Home/ 教育 教育 仁徳天皇に施策の根本を学ぶ 2015.07.07 文/HS政経塾4期生幸福実現党大阪本部副代表数森圭吾 ◆「愛」と「徳」高き仁徳天皇 古事記によると、西暦300年~400年頃に在位された仁徳天皇。その御名の通り、歴代天皇のなかでも徳高き天皇として知られています。 仁徳天皇は日本の第16代天皇で、古事記、日本書紀などにも登場しており、当時の皇居は難波高津宮(なにわのたかつのみや)で、現在の大阪府大阪市中央区周辺にあったとされています。 仁徳天皇の墓である仁徳天皇陵は大阪の百舌鳥古墳群にあり、エジプトのクフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵とともに世界三大墳墓の一つに数えられ、墓域面積は世界最大です。 参考:世界三大墳墓の比較(堺市HP) http://www.city.sakai.lg.jp/kanko/rekishi/sei/sandaifunbo.html ◆仁徳天皇の「仁」の政治 記紀に記されている「民のかまど」の逸話にも見られるように、仁徳天皇の治世は仁政として知られています。 「民のかまど」の逸話 当時の民衆は非常に貧しく、質素な生活を送っていました。 仁徳天皇はこの状況を憂い、まず「宮殿に使える労役をなくせば、民が耕作や機織りに集中でき、豊かになるのではないか」と考え労役を廃止します。 その後三年たち、仁徳天皇が飯時に高台から都を眺めたとき、人家から飯を炊く煙が上がっていないのを見て民の生活は豊かになっていないことを知ります。 民の生活が改善しない理由について、天皇の側近が「近年、日照りや水害が続き、穀物が実らないため」と説明します。 仁徳天皇は民を救うため、宮中に保管された食糧(三年分)を切り崩す前提で、民に対する税と労役を3年間廃止します。 宮中には反対の声もありましたが、仁徳天皇はこの政策を断行します。三年後、仁徳天皇が飯時に高台に上ってみると、炊煙が盛んに立ち上っていました。 仁徳天皇は喜び、こんな歌を詠まれました。 高き屋に登りて見れば煙立つ民のかまどは賑ひにけり この時、仁徳天皇は皇后との会話の中で以下のように述べたともいわれています。 天皇 「私はすでに富んだ。嬉ばしいことだ」 皇后 「宮垣が崩れ、屋根が破れているのに、どうして富んだ、といえるのですか」 天皇 「政事は民を本としなければならない。その民が富んでいるのだから、私も富んだことになるのだ」 実はこの逸話はここで終わりではなく、続きがあります。 仁徳天皇は民がさらに豊かになることを望み、税・労役免除をさらに三年間継続することを決定し、その間、宮中の食糧や修繕は自給自足することとしました。 その後、民は益々ますます豊かになり、自ら納税を訴える者もあらわれ、宮廷を修繕すべく大工道具をもってくる者もいたといいます。 ◆「政は民が本」~君民一体を実現した施策~ 仁徳天皇の業績はこれだけではありません。 日本書紀には関西を中心に各地に大規模土木工事を行ったことが記載されています。当時、民の生活の豊かさは、食物の確保にかかっていました。 仁徳天皇は民の生活を豊かにするため、土地を開墾し、田畑をつくる大規模土木工事を行ったのです。 これは先ほどの「民のかまど」の逸話と同様、すべては「民」のために行った施策でありました。この日本初の大規模土木工事において発生した大量の土によって百舌鳥古墳群が誕生したと言われています。 仁徳天皇が眠る仁徳天皇陵の建造にどれほどの期間と労力が必要だったかについて、ある建設会社が以下のような試算結果を出しています。 必要年月:15年8ヶ月 必要人員:796万人 学者のなかには仁徳天皇陵は「天皇の権威を示すために民衆を奴隷として使い、建設させた」と主張する方がいます。 しかし当時、日本の人口は全国でも4~500万人程度。これだけの時間と人を強制的に労役につかせた場合、農耕などに人員が割けず、民だけでなく宮中の人間まで飢える可能性があります。 つまり、仁徳天皇は人々とともに大規模な土木工事を行い、民は仁徳天皇への感謝でその土を使った御陵に仁徳天皇を埋葬し、「和泉国の百舌鳥野のみささぎに葬し奉る」と書き残したのでしょう。 まさに「君民一体」。一つの理想政治が当時実現していたのではないでしょうか。 過去の世界史のなかには、権力者が民衆を私物のように考え、財産どころが命を奪っても構わないといった行動をとった暴君もおりました。 しかし仁徳天皇には根本に「仁=愛」があった。民への無償の愛があったからこそ「徳」が発生し、人々の「信」がついてきたのではないでしょうか。 ◆現代の政治家に必要な「仁」と「徳」 現代は当時と比較し複雑な社会となっています。 しかし現代において、この仁徳天皇の精神を持って施策を行っている政治家が一体何人存在するでしょうか。 単なる綺麗事ではなく、この民を思う私心なき「仁愛」こそ国民の命を預かる政治家に必要な基本的精神ではないかと思います。 我々幸福実現党が「宗教政治家」の必要性を訴える意味の一つがこの「仁」です。 本来、宗教にはこの「無私の愛」が存在するからこそ「宗教政治家」に存在意義があると考えています。愛と徳ある政治を実現するため、幸福実現党は活動して参ります。 日本の誇りを取り戻す――歴史教育と偉人教育、教科書採択の重要性 2015.06.18 文/幸福実現党 山口県本部副代表 かわい美和子 ◆吉田松陰や松下村塾を知らなかった山口県の子供たち いま放映されている大河ドラマの主人公は吉田松陰の妹です。 岩国市に住んでおります知人が2人のお子さんに、地元山口県の偉人の吉田松陰について尋ねたところ、上の子は吉田松陰のことを殆ど知りませんでした。 一方、下の子は「松下村塾を創った立派な人なんだよね」と、しっかりと覚えておりました。 「この違いは何だろう」と知人もショックを受け、理由を考えてみたところ、2人の子の中学歴史教科書の記述の違いにあることに行き当たりました。 岩国市で採択されている中学歴史教科書は、3年前(平成24年度)に育鵬社が採択されました。下の子は育鵬社の歴史教科書で学び、上の子はそれ以前に採択されていた東京書籍の歴史教科書で学んでいました。 