Home/ 経済 経済 アメリカ政府の債務不履行問題から日本がつかむべき教訓 2013.10.17 ◆何とか回避された、アメリカ政府の債務不履行 10月16日(日本時間17日)、アメリカ連邦議会は、10月の新会計年度に入っても予算を通過できないこう着状態(Gridlock)にありましたが、政府機関の再開と当面の米国債の債務不履行の回避に向けて上院・下院共に合意に達し、局面は打開されました。 前日比で、ニューヨークダウは205.82ドル (+1.36%)、日経平均株価は119.37円(+0.83%)上昇しました。金融市場は、まずは一息というところです。 ◆今回は一時的な暫定措置、本質的な問題解決はこれから 今回の合意の内容には大きく2つのポイントがあります。 1.連邦債務の法定上限を来年2月7日までの借り入れ分について引き上げてデフォルトを回避する。 2.1月15日を期限とする2014会計年度暫定予算を成立させて政府機関閉鎖を解除する。 (参考:10/17日経新聞「米債務不履行回避 暫定案、上下両院が可決」) アメリカの会計年度は、10月1日から翌年の9月30日までとなっており、今回の合意案は、あくまでも来年の1月~2月までの暫定的な措置であり、今後、オバマケアなどの社会保障政策や中長期的な財政再建計画についての議論を超党派で進めていくこととなります。 つまり、本質的な問題はまだ解決しておらず、来年の1月~2月に同じような状況に陥る可能性は依然として残っています。 ◆今後もアメリカの手足を縛る「債務上限」とは 今後も争点となっていくと思われるのは「債務上限(Debt Ceiling)」です。これはアメリカ連邦政府がお金を借りる限度額として定められているもので、現在は16.7兆ドル(1,670兆円)と決められています。この決められた債務上限額以上に、国債を発行してお金を借りることができないのです。 実は、アメリカ政府の債務上限額は、今年の5月に到達していましたが、地方政府支援の停止などの非常措置によって何とかしのいできました。 しかし、10月17日には手元資金が300億ドルとなり、資金のやりくりができなくなる旨の書簡を、9月下旬にルー財務長官が議会に送付したことで、10月17日前後が区切りとして世界の注目を集めてきた経緯があります。 ◆共和党と民主党による「議会のねじれ」 共和党側は、医療保険改革法(通称オバマケア)に反対しており、オバマケアを修正するように要求を続けてきました。民主党側は、オバマケアをひとつの目玉の政策としており、これを推し進めたいという主張の違いがあります。 議会がここまでもつれた背景には、上院では民主党が過半数を占め、下院では共和党が過半数を占めているという「議会のねじれ」があります。今後も、社会保障のあり方については、アメリカで激しく議論がなされていくと考えられます。 ◆国の経済規模との関係で債務上限を考えるべき 債務上限を定めたのは、健全な国家財政を維持していくという主旨は分かりますが、そろそろ考え方を変える必要があると思います。なぜなら、お金を借りられる額は、その国の経済規模、相応に考えていくべきだからです。 企業であっても、企業規模に応じた負債額というものがあるわけですから、アメリカ政府も、その国の経済規模を示すGDP(国民総生産)との関係で、債務上限についても考えるべきではないでしょうか。 HS政経塾の海外政策研修(10月6日~13日)で、政策担当者・金融アナリストから、債務上限の定め方について意見を聞いたところ、絶対額で債務上限を決めるのは非合理で、GDPとの関係で債務上限を見直すのは、合理的な考え方の一つだと思うと述べていました。 経済が成長していけば(GDPが大きくなれば)、負債の比率は小さくなります。アメリカは、経済成長を続けているのですから、それに応じて債務上限を見直すことは妥当なことです。 ◆自分の手足を縛る財政再建主義 経済成長していくためには、投資も必要なのですから、毎回、上限額だけを決めていては、いつも政治的な駆け引きで、債務上限をどうするかの議論で、金融にとって大切な信用が損なわれてしまいます。今後アメリカは、財政再建を理由に、思い切った投資がおそらくできなくなってしまうでしょう。 ヨーロッパでも、財政への監視を強めています。EUの17諸国の政府は、EUに予算案を提出しました。EUでは、財政規律が適切に守られているかどうかを基準に検証を進めていくようです(Financial Times, “Brussels starts eurozone budget monitoring,” Octomber 16, 2013)。 世界的にも、財政均衡を気にするあまり、思い切って国を豊かにする可能性のある産業に、政府が関われない状況に陥っています。当然、民間の自由を促進する規制緩和が前提ですが、政府が果たすべき財政政策は、国を豊かにするためには必要です。 ◆経済成長あっての財政再建 日本政府は残念ながら、社会保障財源を名目に、来年2014年4月からの消費増税を8%に引き上げることを10月1日に決定しましたが、この消費増税は、社会保障財源と共に、財政を健全化するという意味合いもあります。 幸福実現党が再三指摘するように、増税をしても財政再建はできないのです。経済が成長しなければ、結局は経済全体のパイはしぼみ、税収は減り、結果、財政はむしろ悪化するのです。 今回の債務上限問題で揺れたアメリカに象徴されるように、世界的に財政再建をするために政府支出は控えて、大規模な投資を政府が行うべきではないという風潮がありますが、これに流されてはなりません。 ◆種をまかねば、木は育たず、果実は実らない 種をまかなければ、木は育たず、果実は実らないのです。新産業を育成するには、民間が背負えないリスクに対して、政府が積極的に果たすべき役割があるのです。 2020年に東京オリンピックもあり、国民に大きな夢を抱いてもらうビジョンを日本政府は提示できる大きなチャンスにいます。この千載一遇の機会を逃す手はありません。 