Home/ 新着一覧 新着一覧 メガバンク・地銀の大淘汰時代が始まった!【前編】 2020.02.02 本日は、「メガバンク・地銀の大淘汰時代が始まった!【前編】」をお送りいたします。 (広報本部) メガバンク・地銀の大淘汰時代が始まった! https://www.youtube.com/watch?v=HiAu89u1Urw 幸福実現党党首 釈量子 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆マイナス金利と消費増税の影響 今回は「メガバンク地銀の大淘汰時代が始まる!」というテーマでお話したいと思います。 アベノミクスが始まってから、異次元と呼ばれる大規模な「量的緩和」を行い、デフレ脱却の指標である「物価目標2%」を目指してやってきました。 ジャブジャブにお金を流せばインフレになって物価が上がる、という考えです。 ところがそれでも効果はなく、2016年、政府日銀は、次の手に出ました。それが「マイナス金利政策」です。 民間の銀行は、いざという時のために、お客様からあずかった預金残高のうち一定額(所要準備額)を、日銀の当座預金に預けないといけない決まりになっています。 これまで、その一定額を超える金額を預けると(超過準備額)、0.1%の金利が得られました。だから銀行は、日銀に資金を預けたままにしておきました。金利がついて、銀行の利益になるからです。 しかし4年前、黒田総裁が預けると逆に金利を取りますよ、という「マイナス金利」を導入しました。 民間銀行に「寝かせておいたら駄目ですよ、損になるよ!」ということで、日銀としては「銀行は資金を市中に回して景気もよくなるだろう」という目論見だったわけです。 ところが、それでも資金需要は上がらず、物価も2%になりません。 それは消費税を増税してしまったからです。 強制的に懐から奪われるのでみんなお財布を絞める。金融緩和のまさに真逆です。その結果、企業の売上もあがらないし、給料も上がりません。 ◆「マイナス金融」のあおりは銀行に 「マイナス金融」のあおりを食っているのが銀行です。 銀行の本業のもうけを示す「コア業務純益」(一般企業の営業利益に近いもの)は、メガバンクを含む大手と地銀のどちらも右肩下がりです。 「マイナス金利」という超低金利のまま何年も経ち、いま、銀行は収益が圧迫されて瀕死の状態に陥っています。 21日の「政策決定会合」の記者会見で、黒田総裁はスウェーデンのマイナス金利を打ち切ったことについて記者から質問され、「日本は政策効果が副作用を上回っている」と答えていました。 黒田総裁としては、デフレ脱却の指標である「物価目標2%」を実現するまで、マイナス金利を解除するつもりはないということです。 ◆地銀は大淘汰時代へ では、銀行はどうなるのでしょうか。 メガバンクはマイナス金利の影響を受け、今後、三菱UFJが9,500人、三井住友4,000人、みずほ19,000人。合計3万人以上の「事実上のリストラ」を既に発表しています。 地銀はというと、メガバンクよりも儲ける手段が限られているのでもっと厳しいです。 政府の方針はというと、「地銀の再編」を後押ししているようです。 昨年6月、政府は成長戦略を話し合う「未来投資会議」で、地銀の経営統合を促すため、独占禁止法の特例を認める方針を盛り込みました。 仕組みを簡単に言うと、経営が危ない地銀Aと、健全経営の地銀Bを合併させようとした場合、これまでは「公正取引委員会」に申請して認可を受けていたのですが、特例法では監督官庁である金融庁の判断で、認可が出るようにしたわけです。 銀行の二大コストは人件費と物件費です。こうした地銀再編の環境が整うと、生き残りをかけて、コスト削減を目指した統合合併が加速すると思います。 地銀の統合合併により人員整理、店舗の統廃合などで収益力の改善が期待できます。 そして金融庁も、「アメ」と「ムチ」で再編圧力を強めようとしています。 「アメ」とはなにかというと、銀行は、経営破綻に備えて、顧客の預金を保護するため「預金保険法」という法律に基づいて「預金保険」というのに強制加入することになっています。 預金保険機構という政府日銀出資の機構に収めるのですが、預金の量に応じて決まる料率を、業績が改善した地銀には料率を下げますと言っています。 一方「ムチ」として、収益悪化が著しい地銀には「要注意リスト」に入れると、再編を含む経営改革を迫ります。 今後、地銀大再編が起こるのは避けられません。 (つづく) 誰でもわかる中東問題―アメリカとイラン、エスカレーションは起こるのか?【後編】 2020.02.01 本日は、「誰でもわかる中東問題―アメリカとイラン、エスカレーションは起こるのか?【後編】」をお送りいたします。 (広報本部) 誰でもわかる中東問題―アメリカとイラン、エスカレーションは起こるのか? https://www.youtube.com/watch?v=yLf1dsoGudg&t=9s 幸福実現党外務局長 及川幸久 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆革命防衛隊とはどういう組織か? ここで改めて、ソレイマニ司令官が所属していたイラン革命防衛隊について紹介したいと思います。 イランには正規軍としての国軍と、イラン革命防衛隊という2つの軍隊があり、ホメイニ革命後、シーア派指導者の直轄組織が革命防衛隊となります。 革命防衛隊には陸海空軍に加えて、海兵隊まである12万5000人の軍隊で、更にそれに加えて対外工作を主とする特殊部隊コッズ部隊があり、そのトップがソレイマニ司令官だったのです。 ソレイマニ司令官は、イラク、シリアやレバノンなどの地域で、親イランのシーア派系の民兵組織を指導訓練し、兵器を供与していたので、アメリカから見れば「テロ組織」を作っている中心人物、まさに「テロリスト」であり、イラン革命防衛隊というのは「テロ支援組織」であるという風になるわけです。 ◆イラン側の視点:イランの軍事行動は「防衛戦」 しかし、イランは経済的にも軍事的にも、中東全体を支配できるような帝国ではありません。 