Home/ 記事配信 記事配信 イラン、原油禁輸ならホルムズ海峡封鎖――日本も世界平和に影響力を行使せよ! 2012.01.09 オバマ大統領は、1月5日にアメリカ国防総省にて演説を行い、「Sustaining U.S. Global Leadership: Priorities 21th Century Defense(米国のグローバルなリーダーシップを維持する:21世紀の国防の為の優先順位)」を発表しました。⇒http://p.tl/yd5D この文書は、アメリカの安全保障政策の根幹である「国家安全保障戦略」を、次の10年を見据えながら見直していくというスタンスで書かれているものです。 特筆すべき点としては、国防費削減に対処するため、「4年ごとの国防計画見直し(QDR)」に基づく「二正面戦略」を見直し、「一つの大規模紛争」に限定し、「第二の地域」では敵が戦争を起こさないよう抑止していくという「選択と集中」戦略が取られていることです。 今回発表された文書の巻頭言はオバマ大統領自身が書いていますが、特に強調されているのは「イラクの戦いを終わらせた」「ビンラディンに正義の裁きを与えた」「国防予算を削減した」という三つです。これらは、今年の11月に行われる米大統領選に向け、オバマ大統領が自らの功績をアピールしていると推測されます。 本文に目を移すと、アメリカにとって「東アジア」と「中東」が、安全保障における重要な地域であることが言及されています。 「東アジア」では、アジアにおける同盟国との関係が、アジア太平洋地域の「安全保障の重要な基盤」であるとし、また、インドとのパートナーシップ構築を行い、北朝鮮の核計画抑止に努力するとしています。 一方、中国に関しては「覇権主義」という言葉は使われていないものの、より大きく扱われており、「脅威になりつつある」と表現しています。 中東については、暴力的な過激派と不安定の脅威に対抗するだけでなく、同盟国やパートナー国に対してアメリカがなした約束を履行するとし、懸念材料としては、中東における大量破壊兵器の拡散を挙げています。 ここでは、イランは名指しされておらず、中国の問題以上にイランの問題を慎重に取り扱っているように見受けられます。 しかし、現状、イランを巡る問題は極めて深刻です。 イランは、国際社会を相手に2011年末から2012年の年頭にかけてホルムズ海峡を巡って政治的・軍事的な駆け引きをしており、アメリカもパネッタ国防長官が現地時間8日、イランがホルムズ海峡を封鎖すれば軍事行動も辞さないという考えを示しています。 既に、イランは12月24日からペルシャ湾のホルムズ海峡で最大規模の軍事演習を行っており、27日には副大統領が「イランの原油輸出に対する制裁が科されたら、原油は一滴たりともホルムズ海峡を通過することはない」と海峡封鎖も辞さない構えを見せています。 イランがこのような危ない橋を渡っているのは何故でしょうか? 国連決議を無視してウラン濃縮活動を進めているイランに対して、米欧はイランの原油禁輸を行うよう各国に働きかけを強めており、外貨収入の約8割を占める原油輸出が滞れば、国連安保理による四度の制裁決議で打撃を受けている経済がさらに疲弊するのは必至です。 これにより、イランは従来の政策を維持して対決姿勢を堅持するか、それとも核兵器を捨てて経済状態を回復させるかの選択と決断が迫られているため、焦りが生じているものと推測されます。 誰も中東における更なる戦乱と混乱を欲してはいませんが、もはやアメリカとイランとの2国間で協議することは不可能な状態にあります。 それにもかかわらず、どの国もアメリカや欧米諸国とイランとの関係を取り持とうと動かないことは問題があります。 どこかの国が調停に乗り出さないと戦争が起こる可能性が十分にあり、日本としても、最大限の紛争回避の努力をなすべきです。 もし、日本向けタンカーの9割が通過するペルシャ湾のホルムズ海峡で紛争が起これば、「脱原発」というポピュリズムによって原油依存度を高めている日本にとっては生命線を断たれることに繋がります。 日本は、アメリカと違ってイランと石油の取引をしている関係にあり、イランにとって日本は一番の輸出相手国です。同時に日本はアメリカにとっても有力な同盟国の一つでもあり、両者の仲介に立つには最適のポジションにあります。 また、日本はキリスト教とイスラム教との対立を第三者の立場で仲介していくことができる立場にあります。 日本は今こそリーダーシップを発揮してアメリカとイランとの仲を取り持って、戦争の危機を未然に防ぐべきであります。(文責・黒川白雲) 祝!!新成人――若者の政治参加が未来を拓く! 2012.01.08 1月9日は「成人の日」です。新成人の皆様、そしてご家族の皆様に心からお祝い申し上げます! 総務省が発表した2012年1月1日の人口推移によると、今年の「新成人」は122万人です。前年比2万人減で、5年連続で過去最少を更新しました。 ピーク時の1970年(246万人)の約半数です。男女別では男性62万人、女性60万人で前年より1万人ずつ減っています。 さて、20代から30代の日本と中国の若者を対象とした日経新聞のアンケートが発表されました。 中国の若者は、20年後の自国の経済について「成長している」と「どちからというと成長している」との回答が合計で82%に達した反面、日本はわずか28%でした。 日本と中国の若者の「20年後のイメージ」では「勢いの差」が明らかになりました。 また、親の生涯年収に自分が追いつけると思う割合は中国の90%に対し、日本はわずか18%でした。