安倍政権は、今後3年間を「集中投資促進期間」にあてるとしていますが、もう一歩大胆な減税路線と新産業育成ビジョンを示していただきたいものです。 (HS政経塾部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ) 国民を苦しめる欠陥法「消費税法」 2013.10.15 ◆消費税転嫁対策特別措置法の施行 消費税の増税に伴い、中小企業・小規模事業者が円滑に価格転嫁できるようサポートする「消費税転嫁対策特別措置法」が10/01日より施行されました。(平成29年の3月末まで適用) 同法では、強い立場の大規模小売事業者が弱い立場の事業者に対して、消費税増税分を値引き強要すること、買いたたき等の消費税の転嫁拒否行為が禁止されています。 円滑な価格転嫁を実行するためには法律による取り締まりが必要であるとの判断です。悪質な違反は、公正取引委員会が「勧告・公表」等を行うとされています。 当法律の施行にあわせ、中小企業庁が474人、公取委が119人、約600人の臨時職員を採用して、監視業務に当たります。マスコミでは『消費増税Gメン』と言われています。 600人足らずで全国の商取引を監視することはできません。基本的には、関係者の情報通報(内部告発)を頼りとしています。 もちろん、弱い立場の事業者に一方的に負担を求める悪質事業者を許すことは出来ません。 しかし、わが国においては、生産者、問屋、小売り事業者は運命共同体としてグループを形成しており、情報通報がなされるという環境ではないと考えられます。 ◆大手チェーン店・量販店は増税後も価格据え置き? すでに家具販売大手のニトリホールディングス(札幌市)の似鳥昭雄社長は、自社生産などによるコスト削減で、消費税増税後も商品価格を据え置く方針を示しました。(中日10/01) スーパーのアピタやピアゴを展開するユニーグループ・ホールディングス(愛知県稲沢市)も、食品や雑貨といった安売り商品の価格を据え置く構えで、他のスーパーや量販店も一部で同様の動きを見せています。(中日10/01) このように大手チェーン店や量販店は、すでに「消費税転嫁対策特別措置法」の立法趣旨に反する決定を世間に堂々と公にしているのです。 値引き強要による価格転嫁拒否ではなく、企業努力により自主的に価格を据え置く(価格転嫁しない)ということです。 ◆価格据え置きは、人件費据え置き?削減? 企業努力とは、さらなるコスト削減です。 J.フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は、「来年春の消費税引き上げによる減収への備え」のため2013年度中に従業員約1000人を削減するといいます。(ザ・リバティーWeb 10/10)⇒http://the-liberty.com/article.php?item_id=6761 安倍首相は、賃上げを経済界に要請していますが、現実は、価格据え置き圧力が、そのまま人件費のさらなる抑制、削減に繋がっているのです。 小規模事業者は、すでに原材料、光熱費の高騰が経営を圧迫しており、消費税増税はダブルの衝撃となり、来年4月以降の選択肢に『廃業』の可能性をあげる事業者も少なくありません。 多くの中小企業は『薄利』で生きています。消費税率3%の増税は、『薄利』を吹っ飛ばす衝撃となっています。 ◆消費税法に「価格転嫁」の記載なし? そもそも「円滑な価格転嫁」を立法までして推進しなければならないのはなぜでしょうか。 消費増税Gメンが本来、取り締まらなければならないのは、根本的に「円滑な価格転嫁」を阻害している存在でしょう。 それこそ実は「消費税法」そのものなのであります。そもそも転嫁については、消費税法上、法規定が一切ないのです。消費税法本法の中に転嫁という言葉の意義・規定等の記載が全くありません。 消費税が転嫁を予定している税でありながら、消費税を転嫁できなかった場合の納税義務規定に関し、法解釈が困難な部分があるのが消費税法なのです。 それがため多くの犠牲者・自殺者を誘因したのも消費税法であります。 過去「消費税を価格転嫁できなかったので、消費税の納税義務はないはず」と裁判を起こした経営者がいましたが、その判決は「消費税法は、価格転嫁を前提としていない。転嫁をしてもいいし、しなくてもいい。しかし納税義務は存在する。」というものでした。 この問題を二十年以上放置し、今、増税したいがためにあたかも納税者の味方になったが如く、消費増税Gメンまで税金を使って採用する政府のご都合主義は看過できません。 幸福実現党は、消費税増税問題を引き続き訴え続けると共に、その衝撃を克服するための政策提案をしてまいります。(岐阜県本部政調会長 加納有輝彦) 東北水産業の復興を急げ! 2013.10.12 ◆東日本大震災が与えた水産業への被害 東日本大震災に伴う大津波により、全国の漁業生産量の5割を占める7道県(北海道と青森県から千葉県まで)を中心に、広範な地域で甚大な被害が発生しました。 特に震源地に近い岩手県、宮城県、福島県は全国屈指の豊かな漁場に恵まれた地域でしたが、ほぼ全域にわたって壊滅的被害を受けました。 漁船、養殖施設、市場、水産加工場、陸揚げ岸壁など、水産業の運営にとって不可欠な各種施設・設備が壊滅した上、造船や流通等の関連産業も被害を受けたことが復興を著しく妨げています。 また、港や湾内に沈んだ船や建物などのがれき等が撤去されなければ、安心して船を出すことも、養殖いかだを設置することもできません。 さらに、市場や加工処理施設等が再建・再開されなければ、魚を出荷することもできません。 被害の大きかった青森県から千葉県までの6県の全国の水産物関連のシェア(震災前)は、サンマ4割、サバ4割、養殖カキ3割、養殖ワカメ8割となっています。 水産関係の被害額は1兆円を超えています。被災地域の水産業の早期復興は、東北の皆さまの生活基盤の確保のみならず、国民に対する水産物の安定供給を確保する上でも喫緊の課題です。 ◆風評被害の払拭を急げ! また、東北の水産業の復興に向けては、マスコミのみならず、近隣諸国による風評被害の払拭も急務です。 