Home/ 2012年 March 2012年 March 北朝鮮:4/15に金日成生誕100周年記念祭典―日米は「核の刀狩り」に向け、圧力を強めよ! 2012.03.12 北朝鮮が初代最高指導者である金日成(キム・イルソン)生誕100周年に当たる今年4月15日の「太陽節」に、海外からVIP待遇で約300人を招待し、大規模な祭典を計画していることが分かりました。記念日が大好きな北朝鮮らしい行動です。 既に日本を含む70カ国以上に準備委員会が組織されているそうです。式典は、新指導者金正恩氏のお披露目にもなり、招待客を大々的に歓待することで、正恩体制の盤石ぶりを印象つける狙いがあります。 海外からの招待客は、北朝鮮最高級ホテルに宿泊、国家行事にVIPとして参加します。既に親北朝鮮の政財界人らを選定しており、日本からも元国会議員ら招待客24人を含め、朝鮮総連関係者や主体思想研究者ら100人規模の訪朝が見込まれています。 大規模祭典を前に、2月29日、北朝鮮は米国との協議で、食糧支援を得ることに基本合意したと発表しました。 今回の支援は、北朝鮮が核施設でのウラン濃縮活動の一時停止に対する事実上の見返りですが、北朝鮮にとっては「金日成主席生誕100年記念国際祭典」で国民に配る食糧や物資の確保に繋がります。 金正恩体制は、金日成主席誕生100周年(4/15)、朝鮮人民軍創建80周年(4/25)等の重要行事で盛大な祝典と食糧の臨時配給を計画しており、海外からの食糧支援は、外交相手が北朝鮮に屈した「戦利品」として宣伝されるといいます。(3/1 産経「北朝鮮の思惑 正恩体制安定化に利用か」⇒http://goo.gl/FfpGY) もし、米国から食糧を確保できれば、発足間もない金正恩政権の外交成果として大変な宣伝材料となり、北朝鮮国内の求心力も高まります。 外交の「揺さぶり」は北朝鮮の常套手段です。94年のクリントン政権時代に米朝間で結ばれた「枠組み合意」は、北朝鮮が重油と軽水炉の提供を受ける代わりに核施設の凍結・解体に応じる内容でしたが、北朝鮮は2003年に核施設を再稼働しています。 2005年に6カ国協議の共同声明で「すべての核兵器及び既存の核計画放棄」に応じたものの、翌年、核実験を強行しました。その後、寧辺の黒鉛減速炉の無能力化などを進めましたが、09年5月には再び核実験をしています。(3/1 毎日「北朝鮮:ウラン濃縮停止 『揺さぶり』手法再び?」⇒http://goo.gl/jc9W4) 今回の「米朝合意」も、北朝鮮はIAEAとの合意まで時間を稼ぎ、支援を引き出しつつ、瀬戸際で拒み、約束を反故にする可能性が強いと見られています。 こうした北朝鮮に対し、米国は断固、IAEAの早期受け入れを迫り、核合意を前進させるべきです。「独裁国家」北朝鮮の未来は「核武装の解除」無くしてあり得ません。 幸福実現党創立者の大川隆法名誉総裁著『北朝鮮―終わりの始まり― 』(⇒http://goo.gl/sH5XF)にあるように、指導者が代わり、体制が不安定な今年2012年こそ、「核兵器の刀狩り」のチャンスです。 日本は北朝鮮との間に拉致問題や核・ミサイル問題など早急に解決すべき問題を抱えており、今年こそ、日本は米国と共同し、北朝鮮への圧力を強めていく戦略を取るべきです。 4月15日の華やかな祭典の裏で、北朝鮮国民は映画「クロッシング」で描かれてるような悲哀と貧困、飢餓、思想・言論統制等で苦しんでいます。北朝鮮国民を救うには、北朝鮮の核兵器を取り上げ、南北統一を果たす方向で日本も支援すべきです。 金正恩氏が、本当に国際世論を味方につけたいならば、権力欲を捨て、独裁政治を終わらせることです。さもなくば、金主席生誕100年の今年こそ、北朝鮮にとって「終わりの始まり」の年となるでしょう。(文責・竜の口法子) 全国人民代表大会に見る中国の今――中国国民の不満は確実に増大中 2012.03.11 5日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、中国の経済成長戦略の方向転換に関して注目が集まっています。 注目は、温家宝首相は政府活動報告(所信表明演説にあたる)の中で、2012年の経済成長率の目標を、昨年までの8%前後から7.5%に引き下げると表明したことです。(3/5ロイター「中国政府活動報告および財政省報告の骨子」⇒http://goo.gl/2tY1G) 今回の政府活動報告で特に重点が置かれているのは、これまでのような成長路線ではなく、これまで光が当てられていなかった部分に対策を施していることです。 経済成長率を7.5%に抑えた理由は、経済成長を若干抑えてでも、中国の国民生活を苦しめている物価の上昇率の抑制する必要があったためです。 