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福島の「沖縄化」が始まった!?

文/幸福実現党・総務会長兼出版局長 矢内筆勝

◆3.11の福島に1000人の左翼が結集

3月11日は、2万人もの死者・行方不明者と未曾有の大被害を生んだ東日本大震災から、4回目の慰霊の日となりました。

被災地となった東北各県はもちろん、東京の国立劇場では政府主催の4周年追悼式が行われ、天皇陛下がご臨席される中、多くの国民が犠牲者に思いをはせ、復興への祈りを捧げました。

そんな中、東京電力福島第一原発事故に見舞われた福島では今年、これまでとは違う「ある動き」がありました。

「原発いらない! 再稼働反対! 原発事故が故郷奪った! 戦争する国、絶対反対!労働者を被ばくさせるな!」--この日、福島県の郡山市内では、追悼の思いに満ちた静寂を壊す大音響で、左翼の活動家によるシュプレヒコールが響きわたりました。

https://youtu.be/pIQ6SVCjCrI

デモ行進は、「原発再稼働阻止 未来のために立ち上がろう 3・11反原発福島行動」。参加人員は主催者発表で約1100人。

掲げる横断幕や幟旗には「怒 福島」などの言葉と、「動労水戸」「全国農民会議」「自治労倉敷市職員組合」「日本学生自治会総連合(全学連)」「沖縄大学」「福島大学」「広島連帯ユニオン」といった所属団体が書かれています。

http://yanai-hissho.hr-party.jp/files/2015/03/DSC_6720.jpg
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◆過激派と沖縄の左翼活動家も

そうです。この追悼の日に合わせて全国から左翼の活動家団体が結集したのです。

その中には、かつて「内ゲバ」で100人もの死者を出した過激派組織の「中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)」と成田の「三里塚闘争」を戦っている左翼のプロ活動家、そして沖縄で反米基地闘争をしている左翼グループが含まれています。

こうした反原発のデモは、東京では頻繁に行われてきましたが、実は福島県内で1000人を超える規模で行われたのは、私が知る限り、おそらく初めてでしょう。

デモに先立って行われた主催者側の総会では、主催者らが盛んに「福島県民の怒りと不安」をてこに「反原発と反核、反戦争」、そして「自民党と安倍政権の打倒」を訴えていました。

しかし、会場に一般の福島県民らしき参加者はおらず、大部分が県外から集まった「活動家」です。その中には、わざわざ沖縄から駆け付けた左翼の活動家も含まれていました。

◆福島に狙いを定める「中核派」

しかも、主催者側で司会をしていたのは、今年2月に福島大学のキャンパス内で「反原発」のチラシを配り、暴行の現行犯で逮捕された「中核派」の活動家であり、参加団体の中にも、公安調査庁が「中核派系」医療機関と認定している「ふくしま共同診療所」という団体も名前を連ねています。

この診療所は、あいまいな診断によって「放射線の影響によって甲状腺がんになる福島の子供たちが増えている」と発表し、県民の不安を煽っていることで知られ、今年1月に公安調査庁が「中核派拠点」と認定しています。

このように、今、福島には左翼の過激派、そして活動家らが多数入り込み、福島を「反原発」と「反政府」運動の活動拠点にする動きが始まっているのです。

こうした動きを、公安関係者は「成田空港など政治闘争のテーマが希薄になったいま、原発反対が格好のテーマ」となり、「過激派が存在感拡大へ福島に狙いを定めている」と指摘しています。(産経新聞3月9日付)

過激派、福島にターゲット 不安あおり浸透図る?(産経新聞3月9日付)
http://www.sankei.com/smp/affairs/news/150309/afr1503090002-s.html

◆沖縄の左翼活動の隠された目的

この構図は、沖縄の反米・反基地闘争、オスプレイ反対闘争、そして現在行われている普天間基地の辺野古移設反対運動と同じです。

沖縄の左翼活動を主導しているのは沖縄県民ではなく、その大部分は本土から来た左翼活動家です。そしてその中心メンバーの中に過激派が紛れ込み、「共産革命」という名の「政府転覆」を目的に、過激な思想と行動によって、運動を扇動し拡大化させています。

沖縄の左翼活動家が主張する「反米・反基地」「日米同盟破棄」、そして「辺野古基地建設反対」の延長には、そうした隠された目的が含まれているのです。

そして、彼らの「目的」である、「沖縄からの米軍の撤退」や「日米同盟破棄」などを最も望んでいるのは、虎視眈々と沖縄侵略を目論む隣国・中国に他なりません。

◆福島を「沖縄」にしないために

これを福島に当てはめれば、左翼・過激派の求める「反原発」は、日本の防衛力(原発が存在することで、日本がいつでも核武装が理論的に可能であることによる核抑止力)やエネルギー安全保障(万が一、石油や天然ガスが輸入できなくなっても、原子力によって電気の供給が可能であること)の脆弱化であり、電気料金高騰による経済を含めた、日本という国の国力そのものの弱体化です。

そうした左翼運動の裏に、沖縄同様、水面下で中国の意向が働いている可能性は否定できません。今こそ、私たちはそうした危機感に基づき、日本が隣国の脅威から守られ、豊かに発展する道を拓き、未来を構築していかなければなりません。

そのために一人ひとりが、今起きている様々な出来事に目を開き、真実を知り、自らの政治的な選択に、責任と自覚を持つ必要があります。

それが、民主国家の主権者としての有権者の義務であり、日本が世界の平和と発展のために貢献できる国家となるための、日本人の責務でもあると考えます。

やない 筆勝

執筆者:やない 筆勝

幸福実現党総務会長兼出版局長

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