Home/ 新着一覧 新着一覧 「要注意“ピケティ”ブームに備えよ!」【後編】 2015.02.05 ※今注目されている経済学博士ピケティの「格差と貧困の新理論」について、幸福実現党・政務調査会長の江夏正敏メルマガから、前回に引き続き後編をお送り致します。 文/幸福実現党・政務調査会長 江夏正敏 ◆投資にリスクが伴うのは当然 資本は新しい事業に投資されていきますが、すべてが成功するわけではありません。 ピケティ理論では、「持てる者(資本家)はさらに与えられる」としていますが、投資にはリスクが伴います。 国民の給料の伸びよりも、資本家の投資の方が、儲けの伸び率が高いのでケシカランということですが、リスクに見合う高い収益がないと、だれも投資をしようとしません。 投資しなければ、新たな会社もできず、雇用もなく、失業者が増えてしまいます。お給料そのものがなくなってしまうのです。 これからは、宇宙とか、医療とか、海洋とか、ロボットとか、いろいろな未来産業の可能性がありますが、膨大な投資資金が必要となってきます。 その投資に成功すれば、多くの人が潤います。しかし失敗すれば、すべてが無くなってしまいます。 いろいろな企業家が出てきて、資金を使ってチャレンジしていく中に、未来が切り開かれていきます。その中で、労働者の給料も確保でき、また給料もアップしていくのです。 ちまちまと「格差格差」と怨嗟の声を助長するのではなくて、企業を、国を、世界をダイナミックに発展させていく発想の方が、国民や人類を幸福にしていきます。 ◆財産権の侵害、自由の危機 ピケティは、相続税の強化や、資産、資本に課税を提唱していますが、根本的に財産権の侵害であり、憲法違反です。 人間にとって普遍的な価値である「自由」を確保するためにも、私有財産は最後の砦となります。 政府が国民の財産を収奪、没収した場合、国民は生きるために「国家」の言いなりにならざるを得ません(私有財産がなくなると、政府に見捨てられたら生きていけないので)。 ピケティの発想自体が、社会主義的なので確信犯としか言いようがありませんが、社会主義的発想は、独裁国家へとつながっていくので要注意です。 ◆富の拡大が必要(グリーンスパン元FRB議長) グリーンスパン元FRB議長も、ピケティ理論に対して「それは資本主義のやり方ではない。何かほかの手法だ」 「システムが非常に複雑化しているとはいえ、生活レベルを向上させるのは経済に占める資産や富のシェアが拡大したときだ」と述べています。 やはり、パイの奪い合いではなく、新たにパイを焼くことで、生活レベルが向上すると言っているのです。 ◆成功者を肯定せよ(コーエン教授) また、ジョージメイソン大学のタイラー・コーエン教授も「最も成功している市民への法的、政治的、制度的な敬意と支援がなければ、社会がうまく機能するはずがない」「富裕層の富の拡大は戦略的なリスクテイクが必要で、想像以上に難しく、淘汰も多い」と述べています。 成功した人を、悪人のように見なして、課税を強化することは、社会の発展の要因を阻害します。 ◆国家の役割 国家の役割は、「機会平等」の環境を整えることであり、「努力した者が報われる社会」を創ることです。所得の再分配という「結果平等」は、国民のやる気を失わせ、国家を衰退させます。 幸福実現党は「小さな政府」を目指し、国民がイキイキと充実した人生を送る幸福を味わっていただくことを目的としていますので、単なる所得の再分配には反対します。 相続税の強化も反対です。なぜ、財産を持っているだけで、国家に収奪されなければいけないのでしょうか。 ◆唯物論的!? 「ピケティは不平等の統一場理論を発見した」と称賛されています。 しかし、過去200年以上の欧米諸国のデータを分析して、このままでは格差拡大が必然であるとして、税金を使って悪平等の世界をつくろうとしています。 とてもフランスの左派にありがちな唯物的な傾向が感じられ、人間を本当の意味で幸福にするとは思えません。 ◆企業家精神と騎士道精神、そして宗教心 やはり、富を創りだす企業家精神を持った人々を称讃し、努力する者が報われるようなチャンスの平等が約束された社会こそ、健全に国が発展してきます。 世界はまだまだ発展してきます(ピケティは発展は止まったと感じているようです)。大きなビックプロジェクトに取組み、未来産業を打ち立てねばなりません。 資本の収益率が大きいことは良いことです。そのことによって国民の所得も向上していきます。 かつてのアメリカン・ドリーム、そしてジャパニーズ・ドリームを目指して、成功者を多く出すことが国民全体を豊かにしていきます。 成功者に罰則(課税強化)を与えるような、社会システムにしてはいけません。さらに、成功者は倫理的・宗教的な騎士道精神をもって、社会に富を還元するように努力する使命があります。 成功者であるからこそ、お金を有効に使うことができるのです。そこに成功者(大富豪)の修行の道があるのです。 ピケティは「貧しい人にも教育を受ける権利を平等に」と訴えていますが、それに対して異存はありません。だからと言って、短絡的に課税強化をすべきではありません。 貧しい人に対する教育については、成功者が奨学金などを充実させるなど、慈善事業の奨励をすべきでしょう。 もし、成功者が我利我利亡者のようになったら、いずれその成功は終わるでしょう。 やはり、国民に倫理・宗教心をしっかりと根付かせ、その上で「小さな政府」「機会の平等」「安い税金」を目指せば、国民を幸福にすることができると確信します。 ◇江夏正敏の闘魂メルマガ登録(購読無料)はこちらから https://m.blayn.jp/bm/p/f/tf.php?id=enatsu 「要注意“ピケティ”ブームに備えよ!」【前編】 2015.02.04 ※今注目されている経済学博士ピケティの「格差と貧困の新理論」について、全2回で、幸福実現党・政務調査会長の江夏正敏メルマガからお送り致します。 文/幸福実現党・政務調査会長 江夏正敏 ◆“ピケティ”ブーム ピケティの『21世紀の資本』という本が売れています。そして、書店ではピケティコーナーが拡充され、マスコミでも、特に朝日系やNHKで持ち上げられています。 ピケティは何を主張し、世界にどのような影響を与えようとしているのでしょうか。私は経済学者ではないので、精緻な議論をするつもりはありません。 