Home/ 経済 経済 金融緩和と経済成長戦略でフロンティアの開拓を! 2013.04.04 市場の予想を上回る黒田新総裁の金融緩和 黒田総裁が就任されてから初の日銀政策決定会合が開かれました。 市場関係者の予想を上回る「量的・質的金融緩和」が発表され、日経平均は前日より272円34銭高の1万2634円54銭、長期金利の指標となっている10年物国債の金利は0.425%となり過去最低を更新しました。(4/4 ロイター「市場も驚いた異次元緩和、黒田日銀の『バズーカ砲』炸裂」) 今回決定した金融政策は主に5つです。 1.日銀が保有する長期国債の残高を銀行券の発行残高までとする「銀行券ルール」の適用を一時停止。 2.金融市場調節の方針を「金利」(無担保コール翌日物金利)から「資金供給量」(マネタリーベース)に変更。 3.マネタリーベースを2012年末の138兆円から、2013年末に200兆円、14年末に270兆円にまで増やす。 4.長期国債、株価指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)など資産の買い入れ額を増やす。(長期国債は2年間で89兆円から190兆円、ETFは年1兆円、REITは年300億円) 5.購入する長期国債の対象を拡大。(40年物国債を含む全ゾーンを対象、残存期間を3年弱から7年程度に延長) 白川前総裁が導入した「資産買い入れ基金」は廃止され、通常の国債購入枠と一本化されました。 白川総裁時代には、「資産買い入れ基金」の資金を増やすことで、実際にはそれほど資産が増えていない、ということが多くありました。 それに対して、黒田新総裁は「どんな資産を」「いつまでに」「どれだけ」購入するかを明確にしており、金融緩和に対する真剣味が全く違います。 問題は企業や家計が借入を増やし、お金が流れ始めるか その中で興味深いのは、金融市場調節の方針を「金利」から「資金供給量」(マネタリーベース)に変えた点です。 「金利」はお金を借り入れる負担なので、金利を低くすることは、お金を借りる負担を減らすことですが、既に金利レベルは限界まで下がっています。 それに対して、「資金供給を増やす」ということは、借りられるお金の量を増やすことになります。 民間の金融機関が保有している法定準備金(日銀当座預金)を増やすことで、民間の金融機関が企業や家計にお金を貸し出せるようになります。 企業が新しく工場を建てるためにお金を借りたり、個人が住宅を購入するためにローンを組むと、工場を建てる企業にお金が入り、住宅を販売する企業にお金が入り、お金がどんどん流れるようになり、景気が回復します。 問題は、投資をしたり資産を購入する企業や家計がどれだけ増えるかです。 特に、「投資が投資を呼ぶ」というような好循環をつくっていくためには、企業が投資に乗り出したくなるような経済環境の改善が必要です。 規制緩和、海洋・宇宙開発によってフロンティアの開拓を! すなわち、景気を回復させるには「借金環境」の改善のみならず、企業が積極的に投資に踏み切る意欲を高めていく「規制環境」の積極的改善が必要です。 幸福実現党は大胆な規制緩和・撤廃や特区制度の拡大、海洋・宇宙開発によって新しい市場を開拓し、企業が投資できるようなビジネスチャンスを増やして参ります。 また、都市部でさらに高いビルが建設できるように建築・土地関係規制の緩和を行ったり、メタンハイドレードやレアアースなど日本近海に眠る資源を開発し、宇宙開発を進めることにより、情報産業、航空産業、素材産業等における新技術の開発に梃子入れを行って参ります。 企業が積極的に投資に踏み切れる環境を創ってこそ、果敢な金融緩和が実を結ぶのです。 幸福実現党の金融緩和政策と経済成長戦略の融合政策こそが、日本、そして世界のフロンティアを開拓していくのです。(幸福実現党 東京都第1区支部長 伊藤のぞみ) 円安による「悪いインフレ」に陥らないためには消費増税を中止せよ! 2013.04.02 円安で「値上げの春」到来 円安による原材料の輸入価格上昇などを受け、4月1日から電気料金、食用油など生活に密着したものの値上げが相次いでいます。 平均的な世帯のモデルでは、月あたりで東京電力が131円アップ。東京ガスが102円の値上がりとなります。 サラダ油、キャノーラ油などの食用油は、家庭用で1キログラムあたり30円以上の値上がりに。ツナ缶、小麦の値上がりも、円安による原材料費高騰が要因です。 トイレットペーパーやティッシュは、大手製紙会社の出荷価格が約15%上昇。自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料も2890円アップします。(3/30 夕刊フジ「『値上げの春』到来 円安で電気、ガス、食用油が値上げ」) クリーニングには欠かせない溶剤などの石油製品が値上がりしたため、全国でクリーニング代の値上げも相次いでいます。 ガソリン価格は、現在は横ばいが続いていますが12週間連続で上がりました。このように製造業は円安によるコスト上昇に直面しています。 コスト上昇による値上げは「コストプッシュ型インフレ」と呼ばれ好ましくない「悪いインフレ」として分類されます。 特に日本は、原油、天然ガス、鉄鉱石、銅、小麦などの必需品の大半を輸入に頼っており、円安になると「コストプッシュ型インフレ」に直結しやすい環境にあります。 円安は景気回復をもたらすか? 日本のマスコミの多くは「円安になれば日本経済は復活する」と評しています。 確かに、円安効果で日本の輸出企業に急速に注文が増えており、輸出企業が活力を取り戻しつつあります。 実際、輸出企業の時価総額はトヨタ自動車が16兆9296億円と昨年11月14日(野田前首相による衆院解散表明時点)に比べて6兆円以上も増加。 東京証券取引所の第1部に上場し、時価総額が1兆円を突破している企業の数が、昨年11月14日から4カ月で約1.5倍に急増しています。(3/26 産経「時価総額1兆円突破企業が4カ月で1.5倍に アベノミクス効果」) しかし、円安による景気回復効果は業種によって大きな差が見られます。 