Home/ 新着一覧 新着一覧 日本の海上防衛を考える(1)――中国サンゴ密漁船の実態 2014.12.11 文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩 ◆中国漁船に命令を出す中国当局 2012年12月16日のフジテレビの番組「特命報道記者X」――「中国の尖閣奪取計画」の中で福建省の漁民に対する取材で注目すべき事実が明らかになっています。 中国漁民には中国当局から無料で「GPS機材」が配られており、すべての中国漁船は一隻にいたるまで中国当局の指揮下に管理されていることです。漁船は必要があれば中国当局と直接連絡も取り合うことが出来るようになっています。 番組では、2010年9月に中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突させた事件の時期にも、中国当局からの尖閣諸島で操業する通達が出ていたことが明らかにされました。 さらに尖閣諸島まで行けば燃料代まで中国当局から支給されるということも中国漁民は証言しています。 つまり、今年の9月ごろから11月に小笠原諸島・伊豆諸島周辺海域に現れたサンゴの密漁の中国漁船も、勝手に来たのではなく中国当局から指示が出ていたと考えて間違いありません。 ◆サンゴ密漁船を出す中国の意図 今回の密漁船も福建省から出航しており、小笠原諸島・伊豆諸島まで片道2000キロメートルあり、燃料費だけで300万円ほどかかります。 大船団で一獲千金を狙うにしても過当競争で採算が取れず、しかも日本に数隻が拿捕されて、罰金も課せられる状況下で、それでもやめないというのは、何らかの意図があるからです。 にわかに中国漁船が大船団を組んでやってくることは極めて不自然であり、まとめて燃料費を提供するスポンサー(中国当局のバックアップ)がなければ、どう考えても不可能です。 中国は、11月に自国がホスト国を務めたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)のタイミングに合わせて、多い時は200隻ものサンゴ密漁船を小笠原諸島・伊豆諸島周辺海域に送りこんだとしか考えられません。 また海上保安庁は尖閣諸島に12隻の巡視船を配備する予定になっており、2隻の新造警備船が石垣島に到着したタイミングで小笠原諸島に密漁船は現れました。(11/6産経「正論・サンゴ密漁の真の狙いは尖閣だ」東海大学教授・山田吉彦氏) 小笠原諸島・伊豆諸島周辺海域で取り締まっている日本の船は、海上保安庁3隻と水産庁2隻の計5隻だけです。 中国は日本が尖閣諸島と西太平洋の二つの海域(二正面)に中国船を出した場合、海上警備面で日本はどのように対応するか、試したのではないかと考えられるわけです。 例えば、小笠原諸島・伊豆諸島周辺海域に大船団を出して、従来は尖閣諸島を警備する海保の巡視船を小笠原諸島・伊豆諸島周辺海域にシフトすれば、今度は尖閣海域の警備が手薄になります。 日本の巡視船の数は充分ではなく尖閣諸島と小笠原諸島・伊豆諸島周辺海域の二つの海域で同時に100隻の漁船を出されたら対応はできなくなります。ですから早急に巡視船を増やす必要があります。 次回、中国船のサンゴ密漁は鹿児島でも起こっていること、近年は長崎県の五島列島にも中国船は出没しており、その際に中国漁民の不法上陸の不安が広がっていることを紹介します。 (つづく) バラマキ野党VS減税政党・幸福実現党 2014.12.09 文/HS政経塾スタッフ 遠藤明成 国民の多くは民主党政権の悪夢を未だに忘れておらず、11月29日の読売朝刊では12年に落選した民主党・樽床伸二元総務相が逆風の中、大阪12区で自分の名前だけが印刷され、『民主党』も『元総務相』の文字もない名刺を配っていることが報道されています。 ◆やはり、民主党、共産党、社民党はバラマキ路線 しかし、民主党の公約には与党時代の反省がなく、アベノミクスによる格差拡大を批判し、「新児童手当等により子育てを直接支援」「所得制限のない高校無償化」「戸別所得補償制度の法制度化」などの「ばらまき政策」を並べています。 