Home/ 記事配信 記事配信 早められたイラン核合意離脱の真意――トランプ大統領はイラン・北朝鮮の核を許さない 2018.05.09 早められたイラン核合意離脱の真意――トランプ大統領はイラン・北朝鮮の核を許さない 幸福実現党・山形県本部統括支部長 城取良太 ◆早められた合意破棄の発表 米国・トランプ大統領は8日午後、イランと欧米関係6カ国が締結した核合意から離脱することを発表しました。 その会見の中で、トランプ大統領はイランとの核合意を改めて辛辣に批判したうえで、最高レベルの経済制裁を科すと表明。 そして、イランが核開発計画を放棄しなければ「今までにないほどの大問題に見舞われる」と警告を投げかけました。 また、金正恩委員長の名前も挙がり、来たる米朝首脳会談の内容を想起させる言及や、日中韓との協力という言葉が出てきました。 予定されていた12日の発表を大幅に早め、日中韓首脳会談の日に合わせてきたトランプ大統領の意図があるようにも感じます。 ◆イランとの「核」対話路線が中東の混迷を助長させた さて、「核なき世界」を提唱し、就任早々にノーベル平和賞を受賞したオバマ前大統領が、自身の集大成の「レガシー」として注力したのが、このイラン核合意です。 この合意はイランが核開発を大幅に制限する代わりに、国際社会は経済制裁を解除するという取引でしたが、合意に至るまで「イランは未だかつて一度も核兵器開発を目指したことはない」という前提条件で協議されてきました。 しかし、イスラエルは4月末、イランが密かに核兵器開発を推進してきた「アマド計画」に関する証拠文書の存在を公開し、イランの虚偽に基づいた核合意を改めて批判しました。 トランプ大統領も昨日の会見の中で「イランの約束が嘘だという決定的な証拠がある」と述べていますが、当の本人は2016年の選挙戦の最中から、この合意内容の真偽や実効性に対し、既に強い不信感を露わにしており、再協議、または破棄すべきだという事を公言してきた経緯もあります。 オバマ氏は一貫してイランとの融和・対話路線を採ってきましたが、これが皮肉なことにイランの野望を増長させ、シリアを中心に中東全域の混迷を助長する結果となりました。 オバマ氏の8年間で更に複雑に絡み合ってしまった中東情勢を正常化させる第一歩として、トランプ大統領による核合意離脱は歴史的な分岐点と言っても過言ではありません。 ◆核合意離脱は北朝鮮に大きなインパクトを与える また、この核合意離脱は今後の米朝首脳会談の動向にも大きな揺らぎを与えることは間違いなく、少なくとも北朝鮮にとっては大きな衝撃であったはずです。 もともとイランと北朝鮮は80年代からつながりが深く、近年では核ミサイル開発で協力関係にあることは公然の事実であり、トランプ大統領は両国の深いつながりについて明確に認識し、言及もしています。 また、両国が国際社会から経済制裁措置を受けている間も、独自のルートを活用した武器弾薬等の取引が横行し、実際に中東・アフリカの戦場で多くの北朝鮮製の武器弾薬が使用されている痕跡もあります。 要するに、どちらかが核ミサイル開発を完全に成功させれば、どんなに厳しい制裁が引かれていても網の目をかいくぐって、直ちに核兵器が拡散する可能性は極めて高いということになるでしょう。 メディアの中には「イランに対する厳しい核合意離脱に比べ、北朝鮮との非核化の合意形成については楽観的すぎる」という批判的な見方もありますが、核弾頭の開発においてイランを先行している北朝鮮に対して、トランプ大統領が手を緩めるとは考えられません。 「完全なる核廃棄、それが出来なければ先制攻撃を正当化」が持論のボルトン氏の起用、直後のシリア攻撃を両国へのメッセージと考えれば、今回の離脱は北朝鮮に対して「時間稼ぎの対話と秘密裡の開発はこれ以上許さない」という明瞭な一線をトランプ大統領は示したと言えるでしょう。 ◆イスラエル、サウジアラビアから考える日本のあるべき姿 そんな最中、日中韓首脳会談を迎えましたが、日本はどうあるべきなのでしょうか。 シリア、レバノン等でのイランの勢力伸長に大きな危機感を募らせてきたイスラエルは同盟国の判断に完全なる支持を表明する傍ら、国境付近でイラン系勢力との一触即発の状態が続く中、自国防衛のために、米国に依存することなく先制攻撃を辞さない姿勢を示しています。 サウジアラビアも米国協力のもと原子力開発に着手し、核保有の可能性に言及するなど、イラン核保有となった際には、直ちに自国と中東の安定を守る体制を確立しようとしています。 翻って、日本の国会審議では野党のボイコットや国家の一大事とは程遠い枝葉の議論で終始し、憲法改正の議論は遅々として進まない状況です。 北朝鮮の完全なる核廃棄を米国が確実に実現すべくバックアップしながらも、イスラエルやサウジアラビアの姿勢に倣い、いざという時には自分の国は自分で守れる体制を構築すべく、憲法改正を推し進めていく使命が日本の政治家にはあるのではないでしょうか。 北の核の裏で進む中国の軍拡――日本に国家戦略はあるのか 2018.05.08 北の核の裏で進む中国の軍拡――日本に国家戦略はあるのか 幸福実現党 外務局長 及川幸久 ◆問題は北朝鮮だけではない 5月9日、東京で日中韓首脳会談が開かれます。 首脳会談では、中国の李克強首相と韓国の文在寅大統領が出席し、安倍首相は北朝鮮情勢を最重要課題として協議しようとしています。 北朝鮮との対話路線に日本を引き込む目論見が見える韓国と中国に対して、日本は開催国として成果を出すことはできるのでしょうか? 確かに、北朝鮮の核の脅威は日中韓の共通の問題です。しかし本当の問題は北朝鮮のバックにいる中国です。 北朝鮮の核に注意を奪われているうちに中国はアメリカを倒すほどの軍事拡大を進めています。 現在の世界の問題は北朝鮮だけではありません。 中国が自治区にしたウイグルでは、中国への異常な同化政策が行われています。(注1) まず、「ウイグル語が禁止」され、学校では中国語を強制しています。 家でもウイグル語が禁止され、全家庭に盗聴器と監視カメラがあり、完全な監視社会になっているのです。 女性は中国人と強制結婚させられ、ウイグル民族を消滅させようとしています。 そして、中国は徹底的な「思想管理」も行っています。 