Home/ 経済 経済 「アベノミクス」は、幸福実現党の政策そのもの 2012.12.18 自民党・安倍総裁の大胆な金融緩和政策、国土強靭化計画による公共投資拡大などの財政政策による「アベノミクス」が話題となり、円安株高効果をもたらしていると言われています。 自民党の安倍総裁は17日、今月下旬に召集する特別国会で首相に指名された場合、エール大学の浜田宏一名誉教授を経済担当の内閣官房参与に起用する方針を固めました。 浜田氏は、かねてより日本銀行の金融政策を批判し、「リフレ派(主に金融緩和、インフレ政策で景気回復を図る)」の一人とされます。 また安倍総裁は鳩山内閣から開催されなくなった内閣府に設置されている「経済財政諮問会議」を復活させ、マクロ経済の司令塔にすると明言。安倍政権誕生後の経済政策は、浜田教授の経済理論が反映されると考えられます。 自民党総裁就任後、安倍総裁はデフレ脱却のため日本銀行と政策協定を結び、インフレ目標を定めたうえでの大胆な金融緩和を進める方針を打ち出しました。 それに対し、日銀の白川総裁や野田首相が反発、是非をめぐって論争になった際、浜田氏は「日銀の対応は結局うまくいかなかった。安倍発言は全面的に正しい」との激励のファクスを安倍総裁に送った経緯も報じられています。 浜田氏は日銀総裁白川氏の東大での恩師でもあり、2010年に発刊された著書の中で教え子たる白川総裁に対する公開書簡を認め、各界で話題になりました。 「いまの日銀は、金融システム安定化や信用秩序だけを心配して、本来のマクロ金融政策という『歌』を忘れたカナリヤだ」と批判する内容だったからです。 「経済学者としての責務」から、やむにやまれず筆を執った浜田教授の真摯な気持ちに対し、日銀側の取った態度は大変大人げないものでした。 公開書簡入りの著書を献本された白川総裁は、「自分で買う」との私信をつけて送り返し、日銀は米国在住の浜田教授に日本での経済学会議への招待を打診しましたが、なんと「日本への旅費は自腹」という、学問の世界の常識からはほど遠い失礼なものでした。(週刊現代「日銀白川総裁の器量に?」) ここに日本の大半の経済学者が、日銀の政策を支持する御用学者になってしまう理由が浮かび上がっているのではないかと思います。このような大人げない日銀の「意趣返し」を恐れて、自分の保身のために、日銀の軍門に下っているのです。 この点、毀誉褒貶の世界から超越した浜田氏の経済担当の内閣官房参与への起用は画期的といえるでしょう。浜田氏自身も「自分達がこのように出てこられる環境になった事が嬉しい」とTVインタビューで語っていました。 インフレ・ファイターたる日銀から、距離を置かれてきた浜田氏のようなリフレ派が政権の中枢に登用されるという環境は、いかにして形成されてきたのでしょうか。 これは、2009年立党時より一貫してインフレ目標の設定、日銀国債引受けによる大胆な金融緩和を訴え続けてきた幸福実現党の存在を無視することは出来ないと自負しています。 とりわけ、『日銀総裁とのスピリチュアル対話~通貨の番人の正体~』『平成の鬼平へのファイナル・ジャッジメント~日銀・三重野元総裁のその後を追う~』等(いずれも大川隆法著、幸福実現党発刊)による日銀の問題点の開示は、政治家、官僚、マスコミ等に大きな影響を与え、世論形成に多大な役目を果たしました。 また、10年間で総額200兆円をインフラ整備などに集中投資する自民党の「国土強靭化計画」の原型は、幸福実現党が2010年の参院選で公約(マニフェスト)掲げた「200兆円未来投資プラン」にあります。(参考:5/27 Liberty Web「幸福実現党に続き自民も200兆円大型投資構想」) 幸福実現党が環境づくりをした上に、今、安倍総裁は金融緩和政策と財政政策で景気回復を実現しようとしているのです。 幸福実現党のモノマネをお得意とする安倍総裁ですが、批判を浴びるとすぐに後退してしまう気の弱さが気掛かりです。 実際、安倍総裁は当初、インフレ目標3%を表明していましたが、批判を浴びると公約では2%に引き下げ、国債の日銀引き受けについても、「日銀が直接買うとは言っていない。市場から買うということだ」と述べています。(11/21 共同「建設国債の日銀引き受け修正 安倍氏、インフレ目標もダウン」) また、幸福実現党のついき秀学党首はGDPの名目成長率7%(インフレ率3%、実質成長率4%)を目標とすべきと述べていますが、安倍総裁が公約に掲げた「名目3%以上の経済成長」(インフレ率2%、実質成長率1%)は余りにも目標設定が低過ぎ、景気の浮揚感は現れて来ません。金融政策のみで経済成長政策が欠けているのです。 安倍総裁におかれましては、幸福実現党の経済政策を更によく学習された上で、強い信念で大胆な金融緩和を断行し、デフレ退治を貫徹して頂きたいと願います。(文責・加納有輝彦) TPP交渉参加を決断せよ―「TPP」VS「RCEP」で深まる米中対立 2012.11.29 「TPP」に対抗する「RCEP」 衆議院が解散されて間もない11月20日、東アジアサミットが行われ、ASEAN諸国によって「地域包括経済連携(RCEP)」の交渉開始が宣言されました。 RCEPとは、現在米国主導で進められるTPPに対抗する意図から作られた経済連携構想です。 これが発効すればASEAN10か国に加えて日本、インド、豪州・ニュージーランド、韓国、中国の16か国・34億人が加わる巨大経済圏ができます。 RCEPの世界GDP におけるシェアは28.4%となり、実現すれば世界GDPシェア38.2%を占めると言われる「環太平洋連携協定(TPP)」に匹敵する規模となります。(参照:富士通総研:金堅敏「オピニオンRCEP VS TPP」) RCEPとTPPの違い ここでRCEPとTPPの違いについてみてみたいと思います。 第一点は、ASEANの加盟国です。RCEPではASEAN全加盟国が参加するのに対し、TPPでASEANは推進派と反対派に分裂しています。 シンガポール、ブルネイ、マレーシアなど初期からTPPに加盟する国がある一方、インドネシア・ラオス・ミャンマーのようにTPPと距離を置く国もあります。 