Home/ 国防・安全保障 国防・安全保障 集団的自衛権行使の本質を問う 2014.05.18 岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆20年前の警告が今現実に 今を遡ること20年前、朝鮮民主主義人民共和国を建国した金日成の死去(1994.7.8)より4日後の7.12に東京ドームで開催された講演会「異次元旅行~仏法真理のもとに地球を一つに~」にて幸福の科学グループ・大川隆法総裁は、北朝鮮の核保有疑惑に関し、「これは疑惑ではなく、北朝鮮はすでに核兵器を保有しております。」と警鐘を鳴らされました。 また、中国の軍事的拡張主義、覇権主義の脅威にも言及され「このあとに来る軍事的拡張主義が恐ろしい。」「ベトナム沖の油田、その他、経済的利権になる所に対し、触手をのばすことが危険である。」と同じく警鐘を鳴らされました。 今、その警鐘が現実のものとなりました。 大川総裁より警鐘が鳴らされた20年前より我が国が対北朝鮮、中国の軍事的拡張主義に対し、しっかり対応していれば、「集団的自衛権」に関し議論が紛糾して喧々諤々たる現在の国内状況はなかったのではないかと悔やまれます。 事実は、当時の村山政権から時代が逆回転をし、阪神大震災、オウム事件、民主党政権の迷走、東日本大震災、自虐史観の蔓延等々、20年の停滞を経験し、未だ脱出していない状況が続いています。 ◆南シナ海の危機的状況 ここにきて南シナ海における中国とベトナム、フィリピンの衝突がにわかに頻発し、ベトナムでは反中デモが開かれ、中国人の死者が出るなど事態は緊迫しています。 中国のベトナム、フィリピンへの挑発行動は、先月4月のオバマ大統領の日本を含めたアジア4か国訪問の直後に起こっています。 オバマ大統領は、同盟・友好国にアジア重視の政策は不変であり、安心して欲しいと保障するためアジア4か国を訪れました。 しかし、行く先々で「我々の目標は中国に対抗することではない。中国を包囲することでもない。」と中国を気遣う姿は、尋常なものでなかったと田久保忠衛氏(杏林大学名誉教授)が産經新聞の正論(5/16)で述べておられます。 大川総裁は5月17日、静岡県浜松市にある中部正心館で行った法話「愛が時代を動かす」の中で、中国はアメリカが何もできないところを世界に見せて、この海域を実効支配できるところをPRしていると分析しました。 月刊ザ・リバティ 大川隆法総裁 法話レポート http://the-liberty.com/article.php?item_id=7844 そして中国とベトナム、中国とフィリピンの戦争が差し迫っている、いつ戦争が始まっても不思議でないと警告を発されました。 ◆戦争勃発の危機 これに関しては、同日夜のTBS「新・情報7daysニュースキャスター」に出演した藤原帰一東大教授も、中国とベトナム、フィリピンの間に戦争の危険が高まっているとコメントしていました。現役東大教授のコメントとしては踏み込んだもので、それだけ危機的状況にあることが分かります。 また、15日に官邸で行われた安倍首相の集団的自衛権行使に関する記者会見を受け、翌日の東京新聞が朝刊で『「戦地に国民」へ道 』と赤旗新聞顔負けの大見出しを一面に打ちました。 しかし行使反対を鮮明にした東京新聞の長谷川幸洋論説副主幹も、18日に関西の人気民放番組に出演し、集団的自衛権に関して、日米同盟それ自体が集団的自衛権の発動であると、その必要性を認識していると発言し、東京新聞の論説と一定の距離を示していました。 このように中国とベトナム、中国とフィリピンの戦争の危機が現実となった今、個別的自衛権では対処できない集団的自衛権の必要性が認識されてきます。15日の安倍首相の記者会見の説明は、邦人保護の説明が中心であり、必ずしも集団的自衛権の必要性を説明できていないと容認派、反対派双方から批判が出ています。 ◆集団的自衛権問題の本質 問題の本質は、例えば、中国とベトナムが戦争状態になった時、日系企業も多いベトナムの「助けて下さい」という要請を全く無視し、アメリカまかせで済むかという事です。 植民地を解放してくれたと未だにアジアの人々から尊敬されている日本が、果たして「無視」「見殺し」にできるのか。私たちの先輩が命をかけて勝ち得た「尊敬」を、私たち子孫が反故にしてしまってもよいのでしょうか。 17日の講演で大川総裁は「全体主義とは、人々を愛する神仏の心を無視した国家の暴走」と定義付けられました。 さすれば、集団的自衛権を戦争に巻き込まれると忌避し、己の安全のみを考え、第三国の紛争に知らぬ存ぜぬを貫くことは、これまた人々を愛する神仏の心を無視した利己主義という横暴に他ならないのではないでしょうか。 時の政権の解釈で憲法が変わってしまうとすれば、「立憲主義」を破壊するものであると手続き論でいろいろ批判されていますが、こうした批判について、大川総裁は「法律のために人間があるのではなく、人間のために法律がある」と指摘されました。 憲法の遵守や、その改正手続きにこだわって、日本人の生命、安全やアジアの平和を危機に陥れてしまえば、元も子もありません。現状は、憲法改正の手続きを踏んでいては間に合わないほど緊迫した状況にあります。 大川総裁は、結語として「『国民を護り、世界の平和に寄与する』という一点を貫くべき」であり、「愛の行為が、同時に神仏の願う正義とも一致していくよう、努力すべき」と主張しました。 厳格な法律論・手続き論に拘泥し、国民の生命を危機に陥れることのないよう幸福実現党は、引続き、安倍首相が公明党に遠慮して言えない正論を訴え続けてまいります。 国民の生命を守る政治家の気概とは 2014.05.17 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆戦争に巻き込もうとしているのは日本ではない 5月15日、安倍首相は、記者会見で「集団的自衛権」の行使を容認する憲法解釈変更の検討を表明しました。 