Home/ 佐々木 勝浩 佐々木 勝浩 執筆者:佐々木 勝浩 幸福実現党 広報本部スタッフ 日本はサッチャー教育改革から学べ! 2013.04.21 サッチャー元首相の葬儀が17日、女王はじめ世界から2000人が参列しロンドンのセントポール大聖堂で営まれました。 改めましてサッチャー元首相の功績を称えるとともに、心よりご冥福をお祈り致します。 「英国病」を克服したサッチャーの教育改革 これまでHRPニュースファイルでも、民営化や規制緩和等による新自由主義的な経済改革によって、国家衰退をもたらしていた「英国病」を救った故サッチャー元首相の功績を述べて参りました。 サッチャー元首相が「英国病」を克服した原動力には、「経済改革」に加え、「教育改革」を断行したことがよく知られています。 安倍首相も「誇りを回復させたサッチャーの教育改革」として「サッチャー首相は、イギリス人の精神、とりわけ若者の精神を鍛え直すという、びっくりするような意識改革をおこなっているのである。それは壮大な教育改革であった」と絶賛しています。(安倍晋三著『美しい国へ』文春新書) サッチャー氏は1988年、「教育改革法」で、「教育水準の向上」と「自虐的偏向教育の是正」の2つの政策を断行しました。 「教育水準の向上」については、当時、国際教育到達度評価学会(IEA)による国際数学・理科教育調査でトップクラスであった日本をサッチャー首相自身が視察、教育改革の手本にしています。 自虐史観教育が生み出した「英国病」 イギリスでは先の大戦後半から自虐的偏向教育が行われるようになりました。 チャーチル率いる保守党が戦争遂行の緊急課題に専心する中、教育改変が連立政権内の労働党(左派政党)主導で行われたことがきっかけです。 1944年に改変された「教育法の三本柱」には、「児童の権利を尊重する人権教育の推進」「イギリス帝国主義批判の歴史教育の推進」「教師の自主性を尊重する教育行政の確立」が掲げられました。 ここで「イギリスの帝国主義批判」を「日本軍国主義」に置き換えれば、日本の「日教組」の方針と酷似していることが分かります。 イギリスの日教組とも言える「教師労働者連盟」は、自国の歴史や伝統を否定する教育を推し進めましたが、これは労働党が政権を取るための選挙戦略でした。 1960年代以降、インドなどの旧植民地諸国が相継いで独立した際、イギリス側に加担していた人々が移民として流入し、学校でも英語が話せず、キリスト教以外の宗教を信ずる生徒が急増しました。 労働党は、これらの移民を支持基盤に取り込もうとして、組合教師が大英帝国を「侵略国家」として教え、インドなどの植民地支配における残忍性をイラストで解説。キリスト教は「人種差別を正当化する宗教」と非難しました。 サッチャー元首相の教育改革 こうした自虐史観教育が「英国病」を深刻化させる中、1979年、サッチャー保守党政権が成立。「教育改革」を旗印に自虐的偏向教育の改革と宗教教育によるイギリスの復活を目指しました。 1988年の「教育改革法」では、基礎教育科目を定め、歴史教育では、ナポレオン戦争におけるネルソンが果たした功績や、世界に先駆けて行った奴隷貿易廃止など、「英国史の光」に焦点をあて、自国に誇りが持てるようにしました。 宗教教育ではイスラム教やヒンドゥー教の信仰は自由とした上で、イギリスの宗教的伝統であるキリスト教を「必修科目」としました。これらの改革で、イギリスの教育は劇的に変わっていったのです。 日本は自虐史観の克服をサッチャー教育改革から学べ! 戦後、日本では、GHQが「日本弱体化政策」の重要な柱として、日本を侵略国家として子供たちに洗脳する「自虐史観教育」を学校教育に導入し、日教組が中心的役割を担いました。 昭和57年(1982年)には、誤報であったにもかかわらず。教科書検定において「『侵略』を『進出』と書き直した」という大手新聞の報道をきっかけに、中国や韓国が日本の教育に対して激しい内政干渉を行って来ました。 中韓の干渉に屈した時の自民党の鈴木内閣が教科書検定基準に「近隣諸国条項」を設けました。 そして、これ以降、中韓を刺激にないよう配慮せざるを得なくなり、「南京虐殺」「従軍慰安婦」など、教科書に記述しなければ教科書検定を通ることができなったのです。 「反日」を国策とする中国や韓国の歴史観に基づいて、日本の子供の教育が行われているのが日本の教育の現状です。 「日本は他国侵略した悪い国」と教えられていては、子供たちが自国の歴史に誇りを持てるわけがありません。 国家の教育とは、その国を支える立派な国民を育むことが基本です。 そのためには、自国民が誇りを持てるよう、自国の歴史の光の部分を教える必要があります。 自国への誇りが立派な国民を育て国の活力になっていくのです。 今こそ、日本はサッチャー氏の教育改革に学び、日本の教科書を歪めている「近隣諸国条項」を廃止し、中韓の内政干渉に左右されない、誇りある日本の歴史を取り戻すべきです(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 【参考文献】 大川隆法著『サッチャーのスピリチュアル・メッセージ』幸福の科学出版 椛島有三編著『教育荒廃と闘うイギリス』日本会議ブックレット 八木秀次著『国家再生の哲学』モラロジー研究所 遠のく原発再稼働――日本の原発技術の流出を防止せよ! 2013.04.13 厳格化された「新規制基準」 原子力規制委員会は10日、より厳格化された原発再稼働に向けた新規制基準の条文案を取りまとめました。 厳格化された新規制基準に適応するには、地震や津波対策、過酷事故対策を実施する必要があり、国内全50基の原発の内、全基準に即時に適応する原発は少ないと見られています。(4/11 日刊工業新聞) また、仮に適応したとしても、規制委が同時に審査できるのは3か所の原発のみで、原子炉の安全審査には半年~一年程度かかるると言われており、年内の原発再稼働は困難な見通しです。 更に、新規制基準では、原発から半径160キロ圏内で過去1万年以内に活動暦がある火山の運転期間中の再噴火の可能性の調査するなど、新基準での全原発の審査には、原子力規制委は早くても5年はかかるとの試算を示しています。(4/9産経) 非科学的な要素を伴う「活断層調査」 「新規制基準」では、活断層調査について、対象期間をこれまでの約13万年前までから、必要な場合は約40万年前まで遡ると厳格化。