また、教育や農村支援に費やす費用も増えています。これは、都市部と農村部との経済格差を解消することは容易なことではないことの表れであると考えられます。 このような物価上昇や格差問題に起因し、中国国民が抱いている不満は非常に大きいものがあります。 そして、何よりも深刻なことは、中国共産党幹部の不正が横行していることです。 この問題に対処するために、中国共産党中央は2010年1月18日、腐敗行為を押さえ込むことを目的に幹部を対象とする「廉政準則」を発表しており、2011年12月までに幹部党員4万4150人が3億8600万元(約47億6517万円)分を差し出しています。 しかし、これらは比較的軽微な不正であり、「氷山の一角」に過ぎません。今後、この問題が中国の根幹を揺るがす問題となりかねません。 実際、広東省の烏坎(うかん)村では、約40年間にわたりトップに君臨し続けた共産党村支部書記が村の土地使用権を勝手に売却し、選挙で不正を繰り返すなどして住民の不満が爆発。 村民は独自の自治組織を作ったり、抗議デモが繰り返された結果、幹部を選ぶ選挙が実施されました。(3/4 毎日「中国:腐敗追及の村、今度は自主村長選 広東省政府も容認」⇒http://goo.gl/RCxcA) この烏坎(うかん)村のケースは特殊な例ですが、こうした不正の横行に対する国民の憤りが「民主化」を促す予兆を感じさせます。 こうした事態を受け、全国で治安対策として警察などに投じられる「公共安全」の予算が前年比11.5%増となる7017億元(約9兆1221億円)となり、国防予算(6702億元)を2年連続で上回っています。(3/5 読売⇒http://goo.gl/Je9NV) 公安予算の増加は中国共産党が「自らの敵は国外ではなく、国内にある」と認識していることの何よりの証拠です。 現在、中国は国内において起こっている民主化運動や少数民族の独立運動、テロ事件を圧倒的な警察力を投入して封じ込める方針をとっています。中国政府は、こうした事態が農村や都市部でも頻繁に起こると見ているのです。 中国に存在する経済格差や不正の横行などの問題が、中国の国民の意識を徐々に「覚醒」させていることは事実です。 そのことが、中国共産党政権の「終わりの始まり」になる可能性は十分にあります。(文責・佐々木勝浩) 東日本大震災より一年――危機管理能力を高める有事法制を急げ! 2012.03.10 2012年3月11日、東日本大震災から1年を迎えます。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますと共に、幸福実現党は、一日も早い被災地の復興に向け、全力を尽くして参ります。 一方、震災から一年が経つ中、当時の政府の危機管理能力の欠如が次々と浮き彫りになり、政府による「人災」の側面が露わになりつつあります。 福島原発事故独立検証委員会がまとめた報告書は、官邸の初動対応が「場当たり的で泥縄的な危機管理だった」「官邸主導による目立った現場への過剰介入があった。そのほとんどは有効ではなかった」などと述べ、当時の菅直人首相ら官邸主導の介入による混乱が事態を悪化させたとの見方を示しています。(2/29 朝日) 佐々淳行元内閣安全保障室長は「昨年3月11日に起こった事態は、重大な国家的危機だった。安全保障会議を招集すべきだった。少数精鋭で対処し、首相が最終的に決断していくのが官邸の危機管理の在り方だ。政治主導という誤った観念に取りつかれていた。 会議が乱立し、内閣官房参与も多数任命された。船頭多くして船山に上ると言うが、周りにたくさん人がいれば危機管理態勢が強化されると思ったら大間違いだ。収拾がつかなくなる」と、当時の菅民主党内閣への痛烈な批判をしています。(3/6 時事) 果たして、野田政権は、東日本大震災における失政を徹底的に反省し、教訓として生かされているのでしょうか? 野田首相は1日の衆院予算委員会において、防災対策の見直しに関し「危機管理庁も含めて制度と態勢の充実、強化に努めていきたい」と述べ、衆院選マニフェストに掲げた「危機管理庁の創設」に意欲を示しています。(3/1 時事) このことは、官僚組織の乱立による指揮命令の複雑化や責任の不明確化が引き起こした人災的側面について、何ら反省が出来ておらず、問題の本質が十分に分かっていないことを示しています。 古川貞二郎元官房副長官は「(危機管理庁には)反対だ。危機管理は指揮命令系統と責任体制をつくった上で、警察、消防、自衛隊、自治体、関係機関が連携しなければいけない。屋上屋を架すことになる。中枢機能がしっかりし、関係機関が連携する体制をつくるほうがいい」(3/6 時事)と、危機管理庁の構想を不必要だと一刀両断しています。 