Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 ◆韓国の「御用マスコミ」朝日新聞――それに屈した日本政府 2014.03.12 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆朝日新聞「従軍慰安婦に日本軍が関与」と報道 朝日新聞は、平成4(1992)年1月11日付の記事で、いわゆる「従軍慰安婦」に関する以下の報道を行いました。 同記事は1面トップで「慰安所の経営に当たり軍が関与、大発見資料」と報じ、社説では「朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した」「その数は8万とも20万ともいわれる」と解説、先のニュースファイルでも紹介した吉見義明氏が「軍の関与は明白であり、謝罪と補償を」というコメントを寄せました。 しかも、この朝日新聞の記事は、当時宮沢喜一首相が韓国を訪問する5日前 という絶妙のタイミングで報じられたのです。 朝日新聞が「日本たたき」の格好の材料を提供してくれたことで、宮沢首相は韓国訪問の記者会見の場で執拗に謝罪させられました。これが『河野談話』への伏線となったのです。 まさに朝日新聞は、日本たたきの材料を提供した韓国の「御用マスコミ」という新しい称号を与えたいくらいです。 ◆「関与」という魔法の言葉 ところが朝日新聞が、慰安婦に日本軍が関与した証拠として取り上げた軍の文書は以下のような通達です。 「内地においてこれの従業婦等を募集するに当り、ことさらに軍部諒解などの名儀を利用した軍の威信を傷つけかつ一般民の誤解を招くおそれある」「憲兵および警察当局との連繋を密にし軍の威信保持上ならびに社会問題上遺漏なきよう配慮相成たく」 これを「軍の関与は明白」と報道したのです。 よく読んでみると、「軍の関与」は、「軍が強制連行に関与していた」ということではなく、「軍は日本軍の名義を利用して軍の威信を傷つける慰安婦を募集している業者を取り締まる通達」であったのです。 つまり軍の関与は関与でも、慰安婦業者を取り締まるという意味の通達でした。「関与」という言葉は、魔法の言葉です。「関与」という言葉を使うことで、「軍が慰安婦に関わっていた」という悪いイメージを与えることができます。 ◆「河野談話」――日本政府が認めた? 朝日新聞の報道、宮沢首相の謝罪の伏線のもとで河野官房長官は、平成5(1993)年8月4日に「(韓国人女性は)本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、(日本の)官憲等が直接に荷担したこともあった」と発表しました。 しかし、先のHRPニュースファイルでも紹介したように、2月20日の衆議院予算委員会で、当時事務方のトップであった石原信雄元官房副長官は、韓国元慰安婦16人の聞き取り調査について、裏付け調査をしなかったことを明らかにしました。(2/21産経) さらに今年2014年1月1日の産経新聞の報道で、韓国が「河野談話」を作成する原案段階から関わっていたことも明らかになりました。 韓国側は、「河野談話」で「日本軍が韓国の女性を強制連行」したことがわかるように「日本軍の指示」と表現にするよう要求してきたことも明らかになっています。 最終的に「河野談話」は、韓国からの要求を組んで「軍当局の要請」という「強制性」を思わせるような表現に修正しました。 河野氏は韓国の執拗な謝罪要求に一度謝罪すれば追及がやむだろうと考えたのでしょうが、韓国の謝罪要求は止むどころか、従軍慰安婦を認めた「河野談話」を理由に、いまや米国の慰安婦像やフランスの漫画展にまでおよび、日本たたきは益々エスカレートしています。 ◆こと上げしない日本の文化が災い 日本には、こと上げしない文化(言い訳しない文化)があり、それが原因で韓国に言われるままになっています。日本は、最近ようやく「否定しないことは認めることにつながる」ことを認識しました。 しかし米国への外務省の弁明は、「日本は十分謝罪している」というものです。それが逆に、史実にはなかった「強制連行」「セックス・スレイブ」を認めてしまっています。 これでは、無実の罪を着せられた先人も浮かばれないでしょう。そればかりではなく、私たちの子孫が世界でいじめにあう要因をつくってしまうことにもなります。 韓国が世界に吹聴する日本の無実の罪を晴らすことは、現在生きている私たちの使命です! 「『河野談話』の白紙撤回を求める署名」に是非ご協力をお願い致します! http://info.hr-party.jp/2013/2524/ なぜ日本は負けたのか?――戦史に学ぶ、未来への舵取りと提言 《第1回》 2014.03.11 文/岐阜県本部副代表 河田成治 先の大戦において、日本人は大和魂を誇りとし、厳格な規律と、稀に見る勇敢さで、アジアの植民地を解放・独立へと導きました。日本は悪い国だったという自虐史観を一日も早く払拭し、正しく歴史を伝えたいと思います。 この歴史に心よりの敬意を払いつつも、しかし、「なぜ日本は負けたのか?」を考えていきたいと思います。日本軍の欠点や短所を分析し、そこから教訓を学ぶことは、未来への航路を決めるのに極めて重要だからです。 今回は10回に渡って、大東亜戦争(太平洋戦争)の教訓を抽出し、未来への舵取りはどうあるべきか提言させていただきたいと思います。 ◆概論 日本が敗戦した理由は、専門家によって各方面から研究されてきました。 たとえば、 (1)数々の戦闘における失敗、弱点が次の戦いにフィードバックされず、「失敗から学ぶ」ことができなかったこと。 (2)兵員を消耗品として扱い、捕虜になるくらいなら自死を強要したことで、貴重なベテラン戦力をなくしたこと。 (3)インパール作戦やガダルカナルのような補給概念の欠如。 (4)陸海軍の意思疎通の悪さ。 (5)科学的・合理的思考の軽視 (6)情報戦の軽視 (7)人事の失敗などです。 (1)の日本軍の「失敗から学ぶ」、つまり失敗学の研究が十分でないのは、現代でも当てはまります。特に「大東亜戦争の敗因」そのものが、学校教育をはじめ、一般人の教養として、また政治家等の知識となっていないことは、残念なことです。 また、失敗を分析しない傾向性そのものは、いまでも散見されます。一例を挙げれば、消費税の失敗です。 我が国が消費税を導入(1989年に3%)したあと、大不況に陥りました。また、5%に増税(1997年)されると、せっかく上向きかけた景気が再び、不況に逆戻りしてしまいました。 消費税と景気の関係の研究を怠り、再び8%へと増税しようとしています。前回までの教訓からは、今回の消費増税が、再び不況を招くことを示唆しています。 政府は様々な経済対策を打ち出していますが、これこそ「消費税による不況」を恐れている証拠で、一方、政府が進める経済対策が有効かどうかの保証はまったくありません。 同様に、なぜバブルとまで言われた空前の大好況が崩壊したのか?その分析、研究が十分ではなく、経済を冷え込ませないための教訓が得られているように思えません。 (4)の陸海軍の仲の悪さは、致命的でした。太平洋方面の島を守るべき兵員は、わずかしか投入されなかったにもかかわらず、中国大陸には100万もの使われない陸軍兵力が残されたままでした。 また陸軍は、海軍に頼るくらいなら…と、陸軍製潜水艦を設計・建造しましたが、素人丸出しの潜水艦は水漏れが止まらず、使い物になりませんでした。日本の極めて少ない貴重な資源、予算を裂いてもメンツにこだわり、終戦まで陸海軍の仲は改善しませんでした。 現代の自衛隊では、陸海空の「統合運用」を目指していますが、かけ声だけの年月が長く続いています。 昨年のフィリピン台風の際には、海上自衛隊の輸送船(おおすみ)に陸上自衛隊の輸送ヘリを搭載しましたが、もともと陸自ヘリを乗せる設計ではないため、ヘリのローターを取り外さなければ格納できないという苦労を乗り越えて、フィリピンまで海上輸送しています。 陸海空の統合運用が、今後、本格的に進展することを期待しています。 以上、第1回目は、簡単に述べました。次回からは、既出の歴史研究を紹介するというよりも、それらを踏まえた上で、ややオリジナルな観点で「敗戦から学ぶ」べき事を論じてみたいと思います。 東日本大震災から3年を迎えるにあたって――日本が持つべき感謝と強さ 2014.03.09 文/HS政経塾1期生 兵庫県副代表 湊 侑子 2014年3月11日で、東日本大震災が起こって3年目を迎えます。 当たり前だと思っていた家族の存在や明日が、当たり前ではないことを思い知らされました。一方で、自衛隊のありがたさを思い知ったり、非常時でもお互いを思いやる日本人の礼節が世界を驚かせたりもしました。 更に、三年前に比べると周囲の国々との関係に様々な変化が起こっています。私たちは、震災で亡くなられた方々に恥ずかしくない未来をつくっていかなくてはなりません。 ◆台湾への感謝をもっと持つべき 政府主催の東日本大震災3周年追悼式に、台湾が名前を呼ばれる「指名献花」に加えられたことへの反発から、中国は2年連続で欠席することを決めました。 震災1周年の式典では、台湾代表の席を用意せず一般参加者として献花させるなど、中国に媚びた姿勢を民主党政権が取っていました。しかし自民党政権に代わってからは、台湾を指名献花に加えています。 台湾は、大震災に対して2300万人の人口で200億円以上寄付をしてくれました。これは、1人当たりになおすと870円になります。 これに対して、アメリカは一人当たり29円、中国は0.26円でした。経済差はもちろん存在するでしょうが、平均年収200万円以下の台湾人がアメリカ人の30倍、中国人の3346倍の義援金を送ってくれたのです。 しかも、震災1か月後の2011年4月の段階で集まった台湾の民間からの義援金は、政府が出したものの10倍以上でした。つまり台湾からの義援金は、台湾人の真心そのものであったのです。このことに敬意を表することは日本人として、当たり前です。 困った時の友達が、本当の友達と言われます。日本は台湾に対して関心を持ち、中国の魔の手から守るべきです。一方で中国に対しては、人権問題を中心として真剣に追求したり、人権運動家を擁護したりすべきです。 尖閣諸島の領有を相変わらず主張し、日本に対して歴史問題を追及する中国政府の姿勢をこのまま受け入れることはできません。 ◆韓国の悪行を止めるべき 韓国はアメリカでの慰安婦像、記念碑を建設するだけでは飽きたらず、次にオーストラリアを狙っています。 オーストラリアでは、中国系と韓国系の市民団体が連携し、「全豪中韓反日本戦争犯罪連盟」を結成。「慰安婦像」の設置許可を求める申請を地方政府に近く提出することが分かりました。(2014.3.7 産経「シドニーでも『慰安婦像』申請へ」) 更に、オーストラリアのアデレードに住んでいるオランダ人の91歳の女性ジャン・ラフ・オハーンは、「日本軍に慰安婦にされた」と証言し、オーストラリアの代表的な新聞“Sydney Morning Herald”に既に写真入りで登場しています。 この女性は、韓国の自称従軍慰安婦とつるんで様々な場所で証言を行っており、「オランダ人慰安婦」としても有名です。本人手記『オランダ人「慰安婦」ジャンの物語』の帯には、「第二次世界大戦中のインドネシアで、日本軍によって毎日、強姦された」と書かれております。 