Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 北朝鮮でミサイル発射の動き――高まる朝鮮有事に日本はどう対処すべきか? 2013.03.29 北朝鮮でミサイル発射の動き 北朝鮮は3月11日、朝鮮戦争の休戦協定を破棄すると宣言し、北朝鮮とアメリカ・韓国との摩擦は米韓軍事演習を境に急激に緊張度を増しています。 更に3月29日、北朝鮮でミサイル発射の動きが強まっていると報道されています。 金正恩書記は29日、米本土と太平洋および韓国の米軍基地を標的として、ロケットを発射待機状態にする計画を承認し、「現在の状況に照らして、米帝国主義者との間で決着をつけるべき時が来た」との判断を示しました。(3/29 CNN「金第1書記、ロケット部隊に発射待機を指示 米軍基地など標的に」) そして韓国の聯合ニュースは29日、韓国軍消息筋の話として、北朝鮮の中長距離ミサイル部隊で、車両と人員の動きが激しくなっており、「実際に発射される可能性がある」としています。(3/29 読売「北ミサイル部隊・発射場、激しい動き…韓国報道」) 北朝鮮のねらいは? これまでアメリカは何度か六カ国協議で北朝鮮の核開発を阻止する交渉を行ってきました。しかしエネルギー支援や食料支援を受けながら北朝鮮は核開発を止めることはありませんでした。 今回、武力行使のカードをちらつかせることとをみれば、北朝鮮にどんな核廃絶へ向けた支援行ってもムダであることは明らかです。 なぜなら北朝鮮は、大量の餓死者が出ても核兵器開発に邁進して来た中国をモデルとして自らも核保有国を目指して核ミサイルを開発して来たからです。自国民が餓死しようが支援された食料やエネルギーは「金体制」を維持する軍に流れるだけです。 かつての中国の核実験を核弾頭を小型化できる濃縮ウランを開発当初から優先して行いました。北朝鮮の3回目の核実験も濃縮ウラン型であったことを考えると、小型化した核弾頭を搭載したミサイルの開発の見通しが立ったことは間違いありません。その自信が現在の北朝鮮の強行姿勢を支えています。 シナリオは二つ。現在進めているミサイルを発射訓練として実施し、韓国とアメリカに対して小型化した核弾頭を搭載すればいつでも韓国も、日本の米軍基地も火の海にできるぞと実際の威嚇をかけるというものです。 かつて中国の中国も核弾頭開発時点では、核実験とミサイル発射実験を交互に行ってきました。 しかしもう一つのシナリオとして最悪の場合、追いつめられた北朝鮮の最高指導部が最終的にソウルを狙う、日本の米軍基地を狙う最後の行動にでる可能性も否定はできません。それが北朝鮮の怖いところです。 これに対し、米韓は軍事演習を通じて戦争遂行能力を再点検すると共に、演習に参加した原子力潜水艦を朝鮮半島周辺に留め、戦略爆撃機を演習に参加するなど、事態の変化に対する準備を整えてきました。(参考:第2次朝鮮戦争勃発の危機―米韓軍事演習と備えが不十分な日本) 朝鮮半島有事に備えよ! 戦後間もない朝鮮動乱の際には、北朝鮮に日本を射程圏内に収めるミサイルは存在しなかったため、日本への飛び火はありませんでした。 しかし、今度、第二次朝鮮戦争が勃発した場合、北朝鮮から日本の米軍基地などにミサイルが飛んでくる可能性もあります。 ところが、朝鮮半島の隣に位置する日本は、そのような脅威が身近に迫っていることなど考えようともせずに、ただ無為に時間を過ごしています。 本来であれば、日本も朝鮮戦争が再び開戦した場合にどのように振る舞い、自国を防衛するのかという一連の計画を定め、行動しなければなりません。 アメリカは上記のような朝鮮戦争の再開戦を想定しているにもかかわらず、日本は朝鮮半島の再開戦は全く想定外であり、韓国在住の邦人脱出計画は言うに及ばず、再開した朝鮮戦争に日本が巻き込まれた場合の日本国防の行動計画すらないのが現状です。 日本は安全保障政策をどう遂行するのか。「最悪の状態」である朝鮮戦争が再び始まる可能性があるということを念頭に入れて早急に国防策を準備する必要があります。 日本政府、朝鮮戦争が始まった場合、どのような状況になるかシミュレートし、必要な計画を立てておき、装備や物資等を整えるべきです。 日本は早急にアメリカや韓国とも連携を固めた上で、「自分の国は自分で守る」という気概を持ち、行動しなくてはならない時が来ています。(文責・佐々木勝浩) 「アメリカVSイスラム圏を取り込んだ中国」の構図――日本の中東外交がカギを握る 2013.03.22 オバマ大統領のイスラエル訪問から分かること オバマ大統領は、就任後初めてイスラエルへ訪問しました。 第一次オバマ政権において、史上最も冷え込んだとされるアメリカ・イスラエル関係を修復し、混迷する中東外交の立て直しを図るためです。 今回の訪問はイスラエル国内では好意的に受け取られていますが、同時にパレスチナ側の反感を買うことになり、オバマ大統領が4年前から強い意欲を示してきた中東和平の困難さが浮き彫りになっています。 また、イスラエル側が最重要と考えるイランの核開発問題についても、具体的な提案などには踏み込まず、イラン攻撃の選択肢は排除しないイスラエル側に対して、あくまでも外交的解決を促す姿勢は崩していません。 そのオバマ大統領の慎重な姿勢に大きな影響を与えているのがイラク戦争です。 10年という節目を迎えての世論調査では、国民の過半数(53%)がイラク戦争は「過ち」だったと答え(アメリカ・ギャラップ社調べ)、シンクタンクなどの専門家筋でも「開戦はアメリカ史上最大の戦略的誤り」という論調が少なくありません。 その大きな理由は、戦死者約4500人、退役軍人への補償を含めた戦費209兆円(米・ブラウン大学調べ)といった甚大な損害であり、国内の厭戦気分を一層強めているからです。 アメリカの対話路線と不介入主義が世界を混乱に陥れている イラク戦争を反省材料とした「対話路線」と「軍事的な不介入」を旨としたオバマ大統領の中東外交は、「正義の実現」よりも「平和と安定」を優先しましたが、終わらないシリア内戦、止まらないイランの核開発、イスラム原理主義の台頭による反米勢力の増長などを引き起こし、結局中東の混迷は深くなっていく一方です。 これに対して、アメリカ国内でも「弱いアメリカが世界の混乱を招いている(アメリカ共和党綱領)」との懸念が広がっていますが、 「アメリカは賢明な方法で世界に関与する」と第2次オバマ政権のヘーゲル国防長官は、更なるアメリカの負担軽減と同盟国への役割分担を進める考えを強調しています。