Home/ 経済 経済 脱原発でエネルギー危機、太陽光・風力は代替エネルギーになりうるか 2014.04.12 文/幸福実現党 宮崎県本部副代表 河野一郎 ◆急な「脱原発」でエネルギー危機の日本 エネルギー自給率4%の日本、「オイルショック」を経験して原子力発電に切り替え、電力総量の30%近くを原発でまかなっていましたが、平成23年の福島原発事故で、一気に脱原発に入り、エネルギー危機の日本となりました。 真夏などの電力ピーク時はギリギリの電力総量で綱渡りのエネルギー事情の日本です。しかもオイルショック以前に逆戻りして火力発電で補っています。そのため旧型の火力発電所もフル活動になっています。 ◆急に脚光を浴びた再生エネルギー 代替エネルギーとして再生エネルギーが脚光を浴びています。様々な再生エネルギーの中で、大規模な電力が可能とされているのが太陽光発電と風力発電です。 再生エネルギーが一気に広がった背景には、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど)によって発電された電気が買い取り対象となった「固定価格買い取り制度」です。電力会社への高めの買い取りを政府が義務付けたことと申請を受けたときの買い取り価格を20年間保証することです。 「固定価格買い取り制度」は電力会社が再生エネルギーを買い取りますが、最終的には賦課金(広く国民が負担すること)として電気料金アップの形で私たち国民が払うことになります。 ◆太陽光発電の長所と短所 太陽光発電は固定価格買い取り制度により、運営が始まった平成24年7月以降、25年末時点で700万キロワット以上になり、原発7基分に相当しています。2011年末では491万キロワットです。 太陽光発電の長所としては、可動部分がなく機械的故障が少ないこと、規模を問わず発電量が一定のため小規模、分散運用に向くこと、発電時に廃棄物や排水・排気・騒音・振動が発生しないこと、出力ピークが昼間電力需要ピークと重なることがあります。 また、需要地に近接でき、送電コストが節約できること、蓄電池利用ができるため非常用電源ともなること、小型製品もあり運搬・異動が楽、設置制限が少なく、屋根や壁面に設置できることなどがあります。 短所としては、発電電力量当たりのコストが他の発電方法より割高であること、夜間発電ができないこと、昼でも太陽が陰ると発電力が大きく変動すること、規模を拡大してもその発電量はそのパネル面積に対して一定(コストメリットは発生します)のためスケールメリットがありません。(風力発電なら規模が拡大すると発電量も増加できます)。影、汚れ、火山灰、降雪等で太陽光が遮断されると出力が落ちます。 原発1基分を太陽光で補うには、東京の山手線の内側と同じ面積をすべて太陽パネルに変えなければなりません。メガソーラーは広い土地が必要ですが、日本は国土も狭く、平野も少ないため、限られた場所でしかできません。 現在では農地の耕作放棄地に太陽光パネルを設置したり、観光地などにメガソーラーを作る流れもできています。ただ、農地を減らしていいのかという問題、また観光地の景観が変わるため地元の反対なども出ています。 ◆風力発電の長所と短所 再生エネルギーの固定価格買い取り制度では、風力発電の買い取り値段がアップして、風力発電が増えるのでないかといわれていました。平成15年度の風力発電は741基で総電力68万キロワットでしたが、平成25年度には1922基で、266万キロワットで原発約3基分弱の発電をしています。 五島列島では、世界初の洋上浮体式風力発電事業が開始されています。巨大な「浮き」でどんな嵐が来ても「起き上がり子法師」と同じ原理で倒れることがないとのことです。海中では下部から3本の鎖が海底に保留されています。発電量は2000キロワットで、地元住民1800世帯分の電気を発電する計画です。 風力発電の長所としては、発電してもごみや二酸化酸素が出ないこと、比較的発電コストが低く、事業化が容易であること、小規模分散型であるため、離島、山奥などで独立電源として活用できること、事故も分散型になるため、被害影響を最小限に止めることができるなどがあります。 短所としては、設置場所の風況により発電の採算性に大きく影響すること、台風、サイクロンなどの強風には弱いこと、騒音被害があること、現時点ではコスト面で法的助成措置が必要、落雷などで故障、メンテナンスにコストがかかることなどがあります。陸上の風力発電より洋上風力発電はコストが1.5~2.6倍、維持・管理費は3.5~3.8倍かかります。 通産省の平成25年度調査では、約300箇所ある風力発電所のうち、6割近くの175風力発電所で事故や落雷などで何らかのトラブルが生じたと報告がありました。 また、風力発電は、洋上が土地取得や騒音問題がない反面、日本の太平洋側は海が深いため設備投資が掛かることや予想される南海トラフ大地震において耐え切れるかどうかの問題もあります。地元の漁場・漁業権とのかかわりも発生し、簡単にはいかないようです。 風力発電で初期投資を回収するためには、設備利用率20%以上必要とされていますが、経産省資源エネルギー庁の調査では、平均施設利用率20.7%です。半分近くは採算ベースギリギリか採算ベース割れになっているということです。自治体のほとんどが初期投資を回収できずにいます。 ◆現段階では原発の代替エネルギーと成りえない再生エネルギー 現在水力発電を除く再生エネルギーは総電力量の2%弱です。 2020年までの脱原発を掲げて取り組んでいるドイツは、再生エネルギーが国内総エネルギーの2割に達しています。しかし、電気料金は原発を止める前の2倍に跳ね上がっています。国民も不満が高まっています。 政府は法改正をして、固定価格買取制度を修正し、太陽光発電が6200万キロワットに達した時点で買い取り対象から外すそうです。 4月1日から消費税が5%から8%に上がりました。原発を止めたため、その消費税アップ分の1.5%に当たる、3.8兆円が燃料費として海外に消えています。化石燃料を購入するために消費税アップの半分が毎年なくなっていくのです。原発を止めなければ発生しなかった燃料費です。 太陽光発電も風力発電も、自然環境に左右される面とコストが高いため安定的電力になれません。