Home/ こぶな 将人 こぶな 将人 執筆者:こぶな 将人 韓国大統領が「反日」で中国に急接近――戦略を誤った朴槿恵大統領 2013.06.29 ◆韓国大統領が「反日」で中国に急接近 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は27日、国賓として中国を訪問し、北京で習近平国家主席と会談しました。 両首脳は「戦略的協力パートナーシップ」関係を強化し、北朝鮮の非核化に向けて協力していくことを確認しました。(6/27 産経「中韓首脳会談 日本念頭に歴史問題で憂慮表明」) 従来、韓国の大統領は就任後、まず日韓首脳会談を行って来ましたが、今回、日本より先に中国を訪問するのは初めてのことです。 韓国は李明博(イ・ミョンバク)前大統領時代より、日本大使館前に従軍慰安婦銅像を設置したり、竹島を電撃訪問するなど、日本との関係が悪化していました。 本年2月に韓国大統領に就任した朴槿恵氏は、親日家の朴正煕元(パク・チョンヒ)大統領の娘さんで、日本としては日韓関係の改善が期待されていましたが、その期待は完全に裏切られたと言って良いでしょう。 ◆「反日歴史認識」で中韓が連携 中韓首脳会談後の27日に発表された共同声明では、名指しこそしていないものの、日本の「歴史認識」への批判がなされました。 共同声明では「最近、歴史問題でアジア域内の国家間の対立と不信が深まる不安定な状況に両国が憂慮を表明した」として、中韓が一体となって歴史認識で日本を牽制しました。(6/28 NHK「中韓首脳 歴史認識巡り日本をけん制」) 直接の日本批判を避けたのは、米国に対する配慮が働いた可能性があると見られています。(同上) 日本政府筋は「朴政権が日米韓の枠組みを脱し、米中韓の枠組みを選択したことを意味する」との見方を示しています。(6/28 産経「米中首脳会談 米の意向無視、反日で連携も」」) 日本政府は今後、中韓が連携して、日本に対して「歴史認識」で対日包囲網を形成して来ることを警戒すべきです。 ◆韓国の根底にある「朝貢」意識 もちろん、こうした韓国側の対応の背景には、中国に対する歴史的劣等感が背景にあるのでしょう。 独立を守って来た日本と違って、韓国の歴史は、中国に対して貢物と人を捧げて服従を誓う卑しい「朝貢国家」の歴史であり、韓国には「中国の属国」意識が根底にあります。 実際、朴槿恵大統領の中国訪問を控えた中韓緊急座談会では、韓国側から「習近平主席は“中国の夢”を話す。私たちにも“韓国の夢”がある。韓半島の平和・繁栄・統一だ。中国の夢と韓国の夢を合わせて“東アジアの夢”に発展させようと提案するべきだ」という提案が出ました。(6/24 中央日報) 昨日のHRPニュースファイルでも述べられている通り、習近平が掲げている「中国の夢」とは「中華民族の偉大な復興」、すなわち、中華民族が世界の中心となり、最大版図を実現することを意味します。 「中国の夢」には「韓国の属国化」若しくは「赤化統一(北朝鮮による朝鮮半島の統一)」が含まれていますが、朴槿恵大統領は「中国の夢」が「韓国の悪夢」であることが全く分かっていないのです。 ◆許しがたい韓国大統領の安重根の記念碑設置要請 また、朴槿恵大統領は中韓首脳会談で、初代韓国統監を務めた伊藤博文氏を暗殺し、死刑になった安重根を記念し、暗殺現場のハルビン駅(現・中国黒竜江省)に記念碑を設置するよう要請しました。(6/28 毎日「韓国大統領:中国に安重根の記念碑を要請…伊藤博文暗殺犯」) 安重根は、明治期に初代総理大臣、初代韓国統監の伊藤博文をハルビン駅頭で射殺した人物で、現在も韓国では“英雄”の扱いを受けています。 伊藤博文氏は、初代総理などを歴任し、明治期の日本を一等国にした「アジアの偉人」であり、朝鮮の統治について、当初は併合に反対し、近代化を促進した立場の方でありました。 本来、朝鮮が感謝し、尊敬すべき人物である伊藤博文氏を、テロで殺したのが安重根です。 伊藤博文氏が暗殺された事により、日本国論は朝鮮に対して一気に併合へと向かうことになりました。 安重根はある意味、「日韓併合」の一因を作った愚かで卑俗な人物でありますが、この時期になって朴大統領が記念碑設置などということを言い出したのは、従軍慰安婦に次ぐ、日本に対する新たな「歴史認識」攻撃でもありましょう。 