Home/ 新着一覧 新着一覧 【かんたん解説】マイナス金利は良いこと?悪いこと? 2016.02.12 本日は、幸福実現党・政調会長 江夏正敏ブログより、日銀が行った「マイナス金利についてお送りいたします。 文/幸福実現党・政調会長 江夏正敏 マイナス金利について議論がなされています。 この問題に関して、幸福実現党の大川隆法総裁が、1月30日の「真実の世界」大講演会で、わかりやすく解説されましたので、紹介いたします。 ◆マイナス金利の導入目的 銀行は国民からお金を預かっていますが、そのお金が余ったら、日銀に預けます。今までだと、預けたら0.1パーセントぐらいの利子がつくので少し儲かりました。 ところが、これから銀行が余ったお金を日銀に預けると「金利をマイナス1パーセントにするぞ」と言っているわけです。 マイナス1パーセントにするということは「預金を預かるのはタダだけど、手数料取る」と言っているのと同じです。すると、銀行は日銀に預けたら損をすることになります。 だったら、お金を日銀に預けないで、企業に貸したり、株を買ったり、国債を買ったり、お金を何かに使おうとします。その結果、強制的に消費者マインドを目覚めさせようとしているのです。 ◆「蓄えをなくしてどんどん使え」ということ マイナス金利というのは、ヨーロッパでも導入されていますが、実は本当はあまりいいことではないのです。 個人に対しては「全部使ってしまえ」「お金持っていたらお金が減るぞ」と言っているようなものです。 企業に対しては「お金を儲けて、溜まったお金を銀行に預けてもいいことはないよ」「どんどん使いなさい、今すぐ使いなさい」と言っているのです。 要するに「蓄えをなくして全部使ってしまえ」と言っていのです。「江戸っ子みたいに宵越しの金を持たないようにしろ」という命令が、政府から出ているのです。 ◆一時的なカンフル剤 一時的な景気対策としては有効かもしれません。お金が使われるので、参院選ぐらいまではいい結果が出るかもしれません。株価が下がっているのが上がり始めたり、無駄な金の投資が起きたりします。 そういう意味で一時的に景気はよくなるかもしれません。 ◆資本主義の精神を傷つける しかし、経済学的に見た場合、これは間違っていると言わざるをえません。マイナス金利は、資本主義の精神を傷つけているからです。 資本主義の精神というのは、二宮尊徳翁が言ったとおり、積小為大、小さくても積み立てていって、だんだん資本を大きくして、そして事業を行い、大きな儲けをして、経済の規模を大きくしていくことです。 ◆資本の蓄積ができなくなる マイナス金利は、お金を貯めたら損をする制度です。お金が貯まりません。みんなが、お金が入ったらすぐ使う体制になっていくのですから、資本の蓄積ができなくなります。 そうすると、資本主義として大きな事業にチャレンジし、大きな経済規模をつくって、大きな利益を上げる方向に動かなくなります。 一時的にはカンフル剤として効くかもしれませんが、将来的には資本主義経済としての拡大を止める効果があるのです。 ◆日銀が無理をして財務省の見識不足をカバーしている これは、日銀の黒田総裁が2パーセントの成長を支えるためにやむなく頑張っているとも言えます。本当は苦しいのだと思いますが、財務省が言うこときかないから、日銀でやれるだけのことをやろうとしているのでしょう。 黒田総裁には少し気の毒な感じがしますが、結果的に選挙向けの騙しの加担をさせられているとも言えるのです。 ◆ミニバブルを起こし幻惑しようとしている 本来は、幸福実現党が言っている通り、消費税上げてはいけなかったのです。デフレ脱却が第一なのです。 デフレ脱却して、経済成長の軌道に乗ったら、増税しなくても税収は増えるに決まっているのです。デフレ脱却がほぼ不可能な見通しが出てきたので、マイナス金利まで導入したのです。 目先の株を買わせて株価を上げ、景気がいいように見せようとしています。ミニバブルを起こしてみんなを幻惑しようとしているのです。 ◆消費税を上げてはだめ これは短期的な選挙対策にはなるかもしれませんが、長期的には日本の経済的発展を傷つける行為です。 アベノミクスの元のスタイルはいいので、原点に戻って幸福実現党が提言しているように消費税を上げてはだめなのです。「増税すれば景気が回復する」というような財務省の理論は、当たるわけありません。 今からでも遅くないから、来年春の消費税を2パーセント上げるのを止めるのは当然ですが、8パーセントに上げた税率も考え直したほうがいいでしょう。 このままでは、デフレのほうに引っ張られて沈んでいくのです。 「マイナス金利という情けない状況」、要するに「銀行に預金を預けても、銀行が日銀にお金を預けても、悪いことのように思われる状況」、つまり「利益を上げることを悪いことのように感じられる社会」は、資本主義社会としてよくないことなのです。 それよりも、経済規模が20年間大きくなってないということに対して、もう一段、反省することの方が大切です。 詳しくは、幸福の科学の支部で大川隆法総裁の「真実の世界」を聞いてください。おすすめ致します。 支部は幸福の科学のホームページで探せます。 江夏正敏ブログ http://enatsu-masatoshi.com/ 「江夏正敏の闘魂メルマガ」の登録はこちらから http://enatsu-masatoshi.com/mag#touroku/ 大川隆法総裁の講演会「真実の世界」の拝聴はこちらから 「幸福の科学 全国支部所在地」 http://map.happy-science.jp/ 進撃の「狂人?」の核開発への対策――消去法で見た「残りの選択肢」とは 2016.02.11 文/HS政経塾スタッフ遠藤明成 ◆北朝鮮の“進撃”が止まらない? 北朝鮮は1月6日に核実験、2月7日にミサイル発射実験を行いましたが、核ミサイル開発は、それだけで止まっていません。 産経ニュース(2016.2.10)では、クラッパー米国家情報長官が2月9日に上院軍事委員会に提出した報告書の内容が取りあげられています。 ・北朝鮮は、寧辺の実験用黒鉛減速炉(原子炉)を再稼働させ、使用済み核燃料を用いて数週間から数カ月内にプルトニウム抽出を始めることができる。 ・寧辺でウラン濃縮施設が拡大。プルトニウムと高濃縮ウランを用いて核兵器の追加生産が可能になる危険性がある。 ここでいう、「黒鉛減速炉」は通常の原子炉とは違い、核兵器をつくるための原子炉です。 要するに、飢えた国民を見殺しにして軍拡を目指す、「人を食った」独裁者は、ウランを濃縮し、軍用原子炉を動かして、核開発に向けて「進撃」する構えを見せているわけです。 ◆核ミサイル開発を止められない「具体策」の一覧 北朝鮮に対しては、90年代から様々な「対策」が講じられましたが、過去の経緯を見れば、実際に核開発を止める効果は乏しいことがわかります。 1:95年~00年までに累計108万トンのコメ援助と引き換えに開発停止を要求 →98年にテポドンミサイル発射実験 2:2003年から08年に行われた六か国協議(日、米、韓、中、露、北) →09年に核実験と長距離ミサイル発射実験、12年に長距離ミサイル実験。 3:「対話」路線(14年に日本は制裁緩和) →15年に無回答。16年に核実験とミサイル実験で「返答」 4:経済制裁 06年以降、日本は北朝鮮籍者の入国禁止、北朝鮮籍船の入港禁止、北朝鮮に送る貨物の輸出禁止、北朝鮮からの貨物の輸入禁止などを講じてきたが、今日まで北朝鮮の核ミサイル開発が続く。 制裁強化は必要ですが、過去の経緯を見る限り、これだけで北朝鮮の核開発が止まるとは考えにくいのが現実です。 ◆本当に有効な「対策」として残るのは何? 実際は、日本が外交で北朝鮮に行使できる影響力は限られています。 しかし、抜本的な防衛力の強化を図ると「軍国主義者だ」「東アジアの緊張を高めている」等とマスコミから批判されるので、支持率低下を恐れた過去の政治家たちは、前掲の対策を講じて、国民に「努力している」姿を見せようと試みてきました。 ただ、この繰り返しだけでは、もはや、どうにもなりません。 なぜかと言えば、北朝鮮は1月のブースト型原爆実験で核の「小型化」技術を高め、2月の実験では長距離ミサイルの技術水準を高めていることが明らかになったからです。 北朝鮮が弾道ミサイルに核弾頭を搭載するには、小型化技術を向上させ、大気圏外に出たミサイルがもう一度大気圏内に入るための「再突入技術」を確保すればよい、という状況になりました。 ミサイル防衛システムもありますが、百発以上の弾道ミサイルが日本に迫った時、これですべてを落とすことはできません。 そのため、北朝鮮の核開発に対抗するには、核兵器を持った米軍の部隊を日本に展開させるか、日本が北朝鮮からの攻撃を踏みとどまらせるための「抑止力」を持つしかないのです。 ◆もしも米軍の核部隊が日本に展開したら? この場合、1)非核三原則の「持ち込ませず」をなくす、2)NATОと同じように米軍の核を日米で共同運用する、という二通りのパターンが考えられます。 後者は「核シェアリング」と言われますが、この仕組みには、主導権が米軍にあることと、NPT違反にはならない、という二つの特徴があります。 ただ、沖縄返還を契機に核部隊を日本領土から引き揚げた米軍(非公式には、その後も核持ち込みはありましたが)に、このプランを要求することには、高いハードルが待っているでしょう。 ◆自国の抑止力を強化するためには そのため、実現可能性が高い策として、アメリカからの「巡航ミサイル」の導入を提言する人もいます。 米シンクタンクで海軍アドバイザー等を務める北村淳氏は、自衛隊艦艇には1000発程度のトマホークミサイルを搭載可能であり、そのための予算は1200億円程度だとも指摘しています。 これは抑止力強化の一例ですが、他の領域も含めて、日本が広く抑止力を強化するには、防衛予算のGNP1%枠の打破が必要になります。 防衛関係費の多くは人件費や維持費等に費やされるので、平成27年度予算で見ると、主要装備品等の契約に使える金額は、約5兆円の中の1兆円ほどです。抑止力を根本から強化するためには総額を増やさざるを得ないでしょう。 フランスやイギリス、インド、トルコ、シンガポール、韓国などは、2014年に、GNP比で2%以上の軍事予算を使っています(世界銀行HP)。 中国やロシアなどの核保有国に包囲された日本が、GDP比で見て、これらの国々と同じ比率の防衛予算を使ってはいけない合理的な理由は見当たりません。 本年は選挙があるため、自公政権は「外交的な努力」でお茶を濁し、本来、必要な防衛政策の実現には踏みこまない可能性が高いのですが、こうした時だからこそ、幸福実現党が訴える抜本的な防衛強化の具体策が必要だと言えます。 ※政策の例(「幸福実現党政務調査会政策提言集2015」より) ・防衛費倍増による抑止力強化 ・近隣国の核ミサイルに対処するため、巡航ミサイルなどの敵基地攻撃能力を保有 ・非核三原則の撤廃、日米核シェアリングの実施についても検討 交通革命の歴史と未来ビジョン【その2】 2016.02.10 文/HS政経塾第二期卒塾生 曽我周作 ◆自動車の普及は画期的なイノベーションだった これまで様々な交通革命がなされてきましたが、「19世紀にはいくつか公共交通のイノベーションが起きたが、20世紀の都市では、たった一つの交通イノベーションがすべてを圧倒した。それが内燃機関だ」(『都市は人類最高の発明である』p225)といわれています。 自動車の普及はそれほど大きく交通体系を、そして物流の観点から考えても私たちの生活を大きく変えるものでありました。 自動車があまねく普及することによって、自動車の所有が前提になった街が誕生していくことになりました。そして自動車の存在が支える物流が人々の暮らしを変え、生活を豊かなものとしてきました。 これは逆のいい方をすれば「自動車がなければもはや生活できない」状況を生んだということも意味しますし、部分的にはそのことによるマイナス面も出てきているのは事実であると思います。 しかし、誰もが、思いたった時に、思い通りの場所に、快適に、スピーディに行く事ができる、しかも個々人単位でもそれを可能にし、さらには大量の貨物をスピーディに運ぶことを可能にしたこの交通革命は画期的なものだったといえるでしょう。 ◆鍵を握る「動力」と「インフラ」等の技術発明 内燃機関の発明が画期的な交通革命をもたらしたわけですが、「都市交通では、19世紀末から20世紀の初頭にかけて、低速で高コストの馬車と蒸気機関に代わり、新たな動力として電気モーターと内燃機関の導入が始まった。まず、電気動力によるチューブ式地下鉄が登場、次いでバスと路面電車が登場し、さらに蒸気動力であった既存の地下鉄と幹線鉄道の電化も開始された。」(『都市交通の世界史』p63) 以上のように、やはり「動力」が変わることは非常に大きな転換点になります。 現在、日本で日常に運行している電車は電気モーターが主流ですが、その中でも、例えば都営大江戸線や横浜市営地下鉄などで採用されているリニアモーターは、動力としては今までにない新しいものです。 今後建設が進められるリニア新幹線は時速500㎞以上で走る、新しい交通革命を起こす乗り物として期待されています。 さらにリニアモーターを利用したエレベーターなども、今後の開発が期待されるものとして取り上げられてもいます。 また、蒸気機関から内燃機関に移りかわり、自動車の発達によって交通体系は大きく変化を見せましたし、今ではジェットエンジンでジェット機が空の交通を支えています。 同時にそれを支えるインフラの整備も進みました。舗装されていない道を通っていた馬車が、鉄道を敷設しその上を走らせることで摩擦係数が低下し、大幅に効率がよくなりました。 また、地下鉄の建設では、それまでなかった地下の交通インフラの整備がすすみました。 自動車が走り始めるとアスファルトなどによる舗装が進み、さらに機能的に移動できるようになっていきましたし、高架鉄道や高架を使った道路網は、それまで存在しなかった空中方向への立体的な交通インフラの整備が進められてきました。また、今地下を通る首都高の建設なども進められています。 さらに、「航空機」の登場により、乗り物はもはや何かの上を走るものではなく、飛行場などの離着陸できるインフラと管制機能があれば、空を自由自在に飛ぶことができるようになりました。これによって、空中すらも、交通インフラに変えてしまいました。 今後はそれがさらに宇宙空間をも利用して、例えば東京~ニューヨーク間をわずか2~3時間程度で結びつけるような、新しい画期的な航空機の誕生につながっていく事も期待されているところです。 将来的に反重力装置などの発明によって、新しい動力源が開発されれば、空を飛ぶ車の実現も夢ではないかもしれません。そしてその時には、その「空飛ぶ自動車」を支える新しいインフラの発明が必要になります。 また、自動車運転の自動化の流れも進められようとしています。そのように未来に実現の可能性をもつ種子がたくさん育てられています。 いずれにしても、新たな「動力」や「インフラ」等の「技術発明」が今後の交通革命を起こす大きなカギを握るでしょう。 その意味でも理系の天才の誕生が期待されるところです。 交通革命の歴史と未来ビジョン【その1】 http://hrp-newsfile.jp/2016/2562/ ミカンコミバエ対策―官民連携した防除徹底の重要性 2016.02.09 文/幸福実現党 鹿児島県本部 副代表 兼 HS政経塾 4期生 松澤 力 ◆約1,398トンのタンカンを大量廃棄 昨年、鹿児島県・奄美大島では、果実に卵を産み付けて、腐らせてしまうなどの深刻な被害を及ぼす害虫の「ミカンコミバエ」が見つかりました。 ミカンコミバエのまん延防止や根絶に万全を期すため、植物防疫法に基づき昨年12月13日から緊急防除が開始されています。 緊急防除に伴って、農林水産省は奄美大島のポンカン・タンカン・マンゴーなどの果実全般とトマト・ピーマンなどの果菜類全般に移動規制を決めました。 移動規制はミカンコミバエが確認された地点から半径5キロの対象作物にかかるため、奄美大島全域の対象区域となり、移動規制の期間は2017年3月まで長期間続く予定です。 奄美大島では、ポンカンやタンカンなどの果物を島外へ出荷する農業が地域の基幹産業の一つとなっています。 タンカンは年生産額が4億円を超える奄美大島の特産品です。 しかし、今回のミカンコミバエ被害と緊急防除による移動規制により、昨年からの1月29日までの累計で、規制品目の全廃棄量の8割以上を占める約1,398トンのタンカンが廃棄されています。 また、ポンカンも約264トン廃棄されています(2/4奄美新聞)。規制対象作物は、国が県を通じて買い上げて廃棄することになっています。 ◆再び侵入した国際的な大害虫 ミカンコミバエは体長6~7.5ミリメートルで、幼虫は柑橘類、バナナ、パパイヤ、マンゴーのほか35科にわたる生果実などの植物につく国際的な大害虫で、東洋の熱帯・亜熱帯・ハワイに広く分布しています。 日本では、小笠原諸島と奄美大島より南の南西諸島に分布することは知られていましたが、第2次世界大戦後、大害虫であったウリミバエの北上とともに、1974年には鹿児島県の屋久島と種子島にも侵入しました。 ミカンコミバエの雄成虫は、メチルオイゲノールという誘引物質(フェロモン)に極めて効果的に誘引されるため、殺虫剤とメチルオイゲノールを混合した製剤が当時開発され、ミカンコミバエ防除に大きな成果をあげました。 さらに、不妊化したミカンコミバエを人工的に増殖して野外に放つ、大規模な不妊虫放飼法によって根絶防除事業が生息地で順次行われてきました。その結果、1993年8月に与那国島での誘殺を最後に根絶が確認されたことをもって日本ではミカンコミバエが絶滅していました。 その後、再侵入に対する警戒は続行されていましたが、昨年奄美大島へミカンコミバエの再侵入が確認され、35年ぶりに対象作物の移動規制がかかる事態になりました。 ◆官民連携を強化した防除徹底の重要性 前回、ミカンコミバエの侵入から根絶まで12年を要した背景には、喜界島に侵入したミカンコミバエが他の群島全域に拡散して定着したという経緯がありました。 現在、過去の教訓から、まずは奄美大島内での根絶を目指した対策が懸命に行われ、他の島への侵入防止の警戒が続いています。 鹿児島県庁大島支庁によると、昨年11月16日〜12月4日の1回目の航空防除では、奄美大島の約4万ヘクタールにミカンコミバエを駆除する誘引板 約12万2000枚が散布され、さらに2月5日までに2回目の航空防除で約15万枚の誘引板が散布されています。 