ですから、別の視点で考えれば、米国に正面から立ち向かえないので、他国の民兵組織を育成して、自国を守るという「防衛戦」であるという考え方も出来ます。 中東に関する報道については、基本的に欧米側の見方が100%になりがちなので、ここではイラン側の立場で考えるという、中立的な考え方も提示したいと思います。 ◆世界各国のメディアが明らかにする両国の考え また前述しましたが、ウクライナ機の誤射に関連して、この前後に水面下では様々な事態が展開されていたということが世界のメディア報道によって徐々に明らかになってきました。 英国のThe Time誌は「昨年12月の在イラク米軍基地へのミサイル攻撃の目的は、米国側に圧力をかけるだけで、戦争をエスカレートしないように、人がいない場所に撃ったはずだったが、米国民間人がたまたま居合わせてしまい、死亡してしまった」と報じました。 要するに、イランはもちろん、米国としても戦争をエスカレートさせたくなかったわけですが、民間人が犠牲になってしまった事で、致し方なく何かしらの手を打たなくてはならなくなったわけです。 いままさに重要なのは、「米イランの関係を戦争までエスカレーションさせないこと」であります。 また、米国のWSJ誌も「ソレイマニ殺害直後、トランプ政権はイランのスイス大使館経由で、イラン政権に対して「事態をエスカレートしない」という暗号メッセージを送った」と報じています。 ◆2種類ある「エスカレーション」 米国スタンフォード大学にフーバー研究所というシンクタンクがありますが、そこではある女性研究員が、エスカレーションには2通りあり、一つは「意図的なエスカレーション」、もう一つは「不注意なエスカレーション」の2つがあると発表しています。 米イランの政権が「戦争をやりたい」という意図があったら、何らかの事故を起こして、それを引き金にエスカレーションを起こすというのはあり得ます。 しかし、本当は戦争したくなくても、不注意な出来事によって起きてしまうエスカレーションもあり、まさに危機における最大のリスクというのは、この「不注意なエスカレーション」から生じると言われています。 具体的事例としては、第1次世界大戦のように、全く計算外な不注意な出来事によって、戦争にエスカレートしてしまうということがあり得るわけです。 そういう意味で、前述のウクライナ機撃墜事件は、まさに「不注意なエスカレーション」に成りかねず、もし乗客に一人でも米国人が搭乗していたら、この一発で今頃もしかした戦争になっていたかもしれません。 ◆緊張関係が断続的に続く米イラン情勢 現状としては、とりあえず米国とイランの本格的な戦争はなさそうだということでちょっと楽観視している雰囲気ですが、昨年からの流れを振り返ると、どうも戦争を起こしたい人たちがいるようです。 トランプ大統領に「イランを叩け」という決断をさせたい勢力がいて、この後何を起こすかは分かりませんし、また「不注意な何か」が起きるかもしれません。 そういう意味で、現状はまだ緊張関係が本当は続いているわけです。 解決する方法があるとしたら、トランプ大統領とロウハニ大統領の直接会談でありますが、トランプ大統領個人は前向きだったとしても、トランプ大統領の側近たちが止めてきているかもしれません。 2020年、中東問題が第3次世界大戦のような大規模戦争に広がらず、平和裏に外交によって解決の方向に向かってくれることを心から祈りたいと思っています。 誰でもわかる中東問題―アメリカとイラン、エスカレーションは起こるのか?【前編】 2020.01.31 本日は、「誰でもわかる中東問題―アメリカとイラン、エスカレーションは起こるのか?【前編】」をお送りいたします。 (広報本部) 誰でもわかる中東問題―アメリカとイラン、エスカレーションは起こるのか? https://www.youtube.com/watch?v=yLf1dsoGudg&t=9s 幸福実現党外務局長 及川幸久 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆現代イランのターニングポイント・「ホメイニ革命」 今回は、日本人にとって極めて分かりにくい「中東問題」について、いま一触即発状態にある米イラン関係を中心に、分かりやすく解説していきたいと思います。 イランは歴史ある中東の大国ですが、現代史におけるターニングポイントを一点に絞ると、1979年のホメイニ革命が挙げられます。 革命以前のイランというのは、親米のパーレビ朝の統治によって、アメリカ的、世俗的な文化が広がった時代ではありましたが、その背後にはイランの石油利権を握ろうとしたアメリカ、欧州の姿がありました。 しかし、イランの保守派がホメイニ革命を起こして、パーレビ国王が追放、シーア派指導者の体制を中心とした、今の「イラン・イスラム共和国」となります。 ◆中東における対立構図 いま起こっている中東問題の最も重要な中心的な国がイラン、サウジアラビアとイスラエル、要するにこの3か国の争いと言えます。 シーア派のイランを中心としたグループには、シーア派の多いイラク、シリア、レバノンという国家があり、このバックにはロシア、中国が付いています。 一方、イスラム教スンニ派のサウジラビアと、ユダヤ教のイスラエルを中心としたグループには、UAE、オマーンといった湾岸諸国、その背後にはアメリカや欧州各国がいます。 いま米国とイランが一触即発に近い状況が続いていますが、最悪の場合、第3次世界大戦の火種となるとも言われています。 当の日本はというと、アメリカとは同盟関係、イランとも友好関係にあるため、どちらにも組みせず、唯一仲介に入れる可能性を持っている存在ともいえます。 ◆開戦回避の唯一の解決策は米イラン首脳会談 現状において、戦争を回避する解決策は一つしかなく、それは米国・トランプ大統領とイラン・ロウハニ大統領との直接会談です。 昨年前半から当会談セッティングに動いてきましたが、緊迫化してきた現状においては可能性がほぼなくなってしまったと言えるでしょう。 今までの経緯を考えると、トランプ大統領はイラン核合意離脱から1年経過した19年5月、米国は経済制裁で最も厳しいイラン原油輸出停止に踏み切りました。 19年6月、安倍首相がイラン訪問時に日本タンカーへの攻撃があり、イラン犯人説が囁かれます。 