過去の言動を調査され、少しでも中国批判があると「再教育キャンプ」という強制収容所に送られ、拷問を受けます。その多くが虐殺されており、これは「現代のホロコースト」です。 さらに、一説によるとウイグル人たちの臓器が臓器ビジネスで売られています。中国では、年間6~10万件の臓器移植が行われていると言われています。 かつて、ヒトラーがユダヤ人600万人を虐殺しましたが、同じことが今の中国で起きているのです。 ◆中国が着実に進める軍拡 次に、「中国の軍拡」です。中国は、いよいよ台湾を本気で取る気でいます。その時期は2020年とも、2021年とも言われています。 空母「遼寧」だけでなく、次々と大型戦艦を保有して台湾海峡を支配する計画です。さらに、台湾側の海岸線には185機の無人攻撃機を配備しています。 ある自衛隊筋の情報では、日本に対しても最新鋭の戦闘機を930機配備していますが、これは350機の日本の航空自衛隊の3倍で、日本はもう守りきれない状況です。(注2) 地上軍を運ぶ能力も3万人に増強し、3個師団を同時に運ぶことができます。これは九州の自衛隊の1.5倍です。つまり台湾も日本の島嶼もいつでも侵攻できる能力を持っています。 そして、中国には最強のミサイル「東風」(注3)があります。 「東風」は、マッハ10で飛び、アメリカを攻撃できるミサイルです。これで、中国が台湾侵攻してもアメリカが介入できないようにしたのです。 幸福実現党の大川隆法総裁は、最新刊『司馬遼太郎 愛国心を語る』(幸福の科学出版)で、中国の戦略は「天下二分の計」である指摘しています。 「ハワイを境に米中で地球を二分しよう」という計略です。 ◆本当に大切なのは「国家戦略」 中国は、台湾に侵攻し、アメリカに手を出させないようにし、日米を分断しようとしています。その日本に足りないものが「国家戦略」です。 中国は2020年代後半には、GDPでアメリカを抜くと予想されています。 習近平主席は、「中華民族の偉大な復興」という夢の実現を掲げ、人民共和国の建国100周年となる2049年に、軍事力でアメリカを抜き、世界一の覇権国家になると宣言しています。 トランプ政権は防衛戦略を作り直し、中国を敵国であるとはっきり明記しました。 その中で、日本は相変わらず「防衛費はGDPの1%以内」「必要最小限の防衛力」「専守防衛」、そして「憲法9条」を守り続けています。 今回の首脳会談で、安倍首相は李克強首相と北海道まで同行します。日本は従来の日中関係を大切にしようとしていますが、本当に大切なのは、「国家戦略」ではないでしょうか。 なぜ、中国の首相が北海道に行くのか、世界の覇権国家を目指す中国は太平洋への出口を確保しようとしているからに他なりません。 日本の仮想敵国はどこかをはっきりさせねばなりません。 ◆中国には砲弾ではなく「自由・民主・信仰」を 中国は独裁国家です。独裁国家には砲弾ではなく「自由」と「民主」という考え方を入れるべきです。 今の共産主義と対立する考え方を入れて、国内に思想の自由競争を起こすことで、独裁国家は自動的に崩壊します。 もう一つ必要な思想が「信仰の自由」です。中国はウイグル人を粛清し、イスラムの信仰を奪っています。ウイグルの人権を守るためには、信仰の自由を守るという思想が必要です。 独裁国家として「信仰の自由」を認めず、人権弾圧を繰り返す中国に世界の覇権を持たせては絶対にあってはいけません。 そのために、まずは日本が憲法改正をし、日米同盟を強化することで中国に対抗できる防衛力を持つことが大事です。そして中国に「自由・民主・信仰」という価値観を撃ち込む必要があります。 自由で、民主的で、信仰に基づく人権が保障される国家を日本が世界に示すべきでしょう。 私達幸福実現党は、北朝鮮の核の問題のみならず、その裏で進む中国の軍事拡大から世界の平和を守るために頑張って参ります。 (注1) 【参考】中国のウイグル弾圧 ■2018.01.05 AIに顔認証……中国がウイグルで実験し始めた監視社会の実態 https://the-liberty.com/article.php?item_id=13986 ■2018.02.13 BBCが新疆ウイグル自治区での現地取材 映像が伝えるリアルな「監視社会」 https://the-liberty.com/article.php?item_id=14117 ■2018.01.27 中国で急増する臓器移植 その臓器は「無実の囚人」から摘出されている https://the-liberty.com/article.php?item_id=14077 (注2) 関連記事「世界の軍事費、冷戦後最高 アジア大洋州が伸び率トップ」(5/8「朝日」)… 経済発展に必要な「愛国心」教育 2018.05.05 経済発展に必要な「愛国心」教育 HS政経塾 第6期卒塾生 坂本麻貴 ◆経済成長時期の見送りとモノづくり産業の人材不足 日本の発展を支える成長産業の半導体において、技術者の枯渇が深刻な問題となっているということが、5月2日付の日経新聞(注1)で報じられました。 記事によると、中国国有企業の長江存儲科技(YMTC)は、自前でフラッシュメモリー開発を進めるため、東芝の技術者をヘッドハンティングしているという記事です。 また、自動車運転技術の普及によって、半導体技術に精通する技術者が要になり、昨年末にはデンソーが東芝の四日市工場から開発チームを引き抜いたことも大きなニュースとなっていました。 そのため、メモリー需要の拡大で東芝が三重県四日市市と岩手県北上市に新製造棟を稼働させる計画で、十分な技術者を確保できず、頭を抱えているというのです。 同じ日の日経新聞で、プライマリー・バランスの黒字化達成を、これまでの目標から5年先送りし、2025年度とする検討に入ったことが報じられました。 日本の経済低迷には、こうした企業の苦悩も一因となっていると考えられます。 ◆プライマリー・バランスの黒字化には「減税」を 政府が目指す目標を実現するには、高い経済成長が必要になります。しかし、実際には簡単ではないようです。これまでも何度か、黒字化達成時期を先送りにしてきています。 今のままの政府の戦略では、結局2025年でも達成できず、2030年、2040年と先延ばしされる可能性も非常に高いと思われます。 