Home/ 吉井 利光 吉井 利光 執筆者:吉井 利光 HS政経塾部長(兼)党事務局部長 誰もが笑顔で生きていけるアジアへ――国や地域にかかわらず尊重されるべき基本的人権 2018.09.03 誰もが笑顔で生きていけるアジアへ――国や地域にかかわらず尊重されるべき基本的人権 幸福実現党・東京都本部代表(兼)HS政経塾部長 吉井としみつ ◆日本から見えていない中国の「現実」 2018年アジア大会が、8月18日から9月2日までインドネシアのジャカルタで開催され、日本人選手の活躍はもちろん、アジア各国のアスリートの姿にもドラマがあります。 お隣の国、中国―。 訪日外国人が年間3,000万人を超える勢いの中、中国人は最も多く、昨年は736万人が日本を訪れています。 日本にとってもなじみ深い国です。 しかし、アジアの自由を考える上で、中国国内には、日本からなかなか見えない「現実」があることも、知っておく必要があります。 ◆その1:政府を批判すると、逮捕される 2017年7月に亡くなった、民主活動家の劉暁波(リュウギョウハ)氏が、2010年ノーベル平和賞の授賞式に出席できなかったことは、大きく報道されて、各国からも中国への批判は高まりました。 今年1月には人権派弁護士の余文生(よぶんせい)氏は、多候補による選挙の導入をはじめとする憲法改正の提言を「公開書簡」としてインターネットで公開した数時間後に特別機動隊に拘束され、4月に国家政権転覆扇動容疑などで逮捕されました。 これらは氷山の一角に過ぎず、人権派弁護士が拘束されて、数日間にわたる睡眠剥奪、不明薬物の強制摂取などの拷問が行われていたとの証言は多数あります。 ◆その2:「何を信じていいか」は中国政府が決める 中国チベット自治区では、民主化や信教の自由を求める人は弾圧され、僧侶を中心に数多くの焼身自殺が起きています。 これは中国政府への抗議の最後の手段として、行われているのです。 また、アメリカ国務省は7月に行った「信教の自由の促進」をテーマとする閣僚会議の中で、ペンス副大統領は、「数十万、あるいは数百万と見られる人たちが再教育施設に移され、政治教育を強いられている」と中国当局を非難しています。 ◆「信教の自由を守る」立場が鮮明なアメリカ アメリカは、国際信教の自由法(International Religious Freedom Act)に基づいて「各国の信教の自由に関する報告書(Country Reports on Human Rights Practices)」が1998年から国務省から発表しています。日本も含めて、199カ国分のレポートがあります。 米朝会談前の今年5月には2017年版が発表されて、中国を「特に懸念する国(Country of Particular Concern)」と位置づけており、法輪功やキリスト教、そしてイスラム教の信仰団体が受けている迫害を取り上げて、アメリカは宗教の自由を侵犯した行為に手をこまねいて傍観することはしないと強く非難しています。 ※「各国の信教の自由に関する報告書2017年版Country Reports on Human Rights Practices for 2017」で、「国・地域(Countries/Regions)」を選ぶと、その地域のレポートを英文で読むことができます。 →「各国の信教の自由に関する報告書2017年版Country Reports on Human Rights Practices for 2017」ホームページ https://www.state.gov/j/drl/rls/hrrpt/humanrightsreport/#wrapper ◆日本政府としてできること アメリカは199カ国分の「信教の自由に関する報告書」をまとめています。 これだけ悲惨な「現実」が日本の隣国にあるのですから、日本政府として、このまま手をこまねいていてはならないはずです。 人間は皆、神の子・仏の子であり、基本的人権は国や地域にかかわらず尊重されるべきです。「信仰の自由」「政治活動の自由」も当然に認められるべきです。 そこで、中国国内の人権侵害に歯止めをかけるべく、できる限りの働きかけを日本政府に要望するべく「中国国内の人権擁護を促進するための署名」活動に取り組んでいます。 要望は大きく3つです。 —— その1:中国政府の人権侵害について、日本政府は、国連などの公的な場で問題提起し、解決に向けて積極的に取り組むこと。 その2:日本において、中国などからの政治亡命者への保護体制を、米国並みの水準に引き上げること。 その3:日本版「各国の信教の自由に関する報告書」を作成し、総理自ら、国際社会に向けて発信すること。 —— 幸福実現党・東京都本部から、本署名に取り組んで以来、各地から熱い賛同・ご協力をいただいています。 日本が中国国内の「現実」に目を背けずに毅然と対応することで、隋や唐の時代のような仏教的寛容さが中国で再び花開き、アジアの自由と繁栄に繋がっていくはずです。 ※東京都本部「中国国内の人権擁護を促進するための署名」活動について https://info.hr-party.jp/2018/6998/ 築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを求めます! 2017.03.30 幸福実現党・東京都本部代表(兼)東京都第10選挙区支部長 幸福実現党青年局部長(兼)HS政経塾部長 吉井としみつ ◆築地市場の豊洲移転を求める記者会見を開催 豊洲移転問題――。一体いつになったら終結するのでしょうか。 一部の有識者からも、「いい加減に豊洲移転を進めるべき」という趣旨で、小池都知事への批判の声も出てきていますが、大きな進展にまでは至っておりません。 