Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 戦後70周年――戦後レジームからの脱却の秋(とき) 2015.03.08 文/幸福実現党・岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆ホロコーストとしての「南京大虐殺」 昨年、12月13日、初の国家哀悼日の式典に参列した中国習近平国家主席は「南京大虐殺の事実を否定しようとしても、30万の犠牲者と13億の中国人民、平和と正義を愛する世界の人々が許さない」などと、事件の犠牲者が30万人に上るとの中国側の立場に改めて言及しました。(朝日12/13) また李克強首相は、今月5日開幕した全人代での政府活動報告で、今年が抗日戦争勝利から70年にあたることに触れ、「反ファシズム戦争と抗日戦争勝利の70周年を記念する関連行事を催す」と表明しました。 抗日戦勝記念日の9月3日頃に北京で軍事パレードを実施する見通しです。 この文脈によれば、日本はファシズム国家であり、「南京大虐殺」は、ナチスによるユダヤ人大虐殺(ホロコースト)と同じ歴史的事実であり、これを否定することは、ホロコーストを否定する「歴史修正主義」と同じであり、戦後秩序に対する挑戦、すなわち許されざる大罪であるということになります。 「南京大虐殺」をナチスのホロコースト並みの人道上の罪に仕立て上げ、日本を憲法9条の鎖でしばりあげておくことが、現在の中国の国家戦略であることは明らかであります。(幸福実現党は、南京大虐殺はなかったとする立場です。) これはひとり中国の立場でなく、英米にも見られる立場であると言えます。 ◆海外における皇太子殿下の記者会見報道 本年2月23日の皇太子様の55歳の誕生日に先立ち行われた記者会見において、皇太子さまが戦争の記憶が薄れつつあることに触れ、「謙虚に過去を振り返るとともに、戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に、悲惨な体験や日本がたどった歴史が正しく伝えられていくことが大切であると考えています」と述べました。 この会見は、海外において以下のように報道されました。 英ガーディアン紙は、「皇太子、日本は第二次世界大戦の歴史を書き改めてはいけないと述べる」と見出しを付け、副題を「皇太子、戦争での日本の行為を正しく記憶することが重要だとの異例の発言。右翼たちが従軍慰安婦の問題を矮小化しようとする中で」としています。 Japanese crown prince says country must not rewrite history of WW2(The Guardian 2/23) http://www.theguardian.com/world/2015/feb/23/japanese-crown-prince-says-country-must-not-rewrite-history-of-ww2 同紙は、特別に反応しなかった日本の新聞を尻目に、ツイッター等ソーシャルメディアで飛び交った反応を紹介し、殿下の穏やかな口調ながら徹底した意思の表明は、従軍慰安婦問題などを重要視しない右翼主義者たちの中心にいる安倍晋三首相への批判とも受け取られた、と伝えているのです。 BBCも同様の文脈で報道し、最近の安倍政権の動きに加え、日本の歴史教科書は、日本の戦争時の残虐行為をごまかしていると長年批判を受けていると報じています。 Japan’s Crown Prince Naruhito urges ‘correct’ war history(BBC NEWS ASIA 2/23) http://www.bbc.com/news/world-asia-31585492 ◆歴史認識包囲網の中で 海外メディアが、特に反応しなかった日本の新聞報道ではなく、日本のネットユーザーによる「安倍首相への警告を含んでいるのではないか」などと反応した論議を積極的に紹介していることは、日本の保守勢力を歴史修正主義者と断罪するための意図が働いているとも思えます。 このように、戦後70年の本年、中国を先頭に、いわゆる連合国史観、つまり東京裁判史観による歴史認識包囲網が敷かれつつあります。 幸福実現党は、普遍的観点から先の大戦における日本の使命を正当に再評価する必要があると考えています。 すなわち西欧列強の人種差別による植民地支配から、アジアの同胞を解放するため、そして自国民を帝国主義から、共産主義勢力から護るための聖戦、自衛戦争であったという戦後一貫して抹殺されてきた観点です。 ゆえに、日本の歴史の再評価は、ホロコーストを否定する歴史修正主義などでは断じてありません。いや、一般市民を殲滅した東京大空襲をはじめ、日本各地の大空襲、そして広島、長崎への原爆投下こそがホロコーストでなくてなんでありましょう。 米国に対しても自国の歴史に対し真摯に向き合い、反省をして頂く必要があると考えます。これは決して日米同盟を否定するものではありません。 真実の歴史認識こそ、世界平和、未来創造への第一歩と信じます。 歴史認識を糺す運動の一貫として、幸福実現党は現在、中国による「『南京大虐殺』『従軍慰安婦』のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し日本政府に万全の措置を求める署名」を行っております。 皆様のご協力をよろしくお願いいたします。(3月24必着) 署名用紙 http://info.hr-party.jp/files/2014/06/MpiuQvKg.pdf 【署名送付先】〒107-0052 東京都港区赤坂2-10-8-6F 幸福実現党本部 TEL:03-6441-0754 幸福実現党宣言――今こそ求められる日本人の意識変革 2015.03.06 文/幸福実現党・北海道本部副代表 森山佳則 ◆新しい世界秩序の中の日本の選択 今、世界では、数多くの争いが起き、終結するそぶりは今のところ、見えて参りません。 