Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 日本が絶対に認めてはならない中国の尖閣「防空識別圏」設定 2013.11.24 ■「防空識別圏」とは 「防空識別圏」は、1950年に米国が初めて設定したもので、防衛上の必要性から国際的に採用され、国際法上確立した概念ではありませんが、不審機の領空侵犯に備える目的で領空の外側に設定した空域圏のことです。 航空機が領空に侵入した場合、領土上空に到達するまでわずかな時間しかないため、領空より広い防空識別圏を設定することで、スクランブル対応にするかどうかの基準としています。 圏内に入る航空機には、通過の報告を求め国籍の確認を行います。事前に通過の報告がない場合は、国籍不明機として迎撃戦闘機のスクランブル発進の対象となります。 日本の場合は、1945年にGHQが制定した空域を1969年ベトナム戦争の泥沼化で米国のアジア戦略の縮小を機に、そのまま米国から受け継ぎ、尖閣諸島空域も含めて日本の防空識別圏が設定されました。 ■中国、尖閣に「防空識別圏」を設定 この「防空識別圏」を中国は、23日に東シナ海、尖閣諸島を含む空域に設定しました。(11/23時事ドットコムhttp://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2013112300140) これに呼応して同日23日、中国の「情報収集機など2機」が日本の防空識別圏に入ったことを防衛省が確認、航空自衛隊機がスクランブル発進しています。 「情報収集機など」の「など」には何が含まれていたのかについて、中国の新華社によると「大型偵察機2機を哨戒機と戦闘機が援護」(11/24毎日)しており、戦闘機が含まれていたことは注目に値します。 なぜなら中国は、最初に「軍の所属ではない」国家海洋局所属の航空機を日本の反応を見るために、12月に初めて尖閣上空で領空侵犯をさせました。 もっと踏み込めると判断した中国は、今度は9月に尖閣上空に「軍所属」の無人機を飛来させた上で、日本側から攻撃された場合は、「戦争行為とみなす」とすべては日本が悪いといわんばかりの脅しをかけています。 中国側国防省が公表した声明や広告によれば、「防衛識別圏を飛ぶ航空機は飛行計画を中国外務省または航空当局に提出する義務を負う」と規定しています。指令に従わない場合は、「中国の武装力が防衛的な緊急措置を講じる」と明記しています。(11/24読売・産経) 今回の尖閣を含む中国の防空識別圏の設定は、同国が尖閣支配に向けてさらに一歩前進させたことになります。中国軍戦闘機が尖閣上空を堂々と領空侵犯する日は、もうそこまで来ています。 今回の一方的な中国の防空識別圏設定に対して外務省は、「わが固有の領土である尖閣諸島の領空を含むもので、全く受け入れることはできない。不測の事態を招きかねない非常に危険なものだ」と抗議しました。 ■尖閣の「空」と「海」をセットで奪う中国 空の動きに合わせて同日23日、尖閣海域では、領海外側の接続水域で21~23日、中国海警局の船4隻の航行が連続で確認されており、21日には、日本の排他的経済水域(EEZ)で同海警局船の乗組員が中国漁船に乗り移り立ち入り検査を行いました。(11/24産経「主張」) EEZは領海・接続水域の外側の200海里内の海域で「国際海洋法条約」によって沿岸国(日本)だけに天然資源の探査、開発の権利、海洋環境の保全のための管轄権を行使することが認められています。 したがって日本の領土である尖閣周辺のEEZでの中国公船による中国漁船への立ち入り検査は国際法違反です。しかし中国は立ち入り検査という「法執行」の事例を重ねることで尖閣諸島は中国領であることを定着させるため巧妙に日本の管轄権を奪おうとしているのです。(11/24産経「主張」) ■問題の本質と解決策 今回の中国による防空識別圏設定の問題の本質は、日本の領土・尖閣諸島に基づいて設定された防空識別圏と、中国側が尖閣諸島の領有を一方的に主張して今回設定した防空識別圏が大きく重なっていることです。 つまり、中国が無通告と認識すれば、自衛隊戦闘機に対して中国軍機のスクランブルの可能性もあり、危険な事態が発生する可能性を意味しています。(自衛隊パイロットは命がけであることを国民は知るべきです) だからと言って中国が主張する防空識別圏に従って、その空域を日本の飛行機が通過する際に中国に通告すれば、尖閣諸島が中国の領土であることを認めることになります。ですから日本が中国に通告する必要はまったくありません。 日本のあるべき対応は、尖閣諸島を日本の固有の領土として主張し、日本の防空識別圏を通過する際は、中国側に報告を求める姿勢を絶対に崩さないことです。そしてこれまでと同じく報告のない無国籍機はスクランブルの対象とすべきです。 ■米国の反応 米政府は23日、中国の防空識別圏設定を受け、外交・軍事双方のルートで「中国に強い懸念を伝え、一方的な行動」と非難しました。 またヘーゲル国防長官も、米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約第5条が尖閣諸島に適用されるとクギを刺し、ケリー国務長官も中国の防空識別圏設定を「東シナ海の現状を変えようとする一方的な行動だ」と断言しています。(11/24時事ドットコム) 米国の発言はありがたいことですが、日本も同盟国米国に感謝をあらわし関係を強化すると同時に、9条の改正を目指し日本の防空識別圏を背景にしながら断固日本を守る覚悟を中国に示す必要があります。(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 「経済包囲網」+「勇気ある決断」の合わせ技で中国共産党に引導を渡せ 2013.11.23 ■「脱・中国」経済が世界のトレンド 世界から見放され始め、中国経済は今最大のピンチを迎えています。 