そして19年9月、毎年NYで開かれる国連総会の場で米イラン首脳会談を模索する動きがありましたが、その直前にサウジアラビア石油施設を何者かによって攻撃されるという事件が起きます。 ここでも当然イラン犯人説が持ち上がり、結局、米イランの首脳会談はキャンセルになりました。 ◆トランプ政権とイランを戦争に突入させたいのは誰か? 大川隆法党総裁は書籍『イランの反論』の中には、イランと対立関係にあるサウジアラビアの都合の悪い真実を隠す米国の姿が述べられています。 また、イスラム圏への侵略意図を持つイスラエルと、キリスト教福音派の票が自身の選挙で必要不可欠なトランプ大統領との取引にも言及があります。 以上を考慮すれば、サウジアラビアの石油施設を攻撃した真犯人は、サウジアラビア、またイスラエルのネタニヤフ首相による自作自演ではないかと疑わしい点もあります。 実際、イスラエルのネタニヤフ首相、サウジアラビアのサルマン皇太子、そしてトランプ大統領の娘婿であり、中東担当のアドバイザーであるユダヤ系米国人ジャレッド・クシュナーの3名は、イランとの戦争をトランプ大統領に決断させたがっていると考えて間違いありません。 ◆19年年末からエスカレーションを始めた米イラン関係 また、昨年11月には香港に引き続き、イラン国民が現政権に対する反政府デモを起こしていますが、その理由は、何といっても通貨大暴落によって40%以上のインフレ、GDPがおよそ9.5%ものマイナス成長となっているからです。 このデモの後、12月から年明けにかけて、イラン系民兵組織によるイラク駐留の米軍基地への攻撃、それに対する米軍による報復が繰り返されます。 そして1月3日、最終的に米軍はドローン攻撃によって、革命防衛隊ソレイマニ司令官を暗殺し、世界を震撼させます。 これに対して、イランはソレイマニ司令官殺害に対する報復攻撃に出ますが、米軍には死傷者はゼロでした。その直後、ウクライナ機の誤射撃墜という不幸な事件も起きました。 (つづく) 成長戦略ナレッジ(1)「新型コロナウイルス感染症の流行について」 2020.01.30 政調会成長戦略部会は、新型コロナウイルス感染症の流行について、「成長戦略ナレッジ」として論点整理を行いましたので、皆様にご紹介いたします。尚、本文は、1月30日時点での見解となります。 成長戦略ナレッジ(1号)「新型コロナウイルス感染症の流行について」 (2020年1月30日) 〇現在、中国・湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症が流行しており、感染者数は1月30日9時時点で7,794名となっています。(中国国内の感染者は7,711名、(そのうち死者は170名)、日本国内の感染者は9名。) 〇日本政府は在留邦人のうち希望者に対して、チャーター便で帰国させる措置をとっており、既に第2便による帰国まで実行されています。 *新型コロナウイルス感染症に関する日本政府の対応等については、下記URL(首相官邸HP(https://www.cas.go.jp/jp/influenza/200130_corona.pdf))参照。 〇第1便での帰国者のうち2人が、ウイルス検査を拒否しています。2人は現時点で症状がないとはいえ、ウイルスの潜伏期間は2週間とされており、感染している可能性を排除することはできません。これを踏まえても、政府による対応の甘さに疑問を呈せざるを得ません。 〇政府は28日、同感染症を「指定感染症」に指定し、感染が確認されれば、強制入院や就業制限の措置をとることができるようになりましたが、症状が確認されない場合には、基本的にはそれらの対象にはなりません。 〇武漢にいる自国民を帰国させる際、他国では、症状が出ていない人を含めて2週間隔離する(米国)などといった措置が取られています。そのほか、台湾はいち早く、武漢との団体観光の往来を禁止するとの措置をとっており、フィリピンでは、武漢からの観光客について、強制的に武漢へ送還するなどの措置が実施されています。 〇これ以上の感染拡大を阻止するためにも、日本政府に対しては今後、水際対策の徹底や強制的措置の強化のほか、一層の検査体制の充実、正確で迅速な情報開示等を行うよう求めたいところです。 〇また、新型コロナウイルスの流行によって、中国の習近平国家主席の国賓待遇での来日が延期されるとも一部で取り沙汰されていますが、中国共産党政権による強まる人権弾圧、覇権主義に鑑み、本来、日本政府として習氏の国賓待遇を全面的に見直すべきです。 〇中国経済は、米中貿易戦争からの回復を目指す中、新型肺炎によって人・モノの動きに制限がかけられ、大きな打撃を受けつつあり、世界経済への波及も懸念されるところです。日本としても、国内経済への影響を見据え、内需主導型経済への転換を本格的に考えなければならないでしょう。 以上 成長戦略インサイト(2)「安倍政権に残る『レガシー』はあるか」 2020.01.26 政調会成長戦略部会は、「成長戦略インサイト」を発行しました。今回は、1月25日号「安倍政権に残る『レガシー』はあるか」をお送りします。 ———————————– 成長戦略インサイト「安倍政権に残る『レガシー』はあるか」(2020年1月25日号) http://hrp-newsfile.jp/2020/3799/ 幸福実現党成長戦略部会長西邑拓真 ――20日、安倍晋三首相は、衆参両院の本会議で施政方針演説を行った 今回は東京五輪・パラリンピック関連の話題が前面に出た内容となり、ここで「今大会を成功させる」との決意も述べられました。 第2次安倍内閣が発足して現在、8年目に入っています。自民党総裁任期の満了まで残り1年9カ月となる今、昨今の情勢を踏まえ、本来はどのような政権運営が行われるべきか、改めて問われる必要があるでしょう。 ――演説でも触れられた「全世代型社会保障改革」について 「全ての世代が安心できる制度」というのは名ばかりなのが実態です。 国の財政がひっ迫する状況の中で、政府はこれまで、「全世代型社会保障」と称して教育の無償化を進めてきましたが、国の財政がひっ迫する状況を考えても、これは合理性を欠如したものと言わざるをえません。 