Home/ 経済 経済 「第四の矢」という「毒矢」を撤回し、本物の経済成長の実現を! 2013.06.10 アベノミクス「第四の矢」は「財政健全化」 甘利明経済財政・再生相は安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の「第三の矢」である成長戦略に続き、財政健全化を「第四の矢」と位置づけました。(5/28 日経) 5月27日に提出された財務省資料には「財政健全化を着実に進めることは、国民の将来不安を軽減し、消費拡大を通じて経済成長を促す」とあります。(5/27 財務省「財政健全化に向けた基本的考え方(概要)」) しかし、これは「消費税を増税すると、財政が健全化し、国民は将来の不安がなくなり、安心してお金を使うようになるので、経済成長する」という、財務省の「トンデモ理論」であると言わざるをえません。 本来、財政健全化は経済成長の実現を通しての「自然税収増」という形で成し遂げるのが鉄則です。 「財政健全化=増税」しかない財務省の発想 しかし、財務省は自らの既得権益拡大と政治家への責任転嫁が可能となる「増税」しか頭に無いようです。 財政健全化の実現には、(1)経済成長、(2)歳出カット、(3)増税の3つの手法がありますが、元財務官僚の高橋洋一氏(嘉悦大教授)は「財務省のいう財政健全化は、はっきりいえば増税である」と指摘しています。(6/4 夕刊フジ「『第4の矢』財政健全化はとんでもない『矢』だ!」) そして、元財務官僚の立場から「財務省が(3)の増税を好むのは決して経済的な理由ではなく、増税が景気に悪影響であることは承知しながら、官僚の権益拡大のほうを優先しているだけだ」と「増税利権」に走る財務官僚の本音を暴露しています。 「財政健全化=増税」という「第四の矢」が、景気の腰折れをもたらすことは明らかであり、それまでの「3つの矢」によるデフレ脱却、景気回復、経済成長に向けた努力を全て無に帰すことになります。 増税によって景気回復が頓挫したイギリス 増税によって景気回復が頓挫してしまうことはイギリスの事例からもわかります。 『正論』の最新号(2013年7月号)には、「アベノミクスの天敵…消費増税を放棄せよ」(産経特別記者・田村秀男氏)と題した記事が掲載されています。 この記事では、イギリスが付加価値税(日本の消費税に相当)を2011年1月に17.5%から20%に引き上げたことにより、景気回復が止まってしまったことが紹介されています。 増税前は、イギリス経済はリーマン・ショック後の不景気から立ち直りかけていたのに、増税後は、経済成長率が実質ベースで0.2%(JETRO、英国の実質経済成長率の推移)にまで落ち込んでしまいました。 田村氏は「イギリスの中央銀行は、リーマン・ショックの後は、お金を増刷し、金融機関から資産を買い取ることで市場に資金を流し、経済成長率を回復させてきたが、増税後は、お金を流しても効果がなくなってしまった」と述べています。 増税ではなく、本物の経済成長を! 現在、米中首脳会談に見られるように、米中が急接近し、日本の頭越しで物事が決められていく危険性が増しつつあります。 そのような中、日本が世界に対してプレゼンスを発揮していくためには、もう一段の経済成長を通した「GDP第2位奪還作戦」が不可欠です。 また、経済成長による富の創造は国防強化の原資にもなります。 幸福実現党は、新たな未来産業の創出など、日本経済の本格的パラダイム・シフトを行い、増税ではなく、本物の経済成長によって、財政の健全化を実現して参ります。 「第四の矢」という「毒矢」を撤回し、大胆な経済成長戦略を描くことこそ、今の政治に求められる責任であるのです。 (文責・HS政経塾2期生 鈴木純一郎) アベノミクス「第三の矢」は期待外れ?――今こそ「本物の成長戦略」を! 2013.06.08 安倍政権が成長戦略の素案を発表 6月5日、安倍首相は規制改革を柱とした「成長戦略第3弾」を発表しました。(6/6 読売「成長戦略素案を提示…アベノミクス『第3の矢』」) 安倍首相は成長戦略のキーワードを「民間活力の爆発」と定め、国民総所得(GNI)で年3%を上回る伸びを達成し、10年後には1人当たりのGNIを150万円増やすとの目標を打ち出しました。 成長戦略の柱としては、・企業の設備投資を促す減税措置や規制緩和・民間設備投資63兆円→70兆円への回復・一般の薬のネット販売の認可・世界の企業が集まる「国家戦略特区」の創設などが掲げられました。 期待外れとなった「三本目の矢」 しかし、今回の第三の矢「成長戦略」は目新しい施策が乏しく、「決意表明」的な要素が強く、例えば、どうやって民間設備投資を増やすのか、民間任せで具体策が曖昧なものが少なくありません。 また、効果が薄いものも多く、例えば目玉政策として打ち出された「市販薬のインターネット販売」は、薬局とのパイの奪い合いに過ぎず、薬の消費量が爆発的に増えるわけではありません。最高裁が薬のネット販売を一律に禁じた厚労省令を違法と判断したことを受けた是正措置に過ぎません。 アベノミクスの「第一の矢(金融緩和)」、「第二の矢(財政出動)」は市場から好感を持って受けとめられましたが、「第三の矢(成長戦略)は期待外れ」との評価が広がり、株価にも影響しています。 安倍首相の「成長戦略」の発表が行われている間、市場の失望感を受けて株価は急落を続け、5日の東京株式市場の終値は、前日より518円89銭下落。今年3番目の下げ幅を記録しました。 政府の成長戦略第3弾の内容が市場の予想を超えず、「法人税率の引き下げなど、日本のボトルネックになっている部分に踏み込まなかったことで失望感が広がっている」(外資系証券)と見られています。