(4/10 ANN) 原発の運転期間を原則40年と定めつつ、40万年前まで活断層が無いことを求めることはあまりにも非科学的で、むしろ、活断層が動いても大丈夫なよう安全設備の強度を増す工学的な対応を優先すべきだとの批判が出ています。(4/11 読売社説「原発新規制基準 ゼロリスクにとらわれるな」) 活断層調査には主観が入りやすく、原子力規制委の原発敷地内断層調査の有識者の一人でもある東京大地震研究所の佐藤比呂志教授は3月28日、立川断層の掘削調査で、地下に埋め込まれたコンクリート製とみられる柱状の人工構造物を「断層活動で動いた石」と思い込み、「活断層を確認した」と誤って発表したことを謝罪しています。(3/28 産経) 実際、断層かどうかの判断は専門家でも見解が異なり、首都大学東京の山崎晴雄教授(地震地質学)は、「活断層調査では、はっきりした証拠をもとに断言できるようなことは少ない。研究者それぞれに解釈が違う」と述べています。(3/29読売「活断層調査、信頼性揺らぐ」) 40万年まで遡り断層が発見されなくても、地下構造を詳しく調べて活断層の有無を調査し、「活断層である可能性が高い」と規制委が判断を加えれば、原発再稼動は困難になります。 日本の原子力発電技術は世界レベル このような原子力規制委員会の基準について、米エネルギー省ウィリアム・マーチン元副長官は「日本の基準は、米原子力委員会(NRC)よりも厳しい。費用対効果も考え、国際的な視点も踏まえて検討すべき」と述べ、国際的に突出した水準にすべきではないと述べています。(4/7 読売) また、日本の最新型原発を3月に視察した英国のジョーンズ・ウェールズ地方担当相も「日本の原発には大変感銘を受けた、福島原発の事故後、その教訓に学んで安全性を高めた日本の新型原発が英国に建設されることに期待する」との声を寄せています。(4/9産経「日本の原発に不安ない」) 世界レベルの技術を持つ日本の原発関連企業は、国内で市場を見出すことは難しく、海外輸出に活路を見出そうとしています。 実際、既にベトナム、リトアニア、フィンランド、トルコなどが中国、韓国、カナダと競合する中で受注、もしくは受注に向けて動いています。 日本の原子力技術に触手を伸ばす中国 そうした中、中国が日本の原発関連の技術者に目をつけています。かつてソ連の崩壊直後、中国はソ連の核兵器開発の技術者を自国に引き抜くべく、車や運転手付で破格の謝礼を払いました。 その時と同様、現在、海外勤務を希望する日本の原発技術者が急増しており、中国から日本の原発技術者の引き合いが相次いでいます。(4/8 産経「中韓が狙う日本の原発技術 国内低迷、ノウハウ流出懸念」) 中国の原発事故は日本にも影響が及ぶため、ある程度の技術指導は必要でしょうが、使用済み燃料の再処理技術は、そのまま核兵器にも転用可能なプルトニウムを取り出すことができるため十分な警戒が必要です。 原子力技術の移転は、日本の国防とも深く絡む重要事項です。日本の核技術流出を防ぐためにも、政府は早期に原発稼動の決断をなすべきです。(政務調査会・佐々木勝浩) 道州制は国を滅ぼす――「道州制基本法案」、今国会へ4月中にも提出へ 2013.04.07 自公政権は「道州制基本法案」を国会へ4月中にも提出するとの意向を明らかにしました。(3/31時事通信「自公、基本法案4月提出も」) 国家の統治機構を根本から変える「道州制」は民主党、維新の会、みんなの党にとって党是ともいえる重要政策で、自公政権は分権政策の新たな旗印に掲げ、野党との連携の軸にする考えです。(3/9 日経「安倍政権、分権議論に着手 道州制で野党と連携探る」) 「道州制」とは何か 「道州制」とは、現在の都道府県を廃止して、いくつかの州を設置。国家の権限の多くを道州に移譲する構想です。 アメリカは「州制」ですが、日本は北海道をそのまま「道」として存続させ「道州制」と呼んでいます。 自民党案によれば、全国に10程度の道州を設置し、都道府県を廃止。基礎自治体(市町村)は、現状を維持します。(2012/6/19 自民党「道州制のイメージ」) 自由民主党の道州制推進本部が2008年に提示した区割り案では、9道州案(北海道、東北、北関東、南関東、中部、関西、中国・四国、九州、沖縄)や11道州案(上記の中部→北陸・東海、中国・四国→中国、四国)が提示されました。 他にも多様な区割り案が示されていますが、自民案も含め、九州と琉球は歴史と風土が全く異なる点から、沖縄県で単独の州として、「沖縄州」あるいは「琉球州」への移行を目指しているのが特徴です。 道州制で地域は自立できるか? 道州制は、中央集権体制とそれに伴う利権を壊し、地域・地方の完全自立を目指すことが目的とされています。 しかし、果たして、道州制を取り入れただけで、本当に地域・地方が「自立」することができるのでしょうか? 4月6日、幸福実現党公開講演会にて講演した前・消費者庁長官の福嶋浩彦 中央学院大学教授は、閣僚時代の経験から「地方分権を阻んでいるのは地方自治体自身」であることを指摘しています。 これまで、地方自治体は「いかに国から地方交付金などの補助金を引き出すか」ということを常に考えて来ました。 一方で国は、その地方交付金などの補助金の財源に四苦八苦している現状で、それをカットするために道州制を導入し、「地方は自分で自立すべき」という狙いがあります。 しかし、経営力なき赤字体質の企業が集まっても決して上手くいかないように、赤字体質の自治体がたくさん集まっても財政は改善されません。 問題の本質は、道州制の導入ではなく、自治体の財政的自立にあります。自治体の財政的自立を促す方策は二つです。 一つは自治体が借金を減らす努力をすべきです。そのためには、民営化や官民連携を進め、企業やNPOなど、民間で行えることは民間で行い、最大限、スリムで小さい自治体を目指すべきです。 第二に、地域の経済活動を活性化させ、税収を増やすことです。地元の経済活性化策を真剣に考え、実行することです。 現在、多くの日本の製造工場が海外に移転していますが、これは自治体が地域経済に全く無関心で、地域企業への支援を怠って来た証でもあります。 地方自治体がこうしたイノベーションに取り組まない限り、道州制を導入しても問題は全く解決しません。 