財政難、低成長など日本の若者が将来を思う時、楽観できるものではないのでしょう。 日本の20代が将来に向けて危機感を抱く分野は「年金」「経済対策」「雇用」などが上位に並びます。 さて、少子高齢化は進み、20年後、日本の65歳以上の割合は30%を超え、3人に1人が高齢者となります。平均年齢も45歳から、20年後には51歳に上がります。 しかし、これは日本だけではありません。中国やブラジル、インド等の新興国の平均年齢もじりじりと上昇しており、いずれ同じ課題と向き合うことになるのです。 その意味では、日本の若い世代が「少子高齢化社会という課題をいかに解決するか」を、世界中が注目しているのです。言ってみれば、日本の若い世代は「モデル」なのです。 現状の閉塞感を打ち破り、明るい未来を築くためには、若者の政治参加が鍵になります。 新成人の皆様は20歳になると選挙権が与えられます。しかし、20代の投票率は30%台で推移しており、極めて低い状態です。 その結果、政治家の視点からすれば、そもそも人数が少ない上に投票率が低い若者のニーズを重視するよりも、高齢者のニーズにミートした政策を打った方が何倍も当選しやすいことになります。 よって、若者の投票率の現状のままでは、今の高齢者向け政治体制が築かれてしまいます。 例えば、厚生年金について言えば、「生涯に受け取る年金の総額」から「生涯に支払う保険料の総額」を差し引いた金額は、1940生まれの場合は3,090万円、新成人の世代となる1990年生まれは-2,240万円で、世代間格差は5,300万円以上となっています。(鈴木亘著『財政危機と社会保障』) こうした年金問題一つにしても、抜本的な対策は放置されています。本当に日本の未来を変えるなら、若者こそ選挙に行かなくてはなりません。 目の前の政策の実施のためにどのような負担が先送りされているのか、実際にその影響を受ける世代である、若者が関心を持たなくてはなりません。 時代を変えるのは若者です。新成人の皆さま、与えられた選挙権で投票に行き、日頃から、生活の中で政治に関心を持ちましょう!若者のパワーを政治に反映させましょう! 日本は戦後、「坂の上の雲」を目指して、汗と創意工夫、勤勉な努力で先進国になりました。 しかし、経済大国になった後、目標が見出せなくなり、欧米モデルを超えて先へ行こうとする段階で立ち止まってしまい、停滞を続けています。 いよいよ、「少子高齢化の課題を乗り越え、さらに国を成長・発展させていく」新しい日本モデルを創る時です。アジア各国は日本に大きな期待をしています。 日経新聞の大学生へのアンケートによると、日本の政治に欠けていると思う点の第一位は「決断力」でした。 確かに、今の政治家に「決断力」が見られず、政治そのものに期待が持てず、あきらめたり、失望している若者もいるかもしれません。 しかし、新成人をはじめ、若者達が政治に参加することで、政治は確実に変わっていきます。 幸福実現党には、GDPで世界一を目指し、世界のリーダー国家としての責任を果たしていく「未来ビジョン」があります。日本経済を発展させていく「決断力」があります。 若者の皆さま、その「未来ビジョン」を私たちと共有し、実現して参りましょう!(文責・竜の口法子) アメリカ「新国防戦略」を発表――イランと中国を名指しで批判 2012.01.07 オバマ米大統領は1月5日午前(日本時間6日未明)、国防総省で演説し、新国防戦略を発表しました。新国防戦略の主旨は、国防費削減に対応すると共に、アジア・太平洋地域の米軍戦力を増強することにあります。 具体的には、イラク戦争終結等を踏まえて、地上戦力を中心に、米軍全体の規模を大幅に縮小すると共に、中国の台頭を念頭にアジア太平洋地域への戦力の重点化を急ぐ「選択と集中」が示されています。 新国防戦略では、中国とイランを名指しして「精密兵器で米国の前方展開に対抗する手段を追求し続けている」と強く批判。中国を事実上の「仮想敵国」として位置づけています。(1/6 時事通信「対中国・イラン鮮明に=即応で軍事的優位性維持―地上戦力は限定・新米国防戦略」http://p.tl/-thD) オバマ大統領は「アジア太平洋地域における中国の台頭が、将来的にアメリカ経済や安全にさまざまな影響を及ぼす可能性がある」と述べ、中国の潜在的な脅威を強調。「アジア太平洋地域での展開力は強化し、国防費の削減はしない」と述べるなど、軍備増強を進める中国を強く意識したものになっています。(1/6 NHK) 新国防戦略は、オバマ大統領が今後10年間で4900億ドル(37兆円)の削減を目指す方針を示したことを受けて見直されたものであり、「引いていくアメリカ」を印象づけるものとなっています。 米軍が約20年間にわたり維持してきた二つの紛争に同時対処する「二正面作戦」を放棄することを表明し、イラク駐留米軍の完全撤収とアフガニスタンからの段階的撤収を受けて、アメリカ軍の中核部隊である陸軍(27,000人)や海兵隊(20,000人)等を大幅削減することを盛り込んでいます。 これに伴い、米国は、日本など同盟国に対して「負担増」を強く求めていくことは明らかであり、日本政府にとっても「日米同盟強化」の姿勢が本気であるかが真剣に問われることになるでしょう。 幸福実現党が主張している通り、普天間基地の県内移設、集団的自衛権の行使容認等によって日米同盟を修復、強化していくことは急務です。 こうした米国の大きな戦略転換を受けても、一川防衛相は「アジア太平洋地域を重視する米国側の姿勢は変わらないので歓迎したい」「具体的な政策は引き続き米国側と協議するが、今の段階でわれわれの方針に影響があるという認識はない」と相変わらず「平和ボケ」した発言をしています。 