(6/5 ロイター) 企業の設備投資活性化に向けた法人税減税を! 安倍政権は、民間設備投資63兆円を70兆円に回復することを掲げていますが、企業の民間設備投資を増やしたいならば、なぜ、「成長戦略」で「法人税率引き下げ」を見送ったのでしょうか? 現状では個人消費は回復基調にあるものの、企業の設備投資に回復の兆しは見られません。 今年1~3月の企業のの設備投資は、昨年同期比で3.9%減少の11兆3928億円にとどまっており、2期連続の減少となっています。(6/3 NHK「企業の設備投資 2期連続減少」) 景気が本格的なものとなり、経済成長に繋がるためには、企業の設備投資の拡大が不可欠です。 幸福実現党は参院選の公約として「法人税の大幅減税」を掲げており、世界最高水準の法人実効税率を諸外国並みの20%程度に半減し、企業の投資の拡大、雇用の拡大を実現して参ります。 TPPと合わせて、外国資本を国内に呼び込み、国内市場を活性化させるためにも、法人税の大胆な減税が急務です。 幸福実現党の未来ビジョン 幸福実現党は、大胆で建設的な未来ビジョンを掲げた、参院選に向けた主要政策を発表致しました。⇒http://special.hr-party.jp/policy2013/ 特に政権獲得後3年間を「未来国家建設集中期間」と位置付け、集中的な資本投下により雇用を創出。高度経済成長を実現し、2030年代のGDP 世界一達成を目指すことを掲げています。 具体的な「成長戦略」の柱としては、航空・宇宙産業、防衛産業、ロボット産業、新エネルギー開発など、新たな基幹産業、未来産業となり得る分野に10年以内に100兆円投資。リニア新幹線、新幹線、高速道路網、都市交通網、航空交通網に10年以内に100兆円を投資を掲げています。 資金調達の手段としては、国債を発行するほか、官民ファンドを創設し、金融機関や民間企業、海外ファンド等からの調達を予定しています。 国家が一つにまとまり、力強い発展を遂げるためには、政治指導者が「明るい夢」を語り、国民がその「夢」を共有することが不可欠です。 ケネディ元大統領が「人類を月に送り込む」ことを掲げたことや、池田元首相の「所得倍増」など、国民が燃え上がる希望のビジョンを訴えることが、今の日本の政治家には必要です。 幸福実現党は唯一、明確な将来ビジョンを掲げている政党です。 私たち日本人は、ややもすると「0%成長」が続いていることが当たり前のように感じてしまいますが、世界から見ると、こうしたことが20年間も続いていることの方が異常事態です。 幸福実現党は「第二の高度成長」を掲げ、さらに日本が世界経済のリーダーとなって、世界の繁栄を導いてくことを目指しているのです。 (文責・小鮒将人) 経済成長戦略の「画龍点睛」を欠くな!―今、必要な消費税増税の中止 2013.05.30 アベノミクス「3本目の矢」は的に当たるのか? 5月29日、産業競争力会議において、6月に取りまとめる「成長戦略」の骨子が提示されました。 「産業再興」「戦略市場創造」「国際展開」の3本柱からなっており、今後3年間で国内投資を加速させる「集中投資促進期間」の設定や、企業の地域投資を促す「国家戦略特区(仮称)」の設置などが盛り込まれています(5/29 読売夕刊)。 期待感もある一方、設備投資や産業の再編などを促す税制改革(法人税の減税など)、解雇ルールなどの雇用制度の見直し、農業への企業参入の規制緩和といった制度面の見直しへの抜本的な改革には踏み込めておらず、成長戦略の実効性への課題も指摘されています(5/30 朝日朝刊)。 行き過ぎた財政健全化への警戒 産業競争力会議で、日本の財政健全化を求める民間議員の声も紹介されていますが、行き過ぎた財政健全化への傾倒は経済を減速しかねません。 そもそも、日本が財政破綻に陥ることはありえません。 先日、財務省でも発表されたように、日本の対外純資産は、前年末比11.6%増で296兆円となりました(5/28日経夕刊)。 これは22年連続世界一です。 「対外純資産」とは、海外に保有する債権から、海外に対する債務を差し引いたもので、大きいほど、海外から入ってくる資金が大きいことを意味します。 長期金利が上がっていますが、まだまだ日本は世界最低の金利水準であり、対外純資産という裏づけもあるため、日本の財政が破綻することはありえません。 金利が上がると、国債の利払い費を問題にする向きもありますが、政府債務は国の経済成長率との兼ね合いで考えるべきものです。 国の経済成長率が金利の上昇率よりも大きければ、結局、負債は減っていくのです。単純に金額の大小だけで、財政の不安を煽る報道には注意が必要だといえます。 EUも緊縮増税政策を転換している EUでは、フランスやスペインなどに対して、財政再建の達成期限の延長を認め、この期間に労働市場などの構造改革を通じた競争力の強化するように促しています(5/31 日経朝刊)。 例えば、フランスでは、財政赤字を国内GDP比3%以内に削減期限を2015年に延長し、追加の歳出削減策や増税案を求めないこととなりました。 財政再建を求めるあまり、増税をしたことによって、景気が減速し、経済のパイが小さくなった結果、税収が減ってしまいました。 「成長」というキーワードなくして、財政再建もなしえないのです。 骨太方針に「消費税増税の中止」を明記するべき 5月28日から、経済財政諮問会議において、経済財政運営の指針として「骨太方針」の取りまとめ議論がはじまっています。 