民主党の姿勢を見る限り、他党が築いた組織を使いたくないというプライドや、大震災を利用して自分たちの手柄を挙げようと言う野心や、大震災を奇禍として官僚が組織拡大を画策している動きにしか見えません。 さらに、危機管理を考える上で、最も重要なこととして「戦争(テロ・侵略・軍事衝突・内乱)」への対処を避けて通る事はできません。それは、必然的に憲法9条改正を真剣に議論しなければならないはずです。 しかし、震災以降、参院憲法審査会の初の審査で、江田五月前法相が民主党を代表して「憲法改正自体は緊急の課題ではない」などと述べており、民主党政権は危機管理や有事に対する備えを全くしていません。これでは、民主党政権に国家を託すことは到底出来ません。 また、別の問題点として、もし衆議院の解散・総選挙や、参議院の公示した際に、有事により選挙が出来なくなった場合について、内閣法制局長官は現憲法下では「(昨年の地方選挙のように)国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することは出来ないものと考える」と答弁しています。(2/28 衆議院予算委員会) 選挙期間に自然災害や軍事的有事が発生した際には、国家の意思決定を決する国会議員が不在となり、致命的な事態に陥る恐れがあります。 このように、日本国憲法に、有事における深刻な瑕疵があり、9条改正や緊急事態条項も含め、危機管理・有事法制を拡充整備する必要があることは明らかです。 未曾有の大震災を経験した今こそ、危機管理における不備について根本解決する必要があるにも関わらず、民主党は震災以降、場当たり的な対応ばかりを繰り返しています。 政府は東日本大震災の教訓を学びつくし、有事に即応できる磐石な国家の危機管理体制を迅速に構築すべきです。(文責・小川俊介) プーチン大統領返り咲き――日ロ関係強化で中国包囲網を形成せよ! 2012.03.09 3月4日に投票されたロシア大統領選挙において、ウラジーミル・プーチン首相が約64%を得票して、大統領に返り咲きを決めました。 2000年から2008年までの間、ロシア大統領の職についたプーチン氏は、一貫してロシア国内の安定と経済の成長を目指す方針をとり、原油価格の上昇にも支えられ、GDPは6倍増となり、経済は危機を脱して大きく成長。国家財政も復活させました。 今回の選挙では、反プーチンデモなども盛り上がりを見せましたが、あっさり過半数を制したことは、未だにプーチン氏は高い評価を受けているといえます。 任期が1期6年に延長されましたので、今後、プーチン政権は、2024年まで政権を維持できる可能性があります。プーチン政権といかなる関係を結ぶかが、今後の日本の安全保障にとって極めて優先度の高い課題といえます。 プーチン氏は「柔道は単なるスポーツではない。哲学だ」という柔道家です。嘉納治五郎、山下泰裕、姿三四郎を尊敬している親日家でもあり、柔道を通して日本文化を深く理解していると言われています。 ※日本の未来を大きな関係のあるプーチン氏の本心については、3/17(土)より緊急上映される大川隆法党名誉総裁 公開霊言『「ロシア・プーチン新大統領と帝国の未来」─守護霊インタビュー─』を是非ご覧ください。⇒http://goo.gl/pkqjS 日本嫌いなメドベージェフ大統領は2010年、堂々と北方領土を昨年訪問するなどの強硬姿勢で日露関係を悪化させました。同時に、中国とロシアが接近し、蜜月になったかの印象を受けました。 しかし、昨年10月、プーチン首相(当時)が北京を訪問した際、中国が最も必要とする石油、天然ガス分野の協力分野の経済協力について、合意が達成されませんでした。 一方、プーチン氏は、LNGや電力供給を含むエネルギー分野で日本と協力を進める考えを示しています。ロシアは石油やLNGの輸出を柱とした「エネルギー供給大国」を目指しており、サハリンなど極東地域の資源開発で日本企業の協力も期待しています。(2010/10/15 朝日) 天然ガスの供給について、プーチン大統領が中国を必ずしも最優先していないのは確かです。ロシアの経済的発展に関して、日本のできる役割は大きいものがあり、またそれが日本の国益に繋がるはずです。 ロシアや中央アジアで豊富に産出される天然ガスは、原発の停止によって、化石燃料の需要が急激に高まっている日本にとっては福音となります。 特に、天然ガスは中東における不安要素が高まりつつある昨今、有力なリスク回避策となり得ます。ホルムズ海峡危機や中国の南シナ海支配により、シーレーンが寸断されたとしても、エネルギー供給を確保できる可能性があります。 また、軍事面においては、ロシアは今年行われるアメリカが主催する環太平洋合同演習(リムパック)に初めて海軍の艦船を派遣することを決定しています。