Home/ 国防・安全保障 国防・安全保障 日本政府は北朝鮮の「核の刀狩」を目指せ! 2012.02.19 北朝鮮が、核実験やミサイル発射を行う可能性が出てきました。 韓国国防省高官が17日、北朝鮮が3度目となる核実験や、弾道ミサイル発射を行う可能性について「1~2カ月程度の追加的な準備をすれば(実施が)可能な状態を維持している」と述べたことが報じられています。(2/18 産経→http://goo.gl/zUwt4) その背景には、北朝鮮の内部事情があります。金正恩氏の父親である金正日氏が権力を継承した際に「遺訓統治」がなされました。「遺訓統治」とは北朝鮮独特の政治手法です。 主体思(チュチェ)想の創始者として権威づけられている金日成主席が1994年に死去して後も、その地位に留めておき、金正日氏自身は一歩下がった国防委員長という立場に就くことで、金日成主席の偉大な権威を利用しながら、北朝鮮を実質的に統治する政治手法です。 金正恩氏も「金正恩時代」の幕開けに際し、「遺訓統治」を行うことで、権力固めを行うことはほぼ確実であると見られています。(2011/12/22 聯合ニュース「北朝鮮が『正恩時代』宣言遺訓統治示唆=党機関紙」→http://goo.gl/gxzv9) しかし、父親の金正日総書記が権力を継承した時に比べて、息子の正恩氏は実績を積み上げておらず、そのことが権力継承を確立する上での不安要因になっています。 冒頭の報道のように、「金正恩時代」の幕開けを華々しく告げるべく、今年の4月15日、北朝鮮の最大の祝日とされる「太陽節」に合わせて、ミサイル発射ないしは核実験を強行する可能性は十分にあると言えます。 では、国際社会が北朝鮮のこのような状況を許してきた理由は一体何でしょうか。それは、主に「地政学」的な理由から来ています。 内陸部国家の「ランドパワー」と海洋国家の「シーパワー」のぶつかる大陸周縁地域「リムランド」(極東、西欧、中東)では、紛争が起きやすい状況があります。 第二次世界大戦が終結して以降、自由主義国と共産主義国との冷戦が始まりました。その争いの中で朝鮮半島を2つに分けた朝鮮戦争が1950年に起きました。 朝鮮半島は、ユーラシア大陸におけるリムランドの代表的な地域の一つであり、ソ連や中国(ランドパワー)のような大陸国家と、アメリカのような海洋国家(シーパワー)に挟まれた地域です。 このような地域は、大陸国家と海洋国家が争う地域であるために大陸国家と海洋国家が直接対決をしないようにクッションである国家を置いて互いを牽制し合っています。 北朝鮮は、大陸側に位置しているので大陸国家である中国やロシアの支援を受けており、一方、韓国は海側に位置しているので海洋国家であるアメリカや日本の支援を受け、それぞれが互いに牽制し合っているという構図になります。 日本、アメリカ、中国、ロシア、韓国が参加し北朝鮮をどうするかについて6か国協議で話し合ってもなかなか解決しない理由はここにあります。 そうした地政学的環境の中にあって、北朝鮮は自国の生存を確実なものとするために、上手く立ち回り、核兵器と弾道ミサイルを開発し、脅迫的な「瀬戸際外交」によって、食料支援などの物資を引き出して来ました。 このような均衡状態から脱し、北朝鮮の「終わりの始まり」をもたらし、北朝鮮の圧政から北朝鮮の人々を解放するためには、直接的脅威を受けている日本こそが現状打破を仕掛けていく必要があります。 特に、日本は拉致問題を抱えており、金正恩新体制が固まらない今こそ、同胞を救うチャンスであることを忘れてはなりません。 そのためには、米国はもちろんのこと、韓国、ロシアとも連携し、北朝鮮の核開発に対して制裁を含めた強い圧力をかけ、核兵器の完全廃棄を目指した「核の刀狩」を進め、体制変革へと追い込んでいく必要があります。 しかしながら、野田・民主党政権は、大増税で国力を削ぐことのみに終始しています。隣国の「核武装国家」誕生を黙認する無策無能な野田政権は即刻、退陣すべきです。(文責・佐々木 勝浩) 中国の「情報戦」のしたたかさ 2012.02.16 今日はクイズ形式で始めます。次の新聞記事は、どこの国がどこの国について報道した記事でしょうか? 「海外メディアによると〇〇政府は今年、新型空母2隻の建造に着手する。すでに昨年9月に、新型ヘリコプター空母2隻の建造計画を発表した。 排水量2万4000トン、ヘリコプター9機を搭載可能で、1隻あたりおよそ10億4000万ドルを投じる。このヘリ空母は排水量においても技術においても英国やスペインの現役空母を凌駕し、▽▽最大の軍艦となる。 軍事専門家は『〇〇は他国がどこまで容認するかを試している。海洋大国として、洋上で一定の重みを持つ必要がある。これは政治大国化への重要な一歩だ』と指摘する。 このほか〇〇は武器輸出にも全力で取り組んでいる。〇〇政府は昨年12月、『武器輸出三原則』に基づく禁輸政策を大幅に緩和し、武器の国際共同開発への参加や、『人道』目的の活動への装備供与を可能にするという重量『爆弾』を落とした。 