中東では、「イスラム国」の問題、イランの核開発とイスラエルの問題があります。ロシアとウクライナの対立もあります。 北朝鮮の核開発、中国と周辺地域での領土問題(日本も含まれる)。EUでは債務国問題等ヨーロッパが没落、こうした動きが、21世紀に入って、顕著になってきています。 スーパーパワーを持っていたアメリカが世界の警察をやめると宣言し、世界は多極化に移行しつつあります。 こうした「新しい世界秩序」の中で、日本は、世界の繁栄と平和に対して、どのように貢献するのか、考えていかなければいけません。 日本が「一国平和主義」のままであれば、この世界の流れの中で取り残され、強国からの支配を受け、没落していく可能性が高いところに来ています。 ◆幸福実現党宣言! 幸福実現党大川隆法総裁は、日本が主権国家として自立し、世界のよりよき未来のために、積極的に、能動的に、役割をはたしていく時が到来したと『幸福実現党宣言』の中で訴えています。 〈1〉求められる日本人自身の意識変革 明治維新の時は、日本を先進国入りさせなければ、欧米列強諸国の植民地になることが必定であったため、先人達は、真剣に憂い、国力をつけるべく、必死の努力で新しい時代を拓くために、人生を捧げられたのだと思います。 今、また、そうした時代が来ています。軍事力にものを言わせ隣国の領土も、「核心的利益」として自国の主張を一方的に押しつける中国の存在があることを知らなければいけません。 日本はどう考えるのか。まず、軍事力で脅してくる国から、自分の国を護れるように「憲法改正」しなければいけません。防衛費も自国のことだけで決めるのではなく、相手のあることなので、そこから護りきれる確固とした防衛力にしなければなりません。 〈2〉求められる世界をデザインする力 日本は、世界に目を向け、どのような人々がどのようなことを考え、どのように暮らしているかに強い関心をもち、そして世界各国をも平和に繁栄させていくにはどうしたらいいのかを考えなければいけません。 この日本の「グランドデザイン力」が、今の日本の世論の形成にまったく現れて来ないということが大きな問題です。 国をリードする知識人、マスコミ、政治家、官僚が、そうした見識をしっかりと持ち、世論を正しくリードしていくことができていないと思います。 この国をあげて、世界に関する知識や、日本の立ち位置と方向性を、議論し、世論形成していって初めて、国としての強さが出てくるのだと思います。 〈3〉世界を司る宗教の力 今、日本人が考えなければならないこととして、「信仰」ということがあります。宗教といってもいいでしょう。信仰は、たいへん重要なことです。 古来より、この日本は、天照大神様を信仰し、八百万の神々に護られ発展してきた国であります。世界の国々でも、ほとんどの国が、宗教を大切にしています。 日本では、戦後、占領軍の洗脳教育により、宗教と軍部が一体となって侵略戦争を行った悪魔の国として、宗教に対して悪いイメージが植え付けられましたが、事実はそうではありません。 日本を守るため、また人種差別を撤廃すべくアジアの植民地解放のために戦ったというのが真実です。南京大虐殺も、従軍慰安婦の強制連行も、日本を貶めるためのプロパガンダであることが明らかになってきています。 もういいかげんに、宗教は悪しきものという誤った先入観を捨てて、宗教は素晴らしいものであるという本来の日本の価値観に戻ることが大切です。 日本人の精神性の高さは明治維新以後、世界の国々との交流の中で、明らかになったことですし、その背骨には、宗教心、神仏を敬う心という一本筋が通っていたからです。 武士道精神とも言われますが、そのおおもとには、神や仏への深い信仰心が横たわっておりました。 そうした誇りを取り戻し、高い精神性のもと、世界を耕すような傑出した国になっていく必要があります。それをできるのがこの日本であると思います。 この宗教に対するアレルギーを払拭し、宗教心を持つことは素晴らしいという価値観を日本人が持ち得たとき、世界の平和と繁栄に大きく貢献できる国へと成長していけるのではないかと思います。 この〈1〉~〈3〉に日本人が正面から向き合う時、日本は、世界の繁栄と平和のために「太陽の昇る国、日本」として、世界の人々の希望となっていくことができるでありましょう。 議論進む新安保法制――実効性ある体制づくりを実現しよう 2015.03.05 文/HS政経塾 第1期卒塾生 彦川太志 昨夏の集団的自衛権・限定容認の閣議決定を受け、安保法制の与党協議が進んでいます。 協議の焦点は「船舶検査」「海外派遣」「集団的自衛権行使の手続き」の3点に絞られていますが、それぞれのテーマで、実効的な安保法制を組み立てようとする自民党の足を公明党が引っ張る姿が浮かび上がっています。 北東アジアの安全保障環境が不安定化する中、わが国は一刻も早く実効性ある安保法制を整備していかなければなりません。今回は、与党協議それぞれの論点について考えてみたいと思います。 ◆船舶検査:大量破壊兵器の拡散をとめられない公明党 安保法制協議で議論される「自衛隊による船舶検査」には、二つのケースが想定されています。 一つは、米軍を攻撃する国に向かう船舶の積荷を検査する場合であり、もう一つは「大量破壊兵器」などの拡散を阻止する場合です。 前者は現行の周辺事態法によって北朝鮮が想定されていますが、後者は密輸入によって核兵器などが拡散していく事を阻止する事が想定されていると言えます。 米韓研究所によれば、北朝鮮が今後5年間で核弾頭を100発程度生産できる能力を持っている事が言及されていますが、もし北朝鮮が核弾頭を完成させれば、それを配備するだけでなく、「お金に換える」であろうことも十分想定できます。 