Home/ 2014年 July 2014年 July 中南米をめぐる日中の資源外交のゆくえ 2014.07.31 文/HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆中南米訪問に力を入れる安倍首相 7月25日から中南米訪問を開始した安倍首相は、メキシコ、トリニダード・トバゴ、コロンビア、チリを訪問し、8月1日にはブラジルのルセフ大統領と会談します。 日本の首相の訪問は、メキシコ、ブラジル、チリが10年ぶり、トリニダード・トバゴとコロンビアが初となりますが、今回の訪問には、日本のエネルギー安全保障を確保すると同時に、中南米に浸透する中国の影響力に対抗する狙いがあります。 安倍首相は、25日に「メキシコの石油増産やシェールガス開発が、世界のエネルギー市場の安定にとって重要だ。日本の技術と資金が今後有効に活用されることを期待する」と述べ、「トリニダード・トバゴで天然ガス、チリでは銅、リチウムなどの開発で日本の技術支援や投資を」(産経ネット版7/30)活発化させる方針を示してきました。 ◆中南米に浸透する中国の影響力 安倍首相は、中南米にてインフラ輸出、資源・エネルギー面での連携、国連での地位向上を図るための味方づくりなどを進めていますが、すでに習近平氏は7月中旬に中南米四か国を訪問しているため、今回は、東アジアでの日中の対抗関係が地球の裏側にまで持ちこされています。 8月1日に安倍首相はブラジル入りしますが、習近平氏とルセフ大統領との首脳会談では、ブラジルの鉱山開発企業に約5千億円規模の融資、アマゾン流域で建設中のダム開発支援、ブラジルのエンブラエル社製の航空機60機の購入等が決まっています(産経ネット版 7/18)。 習氏は、「中南米30カ国以上が加盟するラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)の首脳会議にも出席し「2024年までに中南米との貿易総額を現在の約2倍の5千億ドル(約50兆円)以上にする」(産経ネット版 7/25)と豪語しました。 現在、長年の積み重ねもあって、中国の資源外交や貿易拡大のための世界戦略は中南米にまで浸透しています。(習氏は就任以来、二回目の中南米訪問を行なっており、前主席である胡錦濤氏も中南米を訪問している) 筆者である私も、ペルーに住む知人から「日本語を学ぶ人が減り、ビジネスで有利な中国語を学びたがる人が増えている」という話を聞いたことがありますが、今後、日本はGDP第二位奪還計画を立てるとともに、もっと国際広報に力を入れていかなければならないでしょう。 日本の首相が訪問できたのは10年ぶりであることを考えると、今後、日本にとって大切なのは、世界規模で「敵を減らし、味方を増やす」外交戦略を展開することです。 そのためには、「常に地球儀を見ながら考えていた」とも言われる毛沢東以上の戦略眼を持った大政治家が、日本から出て来なければならないでしょう。 ◆中南米最大の親日国ブラジルとのさらなる関係強化を 中国に比べると、なかなか外遊できない日本の首相は後手後手になっていますが、習氏の中南米訪問にはベネズエラやキューバなどの反米国も含まれているため、日本としては、ブラジルなどの国々に「自由主義、民主主義国の連携」を訴えることで、中国との差別化を図ることができるでしょう。 1日に安倍首相が赴くブラジルは150万人の日系移民が住む南米最大の親日国であり、日本とは歴史的にも文化的にも経済的にも深いつながりを持っています。(日本からのブラジル移民には100年以上の歴史がある) そして、2016年のリオデジャネイロ・オリンピック、2020年の東京オリンピックにおける相互の協力、ブラジル人移民の受入れ、南大西洋の深海油田開発への協力、ブラジルからの石油、鉄鉱石の輸入など、日本とブラジルの間で進めるべき取組みも数多くあるのです。 ブラジル側には、「中国の軍事的脅威は地球の裏側にある自国にまで及ばないので、確執が続く日中両国とうまく付き合い、日中両国からブラジルに有利な融資や支援などを引き出したい」という考えもあるでしょうが、日本としては自由主義、民主主義国としての価値観の共通性や日系移民を通じた交流の歴史などを強調し、単なる経済関係以上の、深い協力関係を目指していかなければなりません。 ウクライナ問題と日本の役割 2014.07.30 文/HS政経塾第2期卒塾生 幸福実現党世田谷区代表 曽我周作 ◆マレーシア航空撃墜事件 ウクライナの上空でマレーシア航空が撃墜された事件から約2週間が経過し、ウクライナ問題がさらに出口の見えないものになってまいりました。 今回の撃墜事件は、事件発生直後からロシア製の地対空ミサイルのBUKが、新ロシア派によって使用されて発生したという見方が出ています。 しかし、そもそも「新ロシア派」というものの、親ロシア派の「ドネツク人民共和国」の実態として、それを率いているのはロシアの諜報機関であるGRUの関係者であると指摘されています。 したがって、この長く続くウクライナ問題は、単なるウクライナの内政問題であるわけではありません。 現状としては事故から2週間がたちますが、事故現場の捜索活動も親ロシア派の抵抗で十分に行えていない状況であるといわれています。 事故の後からの当面の争点としては、 (1) この撃墜は誰が行ったのか (2) この撃墜は何の兵器によってなされたのか、その調達はどのようになされたのか これらの2点がまず挙げられるかと思います。 ◆親ロシア派の誤射 『エコノミスト』では「ミサイルはロシアから供給され、要員もロシアで訓練された」と主張しています。 また、このような撃墜は高度な兵器と訓練がなければできないことだといわれており、ロシア側の関与が疑われています。 