そればかりか、道州制を導入すれば、国税による地域への税の再配分機能が無くなるため、豊かな州はより豊かに、貧しい道州はより貧しくなり、地域の公共サービス格差はますます広がります。 道州制で国家が解体する! 道州制の論点として非常に大切な観点は、地方に降ろす「権限」が何かということです。 特に、問題なのは「立法権」です。道州に「立法権」が降ろされた場合、道州ごとに法律が大きく異なり、日本国家の統一が失われます。 例えば、ある州では死刑が廃止され、別の州では死刑が執行されているような国家になります。 また、道州制推進派の一部勢力は「外国人の地方参政権」を推奨しています。 たとえ外国人参政権が地方に限られたとしても、道州に「立法権」が移譲された場合、外国人が「立法権」に大きな影響を与えることができ、日本を合法的に間接侵略することも可能になります。 外交面でも、沖縄州が中国と同盟を結び、北海道がロシアと同盟を結び、各道州が対立に向かう「国家分断」の事態も懸念されています。 また、例えば沖縄州で米軍基地や自衛隊基地を撤去する法律が成立すれば、日本の国防は成り立たなくなります。 「道州の長」が強大な権限を持ち、国家機能が縮小される結果、国家は解体し、バラバラになります。 既にその兆候は、米軍基地と補助金とを天秤にかけ、日本政府を困らせている仲井真沖縄県知事の姿に象徴されています。 道州制は危険な国家解体法案であり、幸福実現党は道州制に反対する唯一の政党として、「道州制中止」を求め、愛する日本を守り抜きます。(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 北朝鮮「南北は戦時状況に入った」と特別声明――北朝鮮のミサイルに備えよ! 2013.03.31 朝鮮半島においては、第2次朝鮮戦争勃発の危機が日増しに高まっています。それについては、「第2次朝鮮戦争勃発の危機―米韓軍事演習と備えが不十分な日本」及び「北朝鮮でミサイル発射の動き――高まる朝鮮有事に日本はどう対処すべきか?」で指摘して来ました。 朝鮮半島有事を見据えた政府の対応が遅れる中、現在、幸福実現党の候補者が全国各地で声を嗄らして、「日本は朝鮮半島有事に備えよ!」と訴えています。 北朝鮮が「韓国と戦争状態に突入」、日本の米軍基地も照準に 今回は、朝鮮半島情勢の新たな情報を加えて整理し、今後の北朝鮮の動向を予測、日本の対応のあり方について述べます。 26日に北朝鮮は「反米全面対決の最終段階に突入する」と発表し、戦略ロケット軍部隊と長距離砲兵部隊を含むすべての野戦砲兵軍集団を「1号戦闘勤務態勢」に突入させると声明。(3/27産経「北、米本土の基地打撃」) 「1号戦闘勤務態勢」とは、「先制攻撃の意志であり全面的攻撃の予告」で、「(米軍基地のある)横須賀、三沢、沖縄、グアムはもちろん、米本土もわれわれの射撃圏内にある」と述べています。(3/31 時事「『1号戦闘態勢』は全面攻撃予告=横須賀、三沢、沖縄も射程内―北朝鮮機関紙」) 更に、最新の情報として30日、北朝鮮は韓国と「戦争状態」に突入するとの特別声明を発表。「今後、北南関係は戦争状態に突入、韓国の間のすべての問題は戦時に準じて処理される」と警告しています。(3/30 ロイター「北朝鮮が特別声明、『韓国と戦争状態に突入』=KCNA」) 北朝鮮の軍事行動分析 北朝鮮軍部の実際の動きとしては、朝鮮中央通信によると、25日には金正恩書記が日本海側の江原道・元山一帯で多数の多連装ロケット砲や牽引砲を投入した陸海軍による上陸・対上陸訓練を視察。 また、韓国軍消息筋の話として北朝鮮北西部・東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射場で、26日車両の動きが活発化。「長距離ミサイル用と推定されるロケットエンジンの性能試験を行う準備とみられる」と分析しています。(3/29 読売) 米国メディアは29日、朝鮮人民軍の作戦会議室とされる写真の背景に「米本土攻撃計画」とされる図があり、米国の地図と重ねると首都ワシントン、テキサス州のオースティン付近を狙っているように見えると報じています。(3/30 産経) 圧倒的軍事力で北朝鮮を封じる米軍 そうした北の挑発に対し、米国は3月から4月末まで行われる米韓軍事演習「フォール・イーグル」にイージス駆逐艦2隻、F-22ステルス戦闘機、核兵器搭載可能なB-52爆撃機、原子力潜水艦「シャイアン(USS Cheyenne, SSN-773)」を参加させています。(3/22 読売) 加えて米軍は第5艦隊の原子力空母ジョン・C・ステニカが中東海域から任務を終え、帰還途中にアジア太平洋海域で第7艦隊の作戦に合流させ横須賀基地を母港とするジョージ・ワシントンと2隻の空母打撃群による「戦闘即応態勢」を展開しています。(3/31 産経「北『南北は戦時状況』」) このように米国が核兵器搭載可能な爆撃機、原子力潜水艦に空母2隻を東南アジアに集結させていることは、かつてなかった圧倒的な軍事力を投入し、北朝鮮の暴発を抑止することを企図したものと思われます。 日米軍事筋は29日、「長距離ミサイル発射の準備とみられる動きは確認されていない」と分析。また同日には、北朝鮮がミグ21戦闘機1機を朝鮮半島西部の南北軍事境界線近くまで南下させましたが、韓国空軍戦闘機が緊急発進すると引き返すという事態も起きています。(3/29産経) 今後の北朝鮮の動向に注視せよ 北朝鮮は核兵器開発に走った中国もそうであったように、通常兵力にかける費用、資源をすべて核ミサイル開発に投入しています。 そして、通常兵力開発の労力を核搭載の中距離・長距離ミサイル開発に全面投入すれば、米国をも威嚇できると考えているのです。 2007年に実戦配備された「ムスダン」(射程2500~4000キロ)や12年の軍事パレードで登場した新型大陸間弾道ミサイルとみられる「KN-08」の発射実験はこれから行われること推測され、危機はこれからも続くことは間違いありません。 ミサイルの発射時期は、米韓軍事演習が終わった4月末以降から7月27日の北朝鮮が戦勝記念日とする休戦協定が署名された日の前後で米軍が手薄になった時が危ないと予想されます。 また、北朝鮮の核ミサイル開発で注視すべきは、液体燃料から固体燃料への転換が可能となった場合、準備から発射までの時間が短縮されるため、日米韓が警戒態勢に入る前にミサイルが飛んでくる危険が高まります。 