韓国は先月、福島原発から太平洋に汚染水が流出した可能性があることを受け、日本の水産物の禁輸措置を拡大しました。 禁輸措置がとられたのは、福島県、茨城県、群馬県、宮城県、岩手県、栃木県、千葉県、青森県の8県です(この中で群馬県と栃木県は海に面してさえいません)。 しかし、日本の水産物は国際基準に基づいて厳格に安全管理されており、韓国の禁輸措置には全く科学的根拠が無く、国際的に風評被害を拡大する結果となっています。 こうした韓国の悪質極まりない措置に対し、日本政府が世界貿易機関(WTO)に介入を要請したのは当然のことです。(10/8 AFP「韓国の日本産水産物禁輸、WTOに介入要請」) 世界保健機関(WHO)では、飲料水の中に含まれる放射性セシウムの基準値を10ベクレルとしていますが、福島沿岸で最も濃度が高い地点でさえ、基準値の100分の1以下に過ぎません。(9/26 リバティ「汚染水が漏れても問題なし」⇒http://the-liberty.com/article.php?pageId=2&item_id=6702&) 政府は韓国政府に対する抗議姿勢を強めると共に、東北水産業の復興を遅らせている風評被害の払拭を急ぐべきです。 ◆漁業への企業参入緩和で漁業のイノベーションを! また、東日本大震災の復興策として政府が認めた「水産業復興特区」に基づき、9月1日、宮城県は同県石巻市の民間企業に漁業権を与えました。(8/30 産経「宮城県、企業に初の漁業権 復興目指す『水産特区』」) 民間企業が漁業権を持つのは全国で初めてで、漁業再生へ民間投資を呼び込むことが狙いです。 漁業権は漁協に優先的に与えられ、各地で事実上の独占が続いてきたため、企業参入に対しては、漁協の猛烈な反対が見られます。 しかし、高額な漁船や養殖施設、漁具等を失った漁民が漁を続けるためには、従来の「一匹狼」型の就業体制では難しいため、企業参入や協業化を進めることも大切です。 企業の漁業への参画は、船や施設の復旧費用の軽減、労働負担の軽減、収益の効率化・安定化、計画的漁獲による価格調整等のメリット等をもたらします。 また、企業参入によって、漁獲から加工、流通までを手がける「六次産業化」等を進めることで、地元の女性や高齢者の雇用も増えます。 雇用の確保こそ、東北復興の鍵です。政府や自治体は、企業の漁業介入等に対する不安や理解不足を解消すべく、丁寧に漁港の皆様に説明を続けるべきです。 更には、陸上で真水を使って海水魚の養殖を行うことができる「好適環境水」の技術等を活用し、東北の荒地に、企業の資本と技術を駆使した「魚工場」を作れば、東北産・福島産の安全な魚を効率的に出荷することができます。 東北の水産業の復興は必ず可能です。それは日本漁業のイノベーションの契機でもあり、更には、食料自給を飛躍的に高めていく道でもあるのです。(文責・政務調査会 佐々木 勝浩) TPP交渉の方向性 2013.10.11 ◆なぜ聖域の関税撤廃論が出てきたのか インドネシアバリ島のヌサドゥアで行われていたTPP(環太平洋経済連携協定)の閣僚会合が閉幕しました。 10月8日から首脳会合が始まり、参加12カ国による本格的な交渉が継続しています。 今回、最も注目するべきは、自民党のTPP対策委員長の西川公也氏が党内で「聖域」と呼ばれているコメや麦などの重要5品目の関税撤廃の可能性をほのめかしたことです。 当然の如く、JAなどの農業団体からは反発が起きています。 全国農業共同組合(JA全中)は、「586品目すべてが聖域だ。一歩も譲れない」と強固な姿勢を示しています(サンケイビジネスアイ10月9日)。 その意味では、農業団体を支持母体に持つ自民党議員としては勇気ある発言でした。理由は次の通りです。 WTO(世界貿易機構)のルールであるGATT第24条によれば、実質的にすべての貿易について関税を撤廃することが明記されています。 例えば、アメリカ、カナダ、メキシコの間で締結されているNAFTA(北米自由貿易協定)では、98%以上の関税撤廃を実現しました。 EU内の自由貿易協定でも97%と高い達成率を誇っており、ある意味国際的な「相場」になっているとも言われています(渡邊頼純著『TPP参加という決断』参照)。 これに対して、日本がこれまで結んだ経済連携協定(EPA)は12件ですが、達成率は最大でも88%と、90%を下回っています。 最大の理由は農産物の関税撤廃が進まず、「聖域」を多く抱えているからです。 つまり、西川TPP対策委員長の発言は、WTOの精神と国際的な流れからみても極めて常識的です。 また、内閣府の西村康稔副大臣も「(ほかの参加国から達成率が)低いと言われているのは事実だ」と言及し、いよいよ日本最大の既得権益とも呼ばれるJAにメスが入る可能性が出てきたわけです。 東京大学の著名な農業学者である本間正義氏は、「WTOがそうであるように、出来るだけ農業も他分野と同等の扱いの下に置こうとすることが望ましい」とし、消費者の犠牲のもとに成り立つ農業政策の見直しを主張しています(馬田啓一ほか著『日本通商政策論』第10章の本間教授の論文参照)。 結局、JAなどのTPP大反対をしている団体は、既得権益を守るための圧力団体となっており、消費者の利益に対する配慮が少ないと言えます。 幸福実現党も主張している通り、TPP参加によってメスが入ることで、農業分野にも一定の競争力が持ち込まれ、安くて良質な農産物が供給されるか輸出商品となる道もあり得るのです。 もし、それでも保護を必要とするならば、WTOでも認められているセーフガードを適用するか、政府からの「直接支払制度」と呼ばれる財政補償でリスクを緩和する方法があります。 ◆見過ごされている論点 実は、TPPやFTAで見過ごされている論点があります。 それは、交渉期間の猶予が認められているということです。 GATT24条では、関税の撤廃に対して10年間の猶予が認められています。米豪FTAの牛肉関税削減では18年の歳月がかかりました。 