Home/ 経済 経済 租税法律主義を逸脱した消費税法――責任逃れの「転嫁カルテル容認」 2013.02.26 消費増税で「転嫁カルテル」を容認? 消費税の増税は、中小企業に大きなダメージをもたらします。なぜなら、中小企業は増税分を商品価格に転嫁(上乗せ)できないことが多いからです。 こうした批判を受け、自民党は22日、来年4月からの消費税率の引き上げを前に、大企業の下請けの中小企業が、増税分を適切に価格転嫁できるようにする特別措置法案の素案をまとめました。(2/22 産經「転嫁カルテルを条件付き容認 消費税増税時」) 大企業の「下請けいじめ」を防ぐ狙いで、複数の企業(3分の2以上が中小企業であること)で増税分の製品価格への上乗せを取り決める「転嫁カルテル(協定)」を条件付きで容認するとしています。(29年3月末までの時限立法として今国会に提出する予定) 法案では大企業が中小企業との取引の際に転嫁を拒否することや、他の取引で値引きを迫ったりするなどの行為も禁じます。 悪質な違反があった場合には公取委や所管する官庁が大企業に立ち入り検査を行い、勧告や社名の公表。虚偽報告などがあった場合には、50万円以下の罰金を科すとしています。 「転嫁カルテル容認」は責任逃れに過ぎない しかし、この特別措置はまさに泥縄であり、将来起こるであろう消費増税による大倒産時代到来時の政府の「言い訳」作りにしか過ぎません。 「転嫁カルテル」の容認は、あたかも中小企業救済のように見えますが、消費税施行後20年以上、この転嫁問題を放置し続けた政府が、今更よくも言えたものだとあきれるばかりです。 「消費税の転嫁」問題は、消費税導入直後より訴訟提訴が相次いだ問題です。 そもそも転嫁については、消費税法上、法規定が一切ないのです。消費税法本法の中に転嫁という言葉の意義・規定等の記載が全くありません。 唯一、転嫁について規定されている税制改革法において「消費税を円滑かつ適正に転嫁するものとする」(11条1項)と規定されていますが、適正な施策は何ら講じられてきませんでした。 消費税というものは、事業者が原価に消費税を転嫁し、消費者から消費税を預かり、事業者が納税するものと一般的には理解されています。 一つの例をあげますと、あるビジネスホテルの経営者が、ホテル開業以来、消費税を転嫁せず、徴収していないのであるから、本税を課税されるのは承服できないと主張した裁判(H12鳥取地裁破棄確定)を検証しますと、消費税法は事業者に消費者への消費税の転嫁を義務付けてはいないとの判断でした。 消費税を転嫁してもいいし、しなくてもいい。しかし事業者の納税義務は免除されないということです。 その結果、事業者は自腹を切って負担することになります。(多くの場合、転嫁できるか、できないかは関係者の力関係で決まります) 消費税転嫁問題は、官僚の不作為が原因 このように消費税が転嫁を予定している税でありながら、消費税を転嫁できなかった場合の納税義務規定に関し、法解釈が困難な部分がある原因について、以下のような真実をついた指摘がなされています。(上記裁判原告) 「消費税法の法文作成は、国税庁の職員ではなく、大蔵省(当時)の担当者が行ったものであるが、国税庁は、長年、税務通達による課税、徴収を各税務署長に行わせてきたのであり、この習慣のために、消費税法の適用、課税を容易に考えて、租税法律主義を逸脱した法文作成に至ったものと思料され、このような大蔵省及び国税庁担当者の通達に依存した容易な考え方が、玉虫色の解釈が可能な消費税法の作成を招来したものであって、納税者である原告としては納得できない。」 このように長年にわたって消費税法の不備が指摘されてきたにも関らず、放置し、多くの中小企業者を苦しめ、消費税倒産を招来、自殺者も増やしました。 転嫁問題の解決は、消費税増税ストップしかない 来年からの消費税増税に際して、付け焼刃的に時限立法で「適正に転嫁できる」環境を整えるといって、過去の不作為の罪が許されるものではありません。 知り合いのスーパー社長は「小売業界では安売り競争が熾烈で、消費税を上乗せした所から潰れていく。絶対に増税分を値上げできない。スーパーか、卸か、生産元か、どこかが増税分をかぶらないといけない」と、消費税増税反対を訴えておられました。 中小企業群が転嫁カルテルを組んだとしても、どこかの店が消費税を上乗せしなければ、その店だけが大繁盛し、他の店は閉店するか、消費税転嫁を諦めて安売り競争に参入するかの二者択一を迫られます。 現状では、「転嫁カルテル」はすぐに崩壊してしまうことは明らかです。 消費税の欠陥はカルテルなどで補えるものではなく、増税を即刻ストップすべきです。 小売業界のリーダーである鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス会長も「(消費税増税の)導入時期を先延ばしすることも選択肢に入れるべきでしょう」と訴えています。(2/26 日経ビジネス「『消費増税は先延ばしにせよ』鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス会長に聞く」) 今夏の参院選挙は消費税増税中止のラストチャンスです。幸福実現党は、中小企業を守るために消費税増税中止を訴え戦います。(文責・加納有輝彦) TPP参加を「成長戦略」の柱に!――訪米中の安倍首相はTPP交渉参加を決断せよ! 2013.02.22 安倍首相訪米の焦点となるTPP 安倍首相が2月21日に訪米。22日(日本時間23日未明)に行われる安倍首相とオバマ大統領の日米首脳会談に注目が集まっています。 安倍首相はTPP(環太平洋連携協定)交渉参加に意欲を示しており、その前提として関税撤廃の例外品目が容認されるとの感触を大統領から得られるかが焦点となっています。(2/22 時事「TPP、同盟強化を議論=日米首脳が初会談」) 日本のコメなど農業分野の重要品目を関税撤廃の例外として認める「感触」を米国から得られれば、安倍首相はTPP交渉への参加を判断する見通しです。