中国商務省は19日、2013年1~10月の世界から中国への直接投資額(実行ベース)が前年比5.8%増の約9兆7千億円で、1~9月の伸びに比べ鈍化したと伝えています。 また、2012年の世界からの中国への投資規模は3年ぶりに前年水準を下回り、今年に入っても1ケタ台の伸びが続き、かつての勢いは戻っていないと報じられています。(日経11/20) その要因としては、人件費の高騰をはじめ、投資や税金に関する度重なる法律変動、知的財産権侵害の横行など「チャイナ・リスク」に嫌気がさし、製造業を中心に「脱・中国」を加速させているからです。 お金の流れも2008年のリーマンショック以降は「脱・中国」が顕著であり、中国工商銀行の大株主となっていたゴールドマン・サックスや、UBS、RBSなど欧米系の金融機関が相次いで中国の金融機関の株式を大量に売却している状況です。 ■日中間の「政経冷却」で苦しいのはどっち? 日本では近年まで対中投資を増やし続けていましたが(2011年度は前年比49.6%増・JETRO調べ)、昨年の8~9月に起こった尖閣諸島を巡る大規模な反日デモ以降、日中関係は政治・経済両面で冷え込んでいます。 それでは日中間の「政経冷却」で一体どちらが苦境に立たされるのでしょうか? 日本への悪影響としては、代表的に中国向け輸出の低迷、中国現地法人の売上低迷、訪日中国人の減少が考えられ、確かに日本製品の象徴といえる「自動車産業」などは最も悪影響を受ける産業であると言われております。 しかし、全体的に考えると、約470兆円の経済規模を誇る日本にとって、中国との関係悪化は、微々たる影響しかなく、最悪の場合でも日本の国内総生産を0.2%押し下げる程度の規模でしかありません。 一方、中国にとっての悪影響としては、まず対中国直接投資の減少が甚大となります。 フローベースの対中国直接投資額は香港や台湾を除けば、日本は実質的に世界第一位で年間5000億~6000億円のペースで直接投資が行われており、残高は約6.5兆円に達します。 更に、日本の現地法人は1000万人以上の中国人を雇用しており、日本企業の更なる撤退によって失業者が急増し、治安が一気に悪化することも想定されます。 また、日本の直接投資が最先端技術の移転など中国の進歩に必要不可欠な点、日本からの部品輸出が止まると、最終製品を作れないといった数多くの弊害が噴出し、中国は苦しくなる一方なのです。 ■ASEANとの経済交流拡大による「中国包囲網」の形成 中国経済の苦境を尻目に、第2次安倍政権は発足直後からマレーシア、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどASEAN(東南アジア諸国連合)諸国に対して、積極的な外交を行い、経済的交流を深めております。 日本貿易振興機構(JETRO)が2013年8月に発表した「世界貿易投資報告」によると、13年上半期(1~6月)の日本企業の対外直接投資額は、中国向け直接投資が前年比31.1%減の49億ドルでした。 それに対し、ASEAN向けは55.4%増の102億ドル(約9800億円)で過去最高となり、中国への投資額に比べ2倍以上に急激に膨らんでいます。 ASEAN諸国が持つ魅力としては、若年人口の急増による潜在的な成長余地が大きいこと、総じて親日感情が非常に強いことが挙げられ、2012年に行われたある調査によれば、「日本を大好き」または「好き」と答えた割合は実に90%を超えたと言われています。 確かに、交通、電力、水道など公共インフラの脆弱性は玉にキズですが、日本の得意分野であるインフラ輸出も進行しており、TPP交渉の本格化と共に、中国の軍事的進出に脅威を感じているASEAN諸国による実質的な「中国包囲網」が完成しつつあります。 ■追い詰められた虎に対して、日本は毅然たる姿勢で引導を渡せ 『中国はもう終わっている』の中で石平氏は「1989年の天安門事件以来、共産党のイデオロギーが崩壊してしまったため、共産党が自らの正しさを主張できる唯一の根拠が経済成長。経済が成長しているからこそ、共産党の指導は正しいと言えるわけです。」と述べているが、その肝心の経済において中国は追い詰められています。 そんな「追い詰められた虎=中国共産党」が再び国民の信頼を集め、受け入れられるためには近隣諸国との軍事的緊張を高めるしかないことを習近平はよく認識しています。 我が国としてはもちろん、尖閣諸島を始めとする南西諸島周辺への中国海軍の進出などには細心の警戒感を持つべきでありますが、「中国にとっての当面の核心的利益は南シナ海である」という意見もあります。 その理由としては、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイなどのASEAN諸国は日本に比べ圧倒的に小国であり、事態を有利に運ぶことが出来ると考えているからであります。 第2次安倍政権が発足した直後からASEAN諸国を回った安倍首相はインドネシアのユドユノ大統領と対談した際に、集団的自衛権の行使、そして国防軍の保持のために憲法改正を行うと踏み込んだ考え方を示し、中国の軍事的脅威に悩むASEAN諸国からは日本の憲法改正、国防軍の創設は大きな賛意を受けています。 いまASEAN諸国は「日本は本当に頼りになるかどうか」を見極めていると言えるでしょう。 安倍政権には彼らの期待をくれぐれも裏切らず、堂々と憲法9条改正を主張することで、自国とアジア全体の平和を保つ力となる姿勢を明らかにし、中国共産党に引導を渡すことを切に願います。(HS政経塾 第1期生城取良太) 【参考文献】 「中国バブル崩壊が始まった」 宮崎正弘 「パッシング・チャイナ」 熊谷亮丸 「中国はもう終わっている」 皓文雄・石平 安倍首相の安保政策は老獪なのか 2013.11.19 ◆じわりじわりと国防を強化する現政権 国防・安全保障の分野について、安倍首相はじわりじわりと、改善を重ねるつもりのようです。 