(3/20 毎日新聞) このようにアメリカの中東外交を見ると、一歩ずつ世界の警察官の座から降りていこうとするアメリカの姿が見えてきます。 覇権を狙う中国の中東外交、日本の「油乞い外交」 一方、世界第2の経済大国・中国は世界を視野に置いた中東外交を展開し、存在感を高めています。 ここ20年間の資源を中心とした経済外交は目覚ましく、湾岸産油国との貿易規模は2003年70億ドルから2008年には800億ドル超と、わずか5年で10倍以上増えています。 また、イラン、パキスタンなど反米国への武器移転、一部明らかになりつつあるイスラム過激派への武器供与など、「反欧米」を旗印とした中国とイスラム諸国の繋がりが強くなってきており、故サミュエル・ハンチントン教授が「文明の衝突」の中で述べた「儒教-イスラム・ネットワーク」が現実化しています。 このような中東をめぐる世界的な潮流の中で、日本の中東外交はどうあるべきなのでしょうか? 約83%(2012年1月~5月)という世界的にも高すぎる石油依存度が示す通り、中東=石油外交という見方がまだ根強く、アメリカ、中国と比較すると、日本の中東外交のスケールは小さすぎます。 日米同盟に足りない「世界的視野」と「双務性」 日本は、世界規模で本格的に外交戦略を考えるべき時が来ています。 中東を舞台にした「アメリカVSイスラム圏を取り込んだ中国」という構図を考えた時に、日本がまず取るべきは「日米同盟を基軸にした中東外交」です。 「日米はアジア地域のみならず、地球規模の課題で多くの利益を共有しており、引き続き協力的かつ建設的関係を追求する。」(2012/12 ベントレル報道部長) これは、第二次安倍内閣が発足した際に、アメリカ政府から出されたコメントで、アジアに限定されがちな日米同盟を中東などでの協力を呼びかけるものであるとも受け取れます。 実際に2001年の世界同時テロ以降、イラクやインド洋への自衛隊派遣がなされ、一時的に日米同盟がアジアから中東を含めたグローバルな地域へと拡大しましたが(「日米同盟再考」)、結局憲法9条が足かせとなり終了した経緯があります。 また、同盟が同じ義務を負う「双務的」な関係と定義するなら、日米同盟は「片務性」が強く、不完全なものです。 NATO条約、米韓条約、米比条約、米豪条約などはすべて双務条約であり、同盟国として求められる義務を果たしている点を見ると、日米同盟は物足りないと言わざるを得ないのです。 日本の強みを活かした中東外交で新しい日米同盟の姿を! あるべき日米同盟を実現していくためにも、憲法解釈による集団的自衛権、自衛隊法改正、そして憲法9条改正への一早いステップを考えるべきです。 そして国防費削減が迫られるアメリカをペルシャ湾やインド洋でのシーレーン防衛や紛争地域での治安維持などで自衛隊を積極的に運用できる体制を築くことです。 またイラクの先行きに関しても、経済支援や治安維持活動によって、健全な民主国家となるよう引き続きサポートをし、悲観的な見方が強まるアメリカに対して、「フセインの不正と圧政を終わらせ、多くの国民を解放したことは正義に適う」というイラク戦争への見解を、同盟国として示すことです。 日本はアメリカにはない中東での二つの強みがあります。 第一に、中東・イスラム圏の人々から歴史的にも、文化的にも尊敬され、「好かれている」という点です。 第二に、歴史的に「失点」がないという点です。 この二つの強みをフルに活かし、中東・イスラム諸国との関係強化によって、中国の影響力を薄め、「嫌われている」アメリカとの仲立ちしてあげることです。これは日本にしか出来ない役割です。 そして日本への信頼感、緊密性を飛躍的に高め、極東における防衛強化、円滑な自主防衛、更には核保有への道を拓く「外交カード」とすることです。 中東でアメリカが苦しんでいるいまこそ、日本にとっては新しい日米同盟の姿を提案する絶好のチャンスだと積極的に考えるべきです。(文責・HS政経塾第1期生、幸福実現党山形県参議院選挙区代表城取良太) 米国が対北朝鮮弾道ミサイル防衛強化――日本も北朝鮮の核ミサイル攻撃への対抗措置を構築せよ! 2013.03.17 核ミサイル発射準備を進める北朝鮮 北朝鮮は国連制裁決議や米韓合同軍事訓練への反発から、「精密な核による打撃手段で、ワシントンやソウルをはじめとする侵略の牙城を敵の墓場にすべきだ」と訴え、核兵器の保有を誇示し「核の先制攻撃」を宣言しました。(3/7産経「『核の打撃』で威嚇北朝鮮党機関紙」) そのような中、アメリカ軍と韓国軍は15日、11日から朝鮮半島有事を想定した両国軍が指揮系統や後方支援の運用能力を高める図上訓練「キー・リゾルブ」を実施しました。(3/15NHK「米韓有事対応の図上訓練施設公開」) 同演習を開始した11日、韓国政府筋は北朝鮮の朝鮮人民軍航空機の出撃回数が急増、1日で700回余りに上ったことを伝え、米韓軍事演習に対して航空機を飛ばすことで警戒しているのではないかと分析しています。(3/13産経「北朝鮮軍機の出撃急増米韓演習初日、700回」) 15日(※金日成の誕生日)午後には、韓国軍消息筋の話として、短距離弾道ミサイル「KN02」と見られるミサイル2発を日本海側の公海へ向け発射しました。 2月10日にも同型と見られるミサイルを発射、今回はエンジンに改良を加え、移動式であるため軍事境界線から発射すれば、韓国の中部までが射程圏内に入ります。(3/16 日経) すでに北朝鮮は「核ミサイルの発射準備を終えた」とする軍将官の言葉を労働党機関紙・労働新聞に紹介。「一触即発だ」と米韓軍事衝突の危機を4日連続で掲載しています。 また、北朝鮮の軍民大会で、軍代表将官が「攻撃目標を定めた大陸間弾道ミサイルをはじめ各種ミサイルは核弾頭を装備し、待機状態にある」と演説したと伝えています。(3/9東京新聞「北『核ミサイル待機』」) 米国が対北朝鮮ミサイル防衛システムを強化 米国は、北朝鮮の核ミサイルが米国本土に到達する脅威が現実のものとなる数年後を見据えて迎撃用ミサイルの増強に乗り出しました。 ヘーゲル米国防長官は15日、北朝鮮の核・ミサイルの脅威が増しているとして、米本土を守る弾道ミサイル防衛(BMD)システムを増強すると発表。 アラスカに14基を追加配備し、地上配備型の迎撃ミサイル(GBI)を現在より5割多い44基に増やす計画が実施に移されます。