(2/22 J-CAST「日米首脳会談がTPPのヤマ場 オバマ大統領の発言に注目」) 外務省と経済産業省は米国が関税撤廃の例外品目を認める可能性があり、TPP交渉に早期に参加すべきだとする立場ですが、農林水産省は米国がコメなどを例外品目として認める可能性は低いとみており、オバマ大統領の発言が注目されます。(同上) 今回がTPP交渉参加のラストチャンス―― 2013年のTPP交渉は3月、5月、9月の開催が予定されていますが、TPP交渉に入るには全ての交渉参加国による承認が必要になります。 特に米国では議会の了承を得る必要があり、手続きに90日超かかります。(2/18 日経ビジネス「安倍首相、TPP交渉参加決断へ」) そのため、仮に3月に参加表明した場合としても、日本が正式にTPP交渉の席に着けるのは9月からになります。 TPP交渉に参加する11カ国は2013年中の交渉妥結を目指しています。 交渉妥結後に参加表明してもTPPのルールづくりに参画できないため、日本にとっては、今が交渉参加を表明するラストチャンスだと言えます。 安倍首相はTPP交渉に参加する意向を固めているとも言われていますが、TPP交渉参加に反対する自民党議員で作る「TPP参加の即時撤回を求める会」(会員236人)は、日米首脳会談で交渉参加を表明しないよう求める決議を行っており、予断を許さない状況にあります。 TPP参加を「成長戦略」の柱に! オリックスの宮内義彦会長は、日本が国際的に他国と同等の競争環境に身を置くことが日本の成長戦略に欠かせず、TPPに参加しない場合はアベノミクスの構想は崩れると指摘しています。(2/22 ロイター「TPP不参加ではアベノミクスは崩れる」) 実際、宮内会長が指摘しているように、今は金融緩和を行なっても、お金が日銀、銀行、国債の中でぐるぐる回っているだけで、株価は上がれども、インフレ効果、景気回復効果が出づらい経済環境にあるのは事実です。 日本経済がデフレ脱却、景気回復軌道に乗るためには、金融緩和だけでは足りず、金融緩和と同時に、安倍首相の言う「三本目の矢」、すなわち、「成長戦略」の実施が不可欠です。 TPPによって、世界成長の中核を担うアジアに、日本との自由貿易圏が誕生することは、輸出立国・日本にとっては市場が拡大することを意味し、工業製品、輸出産業の投資が拡大することは間違いありません。 「TPPによって、日本の農業が危機に追い込まれる」という不安も聞かれますが、TPP参加を機会に、日本の農業は腰を据えた「構造改革」に取り組むことで、むしろ飛躍のチャンスとなります。 農業の規制緩和、自由化を図ることで、意欲と能力の高い個人や企業が農業の担い手となり、農業分野に企業家精神を導入すれば、日本の農業は価格面においても、品質面においても国際競争力が高まり、日本の農業を輸出産業に転換することも可能です。 実際、1991年から牛肉の輸入自由化で海外から安い牛肉が入ってくると、牛肉の消費量は上がりましたが、経営努力と高い品質によって国内牛肉の生産量は横ばいです。 オレンジ、リンゴ、サクランボなど自由化された農産品の国内生産量も、卓越した経営努力によって大きくは減っていません。野菜も関税はたった3%ですが、競争に生き残っています。 日本の農産品の美味しさ、安全性は国際的にも高く評価されており、TPP参加を機に、農業の国際競争力の強化、農業の輸出産業化を図れば、農業を成長戦略の柱の一つにしていくことも可能です。 安倍首相は、幸福実現党の複合政策から学べ! いずれにしても、大胆な金融緩和や財政政策は景気回復の刺激策、突破口にはなりますが、本質的には、民間企業の投資拡大や、GDPの約6割を占める個人消費が本格的に回復・増大しなければ、景気は回復しません。 そのためには、TPP参加、大胆な規制緩和(規制撤廃)、法人税半減、未来産業の創出等により企業の投資意欲を増大させると共に、消費増税を中止し、消費の拡大を図るべきです。 幸福実現党にはポリシー・ミックス(金融政策+財政政策+減税+未来産業創出)に基づく革新的な経済政策があります。安倍首相はTPP参加を決断すると共に、幸福実現党の経済政策を真摯に学ぶべきです。(文責・黒川白雲) どうなる日銀新総裁人事?課題は増税ショックの対処 2013.02.20 株価リーマン・ショック後最高値更新 日経平均株価は、2008年9月30日以来約4年5ヶ月ぶりに1万1500円まで回復し、リーマン・ショック後最高値を更新しました。世間では、引き続き「バブル」だとする論調も目立ちますが、順調な回復過程にあるだけであり、一喜一憂する必要はありません。 国内外の投資家が、順調に円が安くなっていることと次期日銀総裁が金融緩和論者という見通しも出ていることが円売り材料となっているのでしょう。 さて、気になる日銀総裁人事は以下の通り4人に絞られた模様です。 岩田一政・日本経済研究センター理事長(元日銀副総裁)、岩田規久男・学習院大学教授、黒田東彦・アジア開発銀行総裁、伊藤隆敏・東大教授の4氏(読売新聞2月20日)。 岩田一政氏は、日銀副総裁を経験しているだけではなく、デフレ脱却に関しては長期国債の残存期間が長い国債の購入を主張。白川方明日銀総裁よりも積極的な金融緩和を主張すると思われます。地味で典型的な学者肌である同氏の個性は、著書『デフレとの闘い』でも余すところなくにじみ出ていますし、実務面では同氏が一歩リードとしていると言えるでしょう。 岩田規久男氏は、かねてから日銀批判の急先鋒として活躍してきた学者です。最新刊『日本銀行 デフレの番人』(日経プレミアム)をはじめとして関連著書も多く、リフレ派の代表的論客でもあります。特に、経済成長による税収増の効果を強調していますし、4人の中では最も急進的な日銀改革論者が同教授です。同氏と浜田宏一氏がタッグを組んだ場合、日銀法改正はかなりの前進となるでしょう。 伊藤隆敏氏は、国際的にも知名度が高い学者で、インフレ目標政策が持論です。