みずほ総合研究所の試算によると、2012年平均の円ドルレート79.8円が10%円安になった場合、「輸送機械」「電気機械」「一般機会」の三業種は大幅に利益が上昇するものの、輸入コスト増によって「石油製品」「飲食料品」「建設」等は利益が減少します。(4/6 週刊ダイヤモンド) 円安が「良いインフレ」をもたらすためには? 円安が日本経済全体の景気回復をもたらすためには、輸出企業の利益が設備投資や賃金上昇・消費拡大を通じて波及することが不可欠です。 同研究所のシニアエコノミストの前川亜由美氏は円安が景気回復に繋がるかは「(円安のメリットが)雇用の6~7割を占めている非製造業の中小企業に波及するかどうか」が鍵だと述べています。(同上) 第一生命経済研究所副主任エコノミストの鈴木将之氏は「まずは外需が引っ張る形で、それが内需に波及し、消費で後押しするという回転が起きるか否か」だと語っています。(同上) すなわち、円安→輸出企業の利益増大→賃金上昇→投資・消費拡大→景気回復という「良いインフレ」の好循環に入るか、円安→輸入コストの増大→消費者・非製造業・中小企業の負担増、賃金は上がらず、という「悪いインフレ」に陥るかの分岐点にあるのです。 「悪いインフレ」を避けるためには、消費増税を中止せよ! 1997年の消費増税が「消費不況」をもたらしたように、来年2014年4月と2015年10月に予定されている消費税増税は、消費拡大・投資拡大の循環を断ち切る最大の障害となります。 実際、大和総研の試算によれば、消費税増税がなされれば、毎年3%ずつ賃金が上がっていかなければ、実質可処分所得が目減りします。(2/25 日経ビジネス) 同研究所の試算によれば、年収500万円の世帯の場合、2012年の実質可処分所得は423万円だったのが、消費税増税等により、2016年の実質可処分所得は391万円と32万円も減少し、3%以上の賃金上昇が無ければ、実質所得が減少する計算になります。(同上) このまま消費税増税がなされれば、実質賃金上昇→消費拡大という好循環、「良いインフレ」が実現することは極めて困難になります。 幸福実現党の大川隆法総裁は3月17日、山口支部での法話『時代を変える信念の力』において、「2%程度の物価上昇で、消費税を上げたら、景気はすぐ落ちてしまいます。日本経済はマイナス成長に変わります。」と述べています。 「悪いインフレ」の増長を阻止し、「良いインフレ」を実現するべく、幸福実現党は参議院選において、「消費税増税の中止」を訴え、戦って参ります。(文責・加納有輝彦) 今こそ政府・日銀はメガバンク通貨の発行を検討せよ! 2013.04.01 「『メガバンクも30兆円ぐらいまでなら1万円札を出してもよい』ということにすれば、一年で景気は回復します」―――。(大川隆法著『日本の繁栄は絶対に揺るがない』幸福の科学出版) 幸福実現党・大川隆法総裁はリーマンショック直後から、不況撃退策として大胆な金融緩和、さらにメガバンクによる通貨発行を提言しています。 現在、日本の金融政策が世界的な注目を集めていますが、メガバンク通貨の発行を唱えているのは幸福実現党のみです。そこで、「なぜメガバンク通貨なのか」を考えたいと思います。 「緩和に次ぐ、緩和」が世界の潮流 昨年末の衆院解散から日経平均株価は43%上昇し(参照3/30日経朝刊)、株式市場から景気回復の兆しを見ることができます。 一方、工業生産や失業率、インフレ率など実体経済の動向を表す指標の改善は遠く(参照3/30産経)、一般国民の懐具合が実感を持って良くなる段階はまだ先です。 アメリカでは早くからの「大胆な金融緩和」が功を奏し、NYダウ平均株価は最高値を更新し続けていますが、やはり実体経済を表す指標の改善は遅れています。 バーナンキ連邦制度準備理事会(FRB)議長は「失業率が6.5%に低下するまで資産を無制限に購入する」と表明しておりますが、これは「たとえインフレ率が目標とする2%を超えたとしても、失業率の改善が思わしくなければ、さらに緩和を続ける」というメッセージです。 現カナダ中央銀行総裁であり、次期イングランド銀行総裁のマーク・カーニー氏は、インフレ目標に代わって、名目GDP目標政策を提言し、議論の的になっております。 名目GDP成長率=インフレ率+実質GDP成長率なので、「中央銀行はインフレ率だけでなく、実質GDP、すなわち企業や国民の実際の経済状況にまで責任の範囲を広げるべきだ」という主張が背景にあります。 緩和に次ぐ、緩和――これが世界の潮流であり、中央銀行の責任と権限は拡大に向かっています。 金融緩和の仕組みと限界 ところで、金融緩和はどのような仕組みで行われるのでしょうか。 企業が銀行に預金口座を持つように、民間の金融機関は中央銀行に口座(日銀当座預金)を持っております。 通常の金融緩和では、中央銀行が新しく発行したお金で民間の金融機関から短期国債を購入し、金融機関の預金口座にお金が振り込まれます。 日銀は金融機関の日銀当座預金を潤沢にし、金融機関の資金繰りを助けることで「銀行システム」を安定化させます。 ところが、実際に雇用を増やしたり、従業員に賃金を支払ったりするのは、「銀行システム」の先にある企業です。 中央銀行は「銀行システム」を安定化させることはできても、企業の資金繰りを直接、助けることはできません。 現在、日本やアメリカなどが直面している問題は、最大の資金供給源である中央銀行と一般経済との間に直接的な資金供給ルートがないということに起因しています。(参照:竹森俊平著「アベノミクスの本質を読み解く」,『Voice』3月号) 政府・日銀はメガバンク通貨を検討せよ そこでバーナンキFRB議長がやってきたことは、短期国債の購入を通じた資金供給を超え、住宅抵当証券(MBS)など値下がりが予想されるリスク資産を直接購入するということです。 中央銀行による民間リスク資産の購入は、リスク資産の価格を維持させつつ、一般企業への直接的な資金供給ルートを開きます。 