チリやニュージーランドでは、小麦や繊維などの関税は10年かけて段階的に撤廃しています。 言い換えれば、TPPの交渉妥結によって関税撤廃が決定されても、すぐに相手国から集中豪雨のように輸入品が入ってくるわけではないのです。 その間に構造改革もできれば、補償措置についての議論も深めることができるのです。 ◆TPP交渉は農業だけではない 実際、日本では議論の的になるのは農業ですが、TPPは衛生植物検疫(食の安全に関わることや動植物の病気に関するルール)、政府調達、原産地規制など合わせて21分野と広範囲に渡っています。 サービス分野にも広がっていることを考慮すれば、農業問題だけを取り上げることは公平性を欠きます。 上述のように、経済連携協定を12件締結している日本にとって、投資家が守られるISDSと呼ばれる投資家対国家の紛争解決手段が存在することは極めてありがたいものです。 海外ビジネスには、相手国の政変や経済状況の悪化、突然の資産の凍結や没収というリスクがつきまといます。 そうである以上、法律によって守られるということは企業の海外展開のリスクを最小限に抑えるメリットもあるのです。 ◆TPP交渉と同時に進めたい国内の構造改革 TPP交渉を通じて、日本が自由、公平性、透明性を順守することとが一層定着したならば、貿易と投資による成長は加速するでしょう。 そして、国内産業にもダイナミックな構造調整が起きてくれば、競争力を通じて効率性が高まり、日本がもう一段発展する可能性が高まります。 「聖域」をいつまでも固定化してはいけません。その意味で、TPP交渉団にはぜひとも頑張って欲しいと思います。(文責・幸福実現党静岡県本部 幹事長 中野雄太) 国民全員でリニア新幹線の早期開通を目指そう!! 2013.10.07 ◆リニア中央新幹線の概要 2014年、リニア中央新幹線は遂に着工を迎えます。 リニア中央新幹線は東京(品川)~大阪(新大阪)間を結ぶ区間で建設予定で、最高時速は505km、総建設費は9兆300億円のビッグプロジェクトです。 事業主体のJR東海によると、全線の開通予定日は2045年で、今から30年以上も先の開通予定になっています。 しかし、2027年に東京~名古屋間で先に開通する予定になっており、私たちの目の前に現れるのは決して遠い未来の事ではないのです。 ◆リニアが変える時短な未来 リニア中央新幹線が開通すると東京~名古屋間は40分、東京~大阪間は67分で移動できる未来がきます。 現在の新幹線のぞみの最高時速でも東京~名古屋間は96分、東京~新大阪間は145分なので、これまでの半分以下の時間で移動できるようになります。 また、嬉しいことに、リニア中央新幹線の運賃は、現在の東海道新幹線とそれほど変わらないと予測されています。 価格は、現在の運賃の1割増し程度になる予定で、東京~名古屋間で11500円程度、東京~大阪間で15000円程度となっています。 つまり、リニア中央新幹線が開通すれば、現在と同じような費用で、現在の半分以下の時間で東京~名古屋、大阪を移動できる未来がやってくるのです。 ◆リニア開通による経済効果 リニアの開通は、時短効果によって都市と都市を統合し、巨大な都市圏の形成をうながします。 リニア中央新幹線は、それぞれに存在していた東京圏の3562万人、名古屋圏の1134万人、関西圏の1989万人、その他の中間駅圏も統合し、約7000万人の巨大都市圏を日本に誕生させることになります。 これは大きなビジネスチャンスであり、多くの国内外企業にとっても魅力的なものです。また、この巨大都市圏と他の地域の交通インフラの更なる充実によって、この経済効果を日本全体の経済活性化へとつなげることも十分可能です。 三菱UFJリサーチ&コンサルティングのレポートによると、東京~名古屋間の開通による総便益は約10.7兆円、東京~大阪間では約16.8兆円と予測されています。 これは、スカイツリー開業による経済効果のそれぞれ15倍、32倍以上になります。 また、リニア開通によって高い経済効果を発生させると予測されている地域は、東京~名古屋開通で14都府県、東京~大阪開通で21都府県に上ります。 リニア開通による経済効果が大変大きなものであると言えるとともに、東京~大阪間での全面開通を果たすことが日本全体の経済活性化にとって重要であることは一目瞭然です。 ◆東京~大阪間の早期開通にむけて 実は東京~大阪間の早期開通は事業主体のJR東海が望んでいることでもあります。 開通から来年で50年を迎える東海道新幹線は、橋梁やトンネルの老朽化による大規模な改修工事を行う必要性に迫られています。 一日300本以上、40万人が利用している東海道新幹線を止めることは日本の大動脈を止めることになり、また年間1兆円の売り上げを誇る東海道新幹線を止めることは、JR東海にとっても大きな危機 となります。 したがって、JR東海としてもバイバスとしてのリニア新幹線開通は喫緊の課題なのです。 しかし、国や地方から資金的な支援を受ければ、建設計画を国が握り、地方からも様々な要望を受けることになり、開通までに時間がかかってしまうことから、JR東海は路線や駅も全て自社資金で建設することにしたのです。 そのため、資金的な限界から東京〜名古屋を先に開通させ、利益を上げてから後に、大阪までを開通させるという計画になっています。 JR東海としても、建設計画や運営はあくまでJR東海がにぎり、早期に実現可能であれば、従来の新幹線の建設と同様に公共工事方式でも、官民ファンドによる資金調達方法でも異論はないのではないでしょうか。 2020年に東京五輪開催が決定し、日本が世界から注目される中で、世界にはない超高速鉄道で本州を1つの大きな都市圏にすることのインパクトははかり知れず、国力復活の起爆剤になる可能性は大きいのです。 1964年の東京五輪直前に開通した東海道新幹線は、着工から5年半で約520kmを結びました。 