骨太方針の骨子案は、次のようになっています(経済財政諮問会議:「骨太方針」) 第1章「デフレ脱却と日本経済再生」 第2章「強い日本、強い経済、豊かな生活の実現」 第3章「経済再生と財政健全化の両立」 第4章「平成26年度予算編成に向けて」 ここで一つ提案があります。 景気を腰折れさせずに、景気と財政を回復させるために、新たに「第5章」を追加して、消費税の増税中止を掲げるのです。 消費税の増税には、まだ回避の余地があります。 税制抜本改革法の第18条の景気条項では、次のように定められています。 「平成23年度から平成32年度までの平均において名目の経済成長率で3パーセント程度かつ実質の経済成長率で2パーセント程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる」 1997年に消費税の増税を行う前年の1996年の実質GDP成長率が2.6%でしたが、増税後に景気が停滞し、金融危機を引き起こし、長期不況が続きました。 現在、景気が上向いているとはいえ、2013年の経済協力開発機構(OECD)が発表した日本の実質成長率は1.6%であり、景気条項の定めた水準に達していません。 増税による不況と財政悪化という、同じ過ちを繰り返すべきではありません。 日本を豊かにする確固たる「国家観」 なぜ、消費税増税を中止すべきなのか? なぜ、幸福実現党は立党以来、ブレずに主張し続けられるのか? それは、日本人の幸福を増進するための確固たる「国家観」があるからです。 2009年6月15日から憲法試案として示しており、税金については次のように考えています。 「国家は常に、小さな政府、安い税金を目指し、国民の政治参加の自由を保障しなくてはならない。」(大川隆法「新・日本国憲法試案」第11条) 安倍首相は、憲法改正の発議要件を緩和する96条改正について、TBSのインタビューで「論点が十分に国民に浸透していない。 何が何でも突破ということではなく、国民とともに進みたい」と述べており、慎重に判断する意向を示しています(5/30 産経)。 しかし、96条改正をした後に、日本をどのような国にしていきたいのかを、もう一段踏み込んで首相の考えを表明していないところに、説得力不足と受け止められてしまう面があります。 幸福実現党は、日本人の幸福を増進する明確な国家ビジョンの下、とことん日本を豊かにします。 「消費税増税の中止」の決断は、今、日本に必要な経済成長戦略の「画龍点睛」なのです。 (HS政経塾部長 兼… 消費税増税中止で設備投資に火を点けろ! 2013.05.16 1~3月期GDP、実質で年率3.5%増 内閣府は16日、1~3月期の国内総生産(GDP)の速報値を発表しました。物価の変動を除いた実質成長率は年率換算で3.5%。項目別に見ると、個人消費が0.9%、輸出は3.8%増加しました。(5/16 読売「1~3月期GDP、実質で年率3.5%増」) 甘利経済再生担当大臣は16日の会見で「安倍政権の経済政策の効果が表れ始めている」として、「消費税増税への環境が整ってきた」という見解を示しています。 しかし、日本経済は消費税増税に耐えられるほど、回復しているわけではありません。 物価変動の程度を表すGDPデフレーターは、国内総生産が-0.5%と、前年同期(-0.1%)よりもマイナス幅が拡大しており、デフレ脱却は予断を許さない状況にあります。(5/16 ブルームバーグ「日本の13年1-3月期GDPデフレーター」) 3.5%という実質成長率が出た要因としては、金融緩和効果というよりも、「円安」効果によって自動車産業など、アメリカ向けの輸出が伸びたことが大きく貢献していたことが分かっています。 住宅投資は1.9%増と4四半期連続の増加となり、堅調ですが、復興需要や消費増税を意識した「駆け込み需要」等の特殊要因が貢献したものと見られています。 企業の設備投資は減少 特に問題なことは、企業による設備投資が0.7%減少と5四半期連続でマイナスとなっている点です。 アベノミクスは輸出増と個人消費増をもたらしましたが、中長期の経済成長に繋がる「設備投資」にはまだ表れていません。 本来であれば、円安が進んでいるので、海外に移転した企業が日本に戻ってくる動きがあってもおかしくありませんが、日経新聞が実施したアンケートによると62.7%の企業が「生産の現地化、海外生産の流れは変えない」と回答しています。(5/11 日経「円安でも海外生産『拡大』 経営者アンケート」) 企業の設備投資は家計支出に次いで、民間経済の大部分を占めています。家計消費が経済のメインエンジンであるとすれば、設備投資は補助エンジンであると言えます。 経済を牽引する「設備投資」が増加していかない状況では、景気回復が本物であると言うことはできません。 企業は予想収益率と金利を比較して、予想収益率が高ければ投資を行うと考えられています。 予想収益率が低くなれば、企業は投資を控えるので、投資が減っているということは「予想収益率が低い」ことを意味しています。 消費増税が企業の設備投資を鈍らせる 個人消費が伸びているにもかかわらず、企業が低い収益を予想している理由の一つに「消費税増税」があります。 本欄の「英国の増税失敗に学べ!――消費増税はアベノミクス失敗を招く」でも触れたように、英国は2011年に付加価値税の税率を上げたことによって、景気後退が起こり、リーマン・ショック後に行われた3.7倍の量的緩和でも景気を回復することが出来ませんでした。 消費税が増税されれば、消費が落ち込み、収益率が下がると企業が予想するのは当然のことです。 また、イギリスの付加価値税の増税からは「増税しても税収が伸びない」ことも実証されています。 