Home/ 外交・国際政治 外交・国際政治 菅政権「デジタル庁」構想、中国サイバー軍の標的に【後編】 2020.12.12 https://youtu.be/LIehrutM_5c 幸福実現党党首 釈量子 (3)「デジタル化」に伴うリスク――サイバー攻撃 前編で、「デジタル化」に伴うリスクとして、難しいシステム構築と運営や、政府と業者の癒着の問題を上げました。 他に重要なことが「安全保障」の観点です。 日本は、軍隊も、諜報機関もありません。スパイを取り締まる法律もないという、スパイ天国です。 国際基準で見ても、先進国の中で、最もサイバーセキュュリティ意識が低く、最もそうした攻撃に脆弱な国の一つです。 サイバー空間は、世界の最先端のハッカー達が、「獲物が無いか」とハイエナのように嗅ぎまわっている戦場です。 そこに、日本のお役所という、全く無防備で無経験な、それでいて巨大なお宝を抱えたお客が、のこのこと入っていこうとしているのです。 ◆中国のサイバー攻撃 「サイバー攻撃の先進国」といえば、中国です。令和2年版「防衛白書」でも、人民解放軍の中に「サイバー軍」があり、「中国は、平素から機密情報の窃取を目的としたサイバー攻撃などを行っている」とされています。 平成30年12月、米国などは、中国国家安全部と関連するサイバーグループが少なくとも12か国に対して知的財産などを標的とするサイバー攻撃を実施したと発表しました。 わが国でも民間企業、学術機関などを対象とした広範な攻撃が確認されています。 また平成29年、米国の消費者信用情報会社から、名前、生年月日、社会保障番号、運転免許証番号、クレジットカード番号などの個人情報が窃取されるサイバー攻撃が発生しています。 今年2020年2月に、米司法省は、当該サイバー攻撃に関与した疑いで中国軍関係者4名を起しています。 そうした中で「デジタル庁」構想は、中国のようにサイバー部隊を強化している国に日本のあらゆる情報がまるごと抜かれてしまう可能性があります。 ◆「デジタル化」は全体主義への道 そもそも、「マイナンバーのポイント還元」をはじめ、国民を利で釣りながら国主導で進められる日本経済のキャッシュレス化は、キャッシュレス化の進む中国の強い圧力で進められたものでした。 増大した訪日中国人の利用が多いことから、政府は、キャッシュレス化を進めることで、インバウンド消費の拡大とともに、全国の中小・小規模事業者の皆さんの成長へつながりますと言ってきました。 しかしこの次に来るのは、「デジタル人民元」です。デジタル人民元は、ドルを介さずに決済できます。世界の基軸通貨とするドルに対抗して、「デジタル人民元」の通貨圏、使える範囲を広げようとしています。 役所の手続きの複雑さは、デジタル化ではなく、「そもそもの規制や手続きを減らしていく」ことによって、対応すべきです。 縦割り行政の問題は、各省庁のうえに「デジタル庁」を作って屋上屋を重ねるのではなく、要らない省庁を廃止して、役所全体をリストラしていくことによって対応すべきです。 「デジタル庁」は、「便利だ」「儲かりますよ」といっているうちに、「都合の悪い情報も含めてすべての情報を上の機関に監視されてしまう」という状態は、「奴隷」にほかなりません。 政治哲学者で「全体主義の起源」のハンナ・アーレントや、「隷属への道」のハイエクなど、ナチス・ドイツが出現した教訓を、人類に残した人たちがいます。 日本の「デジタル庁」の推進は、北京政府に近づいていくことでもあるし、全体主義・中国のコントロール下に入ってしまう危機でもあるのです。 菅政権「デジタル庁」構想、中国サイバー軍の標的に【前編】 2020.12.11 https://youtu.be/LIehrutM_5c 幸福実現党党首 釈量子 ◆デジタル庁発足で何が変わるのか 菅政権が発足して、「デジタル庁」の創設を掲げました。 これは、政府が2004年から進めてきた「インフラのデジタル・トランスフォーメーション(デジタルによる変革)」の延長線上にあるもので、ITの進化にともなって働き方改革や社会そのものの変革につなげようとするものです。 菅政権は行政改革の目玉として「デジタル庁」の下に、あらゆる情報のインターネットで結びつけようとしています。 データを共有することによって、各省庁に縦割りになっていた様々な行政サービスを一元化し、行政の効率化と国民の利便性向上を図り、さらに民間企業もこのシステムに組み込む、という方向性を掲げています。 この国民の生活の「デジタル化」の中心に据えられようとしているのが、「マイナンバーカード」です。 一人10万円の給付に際して手続きの遅れが生じたことを口実に、マイナンバーカードと個人の銀行口座とを連結させることを目論んでいます。 2021年国会での義務化については見送りとなりましたが、マイナンバーと銀行口座の義務化は、銀行預金に税金をかける「貯金税」など、資産に課税するためのインフラ作りが目的ではないかという指摘もあります。 さらに、マイナンバーカードは、今後、健康保険証、運転免許証との一体化が検討されていると発表されています。 国民のあらゆる行政手続きをマイナンバーカードに集約させることで、各省庁や事業所が管轄していたデータを一括管理しようとしています。 (1)「デジタル化」に伴うリスク――困難なシステム構築 しかし、デジタル化は、そう簡単に進められるものではありません。政府はシステムをつくる業者に発注します。 日本のIT業界は、アメリカなどと違い、システム構築の専門家であるSIer(エスアイアー)が、システムの発注者(ユーザー)側に少ないため、外部の業者にゼロから丸投げする事例がよくあります。 すると、発注者の側が、ユーザーの観点からの使い勝手の細かい指定ができず、実際上使い勝手の悪いシステムになっていたり、システムの完成ができず、発注者の側が巨額の損失を被ることもあります。 こうした問題とされる弱点が、国のレベルで起きた事がありました。 2004年に、特許庁が、業務を一括管理する包括的なシステムの開発を決定し、2006年に、システムの開発を、有力な2つの企業と契約しました。 しかし、システムの複雑さゆえに、結局開発が出来ず、2012年には開発が停止されました。結果として、特許庁の計画の無謀さと、受注者の側にシステムを作る能力が無かったことが露呈したわけです。 国民全員をマイナンバーカードで管理し、あらゆる行政サービスと結び付けていくシステムは、とてつもない規模になります。 政府が無謀な計画をつくり、民間業者に丸投げして、ずさんなシステムが出来上がる、という問題が起きかねません。 (2)「デジタル化」に伴うリスク――政府と業者の癒着 また、最初にシステムを受注したベンダーは、システムの運営や保守のために、長い年月仕事を引き受け続けることになります。 政府と業者に必然的に癒着が生まれ、汚職が発生しやすくなります。これは「ベンダーロックイン」と言われる問題です。 最近、「持続給付金」の事業を政国から委託された会社が、大手広告代理店に再委託した「トンネル会社」だったことで、癒着の問題が取り沙汰されたこともありました。 これまでも、国や自治体、民間企業、学校や病院などで情報のデジタル化というものはなされてきましたが、それぞれが独立して接続されていないシステムだったので、個人情報が守られていました。 しかし、すべてのシステムが結合されて、一元管理されれば、それを扱うことが出来る人というのは、大変恐ろしい権力です。 そして、政府が委託を受けたベンダー、業者が、細かい業務をさらに下請けのベンダーに任せる可能性もあります。知らない所で、こうした再委託が行われる可能性も十分にあります。 (つづく) 中国「対中包囲網」切崩し。菅政権は甘言に騙されるな!【後編】 2020.12.06 https://youtu.be/uyE-fld2FWg 幸福実現党党首 釈量子 ◆菅政権は中国の甘言に騙されるな 米国抜きで合意された「東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)」発表後、アメリカのニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルは、「米国への挑戦」と報道しました。 日本が経済的利益のみを求めて、日中関係を深めていくことが、同盟国である米国に誤ったメッセージを送っていることに気づく必要があります。 さらに、再度のウイルス上陸に関しても、警戒すべきです。 中国の感染状況もあまりに整い過ぎた数字に騙されてはならないと思います。コロナパンデミックの発生源である中国からの来日がフリーパスになるというのは、きわめて危険です。 菅政権は、中国の甘言に騙されてはなりません。 香港では11月11日に民主派議員が議員資格を剥奪され、15人の民主派が抗議して一斉に辞任するということがありました。 これに対し、「ファイブ・アイズ」と言われる米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国も共同声明を発表して強く抗議しています。 そして中国は、「目を突かれて、失明しないように気をつけよ」と、えげつない言葉で脅しをかけました。 11月23日には、周庭氏や黄之鋒氏らが有罪となり、収監されています。 日中の経済関係の深化を目指すならば、中国共産党による政治的自由などの人権弾圧を認めたに等しいと思います。 中国から日本への秋波は、「対中包囲網」崩し以外の何物でもありません。バイデン政権になったとしても、日本は日米同盟を堅持しなくてはなりません。 ◆日本は日米同盟を基軸に、アジアのリーダー国に! 東南アジアの国々も、「経済か、安全保障か」のジレンマの中にあります。 中国が発表した2020年上半期の国・地域別貿易統計によると、ASEANとの貿易額は欧州連合(EU)を抜いて首位に立ち、経済面での中国依存が大きいのが現実です。 ベトナムやフィリピンは、南シナ海の領有権の問題があるので、米国の強い関与を歓迎する一方で、中国との貿易を減らすことを簡単には認めることはできません。 しかし、こうした米中対立の中だからこそ、日本が果たせる役割もあります。 昨年末、シンガポールのシンクタンク(ISEAS-Yusof Ishak Institute of Singapore)がレポートを発表しました。 「ASEANが米中対立の不確実性に備えるため、戦略的パートナーとしてふさわしいのは」との質問に対して、日本が一位で38.2%。二位がEUで31.7%、三位がオーストラリアで8.8%でした。 