〇〇政府の『宇宙開発戦略本部』の専門調査会は新年早々、『宇宙航空研究開発機構設置法』について『平和目的に限る』との規定を削除し、防衛目的にも利用できるよう改正することを提言した。 専門家は運搬ロケットと弾道ミサイルは技術的に『紙一重』の違いしかなく、この行動の背後には非常に危険な動機が隠されていると指摘する。」 答えは、中国共産党の機関紙『人民日報』のニュースサイト「人民網」の「武器輸出、空母建造、常任理事国入り――日本の動きが意味するもの」と題した記事であり、〇〇には日本、▽▽には海上自衛隊が入ります。⇒2/2 人民日報 http://goo.gl/SNBhe 記事に出てくる「空母」とは、海上自衛隊が建造中のヘリコプター搭載護衛艦「22DDH」のことです。対潜・対水上戦能力の向上を図り、国際平和協力活動、災害派遣などを目的に、今年1月から建造が始まったもので、完成は2014年の予定です。 しかしながら、戦闘機は搭載できませんし、基準排水量も約2万トンで、中国が建造した6万トン級の空母ワリヤーグとは、その戦力も目的も全く別な艦船です。 「武器輸出三原則」については、昨年12月に、藤村修官房長官が発表しました。これまでの事実上の「全面禁止」から、国際共同開発・生産への参加や平和貢献・国際協力での装備品供与を例外として認めるようにするというもので、「防衛装備品の国際共同開発・生産を進め、最新の防衛技術を獲得」が目的です。(2011/12/27 産経) 「宇宙開発戦略本部」については、独立行政法人「宇宙航空研究開発機構」の設置法(JAXA法)を改正し、宇宙開発を平和目的に限定する項目を削除する方針を固めたもので、ミサイル防衛(MD)の精度向上に向け、偵察衛星や早期警戒衛星の研究開発を目的としたものです。(1/3産経) いずれにしても、こうした政府の動きは、普通の国家なら「当たり前」の防衛政策です。 逆に、これまで日本は防衛力に関しては自縄自縛で、大型艦船も武器の国際共同開発も、宇宙空間の安全保障への利用もできなかったこと自体が、独立国家としては異常なことでした。 こうした動きは、空母建造による中国の海洋覇権主義や衛星攻撃兵器(ASAT)開発などによる「宇宙戦争」への準備など、中国が進める軍事大国化路線に対応しようというものであり、この記事が言うように「政治大国化への重要な一歩」や「弾道ミサイル」開発など、「非常な危険な動機」など、さらさらないことは、日本国民なら誰もが分かっています。 ましてや、これらの動きは、巨大化する中国の軍事的な脅威に対する防衛措置としては全く不十分で、「ささやか」な防衛上の第一歩に過ぎないことは、軍事的な専門家なら一目瞭然です。 しかし、これをことさら「日本の軍事大国化」「中国に対する脅威の増大」だと、自国のマスコミを使って恣意的に国内外に報道するところに、中国の情報戦のしたたかさと戦略性があります。 軍事拡大を続け、アジアに脅威を与え続けている中国が、「日本の軍事大国化」に警鐘を鳴らすなど、呆れてものも言えません。 こうした中国の情報戦に惑わされることなく、日本は中国の軍事的脅威の拡大をしっかりと見据え、効果的で有効な防衛隊体制の構築に、全力を傾けなければなりません。(文責・矢内筆勝) 野田首相の任命責任~素人にして「大の親中派」田中直紀防衛相登用の不見識~ 2012.02.11 野田首相は10日発足した復興庁に平野氏を初代・復興相として任命し、防災相に中川正春氏を起用しました。 しかし、野田首相は予算審議入りする重要な時期における閣僚人事で、国会審議を紛糾させている元凶として問責決議の検討もされている田中直紀防衛相を更迭せず、続投させる選択をしました。 田中防衛相は、就任以来の一挙手一投足が問題視されている状態で、失言や迷走は数え上げれば切りがありませんが、まず指摘されることは「基本知識の絶対的な不足」です。 地方議員ではなく、経済と外交・安全保障を主要な責務とする国会議員を25年も経験し、外務政務次官や参議院外交国防委員長を務めながら、あまりにも無知過ぎます。 田中防衛相は、米軍戦略や自衛隊と憲法の関係などについて、基本的な質問を受けても、まともに答弁できず、「知らない」などと答える場面が予算委審議の冒頭から相次ぎ、国会を混乱させています。 本来なら普天間基地移設に指導力を発揮しなければならない立場であるのに、防衛政策の突っ込んだ議論が望めない状況にしていることは、極めて大きな問題です。(2/3 産経 主張「防衛相以下タガ締め直せ」⇒http://goo.gl/97dV1) 国会審議においては、メモ用紙や模範解答を耳打ちする防衛省の秘書官を後着同席させて終始答弁を行って「二人羽織」と揶揄されています。後方に座る身内の民主党大臣が呆れ顔で苦笑している始末です。 このような状態で国防有事が起きた場合、「政治不能」に陥ることは火を見るより明らかです。 2月1日衆議院予算委員会では、海空戦力の一体運用に重点を置く米国の「総合エアシーバトル」に質問を受け、「そこまで理解していない」と平然と答えています。 