内閣官房参与の浜田宏一氏も絶賛している学者の一人であり、毎回日銀総裁候補に挙がっています。 最後に、黒田東彦氏は元財務官僚ですので、金融緩和というよりも為替介入や外債購入を好むタイプです。ただ、安倍首相の金融緩和路線は踏襲されることでしょう。黒田氏の場合は、財務省と日銀の間で行われる日銀総裁「たすき掛け人事」のケースに当たり、日銀出身の白川氏の次は財務省出身の黒田氏が最優力だとも言われていたのはこうした理由からです。 いずれにしても、今回安倍首相が選出した日銀総裁候補はどれもアベノミクスを体現する見解を持っているため、投資家が期待を膨らませたのでしょう。 2014年4月以降の増税ショックにどう対応する アベノミクスが功を奏して名目GDPが3%以上を達成した場合、消費税増税が2014年4月に5%から8%へと上昇することになります。その1年半後には、10%へと上がります。 2014年4月の時点ならば、まだまだ景気は回復途中であり、たとえ経済指標が揃ったといっても増税による悪影響は避けられません。つまり、数値だけは上向きとなっても、中小零細企業の経営や大卒の就職率などは依然として厳しいままである可能性が高いということです。また、デフレによって低下している平均所得が数年で回復するのは至難の業です。 さらに、規模が小さいとは言え復興増税が始まっています。今後は富裕層増税も加わり、日本経済には「増税ラッシュ」がやってきます。増税が景気回復に冷水を浴びせることになれば、元の木阿弥です。 増税による経済縮小の効果は、早ければ3ヶ月以内に出てきます。増税は、景気回復をする上での重い十字架となるのは必至です。新しい日銀総裁は、増税による経済のマイナスショックを和らげるためにどこまで金融緩和を続けられるかが腕の見せどころとなります。あとは、就任後に日銀内部からのゼロ金利の早期解除といった金融引き締め圧力をどうハンドリングしていくかも課題となるでしょう。 実体ある景気回復を目指して 現在の金融緩和は、株価上昇という即効薬にはなっています。ただし、実体ある景気回復をもたらすまでには長い時間を要します。例えば、庶民が「景気が良くなった」と実感できる状態と定義しましょう。給料が上がる、食卓に一品が増える、お父さんのお小遣いが増えるなど、日常生活に明確な変化が現れてくると考えてもらって結構です。 そのためには、どうしても増税法案が邪魔になります。いくら増税が自公民三党合意による既定路線とはいえ、最後は政治家が判断をすればいくらでも覆すことができます。実際、みんなの党や日本維新の会には減税論者がいます。まだまだ希望は捨てたものではありませんし、幸福実現党が次の参院選で議席を取ることで、増税法案を中止に弾みがつきます。 上記のように、財務省による増税路線はまだまだ雪解けには遠いですが、日銀の改革は良い方向に向かい始めています。新しい日銀総裁には、どうか不退転の決意で日銀改革と日本経済再生に取り組んで頂きたいと願う次第です。(幸福実現党参院選静岡選挙区代表:中野雄太) 「アベノミクスに足りないもの」――新たな地平を開く未来ビジョン 2013.02.19 18日、平成24年度補正予算案の本格審議が参院予算委員会で始まりました。参院で最大勢力を誇る民主党は、安倍晋三首相との論戦に臨みました。 民主党のトップバッターとして質問に立ったのは小川敏夫元法相でした。 小川議員は安倍首相が2%の物価安定目標(インフレ目標)などを「これまでとは次元が違う新しい金融政策」と強調していることに対し、民主党政権下でも政府との協議により日銀が「2%以下のプラスの領域、当面は1%」とする物価安定の「目途」を定めていたことを指摘し、「民主党が掲げていた政策と変わらない」と述べました。 物価安定目標を当面1%とするか2%とするかの違いだけであって、民主党政権下の経済政策とアベノミクスは何ら変わらないという論理です。 これに対し、安倍首相は、日銀に対して目標を決めて2%の数値目標を示し、日銀の責任でやってくださいという点は明らかに違うと答弁しました。更に民主党政権の物価安定目標1%目途では、全く市場が反応しなかったと切り返しました。 すると小川議員は、民主党と自民党の違いは、アピール力の違いであり、民主党はアピールが弱かった。首相は言葉で期待を持たせるだけの「アベのマジック」だと皮肉るのが精一杯でした。 また小川議員は、物価上昇はすぐには止まらず、慣性の法則でどんどん上がる可能性がある。よって2%の物価上昇が得られたら、安倍首相の金融政策はすぐに止めるのですねと確認した。 安倍首相は。「目標以上の物価上昇にならないために歯止めとして2%の目標がある。第一次安倍政権においても、麻生政権においても、少しでもインフレ期待が高まり、景気が回復しそうになると金融を引き締め、景気回復の芽を摘んでしまった。 その反省に立ち、物価安定目標を持った。今回、目標があるから日銀が簡単に引き締めに転じない。同時に2%以上の物価上昇にもならないように調整できる。」と答弁しました。 「財政再建をどうやってやるのか」という質問には、安倍首相は、「財政再建の為には税収を増やさなければならない。まず来年から予定している消費税増税により税収を増やす。経済成長(アベノミクス)により税収を増やす。そして歳出削減により財政を健全化する」と答弁しました。 質疑の後半「首相の発信力はなかなかだ。それに反応して円安になり、株価が上がったのは事実だから正しく評価しよう」という発言まで小川議員から飛び出し、かつての「抵抗野党」の面影はありませんでした。 空しさを覚える発展性のない質疑ではありましたが、自民党、民主党二大政党の本質があぶりだされました。 民主党は、物価安定目標が2%を超えたら、ただちに金融緩和政策をやめるべきと考える、未だ財務省と一体となった財政再建至上主義の政党である、経済成長に向けた未来ビジョンが全く語られないことが分かりました。 