また、地上でも各市町村で行政担当者や若手の生産農家の方々も参加して誘引板の設置が進められています。 ただ、ミカンコミバエの寄生場所である寄主植物は、放置された農園や空き家などもあるため、行政や農業関係者の方々の対策と同時に、民間企業や住民の方々とも連携を強化した駆除も重要となります。 12月以降、奄美大島のミカンコミバエの誘殺数はゼロが続いておりますが、気温が上昇しミカンコミバエの活動が活発となる今後の防除対策がより重要となります。 地元の基幹産業を守るとともに、日本の農業を守っていくため、官民連携を強化した防除対策の徹底が求められます。 多くの方々にミカンコミバエ問題の深刻さと、対策の重要性を理解していただくため、私もさらに努力して参ります。 北朝鮮の「核実験」に続く「長距離ミサイル発射」を許すな! 2016.02.06 文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩 ◆北朝鮮の実質的な核保有を認めてしまった国際社会 北朝鮮は、先月4回目の核実験を行いました。国際社会は、3回の核実験に成功すれば、実質な核保有国になったと認識します。 ですから北朝鮮は、核実験を3回繰り返してきました。今回の4回目の核実験を北朝鮮は水爆の実験と発表していますが、ここにはどんな意味があるのでしょうか? ◆核兵器開発の発展段階 北朝鮮の核保有の計画は、その経過をみると、中国をモデルにしていることは間違いありません。 大戦後、毛沢東はアメリカの核に対抗するため、通常兵器の開発より、先に取り組んだのが核開発です。 毛沢東は、国力が貧しい中で、それでも核開発に資金を投入し、大量の人民が餓死しても目もくれませんでした。同じように北朝鮮も人民が餓死している中で、限られた資金を核開発に投入してきたのです。 中国の核開発は下記のような段階を経ています。この段階が分かれば、北朝鮮の核開発は、どの段階まで来ているかが分かります。 まず、核実験の段階は以下の通りです。 第一段階は、自然界に存在するウランを使用した核実験。 第二段階は、ウランを原子炉で燃やして出来たプルトニウムを使用した核実験。 第三段階は、水爆実験。 段階が進むごとに難易度は高まります。 次に、核兵器を実用化するための運搬や燃料の開発です。 第一段階は、核を小型化し、ミサイルに搭載し、遠くまで飛ばせるようにすること。 第二段階は、潜水艦に搭載し、水中発射させること。 第六段階は、燃料を液体燃料から固体燃料にすること。 ミサイルの液体燃料は、燃料の注入にも時間がかかり、注入したあとは劣化するので、数日以内に発射しなければなりません。 これに対して、固体燃料は、燃料の注入の手間がないので、ミサイルの発射の決断があれば、数十分程で発射できます。 ◆北朝鮮の核開発はどこまで進んでいるか 以上の分析をすると、北朝鮮の核開発は、最終段階に来ていること推測できます。北朝鮮は、プルトニウムを使用した核実験には失敗したのではないかとの推測もあります。 しかし4回の核実験を行ったことを見ても、最も難しい水爆実験の段階に入り、核の開発は最終段階に入ったとみてよいでしょう。 核開発は、兵器として実用化するための運搬方法であるミサイルの発射実験をセットで行わなければなりません。ですから今回もミサイル実験は必ず行います。 すでに北朝鮮は、日本を射程内に収める「ノドン」、またアメリカまで射程を収める「テポドン2号改良型」の発射実験も何度か行っています。ミサイル開発も最終段階に入っているのです。 核兵器運搬方法の最終段階のもう一つは、潜水艦に搭載し水中発射を成功させることです。北朝鮮は、昨年5月と12月に「潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)」の発射実験を行いました。 北朝鮮は、この実験に成功したと発表していますが、アメリカや韓国は失敗したと分析しています。ただ言えることは、すでに北朝鮮は、その核兵器開発の最終段階の入り口にたどり着いたということです。 ◆北朝鮮、2月8~25日にミサイル発射? 今回の報道をみると、北朝鮮はミサイルの発射(北朝鮮は衛星と発表)を、2月8~25日としています。 米メディアは、現在、燃料注入が始まった可能性を報道していますが、燃料注入がされたとすれば、数日以内にミサイルを発射する可能性があります。 中国も核を持つまでは、国際社会から大批判を受けましたが、毛沢東は、それに屈することなく核開発をやり続けました。 北朝鮮も、国際社会からどんな制裁を受けようと、人民がどんなに餓死して死のうが、核兵器開発を絶対にあきらめることはありません。 ◆北朝鮮に対する各国の対応 一方、北朝鮮の核実験を受け、アメリカが核を搭載できるB52を韓国に派遣しました。しかし国連安全保障理事会は中国やロシアが難色を示す中で北朝鮮制裁の足並みは揃っていません。 それに対して韓国では、北朝鮮に対抗するため「核武装論」も出始めているようです。 日本では、北朝鮮の核の脅威に晒されていながら、野党5党は、安保法を廃止しようとしています。日本国民の生命を、野党はどうやって守ろうとしているのでしょうか? 日本政府は、イージス艦やPAC3を早急に配置し、「北朝鮮がミサイルを撃ったらどう撃ち落とすか」を考えています。しかし北朝鮮のミサイルは失敗すれば、沖縄に着弾する危険性も否定はできません。 ◆北朝鮮から平和を守るために 本当の防衛とは、「ミサイルを撃たれたら、それをどう落とすか」ではなく、「ミサイルを撃たれないようにする」ことです。 そのためには、アメリカなどと共に、ピンポイントで北朝鮮の基地を叩く、「敵基地攻撃能力」を保有することです。 北朝鮮に、ミサイルを発射したら、その前にミサイル基地が攻撃され、ミサイルを撃つ以上の被害を受けると悟らせることです。これが抑止力です。 そのためには日米同盟は大切なものですが、野党は安保法に反対しているのですから話になりません。 日本も核を持つ選択肢もありますが、野党が反対するでしょう。議論をしている間に北朝鮮の核兵器開発はどんどん進んで行きます。 北朝鮮は、開発した兵器をイランなどに売り外貨を稼いでいます。それをまた核やミサイルの開発につぎ込んでいます。