国の債務はいまや約1,100兆円にものぼる状況です。安倍政権でも増税・バラマキが繰り返しされ、政府の肥大化を進展させてきました。 そもそも、少子化対策の一環として進められてきたはずの「社会保障の充実」ですが、これは少子化対策にとって真逆の結果を生み出しかねないというのが事実でしょう。 子供がいなくても老後は国家が面倒を見てくれるのであれば、子供を持たなくても良いという人も出てくるでしょうし、度重なる増税で経済が上向かないばかりか、社会保障の充実が将来的な増税を想起させるものと捉えられれば、若者世代の経済的不安はますますかきたてられ、子供を産みたくても産めないという事態に陥ることにもなるでしょう。 また、今回、高齢化が今後一層進展するのを踏まえ、「(社会保障に関する)現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは待ったなし」との考えも示されました。 ただ、実際のところ、今の「社会保障改革」は、弥縫策が繰り返されているとの印象です。年金の積み立て方式への移行や、医療分野の規制分野を大胆に進めるなど、税金の無駄を徹底的に排除するための本質論に迫ってほしいものです。 第二次安倍政権が誕生してからこれまで、アベノミクスは「三本の矢」のうち「成長戦略」が不在であると言われ続けてきました。「景気対策」を繰り返すのではなく、今は、いかにこの国を持続的に成長させるかを考えるべき時です。 総じて、長期的な国の発展に向けては、少子高齢化からの脱却や将来的な移民の積極的な受け入れを念頭にしながら、起業家含め各企業が事業を成功しやすくするための、国としての環境整備が必要です。 こうした意味でも、政府のスリム化とともに大胆な減税策を実施しながら、規制緩和など歳出をできるだけ要しない成長戦略を行うことも肝要です。 ――さて、施政方針演説で「台湾」に言及されたことも話題となった 演説では、東京五輪・パラリンピックにおいて、岩手県野田村が台湾のホストタウンになる旨述べられました。 首相の施政方針演説で、日本と国交がない状態にある「台湾」に触れられることは異例のこととされています。 これについて、台湾の蔡英文総統は自身の公式ツイッター上で、「実に嬉しい」としています。しかし、安倍首相にはもう一歩踏み込んだ発言もして頂きたかったとも思います。 遡って12日、台湾総統選で蔡英文総統が再選を果たしました。過去最多となる800万票超の得票となり、対立候補を圧倒する結果となりました。 日本にとって台湾は国防面で見ても運命共同体の存在と言えます。 日本は、国防・経済の両面において台湾と手を携え、政府として中国の覇権主義を止めるとの立場を明らかにしなければなりません。中国・習近平国家主席を国賓として日本に招くなどもってのほかです。 ――今月19日、日米安全保障条約が改訂されて60年となった 安保条約を根幹とした日米同盟による抑止力が、戦後日本の平和に対して大きな役割を果たしてきました。 ただ、同条約に関しては、トランプ米大統領が不満を示す通り、片務性があるのは確かでしょう。こうした意味でも、自主防衛体制の強化を急ぐべき状況に置かれています。憲法9条第2項の削除など9条を全面改正することにより、この国を守り抜くための体制整備が必要です。 安倍政権下での憲法改正が実現するには、残された時間は少なく、既に、拙速な議論は許されない状況にあります。「次の世代へタスキを渡した」で終わってしまうのであれば、それは「レガシー」とは断じて言えません。 まずは、憲法改正の本格議論に入ることを急ぐべきです。 以上 蔡英文総統の歴史的勝利!東京五輪の開会式に招待しては? 2020.01.24 本日は、「蔡英文総統の歴史的勝利!東京五輪の開会式に招待しては?」をお送りいたします。 (広報本部) 蔡英文総統の歴史的勝利!東京五輪の開会式に招待しては? https://www.youtube.com/watch?v=Mwys5SXoASA&t=1s (1月17日収録) 幸福実現党党首 釈量子 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆蔡英文総統の歴史的勝利! 1月11日、台湾の総統選挙で、蔡英文総統が再選を果たしました。 また、同時に行われた立法委員選挙でも、蔡総統も所属する民進党が113議席中、61議席を獲得し、議会過半数を確保しています。 香港やウイグルなどでの人権蹂躙、中国人民解放軍の脅威を肌身で感じている台湾の人々が、中国共産党政府に「ノー!」を突きつけたという意味で、歴史的な勝利だと言えると思います。 台湾の人たちが明確に「香港のようにしたくない」と、明確に意思表示したという意味は大きいと思います。 ◆国際社会の潮目は変わっている このように、蔡英文総統の再選は、昨年から今年にかけて、国際社会の潮目の変化を決定的なものにしました。 昨年アメリカは、「再教育キャンプ」や「臓器狩り」に苦しむウイグルや、自由のために命懸けで戦う香港に対して、「人権法案」などで救いの手を差し伸べてきましたが、特に「台湾との関係強化」は、全力で応援といった感もあります。 たとえば、昨年末、トランプ大統領は、国防の基本方針を定める「国防権限法」に署名しました。これは毎年、国防予算の大枠を決めるために議会が通すものですが、アメリカは前年度以上に、台湾を重視することを明記しました。 また「台湾旅行法」にもとづいて政府高官の往来を活発化させる。また、米軍と台湾軍で合同軍事演習を行うということまで書かれています。 アメリカ海軍の艦船が、香港の寄港が断られたこともありますが、台湾に寄港したり、秋にトランプ大統領再選となれば、台湾に電撃訪問などと言うウルトラCの可能性も囁かれています。 ◆習主席を国賓で呼ぶくらいなら、蔡総統を東京に招待 では、日本はというと、習近平国家主席を国賓待遇で招待しようとしています。これは日本外交史の汚点になることは間違いありません。 これまでも、中国の国家主席が来日する際、国賓として迎え入れたことはあります。例えば1998年の11月、2008年5月の2回です。 