Home/ 小川 俊介 小川 俊介 執筆者:小川 俊介 幸福実現党 三重県本部参議院選挙区代表 「教育再生実行会議」は教育を再生出来るか?――教育改革の根本に「宗教教育」を! 2013.01.12 安倍首相は衆院選後、国会召集を待たず、復興・経済・外交・教育など、隙の無い対応を進め、民主党政権で失われた3年半を急ピッチで取り戻すべ努力をしています。 「経済財政諮問会議」による緊急経済対策を取りまとめ、1月10日には「教育再生実行会議」の委員を内定し発表しました(1/10 産経)。強力な保守系識者をバランスよく配置しており、安倍首相の熱意が現れています。 政権公約において第一優先とする「経済再生」に続き、二番目に掲げていた「教育再生」は、2006年に「教育基本法改正」を実現した安倍首相にとって思い入れの強い分野となります。 「教育再生実行会議」においては、幸福実現党が立党以来訴え続けてきた教育政策、(1)「規制緩和・自由競争による世界一の学力」(全国一斉学力テスト、バウチャー制、6・3・3・4制を見直し飛び級導入、科学技術立国など)、 (2)「毅然とした責任ある教育行政」(いじめ問題への毅然たる態度、首長の権限強化、教育委員会制度の改革、教員の資質向上など)、 (3)「国益を増進させる保守教育の推進」(教科書検定基準・近隣諸国条項の見直し、自虐史観の払拭、道徳教育の拡充など)が主要テーマになると考えられます。 しかし、日本を再建し、未来を切り拓くための「教育再生」を実現するにはこれだけでは不十分です。 安倍首相が目指す「教育再生」は、英国で断行された「サッチャー改革」がモデルになっています。 「英国病」と揶揄された当時のイギリスと同様、現在の日本においては「不登校児童十万人」「いじめ問題の陰湿化」「教員の質の低下」「道徳観・倫理観の欠如」「ニートの拡大」「生活保護世帯の急増」「家庭崩壊」「自殺者の増加」など、様々な深刻な問題が起こっています。 実は、これらの社会問題はバラバラのものではなく、根でつながっています。 それは「なぜ勉強するのか」「なぜ働くのか」「なぜ生きていくのか」と言った「根源的な価値の喪失」であり、それは戦後、GHQによって徹底された「占領政策」によって、国力の源泉である「宗教」を骨抜きにされたままであることを意味しています。 日本には、本当の意味における国家としての自主独立、善悪を判断し正義を押し進める国是、国家の背骨となる精神的支柱が無いということです。このまま日本が日本であり続けることは出来ません。 サッチャーが行った改革においては、日本と同様、深刻な「宗教そのものへの無関心」「自虐史観の蔓延」「左翼教職員組合の抵抗」があり、様々な教育行政が制度設計なされました。 その根本には、「人はなぜ産まれ、なぜ生き、なぜ死んでいくのか」と言う人生観・世界観を立て直し導くための「宗教の復権」があり、「宗教教育」がありました。 サッチャー自身「現在の問題の解決が要求する実際的な方法で、社会を再道徳化するのに必要な徳目を、キリスト教以外に何かあるとは想像しがたい」「イギリスの『美徳』とは、わが国誕生のよりどころとなった聖書の規律から生まれるものだと私は信じています」と信念を語りました。 すなわち、サッチャー氏は、キリスト教こそが英国の道徳的価値を支えるものであるとの確固たる姿勢で、国民に訴え、説得していったのです。(中西輝政監修『サッチャー改革に学ぶ教育正常化への道英国教育調査報告』PHP出版) そして、サッチャー改革は今なお受け継がれ、2004年には「宗教教育フレームワーク」が導入され、英国における宗教教育は拡充され続けています。 キリスト教が必須科目とされ、「宗教知識教育」として世界六大宗教に関する知識を身につけさせることで、他宗教への理解と寛容の態度を育み、国際社会において諸外国といかに共存していくのかという課題を克服しようとしています。 また、宗教知識にとどまらず、「生命の神秘性や天地万物に対する畏敬の念」「正義や人道のために命を捧げる生き方に対する敬意」などを育む「宗教的情操教育」も導入され、「魂の開発」を重視しています。 例えば、11歳から14歳生徒用の宗教教科書『世界の中の宗教』では、六大宗教それぞれの視点から、生徒に自分の人生や生き方について深く考えさせる題材が数多く掲載されています。 一例として、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサが最も敬愛した聖フランシスコによる「平和の祈り」も紹介されています。 このように、宗教がいかに大切なものなのかを理解させることが、宗教教育の大きな意義と位置づけて、魂の世界にまで踏み込んだ「宗教教育」が行われています。(同書) 21世紀の今、全人類が抱える大きな問題は、無神論国家による覇権の脅威、宗教の無い世界の悲惨さであり、民族・宗教の争いを乗り越える問題です。 「教育再生実行会議」においては、単なる財界の人材要求に応える「学力向上」だけではなく、国家の精神的基盤を磐石にすると共に、グローバル化する国際社会における人類の課題を解決する道筋として、「宗教教育」を本格的に導入し、具体的に実施していく提言をまとめていくことが求められます。 幸福実現党は、国家の精神的基盤となる宗教界全体の地位向上に貢献し、宗教の復権と宗教教育の推進を推し進めていきたいと思います。(文責・小川俊介) 追い詰められた日本――2013年は日本国の正念場となる! 2012.12.28 中国の楊外相は12月14日、習近平指導部の外交方針に関する論文を人民日報に掲載。日本政府の尖閣国有化に対して「断固として日本と闘争を行う」と表明しました。(12/15 夕刊フジ「中国外相『対日闘争続ける』」) これは事実上の「宣戦布告」とも言うべき挑発であり、習近平体制に移行してから、より一層、中国の覇権主義が加速しています。 中国評論家の石平氏は、習近平氏が陸軍部隊と海軍艦隊を視察して「軍事闘争の準備を進めよう」と指示し、「中華民族復興の夢はすなわち強国の夢であり、すなわち強軍の夢である」と熱っぽく語ったことを紹介し、習近平氏の真意が「強国強兵」にあることを指摘しています。(12/20 産経「『戦時体制』への移行を始めた中国 安倍政権は『尖閣決戦』に備えよ」) 石平氏は、中国は全国を7つの「軍区」に分けて軍を配備しており、これまでは「軍区」という言葉が使われて来たが、「戦区」という表現が出たのは今回が初めてであり、習近平体制下の中国がすでに「戦時体制」への移行を始めたと指摘しています。