そして、当初から親ロシア派の誤射であるだろうといわれています。 これら西側諸国の主張する内容が全て真実であると仮定しても、エコノミストのいうように「西側諸国が厳しい制裁をロシアに課して、プーチン大統領とその仲間を国際社会の協議の場から追放すること」が事の解決につながるのかといえば、それは大いに疑問があります。 ただし、同じく西側諸国の主張する内容が全て真実であると仮定して、ロシアのプーチン大統領も、西側諸国が主張するとおりのことが事実であることを知っている、つまり、ロシアが供与した地対空ミサイルBUKで、親ロシア派がマレーシア機を誤射したということを知っている可能性も当然あります。 クリミア編入など、ロシアの思惑が貫かれた部分も多分にあったと考えられる一連のウクライナ問題ですが、このマレーシア機撃墜はプーチン大統領にとって大誤算であった可能性もあるでしょう。 ◆日本の役割 西側諸国の主張する内容が真実であると証明された場合、プーチン大統領は更なる窮地に立たされるかもしれません。 EUに続き日本もロシアに対して追加制裁を決定しましたが、今後日本国政府としては米国追随型で制裁に進むだけなのかどうかが試されているでしょう。 この期に及んでもなお、ロシア政府側から、この秋に日ロ首脳会談が行われることに期待感を示す意見が出されるのは、もちろんロシア経済にとって対日関係が極めて重要であることも一因でありますが、やはり同時に、日本に西側諸国とロシアとの仲立ちを期待する意味合いも含まれているでしょう。 日本までもがアメリカを中心とする西側諸国の激しい「怒り」の波に乗りすぎると、追い詰められたロシアが中国と接近し、中ロが組んで日本に本格的な脅威を与えるようになる危険性があり、それは日本として最悪のものであります。 今回のマレーシア航空の撃墜事件は、プーチン大統領としてもかじ取りを一気に困難なものにした「不測の事態」であった可能性があります。 安倍首相率いる日本政府としても非常に対応の難しい問題であるかもしれません。 ロシアのプーチン大統領にとっても国際社会の責任ある国家の一つとして、この問題の解決に向けたプロセスに進めるよう、西側諸国とロシアの中で泥沼化しつつある問題の解決に向けて、我が日本国政府が国際社会の舞台で重要な調停役を見事に果たされることを切に期待するところであります。 (参考)『Economist』より Russia’s president is implicated in their crime twice over. First, it looks as if the missile was supplied by Russia, its crew was trained by Russia, and after… 官民一体でサイバー空間を守れ 2014.07.29 文/HS政経塾3期生 新潟県副代表 横井基至 ◆身近にあるサイバー空間 「サイバー空間」と聞いてこれがどこに存在するものか、ご存じでしょうか? これは情報通信技術を用いて情報がやりとりされる、インターネットその他の仮想的な空間を示すことから、パソコンやスマートフォンの中など、ごく身近に存在します。 その利用は情報通信技術の発達に伴い急速に拡大しており、近年では、海洋や宇宙と同様、国際公共財の一つと認識されるようになっている一方、サイバー空間が拡大し、様々な社会活動がこれに依存するようになりました。 電気や水道などの生活にかかせないインフラもコンピュータ制御されていることから、私たちの生活はもはやサイバー空間によって支えられているといっても過言ではありません。 ◆便利さと危険性は表裏一体 これら情報通信技術は善良な利用者による使用が想定され作られたものですが、技術的な隙をついた犯罪や迷惑行為は後を絶たず、また技術的な問題だけでなく、管理者・使用者は「人」であることから、事故または故意による情報漏えいもあとを絶ちません。 愉快犯、商業犯(クレジットカードのIDを窃盗し売買)、思想犯、愛国犯による「サイバー攻撃」や国際テロ組織やハッカー集団による「サイバーテロ」が発生しており、対策や法整備が急がれています。 サイバー攻撃等が行われた場合には、単に個々の企業や政府機関の業務が妨害されるに止まらず、影響が瞬時に広範囲に及び、社会生活全般、また国境も越えて甚大な被害が生じる可能性があります。 その手口の一つは「情報窃取・暴露(ドキシング攻撃)」と言われ、ごく数人の個人情報を盗み出し、ネット上に暴露し、あたかもその組織の保有する大量の情報が漏えいされたという錯覚を社会に広げることで、運営を妨げ信用失墜させ実質的な損害を与えることです。 近年首謀者の活動目的は、個人の意見の主張や抗議だけでなく、政府の決定に対する政策無効化や企業のトップを失墜に追い込むなど、現実世界への影響力を増しています。 ◆国として何ができるのか サイバーセキュリティーの先進国である米国では、サイバー空間に起因する脅威に関しては、それぞれの分野を所掌する連邦政府機関が適切に対処しなければならないとしています。 企業秘密の窃取を目的とするサイバー諜報については経済諜報対策の枠組みの範囲とし、国内法の整備から広報・啓蒙活動に至るまで個別具体的な対策を講じています。 サイバー空間は、基本的に自由であり、経済的競争力を維持強化させることが必要であり、プライバシーの保護の必要性の反面、戦争・犯罪・テロ・外国からの諜報活動も行われることから一辺倒な法整備では対応しきれません。 したがって、それぞれの政府機関が予防から被害復旧までの行程を、危機管理の観点から総合的に整備するということです。 2012年時点ではセキュリティ関連予算は日本と米国の間では21倍の開きがありました。