東南アジアの国は、日本にもっと積極的に関与してほしいと願っているわけです。 間違っても「日中同盟」のように関係を深めてしまうと、他のアジアの国々も従わざるを得なくなってしまう危険性があります。 大事なのは日本がどのような理念を持ち、発信をするかです。 アメリカのポンペオ国務長官は11月16日、フランスのパリで取材に応じ、中国共産党の脅威について、次のように話しています。 「諦めたら、中国独裁政権の植民地になるだろう。欧米など民主主義を支持する西側諸国が勝利し、自由主義の価値が守られるべきだ。その政策は、日米豪印の安全保障対話クアッド(QUAD)であり、欧米関係だ。」 日本は今後、ポンペオ国務長官のように、アジアの国々に「自由・民主・信仰」の価値観のもとで団結し、「中国包囲網」を築く必要があります。 日米同盟を基軸に、ある時は米国を補完し、ある時は米国を後押しし、アジアのリーダー国としての役割を果たすことが大事だと思います。 日本は、間違っても全世界にコロナをまき散らし、人権弾圧国を行う中国の凶悪に対して目をつぶってはいけないと思います。 中国「対中包囲網」切崩し。菅政権は甘言に騙されるな!【前編】 2020.12.05 https://youtu.be/uyE-fld2FWg 幸福実現党党首 釈量子 ◆習近平は米国衰退と中国台頭を予想!? 11月25日、中国習近平主席が、アメリカ大統領選で当選を確実にしたとされるバイデン氏に祝電を送り、同時に、中国主導の経済覇権を握ろうと動きを強めています。 すでに10月末に開かれた中国共産党の「第19期 中央委員会 第5回全体会議」(「5中全会」)でコミュニケ(公式声明)を発表しました。 その中で、「国際的なパワーバランスは大幅な調整が起きる」「今世界は、この100年間で見たことのない大きな変化を経験している」と述べています。 この表現には、コロナ後の世界秩序の中で、米国が衰退し中国が台頭するという意味が含まれています。 もともと習近平政権は「塑造周辺(自陣営の周辺国をつくれ)」という外交方針のもとで、米国との覇権争いに備え、東アジア諸国との経済的なつながりを強めてきました。 そうした中国の外交方針を具体化する形で、11月15日、ASEAN+5カ国の計15カ国による「東アジア地域の包括的経済連携(RCEP)」の合意をしました。 そして20日に開かれたAPEC首脳会議で、習近平国家主席は「環太平洋経済連携協定TPP」への参加を「積極的に考える」と表明し、東アジアの自由貿易を推進する姿勢を強調しています。 さらには、日中韓の自由貿易協定(FTA)の交渉も進めるつもりです。 これはアメリカがコロナ対策や景気対策に当面追われることを見越して、アジアの貿易や投資のルールづくりの主導権をいち早く握りたいと考えているためです。 ◆菅政権は中国の甘言に騙されるな! 中国にとって、アジアで経済覇権を握るために、最も取り込みたいのが、わが国日本です。 24日、中国の王毅外相との会談後の共同記者会見で、茂木外相は、尖閣沖の中国公船による領海侵入を取り上げて「前向きな行動」を強く求めたと言います。 これに対して、中国の王毅外相からは、尖閣諸島の領有権について中国側の主張を滔々と述べるという異例の事態となりました。 翌25日の菅首相との会談でも、菅首相は尖閣諸島をめぐる日本の立場を主張しています。 しかし、今年だけで、中国海警局の船が尖閣周辺を300日以上、ほぼ毎日航行し、近く、中国は海警局の船に武器使用を認める法案も成立させる予定です。 尖閣に関して一歩も譲るつもりのない中国に対して、日中の安全保障面の溝が埋まるわけがありません。 にもかかわらず、日本政府は、政治と経済を分離して、「ダブルスタンダード」で、経済交流だけを推進するという姿勢を見せています。 外相会談、菅首相との会談でも、日中の共通課題として、コロナウイルスの感染拡大による経済的打撃について取り上げられました。 その中で、ビジネス関係者の往来を11月末に再開し、今後、日中の経済分野での協力を強化することになりました。 また、2021年の東京オリンピック、2022年の北京オリンピックの相互協力も確認しています。 まるで、感染の少ない日中は、お互いだけ自由に行き来して、日本が中国から二国間だけでも経済発展を続けようと取り込まれているように見えなくもありません。 しかし、これは国益にかなうのか、大いに疑問です。 ◆ブータン国境で中国が建設工事 日本メディアはほとんど取り上げていませんが、アメリカの衛星運用会社が撮影した10月28日の写真に、ヒマラヤ山脈沿いのブータンの領土に、中国の大規模な建設活動が行われていたことが判明しています。 CNNの報道では、場所はヒマラヤ山脈のブータン、インド、中国の3か国に接し、2017年に中国が勝手に道路建設を行ってブータンが抗議しました。 ブータンは軍事的にはインドに依存していて、インドのシンクタンクのマノイ・ジョン氏は、次のようなコメントを紹介しています。 「2017年の後、中国はインド側同様、国境側付近の自国領にほとんど人が住んでおらず、パトロールが難しいことを理解した。今や現地に事実を作り上げ、常にそこにあったと主張できる。ブータンが抗議しなければインドができることはほとんどない。」 これは、まるで尖閣領海侵犯を常態化した中国のやり方と共通します。 (つづく) (党声明)香港民主活動家への判決を受けて 日本は香港の民主主義への支援を 2020.12.04 https://info.hr-party.jp/press-release/2020/11384/ 令和2年12月3日 幸福実現党 香港の裁判所が香港民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)さん、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)さん、林朗彦(イヴァン・ラム)さんに、それぞれ禁錮10月、同13月半、同7月の実刑判決を言い渡しました。 最長の刑期は免れたものの、実刑判決は重いと言わざるをえません。報道によれば、周庭さんらは罪を認めたとされますが、起訴事実の真偽が定かではなく、起訴自体が民主主義への弾圧と言えます。 いまや香港政府は中国政府の言いなりであり、一国二制度はすでに崩壊しています。11月11日には、中国からの香港独立を支持するなどした香港立法議会議員4名の資格をはく奪しました。 さらに中国・習近平主席は11月25日、バイデン氏の当確を受けて祝電を送り、同日に香港行政長官の林鄭月娥(キャリー・ラム)氏は、施政方針演説で中国本土との一体化を強調しました。すでに2300人余りを起訴と長官自身が明らかにするなど、香港情勢は悪化の一途をたどっています。 今回の判決は米大統領選が混迷を極めるなかで慌ただしく出されたものであり、今後、我が国としては香港情勢を注視し、自由と民主主義を守るための支援を惜しんではなりません。 日本は全体主義国家・中国の本質を知り、香港や台湾、その他アジア諸国の平和を守るべく、毅然とした態度で中国にものをいえるような外交力・国防力を備えなければなりません。そして、アジアに「自由・民主・信仰」の価値観を根付かせ、幸福に導くというリーダー国としての責任と自覚を持つことが重要です。 以上 CO2排出量実質ゼロがもたらす日本の安全保障危機 【後編】 2020.12.03 https://youtu.be/eqPU4TAIgVw 幸福実現党党首 釈量子 ◆懸念1 壮大な虚構の上に血税を無駄遣い 前編で述べた「2050年カーボンニュートラル」について懸念される点が2つあります。 第一の懸念は、「血税の壮大な無駄遣い」になるということです。 報道によりますと、政府は、「脱炭素」につながる設備投資減税を検討しています。また、「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)を通して、1兆円の基金を拠出する方向です。 もちろん、こうした産業の活性化につながる可能性もあります。しかし、「温暖化全体主義」による国民の血税を壮大な無駄遣いをすることになります。 また注意したいのが、減税を打ち出すと同時に、二酸化炭素排出に対しては増税も検討していることです。 すでに2020年7月に財務省出身の中井徳太郎氏が、環境省事務次官の就任会見で「炭素税」の必要性に言及しています。 石炭・石油・天然ガスなど化石燃料の二酸化炭素の含有量に応じて課税するというもので、スウェーデン並みに1トン15000円が課税されれば、ガソリン満タン35リットルで約1200円の負担増です。 「炭素税」とは、ガソリンや灯油、電気やガス料金、また輸送コストにかかるので物価が上がり、企業ばかりか個人に直接影響が及びます。増税すれば、コロナ禍の中、景気が冷え込むのは確実です。 ◆懸念2 安全保障上の危機 加えて、「脱炭素」を一気に進めれば、日本の安全保障を確実に危険に晒します。 2018年現在の日本の電源構成 比は、LNG火力38%、石炭火力32%、石油火力7%、水力8%、原子力6%、新エネルギー等が9%です。 政府は火力発電を全廃するとは言ってはいないのですが、7月に「非効率な石炭火力発電所の廃止」が報じられました。今後、火力発電、中でも32%を占める石炭火力への風当たりは、ますます厳しくなってくることは確実です。 もともと、石炭は世界中各地に存在するので、地政学的リスクは少なく、熱量当たりの単価も化石燃料の中では最も安いので重宝されてきました。 石炭が駄目ということになれば、当面、LNG(液化天然ガス)への依存度を高めることになります。日本は原発を停止して以来、LNGの輸入が急増し、現在、世界最大の輸入国となっています。 LNGの輸入は、オーストラリアから南シナ海を通ります。中国は10月末の「5中総会」で「戦争に備えた訓練の全面強化」を確認するなど軍事的緊張が高まっており、有事になれば供給が止まります。 太陽光発電や風力発電は、需要に合わせて発電できず、安定供給のためには、調整弁として一定の火力発電を残す必要があります。 ただ火力発電所は稼働率が悪く、経営が成り立たないので、発送電分離や電力自由化を行った国では、再エネの拡大に伴って、採算が合わず火力発電の撤退が起きており、電力系統がガタガタになる懸念もぬぐえません。 さらに安全保障上の危機としてもう一つ、「技術自給率」という問題があります。例えば太陽光パネルはいまや中国製がほとんどです。 IoTの技術が進む今、部品の中にバックドアを仕込まれればサイバー攻撃の対象になる可能性もあります。こうした危険性も考えなければいけないと思います。 ◆日本の選択 以上、いくつかの懸念をお伝えしましたが、菅首相は、カーボンニュートラルを目指した莫大な投資によって、経済と環境の好循環が到来するといいます。 しかし、それほど経済効果が期待できるというのならとっくに民間が投資しているはずです。 莫大なコストがかかり、経済的な負担が大きくなるから進んでこなかったのであって、政府が新しい環境規制を増やすことは必ず民間の力を削ぐことになります。 コロナ戦争でアメリカが中国に敗れたような形となり、世界情勢が不安定になる中、やはり大切なことは、「日本として、エネルギー供給を安定させること」です。 もともと日本の電気料金は、先進国の中でも最も高く、中国に工場を置く日本企業が「日本回帰」しようにも、消費税や、高い電気代などで日本に戻ることを躊躇せざるを得ません。 今は、全力で原発の再稼働や新設を進めるべきであり、燃料を繰り返し使う高速増殖炉の研究・実用化の促進も必要です。 長引く不況とコロナ禍であえぐ企業を痛めつけるのをやめ、電力供給量を大幅に増やし、安くて大量の電気を供給することが日本経済の生命線です。 仮説にすぎない「二酸化炭素イコール地球温暖化」論に惑わされることなく、国として何をなすべきかを考えるべきです。 CO2排出量実質ゼロがもたらす日本の安全保障危機 【前編】 2020.12.02 https://youtu.be/eqPU4TAIgVw 幸福実現党党首 釈量子 ◆「カーボンニュートラル」とは何か アメリカ大統領選挙が混乱する中、気候変動、温暖化防止のための「パリ協定」から脱退宣言したトランプ氏を「非科学的だ」と批判していた勢力が、一斉に色めき立っています。 日本でも、菅首相が、大統領選に先立つ10月26日、所信表明演説で「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言いたしました。 小泉環境相も「バイデン氏になったら日米関係はカーボンニュートラル同盟だ」と発言しています。 日本のエネルギー自給率は2018年現在11.8%。資源のない日本にとって、エネルギーは国家安全の根幹中の根幹です。 まず「カーボンニュートラル」とは、そのまま訳すと「炭素中立」ですが、二酸化炭素の排出をゼロにする、ということではありません。 「二酸化炭素の排出量と森林などで吸収されたり、排出量の取引などを通して、全体として均衡させて「実質ゼロ」にすることを意味します。 これは、2015年にフランスのパリで国連変動枠組み条約締約国会議(通称COP21)が開催され、ここで「パリ協定」が採択されたことに基づきます。 最近は「気候変動」ではなく「気候危機」という言葉が使われ始め、「パリ協定」では「地球の平均気温を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」ことを各国が合意したわけです。 ところがその後、2018年に韓国で開催されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)総会で、「1.5度特別報告書」が採択されました。 この内容が、2018年末ポーランドでの「COP24」の議論に反映され、世界各国で「2050年排出実質ゼロ、カーボンニュートラルを目指す」と宣言する動きが一気に出てきたわけです。 ◆トランプ氏は「温暖化全体主義」と戦った しかし、こうした「温暖化の原因は二酸化炭素なのか」という世界中の「思い込み」をバッサリ一刀両断したのが、トランプ大統領でした。 アメリカの海洋大気庁(NOAAノア)が「人工衛星から測定した温度によると、IPCCの示す測定データに比べてはるかに温暖化が緩やかであることを示しています。 そもそも「IPCC1.5度報告書」の前提となったコンピューターによるシミュレーション「世界気候モデル(GCM)」も、二酸化炭素の果たす役割が過大評価されている、と指摘する学者もいます(気象学者J・レイ・ベイツ教授)。 そもそも地球温暖化は、今日のように化石エネルギーを使用していなかった1850年ごろに始まっています。人為的な二酸化炭素が大量に増えたのは、戦後の1946年からです。 現実には、地球は温暖化と寒冷化を繰り返しているという自然のサイクルだという説のほか、太陽活動の活発化、地軸の傾きなど、二酸化炭素よりも地球の気温により大きな影響を及ぼしていると指摘する地球物理学者もいます。 現在、二酸化炭素温暖化論に疑問を呈する政治家や科学者にレッテルを張り、マスコミがセンセーショナルに取り上げていますが、これは地球規模で「炭素全体主義」まかり通っているといっていいでしょう。 ◆化石燃料から急激に脱却したら日本は… 世界120か国以上が「2050年カーボンニュートラル」を掲げ、バイデン氏も大統領選挙の公約で掲げています。 バイデン氏は、4年の任期中に2兆ドルを投資する予定で、その予算を捻出するために、軍事予算の削減が予想されます。 ちなみに中国は2050年ではなく2060年にカーボンニュートラルを目指すといっています。 日本では、すでに安倍政権で「2050年に80%削減」という長期目標を掲げていた時点で、かなり野心的と言われていました。 