ばらまき政治という点では、元民主党の小沢一郎氏が代表を務める「生活の党」も同じで、相変わらず「子育て応援券」と称した子ども手当を配ろうとしています。 そして、格差是正を目指す共産党、社民党などは大企業と富裕層への課税強化、「富裕税の創設」を訴え、そのお金を低所得者層にばらまこうとしています。 これらの野党は成功した企業や個人に重税をかけ、「結果の平等」を実現しようとしているのです。 今回、民主党は公約に増税の項目を入れていませんが、消費税5パーセントの追加増税が必要になる「最低保障年金の創設」など、さらに予算が必要になる政策が多いので、結局、彼らの行き着く先は、前回と同じく「増税」です。(民主党政権時代に所得税と相続税の最高税率5パーセントの引き上げが決まった) ◆幸福実現党の消費税5パーセントへの減税は共産党や社民党の増税反対と別物 これに対して、幸福実現党は「小さな政府」と「安い税金」を掲げ、消費税5パーセントへの減税を訴えています。 法人税を20パーセント台に下げ、所得税の累進課税を廃止して10パーセント程度の一律税制にし、「努力する者が報われる社会」の建設を目指しています。 「5パーセントへの消費税減税を主張する幸福実現党は、消費税増税に反対する共産党、消費税5パーセントを訴える社民党と何が違うのか」と思う方もいるかもしれませんが、この二党と幸福実現党の目指す世界は全く違います。 共産党や社民党は、成功する個人や企業を「悪」と見て、そこからお金を奪い取ろうとしています。 これは、民主主義の名を借りて、バケツから出ようとするカニを皆で引きずり下ろす社会を目指しているのです。こうした富の再配分に基づいた社会では、「貧しさから抜け出そうとすると、引きずり降ろされる」という意味での「平等」が実現します。 民主党について述べれば、前回と同じく、増税をせざるをえなくなるバラマキ政策ばかりなので、結局、目指す方向は共産党や社民党と同じです。 しかし、金持ちを潰すことによって貧しい人を助けることはできません。給料を払う者を潰すことによって給料をもらう者を助けることはできません。 格差是正の名のもとに、富の再分配を目指す政党もありますが、稼ぐよりも使う方を多くすることによって窮地を脱することはできないのです。 ◆パイの取り合いを目指す政党とは違い、幸福実現党は富の創造を目指す 幸福実現党が消費税5パーセントへの減税、小さな政府と安い税金(所得税のフラットタックス化、20パーセント台の法人税減税、相続税・贈与税の廃止など)を訴えるのは、努力する者が報われる社会をつくり、民間の活力で繁栄する国をつくるためです。 消費税導入と日本が「失われた20年」に突入したのは同じ時代です。そして、名目GDPの総額は消費税が増税された97年から500兆円前後で一進一退を繰り返しています。 消費税増税と金融緩和による円安路線が同時に進み、原発が動かない自公政権では、中低所得者の負担や中小企業、地方の負担が重くなります。 しかし「消費税5パーセントへの減税」と金融緩和を並行させ、原発の早期再稼働を目指す幸福実現党であれば、円安路線の負担を軽減しながら経済全体を成長させることができます。 一つのパイをどのように配分するかを考えているのが、民主党や共産党、社民党、共産党ですが、幸福実現党は、パイを大きくすることと、新たなパイを焼くことを考えています。 公平で「安い税金」に変えることで努力する者が報われる社会をつくり、富の創造を実現しようとしているのです。 今の日本に必要なのは、富の再配分を訴える政党ではありません。減税によって富を創造する個人と企業を生み出し、日本人全体を豊かにする幸福実現党なのです。 増税が失政だと認めない自公政権、消費税5パーセントで景気回復の幸福実現党 2014.12.08 文/HS政経塾スタッフ 遠藤明成 ◆増税に反対した幸福実現党 2014年7-9月期の景気の悪化の規模は、11月に公表された速報値よりもさらに深刻だったことが12月8日、内閣によって発表されました。 