にあった問題とは、年少者による凶悪犯罪の多発という社会問題でした。 「子供達の「心」を悪事から遠ざからせ、善なる方向に開花させるにはどうすればよいか―。」それを教える真の「道徳」の授業が成立するには、あの世の存在や神仏の愛、天国・地獄の存在という「宗教的教養」をバックボーンとした教育体系が必要不可欠だといえますが、今回の「道徳の教科化」の答申では、宗教的教養の重要性についての検討が十分に行われた形跡は見られません。 しかし、文科省は私立の宗教系学校において、「宗教」の時間をもって「道徳」に変えることを容認しているのですから、思い切って世界の「宗教的教養」を「道徳」の授業で扱う。というぐらいのイノベーションをかけるべきだと考えます。 そうであってこそ、子どもたちを国際感覚に優れる真の「教養人」を育てることにつながるのではないでしょうか。 食料増産に向け、本物の農政革命を! 2014.11.05 文/幸福実現党千葉県本部副代表 古川裕三 ◆コメの価格下落 「今年はブランド米の新米が安く買えていい!」 最近のコメの価格下落を受けて、ちょっとうれしいという方も多いのではないでしょうか。確かに、価格下落は消費者にとってはありがたい話ですが、生産者にとっては死活問題です。 今年は特に、例年からの米離れによる需要の減少に加え、順調な収穫量が見込めたことや民間の在庫量が多めに推移していたことなどから、農協が農家に前払いする仮渡し金を昨年よりも大幅に引き下げる例が相次ぎ、実際のコメの価格下落が鮮明となり、農家の収入減が顕著となりました。 ◆減反政策の今 そもそも1970年から始まった減反とは、コメの作付面積をカットして生産量を減少させることで政府の買い入れ量を減らすことを目的として、それに伴う農家の所得減を補うために補助金を出してきたわけですが、これがコメ農家の競争力を奪ってきました。 我が党もかねてより減反廃止を訴えていましたが、昨年12月、安倍総理は減反廃止を宣言し、戸別所得補償制度の補助金を今年から半分に減らして18年までに廃止すると打ち出しました。しかし、実際の中身といえば減反強化政策にほかなりません。なぜなら、転作補助金は維持・増額されているからです。 例えば、製パンに使用される米粉用米など、非主食米に転作した場合の補助金は増額されるので、転作農家が増えれば確実に主食米の生産量は減ります。 ただでさえ日本は食料自給率が低く、食料安全保障の観点からも脆弱な体質なわけですから、「食料増産も国富増大であり、防衛にも通ず」と認識する必要があります。 食料自給率100%を超えている米国をはじめ、欧州諸国も高い水準にある一方で日本は依然として4割を切っていますが、まず最低でも5割は超えないといけないでしょう。 ◆減反政策を廃止するためには 事実上、延々と減反政策が続いてきた理由は、農協、農水省、族議員の既得権益です。今となっては金融収益がメインの農協としては、小規模兼業農家は大切な預金者です。 そして、農協組合員の多さがその安定収益の基盤を支え、さらに族議員は彼らの既得権を守ることで票を得ています。農水省は族議員の議席数の多さが予算獲得における力となります。この既得権益における三位一体が農政改革を阻む最大の要因なのです。 ですから本丸はこの既得権の構造を解体し、本当に強い農業に変えていかなければなりません。減反および転作補助金を廃止し、コメの生産を完全に自由化できれば増産による価格低下と大規模農家への生産集中によるコスト低下が起きます。 もちろん、短期的には価格低下による所得減を補償する直接支払制度を設ける必要などはありますが、いずれにしても場当たり的ではない、本当の農政革命を断行すべきです。 ◆ある企業家の熱意 先般、ある経済番組に秋田県のあきたこまちを直販する会社の社長が特集されていました。減反政策が始まったころから行政と戦い、米を作り続け、ネットがない時代から消費者に直販して確実に販路を拡大し、今では個人直販5万人、7千社が取引先だといいます。 味と安全性で客から信頼を得ているので相場の2倍で売れています。さらには、本来はコメの競争相手であるパン屋さんにも「コメ」を卸しています。