この現状を危惧し、3月28日、幸福実現党・東京都本部として、「築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを求める」陳情及び署名を、東京都議会・議会事務局に提出し、その後、都庁記者クラブにて記者会見を開きました。 ■「築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを東京都に求める陳情」 提出に伴う記者会見(抜粋版) https://www.youtube.com/watch?v=Xgs3vhF6RFk&feature=youtu.be 「築地市場の豊洲移転を一日も早く実現するべき」3つの理由を考えてみたいと思います。 ◆その1:豊洲市場がこのまま「野ざらし」なら6,000億円以上の税金の無駄遣い 小池都政の問題点として、行政におけるコスト感覚のなさがあげられます。 豊洲市場は既に完成しています。それにかかったコストは約6,000億円。 また、移転延期に伴う、関連業者への補償のために50億円の補正予算を組んでいますが、補償費の総額はそれ以上かかる見込みです。 さらに、豊洲市場の維持費として毎日500万円の費用がかかっています。 これは1時間ごとに換算すると20万8333円です。 約6,000億円以上の税金が無駄になっているということは、未成年も含めて都民1人当たり4万4千円が浪費されているということになります。 都民の税金を浪費することが、都民ファーストではないはずです。 ◆その2:耐震性の面でも豊洲市場は安心 築地市場は、市場関係者の懸命なご努力によって稼働していますが、今年で築地市場は始まって82年目になります。建物の老朽化、効率性の面からも限界がきています。 防災という観点からも、豊洲市場は優れています。 ◆その3:衛生面でも豊洲市場は優れている さらに、誤解されている豊洲の地下水。 そもそも地下水は豊洲市場では使用しません。浄化して排水することに、もともとなっています。 ちなみに昨年2016年9月に豊洲市場の地下に、水が溜まっている映像が流れていましたが、これは浄化システムが稼働する前です。 その際に、共産党都議団は水質調査を行い、「環境基準(1リットル当たり0.01ミリグラム)の4割に当たるヒ素が検出した」ことを発表しました。 浄化システムが稼働する前に、水質検査をしたこと自体にも首をかしげますが、それに加えて、ヒ素があったこと自体が大変な危険だという印象を与えます。 しかし、ポイントは「環境基準値の4割」です。 つまり、「環境基準値以下」なのです。 問題ないにもかかわらず都民の不安を煽ったという意味で、共産党都議団の行動やマスコミ報道には大きな責任があります。 ただ、冷静な対応ができていれば、大きな問題にはならなかったはずです。 豊洲問題の風評被害を深刻化させてしまったのは、小池都知事の判断です。 ◆今、必要な小池都知事による豊洲安全宣言 科学的に安全性を示す数字は、しっかり公表されています。 今後、「経済性」を新たな判断基準として、「市場のあり方戦略本部(仮称)」を都庁内に設置するとしていますが、専門家会議や全庁組織でいくら議論しても、そこで結論が出るわけではありません。 最後に判断するのは、小池都知事ご自身です。 豊洲の風評をこれだけ傷つけておいて、豊洲移転の可否を、都民の判断に委ねるというのは、全くの無責任です。 ぜひとも都民の安心回復のためには、小池都知事による豊洲安全宣言が必要です。 一日も早く豊洲移転をすることで、新たな「人・モノ・金」の動きを生み出して富を創出することで、ほんとうに都民ファーストな都政に軌道修正するべきです。 ※署名活動について 幸福実現党・東京都本部として「築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを求める」署名活動を行っております。 ご賛同いただけましたなら、ぜひご協力の程、よろしくお願いいたします。締切は4月23日(日)まで。 ■築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを東京都に求める署名 https://info.hr-party.jp/2017/4303/ ■著名用紙はこちらから https://info.hr-party.jp/files/2017/03/30152202/rwweznsi.pdf 混迷する「小池ファースト」の東京都政 ~豊洲市場に即刻移転を。 2017.03.04 東京都第10選挙区支部長 幸福実現党青年局部長(兼)HS政経塾部長 吉井としみつ ◆混迷する築地市場の移転問題 東京都議会は、百条委員会を設置して、築地市場の豊洲への移転についての経緯を明らかにするべく動いています。 一方、3月3日、元都知事の石原慎太郎氏が記者会見を開きました。 これに対して、様々な報道が出ていますが、会見内容を見る限り、豊洲移転については議論を重ねた結果、都庁全体でコンセンサスがあったということは間違いないと思います。 いまだに「犯人探し」をするような過熱報道がほとんどですが、一番大事なことは、築地市場と豊洲市場を比べて、どちらが安全なのかを冷静に比較する。 そして、それを有権者に責任転嫁するのではなくて、政治家が責任を持って決断することが、「本当の都民ファースト」ではないでしょうか。 まずは、築地市場と豊洲市場の安全性について、あらためて考えてみたいと思います。 ◆豊洲の地下水に適用している基準は妥当なのか? 豊洲の地下水に適用されている基準は、環境省が定めている「環境基準」です。「環境基準」とは、飲用を前提にして達成することが望ましいとされている基準です。 では、検査されている豊洲の地下水は、飲用なのでしょうか? 実は、飲用ではありません。 「飲用ではない地下水に、飲用を前提にした環境基準を適用している」ということを押さえる必要があります。 そもそも地下水は、管理システムで浄化して排出することになっており、安全性に重大な懸念が出るわけではないと専門家会議での見解も出ています。 