JR東海の金子慎副社長によると、品川、名古屋のターミナル駅や、長さが約25キロに及ぶ南アルプスの山岳トンネルは「10年以上かかる大工事で、急いでできるわけではない」と、半ばあきらめムードなのですが、2020年の東京五輪にむけて、もっと積極的に官民が一体となってこのプロジェクトをすすめて欲しいというのが国民の願いだと思います。 ともあれ、東京五輪という稀有なるチャンスに向けて、日本全体で明るい未来ビジョンをもっと大胆に描き、それに向けて努力することで、未来が開けるでしょう。(文責・HS政経塾3期生 和田みな) 法人税の大幅減税で企業を元気に。家計を豊かに。 2013.10.05 ◆消費増税を受け入れる経済界のトップたち 消費増税が決定され、GDPの約6割を占める個人消費の冷え込みが予想されていますが、注目されるのは経済界の対応であります。 経済界のトップたちは意外にも、安倍首相の消費増税への決断を冷静に、好意的に受け止めていると報道されています。 経団連の米倉弘昌会長は「大変な英断だ」と強調し、安倍首相の判断を持ち上げています。 また経済同友会の長谷川閑史(やすちか)代表幹事も、「予定通りに(増税を)やることが大事だ」と述べ、消費増税への賛意を表しております。 ◆消費増税で実際は苦しい経営の現場 しかしながら、実際の企業経営の現場においては、消費増税による消費冷え込みへの対応策に追われているのが実情です。 トヨタ自動車では、消費増税前の駆け込み需要はあるものの、それ以降の一層の消費冷え込みの影響を予測し、2014年度の国内生産台数を前年度比約1割減の300万台とする見通しを主要取引先に伝えています。 こうした消費増税による大企業の対応で、更に苦しくなるのは下請企業や中小企業であります。 既に自動車部品メーカーなどでは、来年の国内の消費不況を見越して、輸出比率を増やし、海外に活路を見出そうとしている傾向にあります。 また、ある中小企業の経営者は「中小企業は3%の利益を出すのも闘い。油断すれば利益は吹っ飛ぶ。」と指摘しています。 倒産予備軍は6万社とも、30万社とも言われておりますが、昨今の脱原発と円安基調による電気代の高騰に加え、消費増税によってかかってくる更に重い税負担を強いられることで、日本の企業経営を取り巻く環境はシビアになってきているのです。 ◆世界的に見ても高すぎる法人税 そんな中、産業界から早期の実現を求められる声として大きいものが、政府が「今後速やかに検討を開始する」として事実上先送りした法人実効税率の引き下げであります。 「日本の法人実効税率は30%半ばで主要国と比べてまだ高い。早急に改善してほしい」(富士フイルムホールディングスの古森重隆会長)とあるように、日本の法人税は主要国でも最も高いレベルにあります。 実際に、世界の法人税率の平均は25%となっており、日本と比較すると10%以上も低い設定となっております。 EUでは、ここ10年間、企業誘致や自国企業の引き留めを目的に激烈な競争が行われ、この間に平均法人税率は全体で10%も引き下がっています。 またアジア諸国を見ても、シンガポール17%、韓国24.2%、中国25%など、安い法人税率によって国内産業の育成と外資誘致を図っています。 日本と同様に高いと言われてきたアメリカにおいても、今年に入ってオバマ大統領が現行の35%から28%程度への引き下げを提案しています。 このように日本の高すぎる法人税が、国内企業の海外流出、海外企業の日本敬遠の流れを起こし、国内経済の空洞化を誘発しかねないのです。 ◆高くて複雑な企業税制が経営者の「時間」と「ヤル気」を削いでいる もう一つの弊害は、法人税を中心とした複雑な企業税務が経営幹部の「時間泥棒」となっていることです。 つまり、直接的な納税コストだけでなく、税務全般に関わる時間的なコスト、また金銭的なコスト(納税経費、人件費など)などが実質的な企業の負担になるということです。 具体的に、税務担当者に「負担に感じている項目」をアンケートした結果をみると、「会計基準と法人税法との差異に関する申告調整」や「法人税申告書の添付書類」など、法人税にまつわる項目に対して重い負担感を感じていることが分かります。 また「2011年度の納税(法人)のしやすさランキング(プライスウォーターハウス調べ)」では、日本は先進諸国でも最下位に近い112位であり、申告納税等に要する時間は355時間/年を要し、実に1カ月以上も申告納税業務に追われるという計算となっています。 特に、日本の99%を占める中小企業において、納税業務の中心となるのは、まぎれもない経営者であります。 結局経営者が複雑な企業税制の間隙をぬい、高すぎる法人税から逃れるために如何に節税対策を行うかということに1カ月以上もの時間が割かれることになるのです。 その結果、高すぎる法人税が不正直な申告を企業に強い、更に中小企業の営業の要となるべき経営者が長期間税務に忙殺されることで経済全体に大きな潜在的売り上げ損失を生み出し、法人税収を悪化させていると考えられます。 ◆賃金アップを図りたければ、法人税を大幅に減税せよ! 実際に、安倍首相も消費増税と同時に、法人税の引き下げを図りたかったようですが、政権内外からの反発によって断念した経緯があります。 財務省は巧妙な交渉術で、復興特別法人税の廃止だけで済ませ、安倍首相に法人税実効税率の引き下げをあきらめさせています。 また政権与党である公明党山口代表も「消費税で負担を求め、法人の負担だけ軽くして、国民の理解を得るのは難しい」(20日)と記者団に述べるなど、法人税の減税に後ろ向きでした。 しかしながら、消費増税を行いながら、企業への賃金アップを求めるのはまさに大きな矛盾であります。企業への賃金アップを促すならば、企業経営を劇的に楽にさせる法人税の大幅減税に踏み込むべきなのです。 幸福実現党は、消費増税にもめげることなく、「安い税金」の実現に邁進して参ります。安倍首相には、勇気をもって法人税減税を訴えて頂きたいと切に願います。(文責:HS政経塾1期生 城取良太) 増税と経済成長は両立しない 2013.10.02 ◆安倍首相が消費増税を決断 安倍晋三総理は、2014年4月に消費税を8%へと引き上げることを正式に決定しました。