参院選前後で試みた96条先行改正のアプローチは後景に退き、2013年防衛大綱の策定、日本版NSCの設置、沖縄県連に対して基地移設の説得、特定秘密保護法案の成立など、憲法改正が議論されない範囲内で、「国防・同盟の強化」を進めようとしています。 いつか来ると夢見る9条改正に備え、「場」を温めているのでしょう。 ◆集団的自衛権の解釈変更を担う安保法制懇 これらに加え、「集団的自衛権の解釈変更」も着々と進められています。 内閣法制局長官には、「ミスター国際法」こと、元・外務省国際法局長の小松一郎氏が任用され、また、安保法制懇(憲法9条の解釈について議論する専門家の懇談会)が開催されています。 この懇談会は、首相官邸の私的諮問機関で、第1次安倍政権でも開催されていました。第2次安倍政権においても、この懇談会が解釈変更の理論的土台となることは間違いありません。そしてその4回目の会合が、先日11月13日に開かれました。 最終的に提出される報告書の中で、「現行の解釈は精緻なものでない」という点が指摘され、ほぼ全面的に、集団的自衛権の行使が容認されることになると思われます。 連立を組む公明党(集団的自衛権の行使容認ではなく、個別的自衛権の拡大の方を提言している)から反対の声があったとしても、日米同盟の深化のために、実現しなければなりません。 ◆日本の自立に対するアメリカの反応 ただ、集団的自衛権の行使が可能となったところで、全く満足することはできません。 例えば、9条の下で自衛隊に認められる実力は、「必要最小限度」に限られていて、ICBM、長距離戦略爆撃機は、保持できないことになっています。 軍事独裁の中国や北朝鮮や反日姿勢を堅持する韓国を見れば、日本にとって「自立した防衛力」が重要かつ緊急であることは明白です。 しかし、日本は、9条改正を初め、国防の自立を勝ち取れていません。二次大戦の真珠湾攻撃を根に持つアメリカから、圧力がかかっているからでしょうか。 それも完全に否定できませんが、「自立した防衛力」を求めようとしない日本政府の弱さが問題です。 アメリカの知日派では、元・国務副長官のアーミテージ氏や国際政治学者のジョセフ・ナイ氏が有名ですが、彼らは日本で多くの講演活動をする中で、「日本の憲法改正や核武装は、アメリカとの同盟があるから必要ない」との趣旨の発言を繰り返しています。 そして「これがアメリカの対日の考え方だ」と言わんばかりに、時折、新聞やメディアで取り上げられます。これは、一般に、「日米同盟は日本の再軍備を阻む“瓶のふた”である」というボトル・キャップ論と言われる対日観です。 このボトル・キャップ論を主張した代表的なアメリカ人、ヘンリー・キッシンジャーでさえも、今では「日本が憲法改正や核武装を進めても、反対はしない」と転換しているようです。 実は、アメリカ人の中では、東アジアの安定を確保するために、自衛隊が「普通の軍」となり、より積極的な役割を果たすことが支持されていると言われています。 つまり、アーミテージ、ナイ両氏が求めるように、日米同盟の強化を進めることはもちろん大切ですが、それだけでなく同時に、「自立した防衛力」を模索せねばならない時期であります。 ◆安倍首相には勇気を振り絞ってもらいたい 最近の、アーミテージ、ナイ両氏を頻繁に取り上げる日本のメディア報道には、安倍政権の方針が反映されているように思います。 中韓から批判や支持率低下を恐れて、日本版NSCの設置や特定秘密保護法の制定から段階的に取り組もうとする日本政府にとって、「日米同盟の深化のみで足りる、他は要らない」というアメリカの対日観の方が、9条の改正を先延ばしにできて都合がいいでしょう。 これはある意味、非常に老獪な進め方なのかもしれません。しかし、結局は国民的議論と納得が必要なのだから、真正面から9条の改正を訴える方が、大局を見据えた老獪さを持っていないかと、安倍首相に迫りたいものです。(HS政経塾3期生 森國英和) 尖閣周辺に中国情報収集機接近、公船4隻が領海侵犯 2013.11.18 ◆茹でガエルの教訓 カエルを熱いお湯に入れると防衛本能から驚いて飛び跳ねて出ようとします。しかし常温の水にカエルを入れて、徐々に熱していくと、カエルは水温が上がっていることに気がつかず、いつの間にか、茹であがってしまいます。 2010年9月に起きた中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突させた事件の時には、日本国中が注目し中国への怒りを露わにしました。その後、中国公船が尖閣諸島近海を航行し常態化すると、最近では領海侵犯と聞いても日本の国民は驚かなくなっています。 新聞を見ても「また中国船か、中国機か」程度の反応で、日本の国民の心は、正に「ゆでガエル」と同じになっています。気が付いたら「尖閣を中国が占拠していた」では遅いのです。 幕末の黒船来航の時には、多くの下級武士が関心を持ち危機を共有したからこそアジアの中で日本は植民地にならずに済んだのです。 海保や自衛隊の隊員の皆さんは、中国と対峙し緊迫した日々を送っておられるでしょう。日本国民も関心を寄せるとこから国防の意識を持つ必要があります。そこから国防意識は始まります。 ◆中国情報収集機と公船4隻が尖閣に 11月16日、中国軍のTu154情報収集機が、領空侵犯はなかったものの九州西方海域で日本の防空識別圏に入り、南西諸島に沿うように飛行、尖閣諸島北方約200キロまで接近しました。これに対して航空自衛隊のF15戦闘機などがスクランブル発進しています。 Tu154は、航空機や基地のレーダー周波数などを探知する機能を備え、自衛隊の電子情報を収集する目的だったもの推測されます。おそらく日本との戦闘を想定した場合の日本のレーダー網を調査したものです。 