現段階では原発の代替エネルギーには程遠く、電力会社の化石燃料購入費増加と再生エネルギーを広げるほど固定価格買い取り制度により賦課金が増え、更なる電気料金のアップは避けられません。 再生エネルギーでは安定的な電力供給ができないため、もし化石燃料が日本に入らなくなった時は、電力不足により日本経済に大打撃を与える可能性があります。 結論は、ただ一つです。一刻も早く原発再開をすることです。現段階においては再生エネルギーでは原発の替わりになることは不可能です。 中国海軍・南海艦隊の大航海 日本の集団的自衛権の議論の遅れ 2014.04.08 文/HS政経塾3期生 森國 英和 ◆自民党内で大きくなる慎重論 安倍政権発足以来、進められてきた集団的自衛権の議論。ここに来て、自民党からの慎重論が目立つ。このままでは、行使容認されたとしても、非常に限定的になる恐れがある。 慎重論の背景の1つには、「政府にだけスポットライトが当たっている」という政権運営への批判があるだろう。党内の国会議員409名の内、大臣や副大臣、政務官等の政府要職に就くのは70余名のみ。選挙に向けた実績作りに焦る一部の議員の不満が募っているのだ。 もう1つには、最近の世論調査の結果がある。「憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認」という首相の手法に賛同したのは、保守系・産経新聞でも29.5%(4月1日)、読売新聞では27%(3月15日)、NHKでは17%(2014年3月)と、低い数値に留まっている。このまま進めば、世論からの強い抵抗が起こるとの懸念が広がっていると思われる。 どちらにせよ自民党は、国民への説明と説得に集中するべきだ。「集団的自衛権の行使がなぜ必要か、なぜ認められるか」の議論は、既に尽くされた。もはや逡巡する時期ではない。 ◆今年に入ってからの中国海軍の遠洋パトロール 国外に目を向けても、集団的自衛権の行使容認は待ったなしだ。中国海軍の軍事的脅威がますます大きくなっているという事実を直視する必要がある。 ここで注目したいのは、1月20日から2月11日にかけての中国海軍の動きだ。中国・明王朝の武将・鄭和を彷彿させる「南方大航海」を行ったのは、中国海軍南海艦隊の戦闘即応戦隊。1隻の揚陸艦と2隻の駆逐艦の計3隻(おそらく潜水艦1隻も随行)を組んで、東南アジア・西太平洋地域を大きく反時計回りに周回した。 23日間に及ぶ大航海を振り返ると、中国南部・三亜を出港した3隻はまず、1974年にベトナムから強奪したパラセル(西沙)諸島の周辺海域をパトロールした。1月26日には、マレーシア沖50㎞にあり、南シナ海の南端のジェームズ礁にまで南進。わざわざ他国の領域内で「主権宣誓活動」を執り行い、領土主権を守る決意を示した。 さらに南進し、1月29日にはインドネシアのスンダ海峡を通過してインド洋に出た後、中国海軍としてインド洋上では初めてとなる軍事演習を行った。そして、インドネシアのジャワ島南部沖を航行し、ロンボク海峡を通り、西太平洋のフィリピン沖に進んだ。2月3日には、その海域で実弾射撃訓練を実施。 最後は、フィリピン北岸・台湾南部沖のパシー海峡を通過して、中国に帰港した。 ◆今回の中国海軍の航路は、日本のシーレーン全てを覆っている この遠洋航海は、国際条約・慣習法に抵触していなかったが、中国との領土争いに悩む東南アジア・オセアニアの当事国のみならず、日本にも大きな衝撃を与えた。というのも、この航路は全て、日本のシーレーンに関係しているからだ。 欧州や中東からの輸送船のほとんどは、ペルシャ湾、インド洋からマラッカ海峡を抜け、南シナ海を経由して日本に寄港する。万が一、このルートが通行できなくなった際には、「スンダ海峡から南シナ海に入る航路」か「ロンボク海峡を通り、フィリピン沖西太平洋を航行する航路」を海運会社は採ることになる。しかし、今回の中国海軍の3隻の大航海は、現在のシーレーンのみならず、後者の迂回路にも重なっており、いずれも安全な航路でなくなる可能性が暗示されている。 ◆東南アジア・西太平洋の安全=日本の安全 そのような国際状況において、日本で集団的自衛権の慎重論が大きくなっていることには驚きを禁じ得ない。自民党という巨大政党をまとめることは難しいのだろうが、最近の慎重論にはこのような危機感が欠けている。 今の日本に必要なのは、「東南アジアや西太平洋の危険が日本の安全保障に直結する」という危機感だ。台湾やベトナム、フィリピン、マレーシア、オーストラリア近海が中国に侵されることになれば、シーレーン危機に端を発して、日本本土の安全にも影響を与える。その事実に基づいて、集団的自衛権の行使の内容を具体化する必要がある。 逆に、東南アジアやオセアニア諸国も、日本が集団的自衛権を十分に行使できないままでは、真の連携深化を描くことはできない。 今後中国の海洋進出の脅威が顕在化するにつれ、ベトナムやフィリピン、オーストラリアからの日本待望論が大きくなるだろうが、日本は早く、そのような平和を愛する友好国の期待に応えられる器にならなければならない。 中国の「海洋戦略」と日本の「尖閣防御」 2014.04.05 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆海を「面」で見ている中国 4月5日付、『毎日新聞』は、一面で「中国政府が南シナ海の防空識別圏の設定を見送る方針」であることを報じました。中国政府内でも東シナ海での防空識別圏の設定は拙速だったとの批判もあり、南シナ海での防空識別圏の設定を見送った形です。 中国は、東シナ海での防空識別圏の設定の際も、自国が設定した防空識別圏を飛行する際は、中国へ飛行計画を提出することを義務づけ、従わない場合は、航空機へ防御的措置をとると主張していました。 最近の中国は軍事力にものを言わせ、「口先だけ」で他国の領土を奪おうとしています。日本の領土である尖閣諸島の上空に防空識別圏を設定したのも、一発の弾を撃つことなく尖閣諸島を奪おうとした意図があるためです。 しかし国際的には防空識別圏を飛行する際に飛行計画を提出する慣例はなく、中国は日米韓や欧州連合(EU)からも「航空の自由に反する」との批判を受けました。