Home/ 遠藤 明成 遠藤 明成 執筆者:遠藤 明成 HS政経塾 トランプの「同盟不平等」論に安倍政権は答えられるのか 2019.07.02 HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆日本政府を揺さぶった、トランプの「同盟不平等」発言 G20に出かける前に、トランプ大統領は、日米同盟が不平等だと指摘し、日本政府にゆさぶりをかけました。 (※以下の発言は6月26日のFOX BUSINESSのインタビューでのコメント) 「我々は日本と同盟を結んでいる」 「もし、日本が攻撃されたら、我々は第三次世界大戦を戦うことになる」 「我々はそこに行き、彼らを守る。我々の生命と予算を費やして戦う。我々はどんな犠牲を払ってでも戦うのだ」 「しかし、我々が攻撃された時、日本は我々のために戦う必要はない」 (その時)「彼らは、その攻撃をソニーのテレビで見ているだけだ」 政府関係者やマスコミは、トランプ氏がG20を前にして、急に大統領選の頃のような同盟否定論を語ったことに驚きました。 大統領になった後は、持論と現実との落差を知り、トランプ氏も「丸く」なったのではなかったのか――。 この発言は、そうした想定に「揺らぎ」を与える一撃だったからです。 ◆トランプの本音は変わらない こうした発言は、大統領選の頃から、トランプ氏が繰り返し語ってきた持論ではあります。 しかし、トランプ氏は、大統領になった後は、日米首脳会談などで同盟堅持を表明し、歴代政権に近い立場を取ってきました。 2018年までは、マティス国防長官(当時)のように、同盟を重視する軍人閣僚が外交・安保政策を支えていたので、トランプ氏はこの種の発言を減らしていましたが、最近は、安全保障に不熱心な日本への不満がたまり、また本音を語り始めています。 その不満の典型は「中国や日本は、ホルムズ海峡を通る自国のタンカーを自国で守るべきだ」という主張です。 24日のツイッターでは「中国が輸入する石油の91%はホルムズ海峡を通る。日本の石油の62%もそうだ。どうして米国は、こうした国々のために代償ゼロでシーレーンを守る必要があるのか」と書き、「米国は世界最大のエネルギー生産国なのだから、(この海峡に)とどまる必要さえない」とまで述べています。 日本は、米国に安全保障を依存しすぎていると考えているわけです。 ◆日米同盟は「かつてないほど強固」ではなかったのか? ただ、こうした本音トークがなされても、トランプ大統領が、すぐに日米同盟破棄に動く可能性は低いでしょう。 現在、対決姿勢を打ち出している中国が最も嫌がっているのは「日米同盟の抑止力」です。 北朝鮮にとっても、同盟を根拠に日本に展開する在日米軍は、大きな脅威になっています。 ここで同盟を解消すれば、中国と北朝鮮が手を叩いて大喜びするだけだからです。 5月の訪日時に、トランプ大統領は、米国の強襲揚陸艦「ワスプ」の上で「同盟はかつてないほど強固だ」と述べています。 訪問した横須賀基地は「鉄壁の日米協力関係のあかしだ」とも語りました。 結局、トランプ大統領は「同盟は必要」という現実を認めながらも、本音を語ることで、同盟国に、安全保障への「本気の取組み」を求めています。 また、こうした威嚇をちらつかせることで、日米通商交渉を有利に進めようとしています。 ◆「日米同盟は不公平」と主張するのはトランプ氏だけではない ただ、こうした「日米同盟は不公平だ」という主張は、トランプ氏だけが言っているわけではありません。 古森義久氏(産経新聞ワシントン駐在客員特派員)は、議会からもそうした声が出ていることに注意を喚起しています。 JBプレスの記事では、「日米同盟は不公正であり、日本は憲法を改正して集団自衛権の完全行使を可能にし、米国を支援すべきだ」と主張してきたブラッド・シャーマン議員(民主党)が米下院の外交委員会で要職についたことを紹介しています。 この人がアジア太平洋を扱う「アジア太平洋・核不拡散小委員会」の委員長に就いたので、日本にもう一段の防衛努力が要求される可能性が出てきたと指摘しているのです。 ◆「集団的自衛権の限定容認」の限界 しかし、安倍政権は「集団的自衛権」の限定容認がなされたので、有事に米国を支援できると考えているのかもしれません。 ただ、その要件をみると、実際は、米国が攻撃されただけでは、集団的自衛権を使えないようになっています。 現状では、日本にとって「国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」がない限り、米国が攻撃を受けても、集団的自衛権を使う条件は整わないのです。 世界最強の米国が被害を受けても、日本に前掲の「明白な危険」が生じないことは十分に起こりえます。 この場合は、米国大統領が参戦を求めても、集団的自衛権を使えない事態が発生しうるわけです。 (例えば、2001年にワールド・トレード・センターが崩落しましたが、この出来事で「日本の存立が脅かされた」と言えるかどうかは疑問です。どこかの反米国が工作員を用いて米国の重要施設にテロ攻撃をした程度では、前掲の「集団的自衛権を行使する要件」が満たされない可能性があります) こうした仕組みができているのは、日本の政治家が「米国の戦争に巻き込まれる」ことを避けようとしたからです。 たしかに「無駄な戦争に巻き込まれたくない」というのは、もっともな話ではありますが、その反面として、日本は、米国にとって「当てにならない同盟国」になっているのも事実なのです。 ◆安倍政権でも、日本の防衛費はたいして伸びていない 米国から見た時のもう一つの不満は、日本の防衛費の負担が少ないと言うことです。 トランプ政権は、NATO(北大西洋条約機構)加盟国に「GDP比で2%の防衛費負担」を求めているので、GDP比1%程度の防衛費は、とても小さく見えているはずです。 安倍政権は、防衛費を増やしましたが、規模が小さく、物価も上がっているので、実際は、たいして変わっていません。 2014年から2018年までの防衛関係費の増額は3063億円。 伸び率は約6.3%です。 しかし、同時期の物価は約2.1%上がっているので、実質で見た防衛費の伸び率は4年間で4.2%。 年間伸び率は1%程度にすぎません。 自民党の「ゆるぎない防衛力を整備する」という公約は、看板倒れで終わっています。 ※上記計算 ・5兆1911億円 -4兆8848億円=3063億円。3063億÷4兆8848億で6.27%)… 【野党公約比較】「消費税増税反対」の本気度は疑わしい 2019.07.01 【野党公約比較】「消費税増税反対」の本気度は疑わしい HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆最後の国会論争 なぜ「消費税」を取り上げなかったのか 最近の野党は、「年金だけでは2000万円不足」と書かれた報告書を取り上げ、「自公政権では年金が危うい」ということを印象づけたがっています。 特に、党首討論では、年金をめぐる失言を引き出そうと躍起になっていました。 立民党や国民民主党、共産党などの年金政策にも「給付増のために現役世代の負担が重くなる」という問題があるのですが、国民は、そのプランの中身はわからないとタカをくくり、年金不安を煽ろうとしているようです。 