また、海上保安庁によると同日16日、中国海警局の船4隻が尖閣諸島周辺の領海に侵入し、約2時間航行しました。 一方で、同日16日朝から夜にかけてロシア軍のTu142哨戒機2機が北方領土や伊豆諸島を通過して沖縄本島の東へ進出、これも注意が必要です。 (11/17産経「中国情報収集機が接近 尖閣周辺、公船4隻侵入も ロシア機進出」) 中国は2009年6月に西太平洋で軍事演習を行ってから毎年、軍事演習の回数、規模も拡大して実施してきました。そして先日10月末から11月初旬には、西太平洋で中国爆撃機と中国三艦隊が敵味方に分かれて大規模な軍事演習を行ったことも忘れてはなりません。 近い将来、西太平洋に中国空母が航行し軍事演習を行う日が、着実に近づいていることは、先日のHRPニュースファイルでも警告した通りです。(http://hrp-newsfile.jp/2013/1049/) ◆対中包囲網形成を 16日、日本の安倍首相は何をしていたかというと、カンボジアを公式訪問しフン・セン首相との会談中でした。安倍首相は、カンボジアと安全保障や経済分野などで関係を強化する共同声明を発表しています。(11/16産経「海洋安保で関係強化 日・カンボジア首脳会談」) 中国は首相が日本を不在にしている最中に軍事的挑発行動をとる場合が多いので、首相不在の際の国防対応をどうするか十分に検討しておく必要があります。 カンボジア訪問の目的は、南シナ海への進出が著しい中国の包囲網形成の一環で、安倍首相は就任後から精力的にASEAN諸国を訪問してきました。また「フィリピン台風」に日本は自衛隊を派遣しましたが、近海で中国と対立が深まっているフィリピンを今後も支援すべきです。 今回の「フィリピン台風」に対して、中国ではネット上のアンケートで「8割超が援助反対」で、中国政府も当初支援を表明した支援金は日本円で1000万円であり海外メディアから批判が出ています。ちなみに日本の支援は10億円、トヨタは一社で2300万円です。(11/16夕刊フジ) 以上、中国や北朝鮮、そしてロシアの動向に目を向けながら、特に対中包囲網を形成するため、東南アジアへの経済援助や、「フィリピン台風」へ今後も支援の手を差し伸べながら「対中包囲網ASEAN諸国連合」を形成していくべきです!(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 日本の「ゴールデン・エイジ」を阻む韓国が世界に仕掛ける日本包囲網 2013.11.17 ◆朴大統領、日中韓協同歴史教科書を提言 韓国の朴槿恵大統領は14日、ソウルの国立外交院創立50周年を記念した国際会議の演説で「北東アジア協同の歴史教科書を発刊すべきだ」と提唱しました。 これに対して菅義偉官房長官は「過去の問題に対しては、韓国に累次に渡り日本の立場を説明している。そうした努力も含め、しっかりと受け止めてほしい」と述べ、歴史教科書作りに否定的な考えを示しました(11/14産経)が、これは賢明な判断だと言えます。 何故なら、第一次安倍政権の時にも日中韓合同で政府支援の歴史共同研究を実施しています。 しかし、激しい反日の主張を浴びせた中国・韓国側の歴史学者の前に日本の歴史学者が屈し、まとめられた「未来を開く歴史―東アジア3国の近現代史」は、反日的歴史教科書になったからです。 ◆韓国の「ジャパンディスカウント運動」 現在、韓国は世界で「捏造した歴史認識による日本包囲網」を主導し、「ジャパンディスカウント運動」(日本引きずり降ろし運動)を行っています。 その一環が、米国での「従軍慰安婦像の設置」で従軍慰安婦問題を「ユダヤ人虐殺にならぶ歴史的蛮行」と韓国は印象づけようとしています。 ※慰安婦問題のアメリカの現状と韓国側の戦略 http://hrp-newsfile.jp/2013/914/ また、来年の1月にフランスで開かれる世界最大級の漫画フェスティバル「アングレーム国際漫画祭」には、韓国政府が主導して「従軍慰安婦問題」を取り上げた漫画を50本出品、さらにその漫画を翻訳して世界に配付しようとしています。(http://hrp-newsfile.jp/2013/1059/) その「反日運動」の先頭に立っているのが朴槿恵(パククネ)大統領です。 朴大統領は、就任後から日韓の加害者と被害者の立場は、「1000年の歴史が流れても変わることはない」と述べ、英BBC放送などのインタビューでは「日本が歴史問題で盛んに過去に逆戻りする発言をしている」と、安倍首相を批判しています。 先月10月の日米外務省・防衛担当閣僚による安全保障協議会「日米2プラス2」の前日には、ヘーゲル米国防長官との会談で、同大統領は、「時代に逆行した発言をする日本の指導部のせいで信頼が形成できない」と非難しています。(11/16夕刊フジ) ◆朴大統領にとっての「正しい歴史認識」 朴大統領は、日本に「正しい歴史認識を持つべきだ」と要求しているわけですが、同大統領にとっての「正しい歴史認識」とはなんでしょうか? 産経新聞オピニオン『賢者に学ぶ』で哲学者の適菜収(てきな・おさむ)氏は、イタリアの哲学者・歴史学者ベネデット・クローチェの下記の言葉を紹介しています。(11/16産経「賢者に学ぶ」―「正しい歴史認識」とは何か?) 「『歴史的事実』は歴史家の評価によって決まる。そしてその歴史家もまた、社会状況や時代に縛り付けられている。つまり、歴史家という存在自体が中立ではありえないのだ。」(引用終わり) 歴史家(政治家)の歴史に対する評価は、自分の主観的認識、あるいは自国の目的にとって有利な主張でしかありません。 したがって、捏造した歴史で日本に謝罪を迫りお金を要求する「反日」を国策とする韓国と共通の歴史認識を持てるわけがないのです。 ◆日本の「ゴールデン・エイジ」の到来を阻むもの 翻ってみるならば、日本も韓国が形成する国際社会で捏造された歴史を正し、日本の信用回復に努力をしなければなりません。 