しかし、政治に携わる者として、国民・世界人類を幸福にするかどうかは大問題となります。 ◆ピケティの主張 では、ピケティは何を訴えているのでしょうか。 簡単に言うと「資本主義には根本的に矛盾があり、貧富の差が拡大してしまう」、つまり「このままでは格差が広がる」と訴えています。 それで、格差を無くすためには、(1)累進課税の強化、(2)資産や相続税への課税強化、(3)世界各国の協力による「資本税」の創設を提唱しています。所得の再分配です。 そのためには「世界各国の政府が協調して、個人の“金融情報を共有”しなければならない」とも言っています。 ◆マルクスと同じ!? 「ピケティは、マルクスには影響されていない」とか、「21世紀の資本主義を守るため」と言われていますが、単純に見れば、マルクスと同じ結論です。 もっと俗っぽく言えば「相続税をもっと取れ」「資本家からもっと収奪せよ」「金持ちが悪いんだ」となります。 ◆ピケティ理論を実践すると ということは、ピケティ理論を実践した国は貧乏になります。国は発展・繁栄しません。いかにマルクスとの関係性を否定しても、結論が同じなのですから。 マルクスの理論を実践したソ連、東欧などの東側は、すべて没落したので、歴史的に実証済みです。 さらに個人情報を全部把握し、資産を管理するために、巨大な徴税権を持つ官僚独裁国家への道に入ってしまう危険性があります。 ◆ピケティの位置づけ ということで、朝日系やNHKが持ち上げている段階で、ピケティの素性がわかってしまうのですが、フランス社会党の経済顧問をつとめているので、一般的には中道左派とされています。 つまりピケティ理論は、大きな政府を目指すので左翼が喜びます。さらに、増税理論なので財務省が喜びます。 ピケティ理論は、国を貧しくする危ない経済理論ということなのです。 ◆ピケティ理論の問題点 ピケティ理論は、今まで学者が手を付けていなかった「各地方に残る古文書」を発掘し、20カ国以上の200年間のデータを駆使しているので、反対派も決定打が出せず、各方面で賛否両論が巻き起こっています。 少し雑にはなるかもしれませんが、ピケティ理論、もしくはピケティ理論から導き出される今後の政治的動きを予想して、問題点を指摘していきたいと思います。 ◆資本主義で豊かになった 資本主義では格差が広がると言っているのですが、もっと大きな時間で見ると、昔の単純な農耕社会では、一部の王侯貴族を除いて、多くの人は貧しかったはずです。 当時は、格差はあまりなかったでしょう。産業革命が起き、富を集中して工場などを造り、大規模・効率的に事業が回り始めて、膨大な富が創造されていくと、国全体が豊かになって行きました。 発展段階においては、劣悪な労働環境の問題などもあったかもしれませんが、資本主義のおかけで、国民が豊かになったのは事実です。 ◆「大きな政府」は社会主義への道 資本主義は便利で効率的なシステムであって、善悪の問題ではありません。それは、資本(お金など)を集中して、大規模な事業を興し、多くの富を生み出すことができるのです。 その際、その便利で効率的なシステムを、正しく使うための倫理が必ず必要となります。 今の資本主義には倫理が必要なのであって、税金で吸い上げて再分配する「大きな政府」は、社会主義そのものとなり、人間を幸福にしません。 ◆相続税、資産・資本課税、累進課税の強化は、大企業が弱まり雇用不安を生む また、資本の集中によって、大きな事業が可能となり、多くの雇用を生むことができます。 社会保障の究極は、国民に職があるということです。大きな会社は、それだけ多くの人を雇うことができます。ありがたいことです。 しかし、ピケティ理論の結論からは、累進課税、相続税、資本課税を強化していくことですから、大きな事業を継続しにくくなり、小さなお店ばかりが生き残るようになってしまいます。 これでは、国の発展・繁栄は難しく、国民を養うことができなくなります。 (つづく) ◇江夏正敏の闘魂メルマガ登録(購読無料)はこちらから https://m.blayn.jp/bm/p/f/tf.php?id=enatsu 日本は中東から決して退いてはいけない! 2015.02.03 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆日本政府は二人の日本人の死を無駄にしてはならない 冒頭に、今回「イスラム国」の人質となって殺害された湯川遥菜氏、後藤健二氏へのご冥福を心からお祈り申し上げます。 さて、今回の人質事件を通じて、誘拐やテロに備え、重点地域への防衛駐在官の集中配置、在外公館の情報収集力強化の必要性など、在留邦人を守るための議論が活発化してきました。 また、安倍首相においても、3日の参議院予算委員会で日本人を自衛隊が救出できるよう憲法9条を求めた野党議員に対して「自民党は既に9条の改正案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べ、前日の消極的な姿勢とはうってかわって、憲法改正への意欲を表明しました。 是非とも、今回のお二人のご無念が無駄にならないよう、あるべき安保法制のかたちを今国会において道筋付けて頂きたいと思います。 ◆「イスラモフォビア(恐怖症)」増殖の危険性 今回の人質事件を通じて、もう一つ考えるべきは、国内における「イスラモフォビア(恐怖症)」の増殖を防ぐことです。 実際に、歴史的にイスラムと関係が深いヨーロッパでは、イスラム・テロの頻発やイスラム教徒の移民増加に伴い、10年以上前からイスラモフォビアの広がりが叫ばれ、1月初旬フランス・パリで起こったイスラム過激派による「シャルリー・エブド襲撃事件」に対する「反イスラム・テロ」デモでは、フランス史上最大規模といわれる約370万人が参加しております。 また、フランスでの事件を受けて、ドイツでも移民排斥等を訴えるデモが勃発し、「反イスラム」を訴えていたのは記憶に新しいところです。 今のところは「イスラム国」と一般のイスラム社会は分けて考えるべきという論調が主流のようですが、欧米的価値観の影響が根強い日本メディアにおいて、今後の展開次第で徐々にイスラム自体への排他的な論調が出てくることも考えられます。 また「イスラム国」に関しても、日本人の立場からすれば、今回の行為については断固許し難いのが当然の感情でありますが、中東・イスラム圏について学ぶ者として冷静に観察すると、歴史的・思想的に「イスラム国」が掲げる大義が「全くのデタラメ」かといえば、必ずしもそうとも言えない点があることもまた客観的な事実であります。 