現在の迎撃ミサイルでは対応できなくなることは目に見えており、その対応策としてミサイル防衛、迎撃ミサイルの進化を早急に進めると同時に、日本はアジアの平和を維持すべく、自主防衛を強化すると共に、米国との協力体制の構築を早急に進めるべきです。(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 北朝鮮でミサイル発射の動き――高まる朝鮮有事に日本はどう対処すべきか? 2013.03.29 北朝鮮でミサイル発射の動き 北朝鮮は3月11日、朝鮮戦争の休戦協定を破棄すると宣言し、北朝鮮とアメリカ・韓国との摩擦は米韓軍事演習を境に急激に緊張度を増しています。 更に3月29日、北朝鮮でミサイル発射の動きが強まっていると報道されています。 金正恩書記は29日、米本土と太平洋および韓国の米軍基地を標的として、ロケットを発射待機状態にする計画を承認し、「現在の状況に照らして、米帝国主義者との間で決着をつけるべき時が来た」との判断を示しました。(3/29 CNN「金第1書記、ロケット部隊に発射待機を指示 米軍基地など標的に」) そして韓国の聯合ニュースは29日、韓国軍消息筋の話として、北朝鮮の中長距離ミサイル部隊で、車両と人員の動きが激しくなっており、「実際に発射される可能性がある」としています。(3/29 読売「北ミサイル部隊・発射場、激しい動き…韓国報道」) 北朝鮮のねらいは? これまでアメリカは何度か六カ国協議で北朝鮮の核開発を阻止する交渉を行ってきました。しかしエネルギー支援や食料支援を受けながら北朝鮮は核開発を止めることはありませんでした。 今回、武力行使のカードをちらつかせることとをみれば、北朝鮮にどんな核廃絶へ向けた支援行ってもムダであることは明らかです。 なぜなら北朝鮮は、大量の餓死者が出ても核兵器開発に邁進して来た中国をモデルとして自らも核保有国を目指して核ミサイルを開発して来たからです。自国民が餓死しようが支援された食料やエネルギーは「金体制」を維持する軍に流れるだけです。 かつての中国の核実験を核弾頭を小型化できる濃縮ウランを開発当初から優先して行いました。北朝鮮の3回目の核実験も濃縮ウラン型であったことを考えると、小型化した核弾頭を搭載したミサイルの開発の見通しが立ったことは間違いありません。その自信が現在の北朝鮮の強行姿勢を支えています。 シナリオは二つ。現在進めているミサイルを発射訓練として実施し、韓国とアメリカに対して小型化した核弾頭を搭載すればいつでも韓国も、日本の米軍基地も火の海にできるぞと実際の威嚇をかけるというものです。 かつて中国の中国も核弾頭開発時点では、核実験とミサイル発射実験を交互に行ってきました。 しかしもう一つのシナリオとして最悪の場合、追いつめられた北朝鮮の最高指導部が最終的にソウルを狙う、日本の米軍基地を狙う最後の行動にでる可能性も否定はできません。それが北朝鮮の怖いところです。 これに対し、米韓は軍事演習を通じて戦争遂行能力を再点検すると共に、演習に参加した原子力潜水艦を朝鮮半島周辺に留め、戦略爆撃機を演習に参加するなど、事態の変化に対する準備を整えてきました。(参考:第2次朝鮮戦争勃発の危機―米韓軍事演習と備えが不十分な日本) 朝鮮半島有事に備えよ! 戦後間もない朝鮮動乱の際には、北朝鮮に日本を射程圏内に収めるミサイルは存在しなかったため、日本への飛び火はありませんでした。 しかし、今度、第二次朝鮮戦争が勃発した場合、北朝鮮から日本の米軍基地などにミサイルが飛んでくる可能性もあります。 ところが、朝鮮半島の隣に位置する日本は、そのような脅威が身近に迫っていることなど考えようともせずに、ただ無為に時間を過ごしています。 本来であれば、日本も朝鮮戦争が再び開戦した場合にどのように振る舞い、自国を防衛するのかという一連の計画を定め、行動しなければなりません。 アメリカは上記のような朝鮮戦争の再開戦を想定しているにもかかわらず、日本は朝鮮半島の再開戦は全く想定外であり、韓国在住の邦人脱出計画は言うに及ばず、再開した朝鮮戦争に日本が巻き込まれた場合の日本国防の行動計画すらないのが現状です。 日本は安全保障政策をどう遂行するのか。「最悪の状態」である朝鮮戦争が再び始まる可能性があるということを念頭に入れて早急に国防策を準備する必要があります。 日本政府、朝鮮戦争が始まった場合、どのような状況になるかシミュレートし、必要な計画を立てておき、装備や物資等を整えるべきです。 日本は早急にアメリカや韓国とも連携を固めた上で、「自分の国は自分で守る」という気概を持ち、行動しなくてはならない時が来ています。(文責・佐々木勝浩) 第2次朝鮮戦争勃発の危機―米韓軍事演習と備えが不十分な日本 2013.03.24 朝鮮戦争勃発を想定した米韓軍事演習 北朝鮮は3月11日、朝鮮戦争の休戦協定を破棄すると宣言しました。(3/12 CNN「北朝鮮、休戦協定の一方的破棄を宣言 安保理決議に反発」) 同じく3月11日、アメリカと韓国は、米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ(Key Resolve)」を開始し、21日に終了しました。 「キー・リゾルブ」は実際の兵力を動かす演習ではなく、コンピュータ・シミュレーションによって韓国軍および在韓米軍の動きを点検する演習で、アメリカ軍3500人余りと韓国軍1万人余りが参加しています。 アメリカと韓国は、これとは別に野外機動演習「フォール・イーグル(Foal Eagle)」を3月初めから進めています。 こちらは上陸訓練と地上機動、空中、海上、特殊作戦中心の実働演習で、アメリカ軍1万人余りと韓国軍20万人余りが参加しています。 9日に東海(トンヘ)港に入港したイージス駆逐艦2隻を含め、F-22ステルス戦闘機、また核兵器搭載可能なB-52爆撃機をグアムの基地から飛来させ、また原子力潜水艦なども参加しています。この演習は4月末まで行われる予定です。(3/22読売) 高まる朝鮮戦争再開の危機 これに対して、北朝鮮の外務省報道官は3日、これらの演習を「北侵核戦争練習」と規定し、全ての抑止力をさらに強化するなど必要な対応措置を取る考えを示しました。