しかも、環境基準を上回る地下水が検出された場所は、敷地内ではありますが、豊洲市場の建物外です。 3月中に豊洲の地下水の検査結果が公表となりますが、豊洲の地下水は「飲料に使わない水」ということを押さえて、結果を受け止めるべきです。 ◆「盛り土」ではなく「コンクリート」で対応できる 豊洲市場への移転が延期になったのは、2016年11月7日の判断でした。 豊洲の土壌から出る汚染物質が、地表に出ないようにするための「盛り土」がされていない、ということが主な趣旨でした。 これにより、報道が過熱し、盛り土をしていないことが、あたかも豊洲の安全性にとって致命的ではないか?という雰囲気ができてしまいました。 しかし、事実は異なります。 豊洲は、35センチメートル以上のコンクリートを敷設しており、土壌汚染対策法に則って処置されています。 法令では、地表面から50センチメートル以上の盛土をするか、3センチメートルのアスファルトまたは、10センチメートル以上のコンクリートであれば良く、念入りに対策がされています。 さらに、豊洲の土壌は、汚染物質の除去作業が行われており、汚染土が舞うことはありえません。 また、汚染された地下水が気化することで安全性に問題あるのではないかという指摘も、実際に観測した結果、十分に環境基準に適合することが分かっており、そうした懸念が払拭されるデータがとれています。 ◆むしろ、築地市場の方が危ない 現在の築地市場は、80年以上大きな役割を果たしてきました。その功績は素晴らしいものがあります。 しかし、その一方で、建物の老朽化、建材に使用されているアスベストの飛散、さらにはトラック、ターレ(運搬車)、観光客が入り乱れる非効率な物流状況で年間300件以上の交通事故が発生しています。 また、トラックやターレ(運搬車)による高濃度のベンゼンを含む排出ガスが、食品に触れてしまう状態でもあり、衛生面でも懸念があります。 しかも、2016年8月の東京都の調査では、環境基準面では問題はないものの、空気中のベンゼン濃度は、築地市場の方が豊洲よりも高いのです。 安全面・衛生面でも懸念があったからこそ、市場の移転をせざるを得ず、6000億円もの都税を使って豊洲市場が建設されたのです。 ◆豊洲の風評被害の発信源は誰なのか? 安全性が確保されているにもかかわらず、仲卸をはじめとする市場関係者の方々も移転に二の足を踏んでいます。その最大の理由とは何か。 それは、悪化した「風評被害」です。 3日の石原氏の会見を受けて、小池都知事は「仲卸の方々も今のままでは豊洲に移れないと明確に言っている」という趣旨の発言をなされています。 しかし、その最大の原因である、豊洲の風評被害をつくりだしたのは、小池都知事ご自身です。 また、「都民ファーストの会」の勢いは強まっていますが、そもそも都議会議員も、豊洲移転については容認してきたわけです。 青島都知事(1995年~1999年)時代から、豊洲移転の話が出ているわけですから、関係ないはずありません。 それが、ここに来て豊洲移転に二の足を踏んで、百条委員会を招致して「あたかも都民のために、熱心に議論する」ことは、政治パフォーマンスに他なりません。 こうした百条委員会での、政治パフォーマンスがなされている間には、使われない豊洲市場の維持費だけで、毎日500万円以上もの税金が使われていることは、何故かあまり報道されません。 東京都は世界を代表する都市ですが、残念ながら都政のコスト感覚やマネジメントは、世界の模範となるには程遠い状況のようです。 ◆「有権者への責任転嫁」が民主主義? ここまで見ると、「都民ファースト」と謳いながらも、その実態は「小池ファースト」の東京都政になっているのではないでしょうか? 豊洲移転の判断については、「都民の意見を参考に総合的に判断する」、さらには「東京都議選の争点にする」という話もありますが、政治家が責任を持って判断するべき問題を、有権者に責任転嫁することはやめていただきたいと思います。 政治家が責任を持って決断するべき問題を、選挙の争点にするという名目で、都民に丸投げする。そして、「その選挙結果を行政に反映して、都民の声を聞きました」というのでは、そもそも、政治家は要らないと宣言しているのに等しいのではないでしょうか。 政治家が決断するべき問題を、有権者に問うという名目で責任転嫁をすることが常態化しています。2016年の参議院選挙でも、消費税の問題を国民に判断させるという責任転嫁の争点づくりがなされました。 無責任・民主主義政治で、税金を浪費し続けてはなりません。 豊洲市場への移転は、一刻も早く進めるべきです。 それと同時に、例えば「豊洲安全宣言」を小池都知事が発表するなど、自らつくりだした風評被害の払拭に責任を持って取り組むことこそ、本当の「都民ファースト」ではないでしょうか。 「健康・病気予防」と、テーラーメードな医療保険のあり方を考える 2017.01.16 幸福実現党・青年局部長(兼)HS政経塾部長 吉井としみつ ◆かつても「メタボ健診」で医療費削減を目指した 医療政策においても、「予防」に重点を置くことで健康を増進して、「医療費の伸びも抑制」しようという政策が徐々に進められています。 2006年の小泉政権下でも、いわゆるメタボ健診が始まりました。生活習慣病を予防することで、医療費を2兆円抑制することを目指していましたが、これは実現できませんでした。 メタボ検診の受診率が低い場合は、健康保険に対してペナルティを課すことができなかったこと、そして、日本人は肥満率が各国と比較して低いこともあり、「そもそもメタボ検診の指標に妥当性があるのか?」ということで、この改革は進みませんでした。 「何をもって病気の予防とするか」「健康の指標とするか」については、なかなか決めきれないことが現状の課題といえます。 ◆健康維持推進に向けての事例 データ収集と分析をすることで、健康維持に効果的なサポートをしようという取り組みもあります。 例えば、厚生労働省では「予防・健康づくりインセンティブ推進事業」のプロジェクトでは、レセプト・健診データの分析により健康分布図を作成することで、「非肥満だが高リスク者が多いという集団の特徴」を把握して、保険加入者の健康維持に役立てようという事例もあります。 【参照】厚生労働省「予防・健康づくりインセンティブ推進事業」 データヘルス計画推進シンポジウム(http://pari.u-tokyo.ac.jp/event/201603/hpm/1850/report) ◆「これが健康の指標」と決められるのか? 2015年度の法改正を受けて始まった、健康で医療費の利用が少ない人を優遇する「インセンティブ制度」の具体的な成果についてはこれからですが、この方向性は医療費の適正化に向けても必要なことだと思います。 ただ、国として「これが健康の指標」と決めきれるかといえば、様々な健康法が出ている今、極めて難しいのではないでしょうか。 医療保険の適用範囲も広げ続けることはできません。 むしろ、国としてのサポートは最低限に絞り込み、公的医療保険の適用範囲を限定し、追加で、その方のライフプランに応じた民間の医療保健を選ぶ流れを検討するべき時かもしれません。 ◆個人の生き方に応じた医療保険 今のまま医療費を抑制できない状態が続くと、国の財政としてどうしようもなくなり、突然、「医療保健の適用範囲を縮小します」ということにもなりかねません。 これこそ、一番困るパターンです。 公的医療保険の負担は軽くする代わりに、保険適用範囲を狭める。 追加の選択肢として、民間の医療保険を選ぶ。 「病気の予防」や「健康の増進」と合わせて、医療保険制度のあり方にも踏み込んでいくことが、本当に安心して子供たちにもバトンタッチできる医療政策のためにも必要ではないでしょうか。 そして、身体の健康だけではなく、「生きがいのある仕事」など、生涯現役で心身ともに健康で、誰もが生きがいを持てる社会を目指すべきだと考えます。 トランプ大統領勝利に見る「世論調査の限界」 2016.11.13 幸福実現党青年局部長(兼)HS政経塾部長 吉井としみつ ◆米大統領選――トランプ氏の劇的な勝利 トランプ大統領が、アメリカ大統領選挙に勝利しました。 正式な就任式は2017年1月20日となります。既に、日本も含めて各国首脳と個別に会談がセッティングされるなど、急ピッチで「新しい時代」への移行が進んでいます。 今回のトランプ氏の勝利は、大方の世論調査とは異なる結果でした。選挙予想のほとんどが、ヒラリー氏の有利としていましたが、結果はトランプ氏の劇的な勝利となりました。 一体、何がトランプ氏の勝利に繋がったのか―、様々な分析がなされていますが、大きく2点紹介します。 ◆世論調査の誤算1――隠れトランプ支持者 「隠れトランプ支持者」といわれる有権者の存在が指摘されています。 トランプ氏の発言を取り上げて「人種差別主義者」など、様々なレッテル貼りをする報道が蔓延した結果、トランプ支持を公式に表明すると「自分も非難されかねない」と感じた有権者が多数いました。 世論調査でも「トランプ支持とは言わない」ことで、結果的に世論調査ではヒラリー有利になったという説です。 マスメディアの過度な偏向報道によって、世論調査までも歪みかねないという点は、示唆に富んでいます。隠れトランプ支持者は、メディアの偏向報道が生み出した存在かもしれません。 ◆世論調査の誤算2――最後まで態度を決めない有権者 また、今回のアメリカ大統領選挙の最終の全国世論調査では、12%の有権者が態度を決めていなかったことが分かっています。 前回2012年の大統領選挙での同様の調査では、態度を決めていない有権者は3%であったことを比較すると、今回の選挙は、最後まで態度を決めていない有権者が増加していたことも指摘されています。 やはり、対立候補の差が僅かな場合は、態度を決めていない有権者の行動が、選挙結果を大きく左右しうるということです。 ◆世論調査の「誤差」をどう考えるか 前回2012年の大統領選挙(オバマ大統領vs ミット・ロムニー)では、全選挙区の勝敗予想を当てたNate Silver(ネイト シルバー)氏も、今回の選挙予想は外れました。 シルバー氏は自身の運営するニュースサイト「ファイブサーティーエイト」の記事では、選挙予想の弁解もしつつも、世論調査の誤差についても言及しています。 「ファイブサーティーエイトが、誰よりもトランプ氏に分があると見ていた理由」 Why FiveThirtyEight Gave Trump A Better Chance Than Almost Anyone Elseより ・ファイブサーティーエイトは、ヒラリー氏が有利なものの、トランプ氏にも30%勝利する可能性を伝えてきた。これは、他のジャーナリスト達が示したものよりもかなり高い確率だ。 ・世論調査には、少しの誤差はある。その僅かな誤差がトランプ氏の勝利に向けての十分な道筋を与えるものだ。有権者もそうしたことが起こりうると心の準備をするべきではなかったか。 [URL] http://fivethirtyeight.com/features/why-fivethirtyeight-gave-trump-a-better-chance-than-almost-anyone-else/ 世論調査の結果をそのまま鵜呑みにするのではなくて、「誤差はつきもの」であり、その「誤差」が予想とは別の結果をもたらす可能性があると知って、情報を読み取ることが大事だといえそうです。 ◆「世論調査の限界」も知って付き合うべき トランプ氏の劇的勝利や、今年6月のイギリスのEU離脱(BREXIT)を問う国民投票も、世論調査とは逆の結果が現実となりました。 