このことは、沖縄普天間基地の移設問題や米海兵隊の編成見直し等が重大な局面を迎えている時に、基礎情報について見識が無く、適切な判断ができない事を示しています。 このままでは沖縄基地問題は決して解決することはなく、日米同盟にも亀裂が生じかねません。 また、予算委員会中に断りも無く審議を20分間も抜け出して、議員食堂にいるところを発見され、「風邪をひいており鼻水が止まらないから風邪薬を事務所から持ってこさせていた」と言いながら、その後にコーヒーを飲んでいた事実が明るみになるなど、全く信用できません。 また、普天間基地移設については、2012年中の埋め立て工事着工を示唆する発言をして地元の反発を招き、更に「(時期・目標などの)手順表を持っておりまして…」とまたも口を滑らせています。 この手順表は日米両政府間で「極秘扱い」の文書であり、今後、問題になることは間違いありません。田中氏は米国の新国防戦略についても「普天間飛行場の移設計画は不変とする」との米側からの伝達内容を暴露しています。 もはや田中氏が防衛相を続ける限り、「日米政府の信頼関係を維持していくことは不可能に近い」との厳しい批判が出ています。(2/2 産経) しかし、田中防衛相についての野党議員からの追及に対して、野田首相は「政治的経験、蓄積を踏まえ総合的に判断し、適任と判断した」と強調しています。 田中防相の安全保障に関する資質の欠如・見識の無さは「素人以下」であり、到底、国防の重責を託すに値する「適任者」とは言えないことは誰の目にも明らかです。 そもそも、田中直紀氏は、日中の国交を樹立した田中角栄氏の娘婿で、「大の親中派」と言われてます。 田中直紀氏の防衛相就任に際し、香港紙『明報』は「田中角栄の娘婿が防衛相に」と題し、「妻の真紀子氏は中国の指導者層から厚遇を受けている」と明かしています。 また、香港紙『大公報』は「親中派が防衛相に」と題し、親中派の防衛大臣誕生を歓迎しています。(台湾は日本の生命線!「田中直樹防衛相と中国との関係を疑わなくていいのか」⇒http://goo.gl/SyGCO) 中国の覇権拡張と対峙すべき防衛大臣の職に、愚昧で、中国に従順な防衛大臣を配置し、現在も続投させている野田首相は国民の生命と安全を軽んじる、不誠実極まりない「国賊」です。 野田首相の任命責任、そして国家の存亡を左右する安全保障に対する不誠実な政治判断は重大な失政です。 2月11日の建国記念の日にあたり、日本を建国され、守り続けて来られた先人の方々への感謝と敬意を込め、日本の平和と繁栄を守る決意を新たにすると共に、国防の重責を軽んずる野田首相・民主党政権の即時退陣を強く求めます。(文責・小川俊介) 中国に自由は無い――活動家や少数民族への弾圧を強める中国 2012.02.09 中国が国内の人権・民主化活動家や少数民族への弾圧を強めています。 中国の著名作家である余傑(よけつ)氏が今月初め、米国で政治亡命を申請しました。 余傑氏はノーベル平和賞を受賞した劉暁波(りゅうぎょうは)氏らと、2008年に発表された「08憲章」に署名した人権活動家で、亡命の理由を「中国にとどまれば命の安全すら保証されず、作家としての表現の自由は全くない」と話しています。(2/7 産経「中国、自由派知識人ら続々出国 党大会控え、言論弾圧強化」⇒http://goo.gl/RM47i) 国内では常に厳しい当局の監視下に置かれ、不当に拘束されて厳しい拷問を受けたといいます。 中国では、昨年から政府に批判的な知識人の国外脱出が相次いでいます。改革派新聞記者の長平氏はドイツへ、政府系シンクタンク中国社会科学院の著名政治学者の張博樹氏は米国へ出国しました。 反体制派著名人を海外に追い出すことが政府の方針とされ、「当局からの暴行を受けた後『どこでもいいから外国に行け』と言われた知識人もいた」といいます。 また中国国内では、些細な理由で「国家政権転覆罪」懲役刑を受ける民主活動家が増えています。 人権の尊重などを訴える文書を国外メディアやインターネット上に発表した民主活動家の李鉄氏は懲役10年の判決を言い渡され、四川省と貴州省の民主活動家らがそれぞれ懲役9年と10年の判決を言い渡されています。 2月6日のロイター通信によれば、中国四川省カンゼ・チベット族自治州色達県でチベット族の住民3人が、中国政府に抗議するため焼身自殺を図り、1人が死亡、2人が重傷を負ったといいます。 今回の事件を含めると、中国でチベット僧らが焼身自殺を図るケースが過去11カ月間に19件発生したことになり、このうち少なくとも13人が死亡しています。 また四川省では1月末、色達県など3カ所でチベット族の住民らがデモを行い、治安部隊と衝突。チベット独立を支援する人権団体によると、治安部隊の発砲でデモ参加者7人が死亡、数十人が負傷したといいます。 海外メディアで、このように断片的に報じられる事件は「言論の自由」も「報道の自由」もない中国においては、文字通り、「氷山の一角」に過ぎません。 