北朝鮮製の核弾頭が世界に拡散することになれば、わが国のみの安全にとどまることなく、世界の平和を揺るがす事態となってしまいます。 現行法では、自衛隊が船舶検査を実施する際は、「船舶が登録されている国(旗国)の同意」、もしくは「国連安保理の決議」があった上で、対象となる船舶の「船長の同意」を得なければならないため、実効性について不十分であることが指摘されています。 たとえるならば、「ドライバーの同意」がなければ、警察は飲酒運転の検査ができない、と言っているようなものです。 このような事情があるため、政府は2月27日の与党協議会で、「船長同意の撤廃」を提案したのですが、与党である公明党が「隊員の命にかかわるような衝突が多くなる」として反対しています。与党間の調整難航を前に、政府も「船長同意の撤廃」自体を撤回しようとしています。(産経3/5) 政府には、現状維持に後退することなく、「船長同意の撤廃」を実行し、真にわが国と国際社会の平和を守れる体制を整えていただきたいと思います。 ◆海外での邦人救出活動を制限する「北側三原則」 また、恒久法化をめざす自衛隊の海外派遣に関しては、公明党の北側一雄副代表が「北側三原則」と呼ばれる三つの原則※を受け入れるよう自民党に迫りました。 ※(1)国際法上の正当性、(2)国民の理解と民主的な統制、(3)自衛隊員の安全確保 ここで出された三原則の提示は、基本的に統一地方選対策と見られていますが、自衛隊の海外派遣を「国連安保理の決議」「国会の事前承認」を前提とした上で、海外での活動範囲の広範化を抑制することに目的があるとしています。 この三原則について、政府は「国会の事前承認」については受け入れ、自衛隊の活動範囲については、「受け入国の同意」を前提とする方針のようです。(産経3/3) また、緊急時は「国会の事後承認」を得ることとし、承認が得られなければ「即時撤収」するというルール作りを検討していますが、政府の想定する「海外派遣」の事例には2013年のアルジェリア邦人人質事件や、1997年のペルー大使館人質事件への対応などが含まれています。 こうしたテロ事件に対処する場合、国内の政局に合わせて現地の事態が進んでくれるわけではありません。 仮に事前承認が得られないまま海外に派遣され、事後承認が得られなかったとしても、1ヶ月程度は撤収まで猶予を与えるなど、配慮が必要ではないかと考えます。 ◆集団的自衛権に基づく「防衛出動」も議論 3つ目の争点は、集団的自衛権に基づく「防衛出動」までの手続きをどうするか、という議論です。 政府は新たに出動規定を設ける提案をしましたが、公明党の「派遣が際限なく広がる印象が強い」との反対があったため、既存の枠組みに昨夏の閣議決定を反映した「存立危機事態」を加える方向になっています。(産経3/5) 大事な点として、自衛隊法の「武器等防護」の概念を当てはめて米軍の艦船等を個別に守るケースと違い、「防衛出動」が発令されるということは、自衛隊が組織として動き、「侵略を撃退する」という意味があります。 2年前に小野寺防衛相(当時)が東南アジアを歴訪した際は、中国の海洋進出の脅威に直面する多くの国々から、わが国の防衛力強化を歓迎する声があがりました(中央公論2013/11号)。 他にも、日本に南シナ海防衛を担ってほしいと米政府高官が発言していることからもわかるように、わが国の安保法制改革は、基本的に好意的に受け止められていると言ってよいでしょう。 戦後70周年を迎えるいまこそ、国内で完結した神学論争に終止符を打ち、憲法9条の改正を視野に入れた、アジアの責任ある大国にふさわしい安保法制を打ち立てるときだと考えます。 日本が世界平和のために良き影響力を発揮するには 2015.03.04 文/幸福実現党・世田谷区代表 曽我周作 ◆ウクライナ問題 アメリカのオバマ政権は残り約2年、「世界の警察ではない」とするアメリカが続く中、世界では紛争が絶えません。 ロシア―ウクライナ問題では実質上ドイツが調停役となり停戦合意が結ばれましたが、その後も交通の要衝であるデバルツェボを親ロシア派が攻撃し、ウクライナ軍は撤退しました。 ウクライナ軍は、非力な装備であることが指摘されており、「ソ連時代の旧兵器を使用するお粗末さ」(Newsweek日本版3.10)と言われます。 アメリカ軍の統合参謀本部議長のデンプシー氏は上院軍事委員会の公聴会で「ウクライナに対する殺傷能力のある武器供与を検討すべき」であると述べました。 しかし、アメリカが軍事的に介入するわけではありません。そして、さらに調停役を務めているドイツ、そしてフランスも含めてEU側も軍事的に直接介入する意思は持ち合わせていません。 「プーチンは経済制裁を科されようと、外圧には屈しない。だが、ヨーロッパに実行する覚悟があるのは、経済制裁だけだ」という指摘もあります。(『Newsweek』(3.10日本語版)) したがって、ロシアとしてはアメリカと戦うことはないわけであり、同時にNATOがアメリカを抜きに本気で戦う意思はないことも見抜いています。 ロシアとしては、ウクライナ問題は防衛問題でもあり、そう簡単に引き下がるはずはありません。 また、ウクライナの問題は経済的な救済力の戦いだとも指摘されるところでありますが、EUでは今ギリシャの問題が再燃しており、ドイツもウクライナ経済を支えられるかといえば難しいだろうと思われます。 ◆日本の役割 その中で日本の安倍政権は、ロシア―ウクライナの調停役を買って出ようとしているようです。 「日本はこれまで主にロシア側に平和的解決への建設的な対応を求めてきた。今後は、和平交渉を主導する欧州と連携しつつ、日本独自にウクライナに対しても停戦合意の着実な履行といった和平への『努力』を強く促すことでロシア、ウクライナ間の“調停役”を果たしていきたい考えだ」(3.2産経)と報道されています。 