これに関して、経済学者の田中秀臣氏(上武大学ビジネス情報学部教授)は苦言を呈しています。 「本当に10月の消費税率10%引き上げにストップをかける気があるのだったら、19日の国会での党首討論はその絶好の場だった」 「消費増税を論点にして、実施の是非を問うには最大の見せ場であったはずだ」 大事なテーマをわきに追いやってしまったので、田中氏は「政治的に消費増税を止める絶好の機会を、野党は自ら失った」と批判しています。 そして、(増税反対の)「本気度はあいかわらず極めて低い」と酷評しているのです。 ◆立民党と国民民主党の問題点①:自分たちが増税を推進したのに、何の釈明もない 今の野党には、増税反対の熱意に乏しいという問題点があります。 それは、主な政治家の言動や公約からも見てとれます。 そもそも、「民主党」という名がつく二つの野党には、与党だった頃に増税に加担した議員がたくさんいますが、現在、増税反対を訴える折に、はっきりと釈明していません。 立憲民主党の枝野代表がその典型ですが、公約集(「立憲ビジョン2019」)をみると、不思議なことに、そこには、過去、増税を推進したことの釈明もなければ、「増税凍結」に転じた理由の説明もないのです。 ◆立民党と国民民主党の問題点②:バラマキで増税に転じた過去に学ばず そして、年金・医療・介護などの個人負担に上限を設ける「総合合算制度」、年金の最低保障機能の強化、国公立校の授業料の半額削減、奨学金の拡充、農家への戸別所得保障など、お金のかかる政策を並べています。 こうした立民党のプランと「増税凍結」は矛盾します。 また、国民民主党の公約も、「児童手当増額(18歳まで対象、月15000円)」「低所得の年金生活者に月5000円の給付金」「家賃補助(年収500万円以下に月1万円)」といったバラマキ政策を訴えています。 要するに、立憲民主党と国民民主党は、国民に福祉の大盤振る舞いを公約し、「消費税増税はしません」と言っています。 こうしたスタンスは、2009年の民主党公約とあまり大差がありません。 この二党は、福祉の大盤振る舞いを約束し、最後に増税政党に転じた、昔の経験から何も学んでいないのです。 ◆共産党:民主党を超える迫力満点のバラマキ政策 国民の歓心を買うためにバラマキ政策を並べるのは、共産党も同じです。 その代表的な政策を並べてみます。 ・「減らない年金」にする、低年金を底上げ(※底上げ=増額を公約) ・「マクロ経済スライド」を廃止 ・公費1兆円の投入で医療の自己負担分を減らす ・教育無償化と奨学金の拡充 ・中小企業の賃上げ支援を1000倍に かつての民主党以上のバラマキ政策なので、これで消費税の増税に反対といわれても、いま一つ現実味がもてません。 結局、どの政党も「お金をもっと配ります。皆さんのために使います」と言いながら、「消費税は上げなくても大丈夫」と言っているのが現状です。 ◆野党公約を見る限り、「消費増税反対」の本気度は疑わしい こうした政策をみていくと、野党には「本当に消費税の増税をやめさせる気があるのだろうか」という疑問が湧いてきます。 バラマキ政策をどんどん増やしていけば、昔の民主党のように「お金が足りないので、増税が必要になりました」と言わざるを得なくなるからです。 共産党は「金持ちから取ればいい」といいますが、徴税を強化すれば、お金持ちは日本から海外に逃げていくだけです。 「大企業から取れ」といっても、グローバル企業は、日本よりも税金の安い国に拠点を移すなど、様々な対策を取れます。 政府の思い通りに「取れる」とは限らないので、こうした算段は「取らぬ狸の皮算用」で終わっても不思議ではないのです。 (※程度が違えども、こうした発想は、立民党や国民民主党とも共通している) ◆「小さな政府」「安い税金」でなければ増税反対の筋は通らない しかし、幸福実現党は、立党以来、「小さな政府」と「安い税金」を目指し、消費税増税に反対してきました。 そして、消費税5%への減税、法人税1割台への減税を訴えてきました。 税率を下げる以上、無駄な予算を廃し、勤労意欲を損なうような給付金のバラマキはやめなければいけません。 そうしなければ、筋が通らないからです。 バラマキ政策が恐ろしいのは、「一度始めたら、やめられなくなる」という点にあります。 一度、お金をもらった人は、それをあてにするので、後で廃止するのは難しく、選挙のたびに、今まで以上のバラマキが求められるようになります。 そして、今の野党の公約のように、選挙のたびに、バラマキの規模がどんどん大きくなるのです。 こんなことを繰り返していては、消費税増税の凍結や、5%への減税などは不可能です。 幸福実現党は、本気で消費税増税に反対し、5%への減税を目指しているからこそ、バラマキ政策による人気取りに反対してきました。 今後も「小さな政府、安い税金」の旗を下ろさず、消費税5%への減税を訴え続けてまいります。 【参照】 ・田中秀臣「枝野幸男の『自慢』が文在寅とダブって仕方がない」(産経iRONNA 2019/6/25) ・立憲民主党HP「立憲ビジョン2019」 ・国民民主党「新しい答え 2019」… 共産党と立民党が目指す「文在寅」的な賃上げは、経済を崩壊させる 2019.06.30 共産党と立民党が目指す「文在寅」的な賃上げは、経済を崩壊させる HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆立憲民主党が「5年で最低賃金1300円」を公約 6月24日に、立憲民主党は公約を発表し、「5年以内に最低賃金を1300円に引き上げる」ことをうたいました。 そのため、6/25時点の「賃上げ」をめぐる主要政党の政策比較は、以下の内容になります。 ——- ・自民党:1000円を目指す(年率3%程度。全国加重平均) ・公明党:1000円超を目指す(2020年代前半を目途〔全国加重平均〕/2020年代半ばに半分以上の都道府県で達成) ・立憲民主党:5年以内に最低賃金を1300円に引き上げる ・国民民主党:全国どこでも時給1000円以上を早期に実現(中小企業の正規雇用分の社会保障負担を助成) ・共産党:時給1500円を目指す(いますぐ、全国どこでも1000円。中小企業への賃上げ支援を1000倍に) ※維新の会は「最低賃金」という制度に否定的で、生活難には給付金で対応すべきという発想。 ——– 自公政権は5年程度での目標達成を目指していますが、共産党と立民党は「即時引き上げ」というカラーが濃厚です。 共産党だけでなく、立民党も17年発表の「基本政策」で「全国どこでも誰でも時給1000円以上に」と述べていたからです。 ◆立民党、共産党のいう「すぐに1000円」が意味するもの 厚生労働省によれば、2018年の我が国の最低賃金は全国平均で「874円」です(加重平均額)。 そのため、共産党や立民党のように、これを法律で強制的に「全国どこでも」1000円にした場合は、平均値で14.4%増となります。 これだけでも猛烈な増加率ですが、最低賃金に関しては、都道府県によって大きなばらつきがあることに注意しなければなりません。 その賃金を金額別にみると、全国の都道府県は、以下のグループに分かれます。 ・900円以上:3県 ・850~899円:6県 ・800~850円:19県 ・761~799円:19県 東京は985円、神奈川は983円、大阪は936円でベスト3ですが、760円台の県は16県もあります。 ・766円:徳島 ・764円:島根、愛媛 ・763円:山形 ・762円:青森、岩手、秋田、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、沖縄 ・761円:鹿児島 これらの県を時給1000円にした場合は、31%増という途方もない数字になります。 しかし、問題になるのは、そんなに急に引き上げた時、何が起きるのかということです。 ◆文政権は2年で3割の賃上げ 韓国経済は崩壊 急激な賃上げが経済を低迷させることは、すでに韓国の文在寅政権が実証済です。 韓国は、2018年に16.4%、19年に10.9%の引上げを決めましたが、その結果は悲惨なものでした。 中央日報日本語版(2019/6/13)によれば、5月の失業者は114万人を超え、例年の5月の中で最多記録を更新しています。 そのうち、40代の雇用は17万7000人減り、43カ月連続で減少。 製造業就業者数は7万3000人減り、18年4月から14カ月連続でマイナスが続きました。 さらには、18年2月以降は、従業員のいる自営業者が減り、従業員のいない自営業者の増加が続いています。 「最低賃金引き上げなどで人件費が増えたことで従業員を手放して『従業員のいる自営業者』から『従業員のいない自営業者』に変わった」(タングク大学経済学科のキム・テギ教授) 一人あたりの賃金を無理やり増やせば、企業が雇える人の総数が減るのは当たり前です。 同紙は、6月18日に韓国の中小企業15団体が緊急会見をひらき、「最低賃金、来年は据え置きを」と要望したことを報じています。 (深刻な経営難で)「窮地に追い込まれた人たちはやむを得ず職員数を減らし、勤労時間を短縮している」 「現場の副作用と諸条件を考慮し、来年の最低賃金は少なくとも据え置くべき」 中小企業中央会の調査(全国の中小企業357社を対象)によれば、60.8%が「経営状況が厳しい」と答えています。 来年も最低賃金が上がる場合、半分以上が雇用を減らすと返答しています。 「新規採用を縮小」(28.9%)、「従来の人員を削減」(23.2%)などと、厳しい見通しを明かしているのです。 ◆立民党、共産党の「賃上げ」プランは文政権とそっくり こうした韓国の不景気は、2年間で3割という急激な賃上げによってもたらされました。 我々は、立民党と共産党の政策が、この文政権の政策とよく似ていることに注意すべきです。 まず、最低賃金を「いますぐ、全国どこでも1000円」に引き上げた場合、平均値で14.4%、地域によっては3割前後の増加率になります。 立民党のプランが発動されたと仮定すると、その翌年には最低賃金は1075円にまで上がります。 (※5年間で1300円なので、初年に1000円に上げ、残り4年で300円を上げると想定) 2年目の賃上げ率は、7.5%です。 そうなれば、2年間の平均値で賃上げ率は23%、地域によっては3割から4割の賃上げ率となります。… 【日露交渉】右手に「対露制裁」、左手に「平和条約」で進むわけがない 2019.06.29 【日露交渉】右手に「対露制裁」、左手に「平和条約」で進むわけがない HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆日露首脳会談 何が成果? 6月29日の日露首脳会談では、大きな進展がありませんでした。 今回、合意に至ったのは、以下の項目だと報じられています。 ・日ソ共同宣言を基礎にした交渉加速を継続 ・2023年までに相互訪問者を少なくとも20万人、計40万人に ・北極圏での液化天然ガス(LNG)生産事業や医療分野での協力拡大 ・北方四島での共同経済活動を秋に試行(観光やごみ処理等) ・航空機での北方領土元島民の墓参りの実施 (※北極圏でのLNG生産事業では、三井物産とロシアガス大手ノバテクが協力する) 内容をみると、特に、これといった大きな成果が見当たりません。 ◆新しい一手がなかった安倍政権 そもそも、今回は、6月22日の時点でプーチン大統領が、国営テレビのインタビューで領土返還の「計画はない」とあらかじめ述べていました。 南クリル諸島(北方領土)のインフラ建設を進めるとも発言しており、島の施設から「ロシア国旗を下ろすことはあるか」と訊かれた際には、「そうした計画はない」と答えていたのです。 今回は、今までと同じ議論を続けても、らちがあかないことは明らかでしたが、安倍首相に新しい一手はなかったのです。 日ロ首脳会談は26回目となりましたが、結局、平和条約と領土交渉は一向に進展していません。 ◆「外交の成果」を政策パンフに書けない自民党 今回の会談も含めて、安倍首相の「外交」は、PRが目立つわりには、十分な成果があがっていません。 それは、自民党の政策パンフレットを見れば分かります。 経済政策では、若者の就職内定率が過去最高であるとか、企業の倒産が減ったとか、具体的に並べる内容があるのですが、外交・安保政策には、それがないのです。 そのかわりに、安倍首相の「写真」で紙面が埋められています。 トランプ大統領とゴルフしたり、モディ首相やマクロン大統領、プーチン大統領などと一緒に映っている写真が「成果」のかわりに並べられているのです。 ◆たいして進展がない「外交・安保政策」 自民党の外交・安保政策には、「ゆるぎない防衛力を整備する」(米豪印等と)「自由で開かれたインド洋を実現」「北朝鮮の核・ミサイル放棄」「拉致被害者全員の帰国」などといった項目が並んでいます。 どれも大事ですが、これらの政策は政権ができた頃から主張してきたものです。 そのため、もはや「成果があったのかどうか」が問われるべき時が来ています。 対露外交については「領土問題を解決し、日露平和条約の締結を目指します」と書かれていました。 しかし、26回も首脳会談をし、プーチン大統領が2回訪日したのに、議論はたいして進んでいません。 そして、進んでいないのは、他の項目も同じなのです。 「防衛費が増えた」といいますが、微増にすぎません。 また、北朝鮮の核ミサイル放棄や拉致被害者の帰国は一向にめどがたちません。 「自由で開かれたインド洋の実現」は、中国に対抗する米国の「インド・太平洋戦略」との連携を意味しますが、今の日本は、中国のご機嫌取りに終始しています。 ◆日本は、右手で制裁しながら、左手で「平和条約と領土返還」を求めている。 日露交渉に関して言えば、そもそも、「ロシア制裁を続けながら領土返還を求める」という日本のスタンスに矛盾があります。 これは、2016年12月に、プーチン大統領が初めて訪日した時と全然、変わっていません。 当時は、オバマ大統領の任期が残り1ヶ月しかなく、トランプ政権のロシア政策も固まっていなかったので、制裁解除のチャンスだったのですが、安倍首相は決断できませんでした。 プーチン大統領にとっては、日本がひたすら米国に追随しているようにしか見えず、その後、領土返還について態度を硬化させています。 実際に、返還後の北方領土に米軍基地がつくられる可能性を危険視し、「日本がこの問題でどの程度主権を持っているのか分からない」と指摘しています。 制裁解除もできない国が、米軍の意に反して基地の建設を止められるとは信じがたいからです。 プーチン大統領には、右手で制裁しながら、左手で平和条約と領土返還を求める奇妙な外交に見えたに違いありません。 ◆日露交渉を進展させるために やはり、日露交渉を進展させたいのなら、日本は、態度を明確にしなければいけません。 まずは「ロシアは敵ではない」ということを示す必要があります。 対露制裁を解除し、ロシアのG8復帰を促すなど、日本は独立国として主体的に動くべきです。 ロシアを敵国扱いすることを終わらせなければ、平和条約の締結や領土返還交渉が進まないのは当然です。 我が国は、日露関係を強化することでロシアが中国寄りになることを防がなければなりません。 日米同盟があるので、米国の理解を得るのは大変ではありますが、これは、それだけの労力を費やすに値する政治課題です。 自民党の「対米追随」外交だけで、日本の未来を拓くことはできません。 幸福実現党は、対露外交に新たな一手を打ち、日露平和条約を早期に締結すべきことを訴えてまいります。 【参照】 ・自民党「令和元年政策パンフレット」 ・朝日デジタル「プーチン氏『日本の決定権に疑問』 北方領土と米軍基地」(2018/12/21) 香港デモは、中国の”国内問題”ではなく、国際問題だ 2019.06.28 香港デモは、中国の”国内問題”ではなく、国際問題だ HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆G20を前にして、香港のデモ隊が各国領事館に陳情書を提出 G20首脳会談の前日に、香港のデモ隊は各国の領事館まで行進し、「逃亡犯条例」改正の完全撤回への支援を訴えました。 デモ隊は陳情書を領事館に提出し、この条例をG20の議題とすることを求めています。 「香港に自由を、いまこそ民主主義を」 「トランプ大統領、香港を解放してください」 そう訴えているのは、条例案の審議が止まっただけでは、まだ不十分だからです。 香港政府は、条例案が来年7月に廃案になることを受け入れると表明しましたが、議会は親中派が多数なので、実際は、あとで審議を再開できます。 そのため、デモ隊は香港政府が自ら案を完全撤回するまで妥協せず、各国政府に支援を呼びかけました。 香港政府は北京の言いなりなので、中国に主要国が抗議し、圧力をかけなければ、また改正案が蒸し返される恐れがあるからです。 ◆香港をめぐる米中高官のそれぞれの主張 29日には、米中首脳会談が開催されますので、両国の事前の動きを整理しておきます。 まず、6月17日に、ポンペオ国務長官は、香港デモについての見解を問われ、「トランプ大統領は常に熱心な人権の擁護者だ」「(香港問題が)会談の議題に含まれると確信している」と述べています(FOXニュースのインタビュー)。 これに対して、中国の張軍・外務次官補は24日に「香港の問題は純粋に中国の内政問題であり、いかなる諸外国にも干渉する権利はない」と反発。 G20が、世界の経済協議の場であることを理由に、香港について議論することは認められないと主張しました。 しかし、それは、適切な主張ではありません。 確かに、G20は、もとは国際経済会議でしたが、G7を拡大し、新興国にまで参加枠を広げたのは、急成長する国に応分の責任を求める意図があったからです。 そのため、香港の民主主義を維持するという、返還時の約束を守ることを各国が要求するのは当然です。 また、「逃亡犯条例」改正で、市民や外国人が当局の意のままに中国本土に引き渡されるようになれば、香港の信用が失墜し、「国際金融都市」としての機能が失われます。 香港が中国本土と同じになれば、香港から他のアジア諸国(シンガポールなど)に事務所を移転する企業が増えますし、香港への投資が減るので、結局、国際経済にも影響が出るのです。 つまり、ポンペオ国務長官が述べたように、これがG20の議題に入るのは、当然のことです。 「議論を認めない」と主張する中国は、G20が自国内の会議ではなく、「国際会議」であることを忘れてしまったのでしょう。 諸外国の首脳の言論の自由を奪う権利が、中国にあるはずがありません。 ◆香港デモの影響で、台湾の蔡英文総統と国民党候補者との支持率が逆転 香港デモに関しては、同じく中国の脅威を前にした台湾人が注目しています。 世論調査では、台湾人の7割(70.8%)が「香港人のデモを支持する」と答えており、中国への反感が高まっています。 中国は、香港と同時に、台湾の民主主義を脅かしているからです。 その結果、「中国との関係を改善し、景気回復を図る」という国民党の主張は、前よりも台湾人の心に響かなくなりました。 むしろ、中国への対決路線に切り替えた蔡英文総統の支持率が上がっています。 「蔡氏の支持率は47・7%(前月43・1%)、不支持率は43・6(前月46・8%)」 「17年11月から続いていた支持が不支持を下回る状態を抜け出した」(朝日6/25) 野党候補者のトップ3を見ると、香港デモについて「よく知らない」と答えた国民党の韓国瑜(高雄市長)は、首位から二位に下がりました。 現在は、郭台銘(テリー・ゴウ鳴海会長、7月1日に退任)が首位です。 第三位は、朱立倫元主席で、3人の支持率は拮抗しています。 (5/19⇒6/24、台湾民意基金会が野党候補者の支持率を調査) ・郭台銘:21.8%⇒29% ・韓国瑜:23.8%⇒26.4% ・朱立倫:18.3%⇒26.7% 郭氏が首位ですが、経済よりも「民主主義の危機」が懸念され、現在では、どの野党候補よりも蔡氏のほうが支持率が高くなっています。 「大手テレビ局TVBSが今月24日に公表した調査では、蔡氏に初めて逆転され、それぞれ8~15ポイント差を付けられている」(産経6/26) 香港市民が立ち上がったことで、アジアの政治の風向きが変わり始めています。| ◆G20議長国の日本が、率先して香港デモへの支援を打ち出すべき しかし、G20の議長国である日本の政治家は、中国のご機嫌伺いのため、香港デモへの明確な支持を打ち出せないでいます。 菅長官が6月13日に行った記者会見でも、まるで他人事のような発言がなされています。 ・「邦人保護の観点を含め、日本政府としても引き続き大きな関心を持って注視している」 ・「民主的なプロセスの下、十分議論が行われ、『一国二制度』の下で香港の自由や安定などが維持されることを強く期待している」 ・「今後とも香港当局とは必要に応じ意思疎通を続けていきたい」 ・「平和的な話し合いを通じて事態が早期に収拾されることを期待する」 そして、今の日本では、台湾の韓候補のように、香港デモに冷淡でも、支持率が急落することもありません。 日本では、水や空気があるのと同じように「平和」や「普通選挙」があるのは当然だと思われているので、香港デモが、中国の脅威に直面する自分たちにとっても大事な問題だとは、十分に受け止められていないのです。 幸福実現党は、こうした風潮を打破すべく、「沖縄・台湾・香港の自由を守ろう!」デモを開催し、香港デモの支持などを訴えました。 6月16日には、沖縄県本部が開催。410人が参加しています。 26日には、東京都新宿区でもデモを実施し、炎天下のなか、約950人が参加しました。 トランプ大統領が、香港デモを支持するのかもしれませんが、米国だけが言っても、他の主要国が賛同しなければ、中国への圧力は半減してしまいます。… 年金「百年安心」シナリオ あなたは信じられますか? 