幸福実現党は、経済成長させるために、消費税や法人税の減税の必要性を訴えてきました。 具体的には、消費税の税率では、現行の8%から5%へ引き下げるというものです。 5月1日に自民党の若手議員がつくる「日本の未来を考える勉強会」が、消費税率10%への引き上げの凍結をうったえていましたが、「凍結」では8%のままです。 人口が減少傾向にあるからこそ、消費税率を引き下げて、成長していける土台を作らなくてはなりません。 こうした「減税政策」とともに、経済成長のためには、専門技術をもつ人材の育成に力を入れる必要があるということが、この記事からうかがえるのではないでしょうか。 ◆「愛国心」が技術者を育てる 日本を代表する企業であるトヨタ自動車の創始者・豊田佐吉も、パナソニックの創始者である松下幸之助は、「愛国心」をもっていました。(注2) 愛国心について、幸福実現党創立者である大川隆法総裁は次のように指摘しています。 「愛国心というのは、国を発展させる大きな力になります。やはり、富を生産していく人、新しい価値を創造していく人をつくらなければいけません。」 「そのためには、国を愛していなければならないし、『国を愛して立派にしていくことは、よいことだ』と考えて努力することを認めなければいけないのです。」(『教育の使命』)(注3) また、次のようにも指摘しています。 「不況期における、いちばん正しい考え方は『人材教育』です。これが、いちばん効果があるのです。『不況期は人材教育の時期である』と考えたほうがよいでしょう。」 「リーダーであるならば、自分の部下たちをしっかり教育することです。『今は、お客様が大して買ってくれない時期である』と思うならば、教育の時期であると考えて、しっかりと『仕込み』にかかることです。」(『朝の来ない夜はない』)(注4) 国を愛する心が、日本という国で働く誇りにもなります。企業を支える人材を多く養成するためにも、愛国心教育を公教育に取り入れていく必要があるのではないでしょうか。 (注1)5/2日本経済新聞「技術者枯渇 東芝の苦悩 半導体メモリー増産に暗雲」 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO30054380R00C18A5EA1000/ (注2)『かえりみて明日を思う』松下幸之助 著/PHP研究所 (注3)『教育の使命』大川隆法著/幸福の科学出版 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=906 (注4)『朝の来ない夜はない』大川隆法著/幸福の科学出版 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=120 日本を取り巻く国際情勢は激変――憲法改正で国防強化を 2018.05.02 日本を取り巻く国際情勢は激変――憲法改正で国防強化を HS政経塾 第6期卒塾生 野村昌央 ◆時代の要請に応じて改正されてきた主要国の憲法 本日は「憲法記念日」です。71年前の1947年5月3日、日本国憲法が施行されました。 憲法記念日は、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」日として定められています。 国の成長を考える憲法記念日だからこそ、議論の渦中にある「今の憲法を守り続けるべきなのか、それとも、憲法改正を行うべきなのか」を皆様と考える機会にさせていただければと思います。 日本の憲法は施行された71年前から全く書きかえられていません。 確かに、憲法は国の規範であることは間違いありません。ですが、国家の存続のためにその規範を改めることが必要であれば、十分に議論すべきことだと考えます。 世界の憲法は時代の要請に応じた形で改正されていることを皆さんは御存じでしょうか? 主要国を見ても、戦後、アメリカで6回、カナダで19回、フランスで27回、イタリアで16回、ドイツで59回の憲法改正が行われています。 ◆北朝鮮の脅威、その先にある中国の覇権主義 実際に、日本が置かれている国際情勢は大きく変化しています。 4月27日に南北首脳会談が行われ、南北の両首脳は笑顔で握手、緊張緩和を演出し朝鮮半島の「完全な非核化」を目標とすると宣言されました。 しかし、いつまでに、どのような方法で実現するのか明確になっておらず、過去、何度も裏切られてきた北の非核化交渉の歴史を見れば、半島情勢が話し合いで解決するとは思えません。 また、5月下旬から6月には米朝首脳会談が実施されます。しかし、核ミサイルの脅威にさらされている当事者の日本が蚊帳の外にいるのが現状です。 金正恩委員長に任期はありませんが、トランプ大統領の任期は長くとも2期8年間です。 平昌オリンピックからの融和路線を東京オリンピックまで続け、トランプ大統領が支持率を落として最初の任期である4年間で退陣すれば、金正恩は、近い将来米国からの圧力をかわすことが可能になります。 さらには、北朝鮮の騒動は、中国の覇権主義の隠れ蓑となっていることを忘れてはいけません。 習近平氏は米中共同記者会見で「太平洋には中国とアメリカを受け入れる十分な空間がある」と発言しています。 中国は北朝鮮を抑える振りをしながら、その狙いは、米中で世界を二分する意図をもっています。 ◆現在の国内政治は週刊誌政治 日本は間近にその危険にさらされていますが、国内政治はまともな議論もできない状況です。 森友問題・加計問題・防衛省の日報問題と、同じ問題でもう一年以上も国の命運を決める国会が振り回され続けています。 そこには大局観はなく、スキャンダルをマスコミがつついて、それに乗じた野党が積み木崩しのように安倍政権を崩そうとしています。 まるでマスコミや野党が結託して国会で政治日程に乗りつつあった憲法改正の議論をつぶそうとしているように見えます。 まさに、週刊誌で政治が動く「週刊誌政治」と言えるのではないでしょうか。 ◆加憲ではなく9条の改正で国防を強化 そもそも憲法とは一体何のためにあるのでしょうか。 よく言われるのは、「権力を縛る」役割です。「国家権力の暴走を抑止し、国民の権利を守るために憲法がある」ということです。 しかし、国家から国民の安全を守る力をも縛ってしまえば、国は周辺国に翻弄され続けることとなります。