では、日本がそのような役割を果たすには何が必要なのでしょうか。 気になるのは、例えば「ワシントン・ポスト」論説委員のアン アプルボーム氏が「第二次大戦以降、ドイツは重要な外交政策の経験がなく、他国の危機の解決に慣れた外交官もいないこと」や「ドイツ軍は強い軍隊を持っていないこと」を指摘していることです。 まず、日本としてはロシア―ウクライナ問題に対して軍事的に介入することは立場上考えられませんので、この問題では日本の軍事力は直接の問題とならないでしょう。 しかし、同氏が指摘するような、外交的な存在感の無さは敗戦後の日本にも共通するものであります。 敗戦国に対するある種の軽視もあるのかもしれませんが、日本は世界の問題に積極的に関与する姿勢を強く世界に対してアピールすべきです。 そして、実際に世界の発展や平和安定のために積極的に関与していくべきです。そういう意味では、安倍政権の姿勢は評価されるべきものでしょう。 ◆世界に影響力を及ぼすために日本に必要な力 さらに、やはり経済力を増していくことも必要です。 ウクライナに対してもそうかもしれませんが、今後ロシアに対しても経済的に助けられるところはあるはずです。日本の「経済力」は非常に大きな影響力があります。その力を伸ばすことが必要です。 特に中国は経済力も軍事力も非常に大きく伸ばし、世界への影響力を増大させていますので、日本も経済力の強化に努めなければなりません。 さらに、今後世界にかかわるには少なくとも「自分の国は自分たちで護ろうとする姿勢」が必要であり、憲法改正を含めた法整備は必要でしょう。 それをせずに、相変わらず自国の安全をアメリカの軍事力に依存するような姿勢では世界からの尊敬は得られないと思われます。 軍事力は国際的に国力の背景となるものだというのが現実です。もちろん軍拡に励めというものではありませんが、少なくとも自国の安全保障については自らの責任で確保するという姿勢は必要だと思うのです。 いずれも一朝一夕にはいかない問題ではありますが、世界に貢献する日本であろうとするならば、使命感を持ち、積極的に行動する政治が必要になると思います。 近づきつつあるイラン・イスラエル有事――中東には今すぐ新たな「調停者」が必要だ 2015.03.03 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆シーア派・イランの伸長、アメリカ・イスラエルの隙間風 世界中から「イスラム国」が注目を集める中、イランを巡る動きが慌ただしくなっています。 まず、イエメンで事実上のクーデターを起こし、政権を転覆させた同じシーア派系勢力であるフーシ部族に対して、イランは衣料品や食糧、民間定期便の就航に合意するなど、本格的な支援を開始しました。 また、フーシ部族を主体としたイエメン政府の使節団をテヘランに受け入れ、更に踏み込んだ関係強化の協議も始まっており、イエメンにおけるシーア派の影響力強化を着々と進めています。(読売3/3) 一方、イランが進める核開発に対して、オバマ政権は3月末下旬までに外交的解決を目指していますが、その融和路線を危険視するイスラエルのネタニヤフ首相がオバマ大統領との調整なしに訪米するという異例の事態が起こっています。 ネタニヤフ首相は3日の議会演説に先立って「米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)」の年次総会で演説を行い、「イランと結ばれようとしている合意はイスラエルの存続を脅かしかねない」と訴えました。 それに対し、オバマ大統領は同日、「10年以上はイランの核開発を制限する必要がある」との認識を示し、イスラエルの理解を得るスタンスを取りつつも、核問題解決に向けての手法は「イスラエルとは異なる」という姿勢は崩しておりません。 任期がわずかとなった米大統領は、得てして議会の抵抗の少ない外交分野でレガシー(政治的業績)を残そうとしますが、ノーベル平和賞を受賞し、アメリカに「世界の警察官」をやめさせたオバマ大統領としては、話し合いと協調をベースにした不介入路線をより強めていくことが予想されます。 ◆「イスラム国」の台頭に繋がったオバマの消極主義 しかしながら、そうしたオバマ大統領の不介入路線が、各地で混沌の種を撒きつづけてきたことも現実です。 「イスラム国」の台頭に関しても、オバマ大統領のイラク、シリアにおける2つの消極主義が主な原因になったと言えるでしょう。 一つは、2011年にイラクから完全撤兵したことです。 ペトレイアス将軍の元、2008年のサージ(大規模派兵)以降、地元のスンニ派を上手く取り込みつつ、宗派間のバランスを上手く保っていましたが、米軍が撤退したことでスンニ派は後ろ盾を失い、シーア派政権に虐げられていたため、新たな後ろ盾として登場した「イラク・イスラム国」が急拡大したと言えます。 二つ目には、シリア内戦にアメリカが不介入主義を採ったことです。 シリア・アサド政権の早期打倒を行わず、内戦を長期化させたことで、「イラク・イスラム国」がシリアに勢力を拡大するチャンスを与え、結果として「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」が出来上がったのです。 ◆イスラム国の台頭で「漁夫の利」を手にしたのはどの国か? 一方、「イスラム国」の台頭で漁夫の利を得ていたのはシーア派・イランであったという見方も出来ます。 というのも、イランは「イスラム国」掃討の大義名分を掲げ、同じシーア派が政権側のイラク、シリアに対する後方支援を行いながら、欧米側とも共闘姿勢を見せ、核開発交渉で見返りを求めつつ、時間稼ぎを行ってきました。 今後、「イスラム国」の弱体化が予想されますが、イラク・シリアに生ずる力の空白に対し、シーア派が今まで以上に伸長し、イランからレバノン、そしてイエメンにより強い影響力を持つ可能性が強いと言えましょう。 