Home/ みなと 侑子 みなと 侑子 執筆者:みなと 侑子 HS政経塾1期卒塾生 高速増殖炉“もんじゅ”視察を通して 2014.02.08 文/HS政経塾1期生 湊 侑子 ◆日本は“もんじゅ”の実用化を諦めてしまうのか? 日経新聞が2月7日の第一面で、高速増殖炉“もんじゅ”に関して、「実用化に向けた目標を白紙に戻す」と報じました。 これに関して 菅義偉官房長官は「新たなエネルギー基本計画は現在検討を進めているところ」「方向性を決めた事実はまったくない」と否定しましたが、“もんじゅ”実用化のめどがたっていないことから、高レベル放射性廃棄物の量を減らす「減容化」の研究に転用する案が浮上しているようです。 そのため、2月中に閣議決定を目指すエネルギー計画で“もんじゅ”の位置づけが見直される可能性は大いにあると考えられます。 ◆高速増殖炉“もんじゅ”とは? ウランは、燃えるウラン(ウラン235)と燃えないウラン(ウラン238)の二種類で構成されています。燃えない部分の方が圧倒的に多く、燃える部分を1とすると、燃えない部分がその142倍も存在しています。 現在、一般の原発は燃えるウランを濃縮して燃料としています。そのウランの可採年数はあと100年であり、限りある資源です。 そこで、この燃えないウランを効率的に利用するための研究開発をしているのが高速増殖炉なのです。 高速増殖炉では、燃えないウランをプルトニウムに変えることで、発電しながらも使った以上の燃料を産み出し続けることができます。実用化できれば、未来永劫数千年のエネルギーを確保できます。それが、奇跡の施設である“もんじゅ”なのです。 ◆“もんじゅ”はどうして動かないのか? “もんじゅ”は1991年に完成し、1995年8月から発電を始めました。しかしその4か月後にナトリウム漏れの火災事故を起こし、停止。 事故対応に対するマスコミ批判や左翼住民による訴訟が起こったため14年半かけて運転再開しましたが、再稼働から3か月後の2010年8月に炉内の中継装置落下事故を起こして再度停止。 原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令が出され、福島第一原発事故の影響もあり、現在は停止しています。 ◆“もんじゅ”を取り巻く組織の問題点 2月5日、“もんじゅ”とその周辺の原発を視察しましたが、今回、行政の問題点を多く感じました。 まず、“もんじゅ”を運営する独立行政法人である日本原子力研究開発機構には、やはり詰めの甘さやお役所仕事の部分があったと感じました。 ただしマスコミは混同して本質を分からなくしがちですが、組織の内部の問題と“もんじゅ”の重要性は関係ありません。 組織改革を進めながらも、管轄する文部科学省は腰を入れて、高速増殖炉の必要性を国民とマスコミに訴える必要があると感じました。 ◆原子力規制委員会と政治家の問題点 更に、原子力規制委員会を構成する委員の偏向性や一方的な意見の押し付けにも疑問を感じました。 一日も早く原発を動かすためには、原子力規制委員会の安全基準を通過しなければなりません。 そのため例えば、福井県のある原発においては、耐震設計上考慮すべき活断層かどうかを調べる敷地内の破砕帯(断層)問題に、自社費で10億円以上をかけて用地を掘削させられています。 しかし原子力規制委員会は、一般的な理論を振りかざし、現場の意見には耳を貸さず、現場も一度しか見に来ていません。 具体的な判断基準も根拠も明確に示さない上で判断するとのことでしたが、それらは評価ではなくイチャモンのレベルであると考えます。 これが真に科学的、理論的な審査であるのか大いに疑問を持ちました。 この原因は、一つには原子力規制委員会が「三条委員会」と呼ばれる庁と同格の独立した行政組織で、独自に規則を制定したり告示を発出する権限を持つ組織であるところにあります。余りにも権限が大きすぎるのです。 また権限の大きさにも関わらず、取るべき責任が小さすぎるとも感じます。ただ、その根本には国の根幹であるエネルギー政策を、原子力規制委員会の判断に任せ、判断から逃げている政治家の弱さがあると感じました。 ◆夢の原子炉“もんじゅ”の実用化を諦めてはいけない! 世界は再び、高速増殖炉の研究に力を入れ始めています。フランスは2020年頃をめどに商業化一歩手前(実証炉クラス)の高速増殖炉を再び建造する動きがありますし、ロシアの研究も日本の先を行っているようです。 その他中国やインドでも開発が進んでいます。日本だけ遅れるわけにはいきません。 世界の人口は、2050年に約90億人に達すると考えられています。その中では、資源を巡っての争いが必ず起こってくるはずです。高速増殖炉が日本にあれば、将来のエネルギーを確保することが可能です。 ただし、“もんじゅ”の実用化を諦めれば、エネルギー自給率を上げて安定的なエネルギーの供給を行うことを諦めることになり、ひいては日本の発展を諦めることにつながります。その結果、他国に未来をゆだねることにもなりかねないのです。 日本は発展し、世界にその発展の基となる技術や思想を伝える使命があります。夢の原子炉“もんじゅ”の実用化は、絶対に諦めてはいけません。 沖縄名護市長選・東京都知事選――地方選挙で日本の未来は決められない! 2014.01.18 文/HS政経塾1期生 湊 侑子 ◆辺野古移設を行うことはできるのか 本日は、沖縄名護市の市長選投開票日です。 現職で共産、生活、社民、沖縄社大が推薦する稲嶺氏が先行、無所属で自民推薦の末松氏が追いかける形になっています。(1/17 産経新聞「稲嶺氏先行 末松氏が猛追」) 一般的にメディアにおいて「先行」という言葉が使われる場合、支持率が10%以上離れていることを指すようですので、辺野古基地への移設賛成派は、苦しい立場に立たされていることが分かります。 現職市長は、辺野古基地移設反対をアピール。陣営には、沖縄だけでなく県外から共産党関係者や基地移設反対の活動家が集まっています。 ◆左翼活動家の実体 彼らは、平日の朝6時から8時、普天間基地の前では通勤する海兵隊に向って、「MARINES OUT(海兵隊はでていけ!)」と罵声を浴びせています。 