今まで大半の日本人からすると、中東は「遠くて縁の薄い地域」で、「砂漠」や「石油」「アラブの大富豪」「テロ」といった非常に表面的なイメージしか持っていなかったのが実情かもしれません。 しかし、今回の事件を通じて教訓を得るとするならば、日本人独自の目線から「中東・イスラム圏」に対して、国民広く目を開き、本質的な理解を深めていくことにあるのではないでしょうか。 ◆日本の積極的な中東外交は日本・中東諸国双方の国益と明るい未来に通ずる 一部の識者の中には、「日本は(外交的に)中東にそんなに深く関与しない方が良い、またはする必要がない」という意見を持つ方もいます。 ただ、今回の一件で腰が引けてしまうことなく、積極的な中東外交を仕掛けていくことこそ、日本・中東イスラム諸国お互いの国益に繋がり、世界の安定に直結すると言っても過言ではありません。 例えば、中東地域で産出される原油・天然ガスが日本のエネルギー安全保障を支えているという事実があります。 エネルギー資源の90%近くを中東に依存している現状を鑑みれば、この地域の安定化に日本の国益が掛かっている状況にあり、そもそも無関心ではいられません。 また、人口が激増する中東・イスラム市場は日本企業にとっては宝の山であると同時に、「人材」をしっかり育てる日本企業の更なる進出や政府の経済支援によって、中東に新しい発展の種を植え付けることになり、双方の経済的発展に繋がっていきます。 過激志向の強いジハーディストが増えているのも、根本的にはイスラム教の教えに根差す問題ではありますが、副次的には貧困の増大や高い失業率、無償での極端なイスラム教育などといった、経済的、教育的要素が多分に影響していることからも目を背けてはなりません。 このように日本の産業力、技術力、教育力は、イスラム圏の根本的な改革にも繋がっていくのです。 ◆「サムライ精神」の発揮によって、中東における中国の野望を打破せよ 更に、ほとんどの識者やメディアは言及しておりませんが、中国の中東外交は彼らの覇権戦略に深く繋がっている事実があります。 激化する欧米とイスラム圏の対立の間隙をぬい、漁夫の利を得つつ、イスラム圏を手なずけようとしている中国の野望が浮き彫りになっています。 (このテーマについては、HRPニュースファイルで何度か配信させて頂いておりますので、そちらをご参考頂ければと思います。参考:「イスラム圏で止まらない『中国の進撃』」http://hrp-newsfile.jp/2014/1774/ 「アメリカVSイスラム圏を取り込んだ中国」の構図――日本の中東外交がカギを握る」http://hrp-newsfile.jp/2013/668/) しかし、日本には、中東イスラム圏において中国が絶対に勝てないカードを持っています。 それは「絶大なる信頼と尊敬」というカードです。 その信頼と尊敬心は何処から来るのか―― それはこれまで中東の地で彼らの信頼を勝ち取ってきた企業マン、政府関係者の皆さんの汗と努力の賜物でありましょう。 また、遡れば明治から戦前までの日本を守り抜いた先人たちの「サムライ精神」のおかげでありましょう。 日本外交にそうした「サムライ精神」を取り戻し、欧米とイスラム圏の対立に「正義」と「公正」の柱を立て、融和を図ることが出来たならば、中国の覇権主義は自然と中東において打破されることでしょう。 富裕層を脅かす累進課税、努力した者が報われる国家へ! 2015.02.02 文/幸福実現党・神奈川県本部副代表 HS政経塾第4期生 壹岐愛子 ◆現代のマルクスが日本で累進課税推進を提言 『21世紀の資本』で、全世界で注目を集めているフランスの経済学者トマ・ピケティが初来日し、各所で「格差のない社会のための累進課税の強化」を提言しております。 彼の主張に対して日本でも賛否が分かれておりますが、今後、税金を国民から吸い上げたい財務省はじめとする役人官僚が、ピケティ論を錦の御旗にし、日本の富裕層に対しての累進課税をさらに加速していく危険性があります。 しかし、ピケティの御膝元であるフランスでは、2013年に最高税率75%を課税し、その後850社の企業が海外に本社移転し、ベルギーに216人が移籍しました。 結局、成長率0%台、失業率が10%を超える状況は変わらず、逆に、大量の国富が流出され、2015年年初から政策を転換せざるおえなくなっております。 ◆高所得者と政府の愚かな争い 日本はどうでしょうか。 2015年1月より、所得税の累進課税は6段階から7段階制度に変更になり、新たに4000万円超える所得に対して最高税率45%、住民税とあわせると55%の税金を払う制度になりました。 最高税率55%は先進国でもトップクラスです。 日本は今、江戸時代にあった収穫の半分を年貢として納め、残りの半分を農民のものとする「五公五民」を超える重税に耐えなければならず、富裕層の財産を脅かす国家になっています。 この結果、日本の大手企業の経営陣も国外に移住する傾向にあり、シンガポール、香港、スイスをはじめとするタックスヘブンと呼ばれる租税回避地への移住が進んでおります。 富裕層は、税負担の軽い国に移住して保有する株式等を売り、売却益への課税を逃れていました。 こうした富裕層の海外移住を受けて、政府は今年の7月から富裕層の税逃れ対策として、移住する時点で「含み益」に課税する方針です。 まさに政府と富裕層との壮絶な節税バトルが行われており、優秀な人達が節税対策という国を富ませる方向ではないことに労力を使っています。 今回の制度変更は、低所得者の負担増が強い消費税を増税していくのに対して、高額所得者の税負担を強化するのが狙いですが、日本の発展にとってこの路線は正しいのでしょうか。 ◆累進課税制度の問題点 ここで累進課税制度の問題点について確認します。 まず1つ目に憲法29条にある「財産権をおかしてはならない」の私有財産の自由を脅かす制度です。 近代にとって財産権とは身分的平等の保障を守る生命線です。個人の経済的自由である、私有財産を守ることが、民主主義国家の前提なのです。 2つ目に差別的税制である点です。 人によって税率が異なることは、努力する者が報われる制度とは言えません。 