証言している内容は、韓国人の自称従軍慰安婦と変わりませんが、日本人が白人を拉致して慰安婦にしたということになると、人権意識の高い欧米社会に相当なインパクトを与えます。中韓がこれを利用して欧米をたきつけたならば、日本バッシングは今の比ではないと考えられます。 中韓コミュニティはオーストラリアに浸透しており、オーストラリアの権威ある新聞に自称慰安婦の記事を出せるほどで、既にオーストラリアの政治家も巻き込んでのプロパガンダは進んでいます。 韓国のロビー活動に大きく遅れをとっている日本としては、全ての元凶となっている「河野談話の白紙撤回」を行い、外務省のPR活動の費用を大幅に増やし、全世界に向けて大々的に真実を発信する以外に方法はありません。 ◆先人達への感謝と、真実を知る強さを しかし残念なことに、国連人権理事会において韓国の外相に河野談話の見直しの動きがあると非難されたことを受けて、日本代表は「日本が河野談話を見直すと言ったことはない」「安倍政権の立場もこれまでと同じだ」という反論をしたそうです。(2014.3.7 産経「河野談話支持 変わらず」) 反論を行うのであれば、「談話の見直しは、国内の問題であり、韓国には関係のないことだ」「河野談話の根拠は既に崩壊している」という正しい反論を行うべきです。 日本人は、中韓が世界中に嘘をまき散らすことを傍観し、談話の見直しを行う勇気さえ出せないような弱い国民なのでしょうか。 東日本大震災で証明したように、日本人は自分を後回しにしてでも他人を助けられる、優しさと強さを兼ね備えた誇り高い民族であるはずです。 河野談話の撤回を行わなければ、命をかけて日本を守り、世界から植民地をなくすために戦った先人達を辱しめるだけでなく、子孫たちがいわれのない罪悪感を背負って生きていくことになります。一日も早く、河野洋平元官房長官の証人喚問を行い、河野談話の真実を明らかにすべきです。 どんな災害が起こっても人々は立ち直り乗り越えていけるように、この困難な状況も智慧と勇気で必ず乗り越えていくことができます。 それが、今を生きる私たちに課せられた使命であると感じています。 疑われる日本の元宰相たちの資質――ここ最近の失言・妄言の数々から考える 2014.03.08 文/HS政経塾第1期生 城取良太 ◆目立つ元首相たちの失言オンパレード 日本の元首相たちによる最近の言動には耳を疑うものばかりとなっております。 先日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相が「(浅田真央選手が)見事にひっくり返ってしまった。あの子、大事な時にも必ず転ぶんですよね」と講演会で述べ、批判を浴びておりました。 その後、家族から怒られ、反省していると弁明しましたが、元首相とは思えない失言だったことは火を見るよりも明らかです。 こうした軽々しい失言と共に、日本のかつてのトップリーダーたちによる、国益を損なうような意図的な言動や行動が相次いでいます。 例えば、先月行われた東京都知事選に出馬していた細川元首相、そして全面的に支援を行った小泉元首相たちは「原発即ゼロ」を謳い、現政権のエネルギー政策に真っ向から対立姿勢を示しました。 また、東日本大震災時の首相で福島第一原発事故において、場当たり的に間違った判断を重ねた菅元首相は、共同通信のインタビューには、「放射能汚染によって東京が壊滅する最悪のシナリオがあった」など、科学的根拠のないデタラメを並べ立て、改めて自分の間違った判断を正当化させ、「脱原発」を呼びかけています。 エネルギー自給率4%の日本にとって、原子力エネルギーがいかに必要不可欠であるか、国家運営を経験した元首相としての自覚を疑う発言や行動が繰り返されています。 ◆外交・安全保障分野における勝手な振る舞いは言語道断! 日本のかつてのリーダーたちの妄言、軽薄な行動は外交・安全保障の分野にも及んでいます。 まず鳩山元首相は、安倍晋三首相の靖国神社参拝や、「過去の歴史について反省する談話を否定するかのような発言」が、日韓の対立を深めることになったと朝鮮日報のインタビューに答えています。 また、慰安婦の強制連行については「日本政府は(問題が)解決済みだと主張しているが、被害者がそう考えていないのであれば、政府からの補償という形で対処すべきだ」と述べ、日本政府は誰もが分かる形で過去の歴史について謝罪すべきであると強調しています。 更に、「村山談話」を世にだした張本人である村山元首相も先日韓国を訪れ、韓国議会内で与野党議員を前に歴史認識に関した講演を行った中で、慰安婦の強制連行を認めた河野談話を全面支持し、元慰安婦たちと面会しました。 その中で、日本で強制性に疑義が出ていることを念頭に「最近、不規則な発言をする者もいる。恥ずかしい限りだ」と指摘し、改めて謝罪外交を継続しています。 しかし、慰安婦の強制連行自体、ずさんな調査で強制性を示す証拠もなく発表されたことは現段階で既に明らかになりつつあり、村山氏の発言自体が紛れもなく事実に反した「不規則な発言」なのです。 ◆国益に反する元首相たちの勝手な振る舞いには一定の措置が必要 我々、幸福実現党は昨年の参議院選挙の時から、日本にはびこる自虐史観を払拭すべく、間違った歴史認識に根差した「河野談話」「村山談話」などの政府見解は「遡って無効である」と訴え続けて参りました。 安倍政権もようやく歴史認識問題に対して重い腰を上げ始め、先日菅官房長官が衆議院予算委員会で、慰安婦募集の強制性を認めた「河野談話」作成経緯の検証チームを設置することを表明しました。 将来的には彼らの行動や発言がいかに根拠のない妄言であったことが、これから事実に基づく歴史認定が正しく行われることで、その許されざる罪が確定していくことでしょう。 