同じような人権弾圧や命と引き換えの抗議行動が一体、中国全土でどのくらい起きているのか――その正確な数字は、知るすべもありません。 国内の暴動だけでも、年間18万件も発生していると言われている国なのです。 いずれにしても、はっきりしていることは、習近平氏が新しい国家主席となる秋の共産党大会を控え、中国政府が反政府運動や民主化運動の活発化を恐れ、国内の締め付けをこれまでになく強めているという事実です。 逆に言えば、それほど締め付けを強めなければならないほど、共産党一党独裁支配への国民の不滿や反発のエネルギーが高まっており、政権安定のための舵取りが難しくなっているということです。 支配者である中国共産党への国民の反発のエネルギーの矛先をそらすために、中国政府は次の段階で、必ず国外に敵を作り出し、ガス抜きを図るでしょう。 それがベトナムなのか、台湾なのか、それとも尖閣諸島なのか――。 そうした視点で中国の国内の動きを注視し、日本としても中国の民主化、自由化を積極的に支援していくべきです。(文責・矢内筆勝) 米軍海兵隊の先行移転により、抑止力は低下するか? 2012.02.07 昨日の「野田首相は『増税』ではなく、『普天間基地固定化』回避に全力を尽くせ!」にありますように、2006年の日米合意では「普天間基地移設還」と「米海兵隊8000人のグアム移動」とがパッケージとして計画されていましたが、日米両政府は両者を切り離し、先に4700人をグアムに移転させることで合意しました。 この見直しの背景には、普天間移設の見通しが立たず、移設が進まないことで、アメリカ議会がグアム移転費を2012会計年度の国防権限法案から削除するという結果に至った(上院では予算案凍結、下院で予算案認可)ことから、再編を急ぎたいアメリカ政府の思惑があるものと見られます。 自民党議員からは、こうした「米海兵隊の先行移転」について「抑止力低下」を懸念する声が相次いでいます。 今回の米軍再編の見直しは、果たして、日本の安全保障の「抑止力低下」をもたらすのでしょうか?また、「日米同盟」弱体化をもたらすのでしょうか? まず、今回の再編見直しでは「普天間基地移設」と「海兵隊グアム移転」分離よりも、海兵隊のグアム移転に関するロードマップ(行程)の内容が大きく変わったことに注目すべきです。 その理由は、今年1月に発表されたアメリカの新国防戦略において「アジア太平洋地域」に米軍の重点を移すことと大きく関係しています。 新国防戦略では「アジア太平洋における同盟国」(日本、韓国、フィリピン、オーストラリア等)との関係が「安全保障の重要な基盤」であるとされています。⇒http://goo.gl/F0qSK 米政府としては、海兵隊のグアム移転の規模を8000人から4700人に縮小し、残る3300人程度はハワイ、豪州、フィリピンなどの基地にローテーションで派遣する意向だと報じられています。 沖縄に残る米海兵隊は司令部、陸上、航空、戦闘支援及び基地支援能力といった海兵空地任務部隊の要素から構成される第31海兵隊遠征隊となります。(外務省:再編実施のための日米のロードマップ⇒http://goo.gl/VHiQV) この部隊はアメリカ海兵隊の緊急展開能力を担う部隊として、7つある海兵隊遠征隊の中で唯一、海外に展開している部隊であり、同部隊が日本に駐留していることは、島嶼を守る自衛隊との連携を踏まえ、「抑止力」維持のために極めて重要です。 確かに、見た目の在日米軍の「プレゼンス」は低下しますが、アジア太平洋全域の視点で見ると、日本のみならず、フィリピン、オーストラリアなどの米国の同盟国による中国包囲網が強化されることで、中国の侵略行為に対する全体的な「抑止力」は高まります。 そして、オーストラリアやフィリピンを含むアジア太平洋地域の米軍(米太平洋軍)は、在日米軍を中核とし、様々な事態に柔軟に対処していくことが予測されます。 すなわち、米軍再編の見直し案が実行されれば、中国を意識した米軍の「アジア太平洋重視」戦略が強化されると共に、在日米軍の役割が急速に拡大するため、「日米同盟」はますます重要なものとなります。 その意味でも、野田政権は普天間基地移設問題の円滑な解決を図り、「日米同盟」を迅速に修復していく必要があります。 また、局所的な「米海兵隊のプレゼンス低下」を補完するためには、南西諸島の島嶼防衛に向け、沖縄に残る米海兵隊と自衛隊との連携強化を図ると共に、陸上自衛隊の「海兵隊化」を早急に進める等の「自衛隊再編」や「自主防衛強化」が急務であります。(文責・黒川白雲) 野田首相は「増税」ではなく、「普天間基地固定化」回避に全力を尽くせ! 2012.02.06 日米両政府は、沖縄の米海兵隊のグアム移転と米軍普天間飛行場移設とを切り離し、先に4700人をグアムに移転させることで合意しました。(2/6 読売「沖縄海兵隊のグアム移転、4700人で合意」⇒http://goo.gl/6MZeT) 2006年の日米合意では、沖縄県宜野湾市の普天間米軍基地を県内の名護市辺野古に移転することを約束し、「米海兵隊8000人のグアム移動」「普天間移設と嘉手納以南の施設返還」もパッケージとして合意していました。 