一方、自民党は、消費税増税で税収が増えるという財務省のプロパガンダを素直に信じています。 一方で増税をしながら、一方でアベノミクスによる景気回復を図る。同じ首相の下でブレーキとアクセルを同時に踏み込もうとしています。 両党とも、経済成長の本質が分かっていません。幸福実現党は、アベノミクスの金融政策には同意しますが、金融政策と全く同時に、減税(増税中止)、財政政策、未来産業の創出を行わなければ、金融政策の効果は出て来ないと考えます。 むしろ、消費税増税は、明らかなデフレ政策であり、アベノミクスに逆行します。 日銀がどれだけマネタリーベース(日銀が民間金融機関に供給する貨幣量)を増やしても、民間の消費と投資が活発化し、資金需要が旺盛にならなければ、マネーストック(世の中に出回っているお金の総量)が一向に増えず、景気は良くなりません。 その意味で、アベノミクスによる景気回復への期待感、実績は「消費税増税」で全て吹っ飛び、再び長期低迷を招くことになります。 自民党も、民主党も共に「増税政党」であることは変わりません。今、必要なのは「消費税増税」ではなく、「消費税増税中止」であり、「増税のための似非経済成長」ではなく、「未来ビジョンに基づく経済成長戦略」です。 また、アベノミクスは「三本目の矢」である「成長戦略」が曖昧であることが指摘されています。 それは、「未来ビジョン」に欠けているからです。「未来ビジョン」なきところ「真の経済成長戦略」はありません。 1980年代、アメリカは日本や西ドイツ等の経済成長によって、自動車や製造業が衰退し、「アメリカの没落」と言われました。 それは、中国や韓国、台湾などの製造業に押されて、電機産業などの製造業が衰退しかけている今の日本の姿にそっくりです。 アメリカが復活したのは「新産業の創出」によってです。アメリカは、自動車産業等の第二次産業中心の産業構造から離脱し、IT産業、金融産業、第三次産業等を「新しい基幹産業」に育て、世界に進出し、「アメリカの没落からの復活」を遂げました。 日本も今、未来産業を創出し、新しい地平を開かなければいけません。 高度経済成長を支えて来た旧来の産業を維持するだけでは、アジア勢の安い労働力に支えられた価格攻勢に敗北し、「日本の没落」は避けられません。 日本も産業構造をイノベーションし、リニア、航空産業、宇宙産業、防衛産業、ロボット産業等、無限の可能性を持った未来産業型に移行すべきです。 幸福実現党は、パラダイム転換を図り、新たな未来産業を創出してまいります。(文責・加納有輝彦) 各国からの、日本の金融緩和政策への批判に屈するな! 2013.02.18 G20財務相・中央銀行総裁会議がロシアのモスクワで開催されました。 皆様ご存じのとおり、同じ時期にロシアに隕石が落下しました。非常に衝撃的であり、「まさか各国の代表が集う時に、その場所(国)で」という、曰く表現しがたいものを感じた事件がありました。 この会議の開催前から、日本では「円安に対する新興国の警戒感が高まる中、大胆な金融政策を柱とする安倍晋三政権の経済政策『アベノミクス』に対する理解を得られるかが焦点となっている」「日銀の金融緩和策を背景に円の独歩安が加速し、海外から『通貨安競争』を招いているとの批判が出ている」(2/15 産経)などと非常にナーバスな報道がなされていました。 しかし、そもそも「円の独歩安」などというのは全くの言いがかりで、リーマンショック以降、各国が大胆に金融緩和を進める中、日銀が思い切った金融緩和を進めず、「円の独歩高」が進んでいただけのことです。 ここにきて、野田前首相が衆院を解散した後から、安倍自民党政権の誕生による、積極的な金融緩和政策への期待から円が値下がりしましたが、もともとリーマンショックが起きる直前の2008年8月のドルの為替相場は月中平均1ドル109.25円、ユーロは1ユーロ153.16円でした(七十七銀行の為替相場情報より)。 それが野田政権末期の2012年10月の月中平均が1ドル79.03円、1ユーロ102.48円(同)まで円高が進行していたわけです(2/19現在、1ドルが約94円、1ユーロが約125円の水準)。 その間、アメリカの中央銀行FRBのバランスシートは約3倍に膨れ上がり、ユーロ圏のECBのバランスシートも2倍以上になっています。 つまり、日銀がデフレを放置し金融緩和をためらっていたため、円高が急激に進行したという側面があるということです。その結果、輸出企業は収益を悪化させることとなりました。 しかし、ここではっきりとさせておかなければならないのは、日本は「デフレ脱却」のために金融緩和を行うのだということです。 安倍首相も18日の参院予算委員会で「現行の金融緩和はデフレ脱却が目的だ。為替操作でいたずらに円安に導いているわけではない」と述べています。(2/18 産経「『円安誘導ではない』安倍首相強調 参院予算委」) デフレ脱却のための金融政策を行おうとすることに対して、結果的に「市場判断」によって為替相場が円安に振れているにすぎません。 金融政策は日本の国家主権に属するものです。他国が金融政策についてまで干渉するならば、それは内政干渉ではないでしょうか。 日本の金融緩和政策を批判する国がありますが、こんなものは断固として退けなければなりません。 毎日新聞は社説で「確かに、政府や与党の要人が具体的な相場水準にまで言及して円高是正を唱えていた点で日本は突出していた。だがこれを別とすれば、先進国はどこも極端な金融緩和を進めている」と指摘しています。(2/17 毎日「G20金融会議 本質曇らせた円安論争」) 実際、政府が為替操作を目的にしていると捉えられるようなことはすべきではないと思いますが、ここでも述べられているように、先進国は日本よりもはるかに金融緩和を進めて来ました。 例えば、ドイツのメルケル首相が日本の金融緩和政策を批判するなどというのは、行き過ぎた行為だと思いますし、はっきり言えば「あなたに言われたくはない」というところです。 今、日本には「強い外交力」が必要です。