米韓首脳会談においても、朴大統領より異例の「日本の歴史認識」についての言及がなされましたが、アメリカのオバマ大統領は、さすがに常識的な対応で、まともに受け取ることはなかったようです。 しかし、今回は中韓一体となった歴史認識批判、記念碑の設置等で、日本にとって「国益」を侵される事態に至っています。(明日に続く) (文責・こぶな将人) 都議選の結果をどう見るか?――参院選は争点の明確化を! 2013.06.26 ◆争点無き都議選 6月23日(日)、都議会議員選挙の投開票が行われました。 都議選は日程としては参議院選との同日選挙になっても良かったのですが、参院選に先行して行われ、莫大な無駄なコストが生じましたが、結果として現時点の国民の意識が判明しました。 今回の都議選では、猪瀬知事の下で進められている東京五輪招致活動や築地市場の移転問題、羽田空港、防災関係など、都政について、様々な争点になるべき課題があったにもかかわらず、争点化することなく、悪い意味で「粛々と」選挙戦が行われました。 2009年の総選挙では各党が「マニフェスト」を掲げ、有権者はその政策を信じて投票をしましたが、3年あまりの民主党政権の実績を見て、国民もマニフェストに対して懐疑的になっていました。 「マニフェスト不信」の張本人である民主党が支持を失うことは当然ですが、選挙において、政策が真剣に議論されないことは「民主主義の崩壊」を招きます。 投票率は、前回比11ポイント近くも低下しています。やはり都民にとっても、何を基準に判断すべきか、分からなかったのでしょう。 ◆民主党大敗は「都民の審判」 今回、自民党が国政での支持率と同様の議席を獲得し、59人立候補者全員が当選となりました。 一方、第一党であった民主党は都民から「ノー」を突きつけられ、54議席から15議席へと激減し、第四党に転落する惨敗を喫しました。 その他、都議選初参戦となった維新の会は34人を公認しましたが、橋下共同代表の失言で苦戦し、2議席にとどまりました。 しかし、私は獲得議席ほど自民党が支持されたとは考えておりません。 今回の選挙結果は「民主党に対する失望や怒り」が大きく現れた選挙だと言えます。 特に都議会では、大都市・東京のインフラ整備、産業振興、医療・福祉政策などの実務を堅実に進めることができる政治家が求められます。 4年前の都議選で「民主党ブーム」に乗って大量当選した民主党議員は「コンクリートから人へ」という方針で、東京都政において国政と同じ過ちを展開して来ました。 この4年間、民主党の都議会議員達が全く仕事をしていなかったことに対する「都民の審判」が下りたのです。 各自治体で、不況対策、震災対策、首都高・道路・橋梁・水道などの老朽化問題等のインフラ整備が求められている時期に、「コンクリートから人へ」と言っている政党には頼ることができないのは当然です。 ◆参院選では「争点の明確化」を! さて、今回の都議選は、都民が民主党にノーを突きつけた一方、結果として「消去法」的に自民党が勝ったのだと分析されます。 アベノミクスで経済の先行きが明るいという印象はあるものの、国民の率直な判断として、争点が不明確で、積極的な政党選択がなされなかったと言えます。 そのため、唯一、「反自民」という争点を明確に掲げた共産党が現有議席8から17に倍増し、予想外の躍進を果たしたのでしょう。 そうした中、参院選公示日(7月4日(木))まで、残すところ後一週間となりました。 幸福実現党は、参院選において、全国47都道府県の公認候補者を決定し、比例区においても、やない筆勝党首に加え、幸福実現党青年局長のトクマと、一般財団法人「いじめから子供を守ろうネットワーク」代表・いざわ一明を比例候補として擁立することを発表致しました。 ⇒http://info.hr-party.jp/press-release/2013/1370/ 日本の進路の分岐点となる参院選において、都議選のような「争点の喪失」はあってはならないことです。 安倍政権になって以降も、中国は尖閣をめぐって侵犯行為を重ねています。中国当局の船が領海侵入したのは、昨年9月に政府が尖閣諸島を国有化してから48回になります。