ところが、普天間基地移転問題に進展がないため、海兵隊を先に移動させることに両国が方針を変えた形です。 既に、在沖米海兵隊のグアム移転計画をめぐって、米国防総省が米議会との水面下の交渉で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への代替施設建設を断念する意向を伝達していたことが報道されています。(2/4 共同「米、普天間の辺野古移設を断念へ」⇒http://goo.gl/q6UX9) その結果、「世界一危険な普天間飛行場」が固定化される恐れが強くなっています。 私は普天間飛行場のすぐ隣の小学校のグラウンドに立ったことがありますが、真上を手が届きそうなくらいの近さで飛行していく状態は背筋が凍るくらい恐ろしいものでした。 普天間基地周辺には住宅が密集しており、「早く安全性を確保しなければ」と痛感しました。 この事態を招いた責任は3代の民主党政権が迷走し、沖縄に責任を押し付ける形で「日米合意」を履行しなかったことにあります。 「日米合意」を全く無視して、「最低でも県外」と、できない約束をなし、沖縄県民の心を弄び、後に「抑止力を学びました」と訂正し、退陣した鳩山氏の罪は大きすぎます! そして、一川氏、田中氏と、相次ぐ「素人防衛大臣」の起用により、普天間基地問題をこじらせた野田首相の責任は重大です。 2月5日に告示された沖縄県宜野湾市長選では、自公推薦の佐喜真氏は「県外移設」を訴えており、社共推薦の伊波洋一氏は一貫して「県外、国外移設」を求めています。 幸福実現党は先般の沖縄県知事選も含めて「県内移設」を訴えて参りましたが、沖縄と日本の防衛のためには辺野古移設以外、現実的な選択肢はありません。 このような中、米国は、中国軍の「接近阻止・領域拒否戦略(A2AD:Anti-Access Area Denial戦略)」への対応として、グアムに移転する海兵隊を5千人弱とし、3千人をハワイ、豪州、フイリピンに分散移転する計画を立てています。 この構想が実現すれば、米国は移転費用削減と、対中国への対応は果たせる反面、朝鮮半島や尖閣諸島など日本直近の有事には、日本の守りが手薄になる恐れもあります。 米側は「民主党政権が続く限り、普天間移設は進まない」と、現政権への不信感を強めています。 今、必要なことは、日米同盟の信頼と日本の安全保障を企図し、早急に、自ら沖縄を訪問し、普天間移設の必要性を説得し、国家主導で普天間基地移設を進めるべきです。 しかし、野田首相は就任以来、一度も沖縄入りしていないではないですか! 今の日本では「増税」より「国家の安全保障問題」の方がずっと重要です。 野田首相は「増税」などに不退転になるのではなく、不退転の決意で「普天間飛行場の辺野古移設」に臨み、日本政府の威信を懸けて「日米同意」を実現すべきです。(文責・竜の口法子) 中国海軍が沖縄・宮古島海域を通過、沖ノ鳥島近海で軍事演習へ 2012.02.05 2月3日、中国海軍のフリゲート艦計4隻が沖縄・宮古島の北東約110~130キロの海域を通過しました。これについて各報道機関は「通過した海域は公海上」と報道していますが、この表現には間違いがあります。 沖縄本島と宮古間の海域は日本の「排他的経済水域(EEZ)」であり、「排他的経済水域」は「公海」には含まれないからです。 「国連海洋法条約」第57条によれば「排他的経済水域」は沿岸から200海里(約370km)の範囲です。沖縄本島と宮古島の距離は157海里(290km)で、同海域は、明らかに日本の「排他的経済水域」に含まれます。 「公海」とは「国連海洋法条約」第86条に「いずれの国の排他的経済水域、領海若しくは内水又はいずれの群島国の群島水域にも含まれない海洋のすべての部分に適用する」とある通り、「排他的経済水域」は「公海」には含まれません。 したがって、沖縄本島と宮古間の海域が「公海」とする報道は明らかに間違っています。 昨年11月に中国海軍の艦艇6隻が同海域を通過した際も、防衛省は「公海上のため国際法的に問題はない」としています。 政府やマスコミのこうした誤った認識や発表は、「公海の通過だから抗議できない」という政府の弱腰姿勢をもたらすと共に、中国海軍にフィリピン~台湾~沖縄~九州を結ぶ「第1列島線」を突破し、西太平洋へと進出する「お墨付き」を与える愚かな行為であります。 2009年6月に、中国海軍が初めて西太平洋の沖ノ鳥島近海で軍事演習を行って以降、一昨年、昨年と軍事演習の回数も増し、その規模も大きくなっています。 2011年6月には、11隻から成る中国海軍艦隊が同海域を抜けて西太平洋に進出。沖ノ鳥島から米軍基地のあるグアム島に至る海域で、大規模な軍事訓練・演習を行いました。 今回も中国海軍の西太平洋での軍事演習が、沖ノ鳥島近海の公海上で行われることは間違いありません。 