Home/ 記事配信 記事配信 法人税半減と規制緩和で日本の国際競争力を高めよ 2012.07.26 東京都が、外資を誘致する為に総合特区を始動させようとしています。(東京都「国際戦略総合特区 アジアヘッドクォーター特区」) 昨今、日本の国際競争力の低下が非常に懸念されています。ゆえに、この特区構想は早急に実現させるべきだと考えます。 2010年の外国企業による日本投資残高はGDP比で3.9%となっており、先進国平均の30.8%に比べ極めて低く、「投資対象」としての日本の地位の低さが見てとれます。 また、今年の3月に発表された『エコノミスト』誌による都市ランキングを見ると、東京は6位という結果になっています(1位:ニューヨーク、2位:ロンドン、3位:シンガポール、4位:香港・パリ、6位:東京)。 問題は、同じアジア経済圏のシンガポールや香港に、東京が負けているところにあり、国際競争力の強化は差し迫った課題です。(エコノミスト誌「Benchmarking global city competitiveness」) 今回の計画では、都は5年間で外国企業500社を誘致する目標を掲げており、「アジアヘッドクォーター特区」構想と名付けています。 総合特区として指定された対象区域は、六本木周辺、東京駅周辺、日本橋周辺などの計8か所です。これらの区域に、グローバル企業のアジアを統括する本部や研究開発拠点を誘致するというのが基本戦略です。 アジア圏のような高い成長が見込まれている市場には、全世界の企業の注目を集めており、多くの企業が成長機会を求めてこの市場を目指しています。 一般的に、より地域に密着した方が成功の可能性が高くなると考えられており、それぞれの企業はアジア本部や研究・開発拠点をどこかの都市に置こうとしています。 それが「金融・経済センター」と呼ばれる中心都市となっていくため、戦略としては理に適っています。 次に、都の提案や取組について見ると、(1)ビジネス支援、(2)生活環境整備、(3)都市インフラ整備、(4)誘致・ビジネス交流の促進の4点が中心となっています。 (1)ビジネス支援 入国・再入国申請審査等の規制緩和や、法人税の優遇措置です。特に、日本の法人税率は38%と高く、外資誘致に向けて大きな関門となっています。(cf.シンガポール:17%、香港:16.5%) (2)生活環境整備 外国人家族がストレスなく暮らせるためのサポート、教育、医療等の生活インフラの確立です。最も基本的な点としては、「英語」の問題です。 英語教育の充実は勿論必要な課題ですが、英語が普及するまで待つわけにはいかないので、都市政策としての取組も必要です。 例えばシンガポールでは、民間デベロッパー主導で、インターナショナルスクールを核とした街づくりがなされています。 (3)都市インフラ整備 高い防災対応力の実現や、コジェネレーションシステム等による自立・分散型エネルギーネットワークの整備により、安定した企業活動を保証するというものです。 (4)誘致・ビジネス交流の促進 海外への継続的な企業誘致活動や、MICE開催(会議・招待・学会・展示会)によるビジネス交流の促進です。 例えばロンドンでは、来る五輪開催に合わせて、各国の閣僚や企業の最高経営責任者ら約200人が参加する世界投資会議の開催や、外国企業と英国企業の商談会を3500件予定するなど、官民挙げて外資を呼び込む姿勢を徹底しています。 以上のことを実現するためには国の協力も必要なのですが、ここに「霞が関の壁」と呼ばれる高い壁があります。 都は、誘致に必要な30項目の規制緩和を国に求めています。このうち20項目について国の実務者間で協議した結果、要求が受け入れられたのは、羽田空港にビジネスジェットを連続駐機できる日数の延長など4項目のみでした。 さらに、法人税引き下げについても難航しています。 現在、東京の都市ランキングは6位となっており、シンガポールや香港に抜かれています。加えて、ソウル(20位)、台北(37位)、北京(39位)、上海(43位)が後に控えています。順位はそう高くないように感じるかもしれませんが、大阪(47位)、名古屋(50位)と日本の2大都市が後塵を拝しています。 日本の国際競争力強化は差し迫った課題です。 都が掲げる「アジアヘッドクォーター特区」構想が実現し、500社の外国企業を誘致できれば、雇用創出などにより全国で約2兆3000億円の経済波及効果があると試算されています。 幸福実現党は日本国内に企業を誘致し、国際競争力を高めていくためにも、法人税は速やかに諸外国並みの20%程度に半減すべきだと提言していますが、政治の強力なリーダーシップで減税や規制緩和を断行すべきです。 日本は必ず復活出来ます。敵は国外にもいますが、国内にもいます。一つずつ打ち破っていかねばなりません。 ノーベル経済学者スティグリッツの提言が日本経済に及ぼす影響 2012.07.25 HRPニュースファイルの中でも何度か紹介したことがあるコロンビア大学教授であり、2001年のノーベル経済学者のJ・スティグリッツが最新刊『世界の99%を貧困にする経済』(http://amzn.to/OVkTD8)を発刊しました。 近年話題となったウォールストリート占拠の根源となった「1%」の富裕層と「99%」の貧困層という現象は、同教授の見解に基づいているとも言われています。 同教授は、左翼ではありません。「情報の経済学」と呼ばれる新しい分析手法を開発したケインズ派に分類される学者ですし、市場経済における問題がなければ自由主義はメリットをもたらすことを肯定しています。 その意味で、共和党の保守系やTea Partyのようなリバタリアン=自由主義者とは距離感があるのは事実です。 上記の書籍を含めて、スティグリッツは米国内の所得不平等とグローバリゼーションに対する批判を主に展開しており、米国内に大きな影響を与えています。 