結果平等、格差是正のために、稼いでいる人からはお金をとってもよいという理論は、稼ぎの多い人を差別的に扱っています。「貧しい人々に分配する」「所得再分配」をお題目とする政策は社会主義的な政策に他なりません。 3つ目に民主主義の多数決の原理を悪用しております。 富裕層も低所得層も一人一票を与えられており、多数者の原理の中で、富裕層は必ず負けてしまいます。 政治家は自分達の票取りのために所得層の大半である低中所得層が喜ぶような政策を掲げ、非課税の最低レベルの幅を上げてきました。 日本では低所得者の課税率は先進国で特に低く、所得350万以下の層は殆ど所得税を払っておりません。(但し日本は所得税以外にも60種類以上の税金があり、低所得者の税負担が少ないとは一概に言えません。) 累進課税制度は多数者の専制をもたらし、結果として国家を衰退させているのです。 ◆税制のフラット化を目指し、日本の国富流出を防ごう! 高度な累進課税の根底にある心理は「富裕層への嫉妬心」です。 長年、税金の「一律一割」を推奨している渡部昇一氏は、累進課税に対して「ふつうの人間関係では恥ずべき劣情を、社会正義という名で堂々と公表」していると述べております。 一律平等な課税制度は、国民の勤労意欲をかきたてるだけでなく、海外から富裕層を引き寄せることにも繋がります。 当たり前のように努力した人が報われる社会を築いていかなければ、日本の国富流出による衰退は免れないでしょう。 幸福実現党は立党以来、税制のフラット化を推進しております。 フラット化を導入し、私有財産を守り、税逃れではなく、税金を払うことを「国民としての義務」と思って誇りをもって努力する人を増やしていくことが必要なのです。 参考書籍:『税高くして国亡ぶ』渡部昇一著/出版社: ワック 戦闘機の自主開発、日本は自信をもって進めよう! 2015.02.01 文/政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆平成のゼロ戦「心神」(しんしん)の試験飛行が迫る 国内外の注目を浴びていたステルス実証機「心神」(しんしん)の試験飛行が、いよいよこの4月に迫ってきました。 「心神」は、防衛省の委託を受けた三菱重工、IHIが中心となり、次世代の主力戦闘機として、国防関係者の大きな期待を受けて平成22年度から開発に着手したものです。 中でも、今回IHIが開発に成功したジェットエンジンは、敵のレーダーに映りにくいステルス性能を備え、国産が難しいと言われてきたものです。 また防衛省は、国産戦闘機の導入によって4兆円の新規事業が生まれ、8.3兆円の経済波及効果と24万人の雇用創出効果があると試算し、経済面でも大きな貢献となることが分かりました。 ◆大東亜戦争では、世界最先端の戦闘機開発能力 大東亜戦争の時の日本は「ゼロ戦」「隼」など世界最新鋭機の開発に成功しました。 開戦時の真珠湾攻撃では、空母を運用して飛行機で敵の基地の破壊に成功し、さらに続くマレー沖海戦では、海軍国イギリスを代表する最新鋭艦「プリンス・オブ・ウェールズ」が日本の航空部隊によって撃沈されました。 こうした緒戦での日本の大躍進は、我が国が世界最先端の戦闘機開発能力を持つ証明ともなり、欧米諸国に大きなショックを与えることになりました。 戦争の終盤には、同盟国であるドイツが開発した世界初のジェット戦闘機「メッサーシュミット」の断片的な設計図を頼りにして、「橘花」という国産のジェット戦闘機の実用化にも成功しています。 これは、当時としては驚異的な出来事でした。 ◆連合国側による日本航空機産業潰し 最終的に日本は連合国側に敗れたものの、欧米諸国は、日本の様々な軍事技術についても、底知れない恐怖心を持ち、この復活を最大限妨げることを大きな目標としました。 そして米国は、7年余りの占領期間に、日本の技術開発能力を潰すために、以下の政策を実行しました。 1、憲法9条に「戦争放棄」を明記、武器の製造を禁止した。 2、財閥(大企業)を解体し、重工業の復活を妨げた。 3、飛行機の開発を法律で禁止した。(米国製飛行機の下請けについては可能) およそ7年間の占領の後に、日本は独立を果たしましたが、この間にジェットエンジンなどの技術革新が大きく進み、世界レベルの技術との間には、埋めることができない溝ができてしまいました。 乗用車などの多くの分野において、技術開発力をいかんなく発揮し、世界のトップクラスの地位を占めることができました。しかし旅客航空機の開発については、「YS-11」の取り組みが注目されましたが、全般的には、厳しい状況が続きました。 また、1980年代の中曽根内閣の当時、FSX(次期主力戦闘機)選定の際、自主開発の方向で計画が進められていましたが、米国側の強硬な働きかけの結果、自主開発を断念し、「共同開発」という形で決着しました。 さらには、国内では、左翼の平和勢力や、マスコミの影響で、戦闘機の自主開発に対する大きな反対運動も広がっていました。 このように、日本の戦闘機自主開発については、国内外からの大きな抵抗があったのです。 ◆戦闘機自主開発の必要性が高まる さて、以上のとおり、日本は米国の下請けになるか、日米共同開発という形で、自主開発を行うことができませんでした。こうした環境の中で、戦闘機開発についても、日本の政治指導者たちは自然に米国頼りになっていきました。 現在、日本における主力戦闘機は、米国のF15です。この戦闘機は、かつて世界最強と言われ、湾岸戦争の時点で負けた事がありませんでした。 しかし、現時点での世界最強は、米国がその次の主力戦闘機として開発した、「F22」(愛称ラプター)です。この戦闘機には、「ステルス技術」を含めて最高水準の技術を使っており、当然のことながら日本は防衛の要として、米国に対して購入の要請を行いました。 ところが、米国オバマ政権では、このF22のラプターの売却を拒否しました。 日本だけでなく、イスラエル、オーストラリアへの売却を断っており、ステルスが最新鋭の技術であるので、他国への流出を懸念している事や、米国内の防衛の考え方が大きく変わってきた事が影響したのです。 こうした判断の結果、日本も次期主力戦闘機を自主開発する必要に迫られたのです。 ◆「国防強化」という明確な国家ビジョンを推進しよう さて、私たち幸福実現党が訴えてきたように、中国習近平主席による覇権主義が拡大しています。 