こうした中国海軍の軍事演習や尖閣諸島沖中国漁船衝突事件等は、過去、民主党代表選挙など政治的混乱のタイミングを狙って行われて来ました。 現在、沖縄では宜野湾市長選の真っただ中にあり、その争点は「米軍基地移設問題」です。中国海軍は、そうしたタイミングを狙って、中国海軍を西太平洋に派遣しているのです。 しかし、民主党をはじめとする既存政党の中に、中国海軍の動きについて指摘し、抗議する政治家はいません。それを良いことに、中国は西太平洋での軍事演習を常態化させています。 こうした中、今年は、昨年よりも西太平洋上での中国海軍の動きは活発になることが予測されます。 経済のみならず、国防においても素人である民主党政権に、もう日本の未来を託すことはできません。日本に国難が迫る中、もはや既存の政党では、この国を守り抜くことはできないのです。 今こそ、「幸福維新」の時です。私たち幸福実現党は野田・民主党政権を倒閣し、次の選挙で「救国」政権を打ちたて、必ずや「危機に立つ日本」を建て直して参ります。(文責・佐々木勝浩) 宜野湾市長選で露呈した民主党の支離滅裂 2012.02.04 「宜野湾市長選挙」が2月5日に公示され、12日の投開票が迫る中、普天間基地を有する自治体の首長選として、「普天間基地移設問題」について、直近の民意を量る選挙として注視されています。 宜野湾市長選挙には「普天間基地の固定化を断固阻止し、一日も早い危険性の除去と返還・跡地利用計画を強力に推進」する沖縄県議の佐喜真淳氏(自・公推薦)と、「県内移設反対、早期閉鎖・返還」を主張している元宜野湾市長の伊波洋一氏(社・共・社大推薦)の2人が既に立候補を表明しています。 この宜野湾市長選挙に絡んで、2月3日の衆議院予算委員会において、真部朗沖縄防衛局長が、宜野湾市長選挙に際して、防衛省職員を集めて投票依頼をしたと指摘されている「局長講話問題」に関して、集中審議が行われました。 「防衛省の調査によると、真部氏は1月23、24両日、沖縄防衛局で業務時間中、宜野湾市に本人か親族が在住する職員66人に講話。普天間問題を巡る立候補予定者の主張内容を紹介し、投票を呼びかけたとされています。 同局長は講話に先立ち、参加者を選ぶための「有権者リストを作成した」ことが問題視されましたが、「防衛局長講話要旨」(産経 http://goo.gl/WcNsL)を見る限り、「特定の候補者への投票依頼」は無く、「選挙に行くこと」を呼びかけている内容であり、公職選挙法に違反する明白な事実が確認されず、処分については結論が当面先送りされることになりました。 しかし、この局長講話よりも、もっと重大な問題となることが民主党議員による選挙応援の事実です。 普天間基地の辺野古移設を取り決めた「日米合意」を断行する責任を持つ与党・民主党において、しかも沖縄県選出の議員が、こともあろうか「県外移設」を公約に掲げている元宜野湾市長を応援しているのです。 沖縄県第4選挙区選出の民主党衆議院議員である瑞慶覧長敏氏は自身のホームページにおいて、写真入りで「イハ洋一後援会事務所にてスタッフの皆さんを激励するチョービン衆議院議員」「街頭で、イハ洋一氏支援を熱く訴える!」(2012/01/30)と、与党議員としてありえない動きをしています。⇒http://goo.gl/bZoTW また、民主党ホームぺージに掲載されている沖縄県宜野湾市議の玉元一恵氏は自身のブログで「本日、イハ洋一の激励会でした。私は司会進行をさせていただきました。民主党沖縄県連は自主投票です。民主党の第3区総支部は支持。同じく第4区総支部も支持。両区ともに、イハ洋一を応援していきます」と何度も県外移設の伊波氏を支持する内容を掲載しています。⇒http://goo.gl/DpDNi このことは今国会の質疑においても、「与党・民主党の責任問題」として指摘されておりますが、依然、放置されているということは、外交や安全保障上、同盟国アメリカに対して、日本政府が沖縄問題に関して本気で取り組んでいないというメッセージを送りかねません。 民主党公認の国会議員や市議会議員を説得できずに、国民や沖縄県民の理解を得ることが出来ません。全くの支離滅裂状態であります。 2010年に行なわれた沖縄知事選挙においても、民主党は与党として候補者を立てず、自主投票としましたが、実際は「県外移設」の伊波氏を応援していました。 民主党は「民意を尊重する」「国が地方に介入しない」「住民自治である」などと傍観せず、政府として、沖縄の安全保障の重要性を訴え、「日米合意」に向けて沖縄県民に啓蒙と理解を広げていく必要があるはずです。 素人・田中直紀防衛大臣の国会答弁における不見識や失言なども酷過ぎて、国際的信用を失墜していることは、外交・国防上、国益を損なっていることはそもそもの問題であります。 2012年における国際政治は激震の最中にあります。 台湾総統選挙で馬英九の勝利となったことによる中国の影響力の増大、中国による東シナ海の油田採掘の問題、北朝鮮における金正恩体制への権力移行、ホルムズ海峡封鎖を含むイランへの制裁問題、イスラエルがイランをミサイル攻撃する可能性、財政難によるアメリカの新国防戦略など、日本を取り巻く環境が激変し、緊迫している状態であることを踏まえると、もっと真剣に国家の命運を守り切る姿勢を示す必要があります。 