中国の野心を封じるためには、国際世論を味方につけることが一つのカギです。 また、ここで注目すべきは、海域を「面」として支配しようとする中国の海洋戦略です。東シナ海の海洋調査、ガス田開発、中国漁船、中国公船を航行させ海域を「面」で抑えようとする戦略です。まさに防空識別圏の設定も「面」で支配する戦略でした。 ◆海を「点」でしか見ていない日本 ところが、日本は海を「点」でしか見ていません。 2010年9月、尖閣海域で起きた中国漁船衝突事件の際に、日本国民は大きな関心を寄せ、当時石原知事の呼びかけで尖閣諸島を購入するための多額のお金も集まりました。 「喉元過ぎれば熱さ忘れる」ではありませんが、当時の尖閣諸島への国民の関心、危機感は、どこにいってしまったのでしょうか。 その後、野田政権が尖閣諸島を国有化しましたが、日本の漁船が尖閣諸島に近づかないよう監視しています。現在は、増加する中国の公船や中国漁船を海上保安庁の巡視船が追い払っているだけです。日本がやっているのはその場限りの「防御」です。 中国は、前述のように海洋を海洋調査やガス田開発などの「面」で支配しようとしています。さらに中国当局は漁船にGPSを渡し一隻一隻まで管理して、命令一つでいつでも尖閣海域で漁業をさせる体制が出来ています。 これが「面」で支配する中国の「海洋戦略」です。大量の漁船が押し寄せれば、海保の巡視船も対応できなくなり、漁船は民間船であるため自衛隊も手を出すことはできません。その間を縫って尖閣に中国漁船が近づき、上陸される可能性もあります。 現在の日本に「海洋戦略」はなく、あるのは「防御」だけです。自衛隊も「島嶼防衛」として、「島を占領されたらどうやって取り返すか」の訓練はおこなっていますが、本当に考えるべきは、「尖閣諸島を取られないようにする戦略」です。 そのためには尖閣諸島という島をどうやって守るかという「点」の発想ではなく、海洋を「面」としてとらえる発想、すなわち「海洋戦略」が必要です。 ◆「海洋戦略」を持て 具体的には、尖閣諸島に公務員を常駐させ、そこを拠点に尖閣海域の海洋調査や日本漁船の漁業も活発化させ、海保の巡視船を強化、自衛隊との連携をスムーズにして海防を強化することです。つまり海洋資源開発を活発化させることで「面」として海洋を管理するわけです。 つまり、領海に入り込もうとする中国の公船や漁船を追い出すという「点」としての対応からの転換です。そのためには、日本国民自身が「喉元過ぎれば熱さ忘れる」発想ではなく、常に尖閣諸島に関心を示し、国は尖閣で活発な漁業を推進し、海洋資源の開発に乗り出すことが大切です。 「点」の防御から「面」の海洋戦略への発想の転換こそが、真の意味で尖閣防衛につながります。こうした海洋防衛からは、経済効果も生れるのです。 日本独自の防衛産業の哲学を築こう-「防衛装備移転三原則」閣議決定を受けて 2014.04.03 文/HS政経塾部長 兼 政務本部部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆「防衛装備移転三原則」が閣議決定 4月1日、武器輸出に関する新しいルール「防衛装備移転三原則」(新原則)が閣議決定されました。これにより日本は、防衛力強化と経済活性化を同時に推進することが期待されます。 従来の武器輸出三原則は、1967年に定められました。 その内容は、「共産圏」「国連の禁輸国」「紛争当事国かその恐れがある国」への輸出を禁じた上に、それ以外の地域も「輸出を慎む」とし(4/2日経4面)、日米のミサイル防衛や、次世代戦闘機のF35の共同開発などの21件を例外として認めているのみで、日本の武器の共同開発・移転の裁量はほとんどない状況です。 ◆新原則のポイント 今回の新原則のポイントは、北朝鮮などの国連安保理決議で武器輸出を禁じた12カ国は禁輸ですが、日本の平和貢献の積極的推進や、安全保障の強化に繋がると判断できる場合は、国家安全保障会議(NSC)等の審査を経て、輸出を認めることになりました。輸出した装備品については、年次報告で情報公開することになっています。 今回の新原則には、大きく3つの意義があると考えられます。 1.日本の国際社会における貢献 新原則の下、防衛装備の開発を同盟国や友好国と進められるようになりました。 海上自衛隊の救難飛行艇US-2の輸出に向けたインドとの政府間協議や、オーストラリアとの潜水艦技術の協力の模索など、日本政府が主体的に、国益に適うか否かを判断して決められます。 「日本が輸出した武器が国際紛争に使われ、紛争を助長しかねない。」という新原則に否定的な意見(4/3毎日5面社説)もありますが、日本ほどの影響力を持つ国が、何ら判断を行わず、「他国とは関わらないこと」が平和主義なのでしょうか? 東シナ海においては日本が、南シナ海ではASEAN諸国が、中国の軍事的拡張により脅威を受けています。今後ベトナム、フィリピンやインドとの連携を深めていくことは、エネルギー資源の輸送路(シーレーン)防衛を強化し、日本のみならず東アジアに秩序と平和をもたらすことに貢献できます。 2.防衛産業の競争力が高まる 武器の共同開発を進めることで、研究費の分担や、輸出が進むことで装備品の製造単価の抑制が期待できます。軍事技術の維持には莫大なコストがかかり、厳しい各国政府の財政事情を考えると、自国のみでは技術の維持すらままならなくなる状況です。事実、欧米諸国では、積極的に共同開発を進めており、これは世界のトレンドにもなっています。 今後、日本はフランスと防衛装備品の共同開発する分野の選定作業に入ることが予定されており、こうした動きはさらに増えていくと予想されます。ようやく防衛技術開発の国際基準の土俵に上がることになるのです。 3.新産業輩出への貢献 経済特区を定めるなどの施策は打たれていますが、これから安倍首相の経済成長戦略が軌道に乗って、消費増税の反動を乗り切れるのでしょうか? 実は、防衛産業の活性化には、経済を牽引する可能性があります。そのキーワードとなるのが「デュアルユース」です。 「デュアルユース」とは、民生分野と軍事分野の両方に利用できる技術のことです。今、私たちが当たり前のように使用としているインターネットやGPSも、軍事技術から生まれたものです。 