朝6時からメガホンや拡声器を使ったヘイトスピーチに住民も大変迷惑しており、「オスプレイよりも活動家の方がうるさい」いう苦情が出るのも当然です。 また、辺野古埋立予定地には基地移設に反対して不法に建てられたテントがあります。区民は全員の総意で撤去を願っており、テント撤去に関して署名活動も行いましたが叶わず、困っている状態です。 参考:TheFACT【沖縄・名護市長選】直撃取材!「民意」を名乗る反基地運動にダマされるな! http://www.youtube.com/watch?v=0e1fpmKbuV4 ◆沖縄は活動家の最後の聖地になっている 事実を報道せず、名護市民が全員辺野古移設に反対するかのような報道を行う既存のマスコミに名護市民も大変迷惑しています。 民主党政権時代、私も実際に現地に行き、テントにいる人に話を聞いたことがあります。 その頃、彼らは辺野古に“じゅごん”がいるという理由で移設反対を唱えていましたが、話を進めていくなかで、「結局じゅごんがいてもいなくてもいいんだよ、移設さえ阻止できればそれでいい」という回答を得ました。 沖縄の人が望んでいる平和や安全を願う純粋な気持ちを利用して、本土では実現できなかった反政府・反日運動を展開する左翼活動家に強い怒りを覚えざるを得ません。 ◆沖縄県名護市長選で、市民の民意は明らかになるのか 地元住民は、合併前の久志村の頃から、基地誘致運動を行っていました。基地移設を前提として、交付金も支給されていました。少なくとも辺野古周辺の住民の民意は明らかに無視しているといえます。 そもそも、普天間基地の辺野古移転については、1996年の日米首脳会議の折に合意がなされています。昨年末には沖縄県知事も、埋め立てを許可しています。県や国だけでなく、国家間で既に合意がなされているのです。 稲嶺市長は「駄目なものは駄目と日米両政府に見せつけよう」と基地移設を拒んでいます。 市長権限で辺野古移設を阻止する考えでありましょうが、これは自身の特定の意志に基づいた主観的な判断であり、職権乱用につながると判断されます。 民主党政権に取って代わられてから迷走を続けた普天間移設問題に終止符を打つために、自民党の安倍首相以下の政府高官は、名護市長選の結果に関わらず、政治生命をかけて移設を進める策を推し進めるべきであります。 ◆細川氏は東京都知事選にふさわしくない 現在76歳の細川護熙元首相は都知事選に立候補を表明しておりますが、公約発表を2度も延期したり、2020年の東京オリンピック辞退論を披露したりと、あまりの無責任ぶりに、立候補取りやめを示唆する声も出始めております。 自身がたった9か月で首相辞任をする原因となった1億円献金問題も、様々な矛盾が未だに解決しておらず、日本の首都を任せるに値する人物であるとは到底考えられません。 東京都民1300万人を超えて、日本国民の生命と未来を左右するエネルギー問題に関して、代替案を示すことなく「脱原発」の一点張りを主張することも理解に苦しみます。 晩節を汚すことなく、陶芸家として残りの人生を穏やかに過ごされることを望みます。 参考:The Fact 「殿、ご乱心!細川元首相が立候補すべきでなかった2つの理由」 ◆日本の未来は、地方選挙で決められない 稲嶺名護市長が反対する辺野古移設は、住民投票で決められるものではありません。沖縄の米軍基地は日本だけでなく、東アジアの防衛基地であり、中国・北朝鮮に対する安全保障の要です。 同様に、エネルギー政策も地方自治が扱うべきものではありません。日本の方向性を決めるのは、国会議員であり、最後は首相です。 各地域の住民の皆さまが正しい判断を下されることを祈りつつも、首相は強い決意のもと、国益を増進させる方向に日本を導いていかねばなりません。 私たち幸福実現党も、精進を積み重ねてゆきたいと思います。 2014年、輝く国日本へ ―日本の繁栄は絶対に揺るがない― 2014.01.05 文/HS政経塾1期生 湊 侑子 ◆日本を輝ける国にするため全力を尽くす 「日本を輝ける国にするため全力を尽くす」1月4日に安倍首相は父の故安倍晋太郎氏の墓参りを行い、そう誓ったそうです。 一度は自ら放棄した総理大臣の椅子でしたが、運命の巡り合わせで二度目のチャレンジが許された2013年。年末に「痛恨の極み」と心残りであった靖国神社参拝を果たしました。 また、辺野古の埋め立て許可を沖縄県知事から取りつけました。尊敬する吉田松陰先生や天照大神はじめ日本をお守り下さる神々からも、及第点をもらえたのではないでしょうか。 二度目のチャレンジが許された奇跡を無駄にしないために、日本を真なる“輝ける国”に導いていかなければなりません。 ◆東南アジアの盟主に向けて 安倍首相の靖国参拝に対しての、中・韓と台湾、シンガポール以外の東南アジア各国の反応はおおむね良好です。インドネシアのコンパス紙は、靖国問題で「自らを被害者と位置付ける中韓の主張は一面的な見解」「靖国には戦争の犠牲となった(各国の)約250万人も祀られている」と報道し、日本のマスコミよりも冷静です。 ベトナム外務省のルオン・タイン・ギ報道官は「日本が地域の平和と安定、協力のために、問題を適切に処理することを希望する」とコメントしました。 東南アジアは、大東亜戦争で日本が白人を相手に戦った姿に勇気づけられ、また実際に力を貸してもらい独立を果たした国が多くあります。今また、中国の覇権主義政策に危機を感じており、日本に期待する声は日に日に高まっています。 岸信介総理は戦後日本が生んだ最も偉大な総理の1人です。彼は総理就任後、「孤立した日本ということではなしに、アジアを代表する日本にならなければいけない」 と考え、東南アジアを回ってから訪米しました。 極東の安全を守る責務と自負を持ち、総理としてアメリカに渡った上で、政治生命を賭して、日米安保改定に取り組みました。実際に命を賭けて安保改定を成し遂げ、戦後70年の日本とアジアの平和を守り抜きました。 安倍首相も、その祖父の姿に倣い、就任一年でアジア太平洋15カ国を2回に分けて歴訪しています。アメリカが世界の警察官から辞退しようとしている中で、再度世界に引っ張り出すためには、東南アジアの総意をアメリカ国民の心を動かす形で伝えなければなりません。 ◆アメリカから明るいニュース 「テキサス親父」ことトニー・マラーノさんが米カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求めた請願活動において、署名数が正式受理に必要な10万件を超えたのです。 1か月の期限内に集めきることは難しいと思われていましたが、日米だけでなく、欧州にも支持が広がったことで目標達成されました、 請願が受理されても、連邦政府が地方自治体の案件に介入する可能性はほとんどないそうですが、2月から慰安婦碑設置の可否を審議するカリフォルニア州クパチーノ市議会への牽制になります。 中・韓は国家予算をつぎ込み、国家戦略として「反日運動」を行っています。中国人事業家の陳光標氏によるによるNYタイムズ買収騒ぎも出ています。そのためにも今すぐにでも国家戦略として、先の大戦の意義を整理しなおし、トップ外交をはじめロビー活動など正しい形で世界に情報発信しなければなりません。 ◆世界のヒーローを目指して 新素材や新製品の開発により、近い将来「アイアンマン」や「スパイダーマン」のようなヒーローが、日本から登場するかもしれません。 パナソニックが世界初で量産化を決定したのは、「アイアンマン」で主人公が身につけていたパワードスーツです。身体に装着することで筋力の限界を引き出すことができるもので、短期的には災害救助や原発作業での使用、将来は宇宙服の下に着ることも検討されています。 「スパイダーマン」で使われていたクモの糸と全く同じ構造の人工繊維を量産する工場も世界初で稼働します。鋼鉄よりも強く、ナイロンよりもしなやかなこの素材は、将来的に石油化学製品を代替する素材となります。 日本がロボット・宇宙産業分野の最先端技術で大きな産業を立ち上げると共に、世界に広めることで貧困国を助けるヒーローになることができるのではないでしょうか。 「積極的平和主義の下、世界の平和と安定に貢献する。国民の生命・財産、美しい海と領土・領空、日本人の誇りを断固守る」 安倍首相の国防・安全保障に対する思いです。このたび政府は、領海の範囲を決める基点となる離島のうち、所有者がいない280を国有化する方針を決めました。 今年こそは、尖閣諸島の防衛確立、集団的自衛権の容認、そして安倍首相のライフワークである憲法9条改正にまで踏み込み、自分の国だけでなく世界に対して貢献できる強くて優しい国になりたいと切に願います。 この輝ける日の本の国から、世界の希望となる大きな太陽を昇らせるという大義のため、安倍首相の援護射撃をしつつ、今後も弊党は日本の繁栄をしっかり確立してまいります。 祝!日本への観光客1000万人突破!! 2013.12.21 ◆初めての日本への観光客1000万人突破 12月20日、今年日本を訪れた外国人が前年比19%増の1000万人を突破しました。 国別でみれば、日韓関係の悪化にもかかわらず、韓国からの旅行者は同23%増の227万人で1位。続いては台湾からで、同52%増の206万人を突破しました。 ここ最近の特徴は、中国人観光客が減少するかわりに東南アジアからの旅行者が増えていることです。 2013年7月、タイとマレーシアから日本へのビザを免除、インドネシア人へは数次ビザの滞在期間を延期するなど、東南アジア5カ国のビザを緩和しました。 この結果、タイからの旅行者が前年比69%増の39万人など、東南アジアからの観光客が急増したようです。 ◆「おもてなし」を大切にする夢の国 日本 記念すべき1000万人目となったタイ人の実業家は「日本は世界で一番サービスが良い国だ。また来たい」と語っています。 また、台湾観光協会の江明清所長は台湾観光客の増加に関して「みなさんリピーターが多いんです。最初、ツアーに参加して、2回目、自分で子どもたちを呼んで、一緒に地方に足を伸ばしていると思います。日本はすごく親切、友好的、やっぱり『お・も・て・な・し』です。高級なものを忘れても、次の旅行先にすでに届けてると。これは素晴らしい」(FNN フジニュースネットワーク 12/20) と話しており、日本人の高度な精神性から生まれる「おもてなし」が、外国人観光客の心を捕える最大の要因であることが分かります。 最近では、訪日客の宗教に配慮した動きも始まっています。 ホテル日航大阪は、イスラム教徒向けに、礼拝用のマットやお祈りの方角を示すキブラコンパスの貸し出しを始めます。(産経 12/21 「訪日外国人 初の1000万人」) また、NINJA 赤坂では、食事制限がある人たちに配慮した「ベジタリアンコース」「豚肉・アルコール制限の方のコース」を提案し、食事と共に外国人が喜ぶ忍者パフォーマンスを披露しています。 これらに加え、日本中の街の清潔さ、世界遺産に登録された富士山をはじめとする豊かで美しい自然、京都や奈良にみられる東洋の伝統的な宗教文化、東京や大阪を中心としたショッピングの楽しみ、無形文化遺産に登録された和食、ミシュランの星を獲得したレストランなどなど、日本にはあらゆる楽しみがそろっています。 ◆観光客2000万人突破に向けて 現在、日本の外国人客受け入れ数は世界では33位・アジアでは8位です。 1位は年間8000万人以上受け入れる観光大国のフランスですが、持っている素材では日本は決してフランスには引けを取りません。 さらに日本には2020年の東京オリンピックという絶好の機会があります。これ契機に、再度高度成長時代を迎えることも可能です。政府は成長戦略のなかで訪日客数を2000万人に増やす目標を掲げていますが、オリンピックまでの7年間をいかに過ごすかによって、日本の将来は大きく変わってくるでしょう。 受け入れ態勢の強化策として、観光地などの案内標識の多言語化やビザ緩和の対象拡大などを更に進めなければなりません。 併せて、羽田、成田両空港の国際ハブ空港化を国家目標として推し進めます。両空港の一体化利用と発着枠拡大、24時間発着も必須です。 空港格付け世界一であるシンガポールのチャンギ国際空港は、年間5200万人が利用する国際ハブ空港です。空港内には映画館や水泳プール、庭園、ショッピングモールを備え、乗り継ぎ時間を退屈にさせない工夫が随所に見られ、常に高い評価を得ています。 