イギリスの付加価値税増税は2011年の1月に行われましたが、その前年、付加価値税は前年比で30%増えましたが、増税後の2011年7月には前年比マイナス30%まで、付加価値税の税収は減少しました。 これは幸福実現党が「増税しても税収が増えない」と訴えていることの実証です。 減少している設備投資を増やすためには、消費税増税の中止が不可欠です。 幸福実現党は今回の参院選で消費税増税の是非を問い、国民の皆さまの支持を得て消費増税を中止に追い込み、「本物の景気回復」を実現して参ります。(幸福実現党 東京都第1区支部長 伊藤のぞみ) さらなる「日仏連携」の強化を! 2013.05.09 世界中の女性が大好きな、エルメス、カルティエ、シャネル、ルイ・ヴィトン……これらはすべてフランス発のブランドです。 私たち日本人にとって、フランスのイメージは、ブランド店とエッフェル塔やルーブル美術館など優雅なイメージ。逆にフランスの日本に対するイメージは「クールなアニメ国家」というところでしょうか。 しかし、実はそれだけではなく、日本の発展にとって、フランスは経済、エネルギー、軍事の面においても欠かすことのできないパートナー国家なのです。 現実に進む「日仏経済協力」 日仏は数多くの協力企業を持っています。有名どころでは日産自動車とカルロス・ゴーンのルノー。最近ではカタールに建設する製油所に出光興産と仏トタルが共同出資を決めました。 そして先日、日本の三菱重工業と仏のアレバは共同でトルコの原発建設を受注しました。建設費は約2兆1780億円。 東京電力福島第1原発事故の後、韓国を打ち破っての日本勢による初の海外受注案件で、原発の安全性の証明と共に、原発輸出による経済効果は相当なものです。 今後、40か国以上で200基以上の原発が建設されます。発展途上国を中心に、世界の流れは「増原発」なのです。 フランスのファビウス外相は日経新聞のインタビューで原発輸出を例に挙げ、「日仏協力の実績をさらに積んでいきたい」と述べ、日仏の官民が連携して、アジアやアフリカなどの新興国市場において、開拓を進める考えを表明しています。(5/8 日経「新興国開拓で日仏連携を ファビウス仏外相単独会見」) 原子力エネルギーにおける日仏協力 フランスは電気の76%を原発に依存する「超原発大国」です。 1973年のオイルショックをきっかけに原発を推し進めた結果、当時25%だったエネルギー自給率を50%にまで高めることができました。その結果、脱原発を表明したドイツにも電力を輸出しています。 フランスと日本の共通点は、資源に乏しいことです。「国家の生命線」であるエネルギーを他国に左右されないためには、エネルギー自給率を更に高めるための原発技術の向上を避けて通ることはできません。 そんなフランスの原子力産業にとって日本は重要なキーパートナーです。 特にフランスが注目するのが日本の高速増殖炉「もんじゅ」の研究データです。高速増殖炉は発電しながら、同時に消費した燃料以上の燃料を生産することができるため、「夢の原子炉」と呼ばれています。 現在、高速増殖炉に関して、日本・ロシア・フランス・中国・インド等で研究開発が続けられていますが、実用化には至っていません。 日本には原型炉の「もんじゅ」(性能試験中)があります。もんじゅのHPには、海外が「もんじゅ」に対して大きな期待を持っていること、特に下記の通り、フランスからの期待が大きいことを示しています。 ・2020年頃に第4世代ナトリウム冷却高速炉の運転開始を目指すフランスと2025年頃の高速増殖炉の実証炉の実現を目指す日本にとって、もんじゅは世界の先駆けとなる役割を担う。 日仏が協力して「もんじゅ」の試験データを次世代の高速炉に反映していきたい。もんじゅは日本だけでなく、世界の科学技術にとって重要な施設である。(フランス高等教育・研究省ガブリエーレ・フィオーニ研究・イノベーション局次長) ・日本は、高速増殖炉の研究開発を中断させることなく行ってきた数少ない国。「もんじゅ」のように研究開発のために利用できる高速増殖炉は世界的にも大変貴重。 世界の安定的なエネルギー供給のために、「もんじゅ」の試運転が開始されること、そして今後の研究開発において日本が、中心的な役割を担うことが期待されている。(フランス原子力庁 ジャック・ブシャール長官付特別顧問) ※日本原子力研究開発機構「海外は『もんじゅ』に対してどのような期待を持っているか?」より 軍事協力も含め、今後、日本が取るべき道 日本はまずは「もんじゅ」の試運転に入らなければなりません。 そこから得られる世界で唯一の研究データや技術をフランスと共有したり、提供したりするのと引き換えに、既に核武装しているフランスから、核開発のために必要な情報や技術を少しずつ入手していけば良いのではないでしょうか。 核武装に際してフランスに協力してもらうことは、日本が世界で孤立しないためにも絶対に必要なことです。 フランスは国連常任理事国です。日本が国連常任理事国入りを目指す以上、フランスとの関係強化を外すことはできません。 ありがたいことにフランスは、国連の常任理事国を拡大する案を支持しています。 日本が国際的なプレゼンスを高め、自分の国は自分で守る体制を作りあげるためには、世界で敵を減らし、味方を増やしていくことが大切です。 経済、エネルギー、軍事面において更なる「日仏協力」を推し進めていくことが必要であると考えます。 (文責・幸福実現党兵庫県参議院選挙区代表 湊侑子) 大胆な金融緩和による円安が「通貨安競争」だという批判は妥当か? 