(1/7 産経「ロシア艦船、米海軍軍事演習に初参加 米との協力維持模索か」⇒http://goo.gl/Lgr54) これはアメリカとの関係を模索するためであると言われています。中国の脅威に対処しなければならない日本にとって、ロシアとの軍事交流が生まれることは、国防上の利点が大きいものがあります。 幸福実現党はかねてからロシアとの協商関係の構築(「日露協商」)を提言しています。ロシアとの間で経済的な結びつきを強め、結果的に安全保障上の結びつきを強化できれば、日本は一層強まる中国の脅威に対抗していくことができます。 野田首相は5日、プーチン首相と電話で会談し、北方領土問題について「プーチン首相との間で英知ある解決に取り組みたい」と述べ、これに対し、プーチン首相は「全ての分野で日露関係を発展させるべく、お目にかかるのを楽しみにしている」と応じたといいます。 ロシアは経済分野を中心とした日本との戦略的互恵関係の構築を求めています。 日本政府は知恵を絞り、ロシアとの互恵関係をカードとして、上手に北方領土問題解決を目指すと共に、プーチン政権下のロシアと「日露協商」を締結し、中国包囲網を形成していくことが喫緊の課題であります。(文責・加納有輝彦) 3.11の大きな教訓~明確な国家ビジョンの下でのインフラ強化を 2012.03.08 3.11の東日本大震災から1年を迎えるに当たり、改めてインフラの重要性を考えてみたいと思います。 3月6日付の朝日新聞は「首都高速道路で2002年度以降見つかった損傷は累計で約26万、うち09年度末時点で9万7千件が補修できずにいた」と報道。中でも損傷が激しいのは築40年以上の部分で、約7万件存在。橋脚の亀裂などで通行止めにつながりかねない重大な損傷も存在していたとのことです。 首都高の内、「都心環状線」や「羽田線」など全体の3割の90キロは築40年以上経っています。また、日本の物流を支える大動脈である名神高速・東名高速も、それぞれ開通して40年以上経過しています。道路も橋も50年で寿命を迎えると言われており、まさに補修しなければならない時期に来ています。 日本は地震大国です。『ザ・リバティ』2012年4月号で、遠田晋次・京都大学防災研究所地震予知研究センター准教授は「東京の下ではいくつものプレートが重なり合っていて、M7.5クラスの首都直下型地震がいつ起きてもおかしくない状況」と指摘しています。 中央防災会議は、東京湾北部地震が発生した場合の経済被害の損失額を、直接被害額66.6兆円(建物・インフラ被害)、間接費用45.2兆円の112兆円としています。東南海・南海地震は57兆円、東海地震は37兆円の損失とし、この3地域だけで計200兆円の損失が予想されています。⇒http://goo.gl/oqis8 高速道路が地震で崩れた場合、建物被害に加えて多くの人命が犠牲になります。また、道路を寸断して緊急車両が通れなくなった場合、二次被害につながります。大惨事につながる前に手を打たなければなりません。 2月23日の朝日新聞は、昨年末の時点で、東日本大震災の復旧費として第一・二次補正予算でつけられた道路や堤防、下水道に関しては、予算の3.8%しか執行されていないと報道(本格復興策を盛り込んだ第三次補正は昨年11月に成立したばかりなので除く)しています。 民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンが間違いであったことは、今回の震災を通じて、私たち国民は痛いほどよくわかりました。しかし、民主党からはこの間違いを認め、謝罪をする姿勢は一切見せません。 それどころか、“4年間消費税増税は行わない”と言っていた約束を破り、被災地の方々にものしかかる“社会保障のための増税”を成し遂げようと血眼になっています。 復興を言い訳にして、財源がないから増税すると民主党は言っていますが、ここに嘘があります。 国債整理基金の余剰金の活用、日銀の国債引き受けによる建設国債の発行など、財源確保の方法は存在します。むしろ今足りないのは「国家のあるべき姿」の提示です。 被災地の状況からも復興のビジョンがないために、智慧・人手・資材を集めることができず、復興を進められないのは明らかです。まずは将来への備えとして、適切な首都圏・東南海・東海地震への耐震対策を行うことが必要です。 『公共事業が日本を救う』の藤井聡氏は「被害予想総額の10分の1である20兆円あれば、被害を半減(100兆円)できる」と指摘しています。確かに20兆円は大きな金額です。しかし、将来を考えるならば今、絶対に投資しなければならない金額です。 