野田首相は内閣改造を13日に行い、一川防衛相を交代する方針ですが、一川氏が「国民の生命・安心・安全を守る」覚悟と能力が無いことが明白である以上、交代は当然で、野田首相の任命責任も厳しく問われるべきです。 今回の新戦略の背景には、中国の覇権主義の拡大による極東の安全保障環境の悪化があります。 実際、中国領有権を主張する香港や台湾などの団体でつくる「世界華人保釣連盟」が1月3日午後、香港から所有する漁船で尖閣諸島を目指すなど、年初より緊迫する報道が続いております。 野田首相は「消費税増税」に向けて「不退転」に取り組んでいますが、今は内向きの、しかも国力を弱体化させる増税政策を急ぐべき時期では断じてありません。 今後、極東情勢は極めて不安定な状況が続きます。日本政府は自衛力を行使できない現状を迅速に解決すべく、憲法9条改正、自衛隊法の改正、領海法の制定、非核三原則の見直し等、重要課題に次々と取り組んでいくべきです。 激動する国際情勢を見据え、独立国家として、国家の存続を賭けた安全保障のあるべき姿を真摯に議論し、万全な体制を構築すべきです。(文責・小川俊介) 「税高くして 民衰え 国滅ぶ」 2012.01.06 野田首相は、4日の年頭記者会見で「ネバーネバーネバーネバーギブアップ。私は大義のあることをあきらめない」とチャーチル元英首相の言葉を引用し、消費税増税への強い決意を語りました。 5日付けの全国五大紙の社説は、この年頭記者会見について論じられています。各紙とも「増税は仕方がない」「野党は野田政権に協力すべき」というトーンで見事に統一され、年初から政府、マスコミがこぞって「消費税増税やむなし」の大合唱を行なっています。(Liberty web【新聞読み比べ】「増税」の大合唱 新聞は財務省広報室か?⇒http://p.tl/9Djl) まるで野田政権とマスコミがつるんで「連立政権」を組んでいるような「異様さ」です。日本のマスコミは「権力の監視機関」としての役割を完全に放棄しています。 消費税増税を含む「社会保障と税の一体改革」について、事実上、「大政翼賛会体制」が構築されていることは明らかです。 増税の必要性については、ギリシャの事例がよく引き合いに出されます。輿石幹事長も、正月のインタビューで、わが国においても財政再建が急務であり、さもなくばギリシャのように国債が大暴落し、国家破綻となると語っています。 これに関しては、わが国の国債はほとんどが円建ての内債であり、ギリシャのように外債中心ではないこと。ギリシャはユーロに関して通貨発行権を有していないこと、円への信用が非常に高いこと等の理由により、日本とギリシャを同列に語ることは全く意味がありません。 しかしながら、ギリシャが財政破綻した大きな要因の一つに「公務員天国」であることがありますが、これに関しては日本も「公務員天国」であり、大胆な「改革」が必要です。 ギリシャの人口の10%、約100万人が公務員であり、労働人口の25%が公務員です。50代から現役時代の90%の年金を受け取り、年金と公務員給与で政府支出の40%を占めています。 ギリシャでは、公務員が学生就職先の「人気一位の職業」となっています。日本の就職先人気においても、公務員が2年連続トップとなっています。(レジェンダ・コーポレーション調べ) 日本の公務員は民間従業員の2.1倍もの報酬を得ており、OECD加盟23か国中、第2位の高給となっています。(大和総研「公務員人件費の国際比較2005年」) 内閣府SNA調査に基づく一人当たりの雇用者報酬では、産業別の一人当たり平均報酬は、農林水産業が206万円、製造業522万円、金融保険657万円、公務員1,001万円となっています。(若林亜紀著『ドロボー公務員』) 国税庁の民間給与実態調査によれば、民間給与は2009年に前年比で平均5.5%も下落していますが、これを受けて人事院は2010年8月に1.5%の引き下げを勧告。当時の菅首相は、民間に下落幅に配慮して、それ以上の削減を公約しました。 しかし、民主党の最大支持勢力の連合が抵抗し、菅首相は言われるままに公約を引き下げ、小幅な引き下げに終わりました。 更に、昨冬のボーナスは国家公務員は4.1%増額となり、国と地方の公務員のボーナス平均は76.5万円(みずほ証券調べ)で、民間平均37.8万円の2倍以上となり、「官民格差」は広がるばかりです。 民主党政権は、議席数を減らしたとされている一昨年の参院選挙においても、労働組合代表の候補は議席を伸ばしています。自治労、日教組等、公務、公益関係の労組が半数を占めています。 どこの会社でも、会社が赤字になれば、値上げをするのではなく、経費削減、合理化から手をつけるのは当然です。 大阪市長になった橋下徹氏の人気を見ても、国民が自治労、日教組等の「公務員の既得権益の打破」を求めていることは明らかです。 しかし、民主党政権は、支持団体である労働組合のしがらみで、最も優先すべき「公務員改革」は「タブー」になっています。 幸福実現党も「公務員改革」として、公務員の給与や賞与の一定割合をGDP成長率、あるいは日経平均株価などと連動させることを提言しています(⇒【ついき秀学のMirai Vision】公務員問題 必要なのは「経済感覚」http://p.tl/TXk2)。 シンガポールでは、公務員の賞与はGDP成長率に連動しており、例えば世界同時不況の影響を受けた2009年には夏のボーナスは支給されていません。 