日本の空港は、シンガポールや韓国の仁川国際空港に大きく後れを取っています。空港の利便性を高めると共に、都心へのアクセスを更に便利にしなければならないでしょう。 日本が世界の中継地点となることで、日本の魅力を広めると共に、世界を繋ぎ合わせることができるようになります。日本の持つ寛容性で、より多くの人々の幸せを創り出すことができるようになるに違いありません。 (文責:HS政経塾1期生 湊 侑子) チェルノブイリ原発事故後のウクライナから日本は何を学ぶべきか 2013.12.07 ◆未だ帰れない福島の人たち 東日本大震災は、2013年12月4日で震災発生から1000日を迎えました。復興庁によれば、避難者は11月14日時点で27万7609人。 住んでいた県以外に避難している人は5万8309人で、そのうち福島第一原発の事故の影響を受ける福島県民が84%の4万9554人です。 阪神淡路大震災が起こった神戸は、3年後にはかなり復興が進みましたが、東日本大震災では原発問題が絡んでいるため、政府の復興方針も曖昧なままです。 ◆スラブチッチ市について チェルノブイリの事故が起きたウクライナから学ぶことは数多くあります。 ウクライナを訪れた福島県民約30人の視察団の代表NPOハッピーロードネット理事長の西本由美子さんと、そのきっかけを作られた北海道大学 奈良林教授の講演から多くの学びがありました。 参考例の一つがWEDGE2013年11月号でも特集が組まれていた「夢の街」スラブチッチです。 スラブチッチ市は、チェルノブイリの東50キロの地点に存在するニュータウンです。チェルノブイリの事故後、初めは原発作業をする作業員のために作られた街でしたが、今は原発の作業員を含めた普通の大人子どもが24,700人暮らしています。 コンセプトは、子供たちが楽しく暮らせる「おとぎの国」。この街は原発事故から2年経たずに建設され、街では子供の遊ぶ姿やベビーカーを押す家族の笑顔が見られます。 幼稚園は子供たちが歩いて通えるようにと400m毎に7つあり、産業もガラスの装飾工場や刺繍工場を設置して住民の雇用を確保しています。 この街は、チェルノブイリ原発事故から3年後の放射能レベルが、福島第一原発の避難区域のうち「避難指示解除準備区域」レベルであったにも関わらず、健康被害が住んでいる人に起こることもありませんでした。(WEDGE2013年11月号) 避難指示解除準備区域とは、年間積算線量が20ミリシーベルト以下が確実であると確認された区域のことです。 年間100ミリシーベルト以下の地域では健康に被害がないことが国際機関においては既に確認されておりますが、福島においては2013年8月8日時点で、避難指示解除準備区域に住んでいた約3万4000人もの人が未だに避難しています。(福島民友 minyu-net) 今ではウクライナ一住みやすいと言われる「夢の街」スラブチッチ。 福島には、スラブチッチのような新しい街も作られないばかりか、ふるさとを捨てなければならない人が後をたちません。これは政府の対応の遅さと、マスコミの報道被害によるものです。 ◆ウクライナの原発・農業政策について 更に学ぶべきは、ウクライナのエネルギー政策です。1990年、ウクライナではチェルノブイリ事故のショックから「ウクライナでの原子力発電所の建設凍結」を発表し、事故5年後の91年に全原発を停止させました。脱原発を選択したのです。 しかしその後、電力不足による停電が何度も発生。電気代高騰から工場の操業率は低下し、経済が破綻しました。失業や将来の展望が見えない中、鬱やアルコール中毒による数万人の自殺者が発生したようです。 そのため、94年に原発再稼働を決意します。現在は原発15基を稼働させ、全電力の約50%を担う世界第7位の原子力大国になっています。 2030年までには、更に原発2基を新設する予定です。日本でもこのまま原発ゼロが続けば、ウクライナの二の舞になることは明らかです。ウクライナが一度犯した脱原発という間違いを決して繰り返してはなりません。 また、ウクライナの国立農業放射線研究所では、ペルシアンブルーという無害の色素を塩に混ぜて牛に食べさせると、牛の体内のセシウムを輩出させ1/17に激減させる方法をすでに発見しています。牛乳も、バターやチーズに加工したらセシウムが1/4~1/6に低減するそうです。 原発事故後すぐに、ウクライナ政府は日本政府に研究結果を手渡していました。活用しなかったのは、政府です。 その結果、日本は数多くの牛を殺処分し、牛乳を大量廃棄しました。本当であれば、この方法を使って酪農家と牛を救済することができたのです。民主党の責任は今後も追及されなければなりません。 ◆人類に原発は必要だ ウクライナには、チェルノブイリ事故で被災した人とお茶を飲んだり、世話をして心のケアをしているNGO「ゼムキャリ」という団体があります。この団体が日本からの視察団に対して、「原発で公害がなくなった」「人類に原発は必要」と言うのです。 誰よりも原発の恐ろしさを実感した人々と日常的に接している人たちが言うこの言葉の重さを、日本の政治家は真摯に受け止められるでしょうか。 そして彼らは「放射能の100倍ひどいのが報道汚染」とも言います。日本のマスコミには、原発や放射能の恐怖を煽るばかりでなく、チェルノブイリや福島の真実を報道し、国民の知る権利を保障してほしいと願います。 「人類に原発は必要だ」 この言葉の重さをかみしめながら、真実を伝え行動を起こすことが、被害に遭われた方々や被災者への真摯な態度であるはずです。(文責:兵庫副代表 HS政経塾1期生 湊 侑子) 参考:(第一回「原子力の安全と利用を促進する会」シンポジウム―チェルノブイリに学ぶ福島の復興の促進―2013.11.27) ガンバレ、福島!放射能・汚染水は怖くない! 2013.11.16 ◆小泉元首相の迷言・うわ言にまどわされてはいけない 小泉元首相が12日に日本記者クラブにおいて、脱原発について「首相が決断すればできる」と述べ、首相に決断を迫りました。(産経 11/12 脱原発「首相が決断すればできる) 記者会見後の車に乗り込む小泉元首相を偶然間近で見ましたが、多くのマスコミ陣と記者に囲まれていました。