1993年8月、79代内閣総理大臣に就任した細川護煕氏から現在の安倍晋三氏まで、約20年間で13人の首相が就任しましたが、ここ最近「公人」としてあるまじき発言をした方は森元首相を含め、実に半数近い6名に上っているという驚くべき事実があります。 確かに森元首相の発言は国益に反する発言までとは言えないかもしれませんが、それ以外の元首相たちは未だに税金で要人警護官(SP)を付けて、歴史認識において政府と真逆の見解を海外で表明したり、脱原発を煽りたて、日本のエネルギー安全保障を危機に陥れるような内容の街頭演説を行い、国益を損なうような行動、発言を繰り返しているという事実を我々はもっと知らねばなりません。 もちろん、日本には言論の自由、表現の自由が認められております。 しかしながら、未だ公人たる立場にありながらも、国益に反するような行動、発言を行う元首相たちの身を国家として守る義務はないという原則をしっかりと立てるべきであります。 更に言えば、外交・安全保障上の問題に関しては、外国と通謀して日本国に対して武力を行使させることを内容とする刑法上の「外患誘致罪(法定刑は死刑)」に当たる可能性があるという議論も、事実一部にはあるということも、しっかりと受け止めて頂きたいと思います。 ◆派閥の論理や力学から脱却し、「大統領制」で強いリーダーシップを! 同時に、この問題は日本の歴代総理大臣の力量不足に帰結すると言わざるを得ません。 これは、日本の議院内閣制が能力や力量よりも、派閥の論理、力学によって、国のトップリーダーを選ぶ仕組みになっていることが一番の元凶だと言えます。 幸福実現党は立党当初から「大統領制」の導入を力強く訴えて参りました。 そうした強くて優れたリーダーの輩出こそが、日本の輝かしい未来を実現し、世界の希望の星となるために必要不可欠であるからです。 なぜ今、集団的自衛権の容認が必要なのか 2014.03.05 幸福実現党鹿児島県本部副代表 HS政経塾4期生 松澤力 ◆今国会で容認の方向を示した安倍総理 今国会の冒頭に行われる施政方針演説で、安倍総理は「集団的自衛権」の容認に言及し、決意を表明しました。 これは、「他の国家が武力攻撃を受けた場合に、直接攻撃を受けていない第三国が協力して共同で防衛を行う国際法上の権利」であります。 日本は米国と同盟関係を結んでいますが、集団的自衛権を容認していないために、仮に沖縄付近で米国が他国の攻撃を受けた時に、現在の「憲法解釈」では日本は「同盟国」であるにも関わらず、その国に対してともに戦うことができないのです。 米国としては、同盟国のために自らの血を流す可能性があるにも関わらず、日本はまったく知らんぷり、という状態なのです。 ◆「日英同盟」破棄の原因について これに近い状況が、第一次世界大戦の際に、日英同盟で起きました。日英同盟は日本が一等国と認められる契機となり、日露戦争の勝利の大きな原因となりました。しかし第一次大戦の欧州戦線で、英国側が厳しい情勢だった時にも日本がはっきりとした英国の支援を行わなかった事が、戦後の日英関係に大きな影を落とすこととなり、最終的には日英同盟の破棄につながりました。 当時の英国の感情については、駐日海軍武官ライマー大佐が以下のように語っています。 「日本の原則は、まず自らの経済的利益を追及することで、 次にドイツに反日感情が起こらないよう英国への援助を最大限少なくすることである。我々は、日本が東洋の未開な国でなく西欧側としての責任があることを示したが、日本人は興味を示さない。英国は過去、いかに日本を助けたか。 同盟国として何をなすべきか明確に説明し、 その義務を遂行すべきだ、と示唆すると日本人は離れる。 日本は金に酔い、太平洋のリーダーという夢に目がくらんでいる。」 本質的には、これが「同盟国」に裏切られた時の感情なのでしょう。 ◆混迷をつづけるウクライナ情勢の原因 また現在、混迷を続けているウクライナ情勢も、「集団的自衛権」にかかわる問題が大きく絡んでいます。 もともと、ウクライナという国家は旧ソ連を構成する「共和国」の一つでありました。これが、ソ連の崩壊により、形の上では独立を果たしたものの、特に東部にはロシア人も多く、政治的・経済的にロシアに依存する体制が続いていました。 ところが、経済がうまくいかず、政治的にも不安定な状態が続く中、ロシアから、EU側に属することを望む国民が増えてきたのです。EUも多くの問題があるものの、その「豊かさ」にあやかりたかったのかもしれません。 そうした中、ロシアではソチ五輪開催でプーチン大統領が政治的にリスクのある動きができない中、ウクライナでは政権交代が起き、そして重大なこととして、新政権は欧州側につくことを標ぼうしており、さらにはNATOへの加盟を視野にいれている、というのです。 NATOとは、元は冷戦時代、旧ソ連側に対抗するために創設された「集団的自衛権」の機関であります。 という事は、ロシアのプーチン大統領から見ると、冷戦構造は崩壊したとはいえ、安全保障の観点から自陣営の国がいなくなり、もしかしたら反対陣営に加わるかもしれないということで、国家の一大事であるのです。 これは断固容認できない、ということで軍事的な介入という形になりました。一方的なロシア批判の論調が強いように見受けられますが、このことも理解しなければならないと思います。 ◆安倍総理は、参院選でのマニフェストとして国民にも示している 昨年の参議院選挙では、我が幸福実現党をはじめ、各党が様々なマニフェストを掲げましたが、その中で「集団的自衛権」については、自民党が一つの柱としていました。 ※朝日新聞ウェブサイトより http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2013/special/TKY201307080074.html ところが、安倍総理の施政方針演説を受けて、出身の自民党の中から反対論が噴出しているのには、大きな違和感を感じました。 特に安全保障に関わる政策は、政党の根幹をなすもので、マニフェストとして公になっている以上、これに反対するという現状を見る限り、自民党という政党も国を守るだけの信頼があるのか、大きな疑問を感じるものです。 ◆北朝鮮での危機が高まっている今、集団的自衛権の容認は必要 特に今、集団的自衛権の容認が必要なのは何故でしょうか。それは、北朝鮮の問題が大きく影響しています。 金正恩体制に入り、2年が経過しました。この間、この指導者の元で、数回にわたる核実験、ミサイル発射、側近の粛清など、自由主義社会では考えられない事件が起き続けてきました。 元々、この国の全体主義で閉鎖的、人権蹂躙がまかりとおってきた実態については、釈党首連載の「ザ・リバティ」webサイトの中で明らかになっています。 ※映画「北朝鮮強制収容所に生まれて」申東赫氏スペシャル対談 – 釈量子の志士奮迅 http://the-liberty.com/article.php?item_id=7405 さて、今回の「集団的自衛権」の議論は、米国側が、北朝鮮の「有事」が近づいていると認識しており、日本にも応分の負担をする覚悟を問うているのです。 それゆえに、安倍政権としては、明日にでも起こる可能性がある北朝鮮有事に備えて、速やかに「集団的自衛権」容認の閣議決定を行うべきなのです。 逆に、いったん集団的自衛権の容認がなされると、米側の信頼は、これまで以上に大きくなり、日本の安全保障にとって大きな前進となるのです。 日本の繁栄には、日米同盟の堅持が欠かせません。その関門の一つである集団的自衛権について、国民世論からも後押しが必要です。ぜひ、皆様がたのご理解をお願いいたします。 今こそ日本は「円国際化」の国家目標を掲げよ! 2014.03.03 文/HS政経塾2期生 川辺賢一 ◆「金融版CIA」米財務省の活躍 3月2日の日経朝刊には、イランで米欧と対話を望むロウハニ大統領を誕生させ、同国を交渉の場に引きずり出した影の立役者として、「金融版CIA」というべき米財務省の活躍に焦点を当てたコラムが載せられています。 当記事の要点としては、(1)05年北朝鮮への金融制裁は予想外の効果を発揮し、イラン制裁の雛形になったこと、(2)基軸通貨ドルによる国際決済網によって米財務省はドル決済に関わる不審な取引を次々と暴くことができること、(3)金融制裁の効力は対象となった国だけでなく、世界中の銀行もドル決済が出来なくなることを恐れるため、波及的に広がることです。 このように基軸通貨ドルによる国際決済網は米国最大の情報源の一つであり、外交評論家の岡崎久彦氏も指摘するように、基軸通貨国による金融制裁は国際政治の中で使える軍事力以外の有効な手段です。 参照:「金融制裁の効果」岡崎久彦氏 http://blog.canpan.info/okazaki-inst/archive/166 ◆矛盾を抱えつつ国際化を目指す中国人民元 さて中国では2011年、中国全土での元建て貿易決済が解禁され、2013年1~6月の人民元建貿易決済額は前年度比で64%も増加しています。さらに先月21日、上海自由貿易試験区が始動し、試験区内での資本取引の自由化が解禁されました。 このように中国は人民元の取引規制を段階的に緩和し、ドルやユーロ、円、ポンドに並ぶ人民元の国際化を推し進めていく戦略です。 一方で中国は急速な資金流入による元高を恐れ、先月26日には大幅な元売りドル買介入に乗り出しました。中国は試験区内で外国から資金を受け入れつつ、別のところで資金を吐き出す、矛盾した政策をとっていると言えるでしょう。 つまり上海自由貿易試験区での資本取引解禁といえども、人民元の為替レートを政府が人為的にコントロールできる範囲の自由化であり、人民元の本格的な国際化にはさらなる中国経済の成熟が不可欠であるということです。 しかし中国は矛盾を経済成長で解消してしまおうという戦略です。私たちは中国の人民元国際化戦略を軽視すべきではありません。 もしもアジアが人民元の海になってしまえば、アジアの国々は貿易決済をするにも元が必要になり、文字どおり中国に生殺与奪の権を握られてしまいます。さらに米国の金融制裁にも抜け穴ができてしまいます。 ◆元襲来を打破し、日本は「円国際化」の国家目標を掲げよ! さて米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は先月11日の議会証言で米国内景気の後退のみが金融政策の方向性を左右すると述べ、新興国の通貨不安やインフレについて配慮する姿勢を示しませんでした。 現在アジア地域の貿易や投資においてはドル建ての取引が圧倒的なウェイトを占めており、何らかのショックや米国の政策転換によって世界でドルへの需要が高まると、アジア新興国では輸入代金支払いや借入金返済のためのドル資金がひっ迫し、危機へとつながります。 今回の量的緩和縮小が示すように「過度なドル依存」はアジア新興国経済に危機を呼び込みます。アジア地域と緊密な関係にある日本経済にとっても、アジア新興国の「過度なドル依存」問題は他人事ではありません。 アジア新興国経済の安定化のためにも、日銀は米連銀に代わって追加金融緩和を打ち出し、日本政府はアジア地域での円建ての国際決済を増やしていくべく「円国際化」の国家目標を掲げるべきです。 既述の通り、中国は矛盾を抱えながらも着々と人民元の国際化に向けた取り組みを進めております。 今こそ日本政府は元襲来の危機に備え、円でアジア太平洋地域を一つにしていく、21世紀の対外経済戦略を構築していくべきです。 