宜野湾市長選挙をはじめとする沖縄県や国防政策への対応に表れているように、安全保障への責任を果たしていない民主党・野田首相は、即刻下野すべきです。(文責・小川俊介) 北朝鮮と中国の隠された“蜜月関係”――南北に引き裂かれた民族の悲劇を終わらせよ! 2012.01.30 金総書記死去の発表があった昨年12月19日の翌日、中国が北朝鮮に対する「食料と原油の大規模な緊急支援」を決めていたことが分かりました。規模は食糧50万トンと原油25万トンとのことです。(1/30 中央日報「中国、北朝鮮に大規模な食糧・原油支援」⇒http://goo.gl/BbzNk) 中国の迅速な支援は「金正恩氏の新体制を安定させるため」と見られ、金総書記の死去後も「北朝鮮を引き続き支える」という中国政府の強い意思が伝わって来ます。 こうした食糧は正恩氏の体制固めに利用されています。実際、北朝鮮当局は旧正月に全国規模のコメ配給を行うと発表しています。北朝鮮が全国規模で配給を実施するのは7年ぶりであり、正恩氏の「善政」をPRする絶好の手段となります(1/19 Daily NK)。 国民が餓死するほど貧しい北朝鮮が「先軍政治」を堅持し、米国や韓国に強気の姿勢を崩していない理由も、これでよく分かります。「中国の支援」があるからです。 昨年、米朝両国は北朝鮮がウラン濃縮停止など、6カ国協議再開の前提条件に応じる代わりに、米国がビスケットなど「栄養食品」24万トンを支援することで合意しました。 しかし、正恩氏が引き継ぐと「穀物支援がなければウラン濃縮の臨時停止はない」と強硬姿勢に転じました。 これは金総書記死去直後に中国が食糧支援をいち早く決定したお陰で余裕ができ、米国に譲歩する必要がなくなったからだと推測されます。 今、北朝鮮では「故金日成の生誕100周年」にあたる4月15日の「太陽節」を盛大に祝う行事の準備を進めています。 正恩氏が権力継承の正統性を強調するには、深刻な食糧難を改善する他、国民の忠誠心を確かなものにして、祝賀ムードを盛り上げる必要があります。中国からの石油や食糧の援助は、さぞ祝賀ムードを「盛り上げる」ことに一役買うでしょう。 2010年に韓国の哨戒艦が魚雷攻撃で沈没した事件でも、世界が「北朝鮮による攻撃」だったことを認める中、中国だけは北朝鮮を擁護し続けました。それほど中国にとって、北朝鮮は「利用価値が高い国」なのです。 北朝鮮を「緩衝地帯」とすることで、中国は韓国や米国等の自由主義国と直に接する必要がなくなります。そのため、中国は北朝鮮に石油や食糧をせっせと支援し、「生かし続けている」のです。 しかし、『北朝鮮終わりの始まり』(大川隆法著、幸福実現党発行)の「金正恩守護霊の霊言」で明らかになったように、正恩氏は権力継承の正統性を示すことを急いでおり、蛮勇さが裏目に出ることが予想されます。 4月15日の「太陽節」などの節目において、今後も威嚇や権威づけのためのミサイル発射、核実験等が予想されます。 また、中国の支援があったとしても、「先軍政治」を継続し、全ての資源を軍や核ミサイル発射に投資し続けている限り、国民の飢餓や貧困は終わることはありません。 これが命を落とすリスクがあっても「脱北者」が後を絶たない理由です。北朝鮮の国民の多くは苦しんでいます。 1月23日の朝鮮中央通信は、食料を支給された国民は「ありがたさにかられて目頭が熱くなり、限りない愛と恩情に必ず報いる誓いを立てた」とPRしています。 しかし、これは裏を返せば、僅かな食料の支給で歓喜するほど、北朝鮮の国民は「飢えている」ことを意味します。 こうした事態を打開するために、最も重要なのは日本の役割です。日本は、かつての宗主国として、権力継承基盤が十分ではない今年こそ、北朝鮮の「核武装解除」を実現し、南北に引き裂かれた民族の悲劇を終わりにすべきです。 そのためには、日本はアメリカ、韓国と組む姿勢を見せることです。三か国が固く結びつき、ロシアも巻き込むことができれば、一番危険な北朝鮮の「核の刀狩り」が可能になります。 しかし、日本がリーダーとなって「北朝鮮の悲劇」を終わらせるためには、今の野田政権ではとても無理です。野田政権は、他国を巻き込んで国際問題を解決していくだけの意欲も能力も微塵も感じられません。 日本の隣国で起ころうとしている未来を洞察し、北朝鮮の「終わりの始まり」に向け、「機を見るに敏」な実行力ある政権が必要です。 野田首相は先日、眼帯をしていましたが、私には「国民の方を見たくない」という潜在意識の表象にしか見えませんでした。 「増税反対」を主張する国民の姿も見ていなければ、世界も見ていない。見ている先は「財務省」だけ、という野田政権は日本とアジアの未来ためにも、即刻退陣して頂く必要があります。(文責・竜の口法子) ホルムズ海峡波高し!――「日本の生命線」の危機に備えよ! 