Home/ 新着一覧 新着一覧 日本海を狙う中国の「北の海」からの脅威に備えよ! 2012.03.03 防衛省防衛研究所が今年2月10日、「中国安全保障レポート2011」を発刊しました。(PDF版⇒http://goo.gl/BTCA4) これまで同研究所による中国の軍事・安全保障に関するレポートとしては、毎年「東アジア戦略概観」の中の1章としてありましたが、中国に絞ったものは長らく存在しませんでした。昨今の中国脅威論を受けて、昨年から刊行されるようになったものです。 昨年の創刊号では、近代化する人民解放軍の軍拡と装備の近代化に焦点を当てていましがた、第2号となる今号は、中国の海洋問題(特に東シナ海、南シナ海での主権や権益をめぐる争い)に焦点を当てています。 同レポートは、中国が経済的発展に伴ってエネルギー消費が増大し、そのために海洋資源の開発が喫緊の課題となっていることを指摘しています。 また、中国が開発している空母や対艦弾道ミサイル(ASBM)、攻撃型原子力潜水艦の充実に加え、海軍の運用能力の向上、補給艦の充実にもぶりなどにも言及しています。 遅きに失したとは言え、防衛省がこうしたレポートを公表すること自体、中国の軍事的脅威(特に尖閣諸島を含む東シナ海)に対する、防衛省の一定の危機感の表れと言えるでしょう。 その一方で、実は「中国の脅威」は、東シナ海からだけでなく、北からも迫っている事実が、最近明らかになっています。 ジャーナリストの櫻井よしこ氏が最近発信した内容は、注目に値します。⇒http://goo.gl/tn2IG 「中国は北朝鮮に百万トンのコメ支援を約束し、二月十日までに届けたという。そして見返りに、北朝鮮の日本海側の最北の港、羅津に新たな埠頭を建設し始め、租借する契約も結んだという」 韓国の聯合ニュースによると、契約は2020年までに第一段階として羅津港に7万トン規模の四号埠頭、旅客機と貨物機の離着陸が可能な飛行場、吉林省図們と羅先を結ぶ鉄道を建設。租借権の期間は50年間で、中国の投資規模は30億ドル(2356億円)とのことです。 羅津港は、日本海を隔てて新潟と面する、北朝鮮の北東部の不凍港です。「租借」とは、外国が主権を行使して土地や港、道路などを使用できる権利で、実質的な「植民地」に等しいと言えるでしょう。 つまり、日本海を隔てて日本に直接面した北朝鮮に、中国が自由に使える植民地が誕生したということです。 櫻井氏は「中国は史上初めて日本海への直接アクセスを手に入れたのであり、そのアクセスはさらに強化されつつある。眼前で進行中の事実は日本にとって、このうえなく深刻な脅威である」と、警告を発しています。 しかしながら、こうした事実は日本のマスコミがほどんど報道しないのみならず、国会においても、何の問題にもなっていません。 もし、中国が羅津港に海軍基地を建設し、軍艦や潜水艦を配備すれば、ただでさえ防衛体制が薄い日本海は、中国の内海と化す大きな危険があります。 日本がかつて日露戦争に踏み切ったのは、朝鮮半島がロシアに支配され、日本侵略の橋頭保になることを阻止するためでした。 中国の軍事的な侵略の危機は、決して尖閣や沖縄など南の海からだけではありません。中国は北の海からも、着々とその脅威を強めているのです。 残念ながら、防衛省のレポートを見る限り、その対応はほとんどなされていない、中国の覇権拡大のスピードに全く追いついてない、というのが実情です。 日本は一刻も早く、この危機に目覚め、防衛体制を固めなければなりません。そのために、幸福実現党は、そうした国防の危機を指摘し、あるべき防衛体制の確立を訴えているのです。(文責・矢内筆勝) 国民を愚民視する野田・谷垣“密談”――既成政党の終わりの始まり 2012.03.02 野田首相と自民党の谷垣総裁が、2月25日に首相公邸でひそかに極秘会談をしていたと報道されています。当事者の二人は強く否定していますが、複数の関係者が明らかにしており、会談があったことは間違いありません。 両氏とも「消費税増税は必要」とする点で一致しており、「消費税増税で協力」「話し合い解散」「衆院選後の大連立」等について意見の交換がなされたのではないかと憶測されています。 その証拠に、2月29日の党首討論では、野田首相と谷垣氏が消費増税の必要性で認識を共有するなど、歩調が合っていることが指摘されています。(3/1 読売) 極秘会談では、野田首相は、消費税増税法案を成立させてからの解散を主張。一方、谷垣総裁は解散総選挙が先であるとし、両者の意見は一致しなかったという報道もあります。 自民党内では「話し合い解散」の可能性を模索するべきとする森喜朗、安倍晋三元総理の意見もあります。 安倍元総理は、消費税増税の時期の条件を法律に明記した上で「話し合い解散」をする。すなわち、デフレを脱出し、景気が上向いたことが確認できた時点で増税する。現民主党案のように、2014年4月に8%、15年10月に10%と決めてはならないと主張しています。 