日本でも、景気の変動に連動して公務員給与も上下するという形にすれば、官僚たちも「デフレ下の増税」といった更に景気を悪化させるような愚かな政策は即刻やめて、経済成長をもたらす政策を真剣に考えるようになるはずです。 チャーチルは国を「滅亡」から救うために「Never give up!」と3回繰り返しました。これに対して「デフレ下での増税」によって国を「滅亡」に追い込むために「Never give up!」と4回繰り返す野田首相の悲しいまでの愚かさ。 「税高くして 民衰え 国滅ぶ」(渡部昇一)――これ以上、野田首相の暴挙を看過することはできません!(文責・加納有輝彦) 共和党候補が在日米軍撤退を公約!? 2012.01.05 「共和党候補が在日米軍撤退を公約」――そんなショッキングなニュースが年明けの3日、一部のメディアを通して全国を駆け巡りました。 一瞬目を疑った方も多かったのではないでしょうか。 報道は事実で、3日に行われたアメリカ大統領選挙の共和党候補者を選ぶアイオワ州党員大会の前日、トップ争いを繰り広げていたテキサス州下院議員のロン・ポール候補(76)が「私は中東だけでなく、日本や韓国からも部隊を引き揚げる。(軍は)自国の人々のことを考えろ」と発言したことが、報じられたものです。 ポール氏は、保守政党である共和党の中でも右寄りで知られ、徹底した「小さな政府」が持論です。 外交政策に関しては「不介入主義者」であり、アメリカの財政赤字削減のために、在日米軍を含めたすべての在外駐留米軍を撤退させ、「小さな政府」実現のために、中央情報局(CIA)や国土安全保障省(DHS)など多くの政府機関の廃止を求める等、過激な主張で知られている候補者です。 アイオワ州の党員集会の投票の結果は、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(64)の得票数は3万0015票、リック・サントラム元上院議員(53)は3万0007票で、得票率はともに25%。そしてポール下院議員が21%で3位という結果となっています。 選挙戦はまさに始まったばかりであり、結果について明言はできませんが、そのあまりに極端な発言から、ポール氏がアメリカ大統領になる可能性は、一般的に極めて少ないと見られています。 ですから、米軍が日本から撤退するというポール氏の政策がそのまま実行されることは、まずないと言えるでしょう。 しかし、重要なことは、そのような政策をはっきりと明言し、「公約」として掲げる大統領候補が、アメリカに登場したという事実です。 そして、その候補者が、民主党よりも日米同盟を重視し、「海外に米軍を展開し、強力な軍事力を維持するとすることがアメリカの国益に叶う」と考えがちな共和党員の中で20%もの支持を獲得したという事実です。 米軍の日本からの撤退、すなわち「日米同盟破棄」は、実質的に日米同盟に国防を委ねている日本にとっては重大な事態です。 もし今、「日米同盟」が破棄されたなら、日本は単独で自国を防衛せざるを得ず、憲法9条の制約と軍事力の不備から、日本はウサギが飢えたオオカミの群れに放り出されるように、中国などの周辺諸国の侵食を受け、遠からず植民地にされることは間違いありません。 「日米同盟」による「核の傘」や米軍の強大な軍事力の存在が、現状の日本にとって死活的に重要な安全保障の要となっているのは事実です。 しかし、日本にとっては「死活的に重要」な日米同盟も、莫大な財政赤字と長期不況にあえぐアメリカでは、大統領候補の一人が「国益にとってマイナスである」と主張し、アイオワ州の党員選挙で20%の共和党員がそれを支持した――これが、今アメリカで起きている紛れも無い事実です。 いよいよ世界の激動の年といわれる2012年が始まりました。中でも、日本が位置する東アジアは今、世界の中でも最も不安定で、危険な地域の一つになっています。 金正日総書記の後継者として、核を保有し、いつ暴発するともわからない金正恩氏体制。 そして、新しい指導体制の下、いよいよその強大な軍事力で、日本を含めたアジアの実効支配に向けた動きを活発化させるであろう中国。 これまで当たり前であった「日米同盟」すら、当たり前でなくなる可能すら浮上してきている日米関係の脆弱化。 幸福実現党は、立党当初から「日米同盟強化」を訴え、米軍普天間基地の県内移設やインド洋での海上自衛隊による給油活動の継続、そして集団的自衛権の行使を禁じた政府解釈の見直し等、日本側の具体的で積極的な努力が必要であることを訴えて来ました。 同時に、米国の国力衰退に伴い、中長期的には米軍の後退傾向は避けられないため、憲法9条改正、空母や原子力潜水艦、核抑止力等の保有、非核三原則の見直し等の「自主防衛」政策も早急に検討していく必要があります。 2012年という危機の時代の到来は、そうした幸福実現党の先見性と実効性のある国防政策に、多くの国民が注目し、期待を寄せる時代の幕開けとも言えるでしょう。 日本の未来の希望は、まさにここにあるのです。(文責・矢内筆勝) 消費税増税が解散総選挙の引き金となるか? 2012.01.04 野田首相が進める消費税増税は、3月の通常国会に向けて進められています。 与野党の協議を求め、自民党と公明党への協力を求める方針ですが、自民党の谷垣総裁と公明党の山口那津男代表は解散総選挙を前提とした与野党協議を求めており、難航は必至です。 与野党協議が失敗に終わった場合を考えて、民主党の輿石東幹事長は民主党単独で消費税増税法案の提出も辞さない発言が出てきています。 野田首相も消費税増税法案が不成立の場合は衆院解散総選挙で民意を問う考えも出しており、国会はますます混迷を極め、ここにきて首相や野党のリーダーからも解散総選挙の可能性が相次いで出てきています。 