簡単に言い含められてしまうと、本当に国益を損ねることになります。 そして断固として、デフレ脱却に向けた金融緩和を進めるべきです。実行力が求められます。 日本は独立国家として、外交・防衛問題は当然のこと、経済政策においても、他国からの不当な圧力に負けない気概と、正しい政策を断固やり抜く信念と実行力が必要です。(HS政経塾第2期生 兼 京都府本部参議院選挙区代表 曽我周作) 中小企業を苦しめる消費増税――参院選は「消費増税中止」を問うファイナル・ジャッジメント! 2013.02.17 今回は「消費税」という税制そのものに潜む「構造的欠陥」について考察してみたいと思います。 消費税の問題点として、主に以下の3点、(1)逆進性、(2)益税、(3)消費不況を論じたいと思います。 (1)消費税の「逆進性」問題 「逆進性」とは、所得の低い人ほど消費税の負担が大きいことをいいます。 「逆進性」については、食品など特定の品目について税率を下げる軽減税率や、所得の低い人に多くの現金を給付する給付付税額控除等の対策が議論されています。 自民党と公明党は1月23日に与党税制協議会を開き、軽減税率は「消費税率10%への引き上げ時に導入を目指す」ことで合意しました。 しかし、軽減税率は適用の範囲の選定が難しく、食料品と言っても「キャビアやフォアグラまで軽減税率を適用するのか」「パンには軽減税率を適用して、嗜好品である菓子パンには適用すべきではない」と言った「線引き論争」が起こっています。 これに対して、読売新聞は1月19日の社説「軽減税率『消費税8%』で導入すべきだ」で、「(軽減税率の)適用対象の線引きが難しいとの慎重論もあるが、コメ、みそ、しょうゆ、新聞など、対象品目を絞り込めばよい」と主張しています。 なぜ、軽減税率が「コメ、みそ、しょうゆ、新聞」だけなのか?なぜ、食品に加え、新聞に軽減税率を適用すべきなのか?新聞業界の自分勝手な論理だと言わざるを得ません。 たとえ、いかなる線引きをしようとも、軽減税率の対象選定には恣意性が入るため、日本経済に大きな歪みをもたらします(特定の生産者にだけ補助金を与えるのに等しいため)。 したがって、「逆進性」問題の解決のためには、軽減税率ではなく、消費税増税そのものを中止することが最善策なのです。 (2)消費税の「益税」問題 「益税」とは、消費者が払った消費税が、納税されないで販売事業者の懐に入ることを言います。 その理由は、年間の売上が1000万円以下だと消費税を納めなくても良いためです。 「益税」については、2004年度から消費税が免税される「免税点売上高」が3000万円から1000万円と引き下げられました。免税点売上高が3000万円の時代は、消費者が支払った消費税(益税)で懐を肥やす悪質業者云々と盛んに喧伝されました。 消費者が納めた消費税を免税事業者がピンハネしている。これが「益税」問題ですが、恣意的な徴税を禁じた憲法84条等に違反すると20人の市民が訴えを起こしたことがありました。 「消費税は憲法違反である」と訴えた、この国家損害賠償請求事件について、判決が出ています。(1990.3.26東京地裁民事第十五部判決) 裁判長はこの訴えを破棄し、消費税は憲法に違反していないとの合憲判断でした。この判決内容が、驚くべき内容です。 「消費税法は、事業者に徴収義務を、消費者に納税義務を課したものとはいえない。」――つまり、消費税は誰が負担すべきなのか、特定できないということです。 日本は特殊な分野を除いて公定価格はありません。あるのは「物価」であります。その「物価」に消費税を転嫁できるかどうかは卸業者との、また消費者との力関係で決まります。 弱い事業者は、消費税を物価に転嫁できません。強い事業者は転嫁できます。これは、消費税の担税者(税を負担する者)は、時に消費者であり、時に事業者自身ということになります。 消費税とは、ある時は間接税となり、ある時は直接税というわけです。ほとんどの書物には消費税は間接税であると書かれていますが、課税の制度設計が現実には実現していないという重大な欠陥が露呈しています。 ※「間接税」とは、担税者と納税者が別。「直接」税とは、担税者と納税者が同じ。 もう一つ、消費税で特筆すべきは、その滞納額が著しく多いということです。 平成23年度の新規発生の国税滞納額は、全体で6,073億円です。この内、消費税が3,220億円となっています。実に50%を超えています。 これは一番大きい滞納額となっています。消費税を納める事ができない事業者が非常に多いのです。 デフレ経済の中で、立場の弱い中小企業は、消費税を物価に転嫁することができず、そのほとんど、あるいは一部を自腹をきって負担しています。 すなわち、消費税は事実上、直接税たる「中小企業税」だと言えます。 日本の75%の事業者が、赤字経営です。赤字企業にも容赦なく課税されるのが消費税です。借金経営の事業者が消費税を自ら負担しているのです。これが10%に増税されたら、一体いかなる事態となるのでしょうか。 赤字経営の中小零細事業者に対してその担税能力の差を顧みることなく、一律に課税される消費税は、もはや原始租税形態の一つ、人頭税と同じ残酷税といっても過言ではありません。 (3)「消費不況」の問題 政府の試算では、消費税率10%で、年収500万円の4人家族の場合、消費税分で年11万5千円、社会保険料などを含めて、年間33万8千円の負担増になるとされています。およそ年間で1カ月分の収入が減る計算です。⇒【幸福実現News第42号】http://www.hr-party.jp/new/2013/34538.html 消費増税で、年間で1ヶ月分も使えるお金が減れば、消費者は消費を減らすため、大きな消費不況が起こり、倒産や失業者が激増し、その結果、自殺者も急増する危険性があります。 参議院選挙の争点は「消費税増税」です。7月の参院選は、消費税増税を止めることができる最後の国政選挙です。 