これらのことからも、世論調査はあくまでも限られたサンプルでの動向を調査しており、そこで得られた回答も、有権者の真意かといえばそうでない場合もある、ということを踏まえておく必要があるでしょう。 世論調査は外れることもあります。 誤差があり、限界があります。 マスコミ報道でも、世論調査の結果を強調しすぎるあまり、国民に知らせるべきことを見失う可能性があるということです。 日本のマスコミ報道のあり方にとっても、今回のアメリカ大統領選挙の結果は一石を投じているのではないでしょうか。 【関連動画紹介!】 日本に有利?不利?トランプ新大統領の政策を徹底分析する【ザ・ファクト】 URL:https://youtu.be/_UbcqOOEzDQ 世間の予想を覆して、ドナルド・トランプ氏がアメリカの新大統領に選出された。 昨年から、THE FACTに出演し、トランプ氏の大統領選出を予測していた幸福実現党外務局長、及川幸久氏。 アメリカのテレビ・ラジオでもコメンテーターとして出演している及川氏にトランプ新大統領誕生で世界はどう変わるのかを聞いた。 保護主義?孤立主義?日本はどうなる? 子どもたちに残せない年金制度、いまの実情 2016.09.18 幸福実現党青年局部長(兼)HS政経塾部長 吉井としみつ 年金制度は、社会保障の大切な制度です。 ただ、「今の年金制度を、子どもたちに残せるか?」というと、それも厳しいと感じるのが実情ではないでしょうか。 ◆年金制度の現状と課題 今の年金制度は、現役世代が高齢者世代を支えている制度―、「賦課方式(ふかほうしき)」です。 今の大きな課題は、現役世代が減少しつつある中、高齢者世代が増えてきており、「このままでもつのだろうか?」ということです。 ◆年金の財源はどこにある? 現在、公的年金の支給額(年金受給者の受け取っている総額)は年間約54兆円です。この54兆円は、現役世代からの保険料で全てをまかなっているわけではありません。 保険料の約34兆円に加えて、私たちの税金から約13兆円。そして、年金積立金から約7兆円です。 つまり、「保険料」・「税金」・「年金積立金」が、年金を支給する財源となっています。 今回は、「年金積立金」の危うさを考えます。 ◆「年金積立金」とは? GPIFという年金積立金を管理・運用する独立行政法人は次のよう説明しています。 「保険料のうち年金の支払い等に充てられなかったものを年金積立金として積み立てています。」(年金積立金管理運用独立行政法人HPより) 実は、元々の年金制度は、自分の生活は自分で責任を持つ「積立方式(つみたてほうしき)」でした。 そこから、現役世代が高齢者世代で支える、今の「賦課方式(ふかほうしき)」に移行した中で、年金積立金が生まれました。 ただ、年金制度の移行に伴って、本来あるはずの積立金がなくなっているという議論もあり、年金行政の抜本的な改革と合わせて、真相究明の必要があります。 さて、約130兆円ある「年金積立金」。 現在、様々な「かたち」となって運用されています。 ◆「年金積立金」の運用状況は? 年金積立金は、国内・海外の「債券・株式」等の「かたち」で運用されています。 こうしたご説明をすると、「それは知らなかった」という声を驚くほど多く聞きます。 「暮らしに関わる大事なこと」こそ、マスコミの責任として、国民に丁寧に知らせる必要があると思います。 それでは、気になる運用状況ですが、2016年4月~6月期は「5.2兆円の損失」でした。 ちなみに、2015年度はどうかというと「5.3兆円の損失」でした。つまり、2015年4月~2016年6月では「10.5兆円の損失」が出ています。 これまでの累積の運用では、「約40.2兆円の収益」が出ていますので、一時的な損失を騒ぎ立てようとは思っていません。 ※参照:「平成28年度第1四半期運用状況」 http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h28_q1.pdf ただ、ここで大切な前提を確認したいと思います。 それは、「年金積立金は、国債や株式で運用されている」・「景気が悪くなると年金積立金は、損失を出す可能性が高い」ということです。 ◆目標利回り4.5%のハイリターンが前提の年金積立金 しかも、この「年金積立金」の目標運用利回りは4.5%です。 各国の長期国債の金利動向の不安や、国内外の株価低迷で、実現可能でしょうか? 日本国内では、消費税を8%に上げて、景気が悪化し、株価が下落する中、どうやって目標のハイリターンを得るのでしょうか? このままでは、年金制度の破綻は避けられないと言わざるをえません。 だからこそ、今、新しい発想が必要です。 ◆元気な経済なくして、年金は持たない 「年金をもらえるのは当たり前」と思いがちですが、この考え方には落とし穴があります。「元気な経済」がなければ、税収は減り、年金はもちろん社会保障への予算を組むことすら難しくなります。 まずは「元気な経済」を取り戻すために、これまでの歴代政府が掲げる、税金を上げて、社会保障にお金をまわせば大丈夫――「税と社会保障の一体改革」という間違った発想を変えねばなりません。 消費税を8%に上げて、明らかに日本経済の勢いがなくなりました。 直近の2016年4月~6月のGDP改定値を見ても年率0.7%と、横ばいです。アベノミクスはもう終わってしまったようです。 ◆消費税5%に戻して、嘘のない年金制度へ 本当に安心できる年金制度とするためには、「自分の暮らしに自分で責任を持つ」――「積立方式への移行」が必要です。 現状の「賦課方式」では、誰も責任をとることなく、破綻の道まっしぐらです。 子どもたちの未来を真剣に考えるためにも、「積立方式の移行」をどのようにするか真正面から議論を始めていくべきです。 そして、ウソのない年金制度に移行するためにも、日本経済の活性化は重要です。 その理由は、もうお分かりだと思います。 