工場や家庭では石油やガスを一切使わず、自動車や航空機もすべて二酸化炭素の排出をなくし、火力発電をすべて止め、一部の産業以外の二酸化炭素排出は認めないとしないと、実現できない水準だったわけです。 それを超える「2050年カーボンニュートラル」は、民間に相当な負担を強いるのは間違いありません。 当然、民間からは「国がやるというなら、それなりの措置を講じてください」と、国の投資がなければできないと、口を揃えて主張している状況です。 では、具体的に、どのようなことが心配されるのでしょうか。 (つづく) 中国主導RCEP、アジア影響拡大、菅親中外交の限界 2020.11.26 https://youtu.be/yQftp1iUau0 幸福実現党党首 釈量子 ◆RCEPの懸念(1)アジア諸国の中国依存度が高まる アジア太平洋地域のASEAN10か国と日本、中国、オーストラリア、ニュージーランド、韓国を加えた15か国間の貿易を円滑化する「地域的な包括的経済連携(RCEP)」が合意されました。 国内総生産(GDP)の合計が世界の3割を占める巨大経済圏が誕生します。参加国は新型コロナの感染拡大で打撃を受けた経済を復興させたいという期待もあります。 しかし、懸念すべきは、アジア諸国の中国依存度が高まり、中国の影響拡大につながる点です。 トランプ政権の制裁によって貿易や技術分野の米中分断が進んでいましたが、習近平国家主席は、今年4月の共産党の会議で、次のように号令をかけました。 「国際的な産業チェーンの我が国との依存関係を強め、外国が供給を止めることに対する強力な反撃・抑止能力を作らなければならない。」(11/1発行・党理論誌「求是」) こうした中国の国家戦略のもとに、RCEPが位置づけられていることを知る必要があります。 RCEPは当初、16か国で協議を始めていましたが、2019年にインドが脱退を表明しました。インドは中国などの安価な製品が国内に大量に入ってくれば、インドの対中貿易赤字が拡大し、製造業を守れないと判断したからです。 RCEPにはGDP世界1位の米国は加わらないので、3位の日本としては、2位の中国に主導権を握らせないために、5位のインドを組み込み、バランスを取ることを望んでいましたが、これが叶いませんでした。 李克強首相は11月12日、ASEAN加盟10か国の首脳に対して「ASEANは最大の貿易相手だ」、さらに「南シナ海を管理するための智慧と能力があることを国際社会に示そう」と呼びかけました。 これは米国抜きで、中国がアジアの面倒を見ると言っているに等しいわけです。 その後、11月4日には、軍事拠点として南シナ海に設けた人工島を守るため、中国海警局に武器の使用を認める法案を発表しました。 中国は今後、南シナ海で領有権を争っている国に対して、領土問題で譲歩を迫っていくはずです。中国海警局の武器使用を認める法案は、南シナ海だけでなく尖閣諸島もその対象に入っています。 日本の国益を守るためには、尖閣の領海侵犯を止めるまで、RCEPに合意しないという判断もあったのではないでしょうか。 ◆RCEPの懸念(2)米国の間隙を突き、中国は台湾の孤立を狙う 台湾の輸出は国内総生産GDPの66%を占めていますが、今後、RCEPに加入していない台湾の輸出企業は相対的に競争力が落ちることになります。 特に、石油化学製品や繊維製品、工作機械などの輸出品が打撃を受けると言われています。 中国共産党のメディア・環球時報は、台湾国民党の元立法議員の邱毅の言葉を借りて、「台湾にとってRCEPに加入するための唯一の方法は、中国との再統一だ」という主張をしています。 一方、台湾の外交当局は、「新南向政策のもとで、TPPに入る方向で努力している」と話しています。 11月12日、ポンペオ国務長官が「台湾は中国の一部ではない」と発言すると、その直後に、中国当局が「台湾独立派」のリスト作成を進めているという報道がありました。 台湾独立を主張した人物や活動資金の支援者が対象で、外国人も含まれます。中国の刑法が定める「国家分裂罪」に問われる恐れもあります。 日本は、中国主導のRCEPを推し進めることが、台湾の孤立を促していることを知らなくてはなりません。 ◆日本主導で「インド太平洋の自由と繁栄」構築を! もしバイデン氏が大統領になれば、国内でコロナ感染拡大が収まらない中、企業の法人税増税と医療保険料の負担増、そして最低賃金引き上げに踏み切り、間違いなく雇用は悪化します。 地球温暖化対策でも、2050年までに温室効果ガス排出ゼロを目指し、4年間で2兆ドル(約209兆8400億円)を投資する予定です。その予算を捻出するため軍事費を削減することになるでしょう。 バイデン政権になれば、経済的にも軍事的にも弱体化し、アメリカ頼みの時代はあっさり終わってしまう可能性が高くなります。 日本は、「インド太平洋の自由と繁栄」を構築するために、大きな責任と自覚を持たなければなりません。 安全保障面では、日本と米国、オーストラリア、インドによる「日米豪印戦略対話(クアッド)」を強固なものとしていかなくてはならないでしょう。 経済面で、日本は台湾との自由貿易協定FTAや、日本主導で台湾やインドを含んだ自由貿易協定を構想し、中国包囲網を築いていかなくてはならないと考えます。 