幸福実現党は、中小企業、そしてそこで働かれている方々を守るために、断固、自公民の野合による横暴な消費税増税を中止して参ります。(文責・幸福実現党 岐阜県参議院選挙区代表 加納有輝彦) TPPは日本の生命線。安倍政権は交渉参加を急げ! 2013.02.16 貿易立国・日本が生き残る道 2月13日、米国と欧州連合(EU)は、自由貿易協定(FTA)の締結に向けた交渉を開始すると発表をしました。 地球儀をイメージして頂ければ判りますが、アメリカとEUは、大西洋を囲むように存在しています。 中国のような新興国に比べれば成長力は劣りますが、大西洋の両雄が関税の相互撤廃を目指して交渉を始めたのです。 交渉は難航するでしょう。されど、もし地球上のGDPの約5割を占める世界最大の経済圏が誕生すれば、日本が貿易面で大打撃を受けるのは必定です。 さらに、地球の貿易・投資のルール作りにおいても、今以上の脇役に追いやられることでしょう。 貿易立国・日本が生き残る道は明らかです。 太平洋を囲むアメリカをはじめとする諸国間で構想が持ち上がっている、聖域なき関税撤廃を前提とするTPP(環太平洋経済連携協定)交渉に、速やかに参加することです。 まずは交渉に参加し、有利な条件を引き出せ! 安倍政権は当然ながら、水面下で交渉参加を模索していますが、ここにきて、与党・自民党内でTPP参加反対の動きが強まっています。 夏の参議選を前に、農協(JA)や医師会系の組織票を失いたくないという議員心理からでしょう。 そうした中、安倍首相は今月22日のオバマ米大統領との首脳会談で、農業等に「聖域」を認めさせようと必死のようです。 要は「TPPには参加するが、コメや乳製品などの特定品目は例外として、引き続き高い関税率を残すことを認めて欲しい」ということです。 されど、ドライなオバマ大統領が日本だけを特別扱いする保証はありません。 また、「世界一の技術と品質を持つ日本農業を、いつまでも高関税(例、コメ778%、乳製品360%)で保護すべきなのか」という議論もありましょうが、今回は深入りしません。 今回、私が指摘したいのは、TPP交渉参加を表明している各国とも、多かれ少なかれ、日本と同様、自国産業保護のための譲れない領域を抱えているという事実です。 各国とも複雑な内部事情を抱えながらも、将来の国益を踏まえて、交渉の場に出てきているのです。 ならば日本も、まずは交渉に参加すべきです。その上で、少しでも自国に有利な条件を引き出すように努める。それが外交であり、政治ではないでしょうか。 TPP参加こそ、経済成長戦略の要 いずれにせよ、TPPへの参加は、貿易立国・日本が生き残るための生命線であり、アメリカとの同盟関係を深める安全保障上の新たな柱であり、そして、新たな経済成長戦略の要でもあります。 安倍政権は現在、大胆な財政出動と金融緩和に取り組んでおり、一定の効果も出ています。されど、この二本の矢だけでは、早晩、経済は失速するでしょう。 今、求められているのは第三の矢、新しい雇用と企業の発展を促す、経済成長戦略であります。 反対派の主張にもありますが、確かにTPP参加によって、日本の産業構造や地域社会に様々な影響が出るでしょう。 されど、より自由な貿易環境のもとで諸外国と連携を深めながら、新たな経済成長の道を模索する中に、我が国が生き残る道もあると思います。 改めて訴えます。我が国は一刻も早く、TPPへの交渉参加を表明して、交渉のテーブルにつくべきです。 その上で、少しでも有利な条件を引き出すように努めるのが、政府の使命であります。 与党・自民党の国会議員には「選良」として、国益を踏まえた言動を求めます。 そして幸福実現党ですが、これからも大局的な見地に立って、TPP参加の必要性を訴えて参ります。(文責・幸福実現党総務会長 加藤 文康) 日本経済は「バブル」ではない!「バブル論」は国民をミスリードする愚論 2013.02.13 日本経済は「バブル」なのか? 安倍政権誕生後、東京株式市場が活性化し始めたあたりから再び「バブル」という言葉がメディアに登場します。 確かに、週刊誌などでは、「株式の次は不動産だ」「勝てる銘柄はこれだ」という論調も目立ち、1980年代の「バブル経済」を二重写しにするかのような記事も散見されます。記事としてはなかなか面白いのですが、民主党から自民党へ政権交代してまだ二ヶ月弱であり、日経平均株価も1万1千円台で「バブル」だというのは時期尚早であり、違和感を覚えます。正確には、「アベノミクスへの期待感を反映し、デフレ不況下から回復中」と書くのが妥当です。 アナリストや経済学者からは、「実体の伴わない株価上昇はバブル」だとしています。 失業率やGDP成長率などの改善がなく、株式市場のみが活性化している場合は庶民には縁のない話だという論調も十分に成り立ちます。従って、投資家のみがおいしい思いをするので「バブル」だと評したいのでしょう。背景には、株価で儲ける人たちへの嫉妬もあります。ただ、投資をして成功する人は少数であり、誰もが株価上昇によって成功しているわけではないことは知るべきです。 いずれにしても、現時点の短期的な株価上昇だけを持って「バブル」だとするのは短絡すぎます。 「バブル」と聞いて日銀はどう動くか さて、世間ではアベノミクスへの期待と不安が入り混じっている状況ですが、アベノミクス自体は不況期のマクロ経済政策としては標準的なものです。インフレ目標や日銀法改正という技術的な問題はあるにせよ、真新しいものは特にありません。幸福実現党との違いについても、筆者が2月7日に出演した幸福実現TVで触れているので、興味がある方はご覧下さい。→http://youtu.be/Pk5hNDcqHlc 幸福実現TVでは「バブル」という言葉を使いませんでしたが、現在の株価上昇が今後も続いた場合、日銀がどう動くかを見ていく必要があります(ただし、実際は増税が始まる2014年までとなるだろう)。 内閣官房参与の浜田宏一イェール大学名誉教授の存在によって、日銀の金融政策と日銀法が改正される圧力が一気に高まったさなか、白川方明総裁が辞任を表明しました。