(3/3 聯合ニュース「北朝鮮外務省、韓米軍事演習に『対応措置取る』」) また、北朝鮮軍は21日、米軍が期間中、核兵器の搭載可能な戦略爆撃機B52をグアムの基地から韓国上空にまで飛来させたことを口実に「軍事的行動に移る」と警告しています。(3/22 読売「韓国にB52、北に抑止力誇示」) 北朝鮮側が休戦協定を破棄した以上、日米韓は何らかの措置を講じる必要があり、この米韓演習の実施は北朝鮮側に非常なインパクトをもって迎えられたと分析されます。 原子力潜水艦「シャイアン」残留の意味は? さらに、「キー・リゾルブ」演習に参加したアメリカ海軍の原子力潜水艦「シャイアン(USS Cheyenne, SSN-773)」が、演習後に朝鮮半島近隣に残留すると韓国政府の関係者が発表しました。(3/12 中央日報「キーリゾルブ参加の米原子力潜水艦、訓練後に韓半島近隣に残留へ」) 韓国政府関係者は、「韓米連合訓練に参加した武器を完全に撤収せず、しばらく残留させて北朝鮮の動きを注視することにした」と述べており、北朝鮮の動きを牽制するものと見られます。 「第2次朝鮮戦争勃発」という視点で見た場合、朝鮮半島に残留する原子力潜水艦「シャイアン」はどのような役割を果たすのでしょうか? 米原子力潜水艦「シャイアン」はイラク戦争(「イラクの自由」作戦)に参戦し、9ヶ月もの作戦展開中、最後の3ヶ月間で搭載するトマホーク巡航ミサイルを発射し続け、イラク軍の拠点を破壊した経歴を持ちます。 米海軍は湾岸戦争、アフガニスタン紛争、イラク戦争においてミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦、原子力潜水艦からトマホーク巡航ミサイルを発射し、相手国の拠点を破壊したことは記憶に新しいところです。 米海軍は、朝鮮戦争が再開戦した場合も同様の攻撃を行うことが可能です。 アメリカはそのような朝鮮戦争の再開戦をいつでも出来る能力を北朝鮮に示すことで北朝鮮の暴走を抑止していると見られます。 日本政府も朝鮮半島有事に備えよ! しかし、日本では朝鮮半島の再開戦は全く想定外で、何の準備も進んでいません。 朝鮮半島には、在留邦人が約3万人といると見られており、また、朝鮮半島有事が勃発すると、北朝鮮からの難民は数百万人規模で発生すると見られています。 現行の自衛隊法では、安全の確保ができなければ自衛隊機を派遣できず、また、車両での陸上輸送や武器を使った防護を行うことはできません。これでは在留邦人の保護は不可能です。 日本政府は朝鮮戦争が始まった場合、いかなる状況に陥るかを早急にシミュレートし、必要な計画を立て、装備や物資等を整えるべきです。 例えば、空中給油を行えば北朝鮮までも行動半径に入るオスプレイの本土配備や自衛隊導入を積極的に進め、朝鮮半島の邦人救出作戦を強化すべきです。(参考:3/23 The Liberty Web「在韓邦人救助もできるオスプレイ 本土配備は必要だ」⇒http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5769) 折しも、3月21日、山口県の岩国市議会は、共産党やリベラル系市議が提出した、岩国基地を拠点とするオスプレイの低空飛行訓練に反対する意見書を反対多数で否決しました。 これは、オスプレイ反対運動が渦巻く岩国で、かわい美和子氏(山口県参議院選挙区代表)を中心とした幸福実現党山口県本部の党員が粘り強く、街宣・チラシ配布・デモ活動などの「オスプレイ配備賛成」運動をして来た成果です。(参考:3/23 かわい美和子ブログ「岩国市議会、岩国基地のオスプレイ低空飛行訓練を容認」⇒http://ameblo.jp/kawaimiwako/) 幸福の科学グループとしても『北朝鮮の未来透視に挑戦する~エドガー・ケイシー リーディング』(大川隆法著、幸福の科学出版)を発刊し、第2次朝鮮戦争勃発の危機を警告しています。 今こそ日本は、第2次朝鮮戦争勃発を見据え、日米同盟を強化すると共に、「自分の国は自分で守る」という気概を持たなくてはなりません。(文責・幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩) 米国が対北朝鮮弾道ミサイル防衛強化――日本も北朝鮮の核ミサイル攻撃への対抗措置を構築せよ! 2013.03.17 核ミサイル発射準備を進める北朝鮮 北朝鮮は国連制裁決議や米韓合同軍事訓練への反発から、「精密な核による打撃手段で、ワシントンやソウルをはじめとする侵略の牙城を敵の墓場にすべきだ」と訴え、核兵器の保有を誇示し「核の先制攻撃」を宣言しました。(3/7産経「『核の打撃』で威嚇北朝鮮党機関紙」) そのような中、アメリカ軍と韓国軍は15日、11日から朝鮮半島有事を想定した両国軍が指揮系統や後方支援の運用能力を高める図上訓練「キー・リゾルブ」を実施しました。(3/15NHK「米韓有事対応の図上訓練施設公開」) 同演習を開始した11日、韓国政府筋は北朝鮮の朝鮮人民軍航空機の出撃回数が急増、1日で700回余りに上ったことを伝え、米韓軍事演習に対して航空機を飛ばすことで警戒しているのではないかと分析しています。(3/13産経「北朝鮮軍機の出撃急増米韓演習初日、700回」) 15日(※金日成の誕生日)午後には、韓国軍消息筋の話として、短距離弾道ミサイル「KN02」と見られるミサイル2発を日本海側の公海へ向け発射しました。 2月10日にも同型と見られるミサイルを発射、今回はエンジンに改良を加え、移動式であるため軍事境界線から発射すれば、韓国の中部までが射程圏内に入ります。(3/16 日経) すでに北朝鮮は「核ミサイルの発射準備を終えた」とする軍将官の言葉を労働党機関紙・労働新聞に紹介。「一触即発だ」と米韓軍事衝突の危機を4日連続で掲載しています。 また、北朝鮮の軍民大会で、軍代表将官が「攻撃目標を定めた大陸間弾道ミサイルをはじめ各種ミサイルは核弾頭を装備し、待機状態にある」と演説したと伝えています。(3/9東京新聞「北『核ミサイル待機』」) 米国が対北朝鮮ミサイル防衛システムを強化 米国は、北朝鮮の核ミサイルが米国本土に到達する脅威が現実のものとなる数年後を見据えて迎撃用ミサイルの増強に乗り出しました。 ヘーゲル米国防長官は15日、北朝鮮の核・ミサイルの脅威が増しているとして、米本土を守る弾道ミサイル防衛(BMD)システムを増強すると発表。 