日本でも日銀新体制の下、企業の社債や手形、株、上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)などの民間のリスク資産を買い増していく方向で調整が進んでおります。(3/30読売朝刊) ところが日本はアメリカと異なり、「証券市場の未発達」という問題を抱えております。 2%のインフレ目標達成のためには、100兆円以上の資金投入が必要だとの分析がありますが、それに対して、例えば日本のREITの市場規模は7兆円程度、東証一部の時価総額でさえ300兆円程度です。 日銀がデフレ脱却のために、100兆円を超えるリスク資産を購入し続けた場合、日銀が日本の主要企業の筆頭株主になるという事態も生じかねません。 ありとあらゆる手段を用いた金融緩和は景気回復のために不可欠ですが、それは日本企業の国有化政策、特定資産の価格支持政策、社会主義政策としての側面を持っていることも否めません。(参照:大川隆法著『政治の理想について』第4章,幸福の科学出版) だからこそ、政府・日銀は幸福実現党が提唱しているメガバンク通貨の発行を検討すべきです。 メガバンクに一定の通貨発行枠が与えられれば、自由市場の機能を損なうことなく、「銀行システム」の先にある企業への資金供給を活発化させることができます。 メガバンクによる通貨発行は決して奇異なことではありません。私たちは銀行に預金しますが、その預金は全て金庫にしまわれるのではなく、投融資に使われます。 すでに預金・貸出業務を通じて民間銀行は新しくお金を創りだす機能を持っており、メガバンク通貨の発行は、銀行の投融資能力を格段に高める効果を持ちます。 世界に拠点を持つ三大メガバンクの投融資能力の向上は世界経済を牽引し、日本をリーダー国家へと導いていく力になります。(HS政経塾2期生川辺賢一) もう「引き締め」はこりごり。ユーロは「成長路線」に転換を!――キプロス金融危機から学ぶべき「緊縮路線」の限界 2013.03.28 キプロスから再燃するユーロ金融危機 キプロスでは、ユーロ圏諸国から金融支援を受けるために、キプロス国内の2大銀行(キプロス銀行とライキ銀行)を再編することになりました。 10万ユーロ以下の預金は保護されますが、両行の大口預金者が負担強制することを条件に、EUから100億ユーロ(約1兆2300億円)の金融支援を受け、当面は、財政破綻を回避できる見通しです。(3/25 朝日「キプロス、支援合意主要2行を再編へ」) 今回のキプロスのケースは、今までのヨーロッパ内の支援策とは大きく異なる点があります。 それは、「銀行の大口預金者」と「債券保有者」が損失を被ることです。 今まで財政危機が起きたギリシャやアイルランド、ポルトガル、スペインに対しては、債券保有者や預金者に負担を強いることは、ユーロ圏の銀行からの資金逃避(キャピタルフライト)を招く懸念があり、実施されませんでした。 「資金逃避」とは、国内から海外へ資本が一斉に流出することです。 これにより、国債の買い手が急激につかなくなることによる政府の資金繰りの悪化、銀行預金の大幅な減少に伴う融資の引き締めなどを通じて、経済活動の縮小を引き起こします。 今回のキプロス支援をめぐる一連の動きにより、「銀行の資金調達コストの上昇や、預金移転の活発化、増配の後ずれにつながる可能性がある」という指摘もあり、安全な銀行を求めて、預金がキプロス国外へ流動化する可能性があります。(3/27 ロイター「キプロス支援策で欧州銀に激変も、資金逃避の懸念」) なぜなら、株主・債券保有者・預金保険対象外の預金者が損失を負うリスクへの不安が、財政懸念のあるスペインやイタリアにも不安が広がることが予想されるからです。 キプロスでは銀行の取り付け騒ぎを回避するために、3月16日から銀行が一時的に休業となっていましたが、3月28日正午(日本時間午後7時)から営業が再開されました。 ユーロの金融危機の岐路ともなりえるため、今後のキプロスの銀行預金の動きには目が離せません。 「引き締め一辺倒」の変わらないユーロ圏の救済策 これまでも資金繰りが悪化しているユーロ圏の国々は、政府歳出の削減と増税による「緊縮財政」を条件に融資を受けていました。 今回のキプロス支援で、銀行預金者や投資家にも損失が広がったことで、「緊縮度合い」が強まったという見方ができると思います。 ユーロ圏諸国でくすぶる金融不安を見ると、そもそも現行の「緊縮政策」はユーロの金融危機は乗り越えるための正しい政策なのでしょうか? 意外と知られていないことですが、ギリシャでは、2009年10月から財政危機が起こる前の2006年から増税して財政を回復しようと試みたにも関わらず、結局、財政再建はできませんでした。 こうした事実を見ても、「引き締め一辺倒」の政策を考え直す必要がありそうです。 ユーロ圏の財政危機・救済プログラムの何が問題かというと、結局「経済のパイを増やす」ことを考えていないことです。 また、ユーロは共通通貨を導入しているため、各国の情勢に合わせた金融政策ができないことも問題を複雑にしています。 国家にとって大切な金融政策 金融政策がどれほど重要か、過去に財政破綻した独自通貨を持つ国の事例から考えてみます。 2001年末に、アルゼンチンは、対外債務返済の不履行を宣言し、財政破綻しました。その後、為替変動制に移行し、アルゼンチン・ペソ安が背景となり、輸出が景気を牽引し、アルゼンチン経済は回復軌道に乗ることができました。 しかし、残念ながらユーロ加盟国は、通貨安による景気の牽引は期待できません。 そのため、成長路線に乗せるためには、「引き締め、引き締め」で国を縛るのではなく、ユーロでも、政府による景気刺激策を容認することが必要ですが、緊縮主義からの政策転換はすぐには期待できそうにありません。そこで、期待されるのが日本です。 日本から停滞するユーロに積極的な提言を! ユーロ圏では、金融安全網として、欧州安定機構(ESM)から債券を今年1月から発行されています。 日本は2月末まで、発行総額の10.3%に相当する8億ユーロ(約984億円)を購入し、欧州経済の安定化に向け資金面で協力しています。