次の日銀総裁が誰になるかは分かりませんが、日銀は典型的な官僚組織であること、独立性を守るためにあらゆる手段を使って安倍政権の動きに対して牽制をすることが予想されます。 具体的には、世間で「バブル大合唱」が起きてくると、日銀はゼロ金利の解除をするインセンティブを持ちます。つまり、金融引き締めに入る可能性が高いということです。時の日銀総裁のさじ加減次第で、アベノミクスの株価上昇が止まる可能性が高まります。つまり、日銀の金融引き締めが起こるようだと、景気回復は腰折れとなるのです。 産経新聞の田村秀男記者は、「株式や不動産市場が活性化する前にバブルを警戒して金融緩和をやめるのは、回復しかけた重病人から栄養剤を取り上げるようなものである」(ZAKZAK 2013年2月1日)と記していますが、実に適切な表現です。 問題となるのは、次の日銀総裁人事です。 財務省出身者とするのか。それとも、経済学者を登用するかによって日本経済に対する影響力は大きく異なってきます。アメリカのFRB議長やイングランド銀行の総裁は経済学者が座っているように、日銀総裁も学者となることは可能です。ただし、日銀の御用学者では無意味です。安倍首相の頭の片隅には、浜田宏一氏をそのまま日銀総裁に据える案があるのかもしれません(両者は父の安倍晋太郎氏の頃からの知り合いなので、十分に可能性はある)。 財務省はしたたかに増税路線を実現している 一方、安倍政権になって沈黙を保っている財務省はどうでしょうか? 政権交代をしたとはいえ、自公政権は基本的に増税路線です。現時点では麻生財務大臣が消費税増税は避けられないことを言及しているので、消費税増税が既定路線になっています。所得税や相続税の最高税率引き上げも、自公民の三党合意がなされました。 また、国土強靭計画のような大型の公共投資は、本来財務省が嫌う政策です。同時に、「経済成長をしても財政再建ができない」という奇妙な経済学を主張していた財務省が沈黙を保っているのは、2014年4月と2015年10月に待ち受けている消費税と富裕層増税ができるからです。彼らにとっては、自公政権になって多少経済成長路線に傾いても、全く痛くも痒くもないのでしょう。 言い換えれば、彼らが真に恐れるのは、本気で減税路線を実現する政党や政治家の出現であり、世論が減税に傾くことです。その意味で、幸福実現党の存在意義は十分にあります。 要するに、マスコミの「バブル大合唱」は、日銀の金融引き締めと財務省の増税を容易にする道が開けているわけです。バブルでもないのにバブルと騒いでいる日本の現状は世界から失笑を買うことになるでしょう。安倍首相は断固として、こうした愚論を退けるべきです。(文責:中野雄太) アベノミクスは本物か?増税をするための経済政策か? 2013.02.09 アベノミクスの本質 自民党・安部政権下において、「金融緩和」「財政政策」「成長戦略」を柱とする経済政策「アベノミクス」が進められています。 「失われた20年」重症で寝た切りの日本経済を復活させるために、まず、貧血状態に「輸血」にあたる「金融緩和」をし、デフレ脱却を図って健康を安定させています。 実際に、日銀に対して金融緩和を強く促すことによって「円安ドル高」に向かい、株価が上昇しており、経済が体温を取り戻しつつあります。 次に、国会において補正予算案が審議されていますが、「リハビリ」をして体力を身につけることにあたる「財政政策」を行おうとしています。 国家が大規模な税金を投入することで、経済を刺激する音頭を取り、景気復活へのエンジンに点火しようとしています。 このように健康と体力を回復させた上で、さらに積極的に新たな活動を展開するための「成長戦略」で、次世代の新産業を育成して、日本の景気を持続的に拡大していく取り組みを目指そうとしています。 合わせて、新産業を生み出すためには「規制緩和」も重要です。 このような経済政策は、幸福実現党が立党当時より提言して来た政策を採択したものであり、国民生活を豊かにするために、与野党を超えて力を合わせていくことを求めたいと思います。 アベノミクスの懸念材料 しかし、懸念材料があります。「アベノミクス」の課題として指摘されている点は、金融緩和で金利・物価を高めるインフレ路線になることに成功したとしても、給与や利益が上がらなかった場合、個人の負担が増大し、失速が起きる恐れがあることです。 このような指摘に対して、安倍政権・産業競争力会議の民間議員でもあるローソン社長新浪剛史氏は、65%の若者社員に対して年収ベースで約3%(平均15万円)増やすと発表。率先してアベノミクスに賛同する姿勢を示しました。(2/7 朝日) 日本経済を復活させるために企業家として、気概あふれる英断であり、閣僚からは歓迎の声が上がっていますが、春闘に向けて経団連は「雇用確保が最優先でベースアップの余地はない」と主張しており、他の企業が一斉に追随するような状況に無いようです。 消費増税のためのアベノミクス? ここで問われることは、消費増税のためのアベノミクスであるのか、景気回復のためのアベノミクスであるのか、ということです。 「消費税増税」を判断する「景気条項」として「名目3%」「実質2%」の経済成長率を明記されていますが、本年1月22日に、政府・日銀が共同声明を取りまとめ、「物価上昇率2%」を目標としています。 消費税が増税される2014年4月(5%→8%)、2015年10月(8%→10%)前に、物価上昇2%が実質税負担となるということです。 GDPの60%が個人消費であることを踏まえれば、消費増税で可処分所得(自由に使えるお金)が減れば、消費が萎縮し、景気が腰折れになります。 「減税」こそ、「金融緩和」「財政政策」「成長戦略」と合わせて、景気回復・経済成長に必要不可欠な「4本目の矢」なのです。 「増税」は典型的なデフレ政策で、アベノミクスを根本から崩壊させます。 