一方、消費税増税に反対している小沢一郎氏は、3月下旬に予定していた訪中を中止しました。小沢氏は「3月下旬に政局の山が来る」と見ているのではないかと憶測を呼んでいます。 「消費税増税」で一点突破をめざす野田首相にとって、最大の敵は実は自民党ではありません。党内の消費税増税反対派である小沢一派が最大の敵であります。自民党と組むことは「小沢外し」を意味します。 「小沢一派を追い出し、自民党と組んで増税法案を通したい」――これが野田首相の本心でないかと考えられています。 とすれば、これは国民を無視した「増税翼賛会」であり、極めて危険な流れです。 増税路線に突っ走る民主・自民両党は「社会保障」を掲げつつも、その実態は、政治家や官僚の利権や権益拡大に過ぎないといことに、多くの国民は気づき始めています。 このことを裏付ける世論調査の結果も出ています。NHK調査によると、支持政党では民主党支持が17.6%、自民党支持が16.9%、支持政党なしが49.4%となっています。「支持政党なし」の数字は2004年以降、最も大きい数字であります。 今、民主党が自民党化し、自民党の独自性が溶解し、二大政党の支持率が上がりません。 「デフレ脱出、景気回復の確認ができてから増税を実施する」という安倍元総理等の意見も、一見、もっともらしく見えますが、近い将来の増税予告は、それだけでブレーキとなります。特に、貯蓄傾向、倹約傾向の強い日本人にとって大きなブレーキ要因となります。 たとえ、「景気回復」という条件付きであっても、増税予告は行ってはなりません。まずは、増税ではなく、景気回復、経済成長を目指すべきです。 幸福実現党が主張して来た「インフレ目標」を日銀が実質的に取り入れたことによって、現在、株価が上昇基調に入っています。 政府、日銀が一体となって責任をもって、マイルドなインフレ基調に導き、景気回復、経済成長を実現し、その結果としての自然税収増を目指すべきです。 財政再建は、経済成長と無駄の排除によってしか実現できません。増税は、税収を減らし、財政を悪化させるだけです。 野田政権が不退転の覚悟で取り組むべきは、経済成長政策であって、断じて消費税増税ではありません。 ましてや、自民党と密室会談で増税を決めるなどということは、国民を愚民視するものであり、断固許してはなりません!(文責・加納有輝彦) AIJ問題の教訓から考える“本当に”安心の年金とは? 2012.03.01 AIJ投資顧問が受託した企業年金の約1,852億円の損失を契機に、企業年金の不安が広がっています。2月28日の厚生労働省の発表によると、少なくとも約88万人が影響を受けると考えられます。 さらに、AIJ投資顧問は、今年の1月23日まで勧誘を続けていたことから、新たに被害が判明する基金が出てくることが予想されます。 2月29日の日経新聞でも、2011年12月時点で94の年金基金が投資顧問会社「AIJ投資顧問」に加入していたと報じられています。 問題は「AIJ投資顧問」に運用委託された年金基金の運用虚偽です。運用開始直後から損失が出ているにも関わらず、運用の失敗を隠すための虚偽の運用実績を財務局に報告し続け、さらに顧客に対して高い運用利回りを保障するとして勧誘を続けていたようです。 顧客から集めた資産を、香港のプライベート・バンクに移した後の資金の流れに不透明な点も多く、全容解明にはまだ時間がかかりそうです。 今回の企業年金の事件から、今後の年金を考える3つの教訓を考えてみたいと思います。 第1に、「投資家保護」と「投資判断の自由」のバランスです。 金融庁は、今回の事件を受けて、投資顧問265社に対して、金融商品取引法に基づく報告命令を出しました。リスクが高く、深い調査が必要と判断した投資顧問には2次調査を実施する方針です。 「投資家保護」という観点から、年金運用実績の虚偽報告は絶対に許されることではなく、投資顧問会社は高い倫理観が必要とされます。だからこそ、透明な情報開示のルールの徹底がなされるべきです。 第2に、「厚生年金基金の仕組みの見直し」です。 厚生年金基金は企業年金の一種で、現在約450万人が加入しています。国が運用する厚生年金の一部代行と、独自の掛け金で運用し、高い利回りを出すことで、年金支給額を高めることを目的として1967年に創設されました。 しかし、多くの基金が、想定していた運用実績を上げられず、結局、足りない部分を基金の母体企業が穴埋めする構造になってしまいました。 そこで、資金が豊富な大企業の基金の多くは、代行部分を国に返上し、独自の掛け金のみの運用に移行しています。 一方、自社だけで運用できない中小企業は、代行部分を国に返上できず、厚生年金基金の仕組みを抜けたくても抜けられない結果、高い利回りでどうにか積立金を増やしたい誘惑にかられやすい状況といえます。 今回の事件では、被害を受けた94年金基金のうち(今後増える可能性あり)、その大半の73基金が、地域・同一業種で集めた中小企業でつくる厚生年金基金であり、投資判断の責任はありますが、厚生年金基金の構造的な問題も考えられます。 