10月2日各紙朝刊はこの話題でもちきりです。 2015年の10%への引き上げは未定となっていますが、財界の代表である経団連の米倉弘昌会長は、「大変な英断だ。高く評価する」と歓迎の意を示しました。 10月2日付のフジサンケイビジネスアイには、10人のエコノミストの評価と成長予測が掲載されています。 14年度の成長率は、最大で2%弱、最小で0%という結果が出ており、増税を緩和する経済対策を打ち出している点を評価している意見が多く見られました。 確かに、低所得者への給付金や復興特別法人税を2013年度末に前倒しで廃止、5兆円規模の補正予算を組んだことで景気減速効果を和らげることは事実です。 問題は、2014年4月以降の駆け込み需要の反動をどうするのかになります。 ◆一層重要となる金融政策と財政政策 増税は、消費マインドを悪化させます。日本のエコノミストや経済学者は、増税による景気への効果を低く見積もっていますが、実体経済はそれほど甘くありません。 景気を底上するのは困難ですが、下げるのは極めて簡単です。加えて、景気悪化のスピードは極めて早いことにも注意が必要です。 さすれば、どうしても日銀の「異次元緩和」、そして財政出動を考えざるを得ません。 2012年末以降、日銀の金融緩和によって円安傾向にある日本経済。輸出による景気回復効果は出始めています。 ただ、アメリカ政府機関の一部閉鎖に見られるように、海外の需要低下リスクは常につきまといます。たとえ円安基調でも、肝心の外需が弱くなれば景気回復は止まります。 また、国内では駆け込み需要の反動が出る2014年以降に急激に景気が冷え込む可能性が高いのです。日銀にはまだまだ頑張って頂かなくてはなりません。 本来、日銀の金融緩和の影響が実体経済に出てくるには、金融機関から中小零細企業への貸出が増えてこなければなりません。 国債の運用で収益を上げるので精一杯の金融機関が、リスクをとって貸出を増やすことは考えられない以上、景気の回復がどうしても必要になります(だからこそ、幸福実現党は消費税の増税を中止し、景気回復に全力投球することを提唱し続けてきた)。 今回は、景気回復までいくのは難しいかもしれませんが、市場に資金が流れるための最低限の流動性を確保し、景気腰折れを未然に防ぐ意味で金融緩和は役に立つでしょう。その意味で、「出口戦略」としての性急な利上げを控えるべきです。 なお、景気の下支えとして補正予算が5兆円程度組まれる予定です。5兆円という数字は、3%ポイント分の税収を補う程度のものです。 言い換えれば、5兆円分の税収を公共投資に使うということであり、各新聞社が大きな見出しをつけている財政再建にはならないことを見抜く必要があります。 つまり、右から左に流れる以上、財政再建にはならないのです。経済学では、均衡財政乗数という考え方があります。 つまり、5兆円の増税をして5兆円公共投資に使えば、5兆円GDPが増えるというわけです(つまり、乗数は1ということ)。 なぜこの論点を持ってきたかというと、「均衡財政乗数の原則に従えば、増税分を公共投資に使えば問題ない」と言いたいわけです。 ただし、この政策はアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものであり、実体経済に及ぼす影響は極めて不明確です。 ましてや、近年では財政乗数そのものが低下傾向にあるため、理論通りにいく保証はどこにもありません(同様の主張は、高橋洋一嘉悦大学教授もしている)。 要するに、均衡財政乗数政策が疑わしいものであるならば、景気の下支えとしては失敗するリスクが高いと言わざるを得ません。 そうなると、増税後も、金融政策が重要となるのは間違いないでしょう(実際、付加価値税増税をしたイギリスが増税緩和策として採ったのが金融緩和だった)。 TPPの交渉も始まりました。東京五輪招致も決定しているので、日本経済にプラスの要素はまだあります。 現時点では、必要なマクロ経済政策とTPPなどの成長政策を通じて増税の悪影響を最小限にいくしかありません。 ◆ストップ!増税天国 最後に一点、触れておくべき追加論点を述べます。 現在、試案段階ではありますが、死亡消費税や教育目的税が検討されています。 既に、国と地方を合わせて70近くの税金があり、消費税増税が決定されています。 政府がこれ以上新しい税金を作らないように、納税者である国民の厳しいチェックが必要となります。 これを怠ると、日本は「増税天国」となり、国民の自由が奪われていきます。 逆に言えば、財務省の絶対権力が強くなるということです。⇒参考論点:「財務省の絶対権力化を許してはならない」⇒http://hrp-newsfile.jp/2012/457/ 増税が話題になっている今だからこそ、主権者である国民は、「納税者としての目」を開くべきです。 増税から減税を実現する戦いは、まだまだ続きます。落胆している暇はありません。(文責・幸福実現党静岡県本部幹事長 中野雄太) 安倍首相、財務省に屈服「消費税増税」を決断! 2013.10.01 ◆安倍首相「消費増税」を決断! 昨日10月1日、安倍首相は会見において消費税を予定通り来年4月から5%から8%に増税すると発表しました。その姿は残念ながら財務省の意向に屈服した姿そのものに見えました。 安倍首相は、アベノミクスの第一の矢、大胆な金融緩和政策の策定において日銀官僚とは戦ったと思います。 引続き、本丸財務官僚と戦い、消費増税の中止を英断する、これが本来の志であったと考えます。 なぜなら、安倍首相の消費増税を決断するに至る発言の経緯を検証するならば、首相こそ、消費増税が安倍政権の悲願「デフレ脱却」にとって最大の障害物と認識していた事が伺えるからです。 「景気の腰折れを防ぐ」ためにあの手この手で対策を講ずるということは、消費増税により景気が腰折れると認識しているからに他なりません。 昨日の首相会見の冒頭でも「増税により消費は落ち込み、日本経済はデフレと景気低迷の深い谷へと逆戻りしてしまうのではないか、結局、財政規律も社会保障の安定も悪い方向へといきはしまいが、最後の最後まで考え抜きました。」