(同上) また、先般、北朝鮮が発射した長距離弾道ミサイルは射程1万キロ程度で、米本土の西海岸に到達する能力があることが判明しています。(12/12 時事「北朝鮮ミサイル『射程1万キロ』=米本土、圏内か」) ミサイルの飛行コースも事前に通報したルートをほぼ正確にたどっており、北朝鮮がミサイル開発技術を飛躍的に高めていることが分かります。 「核保有国」としての地位の主張を強める北朝鮮は3回目となる核実験の準備も進めているもようで、米ジョンズ・ホプキンス大の北朝鮮研究グループは、北朝鮮の核実験施設について衛星写真を分析した結果、いつでも実験に踏み切れる状態にあると発表しました。(12/28 朝日「米『北朝鮮、核実験可能な状態』」) 北朝鮮の背後には、中国の意向があることは周知の事実であり、「北朝鮮」が「核保有国」として脅威を増せば、中国・北朝鮮軍事ブロックにより、日本は核の脅威に晒されるようになる日が間近に迫っています。 中国・北朝鮮が米国に届く大陸間弾道ミサイルを保有するに至り、「米国はニューヨークが灰燼に帰してまで、日本を守ろうとしない」とよく言われるように、より一層、米国の「核の傘」はあてにならない事態に至っており、日本は現実問題として、自主防衛・核武装を迫られています。 間もなく誕生する安倍政権が直面する最大の課題は、中国・北朝鮮ブロックによる「新軍国主義」から、いかに日本の国民・国家・領土を守り抜くことができるかということにあります。 国民が「タカ派」と見られる安倍・自民党への政権交代を選んだのも、そうした「保守回帰」への期待があったからでありましょう。 しかし、安倍総裁は「竹島の日・政府主催式典」「村山談話の見直し」「尖閣諸島への公務員常駐」などの公約を見送り、「靖国参拝」に関して明言を避け、中韓との外交改善で落ち着かせる構えです。 安倍首相は再登板でもあり、「肉を切らせて、骨を絶つ」深慮遠謀として練り込まれた「大人の対応」であると思われます。 しかし、時計の針を戻しただけで終わるのか、本当に日本の危機を突破できるのか。2013年は自民党・安倍政権にとってだけでなく、日本にとっての正念場ともなります。 国民が安倍新政権に期待しているのは、これまでの自民党政治からの転換であるはずです。 自民党政権は日中国交正常化以降、中国共産党を全面支持し、台湾との国交を即座に断絶。日本固有の領土である尖閣諸島の日本帰属を曖昧にしたまま、30年以上に渡って7兆円以上もの対中ODAや技術供与を続け、中国の経済大国化・軍事の近代化を支えて来ました。 その結果、今や中国は米国ですら手の負えない「怪物」に育ってしまいました。 安倍政権はこれまでの自民党政治を転換し、中国が戦闘行動に入った場合、9条解釈改憲を閣議決定し、即時対抗手段を講じることが出来るのでしょうか。 「自分の国は自分で守る」姿勢が無く、日米安保条約が発動するかは危うく、毅然たる判断を下すことが出来るのか、本当の意味での「大人の対応」として腹が括れているかどうかが、日本の分かれ目になります。 自民党は戦後67年間、弱腰外交によって日本を失わせ続けて来ました。しかし、もうその延長線上には日本は存続できません。 カウントダウンは既に始まっています。日本はまさしく、「自分の国は自分で守る」という自主防衛を選択するのか、それとも「降伏」するのか――国民自身の決意が問われています。 そうした中、幸福実現党は新体制の下、より一層、救国体制を強化し、「国難との戦い」を続けて参ります(12/28「幸福実現党の総裁人事・党首交代等について」⇒http://www.hr-party.jp/new/2012/32688.html)。 今後とも、幸福実現党は未来を見据えて正論を訴え続け、国民の生命・財産・安全を死守すべく、公党としての責任を果たして参ります。(文責・小川俊介) 「救国」の決断―私たちの一票が日本の興廃を決する! 2012.12.15 本日2012年12月16日、衆院選の投開票がなされ、日本の選択が決定します。 前回の衆院選においては、「風」に乗って「民主党政権」が誕生し、国防・外交・経済・教育、自然災害において、最悪の「国難」をもたらしました。 今回の選挙も、自民党や維新の会に「風」が吹いていると言われていますが、「第二の民主党政権」が誕生することが無きよう、国民の良識が試されます。 私たち国民は投開票を前にして、今一度、衆院選において問われている「国難」とは何かを考え、「興廃の岐路」に立つ日本の重要な選択をしなければなりません。 衆院選が公示された12月4日、米・上院議会において「沖縄県・尖閣諸島を日米安全保障条約の適用対象とする」ことを明記した『国防権限法』が可決されました。 この法律は、国防予算の大枠を定めるもので、現実の軍事オペレーションに直結することを意味しています。 財政難から国防予算の大幅な削減を進めてきたアメリカが、「財政の崖」を前にして、予算計上の余裕の無いにもかかわらず、アジア太平洋地域における中国の軍拡を念頭に判断を変えた背景には、安全保障上、深刻な事態があったからです。 その背景には、驚くべきことに、アメリカと中国との協議の中において、中国側から「ハワイの領有権を主張出来る」ことを切り出された事実があります。(11/30 産経「中国『ハワイ領有権も主張できる』」⇒http://sankei.jp.msn.com/world/news/121130/chn12113020080006-n1.htm) 2007年に米太平洋司令官が中国海軍高官との会談の中で、「太平洋を東西で分割し、東側を米国、西側を中国が統治する提案」がなされたことが米上院軍事委員会公聴会で明らかにされていますが、今回の主張はアメリカの国家主権を侵害するもので、かなり踏み込んだ内容になっています。 11月に発足した中国新指導部・習近平体制は、再選されたオバマ大統領を完全になめており、相手にしていないことを象徴しています。 幸福実現党は「習近平氏の危険性」を強く訴えていますが、中国は「尖閣諸島」や「沖縄本島」に留まらず、既に「ハワイの領有権」まで主張している覇権主義の実態を、日本人は知るべきです。 また、中国は国家海洋戦略として、伊豆諸島を起点に、小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニアに至るラインである「第二列島線」を2020年までに支配下に置くとしています。 今回のハワイの領有権主張も、その一環です。残された時間は、あと7年しかありません。 本年おこなわれたアメリカ大統領選挙は、任期2016年までの国内議論が中心でした。