(6/22 日経「尖閣領海に中国船侵入 国有化後48回目」) さらに、北朝鮮の核ミサイルの核開発も進んでおり、日本はもはや「国防待ったなし!」の状況に追い込まれていますが、安倍政権は当初標榜していた「憲法改正」を大幅にトーンダウンさせました。 また、鳩山由紀夫氏は元総理という責任ある立場でありながら、25日の香港の鳳凰(フェニックス)テレビのインタビューにおいて、沖縄県の尖閣諸島について、「中国側から見れば(日本が)盗んだと思われても仕方がない」と述べ、同諸島は「係争地である」との認識を示しました。(6/25 産経「鳩山氏、尖閣問題で「『日本が盗んだ』と思われても仕方ない」) 尖閣諸島は歴史的事実としても、国際法上も、明らかに日本の領土であり、決して係争地ではありません。鳩山元首相の発言は国益に反し、断じて許すことはできません。 国難迫る今、参院選の最大の争点は「国防強化」「憲法改正」であるべきです。 また、参院選は、経済政策としては「消費増税の是非」を問う選挙であります。 国民の方々の参院選における意思表示が、本年10月に行われる政府による消費増税の是非を決定します。 国家の盛衰をかけた今回の参院選は、各政党が争点を明確に掲げ、有権者が政策をしっかり確認し、判断すべきです。 多くの政党がありますが、「憲法9条改正」をはじめとする「国防強化」を訴え、「消費増税中止」を掲げているのは、私たち幸福実現党のみです。 是非とも各政党の政策をしっかりと見聞きして頂き、国民の皆さまにおかれましては賢明なる政党選択、候補者選択をなして頂きたいと存じます。(文責・こぶな将人) 消費税増税の是非を議論するのは“今でしょ!” 2013.06.22 ■アベノミクスの欠点――消費増税 安倍政権の「アベノミクス」は、幸福実現党が立党以来、主張して来た政策である(1)インフレ目標を含む大胆な金融緩和、(2)積極的な財政政策、(3)未来を拓く成長戦略など、幸福実現党の主張をそのまま自民党の政策として取り込んだものであります。 ※参照:幸福実現党の過去の主要政策一覧⇒http://hr-party.jp/policy/past/ 政策の盗用は「政権政党」として恥ずかしくないのかという気もしますが、一方では、幸福実現党の高い先見性や政策の効果の証明ともなっています。 しかし、アベノミクスと幸福実現党の経済政策と決定的に異なっているものがあります。それが「消費税の増税」です。 幸福実現党は、立党以来、主要政策の一つとして「消費税増税の中止」を訴えて参りました。 なぜ今、消費増税がいけないのでしょうか?――それは簡単に言うと、消費税が増税されれば、自然に消費者による「買い控え」が起こって、不況に陥るからです。 ■デフレ下の増税はタブー! 「アベノミクスによって、景気が良くなった」と報道されていますが、指標で見ると、日本経済はデフレから脱却していません。 総合的な物価指標(インフレ率)である「GDPデフレーター」の今年1-3月期の数値は、前年同期比1.1%低下しています。(6/10 ブルームバーグ) GDPデフレーターがマイナスということは、日本経済は「デフレ」下にあるということを意味します。 デフレ下で増税すれば、人々が財布のひもが引き締まり、ますますモノを買わなくなり、企業の売上が落ち、デフレが深刻化する「デフレスパイラル」に陥ります。 その結果、税収が下がり、財政が悪化し、更に増税する、という「悪循環」を日本経済は経験して来ました。 特に、この1~2年はデフレ脱却に向けての不安定な時期であり、安易な増税によって、再び不況の引き金を引くことは決して許されません! ■消費税増税の議論をするのは「今でしょ!」 民主党政権は、2009年の選挙において、「4年間消費税増税の議論すらしない」と公約しつつ、菅・野田政権下において消費税増税を打ち出し、昨年8月に消費増税法が成立しました。 これは民主主義の根本を否定するような事態でした。残念な結果となりましたが、幸福実現党をはじめとする多くの国民の方の反対の声の影響により、法案成立に際して、一つだけ条件をつけることになりました。 それが「景気条項」と言われるものであり、増税が施行される半年前に「景気の指標」を勘案して、最終的な判断を行うというものです。 