元首相の後ろを東京新聞の脱原発記者が胸を張って歩いていたことも印象的でした。 このニュースは国内だけでなく、海外新聞の一面を飾り、まだまだ影響力は健在であることを感じさせます。年内には「脱原発」についての本を出版する予定もあるようです。 ただ元首相は、脱原発をしたあとのエネルギー供給の道筋を示しておらず、「最終処分場が見つからないから原発は辞めるべきだ」という考えは、極めて無責任です。 政治家とはできない理由ではなく、どうすればできるのかを考え、そのために道を開いてゆく存在であるはずです。その意味で、必要以上に騒ぎ立てる必要はなく、単なる一民間人の迷言・うわ言としてとらえるべきです。 ◆汚染水問題もなし 原子力規制庁の2013年7月のデータでは、原発から半径20キロ以内で、セシウムの濃度が一番高い部分でも、リットルあたり0.085ベクレルでした。 WHOの基準では飲料水で10ベクレルまで認められています。つまり、基準値の100分の1以下であるということが政府の発表ですでに示されているのです。(The Liberty 2013.11 「汚染水漏れても問題なし」http://the-liberty.com/article.php?item_id=6702) The Factの撮影の中では、福島第一原発の近海に船をだし、釣りをしてきました。 (小泉純一郎元総理よ、これを観てからモノを言え!~「原発ゼロ」に異議あり!~ザファクト004 http://www.youtube.com/watch?v=i-stG4Ba2fM) 汚染水問題で騒がれていますが、その海に住む魚は汚染されているのか? 釣り上げた白身魚のクロソイの気になる放射性セシウムは1キロ当たり、28.4ベクレルでした。現在の基準は100ベクレルですので、全く問題ないレベルです。 ◆TheFact マスコミが伝えない真実 マスコミや世論の影響を受けて、セシウムの食品基準は100ベクレルですが、元々日本では500ベクレルでした。 WHOが設置した国際的な政府間機関で国際食品規格に携わっているコーデックス委員会の指標値では1000ベクレルとなっています。 この基準値をみるだけでも、日本人があまりに神経質になりすぎていることを感じざるを得ません。 今政府が行うべきは、震災後2年8か月が経ってもまだ自宅に帰れない避難民をどうするかの対策であるべきです。 福島第一原発の5キロ圏内の「帰宅困難地域」にて、放射線量を計ったところ、年間約26ミリシーベルトで、医療機関が「人体に影響がない」とする年間100ミリシーベルトよりもはるかに低いことが今回明らかになりました。(前述 ザファクト004) 更に、今回は原爆投下後の広島の中心地、まさに原爆ドームが後ろに見える位置で、昭和天皇が戦後巡幸された写真を紹介しました。(前述 ザファクト004) これが1947年12月7日、なんと原爆投下の2年4ヶ月後です。震災から2年8か月経ち、ひとっこ一人いない福島の「帰宅困難地域」と、広島を訪れられた天皇と群衆。この違いに目を疑います。 ちなみに、昭和天皇は神話時代を除いた歴代天皇の中で最も長寿でいらっしゃいました。 メディアが恐怖心を煽って人々を不安に陥れるのは、注目を集めさせて視聴率を稼ぐためです。 市民はこれを見抜けず、鵜呑みにして騒ぎだす。本来それを止めるべき政治家は、市民の反発から票を失うことを恐れて本当のことを言わず、結果マスコミの言いなりになる。結果、放射能で亡くなった方は0人であるにもかかわらず、強制撤去などによる震災関連死は2700人以上を数えます。 マスコミによる報道被害の被害者は私たちなのです。 ◆映画「パンドラの約束」 全米で6月に公開され、衝撃を与えている映画「パンドラの約束」を先行上映で見てきました。 この映画の監督ロバート・ストーン氏は、前述のThe Fact にもインタビュー出演してくださっています。 初監督作品は「ラジオ・ビキニ」という反原発映画で、原子力反対という考え方自体を、ストーン氏が一部作り出したような方です。 環境保護・原子力反対の立場で長年活動してきましたが、映画製作を通して原発推進へと考え方を180度転換させます。 映画の中には、同じく反原発から推進へと考えを変えた有名人たちの声を紹介しています。 映画は米国で開催されたサンダンス映画祭で上映され、75%が原子力反対者であった観客のうち、映画終了時には80%が原子力の支持者となりました。(日本エネルギー会議HPよりhttp://enercon.jp/topics/4878/) 上記の数字が示すとおり映画内では、様々なデータや国連機関の報告を使い、反原発派の矛盾を指摘、地球環境を守りつつ、発展を望むのであれば原子力発電以外に道がないことを示しています。 原発や汚染水に関しては、感情に流されることなく、冷静な報道や議論が必要です。 The Factや「パンドラの約束」など、心あるメディア報道により、日本にも真実が広まるよう後押ししてまいりましょう。(文責:HS政経塾1期生 湊 侑子) 【参照(執筆者の湊侑子が福島に取材へ/編集部、注釈)】小泉純一郎元総理よ、これを観てからモノを言え!~「原発ゼロ」に異議あり!~ザファクト004 http://www.youtube.com/watch?v=i-stG4Ba2fM なぜ道徳を教科化する必要があるのか 2013.11.09 ◆「道徳教科化」に向けた動きが、再度始まった 文部科学省の有識者会議は、現在は正式教科でない小中学校の「道徳の時間」を「特別な教科」に格上げし、検定教科書の使用を求める素案を固めました。(11/7産経「『道徳』教科に格上げし検定教科書使用 文科省有識者会議案 27年度にも」) 道徳の教科化は、平成19年に第1次安倍晋三政権当時の教育再生会議でも提言されていましたが、見送られました。その大きな理由が、「国が価値観を押し付けるのか」というよく聞かれる批判を恐れたことにあります。 今回もこの動きに反応して、沖縄タイムスは大学教授の発言を取り上げ、子どもたちは「自由に物事を考えたり、発言もできなくなり、戦前の教育勅語体制に戻ってしまう」とし、日本の民主主義への危機を訴えています。