同時に、スティグリッツの支持者は全世界にもいるため、彼の提言が全世界に与える効果も無視できません。では、どのような影響力を及ぼすのか。以下のようにまとめてみました。 (1)格差是正とグローバリゼーション批判派を勢いづかせる 同教授は、クリントン政権では大統領経済諮問委員会委員長を務めた後、世界銀行で上級副総裁、主席経済学者として活躍しましたが、米財務省やIMF(国際通貨基金)を痛烈に批判したため、世界銀行の上級副総裁を辞任しています。 同教授が執筆したGlobalization and Its Discontents(邦題:世界不幸にするグローバリズムの正体)では、米国主導の政策提言(緊縮財政や貿易自由化など)がもたらす問題点を指摘しています。 学者であると同時に実際の政策現場での体験だけに、スティグリッツの「告白」は、IMFや世界銀行、米財務省に動揺を与えました。 スティグリッツによれば、先進国と途上国の格差が開いているのは、ワシントンによる一部エリートに原因があるとします。 また、ウォールストリートの金融マンによる法外な報酬は社会正義として許容範囲を超えており、米国は格差是正をするべきであるとします。 08年にノーベル賞を受賞したP・クルーグマンやスティグリッツの同僚で国際的にも知名度の高いJ・サックス教授も同様の批判を展開しています。 このような流れはオバマ大統領と米民主党にとっては追い風になるでしょうが、前回の中間選挙で共和党が躍進して保守勢力が復活していますので、米国内で氏の意見がどこまで反映されるかは定かではありません。 (2)日本への影響とは 同氏の政策提言を日本で応用するに当たって注意が必要なのは以下の二点です。 例えば第一に、日本でも最近は貧困問題が注目されており、所得税の最高税率や相続税率の引き上げが提言されています。 また、資産課税を通じて所得の再分配強化も議論にあがっています。そこで、特に注目に値するのが次の論点です。 スティグリッツは、『世界の99%を貧困にする経済』の中で富裕層の減税は間違いであると論じています。 教授は「トリクルダウン説」を否定します。つまり、富裕層が豊かであれば、そのおこぼれが中間層や低所得層へ滴り落ちる(トリクルダウン)するという考えです。 これは、共和党の中に根強く存在する考え方であり、近年ではTea Partyが強く主張するロジックです。 しかし、同氏はむしろ、公共投資や社会保障関係を手厚くすることによって低所得層や中間層を底上げすることを主張します。 税制面では所得税と法人税の累進性強化、実効性の高い相続税の導入を提案していることを見ても分かる通り、伝統的な米国の自由主義に対するアンチテーゼです。 こうした論点が、日本でも幅を利かす可能性は高く、財務省をはじめとする増税派の理論的根拠になることでしょう。 第二に、米国主導によるグローバリゼーションへの批判は、TPP反対派と通じるものがあります。 実際に、米国による理不尽な要求があるのは事実ですが、それを抑止するためにTPPは参加国全部の合意を取り付ける制度です。 スティグリッツは、グローバリゼーションのメリットを十分に把握しているとはいえ、効率的な資源配分を阻害する原因が、ワシントンのエリートあるとしており、彼らに対する不信感は相当なものです。 ここ数十年のスティグリッツには、過激な体制批判の傾向があります。上記で紹介したメッセージは極めて政治性の強いものです。 日本ではスティグリッツファンが多いだけに、安易に同氏の政策提言が実行される可能性があります(具体的には、増税とTPP反対に使わる可能性が高い)。注) しかしながら、日本には、長年のゼロ成長から脱するためのマクロ経済政策こそ優先的に取り組むべきです。 日本は、日本としてやるべき政策を実行するのみです。同氏の意見は、あくまでも参考意見として研究するのがよいでしょう。(文責:中野雄太) 注)スティグリッツは消費税増税には否定的です。この点は我が党と同じスタンス。 日本の未来を破壊する「原発ゼロ」シナリオ――パブコメに参加し、時代の逆流を押しとどめよう! 2012.07.24 政府は、東日本大震災及び福島第一原発の事故を踏まえ、2030年時点のエネルギー・環境に関する三つの選択肢を取りまとめ、現在国民の意見を募集しています。 三つの選択肢とは、発電電力量に占める原発の比率に応じた、(1)ゼロシナリオ(原発依存度0%)、(2)15シナリオ(原発依存度15%)、(3)20~25シナリオ(原発依存度20~25%)です。 震災前(2010年6月)に制定されたエネルギー基本計画では、2030年までに少なくとも14基以上の原発の新増設(54基→68基)を行い、原発依存度45%まで引き上げるとしていました。 これに比べると、3つのシナリオはいずれも、大幅に原発依存度を下げており、現状からも大きく原発を減らすシナリオとなっております。 これは「原発依存度を可能な限り減らす」という菅前首相の「脱原発路線」を踏襲した恣意的なシナリオです。 政府は上記3つのシナリオについて、「パブリックコメント」(パブコメ: 国民からの意見)を募集し、その意見をもとに政府が8月中に2030年までのエネルギー政策を正式決定します。 パブコメは国民投票的意味合いもあり、原発ゼロを目指す左翼勢力は「『原発ゼロ』1000万人パブコメ」作戦を展開しています。我々も、パブコメを通じ、しっかりと原発の必要性を訴えて参りましょう! ■パブリックコメント 8月12日(日)18時締切⇒http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf 経団連は7月10日、上記3つの選択肢全体に反対する見解をまとめました。(7/10 産経『原発比率の議論、政府の前提おかしい』と経団連 月内に独自案作成へ」) いずれの案も、政府の成長戦略と整合性がなく、再生可能エネルギーの普及も予定通り進むか疑問で、電力料金の値上げなど経済への悪影響を当然視していると指摘。