しかし、国家元首だからと言って、必ず国賓で応対しなければならないわけでもありません。 昨年のトランプ大統領の来日は国賓待遇でしたが、2017年11月の際は、「国賓(国王や国家元首級)」「公賓(皇太子や副元首級)」でもなく「公式実務訪問賓客(政治経済の実務目的)」でした。 尖閣諸島には連日、中国船が日本の接続水域領海に侵入し、昨年は過去最高の282日に及びました。我が物顔です。 よりによって、中国による人権弾圧の惨状が世界の目に晒された直後に、日本が国賓として招き、さらに天皇陛下が接遇なされれば、これは世界に対する大きなメッセージになってしまう可能性もあります。 それより、自由な民主主義で選出された台湾の蔡英文総統こそ、日本に「国賓」としてお招きし、例えば、東京五輪の開会式に合わせて、台湾選手団の応援にお越しいただいてもいいと思います。 もしくは、再来月の3月11日は、東日本大震災から9年となります。震災時は250億円以上もの義援金が台湾から送られました。 その感謝を込めて、蔡英文総統に、東京だけではなく、東北など各地にお招きしてもいいかもしれません。 もし、政府が動きづらいなら、東京都が動いてもいいと思います。 チェコの首都プラハ市のフジブ市長は、北京市との姉妹都市協定を破棄し、台北市と姉妹都市協定を締結しました。その後、上海からは姉妹都市協定を逆に破棄されてしまいましたが、勇気ある決断だと思います。 東京オリンピックの開催主体の一つである東京都が、蔡英文総統にお声がけをしても良いのではないでしょうか。 ◆台湾と関係を深めるチャンス 1月15日、蔡英文総統は、BBCのインタビューで、「我々はすでに独立主権国家であり、自分たちの国を中華民国、台湾と呼んでいる」「台湾には成功した民主主義があるし、まともな経済もある。我々は中国から尊重されるに値する」と訴えました。 中国共産党は完全に、神の正義、人類の良心に反する人権弾圧国になってしまったことが誰の目にも明らかになりました。 いまこそ日本は、1972年に中国と国交を回復した際に、台湾と断交してしまったことを反省し、台湾に手を差し伸べるべきだと思います。 習近平国家主席を国賓待遇で日本に招くくらいなら、オリンピックを機に、蔡英文総統を日本にお招きしようではありませんか。 トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密【後編】 2020.01.23 本日は、「トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密【後編】」をお送りいたします。 トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密 https://www.youtube.com/watch?v=P78IV4HzuyM 幸福実現党外務局長 及川幸久 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆「サウジアメリカ」の時代 「トランポノミクス」の具体的な内容はとして「大型減税」「規制撤廃」「自前のエネルギー源」「フェアな貿易協定」の4つあり、前編で「大型減税」と「規制撤廃」について述べました。 次に「自前のエネルギー源」ですが、世界で最も石油を輸出している国はサウジアラビアですから、米国は同盟国として関係を重要視し、石油を輸入し続けてきました。 しかし、シェールオイルの開発、自前の石油と石炭という大きなエネルギー源を米国は持ったことによって、中東から石油を買う必要がなくなってきました。 書籍「トランポノミクス」の中で、トランプ大統領が自前のエネルギー確保に力を入れている様を「サウジアメリカ」と、中東産油国に頼る時代ではないことを表現していましたが、日本にとっても重要な教訓だと思います。 ◆双子の赤字を遺したレーガノミクス また、米国の大型減税政策で有名なのは「レーガノミクス」で、所得税を15%と28%の2段階とし、大胆な減税で米経済を復活させたといわれていますが、一方でレーガノミクスは「貿易赤字の削減」が出来ませんでした。 確かに減税政策によって、米国人の賃金収入は増えたのですが、当時の日本製品をはじめ、海外の物を買うようになり、結局貿易赤字は増加したわけです。 また、ソ連との冷戦構造における軍拡競争によって、政府の負債が増え、双子の赤字となりました。 ◆レーガノミクスの教訓を踏まえたフェアな貿易協定 この教訓が「トランポノミクス」には入っていて、トランプ大統領は自由貿易協定の見直しをしており、それがフェアな貿易協定です。 具体例として、USMCAという米国とカナダ、メキシコの自由貿易協定に最近ようやく米議会が批准しました。 以前は、同3か国の間ではNAFTAと呼ばれる自由貿易協定が存在しましたが、米国の大企業は人件費の安いメキシコ等に工場を移転したため、大企業にとってはメリットが大きかったのですが、貿易赤字が増え、米国内の労働者にとっては職がなくなり賃金は下がりました。 トランプ政権はこの見直しに3年間もの期間をかけ、米国内の労働者によって有利になるような自由貿易協定USMCAを作りました。 そして、これと同時にトランプ政権は中国とフェアな貿易をやるために米中貿易戦争と言われるものを繰り広げています。 それ以外にEU、日本、韓国、またEUから離脱するイギリスとも、自国の労働者にとってフェアで、新たな自由貿易協定を作っていこうとしています。 以上がトランポノミクスの全容であり、GDP5%成長を目指すという革命的な目標を掲げています。 ◆日米で年率5%経済成長を実現する実行力 昔の高度経済成長の時代ならともかく、現代の先進国が年率5%の経済成長というのは常識では考えられない数値です。 実際、トランプ大統領が就任して3年が経過し、株価は史上最高値を更新し続けていますが、GDP5%成長はまだ達成出来ていませんが、トランプ政権は引き続いて、この達成を狙っていくでしょう。 このトランポノミクスについて、大川隆法党総裁の新刊書『鋼鉄の法』の中で「大川総裁が作った幸福実現党の考え方はトランポノミクスとそっくりで、幸福実現党もGDP5%成長を目指すべきだ」と述べております。 