さらに「財政の崖」で2013年2月までの短期的視野に終始しており、2050年までの国家目標を目指して、今後10年の間、不動の政権基盤を持つ中国・習近平体制に対抗し続けることが出来るかは甚だ疑問です。 12月10日、アメリカの情報機関が集まる「国家情報会議」が、「2030年の世界を展望する報告書」を発表しました。 中国が経済の規模で世界一になる一方、日本は急速な高齢化で競争力を失い、「力関係に変化が生じる」と説明しています。 また、日本などに中国とわたり合う意思がなく、力も不足している場合、「アメリカが中国と直接対峙(たいじ)する可能性がある」としています。(12/11 テレビ朝日「『2030年、日中対立さらに激化』と米情報機関報告」⇒http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/221211042.html) 日本は中国の脅威にどう対抗するのでしょうか? 今回の衆院選は、日本にとって国家としての復活の「ラストチャンス」であり、今回、間違った選択を行えば、日本は奈落の底へと転落していきます。 選挙報道は、政治家もマスコミも、あまりにも平和ボケした政策や内向きな議論ばかりで、左翼的な偏向報道ばかりで、国家の命運に責任を持たない空騒ぎにしか過ぎませんでした。 このような国際情勢を踏まえた正当な危機感を持てば、唯一、幸福実現党が主張するように、「憲法9条改正」「国防軍創設」は当然として、エネルギー安全保障に繋がる「原発推進」、中国に対抗するアメリカを主軸とする経済圏構築を目指す「TPP」、地域主権ではなく「国家主権」が当然の選択肢となるはずです。 次期政権を担うと予想される自民党・安倍晋三氏は、テレビ番組で「靖国参拝に関しては、中国に配慮して明言をしない」と「逃げ」に回っています。 日本のために命を捧げた先人に敬意を捧げることは当然のことであり、近隣諸国への配慮と言いながら「内政干渉」を許し続けて来た自民党では、「日本を取り戻す」ことなど到底出来ません。 北朝鮮による日本人の拉致被害者救出を断行することは勿論のことですが、北朝鮮と言う収容所に押し込められている2千万人の解放を実現できる日本とすることを目指すべきであり、同様に、中国13億人の解放・民主化を正々堂々と主張出来る日本としなければなりません。 2020年から2030年を見据えるならば、「地球的正義」を実現するだけの気概をもった国家とならなければ、世界秩序を安定させ、真の平和と幸福を享受することは出来ません。 今、政治空白や不毛な政局で時間を浪費することは、もう日本において許されません。 ファイナル・ジャッジメントの時は今です! 国民の皆さまには、日本の命運を決する主権者として、「未来への責任」という観点から、衆院選における賢明なるご選択を期待申し上げる次第です。(文責・小川俊介) 参考:【衆院選・投票を迷っている人へ】あの政党に入れたらこうなる(The Liberty Webより) 「国防」編⇒http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5315 「消費税」編⇒http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5314 選挙報道に見るマスコミの偏向報道を糾す! 2012.12.01 放送法第4条には「政治的に公平であること。」と規定されており、公の電波を使っている放送局が特定の政治勢力に対して偏りを持って放送することは法律によって固く禁じられています。 衆院選においても、政党が乱立する中、選挙結果を大きく左右する情報に関して、「政治的公平性」を規するマスコミ各社における報道姿勢と言論の責任が今まで以上に重く問われています。 11月29日公示となった東京都知事選挙について、NHKニュースでは、立候補者9人全員を映像で紹介し、発言の主要内容を同等時間で編集するなど、報道の公正に配慮する努力が伺えました。(NHK11/29「東京都知事選挙告示9人が立候補」) ※動画⇒http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121129/k10013849091000.html しかし、都知事選の公示日直前後に開催された「日本記者クラブ」主催の公開討論会(28日)と「日本外国特派員協会」主催の公開討論会(30日)においては、立候補表明した新人9人の内、4人しか呼ばれず、事実上の言論封殺、報道機関による立候補者の事前選定・足切とも言える暴挙がなされました。 このことは「主権者」である国民の権利を蔑ろにするものであり、「知る権利」を踏み躙り、恣意的な判断によって「参政権の行使」に著しい偏向が加えられることになっています。 有権者に対して立候補者がどのような人物で、どのような政策を主張しているのかを、知ることが出来る数少ない機会となる公開討論の場に、なぜ全候補者を呼ばないのでしょうか。 主権者である国民の「知る権利」が及ばない、報道機関の判断によって、選挙結果が大きく左右されることは許されない違憲行為です。選挙権の行使を判断するのは国民であり、マスコミでは無いはずです。 また、衆議院選挙の公示が迫る中、連日行われている、マスコミにおける討論番組や各党代表による公開討論においても、言論封殺がなされています。 11月23日現在におけるNHKのまとめによると、衆院選における小選挙区と比例代表を合わせた立候補者数の多い政党を順に見ると、共産党314人、自民党が288人、民主党が245人、日本維新の会が133人、幸福実現党が62人、みんなの党が61人、国民の生活が第一が58人、公明党が35人、社民党が28人、減税日本・反TPP・脱原発を実現する党が8人、新党大地が6人、国民新党が2人、新党改革が2人、新党日本が1人、みどりの風が1人でした。(補:その後、日本未来の党が設立されるなど、合唱連衡が続いています。) 注目すべき点として、「幸福実現党」は立候補者62名と、みんなの党・公明党・社民党よりも数が多く、立候補者数の順において15政党中、5位になっており、しかも、比例ブロック全11選挙区に擁立していることです。 立候補者が1名や2名の政党が、テレビの討論番組において発言権を持ち、全選挙区において信を問うている政党には発言権が与えられないということは、有権者に対して必要な情報提供を怠っており、公正・中立な報道がされていないことを証しています。 