「議論の前提条件がおかしい」と批判しています。 具体的には、昨年末に閣議決定された「日本再生の基本戦略」は2011~20年度まで名目3%、実質2%成長を目標にしているのに対し、各選択肢は実質経済成長率を2010年代に1.1%、20年代は0.8%と低く想定されており、矛盾しています。 これはエネルギー需要量を低く抑えるための悪質な数字操作であり、政府の成長シナリオが実現すれば電力が大幅に不足します。 これら3つのシナリオが実現した場合の経済への影響について、私たち国民はしっかりと認識しておく必要があります。 政府は4つの研究機関・大学が分析した試算結果を公表しましたが、いずれも実質GDPが押し下げられる結果となっています。 地球環境産業技術研究機構(RITE)は最も厳しい数値をあげています。ゼロシナリオならGDPを45兆円押し下げ、20~25%シナリオでも28兆円の減少となります。45兆円といえば名目GDPの約1割に相当し、その分、雇用が縮小し、失業が増大します。 RITEの分析は、電力コスト上昇で企業が海外に移る空洞化なども考慮し、産業界では「現実的な試算」(鉄鋼大手)との声が多く、信頼されています。(7/22 産経「原発比率の3シナリオ」⇒http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120722/biz12072208260001-n1.htm) こうした原発ゼロリスクに加え、消費税増税、復興増税などの増税ラッシュも、不況の要因となり、確実にGDPを押し下げ、失業増大の原因となります。民主党政権の政策は、日本経済を沈没に導くものです。 民主党政権の暗黒思想で日本の未来を破壊してはなりません。 ぜひとも、パブリックコメントに参加し、原発ゼロへと向かう時代の逆流現象を押しとどめようではありませんか!(文責・加納有輝彦) 震災復興を遅らせる食品放射線基準の再改定を早急にせよ 2012.07.23 現在、岩手・宮城・福島など東日本大震災・被災地の産業復興を阻害しているのが、今年4月1日より厚労省令で施行されている「食品中の放射性物質の新たな基準値」です。(厚労省「食品中の放射性物質の新たな基準値」⇒http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/leaflet_120329_d.pdf) これは、昨年の福島第一原発の事故を受け、食品に含まれる放射線の基準値を、それまでの「暫定基準値」からさらに厳しく引き下げたものです。 具体的には、食品を4分類して、コメなどの一般食品は100ベクレル/kg、乳児用食品や牛乳は50ベクレル/kg、飲料水は10ベクレル/kgとなり、過去の暫定基準の1/4~1/20となりました。 例えば、肉や魚について、従来基準値500ベクレル/kgだったものを新基準値では100ベクレル/kgに引き下げています。 これにより、それまでは出荷できていた品目でも、4月1日以降の新基準値を超えた品目は法的拘束力を持つ出荷停止処分の対象となっており、せっかく汗水たらして育てた農産物等を売ることができない農業や漁業生産者を苦しめています。 現在の出荷停止品目は、例えば、岩手の原木シイタケ、宮城のスズキ・ヤマメ・イワナ、福島のふきのとう・アイナメ・ヒラメ他多数の品目があります。(詳細:厚労省「食品中の放射性物質への対応」⇒http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html) もちろん、こうした新基準値が医学上や放射線防護学上で妥当であるならば致し方ありませんが、その成立過程や根拠を見る限り、科学的とは言い難く、十分な国民的議論をされないままに一方的に決められたものと言わざるを得ません。 この件について、例えば読売新聞は今年2月4日の社説で「実態を踏まえない規制」「厚労省の算出方法に問題」と批判し、「小宮山厚労相や厚労官僚は、行き過ぎた食品の新規制値案を再考すべき」と新基準を批判しています。 「コープふくしま」は1月の放射線審議会で「新基準が施行されれば広範な田畑が作付け制限をされるのは必至で、結果、福島の農業が壊滅的打撃を受けることになる。これは豊かな農業県でもある福島復興の道を閉ざすことに等しい」と新基準を厳しく批判しています。 また放射線防護学の第一人者・高田純教授(札幌医科大)は「新基準は科学的なものでなく、農業や漁業にとってマイナス」と述べ、「新基準の中には、自然界に存在している放射線、たとえばカリウム40よりも低い値もある」と指摘し、「馬鹿げた規制」であり、「農業や漁業を破壊し、復興を遅らせる」と批判しています。(4/16 ザ・リバティweb「新基準は科学的なものではなく、農業や漁業にとってマイナス」⇒http://www.the-liberty.com/article.php?pageId=2&item_id=4183&) 実際、4月以降の新基準への移行によって、個人の被曝量は0.008ミリシーベルト/年 減ると推計されていますが、厚労省は、福島県で1年間食べ続けた場合の人体への被曝線量は0.0193ミリシーベルト/年と発表しています。既に、新基準で設定される許容線量1ミリシーベルト/年の50分の1まで下回っており、健康に害がないレベルです。 さらには、国際基準に照らしても今回の基準は10~20倍も厳しいことが分かっています。例えば、前述の肉や魚の一般食品の基準値はEUが1250ベクレル、米国が1200ベクレルであり、日本より10倍以上緩和されていますし、日本が1966年に加盟したWHO/FAO共同の政府間機関・コーデックス委員会の規制値でも同様です。 以上の根拠から現在の日本の食品に関する新たな放射線基準値は、非科学的であり、左翼勢力やマスコミが煽る「放射能恐怖症」的な情緒的意見に影響を受け過ぎた値であると言えます。 