今後、厚生年金の代行部分の補填に焦るあまり、投資内容が不透明な商品に手を出して損失を拡大しないためにも、代行部分と独自の掛け金の部分を厚生年金基金から切り離し、その基金が自ら運用できるよう検討する必要があるのではないでしょうか。 第3に「景気回復に向けた経済政策が不可欠である」ということです。 年金基金の減少の大きな原因には、運用している株式の下落があります。株価の上昇と活力ある経済とは密接な関係にあります。「活力ある経済」という土台に、年金という柱も建つわけです。 土台がグラグラしているにも関わらず、柱だけを修復しても根本的な解決には繋がりません。今回の焦点は企業年金でしたが、「国が運用する国民年金・厚生年金は大丈夫なのか?」という疑問も出てきます。 国民年金と厚生年金の積立金の推移を見ますと、2005年度末の約150兆円から、2011年度末の約112兆円と大幅に減少しています。 こうした状況にも関わらず、厚生労働省が想定する年金積立金の運用利回りは4.1%であり、現実とかけ離れていると言わざるを得ません。 本当に安心できる年金には、「活力ある経済」が不可欠です。 その意味からも、政府が推進している「税と社会保障の一体改革」はピントが外れています。なぜなら、消費税を増税しても経済は回復するどころか縮小するからです。「土台なくして柱なし」です。 私たち国民一人ひとりも「経済成長」を志向し、政府は、その意欲に応えて、景気回復の環境づくりをする――これこそ、国民の幸福に奉仕すべき政府の責務であります。(文責・吉井としみつ) 貿易赤字に一喜一憂する愚かさ 2012.02.29 貿易赤字が48年ぶりに赤字を記録 2月8日、財務省は平成23年度の国際収支統計を発表しました。 経常収支(貿易収支+所得収支+経常移転収支の合計)は9兆6289億円の黒字を計上していますが、黒字は対前年度比43%減、経常収支の中で最も有名な貿易収支を見ると、1兆6089億円の赤字となり、48年ぶりの貿易赤字への転落です。 信州大学の真壁昭夫教授の分析によれば、今回の貿易赤字転落の原因は二点に集約されます。⇒http://bit.ly/xxEAg8 第一は、昨年の東日本大震災によって主に東北地方の生産拠点とサプライチェーンが破壊された影響で、輸出は対前年度比で1.9%の62兆円余りに減少したことです。 さらに、原発停止などにより、液化天然ガス(LNG)などの輸入が増加し、対前年度比15%プラスの約64兆円強となり、輸入総額を押し上げました。 第二は、主力輸出品の国際競争力の低下です。しかしながら、真壁教授は、国際競争力の定義を明記していません。国際競争力を企業に適用される場合は、製品の品質や世界的なシェア、製品コストが安いことなどが挙げられます。 実際、製品コストとシェアが中国などに奪われたと考えれば説明はつきますが、国際競争力には、製品のイノベーションや商標、特許などの知的財産権まで含めて議論するものです。 よって、一概に日本企業の国際競争力の低下が貿易赤字の原因だとは言えません。 経常収支黒字をもたらす所得収支黒字 日本の経常収支黒字は、所得収支が大幅な黒字(14兆円)でもたらされています。所得収支とは、海外からの利子や配当の受け取りから、日本企業が海外への利子や配当を支払った差額です。 黒字ということは受け取りの方が大きいことを意味していますが、近年の円高で海外でのM&Aや現地生産、直接投資や証券投資を通じて、「日本企業が海外で稼いでいる」ことが主な原因です。 よって、経常収支は、貿易赤字となっても巨額の所得収支黒字があるため、当面は赤字に転落することはありません。 ただし、今後は経常収支が赤字となる可能性は高いでしょう。なぜなら、経常収支は、国内貯蓄と投資の差で決まるからです。 少子高齢化に直面する日本では、高齢者による貯蓄の取り崩しが始まり、次第に経常収支黒字幅を縮小させます。 国内での貯蓄が吸収できなくなれば、当然海外からの資金でファイナンスする必要があります(専門的には、経常収支の赤字化=資本収支の黒字化と呼ぶ)。 経常収支赤字化は問題なのか ところが、経常収支が赤字化することで国内外の投資家が日本国債を売却=金利が上がると煽る記事が一定数あるのも事実です。 金利が上昇すると、国債の利払い費が増えるために財政が破綻する。そのために、消費税増税が必要であると。関連記事⇒http://bit.ly/xr9YSN しかしながら、データを見る限り、たとえ日本が経常収支赤字に陥ったとしても、必ずしも国家の衰退や財政破綻を意味しません。 なぜなら、アメリカ、イギリス、カナダは経常収支赤字国です。特にカナダは、100年間、ほとんどが経常収支赤字でも十分発展しています。 嘉悦大学の高橋洋一教授によれば、赤字国であっても高金利と低成長とはなっていない事実を指摘しています。 つまり、政府によるマクロ経済運営が安定していれば、経常収支が赤字でも問題は小さいというのが結論です。