さっそく私も、現在出されている両社の中学校歴史教科書を読み比べてみたところ、育鵬社の教科書では、コラムで吉田松陰の紹介と併せて松下村塾のことも丁寧に教えていました。 ところが、東京書籍の教科書では、「私塾で人材を育成し、幕府に背いて処刑された」として簡単に触れているだけで、松下村塾や後世に残した功績についてちゃんと教えていませんでした。 これでは、吉田松陰のことを上のお子さんが知らないのも無理はないだろうなと感じました。 歴史教科書は史実を教えるとともに、我が国の発展に尽くした偉人のこともしっかりと教えることは当たり前です。偉人教育が充実した中学歴史教科書で、ぜひとも子供たちに歴史を学んでほしいと思います。 ◆自分の国を誇れる健全な愛国心を育む、偉人教育の重要性 文部科学省の新学習指導要領では、小学校6年の社会科として主要な歴史上の人物を採り上げ、その人物の働きを通して学習できるように指導することを定めています。 新学習指導要領に掲げる人物に限らず、我が国の発展に尽くした偉人を広く採り上げ、その人物の魅力や後世に残した功績を教えることも、とても重要です。 以前に私は、HRPニュースファイルに、「自分の国を誇れる健全な愛国心を育む、偉人教育の重要性」( http://hrp-newsfile.jp/2015/2073/ )と題する投稿をいたしました。 そこで、私の故郷の周南市の偉人である児玉源太郎の偉業を紹介するとともに、大きな歴史の転換点で活躍した偉人、特に日本のみならず、周辺国や他国の発展にも貢献した偉人たちを子供たちに教えることが、自分の国を誇れる健全な愛国心を育むためにも重要であることを述べました。 真の国際人を育むためにも、語学教育だけでなく、自分の国を誇れる健全なアイデンティティーをもった人材教育が重要であるのです。 日本が、アジアのみならず、世界を平和と繁栄に導くリーダーとしての使命を発揮するためには、その前提として、いまの教育の中から自虐史観を廃し、自分の国を責めるのではなく、我が国の偉人や歴史をしっかりと教える教科書と情熱を持った教師による教育が必要不可欠です。 ◆「日本の誇りを取り戻す」教科書採択を進めるために 今年は、4年に一度の「教科書採択」の年に当たります。すでに昨年、文科省の検定を合格した教科書の中から、各地の「共同採択地区」単位で協議を行い、平成28年度から4年間採択される教科書が最終的に決定する事となっています。 各採択地区(各自治体)においては、住民の意見なども聴取しながら、専門家による議論などを経て、8月末までに、具体的な教科書採択が決まる流れとなっています。 平成28年度から使用される中学校の教科書採択は、まさに現時点進行中です。 各採択地区の協議会では、専門家による議論が進められていますが、その際の資料として、6月19日から14日間、各自治体で教科書展示会を行い、国民の意見を「意見書」として聴取することとなっています。 4年に一度行われる今回の中学校の教科書採択にあたり、一人でも多くの国民の皆さまに、教科書展示会へ足をお運び頂き、意見書をお寄せ頂いて、明確に「愛国心」を育てる教科書を支持頂きたいと思います。 教育は、人間を変える「魔法の力」を持っています。自分の国に誇りを持ち、世界をリードできる人材の輩出を目指して、子どもたちに最高の教育ツールと環境を提供することは、私たち大人の責務です。 詳しくは、下記HRPニュースファイルのバックナンバーもご覧くださいませ。 ■「日本の誇りを取り戻す」教科書採択を進めるために http://hrp-newsfile.jp/2015/2229/ (ご参考) 全国の教科書展示会の会場は、下記URLから調べることができます。 ■都道府県が設置する教科書センター一覧(平成27年5月現在) http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/center.htm ※なお開催期間(法定開催期間)は、平成27年6月19日から14日間ですが、自治体によっては、法定外開催期間として開催期間を延ばしている所もございます。 「日本の誇りを取り戻す」教科書採択を進めるために 2015.05.23 文/幸福実現党・政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆「愛国心」を明記した教育基本法の改正 2008年、第1次安倍内閣の時に、戦後初となる教育基本法改正が行われました。この時、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」との文言が明記され、「愛国心」を育てることが、重要な論点となりました。 この改正を受けて、歴史教科書においても、「自虐史観」からの脱却を目指す事となりました。 ただし、現状を見る限り、各社の姿勢は様々であり、全ての歴史教科書が「愛国心」を育てるものであるか、意見が分かれるようです。 ◆中学校教科書採択の流れ さて、今年は、4年に一度の「中学校の教科書採択」の年に当たります。 すでに昨年、文科省の検定を合格した教科書の中から、各地の「共同採択地区」単位で、協議を行い、最終的に決定する事となっています。 「共同採択地区」とは、同じ都道府県内の隣接する幾つかの市町村が集まり、共同で教科書の採択を行うものです。一旦、共同採択地区で決定されたものは、傘下の市町村においても採択される事となっています。 ただし、一つの自治体が採択地区となっている地域も多く存在します。 各採択地区(各自治体)においては、住民の意見なども聴取しながら、専門家による議論などを経て、8月末までに、具体的な教科書採択が決まる流れとなっています。 ◆「大東亜戦争」をどのように伝えているのか 現在、私たち幸福実現党は「日本の誇りを取り戻す」運動を進め、多くの国民のご理解をいただいておりますが、その柱となるものが先の大東亜戦争に対する歴史認識です。 これは、日本の子ども達の愛国心を育てる上で、大変重要な部分です。 