消費税を5%にも戻して、「元気な経済を取り戻す」ことで、持続的な「年金積立金」の運用改善にもつながるからです。 消費税5%に戻して、経済を元気に。 そして、ウソのない年金制度に。 「子どもたちに、見せたい未来」に向けて、取り組んでまいります。 「消費税の減税」は、民間の力を引き出す公共投資 2016.03.18 文/幸福実現党青年局部長 兼 HS政経塾部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆「国際金融経済分析会合」開催の真意? 「消費税の増税を延期するために開催しているのでは?―。」 そうした憶測も飛び交っている「国際金融経済分析会合」が、16日から始まっています。 5月に開催される伊勢志摩サミット(主要7カ国首脳会議)で、議長国・日本から「世界経済の持続的な力強い成長」へのメッセージを出すための参考にするというのが、表向きの理由です。 ◆これまで話されたこと 会合は16日、17日に既に開催され、最後に22日に行われる予定です。 16日には、ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ教授(コロンビア大学)は、「消費税の増税は先送りをするべき」と提言しました。 17日には、ジョンゲンソン教授(ハーバード大学)は、「岩盤規制を撤廃し、効率性と生産性を高める働き方への改革の必要性」を訴え、消費税の増税は必要との認識を示しましたが、その時期について明言しませんでした。 また、岩田一政氏(日本経済研究センター理事長)は、「デフレ脱却のための成長戦略の推進と、人口減少への対策を打つべき」と述べました。 22日には、デフレ脱却前の消費税の増税には否定的な、ポール・クルーグマン教授(米ニューヨーク市立大学・ノーベル経済学賞受賞者)との会合が予定されており、消費税についての発言が注目されます。 ◆賃上げが鈍化しているのは「不可思議」なのか? 「国際金融経済分析会合」には、日銀総裁の黒田東彦氏も参加しています。 16日の会合の際に、企業の賃上げが鈍化していることを指摘して、「実際の賃上げペースは遅い」「不可思議なことがある」と発言をしています。 ここ数年は、大幅な賃上げが見られましたが、今年は賃上げをすると回答したものの、その上げ幅は縮小しています。 不可思議かもしれませんが、これが企業の感じている「現実」なのだと思います。 つまり、景気の先行きについて、厳しいと実感している方が多いということです。 このマインドを転換させるためには、補正予算も組まれていますが、それ以上の大胆な取り組みが必要ではないでしょうか。 参照:「国際金融経済分析会合」の開催について https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusaikinyu/dai1/sankou1.pdf ◆世界一の政府債務?それが、どうした 日本にとっては、5月の伊勢志摩サミットで、世界経済をどうするべきかを示すビジョンを提示できる大きなチャンスです。 世界経済が鈍化する中、大きな足かせとなっている「財政均衡」という考え方です。 財政の持続性を重視するあまり、経済を発展させていくために、どう有効にお金を使おうかという発想がなかなか出ない状況です。 ここで、世界一の政府債務を「誇る」日本から、この状況を打ち破っていこうじゃありませんか。「世界経済を成長させるために、投資としてのお金を使おう」ということを訴えることは大きなインパクトになるはずです。 日本国債の金利が、最近までマイナスということは、お金を払ってでも日本国債を保有したいニーズは大きいのです。政府債務の額だけではなくて、中身を議論するべきです。 ◆民間の力を引き出す、公共投資としての「消費税の減税」 そして、日本政府が提示する投資メニューは、行政だけが行うものではありません。ぜひとも、民間の力を引き出すべきです。 その民間の力を引き出すための投資として、「消費税の減税」は有力な政策ではないでしょうか。安くて、即効性があります。 「国際金融経済分析会合」で、様々な憶測が流れていますが、消費税の増税の先送りはもちろん、「消費税の減税」にまで踏み込んだ議論を期待したいところです。 税収が増えた分は、国民にも「減税」で還元しよう! 2016.01.27 文/幸福実現党青年局部長 兼 HS政経塾部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆「国民への配当」という発想 「国民への配当」―。 生前、松下幸之助氏は、「無税国家論」の中で提唱されていました。 国の税収は2012年度から2016年度にかけて1.31倍になっており、早くも税収が増えた分を、歳出の増加に充てられないかという議論も出てきています。 しかし、ここで立ち止まって、この増えた税収を、国民に還元することを真剣に検討してはどうでしょうか? (参考):「税収増、はや歳出増?」(1/27朝日朝刊7面) ・2012年度の税収、43.9兆円 ・2016年度の税収、57.6兆円(当初予算案) ◆行政コストはバカにならない もちろん、還元する方法も大事です。 なぜなら、政策を実行するには行政コストがかかるからです。 例えば、軽減税率の導入を検討していますが、これには1兆円の財源が必要と議論していますが、本当は軽減税率の行政コストも計算されなければなりません。 ちなみに、個人情報の漏洩など、リスク満載のマイナンバー制度を推し進めていますが、導入コストは数千億円ともいわれています。 では、「安く」そして「平等」に還元する方法は何かというと「減税」なのです。 ◆財政赤字の解消に本気ですか? 日本政府の財政赤字の解消に向けての一里塚として、政策を実行するために必要な歳出(プライマリー・バランス)が、国の税収と均衡することを目標としています。 