単に「政党助成法」という政治資金を受けるための条件にしか過ぎない「政党要件」を「報道管制」として利用して、報道から排除し、「政治参加の自由」を大きく阻害し、不公平な選挙を強いている、マスコミが勝手に作り上げている「暗黙のルール」は一刻も早く廃止すべきです。 事実、この数年間「大阪維新の会」という「政党要件」を満たさない地域政党を「諸派」として報道せずに、全国区にまで持ち上げ「日本維新の会」としたのはマスコミの誘導のなせる業でした。 2009年行われた衆議院選挙において、「政権交代」の大合唱で、政策の中身も充分に論じられることなく、マスコミの世論誘導によって「民主党政権の樹立」がなされました。(11/27 リバティWeb「民主のデタラメ」を叫ぶAERAのデタラメ度⇒http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5211) その後、民主党政権によって引き起こされた、国防における危機、不況の深刻化など、国難の数々に関して、マスコミ各社は責任を負うこと無く、無反省でいることは決して許されることではありません。 製造業においては、「製造物責任」を追及され、パロマの湯沸かし器やパナソニックの扇風機など、過去30年以上前に製造したものでさえも、回収し賠償する責任を負っています。 工場等で「有毒物質」が垂れ流された場合、「回収は出来ない」と開き直ることは許されません。 マスコミにおいて、「間違った情報」や「偏向した情報」が垂れ流され続けても、何の責任も負わないことが、当然のこととして見過ごされて良いのでしょうか。 今や、国会(立法)・内閣(行政)・裁判所(司法)という「三権分立」によって、権力の均衡を保つ時代では無くなっており、実際上の権力はマスコミが握り、内閣支持率を左右し、大臣の首も切ることが可能です。 国民の主権では制御できないマスコミという第一権力によって、国政が動かされている現実があります。 憲法で保障されている「言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」ことは、当然、尊重すべきですが、「権利には責任が伴う」のが法律の原則です。 幸福実現党は日本国憲法試案・第12条において「マスコミはその権力を濫用してはならず、常に良心と国民に対して、責任を負う。」と、健全な民主主義を構築するためのマスコミの責任を明記しています。 国益を損なう偏向報道等、マスコミの製造物責任を問う制度設計を検討しなければ、健全な民主主義は成立しません。 国難から日本を救う「救国選挙」と位置づけられる衆院選が、12月4日公示、16日投開票によって、決せられます。 マスコミは偏向報道を正し、公正中立の報道に徹し、主権者である国民一人一人においては、マスコミ報道は「判断材料」に過ぎず、「判断根拠」では無いことを踏まえて、良心と見識を磨き、「未来への責任」を果たしていくことが求められています。(文責・小川俊介) 日本の政治の混迷を正すために 2012.11.17 11月16日衆議院本会議において、野田首相が衆議院を解散し、第46回衆議院総選挙が12月4日公示、12月16日投開票で行われることが決定しました。 しかし、衆議院を解散したものの、国民は何を選択の視座とすべきか分からない状態です。 主権者である国民が「正しい選択」を出来るように、マスコミは公平かつ精緻に、各政党における「政策」「政治姿勢」「実績」を検証し、恣意的に偏向無く報道する責任があります。 野田氏は解散後の記者会見で「政権交代の前に進むのか、後ろに戻るのか」という方向感を軸として主張しましたが、認識が全く誤っています。 「政権交代」によって3年以上の「政治空白」が生じ、日本の国力が大きく後退してしまったのです。 民主党によりもたらされた、日本経済の深刻な不況、尖閣諸島に象徴される安全保障の危機、前にも後にも行けない「国難」を打破して、さらなる繁栄に導けるかどうか、『救国』こそ軸となるべき指針です。 戦後60年間に亘って、日本の繁栄を主導してきた自民党は、国民の税金を既得権益として寄生し、「憲法改正・自主憲法制定」もせず、「竹島・尖閣諸島・北方四島」などの領土問題を放置し、拉致問題にも真摯に対応して来ませんでした。 そして、日本人を育成する「教科書検定」に韓国・中国の介入をさせ、靖国神社の参拝さえ出来なくなったこと等々、「内政干渉」を許し続けて、日本を失わせて来た政党に「日本を取り戻す」ことなど出来るとは思えません。 また、政策論争を棚上げして「大同団結」の気勢をあげ、「第三極」と称する合従連衡は、単なる選挙互助会と批判されています。 「第三極」を持ち上げるマスコミの扇動により、「第二民主党」とでも言うべき談合が連日報道されていますが、「政権交代」の二の舞になることは必至です。 政策無き「第三極」に、国民の生命・財産・安全を託す「白紙委任状」を渡す訳には行きません。 不満のはけ口に安易な選択をすることなく冷静に思慮しなければなりません。 幸福実現党は、2009年の立党以来、国師・大川隆法名誉総裁の著書を数多く発刊して、国防、経済、教育など、政治の未来ビジョンを示し、現実の日本政治を変革させる具体的な政策提言を行って来ました。 特に、立党時より訴えてきた「中国の覇権主義の脅威」は、指摘どおり現実化しており、「消費増税による経済のさらなる低迷」も現実化しています。 「憲法改正」「日米同盟の強化」「原発推進によるエネルギー安全保障強化」「核武装も含めた自主防衛」「消費税撤廃と法人税減税」「TPP参加による自由経済圏の連携強化」「地域主権ではなく国家主権」等々、正論を貫き、ポピュリズムに一喝を与え、現実に即した国家経営において責任ある政策を訴え続けています。 混迷する日本の政治を正すために、主権者である国民一人一人が、各政党や政治家の政治姿勢や政策内容に関して、厳しく見極め、「未来への責任」を果たさなければなりません。 解散により、民主党政権下の「決められない政治」に終止符が打たれましたが、衆院選後においても「ねじれ国会」が続く可能性が高く、今後も混迷する日本の政治が予想されます。 野田氏は「消費増税による社会保障」「コンクリートではなく人に投資する経済政策」「脱原発依存」「冷静・現実的な外交・安全保障」「政治改革・定数削減」の5つの選挙争点を提示していますが、今の国会はそもそも機能しない状態に陥っています。 国会を機能させることなく、いかなる政策も実現することは出来ません。 解散の最後の条件となった「政治改革・定数削減」。野田氏は「消費増税の負担を国民にお願いしているから、政治家も身を切るべきだ」と繰り返し主張していますが、本質は、数の問題でも、歳費の問題でもありません。