2013.05.08 日経平均株価が1万4000円台まだ回復しました。為替レートは100円近くまで下落しており、日銀の「異次元緩和」の影響は出ています(2013年5月8日現在)。 金融緩和と為替介入は異なる さて、ここに来て日銀の金融緩和に対して中国や韓国、中南米をはじめとした海外の要人やメディアから「通貨安戦争」という言葉が飛び交っています。 為替の切り下げる(円安のこと)ことで輸出を促進していく為替政策を指すのが一般的ですが、大きく分けて二つの方法があります。一つは現在のように金融緩和を通じて通貨量が増える。つまり通貨の価値を下げる円安路線がこれにあたります。 もう一つは為替介入です。 いわゆる通貨当局が「円売りドル買い」をすれば同じ効果が得られます。さらに、為替介入には日本独自で行う単独介入と各国との協調介入の二つに分けられます。もし、日本がG8などの先進国との協議を経ないで外債購入や円売りドル買いを行うとすれば、これは単独介入となります。 そして、もう一つが協調介入ですが、有名なのは、1985年のプラザ合意によるドル高是正です。 当時のアメリカは「強いドル」を標榜するレーガン政権でした。そのため、アメリカの長期金利は高めの水準にありました。その結果、アメリカの経常収支赤字が増大したため、ドル高是正という国際的な議論が出ていたのがプラザ合意の主要課題でした。 それでは、単独介入と協調介入は何が違うのでしょうか。 行動原理は、意図的に通貨価値を操作するので同じです。 ただし、国際金融筋では協調介入が原則であって単独介入はしばし批判にさらされます(為替介入をどうみるかを参照)。 シティーグループ証券株式会社の藤田勉取締副会長によれば、為替介入は外交問題であると説明しています(藤田 勉 『金融緩和はなぜ過大評価されるのか』参照)。 この説明は実に正確です。つまり、自国の通貨を動かすということは、当然相手国通貨を動かすことになります。従って、自国の経済状況だけで単独介入をすることは、相手国の理解なしに行うものであり、外交問題になるか相手国から批判されて当然なのです。 為替介入の効果は短期で限定的 協調介入が理解を得やすいのは、突発的なショックによって為替が大幅に変動したときです。 例えば、2011年3月11日の東日本大震災によって円相場が急騰した際にも先進国間で協調介入が行われました。また、先ほどの例では、「強いドル」政策によってアメリカの経常収支が悪化したことで、ドル高是正が国際世論となりました。こうした国際間での政治的合意があれば協調介入が行われることはあります。 ただし、単独介入にせよ協調介入にせよ、為替市場に与える効果は短期的であり効果は限定的だというのが現実です。根本的には、為替は勝手に動かせるものではなく、時々刻々と変動する為替市場で決まります。よって、国際金融の専門家の間では為替介入は評価されていないのです。 通貨政策に関する「国際学派」の新しい見解 上記の議論から分かる通り、今回の大胆な金融緩和は通貨戦争とは別物です。 安倍政権は意図的な単独介入をせずに日銀による金融緩和を通じて通貨供給量を拡大したにしか過ぎません。よって、海外の要人やメディアが日本の通貨当局が「通貨戦争を煽っている」という主張は間違っているのです。 確かに、かつては通貨の切り下げは「近隣窮乏化政策」と呼ばれ、一方的な切り下げは海外の需要を奪う悪政だと批判されていました。国際経済学の教科書を開けば、1930年代の大恐慌の一員として通貨切り下げによる通貨安競争がブロック経済化と貿易縮小の原因だとする記述はいまだに見られます。 しかしながら、カリフォルニア大学バークレー校のB・アイケングリーン教授の最新の研究によれば、金融緩和による為替変動と為替介入は区別するべきだと論じています。 前者は、今の日本の政策そのものです。日本や米国、欧米諸国が一斉に金融緩和をすれば、為替レートは相対的に変化せず、金融緩和による株式市場や資産市場の活性化が行き渡るので「近隣富裕化政策」だとしています。後者は、古典的な「近隣窮乏化政策」であるのは言うまでもありません(*2013年2月16日の日経新聞に掲載されたアイケングリーン教授のインタビュー記事も参照のこと)。 同教授の見解は、日本では早稲田大学の若田部昌澄教授が紹介して有名になりましたが、まだまだ人口に膾炙しているとは言えません。それでも、通貨安競争=悪と一概に退ける固定観念を打破し、新しい学問的成果が出ていることには注目するべきでしょう。 以上、マスコミ報道で誤解しやすい為替切り下げ政策に関する新しい研究成果とアベノミクスの円下落は通貨戦争ではないことを論じました。政策担当者は、こうした一般受けしやすい言葉に流されることなく学術的にもきちんと反論をしていくべきです。 (文責:静岡県参議院選挙区代表 中野雄太) 英国の増税失敗に学べ!――消費増税はアベノミクス失敗を招く 2013.05.05 6割の企業が消費増税を懸念 毎日新聞が4月中旬に行った主要企業アンケートによれば、約9割の企業が景気の現状を「回復」「緩やかに回復」と回答し、「景況感の改善が鮮明になった」と評価しています。(5/4 毎日) しかし、来年4月に現行の5%から8%に引き上げられる予定の消費増税については、「懸念はある」と答えた企業が58.7%で、「懸念はない」の16.5%を大きく上回っています。(同上) 日本の主要企業は、アベノミクスに一定の評価をしつつも、消費増税について懸念していることが分かります。 円安株高が調整局面入 安倍首相は3月の参議院財政金融委員会で、消費税率の引き上げについて「来年4月から8%にするかどうかは今年(2013年)の4月から6月までの四半期のGDPなど経済指標を見て、10月ごろに判断する」と述べています。