マスコミが伝えるべき北朝鮮「人権蹂躙」の真実 2014.03.02 h4 class=”padding-top-xlarge”>文/政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆映画「北朝鮮強制収容所に生まれて」が公開中! 3月1日より東京都内で映画「北朝鮮強制収容所に生まれて」が公開されています。 この映画はタイトル通り、生涯出ることができないと言われる北朝鮮の「完全統制区域」で、収容者同士による結婚によって生まれた申東赫(シン・ドンヒョク)さんの壮絶な生涯を描いたドキュメンタリー映画です。 この中でシンさんは、生まれながらの「政治犯」として扱われます。最初の記憶は、公開処刑の銃声の音で、食事はわずかなトウモロコシと白菜汁。空腹に苦しみながら6歳で炭鉱での重労働に繰り出されます。 最も悲劇的なシーンは、家族同士の監視を義務付けられ、シンさんは14歳の時に母親と兄を「脱走を企てている」と密告し、その結果、目の前で母は絞首刑に、兄は銃殺刑に処される部分です。 映画「北朝鮮強制収容所に生まれて」公式webサイト http://www.u-picc.com/umarete/ ◆釈党首とシンさんが対談 いわば隣国ともいえる北朝鮮の実態について描かれているリアルな映像に、愕然とされると思いますが、映画公開に合わせ来日した機会に、幸福実現党の釈量子党首が、シンさんと対談を行いました。 「ザ・リバティweb“釈量子の獅子奮迅特別版”」では、その対談の様子を読むことができます。 「北朝鮮強制収容所に生まれて」に出演の脱北者 申東赫氏スペシャル対談 – 釈量子の志士奮迅 http://the-liberty.com/article.php?item_id=7405 釈党首は、6年前にこの原作を発刊直後に読んでおり、今回の対談をすることに不思議な縁を感じていたそうです。 この中で、奇跡的な脱出をしたシンさんが、今何を感じているのか、これから何を行いたいのかがよくわかります。 そして、今、日本が当たり前のように享受している「自由」という価値観が、飛行機で日帰りできるほど近くに存在する国家であるにもかかわらず、まったく通用していないという事実を改めて痛感することができます。 ◆「自由」のない北朝鮮で起きる悲劇の数々 この映画ではマスコミで報じられていない北朝鮮の実態が明らかになっています。そして、今この時にも、シンさんが体験した人権蹂躙が国民に対して起き続けているのです。それは、金正恩氏以外のすべての北朝鮮国民に当てはまります。 昨年末、北朝鮮のナンバー2と言われた張成沢(チャン・ソンテク)氏が突如逮捕、公開処刑されたショッキングなニュースがありました。 現在、この張氏の後にナンバー2となったのが、崔竜海(チェ・リョンヘ)氏といわれているのですが、3月1日付「朝鮮日報」web版によると、なんと崔氏がすでに監禁されているらしい、というのです。 この他に、国防の観点からも見逃せないニュースとして、2月27日、北朝鮮が短距離ミサイル4発を日本海に向けて発射した事もあげられます。 この国には、私たちが当たり前のように思っている近代的な法治主義という考えがなく、いわゆる「人治主義」が堂々とまかり通っていることがわかります。 こうした実態については、残念ながら日本のマスコミはあまり報じることがなく、わずかに拉致被害者や、そのご家族の動向だけが明らかになるだけです。 ◆国益に基づいた報道が始まったNHK――籾井会長に支援の声を! 残念ながら、戦後一貫して日本のマスコミは、国益を目指す報道が少なかったといえます。特に「公共放送」と称して国益から外れた放送を行っても何ら反省の色を見せることがなかったNHKには、勇気を持った報道姿勢を示していただきたいのです。 そうした意味で、はっきりと国益を念頭においた経営判断を行う籾井新会長には、大きな期待を寄せるものです。 残念ながら、マスコミや国会では、現時点でも籾井会長に対しての批判は続いています。私は、マスコミとして問われるべきは、その放送の中身であるべきであると思います。そしてその内容がマスコミの使命に基づき、国益に則ったものであれば、逆に賞賛すべきではないでしょうか。 例えば、最近の事例を言うと、2月28日の朝のNHKニュースで、日本統治下の台湾で甲子園に出場し、準優勝した「嘉義農林」のことを伝えた親日的な映画(「KANO」)が上映されると報道していました。 これは、当時の日本の台湾統治の中で、台湾の人たちに対しても尊重する気持ちがあった事実を伝えるもので、国益にかなった報道です。こうした傾向が出てきたことは、籾井会長の影響であると思われ、賞賛すべきことではないでしょうか。 もし、皆さんがご覧になって国益の立場からよい報道、番組があれば、遠慮なくNHKに激励の電話を入れていただきたい。これが籾井会長のマスコミ改革を押し進めることにもなるのです。 ◆すべては一人ひとりの幸福のために 私たち幸福実現党は宗教政党として、今後も広く北朝鮮の実態を国民に伝え、また、人権蹂躙がまかりとおっている現状をそのままにしてはいけないと考えています。 それは、一人ひとりが仏の子として大切な存在である、と考えているからです。 日本国民の生命や財産を守る立場から、また、北朝鮮の国民も同じ人間であるという宗教的人道的な視点から、弊党としても北朝鮮の悲劇の実態を全世界に広め、あるべき民主的な体制移行を求めていく活動を展開してまいります! いわゆる「従軍慰安婦」を検証し、今こそ日本は世界に発信せよ!