こうした捏造を否定しないことは、国際社会では認めたこととイコールになります。 既に、海外では日本の子供達が、捏造された「従軍慰安婦」で、「セックス・スレイブを行った子孫」としていじめを受け始めています。 日本の子供たちを守るためにも「従軍慰安婦問題」に対して日本は国際社会でしっかりと弁明する必要があります。 韓国が形成する歴史の捏造による「日本包囲網」は、日本の国際社会に於ける信用の失墜を招いています。 それは同時に日本の「ゴールデン・エイジ」の到来を阻むことにつながります。 混迷を深める国際社会において救世主となる日本が「希望の太陽」として東の空から昇るためには、「捏造された歴史の汚名」を一刻も早く晴らし、日本の国際的信用を早急に回復させる必要があります。 2020年には、東京オリンピックがありますが、それを機に、日本は国際社会において、信用回復に向けた一大キャンペーンを展開していくべきです。 弊党も米国での「従軍慰安婦像」阻止など、世界や日本国内で日本の名誉回復に向けたあらゆる活動を展開して参ります!(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 人権弾圧が続く中国が「国連人権理事国」!? 2013.11.14 ◆12日に、中国が「国連人権理事会」の改選投票に当選 昨日(14日)のHRPニュースファイルは中国共産党によるウィグル人弾圧を批判していました。 しかし、昨今のニュースを見る限りでは、中国の人権弾圧の実態の深刻さは十分に世界各国に認識されておらず、12日の国連総会(193ヶ国)で中国が「国連人権理事会」の理事国選挙で当選する(176票を獲得)など、見当違いの方向に世界が動いている有様が各紙で報道されています。 (国連人権理事会は)「47理事国中14カ国の改選を行い、中国、ベトナム、サウジアラビア、ロシア、アルジェリア、キューバなどが当選した。だが、これら6カ国は国内で人権を抑圧しているとして、国際人権団体などから『理事会の信頼性が失われる』などと反発の声が上がっている」(朝日ネット版11/13) 「中国外務省の秦剛報道官は13日の記者会見で『中国の人権への取り組みが進み、国際社会に十分に評価された』と述べた」(産経ネット版11/13) ◆国連人権理事会の実態とは 「国連人権理事会」は、国連加盟国の人権の状況を調査し、改善することを目的にした組織です。 そして、建前としては、理事国に「最高水準の人権状況」を求めているのですが、実際には、人権弾圧を行なっている中国でも、06年以来、理事国であり続けることができました。 中国はアフリカ諸国などへの強い影響力を行使し、多数票を得ることによって、国内で人権弾圧を行いながら理事国の座を守り続けているのです。 その人権機関の貧困な実体については、ジャーナリストの古森義久氏が、2003年の北朝鮮非難決議案の審議を例として、以下のように説明していました。 「この際に委員会加盟の53カ国のうち賛成は28だった。中国をはじめとする10カ国が反対、インド、パキスタンなど14カ国が棄権、そして韓国は欠席という結果だった。日本人拉致という残虐な人権弾圧行為にさえ、非難を抑える国が多数、存在するのが国連の人権機関なのである。しかもその抑える国の筆頭が中国なのだ」(JBPRESS「中国が世界の人権弾圧を監視する不条理」10/30) 近年の国連人権理事会の動きを見ると、2008年と2012年の「普遍的定期審査」では日本に慰安婦問題に対応せよと勧告し、2013年には「国が年間20ミリシーベルトを避難基準としている点に触れ、『人権に基づき1ミリシーベルト以下に抑えるべきだ』」(毎日夕刊5.24)と述べた報告書を出しています。 世界最大規模の人権弾圧が行われる中国には何もできないのに、日本には過去の歴史問題を蒸し返し、必要のない放射能基準を押し付ける国連人権委員会の主張に関しては、その正当性・妥当性を疑わざるをえません。 ◆国連をあてにせず、確かな抑止力の構築と毅然たる外交を 岸内閣は安保改定で日米同盟の基礎を固めましたが、1957年には建前的に「国連中心主義」を打ち出しており、この方針はその後の日本外交に反映されていきました。(岸首相の本心は日米同盟重視) そして、日本の公教育のなかでは、基本的に、国連は「よいもの」という前提で教えられてきました。 しかし、前節で述べたように、国連は国際正義の実現のための機関としては機能していません。むしろ、その実態は、第二次大戦後に作られた、戦勝国優位の国際秩序を形成するための打算的な組織に近いのです。(UNITED NATIONSは「国際連合」と訳されるが、元々は「連合国」を意味します) その矛盾は、「自由主義国(米・英・仏)と社会主義国(旧ソ連・中国)が共に常任理事国としての地位を共有できる」という野合的体質に現われています。 今の中国は常任理事国であるにもかかわらず、国際人権規約のうち、「市民的及び政治的権利に関する国際規約」(B規約)をいまだに批准しておりません。(98年に署名しただけ。外務省HP参照) こうした国が人権理事会に名を連ねている国連の正義は、すでに「看板倒れ」となっていると言わざるをえないのです。 そのため、日本は国連を正義の担い手と見なす幻想から目を醒まし、日米同盟の強化と自衛隊の拡充を図り、確かな抑止力の下に、「敵を減らし、味方を増やす」外交を実践しなければなりません。 フィリピンの天災に関して千人規模の自衛隊派遣が決まりましたが、今後、日本は親日国や米国の同盟国を助けることで、「味方」を増やし、世界へ自国の主張を発信しやすい環境をつくっていくべきでしょう。 抑止力を強化しつつ、親日的な国を増やすことにより、やがては、国連総会にて中国の人権理事国の資格停止(投票国の3分の2以上の賛成が必要)を求めなければならないからです。