小麦に混ぜることで保湿性を高め、もちもちのパンが焼けるという新しいコメの加工品を開発し、小麦だけのパンよりもおいしくなるとのことで現在さらに販路を拡大しているそうです。 パンの消費が伸びるほど、コメの消費も伸びるという画期的なアイデアで、これが5年前にあれば今の米粉農政も変わっていたはずだと社長は述べていました。社長には稼げる農業を実現させて子供たちに夢と希望を与えたいという情熱が出発点にあり、生産・加工・販売を一貫してできるようになればそれは可能であるという信念がありました。 政府は、今こそ、現代の英雄であるこうした企業家の取り組みを積極的に受け止め、政策に反映させるべきです。 いずれにせよ、主食米の生産量を上げつつ、コメの消費も同時に増やし、また海外への輸出品目としても成長させることで「稼げる農家」を常識とし、後継者問題の解消、食糧自給率の回復に向け一石を投じるべきです。 日本発・新しい経済モデルを世界は待っている――「消費増税」に蝕まれたアベノミクス 2014.11.04 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆日銀のサプライズ緩和に沸き立つ国内外の金融市場 10月31日に日銀が打ち出した10~20兆円規模の追加緩和が国内で好意的に受け取られ、4日の東京株式市場では日経平均株価が約7年ぶりに1万7000円台にまで上昇しております 4日、安倍首相は参院予算委員会の中で、「手段は黒田総裁にお任せしているが、今回の決断もおおむね好感をもって迎えられているのではないか」と述べ、株価上昇についても「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金の運用もプラスになる。株価が上がることで大きな資産効果を呼び、消費に結びつき、経済成長にプラスになっていく」と自信をのぞかせています。 この日銀の追加緩和の影響は世界中に飛び火しており、31日のニューヨーク証券取引所では、ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新し、アメリカをはじめとした世界の金融市場を熱狂させています。 その理由は、米連邦準備制度理事会(FRB)が29日に量的緩和政策の終了を決めたことで、新興国からの資金流出によって、世界経済を下押しする恐れが出ていたことが要因と言えるでしょう。 このタイミングでの日銀の追加緩和は、FRBに代わって資金を供給するものと受け取られ、世界規模での不安要因を払拭する救世主的な動きに見えたのかもしれません。 ◆進歩が止まった欧米型経済は世界の範とはならない 奇しくも日銀が追加緩和に踏み切った31日、アメリカのノーベル賞経済学者であるポール・クルーグマン教授はニューヨーク・タイムズ紙に「日本への謝罪」と題するコラムを寄稿しています。 その内容は、バブル崩壊後の90年代後半から、経済回復を実現できない日本政府と日銀を批判した一方、欧米諸国は財政政策、金融政策両面において日本の教訓を活かせずに、日本以上に厳しい不景気に陥ってしまったことに対して、謝罪を述べた形となっています。 特に、クルーグマン教授が指摘した中で興味深いのは、「不況に効果的に対応するためには、従来的な体裁を放棄すること」が大事であり、「財政の均衡を志向し、インフレに対して毅然たる態度を取るような慎重(prudent)かつ高潔な(virtuous)な政策は、より深い(経済的)スランプのレシピとなる」と述べ、その罠にことごとく嵌ってしまった欧米のエコノミストや政策決定者を皮肉っている点です。 もともとクルーグマン教授は、著書「そして日本経済が世界の希望になる」の中で、安倍政権が行ってきた異次元の金融緩和政策や大規模な財政出動に対して支持を表明し、かつてはアベノミクスの行く末に熱い期待を寄せておりました。 ◆消費税増税によって既に蝕まれたアベノミクス しかしながら、一方でクルーグマン教授は消費税の10%への増税を控えた安倍政権に対し、こうも言っております。 「金融と財政の両面から経済を刺激するというアベノミクスの戦略は、これまでどこの先進国も実行したことがない『経済実験』でしたが…すでに消費増税という『自己破壊的な政策』を実行に移したことで、日本経済は勢いを失い始めています。