(3/17朝日「米、迎撃ミサイル14基増強 北朝鮮の脅威でアラスカに」) 日本を標的にした北朝鮮の核ミサイル 米国議会調査局で朝鮮半島研究を専門とし、現在は戦略国際問題研究所(CSIS)研究員のラリー・ニクシュ氏は、北朝鮮は核弾頭を小型化して「ノドン」の弾頭として装着することを目的としており、米国よりも日本を標的にしているという実態が確実との見解を示しています。(3/9産経「北の核の小型化『日本標的』」) 韓国は米軍との軍事演習を行い、米国は先手を打って「迎撃用ミサイルを増強」を行っています。 もはや、「平和憲法」の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」日本を守る時代ではなくなりました。 朝鮮動乱が起こったとき、また北朝鮮が直接核ミサイル攻撃で脅して来たとき、日本はどうするのか、現実的な防衛策を早急に考えておかなければなりません。 日本政府は憲法9条改正、自衛隊法改正、非核三原則の見直し等を急ぐと共に、現行の憲法で許容されるものから可及的速やかに手を打つべきです。 例えば、敵基地攻撃に関する政府統一見解は「法理的には自衛の範囲に含まれ可能」とされており、遠隔地からでも敵基地を攻撃できる、精密攻撃能力の高い巡航ミサイル配備を進めるべきです。(2/20 産経「敵基地攻撃能力保有へ 北朝鮮の核ミサイルに対抗」) そして例えば、位置を特定できない巡航ミサイルを搭載した潜水艦を北朝鮮の平壌を攻撃できる日本海海底に展開させておき、日米同盟を緊密にした上でいつでも攻撃できるようにしておくべきです。 もし、日本の主要都市攻撃の脅しがあっても、北朝鮮はそれ以上の被害を受けることが予想されれば、簡単に日本を攻撃できなくなります。 後は外交上の駆け引きの問題になりますが、明日からでもすぐに準備に入れることです。安倍政権は朝鮮半島の情報分析に力を注ぐと共に、対北朝鮮ミサイル防衛策を早急に練り込むべきです。(文責・佐々木勝浩) 北朝鮮が朝鮮戦争の休戦協定を白紙化――朝鮮半島紛争勃発の危機と北の核武装から日本を守れ! 2013.03.07 北朝鮮軍の最高司令部は5日、「朝鮮戦争の休戦協定を白紙化する」「我々は休戦協定の拘束を受けず、任意の時期、任意の対象に、思い通りに精密な打撃を加える」と発表しました。(3/6 日テレ「北朝鮮『朝鮮戦争の休戦協定を白紙化』」) 韓国と北朝鮮は、南北分断状態のまま休戦協定が結ばれ、現在に至っていますが、今回、北朝鮮は60年前に結ばれた朝鮮戦争の休戦協定を取りやめると警告した形です。 これは朝鮮半島での紛争勃発の危機が一躍高まったことを意味します。 また、北朝鮮はアメリカの敵対行為に対し、「多様化された核の攻撃手段で受けて立つ」などと警告しています。 今回の北朝鮮が休戦協定の白紙化、軍事挑発の示唆は、アメリカに加え、国連安全保障理事会の制裁決議に向けた動きをけん制する狙いがあります。 国連安保理は7日午前(日本時間8日未明)、緊急の公式会合を開き、3度目の核実験を2月12日に強行した北朝鮮に対する制裁決議案を全会一致で採択しました。(3/8 朝日「北朝鮮制裁決議を採択 国連安保理、3度目核実験受け」) 決議は核兵器・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、過去3度の制裁決議に基づく制裁を大幅に強化し、大量破壊兵器を輸送できる船舶などへの貨物検査「義務付け」と、核・ミサイル開発に関わる全金融取引の凍結を盛り込んだ内容になっています。 特に、船舶などへの検査に関しては、各国政府に対し「要請」をしていたものが、法的拘束力のある国連憲章第7章41条(非軍事措置)に基づき、今回の制裁では「義務」に格上げされました。 具体的には、核兵器・弾道ミサイル開発につながるあらゆる金融取引の凍結・停止を義務化し、船舶などの貨物検査も違反の疑いがある場合は実施を義務づけています。 国連憲章第7章には平和を脅かすような行動を行った国に対し、(1)暫定措置(第40条)、(2)経済制裁などの非軍事的措置(第41条)、(3)軍事的措置(第42条)を国連が行うことを定めています。 国連では過去2回の北朝鮮の核実験に対し、国連憲章第7章第41条に準じた経済制裁を課してきました。 軍事的措置を定めた第42条では「第41条に定める措置では不十分」である場合に軍事的措置に踏み切ることができると定めています。 つまり、今回の核実験に踏み切った北朝鮮に対し、「経済制裁では北朝鮮の核武装を止めることができない」と安全保障理事会が認めれば第42条に基づいて軍事的措置をとることが可能です。 そのため、北朝鮮に対する軍事介入を好まない中国は国連憲章第7章への言及を削るよう反対していたと考えられます。 第41条に基づいた制裁決議になることで、法的根拠をもった制裁決議にはなりましたが、問題は制裁決議に違反をした国に対する罰則規定がないことです。 早くも、アメリカ政府や国連安全保障理事会のなかで「北朝鮮の後ろ盾となってきた中国が本気で制裁に取り組まなければ効果は薄い(3/6 日経朝刊7面)」「制裁の効果は中国がどこまで検査を実施するかにかかっている(同日、日経夕刊2面)」という声が上がっています。 事実、北朝鮮からイランへ武器を積んだ船舶がアラブ首長国連邦で拿捕されましたが、その前に寄港した中国では積荷の検査が行われていなかったとみられています。 今回の制裁決議の内容は貨物検査の「義務」付け、金融制裁の強化、国連憲章第7章への言及など、ほぼアメリカ側の主張が通った制裁決議の内容になったというようにみえます。 しかし、いくら貨物検査、金融制裁を強化したとしても、北朝鮮と国境を接した中国が支援を続ければ全く意味がありません。 制裁決議の内容を実のあるものとするためには、制裁決議に違反した国に対する罰則規定を盛り込み、中国が北朝鮮の支援を行えないよう監視を行う必要があります。 国連で監視団を組織し中国と北朝鮮の国境沿いに派遣するということも視野に入れるべきではないでしょうか。 恐らく、このような行動を取れば、中国側は内政干渉だというクレームをつけてくるでしょうが、それにより、中国が安全保障理事会の常任理事国としてふさわしくないことが明らかになります。 このような事実の積み重ねを背景に、中国を常任理事国から追放する運動を起こしていくことが重要です。 つきつめて考えると、北朝鮮への制裁は北朝鮮を背後から支援している中国への締め付けにつながります。 