それでは主権ある独立国家とは言えません。 また、「国防の強化」は、「日本国憲法の特徴のひとつである『平和主義・戦争放棄』をダメにする」という意見もあります。 日本が平和主義を謳っていても、もしも平和を脅かす相手が現れた場合には平和で居続けることはできません。国が滅びることを黙って見ているのも平和主義と言えるのでしょうか。 日本が国防のあり方を世界標準に合わせ、北朝鮮や中国に悪を犯させないようにしてこそ、本当の平和主義ではないでしょうか。 やはり、憲法において自衛権の保持を明確にするべきです。「自分の国を自分で守る」ことは主権国家として当たり前の姿なのです。 他国の脅威に国民の安全が脅かされるならば、国のリーダーは毅然とした態度で国家を守る気概を示さなくてはなりません。 憲法9条に第3項を付け加える安倍首相の加憲案は、憲法に政府解釈を書き込むだけで現状と何も変わりません。 これでは北朝鮮と中国の狙いを阻止し、平和を守り続けることはできません。 幸福実現党は、憲法9条を改正し、国民の生命・安全・財産を護るため、陸軍・海軍・空軍よりなる国防軍の組織を、明記すべきだと訴えています。 私達は今後とも一貫して国防の議論を喚起してまいります。今後とも幸福実現党へのご支援の程、よろしくお願い申し上げます。 2020年以降、発展していく日本をつくるために 2018.04.29 2020年以降、発展していく日本をつくるために 幸福実現党・東京都本部江東地区代表 HS政経塾第5期卒塾生 表なつこ ◆東京オリンピック開催まであと816日 2020年東京オリンピックの開幕まで、あと816日となりました。(2018年4月30日現在) 今回は、2020年をポイントに、日本経済について考えてみたいと思います。 今から2020年までの二年間は、政府による2016、2017年の財政出動の影響とオリンピック関連需要の効果で、比較的景気の良い状態になると予想されています。 ですが、オリンピック後は需要の減少のため、過去の開催国では、好景気を維持できた国がほとんどありません。 それでなくとも、日本は1000兆円に及ぶ政府の借金や年金問題など、国内経済の未来に不安が尽きません。 2020年の後も日本を好景気にしていくための取り組みが、大きな課題なのです。 そこで、東京オリンピックをきっかけにもう一度景気を良くすることを目指すと同時に、世界に発信できる中身をつくっていくことが必要だと考えます。 ◆景気を良くするために まず、景気をはかる「潜在成長率」について説明します。 潜在成長率は、その国の成長度合いを計算する指標であり、 (1)企業の設備(資本) (2)労働力 (3)企業の技術進歩や効率化による生産性 という三つの要素から成り立ちます。 ですが、他の先進国と比べても、日本は長らくこの潜在成長率が低いままです。 なぜなら、資本に関しては、長引く不況で経営陣が慎重になっており、企業の内部留保は高いのに設備投資が進んでいないからです。 労働力も、日本は人口減少の状態で、簡単には増加しません。 したがって、(3)の「企業の技術進歩や効率化による生産性」を上げること、つまり、労働に付加価値をつけることが最後の手段になってきます。 実際に、人口は減っていても成功している地域や企業はたくさんあります。(※1) 要するに、景気上昇のためには、生産性を上げるような創造性が不可欠ということです。 行政には、個人の創造性や社会のニーズに対応し、変化していくことが求められます。 個人においては創造性を発揮し、仕事の付加価値を上げることが必要になります。 例として挙げられるのは、1964年東京オリンピックの際の、新幹線の開通や、後のファミレスにつながるセントラルキッチン方式の食事提供などです。 速さ、大量生産などの付加価値で、社会のイノベーションが起こりました。 また、オリンピック後に景気が後退しなかった1996年アトランタオリンピックの際は、IT革命という、オリンピックとは無関係のところで起こったイノベーションが、景気上昇を担ったと言われています。 ◆他国に語るべき中身をつくるために 日本は長らく世界第二位の経済大国であり、世界的に発言権はあったにもかかわらず、他国に語るべき内容を持っておらず、「エコノミックアニマル」と揶揄された時期もありました。 語るべき精神性のない経済成長では他国に見下される、ということを経験したのです。 他国に見下される状態では、安全に問題が起きます。 今、北朝鮮問題など日本を取り巻く国際環境は危機的な状況にあるため、日本の安全保障を考えることが何にもまして重要です。(※2、※3参照) 国内の創造的な活動によって景気が回復し、内閣支持率が高い数字で安定すれば、憲法9条改正に向けた議論にも取り組みやすくなり、日本の安全が向上するというメリットも考えられるでしょう。 そのために思い出していただきたいのが、日本をつくってきた歴史的偉人の存在です。 日本の未来のために警鐘を鳴らす行動をし続け、斬首刑になるも、志を継ぐ維新の志士を多く生み出した吉田松陰。 薩摩と長州という、反目しあっている勢力を結びつけて江戸の無血開城を実現し、近代日本の幕を上げた坂本龍馬。 経済という面では、貧しいながらも、自分で育てた菜種を収入源に、買った油の灯りで勉強し続け、いくつもの藩の財政再建を成し遂げた二宮尊徳などもいます。 どの偉人たちも、その行いの動機には「将来の多くの人の幸福をつくる」という利他の思いがありました。 ◆自分たちで切り拓く力強い未来ビジョンを持とう 私たちは、景気を良くしていくための行動の中に、精神性を入れなくてはいけないと考えます。 それは例えば、自国の偉人たちから学べる「多くの人の幸福を願って信念を貫く」という精神や、「国を良くしていくのだ」「悪事を考える国を増長させてはいけないのだ」という気概だと思います。 武力をもって侵略的態度をとる独裁国家に負けないよう、東京オリンピックの成功をめざし、その後も好景気の明るい未来を、自分たちで力強く切り拓く日本にしてまいりたいと思います。 【参考文献】 岸博幸 (2018)『オリンピック恐慌』 幻冬舎文庫 ※1 The Liberty 2018年5月号「人口が減っても客は増える」 https://the-liberty.com/article.php?item_id=14264 ※2 JBpress 2018年4月25日 小森義久「北朝鮮に騙されるな! 