2012.01.26 イランの核開発問題を巡って、ホルムズ海峡は急速に「一触即発」の状況に近づいています。 既にアメリカはイラン周辺に空母2隻を配備。これまでのアメリカの対応などから、アメリカが本気でイランとの戦争を準備している可能性が強まっています。 ホルムズ海峡を巡って、欧米とイランが開戦する事態に至れば、中東に石油を依存する日本にとっては、決して対岸の火事では済まされません。 昨年末、アメリカは核開発を続けるイランへの経済制裁の動きを急激に強め、オバマ大統領はイラン中央銀行と取引を行う企業や金融機関への罰則を定める「2012会計年度国防権限法案」に署名しました。 同中銀はイランの原油取引の決済の大部分を担っているため、イランから原油などを取引している全ての国が対象となり、アメリカ主導の「経済封鎖」網が敷かれることになりました。 これに呼応して、EUは1月23日、イラン産原油の輸入禁止を決定。豪州もEUに同調しています。日本政府はイラン産原油の輸入削減を含む具体的な圧力強化策を米側に提示しています。 こうした動きに対して、イランは世界の海上石油貿易量の3分の1以上が通過するホルムズ海峡を封鎖すると警告。緊張状態が続いています。 この流れを見ると、同じような歴史を思い出す方もいるでしょう。 そうです。かつてアメリカが太平洋戦争開戦前の1941年、日本に対して行った「ABCD包囲網」です。当時日本は、この「包囲網」によって石油が輸入できなくなり、自滅的な「開戦」を余儀なくされました。 今回は逆に、イランが自国の経済収入の柱である石油輸出を止められる形で、「開戦」に追い詰められているようにも見えます。 この流れを見ると、アメリカは並々ならぬ決意でイランを追い込み、戦争をしようとしているようにも見えます。だとすると、なぜアメリカはイランと戦争を始めたいのでしょうか? これについて、国際関係研究家の北野幸伯氏は『RPE(ロシア政治経済ジャーナル)』で、アメリカは以下の五つの理由で、イランとの開戦を決意していると主張しています。 1.ドル体制防衛――石油のドル建て決済を中止したイランの現政権を倒し、傀儡政権を樹立させ、決済通貨をドルに戻したい。 2.石油、ガス利権――原油確認埋蔵量世界4位、天然ガス埋蔵量世界2位という世界有数の資源大国の利権を確保したい。 3.公共事業――アメリカは軍産複合体が経済を動かしているため、経済浮揚政策として開戦したい。 4.イスラエル防衛――大統領再選に向けて、イスラエルの宿敵イランを攻撃することで、国内ユダヤ人の支援を得たい。 5.中国封じ込め――米中関係悪化に備え、中東産油国を脅して中国に原油を売らせないようにするため、イランに親米政権を作りたい。 今回のイラン制裁強化に対しては、様々な見方・見解がありますが、弱肉強食の国際政治の現実と、アメリカの国益の観点から見た視点として、北野氏の分析も説得力があります。 危機管理の鉄則は「最悪の状態を想定して最善を尽くし、最悪の状況を抑止し、被害を最小限に抑えること」です。 日本政府は外交交渉によってイランと欧米諸国との仲立ちをし、核問題と海峡封鎖の問題に目途をつける努力は当然すべきですが、同時に、戦争が勃発した場合の対策も迅速に進めていく必要があります。 開戦によってホルムズ海峡が封鎖されれば、最もその影響を受けるのは日本です。 現在、日本の1次エネルギーの8割強を石化エネルギーが占めており、その内、原油は中東地域からの輸入が86.6%を占めており、中東原油の主要な原油の積出港は全てホルムズ海峡の内側にあります。 同地域が通過できなくなれば、原油価格の高騰と共に、「脱原発」によって電力各社が依存度を高めている液化天然ガス(LNG)価格も高騰し、電気料金が急騰し、国民生活と日本経済は壊滅的な打撃を被ります。 にも関わらず、民主党野田政権はエネルギー安全保障に対する対策や備えを行っているふしはありません。24日の野田首相の施政方針演説でも、今回のイラン危機に対しては「各国と連携して適切に対処します」と触れたのみです。 この事態に備え、日本独自の防衛行動も必要です。例えば、イランはホルムズ海峡封鎖に当たって機雷の敷設が予想されます。だとすれば、日本は事前に「訓練目的」と称して、自衛隊の掃海艇を現地に派遣しておくことも検討すべきです。 また、「エネルギー安全保障」強化も不可欠です。具体的には、福島原発事故で低下したままの原発の再稼働を迅速に進め、原油輸入が滞った際のエネルギー不足、電力危機に備えるべきです。 馬鹿げたことに野田政権はこの非常事態に「増税」に向けて全力を投入しています。鳩山・菅・野田政権と、民主党政権は「危機管理」を放棄し続けています。 しかし、幸福実現党が主張し続けているように、「国民の生命・安全・財産」の確保や「エネルギー安全保障」の強化こそが、政府が取り組むべき最大にして喫緊の課題であるのです。(文責・矢内筆勝) すべてを表示する « Previous 1 … 94 95 96 97 98 … 101 Next »