しかし、世界第二位の経済大国になった中国との関係悪化を覚悟してまで、北朝鮮に対し強硬策をとれないというのがアメリカを中心とした先進諸国の実状ではないでしょうか。 残念ながら現状では、北朝鮮は中国からの支援を受けて核開発、ミサイル開発を続けていくと考えられます。 日本は国連に過度な期待を抱かず、独自で国民を守れるように手を打つべきです。 幸福実現党は北朝鮮の暴挙に対し、集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈の見直し、先制的な自衛権の行使、核武装の検討を通じ、日本を北朝鮮の核兵器から守り抜きます。(HS政経塾1期生、幸福実現党 東京都第1区支部長 伊藤のぞみ) 安倍政権は米軍普天間基地の辺野古移転の早期実現を! 2013.03.03 米普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け、防衛省は地元の漁業権を持つ名護漁業協同組合に対し、文書で埋め立てへの同意を要請しました。(2/27 産経「名護漁協に同意要請 防衛省、辺野古埋め立て」) 3年半前の民主党政権が成立するまで、日本政府は十数年の歳月をかけて沖縄と米軍との交渉を重ね、米軍普天間基地を名護市辺野古に移設を進めていました。 ところが、鳩山首相は米軍普天間基地の移設は「最低でも沖縄県外」と発言。これが後押しとなって国内の左翼反米勢力が息を吹き返しました。 沖縄の反米の声は本当か? 今年1月末には、米軍辺野古移設反対を唱え、沖縄県内の全41市町村の首長らが「沖縄自治体の総意」であるとして、「オスプレイ配備撤回」を求め、東京・日比谷公園で集会を開き、銀座などでデモを行い、安倍首相への誓願活動を展開しています。 しかし、「オスプレイ配備歓迎」の声は中国の脅威が迫る沖縄では増えており、オスプレイ配備反対の声は決して「沖縄県民の総意」ではありません。 事実、昨年8月4日、那覇市内で開催された「中国の脅威から尖閣・沖縄を守ろう!県民集会」には、尖閣・沖縄を守るためのオスプレイ配備を求めて700人を超える沖縄県民が参加しています。⇒沖縄県民が「尖閣危機とオスプレイ配備賛成」県民集会を開催!! 実際には、沖縄の左翼新聞や沖縄県外からも入り込んだ反米活動家によって、「オスプレイ賛成を言えない空気」がつくりあげられ、地元沖縄県民の「オスプレイ配備賛成」や「米軍の辺野古移設賛成」の声を封殺しているに過ぎません。 オスプレイ配備反対から米軍撤退、日米同盟破棄を目論む左翼勢力 40数年前、左翼は沖縄返還の際に「米軍全面撤去しなければ、沖縄の本土復帰はありえない」という運動を沖縄県民の声として展開しました。 その「日米同盟破棄の運動」が、「オスプレイ反対」運動を機縁として、また息を吹き返しているのです。 しかし、「オスプレイ配備撤回」の運動の先には「普天間米軍基地閉鎖」「日米同盟破棄」を狙った一貫した運動の流れがあることを見抜かねばなりません。 日米同盟が破棄されて喜ぶ国がどこかは言うまでもありません。 私たちは沖縄を真に守るために虎視眈々と沖縄を自治区化しようとしている中国の動きがあることを忘れてはならないのです。 米軍の辺野古移設を受け入れる地元の声 反米活動家たちが「オスプレイが都市部上空を低空飛行するのが危ない」というのであれば、普天間基地を海上滑走路型の辺野古に移設するのが筋です。 先月21日、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設促進を求める市民大会」が名護市内で開かれたことはほとんど報道されていません。(2/21 大分合同新聞社「普天間、一日も早く名護へ」) これは「オスプレイ配備反対集会」のように沖縄県外から動員によって「つくられた沖縄県民の総意」ではなく、沖縄本島北部地域の企業などで構成する「北部地域振興協議会」が主催し、地元市民が約1000人参集した集会です。 参加した約千人(主催者発表)の市民らは「危険な普天間飛行場を固定化させず、一日も早く移してもらいたい」と訴えています。 島袋吉和名護前市長は「辺野古移設がないと地域経済は成り立たない。北朝鮮、中国の脅威からも基地機能を低下させてはいけない」と強調しています。 また、名護漁協の古波蔵廣組合長は、防衛省からの埋め立てへの同意書の要請に対して「99%同意が出ると思う」語っており、沖縄県民が米軍普天間基地の辺野古移設に関して「移設反対一色」でないことを表しています。(3/3産経「【主張】県は普天埋設の容認を」) 政府も辺野古への移設に向けて、仲井真知事に対する移設先の海面埋め立て許可申請を3月末で調整しています。(3/2 産経「辺野古埋め立て申請 3月末で調整」) 安倍政権は米軍普天間基地移設の早期実現を! 安倍首相が日米首脳会談でオバマ大統領に「移設の早期推進」を約束したことは評価されますが、対中国、対北朝鮮防衛を考える上で、日米同盟の堅持・強化は不可欠であり、早急な実現が必要です。 米国は歳出強制削減が発動され、国防費が大幅に削減される中、オスプレイの安全運用のためにも、米軍普天間基地の辺野古への移設は早急に推進すべきです。 安倍政権は、民主党政権のように反米左翼に意図的につくられた「普天間基地閉鎖」の沖縄県の世論操作に惑わされることなく、日本の国防を第一に考え、沖縄県民の「真の声」を受け入れ、米軍辺野古移設を早急に断行すべきです。(文責・佐々木勝浩) 米、財政支出の強制削減発動、国防費大幅削減へ――日本は自主防衛を急げ! 2013.03.01 米オバマ大統領は3月1日(日本時間2日未明)、ホワイトハウスで会見し、「馬鹿げた恣意的な歳出削減が今日始まる」と述べ、政府支出の強制削減の発動が不可避になったことを表明しました。(3/2 朝日「米、財政支出の強制削減発動へ 回避策協議は平行線に」) 米議会予算局の試算では、強制削減発動により、今年末までに官民で75万人の雇用が失われ、米GDPに0.6%のマイナスの影響が出るとされています。 「強制削減」とは「sequestration(差し押さえ)」の訳で、米国の財政再建に向け、毎年度、強制的に歳出がカットされる仕組みのことです。 これは2011年8月にアメリカ議会を通過した「予算制限法(Budget Control Act)」で設けられた「効果的な財政再建策が与野党間で合意に至らない場合、連邦予算を一律10%削減する」という「トリガー条項」に基づく措置です。 