TPPを推進すれば、分裂状態となったASEANはアジアでの経済統合における主導権を失ってしまう懸念があります。こうした懸念からASEAN主導のRCEPの交渉が開始されました。 違いの第二点は、主導国と排除される国です。米国の主導するTPPは中国をその内に含みませんが、RCEPは逆に中国が主導し、米国を除外しています。これは第三点とも関係があります。 第三点は、原則とする市場ルールです。TPP・RCEP共に、まず経済小国がグループを結成し、後に米中の大国が利用価値を見出したものですが、TPPが関税等の「例外なき自由化」を目指しているのに対して、RCEPは、関税等の例外を「参加国の特殊かつ多様な事情を考慮しながら」推進する方針です。 TPPの「例外なき自由化」によって不利益を被る農協などは、RCEPを望むと考えられます。 カギを握るのは日本-「TPP重視」を打ち出せ TPPは「多国間交渉」で「複数のイシュー」を扱うことから、合意を見るのはそう簡単ではありません。 しかし目先の利益につられてTPPを投げ出すようなことがあってはなりません。 TPPにせよ、RCEPにせよ、米中がアジア経済圏の主導権を奪い合う構図になっている事は間違いありません。そんな中、重要な役割を担うのが日本です。 TPP・RCEPにおける日本のGDPシェアを見てみると、RCEPでは参加国のGDPシェア29%を日本が占め、中国に次いで2位です。日中を足せば66%となります。 一方、TPPでの日本のGDPシェアは24%と言われ、米国と合わせれば9割を超えます。 米中共に日本の協力なくしてアジアの経済圏を抑える事などできないのは明らかです。これは裏を返せば、日本は行動次第で大きなアドバンテージを得ることができることを意味しています。 その際、肝心なのが「国益」という観点から見た「優先順位の決定」であり、「価値判断」です。 野田首相はTPPを日中韓FTAなどと同時並行的に進める方針を明らかにしましたが、日米関係を軸として、「TPP重視」を明確に打ち出すべきです。何もないまま日中韓FTAやRCEPに臨んでも足元を見られるだけです。 「中国経済圏入り」のリスクを直視し、日本企業の知財を守れ それだけではありません。日本経済が、中国の主導する経済圏に組み込まれるリスクも考えなければなりません。 中国大陸に進出した日本企業は、反日デモによる破壊行為は言うに及ばず、新幹線やブランドなど技術や商標登録など知的財産を巡るトラブルは後を絶ちません。このような知的財産の侵害に関わる被害額は、年間10兆円とも言われます。 TPPはこのような知的財産を巡るトラブル対策としての側面があります。 日本企業の競争力を維持するほか、先端技術の盗用・軍事転用を防ぐうえでも、知財保護を盛り込んだTPPを成功させる意義は大きい。 目先の利益につられるのではなく、日本が先頭に立って、高度なビジネスを行う環境を国際社会に創造していくことが重要です。(文責・HS政経塾一期生 彦川だいし) デフレ・超円高の是正に向けた金融緩和を断行せよ 2012.11.26 現在、次の衆院選に向けて、「金融政策」が争点の一つにされようとしています。 野田首相が衆議院を解散したとたんに、株価が上昇し、円安に振れました。 これは投資家が「民主党政権が終わり、次は安倍自民を中心とした政権ができる」と考え、まるで幸福実現党の政策のコピーかのように、安倍氏が提唱している金融緩和政策が行われることを期待したからでしょう。 金融緩和が行われ、通貨供給量が増すと考えられ、円安に振れました。そして、デフレが克服されることを期待して、消費や投資意欲が増すだろうと考えられ、株価が上昇した、というわけです。 私たち幸福実現党は3年前の衆院選の時より、「大胆な金融緩和」を主張し、適度なインフレ成長の実現を目指しています。 よくキャスターや評論家などが、「ハイパーインフレになる!」などと言ったりしていますが、そもそも「インフレターゲットとは何ぞや?」を理解していないといえるでしょう。 幸福実現党が主張するような、3%のインフレターゲットを設定するという政策は、政府が「インフレターゲット」を設定し、中央銀行である日銀が、その達成に対して責任を持つというものです。 方法は日銀が判断して行えばよいですが、目標の達成は責任を持たせられます。そのインフレ目標値を逸脱するようなインフレを招いてもダメですし、当然デフレのままでもダメだ、ということです。 したがって、インフレターゲットを設定し、その目標の達成まで金融緩和を続けるというのは、ハイパーインフレを招くものでは全くありません。 インフレターゲットを設定することで、世間が「日本はデフレを脱却する」と思うことがまず重要になります。 今のように、日銀が実質1%の「インフレ目標もどき」設定していても、1%では、そもそも不十分であり、目標達成できなくても責任を問われません。 そして日銀の姿勢も、極めて消極的です。日銀は「すでに十分に金融緩和を行っている」というようなことを言っていますが、効果がなければ何の意味もありません。 日銀は、円高、デフレがよほどに好きなのでしょうか。産経新聞の田村氏も日銀の金融政策こそが、超円高とデフレの原因になっていると指摘しています。→http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121021/fnc12102114310001-n1.htm 日銀のこうした姿勢に対して、世間は「日銀は本気ではない」ことを見抜きます。そして、「デフレが続くだろう」と判断し、「デフレ脱却の期待」は生まれませんし、実際にデフレを脱却できていません。 私たち幸福実現党は、デフレ脱却のため、大胆な金融緩和を進めて参ります。そしてインフレ目標値に達するまでは、金融緩和をやめません。 日銀にはデフレ脱却に対する責任を持たせます。デフレ脱却ができない、または、やろうとしない日銀総裁は罷免できるようにするべきです。 それにしても、金融政策だけが問われるとすれば、それはおかしいことです。 