その具体的な数字として政府は名目3%、実質2%の成長を努力目標としています。要するに、2013年の10月の時点に政府が判断するという形になっています。 まさしく、今回の参議院選挙において、有権者の意思表示により消費税増税の是非について判断されることになるのです。 ゆえに、今回の選挙では「消費増税」を争点として、各党とことん議論すべきです。まさしく、「消費税について、いつ議論するの?今でしょ!」というわけです。 20日、自民党の高市早苗政調会長は「秋の段階で経済指標が思わしくなければ、税率引き上げという判断に至らない可能性もある」と述べ、経済情勢によって先送りもあり得るとの認識を示しました。(6/20 時事「増税先送り可能性言及=高市自民政調会長」) 高市早苗氏は歴史認識や原発政策においても、幸福実現党の主張の影響を強く受けておられますが、高市氏の「増税先送り」(ゆくゆくは増税を行う)という発言は、幸福実現党の政策とは異なります。 ■増税か、減税か――参院選は「国家の分岐点」 一方で、内閣府は2015年度までの財政健全化目標の達成には、2度の消費増税のほか、14年度からの2年間で国と地方を合わせて5兆円の税収増か歳出削減が必要になるとの試算をまとめました。(6/22 日経「15年度の財政健全化目標達成、5兆円の税収増必要」) また、安倍総理のブレーンとして知られている伊藤元茂東京大学教授は社会保障制度改革国民会議において、「死亡消費税」なる考え方を提示しました。(6/20 J-CAST「死人からも税金搾り取る『死亡消費税』 安倍首相ブレーンが提案する『墓泥棒』」) これは、高騰する高齢者医療費をまかなうために、高齢者が亡くなった時の遺産の評価額に対して消費税をかけ、医療費に充当する「墓場泥棒」であり、断じて容認できるものではありません。 このように、安倍政権が財務官僚に実効支配されて「増税路線」をひた走りつつある中、消費税増税の中止のみならず、明確な「減税路線」を掲げているのは、幸福実現党以外にありません。国民の皆さまに、この真実を訴えて参りましょう!(文責・こぶな将人) 勢いを増す中国の尖閣侵攻――憲法9条改正を参院選の最大の争点に! 2013.06.15 習近平国家主席の「尖閣は核心的利益」発言 米国で7、8両日に開かれた米中首脳会談で、中国の習近平国家主席が尖閣諸島について、中国にとっての「核心的利益」だとオバマ米大統領に表明したと報道されています。(6/12 朝日「習氏『尖閣は核心的利益』 米、日本に会談内容明かす」) 中国が言う「核心的利益」とは、台湾やチベット、ウイグルなど、「いかなる代償を支払っても(武力行使してでも)守るべき利益」という意味であり、4月26日には、中国外務省の華春瑩報道官が、尖閣諸島も「中国の核心的利益だ」と明言しています。 米中両国はこの発言を公にしておらず、日本政府もこの発言があったことについて否定していますが、発言した可能性は高いと見られています。 習近平氏の発言を受けて、国際政治学者の藤井厳喜氏は「中国はチベットやウイグルだけでなく、実効支配していない台湾や南シナ海、尖閣を含む東シナ海まで『核心的利益』と言い出した。これは事実上、自ら侵略国家であることを認め、『尖閣を、日本を侵略する』と公言したことになる」と語っています。(6/12 夕刊フジ「習主席、尖閣『核心的利益』と米に圧力」) 習近平氏の発言の奥には、覇権主義による明確な領土拡大の野望があり、最終的には世界帝国への構想を有していることが透けて見えます。(参照:大川隆法著『世界皇帝をめざす男 習近平の本心に迫る』幸福実現党発刊) 勢いを増す中国の尖閣侵攻 そうした中、15日、尖閣諸島周辺の日本の領海外側にある接続水域で、中国の海洋監視船3隻が約4時間半にわたって侵入しました。中国当局の船が尖閣周辺で確認されたのは7日連続になります。(6/15 産経「中国船3隻が尖閣周辺航行 7日連続」) 海上保安庁の巡視船が領海に近づかないよう警告すると、中国の海洋監視船から尖閣諸島について「古来、中国固有の領土であり周辺12カイリは中国の領海だ」と無線で応答がありました。 元々、尖閣諸島の領有権は日本にあることは、数々の証拠で明らかになっています。