すでにお伝えした通り、今回、審議される対象の教科書は、すべて文科省の検定を通過したもので、どの教科書を採択しても、法的には問題はないのですが、詳細を見てみると、特に歴史認識については、考え方が各社異なる事が分かります。 以下に掲げるのは、2011年度版が中心となっていますが、少なくとも各社の姿勢が分かるものと思います。 I社(2015年度版) アジア独立への希望 「長く東南アジアを植民地として支配していた欧米諸国の軍隊は、開戦から半年で、ほとんどが日本軍によって破られました。この日本軍の勝利に、東南アジアやインドの人々は独立への希望を強くいだきました。」 「欧米諸国による支配からの独立を求めていたこれらの植民地は、戦争が終わった後、十数年のあいだに次々と独立を勝ち取っていきました。」 T社(2011年度版) 南京事件について 「日本軍は、同年(1937年)末に首都南京を占領しました。その過程で、女性や子供をふくむ中国人を大量に殺害しました。(南京事件)」 注として「この事件は南京大虐殺として国際的に非難されましたが、国民には知らされませんでした。」 S社(2011年度版) 戦後補償の問題 「徴兵制や強制連行によって、戦地に送られたり、過酷な労働をしいられたりしたのは男性だけではなく、女性も含まれていました。さらに広島・長崎で被爆した朝鮮人、日本軍として占領地で終戦をむかえ、戦争犯罪人とされた朝鮮や台湾の人々もいました。こうした人々の中には、個人の立場から日本政府や企業などに謝罪と補償を求めている人もいます。」 NS社(2011年度版) 大東亜共栄圏について 「日本政府は1940年代になると、大東亜共栄圏の建設というスローガンを掲げるようになりました。欧米の影響力を排除して日本を中心にした新しい国際秩序をつくりあげるという意味です。~(中略)~しかし、このようなスローガンには説得力がありませんでした。単なる宣伝のためのスローガンにしかすぎなかったのです。」 素直に読む限りでは、大東亜戦争を戦った先人について「国を守り、植民地解放に立ち上がった誇りある方々」だったのか、あるいは、「自国の覇権主義を振りかざし、周囲の国々に迷惑をかけ、罰されるべき方々」だったのか、明確に分かる内容となっています。 以上、全てお伝えすることはできませんが、「愛国心」を育てる、という立場から見ると、はっきりとそれぞれの会社の立場が分かると思います。 ◆国民の声を自治体に伝えよう 平成28年度から使用される中学校の教科書採択は、まさに現時点進行中です。 すでにお伝えしたとおり、各採択地区の協議会では、専門家による議論が進められていますが、その際の資料として、6月から7月にかけて各自治体で教科書展示会を行い、国民の意見(パブリックコメント)を聴取することとなっています。具体的な教科書展示会場は、各自治体にて確認いただけます。 4年に一度行われる、今回の中学校歴史教科書採択にあたり、一人でも多くの国民の皆さまにこのパブリックコメント聴取に参加いただき、明確に「愛国心」を育てる教科書を支持頂きたいと思います。 今年は、戦後70周年という区切りの年です。この教科書採択を通じて、「日本の誇りを取り戻す」国民運動を進めて参りましょう!ご協力をお願いいたします。 保育所待機児童の現状と課題について 2015.05.21 文/幸福実現党・愛知県本部副代表(兼)青年局長 中根 ひろみ ◆待機児童の現状 厚生労働省のまとめによると、昨年10月の保育所入所待機児童数は、43,184人で、平成25年10月と比較し934人減少したものの、東京・神奈川・大阪などの都市部では、子どもを預ける先がなく、困り果てる保護者の姿が見受けられます。 保育施設の利用は、秋頃になると次年度の利用申し込みが始まり、2月に選考の結果が通知されます。 残念ながら入所が決まらなかった場合、次は小規模保育施設、その次は認可外保育施設と、預け先を確保するために懸命な施設探しが始まります。 このような地域では、途中入園は不可能に近く、新学期に入園出来なかった場合、次のチャンスは1年後ということになります。 しかし、園児は次のクラスに持ち上がるため、新入園児の受け入れ枠は大変狭くなります。 私が施設長を勤める園では、44名の募集に対し、107名の応募を頂き、1~3才の入所倍率は5倍超となりました。 入所の選考はポイント制で行われるのですが、例えば「フルタイムの共働き」等の加算がないと、入所して頂くのは難しい状況です。 以下に主たる課題と、その改善策について取り上げます。 ◆課題(1)――用地確保の難しさ 自治体では新たに認可保育所をつくろうと設置者の公募をしてはいますが、都市部では土地探しに大変苦労します。 地価も高いため園庭のない園がほとんどですし、認可保育所であってもビルの中にある施設も少なくありません。 マンションが建設された場合、居住者が増え、それに伴って待機児童は更に増えることになります。 例えば、マンションを建設する際、託児所を導入する場合、行政が一定の支援を行うという方法もあるかもしれません。 ◆課題(2)――規制と運営資金 認可保育施設の認定を受けるには、国や自治体の基準を満たす必要があります。認可を受ければ運営費や運営補助金が受けられるため、結果として利用者は保育料以上のサービスを受けられることになります。 しかし、認可保育施設でない場合は保育料が高額となり、施設を運営する側にとっても、全て実費となるため、厳しい運営を強いられます。 そもそも、補助金に頼らなければ運営できない業態であることが、課題なのかもしれません。 ところで、託児施設の数を増やすためには、規制を緩和することがポイントになると考えます。 昨年、あるビルのフロアを認可保育施設として使えるか調べたところ、役所の判断は、保育室からトイレに行く際に共有スペース(廊下)を通る必要があるため認可は出来ないという結論でした。 しかし、なぜか「認可外保育施設にするなら大丈夫」ということでした。国から補助金をもらうのだから、条件も厳しくなると考えればよいのかもしれませんが、施設の区分は異なっても、子どもにとっての状況は同じはず。 