朝日新聞は、「近づく戦争できる国」と、「安倍首相が示した方針が現実になれば自衛隊が他国の戦争に加わり相手を殺すこともある」(朝日5/16)と述べ、すぐにでも日本が外国人を殺す戦争が始まるような報道をしています。 しかし戦争に巻き込もうとしている国は、今年になっても複数回ミサイルを日本海などに打ち込んでいる北朝鮮や、南シナ海で勝手に資源を掘削しはじめベトナム船に自分から衝突させておきながら、ベトナムが先にぶつけたと主張している中国の方ではないでしょうか。 さらに中国は、2012年からフィリピンの排他的経済水域にある暗礁を勝手に埋め立て滑走路建設工事を始め、話し合いのテーブルの席に着くこともなく、力でフィリピンの権益を侵し暗礁を自国に組み入れようとしているのです。 ◆政治家としての責任 南シナ海は、日本のシーレーンでもあり、日本の経済にも影響を与えます。一国平和主義で、日本のことだけ考え他国がどうなろうと関係ないという態度ではベトナムやフィリピンからの信用も失ってしまうでしょう。 ベトナムやフィリピンには、たくさんの日本企業があり、邦人が住んでいます。もしベトナムやフィリピンが紛争や戦争に巻き込まれた場合、現在の日本は自衛隊も派遣できません。 朝日新聞では「偶発的に引きずられるのが戦争」(朝日5・16)と述べていますが、外国の紛争地に残された邦人をどうやって救出するのか、何の解決策も示していません。 「人を殺す暴力装置の自衛隊を海外に派遣するな」という意見もありますが、では在アルジェリア邦人に対するテロ事件と同じことが起こった場合はどうするのでしょうか。 「日本は戦争をしない」と言うことは簡単です。自衛隊は派遣できないというなら、誰が救出に向かうのでしょう?他国に救出をお願いすることもできない、だから在アルジェリア邦人の悲劇は起きたのではないでしょうか。 この問題について国民の生命を守るために真剣に考えているのが政治家の立場です。真の政治家であるなら、邦人が命の危険に晒されているのを黙ってみているわけにはいかないのです。 この国民の命を預かる政治家の責任の重さを考えたことがあるでしょうか。アルジェリアで仕事をしていた邦人を救えなかった安倍首相は、それを真剣に考えたからこそ、いま「集団的自衛権」の行使を容認する憲法解釈変更を検討しているのです。 邦人を救うために、自衛隊が暴力装置だからと言って丸腰の国民にお願いして救出に向かわせるわけには行きません。自衛隊にお願いする以外にないではありませんか。 政治家という立場は、自分の命令で自衛隊員を命の危険に晒すことになるかもしれません。それでも邦人を見殺しにすることは出来ないのです。あえて自衛隊員に救出の命令を出さねばならない時もあるのです。 ◆憲法を守って国民を守らず 外国で命の危険に晒されている方の家族に対して、「日本の憲法は、自衛隊の海外派遣を禁止しています。自衛隊は戦後一人も外国人を殺したことはありません。自衛隊がテロの犯人を殺すことになるかもしれませんから、あなたの家族が死んでも自衛隊は派遣できません」――とでも説明するのでしょうか。 心ある政治家であれば、法を守って国民の生命を危険に晒すわけには断じていきません。だから国民の生命を守るために法を改正、もしくは解釈して緊迫する情勢に間に合わせようとするわけです。 また国民の生命を守るためには、自国のみではなく米国などの協力も必要です。そのための集団的自衛権容認が必要なのです。一国のみならず、複数国の軍事力の結集は、中国への抑止にもなります。自分より強ければ中国も簡単に手を出すことはできません。 以上、政治家として国民の生命.を守る立場を真剣に考えているからこそ、幸福実現党は、「集団的自衛権」の行使を容認する憲法解釈変更に賛成します! ■集団的自衛権の行使容認に向けた安倍首相会見を受けて(党声明) http://info.hr-party.jp/press-release/2014/3055/ 変わりつつある香港の自由~アジアの平和を守れ~ 2014.05.13 文/HS政経塾1期生 兵庫県本部副代表 湊 侑子 ◆香港の自由は本物か 1997年にイギリスから中国に香港が返還されてから、今年で18年目。 「返還後、50年間は資本主義制度を変更しない」という一国二制度の下に、香港特別行政区の設置と高度な自治権による経済の自由を謳歌しているように見える香港。 香港の不動産王と呼ばれ、香港ボンド・グループ総帥のアンソン・チャン氏は2006年「The Liberty」の取材に対して、「香港と中国は一体化している」「自社の中国本土への投資は10年前の数億ドルの10倍に増えている」「北京政府に反対することは賢明ではない」と答えていました。(The Liberty 2006.6 「民主派は香港経済を脅かしている」) 規制の少なさとスピード感、安い税金を売り物にして、中国返還後も多くの投資を集めて来た香港と、中国大陸に大きな投資をしてきた香港企業ですが、ここにきて自由と発展に影が差し始めています。 アジアの大富豪で香港の有力企業家である李嘉誠氏は上海のオフィスビルを1163億円で売却するなどして、中国大陸の資産を次々と処分し、「中国から逃げ出す」動きをしています。 この理由に関して、時事評論家は「香港特別行政府および中国共産党政権への失望」、また李氏本人は「香港は『人治』になってはいけない」と政府への不満を示唆しています。(大紀元日本 12月16日) つまり、今まで存在していた経済における自由がここにきて制限され始めているのです。 更に、明らかなる自由の制限が始まっています。それが言論の自由への圧迫です。 ◆ジャーナリスト問題 今年2月、民主派のTV局の新規免許申請を拒否した香港行政政府を批判した「明報」の編集長劉進図氏は編集長の職を追われた上に、暴漢に肉切り包丁で襲われて重傷を負いました。 この後の編集長は、中国政府寄りの人物がついています。