関連予算のさらなる増大が求められます。 ◆意識を高めることが一番の対策 特定秘密保護法が制定されたことからも、情報を扱う者には特に厳しいモラルが求められます。 また、不穏動向に関する情報を収集・共有し、官民連携の体制作りが必要です。民間企業は政府機関に対する24時間の連絡体制と人員体制をとり、発生時のマスコミ対策やその後の復旧計画も必須となります。 一番大切なことは、全員が当事者意識を持つことです。サイバーセキュリティーは担当者だけの責任ではないのです。 情報は宝です。サイバー攻撃から国益を守るため官民一体の協力体制が必要です。 資本主義の危機と終焉、その対策 2014.07.28 文/HS政経塾第二期卒塾生 川辺賢一 ◆歴史的低金利が続く世界 今月24日、ジャネット・イエレン米国連邦準備理事会(FRB)議長は、10月を目途とした量的緩和終了後においても、即座の金利引上げを行わず、当面、金利は現在のゼロ%付近にとどめることを表明しました。 バブル崩壊後の日本に始まり、今、先進国は長期に渡る「超低金利」時代を経験しております。なぜ今、世界の中央銀行は歴史的な低金利を続けるのでしょうか。 それは企業にお金を借りてもらい、新しい投資を増やしてもらうためです。中央銀行は金利を低くすることで、資本主義のエンジンである企業の資金需要、投資需要を喚起させようとしているのです。 ところがリーマン・ショック後の世界においては、金利を限りなくゼロの下限に近づけても、企業の投資需要に火が付きません。人々が実業の未来に楽観できず、低金利であっても利潤を見込める新規投資案件を見出せないでいるからです。 このように金利と利潤は裏表の関係にあり、金利は資本主義経済の活性度を示す体温のようなものだと言えます。 そして、このようなゼロ金利に向かっていく世界を指して、幸福実現党・大川隆法総裁は「資本主義経済は終わりを迎えようとしている」と述べております。(参照:2014年3月30日御法話「未来創造の帝王学」) ◆資本主義が直面するいくつかの危機 さて、金利がゼロの下限に達しても、企業の資金需要が復活しない状態をJ・M・ケインズは「流動性の罠」と呼びました。 「流動性の罠」経済においては、政府が国債を発行して支出を増やさなければ経済は縮小均衡に陥ります。 もしも今、世界が「流動性の罠」に陥っているのだとすれば、世界は経済の縮小を避けるために「大きな政府」を志向せざるをえず、結果、民間活力が失われ、資本主義経済は危機に直面します。 一方、日本を含む世界の中央銀行家たちは、「たとえ政策金利がゼロの下限に達したとしても、量的緩和政策を継続することで、財政支出の拡大に頼り過ぎることなく、景気回復を後押しできる」とします。 実際、米国も日本も、量的緩和によって株式市場を活性化させ、株高によって経済全体を回復させる戦略を採用し、一定の成果をあげております。 ところがこうした状況に対して鋭い批判を向ける左派経済学者もおります。 『21世紀の資本論』を上梓して話題を呼んでいる経済学者トマ・ピケティ氏は、株や不動産などの投資によって得られる資本収益率が経済一般の成長率を常に上回っていることを統計的に示し、その結果、所得と富の不平等が21世紀を通じて拡大していくという理論を発表しました。 格差問題に関しては、実のところ世界の貧困率がここ数十年で80%程度も下がっていることから、重要な問題だと考えられません。しかし株や不動産による投資の収益率が常に経済一般の成長率、実業の成長率を上回っているという事実は、資本主義経済の本質的な不安定性を示していると言えるでしょう。 実際、1970年代以降の世界経済は頻繁にバブルの発生と崩壊を繰り返し、数十年周期で100年に1度と言われる金融危機が起っております。資本主義経済は新しいバブルを発生させることで延命を図っていると言えるのかもしれません。 ◆その対策 さて、このように危機に陥り、終焉を迎えようとしている資本主義経済に対して、私たちはどのような対策を打ち、新しい経済モデルを創造していくべきでしょうか。 まず第1に金融緩和の出口を焦らないことです。90年初頭の日本も07年の米国も、バブル崩壊の直接的な要因は急激な金利引上げ、金融引締めに始まります。 高い利潤率を持つ革新的な実業が不足しているにもかかわらず、株や不動産などの資産市場が高騰しているという理由で金融緩和を止めてしまえば、さらに実業が圧迫されます。 特に25年近くも株価最高値を更新できていない日本においては、むしろ日銀は追加金融緩和を打ち出し、さらなる株高を演出しても良いのではないでしょうか。 第2に法人税の大減税です。もしも経済が「流動性の罠」に陥り、できることが政府支出の増大しかないのであれば、まず企業の自由を増やす法人減税を断行すべきです。 第3に産学連携の活性化です。企業が持つ自前の工場や研究室は短期的な利益追求には向きますが、息の長い基礎研究に始まる革新的な研究シーズの追求には不向きです。 しかし、求められるのは利潤率の高い実業であり、そのために必要なのは現時点では海のものとも山のものとも分からない研究を温め、それを実業化し、産業化していくことです。そうした研究は大学や政府系の研究所だからこそ追求できるものです。 次世代を創るイノベーションを誘発させ、第二、第三の産業革命を起こしていくために、新しい研究や技術、企業が交流する場、智慧のマーケットの創造が求められます。 綱渡り 原発ゼロの夏 2014.07.27 文/岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆深刻な電力供給不足 東日本大震災後、初めて国内で原発が一基も稼働しない「原発ゼロ」の夏を迎えました。