子どもを守るための制度なのか、国や自治体が責任を回避するための制度なのか、疑問を抱いてしまいます。 「子どもの安全を守る」ための環境づくりという観点から、各種規制を緩和し、スリム化する必要があるのではないでしょうか。 ◆課題(3)――保育士不足 今年度を迎えるにあたり、都市部からも地方からも「例年になく保育士の確保が難しい」といった声が厚生労働省に届いたようです。そのための対応として厚労省は下記の内容を提示しました。 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項ただし書の規定により、『保育所一につき2人を下ることはできない』とされているところ、一定の条件の中で保育士の確保が特に難しい地域においては、『特例的に、平成27年度の間は、朝・夕の時間帯に児童が順次登所し、又は退所する過程で、当該保育所において保育する児童が少数である時間帯に、保育士1人に限り、当該保育士に代え、保育士でない者であって保育施設における十分な業務経験を有する者、家庭的保育者等適切な対応が可能なものを配置する取扱いもやむを得ないものと考えており、自治体においても配慮をお願いしたいこと。延長保育の場合についても、同様であること。』」 以上の内容が提示されています。 保育士不足を解消するためには、保育士資格がなくても子育ての経験がある方等に活躍の機会を提供することが大きなポイントになると考えます。 例えば「准看護士」同様に、「准保育士」制度を設け、多様な経験を持つ、より多くの方々に保育士になって頂く門戸を開くことで、新たな雇用の機会を提供することになり、保育士が増え、子どもにとっても、より良い保育環境を提供することができるのではないでしょうか。 以上、述べたように、現行制度の枠にとらわれることなく、保育の更なる質の向上を目指し、大胆な保育制度の改革に取り組むべきではないでしょうか。 戦後70年談話に向けて、必要な「世論づくり」 2015.05.13 文/HS政経塾2期卒塾生服部まさみ ◆「安倍談話」を実現できる環境づくり 安倍談話の発表まであと少しです。自虐史観を払拭し、日本の誇りを取り戻す談話は発表されるのでしょうか。 ここで必要になってくるのが安倍談話を実現しやすい環境づくりです。環境づくりとは、政策を実現しやすいように国内外の「世論」を動かすことです。 言い換えれば、国内外に安倍談話を理解してくれる人を増やすことです。 これは、「広報外交(パブリック・ディプロマシー)」と言います。それでは、どのように国内外の世論を動かしていけば良いのでしょうか。3つのポイントを挙げたいと思います。 ◆ポイント1「働きかけるターゲット層を明確にする」 ポイントの一つめは、働きかける層を明確にすることです。 新しい談話を発表する場合、特に米国の説得が不可欠です。 一言で米国と言っても、様々な存在があります。オバマ政権、連邦議会や地方議会、民間の学者や識者、メディアなど価値観の異なる人々や機関に、それぞれ効果的に働きかける必要があります。 実は、この方法で米国で影響力を持ってきたのが中国なのです。中国政府と繋がりがある民間団体や個人が票やお金を武器に各ターゲット層の有力な人物に対してアプローチを仕掛けていきます。 例えば、マイク・ホンダという従軍慰安婦問題で日本を非難する決議案可決のために動いた政治家がいますが、この人物に下積み時代から中国は目を付け、「世界抗日連合会」という反日団体を使って動かしています。 また、政治家だけでなく、政権に近いシンクタンクの研究者や大学教授、影響力があるジャーナリストを中国に招待して、手厚くもてなし、研究機関に巨額の寄付を行います。 その恩恵を受けた研究者やジャーナリストは、中国の悪口を書けなくなるという構図が出来上がっています。 06年から11年までの6年間で、米国議会の補佐官を招く回数は、中国が803件で世界一。次に台湾が106件、サウジアラビアが62件と続きます。 それに比べて同盟国の日本は、たった13件しかありません。日本の政府や民間機関は明確な目標を持たず、それぞれがバラバラに活動しているのが現状です。 中国は、お金と人を思い通りに動かし、成功しているように見えますが、一党独裁の政治体制下の偏ったメッセージは国際社会から警戒されているのも事実です。 日本は中国の真似をする必要はありませんが、米国を説得するために何が必要か。どんな論拠でどこを攻めるのか。どの層の誰を味方につけるのか。 明確な目標と戦略を立てて、考え方と行動を決めることが重要です。 ◆ポイント2「民間の草の根活動の重要性」 ポイントの二つめは、民間の草の根活動の重要性です。 特に、歴史問題について相手国を説得することは国益がぶつかり合う政府同士では限界があります。 そのため、政府から距離を置いた民間機関や個人が、政府の主張に説得力と正当性が出るように、草の根的に国内外の世論を動かしていく活動が重要になってきます。次に具体案を提示します。 (1)国内外のメディアに寄稿、投稿する 民間の研究機関や大学、個人が自虐史観の見直しを行った論文や意見を数多く、英語で発信していく。 また、日本は、中国が現在、チベットやウイグルで行っていることは非人道的な侵略行為であることを「普遍的な人権を重視する国」の立場として世界に事実を発信するべきです。 (2)日本の歴史についてシンポジウムを開催する 米国のシンクタンクや大学などと共催、または日本の研究機関や団体主催で日本の歴史や文化について様々なシンポジウムを数多く開催していく。 戦後体制だけではなく、聖徳太子がおられた飛鳥時代から民主主義の土壌があったことを伝えることも日本の本当の魅力を伝える上で重要です。 (3)署名活動 現在、幸福実現党が行っている署名活動は重要なカギを握ります。一人でも多くの賛同者が生まれることが国内外の世論を動かす大きな力です。 今後はインターネットなどを使い、親日国での署名活動も視野に入れていく必要があると考えます。 ◆ポイント3歴史問題と安全保障は一体 ポイントの三つめは、歴史問題と安全保障は一体であるということです。 