(2) 2014.03.01 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆河野談話――政府検証チームを設置へ 28日、菅官房長官は衆院予算委員会で、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野談話」をめぐり、作成段階で韓国側とすり合わせを行った経緯を調査する「検証チーム」を政府内に設置することを明言しました。 ※2/28産経「政府検証チームを設置 官房長官が明言本人聴取も排除せず」 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140228/plc14022821370024-n1.htm 菅官房長官は、記者会見で、検証内容は「国会から要請があれば提出する」とし、検証過程で河野氏への聴取も排除しない考えも示しています。これはこれまでの政府の立場からすれば大きな前進と言えます。 ちなみに、弊党が取り組んでいる「『河野談話』の白紙撤回を求める署名」運動は、3月1日現在、党本部に到着している数は、約2万9000筆です。現在も全国で活動中ですが、皆様の精力的な活動にこの場をお借りし心より感謝申し上げます。 この活動は4月5日まで取り組み、内閣府を通して安倍首相宛に提出致します。 「『河野談話』の白紙撤回を求める署名」ご協力のお願い http://info.hr-party.jp/2013/2524/ 韓国は、いわゆる「従軍慰安婦」の嘘を世界に吹聴し日本包囲網を形成しようとしていますが、今回は、「従軍慰安婦」を広めたのは、実は日本人だった!――ということを明らかにします。 ◆「従軍慰安婦」――吉田清治著「私の戦争犯罪-朝鮮人連行」の捏造 「従軍慰安婦問題」がクローズアップされるきっかけとなったのは、1983年に発刊された吉田清治著『私の戦争犯罪-朝鮮人連行』(三一書房)です。 この中で吉田氏は「日本の軍人が韓国の済州島で、赤ん坊を抱いたお母さんや若い未婚の女性を狩り立て、あたりかまわずトラックで連行した」と「日本軍による慰安婦の強制連行」を記述し、日韓に衝撃を与えました。 ところが、これに疑問に思った1989年8月14日、韓国済州島の地元紙『済州新聞』が地元で取材した結果、「『私の戦争犯罪』は捏造」(強制連行の事実は無かった)と報じました。 更に1992年3月、現代史家の秦郁彦氏が、吉田氏の「慰安婦狩りを行った」という証言について済州島で現地調査を行いましたが、まったく裏付けは取れませんでした。 当時を知る島民は「この島(済州島)で人間狩りが起こったら大騒ぎになって誰でも知っているはずだが、そんな話は聞いたことすらない」との証言をした。 (文藝春秋『昭和史の謎を追う』1993年3月号)。 追い詰められた吉田氏は「本に真実を書いても何の利益もない」「人間狩りを行なった場所がどこであるかについては創作を交えた」と捏造を認めました。(『週刊新潮』1996年5月29日号)。 吉田氏の証言は、つじつまが合わなくなり、場所はわからないと誤魔化しましたが、その後どこの場所だったかの訂正もしていません。 ◆当時「慰安婦」はいたが、「従軍慰安婦」はいなかった 吉田氏が悪質な点は、事実を捏造したばかりではなく、いかにも軍が慰安所を経営していたように見せるため「従軍慰安婦」という言葉をつくり上げた点です。 当時「従軍記者」はいましたが、その「従軍」と「慰安婦」(民間業者が運営)を結び合わせて、あたかも日本軍が韓国人女性を慰安婦として強制連行し連れまわしていた印象を抱かせるイメージをつくり上げたのです。 もちろん、当時「慰安婦」はいましたが、当時「従軍慰安婦」という言葉はなく、戦後になって日本人が意図的につくり上げた言葉だったのです。 このように自国を貶める行為を日本人自身がやったというこの事実を見逃してはなりません。 次回は、「日本軍は、韓国人女性をセックス・スレイブ(性奴隷)にした」という認識について、実は「セックス・スレイブ(性奴隷)」という言葉をつくったのも、広めたのも、韓国人ではなく日本人だったという事実を明らかにします。 「海洋大国・日本」―新たな国家ビジョンと安全保障【連載第10回】(最終回) 2014.02.28 文/幸福実現党総務会長兼出版局長 矢内筆勝 《日本よ、誇りを取り戻し、新文明創造の気概を持て!》 ◆日本の国防 今回の論考では、日本がいかに膨大なエネルギーと鉱物、食料資源に恵まれた夢のような国家であるのかを紹介しました。 そして、その「宝の山」を、隣国中国が凄まじい勢いで軍事力を増強させ、奪取せんとしている事実を明らかにし、如何にすれば、その国家的な危機から、日本が国家と、国民の生命、財産、安全を守れるのかを述べてきました。 結論として述べておきたいのは、21世紀のアジアと世界の平和と安全、自由と民主主義を守るために、日本人は今こそ、本来の自信と誇りを取り戻し、自らの使命と責任を果たさなければならない、ということです。 ◆日本の誇りを取り戻せ! 戦後日本人は、アメリカの占領政策の一環として、日本は戦前アジアを侵略した悪い国家であるという「自虐史観」を植え込まれてきました。 その結果、日本はかつての自信と誇りを失い、安全保障すら他国に委ねて経済的な繁栄のみを追い求めるという、属国的な「商人国家」の道を歩んできたのです。 しかし、そうした「日本悪玉説」は、占領国や日本を憎む一部の周辺諸国のプロパガンダに過ぎません。かつて世界は、16世紀から500年もの長きにわたって、白人列強の人種差別と植民地政策によって蹂躙されていた歴史があります。 白人優位説のもと、有色人種は人間として扱われず、まるで牛馬のように使役され、奴隷にされ、虐殺され、収奪されていました。 