(3/25 時事「ESM債の購入継続へ=政府」) それだけではありません。日本は、これまでも欧州安定機構(ESM)の前身である、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)が2011年1月から発行開始した債券を継続的に購入してきました。 日本は、EU支援の実績を重ねてきています。だからこそ、日本は、もう一歩踏み込み、ユーロ圏を金融危機から回復するための意見提言をするべきではないでしょうか。 今、ユーロ圏に必要なことは、「経済成長」への政策転換です。2009年以来、幸福実現党がブレずに訴え続け、安倍政権で効果を発揮し始めている「財政出動・金融緩和・成長戦略」の成長パッケージを、ユーロ圏にも強力に提案するべきではないでしょうか。 日本の繁栄から、世界の繁栄へ。日本は世界を牽引していくリーダーたるべきです!(HS政経塾1期生・幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ) 減税こそ「第4の矢」―景気回復に向け、減税で眠れる個人金融資産1500兆円を動かせ! 2013.03.23 眠れる個人金融資産1500兆円を動かせ! 日本銀行統計局が発表した「資金循環統計」で、個人金融資産が1,510兆円となりました。(野村資本市場クォータリー「個人金融資産動向:2012年第3四半期」) 眠れる個人金融資産を10%程度でも活用することが出来れば150兆円、20%で300兆円規模の経済活動を誘引することができ、日本経済の再起動が大きく加速されます。 「金融緩和」「財政施策」「成長戦略」に加えて、「眠れる個人金融資産1500兆円」の民間資金を動かすことが、景気回復のための「第4の矢」であります。 相続税・贈与税を「原則廃止」にし、若者世代の消費につなげよ! 個人金融資産1500兆円の内訳を見ると、6割が60歳以上の高齢者となっており、平成25年度税制改正大綱においても、高齢者の保有する資産を現役世代に早期に移転させ、その有効活用を通じて「成長と富の創出の好循環」につなげることを重視しています。 相続時精算課税制度では、贈与者の年齢要件を65歳以上から60歳以上に引き下げ、受贈者に「孫」を拡充しています。 特別控除枠2,500万円までは無税で、贈与財産の種類・金額・利用回数に制限は無く、一生涯にわたり何度でも利用可能とし、それを超えると税率は一律20%としています。 個人金融資産1500兆円と言われながら、正味金融資産は466兆円※(一世帯当たりの純預貯金は500万円程)との試算もあります。(※船井財産コンサルタンツ「財産白書」) これら控除施策の一つ一つを見ていけば、理論的には、一般家庭レベルでは充分な減税と見えるかもしれませんが、余りに専門的で、提出書類など手続きが煩雑で、高齢者が対象者であることを前提とすれば、結局は充分な活用につながらないと言えます。 高齢者の立場で、もっと大胆に、全国民が思い切った自由な経済活動が出来るように、幸福実現党は立党以来、相続税・贈与税の廃止を訴えております。 住宅取得・教育費などを中心とした消費世代である20代~40代への資産移行をスムーズに実現することにより、GDPの60%を占める個人消費が拡大し、景気回復が着実に加速し、結果として税収増にも繋がります。 また、年金の破綻が目に見えている状況を踏まえれば、自助による個人年金や家族の絆を助長するなど、将来への資産形成を支援する意味でも重要です。 「証券税制の全廃」により、投資立国を押し進めよ! また、「投資立国」への手枷足枷になるのが「証券税制」です。 株式などの配当所得・譲渡所得にかかる税率は、2013年12月末で軽減税率10%が終了、2014年1月から20%に戻る予定です。 そのために「少額投資非課税制度」(日本版ISA)が導入されることが決定していますが、毎年新規投資額100万円、5年間限定、投資総額最大500万円と限定的で、書類申請など煩雑です。 「投資立国」としてのステージに立つためには、もっと大規模な規制緩和が必要と考えます。 また、高齢化社会における投資のリスクマネジメントとして、「分かりやすい商品説明」や「老後の生活を守る元本保証」、「取引犯罪への罰則規定強化」などの検討も必要でしょう。 幸福実現党は立党以来、「証券税制の全廃」「株の配当課税・譲渡益課税の廃止」を訴え続けています。 幸福実現党は「小さな政府」「安い税金」を国家ビジョンの中心軸に置いている日本で唯一の「減税政党」です。 アベノミクスを総動員しても、消費税を増税すれば「総崩れ」になり、日本経済沈没は避けられません! 幸福実現党は各種減税・規制緩和を推し進め、眠れる民間資金を動かし、景気回復を実現して参ります!(文責・幸福実現党 三重県参議院選挙区代表 小川俊介) 日本は国家戦略としての宇宙産業創造を目指せ! 2013.03.18 「宇宙」というニュー・フロンティア 昨今、愛知県沖の深海で進めていた次世代エネルギー資源「メタンハイドレート」から天然ガスを取り出す生産試験で、ガスの生産が確認されました。 海底からの試験成功は世界初であり、将来の国産天然ガス資源として期待されています。(3/12産経「メタンハイドレートからの天然ガス生産試験に成功 海底からは世界初」) 今にわかにニュー・フロンティアとしての「海洋」への期待が国内で膨らみつつありますが、同時に、もう一つのフロンティアである「宇宙」への取り組みも忘れてはいけないのではないでしょうか。 宇宙(産業)は今や高速道路と同じように「インフラ」として私たちの日々の豊かな生活になくてはならない基盤となりつつあります。 例えば、自動車を運転する際に使われるカーナビゲーションシステム、位置情報確認サービス、WOWOWなどの衛星放送、天気予報を可能とする気象衛星システムなど、普段はさほど意識していなくとも、現代は宇宙産業の発展が我々の幸福と豊かさに直結している時代です。 