民間企業の活力を取り戻すため、「法人税減税」をしたり、未来産業に積極的に投資を行うなどのミックス政策がもっと議論されるべきです。 経済を成長させるには、新しい産業の創出が必要であり、デフレだけ脱却できれば、経済が伸びていくというわけではありません。 新しい産業を産み出すには、政府による積極的な財政投資や、民間の積極的投資をうながさなければなりません。民間企業が成長していかなければならないのです。 金融政策と財政政策を「適切に」行うことが必要であり、どちらかだけではダメなのです。 幸福実現党が掲げる金融政策と財政政策のミックス政策こそが危機に立つ日本経済を救うための処方箋であり、日本経済を強くするたのめのプログラムなのです。(文責:HS政経塾第2期生、幸福実現党東京第5区支部長 曽我周作) 「商人国家・ニッポン」に必要な国防マインド――日本の自由を守る政党はどこか? 2012.11.22 尖閣諸島を巡る日中関係の悪化により、中国への直接投資が激減しています。 中国商務省が20日に発表した10月の中国への直接投資額(金融業を除く)によると、日本から中国への直接投資が前年同月より32%減り、4億6千万ドル(約373億円)となっており、政府関係者は「今後の状況しだいで影響はもっと先に出てくるかもしれない」と推測しています。(11/20 朝日) これに対して、日本の経済界の反応は一様に中国との摩擦を恐れ、尖閣諸島の国有化について批判的な声を上げています。 具体的な声としては以下のようなものがあります。 経団連会長の米倉氏「日中関係は急速に緊張が高まっており、経済や企業活動に大きな影響を与えている。」 ローソン社長の新波氏「やる必要のないけんかをしているのではないか。経済界としてはたいへん迷惑だ。(中略)中国指導部が代わるタイミングというのも悪いし、メンツを傷つけた。」 また、上海市の郊外店舗で、「尖閣諸島は中国の固有領土であることを支持する」と中国語で書かれた紙がショーウインドーに貼りだしたユニクロの代表柳井氏は、「中国市場を捨てることは、グローバル企業として死を選ぶことと同じ」と断言しています。(11/23 週刊『朝日』) 経済界からしたら「もっともらしい意見」に聞こえますが、ここにカラクリがあることに私たちは気付かねばなりません。 中国に進出している日本企業は実質的に中国の「人質」にとられており、それらの日本企業に「悲鳴」を上げさせることで、日本政府を及び腰にさせ、中国の領土問題、覇権戦略を優位に進めさせようという中国政府の明確な意図があります。 日本と同様、中国と南シナ海において領土問題を抱えるフィリピンも同じ局面に陥っています。 今年の春の時点では艦艇がにらみ合う対立に発展し、自分たちの領土を守るために強硬姿勢を崩さなかったフィリピン政府ですが、中国からの旅行ツアーの中止やバナナの輸入制限などの経済制裁によって、4月からの半年間で損害額は約7200万ドル(約57億6000万円)に上り、華僑が牛耳る経済界からの圧力もあって、フィリピン政府も対応を軟化させざるを得ない状況となっています。 しかしながら、歴史的に考えると、ローマ帝国に滅ぼされたカルタゴの事例に代表されるように、国民全体の中で「国防意識」の薄い商人国家は軍事大国に滅ぼされ、結局富の全てを収奪されてきたケースは枚挙にいとまがありません。 だからこそ、日本の経済界としても次の衆議院選挙においては、中国における短期的損失よりも、将来の経済的繁栄を守るためにも、他国の軍事的脅威に対しても腰の入った外交を行い、独自の防衛体制を構築できる政党を選択するべきなのです。 その点、この3年間の政権運営を見る限り、民主党は論外であり、国防に対して党内の意見の振れ幅の大きすぎる日本維新の会では、有事に当たって迅速な対応を行うことは難しいと言えます。 自民党は憲法9条改正を訴えており、安倍総裁のもと国防に対する意識は高まってはおりますが、中国が尖閣諸島の領有を主張し始めた1970年代から毅然とした対応を取らずにここまで来た責任は甚大なものがあります。 その点、私たち幸福実現党は立党した3年前から一貫して中国の軍事的脅威、そして「自分の国は自分で守る」体制を一刻も早く構築するべきだと訴えて参りました。 これこそが日本の自由と富を守ることになるからであります。 また、ここ20年間、このように外需依存型に転換せざるを負えない国内における景気低迷が続いているのは日本の政治の責任であったということこそ、日本の経済界はしっかりと見つめていくべきではないでしょうか。 日本の企業の体力を徹底的に奪っていく消費税増税問題と原発稼働ゼロ問題に対して、どの政党も財務省の既得権益とメディアの大衆扇動に迎合せざるを得ず、正しい結論を導き出せているとは思えません。 現時点における支持率トップの自民党においても、自民・民主・公明の3党合意によって消費税増税法案を可決させておりますし、原発再稼働についても3年かけて再稼働させるという悠長な公約を述べております。 そして、ほとんどの既存政党に共通しているのは「何故その政策を実行しなければならないのか」という情熱や理念が根底において残念ながら欠如しているということです。 一方、幸福実現党の主張に首尾一貫性があるのは、日本に「自由の大国」を創るというビジョンが明確だからです。 そして企業こそが繁栄を生み出す「国の宝」であると幸福実現党は考えています。 だからこそ、我々は企業活動を妨げる原発稼働ゼロに反対し、消費税をはじめとした多くの税制、規制を見直し、徹底的な「減税・規制緩和路線」を図ろうとしているのです。 財政再建よりもまず経済成長=企業の成長を訴え、様々な個性を持った企業が最大限の成果を挙げられるような自由なフィールドを創って参ります。 世界に目を向けてみれば、日本企業が持つ技術力、人材力、教育力には常に熱い目線を注がれており、中国などよりも親日的で、若年層の増加が著しい潜在力の高い市場はアジア各国、中東、アフリカ、東ヨーロッパなどを中心に数多く広がっています。 世界は日本企業の更なる活躍を心待ちにしているのです。 