国防の危機を訴えない沖縄県翁長知事――党沖縄県本部が要請文を提出!
幸福実現党・政務調査会チーフ 小鮒将人
◆国民に知られていない尖閣諸島周辺の危機
幸福実現党は立党以来、中国の覇権主義の危険性を訴え続けて参りましたが、中国の習近平政権の下、国防の危機が進行しています。
特に沖縄県・尖閣諸島の領有を中国側が一方的に宣言していることは、看過できない状態であり、幸福実現党は幾度となく警鐘を鳴らしてきました。
民主党政権から自民党政権になっても事態が深刻化している事については、あまり知られていないのではないでしょうか。
一部のマスコミでは報道されていますが、最近の尖閣周辺は、以下のような状況になっています。
・8月1日に中国の最高裁に当たる最高人民法院が中国の「管轄海域」で違法漁労や領海侵入をした場合に刑事責任を追及できるとする「規定」を定めた。中国は尖閣諸島周辺も自国領海と主張しており、同海域において、我が国の漁船に対し中国公船が厳格な法執行を行う恐れがある。
・連日、大量の中国「漁船」の航行が確認されているが、専門家によると中国「漁船」は1隻に30人以上乗船可能な大型船で、搭乗員の多くは海上民兵だという。その証拠に8月11日、ギリシャ船と衝突、沈没して救助された中国漁船の船長、甲板長、機関長の3人は、中国の海軍軍人であることが判明している。
・我が国の経済水域内であるにも関わらず、沖縄県の漁業者は尖閣諸島周辺で漁をすることを断念せざるを得なく、大変な経済的損失を受けている。勇気を出して漁に出ても、万が一にも中国の公船と接触するようなことでもあれば、中国に捉えられる恐れも出ているからだ。
・9月25日、中国空軍の戦闘機とみられる航空機など計8機が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を通過した。中国は西太平洋上で遠洋訓練を行ったものと思われる。
◆なぜ翁長知事は危機を訴えないのか
自民党安倍政権も、噂されている解散・総選挙に備えて高支持率を維持するためか「憲法9条改正」の発信を曖昧なままにしており、本気になって国防に取り組むには至っていないのが現状です。
沖縄県民の生命の保護を大きな使命としているはずの翁長県知事からも、全く発信がなされていません。
翁長氏は沖縄県知事に就任以来、普天間飛行場の移設問題を始め、一貫して在沖米軍基地の早期撤退を主張し続け、沖縄には国防の危機が存在しないかのような発信を続けてきました。
以前の当ニュースファイルでもお伝えしましたとおり、フィリピンのドゥテルテ大統領が明確な反米・嫌米路線を標榜し始め、南シナ海にも中国の領土拡張の可能性が高まっています。
沖縄県知事として本当にこの嫌米・親中路線を変更しなくてよいのか、大きな疑問が高まります。
◆党沖縄県本部が知事に要請書を提出!
上記のとおり、翁長知事が知事としての責務を果たしていない現状に危機を感じた幸福実現党沖縄県本部(山内晃本部長、金城タツロー副本部長)が翁長知事あてに以下の要請文を作成し10月14日(金)、沖縄県庁知事公室の運天参事に対し手渡しました。
1、沖縄周辺における中国による挑発的な行動に対し、どのような対処が必要・可能であるのか、連絡会議を設置し、対応策を講じること。
2、政府に対し、尖閣諸島周辺海域の安全を要請してもおられるが、日米安全保障条約第5条に基づき、日米が協調して不測の事態に備えるよう、更に強く要請をすること。
3、石垣島、宮古島における政府による自衛隊配備着手への受け入れを表明し、中国政府に県民保護のメッセージを示すこと。
党沖縄県本部はこれらの要請について、知事に10月28日までに回答を求めました。
そして要請文の提出は、琉球新報や八重山日報などの地元のマスコミにも取り上げられました。
◆具体的な活動で国の危機を食い止める幸福実現党
今、「日本の外交」といえば年末に控えているプーチン大統領の訪日の際に予想される「北方領土返還」が大きく取り上げられていますが、こと沖縄について言えば事態が改善しているかというと、ほとんど進展がないのが現状です。
そうした意味では、今回の党沖縄県本部による要請文提出は、改めて日本の国益のため、沖縄へ目を向けさせる大きなきっかけとなることが期待されます。
我が党は、今回の要請文の提出をはじめとして、国の危機を食い止める具体的な活動を全国各地で展開しております。皆さまのご理解、ご支援を心よりお願いいたします。
執筆者:こぶな 将人