その結果、サウジアラビア等、スンニ派国家を包囲しながら、イスラエルの喉元に刃を突き付ける格好となるのです。 ◆予想されるイラン・イスラエル有事は日本に大打撃を与える このような展開が現実化することで、オバマ大統領のイランに対する融和路線は結局、平和と安定はおろか、大規模な戦争を招きかねません。 なぜなら、時間の限られたイスラエルにとって、頼りにならないオバマ政権を見限り、最も警戒しているイランを始めとするシーア派勢力の伸長に対し、核攻撃を含めた実力行使は厭わないからです。 そしてイラン・イスラエル間で有事が発生した場合、中東へのエネルギー資源依存度が90%近い日本にとって、国家存亡の根底を揺さぶるようなエネルギーショックの到来も、近い将来の現実かもしれないのです。 だから、中東で起こっている一連の有事に対しても、日本は関与すべきでないと考えるのは無責任なのです。 ◆アメリカに代わる「調停者」は日本しかいない 元々は、第一次世界大戦後にヨーロッパとイスラム世界の「調停者」として期待されてきたアメリカでしたが、約1世紀経った今、イスラム圏からの信を失い、もはや「調停者」としての耐用年数は過ぎたと言えるでしょう。 しかし、スンニ派とシーア派の宗派対立、イスラム圏と欧米圏の歴史的遺恨、イスラム教とユダヤ・キリスト教の一神教対立など、多層的な対立構造の中で、いまそこにある深刻な危機を抱える中東地域には、新たな「調停者」が必要なのです。 その非常に難しい役割を担えるのは世界中を見渡しても、日本しかないでしょう。 そのためにも、経済・文化的のみならず、日本は安全保障面においても、しっかりと貢献できる体制を整えるべきです。 自国の国益をしっかり守るためにも、中東の平和と安定を保つためにも、新たな「調停者」として両者を納得させるような「自立国家」となる必要があるのです。 日本の誇りを取り戻す戦後70年談話の実現に向けて 2015.02.26 文/HS政経塾部長 兼 幸福実現党事務局部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆第1歩を踏み出した、戦後70年談話の議論 今年の夏に発表する安倍談話の内容を検討する「21世紀構想懇談会」の初会合が25日に行われました。 会合の中で、安倍首相から以下の、5つの検討項目が示されたことを各紙報道しています。 1)20世紀の世界と日本の歩みをどう考えるか。私たちが20世紀の経験からくむべき教訓は何か。 2)戦後の日本の平和主義、経済発展、国際貢献への評価。 3)アジア、欧米諸国との和解の道の歩み方。 4)21世紀のアジアと世界のビジョンをどう描き、日本はどのように貢献するべきか。 5)戦後70周年の具体的施策。 (2/26朝日1面、読売1面より) 今後、有識者会議でも、過去の事例にとらわれず様々な角度から議論を深めていくことが期待されます。 「従軍慰安婦」を取り上げている「河野談話」や「村山談話」・「小泉談話」とは明らかに一線を画した、戦後70年の区切りに相応しい未来志向の談話を目指していただきたいものです。 ◆あらためて考える朝日新聞の報道責任 戦後70周年の談話を、日本がどのような内容で発表するかは、中国・韓国をはじめ大きな注目を集めています。 しかし、そもそも隣国の反応ばかりを気にして、国益を傷つけてきた自虐史観の発端はどこにあったかといえば、朝日新聞の報道責任に触れざるをえません。 中西輝政京都大学名誉教授が委員長をされている、「朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会の報告」が2月19日に公表されました。 [参考]朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会・報告書 http://www.seisaku-center.net/sites/default/files/uploaded/dokuritsukensyouiinkai20150219.pdf 同報告書の中では、朝日新聞の「従軍慰安婦」にまつわる報道の問題点について以下のように指摘しています。 「朝日は1980年代から慰安婦問題で日本を糾弾する報道を始め、1991年から1992年1月にかけて、吉田清治証言、女子挺身隊制度、元慰安婦証言、「軍関与」文書などについて、数々の虚偽報道を行ない、結果として、「日本軍が女子挺身隊の名で朝鮮人女性を慰安婦にするために強制連行したという事実無根のプロパガンダを内外に拡散させた。」(報告書P.4) 同報告書では、特に1992年1月までの朝日新聞の一連の報道により、プロパガンダが国際的に定着したという意味で、「92年1月強制連行プロパガンダ」と名付け、2014年8月に「従軍慰安婦」に関する訂正記事を出すまで、誤りを放置してきた責任について、厳しく指摘しています。 また、92年1月の朝日新聞の報道を契機として、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ロサンゼルス・タイムズの米国の主要紙で、朝日新聞の報道を参考にしたと思われる「慰安婦問題」の記事が出てきたことも詳細に分析されています。 国際社会において、日本側の史実に基づいた主張を伝えて、誤解を解消していかねばなりません。 そのためには、朝日新聞としても海外において、記事の誤りを丁寧に説明することが求められますし、外務省を中心とした戦略的な広報外交を考える必要があります。 ◆国内世論の喚起と、対外的な広報戦略の強化を! 2月23日、国連安全保障理事会において公開討論では、中国の王毅外務相が「歴史の事実は明らかだが、いまだに真実を認めたがらず、過去の侵略の犯罪をごまかそうとする者がいる」と日本を暗に批判する発言もあり(2/25読売)、中国側の宣伝戦が本格化しています。 