このままいけば、最悪の場合、日本がデフレ時代に逆戻りするかもしれない。そんな悪夢のシナリオが現実となる可能性が出てきました。」(週刊現代2014.9.13) 同じく、安倍晋三首相の経済政策ブレーンで内閣官房参与の浜田宏一米エール大名誉教授も3日、「思った以上に打撃が大きく、日本経済はふらついている」と指摘し、「(海外では)増税したらアベノミクスが全部崩れてしまうという意見も多い。(消費税率を)上げたらアベノミクスが全部見放される可能性もある」(日経11/4)とし、消費増税への自重論を展開しています。 それに対して、財務省は、「日本の消費税率は、主要先進国の中で最低の水準にあり、それらの国々では消費税は主要な位置を占めており、EUでは標準税率15%以上が義務付けられている」という論理で国民に増税を迫っております。 (財務省HP http://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei/04.htm) 経済学の世界で既に不動の地位を築き、世界から尊敬を集める日米の碩学の意見が正しいのか、経済成長よりも省益を増やすために消費税増税をしたくてたまらない財務省が正しいのか、一目瞭然だと言えます。 ◆日本には世界に範たる経済モデルを示す使命がある 今、日本の経済を考える上で最も重要なことは、市中に大量に流入する資金の使い道を作ってあげること、すなわち実体経済をいかに活性化させるかだと考えます。 まさに、実体経済の活性化と消費税増税は水と油の関係であり、景気を冷え込ませ、人や企業といった「国富」を流出させてしまうはずです。 経済の基礎知識として「日本の国民総資産は1700兆円に近付きつつあり、ヨーロッパの小国のような財政赤字による国家倒産はありえず、消費税増税は全く不要」という厳然たる事実を国民一人一人がしっかりと納得するべきなのです。 また、安倍政権の経済政策の中には、企業への賃上げに干渉するような「国家社会主義」的な面が見え隠れしていることを見逃してはなりません。 もはや、アベノミクスも沈みつつある船であります。一方で欧米の先進国諸国の中に、日本経済の範たるモデルを見出すことはもはや出来ません。 日本には、世界のトップランナーに相応しい日本独自の経済モデルを確立し、新興国に新しい繁栄のかたちを示すことが出来る担い手が今こそ求められているのです。 北朝鮮との交渉の行き詰まり 今こそ、「邦人救出」を自衛隊法に盛り込め 2014.11.03 文/HS政経塾3期生 森國 英和 ◆北朝鮮との交渉の行き詰まり 安倍晋三首相は10月27日から30日にかけて、日本人拉致被害者に関する再調査について、北朝鮮側の報告を受けるため、政府代表団を北朝鮮・平壌に派遣しました。 代表団の訪朝に先立ち、安倍首相は「拉致問題解決が最優先課題だ」と強調。しかし、今回の再調査報告において、北朝鮮側から得られた成果はほとんどありませんでした。 日本が、北朝鮮の拉致は「我が国に対する主権の侵害」と認識しながら、ほとんど進展させられない最大の原因は、(空想的)平和主義に縛られる日本側の「押し」の弱さにあるように見えます。 肝心の自衛隊が法制度に縛られて、特殊部隊による邦人救出・奪還といった強制力の行使を実行できないことが、日本側の弱みです。 ◆従前の自衛権発動の基準に縛られる日本 今年の3月6日の参議院予算委員会で、「北朝鮮で内乱が発生した際、拉致被害者の救出を行えるか」との質問に対し、安倍首相は、「自衛隊の邦人救出には、相手国(北朝鮮)の同意が必要となるため困難。他国が国際法で認められているものも、現在の自衛権発動の基準のままでは難しい」と答えています。 現在の9条とその解釈が、自衛隊の行動を制約している現状を説明したものでした。実際に有事が起こったら、韓国やアメリカに奪還を依頼するしかないとの発言もあります(3月4日参予算委・安倍首相)。 このような、平時はもちろん有事の時にさえ「北朝鮮に自衛隊を派遣できない」という日本側の弱みは、拉致交渉の現場で北朝鮮に見透かされています。 