機能の問題であるべきです。 政治を機能不全にしている国会の存在意義、政治家の必要性そのものが問われていることを踏まえて、新たな政治体制の確立こそ、衆院選の重要争点とすべきです。 幸福実現党は、「参議院廃止」と「大統領制」により、政治力を高め、日本の国富を増大させ、世界のリーダー国家としてのステージに立ち、大国としての責任を果たすことを目指しています。 「見識の府」「再考の府」とされるべき参議院は、結局、政争の場と化し、国会の機能を著しく阻害しています。 衆院と参院で同じことを議論しており、立法過程の二重化、ねじれ国会等による国政の遅延化、効率の低下を招いています。参院を廃止すれば、国会の意思決定の迅速化が図られ、機動的な政治が実現できます。国費も節約でき、「小さな政府」となります。 また、世界のリーダーとして指導力を発揮していくため、政府のトップを国民が選ぶ「大統領制」を導入し、政治の遂行力を強化する必要があります。 国民の幸福を実現するためにこそ政治はあります。政治には未来を創造する力があります。 幸福実現党は、失われた政治の力を取り戻すために、正論を貫いて、混迷する日本の政治を正すため死力を尽くしてまいります。(文責・小川俊介) 「地域主権」が日本を滅ぼす――磐石な「国家主権」を目指せ! 2012.11.03 尖閣諸島の国有化より生じた、中国における反日暴動に続き、尖閣の実効支配を既成事実化するために、中国公船による領海侵犯が連日続いています。 中国の脅威が現実化する中、沖縄県知事の仲井眞氏は、10月21日から米ワシントンを訪問し、「沖縄・米軍基地の撤退」を主張するシンポジウムを初めて開催しました。 本来、沖縄県知事は県民の漁船操業の安全を確保するために必要な「日米同盟の強化」や、沖縄県の安全が脅かされないための「自衛力の増強」を求める状況にあるにも拘わらず、「狂気の沙汰」と言う他ありません。 国家主権の根幹に関わる「国防」に関して、日米印で中国包囲網を構築しようと外交努力が重ねられている最中、一地方自治体の立場から「沖縄・米軍基地の撤退」「オスプレイ配備の反対」を同盟国に対して強訴することは「日米同盟の連携」を断ち切る愚かな行為です。 しかも、仲井眞氏は帰国後、「基地問題を改善するためアメリカ政府の担当者や、もう少し上のレベルの人、それに安全保障の研究者らへの接触を頻繁にした方がよいと感じた」と述べ、今後もアメリカ側の関係者に積極的に働きかけていく考えを示しています。(NHK10/27「沖縄知事今後も米に働きかけ」) 「暴走する地方自治」をこのまま放置してよいのでしょうか? 地方行政の越権を押し止めることが出来ない民主党・野田政権には行政権の長を担う資格はありません。 実際、2010年に行われた沖縄県知事選挙では、政権与党である民主党は「自主投票」としつつも、事実上、「米軍基地の撤廃」を目指す伊波氏を応援し、自民党は「米軍基地の県外移設」を主張する仲井眞氏を支援しています。 唯一、「日米同盟の強化」と「普天間基地の県内・辺野古への移設推進」を明確に主張していたのは、幸福実現党公認・金城タツロー候補だけでした。 このことは政治評論家・三宅久之氏もTVタックルで「幸福実現党の主張がいちばん現実的だった」と評価しています。⇒http://www.hr-party.jp/pdf/news15.pdf 左翼は「沖縄に基地を押し付けている。差別だ!」と主張していますが、米海兵隊は「休戦状態にある北朝鮮の有事対応」や「台湾併合を目論む中国への抑止力」として、日本のみならず、アジアの平和と安定のために存在しているのです。 地政学上、沖縄県に米軍が配備されることが、東アジアの平和と安定にとって戦略的に意味があり、それが日本やシーレーンの安全を守っている戦略的位置づけを、政府やマスコミも明確に発信すべきです。 現在、「維新の会」のような地域政党が次々に誕生し、与党も野党も「地域主権」「地方分権」「道州制」等を競っています。 しかし、行政学者の田村秀氏は『暴走する地方自治』(ちくま新書)において、地方自治の歴史的経緯や諸外国における地方自治のあり方を踏まえ、「国の意向などお構いなく、地域で全部決めて好き勝手にしても構わないと考える首長や関係者が増えてしまったことが、地方自治が『暴走』するようになった最大の原因」として、「地域主権の落とし穴」を指摘しています。 国家としての存立にかかわるものは「外交」「防衛」「エネルギー」「通貨」「司法」などがあり、こうした分野においては、国と地方自治体の役割分担を明確にして相互に協力する必要があります。 連邦制国家の米国では、原子力発電所の建設・運転については、連邦が許認可を判断することになっており、州の許可は必要ありません。 カリフォルニア州法に基づき「原発の是非を問う住民投票」が行われた際には、連邦最高裁は「安全・健康面の権限は連邦にあり、州はこれらを理由に立地を拒否できない」と判断しています。 英国でも、フランスでも同様に、国家の主権が優越することが諸外国の常識です。(『暴走する地方自治』より) 「地域主権」の大前提になる「国家主権」が重要なことは政治の基本です。それは、地域を蔑ろにすることではなく、主権者である国民の幸福を実現するために必要なのです。 現在、日本国憲法第8章(92条~95条)において「地方自治」が制定され、「国民主権」「住民自治」など、民主主義の諸原則が掲げられています。その理想や理念は非常に崇高で重要なものです。 しかし、歴史的には占領下において制定された日本国憲法には、「日本の力を削ぐために国家の手足を縛る意図」があったことを踏まえれば、民主主義の諸原則は美辞麗句に過ぎません。 そして、地方自治についての通説とされる「二重保障説」によると、国家権力が国民主権を侵害しないように「都道府県」と「市町村」との二段階が置かれ、住民をガードしているとされており、「国家への不信」が根底にあります。 このような憲法制定の背景からも「独立国としての主権」を磐石にするためにも、「地方自治」に関する憲法条項の見直しが急務です。 幸福実現党・日本国憲法試案第13条で「地方自治は尊重するが、国家への責務を忘れてはならない」と明確にしており、「地域主権」ではなく、国防や災害対応の際の中央政府の権限を強化してまいります。 ※幸福実現党2012年10月度主要政策参照⇒http://www.hr-party.jp/pdf/manifest2012.pdf 国家よりも市民を重視する「自治基本条例」を最高規範として制定する運動も全国的に広がっていますが、「亡国の地域主権」「暴走する地方自治」の危険性を見抜き、磐石な国家主権を確立すべきです。