2019.06.27 年金「百年安心」シナリオ あなたは信じられますか? HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆党首討論は「2000万円報告書」をめぐる政治闘争に終止 6月19日の党首討論では、消費税減税や国防強化といった、本当に大事な政策が議論されませんでした。 年金だけでは「2000万円足りない」と書かれた報告書についてのやりとりが続きましたが、「社会保障費が増え続ける中で、本当に100年安心を保てるのか」という、現実に即した議論も盛り上がりませんでした。 まともな質問だったのは、5年に1度の財政検証の発表が遅れていることと、実質賃金の伸び率が前回の財政検証で最低値と想定した0.7%を下回っていることを問うた、国民民主党の玉木代表の発言ぐらいで、あとは残念な内容です。 立憲民主党の枝野代表が訴えた、(社会保障の)「自己負担額に所得に応じた上限を設ける総合合算制度」と「介護・医療従事者の賃上げ」は、結局、さらに社会保障費が必要になります。 また、共産党の志位委員長が述べた「減らない年金」というのは、保険料を払う現役世代が減る中で高い年金給付を維持する構想なので、結局、一人あたりの年金保険料が増えるだけです。 どちらも、社会保障費が膨張するなかで、大盤振る舞いをめざす人気取りでしかありません。 今の党首討論は、各党がスタンドプレーを狙うつまらない会合に堕しています。 ◆年金をめぐる財政検証の発表は「選挙の後」? 麻生金融相の「報告書」受取拒否は論外ですが、財政検証の発表が遅れているのも、大きな問題です。 これは「100年安心」の年金を保障するために、5年に1度、財源と給付金が適正かどうかを厚労省がチェックする作業です。 具体的には、年金給付が会社員世帯の平均賃金の半分以下にならないように調整します(所得代替率の5割以上にする)。 過去の検証結果は、2004年、09年、14年に公表されました。 本年も、過去の日程から見ると、もう公表すべき時期が来ています。 ・前々回:08年11月に検証のための経済前提を厚労省の専門委が年金部会に報告。検証結果は09年2月に公表。 ・前回は:14年3月に経済前提を年金部会に報告。検証結果は6月に公表。 本年は3月13日に「経済前提」が報告されており、過去は約3ヶ月で公表されたことから考えれば、選挙への影響を「忖度」して、発表を遅らせているようにしか見えません。 これを党首討論で問われた安倍首相は、「財政検証をしている最中であり、(最新の結果の)報告を受けていない」とはぐらかしていました。 ◆財政検証の「経済前提」は妙に楽観的 過去の財政検証に関しては、試算の前提となる経済指標が楽観的すぎるという声もありました。 (2009年の検証は)「100年近くにわたって運用利回りを年率4.1%もの高利回りに設定したり、賃金も年率2.5%で100年近く上昇することが前提となっています」(学習院大学教授・鈴木亘氏 ※1) 「実質賃金上昇率 1.2~1.4%という結果は、およそ100年後までの超長期の経済前提であるとはいえ、最近の実績と比較するとやはり高い」「2000年代に入ってからの実質賃金上昇率を計算すると-0.23%でしかない(2000~12年度の単純平均)」(日本総研調査部 上席主任研究員・西沢和彦氏 ※2) この検証には、経済成長率や物価上昇率、生産性や給料の伸び率といった指標が、「百年安心」という標語に都合のよい形に歪められる危険性があることに注意が必要です。 ◆成長率がマイナスでも年金の運用利回りはプラスになる? 確かに、2014年の「経済前提」をみると、不審な数値も目に付きます。 「2024年以降の20~30年」に適用される未来シナリオは、ケースA~Hまでの8通りですが、そこでは、平均値の経済成長率(実質)がマイナスになろうとも運用利回りは必ずプラスになることが想定されています。 それは、以下の想定です(どちらも名目値-物価で計算した数字)。 A:成長率 1.4% 利回り3.4% B:成長率 1.1% 利回り3.3% C:成長率 0.9% 利回り3.2% D:成長率 0.6% 利回り3.1% E:成長率 0.4% 利回り3% F:成長率 0.1% 利回り2.8% G:成長率 -0.2% 利回り2.2% H:成長率 -0.4% 利回り1.7% シナリオAとEには成長率で1%の差がありますが、利回りは0.4%しか差がありません。 また、シナリオAとHには成長率で2%差がありますが、利回り差は1.7%です。 つまり、成長率よりも利回りが下がりにくいという想定になっています。 ◆財政検証はGPIFを買いかぶり過ぎでは 2014年10月まで、年金資産を扱うGPIFは債権7割で運用していたので、日本の景気が運用損益に与える影響を抑えようとしていました。 しかし、アベノミクスでの株高を支えつつ、そのメリットを活かそうと考え、株式の割合が5割にまで上がった結果、昔よりも運用損益は景気の影響を受けやすくなっています。 今の「国内株式25%、海外株式25%、国内債券35%、海外債権15%」という運用比率で、日本の成長率がマイナスになっても利回りプラスを維持できるかどうかは、疑問が残ります。 米国で1600億ドルの資産を運用するレイ・ダリオ氏(ブリッジウォーター創業者)は「株式には債権の3倍のリスクがある」(※3)と指摘していますが、財政検証では、GPIFはそのリスクをものともせず、不景気下でも利回り1.7%を出し続けることが想定されているのです。… トランプ大統領選出馬表明 マスコミが無視した大事なメッセージ 2019.06.26 トランプ大統領選出馬表明 マスコミが無視した大事なメッセージ HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆トランプ大統領 次の標語は「キープ・アメリカ・グレイト」 トランプ大統領は、6月18日に2020年大統領選への出馬を正式表明しました。 フロリダ州オーランドでの支持者集会では「米国を偉大なままに(Keep America Great)」という標語を掲げました。 そして、左傾化が進む民主党に対して「アメリカは決して社会主義者の国にはならない」「我々は自由を信じている」と宣言しています。 その演説では、政権があげた成果と好景気を強調。 民主党のバイデン候補の批判やロシア疑惑が魔女狩りにすぎないことなどを訴えました。 ◆トランプ演説の要旨 その内容の要点をあげてみます。 ・「我々はともに、腐敗し衰弱した政治的な既得権益層をにらみ倒し、人民の、人民による、人民のための政治を復活させた」 ・「我々の経済は世界の羨望の的だ」 ・「600万人もの新たな雇用を生み、51年間で最も低い失業率を保っている」 ・「TPPとパリ条約から脱退し、NAFTAをUSMCA(米国・カナダ・メキシコ協定)に置き換えた」 ・(規制廃止などで)「米国は今や原油と天然ガスの世界一の生産国だ」 ・「軍事費は削減されてきたが、我々はそれを昨年に7000億ドル、今年に7160億ドルに増やし、軍を再建した。