詳細はこちら⇒http://bit.ly/xwdpte 財団法人国際貿易投資研究所の研究によれば、日本の所得収支額は世界五位です。 対外資産負債残高だけ見れば、日本は世界第一の債権国ですが、対直接投資に占める投資収益率をみると米英の約半分の4.6%にしか過ぎません。 経常収支が黒字を計上している間に、対外資産を効率的な直接投資に振り向けることができれば、所得収支をさらに大きくできます。 貿易赤字で一喜一憂するのは愚か 要するに、問題の本質は経常収支(より正確には、資本収支を加えた国際収支)全体で考えるべきであり、貿易赤字で一喜一憂するのは愚かです。ましてや、将来の経常収支赤字を盾に取った増税論議など論外です。 むしろ、今必要なのは「投資大国・日本」を目指して、国民の富を大きくすることです。(文責・中野雄太) 「原発ゼロ」シミュレーション―「原発ゼロ」は絶対に避けるべき 2012.02.28 2/26付「原発全基停止目前!政府は原発の再稼働に向けて全力を尽くせ!」でお伝えした通り、「原発ゼロ」が目前に迫っています。 「十分な節電を行えば、原発稼働ゼロでも夏乗り切れる」という原発反対派の意見がありますが、本当に「原発ゼロ」でも大丈夫なのでしょうか?「原発ゼロ」のシミュレーションをしてみたいと思います。 原発の再稼働がなく、昨年の夏並みのピーク需要となった場合、今夏、下記事態の発生が予測されます。 (1)約1割(▲9.2%、▲1,656万Kw)のピーク供給力が不足し、供給予備率が低下。最悪の場合には大規模停電が発生する。(出典:2011/11/1 エネルギー・環境会議「今後の電力供給対策について」⇒http://goo.gl/8HiX8) ※電力会社別の2012年夏の電力供給予備率予測(2010年並の猛暑を想定)では、東京電力▲13.4%、関西電力▲19.3%、四国電力▲11.3%、九州電力▲12.3%、北海道電力▲6.4%等が顕著である(同上)。 ※一般に、供給予備率は8~10%程度が適正で、3%を切ると大規模停電のリスクが高くなる。 (2)供給予備率を確保するために「節電」の依頼、または「電力使用制限令の発動」を行うことになり、経済活動が制限される。 ※理論上はピーク時の需要のみカットすれば良いが、リアルタイムにピーク時の需要をカットすることは困難なため、結果として過剰な節電、経済活動の縮小を余儀なくされる。 (3)その結果、2012年度のGDPを最大3.6%(20.2兆円)押し下げ、電力不足が国内産業の空洞化を加速させることで失業者数も20万人増加する。(2011/7/28 日本エネルギー経済研究所「短期エネルギー受給見通し」⇒http://goo.gl/sArqx) (4)供給力を火力発電所で代替するため、化石燃料の輸入が増え、1日約100億円、年間3.5兆円もの国富の流出増(貿易赤字の増加)が起こる。(2011/6/24 日本エネルギー経済研究所「原子力発電の再稼動の有無に関する 2012 年度までの電力需給分析」⇒http://goo.gl/ehiUK) (5)需要増加とバーゲニングパワー(価格交渉力)の低下により、燃料価格が高騰する。 (6)化石燃料への過度の依存により、ホルムズ海峡や南シナ海等での有事の際には、燃料価格が大幅に高騰したり、輸入が途絶する可能性が高まる。 もちろん、原発反対派が主張しているように、理論上は「原発ゼロ」になったとしても、どこまでも節電し、どこまでも経済活動を縮小すれば、大停電は回避できるでしょう。 しかし、その代償として、昨夏、東電管内でなされたようなビルの空調カット、電車の間引き運転、休日の調整(土日→平日)、休日の追加、生産の延期、生産場所の移転等を、今夏は全国規模で徹底展開する必要が出てきます。 その結果、電力供給の不安定化、使用制限、電力価格の高騰等が起こり、産業が海外に移転し、国内産業の空洞化が起こり、景気悪化や失業者の増大は避けられなくなります。 これはまさに、左翼・民主党の目指す「日本の衰退した未来」であります。 「原発ゼロ」で経済の大幅な落ち込みと国富の流出をもたらし、国力を衰退させ、中国の侵略に対抗できなくなるようにするのが、亡国・民主党や中国共産党の戦略です。 また、「原発ゼロでも、十分な節電を行えば大停電は回避できる」というのは理論上、計算上のことであり、現実問題としては、供給予備率の低下は大きなリスクを伴います。それは、発電施設の稼働率は常に100%ではなく、また電力系統には様々なトラブルがつきものだからです。 例えば直近では、1月25日に北海道と本州を結ぶ送電線「北本連系線」の一部が船舶の錨によって損傷を受け、一瞬にして30万kWの融通容量が失われました。(1/25 共同 http://goo.gl/KtWwd) また、2月3日には九州電力の新大分火力発電所で、凍結による設備のトラブルから、一瞬にして230万kWの供給力が脱落しました。