軍事研究から生まれた有望な技術を、戦略的に事業化している国としてイスラエルが挙げられます。同国は、科学技術省が中心となって、有望な技術をビジネスにするベンチャー企業家を幅広く支援しています。 グーグルなどのグローバル企業がこぞって、イスラエルのハイテク産業を買収しようと熱い視線を送り続けていることからも、イスラエルのイノベーション政策には学ぶべき点は多いと思われます。 日本での防衛産業の生産額は現在、約1.6兆円ですが、世界の防衛産業の市場規模は40兆円であり(4/2日経4面)、防衛産業の活性化を、日本経済の成長に繋げるべきです。 ◆日本独自の防衛産業の哲学を築こう 今回閣議決定された、「防衛装備移転三原則」にも課題はあります。直接、戦闘に使う戦車、戦闘機などの完成品の輸出は想定外となっており、「戦闘機の部品は良くて完成品を排除することは整合性に欠ける」という指摘もあり(4/3産経2面社説)、運用面の議論は今後も深める必要はあります。 しかし、一方で大きな可能性もあります。 今回の新原則を通じて、武器輸出に受身だった日本が、主体的に国益に基づいて判断し、独自の防衛産業の哲学を築く一歩とできるかもしれません。「地球すべての平和と発展・繁栄」にこうやって貢献するのだと、隣国に示すくらいの気概とビジョンを、日本は持つべきではないでしょうか。 岐路に立つ台湾から現地レポート―立法院占拠は何を守ろうとしているのか― 2014.04.02 岐路に立つ台湾から現地レポート―立法院占拠は何を守ろうとしているのか― 文/HS政経塾1期生 兵庫本部副代表 湊 侑子 ◆台湾の現状報告 3月18日から、台湾の立法府(国会)は学生たちが押し入り、そのまま占拠が続いています。30日には、総統府前での大規模なデモが開催され、集まるように呼びかけた10万人に対して、主催者発表50万人(警察発表11万人)もの人が集まりました。 当日は駅から道路まで人が溢れかえり、現場まではおしくら饅頭状態。総統府の近くの中正記念堂などの大型記念施設も開放されました。 国民党の密室作業(中国語では黒箱作業)による協定の締結に反対することを表明するために、人々は黒い服を着用。 また、今回の向日葵革命(中国語で太陽花学運)にちなんで、向日葵を持ち、「反服貿(サービス貿易協定反対)」のスローガンのはちまきを巻いて集まりました。 日本でもこの運動についての報道はされましたが、問題の本質が分かりにくいものばかりでした。そのため“安保闘争の学生運動と同じようなものだ”と考える人が出る一方で、“警察が強制力を働かせることで、天安門事件のようになるのではないか”という行き過ぎた予測もありました。 ただ私が現地で見聞きした限りはどちらも違い、その本質は「台湾人一人ひとりが自分に、未来はどうあるべきか問いかけるきっかけ」であるように思われました。 ◆今回の問題は中国・台湾間での「サービス貿易協定」 今回台湾で反対されているのは、中台間で締結され、その承認をめぐって与党が審議を中断した「サービス貿易協定」という協定です。 これは、2010年に中台間で発行された「経済協力枠組み協定(ECFA)」の中の柱の一つです。お互いに経済交流を進めるためのもので、中国側は80項目、台湾側は64項目の業種を開放します。なぜ大きな反発を受けているのでしょうか。 ◆「4つ」の理由で反対される「サービス貿易協定」 理由の一つ目は手続き論です。 国民党と中国が密室で協定を進めてきたこと、「条文を一つずつ審議する」との約束を破って一括で審議をしたこと、30秒(15秒または3分ともいわれる)で審議完成としたことに腹を立てています。 取材では、学生たちは内容は深くは分からないが、政府のやり方に不審があると言っていました。 二つ目は中小企業の雇用の喪失論です。 台湾のサービス業の85%が5人以下の零細企業です。そのため、中国の大手資本が入ってきた場合、簡単につぶされてしまうことに恐れを抱き、運輸業・クリーニング業・資源回収業・美容散髪業などが反対しています。 実際に、サービス業に携わる人たちはグループを組み、反対活動を行っていました。 三つ目は中国人の大量流入論です。 この協定により、中国企業は台湾で20万ドル以上(約2000万円)以上投資すれば、2人が経営者として台湾に技術移民することができるようになります。さらに50万ドルを加えれば人数枠が増え、最大7人まで可能です。 これは、他国の技術移民の条件(例:アメリカ 50万ドル以上)に比べてかなり易しく、中国人が増加することを不安視する声が聞かれました。 そして四つ目は自由の弾圧論です。 台湾は今回の協定で、平面媒体広告や印刷業を開放します。もしも中国が台湾の印刷関係を抑えた場合、共産党が気に食わない思想は印刷されません。出版もできず、言論支配が行われるようになります。 インターネット業も解放されますが、台湾人の個人情報や戸籍データが中国側に漏らされ管理されるという危険性があります。 中国共産党から見れば、台湾を併合するには、他は全部捨ててでもこの部分さえ押さえたら成功だと考えるはずです。実際にこの点を指摘する台湾人も数多く存在しました。 大きくはこのような理由から「反服貿」が叫ばれるのです。 ◆「中国の一部にはなりたくはない」 そして、反対の理由を一言でいうならば、協定の相手が「中国」であるということです。ある若者はこういいました。 「この協定の相手が、ヨーロッパ、アメリカ、日本の場合はかまわなかった。でも中国だから反対した。」 台湾と中国はお互いに国として認め合っていないため、国際法が適用されません。そのため、世界で唯一の“両岸関係”という名称で呼び合っています。 両岸関係には、世界の前例がありませんし、ルールも定められていません。監視する組織も国もありません。つまり、両岸関係においては国の力の強弱に基づき、いくらでもやりたいようにできるようです。 中国は大で、台湾は小です。そのため、政権が妥協したり相手国のいいなりになった場合、一つの協定が台湾を滅ぼすことも可能なのです。 学生たちはこのことに気づき、政治家や大人が動かないならば自分たちがやるしかないと立法院占拠に動きました。 