(沖縄タイムス 11/7) ◆道徳の現状 まず現在の道徳の現状を見てみたいと思います。 教育学者であり日本教育史を専門とする貝塚茂樹氏のセミナーで、大学で講義を受ける大学生たちに、「小中学校で学んだ道徳教育で記憶に残っていること」を聞くと、約6割の生徒が白紙を提出すると聞いたことがあります。中には、「道徳教育はなかった」と言う生徒もいるそうです。 確かに周りに聞いても、「道徳の時間はNHKの番組を見る時間だった」という声を聞きます。道徳の時間を、他の教科や運動会の準備にあてる学校もあるようです。 道徳の時間が有効に使われていないことに対して、教員にだけ問題があるとも言い切れません。どれだけ熱意ある教員であったとしても、教員になるための必須単位の中で、道徳に関するものは2単位(半年間で15時間)です。 道徳とは何かという根源的なことも教わらず、その奥にある宗教についての理解も浅いという前提で、年間35時間の「道徳の時間」を有意義に組み立てることは、難しいでしょう。道徳の教科化に関しては、大学の教員免許の在り方から見直すべきです。 ◆道徳教科化のための、具体的案 「教科書」について、文科省は当面は「心のノート」を改訂して使うと考えているようですが、民間に任せることがよいと考えられます。 現在すでに、「13歳からの道徳教科書」(道徳教育をすすめる有識者の会著)などが発刊され、道徳の副読本としての採用を求めています。学習指導要領に沿った内容としつつ、戦後歴史から消されてしまった偉大な先人達が数多く掲載され、子供たちにお手本を示すことができる事例を学ぶことができます。 「評価」に関しては、点数制にせず、教師の記述式評価もしくは自己評価と逃げ腰ですが、点数制の導入または併用も考えるべきです。 テストのみならず、日頃の態度や宿題等の提出物の評価、同級生や教師からの評価なども参考にできるのではないでしょうか。少なくとも、評価をしなければならないため、教師は道徳に真剣に向き合わなければならなくなります。 「教員免許」に関しては、取得の段階から道徳に関して見直しを行わなければなりません。道徳に関する授業単位を増やすと共に、道徳の授業の方法論を確立させなければなりません。道徳が教科になることで、学問として大きく発展することになります。 ◆教育とは、先人たちから受け次ぐ正しき価値観 道徳の教科化に対して反対する根底には、戦前が全て間違いで戦後民主主義がすべて正しいとした“常識”の下で、“価値観の押し付け=悪”だという信仰が、教育界に浸透していることにあります。 そのため、判断をすること、教えることを非常に恐れ、「価値観の押し付けや優劣の判断をしてはいけない」という「価値観を押し付けている」のが今の日本の教育です。 しかし、教育とは、ある意味で「正しい価値観の押し付けである」のではないでしょうか。なぜならば、教育とは、永い歴史の中で、善い・正しいとされたものを後の世代に継承していくことであるからです。 数学においては、三角形の面積を求める公式や円周率は変わりません。これらを先人が発見したからこそ、私たちはこの公式を基として、更なる学問の探究を進めて行くことが可能なのです。 どうして算数や数学、化学・物理には真理があり、その下に日進月歩を目指しているのに、道徳や道徳を担保する宗教に真理がない、もしくはその真理を教えてはならないと言えるのでしょうか。 人類は、先人たちが発見した真理を学び、それらを基礎として、新しい原理や真理を発見してきました。道徳、その奥にある宗教の中にある真理を核とした教育の真髄を子孫に伝えていくことでしか、今後の新しい時代を切り開く力は生まれてこないのです。 まずはその一歩を踏み出すための、道徳教科化を推し進めたいと思います。(文責:HS政経塾1期生 湊 侑子) 【参考】「13歳からの道徳教科書」(育鵬社) http://www.ikuhosha.co.jp/public/introduction06552.html 世界一の「おもてなし」精神で、日本に富を集めよう! 2013.10.26 ◆世界に誇る「おもてなし」精神で引き寄せた2020年の東京オリンピック 2020年の東京オリンピック招致のために、滝川クリステルさんが行ったフランス語スピーチの中で使われた「おもてなし」。2013年の流行語大賞の可能性も出ている言葉です。 スピーチでは「おもてなし」を、日本に深く根付いている見返りを求めないホスピタリティの精神であるとし、その例として、昨年3000万ドル(約30億円)が落し物として警察に届けられていたことを提示。東京で、もし外国の方がお金を落としたとしても、それらはほぼ確実に返ってくるでしょうと紹介しました。 私たち日本人でさえびっくりするような事実ですが、あらためて日本人のモラルの高さ、正直さ、清廉さを世界に知らせることができたすばらしい機会でした。 オリンピックが行われた国では、その後繁栄を引き寄せるか、衰退に進むか、明暗が分かれると言われます (The Liberty Web 「東京五輪決定で国運を占う – The Liberty Opinion 1」)。 日本は、この「おもてなし」精神を発揮して富を集めて東京を世界一の街とすることで、1964年の第一回東京五輪後の高度経済成長を超える、超高度経済成長を成し遂げなければなりません。 ◆「和食」や「富士山」などの素晴らしい材料に、「おもてなし」の心を添えて 10月22日には、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産の事前審査で、日本が提案していた「和食 日本人の伝統的な食文化」が記載にふさわしいと勧告を得ました。 また本年は、富士山も「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」として、世界遺産に登録されています。 これらを含め、日本に多数ある素晴らしい自然や観光名所、歴史遺跡などの材料を基に「おもてなし」のこころで味付けをすることで、世界一の思い出を海外の方々にも持って帰ってもらうビジネスを発展させることが可能です。 