11月の速報では7-9月期のGDPの減少値は年率換算でマイナス1.6パーセントと言われていたのですが、実際はマイナス1.9パーセントだったことが明らかになったのです。 増税後の景気悪化の規模を調べ直したら、被害はもっと深刻だったことが今回の発表(改定値)で分かり、「調査によってGDPのマイナス幅がもっと小さいことが分かるはずだ」と考えたエコノミストや政治家などの期待が裏切られたのです。 昨年の秋に多くの“有識者”が8パーセントの増税を行なうべきだと主張する中で、幸福実現党はこの増税に反対しました。 それは、「日本経済がデフレから脱却し始めたばかりで、大部分の庶民の給料が上がってもいないのに増税などできるわけがない」という当たり前の常識があったからです。 ◆デフレ下で消費増税の弊害が分からない政治家 しかし、自民党の甘利明大臣は11月17日のGDP速報値発表後の記者会見で、「デフレ下で消費増税を行うことの影響について学べた」と反省の弁を述べる有様です。 どうして増税を行なう前に気が付かなかったのでしょうか。まるで、普天間基地の県外移設を訴え、日米同盟を危うくした後に「抑止力について学ばせていただいた」と言った鳩山首相の迷走とそっくりです。 昨年の8パーセント増税、今年の10パーセント増税に反対した三菱UFJの片岡剛士氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員)は、今年の11月に今回の増税によるGDP減少の規模は97年の消費税増税の時よりも大きく、東日本大震災の時のGDP減少に匹敵することを示していますが、この被害を直視しなければいけません。 (※「97年4‐6月期:前期比年率3.5パーセント減」/「11年1‐3月期:前期比年率6.9パーセント減」) 今年の4月に消費税を増税した後の3か月(4-6月期)のGDP減少を年率で計算し直した数字は約-7%と言われています。(※11月発表では「1.9%減:前期比年率7.3%減」/12月8日の発表では1.7%減(同6.7%減)」 ◆消費税増税で引き起した景気悪化は「人災」 今回の消費税増税は「東日本大震災」並みにGDPを減らした「人災」なのです。これは自公民の三党合意と安倍政権からもたられた未曾有の失政です。 また、消費税増税に警鐘を鳴らす早稲田大学の若田部昌澄教授は、本年11月の官邸での点検会合で、景気の悪化を深刻に捉え、「アベノミクスは振出しに戻ったのだから、税率を出発点と同じにし、金融・財政政策を再稼働させよ」と言っていました。 若田部教授は消費税を5パーセントに戻すのがいちばんよいと提言しています。これは、要するに「頭を冷やして出直せ」と言っているのと同じです。 日本は消費税を5パーセントに戻すべきだというのは、ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン教授(米・プリンストン大)も言っていることです。 しかし、自公政権はこうした警告を十分に受け止めず、増税延期と言いながら、同時に17年4月に必ず増税することを明言しています。もう一度、日本経済破壊の実験を繰り返そうとしているのです。 そんなことが許されてよいはずがありません。幸福実現党は、日本経済を発展し、パイを増やすことで、国民を豊かにするために、消費税5パーセントへの減税を訴えます。 世界の「減税で景気回復」に学べ 2014.12.07 文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩 ◆日本には消費税率を引き上げる選択しかないのか 本年に消費税が8%に上がり、サブプライムショック時のレベルまでGDPが減ってしまいました。 今回の安倍首相は消費税10パーセント見送りましたが、結局2017年に消費増税を上げるのであれば、日本の経済はまた失速してしまいます。 自民党をはじめとして既存政党は、ほとんどが消費税率を10パーセントに引き上げることしか考えていません。はたして、日本が取るべき選択として消費税を引き上げること以外に道はないのでしょうか? ここで他国の例を見てみましょう。 ◆外国の減税策 (1)インドの間接税減税 サブプライムショック後の2008年12月にインド政府は財政出動と減税を柱とする経済対策を発表し、間接税率(日本の消費税に相当)を14%から10%に下げました。(08/12/08 日経) 結果、インドの経済はどうなったかというと、2007年9.2%から2008年に6.7%と推移していた実質GDP成長率は、減税後2009年に7.4%へと増え景気が回復したのです。 また今年2014年、インドでは投資と輸出が減り、その対策として2月にインド政府は減税を決断、6月以降も減税を継続しました。 具体的には、製造業者向けの間接税の税率を12%から10%に引き下げ、小型車、商用車、二輪車も物品税を12%から8%に引き下げました。 (「2/17ロイター通信」「6/25ウォールストリートジャーナル日本語ネット版」) これによって2014年のインドの実質GDP成長率は、前年比で4.6%増(1-3月期)から5.7%増(4-6月期)、5.3%増(7-9月期)と、減税以降、回復の兆しを見せています。(9/4三菱総合研究所・11/29読売ネット版) (2)イギリスの付加価値税減税 イギリスにおいてもサブプライムショック後、2008年12月から13ヶ月間、付加価値税(日本の消費税に相当)の標準税率を17.5%から15%に下げました。 結果、実質GDP成長率は、2008年度の-0.1%から2009年に-4.9%、2010年には、1.3%へと推移(JETROデータ)しています。減税が景気悪化を止める役割をしたのです。 当時、国際通貨基金(IMF)の高官は付加価値税減税の効果はないと主張していますが、英国の有力シンクタンク・財政研究所は、「減税をしなければさらに景気が悪化していただろう」と指摘しています。 ちなみに、その後イギリスは、2010年1月に17.5%に税率を戻し2011年1月に20%へ引き上げました。結局イギリスは2012年にロンドンオリンピックがあったにも関わらず景気は回復しませんでした。 日本も2020年東京オリンピックを迎える前の2017年に消費税率を上げれば、イギリスと同じ道を歩むことは必至です。 (3)カナダの商品サービス税減税 カナダも1991年に日本の消費税にあたる「商品サービス税」を導入して以降、2度引き下げを行っています。2007年にも減税が行われ7%から5%へ引き下げられました。 カナダは、「商品サービス税」に加えて州の「小売売上税」も徴収されており、国民からの強い反発があったのです。(4/2 NEWSポストセブン) (4)ロシアの消費税導入撤回 ロシアも今年9月、来年予定していた消費税3パーセント導入計画を撤回しました。 ウクライナ問題や国内経済にすでに強い逆風が吹いていることが理由です。(9 / 20 時事ドットコム「ロシア、来年の消費税導入を撤回=首相」) ◆景気が悪い時には減税を このように外国では不況対策としての減税が普通に行われているのです。しかし、現在の日本の政治家は、わき目も振らず増税への道を一直線です。 消費増税という自公民の三党合意の弊害が明らかになったにもかかわらず反省もしていません。消費税を2017年に増税延期するという選択は何の解決にならないのです。 「2017年には必ず増税」というアナウンス効果で、国民はさらに財布のひもを締め、増税前後で引き起こる消費の上振れと下振れによる悪影響が日本経済に打撃を与えるでしょう。 日本の経済を浮上させる喫緊の経済政策は、消費税を5%へ減税することです。 消費税は増税延期ではなく、5%への減税を! 2014.12.03 文/HS政経塾第2期卒塾生 川辺賢一 ◆2期連続マイナス成長の安倍政権 「アベノミクスが正しいのか、間違っているのか、この選挙戦を通じて明らかにする」――。 安倍総理は増税延期を決めた上で、「増税延期・アベノミクスの信を問う」と言って、衆院を解散し、今月2日、第47回衆院総選挙がスタートしました。 自民党代議士は今回の選挙を「アベノミクス解散」とし、「アベノミクスに反対するなら具体的な対案を示せ」と言います。 しかし消費税率を5%から8%に税率を引き上げて以降、各種経済指標は悪い結果ばかり。 