日米の保守系の有識者の中には、歴史問題と安全保障は分けて考えるべきだという意見があります。その考え方は、安全保障を「粛々と」進めるための知恵なのかも知れません。 しかし、歴史問題の裏には中国が「日米同盟を破棄させ、アジアの覇権を握ろう」という侵略的意図を持って、宣伝工作を仕掛けている事実があることを見失ってはなりません。 これ以上、謝罪外交を続けるのなら、日本は独立国家として自国を守ることも世界の平和に貢献することもできません。 米国が歴史認識について公正な態度を示し、日本が正しい歴史観に立脚した新談話を発表することは、真なる意味において、強固な日米同盟が堅持されることに他なりません。 それこそが日本を世界の平和と繁栄に貢献できる国家へとクォンタム・リープ(量子的飛躍的)させる道なのです。 新しい国づくりへ――「宗教立国」の大義を掲げて 2015.05.08 文/幸福実現党石川県本部副代表 宮元智 ◆「人の命は地球より重い」は本当か 現在日本において、福島の原発をめぐる問題、沖縄の基地問題など、明確な結論が出せずに混迷しているさまざまな難問があります。 反核、反原発、反戦、反米軍基地など、さまざまな反対運動がありますが、これらは必ずしも悪意ではなく、人の命を守りたい、という純粋な動機で運動に参加している人も多いのではないでしょうか。 しかし、日本では普遍的な真理のように思われている「人命最優先」は、本当に普遍的な真理なのでしょうか? 「人の命は地球より重い」とは、ダッカ日航機ハイジャック事件(1977年)の際の福田赳夫首相(当時)の言葉として有名です。人の体重と地球の質量ならば圧倒的に地球のほうが重いのですが(約10の23乗倍?) 、人の命と地球の重さは、同じ尺度では測れません。 「人命とは何にも増して尊いのだ」ということの美しい比喩だと解釈するとしても、くだんの福田元首相は、犯人の要求どおりテロリストを釈放したことによって、日本人人質の命を最優先する代わりに他の国の人々の命は危険にさらしてしまうという顛末になってしまいました。 また、沖縄の普天間基地の移転先として反対運動が起きている辺野古の海では、人の命よりジュゴンの命のほうが大事になってきているような気配さえあります。 このように、「人の命は地球より重い」という感性に訴え、共感を得やすい言葉も、普遍的な真理でもなんでもない言葉だということがお分かりになると思います。 ◆「人命最優先」が“国是”となった日本 しかし、「人命最優先」は日本の国是となっている感があり、わが安倍首相におかれましても、「河野・村山談話」同様、しっかり継承されているようです。 2013年のアルジェリア人質事件、今年に入っての「イスラム国」による日本人人質事件においても、そのように語っておられます(もっともその一方で「テロには断じて屈しない」とも言っておられますが)。 ◆「人命最優先」の奥に潜む唯物論 もとより人命は尊重されるべきですが、これを持ち出されると反対できない空気があります。このあたりが、いわゆる左翼勢力に対して、明確に論駁できないでいる原因の一つなのではないでしょうか。 こうした状況を見ていると、右も左も、戦後の唯物論的思潮にどっぷりと浸ってしまっていると感じます。 ◆宗教政党としての幸福実現党の存在意義 こうした中で、「この世とあの世を貫く幸福」を探究している幸福の科学を母体とする宗教性党・幸福実現党の存在意義は大きいと言えます。 すなわち、この世での生存のみを尊いと考えるのではなく、この世の人生は、永遠の生命の中で、魂を向上させていく魂修行の場として尊いのです(「霊的人生観」)。 こうした霊的人生観の前提に立って、地上をユートピアに近づけていこうという幸福実現党の考えは、この世での生存や幸福のみを考えている現代の政治状況の中で異彩を放っています。 唯物論の行き着くところは、結局のところ、「自分さえよければいい」というエゴイズムとなり、「今さえよければいい」という刹那主義となりましょう。 こうしたことでは、「国家百年の計」を立てるべき政治の使命は果たせないし、数年に一度の選挙に勝つことのみに腐心した結果、政治はますます劣化していくことになります。 こうした流れに一石を投じるだけでなく、流れ自体を大きく変えようとしているのが幸福実現党です。 ◆「宗教立国」を目指して 宗教に対して、まだまだ偏見が強い現代に、敢えて「宗教立国」を掲げることは、「日本を決して唯物論国家にしない。また、唯物論国家の属国にはしない」という強い意志表示でもあります。 神仏や宗教を蔑ろにし、精神的主柱を失った民族は、その誇りも失い、滅びるか、他国の隷属化に置かれるしかありません。 「宗教立国」を掲げることは、わが国に精神的主柱を取り戻し、日本の誇りを取り戻すことに直結します。 ◆新しい国づくりを! 戦後の一貫した歴史認識の中で、先の大東亜戦争は、日本が起こした無謀で残虐な侵略戦争だったとされていますが、真実は、祖国防衛と、アジア解放のための、日本神道系の神々の意思を体した“聖戦”でした。 これを世に認めさせることは、まさしく“クォンタム・リープ”と言っていい大転換です。この歴史認識の大転換をやってのけ、戦後体制の総決算をし、新しい国づくりをやっていこうというのが、幸福実現党の志であり、気概です。 かつて聖徳太子は、十七条憲法の中で、「篤く三宝を敬へ。三宝とは仏・法・僧なり」(第二条)と述べておられます。堂々たる宗教立国、仏教立国の宣言です。 かつての聖徳太子の理想を、現代に新しい形で実現することが、幸福実現党の使命でもあります。 その使命は、限りなく大きいものでありますが、国家百年、人類数千年の未来を拓く気概で精進してまいりたいと思います。 一人でも多くの方々が、「幸福維新の志士」として目覚め、この新しい国造り運動に参画されますことを祈念致します。 現地報告!――アメリカ人の歴史認識と戦後70年談話に必要なこと【その3】 2015.04.29 幸福実現党・兵庫第12選挙区支部長 和田みな ◆ロサンゼルスでの日本人差別の実態 前々回の報告でも触れましたが、アメリカ第2位の大都市であるロサンゼルス近郊には、全米で最も多い9.7万人以上が暮らしています。