ですから国連が制裁を加えたところで、北朝鮮にとっては効果はありません。北朝鮮とイランのパイプを切る必要があります。 また今現在、すぐにでもできる日本の選択として、潜水艦にミサイルを搭載し、北朝鮮を攻撃できる防衛体制を築くことです。 そして、過去にもありましたが日本の複数の都市にミサイルを撃つような脅しをかける場合は、このように言うことです。 「もし北朝鮮が日本を攻撃すれば、日本の潜水艦から北朝鮮が撃った以上の打撃を加える準備がある」と。これが北朝鮮にミサイルを撃たせないための抑止力になります。 これは首相の決断でできることです。少なくても安保法を廃案に追い込み、北朝鮮のミサイルから日本国民をどう守るかも語れない政治家に日本を任せるわけにはいかないのです。 成長こそ最大の社会保障 2016.02.05 文/幸福実現党・香川県本部副代表 中西りえ ◆政治の目的 人が生まれてくるのは、その心を磨き、魂を成長させるためです。そこに自助努力の意味があります。人は永遠の生命をもち輪廻転生している存在だからです。 しかし、昔は誰もが人生の根底にもっていたその原点を、今、日本人は忘れつつあります。それは、国の指導者に信仰心という精神的主柱が消えてしまったからでしょう。 神仏の願われる世界を地上に現すのが本来の政(まつりごと)であり、本当の民主主義の原点であったはずです。 そして、それが名代としての政治家の仕事であるならば、そこに、私利私欲も党利党略もあってはならないのです。 ところが、その確固たる幹が失われたために枝葉末節に走り、何が「正義」なのかわからなくなっているのが今の政治ではないでしょうか。 当然、「経済」や「教育」にも影響し、昨年の「安倍談話」や今年の「日韓合意」の八方美人ぶりからもうかがえるように、釈然としない「外交」にも露呈しています。 ◆増税とバラマキの繰り返し 1989年竹下内閣によって消費税が導入されてから25年、日本は、増税とあらゆる保障金の分配を繰り返しては、財政赤字を増やし続けてきました。 消費増税の目的は財政赤字を減らすことであったにもかかわらず、現在、財政赤字は、実に当初の10倍である1000兆円超へと膨れ上がっています。 これは、おかしいと思わなければいけません。明らかに政府の経済政策の誤りであるにもかかわらず、来年にはさらに消費税10%へと安倍内閣2度目の増税が行われようとしています。 先般の参議院予算委員会で麻生財務大臣は、この消費増税に際しての国民一人あたりの負担額は年間2万7千円となることを修正発表しました。4人家族なら10万円以上の負担です。増税に伴い軽減税率が導入されようとしていますが、わずか一日10円~20円という試算です。 さらなる増税に先駆けて上振れ分などとして、参院選前の低所得高齢者への3万円支給や、商品券のバラマキ施策には甚だ矛盾を感じずにはいられません。 国家の発展のための経済政策であるべきが、精神的主柱なき、政治家の私利私欲、党利党略からの増税とバラマキの繰り返しは、人間本来の魂修行を妨げるという大きな罪を犯しているのではないでしょうか。 ◆自滅という国難 ここ数日、わが国は、奇しくも北朝鮮によるミサイル実験の発射に備えて防衛の体制がとられている真っ只中にあり、まさに危機に直面しています。 自分の国は自分で守る防衛の考え方は主権国家として当然のことですが、今の政治家や有識者たちが気付いていない「本当の国難」は、その精神的主柱である幹が枯れるという「自滅」の方向にあることだと思います。 極論にはなりますが、人間が「永遠の生命」であるならば、この世の命より魂のほうがはるかに重いからです。 今、日本は、安倍総理による企業への賃上げや設備投資、携帯料金値下げ要求など、政府による民間への介入が明らかに頻度を増しており、国家社会主義ぶりは誰の目にもわかるほどになりました。 先般、小惑星探査機「はやぶさ2」の部品を手掛けた愛媛県の精密部品製造会社が、大型設備投資を行った直後、民事再生(負債額30億円)を松山地裁に申請したという記事を目にしました。 経営判断は経営者がするものです。中途半端な財政出動で成長ヴィジョンを示せていないにもかかわらず、安易な政府の介入は逆に国益を失うことになります。 実は、これまでも当たり前のように私たちは飼いならされていますが、例えば、医療、教育、農業などの分野においても既に政府の規制だらけのなかで伸び方、生き筋がわからなくなって問題が山積しているわけです。 さらに、この度施行された「マイナンバー制度」に象徴されるように、このままいけば管理社会はとどまることを知らず、個人のプライバシーや財産にまで政府は介入し、共産主義や全体国家への恐怖さえ連想させる統制的社会へと加速をはじめているのが安倍政権の現状です。 ◆成長こそ最大の社会保障 私たちは、目先の利益にまどわされ、本来成長するべき魂を腐らせる人が殖えていくのを黙って見ていられないのです。 日本は、本来素晴らしい国です。資源はなくても「人財」という智慧の宝物があります。人が関わったぶん、新しい未来が拓けていく無限の可能性があるのです。 私たち幸福実現党は、本当の国難に立ち向かい、個人や企業が個性や創造性を発揮し、発展・繁栄していく「自由」を守りたいのです。 「自由」こそが「さらなる繁栄へ」の鍵であると確信します。 その意味において、現政権の謳う「増税による社会保障」は、終わりなき増税社会、統制国家への道であり、真逆の方向です。 増税ではなく、経済的にも精神的にも『成長こそ最大の社会保障』です。 これからの国家モデルは国民全員がそれぞれの段階から「自らを高め、成長する力」を導き出せる精神性、宗教性を背骨とした発展繁栄でなくてはならないと考えます。 全ての人の幸福実現のために、日本は変わらなくてはなりません。 今こそ、「新しい選択」で一緒に豊かな未来を創っていこうではありませんか。 消費税増税よりきつい!?固定価格買取制度(FIT)を廃止せよ! 2016.02.04 文/幸福実現党神奈川県本部副代表/HS政経塾第4期生 壹岐愛子 ◆ 固定価格買取制度(FIT)とは? 2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(以下、FIT)が導入されてから、3年半が過ぎました。 