削減額は毎年1100億ドル(約10兆2000億円)で、総額で1兆2000億ドル(約111兆円)にものぼります。 削減額の半分(550億ドル、約5兆1000億円)は国防費の歳出カットで賄われ、米国防総省は約80万人の職員を一時帰休させ、西太平洋の海軍活動も縮小するとしています。(2/28 日経「米歳出強制削減、発動あすに迫る」) 今回の米国の財政支出の強制削減によって、日本の国防にいかなる影響が出るのでしょうか? 米国防総省は国防予算削減の動きを受け、既にアメリカ陸軍やアメリカ海兵隊の人員削減のシミュレーションを行なっています。 更に装備の調達などを効率化する動きもあり、アメリカ軍を支える「ヒト」や「モノ」が次々と削減され、将来、動乱が起きた場合に柔軟に対処できない可能性も出てきます。 特に、日本と関係があるのは、在日米軍の主要部分を構成する米海軍や米空軍の動きです。 強制削減が開始されれば、米海軍が持つ10個の空母航空団(航空母艦に搭載される艦載機部隊)のうち、4個が活動停止に至ります。(2/28 産経「迫る歳出強制削減 米空母4隻、停止の危機」) 現在、米海軍は9隻の原子力空母と10個の空母航空団を運用していますが、その全てが活動しているわけではありません。 常に2~3隻の空母は定期整備や長期整備などで戦列を離れ、空母航空団も部隊をローテーションさせることによって隊員を休ませたり、機材を整備したりしています。 しかし、このうちの4つが活動を停止すると、全世界に展開する原子力空母のローテーションに深刻な影響を与えることになります。 現在、米海軍の原子力空母はペルシャ湾と太平洋に重点的に配備されていますが、これは、イランなどの中東の危機に対処するためと、中国の台頭を牽制するための措置です。 この抑止力が無くなってしまうと、中東や東アジアで戦争勃発の危機が高まる恐れがあります。 アメリカの戦略は、危機が起きる恐れのある地域に部隊を配備する「前方配備」を次第にやめていき、同盟国の軍隊を強化するために支援をしていく「同盟国強化」の流れに切り替わりつつあります。 更に、米軍は上陸作戦を得意とし海軍、海兵隊などで構成する両用即応部隊の出動も見合わせる方針で、米軍の即応能力に「深刻な影響が出る」のは避けられない状況です。(同上) こうした流れの中で、中国・北朝鮮の脅威が迫る日本は、米軍のみを頼りにしていては、国家と国民を守り抜くことができません。 今回の米予算の強制削減を機に、「自分の国は自分で守る」という自主防衛の確立に向け、日本政府は早急に防衛戦略を練り直すべきです。 幸福実現党は7月の参院選で、他のいかなる政党も掲げていない、「自分の国は自分で守る」という「自主防衛」体制の確立を強く訴え、戦って参ります。(文責・黒川白雲) 中国による尖閣侵攻は目前に迫っている!―政府は早急に尖閣防衛を強化せよ! 2013.02.24 エスカレートする尖閣諸島での中国の横暴さ 昨年の尖閣諸島の日本国有化から中国の尖閣諸島での中国の横暴さは日増しにエスカレートしています。 中国は持久戦に持ち込み、虎視眈々と尖閣諸島の支配のタイミングを測っています。 1月末には、中国海軍による自衛艦への挑発行為ともとれるレーダー照射がありました。 日本政府に自衛隊艦へのレーダー照射を国際社会に暴露された中国は開き直り、人民解放軍の羅援少将は、東シナ海で日本の艦船などが警告に従わずに中国の艦船を追跡した場合、「射撃管制用レーダーを照射し、危険な行動に出れば断固として自衛する」と断言しています。(2/19 夕刊フジ「中国軍少将、レーダー照射を予告」) また、2月18日には領海侵入した中国公船が日本の民間漁船を1時間半も追跡、一時、漁船から50~60メートルまで接近しています。(2/20 八重山日報「執拗に地元漁船追跡 領海侵入の中国公船、狙いは『拿捕』か」) 領海侵犯は、23日、24日にも起こっています。中国公船が尖閣領海に侵入したのは、今年で早くも10回目です。(2/24 NHK「中国監視船 2日連続領海侵入」) 「海上ブイ」を設置し、日本の潜水艦を監視する中国海軍 更に、2月に入ってからは、中国が尖閣周辺海域の排他的経済水域(EEZ)の「日中中間線」の日本側の海域に日本の潜水艦の動きを監視する「海上ブイ」を設置していることが分かりました。(2/22 産経「中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ アンテナ多数、潜水艦把握狙う」) 日本の潜水艦を監視する海上ブイの設置は、まるで日本との戦闘を想定しているような動きだと言えます。 排他的経済水域の境界線を越えた構造物の設置は国連海洋条約に違反しており、本来であれば、日本側が即刻、撤去すべきですが、菅官房長官は「特に問題ない」と弱腰の構えです。(2/22 共同「中国、尖閣周辺に海上ブイ設置 官房長官『問題ない』」) 中国の国際条約を無視した海上ブイの設置は今回が初めてではありません。 中国は一昨年の5月にも南シナ海の南沙諸島でフィリピンと領海権をめぐる海域に軍艦が突如「海上ブイ」を設置し、フィリピン政府から抗議を受けています。それでも南シナ海でのフィリピンへの中国の挑発は収まりませんでした。 フィリピンは2月22日、南シナ海の領有権を巡って争いが続いている中国を国際裁判所に提訴すると発表しました。 しかし中国政府・外交部の洪磊報道官は23日の記者会見で、問題の根源はフィリピン側にあると主張し、「中国は南沙諸島と周辺海域について争いの余地がない主権を有している。これは歴史的にも法的にも根拠がある」などと主張し反発しています。 今回の中国が尖閣周辺に設置した海上ブイも、日本政府が中国を国際裁判所に提訴したところで南シナ海と同様に「尖閣諸島を中国の核心的利益」と言っている以上、無視をすることは間違いありません。 国防の始まりは、「関心」を持つことから このように、自国の権益を広げるために国際法をも無視し自国を正当化するやり方は中国の常套手段です。 中国公船の尖閣海域での横暴な振る舞いは「またか」と思ってしまう程、多くなっており、日本国民は報道を耳にしても驚かなくなっていないでしょうか? 恐いのは、中国の横暴な振る舞いに慣れてしまい私たち日本人の危機感が薄れていくことです。 それこそが、中国の持久戦に持ち込む戦略にハマってしまっている証です。 国防の始まりは「関心」を持つことから始まります。決して中国の横暴な振る舞いに慣れてはならないのです! 中国による尖閣諸島上陸、実効支配は目前に迫っている! 