我々も、トランポノミクスのような革命的な経済政策を、日本において推し進め、GDP5%成長を実現する実行力となるべく頑張って参ります。 トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密【前編】 2020.01.22 本日は、「トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密【前編】」をお送りいたします。 トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密 https://www.youtube.com/watch?v=P78IV4HzuyM 幸福実現党外務局長 及川幸久 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆ワシントンDCでトランプ氏当選を見抜いた数少ない人物 今回は米トランプ大統領の経済政策「トランポノミクス」をテーマにお伝えします。 トランプ氏が大統領になってから、米国内の株価が上がり続けており、一部では2020年辺りにバブルが弾けるのではないかと言われていますが、「トランポノミクス」は果たして正しいのかという事を含めて、検証してみたいと思います。 トランプ氏が大統領候補として現れた時、米国政治の中心ワシントンでは一様に「トランプ氏が大統領になるなんてありえない」という雰囲気を感じました。 しかし、その中でトランプ氏が大統領になることを明言していたのが、減税を推進している全米税制改革協議会(ATR)の会長、グローバー・ノーキストでした。 その理由は「今の米国に最も必要な経済政策は減税。法人税15%への引き下げを柱に、大型減税を公約しているトランプこそ、今の米大統領に相応しい」という内容でした。 ◆小さな政府の実現が「トランポノミクス」の本質 また、リー・エドワーズという米ヘリテージ財団のベテラン研究員にお会いする機会があり、その際、「トランプ大統領のやろうとしていることは減税なのか」とお聞きしたら、「いやそれだけではない。トランプ大統領の経済政策の本質は『小さな政府』だ」と答えていたのが印象的でした。 また、「減税によって経済を発展させると同時に、規制を撤廃し、米政府の予算の無駄を省き、官僚や政治家の権限を制限し、『小さな政府』を実現することで、初めてアメリカはもう一度偉大な国として蘇るだろう」と語ってくれました。 まさにその後はその通りの展開になりましたが、減税政策を柱に「小さな政府」を志向する経済政策をパッケージとして、大統領の名前に因んで、「トランポノミクス」と呼ばれています。 ◆トランプ大統領の経済政策ブレーンが書いた「トランポノミクス」 そして、トランプ大統領の経済政策をまとめて発刊されたものが、スティーブン・ムーア、アーサー・B・ラッファーという2名の著名な経済学者によって書かれた、「トランポノミクス」という書籍です。 トランプ氏は候補者として選挙に臨む際、この2人を自分の陣営に呼び、減税という公約を政策として練り込みました。 その内容が「トランポノミクス」という書籍に書かれており、日本語版を幸福の科学グループの出版部門が発刊しました。 『トランポノミクス アメリカ復活の戦いは続く』 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2300 著者:スティーブン・ムーア/アーサー・B・ラッファー/藤井幹久 訳 出版社:幸福の科学出版 この書籍に書かれている「トランポノミクス」の具体的な内容は、「大型減税」「規制撤廃」「自前のエネルギー源」「フェアな貿易協定」の4つです。 ◆「トランプ減税」は中間層、低所得者のミカタ まず、減税に関して言えば、「トランプ減税」は金持ちと大企業優遇だという風に見られがちですが、実は低所得者から中間層こそ、主な対象になっていることを多くの方が知りません。 実際に議会でも、中間層への減税が十分じゃないという事で、共和党の議員から反対が出て、更に中間層、低所得者への減税を踏み込んだ内容に修正して、法案を通したこともありました。 実際に19年度の賃金成長率を所得層毎に比較してみると、富裕層2.7%に比べて、中間層は3.4%、低所得者層では5%の賃金伸び率を見ることが出来ます。 ◆「規制撤廃」による石炭産業の大復活 また、減税以上の大きな影響があったと言われるのが「規制の撤廃」で、これによって米国の石炭業界で奇跡の復活劇が今起こっています。 元来、米国は石炭の国であったにもかかわらず、オバマ前大統領が地球温暖化対策のため、CO2を多く排出する石炭を目の敵にし、石炭業へと次から次へと規制が設けられました。 この規制によって、石炭業界で雇用が減り、数万人が失職しましたが、トランプ氏が大統領になるやいなや、大統領令によって石炭業界の規制を撤廃し、一気に業界は活況を取り戻し、雇用も戻ってきました。 ◆爆発的な経済浮揚効果を持つ「規制撤廃」 トランプ大統領はあらゆる領域で規制緩和に取り組んでいますが、その結果、米国のNYダウの株価はトランプ大統領就任の翌日から1本調子で現在も上がり続け、現在も史上最高値を更新し続けています。 特に、まだ減税政策が行われる前の17年の伸びが著しいのですが、それは大統領令で不要な規制を外していったため、直接的に実体経済にプラスの効果を生み出したと考えられます。 「規制撤廃が経済にとってどれだけ有効なのか」ということをAEIという米シンクタンクの研究者が「米国の過去50年間の法規制が年2%のGDPを押し下げるだけの力があった」と興味深いことを言っています。 年平均3%成長を続けてきた米国経済にとって、もしこの規制が無ければ年5%成長、現在の米経済の4倍規模にまで成長していたと推測が出来るくらい、規制というのはものすごいマイナスの力を有しているのです。 (つづく) 緊迫対談!2020年大予想!令和大恐慌、米大統領選、香港最新情勢、台湾総統選 2020.01.18 本日は、対談「緊迫対談!2020年大予想!令和大恐慌、米大統領選、香港最新情勢、台湾総統選【後編】」(1月元旦収録) をお送りいたします。 (広報本部) 緊迫対談!2020年大予想!