日中間の懸案となっている尖閣諸島近海にも、先月数回にわたり中国軍機の飛行が確認されており、この傾向は今後、益々増加していくことが予想されています。 また米国も「世界の警察官」としての役割を放棄する事を掲げました。その結果、中東ではシリアや「イスラム国」、アジアでは中国がその覇権主義を拡大しつつあります。 安倍政権は、幸福実現党と同様に国防強化を訴えていますが、「国民の生命と財産を守る」という立場から、今後も憲法改正などの法的な整備と同時に、戦闘機についても、今回の「心神」から始まる自主開発への道を推進することが大切です。 国民の皆さまには、ぜひ、ご理解をいただきますよう、お願いいたします。 エネルギー安全保障強化の要諦は「多様化」にあり 2015.01.31 文/幸福実現党・福井県本部副代表 白川 康之 ◆電気は「インフラ中のインフラ」 前回は、原発が賄ってきた電力を老朽火力発電所でカバーしていることから、電力の予備率の面において、大規模停電になる可能性がある現状は、エネルギー安全保障上、重大な問題であることを指摘しました。 【前回】エネルギー安全保障強化のための原発再稼働 http://hrp-newsfile.jp/2015/1988/ 電気は「インフラ中のインフラ」です。水道、ガス、通信、交通など、私達日本国民の生活の基盤となっている各インフラストラクチャーも、電気によって管理されているからです。万が一、電力供給がストップしたならば、それらを維持できなくなるばかりではなく、防衛関連のシステムも、全面的な運用は不可能になってしまいます。 また、電力の供給が不安定になると、国内の製造業も稼働が不可能になります。特に半導体をはじめとする最先端の製造業は、またたく間に操業停止に陥ります。 工場は国外に移され、国内から雇用の場が失われていくことになります。日常、当たり前のように使っている電気ですが、安定した供給がいかに重要であるかを痛感せずにはいられません。 ◆原発再稼働で電気料金は下がる 現在、日本は原発を再稼働しないために、鉱物性燃料を中心に輸入が増え続け、貿易赤字が拡大しています。しかしなぜ、為替レートが円安に動いたにもかかわらず、輸出が拡大しないのでしょうか。 現在の日本は、リーマンショック後の工場などの流出により、すでに「構造的」に貿易赤字体質になっている可能性が高いといわれています。 為替レートが円安に振れたことで、外国に流出した工場が日本国内に回帰する可能性はあるものの、現状のまま、原油や、天然ガスなどの輸入が増え続け、電気料金が値上がりしていくと、円安効果は打ち消されてしまいます。 原発を再稼働すれば確実に、電気料金は下がるのです。 ◆エネルギー安全保障にとって重要なのは「多様化」 現在、我が国の発電電力量に占める火力発電の割合は88.3%にも達し、過去最高の水準になっています。 そのため、原油やLNG(液化天然ガス)の輸入が増大しているわけですが、このことは、エネルギー安全保障にとって最も危険な状況であると言わざるをえません。 何故ならば、エネルギー安全保障にとって重要なのは「多様化」にあるからです。 日本は、戦後の焼け跡から高度経済成長を経て世界に冠たる経済大国に駆け上がりました。しかし、約20年にわたった高度成長は突然、終わりを迎えます。1973年、イスラエルとアラブ諸国の戦争が勃発、原油価格が急騰したのです。オイルショックです。 安い原油を使って成長を謳歌してきた日本経済は、この直撃で年率20%超のインフレを記録し、戦後初のマイナス成長に陥ったのです。 狂乱物価といわれ、店頭からトイレットペーパーがなくなり、夜の街ではネオンが消えました。このパニックを貴重な教訓に日本は「脱石油」「脱中東」のエネルギー戦略を進め、その柱として原子力発電が位置付けられたのです。 国産電源として活用できる原発の発電比率は30%に高まり、電源の「多様化」が進んでいたのですが、東日本大震災に伴う、福島第一原発の事故により、その後全国全ての原発が止められています。 結果、発電比率において火力発電が9割弱となり、「脱中東」どころか、以前にも増して中東に依存せざるおえない状況になってしまったのです。 ◆政府は主導力を示せ エネルギー供給源やエネルギー供給国は多様化すればするほど、わが国のエネルギー安全保障は強化されます。今やれる最善の策は原発の再稼働なのです。 しかし、未だに将来の具体的な電源比率は示されていないのが現状です。将来的に「何」が起きるかわかりません。そうした非常時を想定し、エネルギー安全保障を強化するための様々な対策を打つ必要があります。 エネルギー安全保障は、政府主導で進めなければならない大切な政策でありべきです。 『ハッピー生涯現役人生』を目指して 2015.01.30 文/幸福実現党・宮崎県本部副代表 河野 一郎 ◆104歳の現役アスリート「宮崎秀吉さん」に学ぶ 昨年のニュースで「104歳のシニアアスリート宮崎秀吉さん!100mで世界記録」が記憶に残っています。 2014年、北上陸上競技場で開かれたアジアと全日本のマスターズ陸上競技選手権大会、4日目、注目の100メートル走に大会最高齢者の104歳、宮崎秀吉(ひできち)さん(京都市)が出場し、会場を沸かせました。 ちょうどその日が誕生日で、最高齢104歳になられ、ニュースでの話題となっていました。 大会では100歳を超すクラスに出場したのは宮崎さんのみ。記録は34秒61で4年前にご自身が出した100歳超の世界記録29秒83には及びませんでしたが、ご本人は100歳以上の短距離100mの世界記録保持者です。 1910年、明治43年生まれ。92歳でマスターズの存在を知って興味をもち、陸上競技を始め、100歳のときに100~104歳男子100mの部で29秒83の世界記録を樹立したそうです。現在も毎朝5時に起きてトレーニングを続けているそうです。 元気の秘訣は、 ○今日できることは今日のうちに終え、安心して寝る ○腹八分目の食事と最低30回はよく噛んで食べること ○朝昼晩 足踏み体操と関節が固くならないようにヒザの屈伸運動 ○日常生活は、出来る限り自分の力でやること などです。 ◆「生涯現役人生」の方法 幸福実現党は「生涯現役人生」を提唱しています。高齢者の幸せのひとつに、健康で長生きを挙げています。 宮崎さんのように、高齢になっても介護を必要とせず、自立独立し、健康であることの幸福を提唱しています。 