現在の安倍内閣は、集団的自衛権に関する憲法解釈の変更に夏まで取り組んできましたが、「拉致解決が最優先」と言うなら、邦人救出に関する憲法解釈も整理しておくべきでした。 ◆社会党に骨抜きにされた自衛隊法の規定を変更せよ 今からでも遅くはありません。政府は早急に、自衛隊法84条の3「邦人輸送」の改正と憲法解釈の見直しに取り組むべきです。 これは、拉致被害者の救出のみならず、国外(特に政情不安定な途上国)に進出する日本企業の安全のためにも、必達の課題です。安倍首相は、政権発足直後に、アルジェリアで日本人10名がテロリストに拘束・殺害されたことを忘れたわけではないでしょう。 現行の自衛隊法の規定のままでは、在外邦人に迫る緊急事態に、自衛隊はほとんど対応できません。自衛隊の派遣は「安全が確保された場合」のみに限定されているからです。 元をたどればこの条項は、1994年11月に改正された際に盛り込まれたもので、改正当時は、村山富市(自社さ連立)政権でした。 立法の過程で、「邦人救出を名目として、自衛隊の海外派兵が可能となる」と主張した社会党の影響が色濃く反映され、結果として、「緊急事態だから自衛隊が求められているのに、安全が確保されない場合は派遣できない」という自己矛盾を含んだ規定になったのです。 根底に、「海外の居留民保護が、戦前の日本軍の海外派兵の口実となった」という歪んだ歴史観があることは言うまでもありません。このようにして、「邦人救出」は骨抜きにされたのです。 この規定を改正し、いざという時には、自衛隊の特殊部隊等による邦人救出作戦を実行できる法制度にしておくべきです。手持ちの外交カードに、このようなフィスト(げんこつ)を欠いているから、北朝鮮を譲歩させて拉致被害者を取り戻せないのです。 ◆自衛隊が邦人救出をできなければ、日本の外交史上最大の汚点になる 今年再開された日朝交渉は、拉致被害者の奪還に加え、外交戦略上の意味も大きいと言えます。 東アジアの国際関係は、昨年末に北朝鮮のナンバー2・張成沢氏が処刑されて以降、中国と韓国の親密化、北朝鮮とロシアの接近という新たな様相を呈し始めています。 日本としては、戦後70周年に向けて反日攻勢を強める中国と韓国を牽制する上でも、北朝鮮との拉致問題をめぐる外交交渉を成功させることが重要です。 また、日本は朝鮮半島有事の際、北朝鮮国内の拉致被害者や在韓邦人3万人のみならず、諸外国人の救出の責任も求められます。 内閣安全保障室長を務めた佐々淳行氏は、「朝鮮半島有事の際は、2万人の在韓フィリピン人の救出をお願いしたい」との要請がフィリピン大使から来ている、との情報を紹介している(『彼らが日本を滅ぼす』佐々淳行著/幻冬舎)。 邦人救出では各国が連携することが多く、イラン・イラク戦争の時にはトルコが日本人200人を救出、アルバニアでの暴動の際にはドイツが日本人10人を救出しました。 朝鮮半島に最も近い日本が国際的道義を果たさないとなれば、日本外交史上最大の汚点となるでしょう。日本は国際的信用を失い、ASEANや印豪との連携強化、国連常任理事国入り等の取組みを大きく後退させることにもなるのです。 このように、拉致問題から見ても、日本の外交戦略としても、「邦人救出」をめぐる自衛隊法改正と憲法解釈の見直しは急務です。「 邦人救出」は、従来の自衛権発動の類型で捉えるべきではなく、憲法の趣旨に沿って再整理できると考えます。一刻も早くこの議論と立法に着手し、日本は、拉致問題解決のための交渉を有利に進めていかなければなりません。 在宅医療への不可避の流れの中で 2014.11.02 文/幸福実現党岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆自宅で最期を迎えたい わが国は、急速な高齢化に対応して、訪問医療、訪問看護、訪問介護による在宅医療体制にシフトしていく流れにあります。救急患者、重症患者を優先する病院で慢性期の長期入院は困難な状況になっています。 爆発的に増大する老人医療費を抑制する意味でも、在宅医療へのシフトが望ましいと考えられています。 このような流れから、必然的に在宅で最期を迎える人が増えていくと予想されます。 わが国は、1976年を境に、自宅で亡くなる人より病院で亡くなる人が増え、現在では、85%が病院診療所等で亡くなり、自宅で亡くなる人はわずか13%に留まっています。