アラスカに14基を追加配備し、地上配備型の迎撃ミサイル(GBI)を現在より5割多い44基に増やす計画が実施に移されます。(3/17朝日「米、迎撃ミサイル14基増強 北朝鮮の脅威でアラスカに」) 日本を標的にした北朝鮮の核ミサイル 米国議会調査局で朝鮮半島研究を専門とし、現在は戦略国際問題研究所(CSIS)研究員のラリー・ニクシュ氏は、北朝鮮は核弾頭を小型化して「ノドン」の弾頭として装着することを目的としており、米国よりも日本を標的にしているという実態が確実との見解を示しています。(3/9産経「北の核の小型化『日本標的』」) 韓国は米軍との軍事演習を行い、米国は先手を打って「迎撃用ミサイルを増強」を行っています。 もはや、「平和憲法」の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」日本を守る時代ではなくなりました。 朝鮮動乱が起こったとき、また北朝鮮が直接核ミサイル攻撃で脅して来たとき、日本はどうするのか、現実的な防衛策を早急に考えておかなければなりません。 日本政府は憲法9条改正、自衛隊法改正、非核三原則の見直し等を急ぐと共に、現行の憲法で許容されるものから可及的速やかに手を打つべきです。 例えば、敵基地攻撃に関する政府統一見解は「法理的には自衛の範囲に含まれ可能」とされており、遠隔地からでも敵基地を攻撃できる、精密攻撃能力の高い巡航ミサイル配備を進めるべきです。(2/20 産経「敵基地攻撃能力保有へ 北朝鮮の核ミサイルに対抗」) そして例えば、位置を特定できない巡航ミサイルを搭載した潜水艦を北朝鮮の平壌を攻撃できる日本海海底に展開させておき、日米同盟を緊密にした上でいつでも攻撃できるようにしておくべきです。 もし、日本の主要都市攻撃の脅しがあっても、北朝鮮はそれ以上の被害を受けることが予想されれば、簡単に日本を攻撃できなくなります。 後は外交上の駆け引きの問題になりますが、明日からでもすぐに準備に入れることです。安倍政権は朝鮮半島の情報分析に力を注ぐと共に、対北朝鮮ミサイル防衛策を早急に練り込むべきです。(文責・佐々木勝浩) 東日本大震災の発生2周年を迎えるにあたり――政府は福島の「原発風評被害」払拭を急げ! 2013.03.10 3月11日――未曽有の被害をもたらした東日本大震災から2年を迎えます。 あらためまして、党として震災によりお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表しますと共に、被災されました皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 2年前の東日本大震災を振り返る 東日本大震災から2年、3月11日は、福島市出身の私にとっては、忘れられない日です。 福島の実家は半壊の認定を受けたものの、しばらく連絡の取れなかった両親や仙台の親戚は幸い、無事でした。 震災の翌日、私は福島へ向かう途中、原発の建屋が爆発したことを車のラジオから聞きました。 一年前に訪れた相馬の漁港や、知人がいる南相馬市はどうなったのか思いを巡らせながら、ようやく福島市に着いたのは、翌々13日の朝でした。 10メートルを越える津波はテレビでも報道されていましたが、壊れたテトラポットが浜から約300メートル先の田んぼまで打ち上げられており、津波の威力に驚いたことを覚えています。 実家は湧き水で断水した福島市内に水を提供するなど活動を行いましたが、ガソリンが手に入らず、とても相馬市(福島市から70キロ)までいける状況ではありませんでした。 南相馬市へは5月には行ってから、弊党でて取り組んでいた義援金を市長に届けさせて頂きました。(※岩手県、宮城県、福島県へ総額6050万円を寄付。福島県二本松市より東日本大震災の義援金についての表彰状も届いております。) 「原発アレルギー」がもたらした風評被害 さて先日、知人がいわき市側から原発20キロ地点に視察に行きました。 たまたま自宅を見に避難地から来ていた地元の方から「福島の娘は嫁にもらうな」と言われているという話を聞いたそうです。 農産物もそうですが、これは「風評被害」のなにものでもありません。 当時、菅首相は事故レベルを1986年のチェルノブイリ事故と同等の「レベル7」と発表しました。 それによって福島の原発事故はチェルノブイリ事故と同じ印象を日本中に与えてしまったのです。 また菅氏は事故直後、国として福島県民がどれだけの放射線レベルにあるか、科学的調査も行いませんでした。 福島県民の健康被害? 唯一、チェルノブイリの調査も行った経験のある札幌医科大学高田純教授が、事故直後、福島第一原発の目の前まで行って実際の放射線量を測定、また避難者の甲状腺検査を行いました。 その結果、第一原発から避難して来た方々の甲状腺中の放射性ヨウ素は、チェルノブイリの1000分1の年間10ミリシーベルト以下(胸の精密放射線診断1回で浴びる量は10ミリシーベルト)で「甲状腺がんも白血病も発生しない」と宣言されました。 高田純教授は全国で講演会を開催し、国民の不安を払拭すると共に、福島の風評被害の払拭にご尽力されています。(参考:高田純著『放射能・原発・これだけ知れば怖くない!』幸福の科学出版) 国際的には昨年12月、国連科学委員会(UNSCEAR)が、「原発事故による識別可能な人体への影響はなかった」「100ミリシーベルト以下では、放射線被爆量で発がん者数に関係性はみられない」という報告を発表しています。(1/20 Forbes「Fear Of Radiation ―― It’s All In The Noise(放射線の恐怖、要するにそれはノイズ)」) また、世界保健機関(WHO)は、2月28日福島県などの放射線測定データから原発事故後の健康被害リスクは低いとして「一般住民のがん発生数は平時より増えることはないだろう」とのレポートを、まとめ発表しています。(3/3 読売「被曝健康評価 不安を和らげる対策が重要だ」) ちなみに、その報告の中では、浪江町では1歳女児が16歳までに甲状腺がんを発生する率が、0.0040%から0.0365%に増える計算になります。 これは「約9倍の数値」であるため、一部のマスコミは見出しで「福島の乳児、がん発生率9倍」(3/2 日刊ゲンダイ)と表現し、不安を煽っています。 