(参照:幸福実現党出版『尖閣・沖縄が日本の領土である動かぬ証拠』⇒http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=947) 歴史的にも、国際法的にも、尖閣諸島は日本固有の領土です。中国の横暴な振る舞いを断じて許すわけにはいきません。 米上院が中国非難決議提出 こうした事態を受け、米上院外交委のメネンデス委員長(民主)やルビオ上院議員(共和)ら超党派3議員は、中国が東シナ海や南シナ海で繰り返す威圧的な行動が周辺地域の「緊張を高めている」と非難し、対話による平和的な領有権問題の解決を促す決議案を提出しました。(6/14 産経) 決議案では、軍事挑発の具体例として、今年1月に発生した中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射や、4月の中国公船(海洋監視船)8隻による尖閣周辺の領海への侵入を例示しています。 同決議は採択されることが間違いないと見られています。やはり、今回の習近平氏の発言は、米国から見ても看過できないものがあったのでしょう。 また、ズムワルト米国務次官補代理は14日、米中首脳会談で、尖閣が議論となったことについて「われわれの政策に変更はない。(オバマ)大統領が尖閣に関する政策に変更があると示唆したことはないと思う」と述べ、尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象との立場を示しています。(6/14 産経) 今こそ、憲法改正! このように、米国も中国への警戒を強めているものの、日本政府は中国の主張に無反応で、毎日のように繰り返される中国公船による尖閣侵攻に対しても強い抗議姿勢を示していません。 多くの国民は、安倍政権に対して、憲法9条を改正して国防を強化し、尖閣諸島防衛についても毅然とした態度を示すことを期待していたと思います。 しかし、実際には、安倍政権は「安全運転」に徹し、日本の侵略行為を認めた「村山談話」を踏襲し、「経済最優先」を掲げて参院選に臨もうとしています。 こうした安倍政権の姿勢は明らかに国民の期待を裏切っており、各種世論調査でも自民党支持率が徐々に低下して来ています。 安倍政権は「参議院選挙が終わるまでは動くことができない」「憲法9条改正は長期間をかけて行う」と考えているようですが、参議院選挙までの間に、国防問題、例えば、北朝鮮のミサイル問題、中国の尖閣諸島侵攻が起きたら、一体どのような対応を取るのでしょうか? やはり、政府としては憲法9条改正を早急に行い、尖閣有事を想定して最善の備えをなすべきです。 今、必要なことは「自分の国は自分で守る」という姿勢を明確に打ち出すことです。 今回の参議院選挙において、各政党がマニフェストを掲げていますが、現時点で憲法9条改正を明確に掲げているのは、私たち幸福実現党だけです。 幸福実現党は全国47都道府県の参院選候補予定者を先頭に、「責任政党」としての気概を持って正論を訴え、早急に憲法改正を成し遂げて参ります。 (文責・小鮒将人) アベノミクス「第三の矢」は期待外れ?――今こそ「本物の成長戦略」を! 2013.06.08 安倍政権が成長戦略の素案を発表 6月5日、安倍首相は規制改革を柱とした「成長戦略第3弾」を発表しました。(6/6 読売「成長戦略素案を提示…アベノミクス『第3の矢』」) 安倍首相は成長戦略のキーワードを「民間活力の爆発」と定め、国民総所得(GNI)で年3%を上回る伸びを達成し、10年後には1人当たりのGNIを150万円増やすとの目標を打ち出しました。 成長戦略の柱としては、・企業の設備投資を促す減税措置や規制緩和・民間設備投資63兆円→70兆円への回復・一般の薬のネット販売の認可・世界の企業が集まる「国家戦略特区」の創設などが掲げられました。 期待外れとなった「三本目の矢」 しかし、今回の第三の矢「成長戦略」は目新しい施策が乏しく、「決意表明」的な要素が強く、例えば、どうやって民間設備投資を増やすのか、民間任せで具体策が曖昧なものが少なくありません。 また、効果が薄いものも多く、例えば目玉政策として打ち出された「市販薬のインターネット販売」は、薬局とのパイの奪い合いに過ぎず、薬の消費量が爆発的に増えるわけではありません。