こうした動きに対応するためにも、「日本側の立場を対外的にしっかりと伝えるべきだ」という国内世論をもう一段高める必要があります。 幸福実現党は「中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し 日本政府に万全の措置を求める署名」活動は、「真実を世界に堂々と発信するべきだ」という一人でも多くの方々のお声を、日本政府に届けようという試みでもあるのです。 「嘘も100回言えば真実となる」状況を看過することは将来大きな禍根を残すことになります。戦後70年の区切りに、自虐史観の払拭を進めるべく日本側の史実に基づいた立場を、国際社会に粘り強く訴えられるかどうか、日本側の覚悟が問われています。 歴史認識――正論に基づく堂々とした反論を! 2015.02.25 文/幸福実現党・千葉県本部副代表 古川裕三 ◆安保理会合での対日批判 23日、ニューヨークで行われた中国外相が主宰する国連安全保障理事会の討論会合において、中国の王毅外相が「歴史的事実がすでに明らかであるのに、過去の侵略の犯罪を糊塗にしようとしている国がある」と、名指しはしないまでも、明確な対日批判を展開しました。 これを受け、日本の吉川大使は、先の大戦への「深い反省の念」に基づき、「平和を愛する国家としての道を歩んでいる」と訴え、反論したと報じられております。(2/25産経新聞3面) ◆中国共産党こそ歴史修正主義者 日本はそろそろ、「(自虐的)反省」ではなく「ファクト(事実)」に基づいて反論すべきです。70年前、日本が負けた国は、現在の中国共産党ではなく、中華民国(台湾)ですから、そもそも言われる筋合いがないですし、現在進行形で侵略を行っている国に非難される謂われはありません。 国連憲章における常任理事国は英・仏・米・ソ・中の五か国ですが、忘れてはならないのは、ソ連崩壊後はロシアが引き継ぐことになったものの、中華民国は台湾なので、本来、常任理事国は現在の中国ではなく、台湾だということです。 戦後、中国共産党は大躍進政策で数千万人を殺し、チベットを侵略した際、120万以上もの僧侶を虐殺したとも言われています(チベット亡命政府の発表)。さらには新疆ウイグルや内モンゴルを侵略し、89年の天安門事件では、民主化を求める数千人の学生たちを戦車でひき殺し、銃殺しました。 これは、まぎれもない事実であり、デマやプロパガンダではありません。ですから、冒頭の王毅外相に対しては、「歴史的事実は明らかであるのに、現在(・・)の侵略を糊塗にしそうとしている国がある」と言い返したいところです。 現在も第一列島線付近もすべて中国の海に変えようと実効支配を強めています。22日の産経新聞によると、中国が南シナ海のスプラトリー諸島における人工島の建設を急ピッチで進めており、面積が約200倍に拡張されている岩礁もあると報じています。 ここでは、軍事用滑走路や軍港、さらには対空高射砲塔とみられる軍事施設も建設中とのことですが、これらは領有権を主張するフィリピンを無視して勝手に建設しているのです。 ◆「日本は無罪だ」とするマイケル・ヨン氏の鋭い指摘 本年2月号の月刊ザ・リバティの独占インタビュー記事に続き、アメリカのジャーナリスト、マイケル・ヨン氏のインタビューが23日の産経新聞に掲載されました。 『月刊ザ・リバティ』2月号 世界初・独占インタビュー アメリカ人ジャーナリストが徹底検証 「慰安婦『強制連行』はつくり話だ」 – 戦後70年日本の誇りを取り戻そう http://the-liberty.com/article.php?item_id=8918 そこでヨン氏は、安倍首相が今夏発表する戦後70年談話について、「謝罪」を盛り込むべきとする左翼勢力に対して「第二次大戦をいつまでもひきずってはいけない」とし、IWG報告書(※)を調査した結果、「米政府が3千万ドルかけ、54人もの調査担当者を使って慰安婦に関しては何も見つけられなかった。(中略)(従軍慰安婦の強制連行説は)理論的でない」と断じています。 ※IWG報告書…中国系反日団体「抗日連合会」の働きかけにより、米国が07年4月にまとめた「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)」による議会報告書のこと。850万ページのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪に関する文書だが、日本の慰安婦に関する戦争犯罪を裏付ける文書は全く発見されなかった。 ◆「戦後」を終わらせるために 本年4月に戦後70年を記念して天皇皇后両陛下が先の大戦における激戦地であるパラオ・ペリリュー島に慰安のためにご訪問される予定です。 この程、大川隆法総裁により、「パラオ諸島ペリリュー島守備隊長 中川州男(くにお)大佐の霊言」が収録され、「憎しみではなく、愛のために戦った」大日本帝国軍人の誇り高い精神性が明らかとなりました。 パラオ諸島ペリリュー島守備隊長 中川州男(くにお)大佐の霊言 http://info.happy-science.jp/lecture/2015/12901/ 改めて、中・韓・米が主張するいわゆる「従軍慰安婦」や「南京大虐殺」などありえないという真実を、武士道精神の体現者である中川大佐の魂を揺さぶる言霊でもって、一人でも多くの日本人に感じていただきたい―。 われら幸福実現党、戦後70年、先人の名誉回復と、日本の誇りを取り戻すため、全力を尽くしてまいります。 日本の国を守るために――住民投票に関する憲法上の問題 2015.02.23 文/HS政経塾 3期生 田部雄治 ◆与那国島の住民投票 与那国島で、自衛隊配備受け入れの賛否を問う住民投票が行われました。