九電は緊急的に他電力6社から計240万kWの供給を受け、供給予備率3.3%を確保し、かろうじて計画停電を回避しました。(2/3 朝日⇒http://goo.gl/60212) このように、現実的には電力系統には様々なトラブルがつきものです。また、原発の停止により、老朽化した火力発電所を無理に動かしているので、故障の可能性も高まっています。 「ベース電力」を賄っていた原発の停止は電力総量を低下させ、電力供給は全国的に「綱渡り」状態にあります。その結果、こうしたトラブルによる大規模停電のリスクも高まっています。 こうした点からも「原発ゼロ」は絶対に避けるべきです。(文責・黒川白雲) 琉球王の如く振る舞う沖縄の仲井真県知事―国家解体を目論む「道州制」「地域主権」の危険性 2012.02.27 野田首相は26日、就任後、初めて沖縄県を訪問しました。本来、重要な問題を抱えた沖縄県には、就任直後に訪問すべきであり、就任から半年後の訪沖は、遅きに失したと言えます。 野田首相がこれまで沖縄入りしなかった理由は、2度の沖縄入りで話をこじらせた鳩山元首相、3度も沖縄入りしながらパフォーマンスに明け暮れた菅前首相の轍を踏みたくなかったからでしょう。 そこで思いついたのが、民主党得意の「おわび」作戦です。民主党政権が招いた混迷を率直に詫びた上で、仲井真氏と一から信頼関係を構築し、普天間移設の筋道を立てようという戦略です。 しかし、26日夜、首相と二人だけの会食で、仲井真知事は「辺野古移設は大変難しい」「移設を実現するなら県外の方が早い」と従来通りの答えを伝えました。これに対し、首相から明確な答えはなかったといいます。 そもそも、米軍普天間移設問題を「最低でも県外」と言ってひっくり返したのは民主党政権です。そして、その後、「地域主権」を掲げる民主党が、地元の意向をおもねるあまり、リーダーシップを発揮できず、日米同盟の亀裂を招きました。 今、「大阪維新の会」の橋下市長の政策がマスコミに取りあげられ、話題になっていますが、橋下氏も訴えている「道州制」や「地域主権」を目指すことが良いことのように言われ、この動きが国内で活発になっています。 しかし、普天間移設問題が暗礁に乗り上げたことを教訓に、「道州制は国防危機をも招く」ことを知らなくてはなりません。 今回の普天間基地問題のこじれ一つ取ってみても、道州制や地域主権の下では「地方政府」の暴走によって国家レベルの外交・安全保障政策が遂行できなくなる危険が非常に強くあります。 現に、「朝貢外交」の如く、首相や閣僚が深々と頭を下げ続けても、仲井真知事は、まるで「琉球王」であるかの如く振る舞い、「上から目線」で全面拒絶し、国家の主権や安全保障を揺るがし続けています。 沖縄は日本から独立し、米国を追い出し、中国と交流を深め、「琉球自治区」を目指しているように見えます。 現在進行形で、私達は「地方政府の暴走が国防危機、国家解体を招くとはこういうことだ」という見本を見せています。 さて、27日には、首相は重要な「移設先」も見ることになりますが、なんと、名護市辺野古には、ヘリでさっと上空視察するだけになったそうです。 これでは、首相の本気度は疑われます。「普天間固定化」を防ぐためなら何としても、自らの足で辺野古に立ち、視察し、移設賛成派・反対派住民と対話すべきです。 27日午前中の会談で首相は知事に「辺野古が有効」と伝えたと報じられました。 そうであるならば、野田首相は「国防は国家の責任と権限」であり、首相はその「最高責任者」であると自覚し、ドジョウの如く泥の中に逃げるのではなく、悪役を買う覚悟で毅然とした態度で臨むべきです。 また、「原発ゼロ」状態が近づいていますが、同じく、野田政権は現場の自治体に判断責任を押し付けるのではなく、国家がリーダーシップを持って、原発の再稼働に向けて尽力し、決断すべきです。 「おわび」だけでは、物事は前進しません。首相が国の安全保障に対して、このように弱腰では、国内、国外ともに信頼されることはないのだ、と知るべきです!(文責・竜の口法子) 原発全基停止目前!政府は原発の再稼働に向けて全力を尽くせ! 2012.02.26 関西電力高浜原子力発電所3号機が、定期検査のため、原子炉を止め、関西電力の原発11基全て停止しました。元々、関電管内は、原発の電源比率が約4割を占めていたため、「脱原発」の影響は大きいと言えます。 京都商工会議所の立石会頭(オムロン名誉会長)は、関西電力の全原発が停止することに関して「今夏のピーク時には25%の電力が不足する恐れがあるという関西電力の説明通りなら、原発を再稼働させなければ、多くの電力を使用する製造業を中心に産業界への影響は必至である」とのコメントを発表。産業界からも悲鳴が上がっています(2/20時事) 同原発が止まったことにより、現在、全国で運転中の原発は54基中2基のみとなり、今後、運転を再開する原発がなければ、残る2基を含め、4月下旬には国内全ての原発が止まることになります。 