しかし、こうしたとんでもない基準にもかかわらず、現在も、本来は必要ない出荷停止がなされたり、更には出荷停止や制限によって減少した売上分の賠償をも東京電力に求めることがされており、まるで放射線という目に見えない存在の過大な影響を日本中が信じている状態にあります。 また、出荷できない問題の他にも、元々環境に存在する放射能を排除するために、検査時間が非常に長くなると言う問題を引き起こしています。 被災地の復興は、補助金づけや誤った賠償のみでは決してできません。本来の復興は、そこに生きる人が自助努力で稼ぎ、生活することで生まれるものです。 政府や厚労省は科学的根拠を無視して、「リスクゼロ」を求める一部消費者に迎合することで、福島の復興を大幅に遅らせていると言えます。 原発やオスプレイ配備についてもそうですが、原理主義的に「リスクゼロ」を追求すれば、より大きなリスク(エネルギー途絶リスク、中国による侵略リスク等)やデメリット(復興の阻害要因等)が発生することを認識し、欧米的な確率論的思考に転換すべきです。 政府は、現在の食品放射線の新基準こそが、地元の自助努力による復興を阻害していることを率直に認め、即刻、科学的に妥当な基準へ再改定を行うべきです。(文責・宮城県本部第4区支部長 村上よしあき) 内戦が激化するシリア情勢――日本政府はいかに貢献すべきか 2012.07.22 シリアでは、政府軍と反政府軍との間での戦闘が激化しています。 シリアの首都、ダマスカス中心部にある治安機関の建物で7月18日に起きた爆発では、ラジハ国防相やアサド大統領の義理の兄の副国防相ら少なくとも3人が死亡したとされています。 18日にはシリア全土で180人が、19日には60人が死亡したとされており、事態は混迷を深めています。(7/20 NHK「シリア 首都での戦闘続く」) こうした事態を受け、21日、政府軍が反体制派への攻撃を強め、シリア各地で激しい戦闘が発生しています。(7/22ロイター「シリア第2の都市でも戦闘激化、大統領は軍部隊の首都集結を指示か」) しかし、日本政府や日本のマスコミはシリア問題に対して、あまりにも無関心です。 同国が内戦に至った原因を深く追及しておらず、政権側はイスラム教アラウィ派、反政権側はイスラム教スンニ派というステレオタイプな宗派間対立として見る向きもあります。 しかし、シリア問題の本質は、単なるイスラム教の「宗派間対立」ではなく、市民が「独裁政権からの自由」を求めて行動を起こしていることにあります。 つまり、イスラム教を信仰している人々も、人類普遍の真理である「自由」に目覚めつつあることを意味しているのです。 現在、シリア問題に取り組んでいる国連は、活動することのできない停戦監視団を送り、無意味に安全保障理事会を重ねるだけで、物事の本質を突いた解決策を提示できていません。 NATOは軍事介入する可能性を否定していますが、むやみに軍事介入すれば、シリアと親密な隣国イランを不必要に刺激し、イランを巻き込んだ戦争の発端となる可能性があります。 まずは、国際社会は一致した対応をとり、シリア国民が自らの力で自由を手にすることを支援すべきです。 また、武力介入が行われる場合、その主力は2011年3月に行われたリビアにおける軍事作戦と同じように、アメリカ軍よりも北大西洋条約機構(NATO)が主体となった欧州連合軍が主体になるものと推測されます。 では、日本は責任ある大国として、どのようにシリアの問題に関して関わっていけばよいのでしょうか。 シリアの「内戦をいかに終わらせるか」も重要ですが、日本政府としては、内戦後のシリアの復興シナリオをいかに描くかが重要です。 例えば、2011年に長期間の独裁政権から解放されたエジプトでは、選挙で選ばれたモルシ大統領と長年政権を維持してきた軍部との争いが始まり、市民の自由が遠のいています。 「アラブの春」は「独裁政権からの解放」だけが目的で、その後の「国家ビジョン」が無かったことが、改革が行き詰まっている原因です。日本はキリスト教国にもイスラム教国にも分け隔てなく接することのできる数少ない国です。 日本は内戦後のシリアが、自身の自助努力によって、いかに繁栄を手にすることができるかを考え、支援していくべきです。 なぜなら、「アラブの春」と呼ばれる一連の革命の発端は、高失業率など経済失政への不満が強まり、若年層の不満が鬱積した結果起こったためであり、日本政府はシリア経済の回復・成長を支援すべきです。 シリアは反体制派が四分五裂のため、アサド政権崩壊後のビジョンが見通せない上、シリアは石油資源が少なく、近い将来の枯渇が心配されているため、復興に向けてはEU、日本、湾岸産油国などによる支援が不可欠です。 米シンクタンクのヘリテージ財団は、アサド政権崩壊後、米政府は、欧州の同盟諸国や日本、アラブ湾岸産油国と手を携えて、シリア安定化に向けた支援を進め、シリア国民が日常生活を取り戻すのに貢献すべきだと提言しています。(7/2ヘリテージ財団「American Leadership Needed for Shaping a Post-Assad Syria」) 今後、日本が行うべき国際社会に対する貢献は「内戦の原因を根絶する」という戦略的な目標を立て、その国の国民自身が自らの自助努力によって経済的な繁栄を手にできるように支援していくことが重要です。(文責・佐々木勝浩) 中国が尖閣実効支配に向けて始動――政府は警戒を強めよ! 2012.07.21 前回のニュースファイル「中国軍『尖閣のための六大戦略』と『オスプレイ配備撤回運動』」で書きましたように、中国は尖閣諸島への実効支配に向けて本格的に始動しました。 7月2日には、人民解放軍の羅援少将が「尖閣侵略のための六大戦略」を発表。続いて、中国高官が「もし日本が釣魚島(沖縄県・尖閣諸島の中国名)問題で挑発し続けるなら、一戦も辞さない」と発言しています。