幸福実現党はそうした世界の期待に応え、国際的に活躍していく未来のトヨタやソニーを数多く輩出するためにも、今回の衆院選においては「国防強化」「原発推進」「消費増税反対」を訴え、国内の変革を促し、経済界の「自由」を断固守って参ります。(HS政経塾 第1期生 城取良太) 東京都知事は、常に世界一の都市を目指す使命がある 2012.11.14 経済規模は世界一の都市・東京 東京都のGDP(都内総生産)は85兆2016億円で、世界一の規模です。これは世界のGDPでみても15位以内に入り、メキシコと同じ経済規模を誇ります。東京は日本の首都だけではなく、世界のTOKYOだという認識が必要になるのは言うまでもありません。 東京が直面する課題 東京都には「アジアヘッドクォーター特区域内ビジョン」という報告書が存在します。 同報告書は、現在は都市間競争の時代だという認識のもと、首都東京の道筋を示しているだけに、重要な内容です。発展の勢いがあるアジア経済の本部機能を見据えた壮大なプランですが、問題は実現可能性です。 東京の場合は、既に財政も黒字化しており、日本や世界からヒト・モノ・カネ・情報が集まる都市です。単に東京だけの運営をしているだけでは不十分であり、国への影響力を持ちますし、国際的な視点も要求されます。その意味では、どこよりも経営感覚が求められると言えるでしょう。 ただし、現実は貴重な経営資源を上手に活かしきれていません。 上記の同報告書には、世界中の都市総合ランキングがニューヨーク、ロンドン、パリに次いで4位の位置にあることが述べられていますが、近年は香港やソウル、シンガポールに追い上げられていることが紹介されています(原典:財団法人森記念財団『世界都市総合力ランキング2011年版』)。 また、経営者による評価では、8位に位置しています。ちなみに、1位はロンドン、2位はシンガポール、3位は香港、4位ニューヨーク、5位は北京となっており、アジア勢が上位を占めています。 また、東京証券取引所における2011年の上場外国企業は11社にとどまっています。ピーク時の127社が20年前の91年ですので、「失われた20年」の影響は、証券業界にも暗い影を落としているのです。 一方、アジアの国際金融都市から世界の金融都市へ進もうとしている香港では、2011年に101社の上場、調達額は5兆円に達していたのに対し、東京証券取引所は10社、360億円にとどまっています。つまり、かつては優位を誇っていた国際金融都市としての機能をアジア諸国に奪われつつあるのです。 「東京の国際金融都市化」としての研究は多数存在しますが、今回は2008年に実施された三菱総研の研究が参考になります。 国内外の経営者にアンケートを実施しており、東京が目指す都市としてのモデルや税制や規制面の結果が一覧できます。 特に、個人投資家は、「税制面での手続きの簡素化」「株式にかかる税率(譲渡益・配当課税)の引き下げ」「法人税の引き下げ」といった要望が多いようです。 実際、証券税制の軽減税率廃止は2年間延長されましたが、このままでは、平成26年1月からは10%から20%へと税率が倍増します!欧米諸国と比較すれば、日本の証券税制は低い方ですが、香港やシンガポールでは非課税であることを考慮すれば、日本から金融資本が逃げる可能性は極めて高くなります。 一方、規制面では「商品取引・不動産取引など金融庁以外が所管する取引について、監督体制を整理・集約するべき」「規制内容を透明化するべき」との意見が多くありました。 例えば、商品取引は経済産業省と農林水産省が所管し、不動産取引は国土交通省が管轄しているように、規制の効率は悪いと言わざるを得ません。よって、同報告書が述べているように、相談窓口を一本化するなどの詳細な議論を進めていくべきでしょう。 最後に、海外の調査結果もみておきましょう。 ブルームバーグよる2009年10月の調査でも、世界最高の金融センターとして、ニューヨークは29%の支持を受け、2位がシンガポール(17%)となり、ロンドン(16%)を抜きました。肝心の日本は、たった1%の支持しか得られなかったと報告されています。 もし、政府や東京都が努力を怠るならば、東京の国際金融都市は夢のまた夢であり、アジアヘッドクォーターも実現不可能になります。 国際金融市場は、個人投資や生保などの機関投資家も含めて、市場に参加するプレイヤーが多数います。いくら都市の総合機能としての評価は高くとも、国内外のビジネスパーソンや投資家が逃げていけば、いずれ東京は衰退します。 東京から実現したい「自由からの繁栄」モデル 従って、新しい東京都知事が国際金融都市化を望むならば、証券税制の減税と規制の透明化ならびに緩和は避けられません。 幸福実現党が常々掲げている「自由からの繁栄」モデルは、東京から起こすべきです。 その意味で、幸福実現党から立候補予定のトクマ氏が、TPPの推進や固定資産税の減免、特区を活用した法人税の軽減を主張していることは正しいと言えます。もちろん、彼は国際金融都市化も視野に入れています。 「自由への戦い」は困難がつきものですが、持ち前のロック魂で乗り切ってくれることを期待してます。 そして、東京都知事には、常に世界一の都市を追求する使命があるということを忘れないで欲しいと思います。(文責:中野雄太) 「未来都市・東京」建設で日本再興を果たせ! 2012.11.09 11月7日、幸福実現党青年局長であるトクマ氏が東京都庁で記者会見し、石原慎太郎前知事の辞職に伴う東京都知事選(11月29日告示、12月16日投開票)への出馬を表明しました。⇒http://www.hr-party.jp/new/2012/30586.html トクマ氏(http://tokma.jp/)は「未来都市TOKYO!」をキャッチフレーズに掲げ、「東京をマンハッタンのような超高層都市に生まれ変わらせる」ことを公約として掲げました。 実際、東京の土地活用は極めて効率が悪く、土地代が東京よりはるかに安いニューヨークでは平均15階建て、パリでは6階建てであるのに対し、東京都区内の建物の平均は2.5階建てに過ぎません(尾島俊雄他著『みんなが知りたい超高層ビルの秘密』より)。 