政府のエネルギー・環境会議が昨年7月にまとめた予測では「原発ゼロ」の場合、沖縄県を除く全国で今夏に9.2%の供給不足が生じる見込みです。(2/20日経) このまま原発の再稼動がなければ、企業の競争力低下、電気代の値上げ、電力コスト高による企業の海外移転や産業の空洞化、不況の深刻化等は避けられません。 日本エネルギー経済研究所は、国内の原子力発電所すべてが停止した場合、2012年度のGDPを最大3.6%(20.2兆円)押し下げ、電力不足が国内産業の空洞化を加速させることで失業者数も19万7000人増加するという危機的な予測を発表しています。(2011/7/29読売) また、火力で原発1基分の発電をすると、1日に2億円前後の燃料代がかかります。約50基では100億円です。原発を再稼働させれば必要のなかった100億円の国富が毎日、消える計算で、1年だと3兆円を超える国富が流出します。(2/24 産経⇒http://goo.gl/Jt80S) この状況が続けば、もともと高い電力料金はさらに値上げされ、企業のコスト競争力は低下、家計への負担も重くなります。 また、厚生労働省統計によると、昨年2011年の熱中症による死者は、厚生労働省統計によると1718人で、熱中症の統計を取り始めた昭和39年以降で過去最大でした。夏の節電が国民の健康を害していることは明らかです。 こうした事態を受け、枝野経済産業相は24日、BS朝日の番組収録で、停止が相次ぐ原子力発電所について、「今の電力需給状況では稼働させていただく必要がある」と述べました。枝野氏が再稼働の必要性に言及したのは初めてのことです。(2/24読売⇒http://goo.gl/7WPXG) 枝野氏はその根拠として、「再稼働がなければ(今年夏は)相当な節電が必要になる」と述べ、火力発電燃料の負担増で電気料金も「5%とか10%とか15%とかいうレベルで上がる」と指摘し、国民生活や経済活動への悪影響を避けるには、再稼働が避けられないとの認識を示しました。 しかし、野田首相は24日、内閣記者会とのインタビューで、原発再稼働の是非について「原子力規制庁ができる前に駆け込み的に判断することは基本的にあり得ない」と述べ、慎重姿勢を明らかにしており、再稼働を巡る閣内の不統一が目立っています。 消費税増税にうつつを抜かし、原発再稼働問題を放置している野田首相は「エネルギー安全保障」を軽視していると言わざるを得ません。 日本はこれまで総発電量の3割を原発に依存していました。緊迫化するイラン情勢をめぐり、日本のタンカーの9割が通過しているホルムズ海峡が封鎖されるような事態に至れば、日本の化石燃料輸入が途絶し、電力供給が滞る危険性も指摘されています。 政府は今回の事故から可能な限りの教訓を学び取り、責任を持って、安全性を確認できた原発から迅速に再稼働を進めるべきです。(文責・佐々木勝浩) 米、法人税大型減税で国際競争力強化~日本も法人税半減で経済成長を目指せ~ 2012.02.25 米企業の競争力強化に向け、米財務省が「法人税改革案」を発表しました。米企業の競争力強化、産業の空洞化阻止が狙いで、最高税率を現在の35%から28%に引き下げる方針です。(2/23 時事⇒http://goo.gl/nI9N0) 米国の大規模な法人税改革はレーガン政権下の1986年以来で、改革案は法人税率を現行の最高35%から28%に引き下げ、製造業の実効税率は25%以下に抑え、中小企業には減税措置も講じる方針です。(2/24 産経「米法人税28%に引き下げ 四半世紀ぶり大型改革」) 米法人税の法定実効税率は2011年時点で39.2%と、OECD加盟国では日本(39.5%)に次いで2番目に高い水準となっており、米企業の競争力の足を引っ張っています。 ガイトナー米財務長官は会見で「(現在の)税制はインターネットや携帯電話、中国が台頭する前に作られた。現代的に改革する必要がある」と見直しの意義を強調しました。 この減税政策は、大統領選挙を控え、減税を求める共和党の潜在支持者に対する選挙対策的な側面も勿論含まれているでしょう(共和党は最高税率を25%に引き下げる改革案を発表)。 しかし、オバマ大統領は、1月16日の「一般教書演説」においても「米国製造業の復活を目指す経済政策」を目指し、「まず税制から始めよう」と述べ、「法人税減税」を掲げています。 また、一般教書演説では「法人税減税」のみならず、「経済成長戦略」を実現すべく、「企業活動を阻害する規制改革」「起業家を生み出すための優遇税制」「基礎研究への投資」「不公平貿易を調査する貿易是正部門の設置」等も掲げ、経済成長路線に向けた本気度が伺われます。 近年、世界各国、特に欧州各国やアジア諸国では国際競争力強化に向けた法人税率の引き下げが相次いでおり、日米はその流れに取り残され、世界平均と比較して10~15%高い水準で高止まりしていました。 欧州では、2008年にドイツが約39%から約30%、イギリスが30%から28%、2010年には再びドイツが29.4%へと法人実効税率を引き下げています。 