香港メディアによれば、劉氏を襲ったのはマフィア組織の構成員で、一人約1300万円の報酬で雇われていたことが明らかになりました。(2014.3.21 AFP通信) また、日刊紙「香港晨報」の幹部2人は覆面の男4人組に鉄パイプで襲われました。 同紙は、中国本土の干渉を受けないために、発行資金を地元で集めると声明を発表していました。また、「香港の人々を代弁するために力を尽くす」「今の香港には、バランスのとれた信頼性の高い新聞が必要」と宣言していたのです。 行政長官が中国寄りでなければ立候補できないことを見てもわかりますが、普通選挙が行われない香港において、実際に自由を守っているのは政治家ではなくジャーナリストであるとの意見があります。 香港におけるジャーナリストの発言は、日本のものとは比べられないほど重いのです。その彼らの言論が抹殺されたという事実は、社会に大きな衝撃を与えました。これが中国共産党から香港市民への明確なメッセージなのです。 ◆6月4日 天安門記念日に向けて 今年は天安門事件から25年目です。 民主派の有志が記念館建設を目指して募金を集め始めたところ、市民から約1億3千万円(976万香港ドル)が集まりました。これらの寄付により、4月26日に天安門事件記念館(64紀念館)がオープンしています。 場所は、香港市内の繁華街にあるビルの5階。香港にあるこの記念館が、中国統治下での唯一の記念館です。 しかし、このビルのオーナーが記念館の開設に反対して訴訟を起こす動きを見せたり、開館に反対する抗議活動がみられたりと、圧力が多いのです。もちろん中国共産党政府からの圧力です。結局、記念館は6月10日までの期間限定開催となりました。 自由の象徴ともいえる法輪功の活動も、最近香港ではあまり見られないと地元住民は証言しています。法輪功をなくすための組織が作られ、法輪功狩りが始まっているからです。 香港の自由は、中国共産党によって徐々に、しかし明らかに狭まっています。 いま、香港では6月4日の天安門記念日に向けて、自由を求める活動は活発になっています。 一説によれば、香港を自由にさせておくのは、台湾を一国二制度にもっていくためであるということですが、そうであるならば、香港―台湾―日本の安全保障は一体でなければなりません。 南シナ海においても、中国の横暴さは目に余るものがあります。国内問題だけに目を向けておけばよい時代は既に過ぎ去りました。 私たち日本人は、広い視野と未来を見通す目を持ち、世界の平和のため、まずはアジアの平和に責任を持つべき時代に入ったことを知らなければなりません。 なぜ日本は負けたのか?――戦史に学ぶ、未来への舵取りと提言《第10回:最終回》 2014.05.11 文/岐阜県本部副代表 河田成治 最終回は、前回のつづきで「日本降伏計画」シミュレーションに関連する、我が国周辺の事態について考えます。 ◆我が国周辺の事態 1.中国の経済的混乱 中国の経済危機の顕在化とともに、その社会不安の増大から、年間10万件もの暴動が発生しています。その規模も数千~1万人に達する場合もあるようです。 経済危機の怖さは、それによって周辺国への軍事的侵攻の可能性を高めることです。暴動や内乱を回避したい共産党政権は、国内の不満をそらす目的から、外部に打開策を求めるでしょう。これが次の2.及び3.です。 2.中国の東南アジア諸国との紛争 南シナ海の島嶼は占領の危機にあります。島嶼部の占領は、中国空軍基地の建造に必要で、中国には、南シナ海の制空権を確保する意図があるでしょう。 制空権が確保できれば、南シナ海は、中国の内海となります。 その海底では、核ミサイル搭載の原子力潜水艦が常時配備されるでしょう。(東シナ海は、一部深いところもあるが、全体的に海が浅いため、原潜の活動にはあまり向かない。) 原子力潜水艦の核ミサイルは、敵国からの報復攻撃でも破壊困難なため、陸上配備とは比べものにならない脅威です。 現状では、南シナ海からアメリカ本土を狙った核ミサイル(SLBM:最新のJL-2)は届かないようですが、この核ミサイルの開発がさらに進み、アメリカ本土を直接狙えるようになれば、その時こそ日米同盟の危機です。 中国の核を恐れるアメリカは、(特にオバマ政権下において)アジア介入を放棄する可能性が高まります。 3.中国の台湾併合 台湾動乱は、初動期において、米軍の行動と日本の集団的自衛権を巡って、台湾を護るかどうかの大騒ぎになるでしょう。 安倍政権は、集団的自衛権の行使を、自衛隊を他国の領土、領海、領空には原則として派遣しない方針として固めましたが(2014.5.3現在)、アメリカの衰退の中、果たして台湾防衛が米軍だけで可能か?という大問題が起きるでしょう。 万一にも台湾が中国に併合されれば、日本のシーレーンという生命線が、中国に握られ、日本の命運は風前の灯火となります。 このような中で、台湾有事に、日本は台湾を助けるのか、助けないのか?我が国にとって他人事では済まされません。 またアメリカが台湾を護ることができなければ、アメリカの威信が完全に崩壊し、やはり日米安保の重大な危機を招きます。 4.北朝鮮の内乱や暴発、クーデターによる崩壊 この事態は、A:中国による傀儡政権成立のケース、B:朝鮮半島が中国&北朝鮮側勢力で統一されるケース、C:米・韓主導による民主化のケースが考えられます。 AとBのケースは、最悪のシナリオです。 Cのケースでも、日本からの経済的援助が莫大な金額に達する可能性があります。 動乱初期には、在韓邦人の救出、韓国への防衛協力の範囲など、準備のない日本には難問が山積みです。 さらに北朝鮮・韓国からの大量の難民が予想されます。その際、日本海側に流れ着いた難民の対応や、また、その中に大量の工作員やスパイが潜入していた場合、社会不安は極限に達します。工作員やスパイを排除することは困難を極めるでしょう。 5.