ニューヨークのマンハッタンは広い道路で整然と仕切られた大きな街区の中で、高層化されたオフィス、住宅、ホテル等が林立しています。 一方、東京は毛細血管のような細く、曲がりくねった道路に囲まれた小さな街区の中で、低層の小さな建物が密集しています。これは火災にも大変弱い都市構造です。 敷地面積に対する建築延べ面積の割合のことを「容積率」と言いますが、東京23区の使用容積率は平均で136%ですが、マンハッタンの住宅地の平均容積率は613%、オフィス街の平均容積率は1421%に達します。 その意味で、東京の土地の高度利用は極めて低いレベルにあります。 トクマ氏はこうした問題意識の下、「空中都市TOKYO」建設に向け、「容積率」の規制緩和や「空中権」売買の活性化を掲げています。 10月1日、JR東京駅丸の内側の赤れんが駅舎が5年に及ぶ大規模な保存・復元工事を終えました。 東京大空襲で焼失したドーム型の屋根や内装が復活するなど、大正3年に建築された当時さながらの重厚でレトロな姿がによみがえり、多くの観光客でにぎわう東京の名所となっています。 前代未聞の規模での東京駅の保存・復元工事には約500億円の費用がかかりました。JR東日本はこの費用を「空中権」の譲渡によって賄いました。 東京駅は容積率の約20%程度しか使っていません。JR東日本は余った容積率を売却し、空中権を購入した三菱地所は1300%だった容積率を空中権取引によって1760%まで増やし、地上38階の新丸の内ビルを建設しました。 それ以外にも、東京駅の空中権は東京ビルディング、丸の内パークビル、八重洲側の南北グラントウキョウビル等にも売却され、東京駅周辺には本来の容積率以上の高層ビル化が林立しています。 空中権取引によって、JR東日本は駅舎工事の費用を手に入れ、周辺のビルは高層化が可能になり、ビルの収益性が高まりました。入居する法人が増えれば、税収も飛躍的に伸びます。 このような「空中権取引」は、2000年に新設された「特例容積率適用区域制度(現在は特例容積率適用地区制度)」によって可能になりました。 同制度に基づき、東京都は2002年、東京駅周辺地区の都市開発を進めるべく、国内で初めて東京駅周辺の116.7ヘクタールを「特例容積率適用区域」に指定しました。(2002年5月29日 東京都「大手町・丸の内・有楽町地区 特例容積率適用地区及び指定基準」) その結果、同地区内での空中権売買が認められ、同駅周辺の再開発が活性化し、土地の高度利用が進みました。 しかし、これまでのところ、同地区の指定は全国で上記一地区しか指定されておらず、東京駅の容積率の販売事例しかありません。 これは同地区の指定に当たっては「公共施設の整備水準」等の高いハードルが設けられていることも一因ですが、地方自治体が「空中権」の活用に消極的であることも原因です。 東京をはじめとする都市自治体の首長はリーダーシップを取って、空中の活用を積極的に進めていくべきです。 現在、丸の内ビル周辺の地価は1㎡あたり2,700万円にのぼっています(国土交通省「平成24年地価公示 東京圏の概況」)。 今こそ、「土地は増やすことはできないが、空間は増やすことができる」という発想の下、空中の高度利用に向けた都市計画にパラダイムシフトすべきです。 もし、東京の空中活用がニューヨーク並みになれば、必要な建物の建坪は6分の1で済み、残った6分の5の土地で道路の拡幅、公園の設置、豊かな公共空間等を充実でき、東京はより美しく、住みやすい街になります。 高層化によって不動産の供給量が増えれば、住宅やオフィスの賃料は下がり、より広いスペースを確保できます。 その結果、多くの人々が都心に住むことができるようになり、ニューヨークのような「職住接近型都市」が生まれます。 「未来都市・東京」建設が進めば、地方にも経済波及効果は及びます。「東京からの日本再興」は急務であり、そのためには強力なリーダーシップにより、力強い都政改革を進めていく必要があります。(文責・黒川白雲) 国防発想が必要な日本の食糧政策――慢性的食糧危機の時代が到来している 2012.11.01 幸福実現党は迫りくる国防の危機を乗り越えるために、原発再稼働によるエネルギー自給の重要性を訴えておりますが、国家安全保障の観点から、日本が同時に考えていかねばならないものとして「食糧」の確保があります。 「食料」が食べ物全般を指す一方、「食糧」とは、米や麦、トウモロコシ、大豆などの穀物類を指します。 「食糧」はそれ自体が主食となるほか、畜産飼料として、牛肉や豚肉、鶏肉、近年では乳製品や養殖魚にも転化しており、我々の生活に必要不可欠な要素であると言えます。 この「食糧」が現在、世界最大級の危機を迎えているといっても過言ではありません。 主な原因は6月に米国を襲った大干ばつであり、不作懸念からトウモロコシと大豆の国際価格は一時、過去最高を更新し06年秋の約3倍に達しています。 また、世界的な異常気象が響き、穀物の一大生産地帯であるロシアやウクライナでは小麦の生産が減っています。 世界第10位の小麦輸出国であるウクライナが11月半ばにも小麦の輸出禁止に踏み切る見通しにあります。(10/26 日本農業新聞) これに対して、「国連食糧農業機関(FAO)」は4年ぶりとなる緊急の閣僚級会合を開き、増産や在庫情報の共有などによって連携することで一致しましたが、190を超す加盟国の内、閣僚の参加は日本や欧州、南米などわずか22カ国に留まりました。 穀物輸出の主要国である米国や、輸入を増やす中国など、自国に不利な展開となることを嫌った国はことごとく出席しませんでした。(10/22 神戸新聞) 継続的な供給が必要不可欠な「食糧」を巡っては、どの国もエゴイスティックとなり、その結果、不足量以上の価格急騰を引き起こし、最終的には貧困国における大規模な飢餓、食糧不足に対する暴動などを誘発します。 「アラブの春」の発端になったのも、パンの原材料である小麦禁輸を原因とした高騰であったと言われております。 この「食糧」の分野において、日本はどのような状況にあるかといえば、食糧(穀物)自給率は重量ベースで28%(2011年度)しかありません。 