最高裁が薬のネット販売を一律に禁じた厚労省令を違法と判断したことを受けた是正措置に過ぎません。 アベノミクスの「第一の矢(金融緩和)」、「第二の矢(財政出動)」は市場から好感を持って受けとめられましたが、「第三の矢(成長戦略)は期待外れ」との評価が広がり、株価にも影響しています。 安倍首相の「成長戦略」の発表が行われている間、市場の失望感を受けて株価は急落を続け、5日の東京株式市場の終値は、前日より518円89銭下落。今年3番目の下げ幅を記録しました。 政府の成長戦略第3弾の内容が市場の予想を超えず、「法人税率の引き下げなど、日本のボトルネックになっている部分に踏み込まなかったことで失望感が広がっている」(外資系証券)と見られています。(6/5 ロイター) 企業の設備投資活性化に向けた法人税減税を! 安倍政権は、民間設備投資63兆円を70兆円に回復することを掲げていますが、企業の民間設備投資を増やしたいならば、なぜ、「成長戦略」で「法人税率引き下げ」を見送ったのでしょうか? 現状では個人消費は回復基調にあるものの、企業の設備投資に回復の兆しは見られません。 今年1~3月の企業のの設備投資は、昨年同期比で3.9%減少の11兆3928億円にとどまっており、2期連続の減少となっています。(6/3 NHK「企業の設備投資 2期連続減少」) 景気が本格的なものとなり、経済成長に繋がるためには、企業の設備投資の拡大が不可欠です。 幸福実現党は参院選の公約として「法人税の大幅減税」を掲げており、世界最高水準の法人実効税率を諸外国並みの20%程度に半減し、企業の投資の拡大、雇用の拡大を実現して参ります。 TPPと合わせて、外国資本を国内に呼び込み、国内市場を活性化させるためにも、法人税の大胆な減税が急務です。 幸福実現党の未来ビジョン 幸福実現党は、大胆で建設的な未来ビジョンを掲げた、参院選に向けた主要政策を発表致しました。⇒http://special.hr-party.jp/policy2013/ 特に政権獲得後3年間を「未来国家建設集中期間」と位置付け、集中的な資本投下により雇用を創出。高度経済成長を実現し、2030年代のGDP 世界一達成を目指すことを掲げています。 具体的な「成長戦略」の柱としては、航空・宇宙産業、防衛産業、ロボット産業、新エネルギー開発など、新たな基幹産業、未来産業となり得る分野に10年以内に100兆円投資。リニア新幹線、新幹線、高速道路網、都市交通網、航空交通網に10年以内に100兆円を投資を掲げています。 資金調達の手段としては、国債を発行するほか、官民ファンドを創設し、金融機関や民間企業、海外ファンド等からの調達を予定しています。 国家が一つにまとまり、力強い発展を遂げるためには、政治指導者が「明るい夢」を語り、国民がその「夢」を共有することが不可欠です。 ケネディ元大統領が「人類を月に送り込む」ことを掲げたことや、池田元首相の「所得倍増」など、国民が燃え上がる希望のビジョンを訴えることが、今の日本の政治家には必要です。 幸福実現党は唯一、明確な将来ビジョンを掲げている政党です。 私たち日本人は、ややもすると「0%成長」が続いていることが当たり前のように感じてしまいますが、世界から見ると、こうしたことが20年間も続いていることの方が異常事態です。 幸福実現党は「第二の高度成長」を掲げ、さらに日本が世界経済のリーダーとなって、世界の繁栄を導いてくことを目指しているのです。 (文責・小鮒将人) 中国に利用された野中広務氏の「尖閣諸島棚上げ合意」発言の愚 2013.06.05 日中間の「尖閣諸島棚上げ」合意? 今、「尖閣諸島棚上げ」論が大きな話題となっています。 1月21日、公明党・山口代表が香港のフェニックステレビで、尖閣諸島の領有権について「容易に解決できないとすれば、将来の知恵に任せることは一つの賢明な判断だ」と述べ、「尖閣棚上げ論」を中国側に投げかけました。 そして、中国人民解放軍の戚建国副総参謀長は6月2日、シンガポールで開かれていたアジア安全保障会議で、尖閣諸島について「解決は、我々よりも知恵のある次の世代に委ねるべき」だと述べ、「尖閣棚上げ」論を展開しました。