大統領選の真相と今後の世界の見通し【後編】 2020.11.15 https://youtu.be/1DZs6PBZpco (11月5日収録) 幸福実現党外務局長 及川幸久 ◆コロナ感染という事態に見せたトランプ大統領の「積極的考え方」 そんな中で10月初旬、トランプ大統領がコロナに感染するという事態も起こりました。 トランプ大統領は自分が感染したことをすぐに認め、入院して治療を受け、たった3日で退院してすぐ公務に復帰し、激しい大統領選を戦う抜き、強靭な精神力を見せました。 これについても大川総裁は、ノーマン・V・ピールという「積極的考え方」を提唱して世界的なベストセラーの本を出したニューヨークの教会の大人気牧師を引き合いに出し、この教会の教会員だったトランプ大統領は若い時からこの牧師の薫陶を受けていたと紹介しています。 その教えの中核というのが「積極的な考え方」であり、例えば「目の前にどんなに困難で絶望的な現実が起きても、それは重要ではない。重要なのはその事実に対する私たちの姿勢だ。ポジティブな思いを持てばその現実を変えられる」という考え方でした。 トランプ大統領はこうした考え方を体得してきた人物なので、ウイルス感染からも奇跡的に短期間で回復していったのではないかと大川総裁は述べています。 そういう意味でトランプ大統領は非常に宗教的な人物であるとも言えます。 ただ、パンデミックに関しては厳しめの客観的な分析もしており、「政治は結果責任である」という点から考えれば、「世界で最も感染者・死者数が多いのは事実で、その国のリーダーとして、パンデミックの対処に失敗したという指摘に対して、打ち返すだけの内容は必要だったのではないか」とも述べています。 ◆中国共産党に乗っ取られた米・民主党 一方で、前述の通り、これが人工的な武器性を帯びたものだとすれば、中国が仕掛けたウイルス戦争そのものであり、どちらが大統領になるかというレベルではなく、中国との戦いです。 米国が一丸となって、この中国という巨大な敵が仕掛けるウイルス戦争に対して、米国はそれを押しのけられるのか、屈服してしまうのか、そういう戦いが今本当に起きているのです。 もう一つ、中国共産党の手口として民主党を乗っ取るという手法を採りました。 前述した地球温暖化についても、温暖化対策をバイデン陣営は強く推進したわけですが、これは要に石油や石炭産業、シェールオイル・ガス産業への規制を強化することで、エネルギー産業に依存している州の失業者が急増し、経済はストップします。 そうした州にも民主党議員は多く、彼らはバイデン氏が推し進めようとしていることに関しては反対であり、中には明確に反バイデンを表明する民主党議員もいます。 ◆民主党の議員がなぜトランプ大統領を支援するのか? ジョージア州下院議員にヴァーノン・ジョーンズという民主党議員がいますが、彼はトランプ支持者で、投票日後に行われたトランプ陣営の不正投票に関する抗議集会にも参加しています。 もともと、8月の共和党大会にも、民主党員として現れ、「両親から神を信じて、正しい努力を続けたら、誰でも何かを成し遂げることができると教わり、自らもそうした人生を送ってきたつもりだ。ただ、今の民主党バイデン候補はそうした努力をさせない政策ばかりを掲げている。私はそれに反対だ」と演説を行い、トランプ大統領への支持を表明しました。 中国共産党勢力は民主党を乗っ取って、トランプ大統領を引きずり下ろそうとしていますが、その手口によってマイナスが起きています。 民主党の心ある議員たちが「おかしい」と言い始めているからです。 ◆米下院は共和党の実質的な勝利 実際に、民主党が議席を伸ばすはずだった下院議員選挙でも、予想外に共和党は議席を伸ばしており、事実上の共和党の勝利といっても過言ではありません。 なぜなら、民主党のかなりの下院議員が民主党幹部やバイデン氏に反対だからです。 この結果、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、議長の座を維持するのが難しくなってきたのではないかという報道もすでにされています。 実際に、2年前の中間選挙で過半数を占めた民主党が、ペロシ氏を下院議長にするかどうかという投票を行った結果、反対した民主党議員が15人も出ています。 今回はもっと多く出るだろうと言われており、そうすると実質的には下院は共和党が中心になる可能性もあるわけです。 このように、下院においても民主党議員からおかしいと言う声が沢山出ており、その背景には、中国共産党に乗っ取られた民主党という実態があるからです。 ◆共産主義を消滅させる役割としてのトランプ大統領 最後に、大川隆法総裁が発刊した『ウィズ・セイビア』という書籍では、宇宙の視点から今の地球を見たら「一体何が根本的に問題なのか」ということを語っています。 その中の重要な論点が「共産党ウイルスを消滅させるという客観的な舞台が、今、与えられようとしている」という点です。 1991年、ソ連邦が崩壊して共産主義がなくなったと思ったところ、むしろ大きく広がり、形を変えて未だに残っている。 この共産主義をこの地球から消滅させるために、その舞台で戦っているのがトランプ大統領だということをこの本を通して、理解することが出来るはずです。 大統領選の真相と今後の世界の見通し【前編】 2020.11.14 https://youtu.be/1DZs6PBZpco (11月5日収録) 幸福実現党外務局長 及川幸久 ◆バイデン陣営に「盗まれた選挙」 今回は、米大統領選挙はバイデン陣営に「盗まれた選挙」であるという視点でお伝えします。 