25日(金)は北海道、沖縄を除く8電力会社で今夏最大の電力需要を記録しています。 電力各社は 一度引退した老朽火力発電所をフル稼働させるなど電源確保に必死です。ただ今月だけで火力発電所の故障が前年同月の4倍以上に膨らむなどトラブルも絶えません。電力確保へ綱渡りの夏を迎えようとしています。(7/26 日本経済新聞 電子版) 電力各社の電力需給予備率(最大需要に対する供給力の余力)からみても、電力供給不足は深刻です。 今年の夏の電力需給予備率は、9電力平均で4.6%。電力会社は停電や電力不足を避けるために、3~5%をめどに予備率を設けますが、危険な水準です。特に九州電力は予備率1.3%、関西電力は1.8%と異常に低い状態です。 日中のピークで大型の発電機が1つ動かなくなれば大規模な停電の危機に直面します。関電と九電は、他社からの電力購入を予定し、見かけ上は予備率3%を確保しましたが、他社も原発停止で電力に余裕がありません。(「夏の電力は足りている」論の誤り【2014年電力危機】石井孝明 経済ジャーナリスト) ◆原子力規制委員会の責任逃れ このような状況下、一刻も早い原発の再稼働が期待されています。 原子力規制委員会は7月16日、九州電力の川内原子力発電所1、2号機が新規制基準に適合していると認め、事実上の合格証に当たる審査書案を了承しました。 規制委は昨年7月に新規制基準が導入されて以来、12原発19基の審査を行ってきましたが、審査書案の作成は初めてです。 しかし、規制委の田中俊一委員長は、規制委の審査は、あくまで新規制基準への適合性審査であり、「安全を保証するものではない」と念を押しました。(週刊東洋経済 7/26) これは、「規制委が安全と認めた原発は再稼働させる」という本年4月11日に閣議決定された「エネルギー基本計画」の方針と矛盾する責任逃れともいえる発言です。 ◆最終判断を迫られる地元住民 規制委が安全を保証できなくてこれで周辺住民は安心して暮らせるのかの問いに田中委員長は「安心だと言えば、(規制委として)自己否定になる。われわれは最善を尽くしてリスクを低減する基準を作り審査してきた。これをどう受け止めるかは地元の判断だ」と最終判断を地元住民に委ねる発言をしました。 安全の確保は、原子力規制委員会設置法第一条に明記された規制委の目的ですから、田中委員長の安全を保証しないという発言こそが自己否定ではないでしょうか。 田中委員長から、最終判断を託された地元の法的位置づけも曖昧です。「地元の同意」が再稼働の前提となっているものの、電気事業法など法令上の根拠はありません。(産經新聞 7/26) 原発から30キロ圏内が地元の解釈の一つにされていますが、どこまでを「地元」とし、どういった手法で「同意」を得るべきなのか、定義はありません。 また、幸福実現党が主催した「原発再稼働」をアピールする2000人規模のデモ(2011/5/14)は一切報道されず、反原発デモは、50人程度の小規模であっても主要メディアで一斉に報道されています。 偏向報道が目立つ日本にあって、一方的情報しか与えられていない住民の意見が、国の将来を左右するエネルギー政策に関して本当に正しい最終判断が出来るのか疑問です。 ◆政府はリーダーシップを発揮し原発再稼働急ぐべし! 今後の手続きとしては、7月17日から30日間、一般から科学的・技術的意見(パブリックコメント)が募集され、それを踏まえて正式な審査書が8月中にもまとめられ、その後、規制委は、審査結果について地元へ説明に行くことになります。 原子力損害賠償法では、原発事故の一義的責任は電力会社にあり、無限責任を負っています。しかし、福島事故では、東京電力の株主や債権者は法的な責任を取っていません。 一方で、国が実質的に東電へ過半出資し、賠償資金を立て替えて支援しています。廃炉・汚染水処理や除染にも兆円単位の国費が投入されつつあります。 もし川内原発で福島のような事故が起きた場合、九州電力に損害を負担する力はなく、とどのつまり、負担するのは国民となります。(週刊東洋経済 7/26) 再稼働に際して、誰が判断するのか等責任の所在が、国民に理解されていません。政府はリーダーシップを発揮し、一刻も早く責任の所在を明らかにし、原発再稼働を急ぐべきです。 左派とのディベート――集団的自衛権 2014.07.26 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆左派の「集団的自衛権」反対の動き 安倍政権が、集団的自衛権行使容認の閣議決定を決めようとしていた6月末、渋谷駅を歩いていると、左派団体が「あなたは集団的自衛権に賛成ですか?反対ですか?」というアンケートを行っていた。 私の方が「アンケート取ってくれ」という念を発していたのか、たくさんの大衆が歩いているにもかかわらず、迷わず私の前に50代の女性と男性、それに20代の女性が寄ってきて私に質問をしてきました。 「ボードに集団的自衛権に賛成なら『Yes』、反対なら『No』にシールを貼ってください。」 私は、もちろん「Yes」にシールを貼りました。ボードは「Yes」と「No」が半々でほとんどもう貼るスペースもない程でした。つまり日本国民の半分は「集団的自衛権を認めている」のです。 ちなみに、某新聞社の国会を取りかこむ集団的自衛権反対集会の記事に同じ「集団的自衛権Yes・Noボード」が写っていました。その集会の中で取ったアンケートだったのか、すべてシールは、「No」でした。 こうしてあたかもすべての国民が「集団的自衛権反対」であるかのように世論操作が行われているのです。 ◆集団的自衛権は戦争に日本を導く? さて私がシールを「Yes」に貼ると、50代の女性は私に「なぜ集団的自衛権に賛成するんですか?」