(文責・小川俊介) 党首会談決裂・長引く「政治空白」は許されない!――民主党政権の早期退陣こそ、最大の景気対策 2012.10.20 10月19日、解散時期を巡る駆け引きの中、臨時国会に向けて党首会談が行われましたが、首相から解散時期の明示はなく、特例公債法案などの処理について決裂しました。(10/19 ロイター「3党首会談が決裂、解散時期の明示なく自公反発」) 野田首相は「近いうち解散」について、「私を信じてほしい」と言い張るのみでした。まるで「トラスト・ミー」と言い放って、オバマ大統領を裏切ったルーピー鳩山氏を思い起こさせます。 自民党の安倍総裁は、野田首相の回答には「失望した」「怒りを覚える」と強い不快感をあらわにしています。 このまま特例公債法案が成立しなければ、平成24年度予算の約4割の財源に目処が立たず、政府の予算執行が止まり、GDP低下等、日本経済に甚大な悪影響をもたらします。(参考:「財政枯渇」放置は重大な責任放棄) たとえ、年末や年初に特例公債法が成立したとしても、もはや残り数ヶ月では38兆円分の予算執行は未達に終わるでしょうし、また、数ヶ月で38兆円の赤字公債を売り切ることは難しく、国債の札割れ(売れ残り)という深刻な事態が懸念されます。 そもそも現状は、月例経済報告で景気判断が3カ月連続で下方修正されるなど、日本経済の先行き懸念が強まっています。 17日、景気の下振れを踏まえ、野田首相は臨時閣議で、景気のテコ入れのための「経済対策」を11月中に取りまとめるように指示しました。(10/17 毎日「野田首相:経済対策を指示」) しかし、野田首相は10月1日に改造内閣を行った時点で、臨時国会開会までに準備を終えるべき重要課題を、11月中に取りまとめるよう指示するとは悠長な話です。「解散先送り」のための小細工と言わざるを得ません。 しかも緊急性の高い対策については国会の議決がいらない予備費を活用して今月中に実施するとの方針も、臨時国会の回避や選挙対策のバラマキに過ぎません。 シャープに象徴される深刻な日本企業の低迷、中国との貿易減少、円高や電気料金値上げによる産業の空洞化など、日本経済の現状を踏まえれば、本格的な景気対策を行うことは急務であり、9月以降続いている「政治空白」は許されません。 また、反捕鯨団体への対策や国立競技場の補修、沖縄の国道整備等、震災復興との関連が無い事業に復興予算が流用されている事実が次々と明るみに出ています。 復興予算審議では、蓮舫議員が「仕分けの女王」当時さながらに高圧的に追及し、注目を集めていますが、復興予算は民主党政権下で執行されたものであり、「自作自演」に過ぎません。 復興予算流用について謝罪もせず、開き直る民主党閣僚の面々には、与党としての責任感が一切感じられません。 復興増税は所得税額の2.1%が2013年1月から25年間、法人税率の2.4%が2012年4月から3年間、個人住民税上乗せが2014年6月から10年間という「長期に及ぶ大増税」ですが、このように復興予算が無駄に使われ、被災地の復興は進まない現状は大問題です。 幸福実現党は復興増税に強く反対して参りましたが、復興予算が政治家や官僚利権に堕している現況を踏まえ、復興増税は廃止すべきです。 また、「経済対策」は安全保障の側面からも重要です。 韓国の李明博大統領は、竹島上陸に際し、「国際社会での日本の影響力も以前とは違う」と述べているように、日本の威信低下が外交・安全保障の危機を招いています。 日本経済の衰退を見て、中国や韓国が日本を見下し、主権侵害の隙を与えたことを踏まえれば、その場しのぎの経済対策では、更なる国防の危機を招きかねません。 中国は経済成長が2桁成長を続けている間、軍事費も常に2桁成長を続けて来ました。「経済力こそ国防の基」です。 野田政権は「増税」を断行しただけで、今年度予算の財源さえ目処が立たず、復興予算は官僚の食い物にされている始末です。 次期総選挙で下野が決定している民主党政権が「来年度の予算編成」をするなど噴飯物です。 野田政権は国会運営さえ出来ないのであれば、「近いうちに解散する」という約束通り、潔く下野すべきです。民主党政権の早期退陣こそ、最大の景気対策です。 幸福実現党は野田政権の即刻退陣を迫ると共に、震災復興から日本経済再建の活力を生み出し、安全保障を踏まえた国際戦略を持って、日本再建を果たして参ります。(文責・小川俊介) 野田政権が進める「地域主権」は「地獄の一丁目一番地」――有事は中央集権を強化せよ! 2012.10.05 10月1日に第3次野田改造内閣が発足し、論功行賞や選挙対策の肩書き作りなど、民主党の延命だけが最優先された不毛な閣僚人事が発表されました。 改造内閣発足の記者会見において、野田首相は「樽床さんに、民主党の一丁目一番地の政策である地域主権改革をリードする役割を託すことといたしました」と発表しました。(10/1 首相官邸「野田内閣総理大臣記者会見」) 確かに、樽床氏は一昨年の代表選に出馬した際に「地域主権」を訴えていましたが、「地域主権改革」が民主党の一丁目一番地の政策であるとは驚きです。 何を隠そう、野田首相本人は2009年衆院選の街頭演説で「税金の無駄を無くすことが一丁目一番地」「そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしい」と渾身の力を込めて訴えていました。(野田首相公約「マニフェスト 書いてあることは命懸けで実行」) 民主党が「地域主権改革」を「一丁目一番地」と言い出したのは、失政続きの鳩山氏が2009年11月の全国知事会議で「地域があって国があるという考えで行動を進めたい。地域主権の実現は『1丁目1番地』だ」とリップ・サービスで挨拶しただけのことです。 実際に、2009年衆院選の民主党マニフェストの一番の目玉は「税金のムダづかいと天下りを根絶」でした。二番目に「国民への税金のバラマキ(子供手当てや高校無償化)」、3番目に「年金・医療改革」、4番目に「地域主権」、最後に「景気対策」でした。(※いずれの公約も実行できず) また、2010年参院選のマニフェストに至っては、「地域主権」の優先順位は9番目でした。 「地域主権」を「民主党の一丁目一番地」と言う本心は「日本維新の会」へのラブコールであり、ポピュリズムに媚びへつらう選挙対策に他なりません。 民主党がや日本維新の会が掲げる「地域主権」「地方分権」は、耳障りが良く、一見素晴らしく聞こえますが、左翼的価値観に基づく、大変危険な国会解体思想です。 