その他にもハーフやクオーターなど多くの日系人も住んでおられます。 今回取材に応じてくださった12名の内5名の方が、アメリカにおいて日本人以外から「従軍慰安婦」について「何か言われた」経験を持っていることがわかりました。 その内容は、従軍慰安婦についての質問を受けたり、内容について聞かれたことがあるというものでしたが、そこから議論になり、非難されたり、バカにされた経験をお持ちの方は5名中4名でした。 さらに、アメリカでの生活に「従軍慰安婦像」の問題などが悪影響を及ぼしているかという質問には、2名の方が「感じる」と答えられました。 ◆日本人差別の内容 お話を伺ったある女性の体験では、韓国系の住民が多い地域のスーパーなどで買い物をしていると、レジに並んでいて自分の順番になっても「日本人は一番後ろに並べ!」と店員さんに嫌がらせを受けたり、商店でお魚をさばいてほしいとお願いしても、自分だけ「出来ない」と断られたりしたご経験をお話しくださいました。 また、聞こえているはずなのに無視されるという「いじめ」のようなことも体験されていました。 その女性は「そんなことは何とも思ってないけどね。そのお店にはもう行かないから!」とおっしゃられていました。 「そんなこと」とおっしゃられていたことでもわかるように、アメリカで暮らされている日本人は強い方が多いです。差別や偏見に負けずに、たくましく暮らされているのでしょう。 しかし、「従軍慰安婦」という無実の罪の影響で、日本人が少なからず差別にあっているということは非常に悔しいことです。 ◆現地の日本人アクテビィストの方の訴え 今回、現地の「従軍慰安婦像反対運動」をされている日本人アクテビィストの方に取材をさせていただきました その方はこのように言われていました。 「仕事でアメリカに暮らしていましたが、定年を迎えたら大好きな日本で余生を過ごしたかったんです。しかし、子供もアメリカで結婚し、孫もアメリカに暮らしています。このままでは、将来日本人がアメリカで住みにくくなってしまう。私がなんとかしなければいけない。」 「しかし、あっちで像が建つと言われれば反対し、こっちで建つと言われれば反論し・・・実際はもぐらたたき状態です。私たちの力ではどうしようもない。」 「日本政府がはっきりと世界に訴えてくれれば、解決する。そうすれば、今すぐにでも、大好きな日本に帰りたい。」 私は、この訴えを聞いて胸が詰まる想いでした。日本政府、政治家は、未来の日本人のために現地で活動してくださっている方々のこのような想いをもっと真剣に受け止め、行動すべきです。 同時に、日本に住む私たち一人一人も、このように苦労をされながら日本人の汚名返上のために戦ってくださっている同朋の方のためにも、これ以上、ただの無関心でいてはいけないのではないでしょうか。 ◆日系人青年の背負った「日本人」という名の十字架 前々回の報告で従軍慰安婦像の建つフラトン市での意識調査について報告しましたが、そこでアンケートに答えてくれた一人の20代の白人青年がいました。少女の慰安婦像が建つ公園に隣接している図書館で働いている白人の青年です。 彼にも他の方と同じようにいくつかの質問をしましたが、「従軍慰安婦は歴史的事実であると考えますか?」という質問になった時に、青年は急に悲しそうな顔をして黙ってしまいました。 詳しく話を聞くと、「実は」と言って話してくれました。彼は日系人とのクオーターでした。 見た目はわからないのですが、彼はこのように私に言ってくれました。「自分には日本人の血が流れています。従軍慰安婦は真実であってほしくないけど、事実ですよね。自分はそれを認めるのがとても辛く、苦しい。」 彼は慰安婦像の建つ公園を毎日通り、横で働き、誰にも言えない「日本人としての罪」を抱えて日々暮らしていたのです。 ◆日本人であることに誇りを持てる国にするために このような想いをしているのは、私が出会った彼だけでないはずです。世界中の日本人、日系人が無実の罪のせいで、日本人であることを罪に思って暮らしていることは想像に難くありません。 これは本当に本当に悔しいことです。 彼らを日々苦しめている、朝日新聞、河野談話、村山談話の罪の深さは計り知れません。 安倍首相には、多くの方を今も苦しめ続けている「偽りの歴史観」、過去の談話から脱却し、真に日本人と世界の人々を幸せにする談話を発表されることを強く強く望みます。 現在苦しんでいる皆さんが、「日本人として誇りを持てる」と言えるような日本にすることを誓います。 「今世紀中に千人の天才を出そう」という国家的気運を! 2015.03.20 文/幸福実現党・秋田県本部副代表 三國佑貴 ◆ギフテッド(Gifted)とは Gifted(ギフテッド)は、一般的には、英才児、天才児、飛び級ができるような賢い子供と認識されることが多いですが、本来は “神から与えられた天賦の才能”を意味します。 強い個性と、創造性、様々な分野への異常な好奇心を持つギフテッドは、多動性障害(ADHD)自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などと誤診されてしまうケースが多くあります。 そして、障害児として認定され、まったく必要のない薬が処方されます。さらに、学校の中でも“異端”の烙印を押されてしまい、本来、可能性のある子供たちの芽が摘まれてしまっている現状があります。 特別支援教育=障害児教育という認識が、日本では一般的であり、才能が欠けている“谷”に目が向けられる一方、その裏側に隠れている“峰”を見出してあげ、伸ばしていくことに対しては、あまり目が向けられていません。 ◆ギフテッド(Gifted)の実例 「世界の発明王」として名高いエジソンや、相対性理論を発見したアインシュタインも、アスペルガー症候群と分類されていますが、ある方面への天才性が、他の機能を封じ込めている場合もあるため、一概にそうであったと言い切るのは浅はかです。 金澤翔子さんというダウン症の書道家が、世界を股にかけて活躍を続けています。 奇跡とも言える筆力に溢れた作品の数々は、多くの人に生きる希望を与え、鎌倉・建長寺、奈良・東大寺を始めとして、全国各地で個展が開催されています。