本来、「2期連続マイナス成長」というあまりにもひどい結果を出したのですから、「安倍総理、麻生財務相は責任を取って辞任すべきだ」という議論が出ても何らおかしくありません。 一方、かろうじて最大野党の民主党は政権与党時代、もっと日本経済を悪くしました。それは安倍政権の「2期連続マイナス成長」がかすんで見えてしまうほどです。 実際、民主党は「失業率が改善したと言っても、安倍政権で増えたのは非正規雇用ばかり」と、批判しますが、失業率そのものが高止まりし、非正規雇用でさえ増えなかったのが民主党政権時代です。 かろうじて最大野党の民主党でさえ、こうした状況ですから、自民党代議士の「アベノミクスに反対するなら具体的な対案を示せ」という声に対して、ほとんどの野党は無力です。 しかし、ここに唯一、アベノミクスに対して正当な批判をし、具体的対案を示すことができる政党があります。 それが我々、幸福実現党です。 ◆増税によって財政が「不」健全化した日本 幸福実現党は今回の選挙戦で、消費税の増税延期ではなく、8%から元の5%に減税すべきだと訴えております。 消費税の減税を訴えている政党は他にも共産党など極左政党があります。 しかし、極左政党は「毎年、1兆円ずつ社会保障費が増えるのに、財源はどうするのか」という問いに対して、「富裕層や大企業に増税をする」と言って、結局、増税を主張しているのです。 幸福実現党は立党以来、一貫して減税路線を主張し、あくまでも経済成長による税収の自然増で財政規律を維持すべきだと訴えてきました。 そもそも税金を納めているのは私たち国民です。納税者である国民や企業が豊かにならずして、政府の税収だけが増えるということは絶対にないのです。 実際、1997年に消費税率を3%から5%に引上げたときも、増税による景気悪化で結局、税収が増えたのは最初の1年、97年のみでした。それ以降、税収は年々減少し、97年の税収を上回ったことは1度もありません。 増税によって国民が貧しくなって、結果、政府の財政まで悪化したのです。 ◆経済成長による財政再建は十分、可能だ 一方、2003年から2007年の期間、日本は1%の増税もしていないにもかかわらず、基礎的財政収支の赤字額は28兆円から6兆円まで22兆円も減額し、あと1年半で黒字化達成というところまでいきました。 この間の名目経済成長率はたったの1.1%。 現在、アベノミクスの一環として、日銀は2%のインフレ目標を設定しています。安倍政権は「日銀の緩和政策によって、デフレから脱却し、2%のインフレ目標達成は可能である」という立場です。 2%のインフレが達成するということは、「インフレ率+実質経済成長率=名目経済成長率」であるので、少なく見積もって、3%程度の名目成長は充分、達成できるということです。 過去、たった1.1%の名目成長で財政が大きく改善したのですから、2%のインフレ目標政策が実行され、黒田・日銀総裁のもと目標達成に向けた実弾、黒田バズーカが打たれている現在、いっそう力強い成長によって、財政を健全化に向かわせるのは可能なのです。 財政再建のため政府が行うべきは増税ではありません。必要なのは、日銀がやろうとしている「大胆な金融緩和によるデフレ脱却」を妨げない、邪魔しないことです。 実際、岩田・日銀副総裁の税収シュミレーションによれば、3%の名目成長で2023年には基礎的財政収支は均衡・黒字化するとのことです。(参照:『リフレは正しい』、岩田規久男) 安倍政権は「アベノミクスの対案を示せ」と言います。「減税を言うなら財源を示せ」と言います。 幸福実現党はそれができる唯一の政党です。単なる理想論だけでもなければ、現実論だけでもない、信念を持った責任政党だからです。 幸福実現党は減税を訴えつつも、責任政党として、財政の持続可能性をも提示しているのです。どうか、皆様、幸福実現党に清き一票をお願いいたします。 バブル崩壊に向かう中国と日本の対応(3) 2014.12.02 ■バブル崩壊に向かう中国と日本の対応(3) 文/幸福実現党・京都府本部副代表 植松満雄 今回はさらに中国政府が打ち出す経済政策を明らかにし、また日本が取るべき対応についてどうすべきなのかを述べて参ります。 ◆そのときに、習近平政権はどうするのか? (1)「バブル崩壊」はさせない。 共産党政府の威信に懸けてデフォルト(債務不履行)を起こさせないでしょう。 中国当局が札を刷ってでも潤沢に資金(公的資金)を入れるので、下手に国民が「取り付け騒ぎ」など起こそうものなら、逆に「暴動」として武装警察、最悪の場合は軍隊を導入することも考えられます。 (2)「中国は安全だ」と嘘をつく。 また中国のマスコミは国家に完全コントロールされているので、平気で「中国の財務指標は健全だ」と報道官が嘘をつくでしょう。 かつて、2000年初頭、地方の銀行で取り付け騒ぎがあったときに、人民解放軍がトラックいっぱいの人民元をどんどん銀行に運び入れる様子をTVで流し、暴動を収めたことがあります。こうして嘘の映像は簡単につくられるのです。 (3)地方政府に圧力を掛け、無駄な投資を無くさせ、「緊縮財政」へと移行させる。 これまでの無駄な投資を止め、野放しになっていた開発を止めることになるでしょう。人の粛正もする可能性もあります。これは周永康、薄熙来の胡錦濤一派な等、次々と消していっているのを見れば分かります。 中国は乱脈開発をしているので、都市部には公害は広がり、山林は荒れ果ててきているので、洪水や災害が多発しています。 (4)「人民元による中華帝国の創造」 東南アジアやアフリカなど新興国は、中国との貿易をしようとすれば、人民元での決済を余儀なくされます。 かく言う日本企業だって同じです。そのように人民元による通貨支配を繰り広げ、ドルに変わって基軸通貨としようとしています。事実、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)において、ドル支配のIMFから離れた投資銀行をつくりました。 このまま、日本が自国の経済を成長されることもなく、ゼロ成長を続けてゆくならば、「中華帝国」に飲み込まれ、「中華帝国」の一員(日本自治区)となって生きてゆくことになる可能性もあるわけです。 「それもいい?」と思う人もいるかもしれませんが、そんなに甘くはありません。例えば、新疆ウイグル自治区やチベット自治区を見る限り、漢民族以外の民族は自由と人権は無いに等しいのです。 新疆ウイグル自治区で1000万人、チベットで750万人の人々が粛正されている事実を知れば、中華帝国思想の枠組みから遠く離れることが、日本の安全のためには重要だと言えます。 (5)外に敵を作り、人民解放軍を掌握し、軍事力を金に換えようとする。 チャイナ・ナチズムの台頭が見え始めています。チャイナ・ナチズムとは、いわゆるドイツ・ナチズムの中国版の復活です。 外に対しては極端な「民族主義」や「領土拡大戦略」を掲げ、周辺国を侵略し、内に対しては少数派民族との融和を掲げながら、理由を付けて迫害しています。 今、考えられる一番危険な地域は、南シナ海であり、次に東シナ海です。香港デモが片付いたら、今度は台湾を緩やかに経済面から吸収していくでしょう。 その次は、いよいよ日本の領土である尖閣諸島、沖縄へと触手を伸ばしてくるのは必至です。 ◆今後の「日本の対策」はどうあるべきか 上記のような、習近平政権による中華膨張主義が存在する限り、日本の国土および国民の生命、財産、安全は常に危険に晒されています。 こうした事態に対して日本国政府がやるべき対策として何があるでしょうか。 それは、「教育と情報の自由化」と「経済成長」、そして「日米同盟の強化」と「自前による国防強化」です。 かつて、ソ連がゴルバチョフ時代に行った改革の中で、ソ連の崩壊を一番早めたものは「情報の自由化(グラスノスチ)」でした。 現在の日本でいえば、マスコミと官僚の癒着を切ることが大事で、そのためには、各行政機関にある護送船団方式の記者クラブを廃止させることも考えるべきです。 その上で、国民の「知る権利」を担保させるために、報道機関としてルールを法律で定め、登録制度によって業者を確定させ、マスコミ各社に報道の自由と言論の自由を与えることです。 