(文責・HS政経塾 遠藤明成) 「天安門車両突入事件」の真実 《拡散希望》 2013.11.13 ◆中国共産党によるウイグル人への弾圧 北京市の天安門前で発生した車両突入事件以来、中国共産党によるウイグル人への弾圧が、いよいよ激しさを増し、本格化しています。 下記の映像は、赤ちゃんを抱いたウイグル人が、中国で逮捕される映像です。あまりのひどさに、言葉を失います。 http://www.youtube.com/watch?v=fDQSmdVDptI&feature=youtu.be 中国共産党は、この事件を独立派ウイグル人による組織的かつ計画的な「テロ」 と断定して、 世界に喧伝しています。 ◆「天安門車両突入事件」の真実 しかし、突入したのは、車を運転していた男性(33)と、妊娠している妻(30)と、母親(70)です。 一体どこの世界に、妊娠している妻と70歳の母親を道連れに、テロを行う人間がいるでしょうか?そうした行為を命令する組織があるでしょうか? テロを本当に成功させるなら、訓練された男性だけを実行犯にするのが普通でしょう。 日本に亡命しているウイグル人によると、東トルキスタン(ウイグル)では、母親は「神様の次に大切な存在」とされており、そうした女性にテロ行為をさせる事など、あり得ないとのことです。 ましてや妊娠し、これから母になる女性なら、なおさらです。 共同通信も、「この家族が突入したのは、新疆ウイグル自治区で発生した暴力事件で、直系の親族が当局者に射殺されたためです。 現地当局は既に暴動で射殺されたり、死刑になったりしたウイグル族の家族に対する監視を強めています。 米政府系放送局ラジオ自由アジアも、実行グループの親族が2009年にウルムチで発生した暴動で行方不明になったことに報復するため、事件を起こしたと伝えている」と、報じています。 だとすれば、この事件はテロなどではなく、中国共産党の弾圧によって身内を殺され、絶望した家族による、あまりにも悲惨な、「抗議のための一家心中」だったと言えます。 ◆ウイグルの人たちを救うための行動 今後、「テロとの戦い」を名目に、中国による東トルキスタン、ウイグル人に対する徹底した弾圧と「民族浄化」が始まるでしょう。 これからウイグルの人たちに降りかかるであろう、中国共産党による残虐で、理不尽な極悪非道の行為を思うと、胸が痛みます。 しかし、私たちはこの現実に、目をそむけてはなりません。逆に、今中国の国内で起きている現実をしっかりと見据え、その中国の悪行から、ウイグルの人たちを救うための行動を起こしていかなければなりません。 世界の未来は、決して「決定されたもの」ではありません。世界は全て、原因と結果の連鎖で結びついており、私たち一人ひとりの努力と行為によって、世界の未来を変えることも、創っていくことも可能です。 なぜなら、世界は、そうした私たちの一人ひとりの思いと行動の集積によって、出来上がっているからです。 私たちは、断じて中国共産党の人を人とも思わない、悪なる所業を許しません。放置しません。 必ずや、中国共産党による一党独裁政権を終わらせ、ウイグルの人たち、そして同じく中国の支配下で苦しむ人たちを解放し、救います。 そのためにも、一人でも多くの人たちに、中国で今起きていることの真実を知って頂きたいと思います。 そのための様々な活動をこれから展開して参ります。皆様のご支援を、何卒よろしくお願い致します。(文責・幸福実現党総務会長兼出版局長 矢内筆勝) 信頼される国、Nipponへ~情報発信力強化の時代~ 2013.11.11 ◆ドイツが世界の好感度No.1に ヒト、モノ、カネ、情報が国境を超え、インターネットによって世界中を駆け巡る時代であり、市民や国際世論に働きかける外交である「パブリック・ディプロマシー」が重要になってきています。 英国のBBCが、25カ国2万6千人以上を対象に、毎年行っている国別好感度の調査結果によると、ドイツが前年2位から1位に輝きました。 日本は、前年1位から4位に下がってしまいましたが、歴史認識を批判される中で、敗戦国である日本とドイツの好感度が上位だということはとても興味深いことです。 ◆ドイツから学ぶ歴史問題を積極的に議論する環境づくり ドイツ外交政策の研究者リリー・ガードナー・フェルドマン氏(ジョンズ・ホプキンス大学教授)によると、ドイツは、敗戦直後から「世界から信頼を得るための政策を行う」という国家目標を立てています。 そして、政権が変わっても一貫した政策を取り続け、国連加盟など国際社会復帰後も世界から信頼を得るための努力を継続してきました。 フェルドマン氏は政府が明確な目標をもって、リーダーシップを発揮することが一番大切だと言います。 ドイツの成功例は、国民一人一人の「ドイツを信頼できる国にしたい」という思いと行動が政府を後押ししたこと。そしてドイツの努力だけでなく、他国がドイツを友人として受け入れたことにあります。 日本が参考にするには、人種も文化も違い、追及されている戦争責任の中身や戦後に置かれた状況もかなり異なっています。 また、「ドイツは過去の過ちに積極的に取り組んでいるのに、日本は侵略戦争の謝罪をしない」という、ドイツ研究を専門とする左派の知識人たちの主張にすり替えられないよう注意する必要があります。 学べることは、ドイツが歴史問題に対して明確な目標と戦略を立てて、積極的な議論ができる環境をつくってきたことでしょう。 日本は政治家が歴史認識を語ればマスコミに叩かれるという状況であり、学会においても「自虐史観」を前提に研究が進んでいます。日本国内の啓発と対外発信の両方が日本には必要です。 フランスの外交官は、よく「ドイツと和解することはフランス自身の過去と和解することである」という言葉を使ったそうですが、歴史問題は外交問題ではなく、本質は日本自身にあります。 