建設的な未来を目指す「新談話」を!
文/HS政経塾2期卒塾生 服部まさみ
◆日本とナチスを同一視するメルケル首相
3月11日の産経新聞によると、ドイツのメルケル首相は、10日民主党の岡田克也代表との会談で、ナチスによる犯罪行為の反省に触れつつ、日本に慰安婦問題の解決を促しました。
また、メルケル首相は、9日の安倍首相との共同会見でも、旧日本軍とナチスを混同しているような発言をしていたことが報じられています。
これを受けて、インターネット上やSNSサイトではメルケル首相に対する誹謗中傷が多く見られました。
◆「隙」を与えているのは日本
外務省幹部は「欧州各国は、韓国のロビー活動に相当影響されている」と警鐘を鳴らしています。
事実、韓国や中国は、安倍首相をヒトラーになぞらえ、南京事件をユダヤ人大虐殺(ホロコースト)と同一視するなどの宣伝工作活動を展開しています。
しかし、韓国や中国が世界中で反日宣伝工作を活性化させている原因は、他ならぬ日本国側が「隙」を与えているからです。
旧日本軍とナチスを同一視しているのは、メルケル首相だけではなく、日本のリベラル派のドイツ研究者や政治家、言論人、マスコミも同じです。
メルケル首相や中国、韓国が悪いというより、日本政府が河野・村山談話によって「日本は悪いことをした」「侵略国家であった」と認めてしまっていることが、根本的に間違っています。
歴史問題は外交問題ではなく、本質な問題は日本国自身にあるのです。
◆建設的な未来を目指す「新談話」の発表を
過去の談話を踏襲し、謝罪を続けることが和解ではありません。
歴史問題の裏には「日米同盟を破棄させ、アジアの覇権を握ろう」という侵略的意図を持って、宣伝工作を行っている国があることを忘れてはなりません。
日本が河野・村山談話を踏襲し続ける限り、捏造された歴史を政治利用され、国益と信用を失い続けることになります。
歴史問題に終止符を打ち、世界から信頼される真のリーダー国家になるためには、新しい談話の発表しかありません。
ここに日本と世界の未来がかかっているのです。
「〈大川談話―私案―〉(安倍総理参考)」
http://special.hr-party.jp/policy2013/okawa-danwa/
◆広報外交やロビー活動の強化
歴史問題解決に向けて、日本が新しい談話を発表し、世界に受け入れられるためには、他国を説得する理論とメッセージ性を兼ね備えた外交力が問われます。
新しい談話を発表する場合、特に米国の説得が不可欠になるでしょう。米国を説得するために何が必要か。どんな論拠がいるのか。どこを攻略するべきなのか。どの国の誰を味方につけるべきなのか。
このような明確な目標と戦略を立てて、日本の考え方と態度を決めることが重要です。また、政治の中枢であるワシントンD.C.に情報収集や発信を行う拠点も必要です。
◆説得力のある外交を支える学術的研究
また、歴史問題について議論し、相手国を説得することは、国益がぶつかり合う政府間だけでは限界があります。そのため、政府から距離を置いた研究機関である大学やシンクタンクの存在が必要不可欠です。
例えば、従軍慰安婦問題は国際社会では人権問題として捉えられていますが、これに対して、どのような理論で国際世論を説得できるか。国際世論に影響を与えている戦勝国史観に基づいた価値観をどのように変えていくことができるか。
敗戦国のドイツと日本の違いを明確化するなど、自由な立場から研究し、アイデアを提案することで、政府やメディアが発信する内容の論理的な裏打ちができるようになります。
そのような説得力を持った学術的研究を行う研究機関の存在は、日本外交を何倍も強くします。
さらに、研究者自らが世界に向けて、英語で研究内容を発信したり、学生などが欧米やアジアの親日国の大学との交流や共同研究を通じて、人脈やネットワークを作っていくことが日本外交の厚みになっていきます。
◆戦後の歴史認識を見直す国内世論の喚起を
そして、外交力と共に、歴史問題の解決には国内世論の喚起が何よりも重要です。
戦後70年を迎えるにあたり、「日本は近隣諸国の圧力に屈することなく、勇気を持って戦後の歴史認識を見直し、真実を明らかにしよう」という国内世論をもう一段高める必要があります。
自国の歴史について、自分たちできちんとした認識を持つことが「自信」につながり、外国と対等な関係を築く原動力にもなります。
幸福実現党は、日本の誇りを取り戻すべく、新談話の実現に向けて真実の歴史観を国内外に発信して参ります。