と正直な思いを吐露しました。 その通り悪い方向に行く可能性が高いのです。 ◆経済再生と財政健全化は両立できるのか 首相の悲願である「デフレ脱却」をゴールとして政策を立てるとしたら、インフレ目標の達成に向けて、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を推し進める、すなわちアベノミクスの3本の矢を推し進めればよかったのです。 インフレ目標が達成される過程でGDPの名目成長率が上がれば税収は間違いなく増えます。仮に名目成長率が3%増えれば、税収は6~9%程度増えると言われています。(税収弾性値2~3と仮定:この値を政府が不当に低く見積もっていることをHRPニュースファイルで中野雄太氏が指摘しています。→9/25「増税するか否かを決定するには、日銀短観は不十分な経済指標」) デフレ脱却というゴールに対して、障害となる消費増税はあまりに異質です。何もしなければ日本経済はよい方向に向かっていくのです。 デフレを脱却し、経済成長していく中に、賃金も上がり、税収も増え、社会保障の安定化、財政健全化も実現していく道があります。 財務省に屈服せざるを得なかった首相は、自らを説得するかのように「経済再生と財政健全化は両立できる。」と言い放ちました。これは「景気回復と増税は両立できる」という意味です。 ここ二十年の日本の財政を振り返っただけでも、その両立は困難です。そもそも矛盾しています。 結局、財務省の意向である増税ありきだったのです。 財務省は、東日本大震災直後の復興増税に引き続き、社会保障、財政健全化という二枚カードを利用しながら消費増税を実現したのです。二連勝といったところでしょう。 ◆今後も度重なる増税圧力を阻止 かつて、幸福実現党大川隆法総裁は「3.11の大震災で無力感に打ちひしがれ、思考力を麻痺させられている従順な国民の良心にだまし打ちをかけ、長期増税(復興増税)をおしつけるなど、地獄の悪魔も尻尾を巻いて逃げ出す所業」と財務省を断罪しました。(大川隆法著「もしケインズなら日本経済をどうするか」まえがき) 今回の増税に関しても、大川総裁は、9月22日の『戦後教育の大転換』という講演会で「財務省の判断が正しかったかどうか、これからウォッチさせていただこうと考えております」と述べております。 私たち幸福実現党にとって、今回の消費増税で日本経済に大きな負荷がかけられたことは痛恨の極みです。しかしながら、私たちは、それでも日本の発展のために「次善の策」を前向きに訴えてまいります。 今後も予想される度重なる増税圧力を阻止し、「小さな政府、安い税金」を目指し、国民の幸福を実現して参ります。(文責:岐阜県本部政調会長 加納有輝彦) 消費増税は「国家社会主義」への道 2013.09.27 ◆財務官僚の悲願である消費増税 安倍首相が消費増税の是非を決断する10月1日が近づいてきました。 新聞では「安倍総理が増税を決断」の見出しが日々続いていますが、安倍首相や菅官房長官は、消費増税を決断したことを全く認めていません。 消費増税に向けてのマスコミの「安倍包囲網」は大変なもので、結果として、多くの国民も「増税やむなし」と感じているようです。 財務省は「海外と比べて、日本の消費税率がまだ低い」ということをPRし、「増税は当たり前」と言い続けています。 しかし、実は、国税収入全体に占める消費税の割合は欧州諸国と変わりません。日本の消費税が網羅的に課税されているのに対し、欧州各国の付加価値税は、食料品や衣料品などが軽減税率や免税になっているためです。 これ以上、増税すれば、日本人の消費増税の負担感は、欧米を上回るものとなるでしょう。 ある意味、今回の消費増税は「社会保障費」という大義名分があるため、投票率の高いシニア層に対して大きな説得力を持っているようです。 しかしながら、復興増税が税務署の改修費用等に流用されていることからも明らかなように、消費増税分が社会保障費に充当されるかは全くあてになりません。 ◆国家社会主義への道としての「マイナンバー法」 5月には、国会でいわゆる「マイナンバー」法案が成立し、2016年より施行されることになりました。 「マイナンバー」制度は税金・社会保障・パスポート・運転免許等の各種番号を一元化することを目的としたものです。 この制度によって行政手続き上、便利になることは間違いありませんが、「国民総背番号制」とも言われるように、個人のお金の出入りから病歴に至るまで、国家が個人情報の全てを一元管理できるようになります。 この制度は「自由を守る」立場からすると大きな脅威であり、手放しに喜べません。 マイナンバー制度によって、膨大な個人情報が国家が管理するようになると、国家は個人のあらゆる行動を把握できるようになり、「国家社会主義」の危険度は間違いなく高まります。 ◆増税の最終着地点は「自由の喪失」 また、今回の消費増税にあわせて、低所得者にたいして「給付金」を支給するという報道がありました。 それ以外にも消費増税に併せて、既に各種の業者に対して、補助金の支給が始まっています。 これは、公明党が推進した「地域振興券」、民主党政権時代の「子供手当」を彷彿とさせる政策でありますが、これこそ官僚が望んでいる政策であり、彼らが目指している「国家が国民を養う(国民が国家に依存する)」ようになる国家社会主義政策です。 そして、消費増税の結果、不況になったとしても、官僚の論理から言うと「これこそ、自分たちの出番」ということで、新たに不況対策が必要になってくるので、官僚にとって非常に望ましい税制であるのです。 「官主主義」の最終着地点は、中国や北朝鮮と同じ「自由の喪失」だと言えます。 ◆世界のリーダー、日本の繁栄のために消費増税を中止せよ! 私たち幸福実現党は、立党以来、一貫して消費増税に反対して参りました。 そして、税収を増やす必要であるならば、増税ではなく、経済成長を目指すべきだと訴えて参りました。 「失われた20年」と言われていますが、実際にこの20年間、名目GDPは低迷しており、税収も増えていません。 