そうすることによってマスコミの質の向上と官僚の隠蔽体質が露見し、行政改革が進み、役人国家が滅びに到るでしょう。 その次に、日本はもっと経済界で、中国に対抗できる国力を付けることです。 何故なら、経済力こそが国防力であり、技術力こそが国の安全を担保する源泉だからです。但し、日米軍事同盟と経済関係を強化しつつ、その上で出来る限り自前の防衛技術を開発することも大切です。 その防衛技術は取りも直さず、航空産業や未来のエネルギー産業へと進化させます。 更に付加すれば、エネルギー安保としてロシアを味方に巻き込むことも重要です。その時に、アメリカを刺激しないようにしないといけません。 そして、アジアの周辺諸国のために、日本がリーダーとしての役割を担い、アジアの平和を守る気概を外交力で勝ち取ることです。 こうした根回し手をしながら、「中国の国連安保理常任理事国廃止要求」を提案するくらいの国際的な発言力を高めることが大事なことです。 自由の大国へ船出しよう! 2014.12.01 文/幸福実現党・岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆違和感の拭えない「代表なくして課税なし」という大義 12月2日、衆院選の公示日を迎え、選挙戦に突入しました。 11月18日の記者会見において、安倍総理は、「代表なくして課税なし」というアメリカ独立戦争の大義を引用し、民主主義の原点は税制であり、これを変更するのであれば、国民に信を問うのは当然とし、今回の解散総選挙に大義ありとしました。 「代表なくして課税なし」という大義は、イギリスが植民地のアメリカに対して勝手に関税を課したことに抗議し、入植者達が政治参加を求めて立ち上がった時のものであります。 「税率は支配者が一方的に決めるのではなく、国民が(代表者が)民主的に議論し決めるのである」確かに税制とは、民主主義の根幹であります。 しかし、今回の解散の大義を説明するものとして安倍総理がこれを掲げることにはどうしても違和感があります。 そもそも8%への増税、10%への再増税は、民主党野田政権下で、民主党の公約「4年間消費税は増税しない」を反故にする形で、国民の合意のないまま、自民党、公明党の3党で合意され法制化されたものです。 今回、自民党が自党で決めた増税で、景気が悪くなった、ゆえに再増税を延期する。しかし、次は万一不景気であろうが必ず10%に増税するという、事実上の「増税宣言」である今回の自作自演劇の大義に、民主主義の根幹であり国民の抵抗権を象徴する「代表なくして課税なし」を使って欲しくないと思うのです。 事実上の増税宣言をした安倍首相は、逆に重税で、苦しむであろう国民の「抵抗権」を受ける側の権力者の立場であります。 ◆増税翼賛体制下における戦い 現在、官僚、自民党、公明党、民主党等主な政治家、朝日、日経を筆頭に大手新聞社、点検会合に招かれた財務省寄りの各界を代表する増税派等で、現代日本は増税翼賛体制が敷かれています。 大きな政府を志向する増税翼賛体制下にあって、2009年立党時より一貫して増税ではなく減税を訴え、そして小さな政府をはっきりと志向してきた政党は、幸福実現党が筆頭であると考えます。 今回の総選挙の重要な争点の一つが、増税翼賛体制の下、大きな政府に突き進むのか、幸福実現党の訴える小さな政府を志向するのか、があると考えます ◆大きな政府VS小さな政府 大きな政府は、国民に重税を課し、税金を吸い上げ、国民に再分配する配給型社会主義です。 老後を保障するといいながら、私有財産が没収され、家庭が崩壊し、よしんば肉体生存が維持できたとしても、それは孤独な収容所と大差ない不自由な生存となりかねません。 しかし、小さな政府は、安い税金で、国民の自由が最大化され、空前の好景気を産み、富の蓄積がなされ、私有財産は守られ、家庭が守られ、地域社会が守られ、豊かな人間関係の中で、老後の幸福も増進されます。 ◆自由の大国こそ、日本のあるべき姿 そもそも本当に、まるごと国から面倒を見てもらわなければ、私たち人間は、生存できないのでしょうか。 この問いに答えるためには、人間とは何のために生まれてきたのか?