しかし発生率の数値自体が低く、対象年齢の女児が100人とすると、事故後の患者数は1人に満たない計算で、被曝の影響はデータとしては検出できないほど小さいものです。(3/3 読売社説) 子供の甲状腺検査、福島と他県と比較、大差なし ただ、上記の数値は計算上のものに過ぎず、実測値として、環境省は8日、福島原発事故後に福島県が実施した子供の甲状腺検査の結果について、他の都市と比較した調査結果を発表しました。 これまでの県の調査では、対象の41%で小さなしこりなどが見つかっていましたが、県外3市(青森県弘前市、甲府市、長崎市)での調査では57%でした。 この結果に、環境省は「そもそも健康に悪影響を及ぼすものではないが、それで比較しても福島の内外の結果はほぼ同じ」と分析しています。(3/9 読売「子どもの甲状腺検査、福島は他県と大差なし」) つまり、福島原発事故と子供の甲状腺がんの因果関係はないということが分かりました。 「福島原発事故が子供の甲状腺がん多発につながる」と不安を煽りまくった偽学者やマスコミは即刻、謝罪、訂正すべきです。 チェルノブイリ事故で甲状腺がんが見つかったのは、事故から最短で4年で、見守っていく必要があるものの、福島の線量はチェルノブイリの1000分の1です。 また、チェルノブイリでは、放射性ヨウ素に汚染された牛乳を子供たちが飲んだことで、小児甲状腺がんが4000例発生したのに対し、今回の福島では牛乳の出荷規制が掛かり、リスクは回避されています。 科学データを示して風評被害の払拭を 民主党政権は、放射線について「直ちに被害がない」という表現を使ったことで、「これから被害が出るのか」という不安や誤解を招きました。 安倍政権は「核アレルギー」を吹聴する一部の市民団体の声に左右されることなく、良識ある科学者や放射線の専門家の実際のデータに裏打ちされた分析に耳を傾けるべきです。 そして、「福島県民には、将来とも健康被害はない」と宣言し、風評被害を払拭すべきです。(文責・佐々木勝浩〈福島市出身〉) 安倍政権は米軍普天間基地の辺野古移転の早期実現を! 2013.03.03 米普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け、防衛省は地元の漁業権を持つ名護漁業協同組合に対し、文書で埋め立てへの同意を要請しました。(2/27 産経「名護漁協に同意要請 防衛省、辺野古埋め立て」) 3年半前の民主党政権が成立するまで、日本政府は十数年の歳月をかけて沖縄と米軍との交渉を重ね、米軍普天間基地を名護市辺野古に移設を進めていました。 ところが、鳩山首相は米軍普天間基地の移設は「最低でも沖縄県外」と発言。これが後押しとなって国内の左翼反米勢力が息を吹き返しました。 沖縄の反米の声は本当か? 今年1月末には、米軍辺野古移設反対を唱え、沖縄県内の全41市町村の首長らが「沖縄自治体の総意」であるとして、「オスプレイ配備撤回」を求め、東京・日比谷公園で集会を開き、銀座などでデモを行い、安倍首相への誓願活動を展開しています。 しかし、「オスプレイ配備歓迎」の声は中国の脅威が迫る沖縄では増えており、オスプレイ配備反対の声は決して「沖縄県民の総意」ではありません。 事実、昨年8月4日、那覇市内で開催された「中国の脅威から尖閣・沖縄を守ろう!県民集会」には、尖閣・沖縄を守るためのオスプレイ配備を求めて700人を超える沖縄県民が参加しています。⇒沖縄県民が「尖閣危機とオスプレイ配備賛成」県民集会を開催!! 実際には、沖縄の左翼新聞や沖縄県外からも入り込んだ反米活動家によって、「オスプレイ賛成を言えない空気」がつくりあげられ、地元沖縄県民の「オスプレイ配備賛成」や「米軍の辺野古移設賛成」の声を封殺しているに過ぎません。 オスプレイ配備反対から米軍撤退、日米同盟破棄を目論む左翼勢力 40数年前、左翼は沖縄返還の際に「米軍全面撤去しなければ、沖縄の本土復帰はありえない」という運動を沖縄県民の声として展開しました。 その「日米同盟破棄の運動」が、「オスプレイ反対」運動を機縁として、また息を吹き返しているのです。 しかし、「オスプレイ配備撤回」の運動の先には「普天間米軍基地閉鎖」「日米同盟破棄」を狙った一貫した運動の流れがあることを見抜かねばなりません。 日米同盟が破棄されて喜ぶ国がどこかは言うまでもありません。 私たちは沖縄を真に守るために虎視眈々と沖縄を自治区化しようとしている中国の動きがあることを忘れてはならないのです。 米軍の辺野古移設を受け入れる地元の声 反米活動家たちが「オスプレイが都市部上空を低空飛行するのが危ない」というのであれば、普天間基地を海上滑走路型の辺野古に移設するのが筋です。 先月21日、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設促進を求める市民大会」が名護市内で開かれたことはほとんど報道されていません。(2/21 大分合同新聞社「普天間、一日も早く名護へ」) これは「オスプレイ配備反対集会」のように沖縄県外から動員によって「つくられた沖縄県民の総意」ではなく、沖縄本島北部地域の企業などで構成する「北部地域振興協議会」が主催し、地元市民が約1000人参集した集会です。 参加した約千人(主催者発表)の市民らは「危険な普天間飛行場を固定化させず、一日も早く移してもらいたい」と訴えています。 島袋吉和名護前市長は「辺野古移設がないと地域経済は成り立たない。北朝鮮、中国の脅威からも基地機能を低下させてはいけない」と強調しています。 また、名護漁協の古波蔵廣組合長は、防衛省からの埋め立てへの同意書の要請に対して「99%同意が出ると思う」語っており、沖縄県民が米軍普天間基地の辺野古移設に関して「移設反対一色」でないことを表しています。(3/3産経「【主張】県は普天埋設の容認を」) 政府も辺野古への移設に向けて、仲井真知事に対する移設先の海面埋め立て許可申請を3月末で調整しています。(3/2 産経「辺野古埋め立て申請 3月末で調整」) 安倍政権は米軍普天間基地移設の早期実現を! 安倍首相が日米首脳会談でオバマ大統領に「移設の早期推進」を約束したことは評価されますが、対中国、対北朝鮮防衛を考える上で、日米同盟の堅持・強化は不可欠であり、早急な実現が必要です。 米国は歳出強制削減が発動され、国防費が大幅に削減される中、オスプレイの安全運用のためにも、米軍普天間基地の辺野古への移設は早急に推進すべきです。 