(7/13 産経⇒http://utun.jp/HjC) また、中国市民の91%が「武力行使」を支持すると回答していたことが19日、中台メディアの合同調査で明らかになりました。現在、中国は着々と尖閣侵攻に向けた国内世論の形成を進めています。(7/19 産経⇒http://utun.jp/HjM) 国内では、東京都の石原都知事が尖閣諸島の購入に向けた準備として、近く政府に対して上陸許可申請を求める方針を打ち出し、また、政府も土地購入後の尖閣の包括的な活用計画を策定する方針を固めています。 こうした日本側の動きを睨み、日本が実効統治を強化する前に、中国が尖閣実効支配のために具体的な反撃行動を起こす構えを見せています。 中国側の発言や動きをもとに、今後の中国が尖閣支配に向けて取ってくると思われるアクションの一例をシミュレーションしてみます。 (1)ある日、中国政府が突然、「尖閣諸島を中国の行政区画に組み込む(cf.「魚釣島を町にする」)と宣言。 (2)その後、“中国国内の行政区画”である尖閣諸島に、“近隣の住民である”漁民(民兵)による大量の漁船団が押し寄せる。 (3)海上保安庁の海上警備行動に対して、中国政府は“国民保護”を名目に公船、または軍艦を出動させる。 (4)人民解放軍が尖閣諸島周辺を「軍事演習地域」に設定。ミサイル発射などの軍事演習を開始する。 (5)その後、尖閣諸島に兵士が上陸して実効支配を固め、沖縄・本土侵攻に向けた軍事基地を築く。 これはあくまでも想定の一つです。しかしこれらは既に中国が、南シナ海の南沙諸島・西沙諸島・中沙諸島で実行していることです。 もし、こうした事態が起きた場合、今の民主党政権は、実際にどのように対処するつもりでしょうか。民主党政権は安全保障には全く無関心で、全く機能しないことが予想されます。 幸福実現党は立党当初より、憲法9条の改正と自衛隊の軍隊化、海兵隊の創設、領海警備法の制定、海上保安庁の巡視船の重武装化等、沖縄・島嶼防衛強化を訴えてきました。 幸福実現党が次期衆院選で政権を取ったら、早急に尖閣諸島に加え、先島諸島(与那国、石垣島、宮古島)への自衛隊配備を早期実現して参ります。 また、目前に迫る中国による尖閣侵略を抑止する「切り札」の一つが、米軍が普天間基地に配備しようとしているMV22オスプレイです。 オスプレイは、従来のCH46輸送ヘリコプターと比べて、速度が2倍、行動半径が4倍、積載量が3倍と極めて高く、基地を出動してから任務を終え帰還するまでの「作戦行動半径」は約700キロと、従来のCH46の行動半径約150キロの4.6倍もあります。 沖縄から尖閣諸島までの距離は約440km。オスプレイの配備によって、尖閣有事への防衛と抑止力は飛躍的に強化されることになります。 23日に山口県の岩国基地に一旦搬入されたオスプレイは、8月に普天間飛行場に配備、10月から12機の運用を始める予定です。 尖閣を狙う中国にとって、オスプレイは重大な“脅威”となり得ます。オスプレイが配備される前に、何らかの尖閣奪取の行動を動きをとる可能性が高いと考えるべきでしょう。 その意味で、今、沖縄県で地元の極左マスコミや左翼勢力が先導して「沸騰」している、オスプレイ配備撤回運動は、尖閣奪還を狙う中国共産党の工作が働いていることは、明らかです。 また、中国はこの秋に指導者交代を控えており、その権力の空白期間を突いて、軍が暴走する形で尖閣侵略を実行する可能性も指摘されています。 いずれにしてもこの夏から秋にかけてが、中国から尖閣を防衛する一つの「山場」です。 今私達一人ひとりに出来る事を、最大限の力と智慧を発揮して、行動していかなければなりません。 幸福実現党はそのために「沖縄・九州防衛プロジェクト」を立ち上げ、様々な活動を展開しています。 今後の具体的な活動につきましては、ブログ(http://bouei7.blog.fc2.com/)とメルマガ(未登録の方はぜひ、こちらよりご登録ください⇒http://www.mag2.com/m/0001539030.html)にて告知させて頂きます。 是非とも、この国を守り抜くべく、ご支援ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。(文責・矢内筆勝) 日米の「財政危機」に対する意識の違い――増税ではなく景気回復を! 2012.07.19 アメリカでは連邦政府の赤字と並んで、州政府の赤字も問題となっております。ただし、財政赤字の問題の取り扱われ方が日本とアメリカでは全く異なります。 アメリカでは財政危機の問題として挙げられているのが、年金と医療です。 7月18日付のフィナンシャル・タイムズ3面では、年金で約3兆ドル(約240兆円)、退職者向けの医療費で約1兆ドル(約80兆円)の赤字が発生していると出ています。 また、景気後退によって税収が減っていることが財政赤字の原因であると指摘しています。(tax revenues fell sharply as a result of the economic slump.) 日本でも、年金の積立金不足は450兆円、年金の支給額は2009年以降50兆円を超え、医療費も30兆円を超えていますが、年金や医療が財政を悪化させているという指摘をマスコミが行うことはあまりありません。 また、「そもそも何故、税収そのものが下がっているのか」ということを問題にする報道機関も皆無です。ほとんどのマスコミが「財政危機だから増税すべき」という単純な論調です。 しかし、日本でも、経済成長によって増税しなくても税収が増えていた時期があったことを忘れてはいけません。実際、過去の税収の推移をみれば、景気の動向と連動していることは一目瞭然です。 まず、景気回復が税収増につながった2003年から2007年の四年間を見てみましょう。