学生たちの要求は、すべての協定を監督する条例を定めること、開かれた会議を行うこと、そして今回の協定を撤回することです。 ある大人は言っていました。 「今回の学生運動がなければ、この協定の内容まで詳しく知ることはなかった」「この内容を知ってはじめて、このままだと中国に飲み込まれるかもしれないと思った」 そして、全員が口をそろえて言います。「中国の一部にはなりたくない」と。 台湾の問題は、経済と主権が一体化しており、どちらかをあげるとどちらかが沈むところにあります。この問題を解決できず、バランスを取ることでここまで生き残ってきましたが、この問題に答えを出さなければならない時期にきました。 台湾はもともと国民党の一党独裁体制でありましたが、一党独裁と戒厳令を廃止した後、李登輝という偉大なリーダーを中心として、直接選挙制度を導入、複数政党制を選びました。 彼らにとっての自由とは、他国に押し付けられた価値観ではなく、自発的に内部から湧き出てきたものでした。自由と民主主義の大切さを国民が身をもって知っており、守ろうとしているのです。 馬英九は中国共産党の圧力を受け、協定を撤回するつもりはないといいます。 日本の政治家は、世界でもっとも親日国である台湾の状況を見て見ぬふりをしていますが、国として声明を出すべきです。その声明は、自由と民主主義を守る方向へと台湾が向かうように後押しするものであるべきです。 今後、台湾がどのような選択を行うのか。私たちはそれを見守りつつ、最大限、自由の国台湾を支援したいと考えます。 真なる財政再建への道 ~財政規律至上主義の愚~ 2014.04.01 文/幸福実現党岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆麻生財務大臣の本音 4月1日よりいよいよ消費税が8%に増税されました。 麻生財務大臣は、消費税の8%への引き上げについて1日の閣議後会見で、駆け込み需要の反動減など、景気の動向に関しては「この数カ月間が正念場」とした上で、「(消費税率が)10%になれるような経済情勢・景気というものを今年度4月~6月期以降に作り上げておく必要がある」と消費税率10%に向けた環境整備の必要性を訴えました。(ANNニュース4/1) 麻生財務大臣は図らずも本音を吐露しました。それは、来年10月から予定されている消費税10%への増税が出来るための条件整備として、景気対策を打つというのです。 今回の消費増税の決断の根拠となった昨年4~6月期の実質成長率の数値も、財務官僚が公共投資の集中的な発注で人為的に作ったものと言われています。(ザ・リバティー5月号 田村秀男氏インタビュー「消費増税は愚策 アベノミクスは日本再生ビジョンを示せ」) このように政府の「増税ありき」のむき出しの情念は、どこから生まれているのでしょうか。 ◆財政規律至上主義の愚 その一つとして、財政規律至上主義とでもいうべき「国の財政が一番大事。国の財政さえ健全なら日本は大丈夫」という考え方があるのではないでしょうか。 国家財政が破綻したら元も子もない、国民生活も破綻するということです。 土居丈朗慶大経済学部教授等を起草者として、財政制度等審議会より昨年11月末、麻生財務大臣に対し「平成26年度予算の編成等に関する建議」が提出されました。 この建議書が、現在の財政運営を規定しています。この建議では、財政健全化を着実に進めるに当たっては、いたずらに自然増収に期待するべきではない。 我が国の財政の現状では、歳出削減と増税による歳入改革の両方を実行しなければならず、経済成長のみで財政健全化を実現させることは不可能と認識しなければならないと結論付けています。 幸福実現党が訴えている「経済成長による税収増」で財政健全化を図るという考えを「不可能」と否定しています。 この考えの違いは、究極的には、国の財政を第一とみるか、民間企業の経営を第一とみるかの違いといえます。これはすなわち大きな政府をとるか、小さな政府をとるかの違いでもあります。 国を優先した場合、増税で民間が苦しんでも財政規律を守らなければならないという考えになります。民間を優先した場合、減税で民間を富ませ、民間の富の創造・蓄積により国の財政も豊かになるという考えになります。 ◆全企業黒字化による財政再建 幸福実現党は、国家の繁栄のためにこそ、民間の富の創造、蓄積が大切と考えます。それが小さな政府を目指すということの意味でもあります。 幸福実現党大川隆法総裁は、幸福の科学グループ創始者兼総裁でもありますが、来年開学を予定している幸福の科学大学に経営成功学部を創設する予定です。 現在の経営学の成果は、7割以上の赤字企業の存在です。これが意味するところは、現在の経営学は「節税学」あるいは「脱税学」である可能性が極めて高いということであります。 よって幸福の科学大学経営成功学部では、10割の企業が黒字体質になる方法を学問化することを目的とします。 これは、わが国の法人税収の飛躍的増大への道でもあります。増税ではなく、企業の黒字化、発展による税収増への道です。 今、必要なのは、明るい未来展望であります。未来展望があれば、人々の投資意欲は高まります。それがデフレ脱却への真の道筋です。 財政規律至上主義者は、わかり易くいえば「経理屋さん」の目線であり、未来志向の企画提案を予算がないとして潰す役回りであります。 幸福実現党は、新しい学問成果を果敢に政策に取り入れ、未来を切り開いていく所存であります。国家の発展は、民間の発展なくしてあり得ないのであります。 デフレから未だ完全に脱却していない現在、消費増税を始めとする社会保険料アップ、光熱費アップ、等々国民負担が急速に増大しています。これは民間の発展を阻害するマイナス要因でしかありません。 民間の収支の改善をこそ政府は優先すべきです。さすれば、国の財政も必ず再建されるのです。 ※参考文献 「経営成功学とは何か」 大川隆法著 「日本を救うもう一つの中国包囲網」~アメリカと中国の新しい関係に備えて~ 2014.03.29 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆アメリカと中国における「通貨同盟」 アメリカ・ワシントン情勢に詳しい日高義樹氏の新著『アメリカの大変化を知らない日本人(PHP研究所)』第1章において「アメリカと中国の間に通貨同盟が成立した」と日本人にとって驚くべき事実が明らかになっております。 