既に尖閣海域は、中国監視船や中国軍艦の出没で日本の漁船が近づくことが出来ない海になっています。 海上保安庁も日本の民間漁船を近づけさせない対応を取っており、そこに中国漁船が出没すれば実質的に中国の海になりかねません。 今年も海が穏やかになる春から尖閣海域には中国漁船が出没し始めることは間違いありません。 民主党政権から自民党安倍政権になり海上保安庁の装備などが強化されるようになりました。 しかし、大船団で民間漁船が襲来し尖閣に上陸されれば、昨年のように逮捕取締りは厳しくなるでしょう。 2012年12月16日のフジテレビ「特命報道記者X」の「中国の尖閣奪取計画」の中で、中国漁民の尖閣操業は中国当局にコントロール下にあることが明らかになりました。 中国漁船には中国当局から無料で「GPS機材」が配られ、中国当局の命令で尖閣海域での操業が行われ漁船の一隻一隻は、中国当局に位置まで管理され連絡も取り合うことが出来るようになっています。 番組では海保船への中国漁船衝突事件が起きた2010年9月も中国からの操業命令が下されていたことが明らかにされています。 中国は自衛隊との戦闘準備を整えつつ、自衛隊が手を出せない民間漁船を大挙させ戦わずして尖閣上陸を図ることを視野に入れています。 日本が尖閣海域での日本漁船の操業を取り締まることは、中国に「日本漁船は入れさせませんから中国漁船はいつでも漁場に来てください」と言っているようなものです。 日本政府は早急に魚釣島へ灯台の設置稼動や漁船の避難港を整備、それに伴う公務員の常駐化等を進め、早急に尖閣諸島の実質的な実効支配を強化する必要があります。 幸福実現党は現在、日本の国防に生命を捧げている矢内筆勝党首を筆頭に、全国47都道府県の参院選候補予定者が「迅速な自主防衛の確立」を声を嗄らして訴えております。 安倍政権も国防強化に前向きではありますが、中国の侵略が迫っていることに対する危機意識があまりにも足らず、このスピードでは日本は植民地化されてしまいます。 日本には残された時間はもうありません!どうか、私たち幸福実現党の活躍をご支援頂ますよう、深くお願い申し上げます。(文責・佐々木勝浩) 東日本大震災の教訓を無駄にするな!ーー明確になった日米の危機意識の差 2013.02.23 日米首脳会談を受け、TPP交渉参加へ 安倍首相は22日午後(日本時間23日未明)、オバマ米大統領とホワイトハウスで会談しました。 首脳会談ではTPPについて「日米ともに2国間貿易上のセンシティビティー(慎重な検討を要する重要品目)が存在する」との認識で一致、米側から例外品目の可能性を引き出しました。 安倍首相は首脳会談を受け、衆院選公約で聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加に反対としたTPPに関し、「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」と説明。TPPへの交渉参加を近く表明する運びです。(2/23 産経「日本、TPP交渉参加へ 首相近く表明『例外』言及の日米声明受け」) 幸福実現党はTPPこそが成長戦略の鍵であり、同時に日米同盟強化、中国包囲網戦略の要であると主張し続けて参りましたが、安倍首相は国内の既得権益勢力の猛反発を乗り越え、毅然としてTPP参加に突き進むべきです。 北朝鮮の脅威に強く反応する米国政府 また、両首脳は日米同盟の重要性を再確認し、核実験を行った北朝鮮に対し、追加制裁を含む国連安全保障理事会決議の早期採択を目指すことで一致しました。 北朝鮮は、1万キロを射程とする「長距離弾道ミサイルの発射実験」と「3度目の核実験」を成功させたことにより、米国本土を核攻撃できる能力を手にしました。 北朝鮮・国防委員会は「われわれが継続して発射する衛星や長距離ロケット」が「米国を狙うことになる」と軍事利用を明言し、まさに「事実上の宣戦布告」とでも言うべき状態です。 北朝鮮が核実験を強行した2月12日、オバマ大統領は「北朝鮮の核兵器と弾道ミサイル計画は、アメリカの安全保障上の脅威だ」と激しく非難し、パネッタ国防長官にいたっては「北朝鮮の脅威に対処する準備をしなければならない」と一歩踏み込んだ発言をしています。 これは、米国防総省が「アメリカによる先制攻撃」を検討に入れた可能性が高いと見られています。(2/20 週プレNEWS「北朝鮮の『宣戦布告』にアメリカが先制攻撃を仕掛ける可能性」) 北朝鮮がアメリカ本土を射程範囲とする核攻撃力を持ったニュースを受けて、アメリカでは危機管理のフェーズが変わって来ています。 北朝鮮の脅威に鈍感な日本 しかし、日本においては、日本全土が射程となるノドンミサイル300基がすでに配備されているにも拘わらず、政治家をはじめ、日本人の多くは対岸の火事のように危機感を感じていないかのようです。 ここで、東日本大震災での教訓が思い返されます。 それは、津波警報や避難の呼びかけに対して、「自分は大丈夫だ」と認識して、危機感を感じずにいたことが、多くの犠牲者を出した原因になったと言われています。 災害心理学に「正常性バイアス」という言葉があります。「バイアス」とは「先入観」や「思い込み」という意味です。 何か非常事態に遭っても、人はそれを正常の範囲内のことと思い込み、逃げ遅れがちになると言います。 もともと人の心は安定した日常を送るために、外界のささいな変化に過敏に反応せぬように出来ています。 しかし、災害時にはその日常の心の惰性があだとなって、身に迫る危険が認識できなくなるのです。 さらに、この「正常性バイアス」は周りの人への「同調」によって一層強まります。 他人が危険がないかのように振る舞っていると、自分もそれに合わせてしまう「同調性バイアス」です。(2011/3/31毎日) 例えば、レストランで食事をしていて、急に非常ベルが鳴っても、「非常ベルが壊れたんじゃない」とすぐに逃げ出さずに食事を続けて、必死に逃げる人を白けた目で嘲笑うような空気が、日本中に満ちているように思います。 「日常」から「非常」への意識の切り換えが出来るかどうかが、生死を大きく分けたことが報告されています。 このことは、震災だけの事ではなく、危機管理全般に言えることです。 この「正常性バイアス」「同調性バイアス」を打破する方法は、「強く危機感を実感するこ」とが必要です。 誰かが強く声をあげること、実感を伴う所まで突きつけることが必要です。 