(6/3 J-CAST「中国軍幹部、尖閣問題『棚上げを』」) この発言に歩調を合わせるように、自公連立の立役者である野中広務元官房長官が北京の人民大会堂で中国要人と会談し、日中国交正常化交渉時、当時の田中角栄首相から尖閣諸島をめぐり、日中首脳が問題を“棚上げ”するとの共同認識に達したとの趣旨の話を聞いたと述べました。 これに対して、岸田文雄外相は記者会見で「わが国の外交記録を見る限り、そういった事実はない」「尖閣諸島は歴史的にも国際法的にも日本固有の領土だ。棚上げすべき領土問題は存在しない」と日本の立場を強調しました。(6/4 産経「野中氏の『尖閣棚上げ』合意指摘、外相と官房長官が全面否定」) しかし、中国の国営テレビや通信社は、野中氏の「棚上げ合意があった」とする発言は日本政府の立場とは異なり、「中国の主張と同じものである」と報道しています。(6/4 NHKニュース) 野中氏は、帰国してからも発言を否定せず、中国側が野中氏の発言を利用して尖閣諸島には領土問題が存在することを内外に主張するために利用されたと言っても過言ではありません。 なぜ、「尖閣諸島棚上げ」が問題なのか? そもそも、「尖閣棚上げ論」とは、1978年、当時の中国の最高実力者であるトウ小平氏が訪日した際に、尖閣諸島について「問題は一時棚上げしても構わない、次の世代は我々より、もっと知恵があるだろう」と話したことに端を発するものです。 日本政府としては、「領土問題が存在していない以上、棚上げの合意もない」として、「尖閣棚上げ論」は「鄧小平の一方的発言」という位置づけとなっています。(※日本側が応じれば「領土問題は存在しない」との従来の主張が崩れます。) 「棚上げ論」は一見、平和的主張に見えますが、ここに中国の巧妙な策略が隠されています。 「棚上げ論」は日本の尖閣諸島の実効支配を一時ストップさせ、その間に、中国がジワジワと実効支配を進めてくることは火を見るより明らかです。 実際、中国は南シナ海でも領有権をめぐって「棚上げ論」を持ち出しつつ、共同開発を進めるなどして、巧妙に南シナ海の実効支配を進めています。 日本が領有権を有する尖閣諸島に対して、「言い争いはやめて、お互い、尖閣諸島に手をつけないようにしましょう」などという言葉は詐欺まがいです。 「尖閣諸島棚上げ」論とは、言葉を変えれば「日本は尖閣諸島の領有権をあきらめよ」と言っているに等しいのです。 尖閣が日本の領土である動かぬ証拠 中国が公然と尖閣諸島の領有を主張し始めたのが、1969年に尖閣近海で豊富な海底資源があると調査の報告がなされた2年後の、1971年からです。 尖閣諸島の帰属については、様々な検証から日本のものであることは明らかになっています。幸福実現党出版<HRPブックレット『尖閣・沖縄が日本の領土である動かぬ証拠』>にその証拠の数々が記載されています。⇒http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=947 (1)1965年に台湾が発行した『世界地図集第1冊 東亜諸島』で国境線の位置を見ると、尖閣諸島は明らかに日本領として表記されている。 (2)1960年に北京市地図出版社が発行した『世界地図集』では、尖閣諸島は、日本の領域に表示され、「尖閣諸島」「魚釣島」という日本表示になっている。1971年以前には中国共産党も、尖閣諸島を日本領と認識していた。 (3)1919年(大正7年)、暴風雨で遭難し、魚釣島に流れ着いた中国福建省の漁民達が救出しました。これに対し、当時、大陸を支配していた中華民国の長崎領事から、石垣島村長や島民らに感謝状が届きました。その文面にははっきりと「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」と記載されていた。 ブックレットでは、そのほかにも26個に及ぶ『尖閣・沖縄が日本の領土である動かぬ証拠』を挙げています。 私たち幸福実現党は、今後とも「真実の歴史認識」に基づき、「時代変革のリーダー」である参院選候補予定者を先頭に、力強く正論を訴えて参ります。 (文責・小鮒将人) COP17:日本の事実上の離脱―民主党政権は「25%削減目標」撤回も決断せよ! 