昨年11月5日に東京日比谷野外音楽堂で開催された「増税が国を滅ぼす!国民集会」(幸福実現党は協賛団体として参加)では、増税に反対する学者から草の根運動の活動家まで幅広く集まり、増税反対の声をあげました。 実行委員長を務めた日本税制改革協議会(JTR)の内山優会長は「11月5日の国民集会が、確実に永田町にも届き、現在の消費税増税による政局の混迷につながっている。その意味で、大変意義があった」と筆者に語ってくれました。 本来ならば増税路線の谷垣禎一自民党総裁ですら、増税のトーンが弱くなってきており、私たちが求めてきた「増税をするなら解散をして民意を問え」と言っているほどです。 前述の内山会長以外にも、東京茶会や生涯現役構想を掲げる草の根運動を展開している方々も、続々と「増税反対」の狼煙をあげ、全国で活動を活発に展開しております。 永田町や霞が関では、反対の声を上げなければ「承認」とみなす風潮があります。 昨年11月には、団体の垣根を越えて国民集会を開催したことは、財務省をはじめとする霞が関にも影響を及ぼし始めているとみて間違いありません。 さもなければ、12月に野田首相を使ってまで新聞の全面広告を打つといった行動には出ません。 さらに、ジャーナリストの須田慎一郎氏によれば、元経産官僚の古賀茂明をはじめとする増税反対論者のテレビ出演をさせない圧力をかけているとのことです(『SAPIO』2012年1月18号参照)。 要するに、幸福実現党が立党以来主張し続けてきた「消費税反対運動」が、着実に影響力を及ぼし始めてきたということです。財務省主導の政治家とマスコミによる「増税翼賛会」を打ち破るのは、やはり国民の声です。 ただ、一点だけ注意すべき点があります。国民運動として野田政権の早期退陣と次の解散総選挙によって政権交代が実現したとしても、増税派が幅を利かすようでは、財務省の思うつぼです。 消費税増税が解散総選挙の引き金になるのは大いに結構ですが、それだけでは不十分です。やはり、自由貿易と減税、少ない規制を実現できる政党と政治家が誕生しなくてはダメなのです。 幸福実現党は、その責務を果たす役割があると同時に、他党にも眠っている自由主義者を巻き込む使命もあるのです。 そこまでいかなくては、国論としての自由主義対国家社会主義の流れに勝利したとは言えません。その意味で、本年は「自由からの繁栄」によって国家社会主義を打ち破る最大のチャンスです。 どうか、今年も幸福実現党が発信する経済政策や諸提言にご期待頂ければ幸いです。(文責・中野雄太) 迫り来る「2012年問題」―自主防衛を急げ! 2012.01.03 2012年は日本を取り巻く主要国トップが一斉に交代する激動の一年になりそうです。日本としては、以下のような各国のトップ交代に関するリスクを認識し、外交・防衛の備えを強化すべきです。 【北朝鮮】金正日総書記の死去に伴い、金正恩氏への権力継承が進み、昨年12月30日、北朝鮮労働党は金正恩氏を人民軍最高司令官に任命。「金正日同志が示した先軍政治(注:軍事優先の国家方針)の道に沿って力強く歩む」と宣言しました。 国際人権擁護団体アムネスティは、金正恩体制強化のために数百人が粛清されていることを報告していますが、金正恩氏の傲慢で権力欲が強く、好戦的な性格は『北朝鮮―終わりの始まり―』の霊言や様々な証言等によって露見しています。 特に、日本が警戒すべきことは、北朝鮮は既に二度、核実験を強行し、「核保有」を自ら認めるに至っていることです。核の小型化に成功していれば、間違いなく、日本全土に届くノドンミサイルに核が搭載されます。 320発ものノドンミサイルが日本に同時に襲来した場合、日本のミサイル防衛(MD)では対応できません。一刻も早く北朝鮮の「先軍政治」を終わらせるべく、日本は日米同盟を基軸とした外交努力を展開すべきです。 【台湾】1月14日投開票の台湾総統選では、再選を目指す中国寄りの国民党・馬英九(ばえいきゅう)総統と民進党初の女性党首・蔡英文(さいえいぶん)主席とが互角の戦いを展開しています。 馬総統は、10年以内に中国との「平和協定」について交渉、締結する可能性を示唆しています。台湾では6割が「対中平和協定を支持」していると報道されていますが、これは民進党が批判しているように危険な協定です。 1951年、チベット政府が中国との間で「チベット平和解放協定」に署名し、中国軍のチベット入りを許可した結果、中国軍が易々とチベットに入り、武力鎮圧を行いました。 馬総統が勝利すれば、チベットと同じく、中国が戦わずして「台湾併合」を成し遂げる可能性が出て来ます。そうなれば台湾海峡は中国の「内海」となり、日本のシーレーンは分断され、日本の生命線が断たれる危険が高くなります。 【ロシア】3月4日にはロシアの大統領選が予定されており、プーチン首相の返り咲きが確実視されています。 プーチン氏は2001年に中国との間で「中露善隣友好協力基本条約」を締結するなど、「反米」を基軸として中国と連携するスタンスを有しています。 中露連携が強化されることは、日本としては、北と南西からの挟撃を受ける可能性が強まり、安全保障上の脅威がより一層強まります。 【アメリカ】アメリカ大統領選挙の焦点は、オバマ氏が再選されるか否かです。オバマ大統領の再選はかなり厳しい状況にあると言われていますが、対する共和党も候補者選びで混迷が続いています。 財政再建に伴う軍事費削減が迫られる中、米軍普天間飛行場の移設問題が契機となって、「在日米軍撤退」を公約に掲げる共和党候補者も出てきており、大統領選を通じて日米同盟のあり方がクローズアップされる可能性も高まっています。 