政府日銀そして財務省は、消費増税のために、景気条項をクリアするためのテクニカルなロジックに陥ることなく、増税をストップし、本物の景気回復を目指すべきです。 政治にマネジメントを! 松下幸之助氏が、政治に「経営的視点」が必要であり、日本国を「株式会社」と考えれば、税金は「出資」であり、税金を食い潰すのでは無く、利益を増やし、出資した国民に「配当」を還元することが理想の政治であり、「無税国家」を目指すべきであると提言しました。 単に増税と言うのは、利益を生み出さない会社が延々と融資を受け続けることと同じです。政治にマネジメントが求められています。 安くてシンプルな税制「フラットタックス」を導入したロシア(13%)やブルガリ(10%)などの報告を見ると、節税や脱税への無用な努力が無くなり、自由に使える「可処分所得」が増えることで経済が活況すると共に、企業の誘致や各国からの投資が増えています。 シンプルで低い税制によって、税収が増えています。 幸福実現党は、本物の景気回復に向け、消費増税を中止し、政治にマネジメント・パワーを導入し、無駄な税金を無くし、国富を増大させること目指して参ります。(文責・幸福実現参議院選挙区代表 小川俊介) 銀行は原点に帰り、資金供給の使命を果たし世界恐慌を防げ! 2013.02.05 野田元首相が解散宣言をした昨年11月14日から、日経平均株価は年末まで20%、一月末までで約30%上昇しています。 円は80円台に乗り年末には86円台、そして一月末には92円台まで下落(円安)しています。 いわゆる「アベノミクス」による株高、円安トレンドにより、ムード的には景気回復への期待が高まっています。 「アベノミクス」では、大胆な金融緩和、財政政策、成長戦略、この三つを同時に行わなくてはならないとしています。 ※幸福実現党の経済政策と「アベノミクス」の最大の間違いは、幸福実現党は金融緩和、財政政策、成長戦略に加え、減税政策を加えています。「レーガノミクス」も減税政策を中軸としていました。「増税政策」を主軸とする「アベノミクス」では失速は避けられません。 「金融緩和」「財政政策」「成長戦略」三つを同時にと強調しているのは、「金融緩和政策により日銀がいくら資金を銀行に供給しても、その先の民間の資金需要がないから効果はない」という批判に対抗するものです。 この「民間の資金需要がないので、これ以上の金融緩和は効果がない」という意見は、日銀白川総裁もしばしば主張していました。(2012/5/24 産経「金融政策も限界か、資金需要高まらず『のれんに腕押し』白川総裁も嘆く」) 「民間の資金需要がない」という言葉は、経済学者、評論家、政治家の口からもしばしば聞かれます。 先週のNHKTV日曜討論会でも民主党桜井政調会長が、「民間の資金需要がないから金融緩和は効果ない」と発言していました。 しかし、この発言には非常に違和感を覚えます。赤字法人率が75%の日本です。私の知っている多くの中小企業も資金繰りに苦しんでいます。 長引く不況の中で、多くの中小企業の資金繰りが厳しい状況にあり、倒産に至るケースも少なくありません。 「お金を借りたくても、銀行は貸してくれない」という中小企業経営者の言葉は聞くものの、「資金は必要ありません」などという言葉を聞いたことはありません。 このように、中小企業は、「借りたい」という活発な資金需要があるにもかかわらず、なぜ、銀行側は「資金需要がない」などという、お門違いの発言をするのでしょうか? これは「資金需要」というものの両者の捉え方、考え方が、異なっているからに他なりません。 銀行が言うところの「資金需要」とは、「設備投資等を主とした、経営を拡大・発展させるための資金」であり、中小企業が言う「資金需要」とは、主として「運転資金」であり、時としてそれは、「赤字補填資金」でありましょう。 政治家は、現場の実体を知らなければなりません。政治家の口から「民間の資金需要はない」という言葉が出ること自体、恥ずべきことです。 また、日本の銀行は極度にリスクを嫌い、ベンチャー企業に対する投資を避ける傾向が強いため、事業立ち上げ段階で資金の目処が立たずに断念する起業家も少なくありません。 市場に資金を流通させる責任者である銀行が、リスクフリーで必ず儲かる国債を買うばかりで、市場に資金を供給しないならば、いくら金融緩和しても、銀行を儲けさすのみで景気は一向に良くなりません。 「バンカー精神」とは、「成長の可能性を秘めた企業に対し、リスクを取って積極的に投資し、社会の発展に貢献する」という高い志です。 幸福実現党大川隆法総裁は、このような「バンカー精神」を失った銀行に対して以下のメッセージを投げかけています。(ザ・リバティー2012.12月号「銀行を過度に守る金融政策の間違い」) ・銀行は考え方を変えるべき。自分達のことだけ考えてはならない。つまり、不良債権問題を処理して、IMFのような官僚組織や他行、政府に対してバランスシートをきれいに見せることだけを考えてはならない。 ・銀行は企業を救うため、特にこの3~4年は、多額の資金を供給し続けなければならない。もし企業に対する締め付けが厳しくなれば、1929年のような世界恐慌が起きてしまう。大恐慌の足音が聞こえる。 ・銀行制度は、世の中の企業を助け、経済活動を促進するためにこそ存在している。銀行はその原点に帰るべき。 ・日本は今、新たな経済政策をスタートさせるべき。資金の供給を止めず、弱い企業が再び立ち上がって事業を再開するのを支援すべき。 ・日本と世界についての未来ビジョンが必要。これが不可欠。銀行は往々にして「未来ビジョン」を欠いていることが多い。 ・融資を減らす政策は良くない。それをやれば10年、20年以上にわたり不況が続く。 銀行は、バンカー(投資銀行家)としての原点に帰り、未来を構想し、資金供給の使命を果たし、世界恐慌を防いで頂きたいと願うものであります。(文責・岐阜県参議院選挙区代表 加納有輝彦) すべてを表示する « Previous 1 … 67 68 69 70 71 … 78 Next »