宇宙軍も創設している」 ・「ロシア疑惑は魔女狩りだ」「民主党はこの魔女狩りに400万ドルを用いたが、共謀も司法妨害もなかった」 ・(民主党が勝ったら)「彼らは自由な言論を奪い、反対者を罰するために法の力を使う」 (※「政治的正しさ」を理由にした言葉狩りや、ロシア疑惑等での捜査権の拡大などを批判している) ・(対中関税で)「中国が米国から雇用を奪い、米国企業からアイデアや富を奪う時代は終わった」「オバマやバイデンは彼らのカモになっていたのだ」 ◆2020年大統領選は、米国における「社会主義との戦い」 「候補者が誰であろうとも、2020年に民主党に投票するのは、過激な社会主義者の台頭とアメリカンドリームの崩壊に投票するのと同じことだ」 これは、民主党内に社会主義が浸透していることを批判した発言です。 現在、民主党で最も支持率が高いバイデン元副大統領は中道左派の政治家ですが、2位のバーニー・サンダース候補は社会主義者を自認し、120人の議員の支持を集めています。 バイデン氏は社会主義者ではありませんが、議員だけでなく、民主党支持者の57%が社会主義に肯定的なので、今後の民主党がオバマ政権以上に左傾化することは避けられません(2018年、ギャラップ社調査)。 トランプ大統領が、最近、各地の演説で「社会主義との戦い」を強調しているのは、そのためです。 また、2018年の調査(ギャラップ社)では、米国の18歳から29歳の若者の51%が社会主義に肯定的だという結果が判明しています。 現在、社会主義国(中国や北朝鮮等)と戦い続けるトランプ大統領は、こうした「冷戦を知らない世代」の増加に便乗し、民主党が勝った場合は、アメリカが自由の国ではなくなってしまうと警告しているわけです。 ◆マスコミが伝えなかった重要なメッセージ 主要紙では、今回の出馬宣言について、「功績を自賛」「目新しい政策がなかった」「他党批判ばかり」などといった評価が目立っています。 その多くは、残念ながら、トランプ大統領が最後に強調したメッセージを省いていました。 「我々は、本当のアメリカらしさは信仰と家庭にあり、政府や官僚機構にあるのではないと信じている」 「我々は、子供たちは、アメリカという国家を愛し、歴史を誇りとし、偉大なる国旗を常に尊び、『我々は神を信じる』という米国の標語の下に生きることを教えられるべきだと信じている」 こうした価値観を中心に国を運営することが、オバマ政権からの大転換でした。 オバマ氏が神を信じる者も信じない者も国のために力を尽くそうというスタンスだったのとは大きな違いです。 (※就任演説でオバマ氏は「我々の国はキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、そして無宗教の人々で構成されている」と発言) トランプ氏は「これらの価値観によって、私たちは2年半前に勝利を勝ち取った」と述べ、その運動が、米国の保守勢力の勝利でもあったことを強調しています。 ◆「愛国心」や「国益」、「信仰」を語れない日本の民主主義 こうしたメッセージは、今の日本の政界では語られることがありません。 「政教分離」が、政治の世界から宗教を追放するために悪用されているからです。 民主主義の基盤である「個人の尊厳」が「創造主によって、生命と自由、そして幸福の追求を含む不可侵の権利を与えられている」(アメリカ独立宣言)ことに由来することも、忘れ去られています。 また、日本の政治家は「右翼」「国粋主義」等とレッテルをはられることを恐れ、トランプ氏のように「国益」を政治の中心に据えることができないでいます。 大川隆法総裁は1992年に「政治家が国益を語れないほどの不幸はない」と発言していますが(『理想国家日本の条件』)、27年たっても未だ日本は変わっていないのです。 安倍首相は保守政治家だと言われていますが、本人がもともと目指していた「戦後体制の脱却」という志を忘れかけています。 河野談話や村山談話を継承し、憲法改正に関しても、九条に「自衛隊」の条文を付け足せれば十分と考えているようです。 しかし、それでは、日本を立て直すことはできません。 幸福実現党は、日本の民主主義を立て直すためにも、「欲望の自由」や「堕落の自由」ではなく、「神に与えられた自由」を用いて、社会や国家、世界の繁栄に貢献することの大切さを訴えてまいります。 そして、北朝鮮や香港や中国などにひるまず、「国益」を守る毅然たる外交を推し進めてまいります。 【参照】 ・C-SPAN “President Trump Announces… G20で、日本は「拘束された日本人の解放」を中国に要求すべき 2019.06.25 G20で、日本は「拘束された日本人の解放」を中国に要求すべき HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆中国に拘束されたカナダ人解放で米国とカナダが連携 6月28~29日に大阪で開催されるG20首脳会談を前にして、各国の首脳は様々な「戦略」を練っています。 例えば、日本と同じく、米国の同盟国であるカナダは、米国と連携して、G20で中国に拘束されたカナダ人の解放を要求する方針を決めました。 トルドー首相は、6月20日の米加会談において、この件でトランプ大統領の合意を引き出しています。 「カナダを助けるためにできることは何でもやる」(トランプ大統領) 拘束されたカナダ人に関しては、ファーウェイ幹部の逮捕への見せしめとして、すでに死刑判決が言い渡されているので、米加首脳の双方が、何とかして取り返そうとしているのです。 ◆「拘束された日本人」を放置している日本政府 しかし、何度もトランプ大統領と会談した安倍首相には「中国で拘束された日本人を、日米で連携して解放を求める」という構想がないようです。 北朝鮮の拉致問題で米国に力添えを頼んでいることは、たびたび報道されていますが、こちらに関しては、なしのつぶてに近い状態です。 5月20日には、拘束された日本人に対して懲役15年の判決が出されましたが、菅官房長官は「邦人保護の観点から、できる限りの支援を行っていきたい」としか述べませんでした。 本当に罪を犯したかどうかも明らかにされないまま、日本人が15年も刑務所に入れられているのに、はっきりと抗議していないのです。 ◆相次ぐ「中国政府による日本人拘束」と実刑判決 近年、中国政府にスパイと疑われた日本人の拘束が相次いでいます。 2015年に5月20日には、温泉開発の調査をしていた50代の日本人男性に対して、中国の地方裁判所(海南省第1中級人民法院)が、懲役15年と10万元(約160万円)の財産没収の判決を言い渡しています。 この男性は、千葉県船橋市にある「日本地下探査」(地質調査を行う)の協力会社(※)の関係者で、17年3月、海南省で温泉開発の調査を試みた際に、拘束されました。 (※産経報道によれば遼寧省大連市にある「大連和源温泉開発公司」の社員) 「国家機密を窃取し、国外に違法に提供した罪」が適用され、男性のパソコンなどから地図を含む大量の資料が発見されたとのことですが、具体的に、何が「国家機密」の窃取にあたるのかは、定かではありません。 この会社に関しては、他にも取締りが行われ、山東省で温泉探査をしていた社員も拘束されています。 17日には同省の中級人民法院が、その日本人社員に対して、懲役5年6カ月と財産3万元(約48万円)没収の判決を言い渡しました。 また、北京市では、5月21日に、日中青年交流協会の鈴木英司理事長に、スパイ罪で懲役6年の実刑判決を言い渡しています(5万元の財産没収を伴う)。 さらには、18年2月には、伊藤忠商事の40代の男性社員が広州市で拘束され、公判が行われています。 