幸福実現党創始者兼総裁 大川隆法著書『生涯現役人生』の中では、長寿のための方法論として5つを掲げています。 『生涯現役人生』 大川隆法著書/幸福の科学出版 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=837 1、楽天的に生きる 長寿をしている大勢の方がこのマインドを持っています。「積極主義」とは少し違います。もう少しこだわらない生き方です。基本的には競争世界や戦いにどっぷり浸からない生き方です。 2、健康をイメージする 自分が長く健康であることを強く信じ、それをイメージすることです。肉体と心は不即不離の関係です。特に高齢になるほど、心の方が先行が大切になります。 3、体の鍛錬を怠らない 「努力は必ず報われる」医学的には毎年2%体力が落ちていきます。しかし毎日運動をしていると0.5%ぐらいしか落ちないそうです。お勧めは歩くことです。 4、常に新しいことを学習する 脳を活性化させるには新しいことにチャレンジすることです。若い頃から鍛えながら、時間がある老後に新しいことにチャレンジすることです。 5、他の人から必要とされる人を目指す これは他人に依存せず、必要とされる人を目指すということです。豊かに老後を送るためには、自立独立の気概を持つことで、逆に家族、友人などと上手く付き合えます。健康、経済共に準備することです。 ◆「生涯現役人生」の104歳のアスリート宮崎氏 宮崎さんの例は特殊のようですが、高齢者が健康で長生きできる秘訣があるように感じます。 1、「楽天的に生きる」 宮崎さんは真っ先に挙げられていました。その中でも人から借金をしないなどもありました。 1日1日を安心して眠りに入ることは長寿において大切な心構えです。 2、「健康をイメージする」 宮崎さんは100m走を全力で走るためには当然並外れた健康のイメージを持っているはずです。しかも常識を超えています。100歳で100m走を完走することを考える人はほとんどいません。イメージの力を最高に使っています。 3、「体の鍛錬を怠らない」 宮崎さんは毎日5時に起きてトレーニングを欠かしていません。娘さんがサポートしながら、毎日トレーニング内容と体の調子を記録して決して無理はさせません。「継続は力なり」を実践しています。 4、「常に新しいことを学習する」 宮崎さんは90歳でマスターズ陸上100m走に関心を持ち、92歳から本格的にチャレンジしています。凄いチャレンジ精神です。体も活性化しますから、脳も活性化している宮崎さんです。 5、「他の人から必要とされる人を目指す」 いつも明るく周りの人に元気・勇気を与えています。昨年のマスターズ会場では100m走の世界記録保持者の「ボルト選手ポーズ」をして会場を沸かせています。宮崎さんのような人が存在するだけで希望や勇気が出てきます。 これだけだと、宮崎さんは元々健康でスポーツや運動を続けてきた方と思われるので、以下の事柄も補足させていただきます。 マスターズを始めてからも決して順風満帆ではなく、怪我や故障、大病も患い、2007年には骨折、3ヶ月の車椅子生活も体験されています。 92歳で陸上を始めた宮崎さんは、90歳で前立腺がん、92歳で硬膜下出血も経験しています。宮崎さん自身は90歳までは普通の人生を歩まれていた方です。 ◆「ハッピー生涯現役人生」が高齢者社会を明るい未来に変える 2013年の日本人の平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳で、男性が初めて80歳を超えたことが厚生労働省の調査で分かっています。女性も4年ぶりに過去最高を更新しました。 高齢化社会への政策は介護・福祉・高齢者医療など支援中心だと日本の未来は暗く重いものになります。当然介護を必要とする人には、充実した介護制度は必要です。 しかし、高齢化社会とは支援を受ける人が増える続けるなら、介護・福祉・高齢者医療の財源はどんどん増えます。また、「若者一人で高齢者一人を支える」という恐怖の予言のような少子高齢化社会では若者はやる気がなくなります。 ある種の試算によると、国民がボケる年齢を一年先延ばしにすれば、年間で1千5百億ほどの国家予算が浮くそうです。もし、高齢者の方が健康で自分のことは自分ででき、80歳、90歳でも元気な人がどんどん増えれば、医療費や介護費が激減します。 医療が進歩して、治療などで寿命が伸びた面もありますが、できるかぎり自助努力で、健康で長生きをする人をケア、支援できる体制を作る必要を感じます。 高齢者とは老人で介護が必要のイメージを変え、元気でかくしゃくとしている老後をイメージすべきです。「生涯現役人生」や「ピンピンコロリ」を合言葉に、宮崎さんのように若者に希望を与えられるような高齢者をたくさん輩出する体制をつくることです。 健康で長生きの老後を送れる高齢者自身も幸福です。高齢者がいろいろなことにチャレンジできる社会を支援できる政策も必要です。 そして高齢者が自立独立できれば、多くの高齢者が望む、「孫といっしょに暮らす」「子供たちといっしょに暮らす」ことのできる条件が揃います。二世代、三世代、場合によって四世代いっしょに暮らせます。 幸福実現党の高齢者政策「生涯現役人生」は、このような明るい高齢化社会を目指しています。 「イスラム国」人質事件――自衛隊派遣の法整備を! 2015.01.29 文/HS政経塾部長 兼 幸福実現党事務局部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆予断を許さない「イスラム国」との交渉 日本政府は、ヨルダン政府と連携して、イスラム系過激派組織「イスラム国」と交渉を続けており、緊迫した状況が続いています。こうした中、日本としてどのような外交スタンスをとり、安全保障法制を考えていくべきでしょうか。 ◆「みんなにいい顔はこれ以上続けられない」問われる日本のスタンス フィナンシャルタイムズでは、「岐路に立つ日本外交(A Tipping point for Japan’s foreign policy)」という見出しの論説で、今の日本の動きを報じています。大まかに2点、概要を紹介します。 1)日本は、積極的平和主義を標榜し、同盟国への武器輸出や、尖閣諸島での防衛強化を目指している。防衛をアメリカにアウトソーシングする一方で、全方位外交で特定のスタンスをとることを避けてきたが、日本独自の立場を示しつつある。