過去の談話を踏襲し、謝罪を続けることが和解ではなく、世界から信頼される国になるためにどのような目標を持ち、実行するのかを真剣に議論し、日本の考え方と態度を決めることが重要です。 ◆世界に貢献できる日本の知恵と経験 日本のパブリック・ディプロマシーは、政府と民間がバラバラで一貫性がないという課題があります。政権が変わるごとに政策が変わり、選挙対策の政策が行われやすく、外交は政府が行うものだと考える傾向があります。 日本政府と民間で共通の目標をもって多様なアプローチを行うことが大事です。また、情報発信力の強化と共に、多国の受信能力を高めることも必要であり、長期戦略で民間と協力しながら国内外に人材を育成していくことが大事です。 外交は人と人との交流です。情報だけを発信しても親近感や好感度が増すわけではありません。相互に理解し、信頼できる関係があって相手の意見に耳を傾けることができるのです。 そのために、日本語教育の普及や日本研究を行う研究者や留学生を増やすことやマスコミの質を高めると共に、海外のメディアが日本で自由に取材ができる環境づくりが必要です。 事実と違う報道には反論し、親日国と歴史の共同研究を行っていくことも重要です。 また、歴史の誤解を解くだけでなく、世界に誇れる技術や文化、災害対策や戦後復興などの経験を共有していくことは、多国が抱える問題の解決に繋がり信頼関係構築に役立ちます。日本の知恵や経験こそが「クール・ジャパン」なのです。 今、中国の反日運動の水面下で親日運動が起きています。神戸大学教授の毛丹青氏は、明治維新からアニメまで幅広く日本を紹介する雑誌『知日』を創刊し、16冊出版されたうちの3冊が10万部以上売れているそうです。 「反日デモに参加した人数が約7万人と言われていますが、その数をはるかに超える若者が日本をもっと知りたいと思っています」と毛氏は言います。 信頼できるNipponを今、世界が待っています。この国をもっと強く、豊かに。幸福実現党は世界に貢献できる日本を目指して参ります。(文責・HS政経塾2期生 服部 まさみ) 【参考文献】国際シンポジウム「好かれる国の条件」 『文化と外交』 渡辺靖著 東アジアの安定と国防の要である沖縄県と山口県 2013.11.08 ◆沖縄の米軍に行われているヘイトスピーチ 週刊新潮の10月24日号において、沖縄県宜野湾市の普天間基地のゲート付近で、基地反対派の活動家が米軍やその家族に行ない続けているヘイトスピーチの実態が報じられました。 この記事によると、早朝から拡声器を使った基地反対の街頭演説を行い、ゲートに入るYナンバー(軍関係者の車)を見つけては、「Marine out」、「Yankee go home」と罵ったり、汚いスラングまで浴びせたりと、人権を無視した蛮行が行われ続けています。 地元住民の中には基地に反対の方もおられますが、ゲート前での人権や他者の迷惑を顧みない反対派の活動に対して疑問を持つ方も多数おられます。 米軍の高官も、次のように怒りの意を表しています。 「基地反対派にも言論の自由もあり、地元の意見や要望も大切にしています。しかし、ゲート前で行われている暴言や暴力による妨害活動が違法であることは明らか。ヘイトスピーチを超えて、ヘイトクライムです。」 この活動は、昨年10月にオスプレイが配備された頃からほぼ毎日、夕方まで続けられています。 在日朝鮮人に対するヘイトスピーチが問題となり報道されましたが、普天間基地のゲート近くでも、このような「ヘイトスピーチ」や「ヘイトクライム」がその以前から長い期間行われ続けているにも関わらず、この事実はあまり報道されておりません。 ◆毎週行われているフェンスクリーニング活動 普天間基地のゲート付近では、「ヘイトスピーチ」のほか、基地の金網フェンスに「NO BASE」という文字とともに、赤や黄色のガムテープを貼りつけるなどの反対活動も行われています。 剥がした時に怪我するよう、テープの中にはわざと有刺鉄線やガラス片を仕込むなど、傷害罪になりかねない危険行為も行われています。 反対派による蛮行がエスカレートする背景には、「反戦平和は免罪符」という沖縄独特の空気があるとも言われています。 それに対して、地元の有志が「FCP(フェンス・クリーン・プロジェクト)」という団体を設立しました。FCPでは毎週1回、反対派が貼ったテープを剥がすだけでなく、基地周辺の清掃活動も行っています。 綺麗にしたフェンスをまた反対派が汚すというイタチごっこが繰り返される中、FCP活動に賛同するメンバーは増え続けています。 この活動は、基地や基地機能への賛否ではなく「ヘイトスピーチ」に苦しむアメリカ人を励まし、沖縄の人々が恥ずべきレイシストにならないことを示すために毅然と行われています。 沖縄県浦添市にあるFM21というラジオ局の看板番組である『わんぬうむい』の10月23日の放送(http://www.stickam.jp/video/182158921)にゲスト出演した空軍・海軍・陸軍・海兵隊の四軍の調整官を務める沖縄在日米軍の中将が、FCP活動に関して感謝の意を表しました。 生命をかけて任務にあたる米兵のなかには、心なき反対活動や「ヘイトスピーチ」のせいで傷つく方も少なくないと聞いています。ゆえに、四軍の調整官を務める上級将校に、FCPの皆様の正義と愛念が伝わったことは大きな意味があると言えるでしょう。 『わんぬうむい』では、ゲート付近の反対派の活動やFCP活動の詳細も紹介されております。(http://www.stickam.jp/video/182152806) ◆尖閣諸島や沖縄を守るためにも 日米同盟は不可欠 2010年9月の尖閣諸島中国漁船衝突事件を皮切りに、中国による我が国へ侵犯行為は日増しにエスカレートしています。 覇権主義を強める中国の狙いのひとつは、沖縄です。中国が太平洋に侵出するためには、どうしても沖縄が必要なのです。 