もし、この20年、2%程度の成長が続いていたならば、現在は既に700兆円を超える名目GDPになっていたはずです。 そうしたら、消費増税の議論などはほとんどなかったでしょう。 今からでも遅くはありません! 幸福実現党は、消費増税を中止し、さらなる大胆な金融緩和、インフラ整備などの政策を進めることで、3%以上の成長は十分可能だと考えています。 2020年の東京五輪の開催も決定しました。日本が世界のリーダーになるためには、更なる経済成長が必要です。 そのために、国家社会主義への道を開く消費増税を認めてはなりません。 10月1日には安倍首相による「増税中止」の英断により、さらなる繁栄への道を進めることを強く求めるものです。(文責・小鮒将人) 増税するか否かを決定するには、日銀短観は不十分な経済指標 2013.09.25 2014年4月に消費税増税がされるか否かの最終段階に入りました。 10月1日の日銀短観(正式名称は、全国企業短期経済観測調査。全国1万企業を対象に3ヶ月に一度行われている)と呼ばれる経済指標を最終判断にすることを明言している安倍首相ですが、最終的にどうなるかはまだ分かりません。 ◆財務省になびく経済学者たち 首相の判断が近づくにつれ、新聞や経済雑誌などでの議論が白熱を帯びてきました。 日本のシンクタンクと呼ばれるエコノミストには『消費税増税が国を救う』(大和証券チーフエコノミスト熊谷亮丸氏)という本まで出して増税を正当化する人もいます。 熊谷氏のような論調は、銀行系や証券系のエコノミストには多く、財政再建と社会保障の財源確保から消費税増税を正当化します。 熊谷氏によれば、現在の年金の基礎部分も税方式にすることを提案しており、将来的には20%くらいまで引き上げる必要性を説いています。 財務省系の経済学者では、東京大学の井堀利宏教授が有名です。同教授の主張によれば、社会保障の財源確保のために消費税増税をしても無駄だと主張。なぜなら、右から左へお金が流れるだけで問題の解決にはならないとします。 ただ、社会保障の目的税化には反対していますが、15%への段階的引き上げが望ましいとします。 実は、消費税15%はIMF(国際通貨基金)からも出されています。現在の副専務理事の篠原尚之氏は元財務官僚だということも大いに関係があります。 そして、財務省からは何十人もIMFへ出向しているのが現状であり、IMFには財務省の強い意向が働いています。 幸いにも、ラガルド専務理事とチーフエコノミストのO・ブランシャール教授が財政再建に対して慎重な姿勢をとっているとは言え、財務省の増税推進は国際機関にまで及んでいることには留意しておくべきでしょう。 ◆景気が良くても悪くても増税 要するに、財務省の意向は簡単なのです。彼らには増税しかありません。 元財務官僚の高橋洋一嘉悦大学教授が指摘している通り、財務省は「あの手この手」で増税を正当化するのです。 「日銀短観が示した通り、景気は回復した。だから財政再建をするべきだ」と言うこともできれば、「たとえデフレ不況であっても、日本は世界最悪の債務水準だ。ギリシャのようにならないためにも、増税をしなければならない」「少子高齢化だから、消費税を増税して社会保障を充実すればお年寄りが安心してお金を使ってくれる」など、いくらでも理由はつけられるからです。 極めつけは、税収弾性値にケチをつけていることです。嘉悦大学の高橋洋一教授は、過去10年の日本の平均税収弾性値は3としています。 言い換えれば、GDPが1%上昇すれば、税収は3%上がるということです。一般会計での税収が40兆円だとすれば、1.2兆円税収が増える計算です。 もし、幸福実現党が言うように、最低でも4%の経済成長が実現すれば、税収は4.8兆円に上昇することになります。 経済成長をすれば、増税が不要だということはここからも導けます。 しかしながら、法政大学の小黒一正教授を筆頭に3という数字は高すぎ、少なくとも1程度だという意見が財務省をはじめとした政府側のエコノミストから出ています。 技術的な問題点は別にしても、税収弾性値を低くしておけば、増税をしても景気への影響力はないと言いたいわけです。 小黒教授の研究書や論文は、玄人好みの内容で説得力があるように見えますが、日本の成長を過小評価していること。財政破綻のリスクを過大評価している点に弱点があります。 つまり、彼の依拠するマクロ計量モデルの設定がそのようになっている以上、財政破綻の結末が出てきてもおかしくはないというわけです(『2020年、日本が破綻する日』ほか参照)。 ◆日銀短観では不十分首相は増税中止の決断をするべき 上述のように、日本の経済学者は、増税による景気への悪影響を過小評価し過ぎています。財政破綻や財政規律を懸念する合理性はあるにせよ、現実経済の重要な事実を見落としているのではないでしょうか。 例えば、日銀短観は、確かに景気の動向を示す指標ではありますが、増税を決定する経済指標としては不十分です。 本来ならば、鉱工業生産指数や住宅着工指数、失業率、有効求人倍率などの指標が上向かない限り本格的に景気が良くなったとは言えません。 これらの指標は左から右へ行くほど、効果が出るのに時間がかかるのです。 つまり、アベノミクスを評価するのは時期尚早であること。もう少し、景気が回復するには時間がかかるとみるべきです。 増税は成長の足かせとなり、税収減と失業率の高騰を招くことになるでしょう。 日本税制改革協議会(JTR:内山優会長)のご協力のもと、9月18日には、消費税増税に反対する14万人の納税者の声を首相に届けました。 東京をはじめとした主要都市でもデモが開催されました。今でも全国のどこかで党員が消費税増税を中止し、本格的な経済成長を目指すために活動をしています。 幸福実現党は、最後の最後まで諦めず、首相の勇断を引き出すために戦い続けます。(文責・幸福実現党静岡県本部幹事長 中野 雄太) すべてを表示する « Previous 1 … 61 62 63 64 65 … 78 Next »