日本には台湾を守る責任があるこれだけの理由【後編】
幸福実現党外務局長 及川幸久
◆中国が台湾を取ったらどうなるか
もし、万が一台湾が中国によって飲み込まれてしまったら、その後取られていく周りの国はどこでしょうか。
九州と台湾の間は、1400キロぐらいあり、その間に南西諸島のとても重要な島がたくさんあります。
その中には鹿児島県である奄美大島があり、その南が沖縄県ですが、日本の最南西には与那国島があります。
与那国島から台湾までは111 キロしかありません。台湾から尖閣諸島までは330 キロ。台湾から沖縄本島までは700キロしかないのです。
もし、台湾が中国になってしまったら、ここに中国人民解放軍のミサイルが配備され、台湾から100キロのとこに住んでいる日本人はどうしたらいいのでしょうか。尖閣諸島もどうやって守るのでしょうか。
このように、日本にとって台湾が中国に取られることは大変な危機を意味するのです。
◆キューバ危機の教訓
同じようなことが過去の歴史でも起きています。例えば1962年の「キューバ危機」です。
米ソ冷戦の時代は、アメリカとソ連が核開発競争していました。当時、ソ連が同盟国であるキューバに核ミサイル基地をつくり、核兵器を配備しようとしていました。
ソ連から核ミサイルがキューバに持ち込まれるだけになった時に世界は震撼したわけです。アメリカが下手な手を打ったら、それがきっかけとなって米ソが戦争になってしまう可能性もありました。
アメリカとキューバは目と鼻の先にあって、キューバにソ連の核ミサイルが配備されたら、もうアメリカは終わりです。
当時のケネディ米大統領は、それをよく分かっていたので、すごいリスクがあったのですが、米艦隊を派遣しキューバを海上封鎖しました。それによってソ連から核兵器が持ち込まれないようにしました。
このケネディの判断でソ連は核ミサイルの配備を諦めたわけです。
これと同じことが今起きようとしているのではないでしょうか。台湾を中国に取られたら、まさに日本の「キューバ危機」に当たることが起きます。
◆日本が台湾を守るべき第一の理由
台湾が中国に占領されたら日本は海上交通路を奪われ、独立を保つことができなります。これは日本の中国属国化を意味します。これが台湾を日本が守るべき最大の理由です。
いやいや、沖縄本島には在日米軍がいるではないかと思うのですが、そうなった場合、アメリカはきっと中国と話し合うでしょう。
話し合って結局、沖縄ぐらいまでは中国に譲る可能性は否定できません。
まさに、台湾は日本の安全保障にとって最も重要な国です。それを我々日本人は自覚する必要があると思います。
◆日本が台湾を守るべき第二の理由
日本が台湾を守るべき第二の理由ですが、「日本は台湾の自由を守る責任がある」ということに関して、幸福実現党の大川隆法総裁は、2019年の3月の台湾で講演をしたことがあります。
その時の講演の内容は『愛は憎しみを超えて』という書籍として発刊されています。
『愛は憎しみを超えて』大川隆法著/幸福の科学出版
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2167
大川隆法総裁は「日本には、あなたがたを守る責任がある」と台湾の人たちに話しました。その理由は次のような理由からです。
先の大戦の時に、台湾は日本で台湾人は日本軍と共に闘ってくれたのです。その数21万人。そのうち3万人が戦死もしくは病死しています。そして靖国の英霊となっています。
大戦で戦った靖国の英霊は決して日本人だけではありません。
つまり、台湾の人たちのおかげで今の日本がある、台湾が国家存亡の危機にあるのならば、「日本は台湾を守る責任がある」ということを幸福実現党は訴えているのです。
執筆者:及川幸久