【内なる国難】「人権救済法案」の危険性
2012年8月、この熱い夏に起こった2つの国難「韓国大統領の竹島上陸」と「香港の保釣(ほちょう)活動家の尖閣上陸」は、日本にとって屈辱的な事件として歴史に刻まれることになるでしょう。
「竹島上陸」「尖閣上陸」のように、外から自国の領土に上陸される屈辱は、ある意味で分かりやすいもので、今回の2つの国難は、日本国民の国防意識を喚起したことも事実です。
しかし、「外からの2つの国難」とは別に、国内では、同時にもう一つ、「内なる国難」が迫っています。
いわゆる「闇法案」と呼ばれる「人権救済法案」の国会提出の動きが密かに進もうとしています。
野田首相は8月23日の衆院予算委員会で、今国会中の提出に向け法案作業を急ぐ意向を表明、29日には法務部門会議を開き、人権侵害救済機関「人権委員会」を法務省の外局に新設する人権救済機関設置法案(人権救済法案)を了承しました。
政府・民主党は法案の今国会中の提出を目指していますが、会期末が迫っており、事実上、成立は不可能と見られています。(8/29 産経「人権救済法案を今国会提出へ、成立は不可能」⇒http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120829/stt12082923340016-n1.htm)
成立が不可能にもかかわらず、国会提出を急ぐのは「次期衆院選で人権団体の票を得るため」と見られています。(同上)
しかし、「人権救済法案」は、自公政権の時から「人権擁護法案」「人権侵害法案」等、批判を受ける度に名称を変えて、虎視眈々と成立を目指す民主・自民・公明を中心とする売国議員達の動きがあり、全く油断できません。
今後も、いつ国会に提出されてもおかしくありません。
9月1日の産経抄には「人権救済法案」の問題点として、以下の指摘がなされています。
▼人権委員会は独立性が高く、コントロールできる大臣がいない。偏った人物が委員長に選ばれれば、どうなるか。すべての市町村に配置される委員会直属の人権擁護委員が、「どこかに差別はないか」とウの目タカの目で見回る監視社会になりかねない。
▼ことに問題なのは、委員会が「深刻な人権侵害」と認定すれば、勧告のみならず警察や検察ばりに出頭要請や立ち入り検査もできるようになることである。何よりも救済対象となる「不当な差別、虐待」の定義が曖昧なのだ。
▼小欄は先週、竹島に上陸しただけでなく、天皇陛下に謝罪を求めた韓国の李明博大統領が反省するまで「韓国製のモノは買わない」と書いた。法案が成立すれば、「不当な差別的言動」と解釈され、委員会に呼び出されてこっぴどく叱られるやもしれぬ。
産経抄が指摘するように、本法案の最大の問題は「人権」の定義が曖昧で、もし、左翼・売国奴が人権委員にが入り込んだ場合、正当な言論活動を行なっている団体や個人に対する言論弾圧がなされる危険性があります。
また、市町村には人権擁護委員が置かれ、その規定には日本国籍の有無がないため、外国人が人権擁護委員に就任した場合、中国の軍拡に対する正当な批判や、韓国大統領の竹島不法上陸や従軍慰安婦の強制連行を否定しただけで、「人権侵害(民族差別)」として、「言論弾圧」される可能性が出てきます。
つまり、日本を敵視している韓国人や中国人達が人権擁護委員に就任し、日本の法律で日本人を合法的に言論弾圧をできるのです。
ちなみに、すでに「人権委員会」がある韓国では、人権委員会に持ち込まれた事件総数の14700件のうち、85パーセントが「虚偽」か「事実ではない」として却下されています。(『こんなに危ない「人権委員会」』日本政策研究センター発刊)
問題は「虚偽」の告発として却下されても、人権委員会から調査などを受けたという「風評被害」が調査を受けた個人に残り、社会的な信用を失い兼ねず、それこそが「新たな人権侵害」につながっていくことにあります。
「人権救済法案」こそが、最大の「人権侵害」をもたらす危険性が高いのです。
今回は、幸いにも法案成立は不可能と見られますが、人権団体の票目当て、あるいは在日外国人の支援目当ての民主・自民・公明を中心とする多くの売国議員達が密かに「人権救済法案」の国会の通過を目論んでいることを忘れてはなりません。
「竹島上陸」「尖閣上陸」のように外からの侵略だけではなく、内からの日本人弾圧を招きかねない売国法案を断固阻止して参りましょう!
(文責・佐々木勝浩)