(3/27 NHK) 日本経済は昨年末から回復基調に入っていますが、このまま景気回復が順調に進むのかについては、慎重な意見も増えています。 昨年末から順調に上昇して来た株価も、4月以降、調整局面に入っています。 これまでの株価上昇は、マネタリーベース増加の効果というよりも、「円安」により、輸出企業が株高を牽引して来たと言えます。 しかし、円/ドルレートは、1ドル=99円53銭(4/11)、99円50銭(4/21日)、99円00銭(5月5日)と、日銀がいくら金融緩和しても「1ドル=100円の壁」を突破することができない状況です。 その背景には、米財務省が日銀の金融緩和策が円安・ドル高につながったことについて、「競争的な通貨切り下げを慎むよう引き続き迫っていく」と発表し、日銀の円安誘導に警戒を強めていることが挙げられます。(4/13 日経「米財務省『緩和後の日本注視』円安誘導をけん制」) 消費増税が景気の腰折れを招く アベノミクスが調整局面に入る中、その効果が実体経済にまで反映し、地方経済や中小企業まで含めた業績が改善し、給料がアップするまでには、数年単位の時間を要すると見られています。 その間に消費増税を行えば、景気回復に冷や水を浴びせることになり、消費が落ち込むことは不可避です。 これは車のアクセルを吹かしながら、ブレーキを同時に踏み込むようなもので、経済は前に進まなくなります。 付加価値税(日本の消費税に相当)増税で失敗したイギリス アクセルを吹かしながらブレーキを同時に踏み込こんだ例として、イギリスの例が挙げられます。 イギリスは2008年9月のリーマン・ショック後、中央銀行であるイングランド銀行が米国を上回る速度でお札を大量に刷り続け、量的緩和政策によって、ポンド安に成功。2010年秋までに景気が回復基調にありました。 ところが、個人の消費意欲を示す「消費者信頼度指数」は、2010年後半から急速に悪化し、皮肉にも五輪聖火リレーが始まるころから再び下落します。 ロンドン五輪の経済効果が出なかった理由は、キャメロン政権が「緊縮財政路線」を決め、「付加価値税率」を17.5%から20%へ引き上げたからです。(【参考】2012/7/29 産経「景気無視の増税は必ず大失敗する 五輪効果不発の英国の教訓」田村秀男) 英国は量的緩和政策で景気が回復基調に入ったにもかかわらず、「付加価値税」の引き上げで消費が落ち込み、再び景気を停滞させました。 その後、リーマン・ショック時の3.7倍の量的緩和を行っても、英国経済が浮上しなかった教訓を日本も学ぶべきです。 今こそ、消費税増税をストップせよ! 幸福実現党の大川隆法総裁は「アベノミクスは、私が三年半前からずっと言っていることを、そのままやっているだけです。私が言っていないのは、この後の消費増税だけです。『これは駄目だ』と言っています。 2%の経済成長をつくっても、増税をかけたら、経済成長はストーンと急にゼロになります。景気の腰を折ったら税収は減ります。マイナス成長に変わると思います」と述べています。(3/17 山口支部法話「時代を変える信念の力」) 消費増税は、日本の経済を再び、「失われた20年」へと引き戻します。 新聞各紙の世論調査でも5~6割が「近い将来の消費増税」に反対していますが、私たち国民は参院選を通じて、政府に対して明確に消費増税反対の意志を示す必要があります。 幸福実現党は来る7月の参院選においても一貫して「消費増税中止」を訴え、「減税&規制緩和」路線で企業の活力を高め、日本経済を元気にして参ります。皆さまのご指導ご支援を心よりお願い申し上げます。(文責・政務調査会・佐々木勝浩) TPPに向け、日本農業の大胆な構造改革を! 2013.04.30 「聖域」議論に終始するTPP議論 政府は「『聖域なき関税撤廃』という環太平洋連携協定(TPP)の理念が、交渉次第では『聖域ありき(例外ありき)』である」ということをTPP交渉参加の大義名分としています。 昨年末の総選挙で当選した295人の自民党議員の内、約70%の205人が選挙公約で「TPP参加反対」を表明していた以上、「聖域を守ること」は彼らの政治生命を確保するためにも至上命題であるのでしょう。 実際、政府のTPP参加表明後、日本のマスコミの関心の的はもっぱら、コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖の原料作物5項目の聖域を守れるかどうかの一点に絞られています。 しかし、これら5項目だけで500品目を超えており、TPPが従来の貿易協定を超えた高度な自由化を目指している以上、5項目全ての聖域化が困難であることは言わずもがなです。 米通商代表部高官は26日、共同通信のインタビューに応じ、TPP交渉合流をめぐり「日本には高水準の貿易自由化を耐え抜く決意があると確信している」と述べ、コメなど農産物の重要5品目を関税撤廃の例外とする「聖域化」を貫こうとする日本側をけん制しています。 日本は7月下旬に開催する方向の交渉会合から合流する構えですが、高官の一連の発言で、日本が重要農産品を関税撤廃の例外とする主張を通すのは容易でないことが浮き彫りとなっています。(4/27 河北新報社) 林芳正農水大臣は「聖域が認められないなら交渉から離脱覚悟だ」と発言するなど、交渉国向け、国内向けに二枚舌よろしく閣内バラバラな発言を行っていますが、今後の交渉は、まさしく綱渡りだと言えましょう。 