2003年から2007年までの四年間、政府の税収は43.3兆円から51兆円にまで緩やかに回復しています。この四年間の経済成長率を見ると1.3%~2%のプラス成長が続いていました。 しかし、2008年のリーマンショックの影響で、GDP成長率はマイナス1%成長を記録。2008年度の税収は前の年から5兆円近く減少しました。 さらに翌年の2009年はGDP成長率がマイナス5%となり、税収はさらに5.4兆円減少し、38兆円にまで落ち込みました。(税収の推移⇒http://utun.jp/HG3、実質経済成長率の推移⇒http://utun.jp/HGm) 2007年に51兆円あった税収が、たった2年間で38兆円にまで減少してしまったのです。このような経過を見れば、税収を増やすためには景気の回復が一番であることが分かります。 しかし、政府は景気回復にはまったく取り組まず、増税ばかりを議論しています。それに対して、幸福実現党の政策は、まず初めに景気回復を取り上げています。 それでは、どのような政策で景気回復を実現すれば良いのでしょうか?経済学では当たり前のことですが、「金融緩和」と「公共投資」です。 金融緩和により、長年続いたデフレから脱却し、政府の投資によってGDPを増やしていくことが重要です。 デフレから脱却すれば、物の値段も上がりますが、給与も増えます。今年よりも来年、来年よりも再来年給与が増えていくことが分かれば、安心してお金を使うことができます。 さらに、デフレから脱却をするためには日本銀行が国債の買い入れを増やす必要があります。政府は日銀から調達した資金で老朽化したインフラを整備し、地震や津波などの災害対策に投資をしていくことができます。 政府がインフラ整備にお金を使えば、道路や橋の補修をした人たちの給与が増え、さらにお金が使われます。政府が投資をすることによって、投資した額以上に国民所得が増えることを「乗数効果」と言います。 最近の実証研究では、戦後の公共投資の乗数は1から1.4程度と言われていますが、筑波大学名誉教授の宍戸俊太郎氏のように、10年間で250兆円規模の公共投資を行った場合、GDPは874兆円に増加するという推計を出している学者もいます。(藤井聡『救国のレジリエンス』p.165) 経済の語源は「経世済民」「国を治め、民を救う」です。 現在、政府が行っている経済政策は「経済」政策の名に値しません。本来の「経済」政策に立ち戻るためにも、増税ではなく景気回復に真正面から取り組むべきです。(文責・HS政経塾一期生 伊藤希望) デフレ脱却だけでは不十分?増税とエネルギー問題が日本経済に及ぼす影響 2012.07.18 今回は、増税とエネルギー問題を題材にしながら、デフレ脱却を再考します。 学習院大学の岩田規久男教授の著書『インフレとデフレ』に従えば、日本経済の1980年から1990年までの10年間の平均インフレ率は2.6%、91年から01年は0.7%、02年から07年は-0.2%、08年から11年は-0.3%となっています。 アメリカやイギリスなどの主要先進国でも1980年代以降はインフレ率の低下=ディスインフレ傾向ですが、日本の水準は際立っていることが分かります。 特に、岩田教授が主張している論点は、08年のリーマンショック以降、先進国でデフレなのは日本だけだということ。 ショックの震源地であるアメリカは、08年から11年までの平均インフレ率は2%です。つまり、日本のデフレは政策に問題があるということです。 物価水準の操作は、基本的に日本銀行(以後日銀)が担当します。2月に事実上のインフレ目標導入を決定した日銀が発表した「中長期的な物価安定の目途について」にも、「物価の安定を図ることを通じて、国民経済の健全な発展に資すること」を基本理念とすることが書かれています。⇒http://goo.gl/gZ3ld 日銀は、消費者物価指数の上昇率を当面は1%を目途としており、長期国債購入基金の積み増しを行いました。 過去の日銀の姿勢からは半歩前進とはいえ、まだまだ本格的なデフレ脱却からは遠い点を、私の論考の中でも数回紹介しています。⇒日銀の金融政策「据え置き」では不十分 そこで、最近話題になっている増税とエネルギー問題を絡め、これまで考慮されていない「デフレの脱却」の論点をあげておきましょう。 基本路線は、日銀の金融政策と財政出動によるポリシーミックス(政策の組み合わせ)です。経済が順調に拡大し、物価も少しずつ上がっていく限り問題はありません。雇用が創出され、成長率が高まれば、デフレ脱却と成長の実現により、国民の生活は楽になります。 しかしながら、一般物価指数は政策以外の要因によっても変動します。 例えば、資源価格高騰がインフレにつながるケースです。 わが国では、1970年代に二度のオイルショックがありました。中東の産油国で形成されるOPEC(石油輸出国機構)が石油の輸出を全面的に停止したことが原因で起こったインフレは、庶民の生活に大きな影響を与えました。 その後、産油国の意図的な原油価格つり上げは起こりにくくなりましたが、中東では紛争や戦争が起こる可能性が高いのは否定できません。 仮にホルムズ海峡で問題が起きた場合、わが国は石油の輸入に四苦八苦することになるでしょう。その結果、原油価格高騰による電気代負担の上昇だけではなく一般物価水準も上昇する可能性があります。 資源を輸入に頼っているわが国は、資源価格の変動に脆弱であるということを再認識するべきです。 さらに問題なのは、インフレが不況時に起こるケースです。最悪の場合、インフレと不況が同時に襲うスタグフレーションが再来する可能性があること。 その結果としてデフレが脱却できたとしても、失業率の増大や成長率の低下という高い代償を払わなければなりません。 もう一つが、野田首相が政治生命をかけて取り組んでいる消費税増税問題です。 増税をすることで、短期的には物価が上昇します。