特に、軍事的衝突にもつながりかねない領土問題が国難として迫っている中においては、地域主権とは逆に、中央集権を強化すべきです。 「地域主権」の流れは、列強による日本侵略の危機にあたって、幕藩体制を終わらせ、中央集権国家を築き、「富国強兵」を進めた明治維新と全く逆行しており、「日本維新の会」など「維新」を名乗る資格すらありません! 尖閣諸島における領海侵犯、軍事的緊張が連日報道されているにもかかわらず、仲井真・沖縄県知事は「地域主権」を盾にとって、尖閣防衛の切り札であるオスプレイ配備を阻止し、日米同盟を破棄しようとしています。 地域主権が進めば、有事において、こうした売国首長や革新首長の反乱を抑えることができなくなります。 また、エネルギー問題においても、「脱原発」が叫ばれ、瓦礫の処理ですら地方自治体の反対を受けて進んでおりません。その根底には、地域主権の問題があります。 ドイツ連邦共和国では「脱原発」が進んでいますが、その背景には環境運動だけではなく、ドイツの「連邦制」という複雑な統治機構の問題があります。 ドイツでは16の州から構成される連邦国家であり、各州それぞれが主権を持ち、独自の州憲法、州議会、州政府および州裁判所を有するため、連邦国家として「エネルギー安全保障」強化を進めることができず、結果的にフランスの原発に依存する事態に至っています。 逆に、フランスが「原発大国」となったのは、強力な中央集権国家としての意思決定が出来たからです。 フランスでは、直接選挙で選ばれる大統領に「首相の任免権」や「議会の解散権」など強力な権限が与えられ、立法府である議会より行政権の方が強い体制が敷かれているからです。 日本も有事に対応するためには、今こそ、大統領制を導入し、中央集権を強化し、迅速かつ的確な判断ができる強力なリーダーシップをもった統治機構を確立すべきです。 10月6日(土)から始まる近未来予言映画『神秘の法』(http://shinpi2012.com/)では、近隣の軍事大国が日本に侵略する場面が描かれていますが、そこで首相は憲法9条を改正することができずに降伏、日本が「極東自治区」になる場面が描かれています。 日本は今、有事体制に入っています。もはや、何も「決められない政治」では許されません。今、必要な「日本の一丁目一番地」は、安全保障の強化であり、憲法改正、自衛隊法改正です。 そのためには「地域主権」ではなく、政治の強力なリーダーシップを実現する「大統領制」も含めた強力な中央集権国家体制を確立すべきです。(文責・小川俊介) 野田政権は「原発ゼロ」の愚策を撤回し、即刻退陣せよ! 2012.09.22 9月21日、民主党代表選挙で野田佳彦氏が再選されましたが、野田氏が昨年8月29日に代表就任して以降、「消費増税」しか決まっておらず、経済成長政策も無く、外交・安全保障はボロボロで、国難がより一層深刻化しています。 野田氏は自らを「ドジョウ」と称していた通り、ヌルヌルと掴み所の無いまま「決められない政治」が続き、挙句の果てに日本全体を泥沼に引き摺り込もうとしています。 9月10日に民主党代表選が公示されてより、「原発ゼロ」「人権委員会設置法」など国益を損ねる重大な閣議決定が拙速に下されました。 国家の意思決定を「選挙対策」のために、軽々しく行う軽薄さは、自己中心で、無責任の極みです。 9月14日に「エネルギー・環境会議」が『革新的エネルギー・環境戦略』を決定し、2030年代に「原発ゼロ」にすることを高らかに宣言しました。(9/14 「革新的エネルギー・環境戦略」) しかし、「原発ゼロ」に対しては、経済界や連合からも異論が続出し、米国やIAEA(国際原子力機関)が懸念を示すに至り、結局、野田首相は「原発ゼロ」を閣議決定せず、戦略を柔軟に見直すとした基本方針のみを閣議決定しました。(9/19 「『原発ゼロ』閣議決定せず エネ戦略あいまいに」) 野田首相が原発ゼロの閣議決定を避けた背景には、幸福実現党・幸福の科学グループからの原発ゼロ反対の強いメッセージがあったことが判明しています。(参考:9/21~全国・全世界緊急開示 公開霊言「『朝日新聞はまだ反日か』 -若宮主筆の本心に迫る-」⇒http://info.happy-science.jp/lecture) 野田首相は、民主党復活の秘策として、「脱原発」を選挙対策として押し進めてきたことが間違っていたことを認めるべきです。そして、明確に「原発ゼロ」を撤回し、原発再稼働を推進すべきです。 「原発ゼロ」は、維新の会の橋下徹氏のような「ポピュリズム」に基づくパフォーマンス政治の極みであり、選挙の当落しか考えていない政治家の無明、国難を生み出している元凶です。 幸福実現党がこれまで訴えて来た原発推進の論点は主に、以下の4点です。 (1)エネルギー安全保障 イラン情勢が緊迫していますが、原油の約9割を中東に依存している日本は、ホルムズ海峡が封鎖された場合、原油を断たれます。南シナ海における中国の覇権も予想され、シーレーンの安全が脅かされています。 第二次世界大戦の引き金は「原油の補給が断たれた」ことを踏まえると、エネルギー安全保障上、他国の影響に左右されない、自立したエネルギー源を確立する必要があります。 (2)日本経済への影響 9月18日、経団連の米倉会長が「国内産業の空洞化は加速し、雇用の維持が困難になることは明らか」「『原発稼働ゼロ』を宣言すれば、原子力の安全を支える技術や人材の確保が困難となる」と述べたように、国民生活を守るためにはエネルギーの安定供給が必須です。 「原発ゼロ」になれば、大幅な節電が押し付けられる上に、電気料金は2倍になり、産業の空洞化、工場の倒産・失業者・自殺者の増大は避けられません。 (3)マスコミによる風評被害 未だに感情論として「原発」や「放射線」への恐怖心が根強くありますが、事実として、放射線防護学の専門家である高田純・札幌医大教授は、現地調査を踏まえて、医学的・科学的な知見に基づいて、福島第一原発事故の翌月には「原発敷地外では、誰も健康被害を受けない」という結論を出しています。(参考:ザ・リバティ2011年8月号特集「原発を救え!第2弾もはや危険地帯ではない」) マスコミが煽る「恐怖心」に惑わされることなく、国民は見識ある意見に耳を傾けるべきです。 (4)日本の原子力技術の高さ 米国は既に、原子力技術が衰退することで安全保障上の問題になりかねないとの懸念を水面下で日本政府に伝達。エネルギー省のポネマン副長官は、訪米した前原誠司民主党政調会長に「柔軟性を残してほしい。負の影響を最小化してほしい」と重ねて要請しています。