反面、アメリカをはじめ、ほとんどの先進国で穀物自給率は100%を超えており、日本は先進国の中でも最低レベルにあり、常に凶作による食糧高騰、輸出国の禁輸措置による食糧不足の危険をはらんでいる状況にあります。 こうした自給体制が乏しい中、アジア、アフリカやオセアニアへと中国の海軍力が拡張することで、石油と同じく、食糧の補給線を断たれる「兵站の危機」が中長期的には現実化してくるといえます。 このように、天候や国際情勢などの外部要因に左右されず、「万が一の事態に如何に国民を食べさせるか」という「食糧安全保障」体制を整えるべき時期が来ていると言えます (1)自給率に関する議論の整理 そのために、第一に「自給率」に関する議論の整理が必要であるといえます。 現在、「食料・農業・農村基本法」によって「カロリーベース食料自給率」と「生産額ベース食料自給率」という2つの指標が定められていますが、安全保障上の観点から考えると、この2つには共に穴があると考えます。 第一に「カロリーベース食料自給率」ですが、カロリーベースで自給率を計算している国が日本以外にないという点、またカロリーの設定値自体が疑わしく、算出方法に疑問が指摘されており、明確な基準値にはなり得ないと考えられます。 また第二に、「生産額ベース食料自給率」ですが、既に66%(2008年度)を誇っており、この数字は日本農業の強さを示しています。 具体的には野菜や果物の中には世界でも強みを発揮している品目もあるため、日本農業全てが「弱小」だと一面的に考えるべきではないという示唆に富んだものです。 しかしながら、生産額ベースが示す指標では、エネルギー源である穀物類などの自給率が低くても、高価な果物や野菜類などを中心に価格設定次第でいくらでも自給率が高くなるため、安全保障という観点から見ると信ぴょう性のある基準には、なりえないという点が挙げられます。 更に生産額ベース食料自給率を推す識者たちの多くは「日本の輸入元は先進国ばかりなので、輸入が途絶えることはない」や「食糧危機など今の日本には関係ない」と考えており、自由貿易体制が永続的に継続することを前提に、量的自給率を軽視している論調が目立ちます。 国防の危機意識の欠如、中国によるシーレーン封鎖といった将来の危機を見据えていない点は明らかです。 だからこそ第三の指標である、穀物に限定した重量ベースの食糧自給率を日本の食糧安全保障として国家が掲げる目標にするべきであると提言したいと思います。 (2)抜本的な農業改革の断行 と同時に、求められるのは日本農業の改革、特に米の生産調整に代表される社会主義的農政をイノベーションすることです。 農地法の抜本改正による農地の売買を自由化、集約化を進めて大規模農業の実現を推進し、流通においては農協法などによる締め付けを無くすことでコストを大幅に削減し、自給体制を整え、輸出産業化を推進していくことが肝要だと言えます。 また、北海道や東北など穀物生産に適した気候を持つ地域に食糧特区を作り、コメや小麦などの穀物生産者たちに対して、補助金ではなく税制優遇措置によってインセンティブを与え、国家のコントロールではなく、あくまでも市場原理に根差した食糧自給率の向上を目指していくことであります。 人口の急増を続ける世界は、慢性的な食糧危機の時代を迎えていくことになります。 その救世主となるべく資格を持っているのは日本農業の技術力であり、ひいては日本の農業従事者であるはずです。 その資格を本物にするためにも、まずは発展の遅れるコメを中心とした穀物農業を産業化させ、中国の軍事的脅威による兵站封鎖と世界的な食糧危機から日本国民を守ることです。 その先に必ず世界の貧困と飢餓を救う真の農業大国ニッポンのビジョンが見えてきます。(HS政経塾第1期生 城取良太) 国際貿易が政治問題化する理由~自由貿易と保護貿易の狭間で~ 2012.10.31 政治問題化しやすい国際貿易 今回は、政策の中でも最も扱いが難しい国際貿易を扱います。 政治家は、国内有権者の特定産業を保護する必要性から、関税や輸入割り当てなどの保護貿易に訴える誘因を持ちます。 例えば、日米間で繊維交渉から自動車、半導体に関する一連の通商交渉では、日本側の輸出攻勢からアメリカ国内産業を守るための様々な保護貿易が行われてきました。 保護貿易論は、19世紀のJ・ミルが提唱して以来、政府の関税や補助金などの貿易政策を正当化するために使われてきました。 下記に見るように、保護貿易は発展途上国の専売特許ではなく、先進国でも農業分野を中心に根付いています。 近年では、日本やドイツなどの貿易黒字国の輸出を意図的に減らすために為替の切り上げ(例:円高ドル安)を強要して貿易赤字国の輸入を促進する政策もとられました。 一方、戦略的貿易政策が悪用されるなど、保護主義には官僚や利害関係を持つ政治家たちを虜にする魔力を持っています。それ故に、政治問題化しやすいと言えましょう。 通商交渉はゲームのルール設定の場 そして、現在の日本ではTPP(環太平洋経済連携協定)が国論を二分するほどの議論が起こっています。 日本では、JAを筆頭とした農業保護が長年行われています。 JA以外には日本医師会が強固な反対論を唱えていますし、保守派の中にもさらなる「開国」は必要ないという意見もありますが、裏にはアメリカによる一極支配に対する恐怖と過度な誤解があるように思えます(実際、アメリカによる不条理な要求があるのは事実だが)。 実際は、必ずしもアメリカの一人勝ちとなっているわけではありません。 例えば、アメリカ政府が日本政府に要求した自動車の輸出自主規制を見てみましょう。 1981年、日米間では貿易摩擦の真っ最中。交渉は難航し、最後は日本政府がアメリカ政府の過度な保護主義を恐れて自動車販売の輸出自主規制をのみました。 輸出台数は当初168万台でしたが、1984年から1985年には法改正されて制限台数は185万台に増加。85年には合意は失効するはずでしたが、日本政府は輸出規制を継続する意思を示し、日本側は高品質の大型高級車の販売を伸ばしました。 