また、日本にはデフレギャップが20兆円以上存在しています。20兆円分の需要を創り出すことは、不況に苦しんでいる日本経済にとっても、今まさにやらねばならないことなのです。 それを行わず、日本を大地震が襲い200兆円近い損失が出て、国が機能しなくなってしまってからでは、どうすることもできなくなってしまいます。 公共事業でつくられたインフラが将来に残すものは、“不安”でもなければ、“子供たちに対するツケ”でもありません。“日本国民の財産・資産”であり、“世界の国々を支え、繁栄に向けて力強く引っ張っていくための発展の土台”なのです。 日本全国の未来ビジョンを示し、民間に仕事を回すことで、被災地は復興し、日本は必ず景気回復するのです。 3.11を大きな教訓として、明確な国家ビジョンの下にインフラを強化し、本当の意味での「国民の生活が第一」を一日も早く、成し遂げていかなければなりません!(文責・湊侑子(みなと・ゆうこ) 日本で減税路線は可能か 2012.03.07 日本では、減税を主張すると「財源はどうするのか」という切り返しが必ず返ってきます。これは、減税に対する誤解がある証拠です。 では、なぜ減税路線には誤解が生じるのでしょうか。短期的に財源がなくなるのは事実ですが、物事はそれほど単純ではありません。 減税効果を減ずる「均衡財政の原則」 最初に指摘しなければいけないのは、政府による「均衡財政の原則」です。例えば、現政府では消費税増税と法人税減税をセットで主張しており、経団連などの財界も概ね同じ論調です。 言い換えれば、減税と同じ額だけ増税が行われるために、実質上の減税のメリットが消えているのです。 財政乗数は租税乗数よりも大きい 次に、政策面を考慮した時、日本では減税よりも財政出動が採用されやすいと言えます。これは、ケインズ経済学で最初に教わる乗数効果で説明ができます。 乗数効果とは、例えば公共投資を行えば、最終的にGDPが投資以上に増えることを意味します。詳細は、基礎的な経済学の教科書に譲りますが、公共投資の乗数は減税(ないし増税)の乗数よりも大きいことを挙げる必要があります。 そのため、不況期の対策として「減税よりも公共投資」が主張されるわけです(実際は両方使うこともあるが)。 税収弾性が低いので影響は少ない? 近年では、税収弾性値を使った議論も無視できません。税収弾性値とは、名目GDPが1%増えると税収が何%増えるかを示すものです。 内閣府の発表によれば、2000年以降は、税収弾性は4を記録しました。つまり、GDP が1%成長すれば、税収は4%増えるという計算です。しかしながら、増税をしたい財務省は税収弾性値を低く見せようと必死です。 昨年10月に発表された、内閣府の経済社会構造に関する有識者会議(座長:岩田一政元日銀副総裁)では、2000年代以降の税収弾性値は3.13まで縮小するとし、現在は1.3を下回るとしています。 つまり、増税によるGDPへの影響は小さいと言いたいわけです。同会議の中心人物が、著名な財務省の御用学者である以上、当然の結論でありましょう。 ただ、同じ理由により減税をしても問題ないと言えますが、確かに1%程度の成長率ならば効果は小さいと言わざるを得ません。仮に4%成長すれば、税収は6.4兆円、5%ならば8兆円増える計算になるので、経済成長による税収増は無視できないと考えるのが筋です(一般会計税収が40兆円として計算)。 このように、租税乗数が財政乗数より小さいこと、税収弾性値が低いことを持って多くの経済学者が、減税の効果を過小評価しているのです。 しかしながら、経済の基本に戻れば、こうした技術的な議論には意味がないことが分かります。 増税は消費と投資を抑制します。逆に、減税は可処分所得を増やすために、家計の消費と企業の投資を活性化させます。これは世界共通の原則です。 レーガノミックスは本当に失敗だったのか? 例えば、1980年代にアメリカのレーガン大統領が採用した大規模な所得税と投資減税があります(いわゆるレーガノミックス)が、客観的な評価をすれば違う景色が見えてきます。 つまり、レーガン大統領の8年間の実績とその後を受け継いだクリント大統領の時代まで含めれば、減税路線が決して間違いではないことは歴史が証明しています。 『増税が国を滅ぼす』(A・ラッファー他著)によれば、レーガン減税によって株式市場は活性化しました。レーガン政権の終わり頃には、ダウ平均株価は3倍の3000ドルに跳ね上がりました。 また、必ずしも富裕層だけが豊かになったわけではなく、中間所得層の所得は、レーガン政権時代に4万ドルから4.5万ドルまで拡大しています。さらに言えば、低所得層の所得も着実に伸びています。 