安倍政権は、民主党政権のように反米左翼に意図的につくられた「普天間基地閉鎖」の沖縄県の世論操作に惑わされることなく、日本の国防を第一に考え、沖縄県民の「真の声」を受け入れ、米軍辺野古移設を早急に断行すべきです。(文責・佐々木勝浩) 中国による尖閣侵攻は目前に迫っている!―政府は早急に尖閣防衛を強化せよ! 2013.02.24 エスカレートする尖閣諸島での中国の横暴さ 昨年の尖閣諸島の日本国有化から中国の尖閣諸島での中国の横暴さは日増しにエスカレートしています。 中国は持久戦に持ち込み、虎視眈々と尖閣諸島の支配のタイミングを測っています。 1月末には、中国海軍による自衛艦への挑発行為ともとれるレーダー照射がありました。 日本政府に自衛隊艦へのレーダー照射を国際社会に暴露された中国は開き直り、人民解放軍の羅援少将は、東シナ海で日本の艦船などが警告に従わずに中国の艦船を追跡した場合、「射撃管制用レーダーを照射し、危険な行動に出れば断固として自衛する」と断言しています。(2/19 夕刊フジ「中国軍少将、レーダー照射を予告」) また、2月18日には領海侵入した中国公船が日本の民間漁船を1時間半も追跡、一時、漁船から50~60メートルまで接近しています。(2/20 八重山日報「執拗に地元漁船追跡 領海侵入の中国公船、狙いは『拿捕』か」) 領海侵犯は、23日、24日にも起こっています。中国公船が尖閣領海に侵入したのは、今年で早くも10回目です。(2/24 NHK「中国監視船 2日連続領海侵入」) 「海上ブイ」を設置し、日本の潜水艦を監視する中国海軍 更に、2月に入ってからは、中国が尖閣周辺海域の排他的経済水域(EEZ)の「日中中間線」の日本側の海域に日本の潜水艦の動きを監視する「海上ブイ」を設置していることが分かりました。(2/22 産経「中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ アンテナ多数、潜水艦把握狙う」) 日本の潜水艦を監視する海上ブイの設置は、まるで日本との戦闘を想定しているような動きだと言えます。 排他的経済水域の境界線を越えた構造物の設置は国連海洋条約に違反しており、本来であれば、日本側が即刻、撤去すべきですが、菅官房長官は「特に問題ない」と弱腰の構えです。(2/22 共同「中国、尖閣周辺に海上ブイ設置 官房長官『問題ない』」) 中国の国際条約を無視した海上ブイの設置は今回が初めてではありません。 中国は一昨年の5月にも南シナ海の南沙諸島でフィリピンと領海権をめぐる海域に軍艦が突如「海上ブイ」を設置し、フィリピン政府から抗議を受けています。それでも南シナ海でのフィリピンへの中国の挑発は収まりませんでした。 フィリピンは2月22日、南シナ海の領有権を巡って争いが続いている中国を国際裁判所に提訴すると発表しました。 しかし中国政府・外交部の洪磊報道官は23日の記者会見で、問題の根源はフィリピン側にあると主張し、「中国は南沙諸島と周辺海域について争いの余地がない主権を有している。これは歴史的にも法的にも根拠がある」などと主張し反発しています。 今回の中国が尖閣周辺に設置した海上ブイも、日本政府が中国を国際裁判所に提訴したところで南シナ海と同様に「尖閣諸島を中国の核心的利益」と言っている以上、無視をすることは間違いありません。 国防の始まりは、「関心」を持つことから このように、自国の権益を広げるために国際法をも無視し自国を正当化するやり方は中国の常套手段です。 中国公船の尖閣海域での横暴な振る舞いは「またか」と思ってしまう程、多くなっており、日本国民は報道を耳にしても驚かなくなっていないでしょうか? 恐いのは、中国の横暴な振る舞いに慣れてしまい私たち日本人の危機感が薄れていくことです。 それこそが、中国の持久戦に持ち込む戦略にハマってしまっている証です。 国防の始まりは「関心」を持つことから始まります。決して中国の横暴な振る舞いに慣れてはならないのです! 中国による尖閣諸島上陸、実効支配は目前に迫っている! 既に尖閣海域は、中国監視船や中国軍艦の出没で日本の漁船が近づくことが出来ない海になっています。 海上保安庁も日本の民間漁船を近づけさせない対応を取っており、そこに中国漁船が出没すれば実質的に中国の海になりかねません。 今年も海が穏やかになる春から尖閣海域には中国漁船が出没し始めることは間違いありません。 民主党政権から自民党安倍政権になり海上保安庁の装備などが強化されるようになりました。 しかし、大船団で民間漁船が襲来し尖閣に上陸されれば、昨年のように逮捕取締りは厳しくなるでしょう。 2012年12月16日のフジテレビ「特命報道記者X」の「中国の尖閣奪取計画」の中で、中国漁民の尖閣操業は中国当局にコントロール下にあることが明らかになりました。 中国漁船には中国当局から無料で「GPS機材」が配られ、中国当局の命令で尖閣海域での操業が行われ漁船の一隻一隻は、中国当局に位置まで管理され連絡も取り合うことが出来るようになっています。 番組では海保船への中国漁船衝突事件が起きた2010年9月も中国からの操業命令が下されていたことが明らかにされています。 中国は自衛隊との戦闘準備を整えつつ、自衛隊が手を出せない民間漁船を大挙させ戦わずして尖閣上陸を図ることを視野に入れています。 日本が尖閣海域での日本漁船の操業を取り締まることは、中国に「日本漁船は入れさせませんから中国漁船はいつでも漁場に来てください」と言っているようなものです。 日本政府は早急に魚釣島へ灯台の設置稼動や漁船の避難港を整備、それに伴う公務員の常駐化等を進め、早急に尖閣諸島の実質的な実効支配を強化する必要があります。 幸福実現党は現在、日本の国防に生命を捧げている矢内筆勝党首を筆頭に、全国47都道府県の参院選候補予定者が「迅速な自主防衛の確立」を声を嗄らして訴えております。 安倍政権も国防強化に前向きではありますが、中国の侵略が迫っていることに対する危機意識があまりにも足らず、このスピードでは日本は植民地化されてしまいます。 日本には残された時間はもうありません!どうか、私たち幸福実現党の活躍をご支援頂ますよう、深くお願い申し上げます。(文責・佐々木勝浩) すべてを表示する « Previous 1 … 13 14 15 16 17 … 22 Next »