核兵器開発は完了した」 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52937 ※3 朝鮮半島の非核化――対話だけでは解決できない(前編) http://hrp-newsfile.jp/2018/3339/ 朝鮮半島の非核化――対話だけでは解決できない(後編) http://hrp-newsfile.jp/2018/3341/ 南北首脳会談の行方と日本の防衛 2018.04.28 南北首脳会談の行方と日本の防衛 幸福実現党 小鮒将人 ◆南北首脳会談が開催 4月27日、朝鮮半島の韓国と北朝鮮の南北首脳会談が行われました。 朝鮮半島では、金正恩の独裁政治により、核及びミサイルの開発が進められてきました。 昨年は、日本側に向けてもミサイルが数発発射され、日本海や太平洋に着弾し、国防の大きな危機が迫りました。 しかし、2月の冬季オリンピックをきっかけにして、韓国と北朝鮮の緊張関係が大きく緩和され、今回の首脳会談に至りました。 ◆平和ムードに騙されてはいけない 今回の首脳会談においては、両国首脳が手をつなぐなど、友好の演出が行われました。 また、朝鮮半島の「完全な非核化」を目標とすると宣言されましたが、いつまでに、どのような方法で、実現するのかまったくわからないものです。 この平和ムードは、「金正恩の罠」であり、決して騙されてはいけません。 私たち幸福実現党は、2009年の4月に北朝鮮のミサイル発射という国防の危機をきっかけに立ち上がった政党です。 立党より9年間、国を守り、国民皆さまお一人お一人の生命、安全、財産を守るために活動を続けてまいりました。 そして、今回の首脳会談の平和ムードが、わが国に与える影響を考えると、決して安心してはならず、逆に国防の大きな危機であることを、ぜひ知っていただきたいのです。 ◆アメリカも騙されていないか アメリカのトランプ大統領も、一見、この朝鮮半島の平和路線を認めているように見えますが、北朝鮮に対する圧力を緩めてはいけません。 金正恩の本当の狙いは、融和路線が続く間に時間稼ぎをして、アメリカ本土に届く核兵器の開発を進め、アメリカと対等の立場に立つことです。 そして、このまま行くと、近いうちに、それが実現してしまうのです。 したがって、今回の南北首脳がどれだけ、きれいごとを言っても、その結論は、北朝鮮による東アジアの混乱、アメリカとの対立路線であり、わが国の国防の危機につながることを忘れてはなりません。 ◆日本が本来とるべき考え 私たち幸福実現党は、北朝鮮に対しては、さらに圧力をかけていくことが大切だと訴えています。 例えば、北朝鮮の非核化については、検証可能なかたちで即時実現することを求めていくことは当然のことです。 また、わが国が北朝鮮と対等の立場に立つために、「憲法9条の改正」「核装備の宣言」「拉致被害者の奪還」などの議論を進めてまいります。 そして、日米同盟のさらなる強化が必要ではありますが、将来は日本独自で、中国や北朝鮮の脅威に対抗できるための防衛体制を目指すことが必要です。 ◆日本を守るために 現在の政府・自民党は、安倍総理のモリカケ問題や、財務省高官のセクハラ問題等、いわゆる「週刊誌政治」の影響で、こうした国防の危機に対して、真剣に取り組もうとする体制にありません。 期待された安倍総理の訪米も、ほとんど成果がない形に終わっています。 私たち、幸福実現党は、真の「愛国心」を持ち、真剣に国防の危機を訴え続ける政党です。 そして、国民お一人お一人に寄り添う形で、皆様の生命、安全、財産を守るために今後も努力を重ねてまいります。 「北の武装解除なき「平和」は「悪との妥協」に他ならない」 2018.04.26 「北の武装解除なき「平和」は「悪との妥協」に他ならない」 幸福実現党・政調会外交部会 副部会長 彦川太志(情報分析担当) 4月27日の南北首脳会談の開催に注目が集まっています。 韓国では非武装中立地帯沿いの宣伝放送機器が撤去されるなど、対話ムードの演出が進められていますが、世界では、北朝鮮の姿勢に対して一定の警戒感をもって受け止める報道が多数を占めています。 今回は、南北会談、さらには米朝首脳会談に関する海外シンクタンクの批評を参考にしつつ、南北会談について整理していきたいと思います。 ◆北朝鮮の「笑顔」を信用してはならない まず、Atlantic Councilは韓国が南北会談で軍事的緊張の緩和を提案し、北朝鮮と「平和宣言」を発出するとの予測に対して、以下の様な論点を指摘しています。(注1) ・南北が完全武装したままでの平和条約である事 ・米ソ冷戦末期の様に具体的手続きが重ねられていない事 ・ソウル・東京を狙う北の軍備削減について、何等議論されていない事 ・北朝鮮側の「要求」が明らかでない事 つまり、いま南北が「平和」を宣言したところで、それは単なる「紙の上の平和」に過ぎず、北に対する警戒を解いてはいけないと論じているのです。 ◆停止したのは「実験」だけ。北は核開発を継続する とは言え、一部には「核を持ったんだから、これ以上の挑発は無いだろう」と楽観的な予測が出ている事も事実でしょう。 確かに4月20日、北朝鮮は朝鮮労働党中央委員会総会で「核実験・ICBM実験」を中止し、今後は社会主義経済建設に総力を集中するとの意向を表明しましたが、「核・弾道ミサイル関連技術」を放棄するとは一言も宣言していない事実を見逃してはなりません。 事実、米国の科学国際安全保障研究所(ISIS)レポートが言及する通り、核兵器製造に関連すると見られる施設の増設は継続されている(注2)ため、「経済建設に注力する」という北の発言は、そのまま核兵器増産の決意を意味するものと受け止めるべきだと考えます。 ◆北は、「韓半島からの米軍撤退」をあきらめていない また、北朝鮮は「韓半島からの米軍撤退」と言う長年の目標を放棄したわけではありません。韓国の文大統領は、「北朝鮮は韓半島からの米軍撤退を要求しない」との見方を示していますが、これを額面通りに受け取るべきではありません。