そうした暗黒の時代を打ち破るべく、立ち上がった誇り高き国家、国民こそ、日本でした。そのために先の大戦では実に300万人もの国民の尊い命が失われましたが、その結果、東南アジアの植民地は欧米の植民地から独立できたのです。 これを機に世界は人種差別を撤廃へ舵を切り始めました。人間が人種を問わず平等に扱われるという理想が実現したのです。 ◆日本人の使命 この「人類の平等」という日本人の確信は、数千年の歴史の中で培われた仏神への信仰と、人間がその仏神によって創られたという、「仏の子」「神の子」であることへの、確信から生まれたものです。 日本人は、そうした仏神への信仰と、そこから生じる普遍的価値を実現するために、武士道精神を持って、身を挺して戦い、新しい時代を拓いたのが、明治維新以降の日本の真実の歴史です。 そして今、世界の覇権大国であったアメリカが財政・国内問題によって、世界の警察を止め、その影響力を急速に失いつつある今、時代は再び、日本がアジアの自由と繁栄の擁護者、盟主として、新しい使命を果たすことを求めています。 その「使命」が如何に大きなものであり、仏神の意を受けたものであるか--それは、この時期に合わせたように、国連海洋法条約が制定され、日本の排他的経済水域内に、他国から見れば垂涎の的以外の何ものでもない、膨大なエネルギー資源の存在が明らかになってきたのです。 ◆太陽の昇る国、日本 そうした日本の歴史的使命の観点に立って考えれば、眼前に迫る中国の脅威も、日本が独立国家として目覚め、国家としての気概と武士道精神を取り戻すために立ち現れた「砥石」に過ぎません。日本を「本物のリーダー国家」たらしめるために、天が与えた試練であると捉えることができます。 日本はいよいよ、戦後に捏造された自虐的で捻じ曲げられた歴史観を払拭し、真実の国家と民族の誇りと自信を取り戻さねばなりません。 そして一国平和主義ではなく、アジアと世界のために貢献するという本来の使命を自覚して、雄雄しく立ち上がらなければならない秋(とき)を迎えているのです。 「この国に再び日を昇らせて、世界の太陽とせん」(『 天照の御教えを伝える 』 大川隆法著 幸福の科学出版) 日本が再び「太陽の昇る国」として、光輝く時代を創るために、必要なエネルギーや資源も、国際政治の舞台も、そして方法論もすでに与えられています。 あとは、「やるか、やらないか」――私たち日本人一人ひとりの意識と自覚、そして行動にかかっているのです! 零戦と日本人――特攻の精神~特攻に散華した英霊に畏敬の念を込めて(4) 2014.02.25 文/岐阜県本部副代表 河田成治 【「大和魂」の復活】 ◆今、なぜ、「永遠のゼロ」なのか? 映画「永遠のゼロ」は、死生観とは何か?家族や愛する人を護るとはどういうことだったのかを考えさせてくれる、素晴らしい作品でした。 わずか70年前に、命を散らして戦った私たちの先祖がいたこと。その事実を自らに付きつけて未来を照らすことが、これからの日本の繁栄のために、どうしても必要であると思います。 先人の示された「武士道」「大和魂」。かつて明治期に活躍した新渡戸稲造先生は、ベルギーの学者に、「日本には宗教教育がないのに、どうやって道徳を教えているのですか?」と聞かれたことがきっかけで、日本人には「武士道」があると気づき、世界に「武士道」の精神を広めました。 「武士道」は日本精神であったと思います。江戸時代は江戸幕府への忠義として、明治以降は、天皇を通じて、日本の神々への尊崇と信仰が、行動規範の根幹にありました。 戦後、徹底的な日本神道への弾圧がかかると、「武士道」は会社への愛社精神と変身して、日本が大発展する精神的柱となりました。 しかしバブルの崩壊とともに、終身雇用制が失われ、転職が当たり前となり、フリーターが珍しくなくなったことで、最後の「武士道」の火が消えたのではないかと考えています。 これがバブル崩壊後に「失われた20年」と言われるような、日本が漂流した真の原因ではないでしょうか。特攻隊員の死を無駄にしないためにも、私たちは、次の世代に繁栄した日本を残す義務があります。 日本人が精神的主柱を打ち立てること。これは単なるモラルの問題ではなく、これからの未来を拓くための重要な根幹であると思います。 ◆いまこそ、日本人の誇りと気高い「大和魂」を復活させるとき 特攻隊員の遺志は、日本の繁栄となって一部は報われた、とは思います。しかし、大和魂は、戦後教育とバブル崩壊で消え失せました。 本当に残すべきは、日本人としての誇りであり、大和魂であると思います。 いま、なぜ、「永遠のゼロ」が流行るのか?それは神々による、日本人としての気概、「大和魂」「武士道」精神を取り戻せという指導が臨んでいるように感じてなりません。 「永遠のゼロ」のような小説や映画のヒットは、偉大なる日本精神が復活していく予感を感じさせます。 また岐阜県は、特攻潜水艦である「回天」を考案し、自らが「回天」に乗り込んで初の殉職者となった黒木少佐の出身地です。黒木少佐は、出身地である下呂市の神社に祭られています。 私たち国民は、日本を支えてこられた諸先輩への心からの尊敬と、日本は素晴らしい国であるとの認識を持つべきです。 また、国防の危機に際しては、命がけで護ってこられた日本を、今度は私たちが護り切ることが求められます。そのためには、憲法9条の改正と集団的自衛権がどうしても必要です。 政府には、一刻も早く国防体制を整え、アジアや世界のリーダー国として、充分な責任を果たしていくことを望みます。 そして、私たちも偉大なる先人を輩出し続けてきたわが国を、本当の意味で「神国・日本」にすべく努力精進して参りたいと思います。 すべてを表示する « Previous 1 … 68 69 70 71 72 … 98 Next »