アジアでも、2008年に中国が33%から25%、2009年に韓国が27.5%から24.2%、2010年に台湾が25%から17%、韓国は2012年に22%とする予定で、引き下げの流れは顕著です。(第一生命経済研究所経済調査部⇒http://goo.gl/MDJ3d) 日本でも法人税率を10%引き下げれば、企業のキャッシュフロー増加や資本コスト低下により、減税10年目の設備投資拡大効果は乗数効果を含め、4.9兆円にも達します。(同上) また、法人税率10%引き下げにより、6四半期後の対内直接投資が5.79%拡大、2年後の雇用者数が約20万人増加し、10年目には設備投資を7.0%、個人消費を0.8%拡大し、GDPを1.1%(5.9兆円)押し上げる効果が期待できます。(同上) 実際には、法人税減税が昨年12月に施行されたのに伴い、法人税は5%引き下げられて、国税と地方税を合わせた法人実効税率が約36%となりましたが、14年度までの3年間は「復興特別法人税」を1割上乗せするため38.01%となります。 各国が国を挙げての経済成長を目指していることと比して、日本は法人税の減税幅が余りにも小幅で、十分な減税効果は期待できません。 実際に、筆者自身「日本で40%の法人税を取られるなら、香港に事務所を開いて16%の法人税を取られたほうがまししだ」という、国外脱出を真剣に検討している経営者達の声を耳にしています。 幸福実現党は日本国内に企業を誘致し、雇用を確保し増大させ、国際競争力を高め、経済成長による税収増を目指して、法人税は速やかに諸外国並みの20%程度に引き下げ、中小企業に対する法人税(現行18%)についても引き下げる方針を掲げています。 重要なことは「国家の意志として経済成長を目指すこと」であり、企業こそが雇用を確保し、次の時代に向けた研究開発をなし、税収を増大させる源であるということです。 儲かっている企業から取れるだけ取ろうとする「格差是正」「搾取されたものを取り戻す」といった左翼的・労働組合的な発想では「国富」を減らすだけです。企業の国際競争力の強化に向けた「法人税半減」こそが今、求められているのです。(文責・小川俊介) 「シリアの悲劇」を報道しない日本のマスコミの閉鎖性を糺す 2012.02.24 2月22日、BBCはシリア中西部のホムスにおける政府軍の砲撃により、英・サンデータイムスの女性戦場記者マリー・コルビン氏、仏・写真家男性2名を含む60名が死亡したと報じました。 欧米のマスコミは、このニュースを大々的に報じ、彼女の死を悼んでいます。 英・キャメロン首相は、国会において「これは、シリアで起こっている恐ろしい出来事を世界に知らせるために、ジャーナリストが冒している危険を我々に教える悲しすぎる出来事だった」とマリー・コルビン氏の家族、友人に弔意を表しました。 チェニジアで始まったジャスミン革命(2010/12-2011/1)、エジプトのムバラク政権の崩壊(2011/2)、リビアの軍事政権崩壊(2011/8)。これらのアラブの春の流れは、シリアにも及びましたが、シリアにおいては、アサド政権は軍事力で徹底的に民主化運動を弾圧し続けています。 シリアの反体制派でつくる地域調整委員会(LCC)によると、これまでのシリア騒乱での死者は9000人に迫ると発表しています。 コルビン記者は亡くなる前日、CNNのニュースでホムスの惨状を伝えていました。 「シリア軍は寒さと飢えに苦しむ民間人を砲撃している」と報道。胸に爆弾の破片が当たって死亡した幼児を映し出した場面では、たくさんの子どもたちが犠牲になっていると話し、「この子の姿が人々を動かし、ホムスで毎日人が殺されているのになぜ誰も止めようとしないのか、考えさせてくれるかもしれない」と訴えていました。 コルビン記者は、20年以上のキャリアを持つベテラン記者ですが、シリアの弾圧は自分がこれまでに取材した中で最悪だと話していました。シリアには、医療品も全く底をつき、けが人の治療もほとんどできない、大変悲惨な状況となっています。 コルビン記者のような勇気あるジャーナリストが命がけで取材した映像が連日、CNNなどで報道されています。 コルビン記者の実母ローズマリー・コルビン氏は、彼女はもう一つだけ取材したいと、殺害された日にはシリアを離れる予定だったと語っています。 アサド軍は「いかなるジャーナリストも、シリアの土を一歩踏んだ時、殺す」と宣言しています。彼らは、コルビン記者が滞在していた、反体制派が提供した建物を狙って砲撃したと伝えられています。 昨年来、シリアで起こっている弾圧に対して世界中から批判の声があがっています。 しかし、国連安保理は、過去2度にわたり対シリア非難決議案を、中・露の反対により否決したことで、米欧に無力感と焦燥感がひろがっています。 ようやく2月16日、国連総会決議で、反体制デモへの弾圧を続けるシリア政権への非難決議案が圧倒的な賛成多数で採択されました。