(注3) たとえ北朝鮮が米軍撤退を要求しなくとも、南北会談の成果として「軍事的緊張の緩和」を宣言し、「半世紀以上続く戦争状態の終結」に向けた一歩を踏み出したと宣言する事が出来れば、中国やロシアは「アジアにおける米軍の役割は終わった」と主張し、米軍撤退を求める「国際世論」を形成しようとするはずです。 そのような声は、韓国や日本国内の左派からも声高に主張される事が予想されます。 ◆北の武装解除なき「平和」は「悪との妥協」に他ならない 結局、北朝鮮の大量破壊兵器が維持され、それを増産する能力が保持されたまま、一方的に「平和宣言」が行われるのであれば、つまるところ南北会談でもたらされるものは「平和」ではなく、「悪との妥協」に他なりません。 政府は、北朝鮮が保有する大量破壊兵器の「武装解除」なくして真の平和は決して達成されない事を強く主張すると共に、米に対しては北朝鮮政策から軍事オプションを除外すべきではない事を求めるべきでしょう。さらに、北朝鮮との安易な融和はトランプ外交そのものの破綻をもたらし、米国の威信を大きく傷つける事を強く説得するべきだと考えます。 (注1)Mike Pompeo’s Secret Mission to Pyongyang BY ROBERT A. MANNING Atlantic Council 2018年4月18日 (注2)Chongsu Nuclear-Grade Graphite Production Plant? North Korea may be proliferating controlled nuclear goods by David Albright The Institute for Science… 朝鮮学校への補助金支給は本当に必要か――兵庫県を例として考える 2018.04.21 朝鮮学校への補助金支給は本当に必要か――兵庫県を例として考える 幸福実現党 兵庫県本部 湊 侑子 ◆全国一多い 兵庫県の朝鮮学校への補助金 兵庫県の中心、神戸市の元町駅を降りると様々な団体が署名活動や募金活動を行っています。 ある日、街頭で「朝鮮学校にも授業料無料化の適用をお願いします」「補助金の減額に反対しています」と、制服を着た10名程の学生たちが署名活動を行っていました。朝鮮学校に通う学生たちです。 実は兵庫県は、全国一、朝鮮学校への補助金額が多い県です。 県内には6校(尼崎、伊丹、神戸、西神戸、神戸、西播磨)の朝鮮学校が存在し、補助金は平成29年度が825人で7,273.9万円、一人当たり88,168円です。(注1) これらに加え、神戸市では市からも年間800万円以上の補助金が出されています。(注2) ◆疑問が残る兵庫県知事の判断 2016年3月、兵庫県の井戸知事は定例記者会見において、記者に「北のミサイル発射を受けて、政府は(朝鮮学校に補助金ついて)支給している自治体に自粛を求める方針を決めたが知事の受け止め方を教えてほしい」との質問を受けました。 井戸知事は、「それは本当ですか」と何度も記者に聞き返した後、次のような強い疑問を呈しています。 「朝鮮学校に通っている生徒達や朝鮮学校自身がミサイル発射に関与しているでしょうか。逆にお聞きしたいぐらいです。(中略)本当に政府がそのような形で意思決定をされて報道されているのか。そうすると日本のあり方がある意味でどのように評価されるのかにも繫がるのではないかと思います。」(注3) しかし、結果として朝鮮学校を巡っては、文科省が2016年3月「補助金の公益性、教育振興上の効果などを十分に検討」するよう求める通知を出しました。(注4) 補助金を支給していた28自治体のうち16自治体は補助金を中止、残る12か所に入る兵庫県も補助金減額という形で従いました。 それでも全国一高い補助金に疑問を抱いた県内の党員が、県知事あてに質問を出したのですが、その返信は当たり障りのない内容でしかありませんでした。 ◆朝鮮学校への補助金がなぜ問題か 朝鮮学校への補助金が問題である一つ目の理由は、朝鮮総連が朝鮮学校の教育内容や人事、財源に影響力を及ぼしていることです。 すなわち、この補助金が朝鮮総連の貴重な財源となっていることであり、文科省の通知にもはっきりと記載されています。 もう一つは朝鮮学校での教育内容です。 朝鮮学校とは、在日朝鮮人が子供に祖国の言葉と文化を教えようと作った学校です。そのため、日本の小中高とは別の学校である各種学校に分類されます。 そこで教えられる教育の底辺にあるのは主体思想(チュチェ思想)、つまり金日成(金一族)への崇拝からはじまり、主体的に革命に参加すること、絶対指導者への服従など、民主主義とは正反対の思想です。 その結果生まれるものは何でしょうか。 日本にいるにも関わらず、日本の文化や歴史は正しく教えられず、ミサイルや拉致を繰り返しながら、他国に恫喝を繰り返す金一族を純粋に尊敬する学生たちです。 それが彼等の幸福につながるとは到底思えません。また私たちの大切な税金を、そのような教育のために出すことは不本意ではないでしょうか。 ◆朝鮮学校への補助金支給は見直されるべき 私たちは国家による一元的な教育内容の押し付けには断固反対ですが、しかし一方で、国内において反日的な教育を行う教育機関の存在を見過ごすわけにもいきません。 朝鮮学校への補助金は、1970年代から朝鮮学校の保護者の教育費負担を減らす名目で支給されるようになりました。 兵庫県の2020年度予算では、2017年度比2700万円減額を行うことに決めたとの報道が出ていますが、減額で本当によいのでしょうか。(注5) 少なくとも北朝鮮が民主化し、普通の国家になるまでは補助金を停止、もしくは朝鮮学校の生徒の日本学校への編入など検討すべきではないでしょうか。もちろん朝鮮学校の授業料無償化など、もってのほかです。 朝鮮学校だけでなく日本の公教育においても欠けている道徳・宗教・歴史教育を充実させ、子供たちの豊かな人間性と愛国心を育む教育が必要ではないでしょうか。 今後も、真の教育はどうあるべきか、問い続けて参ります。 (注1)兵庫県ホームページ 外国人学校振興費補助 https://web.pref.hyogo.lg.jp/org/shigakukyoiku/documents/gaikokujingakkouhojyo.pdf (注2)神戸市ホームページ 平成28年度 http://www.city.kobe.lg.jp/culture/international/jisseki2016.pdf (注3) 知事定例記者会見(2016年3月28日) https://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/g_kaiken20160328.html (注4)朝鮮学校に係る補助金交付に関する留意点について(通知)文科省 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1369252.htm (注5)2018/2/16 神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201802/0010991019.shtml 農産物のブランド力強化で風評被害の払拭を! 2018.04.19 農産物のブランド力強化で風評被害の払拭を! 幸福実現党 宮城県本部副代表 HS政経塾第5期卒塾生 油井哲史(ゆいてつし) 3月末、農林水産省が初めて福島県産農産物の流通実態について、調査を行いました。 東日本大震災から7年を経ましたが、風評が根強く残るとともに、他県産に取り扱いを変えた事業者が福島県産に戻す動きが鈍い現状が浮き彫りとなった結果でした。 このように福島県産農産物を取り巻く状況は、まだまだ好転していません。 ◆福島県産農産物の扱い減、安値が続く 首都圏の仲卸業者139社を対象にした福島県産青果物の調査では、原発事故後に取扱量が減ったと答えた事業者はアスパラガスが全体の33%、キュウリは29%、トマトは28%、リンゴは25%、あんぽ柿は24%、桃は23%を占めています。 理由として、「販売先による別産地の指定があるため」が43%、「販売先が福島産以外を希望していると想定されるため」が39%と風評被害の影響がみられます。 さらに取引価格も全国平均との差が開いたままです。 県産米は14年産で10.4%差から16年産では4.9%差と回復傾向にありますが、事故前の価格差が1%程度だったことを考えるとその差が解消されていません。 県産桃は価格差が42.8%から15年産の15.8%まで縮まりましたが、17年産は23.3%と再び拡大しています。 消費者アンケートでも、「安全性に不安がある」と2割近くの回答があったことから、福島県産の悪いイメージがぬぐえておらず、抵抗感が残っています。 福島県産農産物の安全性は、県が放射性物質検査の実施を徹底しています。 米については、「全量全袋検査」を実施しており、このような取り組みは世界でもまれであるため、世界一厳しい基準と検査といわれています。 政府は、県産品の安全性に関する周知を関係省庁と連携して進め、正しい情報発信によるイメージアップ戦略の強化で風評払拭に努めていくことが必要です。 ◆福島県産を選んで頂けるブランド力づくり 一方で、今回の調査から安全性のPRという従来の取り組みだけでは限界があることもわかりました。 「一度外した商品を棚に戻すことは難しい」「業者が福島県産に戻す理由やきっかけを見いだせていない」という回答があったことから、販売棚を取り戻したり、福島県産を選んで頂けるような理由が必要なのです。 つまり、風評被害を乗り切っていくためには、新規に開拓できる商品価値の向上も問われており、福島県産品の付加価値をさらに高めて、選んで頂けるブランド力づくりが求められているのです。 ◆ブランド力強化で風評被害に打ち勝つ 実際に、ブランド力の強化で風評被害からほぼ立ち直った農家も存在します。 福島県いわき市の施設トマト農家・助川農園は、12年産は他県と比較すると数百円程度安い状況だったのが、今ではトマトの産地・栃木県と比較して若干安い程度まで回復しています。 「私たちの努力の問題であり、風評被害のためとは言い切れないと思っています」と代表の助川氏は語ります。 助川農園のトマトは、1994年から「親バカトマト」というブランド名で品質の良いトマトを出荷。土づくりにこだわり、健康な土づくりを目指した結果、病気に負けない健康トマト栽培しています。 減農薬と減化学肥料を実現し、「特別栽培農産物」認証を取得し、一般的なトマトよりも約1.2~1.5倍程度も栄養価が高いのです。 安全性だけをアピールするのみならず、付加価値の高いトマトを作り、どんな気持ちで栽培しているのか実際に見て、感じて、食べていただく機会を増やしました。 その継続が生産者と取引先や消費者の信頼関係が深まり、ブランド力が強まっていきました。このような努力の結果、比較的早く立ち直れたといいます。 ◆ブランドを立ち上げることで風評被害と闘う 新しいブランドを立ち上げるということを通じて、風評被害と闘っている地域もあります。 産業廃棄物投棄事件の影響で「ごみの島」のイメージとなった香川県の豊島。問題が表面化し、その風評被害で地元の農業は大きな打撃を受けました。 地元農家は、正しい情報発信をして、安全性を訴えるとともに、質の良い商品を提供し続けています。 同時に、新たな特産品化を目標にイチゴ栽培を始め、「豊島のイチゴ」としてブランド化を進めています。 産廃の投棄現場からは遠く、安全性に問題はないのですが、「豊島のイチゴは産廃で汚染されていないのか」という問い合わせもあり、産廃のイメージを払拭するのは容易ではないです。 豊島でイチゴ農園を営む多田さんは、「豊島の状況を丁寧に説明することで、得意客もできてきた。」「豊島の名前から逃げたら駄目だ。産廃と戦ったことを伝えるのが島の住民の使命」と語り、イチゴで豊島の農業の再生に結び付けたいという強い決意をもっています。 イチゴの生産だけではなく、自家製イチゴジャムや菓子業者と共同でイチゴのロールケーキ等の開発を進め、多角的な経営に取り組んでいます。 風評払拭のためには安全性の発信を継続していくことが不可欠です。大きな困難を力強く乗り切るには、産地づくりやマーケティング対策、ブランド育成を通じて、新しい福島県産の価値を訴求していくことが求められているのです。 