現在の日本の宇宙産業全体の市場規模は約7兆円(宇宙機器産業、宇宙サービス産業、宇宙サービスを利用するための民生機器産業、ユーザー産業の合計)と言われています。 日本経済を現在支えている自動車産業が100兆円以上、建設業が約65兆円の市場規模を有していることを考えると、まだまだ宇宙産業は発展途上の段階であると言わざるをえないでしょう。 世界と比べてみても、日本の宇宙産業の市場規模は圧倒的に小さく、宇宙機器産業(ロケット、衛星、宇宙基地などを扱う)の市場規模を見ても、日本の約2700億円に対して、アメリカ約4兆円、EU約9000億円となっており、大きく水をあけられている状況です。 日本で宇宙産業が遅れている理由 日本が持つ宇宙技術は世界最高峰と言っても過言ではありません。 例えば、国際宇宙ステーションへ物資を補給するためのHTV(宇宙ステーション補給機)の技術や「はやぶさ」に代表される小惑星探査の技術は世界からも高く評価され、「日本のお家芸」とも言われています。 このように、世界に冠たる高度な宇宙技術力を有しながら、その技術が国家をリードする発展した産業へと成長しない理由は、政府・行政のリーダーシップと構想力の欠如、緊縮型の予算編成に負うところが大きいと言えます。 宇宙産業の未来性・重要性に対する政治家の認識の不足が宇宙産業の基幹産業化を遅らせているのです。 例えば、今年1月、内閣府の宇宙政策委員会は宇宙基本計画として、2020年度までに宇宙産業を14~15兆円まで拡大することを目標として設定しました(1/16日経「宇宙産業、20年度に15兆円目標宇宙政策委」)。 しかし、費用対効果の観点から、有人宇宙活動の縮小、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の経費の抑制、これまで20年ごろの実現を目指すとしてきたロボットによる月面探査の目標時期の取り下げ、などが方針とされています。 日本の政治家の先見性の欠如と「縮み思考」が露呈していると言わざるをえません。 「宇宙大航海時代」を見据えた戦略を 折しも、現在、中国は国家として有人宇宙船や独自の宇宙ステーションの開発を推し進め、宇宙軍拡・宇宙空間の征服に強力に乗り出してきております。(3/14「習近平氏、中国国家主席に選出――習近平政権で加速する中国の『宇宙軍拡』」) アメリカの防衛システムを無力化し、台湾の併合を手始めに太平洋覇権を狙う目的であると考えられます。 このような中国の脅威に対する安全保障上の観点に加えて、現在、新興国の成長に伴い、元気を失いつつある家電を中心とした日本の製造業をイノベーションし、高付加価値産業への転換を図っていくという経済的な観点からも、宇宙産業を国家を支える未来産業として戦略的に成長させていくことは不可欠です。 宇宙旅行、宇宙ホテル、はたまた宇宙結婚式など、宇宙を利用した様々な未来ビジネス・サービスがこれからの富の源泉となっていくはずです。 そして何より、かつて1960年代のアメリカにおいて、当時のケネディ大統領の「Go to the moon」という掛け声の下に行われたアポロ計画に見られるように、宇宙へのロマンと挑戦は国民を勇気づけ、人々の心を一つにする力があります。 日本が国家としての誇りと威信を取り戻し、新しい世界観を世界に向けて発信できる国になるためにも宇宙への取り組みは必要不可欠なのです。 そのためにも、日本は財源不足という縮小均衡の考え方に囚われず、世界一の債権国家であり、個人金融資産1500兆円という潜在力を利用して、官民ファンドの創設や宇宙開発事業債の発行などによって莫大なマネーを国内外から集め、宇宙という未来産業の還流させていくべきです。 また同時に、省庁ごとに縦割り型で行われて足並みの揃わない宇宙行政を組織的に一括化する工夫も必要でしょう。 日本は今こそ、「宇宙大航海時代」を見据えた戦略を持たなければなりません。(文責・HS政経塾2期生 鈴木純一郎) 政府「消費税還元セール禁止」の愚――消費増税による景気後退は避けられない! 2013.03.15 日銀新総裁に期待する 国会は15日午前、次期日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行総裁を起用する人事案を正式に承認しました。 黒田氏は「15年もデフレが続いており、中央銀行としての責任が果たされてこなかった」として、これまでの日銀の金融政策を批判。(3/11 読売「黒田氏、2%インフレ『必ず果たす』…参院聴取」) 日銀が導入した2%のインフレ目標について、「できるだけ早期に実現することが最大の使命であり、必ず果たす」と述べ、目標実現に強い決意を示しました。 新総裁の誕生を市場も好感を持って受け止めており、15日の東京株式市場は大幅続伸し、日経平均株価の終値は、4年半ぶりとなる1万2500円台への回復を果たしています。 昨年年初より、幸福実現党は『日銀総裁とのスピリチュアル対話―「通貨の番人」の正体―』を発刊し、日銀批判、白川総裁批判を展開して参りました。 幸福実現党の活動が発火点となり、世間でも日銀批判、白川総裁批判が活発になされるようになり、黒田新総裁誕生に結実したと言えます。新総裁の活躍を期待する次第です。 アベノミクスの家計への影響は? アベノミクスは株高・円安をもたらしましたが、これが国内の景気回復につながるか否かについては、様々な議論が沸き起こっています。 景気回復は、企業の業績回復→労働者の賃金上昇→消費拡大→物価上昇というサイクルを生み出すことができるかどうかにかかっています。 今年の春闘では、一部大手企業が一時金を満額回答する動きが相次ぎ、大きく報道されていますが、実際には、今年の賃金全体を押し上げる効果はわずか0.5%程度に過ぎません。(3/14 ロイター「焦点:輸入インフレに追い付かない賃金上昇、円安との兼ね合い難しく」) むしろ、賃金上昇よりも、エネルギーや食料品など、円安による輸入物価の上昇分の負担の方が大きく、実質所得が減少する可能性の方が高いのです。 