日本は「有事」の最中にあるという認識を! 幸福実現党は、2009年より、北朝鮮からの「飛翔体」を曖昧にせず、「ミサイル攻撃」と認識して警鐘を鳴らして来ました。 日本本土で多数の犠牲者が出る前に、「敵基地先制攻撃」を行なう「抑止力」の必要性を訴え、自主防衛強化の推進を提言して、過激と言われて来ましたが、4年の月日が流れ、事態が深刻化した今、ようやく自民党においても検討されることになりました。(2/20 産経「敵基地攻撃能力保有へ北朝鮮の核ミサイルに対抗政府・自民が本格検討開始」) 「非常ベル」は鳴り続けています。 中国フリケード艦から火器射撃レーザーを照射されても、何も出来ずに回避行動をしている現状。日本はすでに尖閣周辺の領土・領海の実効支配が出来なくなりつつあります。 日本を取り巻く危機的な状況を示しており、「宣戦布告無き開戦」に突入していると言えます。 日本はどうすべきでしょうか?本当に今のままで大丈夫なのでしょうか? 「正常性バイアス」「同調性バイアス」を打ち破る必要があります。 今、日本は「有事の中にある」と自覚すべきです。 健全な危機感があれば、今国会においても、自衛隊法の改正、集団的自衛権の行使、憲法9条解釈改憲、防衛軍の創設など、自主防衛強化を真摯に審議して、毅然とした判断を降すことが当然のことであるはずです。 「安全運転」という逃げ腰では国民を守ることは出来ません。 正々堂々と議論して、独立国としての国家主権を守り抜く責務があります。それが出来ない国会議員には、国政を託すことはできません。(文責・幸福実現党 三重県参議院選挙区代表 小川俊介) 2月22日「竹島の日」――「安全運転」で脇道に逸れる安部政権 2013.02.21 島根県の条例で、2月22日は「竹島の日」と定められています。 「竹島の日」は島根県条例で2005年に制定され、今年で8回目の式典となります。 幸福実現党も全国各地で「竹島の日」街宣等を実施致しますが、日本の領土を考える上で大切にすべき記念日です。 しかし、安倍政権の今回の式典への対応は、妥当とは到底、言えません。 今回は、政府から島尻安伊子・内閣府政務官が参加します。政務三役の出席は、竹島の日式典が始まって以来のことであり、また、国会議員の参加者は18名で過去最多です(2/18 産経「国会議員の参加、過去最多の見込み 竹島の日式典」) 過去の式典では、閣僚が式典に招待されても、「日程上の都合」で欠席し、代理の出席者も出していませんでした。 そのことを考えると、今回は、安倍首相をはじめとする6閣僚が招待された中で、政務官1人だけを派遣することは、十分な対応ではありませんが、前進であると評価する意見もあります。(2/21 産経「政務官の派遣を支持する」)。 しかし、「日本国民のために、本来、主張するべきことをしていない」ことは明らかです。 車の安全運転だけに終始する安倍政権 自民党は2012年の総選挙の「総合政策集」で「政府主催で、2月11日の建国記念の日、そして2月22日を『竹島の日』、4月28日を『主権回復の日』として祝う式典を開催します」という公約を掲げています。 「政策集の中では時期は明示していないから、今回は政務官の参加で精一杯だ」ということは、言い訳でしかありません。 今まで他国に配慮をするばかりで、日本として大切なことを主張せずに、日本の国益が損なわれていきました。 自民党がかつて土台を築き上げてきた、日本外交の悪い癖がまた出ています。残念ではありますが、自民党政権では、過去の反省がまだ十分ではないようです。 参議院選挙まで「景気一本」で人気を取り、外交・安全保障の持論を先送りにする安倍政権は、車の安全運転だけに集中して、「国民の安全」という通るべき目的地から脇道に逸れています。 竹島の歴史 竹島では、江戸時代から日本人が漁業を営んでおり、1905年1月28日の閣議で「竹島」と正式に命名され、島根県に属することとなりました。 第二次大戦後の1946年1月、連合国総司令部覚書(SCAPIN)第677号において、GHQの下、日本が政治上・行政上の権力を行使しうる地域に「含まない」地域として竹島も列挙されましたが、同第6項には「この指令中のいかなる規定も、ポツダム宣言の第8項に述べられている諸小島の最終的決定に関する連合国の政策を示すものと解釈されてはならない」と明記されていました。 また、1946年6月、連合国総司令部覚書(SCAPIN)第1033号においては、「マッカーサー・ライン」と呼ばれる日本の漁業及び捕鯨許可区域を定めました。 第3項には「日本船舶又はその乗組員は竹島から12マイル以内に近づいてはならず、またこの島との一切の接触は許されない。」と記されましたが、同第5項には「この許可は、当該区域又はその他のいかなる区域に関しても、国家統治権、国境線又は漁業権についての最終的決定に関する連合国の政策の表明ではない」と明記されていました。 マッカーサー・ラインは講和条約締結前に廃止され、1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約で、竹島は日本領として確定したのです。 韓国側は、連合国総司令部覚書をもって、GHQは竹島を日本の領土と認めてなかったと主張していますが、領土帰属の最終的決定に関する連合国側の政策を示すものと解釈してはならないことが明示されており、そのような指摘が全く当たらないことは明らかです。 一方、韓国は、サンフランシスコ講和条約の発効する直前、1952年1月に「大韓民国隣接海洋の主権に関する李承晩大統領の宣言」を発表し、竹島を含むと見られる海域に対する主権宣言を一方的に行いました。 この宣言によって、日本海・東シナ海での韓国の領有権を主張する軍事境界線(李承晩ライン)が強引に主張されましたが、1965年の日韓基本条約締結に伴って、既に廃止されています。 それにも関わらず、韓国は竹島に有人灯台やヘリポートを建設して、不法占拠の既成事実を積み重ねています。 竹島の問題を解決するために、日本は過去3度、韓国側に国際司法裁判所に共同提訴することを要求してきましたが、韓国側は拒否しています。 正当な理由があるならば、韓国は国際司法裁判所への共同提訴に応じるべきですが、韓国側にそれをしては困る後ろめたい理由があることは明らかです。 日韓の協力を深めるためにも、わだかまりは解消すべき このような歴史的経緯を押さえた上で、日本はどうすべきでしょうか? やはり、北朝鮮が3度目の核実験を行うなど緊迫した情勢であるからこそ、日本は韓国と協力関係をわだかまりなく深めるべきであり、それは韓国側にとっても同じことが言えます。 