(9/14 産経「原発ゼロ 米国は安全保障面で危惧」) アメリカのエネルギー政策や安全保障政策をも左右すること自体、日本の原発技術の高さが世界一であることを証左しています。 あれだけの大震災で死者が出なかった事実を踏まえ、日本の原発技術への世界の評価は高まった面もあります。(4/20 産経「英原子力公社名誉会長「資源乏しい日本に原発は必要」) 以上、日本の繁栄を築くため、安定的に大量のエネルギー供給する原子力は重要なエネルギーです。その技術と安全性を高めることを前提に、原発を維持、推進していく必要があります。 このような趣旨に基づき、幸福実現党は「政府に原発推進を求める集会」に、協賛・参加をし、国会記者会館前にて、原発推進の意見を主張致します。⇒http://www.hr-party.jp/new/2012/28904.html 【日時】9月25日(火)13:00集合13:15開始(14:30終了予定) 【集会場所】国会記者会館前 【主催】「原発推進国民会議」連絡先 080-3411-7158 ※雨天決行となります 今、日本は「左翼・脱原発勢力」に乗っ取られようとしています。日本の平和と安全を守るために一人でも多くの皆様にご参加頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。(文責・小川俊介) 尖閣国有化の卑劣な裏密約~無責任な空手形を連発する野田政権は即時下野せよ!~ 2012.09.08 民主党代表選では、野田首相の有力な対立候補と目されていた細野豪志環境相に続いて馬淵氏も不出馬となり、野田首相の民主党代表再選は確実になりました。(9/8 時事「野田首相の再選確実=馬淵氏も不出馬」) 野田首相は9月7日、今国会を締め括る記者会見において「私には、こうした国政の重要な諸課題を中途半端な形で放置することはできません。この未完の一体改革や道半ばの震災復興をはじめ、日本が抱えている残された課題とこれからも格闘し、克服していく」と述べ、政権続投の意志を強調しました。(9/7 官邸記者会見) しかし、今国会の実態を見れば、政府提出法案の成立率は57.5%。過去20年で最低だった2010年の54.5%に次ぐ低レベルです。 結局、今国会で決まったのは、国民を苦しめ、不況を深刻化する「消費税増税」のみであり、いかに野田首相が無能かは明らかです。 国民生活に直結する赤字国債発行法案は廃案となり、予算の財源確保はメドが立たない状況です。 また、領土問題解決のための領海警察法や、違憲状態を解消するための選挙制度改革法などの重要法案を中途半端に放置して来たのは、他ならぬ野田内閣であったはずです。震災復興も遅々として進んでいません。 さらに、「税と社会保障の一体改革」も名ばかりで、社会保障に関する内容は無く、消費増税が決定しただけで、すでに、さらなる消費増税が必要であることが検討されています。 自らを「ドジョウ」と自称して、泥臭く、市民に寄り添う誠実な政治姿勢を演じていますが、そもそも消費増税をしないことをマニフェストに掲げて政権を得ておきながら、平然と国民との約束を破り、信も問うことなく、このまま続けようと言うこと自体、不誠実そのもの、厚顔無恥も甚だしい。 誠実さを装いながら、傲岸不遜に詭弁を繰り返す、野田首相をこれ以上、看過することは出来ません。 このような国民への背信行為の中でも、特に重大な問題となるのが、9月5日、国が尖閣諸島を購入することが報じられた「尖閣諸島の国有化」に関してです。(9/5 朝日「尖閣、国が購入で合意20.5億円都知事にも伝達」⇒http://www.asahi.com/politics/update/0905/TKY201209040777.html) 野田首相は8月24日の記者会見で「国家が果たすべき最大の責任、それは平和を守り、国民の安全を保障することです」と述べており、今回の「尖閣国有化」を国防のための英断かと思われましたが、真実は正反対であることが明らかです。 実は、尖閣諸島の国有化は「東京都が実効支配をしない」ために、中国に配慮して、国が購入を取り付けたという、驚くべき事実が報道されています。(9/5 夕刊フジ「政府“尖閣購入”は売国行為!中国に屈して実効支配強めず」⇒http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120905/plt1209051811008-n1.htm) 国際政治学者の藤井厳喜氏は「国民の税金を使って、最悪の決断をした。野田首相は自分が何をしているのか分かっているのか。これでは、『売国宰相』と呼ばれても仕方ない」と述べています。(同上) 評論家の青山繁晴氏も、対中弱腰の外務省や岡田副総理による圧力で、野田首相が「国有化はするが、尖閣諸島に施設は作らない」という決定に至ったことを明かしています。(youtube⇒http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=U9NjcOWFYBc&gl=JP) 実際、日中関係筋は、中国側が尖閣諸島について(1)上陸しない、(2)調査しない、(3)開発をしないことを日本側が受け入れれば、国有化を黙認する交渉があったことを指摘しています。(9/1 東京「中国、尖閣問題で要求『上陸・調査・開発しない』」) 自国の領土を「上陸・調査・開発しない」と約束するのは、主権放棄、実効支配の放棄そのものです。 野田首相は「尖閣国有化」で保守層の支持を集めたい考えですが、卑劣な国民への背信行為を断じて許すことは出来ません。 このような政治の不作為の隙を突いて「日本に新政権が誕生する前に、つまり年内に中国が何かを仕掛けてくる恐れがある」ことを情報当局者が指摘しており、まさに、領土問題・国防問題は、待った無しの切迫した状態にあります。 このような状況であるにも拘わらず、野田首相は8日の記者会見で、尖閣諸島の施設整備について、「尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理をするという観点が第一」と応答する危機感の無さで、実効支配を強める姿勢は皆無です。 「尖閣諸島の国有化」以外にも、「原発ゼロ」、「公務員への協約締結権付与」、「人権委員会の設置」など、国益を大きく損ねる法案を審議し、押し進めようとしています。 本当にこのような状況を許していて良いのでしょうか。無責任な空手形を連発して、選挙対策を弄する野田政権は即時下野すべきです。(文責・小川俊介) すべてを表示する « Previous 1 2 3 4 … 6 Next »