積極的平和主義の具体化 クリミアのようにチベット・ウイグル等の独立運動が盛り上がった時、日本は支援するのか、しないのか、国際的にどのような態度を取るのか? これらの課題は、もはや空想ではなく、真剣に検討しなければならない国家の重要事項です。 ◆ポスト・パクス・アメリカーナの時代 アメリカは経済的衰退から、世界の警察を降りました。世界はアメリカによる平和(パクスアメリカーナ)の時代から、強国が並び立つ、混沌とした時代へと変わりつつあります。 歴史を振り返れば、こういった時代に、いつも戦争が起きています。 そうならないためにこそ、「地球的正義とは何か」を打ち立てねばなりません。それは、日本が世界のリーダーとして立つべき時代でもあると思います。 そして、21世紀の日米同盟のあり方も、新たな模索がはじまるでしょう。 ◆「地球的正義とは何か」を求める時代へ このような混沌とした時代にあってこそ、私は、日本人は世界のリーダーとして、責任を果たすべき運命にあると信じます。 それは、地球神の正義から始まる、普遍的正義です。 以上、大東亜戦争を振り返りつつ、「失敗の教訓」から、これからの日本を考えてきました。 我が国の諸先輩が創り上げてきた素晴らしき日本を、さらに発展させ、「神国・日本」として世界に貢献する国家となすこと。これこそ、われらが夢、理想として努力してまいりたいと思います。(了) 中国の国防費は日本の五倍以上――今こそ防衛予算を倍増せよ! 2014.05.09 文/HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆安倍NATO演説とその後の中国 安倍首相は5月6日に、ベルギーのブリュッセルにて、中国が不透明な軍事費を26年間で40倍に拡大させ、近隣の国々を脅かしていることを批判しました。(NATO〔北大西洋条約機構〕本部での演説) この数字は、防衛省が本年に初めて一般公開した資料と一致しますが、その資料では14年度の中国の公表国防費を約12.9兆円(日本の約2.7倍)と見積もり、「中国の公表する国防費には、外国からの兵器調達等の費用が含まれておらず、実際の国防費は公表額の約1.3~2倍との指摘(米国国防省報告書)がある」と述べられています。(「中国の2014年度国防予算について」) 中国側は、「日本の指導者は、外部の脅威を宣伝することで、日本を軍事大国にしようとしている」(産経ネット版5/7)と安倍首相に反論しましたが、その当日(7日)に、80隻以上の中国艦船を油田掘削のためにベトナムのEEZ(排他的経済水域)内に送り込み、ベトナム艦船との衝突事件を起こしました。 中国側の主張は、自国の蛮行を棚に上げた言いがかりだと言わざるをえません。 ◆不透明な中国軍事費の実態とは? 共同通信社は2010年に「中国軍事費は公表の1・5倍 軍幹部、初めて認める」と題した記事を配信しています。(7月8日付。以下、要約) ・中国軍幹部が09年秋にまとめた内部報告書の数字では、本当の「軍事費」は公表の「国防費」の約1.5倍 ・その報告書は「軍事費」が「10年後にほぼ倍増し、20年後には3倍増となる」と予測している ・当時の中国の表向きの「国防費」はGDPの1.4%程度だが、その報告書は、真の「軍事費」をGDPの約2.5%と見積もっていた。 これは「中国筋」の話ですが、国際政治アナリストの伊藤貫氏は、西側の軍事専門家は中国の真の軍事予算は公表値の2.5倍程度で見積もっていると述べています。 伊藤氏は、その中に、「人民解放軍の衣食住コスト」「人民武装警察部隊コスト」「ミサイル戦力コスト」「軍と武装警察の医療費コスト」「輸入兵器の金額」「軍経営の企業予算の軍転用分」「宇宙戦争予算」等が含まれていないことを危険視しているのです。(『中国の核戦力に日本は屈服する』P147~151) ◆今こそ、防衛予算の倍増を 中国の本当の軍事予算が実際の2倍だと仮定すると、本年度に、中国は日本の5.4倍の軍事予算を使えることになります。(公表値が日本の2.7倍のため) 「自衛隊の装備や練度のレベルは中国よりも高い」と言われますが、毎年、中国が5倍以上の軍事予算を使えるならば、戦力比で見た時に、日本が年を追うごとに不利になることは避けられません。 やはり、今こそ、幸福実現党が主張する「防衛予算の倍増」が必要なのです。 日本の防衛予算はGDP比の約1%ですが、アメリカの同盟国や友好国を見ると、2013年のGDP比で見た防衛費は、「イギリス:2.3%、フランス:2.2%、韓国:2.8%、インド:2.5%」となっています。(“SIPRI Fact Sheet April 2014”) そして、アメリカはウクライナ危機の後、NATO加盟国に国防費増額を要請しました。(読売朝刊5/4) 米国で国防予算の削減が始まった以上、今後は同盟国や友好国が防衛費の負担を増やさざるをえません。日本は、今こそ、財政難のアメリカに替わり、アジアの自由を守る責任を果たすべく、防衛予算倍増に向けて勇気ある決断を下すべきなのです。 ※「年間1ミリシーベルト以下」を目指した除染事業など、無駄な事業を廃止し、その予算を国防のために使うべきでしょう。例えば、SAPIO(2014年4月号)記事は、そのための除染予算は2459億円(11年度)→4924億円(14年度)と増加し、「これまでの総額は1兆8899億円」となっており、「専門家の間では1ミリシーベルトにするにはさらなる期限の延長が必要との見方もあり、産業技術総合研究所のグループは除染にかかる総額を5兆円以上と試算した」とその膨張ぶりを批判しています。 台湾の「脱原発」事情 ――日本は原発推進で日台関係を強化せよ! 2014.05.06 文/HS政経塾3期生 森國 英和 ◆台湾で盛り上がる「脱原発」の運動 中台サービス貿易協定の交渉に反対する学生の立法院の占拠で話題になった台湾で、「脱原発」の動きが加速しています。 台湾は、石炭40%、天然ガス30%、原子力18%の発電割合で国民の電力消費を賄う島国。