その結果、アメリカにおける日本車の価格が上昇。皮肉にも、交渉ではアメリカが勝利しても、輸出自主規制の経済効果はアメリカにマイナス、日本側にプラスとなったのです。 輸出自主規制や輸入自主拡大政策にせよ、貿易政策には各国の官僚や政治家、関連業界の利害が絡む政治ゲームとなっています。 TPPは、そうした中で交わされる貿易と投資に関わるゲームのルールを設定する場です。 ルール設定には、参加各国間の同意が必要とされ、交渉期間は10年程度の猶予期間を設けています。よって、必ずしも一つの国が利益を全部かすめ取る(Winners take all)とはなりません。 通商交渉の真の狙いとは TPPなどの各種通商交渉の真の狙いは、貿易と投資の自由化を通じて参加国の富を増やし、効率的な資源配分を促進するものです。 しかし、現実は政治ゲームです。その裏には貿易に対する誤解や偏見が蔓延しているのも事実です。 例えば、「国際競争力」という概念は広く通商交渉にも登場します。 既存産業が「中国やベトナムなどの低賃金国とはまともに戦えない」というような内容はよく耳にするでしょう。 実際、輸入品と競争している産業にとっては死活問題であるのは事実です。なぜなら、輸入が拡大すれば失業者を出し、場合によっては倒産に追い込まれるからです。 このように、国内においては勝者と敗者が生まれるのは事実ですが、国際貿易の原則は双方が勝つ取引です。いわゆるWin-Winの関係にあります。 輸出だけを重視するという考え方は、経済学の父と呼ばれたアダム・スミスが痛烈に批判した「重商主義」の考え方です。 輸出国は、支払いが輸入国から入り、輸入国は、国内で生産したら割高な製品やサービスを安く購入できるというメリットがあります。 要するに、輸出がプラスで輸入がマイナスではなく、自発的な交換の利益が双方にもたらされるからこそ、貿易は成り立っているのです。 方向性としては正しい 現実の世界は、経済学の教科書通りに自由貿易が最適ではいないかもしれません。 環境汚染などの「市場の失敗」や知財権が絡むと国際的な独占産業が生まれやすくなります。農業のような保護産業は補助金によって成り立っています。 ただし、認識しなければいけない点があります。 それは、保護主義は国民に負担を押し付けるだけではなく、一部の業界が国民の犠牲のもとに既得権益を温存させているということ。よって、TPPが進めている貿易の自由化や投資の促進を進めることで打破することができます。それ故に、方向性は正しいのです。 ノーベル経済学者のM・フリードマンが主張した『資本主義と自由』にも同様の内容が書かれていますが、それは「自由からの繁栄」を目指す幸福実現党の政策理念と一致するものです。 保護主義は形を変えた社会主義です。関税は増税であり、貿易制限は規制そのものだからです。 一方、貿易の自由化は減税や規制緩和と同様の効果をもたらし、経済成長を促進する一つのエンジンにもなるのです。(文責・中野雄太) 誤った政策につける薬なし――消費税増税法案は破棄すべし 2012.10.30 10月26日、政府は消費増税に伴う中小企業向けの価格転嫁(てんか)対策の基本方針を決定しました。 「消費税の価格転嫁」問題とは、消費税が増税された場合、下請けの中小企業は納入先の大企業から値下げ圧力がかかるため、増税分を十分に価格に上乗せできない状況を言います。 すなわち、消費税が増税された場合、中小企業の利益が減少し、経営を圧迫する問題が生じるのです。 大企業が地位を悪用して違法に価格転嫁を拒否した場合(「下請けいじめ」)、公正取引委員会が企業に是正を勧告し、公表することが柱となっています。(10/25 日経「価格転嫁拒否なら公取委が是正勧告 消費増税で政府が対策」) 転嫁対策調査官(転嫁Gメン)を各省に置き、価格転嫁を拒否し下請けいじめをしている企業がないかの情報を集め、電話やメールで中小企業経営者らの相談を受け付ける窓口も内閣府に設置するとしています。 政府は、年末までに価格転嫁対策の詳細を決め、来年の通常国会に関連法案を提出する方針です。 これらの対策は、消費税率を8%に引き上げる2014年4月の半年前にあたる13年10月から16年3月末までの時限措置としています。 また、複数の企業で増税分の製品価格への上乗せを取り決める「転嫁カルテル」や、表示方法を取り決める「表示カルテル」に対しては、公取委に事前に届け出た場合は独禁法の適用除外として認める方針です。(10/26産経「消費税増税時の価格転嫁中小企業の不安払拭へ『調査官』」) 中小企業が消費増税分を価格に転嫁できない問題は、当HRPニュースでも度々取り上げてまいりました。 中小企業庁が2002年に実施した調査によりますと、売り上げ規模が小さくなればなるほど、「価格に消費税を転嫁できない」と答える事業者の比率が高いことが分かります。 売上3000万円以下の事業者の、なんと52%の事業者が「完全な転嫁はできない」と答えています。そして30%の事業者が「ほとんど転嫁できない」と答えています。 この問題一つとっても、消費増税が中小企業にとって大打撃となることは必須で、未だデフレを脱却できていない現時点で消費増税は断じて行ってはならないと考えるのが常識的判断であります。 しかし、民主党政府は、消費増税ありきで、増税するためには、価格転嫁対策を新たに税金を投入してでも行うというのです。 経済評論家の近藤駿介氏は、今回の政府の対策で、大企業が「増税に乗じた下請けいじめ」を止め、下請け企業の正当な価格転嫁を認めるということは、「立場の弱い一般消費者」への販売価格が上昇するということに他ならないと指摘しています。(10/25「<ahref=’http://opinion21c.blog49.fc2.com/blog-entry-501.html’title=’消費増税に伴う中小企業向け価格転嫁対策~誤った政策につける薬はない’target=’_blank’>消費増税に伴う中小企業向け価格転嫁対策~誤った政策につける薬はない」) そして、立場の弱い一般消費者が出来ることは、より安いものを買うか、購入量、購入回数を減らすかしかないとして、政府の「消費増税ありき」の姿勢を批判しています。 