実際、スーパーマーケット業界の1月の売上高は4.7%減で、スーパーの大手各社が1000品目単位で値下げを実施しても、今年に入っても値下げ競争は加速しているのが現状です。(3/9 東洋経済「株高は消費につながるのか? 」) イオンの横尾博・専務執行役グループ商品最高責任者は「一般の消費者は、向こう半年や10カ月ぐらいは電気代やガソリン代など生活インフラの価格が上昇し、可処分所得は厳しくなるだろう」と話しています。(同上) 更に可処分所得を大幅に減らす消費増税 物価上昇と賃金上昇の遅れにより、国民の実質可処分所得(実質的に自分が使えるお金)が減少する中、来年4月から消費増税が強行されれば、私たち国民の可処分所得が更に減少します。 大和総研は消費税増税後の2015年の実質可処分所得は、2011年と比較して4~9%減少するという試算を出しています。(2011/12/30 毎日「『社会保障と税の一体改革』に伴い、家計にどの程度の影響が出るのか」) また、政府が消費税率10%に引き上げた場合の家計負担を試算した結果、年収500万円の4人家族では、増税や社会保険料引き上げ等により、年間33万8千円の負担増が家計にのしかかります。(2012/9/28 朝日「消費税10%で家計負担は…内閣が初試算」) 「消費税還元セール」禁止の愚 こうした可処分所得の減少は、消費を萎縮させ、物販を中心とする小売業を直撃します。 私の知り合いの流通業経営者も「流通業界では熾烈な競争があり、1円単位の安売りのしのぎを削っている中、消費増税分を上乗せしたら売れなくなる」と懸念を表明しており、消費増税分を消費者に転嫁できない現状を語っていました。 しかし、そうした中、政府・自民党は12日、消費増税の際に大手スーパーなどによる「消費税還元セール」を禁止することを決定しました。(3/15 日経「消費増税還元セール禁止 政府・自民が価格転嫁対策」) スーパー側が増税分の値上げをせず、中小の納入業者に消費増税分が転嫁される(消費増税分の値引きが強要される)ことを防ぐ措置ですが、こうした「セール禁止令」に小売業界からは反発が出ています。 消費増税による売上減少を防ぐために、値引きセールを行うこと自体は小売業にとっての最大の自衛手段です。 にもかかわらず、値引きを規制することは「統制経済」「社会主義」に繋がります。(参考:3/13 Liberty web「『消費税還元セール禁止』 安倍政権は『統制経済』への道を開くつもり?」) 自由主義経済の「政府は価格統制を行わない」という原則を壊してまで、小売業者に消費税増税を強要したとしても、その結果、消費者は「買わない」という選択肢を選ぶだけです。そうなれば、ますます景気は悪くなります。 実際、ある大手スーパーは「消費者の重税感を減らすことにもつながる『還元』をセールでうたえないのはいかがなものか」と不満をあらわにしています。(3/13 Business Journal「消費税還元セール禁止へ 反発する小売り業界」) 政府がいかなる小細工をしようとも、消費増税による景気後退や中小企業への転嫁は避けられません。 幸福実現党は消費増税廃止をお約束します。次期参院選で「消費増税廃止」の声を私達に託して頂きたいと存じます。(文責・黒川白雲) 成長戦略はどうあるべきか。 2013.03.13 政府の経済政策を立案する際に必ず出てくるのが「成長戦略」という言葉です。 一般的には、今後の成長が見込まれる分野に資源を配分することを指します。近年では、環境や医療、福祉が代表選手です。過去には、「鉄は国家なり」と呼ばれたように、鉄鋼業に重点的に資金や人材が投入された時代がありました。このように、成長戦略は「傾斜生産方式」と呼ばれた産業政策のイメージに近く、政府主導の政策であることは間違いありません。 最近では、城山三郎氏の『官僚たちの夏』(新潮社文庫)がTVドラマ化されたこともあり、熱血官僚の奮闘記が記されています。この本には通産省(現経済産業省)がモデルとなっており、城山氏は官僚の優秀性と国家のために命懸けで働く男の姿を表現しようとしたのでしょう。 とまれ、安倍政権の経済政策にも入り込んでいる成長戦略について様々な角度から検証する必要はあると思います。 第一に、成長戦略とは官僚主導が多いということ。 実際には官僚が法案作成原案や事務処理を行っています。また、官僚主導になると非常に面倒な手続きや規制が多くなることも事実です。 例えば、エコカー減税や電化製品のエコポイント。 これらの制度は定額給付金や子ども手当などのような減税措置と違い、納税者が実際に消費をしてこそ効果がでます。面倒な書類の提出をガマンできれば、企業や関連業界の活性化にはなっているでしょう。ただし、当該商品に興味を持たない方にとっては意味をなさないのも事実です。ある意味、政府による強制的な消費促進が本当に良いのかどうかの検討は必要です。 次に、「成長戦略そのものを政府が決めることが本当にできるのか?」という根源的な問題があります。ケインズ経済学には政府の市場介入を正当化する論理が含まれていますが、自他共に優秀性を自負する官僚にはケインズモデルとの親和性が高いようです。 上記の『官僚たちの夏』のモデルとなった通産省は、海外ではMITI(Ministry of International trade and Industry )と呼ばれたほど有名でした。日本の高度成長は、MITIの存在があったからだと考える海外の学者もいますが実際はどうだったのでしょうか。 東京大学の三輪芳朗教授とハーバード大学のマーク・ラムザイヤー教授との共同研究書である『産業政策の誤解』(東洋経済新報社)では、明確に産業政策を否定する結論を導いています(P・クルーグマン著の教科書『国際経済学』のコラムでも同じ結論を紹介している)。 なぜなら、産業政策を実施しようとした官庁には、民間経済に影響を及ぼす有効な政策手段が欠落していたこと。例外的にも有効な手段を有する場合にもその行使には慎重であったこと等が触れられています。両教授の見解に従えば、産業政策を実施しなかった産業の方が発展しているということです。 