FITとは、太陽光発電等の再生可能エネルギー(以下、再エネ)で発電する電力を電力会社に長期にわたり固定価格で買い取ることを義務づける制度で、当時の民主党・菅直人元首相の反原発への強いこだわりで導入されました。 買い取りのための費用は「再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下、賦課金)」として毎月の家庭や企業の電気料金に上乗せされます。 2015年度の賦課金単価は1.58円/キロワット時となり、2014年度の0.75円/キロワット時から倍増しましたが、今後もますます増額されることが懸念されています。 FITの導入に当たっては、特に太陽光については最初の3年間は利潤に配慮することとし、6%の利益が出るように設計されていました。 このことから、制度開始直後から多くの太陽光発電事業者の申請が殺到し、設備がないままに権利を押さえていきました。FIT開始後、新たに運転を開始した設備は、制度開始前と比較して約7割増えました。 ◆賦課金による負担 わずか3年で年間総額10倍 原子力発電所の稼働停止による燃料費の増加は、2011~2015年度の合計で約14.7兆円となる見通しです。(※1) 原子力発電所の稼働停止だけでも大変な負担増ですが、これに加えて、FITによる賦課金がさらに電気料金の負担を増やしています。 標準家庭(1か月の消費電力量が300キロワット時)における賦課金の月額負担額は、FITを導入した2012年度には66円(年間792円)であったのに対し、2015年度には474円(年間5,688円)にまで増加しています。 賦課金の国民負担の年間総額は、2012年度には約1,300億円でしたが、2015年度には約1.3兆円と、10倍に膨れ上がる見通しです。 2015年度は原発停止による燃料費増加で約2.3兆円、FITの賦課金で約1.3兆円、合計約3.6兆円が国民負担の増加となっていますが、これは消費税を約2%増税した場合の負担増に匹敵します。 ◆太陽光バブルによるさらなる負担増額の恐れ FITの導入により特に太陽光発電が爆発的に増加した背景には、制度の欠陥があります。 FITはもともと、太陽光発電への参入を目論んでいたソフトバンクの孫正義氏が、脱原発を進める菅直人氏にFIT導入を強く要望したこともあり、前述のとおり、特に太陽光の利潤に配慮した制度となっています。 FITによる太陽光発電の1キロワット時当たりの買取単価は、2012年度が40円、2013年度が36円、2014年度が32円、2015年度が29円と、段階的に引き下げられています。 このことはFIT導入当初からわかっていたため、多くの太陽光発電事業者は早い段階で申請し、当時は許されていた「空枠取り」が横行しました。 結果として、政府から認定を受けた太陽光の発電設備は、昨年8月時点で8,000万キロワットを突破し、政府が計画する2030年度時点の6,400万キロワットを大幅に上回る水準となっています。 これらの設備は認定が決まっただけで、発電するにはまだ時間がかかります。しかし、これらのすべての設備が発電した場合、買取費用は4兆円を超える恐れがあります。(1/10産経) ◆FITを段階的に廃止し、賦課金による国民負担の増大を阻止せよ 安全が確認された原子力発電所の再稼働が進んだとしても、賦課金による負担の増大が続けば、電気料金の上昇が続くことになります。 このため政府は、再エネの新規の設備認定要件を厳格化するほか、入札による買取価格の決定などによってコストを下げる方針ですが、ここでもう一度、FITによって再エネを増やすことの意味を考えてみる必要があります。 FITは民主党政権が「原発依存度の低減」や「温暖化対策」を理由に導入し、現政権も「自給率を高め、エネルギー安全保障に役立つ」と説明しています。 しかし、再エネ、特に太陽光発電は2015年の集中豪雨では壊滅的な打撃を受け、火山噴火で火山灰を被ってしまえば発電できないなど、エネルギー安全保障にはあまり役立ちません。 また、温室効果ガスを減らすことを目的とするなら、非常に高くつく方法であり、1トンの二酸化炭素を削減するのに約10万円かかると指摘する識者もいます(※2)。 さらに、膨大な国民負担によって日本の経済成長を阻害し、技術開発を促進することなく太陽光パネルのような従来型の技術に強制的にお金を流す仕組みを作ってしまいます。 よって、エネルギー安全保障・経済・環境のどれをとっても、ほとんど意味のない政策であり、限られた太陽光発電事業者に利益をもたらすだけの悪しき制度がFITなのです。 消費税の増税により「アベノミクス」は瀕死の状態ですが、FITをこのまま続ければ、消費税増税以上の負担が国民にのしかかることは間違いありません。一刻も早く制度を見直し、FITによる買い取りの新規受付を停止するとともに、FITを段階的に廃止すべきです。 ※1 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力需給検証小委員会報告書(2015年10月) ※2 Wedge「1%イコール1兆円 温室効果ガス削減目標の本当のコスト」(2014年11月) 国会議員の育児休業を考える 2016.02.03 文/幸福実現党・岐阜県本部副代表 加納有輝彦 ◆ある国会議員の育休宣言 昨年12月、自民党の衆議院議員宮崎謙介氏(35京都3区)が、国会会期中の1カ月間、子供を育てるために育児休業をとる決意をしたと自身のブログで発表しました。 国会議員が育児休業を取ることに関し、賛否の議論が沸き起こり、今に至るまでその余波は続いています。 宮崎議員は、同じく自民党衆議院議員の金子めぐみ氏(37新潟4区)と結婚しています。 宮崎議員は育児休業をとる決意に至った心境を自身のブログでこう書きました。 「私は国会議員と結婚し、また、子も授かり出産間際です。所謂、共働き世帯であり、さらにお互いが本当に重たい責任を負い、極めて多忙な 毎日を送っています。」 「同じ国会議員だからよくわかるのですが、土日もなければ24時間電話がかかってくる仕事であり、情報収集にも常に時間を費やします。」 