令和大恐慌、米大統領選、香港最新情勢、台湾総統選 https://www.youtube.com/watch?v=un3F1S4K8VQ (1月元旦収録) 幸福実現党報道局長 里村英一 × 幸福実現党外務局長 及川幸久 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆米国大統領選挙の行方 里村 今年、世界的に注目されるイベントは東京オリンピックをはじめ目白押しですが、何といっても米国大統領選挙の行方は気になります。及川さんの予想は如何ですか。 及川 メディアはトランプ大統領の選挙不利を喧伝していますが、私はそうではないと思います。また、今月から民主党の候補者選びが本格化してきます。 その先駆けが2月頭のアイオワ州予備選で、ここで誰が勝つかというのが重要になります。 ジョー・バイデン氏というオバマ政権の副大統領を筆頭に、前回も出たバーニー・サンダース氏、エリザベス・ウォーレンの3人が有力候補と言われていますが、3人の特徴は70代という高齢です。 ただ、最初のアイオワ州の予備選で勝ちそうなのはこの3人ではなく、ピート・ブーテジェッジ氏という37歳の男性で、インディアナ州サウスベント市長です。この人が大統領選挙に出てきて、グングン伸びています。 民主党の大統領選挙の候補者選びの特徴ですが、彗星の如く出てくる無名の人が大統領候補になっていくケースがあります。 典型的な事例では、オバマ前大統領、ビル・クリントン元大統領もそうでした。新たな候補が出てくると、トランプ大統領は危ないかもしれません。 トランプ大統領には熱狂的な支持者はいますが、数が限られています。民主党の候補者が今の有力候補3人になれば多分勝てますが、意外な候補が出てきたというのが正直なところです。 里村 トランプ大統領がもし落選したら、中国情勢等を含めて、日本には大きな影響がありそうですね。 及川 大変なことになるでしょう。ただ政治は何が起こるか分かりませんからね。 ◆トランプ大統領の当落と日本の選択 里村 今、トランプ大統領が経済・軍事両面で中国をどんどん攻めていて、かなりボディーブローのように効き始め、中国経済の失速につながっています。それ自体は中国の覇権主義を食い止める大きな仕事には間違いありません。 万が一、トランプ大統領が落選して、米国が方針を変えてしまったら、日本は自衛体制を作らない限り、どんどん中国にのみ込まれていくことになるでしょう。 及川 仮に、トランプ大統領が再選すれば、2期目からは中国に対して更に強硬に出るはずですが、日本に対しても強硬に取り組むと私は思います。トランプ大統領から見ても「自分の国くらい自分で守れ」が本音でしょう。 里村 当然のことです。日本は「思いやり予算」という言葉を使って、米国に無理難題を吹っかけられているように言いますが、自分の国を守る分を他国に委ねて、自分たちはお金も出さないのは、フェアじゃないですよね。 及川 トランプ大統領は日米間の貿易赤字を減らすために、米国産の農産物を売りつけようとしていますし、イージス艦、最新鋭ジェット機を買わせようとしています。 言われることを鵜呑みにしていたら日本の製造業は潰れてしまうかもしれません。米国の物を買うばかりになってしまったら日本のモノづくりの技術は終わってしまいます。 幸福実現党はトランプ大統領の考え方とは、基本的にほぼ同じですが、日本としては主権を持たなくてはなりませし、言うべきことは言わなければなりません。 里村 そこで間違ってはならないのは、トランプ大統領は別に日本の主権を否定しているわけではなく、むしろ「主権国家として振る舞え」と言っているということです。 及川 日本が自国の防衛をちゃんとやるようになれば、その分米国の軍事費が減るので、トランプ大統領からすると大歓迎です。トランプ大統領は軍事費を増やしている訳ではなく、オバマ前大統領が大きく減らしたものを、元に戻しているだけです。 元に戻している間に、日本や韓国、欧州の同盟国等の軍事費を増額させ、その後、自国の軍事費を大きく削減するつもりです。最終的には米国をより「小さな政府」にもっていこうとしています。 里村 なるほど。 ◆香港情勢の行方と世界の動き 最後に、昨年からデモが続いている香港情勢がどうなっていくのか。民主派が訴える普通選挙の実施という要求が通るのか、または共産党の大弾圧が始まるか、及川さんはどのように考えますか。 及川 今までの常識でみたら、あの丸腰の若者達が中国共産党政権に勝てるわけありませんが、いま自由と民主を求める反政府デモは香港だけでなく、南米、中東、アフリカなど世界中で起きています。 そんな中、成功例も出始めてきました。例えば、アフリカのスーダンです。スーダンでは長年、非常に独裁的な大統領が君臨し、政府に反対する部族があったらその部族を虐殺していました。 非武装の市民が反対デモで戦い続けてきましたが、ついにクーデターが起きて、政権が失脚します。 その後、新しい首相が先日訪米し、米政府はスーダンを支援するということになりました。何か時代が変わろうとしている兆しなのでしょう。 ◆台湾情勢の行方 里村 後は何といっても、1月11日に投票が行われる台湾総統選挙です。香港の情勢もあって、現職の蔡英文総統の支持率が上がっていますが、結果はどうなるか予断を許しません。(1月11日に蔡英文総統が再選) 蔡英文総統が勝てば、自由と民主主義の波が今世界中を大きく覆おうとしている流れが見えてきますね。 及川 里村さんは昨年台湾に行かれましたが、肌感覚としては如何でしたか? 里村 やはり蔡英文氏の支持が多かったです。しかし台湾マスコミはほとんどが対立候補の韓国瑜氏の応援に回っていました。 韓国瑜氏の演説シーンは頻繁にTVで放映されていましたが、蔡英文氏についてはイベントに20分遅刻したとか、そういうマイナスイメ―ジが強調されていました。 なぜかと言えば、台湾マスコミの9割が国民党系で、中国本土出身の人たちがメディアを作ったからです。 この台湾総統選は、2020年、世界の流れを占う上で非常に重要な選挙となりますが、同時に恐慌に対しても、どういう判断をしていくのかは2020年の大きなポイントです。 