金山・国聖・馬鞍山の3か所6基の原子力発電所を稼働させています。 福島第一原発事故をきっかけに再燃した「脱原発」は現在、国内4か所目となる第4原発「龍門発電所」の是非に焦点を当てている。完成間近の龍門発電所を巡り、建設停止を強く求めています。 今年に入り、3月8日には台北市を中心に、10万人以上(主催者発表)が参加したデモが行われました。また、4月22日からは、民進党の林義雄・元主席が、ハンガーストライキを行って、馬英九政権の原発政策に異を唱えています。 さらには、「原発反対のために立法院に戻るべき」という声が学生の中でも大きくなり、立法院の再包囲に向かう動きも見られたようです。 それに対して、馬英九総統(国民党)は、「龍門発電所が完成するまで、国民投票はしない」として、建設停止を許すまいと踏ん張っています しかし27日、脱原発の世論に押し切られる形で、「国民投票の結果が出るまで、当発電所の建設を停止する」との方針を決定しました。「脱原発」の世論を押し返そうにも、台湾内の政権支持率は10%前後に留まっており、政権の「足場」は不安定なのです。 ◆脱原発に傾けば傾くほど、エネルギー・リスクは高まる 台湾は、日本同様、エネルギーの輸入依存度が非常に高く、エネルギー自給率は1%を切っています。「龍門発電所の建設を中止すれば、台湾はエネルギー不足に陥る」という馬政権の説得は、至極全うな意見です。 台湾政府経済部(日本の経産省)は、先日、「全ての原発が稼働停止になれば、電気料金が約40%上昇する」との予測を発表しています。もし脱原発に傾けば、原発稼働停止後の日本のように、電力価格の度重なる引き上げ、貿易赤字の拡大に直面するでしょう。 さらには、中国海軍によるシーレーン封鎖で「ガス欠」になるリスクも、日に日に増しています。中国・人民解放軍が、今年に入ってから、台湾や日本向けの商船が通過する海域に進出して、軍事演習や周辺諸国への威嚇行為等を行っていたことを思い出すべきです。 ◆日本は台湾の脱原発を説得せよ 台湾の脱原発の盛り上がりには、福島第一原発事故の後の、事故原因や放射能被害の不十分な説明、不適切な避難措置も影響していますが、それ以外にも、日本が台湾の脱原発に拍車をかけた要因があると思われます。 例えば、昨年9月の菅直人・元首相の台湾訪問です。菅元首相は脱原発・反原発イベントに参加し、事故の経過やその後の取り組み、原発の悲惨さについて講演をしました。福島第一原発事故当時の日本のトップからの「脱原発」の訴えは、間違いなく、龍門発電所の即時建設停止の世論に追い風となりました。 また、今年4月11日に安倍内閣が閣議決定した「エネルギー基本計画」。原発再稼働や「もんじゅ」の継続に転換したものの、与党内での審議を通過する中で、「原発推進」の色が薄められてしまいました。 今年の夏場に向けた再稼働も、昨年の申請以来滞ったままです。馬総統としては、「福島の原発事故を経た日本が、再度原発推進に舵を切った」と言いたいところですが、日本国内のこの状況では、台湾内の「脱原発」を押し切る力にはなりにくいと言えます。 やはり日本は、原発の早期再稼働などを通して、台湾の「脱原発」の流れに歯止めをかけるべきです。特に、建設中の龍門発電所の原子炉や発電機は、三菱重工業、日立製作所や東芝が製造しています。日本として、自国の原発技術の信頼を高めることで、台湾住民の説得に寄与することはできるのではないでしょうか。 ◆日本と台湾の「絆」を深めよ 地方選を今年11月末に控える台湾では、国論が割れることを恐れ、原発利用政策に舵を切ることが難しい状況です。 2012年1月の台湾総統選挙の際、世論の流れの影響を受け、現在稼働中の原発の稼働年限の延長を認めず、期間終了と共に廃炉する方針を発表したように、馬政権が、今年もさらに「脱原発」に譲歩することになれば、台湾のエネルギー危機は現実化するでしょう。 同時に中台が、台湾海峡にパイプラインを建設し、天然ガスを中国から輸入するように動いたならば、台湾は中国に、安全保障上の弱みを握られることにもなりかねず、将来的に、中国による台湾併合が起こる可能性も高まると推測されます。そうすれば、日本の国防上の危険も増すことになります。 安倍政権は、国内のエネルギー事情、世論にだけ注視していてはなりません。日本に対して非常に高い好感度を抱いている台湾との間で、「原発推進」を柱として、日台関係を強化することを考えるべきです。 なぜ日本は負けたのか?――戦史に学ぶ、未来への舵取りと提言《第9回》 2014.05.05 文/岐阜県本部副代表 河田成治 ◆素晴らしき日本人の道徳観 日本人は世界を見渡しても、賞賛すべき道徳観を持っています。 東日本大震災は不幸な出来事でしたが、この中にあって、世界のマスコミは、日本人の驚嘆すべき道徳観を報じています。例えば、アメリカのマスコミは、次のようでした。 「東日本大震災で、多くの金庫が海岸に打ち上げられたが、日本人はこの金庫のほとんど(約5700個!)を警察に届け、その合計は約37億900万円に達した。また、その内の85パーセントにあたる約31億円が持ち主に帰った」(「The Huffington post」 2011.8.11) このニュースを見たアメリカ人は「もしアメリカ人なら、絶対に金庫をこじ開ける。日本人は信じられないくらい誠実で、倫理観が高い」と言っていました。 また、「おもてなし」は流行語にもなりましたが、すでに英語の単語になっている「omotenashi」を、ニューヨーク・タイムズ(1997.4.20)は、次のように説明しています。 「日本人の「おもてなし」は、単純に英訳できない、心遣いや献身、きめ細やかな心配りである」このような、誠実で他人を思いやる美しい心が、日本文明ではないでしょうか。 私の前回の論考「零戦と日本人」でも論じましたが、誇り高き武士道を持っていたのが日本人でもありました。 私は、日本こそがリーダーシップを発揮して、世界の平和・繁栄に貢献すべきだと思っています。