尖閣問題も、その野望実現のひとつに過ぎません。万一でも、尖閣諸島に人民解放軍の基地が作られた場合、沖縄は目と鼻の先であり、我が国は極めて危険な状態になります。 原油などを運ぶ海上輸送路(シーレーン)に近いため、経済的にも大きな打撃となります。 中国が沖縄に手を出せないのは米軍基地があるからです。現行憲法の制約下、十分な防衛力が持てない日本にとっては、沖縄の米軍基地はますます不可欠です。 米軍基地を沖縄から追い出しても、代わりに人民解放軍に支配されるだけであり、沖縄に平和が訪れることはありません。 ◆国防の要である沖縄・山口。今こそ保守の連携を! 山口県にある岩国基地と沖縄県の普天間基地には、自衛隊の駐屯地と米軍基地を有するという共通点があります。特に岩国基地と普天間基地には、日本で2箇所しかない海兵隊の基地を有しています。 中国の軍事的驚異から沖縄・尖閣諸島を守るため、最新輸送機オスプレイは、安全保障上なくてはならない存在です。岩国基地を中心としたオスプレイの展開範囲である半径1,100kmの円を描くと朝鮮半島が入ります。 つまり岩国基地には、朝鮮半島の有事に対応するという地政学的な重要性があるのです。 2007年3月、岩国市議会は、『国防協力都市宣言を求める決議』を可決しております。オスプレイの駐機等、沖縄の負担軽減に対し充分協力しておりますし、今後も協力できる態勢にあります。 東シナ海諸国の安心を脅かす中国の脅威、朝鮮半島の緊張が増す中において、沖縄県と山口県は、日本の安全保障の鍵を握る国防の要です。 ゆえに国防の最前線を担う沖縄県の皆様と、それを後方から支える山口県、特に岩国市の保守の皆様の連携が、今後は非常に重要となります。 子供たちの未来を守るため、両県の気概のある政治家・保守が立ち上がり、日本人の国防意識を高め、牽引する使命をしっかりと果たしていくことが必要です!(文責:幸福実現党・山口県本部副代表 かわい美和子) 機密漏洩を防ぎ、外交・国防の情報収集能力を高めよ! 2013.11.07 ◆日本版NSC法案 7日午後、日本版NSC(国家安全保障会議)の関連法案が衆院本会議で可決されました。 日本版NSCは、首相、外相、防衛相、官房長官の4人が月に2回定期的に会合を開き、外交・国防政策の方針を決定します。 事務局として、国内外のすべての情報を一元的に集めて分析し、政府内部の調整や政策立案を手掛ける「国家安全保障局」が内閣に新設され、すでに人事異動なども進んでいます。 ◆もう一段の防衛協力を進めるための情報管理を 「日本版NSC(国家安全保障会議)」は、日本の国防に関わる緊急事態や、外国の邦人の生命と安全を守るためにも外交・国防の情報収集能力を高めるために必要であり、衆院本会議で可決されたことは大変評価できます。 しかしアルジェリアの人質事件で明らかになったように、日本政府単独での情報収集能力には限界があり、他国と情報提供で協力をするためには、情報管理を徹底する必要があります。 他国の協力を得られないようでは、日本版NSCを開設できたとしても、それでは情報収集の意味がありません。 緊急事態が発生した場合は、一分一秒の情報の遅れが、10万人、100万人という形で、犠牲者の数の違いとなって出てきてしまいます。同盟国と協力して世界の平和維持に貢献するため、情報管理を強化することが必要です。 ◆情報漏洩に対して意識が低すぎる日本 日本版NSCの関連法案が可決されたのに引き続き、国家機密を漏洩した公務員への罰則を強める特定秘密法案が審議入りしました。 秘密保護法案が成立すると、機密を漏らした公務員らに最高10年の懲役を科せるようになり、さらに情報を入手した人間に関しても罰則を科すことが可能になります。 特定機密法案の成立に関しては、政府にとって都合の悪い情報が隠されてしまうのではないかという懸念が一部に出ています。 しかし、日本は情報がすぐ漏洩する国として、各国からの信用されていないというのが現状です。 2007年には、中国人の妻を持つ海上自衛官の自宅からイージス艦の情報が大量に見つかり、2010年には警視庁公安外事から国際テロ組織に関する情報がインターネットに流出する事件が起きました。 2011年には羽田空港に勤務する航空管制官がアメリカの大統領専用機や無人偵察機の飛行計画をネットに流出させる事件が起こりました。 国民の生命と、国家の存続に関わる問題であるにも関わらず、情報漏洩に関しては、現行の自衛隊法では5年以下の懲役、国家公務員法では懲役1年以下、罰金50万円以下と、窃盗罪(最高刑は懲役10年)よりも軽い内容となっています。 ◆説明責任を果たす重要性 釈量子党首が本日のフジサンケイビジネスアイで指摘されている通り、恣意的な運用を避けるための仕組みは必要です。 2010年の尖閣衝突事故では、当時の民主党政権が、ビデオ映像を公開しないという判断をしましたが、海上保安庁の職員が、映像を流したことで、中国漁船の過激な行動が明らかになりました。 また、政権運営に不都合な情報や、政治家や官僚の判断ミスを隠ぺいするために、情報を機密扱いするということが起こらないように、国家公務員法を見直すことも必要です。 他国と比較すると、日本政府の情報公開はまだ徹底していない部分もあるため、情報公開を求めるマスコミの声にも一定の利があります。 それに対して、情報を公開することで、国民の生命を危険にさらし、同盟国からの信頼を失くすような情報は機密情報として管理するべきです。 「特定機密法案」に関しては、国民の知る権利を奪うものではなく、また政権運営に不都合な情報や、政治家や官僚の判断ミスを隠ぺいするためでもなく、同盟国と結んだ機密情報の漏洩を防ぎ、日本の安全保障に貢献するものとして成立させる必要があります。(文責・HS政経塾一期生 伊藤のぞみ) すべてを表示する « Previous 1 … 74 75 76 77 78 … 98 Next »