「そんな中で妻が出産・育児をするとなると本当に大変です。国会の開会中であるため、万が一のことを考えると、親元の新潟で出産・育児をするわけにはいかず、東京で産み育てなければなりません。」 「そこで私は産後一カ月は妻を助け、子供を育てるために育児休暇をとる決意をしました。」 このような個人的事情と共に、「出生率向上には男性の育児参加が不可欠であり、(中略)若手の国会議員だからこそ、妻が国会議員だからこそ、私はこの重たい一歩を踏み出さねばならないのだと思いました。誰かが勇気を持って踏み出さねばならないのです」と自身の撰択の公益性も主張しています。 ◆育児休業の法的根拠 一般の労働者は、『育児・介護休業法』によって満1歳に満たない子を養育するために最高1年の育児休業をとる権利が認められています。 国会議員は、衆院規則第185条第2項に、「議員が出産のため議院に出席できないときは、日数を定めて、あらかじめ議長に欠席届を提出することができる」と定められています。 ただし、この規則には、育児のためという表現はありません。 谷垣禎一自民党幹事長は「育休は雇用されている人の制度だ。自営業者にはなく、育児休業しようと思ったら自分の判断でできる(国会議員は自営業者と同じ範疇)」と発言し、議論はしぼみ気味になりました。 今回の宮崎議員の育休宣言は、黙って育休をとるより正直であり、また世の中に育休に関する議論を喚起したという点は認められるべきという意見もみられます。 ◆国民の反応 年が明け、マスコミ各社で国会議員の育休取得に対する賛否を問う世論調査が実施されました。 調査によっては、圧倒的多数が反対のものもありますが、大手新聞社のものは概ね拮抗しているという結果となったようです。 ただ非常に興味深いのは、賛成の立場の方でも、どうしても「奥歯にものが挟まったような感じ」が拭えないという意見が散見されるのです。 育児に男性が参加することは大切なことは充分に理解し、若い国会議員が勇気をもって決断したことも評価したい。それでもどうしても「奥歯にものが挟まったような感じ」が拭えないというのです。 ◆公と私 それは、国会議員は、国会を生活の場としてはならないという高貴なる精神を私たちがある意味アプリオリに知っているからではないでしょうか。 例えば、国会内で多数の若手カップルが誕生し、出産ラッシュとなり産休、育休が多くとられるような事態を想像すると、それは一般国民感情からして受け入れ難いものとなりましょう。 国民の血税を頂き、国事に奔走する国士は、神聖な国会の場を生活の場としてはならない、私より公を優先する大いなる「志」「覚悟」に、国民は国の運命を託しているのではないでしょうか。 幸福実現党総裁でもあられる大川隆法氏は、かつて氏の講演会において「私は、もとより畳の上で死ねるとは思っていない」と人類救済の重責を担う革命家の決意を語られました。 この偉大なる公の精神に、私たちは、血税を託すだけの尊い価値を見出していると思うのです。 今回、宮崎議員の発信の中にいかほどの「公的精神」があったのか、それが問われるべき本質だと思います。 若者の投票率を上げるには――ウソやごまかしのない政治を! 2016.02.02 文/千葉県本部 副代表 古川裕三 ◆公職選挙法の改正 昨年6月に改正された公職選挙法により、今夏の参院選より18歳以上が投票可能となります。 ただ、現行法では住民票を移してから3カ月以上居住していないと、その居住先での選挙人名簿に登録されずに投票することができません。 仮に、参院選の日程が、6月23日公示、7月10日投開票だった場合、18歳、19歳の学生は、3カ月前の3月23日までに転居していなければ投票できなくなってしまうわけです。 新たな有権者約240万人のうち、投票できなくなる有権者が7万人にも上る可能性があります。 こうした事態を解消すべく、このほど、議員立法により、転居前の自治体で投票が可能となる公職選挙法の改正案が参院特別委員会において全会一致で可決され、成立が確実となりました。 さらに政府は、現行では1か所に限定されている投票所を拡大させ、ショッピングモールや駅などに共通投票所を設置することや、期日前投票の投票時間を拡大させるなど、投票の利便性を高める公選法の改正案を成立させるとしています。 ◆政治不信の原因 これらの法改正により、投票の利便性が高まること自体はよいことですが、あくまで方法論であって本質論ではないこともまた事実であります。 そもそも、若者の政治離れが進み、全体としても、各選挙の投票率が下がり続けている原因のひとつは、国民の多くが、「政治家は選挙の時だけいいことを言って、通ったあとはやりたい放題だ」、と認識しています。 なぜなら政治家に不信感を抱いているからです。「政治とカネ」にまつわる問題も後を絶ちません。 また、国民は「バラマキ政治」にも嫌気がさしています。選挙前にばらまいて、財政赤字が膨らんだとして後から増税してくる、というパターンに辟易しているのです。 ◆これぞ「THE・バラマキ」 例のごとく、参院選を控え、首相の支持により、補正予算で3951億円もの予算が組まれ、そのうち3600億円以上が「年金生活者等支援臨時福祉給付金」なるものに割かれ、選挙直前の6月中に、高齢者へ3万円がばらまかれるそうです。 その対象は1130万人。これを「税金による買収」と呼ばずして何でしょうか。ポピュリズムそのものです。 ちなみに今回の補正予算においては、「子育て世帯臨時給付金」は廃止されますので、出生率1.8を目指している首相の政策との整合性にも疑問が残るところです。 「若者や子育て世代は忙しくて選挙にも行けないだろうから、その代り、選挙直前に高齢者に現金を配ったら、投票率も高い、律儀な高齢者の皆さんは確実に票をお返ししてくれるだろう」という魂胆でしょう。 安倍総理も、命運が尽きたのでしょうか。自民党内部からも反発が出るほど露骨なバラマキ政策を主導するしかないのですから。 ◆年金保険料、使い込みの罪を糺せ 若者の政治離れに歯止めをかけ、国民の政治不信を払しょくするためには、政治家がまず「誠実」であるべきです。少なくとも、嘘を上塗りして失政のツケを国民に回してはいけません。 ここで取り上げたいのは、年金問題です。