要するに、人民元が安いレートでドルとペッグされ、人民元がドルによって国際通貨としての価値を保証されたことで、天然資源等を海外から大量に輸入している中国にとって望ましい状況が到来したと言えます。 この背景には、巨額の財政赤字に苦しむアメリカの姿があり、ドルを基軸通貨として維持するために中国に対してとったぎりぎりの妥協策であったようです。 一方、ドルも人民元の持つ将来性によって保障されたことや、新しい予算削減法などによって急速に財政赤字が減ったことで、ドルは完全に復権し、景気の回復や株価及び債権の値上がりを呼び込み、アメリカにおいて新しい経済環境が出来つつあると日高氏は見ております。 ◆アメリカの極東外交における「複眼思考」 実質的な米中の通貨同盟の成立によって、「日米安保体制」VS「中国の覇権主義」という一面的な見方は出来なくなり、日本にとって大きな変化を迎えつつあることが予想されます。 また、こうした通貨同盟を背景に、中国は人民元安という状況を維持し、安い製品をアメリカや日本、東南アジアへと売り込める体制を手にしたことで、本来は「経済的中国包囲網」であったはずのTPP(環太平洋パートナーシップ)が有名無実化する恐れも出てきたともいえます。 もちろん、軍事的にはアメリカと中国は対峙関係にあり、現時点で日米安保体制を破棄するなどということは今までの日米関係から考え難いことではあります。 しかし、アメリカはこの極東情勢において「日本との軍事同盟」、そして「中国との通貨同盟」という複眼思考で臨みつつあることは確かです。 そして、現在のアメリカの経済状況からすれば、通貨同盟に力を入れざるを得ず、これからの情勢次第では日本の安全保障体制の舵取りは極めて難しくなってくると考えられます。 ◆中国の海洋進出によって脅かされる日本のエネルギー安全保障 現に、2015年から本格的に動き出す沖縄海兵隊のグアム移転、また在韓米軍も2015年12月には削減される見込みで、「アジア重視」を堅持する国防戦略を採りながらも、アメリカは極東から軍事力を引き始めることになります。 その際、安全保障上日本にとって最も大きな懸念としてまず生じるのは、中国海軍によるシーレーン封鎖によるエネルギー確保の問題であります。 日本は長年、原油の大半をシーレーンリスクを負う中東に依存してきた経緯があり、最近では輸入先の多様化により比率は下がっているものの、原発稼働ゼロの影響で中東への絶対的な依存度は高まっているといえます。 戦前の歴史を振り返っても、日本が石油の重要性を見抜けなかった一方、アメリカによる石油の対日禁輸、そして第2次大戦が始まってからは「タンカーを沈めることを潜水艦の最優先目標とせよ」という命令があったくらい、アメリカによって徹底的に石油の輸入を封じられ、エネルギー資源の軽視によって敗北したといっても過言ではありません。 今こそエネルギーの自活は国家存続の肝であるという前提に立ち、日本にとって唯一の自活できるエネルギー資源と言ってもよい原子力発電の再稼働を急ぎ、海外へのエネルギー依存度を減らすことです。 また、クリミア併合によってアメリカやEUから経済制裁を受けているロシアに対しても、欧米諸国との歩調を合わせつつも、近年関係を深めてきたロシアと資源分野での連携を更に強め、シーレーンリスクを負わないエネルギー確保を目指すべきです。 ◆日本が考えるべき「第二の中国包囲網」 またロシア同様、日本が更なる関係の深化を図るべき国の一つとしてインドが挙げられます。 昨年、日本の天皇皇后両陛下が53年ぶりとなるインドへの歴史的訪問を果たしたことは記憶に新しいですが、この10年のシン政権において、インドと日本は緊密な戦略的連携を築いてきました。 この背景にはアジアにおける両国の最大のライバルである中国が、経済的にも軍事的にも力を増してきた事実があり、特に海洋安全保障における協力体制の更なる深化が検討されています。 冒頭で紹介した「米中通貨同盟」の成立など、これからの国際社会はより複雑化する様相を呈しております。 日本外交も「複眼思考」を持ち、TPPによるアメリカ主導の「中国包囲網」とは一線を画した、日印露による「第2の中国包囲網」を機能させ、日本のエネルギー安保、海洋安保をより強化するべきです。 日本のマスコミを揺るがす消費増税について 2014.03.28 文/政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆4月1日の消費増税が近づき、日本のマスコミでも特集開始 あと3日で消費増税が始まります。日本のマスコミもここに来て突如、特集を組んで増税後の具体的な値上がりについて報道するようになりました。 本来であれば、昨年の9月から10月にかけて、安倍総理が決断する時期に報道しなければならないはずです。しかし当時は、アベノミクスの影響として好況であり、増税やむなし、という論調でありました。 一方、海外のメディアでは昨年からすでに核心をついた報道が行われています。2013年9月13日のイギリスの経済紙「Financial Times」では、次の見出しで報道されました。 「安倍首相の戦略は1997年の消費増税の悪い記憶を思い出させる」 「消費増税により消費が減退し、最近の景気回復は止まってしまうのか」 (いずれも原文は英語) さらに2013年9月16日「International Herald Tribune」では、 「経済の専門家、増税計画が日本の経済成長を止めるのではと懸念」 「消費増税が個人消費の盛り上がりを潰してしまうのではないかと彼ら(専門家)は述べている」(いずれも原文は英語) との見出しで「安倍総理の増税の決断が最悪のタイミングであり、日本の景気回復の根幹を崩しかねない」と報じています。 海外では当たり前のように行われてきたこのような議論が、日本国内ではほとんどなされなかった事が残念です。 ◆家計支出の削減はどこから? 昨年10月、安倍総理が「消費増税」の決断をしてからもマスコミは相変わらず「アベノミクス」による経済成長に焦点を当ててきました。 