と質問してきました。 「私は集団的自衛権に賛成です!なぜなら集団的自衛権を行使できるということは、軍事的台頭がすさまじい中国の軍事的野心を抑止することができるからです。」 すると「日本が戦争の道に進むことに賛成なんですか」と、いつも左派が主張する反論が返ってきました。 「戦争を考えているのは日本ではなく中国ですよ。習近平は、昨年2月、軍隊を視察した際に戦争準備しろと指示していることを知ってますか。知らないでしょう!?」 【注】習近平は、昨年2013年2月、甘粛省・蘭州軍区を視察の際に、「部隊は『招集されれば直ちに駆け付け、駆け付ければ戦争できる状態にし、戦えば必ず勝利する』よう確保しろ」と指示した。 (2013年2月7日『解放軍報』) 「中国はベトナムの近海で勝手に資源を採掘しておきながら、ベトナムが抗議すると自国の領有だと主張し、ベトナムが抗議船を出すと船をぶつけてくるような国ですよ。」 さらに私は続けて言いました。「中国はベトナムでぶつかる前、4月に日本の久米島で海洋資源の調査を行ったのを知ってますか?」 「日本は中国に抗議の声明は出しましたが、中国の海洋調査を止めさせることは出来なかったんです。もし海保がそれを止めに入ったらベトナムの事件より先に日本で中国との衝突事件が起きてもおかしくなかったんです。」 そばにいた20代の女性は、そんな話は初めて聞いたというように目を丸くして聞いていました。しかし続けて50代女性は、私に反論してきました。 「そんな人が住んでいない島、どうでもいいじゃないですか?」(おそらく久米島を尖閣諸島と勘違いしている) 「え!、何を言ってるんですか!久米島は人が住んでいますよ。漁民の皆さんは、中国の船が大量に出てきて怖くで漁にも出られないことを、知らないでしょう。」 ◆個別的自衛権と集団的自衛権 それまで黙って横で聞いていた50代の男性が私に言いました。 「それは、個別自衛権ですよね。」 「個別自衛権も集団的自衛権も分けて考える問題ではなく、本来はつながっている問題じゃないですか。」と私。 「中国側の側から考えてみてください。日本に手を出したらそのあとに米軍が出てくるかもしれない。そう思ったら、中国は日本に簡単に手は出せなくなるんです。」 「これが集団的自衛権のもたらす抑止力です。集団的自衛権は、戦争をやるためのものではなく、逆に中国の軍事的野心を止める効果があるんです。」 「集団的自衛権がなければ、日本は個別的自衛権で対処しなければなりません。つまり日本のみで中国と対峙しなければなりませんよね。一国で弱ければ、中国は手を出してきます。」 「これが今回のベトナムへ中国がとった船をぶつける横暴な対応ですよ。だから中国は個別的自衛権しかない国で自分より弱ければ手を出します。しかし日本が集団的自衛権を認めれば、日本に手を出せば米国も相手にしなければなりません。つまり簡単に中国を手は出せなくなります。」 私もずいぶん勢い余って話してしまったが、ここで3人は、「わかりました。集団的自衛権には賛成、ありがとうございました。」と、引き下がりました。 ◆行動する保守を目指せ! 私に反論した50代の女性と男性は、もう思想的に変わらないと思いましたが、20代の女性の目は、何か心の中で「科学変化」が起きているようにも見えました。 どちらにしても、左派はこうして啓蒙活動を展開し国会を取り囲むほどの感化力と行動力があるのです。 ところが、左派とは反対で保守の行動は、全く足りない、これが現実です。私たちはこうした左派の行動量に負けるわけにはいきません。 もっと圧倒的な「言論による啓蒙」を行う「行動する保守」にならなければ、真に世の中を変革することはでないのです。 リニア中央新幹線が今秋に着工――日本の経済成長を実現しよう! 2014.07.25 文/山梨県本部副代表 田辺丈太郎 ◆東海道新幹線開業から半世紀で、リニア中央新幹線が着工 いよいよ!ついに2014年秋、リニア中央新幹線が着工を迎えます。言わずと知れたリニア中央新幹線は、東京(品川)~大阪(新大阪)間を結ぶ高速鉄道であります。 1964年の東京オリンピックの時には、東海道新幹線が開通し、戦後の経済成長の象徴の一つにもなりました。 低迷を続けてきた日本経済は、ここへきて回復の兆しが見えてきたと言われています。今こそ、このリニア中央新幹線事業を早期開業し、日本の経済成長を加速度的に成長させていく必要があると考えます。 ◆リニアで「東京~名古屋」、そして「大阪」を結びメガロポリスに リニア中央新幹線の一番の魅力は所要時間の短さにあります。最高時速、約500kmといわれる速さによって、「東京~名古屋間は40分」、「東京~大阪間は67分」で移動できるようになります。 これは画期的なことで、現在の新幹線のぞみの半分以下の時間で移動できるようになります。さらに、現在であれば、「東京~八王子間の中央線」も45分かかるといわれているので、八王子に行くよりも名古屋の方が早いということもいえます。 運賃も、現在の新幹線のぞみ指定席に対して、東京~名古屋間+700円、東京~大阪間で+1000円といわれています。これで需要が増えないわけはありません。 また、住居においても、わざわざ都会に住む必要もなくなります。途中駅が予定されていますが、神奈川県、山梨県、長野県等、都会の喧騒から離れた場所に住み、仕事は通勤で都市圏に通えるようにもなります。 つまりは、東京、名古屋、大阪という三つの大都市の距離がなくなり、世界屈指のメガロポリスができるということを意味します。 これは日本に、かつてない交通革命を起こすことになり、日本にかつてない経済成長を生むことになるでしょう。 ◆地域においても、リニアを生かしたまちづくりの構想を それに対して、国民はどのようにとらえているでしょうか。現実的には、あまり良くわからず、賛成している人もいれば、騒音やその他の理由で反対している人も少なくありません。 しかしそれは、リニアに対する情報発信が十分ではなく、知らないからではないでしょうか。 現在、地方自治体によってはリニアを推進しています。しかし、地域の政治において、リニアの生かした「まちづくり」と謳いつつ、なかなか具体的なビジョンを示しきれていないというのが現状です。 実際にリニアを導入した経済効果として、試算では、東京~名古屋間の総便益は約10.7兆円、東京~大阪間では約16.8兆円と予測されています。それは、大きな経済効果をもたらします。 本来であれば、政府が国をあげて応援すべきプロジェクトであるし、地域においても、実際に着工が進む予定である以上、いかに地域を発展させるために取り組むかを考えるべきです。 新しいこと、未来が見えないことへの反対はつきものですが、未来を見据えて、必要な手を打ち、国民を説得するということも、政治家の仕事です。 もっと、リニアの導入された、明るい日本の未来ビジョンを共有し、実現に向けていくことが日本の発展につながっていくと考えます。 ◆2020東京オリンピックに向け、早期開通実現を! 2020年には、東京オリンピック開催が決定しています!オリンピックの来場者数は1000万人ほどだとも言われています。 日本が世界から注目される中で、リニアを開通させ、東京から名古屋を1つの大きな都市圏にし、その先には大阪まで開通させることの経済的インパクトははかり知れません。 安部首相も、オバマ大統領にリニアの導入を勧め、ケネディ駐日米大使には、山梨県のリニア実験線に試乗していただいてリニアの魅力を語っています。またJR東海の葛西名誉会長との親密な仲も知られています。 しかし、日本の未来のことを考えると、このリニア新幹線に関しては、さらなる国からの投資が必要なのではないでしょうか。リニア事業は、まさしく安部総理が掲げる三本の矢のうちの第3の矢、成長戦略にかかわる内容になるでしょう。 官民ファンドによる資金調達ができれば、10年以上かかるといわれている工期も短縮が可能ではないでしょうか。日本には、さまざまなトンネル工事の技術があるので、資金的な目処が立てば、実現可能なものとなります。このリニア事業には、それだけの大きな夢がつまっています。 2020年の東京オリンピックを一つの契機として、日本を繁栄させていくため、私たちも、リニアの可能性について十分知り、日本の明るい未来を共に考え、作り上げていくことが大切ではないかと考えます。 国際正義を語れる国へ――責任ある大国、日本の復活を世界が待っている 2014.07.24 文/HS政経塾1期卒塾生 彦川太志 ◆集団的自衛権容認で何が変わるのか 7月14日と15日の二日間にわたり、衆院予算委員会で集団的自衛権の行使容認に関する審議が行われました。 今後は自衛隊法等の具体的な「法改正」に向けた準備が行われることになりますが、自民党は来春に控えた統一地方選への影響を考慮し、2015年春まで「先送り」されることが予想されています。 このように法案提出までは相当の時間がありますが、今回の閣議決定によって、今後自衛隊の行動にどんな変化が出るのか。また、わが国の外交にどのような展望が開けるのか、マスコミの報道だけでは分かりにくい面がありますので、外交評論家の岡崎久彦氏の発言を中心にまとめてみたいと思います。 ◆米海軍と共同でシーレーン防衛ができるようになった 外交評論家の岡崎久彦氏は、政府解釈の変更が閣議決定された当日7月1日の報道ステーション(テレビ朝日)のインタビューで、「これで日本の生命線たるシーレーンのすべてを自衛隊がパトロールできるようになる」と具体的な変化を指摘しています。 岡崎氏は法整備を待たずして、解釈変更だけで米海軍との共同パトロールが可能と指摘しており、日米同盟の抑止力が高まることはもとより、同盟国として「ともに汗を流すこと」が同盟の絆を固める効果があるとしています。 ◆国連常任理事国入りの現実味が増してきた さらに岡崎氏は、集団的自衛権に関する解釈変更によって、米軍やASEAN諸国の軍隊に自衛隊の「顔が見える」ようになることは、日本の国連常任理事国入りにとってプラスに働くことを指摘しています。 9年前、日本やドイツ・インド・ブラジルが国連安保理常任理事国の議席を増やす提案を行いましたが、中国の顔色を伺うASEAN諸国の支持を取り付けることができませんでした。 その原因として、国際正義を守るための軍事力行使について後ろ向きな日本政府に、信頼が集まらなかったという点が挙げられています。 日本海軍の伝統を受け継ぐ海上自衛隊の規律・能力を目の当たりにすることで、わが国にたいする国際的信頼が高まると共に、中国に必要以上におもねる国も減ると想定されています。 折りしも9月から国連総会議長に就任するサム・カハンバ・クテサ氏(ウガンダ外相)が、朝日新聞のインタビューに応じて「国連は来年で70歳。常任理事国を増やすなどの改革が必要。」と発言しており、国連改革の機運も高まりつつあるといえます。 こうした国連安保理改革をも視野に入れた場合、安倍首相の「積極的平和主義」をさらに具体化し、憲法において「自国の防衛」と共に、「国際正義を守る」ための自衛隊、という定義を明確にしていくことが重要と考えられます。 そういった観点からも、自民党は集団的自衛権の解釈変更にとどまることなく、きちんと憲法9条改正をも訴えていくべきではないでしょうか。 ◆内閣支持率の引き下げに躍起となる大手報道機関 ところで、集団的自衛権の行使容認に関する閣議決定がなされた後も、容認反対派の攻勢が続いています。 