そのためには、表面的な配慮ではなくて、日本として主張すべきことは主張し、韓国とのわだかまりを解消に努めるべきです。 自民党・石破幹事長は「(竹島は)わが国の主権の問題なので、国内的に姿勢を示すことが必要だが、このことで両国関係の悪化を避けるのは当然だ」と説明しています。(2/19 産経「『竹島の日』政務官派遣は『韓国への配慮』石破氏」) しかし、石破幹事長の「わが国として最大限配慮していることを(韓国側に)認識していただけると思う」という気持ちは、残念ながら伝わってはいないようです。 というのも、韓国外交通商省の報道官は、定例記者会見で、「(竹島の日の式典は)歴史に逆行するもので、韓日間の友好増進のためにあってはならない行事だ」と述べており、開催の中止を要求しているからです(2/21 産経「韓国・竹島の日開催なら対抗措置 高官出席に警告」)。 腫れ物に触るように相手国の反応をばかりを見て、日本側の主張をあえて伏せることは、国民の幸福を大きく損ないます。 安倍政権は公約通り、「竹島の日」に政府主催の式典を開催するべきでした。 幸福実現党は、2月22日「竹島の日」と25日「韓国大統領就任式」を「全国一斉活動デー」として、全国各地で街宣活動等を行い、「ありがとう」と言える日本の防衛実現に向けて訴えてまいります! 政局を重視して、本当にやるべきことをやらない政治は、もうやめにしなくてはなりません。 政治は、安全運転が目的ではありません!国民の幸福にこそ向かっていくべきです。(HS政経塾1期生、幸福実現党東京第9選挙区支部長 吉井としみつ) 日本は北朝鮮の核実験にいかに対処するべきか――外交の視点から探る 2013.02.15 北朝鮮は2月12日、国営朝鮮中央通信を通じ、核実験を成功裏に実施したと発表しました。北朝鮮の核実験は2006年10月、2009年5月に続いて3回目で、金正恩体制下では初めてのことです。 朝鮮中央通信は、核実験について「爆発力が大きいながらも、小型化、軽量化し、高い水準で安全で完璧に実施した」と報じており、2012年12月の弾道ミサイル打ち上げに引き続き、北朝鮮が着々と核ミサイル保有を進めていることが明らかになりました。 北朝鮮は日本の主要都市を射程に収めた300基ものノドンを配備しており、それらに核弾頭が搭載されれば、日本の安全保障は大変危険な状況に追い込まれます。 また、北朝鮮は年内に4、5回目の核実験を行う準備を進めていることを中国に通告しており、更にはロケットと称し、新たなミサイル発射を行う方針も示しています。(2/16 産経「北朝鮮が中国に4、5回目の核実験を通告か」) 韓国紙は「3回目の実験は濃縮ウラン型である可能性が高い」とする政府当局者の見方を報じていますが、もしウラン型核兵器の開発が可能になれば、北朝鮮は国内で原料の天然ウランの領内採取が可能なため、核兵器の大量保有につながる可能性もあります。(1/26 日経「北朝鮮の核実験予告、ウラン型に警戒広がる」) 本記事では、このような北朝鮮の動きに対して、外交的にどのように対処するべきかについて論じます。 今回の北朝鮮の核実験は、国際連合安全保障理事会決議825(1993/5/11 北朝鮮の核拡散防止条約脱退に関する決議)、同決議1540(2004/4/28 大量破壊兵器拡散を防止する方策を定めた決議)、同決議1695(2006/7/15 2006年7月のミサイル発射実験に関する決議)、同決議1718(2006/10/14 2006年10月の核実験に関する決議)、同決議1874(2009/6/12 2009年5月に行われた核実験に関する決議)、同決議2087(2013/1/29 2012年12月に行われたミサイル発射実験に関する決議)に明確に違反しています。 これらの国際連合安全保障理事会決議、特に核実験やミサイル発射実験などを経て採択された決議の内容を検討すると、北朝鮮あての資金の凍結、北朝鮮向けの武器やミサイルの部品などの貨物を検査し、押収し、廃棄するなどといった広範な制裁措置が取られていることが分かります。 それにもかかわらず、なぜ今回の核実験が行われたのかということを考える必要があります。 実は、このような制裁措置の完全な履行は、国連加盟国が一致団結して行わないと意味がありません。 特に資金の凍結や武器・ミサイル・ミサイル部品などの貨物の検査・押収・廃棄は海上戦力を有する国が積極的に軍事力を用いて実行しなければならず、足並みを揃えるのは至難の業だと言えます。 逆に言えば、北朝鮮はこのような足並みの乱れの隙をついて、資金や部品を調達しています。更に、去年のミサイル発射実験で打ち上げられたミサイルの部品は、ほとんどが北朝鮮国内で作られた部品であることが分かっており、北朝鮮の制裁の隙を突いて、独自の技術を発達させた可能性があります。 このような状態の下では、現状の制裁措置のほとんどが意味をなさないと考えて良いと思います。 今回の核実験を経て新たな決議が採択されますが、それらもこれまで同様に役に立たないものと推測されます。 日本は安全保障理事会の他に、六カ国協議の枠組みの中で北朝鮮に対する対処を決める機会があります。しかし、六カ国協議は北朝鮮の友好国である中国が議長国であり、その実効性は疑問視されてしかるべきものです。 このような事態に立ち至った今、日本は独自の行動を起こして周辺国を巻き込んでいかなくてはなりません。 日本は中国に代わって六か国協議の主導権を握るべきであり、握れないのであれば、新たな外交の枠組みを作り上げていく努力をしていくべきです。 そのためには、日本は日本国憲法第9条を改正して軍事力の使用について考えを改め、相手を威嚇できるくらいの国力に見合った軍事力を整備しなくてはなりません。そうしなければ外交は主導できません。 日本はいつまでもアメリカ頼みの外交をするわけにはいきません。 現在のオバマ政権におけるケリー国務長官、ヘーゲル国防長官は共に「親中派」と目されており、クリントン前国務長官やパネッタ前国防長官のように主導権を握るというところまではいかないものと予想されます。 日本はこの状況を上手く利用し、逆に日本の国際的地位を高めるように外交を進めていくべきです。(文責・黒川白雲) すべてを表示する « Previous 1 … 83 84 85 86 87 … 98 Next »