及川 中小企業の倒産が相次ぎ、失業者が溢れるかもしれない。まさに恐慌ですよ。これに対して、倒幕するしかありません。 里村 2020年は良くも悪くも、大きな変革な年になることは間違いなさそうです。 大きな変革の中で、自由と民主主義の風を吹かすのが、我々自身の力であるということを胸に、幸福実現党は第1党獲得を目指して頑張ってまいりたいと思います。 緊迫対談!2020年大予想!令和大恐慌、米大統領選、香港最新情勢、台湾総統選 2020.01.17 本日は、対談「緊迫対談!2020年大予想!令和大恐慌、米大統領選、香港最新情勢、台湾総統選【前編】」(1月元旦収録) をお送りいたします。 (広報本部) 緊迫対談!2020年大予想!令和大恐慌、米大統領選、香港最新情勢、台湾総統選 https://www.youtube.com/watch?v=un3F1S4K8VQ (1月元旦収録) 幸福実現党報道局長 里村英一 × 幸福実現党外務局長 及川幸久 ※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。 ◆世界恐慌の要因 里村 はじめに「2020年がどんな年になるか」について、及川さんが注目しているポイントについてお伺いしたいと思います。 及川 2020年は世界恐慌がくる年だと思います。歴史的に100年に1回くらいの周期で起こると言われており、前回は1929年に世界大恐慌が起こりました。 そういう意味で、当時と現在の経済状況は非常に似ていて、世界の先進国は軒並み超低金利になり、経済が長期停滞状態にあります。 第一の要因は、消費税10%への増税です。 第二としては「銀行の大倒産時代」の到来です。「地方銀行をはじめメガバンクも危ない」ということを大川隆法党総裁も言及されています。 第三はマイナス金利が最悪の段階に入ってくる可能性です。 ◆金融庁が経営指導する地銀の今後 里村 なるほど。まず二点目の銀行の大倒産について、色々なところから驚きの声を聞きますが、なぜ今銀行がダメなのか、お聞かせ下さい。 及川 日本の銀行は利益構造が非常に「薄利多売」ですが、そもそも、銀行としての役割を果たしていないのが最大の問題です。 高視聴率ドラマ『半沢直樹』でも悪役的な存在として「金融庁」が出てきましたが、金融庁が日本のすべての銀行を取り仕切って、経営指導をしています。 しかし、指導の内実は、「リスクは取るな!」です。要するに、「貸出先の資産と担保が不足していたら、金は貸すな」というのが金融庁のマニュアルなのです。 ただし、財務諸表に出ている資産と担保が示すものは企業の過去で、未来ではありません。 成長性や将来性という要素は一切見ておらず、これでは「バンカー」とは言えません。これならばAIでも出来ます。金融庁のような政府機関が、銀行を経営指導している国は日本だけです。 もし金融庁がなくなったら、銀行はもっと自由に自分で判断出来るようになるはずです。 里村 ということは、やる気のある銀行ほど、金融庁は「そんなことをするな」と規制をかけるということですね。 及川 そうです。一部では金融庁のマニュアルに従わずに業務を行っている気骨ある地銀もあります。そうしたところは今後も生き残るでしょうが、金融庁の言いなりになっているような地銀は厳しいでしょう。 ◆マイナス金利の危険性 里村 もう一つのマイナス金利についてはどのような感じでしょうか。 及川 これからは日銀から取られているマイナス金利分の手数料を、預金者から取ることになっていくでしょう。それが一部のメガバンクが言い始めている口座管理料です。 この点について、大川党総裁は著書『富の創造法』で「10年前に金融危機を引き起こしたサブプライムローンはねずみ講と同じ仕組みで、負債を次の人に振り分けていくうちに恐慌になりかけましたが、同じようなことがマイナス金利で起こるかもしれない」と述べていました。 ◆消費増税の弊害 そして最後に、昨年10月から10%になった消費増税によって、いま大変なことになっています。 世帯(2人以上)あたりの家計消費額ですが、10%に上がった10月には‐5.1%というあり得ない数値が出たようです。衝撃的な統計です。 里村 例えば、1日1,000円しか使えないとしたら、100円は消費税で取られるから、実質900円となり、自然と100円消費を控えるようになりますよね。 及川 これを日本全国で示し合わせたわけではなく、自然とみんながやっています。 里村 10%は計算しやすいから、そういう効果も高くなるかもしれません。 及川 20年前の世帯当たりの年間家計消費額の平均が約320万円ですが、今はこれが半分に減っています。日本人はお金を使わなくなっていますが、これからはもっと下がるはずです。 里村 個人でも、企業でも結局、銀行にお金を借りてでも設備投資や従業員を増やすという資金需要は極めて起きづらい状況になっています。 及川 まず、とにかく消費税の減税は急務です。また、前述したマイナス金利は止めなくてはなりません。 ◆必要なのは徹底的な大型減税 里村 「未来は明るい」と思えば資金需要が生じてきます。そして「未来は明るい」というシンプルな指標が実は減税なのです。「税収が増える見込みがあるから安心してください」というメッセージを送ることになります。 ところが今は「これから景気が厳しくて税収が足りなくなります」という逆のメッセージを送り続けています。「減税」「増税」というのは「未来が明るいか」「暗いのか」を指し示す重要な指標なのです。 及川 日本が恐慌になるのを止めるには、幸福実現党が政権を取って、日本のかじ取りを行うしかないと本気で考えています。なぜなら、日本には増税政党しかないからです。 大川総裁の新刊『鋼鉄の法』には、「日本はGDP成長率5%を目指すべきだ」言われていますが、個人的にはこの「5%」という数値は極めて重要だと考えています。これを実現するためには、徹底的な大型減税なのです。 里村 是非ともそこを目指しましょう。そこを目指さなければ日本は恐慌に入ってしまうと言っても過言ではありません。 (つづく) すべてを表示する « Previous 1 … 41 42 43 44 45 … 253 Next »