2015年以降、9人の日本人が国家機密を盗んだ罪などで起訴され、8人に実刑判決が出されているのです。 ◆安倍首相 日中関係は「完全に正常な軌道へと戻った」 そんな馬鹿な・・・。 これらの日本人に重刑が科されるまでの事実関係は、明らかにされていません。 そうした状態で懲役刑などの重刑が科されるのは、まともな自由民主国ではありえないことです。 中国では「共産党」が議会も行政も司法もすべて指導することになっているので、政権の意図から離れた裁判が期待できません。 そんなところで、日本国民が囚われ、重刑を課せられているのを無視することは、国家としての責任放棄です。 人間には、まともな裁判を受ける権利があるのですから、これは人権侵害を黙認しているのと同じことです。 4月15日の日中外相会談で、河野外相は、中国が拘束した日本人9人の早期帰国を要請しましたが、中国側は「国内法令に基づいて適切に対応する」と述べただけで終わり、結局は、重刑判決で終わったのです。 安倍首相は、3月6日に「完全に正常な軌道へと戻った日中関係を新たな段階へと押し上げていく」と述べましたが、実際には、異常な出来事が起きています。 「昨年秋の訪中で習近平国家主席と互いに脅威とならないことを確認した」はずなのに、日本人が人質のように囚われ続けています。 (※首相発言は参院予算委での発言) ◆G20で日本人拘束を抗議し、早期帰国を中国に要求すべき 日本は、6月末のG20で、日本人の拘束と実刑判決に抗議し、早期帰国を中国に要求すべきです。 こんなことをする中国の国家主席を国賓待遇でもてなすのは、馬鹿げています。 国民の声明と安全と財産を守るのが、国家の役割なのですから、日本人の拘束解除がなされ、帰国の道筋が立たなければ、国賓待遇を取り消すぐらいのことができなければ、日本は、国家とは言えません。 日本は明確に香港デモを支援すべきですが、そもそも、自国民の拘束に対して抗議ができない現状を改めるべきです。 それができないのは、選挙対策のために「日中友好」という人気取りの看板を掲げているからなのではないでしょうか。 既存の政党は、この問題をまともに取り上げていませんが、幸福実現党は、国民の生命と安全と財産を守るために力を尽くしてまいります。 そのために、拘束された日本人の解放を訴えてまいります。 【参照】 ・日経電子版「トランプ氏、カナダ人拘束問題を提起へ 米中会談で」(2019.6.21) ・産経ニュース「『邦人保護の観点からできる限り支援』 菅氏、中国で実刑判決の日本人」(2019.5.21) ・AFP通信「日中交流団体役員に懲役6年=スパイ罪で、日本人今月4人目」(2019.5.21) ・時事ドットコム「邦人に懲役15年=50代男性、国家機密入手・提供-中国海南省」(2019.5.20) ・産経ニュース「東シナ海、中国に自制要請 拘束邦人の帰国も 日中外相会談で河野氏」(2019.4.16) ・産経ニュース「首相、日中関係『完全に正常な軌道に戻った』 参院予算委で」(2019.3.6) 中小企業を苦しめる「最低賃金の引上げ」 2019.06.24 中小企業を苦しめる「最低賃金の引上げ」 HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆主要政党が「最低賃金引き上げ」を公約 参院選が近づき、各党が公約を発表しています。 その中でも、最低賃金の引き上げは、多くの政党が好むテーマの一つです。 日本維新の会を除く、自民、公明、立民、共産の四党は、それぞれ、最低賃金について、以下の金額を提示しました。 ・自民党:1000円を目指す(年率3%程度。全国加重平均) ・公明党:1000円超を目指す(2020年代前半を目途〔全国加重平均〕/2020年代半ばに半分以上の都道府県で達成) ・立憲民主党:全国どこでも誰でも時給1000円以上になるように引き上げ(※17年発表の「基本政策」) ・共産党:時給1500円を目指す(いますぐ、全国どこでも1000円。中小企業への賃上げ支援を1000倍に) ※維新の会は「最低賃金」という制度に否定的で、生活難には給付金で対応すべきという発想。 ◆「強制賃上げ」党ばかり 自民党と公明党は、数年かけて時給を1000円に上げようとしていますが、立憲民主党と共産党は「一律1000円」をすぐに実現しようとしています。 つまり、立民と共産のほうが「強制力」による引き上げというカラーが濃厚に出ているのです。 そして、財源を富裕層と大企業に求める共産党だけが「賃上げ支援1000倍」と「1500円」という途方もない数字を掲げています。 この2党に労働政策を任せた場合、中小企業の負担にお構いなく、一気に「強制賃上げ」を行うので、人件費の拡大に耐えきれない企業が、バタバタと倒れていくでしょう。 ◆日商と東商が「最低賃金引き上げ」について政府と各党に苦言 現在、政治家は「立法」という強制力をちらつかせながら、「私達が賃金を上げます」とささやき、国民の歓心を買おうとしています。 しかし、問題なのは、その賃上げが、経済の実態から見て、本当に可能なのかどうか、ということです。 それを見越してか、日本商工会議所(日商)と東京商工会議所(東商)は5月末に賃上げに対して「中小企業から大きな不安を訴える声が高まっている」と訴えました。 最低賃金の引き上げに対して、多くの中小企業が「設備投資の抑制」や「正社員の残業時間の削減」「一時金の削減」で対応すると答えたことを指摘し、「最低賃金に関する緊急要望」を発表したのです。 ◆「3%以上の賃上げ」と「強制力」を用いた賃上げにダメ出し その要望書では、「3%以上の賃上げ」と「強制力」を用いた賃上げに反対しています。 ・経済情勢や中小企業の経営実態を考慮せず、政府が3%を上回る引上げ目標を設定することに強く反対 ・中小企業の賃上げ率(2018年:1.4%)などを考慮し、納得感のある水準を決定すべき。3%といった数字ありきの引上げには反対 ・強制力のある最低賃金の引上げを政策的に用いるべきではない。中小企業が自発的に賃上げできる環境を整備すべき (※原文はやや読みにくいので、ある程度、平易な言葉に直しています) ◆「最低賃金1000円」になったら中小企業はどうする? この要望書では現在、全国で874円の最低賃金が政府目標の通り、「年率3%」で数年後に1000円になった場合、約15%の大幅引上げとなり、企業にとって「一人あたり年間で約30万円の負担増」になると指摘していました。 30円~40円の引上げとなった場合に「影響がある」と答えた6割の企業の対応策(複数回答)の筆頭には「設備投資の抑制等」(40%)があがっており、それ以外には、人件費の削減案が目白押しでした。 ・正社員の残業時間を削減する:27.8% ・一時金を削減する:23% ・非正規の残業時間・シフトを削減:21% ・正社員の採用を抑制する:17.2% ・非正規社員の採用を抑制する:13.8% ・非正規社員を削減する:9.2% ・正社員を削減する:3.2% 結局、別の形で給与減や社員削減が進むので、最低賃金の引き上げが必ずしも全体の賃金増に結びつかないことが見えてきます。 日商と東商の調査によれば、すでに中小企業の6割は「業績の改善が見られない中での賃上げ」をしており、それを続ける余力がなくなってきています。 8割の企業は賃上げ分の人件費を価格に転嫁できておらず、設備投資を抑えたり、他の人件費を削ったりするしかありません。 