(厚労省人口動態調査) 国際長寿センターの調査によれば、最期の日々を過ごす場所として自宅を理想とした人は、79.2%、同時に理想通り自宅となると答えた人は、わずか8.2%と、理想と現実のギャップが非常に大きい現実が浮き彫りになりました。(理想の看取りと死に関する国際比較研究 報告 平成23年度) 当面、高齢化社会の主役は、団塊の世代と言われています。2025年には、全ての団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となり、全人口に占める75歳以上の割合が18%となります。 このような背景から、にわかに日本人の「死に方」と「看取り」について関心が高まり、最近テレビ、雑誌等で特集される機会が増えているようです。 本年8月5日にEテレで放送された「みとりびと 看取りの時間に伝えあうこと」に大きな反響があったようです。 「みとりびと 看取りの時間に伝えあうこと」 http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2014-08/05.html ◆自然な最期を選択する村(東近江市永源寺地区) 舞台は滋賀県東近江市、永源寺地区。山に囲まれた農村です。人口はおよそ6,000。高齢化率(全人口に65歳以上が占める割合)は30%を超えています。亡くなる高齢者の半数以上が、病気になっても最先端の医療を求めることなく、いわゆる自然な最期を選択する村としていくつかの家族の看取りが紹介されました。 ごはんが食べられなくなって数週間、点滴や医療機器のない、いつもの部屋で村の人たちは静かに枯れるように亡くなっていきます。 看取る家族は、最期の時間に目を背けず寄り添うことで、死と向き合います。子供達も、大好きな祖父母等の死に自宅で立会います。 肉親の死を目の当たりにして、子供達も、命の尊さを学びます。 この地区の在宅医療を支えているのが地元の医師、ケアマネジャーや看護師、薬剤師など8人です。村の80人の高齢者を24時間体制でサポートするチームを組んでいます。 専門家のサポートを受けながら、自宅で家族に看取られて逝く、人間の本来の「死に様」について大きな示唆を与えてくれた番組と思います。 ◆横須賀市の取り組み 上記の事例は、農村の事例ですが、横須賀市も在宅医療に積極的に取り組んでいます。横須賀市も現在高齢化率約28%で、数年で30%になるという超高齢社会となっています。 平成25年度に横須賀市は65歳以上の介護認定を受けていない市民の方を対象にアンケートを実施しました。「あなたが病気などで人生の最期を迎えるときが来た場合、最期はどこで過ごしたいと思いますか」という設問に対し、自宅での療養を希望される人の割合は60%でした。 この結果を受けて、住み慣れた場所で最期を迎えたいと在宅医療を望む市民に、「最後までおうちで暮らそう」という冊子を検討材料として配布しています。 「最後までおうちで暮らそう」 http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/3120/zaitaku/documents/zaitakuryouyouguidebook.pdf 今後、爆発的に増える医療費、介護費の財政負担の問題は、内政の最大懸案事項です。このような在宅医療の方向性は不可避のものと考えます。 ◆老年医学における宗教の意義 日本応用老年学会理事長の柴田博氏は、日本の老年医学に関する学会の研究は、哲学、宗教、文学など人文学を排除する形となっており、この分野の研究発表が皆無に近い状態であると、人文学の成果を老年医学に取り入れる必要性を説かれています。 在宅医療の推進にあたっては、専門家の技術のサポートと共に、死生観等、宗教、哲学の必要性も増して来ると考えます。 幸福実現党は宗教政党として、総合人間学としての宗教の救済力と政策を融合させ、超高齢社会における幸福な理想の最期を追求してまいりたいと考えます。 すべてを表示する « Previous 1 … 134 135 136 137 138 … 252 Next »