2月22日投開票で、受け入れ賛成が632票と、反対の445票を大きく上回りました。 僅差となることが予想されていましたが、これを覆す結果でした。85%という投票率からは、有権者の関心の高さが伺われます。 与那国島に配備予定の自衛隊とは、陸上自衛隊の「沿岸監視隊」です。沿岸監視レーダーが建設され、島人口の約一割に当たる約150人の隊員が配備されます。 あわせて、航空自衛隊の移動式警戒管制レーダーも配備予定となっており、周辺を飛行する航空機などのより効果的な警戒監視が可能となる見込みです。 与那国島は日本最西端の「国境の島」として知られ、尖閣諸島から約150キロの位置にあります。 中国が不穏な動きを高める中、監視部隊によって航空機や船舶の動きを把握することは大変重要な任務となります。 与那国島では、自衛隊が配備されることで経済効果を期待する声もあります。 ◆沿岸監視隊配備までの経緯 これまで陸上自衛隊は沖縄本島よりも西には常駐しておらず、空白地帯となっていました。 1990年代後半には、沖縄近海の排他的経済水域などで中国の軍艦と海洋調査船の活動が活発化してきます。 与那国島には2名の警察官が駐在していますが、住民からは「拳銃2丁で国境の島が守れるのか」という不安の声も上がっていました。 2008年、危機を感じた与那国町町議会によって自衛隊の誘致が決議され、2011年には防衛省が与那国島への自衛隊配備を決定しました。配備予定地ではすでに工事が始まっており、2015年度末までに完了する予定です。 ◆今回の住民投票に関する憲法上の問題 住民投票で沿岸監視隊の配備が賛成多数となったことは、国防の観点からは望ましいことです。しかし、そもそも今回の住民投票の結果について法的効力は無いと言われています。 むしろ違憲ではないかとの指摘もあります。中央大の長尾一紘名誉教授(憲法学)は、二つの問題点を挙げておられます。 一つ目の問題点は、住民投票の実施そのものに対する違憲性の疑いです。自治権(条例制定権)は地方公共団体の権限事項に限られており、政府の専権事項である国の安全保障の問題への自治体の関与は認められていません。 もう一つの問題が、投票権が永住外国人にも与えられたことです。外国人の投票参加を認めることは国民主権の原理に反するという点で、違憲の疑いがあります。 自衛隊配備反対派の要求を呑んで行われた今回の住民投票のやり方が、悪しき前例として残ってしまう恐れがあります。違憲は違憲として、各地方自治体は認識しなければなりません。 ◆国防のために 中国の動きは、これまでも本ニュースファイルで度々指摘されています。 http://hrp-newsfile.jp/2015/2031/ http://hrp-newsfile.jp/2015/2018/ 資源を輸入に頼っている日本が恐れなければならないのは、貿易経路を塞がれること、あるいは貿易経路に対する脅迫です。 沖縄が特に重要なのは、貿易経路の要衝の一つでもあるからです。中国の艦船や航空機に対する防衛手段を備える必要があり、沖縄の島々の重要性は高まっています。 領土的野心が明確な中国に対して、どうやって祖国を守ってゆくのか、私たち一人ひとりが考えていかなければならない時代に入りました。 民主主義の中で民主主義を守り続けるために、幸福実現党は「国防の強化」というブレない政策を訴え続けてまいります。 新刊書『太陽の昇る国――日本という国のあり方』(釈量子著)に迫る 2015.02.21 文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩 ◆女性が政治を動かす時代 本日は、我が党党首釈量子の新刊書をご紹介させていただきます。 『太陽の昇る国――日本という国のあり方』 幸福実現党 党首 釈量子著/幸福の科学出版 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1403 「女性の時代」と言われて始めたのは、いつ頃からだったでしょうか?最近はビジネスの管理職から政治の大臣クラスまで女性が進出する時代になりました。 昭和の時代は、「オヤジ」が経済や政治を動かしていましたが、最近は、女性たちが表舞台で活躍する時代が到来しています。 「国防女子」という言葉が流行るほど、かつては「オヤジ」が語っていた「国防」まで、若い女性が語る時代です。 我が党党首は、「釈量子」という「女子!?」が率いる政党です。この度発刊された新刊書『太陽の昇る国――日本という国のあり方』からは、我が党の党首である釈量子という「女子!?」の凜とした政治にかける思いが込められています。 ◆釈量子の「素顔」を、この一冊に凝縮 また、【特典映像DVD】付で、子供のころから最近のたくさんの写真でビジュアル化し「フォトブック」にまとめられています。 釈量子が多くの人の悩みに応える理由、 それは、困っている人を放っておけない気持ちがあるから 「聞き流すことが出来なんですよ、一緒に悩んで、一緒に泣いて…」 「悩んでいる人の痛いところといいますか…」 「穴があったら入りたいとか、」 「出口なしの葛藤にないなものを見たとき分かるよ理解できるので…」 (「特典映像DVD」より) こんな「人柄」が、「愛の強さ」が、「国を守る」という志にまでつながっているのが我が党党首・釈量子の魅力です。 自らを「正義感強く」「まっすぐに突進していくイノシシ」にたとえる、釈量子の、その「素顔」が、この一冊に凝縮しています。 ◆釈量子が目指す政治 そして釈量子が目指す日本の理想について、「女性」の持つ繊細な感性から「国防」「経済」「教育」「歴史観」の4を点に端的にまとめてあります。 収録された「街頭演説」は、釈量子が訴える「国防」「経済」「教育」「歴史観」、そして未来の「日本のビジョン」がわかりやすく端的に表現されており、これを読んだだけでも幸福実現党の目指すものが良くわかります。 