日本はそろそろ自虐的な歴史観から脱皮し、世界に責任を負うリーダー国へと、自己認識を変えるべき時なのではないでしょうか。 そのためにこそ、国家戦略は必要です。 ◆大きな国家戦略を 大東亜戦争では、戦略がなかった事をお話ししましたが、現代にも拡大するならば、“国家の志”とも言うべき、世界のリーダーを目指す国家戦略を持ちたいものです。 ただ、国家戦略は、国家防衛を切り離して考える事はできません。 他国の侵略に備えて、我が国の「集団的自衛権」と憲法九条“適用除外”による国防の強化は、待ったなしです。日本を取り巻く状況はたいへん切迫しています。 しかし、国防の強化だけでは不十分で、周辺国の動向を考えねばなりません。 ◆国防戦略と指針の策定 以下は一例ですが、さまざまな対策を策定しておくべきです。 第一には、我が国の島嶼部への侵攻と、それに続く「日本降伏計画」ですが、この最悪の事態は、検討を排除すべきではありません。このポイントは、日米同盟の未来だと思います。 かつて日英同盟が破棄され、換わって日米英仏の四ヵ国条約(1921年)になったことが、大東亜戦争の根本原因でした。 同盟が意味を持つのは、2ヵ国間の場合のみです。連帯責任は無責任と言われるように、多国間の同盟は無責任同盟になると国防論では教わります。 この同盟の原則に立つならば、最も恐るべきことは、日米中(韓)同盟の締結です。アメリカの経済的後退と、中国の資金力を背景とした米中の歩み寄りが、万が一にも日米中(韓)同盟となるならば、最悪のシナリオです。 なお、「日本降伏計画」シミュレーションは、膨大なレポートになるので、別の機会に譲ります。 次回はそれに関連する、我が国周辺の事態に触れるに留めます。(つづく) ロシアとの関係強化に日本、北海道の未来あり 2014.05.03 文/幸福実現党・北海道本部副代表 森山よしのり ◆ウクライナ問題 現在、ウクライナ問題が勃発して以来、世界の世論とマスコミのほとんどは、「ロシア制裁」に動いています。 しかし、これをやってしまうと、世界が最悪の方向に流れていく危険が近づいていることに、世界の世論、マスコミの大半は気づいておりません。 クリミア併合などのウクライナ問題は、ロシア、EUなどの「経済的救済力競争」、つまり、経済的に厳しいウクライナをどこが救えるのかという問題ですので、これを、二十年以上も前の、東西の冷戦構造として捉えるのは、間違いです。 ここで、ロシアに、米欧から、厳しい経済制裁をかけ、そこに日本も参加することになれば、ロシアは中国と結びつかざるを得なくなります。 その中露に、イスラム諸国も入れば、新たな冷戦構造が確定してしまいます。米欧を中心とする西側先進諸国と中国・ロシア・イスラム諸国・北朝鮮(韓国)という図式です。 ◆対米追従一辺倒思考からの脱却 今、世界で覇権拡大侵略主義を掲げるのは、中国のみです。この中国が『進撃の巨人』『遅れてきた帝国主義』として、世界に悪をなすのを、押しとどめるために、外交的には、中国包囲網を構築することが急務です。 日米欧露に、インド、アジア・アフリカ諸国、オーストラリアなどが結びついて、中国封じ込めを行うことが、日本および世界の平和を実現する基本的な方向です。 であるのに、アメリカのオバマ大統領のやろうとしていることは、新たな冷戦構造に、世界を逆戻りさせ、アメリカの没落と中国の台頭を一層進めてしまうことになってしまうのです。日本は、どこも護るところがなく、中国の覇権下に入っていく流れができようとしているのです。 このままでは、日本の未来は暗澹たるものしかありませんので、もう、戦後70年続いた対米追従路線を捨て、新たな国際新秩序形成に向けて、日本独自の世界戦略を構築し、普通の主権国家としての立場を取り戻さなければなりません。 そして、国際社会における正論を、堂々と他国とディベートを展開しながら、世界各国に向けて、大きな影響力を持っていくような大国へと脱皮していくことが急務です。アジアの盟主としての日本の立場を高めていかなくてはなりません。 そのためにも、国として、自虐的歴史観を見直し、また、アメリカにも、日本に対する歴史観の誤りを糺させ、また、先の第二次世界大戦における、日本の戦いの正当性、逆にアメリカや欧州の人種差別、植民地主義をなくさせるという非常に先進的な人道主義が根底にあって、自国の防衛と、アジア諸国民の解放という正当な理念のもと、戦ったという事実を認めさせる必要があります。 (1)対米追従路線を捨て、戦後レジームからの脱却、新たな国際新秩序形成への国論の確立 (2)経済の成長 (3)防衛力の強化。 こうした施策が急務であります。そうでないと、現在、ウイグルで中国政府の抑圧に苦しんでいる方々の暴動が頻繁に起きておりますが、その姿は、明日の日本の姿であるという恐ろしい未来が待っています。 ◆日本とロシアの関係強化で新秩序形成を まずは、ロシアと平和条約など、関係を強化する方向に、日本の外交の舵を取っていくことが必要です。今の、ロシアとの関係強化は、日本にとって数多くの問題の解決、国益の増強をもたらします。 そして領土問題。ロシアは、侵略主義ではないのかという国際社会からの疑念を晴らすべく、それと反対のことをやって、この苦境を打開しようと考えています。ここで、極東シベリア開発への相応の投資と引き換えに、北方領土返還を引きだせる可能性があります。 北方領土返還を実現し、シベリア方面に対する投資、それに付随して、今の、EU並みに、日本とロシアの国境の往来を自由にして、日本の企業も自由に経済活動ができるようにしていくことです。 また本土からサハリンに橋をかけ、さらに日本へのトンネルを通じさせ、海道経由で、東京、モスクワ間をリニア新幹線で結ぶようにすれば、新たな巨大経済圏が生まれて参ります。 このロシアとの平和条約締結と、交通革命を進めれば、日本、そして、北海道の繁栄の道もまた拓けて参ります。 