残念ながら、景気は今年に入ってから、その勢いに陰りが出ており、日経平均株価も年初から比較すると下落の傾向性が止まらない状況です。 来週からは増税が始まるのですが、すでに消費景気の冷え込みが見え始めています。外食、自動販売機、切手等々、日常のあらゆる暮らしの中に増税が影響してきます。 今回の増税には「軽減項目」はないので、当然その中に「新聞紙」も入ります。 確認したところでは、大手新聞も、消費増税をきっかけとして値上げに踏み切ります。朝日新聞は、宅配の新聞に限り3,925円から4,037円へと110円の値上げとなるほか、中日新聞は、駅売りの販売価格を110円から130円へと20年ぶりの値上げとなります。 危機感を持っている消費者はすでに家計の防衛に入り、可能な支出の削減に入っているようですが、4月以降さらなる削減として、上記に掲げた新聞購読料も入る可能性があり、新聞社にとって経営危機が訪れようとしています。 新聞社自身が分かっているとおり、長期デフレ下の中での値上げということは販売上、極めて厳しいのです。 マスコミは本来、安倍総理が決断する前までに、経済に及ぼす影響をしっかりと伝えなければならなかったのです。それがこの時期、自らの身に及ぶことになりました。 ◆もう一つの動き「マイナンバー法」に要注意 また、消費増税に関連して、「マイナンバー法」の動向についても注目しなければなりません。 去る3月18日の日経新聞1面によると、政府は預金口座にマイナンバーの登録を義務付ける方向で銀行界との調整に入っています。 「脱税、マネーロンダリングを防止する」という大義名分はもっともに聞こえますが、財務省はこの他に、「国家が個人財産を管理する」ことも一つの目的として意図しているとも言え、注意が必要です。 これは、消費増税の隠された目的でもある「国家社会主義」への道にも大きく関係しています。このような動きが着々と進められていることについて、広範囲に報道されていませんが、注意深くしなければなりません。 ◆社会保障に使われる保障はない また、政府・自民党や民主党等は「増える社会保障費のために増税しなければならない」と主張していますが、現在の議論を見る限り、本当に消費増税分が社会保障費に充てられるかははっきりと決まっていません。 そうであれば、「福祉目的税」となるべきなのですが、増税分の支出について、はっきりと社会保障費として規定されているわけではないこともお伝えいたします。 ◆日銀は「2%成長」を忘れたのか 昨年は、日銀の「異次元緩和」なる金融緩和の結果、株価の上昇と消費景気の拡大、さらには2020年東京オリンピックの開催決定などの要素が重なり好況を感じさせる一年でありました。 その立役者であった黒田日銀総裁は、就任直後の意気込みは大変強く、実質GDP「2%成長」を掲げ、日本経済も活気を持つようになりました。 しかし昨年9月、消費増税の議論に関して、財務省寄りの発言を行ってからはやや存在感が薄くなり、そして、本当に2%成長を目指そうとしているのか、疑問に感じられるようになりました。 それに関連して、先日の日銀金融政策決定会合後の記者会見で「現在の失業率3.7%は完全雇用に極めて近い」と発言し、日本経済が安定しているとの認識を示しました。しかし、特に地方においては、雇用は地域の最重要課題の一つとして取り上げられています。 数字以上の厳しい実態がある中で、日銀の考えが本当に実態に即しているものなのか、大きな疑問が残ります。 かつて民主党政権時代、まじめに「増税によって景気がよくなる」と言った首相がいました。 現在の日銀総裁について、まさか「増税によってGDP2%が達成できる」と考えてはいないとは思いますが、いずれにしても今後の日本経済について危機感が薄いことは事実です。 ◆鹿児島補選でも消費増税の是非が争点に この消費増税の是非については、来る4月15日告示の衆院鹿児島2区補選でも大きな争点となることは間違いありません。 消費増税施行後の初の国政選挙として、国民がどのような判断をするのか、この結果が注目されるところです。 幸福実現党は、今後も一貫して消費増税反対を掲げて、がんばってまいります! 中国から祖国を守る台湾学生の勇気! 2014.03.26 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆台湾の学生が、中台協定に反発 中台間で昨年締結された「サービス貿易協定」の撤回を要求する台湾の学生らが、23日に立法院(国会)を占拠し、数百メートル離れた行政院(内閣)にも突入、警察に強制排除される事態に発展しました。(読売3/25) 朝日新聞では、「台湾の警察が24日未明に、行政院に突入した学生や市民らを約5時間かけて強制排除、警官隊がこん棒や盾で市民らを殴る場面もあり、現場は混乱。市民や警官に100人余りのけが人が出た」と報じました。 さらに「行政院への突入は立法院の周辺にいた学生が独自に呼びかけたもので、立法院の議場内の学生は占拠を続けている。台湾大学などの学生会は警察の強制排除を『暴力による鎮圧』と批判し、授業をボイコットするよう呼びかけた」と報じています。 朝日新聞を読む限りでは、学生が暴徒のように報じられ、なぜこのような行動に出たのかの詳しい情報が抜け落ちています。 ◆学生の反発の理由 学生の「貿易協定」反対の不満が爆発し、立法院議場を占拠した理由は、3月17日、立法院で「貿易協定」の議論が白熱し、「3カ月審議して立法院として反対の結論を出せなかった場合には審議終了として、行政院(政府)が当初提案の通りに手続きを進めることができる」という規定のもとに「審議終了」を宣言したからです。 (サーチナ3・24 http://news.searchina.net/id/1527741) 読売新聞では、学生の反発の理由を以下のように報じています。 「学生らが法を犯して実力行使に訴える背景には、域内総生産(GDP)の7割を占める台湾のサービス産業が規制緩和されることで、台湾が経済的に中国にのみ込まれるとの不安感が高まったからだ」(読売3/25) そして学生は、「警察が動かなければ、我々も動かないぞ」「民主主義を守り、サービス貿易を撤回しろ」と訴えていると報じています。 