【参考】 河北新報 「福島産農産物/風評払拭へ問われる販売戦略」 2018年4月12日 日本農業新聞 「福島県産流通実態 震災前水準戻らず 安全性不安に2割 農水省初調査」 2018年3月29日 福島民報 「仲卸3割「県産扱い減」 首都圏で風評根強く」 2018年3月29日 福島民報 「【県産品全国調査】流通対策の強化を」 2018年4月4日 産経新聞 「風評払拭し“豊島”取り戻す 産廃撤去終えみかんなどブランド化へ 香川」 2017年6月25日 読売新聞 「風評被害は終わったか…続く被災地農家の挑戦」 2016年3月3日 政調会ニューズレターNo.15「『働き方改革』をどう見るべきか」【概要版】 2018.04.15 政調会ニューズレターNo.15「『働き方改革』をどう見るべきか」【概要版】 幸福実現党 政務調査会 ※ニューズレター全文は、党HP(https://info.hr-party.jp/2018/6098/)に掲載しております。 政府は6日、後半国会の重要法案に位置付ける、働き方改革関連法案を閣議決定しました。以下、ポイントを整理します。 ◆働き方改革関連法案とは ・働き方改革について、政府は「一億総活躍社会」の実現に向けた最大のチャレンジとし、同法案を後半国会の重要法案と位置づけています。同法案の主な項目は次の通りです。 ☆残業時間(時間外労働)の規制強化 ☆同一労働同一賃金の法制化 ☆高度プロフェッショナル制度の創設 ☆裁量労働制の対象拡大(⇒今回の法案では削除) ◆各論に対する党政調会の基本的な考え方 (1)残業時間(時間外労働)の規制強化 ・一律に残業規制を行えば、労使双方が不利益を被ることにつながりうると指摘できます。大和総研は、残業規制により全体の残業代が最大で年8.5兆円減少し、雇用者報酬を全体で3%下押しすると見積もっています(※)。また、法規制強化によりサービス残業が誘発され、本末転倒の状況に陥ることも否定できません。 ・企業側の立場に立てば、残業規制の強化により中小をはじめとした各企業が業務の支障をきたし、活動の大きな足かせを受ける可能性があります。また、企業は残業を行わないことにより極端に給料が安くなってしまわないよう、労働時間当たりの報酬を増やす必要に迫られる可能性もあります。 ・残業規制強化の背景には、過労死を引き起こすとされる長時間労働慣行の是正を図ろうとする意図がありましたが、「過労死」の原因を全て「長時間労働」に帰することができるわけではなく、働く側の心の問題にも求められるはずです。 ・総じて、残業規制は政府による過度な民間への介入に他なりません。こうした労働規制の強化に反対します。 (※)大和総研「日本経済見通し:2017年8月(2017年8月18日付)」より (2)同一労働同一賃金の法制化 ・同一労働同一賃金を進めて、非正規雇用者の賃金を上げるよう制度で押し付けることになれば、企業側にとっては、パート、アルバイト、派遣社員などの待遇改善を行う必要に迫られ、人件費などの面で負担が増大することが予想されます。 ・一方、労働者側にとっては、非正規社員に対する人件費が上昇するのに伴い、正規社員の賃金が低下する可能性に直面します。また、これまでの待遇であれば雇われていた非正規社員であっても、人件費の上昇により、企業が雇用に慎重になることも考えられます。 ・そもそも、労働者側から雇用形態として積極的に非正規形態が選ばれているという実態があることからも、同制度の導入で一方的に正規・非正規間の待遇差の解消を図るという姿勢には疑問を呈さざるを得ません。 ・賃金のあり方については、企業ごとの自由意志に任せるべきであり、国が介入すべき問題ではないでしょう。同一労働同一賃金の法制化には反対します。 (3)高度プロフェッショナル制度の創設 ・今の日本経済において労働時間と成果が比例しない仕事は一定以上存在しているはずであり、柔軟な働き方を認めるための環境整備を進めることは必要不可欠であることからも、同制度の導入を推し進めるべきだと考えます。 ・ただ、今回の法案では、年収が1075万円以上の労働者が対象となっているなど、極めて限定的なものとなっています。アメリカでは、全労働者のおよそ2割が高プロ制度と同様の仕組みで働いているとも言われていますが、日本においても年収要件等を緩和して、同制度の対象をさらに広げるべきというのが、党政調会の見解です。 ・尚、今回の働き方改革法案では、裁量労働制については全面撤回していますが、柔軟な働き方を広く認めるべきとの考えから、本来は推し進めるべきものです。 ・裁量労働制や高度プロフェッショナル制度など、「時間」ではなく、「成果」をベースとした働き方が主流となることで、企業側から見れば、有用な人材に効果的に報酬を配分することができるとともに、残業という不確定要素が無くなることで、従業員の給与自体のベースアップも可能となります。結果として企業・労働者双方にとって大きな便益が生まれることになるでしょう。 ◆解雇規制の見直しなど、本来あるべき労働法制についての議論の徹底を ・労働生産性の向上による企業収益拡大のために、“働き方改革”を推し進めるのは、本来は企業の自主的な努力に委ねられるべきです。柔軟な働き方を一定程度認める高度プロフェッショナル制度の適用範囲を拡大させるとともに、時間外労働の規制強化や同一労働同一賃金の法制化などに関しては見直しを検討すべきです。 ・また、過重労働の防止やブラック企業の根絶のためには、対策強化を検討するとともに、本来的には雇用の流動化に向けた取り組みを行うことが必要です。雇用が流動化すれば、労働者側はよりよい環境で働ける企業を自由に選ぶことができるようになり、企業側は質の高い労働者を獲得するために、労働環境の改善に向けた取り組みが迫られることになります。 ・正規雇用を過度に保護する現在の日本の労働法制は、時代性に適合せず、企業の活力を奪い、労働市場全体をも硬直化させています。必要最低限の法規制によって、労働者の安全と安心を守りつつ、企業経営者の多様な価値観を受容する労働環境の創設こそが、全ての労働者の幸福に寄与すると考えます。 ・本当の意味で”働き方改革”を進めようとするのであれば、日本は今、解雇規制の見直しをはじめ、本来あるべき労働法制のあり方について議論を徹底する必要があるのではないでしょうか。 以上 すべてを表示する « Previous 1 … 62 63 64 65 66 … 252 Next »