そして、ロシアとの関係強化は、中国との尖閣諸島・沖縄本島への侵略行為、また、韓国による竹島不法占拠の問題、北朝鮮による日本人拉致問題も解決していくことができる可能性があるのです。 中国・朝鮮半島に対して、北方方面から軍事的圧力がかかることは、日本にとって、こうした諸問題を解決していく大きな影響力を持ち来たらす可能性があります。 戦後70年続いた対米追従の一辺倒の思考では、日本の未来は見えて参りません。日本国民は、勇気を持って、世界に対して、どのように貢献をしていくのかということを、真正面から捉えなおす必要がある時期に来たのではないでしょうか。 もう、戦後を終わらせ、新しい思考でもって、国際社会の新秩序形成に向けて動きだしていく時であると考えます。 「憲法9条」は「ノーベル賞」ものか? 2014.05.02 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆憲法記念日 5月3日は、憲法記念日。今年も全国で、護憲派、改憲派がそれぞれ集会、街宣活動、デモ行進を計画しています。(弊党に於いても全国において街宣活動を計画しています。最後に5/3弊党役員の街宣予定を紹介) 憲法の最大の論点は、やはり「憲法9条」の「戦争放棄」をめぐる問題です。先日、一人の主婦が思いついたもので、「戦争の放棄を定めた『憲法9条』をノーベル平和賞に」(4/11 朝日)という報道がなされました。 しかし本当に「憲法9条」はノーベル賞をもらえるほど素晴らしいものなのでしょうか? ◆「憲法前文」と「憲法9条」 「日本国憲法」の前文――「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」 「第9条」――「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」 ◆平和憲法とはかけ離れた現実 もともと日本国憲法は、米国占領軍が一週間でつくり、日本語に翻訳したものであることは、ご存知の方の多いと思います。それでも護憲派は、日本国憲法は、戦争を放棄し、軍隊を持たないことを宣言した平和憲法だからいいじゃないかと言います。 しかしミサイルの発射、核実験で日本を脅し、日本人を拉致しながら平然としている北朝鮮、そして尖閣諸島での領海侵犯、西太平洋での海洋軍事訓練と、近年尖閣のみならず、沖縄までも自分のものだと主張し始めた中国が日本の近隣に存在しています。 日本が、このような悪意に満ちた諸国に囲まれていることを考えれば、憲法前文にあるような「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」できるわけがありません。 さらに「憲法9条」には、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とあります。 この「憲法9条」を北朝鮮や中国からみたらどうみえるか考えたことはあるでしょうか。 「憲法第9条を永久に守ってくれれば、絶対に日本から先に武力で手を出してくることはない」、このように考えているから、中国は以前に尖閣諸島で起きた自衛隊に対して戦争一歩手前の「ロック・オン」(銃を相手に向けて、いつでも攻撃できる状態)ができるのです。他国であれば宣戦布告と捉えられ攻撃されても一切文句は言えません。 もしアメリカは拉致されたら、自国民の生命を守るために、軍隊を派遣し即奪還に向かうことでしょう。それは1980年に起きたイランでの米国人質救出作戦が証明しています。 だから、アメリカには、簡単に攻撃できない、という抑止力が働くのです。抑止力があったら、北朝鮮は日本人を簡単には拉致できません。中国も「ロック・オン」したら撃たれると思えば、無謀な冒険は出来ないのです。 日本国憲法前文は言葉を変えるとこうなります。「日本の平和を自分で守る必要はなく、周辺国には日本を侵略しようとしている悪い国なんか一切存在しない。それを固く信じていれば、日本は永遠に平和でいられる。」――これが日本国憲法の前文の主張です。 自分の国を守る気概もなく、「平和主義者」がよく言う「戦争が起きたら白旗を掲げればよい」という意識を持った国民が増えることを喜ぶのはどこでしょうか。北朝鮮や中国からすれば一発の弾を撃つことなく日本を手に入れることができます。 つまり、逆説ですが「平和主義」こそが、侵略者を増長させるです。これは、国民の中で「平和主義運動」が盛んになった後にドイツに侵略されたフランスがよい例です。 ◆自立していない子供の国 最後に「第9条」の「国の交戦権は、これを認めない」 についてですが、「認めない」とは、誰が誰に対して認めないのでしょうか。日本国が自ら認めないのでしょうか?だとしたら自国民が危機にさらされたら誰が助けるのでしょうか? この「日本国憲法」は、国民の生命は自国が守るのでなく、他国の「公正と信義」に依存していれば日本は安全で、まぁ危なくなってもアメリカが守ってくれますよ――と言っているような子供の宣言です。 弊党が、「憲法9条改正」を掲げる一つの理由もここにあります。それは他国に戦争を仕掛けるためではなく、「自分の国は自分で守る自立した国家になりましょう。逆にそうした国防意識を憲法に表すことが戦争を抑止する力になるのですよ」ということです! ぜひ5月3日は、日本の憲法はこれでいいのか、考えてみましょう。本稿が考える一つのきっかけになれば幸いです。 【5月3日憲法街宣予定】 ※場所および弁士は、状況により変更になる場合があります。 10:00 渋谷ハチ公前 【弁士】加藤文康幹事長 12:00 明治神宮前 【弁士】加藤文康幹事長、及川幸久外務局長 14:00 新宿駅西口 【弁士】及川幸久外務局長 16:00 中野駅南口 【弁士】及川幸久外務局長 改めて日本の自衛力強化を目指す ~自公から自幸へ~ 2014.04.30 文/HS政経塾第二期生 幸福実現党徳島県本部副代表 小松由佳 ◆一定の支持を得たオバマ大統領のアジア歴訪 オバマ米大統領は、29日、アジア4カ国の歴訪を終え、帰国しました。