構造改革で農業を強化したニュージーランド 世界最大の乳製品輸出国であるニュージーランドは、そもそも、いかにして今日の地位を築いたのでしょうか? ニュージーランドの酪農・乳業の今日の発展は、1980年代初めの「経済、農業の自由化」と、2001年の大規模酪農・乳業組合「フォンテラ」誕生の「二つの構造改革」によってもたらされたと言われています。 1940年以降、政府は酪農を中心とした農業部門に手厚い補助金をつけ、その額は農産物販売額の30%に及びました。 しかし、72年の英国のEC加盟を機にニュージーランドは農産物輸出の中心市場を失い、その後のオイルショックによる国内のインフレ、財政赤字の拡大等、経済状況の悪化に悩むこととなりました。 1984年に政権についた労働党は「ロジャーノミクス」と呼ばれる自由主義と財政緊縮による大胆な改革を実施しました。 これにより、農業部門は補助金が全廃されるなど、これまでの様々な政府支援が無くなりました。 その後、農家の中には補助金に頼らず、コストの削減や、市場に対応した製品づくり、環境を重視した農業への取組みが生まれ、その取組みは徐々に拡大し、酪農を含め、農業のあらゆる分野に広がっていきました。 こうした取組みは「農家の意識変化と経営努力を促がし、競争力が強化され、農家はさらに強くなっていった」と言われています。(2010/3 「農中総研調査と情報」第17号) 日本農業の大胆な構造改革を断行せよ! 日本とニュージーランドでは酪農を取り巻く環境、諸条件の違いがありますが、補助金を全廃し、自由競争を促すことで、農家が自立し、国際競争力が高まったという事実に学ぶべきところが多いのではないでしょうか。 そもそも、TPPにおいては「関税の撤廃・削減」は一過程に過ぎず、TPPの目指すところは、世界共通のルールを作り、グローバルな国際市場において自由競争を活性化していくことにあり、政府は農業の国際競争力向上にこそ注力すべきです。 今年1月、農林水産省が「攻めの農林水産業推進本部」を設置。「担い手への農地集積や耕作放棄地の解消を加速化し、法人経営、大規模家族経営、集落営農、企業等の多様な担い手による農地のフル活用を目指す」など、大胆な農業改革が掲げられました。(4/23 農林水産省 第7回産業競争力会議) 今こそ、政府は「聖域化」の議論に終始することなく、農業に関わる国内の規制を撤廃すると共に、大胆に保護農政を見直し、農業の自由化・大規模化を促し、農業の真なる自立、競争力強化を目指した構造改革を断行すべきです。(文責・岐阜県参議院選挙区代表加納有輝彦) 日本経済復活に必要な成長政策 2013.04.24 筆者は、「成長戦略はどうあるべきか。」でアベノミクスの成長戦略に関して論じました。この小論でも述べた通り、経済学者からは、「成長戦略は政府主導の色彩が強い」という意見を紹介しました。 よって、民間経済を活性化することを目的とするならば、「成長戦略」ではなく「成長政策」と呼ぶべきです。 前者は政府主導で社会主義的、後者は市場の効率性や競争力を高める自由主義的な発想に基づいています(*この議論は片岡剛士著『アベノミクスのゆくえ』が有益な参考文献)。 代表的な成長政策には、公企業の民営化があります。 旧国鉄がJRになり、日本電信電話がNTTとなったことは有名ですし、近年では小泉政権時代に実施した郵政民営化が記憶に新しいところです。 ただし、サービス向上と財政赤字削減に不可欠な政策ですが、いわゆる「抵抗勢力」からの反抗が激しいのも事実です。イギリスのサッチャー元首相が「英国病」克服のためにとった民営化もストやデモなどといった反発に会いました。民営化問題は政治問題に発展しやすい難題です。それでも、JRやNTT、JTなどが民営化によるサービス向上は事実ですので、大いに評価できると言えるでしょう。 次に規制緩和を挙げることができます。 伝統的な規制緩和による競争促進政策は、主に独占や寡占企業がある産業において行われます。ミクロ経済学の一分野として確立されている競争政策ですが、これまで数多くの研究が蓄積されています(参考文献:『規制と競争の経済学』清野一治著)。 食品の安全や環境問題に関する必要な規制は別として、競争を阻害している法律や法令を廃止していくことが典型的な規制緩和です。 例えば、幸福実現党は主に大都市を中心として建築基準法の容積率緩和を通じて子育てやリタイア後のお年寄りにも優しい住環境作りを主張しています(もちろん、日照権や耐震性等の問題、京都などのように歴史建造物が多い場所などでは配慮が必要なのは言うまでもない)。空中権を明確に認めて超高層ビルを駅前か駅ビルに作り、子育てから社会福祉までカバーできる多目的ビルの建築が可能となるという提案です。 こうした規制緩和の経済効果は計測が難しいですが、安価で良質なサービスが実現しているならば政策効果があると考えるべきです。加えて、低所得者層にも恩恵が及ぶことを考慮すれば、規制緩和は決して弱者切り捨て政策ではありません。 そして何よりも今話題となっている成長政策に必要な柱は、TPP参加と原子力発電所の再稼働です。 TPP(環太平洋経済連携協定)への参加は、貿易と投資の自由化を通じた成長が狙いです。関税や輸入割り当てなどの保護主義政策撤廃は、日本国内の効率性を高め、消費者に安価な製品を提供することができます。農業や社会保障関連からは根強い反対が出ているとは言え、消費者を犠牲にした保護政策をいつまでも正当化できません。もし保護したい分野があれば、参加国全員の承認や10年近い交渉時間が与えられるために、有利な条件を引き出すことは十分可能です。 一方、日本は既に世界各国と18の投資協定と10の二国間経済連携協定を結んでいます。