例えば今、中国客の減少をASEANからの旅行客が埋めるようになってきています。その中で、新たなビザの緩和で期待されるのがマレーシアやインドネシア観光客です。 両国からの旅行客誘致の鍵はイスラム教徒への対応です。マレーシアの6割、インドネシアの9割がイスラム教徒であるため、宗教上、食事や礼拝の配慮が必要であるのです。 そのため、関西国際空港では豚肉やアルコールを使っていない食品表示を行ったり、祈祷室や礼拝前に体を清める小浄施設を設置しました。(週刊東洋経済 「おもてなしで稼ぐ」) 相手の宗教を重んじる「おもてなし」の心を実際に設備として現すことで、更に多くの利用客が関西国際空港を利用し、日本中を旅するようになるでしょう。 ◆喜んでお金を使ってもらえる環境整備を 「おもてなし」とは、真心から生まれる相手への想いやりが、相手に満足を超える感動を与えた時に生まれるものです。自分のために行うみせかけの行為からは決して生まれるものではありません。 2020年に日本に来た外国人から税金をたくさんとるために、2020年前に消費税を更に上げるべきだ、ということを提言している経済財政諮問会議の元民間議員の提言を読んだことがありますが、なんと貧乏くさく、けち臭い考え方でしょうか。私たちが大切にしている「おもてなし」精神の欠片も感じとれません。 例えば、JR九州が今月15日から運行をしている豪華寝台列車「ななつ星in九州」では日本初の陸のクルーズを楽しむことができます。湯布院や阿蘇で温泉や大自然を満喫することが可能です。 内装は、バーカウンターやピアノはもちろん、列車の一両を2室にした「DXスイート」、ヒノキ張りのシャワー室や人間国宝の手による洗面ボウルを備えるなど和を意識した内容で、外国人が憧れる美を体現しています。 更に、特定車両には専用の客室乗務員を配置してサービス向上を図るため、利用料金を現在の56万円から70万円台に引き上げることを決めていますが、これは利用確保を見込んでのことです。 このように、サービスの中に「おもてなし」の心さえ感じることができれば、人は喜んでお金を払うのです。 喜んでお金を払うからこそ、win-winの関係になり、リピーターになってくれ良い噂が広まりますが、高い税金を嫌々払わされた場合には、嫌な思いをさせるだけで二度と利用してくれなくなります。 財政においても、この「おもてなし」の心を伝えることが絶対に必要なのです。 消費税増税はもってのほかですが、所得税や法人税を下げる、特区を作るなどの努力により、東京オリンピックをきっかけにして外国人が日本に永住したくなるような環境を作ることが国の仕事であると考えます。 類は友を呼ぶように、富は富を呼び、豊かさは豊かさを更に呼びます。2020年に向けて、日本が繁栄を世界から呼び込むかどうかは、真なる「おもてなし」精神を体現できるかどうかにかかっていることは間違いありません。(文責:HS政経塾1期生 湊 侑子) トップが示すべき教育への責任―自虐史観を止め、教育委員会を機能させよ! 2013.10.13 ◆『はだしのゲン』閲覧制限騒動 この夏、ワイドショーや新聞を騒がせた、松江教育委員会による漫画『はだしのゲン』閲覧制限騒動をおぼえていらっしゃる方も多いでしょう。その内容をあらためて読み、驚かれたに違いありません。 「君が代なんか だれが歌うもんか クソクラエじゃ」と叫ぶゲン。 「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる天皇」 「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴はこの日本にはいっぱい、いっぱいおるよ。まずは最高の殺人者天皇じゃ」という天皇に対する冒涜発言。 更には、日本兵の信じられない行動が描写されています。 首をおもしろ半分に切り落としたり、妊婦のお腹を切り裂いて子供を取りだしたり、女性の性器にビンを入れたり。 これは日本兵ではなく「通州事件で中国兵が日本人に行った仕業」だと有識者は指摘しています。 衝撃が大きいだけでなく、事実ではない描写が含まれるようなものを感受性の強い小中学生が見てもよいのでしょうか? 天皇に対する冒涜に関しては、「『天皇に対する理解と敬愛の念を深める』とうたう学習指導要領を逸脱している」と指摘する有識者の声も上がっているのも当然です。 私が小学生の時は、図書館どころではなく、各教室の後ろの本棚に漫画では『はだしのゲン』だけが全巻そろえて置かれてありました。読むことを勧めているかのように。 なぜこの漫画が学校にあるのかご存じでしょうか。 この漫画は元々は、週刊少年ジャンプに掲載されていました(第一部)。 しかし、その後の連載は日本共産党系論壇紙『文化評論』を経て、日教組機関紙『教育評論』に掲載されました。そのため、特に後半部分に問題が多いのです。 まさに子どもたちに自虐史観を植え付けるに格好の教材であると言えるのではないでしょうか。 ◆現場を止められない教育委員会 横浜市は2009年、市教委は10年度から市内8区の中学校で歴史教科書で自由社を採択することを決めました。 しかし、この教科書採択に反対する横浜市教職員組合(浜協組)はこの教科書を使わずに授業を行うために独自の資料集(授業マニュアル)を作成しています。 市内の全小中学校の組合員約1万人に配布。浜協組に同調する大学教授らでつくる横浜教科書研究会も同様の解説冊子を作成しています。(WEDGE10月号 「教育はなぜ変わらないのか」) 沖縄県竹富町は現在でも、八重山採択地区協議会で選んだ育鵬社の中学公民教科書を拒み続けています。 教科書無償措置法では同一採択地区内で同じ教科書を使うよう定めていますが、これに反する違法状態は1年以上に及んでいます。 沖縄県竹富町が法に反し、日本固有の領土に関する手厚い記述が入っている育鵬社を拒否し、東京書籍の教科書の採択を強行。2012年4月から町民からの寄贈という形で東京書籍の教科書を生徒に使わせています。 これに対し、文部科学省は地方自治法に基づき、最も重い是正要求の指示を出し、従わない場合は違法確認法訴訟の提起の方針を固めています。