2011.12.13 南アフリカのダーバンで開催されていた気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)は、会期が2日目間延長されるなど、大紛糾の末、閉幕しました。 この会議は地球温暖化の原因とされてきたCO2を国際的に削減していく事を目的としたもので、1997年の京都議定書以来、国際政治においては主要なテーマとなっていました。 今回は京都議定書で最終年と定めている2012年以降のあり方を決める分岐点となる会議となりました。 幸福実現党はマニフェストにおいても、「CO2温暖化原因説は仮説にすぎないため、温室効果ガスの25%削減は行いません」ということを打ち出して来ました。 しかしながら、2009年の民主党政権発足直後、日本の温室効果ガスの削減目標を「1990年比25%減」と明言し、日本の産業界に大きな危機感をもたらしました。 普天間基地の「県内移設」発言と同じく、格好いいことをぶち上げ、これまで関係者が苦労して積み上げてきたものを全てぶち壊す一方、その実現可能性や実現手法、デメリット等については全く何も考えていないという、非常に愚かで無思慮な言動でした。 温室効果ガスの削減目標は、国民生活や日本経済に極めて深刻な影響を及ぼす大問題です。 「1990年比25%削減」という目標は、2007年の排出量は90年より9%増加しているため、07年比に直せば「31%削減」が必要となり、CO2排出量約3分の1削減の負担が産業界と各家庭に重くのしかかります。 ところが、同年11月「クライメートゲート事件」と呼ばれるメール流出事件があり、そもそも「CO2による地球温暖化説」の前提となっていたデータに改ざん(捏造)が加えられていた可能性が高まっています。 「地球温暖化仮説」における「不都合な真実」を隠していたわけです。実際、今の温暖化は、産業化がずっと緩やかだった1850年頃に始まっており、CO2が大量に増えているはずの1940年から1975年までは温度は下がり続けています。 日本のマスコミはほとんど報道しないのですが、欧米のマスコミを中心として、国際社会では大変な騒ぎが起こっていました。 今回の会議で日本は、2013年以降のCO2削減について「自主目標」を掲げる事を訴え、2012年に切れる京都議定書の延長を行わない事を推進しました。言うまでもなく、鳩山氏の国際公約も白紙に戻すという事です。 しかしながら、その理由としては、今後、原子力発電の割合を低下させるために、どうしてもCO2削減の公約をするわけにはいかない、という事が本音であると思われます。 原発を増やせない分を火力で補った場合、30年の温室効果ガス排出量はエネルギー基本計画での想定に比べて1億6600万トン増えます。25%削減の基準年である1990年と比べると、約13%も上積みされる計算となります。 それでも25%削減を目指すなら、火力ではなく再生可能エネルギーの拡大が不可欠となりますが、太陽光発電などはコストが高く、経済界の負担はあまりにも大きくなります。 そのため、産業界からは「このままでは日本での操業はカントリーリスクになる」(鉄鋼業界幹部)、「3~5年で日本から出ることになるだろう」(別の製造業幹部)などと猛反発する声が続出していました。(6/6産経) COP17では結果として、日本は延長された13年以降の京都議定書体制には参加せず、独自の削減努力を続けることになり、13年からルールに拘束されない空白期間に入ることになります。 結果的に、国益の立場から良い形となりました。産業界も「延長受け入れは生産の大幅な制限を強いられるに等しい。何とか踏みとどまった」と歓迎の声を上げています。(12/10産経) 国際政治のテーマであったCO2削減問題は、幸福実現党が指摘して来たように「科学的な根拠が薄い」ことと「世界的不況」のために、ここに至り、国際政治の表舞台から一旦は退く事になりました。 日本は省エネ技術で既に世界のトップランナーであり、この機会に民主党政権は「25%削減」の公約を撤回すべきです。 そして、この期間に、安全・安心な原子力発電技術を高め、エネルギーの安定供給に務めていくべきです。(文責・政務調査会チーフ 小鮒将人) すべてを表示する « Previous 1 … 7 8 9