福島県いわき市においては、東日本の復興を願って、美術館が開設されました。 金澤翔子 東大寺席上揮毫 「華厳」 https://www.youtube.com/watch?v=tWSJXV3y2cQ 翔子さんの書道家としてのひたむきな努力に加えて、母である金澤泰子さんの、無前提・無条件の愛情が、翔子さんのギフテッドとしての才能を開花させています。 三重苦を生まれながらに背負ったヘレンケラー女史を教育した、サリバン先生との師弟愛にも似たものを感じます。 ◆特別支援教育(早期教育)に潜む利点と危険性 現在、アメリカにおいては、約200万人の子供たちが、天才児養成のための特別支援教育を受けています。 日本には類例のない、天才児教育法の制定(1978年)国立天才児教育研究所の設置(1990年)など、早期英才教育のための法律や機関が存在し、国家として、多くの成果をあげてきました。 しかし、あまりにも早過ぎる英才教育は、周囲との軋轢を生んだり、努力そのものの意味を見失わせてしまったりして、子供たちの健全な心の成長を妨げてしまうことがあるため、注意が必要です。 子供たちには、知能の発達と同時に、人に対する優しさや、善とは何かを求める心、世界に対する愛、貢献や使命の大切さなどを、成長に合わせて教えてあげることが大切です。 天性の素質が開花するには、知能よりも、熱意や人格の影響が大きいことを知るべきです。 ただ、芸術や文化に関する領域において大成するためには、比較的幼い内に、ある程度、才能が開花するための環境を整え、種を蒔いてあげなければならないことは、事実としてあります。 ◆「今世紀中に千人の天才を出そう」という国家的気運を 日本は、経済、国防、エネルギー資源の不足等、様々な面で、窮地に立たされていますが、いま、日本に生まれている子供たち、学生たちの未来の中に“最後の希望”があります。 今世紀中に、あらゆる分野で、大きな“出っ張り”を持った、千人の天才を輩出していくことを、国家プロジェクトとして掲げるべきです。 新しい軍事技術の開発と併行して、キリスト教文明圏を呑み込んでいくくらいの、ルネッサンス期を越える文化的・精神的高みを日本に創ることは、国防そのものです。 一度、“異端”という烙印を押されてしまった学生たちの中に、確実に、世の中を変えていく力が存在しているのです。 幸福実現党宣言――今こそ求められる日本人の意識変革 2015.03.06 文/幸福実現党・北海道本部副代表 森山佳則 ◆新しい世界秩序の中の日本の選択 今、世界では、数多くの争いが起き、終結するそぶりは今のところ、見えて参りません。 中東では、「イスラム国」の問題、イランの核開発とイスラエルの問題があります。ロシアとウクライナの対立もあります。 北朝鮮の核開発、中国と周辺地域での領土問題(日本も含まれる)。EUでは債務国問題等ヨーロッパが没落、こうした動きが、21世紀に入って、顕著になってきています。 スーパーパワーを持っていたアメリカが世界の警察をやめると宣言し、世界は多極化に移行しつつあります。 こうした「新しい世界秩序」の中で、日本は、世界の繁栄と平和に対して、どのように貢献するのか、考えていかなければいけません。 日本が「一国平和主義」のままであれば、この世界の流れの中で取り残され、強国からの支配を受け、没落していく可能性が高いところに来ています。 ◆幸福実現党宣言! 幸福実現党大川隆法総裁は、日本が主権国家として自立し、世界のよりよき未来のために、積極的に、能動的に、役割をはたしていく時が到来したと『幸福実現党宣言』の中で訴えています。 〈1〉求められる日本人自身の意識変革 明治維新の時は、日本を先進国入りさせなければ、欧米列強諸国の植民地になることが必定であったため、先人達は、真剣に憂い、国力をつけるべく、必死の努力で新しい時代を拓くために、人生を捧げられたのだと思います。 今、また、そうした時代が来ています。軍事力にものを言わせ隣国の領土も、「核心的利益」として自国の主張を一方的に押しつける中国の存在があることを知らなければいけません。 日本はどう考えるのか。まず、軍事力で脅してくる国から、自分の国を護れるように「憲法改正」しなければいけません。防衛費も自国のことだけで決めるのではなく、相手のあることなので、そこから護りきれる確固とした防衛力にしなければなりません。 〈2〉求められる世界をデザインする力 日本は、世界に目を向け、どのような人々がどのようなことを考え、どのように暮らしているかに強い関心をもち、そして世界各国をも平和に繁栄させていくにはどうしたらいいのかを考えなければいけません。 この日本の「グランドデザイン力」が、今の日本の世論の形成にまったく現れて来ないということが大きな問題です。 国をリードする知識人、マスコミ、政治家、官僚が、そうした見識をしっかりと持ち、世論を正しくリードしていくことができていないと思います。 この国をあげて、世界に関する知識や、日本の立ち位置と方向性を、議論し、世論形成していって初めて、国としての強さが出てくるのだと思います。 〈3〉世界を司る宗教の力 今、日本人が考えなければならないこととして、「信仰」ということがあります。宗教といってもいいでしょう。信仰は、たいへん重要なことです。 古来より、この日本は、天照大神様を信仰し、八百万の神々に護られ発展してきた国であります。世界の国々でも、ほとんどの国が、宗教を大切にしています。 日本では、戦後、占領軍の洗脳教育により、宗教と軍部が一体となって侵略戦争を行った悪魔の国として、宗教に対して悪いイメージが植え付けられましたが、事実はそうではありません。 日本を守るため、また人種差別を撤廃すべくアジアの植民地解放のために戦ったというのが真実です。南京大虐殺も、従軍慰安婦の強制連行も、日本を貶めるためのプロパガンダであることが明らかになってきています。 もういいかげんに、宗教は悪しきものという誤った先入観を捨てて、宗教は素晴らしいものであるという本来の日本の価値観に戻ることが大切です。 