【中国】秋には、第18回中国共産党大会において、胡錦濤国家主席の後継者として、対日強硬派の習近平国家副主席が党総書記に選出される見通しとなっています。 習近平氏は、反日・強硬路線を取った江沢民氏の「子飼い」であり、2009年7月のウイグル大弾圧・虐殺で陣頭指揮を取った猛悪な人物です。ノーベル平和賞をめぐる西側の中国批判に対しても強硬姿勢を示しており、日米との対立が強まる危険が高くなっています。 【韓国】12月19日、韓国大統領選挙が行われます。親米保守の与党ハンナラ党の次期大統領候補は女性の朴槿恵(パク・クネ)元代表でほぼ決まりと言われていますが、同党は李明博(イ・ミョンバク)政権の不人気により支持率が急降下しています。 その結果、親北・左派勢力が影響を持つ野党が政権奪還に成功すれば、北朝鮮が韓国に対して一定の影響力を持つことになり、朝鮮半島情勢が一層、不透明になることは避けられません。 周辺国の政情が不安定さを増す2012年、今こそ、幸福実現党が政権を担い、日本とアジアの平和を守ることが求められています。 幸福実現党は、国民の生命・財産・安全を守るために「日米同盟」を強化し、諸外国との連携により「中国包囲網」を形成しつつ、「自主防衛」体制を迅速に構築して参ります。(文責・黒川白雲) 《国家社会主義》へと邁進する「社会保障と税の一体改革」の危険性 2012.01.02 昨年末12月30日、政府は「社会保障と税の一体改革」の素案を確定、公表しました。(内閣府「社会保障・税一体改革素案」⇒http://p.tl/pC0B) 同素案を精緻に読み込んでいくと、国民に大増税を課し、「国のかたち」を大胆に変質させ、「重税国家」「大きな政府」「国家社会主義」へと向かう一種の「社会主義革命」であることが分かります。 「社会保障と税の一体改革」の先にあるのは国民の富を「税金」として大量に吸い上げ、「富の再配分」を行う「社会主義国家」です。 今回は「社会保障と税の一体改革」について、三つの問題点を提示致します。第一の問題点は「消費税増税」を筆頭に「増税ラッシュ」を図るものであるということです。 「社会保障と税の一体改革」とは、一言で言えば、国民に対する「アメと鞭(ムチ)」です。同素案の前半では「アメ」となる「社会保障制度の持続と充実」を打ち出していますが、政府の本当の狙いは、後半の「鞭(ムチ)」である「大増税」にあります。 消費増税以外にも、所得税や住民税、相続税等の課税強化、地球温暖化対策税(環境税)の創設や金融課税の軽減特例の廃止など、「増税ラッシュ」をかけんとする財務省の強い意志が表れています。 また、素案には「隠れた増税」が至るところに仕組まれています。増税に加え、厚生年金の保険料引き上げや住民税の年少扶養控除の廃止等により、年収500万円世帯の場合、年間20万~30万円の負担増になるとの計算が出ています。(12/31日経) 顔は野田首相ですが、増税路線の手を引くのは財務省。言わば野田政権の裏から手をまわす財務省が「二人羽織」のように手引きしている実態が浮かび上がっています。 「社会保障と税の一体改革」の第二の問題点は「共通番号制度」による国民管理制度にあります。財務省の主眼は本当は「共通番号制度」にあると言われています。 今は、各省庁や自治体等がバラバラに管理されている国民情報を「共通番号制度」の下、統一して管理し、更に銀行・金融機関や医療機関等と情報を連携することで、国家が国民の全資産や些細な金銭の出入りまで把握掌握することができる制度です。 たとえ消費税増税で景気が悪化して税収が減ったとしても、「共通番号制」を機能させれば、パートや副業、アルバイト等の些細な収入であっても、いつでも、あらゆる収入や資産から合法的に税金を巻き上げるシステムが出来上がります。 また、政府素案には「15年度以降の共通番号制の本格的稼動を前提に給付付き税額控除の導入」を目指すとあります。「給付付き税額控除」とは、所得税額から税額控除を行い、所得が低く、控除額が税額を上回る場合、その差額を逆に給付する制度です。 2009年に実施された定額給付金は記憶に新しいところですが、その申請、給付者は、住民基本台帳に記録されている世帯主と外国人登録原票に登録されている人でした。 共通番号制による「給付付き税額控除」が実施された場合、自治体が管理している住民基本台帳と外国人原票がベースとなることが予想され、日本人の血税が「給付付き税額控除」という名目で、職に就いていない外国人に対して不正に給付される可能性が指摘されています。 「社会保障と税の一体改革」の第三の問題点は「国家の肥大化」「大きな政府」をもたらす構造となっていることにあります。 例えば、今回の「社会保障と税の一体改革改革」で、厚生労働省は真っ先に「未来への投資(子ども・子育て支援)の強化と貧困・格差対策の強化」を打ち出しています。(12/30厚生労働省「社会保障・税一体改革で目指す将来像」⇒http://p.tl/JYmb) 「子ども・子育て支援」では、幼稚園・保育所の一体化した「総合施設」をつくることを掲げ、文科省の管轄である幼稚園行政まで入り込んでおり、厚労省のスリム化どころか、「焼け太り」を目指していることは明らかです。 「社会保障と税の一体改革」が成立すれば、省庁は膨大な予算を手に入れ、「サービスの充実」と称して新たな部署を設置、更に人員を増員し、「大きな政府」へと肥大化することは避けられません。 サッチャー元首相以前の「イギリス病」のように、「福祉国家を目指す」と称して、国家がますます仕事を増やし、それが財政を圧迫し、更なる増税が要求され、経済が徐々に疲弊していく悪循環に陥ることになります。 