ついに学生の占拠から一週間たった3月25日、馬英九総統が学生の代表を総統府に招き対話をする考えを示しました。今後の動向に注視したいと思います。 一方で中国政府は、台湾側に立法院の占拠問題が「適切な解決」を得られない場合は、中国の対台湾政策トップの訪台を無期限に延長すると伝えています。(読売3/26) では、中国はどんな意図を持って台湾に接近しているのでしょうか。 ◆中国による台湾自治区化 中国軍事専門家・平松茂雄氏は、「中国は、2020年めどの『台湾統一』へ向けて着実に動いている。2021年は中国共産党結党100周年だから、その記念の祝杯を、台北で挙げようというのが当面の目的である」と指摘しています。(産経2011/6/24) 中国も武力による台湾併合は、国際社会からの非難を受けるとわかっています。最終的に武力による併合も否定はできませんが、しかし経済面からの台湾併合は、国際社会も容易に非難できません。それが中国の台湾併合の戦略です。 2008年に馬英九政権は、対中融和路線を掲げ、経済を中心に急速に中国との交流を拡大し、今年2月11日には、1949年の分断後、初めて中国と台湾当局による閣僚級の経済協力等を協議する会談が南京で開催されました。こうして着実に中国による台湾自治区化への道が進行していたのです。 ◆台湾は日本の生命線 今回の「貿易協定」反対派の主張には、台湾側の印刷出版業を大陸資本に開放する内容が盛り込まれているので、「言論の自由が損なわれる」との意見もあります。(サーチナ3/19 http://news.searchina.net/id/1527356) 近年、台湾は親中派が増え、このまま中国に飲み込まれてしまうのだろうかと危惧していましたが、今回の勇気ある学生の行動に、台湾を力で飲み込もうとする共産国家中国の野心から自国の独立を守ろうとする若い力が台湾にあることを知りました。 日本にとって台湾は運命共同体です。なぜなら台湾が中国の手中に落ちれば、日本のシーレーンは中国に簡単に脅かされるようになり、日本の経済は干上がってしまうからです。 日本のマスコミも、ほとんど関心を示していませんが、台湾は日本の生命線です。是非、今回の報道を機に、日本の国民は台湾に関心を持ち、民主主義を愛する台湾の学生と連帯すべきではないでしょうか。 着陸料などの公租公課の引き下げで、航空利用促進へ 2014.03.24 文/HS政経塾3期生 瀬戸優一 ◆着陸料の引き下げへ 国土交通省は、2014年度から国内線において航空会社が支払う着陸料の算出において、新たな制度を導入します。これまでの着陸料は、着陸する航空機のトン数、騒音値と着陸回数を基本に計算され、その金額を航空会社に請求する仕組みでした。 例えば現行の基準の場合、ジャンボ機と呼ばれるB747-400(569人乗りの場合)では、約270t、騒音値96で着陸料は444,700円となります。(国土交通省『空港・航空管制の運営について』) こうした現行の着陸料では、旅客の少ないシーズンにおいて航空会社に対する負担が大きくなってしまうため、航空機の重量に応じて計算するこれまでの方式に加え、旅客数が減るほど着陸料が下がるような仕組みを取り入れることになったわけです。 シーズン要因に加え、景気悪化などによって旅客が減少した場合でも、それに応じて着陸料を減らすことができ、航空会社の負担を抑えられるようになります。 さらに本年1月には、国が管理する28の空港のうち、航空会社が支払う羽田空港を除いた地方都市に存在する各地方空港の着陸料を、新規就航や増便に限って3年間30~80%割り引く方針も決まりました。 航空会社の負担を軽減し地方路線の拡大につなげる狙いがあり、今秋のダイヤ改正に合わせて実施されることとなっています。 ただし、これは地元自治体と航空会社が効果的な集客策を提示することが条件となっているため、全ての空港が引き下げを認められるわけではありません。 とはいえ、従来の着陸料を考えれば大きな決定であり、路線増につながるものであると言えるのではないでしょうか。 ◆日本の着陸料 日本の空港における着陸料は、世界と比べても高水準にあると言われています。空港使用料の中に含まれる着陸料は、国際水準の2~3倍であるとされているためです。 もちろん、空港に着陸しその空港を使用する場合、着陸料だけではなく様々な費用がかかります。ボーディングブリッジ(飛行機と空港をつなぐ橋)の使用料など空港設備の利用料も含めたトータルの料金で比較した場合、日本よりも割高になる国が存在することも事実です。 しかし、高い着陸料は航空会社にとっての負担になるだけではなく、利用者の支払う金額にも関わることであり、競争力の面で見てもマイナス面が多く存在します。 そもそも着陸料や航空機燃料税なども含めた公租公課と呼ばれる租税は、利用者負担の原則によって行われています。この原則は、航空機の利用がまだ一部の富裕層に限られていた時代の名残といわれ、航空利用者のための設備費用は、利用者自身が拠出すべきであるとする考えに基づいているのです。 また空港は着陸料とテナント料を主な財源としており、特に滑走路などの国が管理している部分の維持には着陸料が使用されているため、引き下げが難しい面があるとも言われてきました。 ◆減税で日本の活性化へ 航空業界は、ハイシーズンとローシーズンの差が大きく、世界の様々な事件にも影響を受けるため、機体重量を基にした一律の税金というものは負担が大きいと言えます。 さらにはまもなく4月から消費税の増税が行われることもあり、さらに影響を受けることも考えられます。それを考えると今回の着陸料引き下げは当然行うべき措置であるとも言えるのです。 今後日本が航空利用者を増やし、また各国の航空会社の誘致を考えるにあたり、航空に関わる公租公課の引き下げを行っていく必要があると言えます。消費税率についても、利用者が減ってしまえば税収も下がることから、空港運営に影響が出かねません。 今後世界的にも需要増が見込まれる航空分野において、日本が国際競争力を失わず、さらに活性化していくためにも、公租公課及び消費税、法人税等の各種税金の引き下げを行っていくべきであると言えます。 すべてを表示する « Previous 1 … 55 56 57 58 59 … 78 Next »