例えば、2014年に8%へ、2015年には10%へと上がることによって、一般物価も1%以上上昇したならば、日銀は労せず中長期的な目途を達成したことになります(あくまでも仮定の話)。 ただし、この議論に足りないのは、増税による消費や投資の落ち込みによる成長率の低下によって、再びデフレとなることを想定していないことです。 1997年4月に消費税が3%から5%に上がった後に何が起きたかを考えれば、増税がもたらす効果は明らかでしょう。 「デフレの脱却」だけでは、論点はいくらでもとれるので、やはり、高い成長と雇用の創出を最優先し、その結果としてデフレ脱却ができるとした方がよいでしょう。 さもなければ、予期せぬ短期的なインフレが生じた場合、「インフレを抑制するために増税をして財政再建をするべき」という論点が出てくる可能さえあるからです。 日銀は、インフレ懸念があるだけでも金融引き締めに入ります。そうすれば、日本経済は一層冷え込むことになります。 幸福実現党は、日本経済がさらなる長期不況に突入しないためにも、増税ストップと原発の再稼働などを通じてエネルギーの安定供給を継続して主張していきたいと考えます。(文責・中野雄太) 情緒的「脱原発運動」と「科学の死」 2012.07.17 脱原発を訴える「さようなら原発10万人集会」が16日、代々木公園で開催されました。猛暑の中、主催者発表で約17万人、警察当局の集計で約7万5000人が参加。福島第1原発事故後に広がった脱原発運動の中で最大規模の集会となりました。 動員の主力となったのは、連合の加盟労組から、自治労、日教組、私鉄総連などの労働組合です。自治労、日教組は、北海道や九州、沖縄まで全国規模で加盟組合の旗が見られました(7/17 赤旗)。 本集会は「原発反対」の国民集会というよりも、単なる、労組が大結集した「7月版メーデー」に過ぎません。 7人の呼びかけ人からのあいさつでは、音楽家の坂本龍一さんは「たかが電気のために、なぜ命を危険にさらさなければならないのか。お金よりも命が大事だ」と訴えました。 脱原発の訴えは、非常に情緒的であることが特徴です。俳優の山本太郎氏も「子供に『20ミリシーベルト』は殺人的です」と動画メッセージ等で訴えていました。 福島第一原発事故による直接の死亡者等被害者が出ていないにもかかわらず、情緒的な「脱原発運動」が盛り上がっている理由の一つが、放射能汚染により故郷を失った人々の存在です。 多くの福島県人が未だ避難生活を余儀なくされており、生活の基盤を失った人々の姿が、取り残され、死に絶えた家畜などの映像と相まって、棄てられた民(「棄民」)の如く認識され、放射能汚染の恐ろしさが否が応でも強調される事態となり、自然と「脱原発」の方向に世論は流れます。 しかし、各放射線災害を調査してきた専門科学者である札幌医大高田純教授は、現地調査を踏まえて、福島第一原発事故の翌月には「原発敷地外では、誰も健康被害を受けない」という結論を出しておられました。(参考:高田純著『放射能・原発、これだけ知れば怖くない!』幸福の科学出版⇒http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=762) 実際、広島、長崎における1回の外部被ばくのデータを基に、100ミリシーベルト以下では発癌性のリスクは証明されていません。 にもかかわらず、放射線の恐怖をいたずらに煽る週刊誌報道や左翼言論によって、科学的言論空間は歪められ、冷静かつ客観的な議論はできなくなり、二次的な混乱や風評被害、福島県民への差別、不必要なストレス等を生んでいます。 科学や医学が「政治の僕」として、「どうにでも歪曲してよい」とのスターリン型共産社会の大鉄則が、2011年以降の日本では、電力問題において、公然と国家規範となった観があり、「科学が科学であり得ない」日本とは、もはや自由社会の国家ではないと、渡部昇一氏は絶句したと述べています。(参照:『撃論』第5号) 実際、これまで世界をリードする原子力技術によって、国家や社会への貢献を志して取り組んで来られた真摯な原子力科学者・技術者の方々が、原発事故後、左翼勢力から「御用学者」「原子力ムラの人」「原子力利権に群がる人々」と根拠無き人格攻撃を受けている現状には許しがたいものがあります。 政府の将来のエネルギー政策に関する国民の意見聴取会で、電力会社社員を名乗る男性が、原発を擁護する意見を表明しただけで、会場から「やらせだ」「回し者」といった批判が飛び、原子力擁護の言論は完全に封殺される「空気」が支配しています。 京都大学原子炉実験所教授の山名元氏は「正直にリスクを語ろうとする専門家が、原発推進学者というレッテルを貼られ、正論を語ることすら難しくなった。中国で起きた文化大革命のときに、立派な学者や識者が、市民や共産党員から理不尽な弾圧を受けたことを彷彿とさせる」と述べています。(山名元著『放射能の真実』) 今回の「原子力パージ(粛清)」によって、電力事業や原子力関連産業から優秀な技術者が流出し始めており、全国の大学の原子力関係学部への入学者は2年連続で減少しています。(6/15 産経 正論 山名元「『不信と否定の空気』変えよ」) 一度失われた技術は回復するのは極めて困難です。一旦、技術者が流出すれば、再び世界の最先端に追いつくためは数十年、あるいはそれ以上かかります。 幸福実現党は、このまま日本が、国家社会主義の方向に流れ、国民が貧しくなり国家が衰退していくことを看過できません。 今、政府は冒頭に示した「エネルギー・環境に関する選択肢」について、広く国民的議論を呼びかけるため、7月2日から8月12日までの間、意見(パブリックコメント)を募集しています。⇒http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf パブリックコメントの投稿においても、左翼勢力によって「原発ゼロ」に向けた事実上の「国民投票」が行われています。