早稲田大学の若田部昌澄教授の著書『もうダマされないための経済学講座』を使い、もう少し詳細を見ていきましょう。 例えば、通産省が作成した特定産業振興臨時措置法案があります。この法案が通ると、新規参入ができなくなります。この時、後に世界のHondaの礎を作った本田宗一郎氏は、四輪車の生産に踏み切ります。さもなければ、本田技研工業は今後自動車産業へ参入できなくなります。現実は道路上でのテスト走行までは成功したものの、量産体制まではできないというのが現状でした。幸いなことに、この法案は廃案となり、以後、本田技研工業は腰を据えて自動車生産をすることができるようになったわけです。 要するに、成長戦略と称する産業政策を行うと新規参入が阻害されるため、技術やビジョンをもった中小企業の芽を摘む可能性があるわけです。 また、当時の本田技研工業が世界のHondaへと成長できると、誰が想像できたでしょうか。このように、成長産業は官僚でなくとも見極めることは極めて難しいのです。ましてや、最近は新規有望産業のブームが過ぎると消えることが多く、有望産業の見極めはますます困難になりつつあります。 さらに、R・ビーソンとD・ワインシュタイン教授の研究によれば、補助金、関税、税控除、政府金融の四つに関して、支援度が低いほど産業の成長率が高いことが示されています。言い換えれば、政府が支援すれば成長産業が育つわけではないと読むことができるのです。 このように、長年の経済学の実証研究によれば、産業政策は極めて分が悪い結論が出ています。要するに、政府が成長戦略を採用する必要はないということです。もし実行するならば、民間企業が活動しやすいように規制緩和や減税などを行い、民間の自由な発想と創意工夫を邪魔しないことです。発明や発見は現場で起きており、イノベーションは現場で起きている以上、政府が市場に介入する必要性はありません。 シカゴ大学教授であり、ノーベル経済学者でもあるG・ベッカー教授は「最良の産業政策とは、何もしないことである」(上記の三輪教授の著作に引用あり)と述べています。まさに言い得て妙だと言えましょう。(文責:中野雄太) TPP参加で、農業後継者を地方に呼び込むチャンスとしよう! 2013.03.12 全国農業協同組合中央会(JA全中)などの農林漁業、消費者関連の8団体(4千人規模を動員)は12日、環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加に反対する緊急集会を東京都内で開きました。 JA全中は、2月のTPPに関する日米共同声明で「全ての物品が交渉の対象とされる」「最終的な結果は交渉の中で決まる」などとされたことを問題視。 政府が早期に交渉参加を表明することになれば「聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加に反対」とした自民党の政権公約に反すると怒りを露わにしました。(3/12 産經) 昨年12月の総選挙で当選した自民党議員295人(復党議員含む)のうち、205人が選挙公約でTPP参加に「反対」を表明していました。これは、全体の約70%を占めています。(3/4 赤旗) 「これでは公約違反だ」「自民党は政権公約を守れ」の怒りの声が全国各地であがっています。 「国益を考えたらTPPには参加すべきだが、総選挙で農家、医療関係の票はほしいので、例外品目を勝ち取るべくTPPに参加します」というのが自民党の本音(公約)でした。 それを「例外なき関税撤廃が前提ならば、TPP反対」という選挙公約を掲げたことにより、今、そのツケがまわってきたといえましょう。 選挙で論点をぼやかし、先送りすることが、「人気の秘訣」なのか、「不誠実の象徴」なのかは、議論の分かれるところでしょう。 幸福実現党は、TPPに参加すべきとはっきり主張しています。(3/8 サンケイビジネスアイ 矢内筆勝党首コラム「TPP参加で日本を強く、豊かに 」) 農業従事者の平均年齢は66歳です。放っておけば10年後には後継者難から自然崩壊するのは火を見るより明らかであり、TPPを日本農業変革の好機とすべきであることは衆目の一致するところと思います。 規制緩和により、農地の集約化、大規模化、あるいは工場生産化によって国際競争力をつけ、日本の優秀な農業技術によって付加価値の高い農産物を輸出し、農業を輸出産業に育てることも可能であると訴えています。 しかし、一方で高低差の激しい日本の地形から大規模化にそぐわない農地が多いのも日本の現状です。美しい日本の風景として後世に残したい棚田などはその典型でしょう。 農地法第3条は、北海道では2ヘクタール、都府県では50アール以上でないと農地を購入することが出来ないとされています。(実際は、市町村ごとに別途条件を定めている) 私の知人(会社員)の配偶者は、約10アールの耕作放棄地でブルーベリーの生産を行い、収益を上げています。 しかし、50アール未満なので農地を購入することが出来ず、農家と認定されません。借地で小作農としての立場に甘んじ続けなければならないのです。 この事例は兼業農家の形になりますが、耕作放棄地が有効に活用されています。 兼業農家の存在が、保護農政の悪しき果実と批判される向きもありますが、大規模化にそぐわない高低差のある山間部においては、農地法3条の規制などを緩和し、逆に兼業農家を呼び込むことで耕作放棄地の増大、山間地の荒廃を防ぐことが可能です。 さらに、補助金農政の代りに農家の所得税を減税・フラット化し、大きな収益をあげても累進課税されないことで、後継者育成の大きなインセンティブとなります。 要するに、規制緩和により、大規模集約化も推し進め、大規模化のそぐわない山間地は兼業農家を後継者として呼び込む施策を考え、荒廃を防ぐことも十分可能であるのです。 前述の知人は「狭い農地でも収益をあげる自信はある。それが規制で足かせをはめられている。余計なお世話だ」と規制に不満を漏らしています。 TPP参加を機に、規制緩和を推し進め、国際競争力をつけると同時に、山間地域の環境保全も実現するWIN-WINの道が存在するのです。