しかし、2020年度にプライマリー・バランス黒字化を掲げている割には、経済成長を前提としたシミュレーションでも、2020年は6.5兆円(GDP比1.1%)の赤字です。 26日に公表された平成18年度第1回目の経済財政諮問会議の議事録では、「子ども・子育て」関連の歳出増加の要因にも言及しており、2020年度のプライマリー・バランス黒字化は達成しなくても仕方ないという「言い訳」は、既に始まっています。 (参考)『平成 28 年第1回経済財政諮問会議 議事要旨』 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2016/0121/gijiyoushi.pdf ◆そもそもの前提を変えてみては? 社会保障費への対応と財政の健全化を旗印に、消費税の増税を進めているにもかかわらず、財政の健全化目標の達成には、あまり熱心ではないようです。 本来であれば、目標に届かないならば、日本経済を成長させるためにさらに何が必要なのか?あの手この手を尽くすべきです。 それでも足りないのであれば、そもそもの前提を疑ってみるべきではないでしょうか。 見直すべきは、経済成長を妨げている「消費税の増税」です。 ◆消費税の「減税」を現実的な選択肢に ぜひ、税収の増加分を国民に還元するという減税シミュレーションもしていただきたいと思います。 政府が支出を増やすことだけが福祉ではありません。 「減税こそ、最大の福祉」という新しい発想が必要です。 手取りが増えたら、「できること」も増えます。そして、中国をはじめ新興国の経済成長が鈍化する中、日本経済を支える内需の拡大が鍵です。 経済成長戦略の決め手を欠いている今、「日本経済活性化のための投資」として、国民の「手取り」を増やす「減税」政策を真剣に考えるべきではないでしょうか。 幸福実現党・若者サイトがスタート! 2016.01.11 文/幸福実現党青年局部長兼HS政経塾部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ 幸福実現党・若者サイト「TRUTH YOUTH」をスタート http://truthyouth.jp/ ◆121万人の新成人、日本の将来をどう見ているのか? 2016年は121万人の方が、新成人を迎えられました。 素晴らしき門出を心より祝福申し上げます。 18歳以上の投票権が今年から始まるなど、若者にクローズアップされている中、新成人の皆さまは、自分の将来や日本の未来を、どのように見ているのでしょうか? 2008年から毎年、新成人に向けてのインターネット調査を続けているマクロミル社の「2016年 新成人に関する調査」(母数500名)の中から、3つのポイントをご紹介します。 (1)新成人の持つ、シビアな日本の将来への見通し 日本の未来について「明るいと思う」は33%という結果で、減少傾向が続いています。 また、これからの日本の政治については「期待できない」が77%という回答でした。 日本の将来について、厳しい見通しを持っていることが伺えます。 (2)自分たちが日本を変えたいという意欲もある ただ、「自分たちの世代が日本を変えてゆきたいと思うか」という質問には、「そう思う」という回答は65%でした。 (3)就職に対する不安も高い 就職に「不安を感じている」は 75.8%です。これでも改善傾向が見られるそうですが、高い水準にあるといえます。 [参照]「2016年 新成人に関する調査」(マクロミル社) https://www.macromill.com/r_data/20160107shinseijin/20160107shinseijin.pdf ◆垣間見える新成人の 「うずき」とは? 新成人500名(男女250名)へのインターネット調査の結果ですので、121万人の新成人を代弁しているわけではありませんが、以下のようなことが言えます。 ・将来に対してシビアに見ていて、日本の政治への期待値は低く、当面の就職活動に対しても不安を抱えている。 ・でも、そんな将来をそのまま受け入れるわけではなく、自分たちから変えたいという意志がある。 つまり、「今までの政治には満足していないけど、自分たちの新しい感性を政治に反映したい!」そうした情熱が垣間見えます。 この熱意に向き合う、何か新しい受け皿が必要なのではないでしょうか? ◆幸福実現党・若者サイトがスタート 若者の本音を政治に生かしたい! そうした思いを胸に、幸福実現党・若者サイト「TRUTH YOUTH」をスタートしました。 幸福実現党・若者サイト「TRUTH YOUTH」 http://truthyouth.jp/ 「若者による政治体験」をコンセプトに、現役大学生を中心とした若者ライターが、実際の経験に基づいて、雇用問題や消費税率の引き上げ、マイナンバー制度など、身近な政治テーマについてオピニオンを発信します。 若者がほんとうに幸福になるためには、いかなる政治をするべきなのか―。とことん考え、議論し、行動してまいります。 一緒に変えよう。政策はある! 幸福実現党・若者サイト「TRUTH YOUTH」をスタート http://truthyouth.jp/ マイナンバーという人権問題 2015.12.10 文/幸福実現党青年局部長 兼 HS政経塾部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆完了しつつあるマイナンバー通知カードの配達 マイナンバー通知カードの配送が完了しつつあります。日本郵便の、8日の発表によると、全体の約87%に当たる、約4960万通の通知カードの受け取りが完了しているそうです。 ちなみに、受け取られていないマイナンバー通知カードは、約725万通で、その内、不在や住所地にいないなどの理由で自治体に保管先が移った分が約469万通あるそうです。 [参照]:日本郵便HP: http://www.post.japanpost.jp/notification/productinformation/2015/1208_01.html 12月20日には郵送を完了予定としていますが、実際に住民の手に、マイナンバー通知カードが届くのには、さらに時間がかかりそうです。 ◆個人番号カードの申請・取得は義務ではない 届いたマイナンバー通知カードの下には、個人番号カード交付申請書が付いています(「個人番号」のことを「マイナンバー」と言っています)。 行政側としては、個人番号カードの申請を推奨していることもあり、「個人番号カードの申請は、しなくてはいけないんですか?」という、不安混じりの質問を多くいただきますが、これは義務ではありません。 個人番号カードがなくても、マイナンバー通知カードと身分証明書があれば、必要なことはできますので、個人番号カードを作成したくない場合は、「作らない」という選択もできます。 ◆マイナンバー制度は何が問題? 現状では、来年2016年1月からは、税金関係と雇用保険関係の処理にしかマイナンバーは利用されません。そして、社会保障の分野で使用されるのは、2017年からとなります。 では何が問題かというと、マイナンバー制度の最大の懸念点は、利用が公的分野に限られる既存の「住基カード」と異なり、金融機関など民間にも拡大する可能性があることです。 そして、情報が漏えいしたら、情報を管理する事業者への罰則規定はありますが、漏えいした情報については、どうしようもないということです。 [参照]:マイナンバーの「のぞき」政策化に歯止めを http://hrp-newsfile.jp/2015/2459/ ◆特に怖い!口座番号とマイナンバーの結びつき 任意ではあるものの、予定通り2018年に預貯金口座にマイナンバーが結び付けられると、財布の中身の使い道、さらに資産の詳細な把握ができるようになります。 財産の詳細な把握を政府がすることで、「財源が足りないので、資産に課税しよう」ということになりかねません。 「そんなこと、ありえない」と思うかもしれませんが、実際に、資産課税を政策として考えている兆候があるのです。 例えば、現在の経済財政諮問会議のメンバーとして、安倍政府の経済政策に携わっている、伊藤元重・東京大学大学院教授は、政治的ハードルは高いとしつつも次のように発言しています。 「日本では所得に比べて金融資産が増えているので、将来の財政問題を考えると、所得ではなく、資産に課税するという方法もある。」 [参照]マイナンバーで金融資産課税も俎上に: http://jp.reuters.com/article/iot-itoh-idJPKBN0NE0BQ20150423?pageNumber=1 消費税を導入して以来、税率を3%から8%に上げたものの、財政赤字は10倍に膨れ上がっていますが、いつもの「財源が足りない」という「いつもの」理由で、資産課税を導入する動きがいつ出てこないとも限りません。 ◆これも怖い!健康保険証とマイナンバーの結びつき さらに、健康保険証とマイナンバーの結びつきも議論されています。 推進側は、「特定健診の結果」や、薬の処方を把握して、医療費の削減につながるという意見がありますが、病歴などのデリケートな個人情報が漏えいするリスクについては、何も説明していません。 日本医師会も、プライバシーの観点から医療情報のマイナンバー利用には反対しています。 ◆海外の教訓を生かしていない? 既に海外では、様々な失敗事例があります。 アメリカでは、マイナンバーにあたる制度として、社会保障番号を導入していますが、なりすまし被害が多発しており、これまでの被害総額は数兆円を超えています。 使用履歴のない子供の社会保障番号は、不正利用の標的となりやすく、未成年者の社会保障番号に関連する被害は、毎年14万件あります。 例えば、11歳の時から社会保障番号が不正利用されて、13歳になってクレジットカードに多額の請求がきたというケースなど、様々な被害が出ています。さらに困ったことに、被害を受けても、証拠を示すのが難しく、なかなか裁判に持ち込むことも難しい状況のようです。 [参照]Targeting children: the young victims of identity theft http://www.wthr.com/story/16690002/targeting-children-the-young-victims-of-identity-theft その他にも、イギリスでは2008年に始まった、顔写真付きの個人番号カードをわずか2年で廃止しています。 つまり、世界の趨勢としても、マイナンバーから銀行口座やクレジットカードの作成にまで広がる方式(フラット方式)を見直す動きが広がっているにもかかわらず、その教訓を踏まえずに、失敗した方式に自ら飛び込んでいるともいえます。しかも、そのために3000億円以上の税金が使われようとしています。 ◆マイナンバーの拡大は、人権問題につながる 以上のことを踏まえると、マイナンバーの使用範囲の拡大は、国民生活を監視する「のぞき見」政策にほかならず、個人のプライバシーを侵す「人権問題」になりかねない危険な政策です。 そのため、幸福実現党は、「マイナンバー制度の廃止を含めた抜本的見直しを求める署名」を開始しました。 マイナンバー制度の廃止を含めた抜本的見直しを求める署名 http://info.hr-party.jp/2015/5007/ マイナンバー制度を、不安に思うお声を幅広くお伺いし、人間の尊厳を守る国民運動として盛り上げていければと存じます。 マイナンバーの使用範囲の拡大は、人権問題にかかわります。自由で闊達な社会を守るためにも、現行のマイナンバー制度は、抜本的に見直すべきです。 愛してるから、黙ってられない。 だから、ノー!マイナンバー。 すべてを表示する 1 2 3 … 6 Next »