特に7/14の東京新聞記事「滋賀知事選 自公敗れる 集団的自衛権・やじ影響」という記事では、「集団的自衛権の行使容認が内閣支持率の低下に繋がった」とする印象を植え付ける意図が感じられます。 しかし、議論の「幹」である国防強化のそもそもの必要性よりも、「議員の資質問題」や「開票不正操作問題」など、全く別の論点と引っ掛けて※内閣支持率を引きずり下ろそうと考える意図が見え見えです。 (※高松市の開票不正操作など、明確に違法性がある案件については当然、法に則って処罰されるべきです。) ◆あまりにも感情的な社民党のポスター そのような反対派の活動の中でも、ここ数日注目を集めるのが社民党のポスターです。「あの日から、パパは帰ってこなかった」というキャッチで、路頭に迷った戦災孤児を思わせる印象操作が行われています。 確かに現実に戦闘が始まれば、死傷者は必ず発生します。しかし、「全体主義国家による侵略を抑止する」という使命に従事する自衛官の皆様は、「一身の安全に換えてでも、一億数千万の国民の安寧を守る」という高次の精神に奉仕しているのであり、中国・北朝鮮に対して「侵略戦争は許さない」という国際正義の防波堤としての役目を担ってくださっているのです。 もし、そのような「武士道精神」を発揮する人たちがいなければ、社民党風に言って、「あの日から、国は戻ってこなかった」と書き換えられる事態を呼び込むことは間違いありません。 参考記事 7月2日 産経 「正論」岡崎久彦氏 7月5日 朝日 「集団的自衛権容認 『よくなかった』50%」 7月12日 朝日 「常任理事国増やす改革を」 次期国連総会議長クテサ氏 7月14日 東京 「滋賀知事選 自公敗れる 集団的自衛権・やじ影響」 7月14日 NHK 「世論調査 内閣支持は47% 不支持は38%」 7月17日 朝日 「社民ポスター「パパは帰ってこなかった」 集団的自衛権」 大義に命を捧げることのできる人材の育成を 2014.07.23 文/徳島県本部副代表 小松由佳 ◆いまだ不十分な教育行政 21日、大分県教職員組合が旅行業法に反し、新聞広告で韓国旅行の参加者を募集していたことが明らかになりました。違法性はもとより、反日の象徴である「日本軍『慰安婦』歴史館」を見学するなど、旅行内容に大きな問題がありました。 しかし、旅行内容について、県教組は「問題ない」とし、22日、公明党の太田昭宏国土交通相も、「答える立場にない」と述べました。教職員組合が間違った価値観を教え、それを政府が放置している実態が伺えます。 一方で22日、文部科学省は、平成28年度の全面改訂を目指す小・中・高校の学習指導要領について、今秋にも中央教育審議会に諮問する方針を決めました。高校では、新科目「公共」を導入し、規範意識などを実践的に教えると共に、日本史を必修化し、日本人としての主体性を育むとしています。 安倍首相が第一次内閣以来、教育改革にも熱心であることは評価できますが、やはり国防の議論と同じく、これも憲法を改正することなくして、根本的な改革はできません。 なぜなら、究極的な意味での公共心や主体性を確立するには、正しい歴史認識に基づく愛国心と共に、「自ら個人の肉体生命よりも大事なものがある」という、動物的本能を超越した精神的価値に目覚めなければならないからです。 ◆宗教的情操教育の必要性 集団的自衛権の行使を容認する閣議決定がなされた7月1日、北海道新聞には、「正直、戦争に行って死ぬのは嫌だ」という自衛隊員の声や、「戦地に行ってほしくないと言い出せないのがつらい」という自衛隊員の妻の声が紹介されていました。 こうした懸念に呼応するかのように、19・20日に産経新聞社とFNNが実施した合同世論調査において、第二次安倍内閣の支持率は45.6%と、発足後の最低水準となりました。 しかし、本来、日本国国民として、また自衛隊員として、祖国の人々を守るために命をも捧げようとする姿勢にこそ、日本の美徳であった武士道にも通ずる潔さを感じます。 元航空幕僚長の田母神俊雄氏も、共著書『田母神戦争大学』(産経新聞社2014年)で、「自衛隊員や海上保安官は、まさに命をかけて国を守っています。そういう人たちがいるということを、政治家がよく理解して、対応してくれればいいのです」と述べています。 こうした覚悟を持つには、やはり「肉体は死んでも精神は遺る」といった宗教的価値観が不可欠と考えられ、そのためには、宗教的情操教育を含む宗教教育の復活が必要なのです。 ◆肉体生命偏重の道徳教育 戦後、GHQにより日本の公教育における宗教教育は否定され、代替的な科目として、1958年に小・中学校で「道徳」が特設されましたが、初めは宗教的色彩が強く残っていました。 宗教教育には、宗教的知識教育、宗教的情操教育、宗派教育があり、現在は公教育において宗教的知識教育のみが認められていますが、1966年に文科省の中央教育審議会が文部大臣に答申した「期待される人間像」では、道徳には宗教的情操教育が必要とされています。 そして、「すべての宗教的情操は、生命の根源に対する畏敬の念に由来する。(中略)単に肉体的生命だけをさすのではない。われわれには精神的な生命がある。このような生命の根源すなわち聖なるものに対する畏敬の念が真の宗教的情操であり、人間の尊厳もそれに基づき、深い感謝の念もそこからわき、真の幸福もそれに基づく」と述べられていました。 しかし、1989年の中学校学習指導要領では、「人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念」や「生命の尊さを理解し、かけがえのない自他の生命を尊重する」ことが強調されています。