しかし、今回の人質事件の行方に応じて、これからの安倍政権の外交方針も影響を受けるだろう。 2)中国は日本に対して(尖閣諸島の)領有権の主張をし、アメリカはもしもの時に本当に頼りなるかは分からない。石油の依存をしている中東はイデオロギーの対立で渦巻いている。(こうした国際情勢の中、)日本はいつまでも(中立と称してどちらの側にもつかずに)フェンスに座っていることはできない。 (Financial Times, “A Tipping point for Japan’s foreign policy”, Jan 29th) この論説では、日本は、「みんなにいい顔をしようとしている」と見ているようです。しかし、変動する国際情勢の中、「あいまいで中立な態度」は許されなくなっていることを指摘しています。 ◆平和的な関与であったとしても、判断責任は発生する 「たとえ武器を持たない間接的な人道支援でも、有志国連合に関わり、中東に来ているリスクを理解することが大切だ」というヨルダン人の識者のインタビューが報道されています(1/29毎日夕刊8面)。 平和的な関与であるとしても、判断責任が発生することを、日本人として認識するべきことだと思います。 日本として考える正しさの基準は何か?どのような価値判断に基づいて行動しているのかということを国際社会において問われているのです。 ◆議論が深まらない自衛隊の邦人救出のあり方 日本政府のイスラム国への対応について、時事通信の世論調査では、約6割の方が、良く対応していると回答しています。 しかし、今回の人質事件でも判明している通り、日本としてできることは、情報収集と、現地の政府と協力することに限られています。この状況に手を打たずしては、根本的な問題への対応とは言えないのではないでしょうか。 昨年7月の集団的自衛権の行使容認の閣議決定の折に、「武器使用を伴う在外邦人の救出についても対応する必要がある」という方針は打ち出されていますが、その場合の自衛隊の活動範囲は領域国政府の「権力が維持されている範囲」と限定されており、今回のように国家ではない「イスラム国」の支配地域から人質救出については想定されていません。 26日からはじまった通常国会で、4月の統一地方選挙の後に、集団的自衛権の行使に基づく安全保障関連法案が審議される予定となっていますが、自衛隊の邦人救出を可能にする法案については、踏み込んだ議論には至っていないようです。 ◆自衛隊の後方支援のあり方についての議論 今、安全保障関連法案について、ようやく自民党と公明党の中で議論されているのが、自衛隊の多国籍軍への後方支援のあり方についてです(1/29朝日朝刊4面)。 今までは、自衛隊を海外に派遣するためには、特別措置法を個別に成立させてきました。しかし、これでは多国籍軍からの要請に対しての迅速な対応ができないため、恒久法の成立を検討するべきではないかという議論されています。 自民党側は、自衛隊派遣の根拠になる恒久法を成立させるべきという立場です。一方、公明党側は、これまで通り個別に特別措置法で作ることが、自衛隊派遣の「歯止め」になるという立場です。 ◆在外邦人救出へ踏み込んだ自衛隊派遣の法整備を! 「歯止め」ということが、いかにも耳心地のいい言葉となっていますが、これまで述べてきたように、「歯止めをかけて日本としては、出来るだけ価値判断をしないでおこう」という態度は、もはや許されなくなっています。 日本として考える正しさに基づいて行動していくことが必要です。その一環として、在外邦人の生命・安全・財産を守れるよう、もう一段踏み込んで、「イスラム国」のケースにも対応できる自衛隊派遣の法整備を推し進めるべきです。 今こそ、善悪の価値判断ができる日本へ 2015.01.28 文/幸福実現党・千葉県本部副代表 古川 裕三 ◆イスラム国の新たな要求 27日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が拘束している後藤健二さんとみられる男性の新たな動画がネット上に公表され、24時間以内にヨルダン政府が収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放するよう要求しました。 28日午前、官邸で開いた関係閣僚会議で安倍首相は「きわめて卑劣な行為に強い憤りを感じる」とイスラム国を非難したうえで、「後藤さんの早期解放に向けヨルダン政府に協力を要請する方針に変わりはない」と述べました。 なお現時点では真偽のほどはわかりませんが、28日の夕方の報道によれば、イスラエルの通信社は、リシャウィ死刑囚と後藤健二さんの解放について、合意したと報じ、地元・ヨルダンのメディアでも、このリシャウィ死刑囚をまもなく移送すると報じています。 ◆善悪の価値判断ができない日本 今回の人質事件において改めて浮き彫りとなったことは、有事において日本政府は主体的な善悪の価値判断ができず、行動もとれないということです。 こうした人質事件が発生すれば、欧米諸国であれば当然のこととして、特殊部隊を派遣して人質奪還に向けたオペレーションをとるのに対し、日本では、憲法九条によって、国内的には〝軍隊を保持していない“ため、議論すら及びません。 挙句には28日、自民党副総裁の高村氏が記者団に対し、「昨年の(集団的自衛権の行使容認の)閣議決定に基づいて安全保障法制の整備ができた場合、日本は有志連合に参加して過激派組織「イスラム国」と戦闘できるかといえば、幸か不幸かそれはできない。こんなことは当たり前のことで、改めて言うまでもないと思う」と発言しています。 改憲派でタカ派と言われる安倍首相であっても、「何らの行動もとれない」という意味において、結局は護憲派の左翼陣営と基本的には変わらないということです。 加えて、安倍首相は28日午前、参院本会議の各党代表質問で戦後70年に際しての新談話について、「安倍政権としては村山談話をはじめ、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後も引き継いでいく」と述べました。 ここに、自民党の限界を感じます。「この道しかない」と先の衆院選で大勝した与党ですが、年明け早々の有事に際し、皮肉にも「この道は行き止まりである」という事実が明るみになりました。 ◆「空気」の支配から、「正義」の支配へ かつてイザヤ・ベンダサンのペンネームで活躍された評論家、山本七平氏は「『空気』の研究」などを著して「日本教」という独特の表現で、いかに日本人が「空気」によって支配され、動いているかを指摘しました。 その「日本教」について、「現代日本を支配する『空気』の正体 山本七平の新・日本人論」(大川隆法著)では、「『自分の命がいちばん惜しい』というのが日本教の本質」と述べられています。つまり、「人命第一主義」で、これは「日本教徒」が誰も反対しない「教義」というわけです。 「現代日本を支配する『空気』の正体 山本七平の新・日本人論」大川隆法著/幸福の科学出版 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=980 ただ、大事なことは、「憤りを感じる」とだけ言うのではなく、イスラム国の行為は正しいのか間違っているのか、その判定を下し、発言することです。 日本という大国の宰相であるならば、「あなた方の行為はイスラム教の教えに照らしても間違っている。人質を処刑にしたら我が国に対する宣戦布告と見なし、諸外国と連携して行動する」くらいのメッセージは発信していただきたいものです。 幸福実現党の大川総裁は、24日、「正しさからの発展」と題する法話で、このイスラム国という過激派組織が広がり、彼らの行為が極端までいった場合、人類を幸福にするかということを想像し、仮定してみれば善悪の判断はできるという趣旨で、価値判断の基準を提示しました。 「正しさからの発展 及び 質疑応答」 http://info.happy-science.jp/lecture/2015/12658/ ◆今必要なのは正しい宗教政党 「日本教」の正体についてさらに言えば、戦後の日本はまさしく「神なき民主主義、「空気」という名の多数派が支配する衆愚制」に堕していると言えるのではないでしょうか。 イスラム国の行為は間違っています。しかしだからと言って、欧米のキリスト教国が言うように、イスラム教自体が悪魔の教えであるわけではありません。 これらの宗教の開祖にあたるイエスやムハンマドの考え方、思想の根本を明らかにでき、それらの相違を超克できる普遍的な「智慧」をベースとしてできた「正しき国家の探究」をし続ける宗教政党の存在が今、時代的な要請なのです。 2015年は日本発・新国際金融秩序を構想せよ 2015.01.27 文/HS政経塾第2期卒塾生 川辺賢一 ◆昨年公表された新しい金融規制案 昨年11月、世界の金融当局で構成される金融安定理事会(FSB)は、国際業務を展開する30の巨大銀行を対象にした新しい自己資本比率規制案を発表しました。 その内容は2019年1月以降を導入時期として、銀行が保有するリスク資産に対して、最低16~20%の自己資本を積まなければならないとするもので、対象となる銀行には日本の3つのメガバンクも含まれます。 世界の巨大銀行に対する自己資本率規制の強化は一見、銀行システムを安定化させるようでいて、経済成長にマイナスの影響を与えます。 銀行は自己資本比率を引き上げるために、融資を削減して資産規模そのものを縮小させる可能性があるからです。 ◆日本経済低迷の一因となった自己資本比率規制 実際、1988年に公表され90年代初頭、各国銀行に適用された世界初の自己資本比率(バーゼルⅠ、BIS規制)は、幸福実現党・大川総裁が『自由を守る国へ』で述べているように、90年代以降の日本経済を低迷させた一因となりました。 一般にBIS規制は80年代初めの中南米危機で巨大な不良債権を米銀が抱えたことをきっかけに発案されたとされます。 しかし、元米外交評議会研究主任のエブサ・カブスタインはBIS規制の作成過程を分析して、80年代半ば以降、海外融資残高を一気に伸長させた邦銀を抑えようとする意図で規制案が作られたことを明らかにしております。 もともとBIS規制は社債市場が整備されていた米英に有利で、日本を含む間接金融が発達した国に不利な規制です。 実際、邦銀は国際シンジケート・ローンの組成額を88年に1260億ドル、89年に1210億ドル、90年には1080億ドルと、バブル崩壊の前から漸減させています。 複数の銀行でリスク分散が図られるものの、巨大プロジェクトへの融資を多くの場合、無担保で提供するシンジケート・ローンにおいては、BIS規制のインパクトがじかに現れたと理解することができます。 その後、90年代にBIS規制が実際に適用される頃にはバブル崩壊による不良債権問題と相まって、日本の銀行システム、そして日本経済は多大なダメージを受けました。 ◆日本は新しい国際金融秩序を提唱し、間違ったグローバル・スタンダードを打ち砕け さてリーマン・ショック以降、再び自己資本比率規制が強化される流れにありますが、そもそも自己資本比率規制は世界が抱える金融リスクの量を低減させ、世界経済を安定化させることに成功したのでしょうか。 確かに自己資本利率規制によって、銀行がローンを資産として抱えるリスクは減ったかもしれません。 しかし、実際には、例えば住宅ローンが住宅抵当証券になったように、世界が抱える金融リスクの量は減ったわけではなく、形を変えて一定に存在し続けているのです。 さらに新しい自己資本比率目標達成の過程で、銀行が融資を引き揚げていけば、それ自体が世界経済を低迷させる要因になります。 そもそも、中南米危機にせよ、リーマン・ショックにせよ、米国で起こった金融危機への対処策になぜ全世界が巻き込まれなければならないのか、いまだ合理的な説明が聞かれたことはありません。 アジアやオセアニア、ヨーロッパでも間接金融優位で発達してきた国は多数存在し、グローバル・スタンダードとして全ての国に自己資本比率規制が適しているわけではありません。 そうした国々の利益を代表して、BIS規制によって最も被害を受けた日本にこそ、新しい金融秩序を提唱する使命があります。 まずはアジア・オセアニア地域の中央銀行で新しいアジア決済銀行を創設し、この地域で起きた危機に対処するアジア・マネタリー・ファンドを創設するなど、新しい国際金融秩序創造に向けた議論を始めるべきです。 幸福実現党は日本と地球、全ての平和と発展・繁栄を目指し、全力で尽くします。 すべてを表示する « Previous 1 … 126 127 128 129 130 … 252 Next »