私たちも、真摯なる意見を投稿し、「自由の大国」を守り抜いて参りましょう!(文責・加納有輝彦) 学校の治外法権を許すな――今こそ、教育再生を! 2012.07.16 先週9日のHRPニュースファイルで、大津市のいじめ隠ぺい事件をとりあげました 事件はその後も、各メディアでも大きく取り上げられ、「男子2人が(自殺した生徒に)死んだ蜂やごみなどを無理やり食べさせた」「文化祭や体育大会のとき手をロープで縛られる」といった地獄的ないじめの内容も明らかになって来ました。⇒http://goo.gl/g7m75 「実際にはカエルまで食べさせられていたみたいです。あるとき、親戚の家に遊びに行ったとき、もうすごい下痢をしたみたいで…。きっと変なものを食べさせられたから、お腹を壊したんでしょうね…」といった証言も出ています。⇒http://goo.gl/EcECS この事件は、アメリカ三大ネットワークの一つ「ABC」のヘッドラインに掲載されるなど、国際的なニュースにもなっています。⇒http://goo.gl/JQNn8 さて、11日、滋賀県警が「強制捜査でないと全て(資料が)出ないと判断した」として、学校と教育委員会に対する家宅捜索を行いました。 教職員の汚職などで学校や教育委員会を捜索した例はあっても、いじめ自殺をめぐって警察が家宅捜査に踏み切ったことは極めて異例です。 警察には事件の真相をしっかりと解明、処罰することを期待しますが、警察の介入は余りにも遅すぎました。もはや取り返しがつきません。 男子生徒の父親は自殺後、大津署に「処罰できる方法はありませんか」と三度も被害届を出しましたが、署は加害者の生徒が14歳未満であることなどから「犯罪事実の認定は困難」と受理していなかったことが明るみになっています。 また、滋賀県警の家宅捜索について、大津市教育委員会の澤村憲次教育長が現場で抗議していたことも明るみになりました。(7/13 FNN「滋賀・いじめ自殺 澤村教育長、警察の強制捜査に現場で抗議」⇒http://goo.gl/S1GyX) 澤村教育長は依然として「自殺との因果関係については、私どもは分からない、判断できない」「いじめがすべてではない。別の要因もあったはずだ」と、自殺の原因をいじめと認めようとしません。(7/12 J-CAST「大津市教育長 まるで他人事!『自殺はいじめ以外にも要因。資料スーと見た程度』」⇒http://goo.gl/dSJKT) 澤村憲次教育長の言動からは、いじめ自殺事件や市教育委員会の隠ぺいに対する反省は全く見られず、ただただ学校と教育委員会、自身の保身しか考えていないことが伝わってきます。 さて、今回注目したいのは14日、問題発覚後、初めて記者会見した校長の発言です。今になっての会見は遅すぎることはもちろん、誠に歯切れの悪い会見でした。 自殺前の昨年9月30日と10月5日の二回、男子生徒へのいじめに関する情報が女子生徒から担任に入り、自殺6日前の10月5日、担任、学年主任、生徒指導担当ら5、6人の教師が協議をしていたことが分かりました。 その結果、「生徒同士のけんかで、いじめはない」と結論付けたといいます。 記者の「いじめがあったと疑わなかったのか」との質問に、校長は「疑っていなかったというより気づいていなかった。認識がなかった」と釈明。あくまでも「けんか」と判断したということで通しました。(7/15 読売「中2自殺、校長『いじめ認識せず』市教委とズレ」⇒http://goo.gl/N8YPU) この会見で分かることは、学校側の初動のミス、初動判断の誤りです。いじめを指摘する複数の生徒達の報告を見過ごしたこと。そして、再度いじめ情報が寄せられ、教師たちで話しあう場を持ったにもかかわらず、双方の聞き取りだけで終わってしまったこと。 教師ならいじめを強く疑うのは当然のこと、情報が上がった段階で、いじめを指摘し、通報してきた女子生徒にも事情を聞くべきでした。そして加害者を早期に調査していれば迅速な対応ができたはずです。悲劇は防げたかもしれません。 この事件は教育現場における、戦後民主主義の非常に弱い部分の象徴です。正義を引っ込め、「なあなあ」で仲良くさせ、話し合い路線で片付けようとする学校の戦後民主主義がいじめを増幅させていると言えます。 また、もし一教師が責任から逃れたい保身が働いても、教頭や校長が正義感の塊で「絶対に悪は許さない」という気持ちがあれば、学校現場でいじめが黙認されることはありませんでした。 幸福実現党は「いじめ防止法」の制定を公約として掲げていますが、加害児童生徒に対しては、いじめの悪質さに応じて、退学、転校、停学、短期出席停止、厳重指導、注意処分等を行ない、いじめ行為に加担、黙認、参加した教員は厳罰に処す法案を目指しています。 大津いじめ事件の悲劇を繰り返さないためにも、「いじめ防止法」を制定し、「学校の自治」の名のもとに教室を聖域化、密室状態にしておかないこと。そして、前回のニュースファイルでも書きましたが、「道徳教育」「宗教教育」の復活が不可欠です。 善悪の基準とは、つきつめれば仏神の教えに行きつきます。その意味でも、いじめ対策の根本は、仏神の善悪の価値基準、「愛」や同悲同苦の心、「天国・地獄」といった因果応報について教えることは大事です。 戦後、GHQの政策や日教組により、公教育の現場から宗教教育を排除した結果、学校から聖なる部分、尊い部分、威厳のある部分が失われました。 学校が荒れてきたのは戦後、学校から道徳や宗教を追い出した当然の結果と言えるでしょう。 いじめは決して許してはなりません。「正義の支配」を子供の世界で教えなければ、やがて子供たちが大きくなった時、それは犯罪につながっていきます。 失われた「学校の尊厳」を取り戻す時は今をおいて他にありません。(文責・竜の口法子) すべてを表示する « Previous 1 … 216 217 218 219 220 … 252 Next »