また「歴史観」の視点については、「日本の誇りを取り戻すため」に何が必要なのか、上智大学名誉教授の渡部昇一氏との対談で明らかにしています。 「国防面」では、日本に迫る中国の軍事的脅威について、中国軍事に詳しい平松茂雄氏や、世界ウイグル会議総裁ラビア・カーデル女史、香港民主党初代党首の李柱銘氏との対談で明らかにしています。 女性がこんな詳しい国防知識を持っているのかと、どこで勉強しているのかと、驚かれるでしょう。 一転して女性の立場から「子供の未来をどうしたら守れるのか」、親友のお母さんたちとの対談もあり優しい面も覗かせています。 この一書から、「人生を私物化しない」という釈量子の日本の政治に命を懸けた真剣な思いが伝わってくることでしょう。 日本の主宰神である天照大神のように昇る太陽の如く、この日本を、そして世界を照らすのは、このような凛とした「女子!?」である、国政に送りたい!それが幸福実現党党首・釈量子です。 政治に失望した「オジサン」、まだ政治が難しくてわからない「若い世代」から「お母さん」まで、ぜひおすすめしたい一書です。 新刊書『太陽の昇る国――日本という国のあり方』幸福実現党 党首 釈量子著/幸福の科学出版 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1403 【特典映像DVD付】 目次 1 鼎談 日本が現在抱えている問題 ×幸福実現党財務局長・七海ひろこ ×幸福実現党兵庫県本部副代表・湊侑子 2 特別対談 中国の未来は香港が握る ×香港民主党初代党首・李桂銘(マーティン・リー) 3 対談 日本経済復活への道 ×株式会社エース代表取締役社長・北野秀雄 4 対談 中国の覇権主義に対抗する外交戦略 ×中国軍事専門家・平松茂雄 5 特別対談 日本がアジアで果たすべき役割 ×世界ウイグル会議総裁・ラビア・カーディル 6 鼎談 夢と志を抱ける新しい教育を! ×教育事業に携わるお母さんたち 7 対談 日本の誇りを取り戻すために ×上智大学名誉教授・渡部昇一 「自由の大国」を目指して 第47回衆議院議員総選挙 街頭演説≪抄録≫ 先の大戦で情報戦に敗北した日本 2015.02.19 文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩 ◆日本とアメリカを戦わせようとした中国の工作 今年で戦後70年を迎え、日本は二度と戦争をしないために、戦争に巻き込まれたいために昭和という時代を総括する必要があるのではないでしょうか。 戦争というものは、銃弾が飛んでくる前に、各国の様々な思惑があり水面下ではそれぞれの国が諜報活動や工作活動が行われています。 それが目に見える形で外交交渉としてニュースで報道されるわけです。しかしその外交交渉が決裂すればそれが戦争になる場合もあります。 先の大戦も、日本の突然の真珠湾攻撃から戦争が始まったわけではありません。 戦争が始まる前に、日本はABCD包囲網を築かれ、つまりアメリカを中心に、イギリス、オランダ、中国が日本への石油を止めたという背景があったことを知る必要があります。 日本はアメリカとの戦争を避けるため外交交渉を行いましたが、それが決裂して日本は戦争をせざるを得ない状況に追い込まれたのです。これは近年多くの識者が指摘してきたことです。 実は、そのアメリカとの外交交渉が決裂する前に、水面下では中国が日本とアメリカを戦わせようとする工作活動が行われていました。 ◆中国の日本叩きを指摘した若杉要ニューヨーク総領事 先の大戦で日本とアメリカとの戦争が始まる前、日本と中国国民党政府の衝突の渦中にあった昭和13年7月20日、若杉要ニューヨーク総領事が外務大臣宛に『当地方ニ於ケル支那側宣伝ニ関スル件』という報告書を出しています。 その報告では、中国擁護の反日宣伝の核になっている組織は「中国国民党系」、それから「米国共産党」だと指摘し適し、その後、アメリカは、若杉ニューヨーク総領事が懸念したように日米通商条約の破棄を通告してきました。 そして、その「反日工作はあなどりがたいほど成功を収めている」と結論づけています。 若杉ニューヨーク総領事は、個人的にアメリカで行われている中国の工作活動をつかみ、当時の日本政府に報告書を出して警告したのです。 中国の蒋介石政権の軍事援助を表明しました。さらに昭和15年1月25日にも若杉ニューヨーク総領事は、第2次近衛内閣の松岡外務大臣に対して、米国内の反日運動について報告をしています。しかし日本政府は適切な対応を取ることはありませんでした。 この時に当時のルーズベルト大統領へ中国の「日本と米国の関係を分断する工作」を明らかにしそれに踊らされて日米の関係を悪化させないよう適切な対応をしておけば、戦争にはならなかった可能性もあります。 結局、こうした反日工作が、日本をアメリカとの戦争に巻き込んでいったのです。これは日本の「情報戦の敗北」と言えます。 ◆戦争を避けるために必要な「情報組織」 日本とアメリカを戦争に巻き込む工作は当時、ソ連やイギリスも行っていましたが、若杉ニューヨーク総領事が、反日運動は「アメリカ共産党」がもたらしたものであるという指摘は、昭和の歴史を総括する上で大変重要なことです。 実は、このアメリカにおける反日運動は今でも続いているのです。「慰安婦像」が次々とアメリカにできていますが、韓国系だけではなく、これも裏では中国の反日団体が裏で糸を引いています。 ですから、この戦後70年たった今でも、日本は国際的な反日運動にどう対処するのか正念場を迎えているという認識を持つ必要があります。 そういた意味でも「情報組織」を持つことは、戦争をするのではなく、戦争を避けるために必要なことなのです。 すべてを表示する « Previous 1 … 54 55 56 57 58 … 98 Next »