(9/30 産経「教科書採択、竹富町の違法状態に文科相、是正要求へ 教育行政で初」) ◆今こそ、教育委員会改革を 現状、教育委員が集まって開かれる教育委員会は、多くの地域で月1回もしくは、2か月に1回の開催であり、名誉職の集まりになっています。 教育委員会が現場となれ合いになったり、現場を強く指導できない背景には、実権を持つ教育委員会事務局の人間が、学校現場と教育委員会を行き来しながら出世コースを歩んでいるためです。 現場は身内のため、現場に対して強い態度に出ることは、結果として自分の首を絞めることになるのです。 教育委員会は、戦後、教育の民主化が要請された際に米国にならって導入されたと言われています。しかし、米国の教育委員の選任方法は公選が主流です。 ◆トップが教育の責任をとる気概を示せ 教育委員会制度の見直しを検討している中教審は10日、中間案をまとめましたが、最終的な意思決定をする権限をどこに与えるかについて意見が一致せず、教育委員会制度改革は方向性が定まらないままです。(10/10 NHK「中教審 教育委員会制度見直しで2案」) 日本の教育の最大の問題は、10兆円以上も公教育に投入しているにもかかわらず、誰も責任を取らなくても良いところにあります。 教育委員会だけでなく、校長、教員、文科省など、どこが生徒の教育に責任を持っているのかが分からないのです。 イギリスは1960年代から行き過ぎた社会主義思想の流行により、教育もがたがたになりました。 しかしサッチャー首相が「国は子供たちが学ぶ内容をなおざりにするわけにはいかない。なんといっても彼らは将来の公民なのであり、われわれは彼らに義務を負っている」という強い決意を示し、さらに教育制度改革を断行し、イギリスを立て直しました。 今こそ、教育改革の気概や基本法の改正と共に、既得権益による抵抗を乗り越え、首相が責任を持って実際の教育制度を立て直すべき時に来ていると言わざるを得ません。(文責・HS政経塾1期生 湊 侑子) 真なる「積極的平和主義」の実現を! 2013.09.28 国連総会出席などのために米国とカナダを訪れていた安倍晋三首相は28日夕方、政府専用機で羽田空港に到着しました。 今回の安倍首相のアメリカ国内での講演は、2020年の東京オリンピック開催の決定や、アベノミクスによる経済成長が続いていることなどから来る自信を感じさせる内容でしたので、一部を紹介します。 ◆Japan is back 日本時間26日の未明、ニューヨーク証券取引所で行った演説では、日本経済復活の可能性から始まり、リニアの売り込みと原発の安全技術の再確認、そして規制改革と減税を断言しました。 最近の安倍首相の英語演説では、短い言葉で印象づけるフレーズがよく登場します。 この日は、日本は20年近くデフレに苦しみ、経済は低迷してきたが、「日本がもう一度儲かる国になる。Japan is back(日本は戻ってきた)ということを話すためにやってきた」と始めました。 そして、日本が本来持つポテンシャルを発揮すれば復活できること、日本に帰ったら投資を喚起するため、大胆な減税を断行すると発言しました。 ◆世界経済回復のためには3語で十分 Buy my Abenomics! 更に、講演の最後には、世界経済回復のためには「Buy my Abenomics!(アベノミクスは『買い』だ)」と言い、2020年の東京五輪招致成功で日本は7年後に向け大いなる高揚感にあり、投資は今がチャンスだ、ということを強調しました。 この演説に関して、米国では好感する反応が多く、米ブルームバーグ通信は「首相が日本が世界経済を引っ張る存在になることを約束した」と伝えたようです。(9/27読売「『安倍カラー』米で全開」) 安倍首相の語った日本経済の可能性、リニアと原発の売り込み、規制改革と減税の推進、そしてアベノミクスのアイデアの元は、全て幸福実現党が経済政策において主張し続けてきたことばかりです。 ただし、これらは消費税増税はしてはならないことが前提です。 景気の腰折れを起こさせ、経済を芯から冷え込ませる消費税の増税は決して行ってはなりません。 ◆もし右翼と呼びたいのならどうぞ 同日、講演を行ったハドソン研究所では「集団的自衛権」を巡る解釈見直しの意義を説明し、理解を求めました。 防衛費に関しては、日本の今年の防衛費の伸び率は11年ぶりのプラス0.8%。それに対し、「すぐそばの隣国」は「毎年10%以上の伸びを20年以上続けた」と言い、中国の脅威を強調しました。 米左翼新聞や中国・韓国が安倍首相を「戦争の道を目指す右翼」と批判していることの矛盾を暗に指摘し、反論。これには会場から拍手が起きたようです。 これらを踏まえ、それでも「みなさまが私を右翼の軍国主義者と呼びたいのならそう呼んでもらいたい」と発言し、日本の首相として気概をみせたように思います。 ◆「積極的平和主義」のネック ただ一方で、国連の演説においては、明言をすれば「国際公約」になってしまうということで、公明党に配慮し、表現が抑制されたものとなっていました。 特に「集団的自衛権」に関しては踏み込みませんでした。公明党が「集団的自衛権」の解釈変更に慎重姿勢を示しているためです。 首相周辺は「公明党を怒らせたら元も子もない」と語り、連立内のねじれに頭を悩ませています。(9/27 読売「国連演説は表現抑制」) ◆経済繁栄と世界の平和は表裏一体 安倍首相は、ハドソン研究所の演説の最後で「私に与えられた歴史的使命は、日本に再び活力を与えることによって、『積極的平和主義』の旗の誇らしい担い手となるよう促していくこと」と述べました。 経済的な繁栄と自国を含めた世界の平和を守ることは表裏一体です。 日本が没落したら、「やはり、資本主義、自由主義の未来は没落しかない」と、中国や北朝鮮は必ず考えるので、日本は絶対に繁栄しなければなりません。 そのネックが、消費税増税であり、連立与党の公明党です。 安倍首相にはなんとか消費税増税を思いとどまって頂くと共に、「真なる保守連立政党」を実現すべく、幸福実現党は今後とも努力精進してまいりたいと思います。(文責・HS政経塾1期生 湊侑子) すべてを表示する « Previous 1 … 3 4 5 6 7 Next »