立党時より訴えておりますが、政府はまず、消えた年金積立金800兆円のけじめをつけよと言いたいところです。 年金制度は当初、積立方式でスタートしたにもかかわらず、いつの間にか賦課方式(現役世代から高齢者への仕送り制度)へと勝手に制度変更されました。 そして納めた以上の年金を高齢者へ給付する大盤振る舞いから始まり、厚労省や旧社会保険庁の官僚たちが天下り先の特殊法人や公益法人を通じて浪費した人件費、福利厚生費への流用、グリーンピアなどの無駄なハコモノ建設など、年金以外の助成金などに使い込まれました。 このことについて、政府は一度でも謝罪したことがあったでしょうか。 年金保険料と称して、税金として使い込んでいたわけですから、その罪は極めて重いです。正義の観点から、歴代の政治家、官僚など、関係者は刑事告訴を受けるべきです。 この事実をひた隠し、「子供にツケを回さない、安心の社会保障のため」と謳って消費税をどんどんと上げようとしているから許せません。 少子高齢化が進展するなか、賦課方式のままであれば、若くなればなるほどその負担が重くなります。 「景気が悪い、給料が上がらない、だけど消費税や保険料は重くのしかかる。」これで若者に希望を持てと言っても無理があります。 私たちは、増税ありきの考えは間違いで、民ありき、国民の豊かさ、幸福ありきであるという信念のもと、「小さな政府」を中軸に、国を守る国防政策、個人が豊かになる経済政策を一貫して7年間言い続けてまいりました。全くぶれていません。 幸福実現党の最大の強みは、正直かつ誠実で、先見性に富んでいるところです。 立党7周年を迎える今年、どうか国民の皆様には、私たちに信頼を寄せていただきたいと心よりお願い申し上げます。 そして最後に、私と同じ若者に一言。 「一緒に変えよう。政策はある。」 今こそ「憲法改正」で、国民主権を守りぬけ! 2016.01.29 文/幸福実現党・山口県本部副代表 かわい美和子 ◆北朝鮮元工作員の証言 昨年11月29日、「特定失踪者を救う会中国地区大会」が山口県岩国市で行われ、北朝鮮元工作員の李相哲(イ・サンチョル)氏が来日し、日本人拉致の実態や工作活動について証言しました。 まず李氏は、「私は1982年6月、山口県長門市の海岸に上陸した」と告白を始めました。 「偽プレートを付けた工作船で沿岸まで近づき、他の場所では地域ごとにプレートを変える。周りには数十隻の漁船が漁をしていたが、誰にも不審に思われる事なく、いとも簡単に上陸できた。」 「大部分は、北朝鮮から『こういう人物が欲しい』という依頼に応え、日本国内の固定スパイが動き、ターゲットになった人物を誘引して海岸に連れ出す。任務途中バッタリ会った日本人も、痕跡を残さないため連れて行った。」 「韓国は、海岸線の警備が非常に厳しく鉄柵が張り巡らされ、入るのが難しい。だから、とりあえず日本に入る。日本は簡単で、上陸というより、みんな『ちょっと日本へ行ってくる』ぐらいの気持ちだった。」 「今も多くの固定スパイが、普通の日本人を装い潜んでいる。日本政府は(工作員一掃に)真剣に動くべきだ。上陸ポイントも同じ場所。警察も自衛隊も、その情報をしっかり集め、調べるべきだ。」 衝撃の激白と警鐘を聞きもらすまいと、場内は静まり返っていました。 ◆なぜ、主権は侵害され続けたのか 国民主権とは、国民の生命・安全・財産・領土・領海・領空が守られてこそ成り立つものです。 日本政府も、1988年に拉致問題を「主権侵害」と認めながらも、2002年の5人の拉致被害者帰国以降、何らの進展も、効果的な策もありません。 本来なら、戦争の火種になってもおかしくない「国家犯罪」に対し、自衛隊も動く事すらままならず、さらに、尖閣諸島周辺や竹島問題など、我が国の主権は侵されっぱなしです。 手も足も出す事ができない、やられっぱなしの日本の国体の在り方をこそ、変えなければなりません。 「主権侵害」の根底に横たわるもの――それが、「日本国憲法」の存在ではないでしょうか。 第9条2項には「陸・海・空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と明記してあります。 現憲法下では、自衛隊は軍隊ではなく「自衛隊法」で決められた以外の行動は制限され、実質「9条2項」の存在が、足かせになっていると言って過言ではありません。 一方、他国の軍隊は「してはいけない事」のみ定められた「軍法」により、緊急事態発生の場合、できる限り自由に判断し、国民の主権優先で動く事ができるのです。 国民を守る為の憲法が、周辺国の蛮行を促す事につながるとは言語道断、憲法の意味を為しません。 現在の日本の実情に合わない憲法は、早急に変えて然るべきです。「憲法守って、国滅ぶ」ような事があっては、断じてなりません。 ◆有事を想定し、自分の国は自分で守れ! 北朝鮮は1月6日「水爆実験が成功した」と発表し、世界の安保環境に大きな衝撃を与えました。少なくともこの実験で、核の小型化に成功した、とも言われています。 だとすれば、今後北朝鮮は、中・長距離ミサイルや潜水艦に核弾頭を搭載する事が可能となった事を意味します。 これまで我が国が国家として生存してこられたのは、日米同盟があったからです。 万が一、北朝鮮から核攻撃があったとしても「専守防衛」に徹する日本は、迎撃に頼るのみです。敵のミサイル基地を先制攻撃も、アメリカに頼る他ありません。 しかし「世界の警察ではない」と宣言し、内向きになっているアメリカが、自国に届くミサイルを持つ相手に、果たして戦ってくれるでしょうか。 「自分たちの問題は自分たちでやってね」と丸投げされたら、誰がどうやって国民の生命を守るのでしょうか。 今こそ「憲法改正」待ったなしです。 自衛隊を国防軍と明確に位置づけて、朝鮮半島の有事に対策を講じるべきです。 そして「自分の国は自分で守る」体制をつくる為、国民一人一人が「我が国をどうやって守るか」について本気で議論しなければなりません。 北朝鮮の脅威が現実的になった今、安倍政権は、今夏の参院選で、真正面から「憲法改正」を争点にかかげるべきです。 すべてを表示する « Previous 1 … 98 99 100 101 102 … 253 Next »