日本、韓国、マレーシア、フィリピンを訪れ、中国牽制を念頭に置いたアジア重視のリバランス戦略をアピールし、各国首脳から一定の支持を得たと言えます。 日本では、米大統領として初めて、尖閣諸島が米国による日本防衛義務を定めた日米安保保障条約第5条の適用対象であることを公式に述べ、日本の集団的自衛権行使容認の検討についても、共同声明に「歓迎し、支持する」と明記しました。 韓国でも、北朝鮮の核開発を批判し、「我々は同盟国を守るためには、軍事力の行使をためらわない」と述べました。 その後、中国が昨年秋に設定した防空識別圏を通過するルートでマレーシアに向かい、現職米大統領として半世紀ぶりの同国訪問を実現し、中国を念頭に、海洋安全保障を含む包括的な協力強化で合意しました。 最後に、フィリピンでは、米軍の展開強化を柱とする新軍事協定に署名し、事実上、22年ぶりの米軍再駐留を決めました。 ◆不安なアメリカと強気の中国 しかし、不安要素も残りました。オバマ大統領は、韓国において、慰安婦問題で韓国の主張を認め、「甚だしい人権侵害だ」などと批判。TPP交渉については、日本で合意に至らず、マレーシアでも、米国が求める国営企業や政府調達の改革への反発が続いています。 また、フィリピンでは、憲法で外国軍の駐留を禁じていることから、同国の上院議員の一部が、米軍駐留は憲法違反だと反発。さらに、日本において、集団的自衛権の行使容認に弾みをつけたい安倍首相に対し、公明党が慎重姿勢を崩さず、議論が停滞しています。 こうした中で、中国では、政府高官がオバマ大統領への反発を示すと共に、政府系シンクタンクの関係者が、オバマ大統領の言動を「リップサービスにしかすぎず、米国の財政状況を考えれば、中国と本気で対決するゆとりはない」と述べるなど、余裕も見せています。 確かに、アメリカは、国内経済に困難を抱え、中国に多くの国債を握られています。10年間にわたり米連邦予算は毎年10%ずつ強制削減され、軍事関連予算も10年で1兆ドル(約100兆円)以上削られます。 2016年には、アジアにおける地上兵力の中心である在韓米陸軍を米本土に引き上げ、現在20万人弱のアメリカ海兵隊も半分近くに減らす方針です。 オバマ大統領は、28日、フィリピンでの会見で、「米軍と財政に巨大な負担をかけた10年間の戦争を経験したばかりなのに、なぜ軍事力をそんなに使いたいのか分からない」と述べてもいます。やはり、アメリカがアジア防衛を放棄する可能性は否定できず、少なくとも日本が自衛力を確立しない限り、協力は望めません。 関係筋によると、米当局者は日本側に「集団的自衛権を含めた安全保障法制の大きな絵を示してほしい」と要求しています。 ◆自衛強化の足かせとなっている公明党 こうした事情を鑑み、安倍首相は、党幹部に公明党との協議を急ぐよう指示し、29日、「(安保法制懇の)結論によって憲法解釈を変更する必要があれば、閣議決定を行い、国会で議論していきたい」と述べた上で、さらなる国際社会の理解を得るべく、欧州へ発ちました。 しかし、公明党との協議は難航しています。政府は、安保法制懇による5月中旬の報告書提出後、集団的自衛権の行使容認に関する5法案を先行改正することを決めましたが、本来、行使容認に必要な法改正や新規立法は計11法案あり、臨時国会での一括処理を目指していたにも関わらず、公明党への配慮から5法案に絞り込まざるを得ませんでした。 自民党は、これらの法改正に先立ち、夏頃に解釈変更を閣議決定することを目指していますが、公明党は議論を秋以降に先延ばしし、今秋の沖縄県知事選や来春の統一地方選で集票力を見せつけ、閣議決定をさらに先送りしようとしていると考えられます。 1964年に「平和の党」を理念に立党し、10年以上にわたって自民党と連立を組み、「中道」「安定」をアピールしてきた公明党ですが、その役割は結局、「戦後レジームの維持」に過ぎず、日本の自立にとって、いよいよ足かせとなってきた感が否めません。 ◆未来を担う新たな宗教政党が必要 これは国民共通の感覚とも言え、産経新聞社とFNNの26・27日の合同世論調査で、集団的自衛権について、「必要最小限度で使えるようにすべきだ」(64.1%)、「全面的に使えるようにすべきだ」(7.3%)とする賛成派が計7割を超えただけでなく、この問題について自民党と公明党が決裂した場合、「連立解消」を支持するとした人が59.9%に達しました。 一方、憲法改正については、公明党への配慮から安倍首相が発言を控えるようになったため、昨年4月には賛成61.3%が反対26.4%を引き離していたにも関わらず、上記の世論調査で、昨年4月以来はじめて、反対派が47.0%と、賛成派38.8%を上回ってしまいました。 幸福実現党は、日本の真の独立を回復し、平和を守るために、憲法解釈変更はもちろん、憲法改正、さらには新憲法の制定が必要と考えています。5月3日に憲法記念日を迎えるにあたっても、憲法のあるべき姿について、再び議論を喚起する必要があります。 公明党は、創価学会と実質上一体であるにも関わらず、1970年には「政教分離」を宣言してもいますが、これは欺瞞であると言わざるを得ません。そもそも、戦後の神道指令に続く現憲法の政教分離規定は、日本弱体化のための占領政策の一環でした。こうした戦後体制の弊害を、そのまま党是として掲げる政党に、日本の未来を託すことはできません。 幸福実現党は、広い国際的視野を持った宗教政党として、真なる「平和」や「中道」を守るための政策を提案しています。日本はアジア諸国に対し、リーダーとして改革のモデルを示す必要もあります。日本の未来を担える政党はどこなのか、国民の皆様に、冷静に見極めていただきたいと願うものです。 すべてを表示する « Previous 1 … 61 62 63 64 65 … 101 Next »