ここ7年間で63万社の中小企業が減ったことを踏まえ、この要望書は、「最低賃金の大幅な引き上げが地域経済の衰退に拍車をかける懸念」があると主張していました。 ◆本来、あるべき賃金政策とは 日商と東商の調査を見ると、国民の歓心を買いたがる政治家と、賃金を支払う中小企業との間に、埋めがたい落差があることがわかります。 結局、数年かけて1000円を目指す自公政権の賃上げでも、日本の民間雇用の7割を担う中小企業を押しつぶす結果になりかねません。 これは、政治家が企業に自分たちの人気取りへの協力を強要しているだけです。 こうした危険性があるために、幸福実現党は、長らく「経済界への賃上げ要請や最低賃金の引き上げなど、政府による過度な民間への介入姿勢に反対」してきました。 また、最低賃金法には、根本的な欠陥があります。 それは、需要と供給によって決まる賃金に対して、全国で一律に最低額を決めた場合、不適合を起こす地域が出てくるということです。 最低賃金を強制的に高値で固定すると、企業は雇用増に尻込みするので、それがなければ職につけた人が失業者になるという逆説が発生します。 前掲の中小企業の返答に「採用抑制」が並んでいたことは、それを裏付けていますし、これは経済学的にも理にかなっています。 そのため、幸福実現党は「最低賃金法の廃止」まで政策に入れました。 これは、2012年に日本維新の会が世の批判に恐れをなして公約から撤回した政策でもあります(結局、「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」と書き直した)。 しかし、幸福実現党は、そのようなことはしません。 立民と共産は中小企業の負担を無視した賃上げを主張し、自公政権は「国民は愚かだからわかるまい」とバカにして、中小企業を苦しめ、全体の給料増にもならない公約を並べました。 実現党は、そうした「強制賃上げ党」の数々とは一線を画し、本当の適正賃金が実現する雇用政策の実現を目指してまいります。… 逡巡するトランプに、日本はイラン攻撃反対を伝えるべき【後編】 2019.06.23 逡巡するトランプに、日本はイラン攻撃反対を伝えるべき【後編】 HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆米国は、また「神を信じる人々」を殺すのか 前回、述べたように、イランの体制は、結局、北朝鮮や中国のような、唯物思想の人権弾圧国家とは違います。 「時代相応に自由化も必要だ」とは言えますが、他国が武力で変革を迫らなければいけないような、悪しき独裁国家ではありません。 イランを「悪」とみなして、その国を滅ぼせば、大義もないままに、神を信じる人々を戦火に巻き込むだけです。 (※「9.11」以降、「テロとの戦い」により、イラクやアフガン、パキスタンで発生した暴力による死者は約50万人ともいわれている) また、アメリカは、1億5000万人を超えるシーア派のイスラム教徒を敵に回すので、さらなる「テロとの戦い」を強いられます。 イランはイラクの4倍近い面積があり、人口は2倍いるのですから、勝利しても、その後の統治は困難を極めます。 地域が不安定化し、エネルギー供給も危機にさらされるので、何もよいことはありません。 ◆同じ「造物主」を信じる者が争うという愚 そして、最も大事なことは、キリスト教とイスラム教は、もともとは同じ「造物主」を信じる宗教だということです。 それが認められず、延々と戦いが続いていることが、最大の問題です。 ムハンマドは、自分を導く神は、旧約聖書、新約聖書に出てくる神でもあると考えましたが、ユダヤ教徒やキリスト教徒は、今に至るまで、彼を預言者とは認めていません。 これは、愛を説いて死んだイエスと、兵を率いたムハンマドとでは生き方が違いすぎるので、両者の教えが同じ神から来たとは思えないということなのかもしれません。 しかし、ムハンマドが、実際に目指していたのは、イエスと同じく、人々が愛し合う世界をつくることでした。 その理想は、最後にメッカ入城を果たした時に、明らかになりました。 彼は、捕虜となった民に「おまえたちには、いかなる責を問うこともしない」「さあ、立ち去れ、おまえたちは自由である」と述べたからです。 彼が、今なお、人々に尊敬されているのは、勝利の後に復讐を禁じ、敵を許すことを人々に教えたためです。 自分を迫害した部族を許した彼の姿をみて、メッカの民は、彼が本当の預言者だと信じるようになりました。 そこには、イエスが説いた「神の愛」と同じものが流れています。 結局、キリスト教においても(※)、イスラム教においても、戦争は、自衛のための最後の手段でしかありません。 大義名分が立たない戦いを起こし、無駄に命を奪うことは、相手が異教徒であったとしても、イエスやムハンマドの教えにかなう行為ではありません。 (※キリスト教の戦争観の例をあげると、トマス・アクィナスの『神学大全』では、避けられない自衛の戦いは「正戦」という論法になっている) ◆日本が戦争を調停できる国となるために 今回、安倍首相は米・イラン関係の改善を図ろうとしましたが、その試みは「タンカー攻撃」という、残念な結末になっています。 「石油のバイヤー」でしかない日本の首相が、出ていっても、「アメリカの犬、帰れ」という厳しい反応で終わったわけです。 これは「エコノミック・アニマル」の限界だとも言えます。 日本が、本当に、戦争を調停できるようになるためには、少なくとも、世界から尊敬される国でなければなりません。 こうした日本の限界については、今から25年前に、幸福実現党・大川隆法総裁が、すでに指摘していました。 「宗教から遠ざかりさえすれば、第二次大戦のような惨禍は避けられるものと、ひたすら無宗教化をすすめてきた。その結果得られた、世界からの評価は、色・金・欲にまみれた経済奴隷としての日本人の姿に象徴される」(『信仰告白の時代』) これを脱却するためには、まず、民主主義の基礎である「個人の尊厳」は、人間が神によって造られ、自由を与えられたことに由来する、という真実を思い出すことが大事です。 日本は、経済大国になった後、次の目標を見失いましたが、これからは、その自由を用いて世界の繁栄に貢献し、後世に残るような「精神の高み」をつくることを目指すべきです。 日本が国の根本にあるべき「宗教的な価値観」を取り戻し、「徳ある国家」をつくることができたならば、争いを続ける国々も「日本の首相の話を聞いてみたい」と思うようになり、キリスト教国とイスラム教国との対立を仲裁できるようになるはずです。 そのためには、まず、戦後体制から脱却し、「自分の国は自分で守る」誇り高い国家を取り戻すべきですし、その上に、世界を感化できるだけの精神的主柱が必要になります。 そうした理想を抱き、幸福実現党は、真の民主主義と徳ある国家を建設すべく、力を尽くしてまいります。 【参照】 ・AFP通信「米『テロとの戦い』の死者、約50万人に 調査報告」(2018.11.9) 50万人という数字の出所は「米ブラウン大学 ワトソン国際公共問題研究所」 ・ビルジル・ゲオルギウ(中谷和男訳)『マホメットの生涯』河出書房 ・大川隆法著『信仰告白の時代』 すべてを表示する « Previous 1 2 3 4 5 6 … 11 Next »