「富の再配分」を盾に取り、国民から税金を吸い取る財務省の正体に、今こそ国民は気付かなくてはなりません。 規制を緩和し、事業を民間に委ねれば、企業の競争原理の中で国民はより良いサービスを受けることができ、そこから雇用も生まれます。 財務省に操られ、「経済成長なき増税路線」を突き進む「社会保障と税に一体改革」は国民を苦しめるものでしかありません。 こうした「国家社会主義」路線の最大の問題点は、ハイエクが指摘しているように、「自由」を侵害し、「隷属への道」に至る危険があることです。 特定の勢力によって「自由」は常に脅かされ続けています。ヒトラーが最も憎んだのは「自由」という言葉でした。だからこそ、「自由」は闘いを通じて、守り、育てていくことが大切なのです。 「国家社会主義」へと向かう野田政権の暴走を食い止めるには、本年の早い時期に野田首相を退陣させ、解散・総選挙に追い込み、民主党を政権の座から引きずり下ろすことが不可欠です。 2012年、幸福実現党は全力で民主党政権を退陣させ、政権獲得を目指して参ります。ご指導ご支援の程、よろしくお願い申し上げます。(文責・佐々木 勝浩) 2012年、日本の分岐点―日本再建に向け、「富の分配」ではなく「富の創造」を! 2012.01.01 新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 野田首相は1月1日付で平成24年の「年頭所感」を発表しました。「社会保障制度の持続可能性を高める必要性」を指摘する一方、「歳出削減と、税収収入の確保」に全力で取り組むと方針を示しました。「力こぶを入れて取り組んでいく」そうです。 さて、昨年末から、消費税増税を巡る民主党内の攻防が激化し、9人が離党届を提出しましたが、今回、注目したいのは「所得税の最高税率を現状の40%から45%に引き上げる」案です。 見直しの理由は、経済格差の是正を図るための「所得再分配機能の回復」とされています。つまり、高額所得者からの税収を増やし、低所得者向けの社会保障サービスを充実させるということです。 しかし、これは大変、危険な見直し案です。人の何倍も働き、長年努力して来た高額所得者を狙った増税は「働く意欲を失わせる」ことに繋がります。社会主義国のように「努力が報われない社会」になります。 その結果、富裕層が、税金の安い香港やシンガポールに移る「資本逃避」が現実となり、一層、税収が下がることでしょう。 実際、米国で「富裕層に対する増税案」に賛成しているといわれる、富豪、著名投資家のウオーレン・バフェット氏も、シンガポールに移住しています。 「所得の少ない人ほど負担感が強くなる消費増税への理解を得るには、富裕層に負担を求める必要がある」として、最高税率の引き上げを指示した野田首相。野田首相の頭にあるのは「富の分配」ばかりです。 消費増税の不満を減らし、支持率や国民世論、選挙を考えての「迎合主義」と言わざるを得ません。 民主主義では、高額所得者も税金を納めていない者も同じ一票です。一万人に一人の富豪から税金をとって、一万人に分配すれば「一票が一万票に化ける」。政治家にとっては、抗しがたい誘惑なのでしょう。 しかし、これはマルクスが『共産党宣言』で打ち出した「強度の累進課税」と発想が同一です。 「強度の累進課税で、高額所得者から財産を取って分配する」――つまり、財産を全部、国家の方に持っていこうとする社会主義的発想が強く見られます。 政府税制調査会が30日にまとめた税制抜本改革案には相続税の最高税率5%引き上げも明記されています。改正が行われれば、相続税の対象になる人が全国民の4.2%から6~7%まで増えると試算されています(ニッセイ基礎研究所調査)。 ここにも、マルクス『共産党宣言』(「相続権の全面廃止」)の強い影響が見られます。 現在、所得税と個人住民税を合わせた個人所得課税の最高税率は50%です。税と所得を折半する「五公五民」となっていますが、最高税率引き上げが実現すれば、高額所得者は課税所得の過半を税で納めることになります。 働いても、働いても、半分以上を税で取り上げる仕組みは、国家による「合法的な略奪」であり、憲法18条の「奴隷的拘束の禁止」に明らかに違反する行為です。 野田増税内閣が突き進んでいるのは、まさしくハイエクが言う「隷属への道」そのものであります。 ハイエクは、たとえ、「共産主義」であろうが、「ファシズム」であろうが、「福祉国家」であろうが、「富の分配」であろうが、その「目的」に関わらず、私有財産を中央集権的に管理統制する「集産主義(collectivism)」という「手段」は同一で、その「手段」こそが「暴政」と「貧困」という、「隷属への道」を生み出すことを指摘しています。 「社会保障と税の一体改革」が「国家社会主義への道」であることを指摘しているのは、幸福実現党だけです。 ※詳細は1月18日、幸福実現党より緊急発刊される『国家社会主義への警鐘~増税から始まる日本の危機~』(大川隆法名誉総裁とついき秀学党首との公開対談)をご覧ください。 松下政経塾で無税国家を学んだはずの野田首相は、「無税国家」を目指した松下幸之助氏の理想とは見事に真逆に進んでいます。 2012年、「税収収入の確保に力こぶを入れて取り組んでいく」のなら、日本を豊かにするための、「富の創造者」の輩出に努力すべきです。 あの、「岩崎弥太郎」を100人輩出する!」という目標でも立てたらいかがでしょうか。 「富の分配」ではなく、「富の創造」への努力こそ、「日本再生に歩み始める最初の年」となるはずです。 