要するに、中長期的にみて、「減税の効果はあった」と結論づけることができます(レーガノミックスの成功事例は、『日本経済再建宣言』のついき党首が担当した第一章p.99~100参照)。 日本でも減税路線は可能だ 結論から言えば、日本でも大規模な減税路線をとることは可能です。やはり、減税と成長路線をとることが国民の財布の紐を緩め、民間の消費と投資が活性します。アメリカ、ロシア、香港、シンガポールなどで経験済みの知恵は、「税率を下げれば税収が上がる」と言うことです。 私たち幸福実現党は、行政のスリム化の一環として、いらない税金の撤廃と税率の引き下げを実現し、民間の自由な経済活動を最大限に引き出す政策を追求し続けて参ります。 Tax Enough Already(私たちは十分に税金を払っている)! (文責・中野雄太) 「日本の影の支配者」勝栄二郎・財務事務次官こそ、日本衰退の元凶である。 2012.03.06 3月6日(火)、大川隆法党名誉総裁「『財務省のスピリチュアル診断』―増税論は正義かそれとも悪徳か―」と題する公開霊言が全国一斉に緊急公開され、各界で大きな話題を呼んでいます。⇒http://goo.gl/XY1Wk 本公開霊言は、消費税増税を目指す安住財務大臣と、「影の総理大臣」「キングメーカー」として政界、官界に君臨し、マスコミをも自由自在に操る勝栄二郎(かつえいじろう)財務事務次官の守護霊にインタビューを行い、その隠された恐るべき本心に迫ったものです。 本公開霊言を聞いた多くの方々が、「日本の影の支配者」である勝栄二郎氏こそが「日本を滅ぼす元凶」であることを実感されたことと思います。 「事務次官」とは、大臣を補佐する官僚で、大臣に対して大きな影響力を持つと共に、事実上、各省庁を取り仕切っている存在です。 勝栄二郎氏は「十年に一人の大物次官」「最後の大物次官」「影の総理」と呼ばれ、消費増税に驀進(ばくしん)する財務省にとっては切り札的存在です。 野田氏が総理の座につくことができたのも、勝氏ら財務官僚が増税推進派の野田氏を総理にすべく工作をしたからであり、野田首相は勝氏に組閣について相談したぐらい勝氏に頼っていると言われています。(『プレジデント』2011年10月31日号「増税一直線 大物次官“直勝”内閣にブーイング」⇒http://goo.gl/6VOnR) 野田政権は、財務省に完全に支配されており、「真の総理は野田佳彦ではなく、その背後にいる勝栄二郎事務次官である」ということが永田町と霞が関の共通認識になっています。(『週刊現代』2011年10月3日号「野田を操る”本当の総理”勝栄二郎の正体」⇒http://goo.gl/zILWv) そして、政治家もマスコミも、財務省が管轄する国税庁を恐れており、「マスコミもビビって勝氏のことを書くことができない」(同上)と言われています。 実際、朝日新聞も、読売新聞も税務調査で申告漏れを指摘され、その後、「増税礼賛」の論調を強めています。(『週刊ポスト』2011年10月7日号「朝日、読売を国税狙い撃ち『財務省には逆らえない』と幹部談」⇒http://goo.gl/S4Kjq) 今回の公開霊言を通じても、勝事務次官が、ありとあらゆる手立てを使って政界、官僚、マスコミを牛耳り、財務省の「省益」に過ぎない増税を強行し、国民から財産を略奪しようとしている「大貧乏神」の本質が明らかになっています。 民主党政権は「脱官僚依存」「政治主導」を掲げて政権を執りましたが、現状は「官僚依存」「官僚主導」政権に堕しています。 政治は本来の役割である、行政機構の民主的コントロールの役割を取り戻すと共に、増税に向けて奔走している財務官僚は、公務員は単なる「全体の奉仕者」(憲法第15条2項)に過ぎないことを自覚して「公僕」に徹し、「省益」のためではなく、国民の幸福のために仕事をするよう根本から改心すべきです。(文責・黒川白雲) 中国、勢いを増す軍備拡張=2012年国防予算11.2%増 2012.03.05 全国人民代表大会の李肇星報道官は4日、中国の2012年予算案の国防費が6702億7400万元と発表しました。 日本円にして約8兆7000億円、前年度比11.2%増で、2年連続で2桁の高い伸びとなります。 ドル換算では約1064億ドルとなり、初めて1千億ドルの大台に乗りました。これは、日本の防衛関係費の約1.85倍、世界では米国に次いで3年連続で2位となります。 李報道官は「我が国は13億の人口を抱えるのに他国と比べてもまだ低いくらいだ」といいますが、兵器の研究開発費などはこの国防費には含まれていません。 よって、「見えない国防費は1.5倍~3倍にも上る」といわれます。中国はこの10年間で国防費を3.5倍に急増させました。 