そして、幸福実現党の大川隆法総裁がこの選挙について公式な見解を発表していますので、その内容を中心にお伝えしたいと思います。 まず「いま何が起きているのか」ということですが、それはアンチ・トランプ側の既成事実づくりということです。 いま、日本を含め、世界中の主要マスコミが「バイデン政権になったらこうなる」という報道を毎日行っており、もう選挙が終わったかのような雰囲気を作っていますが、これは「既成事実づくり」に過ぎないという点を、大川総裁は指摘しています。 ◆選挙はまだ終わっていない 厳密には、まだ選挙は終わっておらず、未だ集計中の状態です。 また、票の集計がおかしな所がいくつもの州で発生しているので、これから再集計をすると正式に決めた州もいくつもあるわけです。 今回の最大の特徴である郵便投票の不正疑惑について、裁判が始まっており、州レベルの裁判所がトランプ陣営の裁判の提訴を受理したところもあれば、却下したところもあります。 却下した所はこれから最高裁にいくので、この郵便投票の不正疑惑はこれからです。 もう一つが、もしかしたら「選挙そのものが無効」ということもあるかもしれないという指摘です。 実際に、今年世界中で行われた大統領選挙の中でも、ベラルーシなど、不正問題によって再投票になった選挙もありましたし、そこまでいく可能性も無くはありません。 もう少し正確に言えば、現時点(11/9)でマスコミは当選者確定を出していますが、未だ当選者はいないのが公式な状況です。 あくまでも、いくつかのマスコミがバイデン当選と言っているだけで、今起きていることを整理すると「法的異議申し立て中」「票の再集計中」の2つに集約されるのです。 特に、ペンシルバニアやアリゾナ、ウィスコンシン、ジョージアやノースカロライナは訴訟や票の集計・再集計が未だに行われ、時々刻々と状況は変化しています。 ◆なぜ、マスコミは「バイデン当選」と決めつけたがるのか? そんな中、なぜマスコミが早くもバイデン当選だと決めつけるのか、その背景には「トランプ大統領はいったい今何と戦っているのか」という視点が欠かせません。 大川隆法総裁はズバリ「中国共産党、共産主義である」と指摘しています。 要するに、バイデン1人と戦っているわけではなく、共産主義という勢力そのものと戦っているのであり、トランプをここまで追い込んでいるのは中国共産党だということです。 中国共産主義の手口は「トランプは非科学的だ」というレッテル貼りで、地球温暖化、コロナパンデミック等、様々な局面でトランプに対して仕掛けられてきました。 地球温暖化においては、トランプ大統領はエネルギー・電力産業を規制すると、経済を止めることになり、多くの人の職を失ってしまうので、今は経済を進めるべきだという考え方でした。 これに対し、地球温暖化は既に科学的に実証されており、それを否定するトランプ大統領は非科学的だという論調が、マスコミの言論を通して広げられてきました。 地球温暖化はホントに科学的なのかと考えても、むしろ寒冷化が進行している所もあり、議論の余地は大いに残っています。 ◆「新型コロナウィルス=人工説」が科学的である新たな根拠 パンデミックについても、一部の保守勢力、またトランプ大統領自身がコロナウィルスはコウモリ由来ではなく、人工の生物兵器であるということを今年2月から主張してきました。 それに対して、マスコミや主流派と呼ばれる科学者たちも「なんて非科学的なのか」と一笑に付してきました。 しかし、今回の大川総裁の法話では、専門家の最新のウイルス研究による「エイズと同じ遺伝子構造があり、自然に出来たものとは考えにくく、人工的に作られたのではないか」という新たな発見が指摘されています。 それを初めから「ウイルス人工説は非科学的だ」と言うこと自体が非科学的なようにも思えます。 また不正選挙も全く同じ論理だと言えます。 少なくとも、疑惑として不正が起きているという話が、スイングステート(激戦州)で出ていることに対して、主要マスコミは「不正の根拠となる証拠を示せ」と退けてきました。 しかし、検証せずに根拠はなく、バイデンが取った7,000万票以上は全て合法的で、バイデンが勝者だと主要マスコミの主張を、日本のマスコミはただ追従するだけですが、その姿勢ははたして科学的なのでしょうか。 ◆「真実を明らかにすること」こそ、マスコミの本来の使命 このように、全てを科学的か、非科学的かで、「トランプ大統領はいかに非科学的で根拠がないか」という論理でレッテルを貼ってきました。 パンデミックについて、幸福実現党の大川総裁は今年2月に『中国発・新型コロナウィルス感染霊査』という書籍を発刊し、人工的な生物兵器の特徴があるという情報を発信したわけです。 こうした情報収集・検証・発信を行うのが、本来のマスコミの仕事ですが、最初から非科学的だと決めつけて、何も検証しないのはマスコミとして如何なものでしょうか。 「真実を明らかにすること」が本来のあるべき姿であり、真実を見ようともせずに頭から非科学的だと決めつける態度こそ非科学的ではないでしょうか。 (つづく) すべてを表示する « Previous 1 … 15 16 17 18 19 … 98 Next »