日本人の精神性の高さは明治維新以後、世界の国々との交流の中で、明らかになったことですし、その背骨には、宗教心、神仏を敬う心という一本筋が通っていたからです。 武士道精神とも言われますが、そのおおもとには、神や仏への深い信仰心が横たわっておりました。 そうした誇りを取り戻し、高い精神性のもと、世界を耕すような傑出した国になっていく必要があります。それをできるのがこの日本であると思います。 この宗教に対するアレルギーを払拭し、宗教心を持つことは素晴らしいという価値観を日本人が持ち得たとき、世界の平和と繁栄に大きく貢献できる国へと成長していけるのではないかと思います。 この〈1〉~〈3〉に日本人が正面から向き合う時、日本は、世界の繁栄と平和のために「太陽の昇る国、日本」として、世界の人々の希望となっていくことができるでありましょう。 『自分よりも人のため』――日本人の精神性を未来へ 2015.02.24 文/幸福実現党・兵庫県本部 副代表 みなと侑子 ◆愛知県の中学校長が学校HPに掲載したブログの内容と、削除の経緯 愛知県の中学校長が学校のHP上のブログに書いた建国の記述をめぐっての記事が、2月22日の産経新聞に掲載されていました。 http://www.sankei.com/life/news/150222/lif1502220014-n1.html このブログをめぐって、校長は市の教育委員会から注意を受け、記事を削除しています。 中学校長は、朝礼で生徒たちに話した内容の基になったものをブログに掲載しました。 その内容は、 ・建国の起源は神武天皇が即位した日であること ・仁徳天皇が善政を敷き、民を思いやる政治を行ったため、民からも大変尊敬を受けたこと ・昭和天皇がマッカーサーの前に立ち自分の命を差し出す代わりに民を助けてほしいとおっしゃったこと ・日本の民主主義は、アメリカから与えられたものでも、革命で日本人同士が殺しあったものでもない。天皇陛下と民が心を一つにして暮らしてきた穏やかな民主主義精神に富んだ国家であったのが日本である。 そして、 「私たちは日本や日本人のことを決して卑下する必要はありません」 「皆さんは、世界一長い歴史とすばらしい伝統を持つこの国に誇りを持ち、世界や世界の人々に貢献できるよう、一生懸命勉強に励んでほしいと思います」 と結んでいました。 このブログの内容に対し、批判の電話が1件寄せられたことを受けて、市教委が校長を注意。校長は周りに迷惑をかけたくないとして、自ら記事を削除していました。 ◆建国の経緯や天皇の善政は、神話であれ史実であれ、生徒に伝えるべきこと 市教委が与えた注意には、「神話を史実のように断定的に書いている」というものでした。 仁徳天皇に関しては、世界一の古墳である大仙陵古墳が存在し、数多くの和歌を残していらっしゃる、れっきとした歴史上の人物であります。 また神武天皇に関しては、日本最古の歴史書である古事記、日本最古の正史である日本書紀の両方に明確な記述が存在します。 それらには東征から長髄彦との戦い、そして即位に至るまでが詳細に描かれています。古事記には神武天皇が137歳まで、日本書紀では127歳まで生きたと書かれているため、それが史実ではないとの根拠になるのかもしれません。 しかしここに、戦前における価値観の否定、すなわち日本人が信じてきた史実・事実を積極的に否定し、尊敬してきた天皇をはじめとする偉人を批判したいという意図を感じるのです。 更にこれらが史実ではなく、神話であったとしても、問題はありません。 中学社会の学習指導要領には、神話・伝承などの学習を通して、当時の人々の信仰やものの見方などに留意すること」 小学6年社会の学習指導要領にも、「神話・伝承を調べ、国の形成に関する考え方などに関心をもつこと」「神話・伝承については、古事記、日本書紀、風土記などの中から適切なものを取り上げること」 と明記されており、神話・伝承は生徒が学ぶべきことです。 今回のブログの件をうけて、学校側には教職員組合から抗議文が出されたとのことですが、 「我が国の伝統と文化の特色を広い視野に立って考えさせるとともに,我が国の歴史に対する愛情を深め,国民としての自覚を育てる」 という中学歴史の学習目標から考えて、教職員組合の行動はそれに反する行為であると考えられます。 ◆古事記・日本書紀に描かれる日本人の古代からの精神性を生徒に教えるべき 戦前「建国記念の日」は「紀元節」と呼ばれ、「紀元節」の歌が存在していました。 この歌の四番の歌詞を紹介しますと、 空にかがやく日のもとの よろずの国にたぐいなき 国のみはしらたてし世を 仰ぐ今日こそたのしけれ 歌詞の内容は日本国がつくられたことの喜びと感謝、世界に類をみない日本国のさらなる繁栄を願うものとなっています。 しかし今の日本は戦前の価値観をすべて否定した結果、国の誕生日を喜ぶこともできないような状態です。さらに、「建国記念の日」の意味を生徒に説明することができる教師がどのくらい存在するのか疑問です。 そのような中で、国の成り立ちをはじめ、歴代天皇がどれほど民を思いやってこられたのかをやさしく教え、日本に誇りを感じさせることができる校長は、大変貴重な存在であります。 今回の件を受け、批判よりも校長を評価・激励する声のほうが多いというのもうなずけます。 ぜひ、この中学校長には再度、HPにブログを掲載していただくと共に、事あるごとに天孫降臨をはじめ日本の歴史に関して生徒に語ってやってほしいと思います。 「神話を通じ、子供たちに『自分より人のため』という古代からの日本人の精神性を伝え、自国に誇りを持ってもらいたかった」 このように生徒を正しく導きたいと願う校長、また教師を後押しし、彼らが胸を張って神話や歴史を語れるようにするためには、日本人が大切に培ってきた信仰心をはじめとする様々な価値観を取り戻さなければなりません。 さらに、先の大戦に関する歴史を正しく見直すことが不可欠です。 まずは私たちが『自分よりも人のため』に生きる本来の日本人となることが、はじめの一歩となるはずです。 すべてを表示する « Previous 1 … 6 7 8 9 10 … 18 Next »