人件費の他、急ピッチで進む兵器の近代化に伴い、訓練や、維持費用が飛躍的に上昇しており、空母の建造、潜水艦開発など、中国は急増するエネルギー需要を背景に海洋進出の姿勢を強めています。 そして、米国が昨年からアジア太平洋回帰の動きを強めていることへの警戒感も、国防予算の増額につながっています。 中国は、秋に指導部の大幅な世代交代が見込まれる党大会を控えています。毛沢東は「政権は銃口から生まれる」と説きましたが、次期国家主席が確実な習近平氏も、軍内の支持を得られるかどうかが政権維持の鍵を握ります。 胡政権は、兵士への大幅な昇格を繰り返し、軍掌握と求心力の維持に努めてきました。その意味では、習氏の軍内の基盤はまだ脆弱であり、国防費削減などを言いだせる状況にはとてもありません。習政権になったその後も、軍拡路線が続くのは間違いありません。 特に、習近平氏はウィグル人虐殺事件(2009年7月)の責任者であったことからも分かるように、ジンギスカンのように大虐殺によって帝国を広げていこうとする侵略主義者であり、各国はより警戒を強めるべきです。(『世界皇帝をめざす男 習近平の本心に迫る』大川隆法著、幸福実現党刊⇒http://goo.gl/9kgJl) また、中国政府は、3日、日本政府が沖縄尖閣諸島の周辺を含む無人島に命名したことに対し、独自に71の島に命名する対抗措置に出ました。 「日本側がいかなる名称をつけてもこれらの島が中国に帰属するという事実は変えられない」と強調していますが、中国が豊富な海底資源が眠る尖閣諸島周辺の領有を狙っていることは明らかです。 最近の中国公船の横暴な活動には目に余るものがあります。日本は海保の警察権強化に向け、海上保安庁法などを一部改正する法案が国会に提出されましたが、万全ではありません。 戦時でもないのに20年間、軍事費を増大し続ける中国の「海の軍拡路線」に備え、日本政府は国民の生命・安全を守るために、早急に法整備を進めるべきです。 そして、法整備を盤石にし、自主防衛を強化し、国境の守りを固め、中国の脅威に対し、毅然とした姿勢で対応すべきです。(文責・竜の口法子) 「米朝合意」の行方と日本の取るべき道 2012.03.04 2月29日にアメリカと北朝鮮が核開発問題で一定の合意に達し、両国が合意内容を同時に発表しました。 北朝鮮は核開発とミサイルの発射を一時停止し、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れる代わりに、アメリカから24万トンの栄養補助食品を受け取るというものです。 北朝鮮は兵士も栄養失調になるほど、食料が不足しており、EUをはじめ、ロシア、中国、韓国に対して6か国協議への復帰をにおわせながら、2国間協議で巧みに食糧支援を引き出してきました。 アメリカに対しても、韓国を仲立ちとして食糧支援の交渉を持ちかけていましたが、当初、アメリカは北朝鮮の食糧支援を拒否する姿勢を示しいました。その状況が動いたのは昨年末、金正日死去の直前のことです。 アメリカ大統領選挙を目前に控えるオバマ政権が、極東問題でも何らかの成果を出すために、北朝鮮側の要求を受け入れたのではないかと推測されます。 アメリカがこれまで北朝鮮の支援に慎重だった理由は、1994年、元カーター大統領が北朝鮮の核開発を止める交渉を行い、それと引き換えに北朝鮮に対して支援を約束しましたが、その後、反故にされた痛い過去があるからです。 また、2000年代に入って6カ国協議でも合意した食糧支援やエネルギー支援を行った後にも約束を反故にされ、核開発を止めなかったことは記憶に新しいところです。 このように、今回の米朝合意も反故にされる可能性は高いと言えます。その証拠に、今回の米朝合意において、米朝との間で食い違いが露呈しています。 北朝鮮は発表の中で「米国は北朝鮮を敵視せず、2国間関係改善の準備があることを再確認」し、「実りある協議がある間」は、交渉に応じるという姿勢を示しています。(3/1産経「北朝鮮外務省の発表要旨」⇒http://goo.gl/po919) つまり、食糧支援を引き出した後、北朝鮮が「米国は北朝鮮を敵視した」「実りある協議ではない」と判断すれば、いつでも態度を変える余地を残しているのです。 今回の北朝鮮の決断の背景には、北朝鮮が総力を挙げる4月15日の金日成主席生誕100周年を前に、米国からの食糧支援に一定の目処をつける一方、6カ国協議の再開に結びつけ、体制の根幹に関わる経済立て直しへ道筋を付ける思惑があると見られています。(3/1 産経「“丸のみ”で経済再建 北朝鮮、反古の懸念も」⇒http://goo.gl/cchm7) 北朝鮮にとって、核兵器は「フードスタンプ」のようなもので、核兵器で脅せば、いくらでも食糧支援や経済支援を引き出すことができます。 