(文責・加納有輝彦) 日本は「2020年東京オリンピック招致」のチャンスを活かせ! 2013.03.04 アベノミクスで見えて来ない「成長戦略」 2月28日に行われた衆院本会議での施政方針演説の中盤で、右手の人差し指を振り上げて声を張り上げ、「今こそ、世界一を目指していこう」と語った安倍首相の姿が印象的でした。 「アベノミクス」で掲げたのは、財政出動、金融緩和、成長戦略の3本の矢でしたが、英エコノミスト誌元編集長ビル・エモット氏は「日本にとって最も重要なのは3つ目の矢である成長戦略なのだが、その中身が何もないことが気がかり。 日本経済の問題は、国内需要が弱いことにある。家計の支出は雇用が増えて給与が上昇するまで、内需は伸びない。大切なのはビジネスを活性化させるかであり、金融緩和だけでは、この問題に対処するにはまだ不十分である。 なぜ企業は投資をせずに現金をため込んでいるのか。借入コストが問題なのではない。日本に成長の道筋が見えないからである」と述べています。(2/25 日経ビジネス「ビル・エモット [英エコノミスト誌元編集長] に聞く 重要なのは規制緩和と労働市場改革」) このような発言を知ってか知らずか、施政方針演説で安倍首相は「成長戦略」に力点を置き、海の資源開発、原発の再稼働など取り組む課題を具体的に挙げていました。 「成長戦略」の鍵となる「2020年東京オリンピック招致」 しかし、私は「成長戦略」の最も大きな鍵は「2020年東京オリンピック招致」にあると考えます。 2020年夏季オリンピックの開催都市決定に向けて、国際オリンピック委員会(IOC)の現地調査が3月4日から始まり、最終的に開催都市が決まるのは9月7日です。 現地調査に向けて、現在、招致を目指している東京では五輪招致を呼びかけるポスターや巨大な旗で街中が埋め尽くされています。 東京都の試算では、東京でオリンピックが開催されれば、その経済効果は3兆円以上とも言われています。 経済効果が期待されるのは、ホテルなどのサービス部門、インフラ整備や競技場新設などで15万人分の雇用を生み出すと予測される建設部門、五輪関連商品やテレビなどの商業部門です。(2/28 読売参照) しかし、「3兆円以上の経済効果」と聞いても関係者以外、あまり盛り上がらないのが成熟した日本社会の現状です。 例えて言うなら、熱くなっている一部の人たちを冷めた目でみているといったところでしょうか。 招致委員会は、ロンドン五輪の成功例をもとに「コンパクトな都市型五輪」を目指していて、選手村から10キロ以内にすべての競技場があり、選手への負担がかからないというのが最大のコンセプトになっています。 しかし、私は、こういった前例主義の何の目新しさもないところに、国民が「冷める」大きな原因があるのではないかと思います。 オリンピックと未来産業の融合を! そこで、私が提案したいのが「コンパクトな都市型」という、会場を10キロ圏内だけに限定したスケールの小さいものではなく、日本全体を丸ごと五輪会場にしてしまおうという、「コンパクトな国家型五輪」です。 このアイディアを実現可能にしてくれるのが、幸福実現党が提言している、リニア新幹線などの「交通革命」です。 JR東海は、現在、東京―大阪間を結ぶ「リニア中央新幹線」を計画、2014年の着工を予定しています。 JR東海のリニア中央新幹線の担当者によると、「リニア新幹線の早期開通は、技術的な問題ではなく、予算の問題。予算ができれば、オリンピックに合わせた2020年の開通は十分に目指せる」とのこと。 現在、JR東海は民間企業として国に援助を求めず、全額自己負担で計画を進めています。 予算は東京―名古屋間(5.1兆円)で2027年(平成39年開業-現在計画より2年延期)、東京―大阪間で8.44兆円で2045年(平成57年)開業を目指しています。 この計画の完成を2020年のオリンピック開催に合わせ、国が積極的に予算を組み、東京―大阪間だけでなく、東京―東北間も同時に着工することで、東北の震災復興も大きく進みます。 また、日本の未来産業を実用化し、いっそのことオリンピック会場に夢の未来都市をつくってしまってはどうでしょうか。 メタンハイドレードや藻からつくった石油など新エネルギーを使ってオリンピック会場を動かす。会場のレストランや選手村で出されている食材は、野菜工場や山で採れたマグロ。宿泊は東京湾の海中ホテル。会場案内は200各国語を操るロボットなど。 こういった構想を世界にPRすることで、日本国内だけでなく、海外からの投資も呼び込むことが期待できると考えます。 さらに、オリンピック会期中の平和と安全、災害にもしっかりと対応できるように、国防強化として、空母の建設も必要です。 現在、東京オリンピック招致委員会の最高顧問として名を連ねる安倍首相。就任の大きな理由は、お祖父さんの岸信介首相も招致委員会の最高顧問を引き受け、1964年東京オリンピックを成功させたからですが、まさに、1964年に開催された東京オリンピックこそが、日本が高度成長に入るための大きなターニング・ポイントでした。 今、日本に必要な未来ビジョン そうであるならば、「アベノミクス」成長戦略の道筋として、「2020年にオリンピックを日本で開催する」という具体的な目標をもつべきです。 今、日本が世界一を目指すべく、もう一度、高度成長の軌道に乗せるためにも、オリンピックはまたとないビッグチャンスです。 アベノミクス効果が単なる一瞬の熱狂で終わることなく、日本経済を蘇らせる究極の秘策となるためにも、もう一段大きな視点で国の進むべき方向、あるべき姿を考え、国民に指し示す必要があります。 9月7日に最終決定が下る、このビッグチャンスを、そう簡単に逃してはなりません。 今、日本に必要なのはこの「夢の力」です。その夢を語っているのは、自民党ではなく、幸福実現党だけなのです。(文責・HS政経塾第二期生、東京第12選挙区支部長 服部 聖巳) すべてを表示する « Previous 1 … 66 67 68 69 70 … 78 Next »