何も変わっていないようにも思えますが、「畏敬の念」の対象が、「精神的な生命」や「生命の根源」、「聖なるもの」から、「人間」や「生命」そのものへと、微妙に変質しています。 ◆宗教教育の充実に向けて 06年には、教育基本法が全面的に改正され、「宗教に関する一般的な教養」の尊重が追加されましたが、宗派教育の禁止は継承されました。 宗教的情操教育についても、中央教育審議会が「人格の形成を図る上で、宗教的情操を育むことは大変重要である」と提案しましたが、「何を意味するのか不明確である」「現行憲法の政教分離下では不可能である」などの意見が多く、導入は見送られました。 道徳教育は、2015年にも「特別の教科」へ格上げされる見通しですが、宗教的情操を欠いたままでは、効果に疑問が残ります。やはり、神仏や霊魂の存在を信じてこそ、大いなるもののために高貴なる義務を果たすことができ、人間の尊厳が守られるのです。 よって、新憲法を制定し、公教育においても宗教教育を可能とすべきです。具体的な教授法は、公教育で宗教が必修科目であるイギリスをはじめ、他国で様々な方法が研究されているため、それらも参考にしつつ、日本独自のものを開発していく必要があります。 幸福実現党の母体である幸福の科学グループも、教育事業に力を入れています。中高一貫校である幸福の科学学園が開校し(http://happy-science.ac.jp/)、来年には幸福の科学大学を開学予定(http://university.happy-science.jp/)です。 政府には、こうした私学の宗教教育をも奨励し、参考にしつつ、公教育の理想を見出していくことが望まれているのです。 世界を席巻する中国の『言論的・経済的侵攻』――日本のマスコミは使命を自覚せよ! 2014.07.22 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆アメリカを代表する老舗メディアの買収 約100年の歴史を持ち、長者番付のランキング特集などで世界的に知られるアメリカの経済誌『フォーブス』が18日、創業者一族が保有する株式の大半を約480億円で売却することを発表しました。 その相手とは、香港を拠点とする「インテグレーテッド・ホエール・メディア・インベストメンツ(IWM)」という華人系の投資家連合で、香港の投資会社や台湾PC企業の創業者などが共同で設立した民間ファンドとのことです。 フォーブス家は売却後も20%前後の株式を保有し続け、本社機能はアメリカに残し、重要な影響力を保持し続けると公表しております。 現時点でIWMというファンドに関して、疑わしい情報はなく、フォーブス側が考える通り、「安心な相手」なのかもしれませんが、一部のメディアにおいては、アメリカ経済誌の雄、フォーブスが中華系投資家連合の軍門に下った格好だと、今回の「身売り」を揶揄する声もあがっています。 ◆中華圏での言論操作を強めつつある中国共産党 緊急発刊された「『集団的自衛権』はなぜ必要か」の中で、大川隆法総裁先生はアジアの本拠地を香港にアジア拠点を置くCNNや、華僑が多いシンガポールに同じくアジア拠点を置くBBCの事例を挙げて、こうした欧米メディアも、中国の影響を多分に受け、報道が「極めて抑制的」になり、「情報操作も盛んになってきているのではないか」という見通しを立てております。 実際、本年に入ってから香港行政政府や中国本土に批判的な香港メディアの編集長が相次いで暴漢に襲われており、返還から17年経った今、香港では「言論・出版の自由」の制約が本格化しつつあります。 参考「HRPニュースファイル:変わりつつある香港の自由~アジアの平和を守れ~」 http://hrp-newsfile.jp/2014/1448/ また、シンガポールのリー・シェンロン首相は先月、アメリカ・ワシントンの「外交問題評議会」で講演をし、南シナ海においてベトナム・フィリピンと領有権を争う中国に関して、「歴史的に見て南シナ海の島嶼は中国が領有していた」と中国の主張を支持する見解を示していたとも報じられています。(14/6/27RecordChina) 徐々に中国化される香港や、中華系の影響力が強いシンガポールでの言論操作が本格化しつつあるのと同時に、今回のフォーブスのように中華資本が経営不振にあえぐ欧米メディアを席巻する可能性があります。 そして、中国共産党が、それらの中華資本に対して影響力を持つことになれば、世界規模での言論の中立性が、更に危機的な状況を迎えるといっても過言ではありません。 ◆世界に情報発信できる、良識ある国際派マスコミの登場を また中国は、アメリカの優良企業や土地、不動産を猛烈な勢いで買い漁っており、不思議な事に、かつて日本企業が米メディアによる反対運動によって買収を断念したニューヨークの有名建物を何の反発も受けずに中国は買収し続けているそうです。(参考「『オバマの嘘』を知らない日本人」日高義樹著) これには、中国が米ドルと米国債を買い増し続けたことによって、本格的にアメリカが中国との経済的な運命共同体となってきているという背景もあるでしょう。 このような中国による世界規模での言論的、経済的侵攻が徐々に進んでいく中で、中国主導の「反日」が世界的に広がり、日本が完全に孤立していくような最悪のシナリオも想定しなくてはなりません。 そうした最悪のシナリオを防ぐため、日本のメディアは、従軍慰安婦や南京大虐殺など、歴史の嘘を解明することで「日本は悪い事を散々してきた」という「日本原罪論」から日本人を立ち直らせるという大いなる責任と使命があるということを忘れてはなりません。 日本人に誇りと愛国心を取り戻し、日本という国を世界に正しく発信できるような「正義あるグローバルなマスコミ」の登場を切に願いたいと思います。 すべてを表示する 1 2 3 Next »