野田首相は、「増税に不退転」になるのではなく、「多くの雇用を生み、国富を増やしてくれる人こそ国の宝」と考え、「未来のリーダーを創る」ことに「不退転」であるべきです。 所得税の最高税率を上げていく考え方は、日本を豊かにしていく道とは反対方向に進む道です。 イギリスのサッチャー元首相は「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません」と言い切り、労働党政権が続けてきた「福祉国家路線」を大きく転換。「自由な競争社会」に改革し、イギリスの国力を復活させました。 「世界中の成功者が住みたくなる国」「新しい成功者を続々と輩出する国」――幸福実現党は、そんな豊かで自由な日本にして参ります!(文責・竜の口法子) 激動の2012年――昇る太陽よ、輝け! 2011.12.31 政府・民主党は30日、消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げることを柱とする「社会保障と税の一体改革」の素案を確定しました。 今回、野田首相は、「増税への国民の理解」を得るため、政治家や公務員が「自ら身を切る改革」を行うと宣言。衆院議員定数の80削減や公務員人件費削減、公益法人改革への取り組みを進めると宣言しました。 この事に関し、野党からは「公約違反の消費増税を野田首相自ら決めた。無駄排除などで財源を賄うと国民と約束して政権を獲得した民主党政権の正当性の自己否定だ」等、強い反発が出ており、協議拒否の構えを取っています。(12/30産経) 野田首相は、民主党内における消費増税反対派の勉強会の立ち上げや離党者が続出し、分裂含みであることや、世論の反発を抑えるために、「国会議員定数の削減」と「公務員給与の削減」を付け加えた形です。 しかし、そもそも行財政改革は民主党が政権公約として掲げて来たことであって、それを増税実施の前提条件にするやり方には納得できません。増税の「地ならし」として行財政改革を使おうとしているに過ぎません。 また、復興増税前に、「まず国が身を削る」と宣言していた野田首相は、民主党の最大の支持勢力である労働組合の連合の反対を受け、公務員の給与削減をあきらめ、また、国会議員定数の削減は、先の臨時国会に法案提出すらできませんでした。 こうした経緯を踏まえると、今回、野田首相が宣言した、衆院議員定数の80削減や公務員人件費削減、公益法人改革への取り組みは、国会議員や公務員労組の激しい抵抗を受け、なし崩しになることは目に見えています。 大阪市の橋下徹市長は、次期衆院選について「衆院選は消費税選挙といわれているが、消費税を上げるだけでは対症療法で、国自体は変わらない。国のかたちを変える道州制選挙になる」と発言しており、注目を集めています。 確かに、「二重行政」などの行政の無駄を無くし、「小さな政府」へと国のかたちを見直すことは大事です。しかし、「道州制」や「地域主権」は、外交・防衛、災害救援などの妨げになるため、北朝鮮や中国の脅威が迫っている今、取るべき政策ではありません。 徹底した「行財政改革」を目指すのであれば、幸福実現党が提言しているように、年金制度の抜本的見直し、予算の単年度制の廃止、参議院の廃止、あるいは参議院の「廃法府」化(法律を廃止する機関)にする、不要な省庁の廃止等、大胆なイノベーション、創造的破壊が必要です。 日本には「人・物・金」という経営の三要素が揃っています。「勤勉で誠実で優秀な国民」「世界最高峰の技術や合理化された生産施設」「世界最大の債権・金余り」という強みを有しています。 その強みを最大限に活かすためには、民間企業が最大限に活躍できるように、大胆な「減税」「規制緩和」「金融緩和」等を断行すると共に、バラマキや補助金や保護を撤廃し、「小さな政府」を目指すべきです。 その結果、企業家精神を持った企業、ベンチャーが数多く誕生し、付加価値を創造し、新しい仕事、新しい雇用を生み出していくことで、社会全体が豊かになっていくのです。そのためには、がんじがらめの法律や規制、複雑な税金等を一掃する必要があります。 政府は「社会保障と税の一体改革」の素案を出しましたが、野田政権は「重税国家」「福祉国家」への大きな転換を図ろうとしています。増税は経済的自由の縮小であり、ハイエクが示したように、経済的自由の放棄と全体主義体制、隷属体制は表裏一体です。 2012年、日本はこのまま「重税国家」への道を歩んでいくのか、それとも「自由の大国」への道を歩むのか、大きな分岐点に立っています。 幸福実現党は、野田政権の「国家社会主義への道」とは正反対の「自由の大国」「自由からの繁栄」を掲げています。 日本が国難を突破し、世界の「リーダー国家」となっていくためには「第二の明治維新」が必要です。いや、かつての「明治維新」以上の大胆な改革を成し遂げ、戦後、築きあげて来た様々な政治・経済システムを大胆に見直していく必要があります。 2011年、欧米の低迷が顕著になり、中国はバブル崩壊の予兆を見せ、世界経済は混沌たる時代に入りました。今、日本が世界の「リーダー国家」とならなければ、もはやどの国も世界を救い、導くことはできません。 2012年、国内外の様々な「国難」が予想されていますが、されど、「ピンチはチャンス」でもあります。今こそ、大胆な国家のイノベーションのチャンスです! 昇る太陽よ、輝け!――幸福実現党は2012年、眠れる竜、「臥竜・日本」を目覚めさせ、「新しい国づくり」元年として参ります。(文責・小川俊介) すべてを表示する « Previous 1 … 237 238 239 240 241 … 253 Next »