しかし、この決議は法的拘束力はなく、実効性は不明です。(2/17 CNN⇒http://goo.gl/6RoNu) 決議案は賛成137、反対12、棄権17で可決され、ライス米国連大使は「国連総会はシリア国民に、世界は国民の味方だという明確なメッセージを送った」と述べました。 今月初め、拘束力のある安全保障理事会決議案に拒否権を行使した中国とロシアは、この採決でも反対に回っています。 このように命がけのジャーナリストを筆頭に、国際社会はシリア国民に思いを寄せています。 しかし、日本のTV・大新聞等、マスコミからはほとんどシリアの惨状に関する詳細報道はありません。国内問題で、どこも大差のないゴシップ報道に明け暮れています。政治家からもシリア問題に対する発言は寡聞にして聞いたことがありません。 今、日本は情報鎖国といっても過言ではない状況です。BBC、CNNニュース等、外国メディアを通じてしか、世界の真実の姿は掴めません。 日本においては、幸福実現党大川隆法名誉総裁のみが、身の危険も厭わず、国際問題に関して積極的に提言、発言をしておられます。 幸福実現党は、世界を視野に入れ、日本が「リーダー国家」として、世界の平和と繁栄に貢献できる国家を築いて参ります。 (文責・加納有輝彦) 沖縄と日本の危機――日本政府は「自主防衛」強化に取り組め! 2012.02.23 19日午後、沖縄県・久米島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で海洋調査を行っていた海上保安庁の測量船に、中国国家海洋局の海洋調査・監視船が接近。無線で「中国の法令が適用される海域だ。直ちに調査を中止しなさい」と要求したというのです。(2/19 産経⇒http://goo.gl/X26vY) 中国公船は、その後、中国に引き返していきましたが、他の国の海域に勝手に侵入しておきながら、持ち主と遭遇したら逆上して「不法侵入だから調査を止めろ」と命令するわけですから、中国は「盗人猛々しい」「傲岸不遜」と言わざるを得ません。 現場は日中中間線から約110キロ日本側に入った東シナ海。中国側の中止要求は平成22年5月、同9月に続き、3度目です。 2月中旬、在沖海兵隊約8000人をグアム移転させる当初計画を約4700人規模に縮小し、残る3300人程度をオーストラリア、フィリピン、ハワイなどに分散移転してローテーションさせる計画が明らかになりました。 これに先だって、昨年11月にオバマ大統領は、アジア太平洋を歴訪した際、オーストラリア北部のダーウィンへ2500人の海兵隊を移転させる方針を明らかにしています。それに加え、今回、フィリピンにも海兵隊の駐留を考えているというわけです。 中国は、フィリピンやベトナムなどの東南アジア諸国連合(ASEAN)と、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島の領有権を巡って争っています。 米海兵隊がフィリピンにも駐留すれば、米軍による中国包囲網が強化され、中国への大きな牽制となることは間違いありません。 その一方で、米軍の再配置は、中国の弾道ミサイルや巡航ミサイルの攻撃から海兵隊を守るための「分散配置」の一貫であることも明らかです。 そうした戦力の分散化は、日本の防衛、特に沖縄や尖閣諸島など、東シナ海における抑止力の低下をもたらすことは避けられません。 であるならば、普天間基地移設問題を一日も早く解決し、日米同盟のより円滑な運用と強化を図ることは当然として、日本は独自に対中防衛を強化していくことが急務です。 例えば今、沖縄本島や西南諸島(沖永良部島、久米島、宮古島など)周辺の広い海域を護る護衛艦(海上自衛隊が保有する自衛艦)は一隻も常駐していません。現在、沖縄周辺に最も近い護衛艦がある海上自衛隊基地は、佐世保基地です。 これでは尖閣・沖縄の緊急の有事に全く対応できません。中国軍による尖閣・沖縄侵略を阻止すべく、海上自衛隊及び航空自衛隊を配備・増強すると共に、南西諸島の陸上自衛隊を増強し、島嶼防衛に適した水陸両用部隊を編成すべきです。 護衛艦隊には「ヘリ空母」とも言われる、DDH(ヘリコプター搭載護衛艦、DDG(ミサイル搭載護衛艦)があり、それらが配備されるだけでも、中国に対する大きな牽制となります。 いずれにしても、中国は日本の防衛力の間隙、すなわち「空白地帯」を狙って領海侵犯し、今回のような暴挙を繰り返しています。ならば、その「空白」を埋め、国民の生命と安全を守ることこそ、国家として当然の行動です。 幸福実現党は、近づく総選挙において政権を奪取し、日本の国防を固めるべく、「日米同盟」強化を図ると共に、「自分の国は自分で守る」、当たり前の「独立国家」を実現します。 今こそ、日本政府は「救国の気概」を持ち、具体的な「自主防衛」強化に取り組むべきです。(文責・矢内筆勝) すべてを表示する « Previous 1 … 232 233 234 235 236 … 253 Next »