今回の米朝合意について、野田首相は「歓迎している」と発言していますが、今回の合意によって、日本にとっての脅威が取り除かれた訳ではありません。野田首相は余りにも危機意識が欠けていると言わざるを得ません。 北朝鮮が150~300基ほど実戦配備していると言われているノドンミサイル(1,000~1,300km)は核弾頭を搭載することが可能であり、なおかつ日本の任意の地域を攻撃することが可能にあります。 野田首相は、自ら北朝鮮問題を解決する姿勢を示さず、ただその解決を中国やアメリカに委ねるのみで、核・ミサイル開発阻止、拉致被害者救出に向けた日本政府の具体的努力の跡は見られません。 日本は、北朝鮮を裏で支える中国を牽制しつつ、アメリカや韓国となど協力体制を築き、北朝鮮の核兵器の放棄、つまり「核の刀狩り」を目指して積極的に行動すべきです。安易な食糧援助は金正恩体制を強固にするだけです。 北朝鮮新体制が固まらない今こそ、北朝鮮問題解決の絶好のチャンスであることを忘れてはなりません。(文責・佐々木勝浩) 日本海を狙う中国の「北の海」からの脅威に備えよ! 2012.03.03 防衛省防衛研究所が今年2月10日、「中国安全保障レポート2011」を発刊しました。(PDF版⇒http://goo.gl/BTCA4) これまで同研究所による中国の軍事・安全保障に関するレポートとしては、毎年「東アジア戦略概観」の中の1章としてありましたが、中国に絞ったものは長らく存在しませんでした。昨今の中国脅威論を受けて、昨年から刊行されるようになったものです。 昨年の創刊号では、近代化する人民解放軍の軍拡と装備の近代化に焦点を当てていましがた、第2号となる今号は、中国の海洋問題(特に東シナ海、南シナ海での主権や権益をめぐる争い)に焦点を当てています。 同レポートは、中国が経済的発展に伴ってエネルギー消費が増大し、そのために海洋資源の開発が喫緊の課題となっていることを指摘しています。 また、中国が開発している空母や対艦弾道ミサイル(ASBM)、攻撃型原子力潜水艦の充実に加え、海軍の運用能力の向上、補給艦の充実にもぶりなどにも言及しています。 遅きに失したとは言え、防衛省がこうしたレポートを公表すること自体、中国の軍事的脅威(特に尖閣諸島を含む東シナ海)に対する、防衛省の一定の危機感の表れと言えるでしょう。 その一方で、実は「中国の脅威」は、東シナ海からだけでなく、北からも迫っている事実が、最近明らかになっています。 ジャーナリストの櫻井よしこ氏が最近発信した内容は、注目に値します。⇒http://goo.gl/tn2IG 「中国は北朝鮮に百万トンのコメ支援を約束し、二月十日までに届けたという。そして見返りに、北朝鮮の日本海側の最北の港、羅津に新たな埠頭を建設し始め、租借する契約も結んだという」 韓国の聯合ニュースによると、契約は2020年までに第一段階として羅津港に7万トン規模の四号埠頭、旅客機と貨物機の離着陸が可能な飛行場、吉林省図們と羅先を結ぶ鉄道を建設。租借権の期間は50年間で、中国の投資規模は30億ドル(2356億円)とのことです。 羅津港は、日本海を隔てて新潟と面する、北朝鮮の北東部の不凍港です。「租借」とは、外国が主権を行使して土地や港、道路などを使用できる権利で、実質的な「植民地」に等しいと言えるでしょう。 つまり、日本海を隔てて日本に直接面した北朝鮮に、中国が自由に使える植民地が誕生したということです。 櫻井氏は「中国は史上初めて日本海への直接アクセスを手に入れたのであり、そのアクセスはさらに強化されつつある。眼前で進行中の事実は日本にとって、このうえなく深刻な脅威である」と、警告を発しています。 しかしながら、こうした事実は日本のマスコミがほどんど報道しないのみならず、国会においても、何の問題にもなっていません。 もし、中国が羅津港に海軍基地を建設し、軍艦や潜水艦を配備すれば、ただでさえ防衛体制が薄い日本海は、中国の内海と化す大きな危険があります。 日本がかつて日露戦争に踏み切ったのは、朝鮮半島がロシアに支配され、日本侵略の橋頭保になることを阻止するためでした。 中国の軍事的な侵略の危機は、決して尖閣や沖縄など南の海からだけではありません。中国は北の海からも、着々とその脅威を強めているのです。 残念ながら、防衛省のレポートを見る限り、その対応はほとんどなされていない、中国の覇権拡大のスピードに全く追いついてない、というのが実情です。 日本は一刻も早く、この危機に目覚め、防衛体制を固めなければなりません。そのために、幸福実現党は、そうした国防の危機を指摘し、あるべき防衛体制の確立を訴えているのです。(文責・矢内筆勝) すべてを表示する « Previous 1 2 3 4 Next »