また、世界最大の債権国であるので、投資受入国がルールを守ることを義務付けることで日本企業の財産を守ることができます。 経済産業省によるTPPの経済効果は、10年で3兆円程度と極めて小さいものですが、TPPは製造業の空洞化を防ぎ、地元の雇用を守ることができること。日本人の金融資産や知的財産権が保護されるわけです(参考文献『TPPでさらに強くなる日本』原田泰+東京財団著)。 一方、農業分野の損失は1兆円程度としても、補償措置を施すことによって相殺することも可能です。むしろ、国内の非効率性を改革する競争促進政策にもなるので、「強い農業」を作るチャンスにもなります。従って、安倍首相がTPP参加を表明したことは評価できます。今後の課題は別の機会に譲りたいと思います。 最後に、原子力発電の問題です。 幸福実現党は、ニュースファイルで何度も触れたように、早急な脱原発ではなく安全性の確保された原子力発電の再稼働を主張します。今後は、日本版スマートグリットや発送電分離の議論も行われますが、当面は再稼働による電力の安定供給が優先されなければなりません。また、再生可能エネルギーの技術革新による費用低下=電気料金低下の効果も十分あり得ます。現時点では、原発の再稼働との同時進行で安定した電力を供給することが国民の生活と産業を守ることになるのです。 以上、幸福実現党が考える成長政策について概略を述べました。 基本路線は政府の介入を最小限に抑え、民間主導の成長路線をつくることです。加えて、減税路線を加えることで幸福実現党が掲げる「自由からの繁栄モデル」となり、アベノミクスと差別化できます。部分的に重なる点があっても、根本の経済哲学が違うのだとご理解頂ければ幸いです。(文責:静岡県参議院選挙区代表:中野雄太) 「中小企業大倒産時代」――消費税増税ストップで中小企業を救え! 2013.04.23 「大倒産時代」到来の危機 金融庁試算によると、5~6万社の中小企業が倒産のリスクに晒されていることが明らかになりました。(3/29 産経「中小企業円滑化法、3月末で終了 5万社が倒産リスク 銀行の貸し渋りが障害」) 健全な経営をなっている企業にとっても、取引先の倒産による巻き添えによる連鎖倒産のリスクが増大しています。 本年3月をもって、金融機関に融資の返済猶予に応じるよう促す「中小企業金融円滑化法」が終了したことが最たるリスク要因です。 「中小企業金融円滑化法」とは、中小企業が金融機関に返済負担の軽減を申し入れた際、できる限り、貸付条件の変更等を行うよう努めること等を定めた法律のことで、民主党政権時代の2009年12月、亀井金融担当相(当時)が主導して制定されました。 同法は、2008年秋のリーマン・ショック後の倒産抑制に一定の歯止めを掛けたと評価されている一方、抜本的な経営再建を先送りさせたとの批判があります。 円滑化法は「一時的な延命措置」との指摘も強く、一時的に先延ばしにされた倒産案件が、同法終了後、一気に表面化する危険が高まっています。 倒産防止策が急務! 金融庁は円滑化法の終了が倒産増加につながらないようにするとしていますが、中小企業からは先行きに対して「主力行に今後も親身になって相談に応じてもらえるだろうか」との懸念の声が広がっています。 金融庁は4月以降も引き続き、返済猶予について柔軟に応じるよう求め、再建計画策定などの条件を満たせば不良債権として扱わなくてもよいとし、「融資姿勢を変えさせない」と強調しています。 しかし、過去に円滑化法を活用した企業の倒産は既に増えており、帝国データバンク大阪支社によると、関西では昨年5月以降、10カ月連続で倒産件数が前年同月を上回っています。同支社は「秋以降にはさらに増える恐れもある」とみています。(3/31 毎日) 金融機関でも「半年ほどすれば、返済猶予を続けられないケースが増えてくる」との見方があり、倒産増のリスクに備えて引当金などを増やしています。 金融庁では、同法を利用した30万~40万社のうち2割弱に当たる5万~6万社で倒産のリスクがあると試算、「延命」に軸足が置かれた円滑化法終了後の倒産防止策が急務であることは間違いありません。 消費税増税ストップで中小企業を救え! アベノミクスで株価が上昇したと言っても、中小・零細企業にアベノミクスの恩恵が行き渡るのは、まだまだ先です。 むしろ、現在は円安によって輸入資材調達やエネルギーの価格が上昇し、企業活動に悪影響を及ぼし始めています。既に、ガス・電気料金や食料品などの値上げが相次いでいます。 更に、原子力規制委員会による「新規制基準」によって、原発再稼働のハードルはますます高くなり、更なる電気料金の高騰も懸念されています。(遠のく原発再稼働――日本の原発技術の流出を防止せよ!) また、アベノミクス政策によって、毎年2%の物価上昇や賃金上昇がなされれば、元々物価や人件費が高い日本の製造業にとっては、国際競争力低下は必至で、早急な構造改革やイノベーションが必要です。 このように中小企業に景気回復が及ばない中、倒産リスク要因が続出する時期に、来年4月から消費税増税を決行しようとしている政府の判断は、正気の沙汰とは思えません。 中小企業金融円滑化法終了後の最大の倒産防止の方法は、消費税増税の中止以外にありません。 今回の参議院山口選挙区補欠選挙、そして7月の参院本選は「消費増税の是非」を問う選挙です。 国民の声を幸福実現党に結集し、消費増税をストップし、中小企業の危機を救って参りましょう!(文責・岐阜県参議院選挙区代表 加納有輝彦) すべてを表示する « Previous 1 … 65 66 67 68 69 … 78 Next »