さらに、同氏は、企業側の「抜け道」として「税額」ではなく、「製品単価」を下げさせる形で消費増税分を下請けにかぶせることができると指摘しています。 政府は「製品単価」を引下げさせ、満額「税額」を支払う行為も、「増税に乗じた下請けいじめ」と認定するつもりなのでしょうか。 自由主義経済のなかで、大企業が下請け企業に対して、消費増税によっても税込購入単価が変わらないように「製品単価」引下げを要求することを、新たに制定する法律で規制できるのでしょうか。 政府は正義の味方となって中小企業救済を謳っても、一方で消費者負担が強いられ、さらに日本の自由主義経済を統制下におくような「大きな政府」が敷かれ、新たな行政コストに税金が投入されます。消費税増税には、もはやつける薬はないということです。 野田首相は、臨時国会召集日の29日、衆院のみで所信方針演説を行いました。 所信表明演説の中で首相は、日本経済の再生こそが、野田内閣が取り組むべき現下の最大の課題と強調しましたが、これは景気弾力条項をクリアし、晴れて消費税を予定通り増税したいという本音が聞こえてしまうのは私だけではないでしょう。 幸福実現党は、消費増税ありきの考えの間違いを指摘し、あくまで消費税増税法案の破棄を求めてまいります。 最後に、前述近藤氏の言葉で締めくくります。 「誤った政策に効果のある薬を用意するよりも、誤った政策を撤回する方が、社会的コストが安いことは明らかである。誤った政策につける薬はない。」(文責・加納有輝彦) 党首会談決裂・長引く「政治空白」は許されない!――民主党政権の早期退陣こそ、最大の景気対策 2012.10.20 10月19日、解散時期を巡る駆け引きの中、臨時国会に向けて党首会談が行われましたが、首相から解散時期の明示はなく、特例公債法案などの処理について決裂しました。(10/19 ロイター「3党首会談が決裂、解散時期の明示なく自公反発」) 野田首相は「近いうち解散」について、「私を信じてほしい」と言い張るのみでした。まるで「トラスト・ミー」と言い放って、オバマ大統領を裏切ったルーピー鳩山氏を思い起こさせます。 自民党の安倍総裁は、野田首相の回答には「失望した」「怒りを覚える」と強い不快感をあらわにしています。 このまま特例公債法案が成立しなければ、平成24年度予算の約4割の財源に目処が立たず、政府の予算執行が止まり、GDP低下等、日本経済に甚大な悪影響をもたらします。(参考:「財政枯渇」放置は重大な責任放棄) たとえ、年末や年初に特例公債法が成立したとしても、もはや残り数ヶ月では38兆円分の予算執行は未達に終わるでしょうし、また、数ヶ月で38兆円の赤字公債を売り切ることは難しく、国債の札割れ(売れ残り)という深刻な事態が懸念されます。 そもそも現状は、月例経済報告で景気判断が3カ月連続で下方修正されるなど、日本経済の先行き懸念が強まっています。 17日、景気の下振れを踏まえ、野田首相は臨時閣議で、景気のテコ入れのための「経済対策」を11月中に取りまとめるように指示しました。(10/17 毎日「野田首相:経済対策を指示」) しかし、野田首相は10月1日に改造内閣を行った時点で、臨時国会開会までに準備を終えるべき重要課題を、11月中に取りまとめるよう指示するとは悠長な話です。「解散先送り」のための小細工と言わざるを得ません。 しかも緊急性の高い対策については国会の議決がいらない予備費を活用して今月中に実施するとの方針も、臨時国会の回避や選挙対策のバラマキに過ぎません。 シャープに象徴される深刻な日本企業の低迷、中国との貿易減少、円高や電気料金値上げによる産業の空洞化など、日本経済の現状を踏まえれば、本格的な景気対策を行うことは急務であり、9月以降続いている「政治空白」は許されません。 また、反捕鯨団体への対策や国立競技場の補修、沖縄の国道整備等、震災復興との関連が無い事業に復興予算が流用されている事実が次々と明るみに出ています。 復興予算審議では、蓮舫議員が「仕分けの女王」当時さながらに高圧的に追及し、注目を集めていますが、復興予算は民主党政権下で執行されたものであり、「自作自演」に過ぎません。 復興予算流用について謝罪もせず、開き直る民主党閣僚の面々には、与党としての責任感が一切感じられません。 復興増税は所得税額の2.1%が2013年1月から25年間、法人税率の2.4%が2012年4月から3年間、個人住民税上乗せが2014年6月から10年間という「長期に及ぶ大増税」ですが、このように復興予算が無駄に使われ、被災地の復興は進まない現状は大問題です。 幸福実現党は復興増税に強く反対して参りましたが、復興予算が政治家や官僚利権に堕している現況を踏まえ、復興増税は廃止すべきです。 また、「経済対策」は安全保障の側面からも重要です。 韓国の李明博大統領は、竹島上陸に際し、「国際社会での日本の影響力も以前とは違う」と述べているように、日本の威信低下が外交・安全保障の危機を招いています。 日本経済の衰退を見て、中国や韓国が日本を見下し、主権侵害の隙を与えたことを踏まえれば、その場しのぎの経済対策では、更なる国防の危機を招きかねません。 中国は経済成長が2桁成長を続けている間、軍事費も常に2桁成長を続けて来ました。「経済力こそ国防の基」です。 野田政権は「増税」を断行しただけで、今年度予算の財源さえ目処が立たず、復興予算は官僚の食い物にされている始末です。 次期総選挙で下野が決定している民主党政権が「来年度の予算編成」をするなど噴飯物です。 野田政権は国会運営さえ出来ないのであれば、「近いうちに解散する」という約束通り、潔く下野すべきです。民主党政権の早期退陣こそ、最大の景気対策です。 幸福実現党は野田政権の即刻退陣を迫ると共に、震災復興から日本経済再建の活力を生み出し、安全保障を踏まえた国際戦略を持って、日本再建を果たして参ります。(文責・小川俊介) すべてを表示する « Previous 1 … 69 70 71 72 73 … 78 Next »