という人生の目的と使命に答えなければなりません。 幸福実現党は、宗教政党として人生の目的と使命を踏まえ、政策を紡ぎ出しています。 自由の大国こそ、日本のあるべき姿です。自由が保障された国では、正しい宗教も繁栄し、指導者の徳が高まり、国民の幸福感も一層高まります。 大きな政府、重税国家は、社会主義、共産主義の体制に近づき、唯物論が蔓延り、指導者の徳が無くなり、正しい宗教が弾圧され、国民の命がないがしろにされます。 今回の選挙は、日本が自由の大国へ向かうのか、貧しい配給制の社会主義国家に向かうのか、その岐路に立つ、それほど重大な局面にあるのだと考えます。 <参考文献> リバティ2015年1月号「『自由』を勝ち取るための戦い」 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1364 バブル崩壊に向かう中国と日本の対応(2) 2014.11.30 文/幸福実現党・京都府本部副代表 植松満雄 前回、1990年代の日本のバブルについて述べました。今回は中国経済の「バブル状況」は、どのようにつくりだされたのか、かつての日米の経済と比較しながら説明致します。 ◆中国の投資資金はどこから来たのか? 中国は、北京オリンピック以降、過剰投資の資金をどうやって作り出したのでしょうか? 中国は、5カ年単位で計画経済(統制経済)を立てる国であるので、投資の元手は中央政府が一括で管理、規制しているために簡単に地方に資金が出ないのです。 また、2010年当時、中国人民銀行は、景気の過熱を抑えるために、金融引き締め政策を行ないました。 この時点から、資金を銀行から借りられなくなった地方政府は、「シャドーバンキング(影の銀行)」に頼るようになったのです。 地方政府は、「融資平台」という投資会社をつくり、証券会社などから資金を借りさせて、金融引き締めによる規制をくぐり抜けました。 その「シャドーバンキング」には二つあって、一つは銀行が企業に資金を貸し付け、その企業が他に高い金利で貸し付ける「委託融資」というものと、貸出債権を小口化した「理財商品」があります。 ◆シャドーバンキングの市場規模? そして銀行が年率10%もの運用利回りを謳って、「理財商品」を売り、投資家を募りました。集めた資金量は、2010年末で50兆円弱でしたが、2013年6月末には144兆円まで膨らんでいます。 シャドーバンキングそのものも2010年末に176兆円だったものが、2013年6月の段階で496兆円と実にGDPの6割となっています。(モルガン証券の調べでは7割とも) それが今では、約半分の150兆円以上が返済不能(デフォルト)に陥っているのではないかと推定されているのです。 ちなみに、日本のバブル崩壊で発生した不良債権は50兆円と言われていますので、中国のバブル崩壊で150兆円の不良債権が発生すれば、日本を超える未曾有の不景気が起きる可能性があります。 ◆中国のバブルと日本のバブルの違い ただ、中国の不動産価格の推移や家賃の上昇率をみると、バブルというには程遠く、『最近の中国住宅市場の動向について』を見ると、2007年から12年までの5年間で、住宅価格の上昇率は30%にも届いていないのです。 一方、日本のバブル期(84~89年)の5年間を見てみると、不動産価格は2倍近く上昇しています。 単純に住宅価格の上昇率だけを見ると、中国のバブルはさほど危険な水準では無いように見えます。中国の問題は、シャドーバンキング規制が遅れているため、不動産融資が止まらないことです。 中国の不動産価格上昇率が高くないのは、不動産が供給過剰となっており、住宅開発が多すぎて、需給バランスが崩れ、不動産の価格が頭打ちとなっているからです。 ◆中国のシャドーバンキングと日米の経済 ただ、シャドーバンキングは、何も中国にだけの特有のものではありません。 2008年に起こったアメリカにおける「サブプライムローン問題」とも類似し、1989年頃、「財テクブーム」だった日本にもあった話です。 日本においては、証券会社が利回り保証(握り)として「営業特金」なる運用委託商品としてつくりだしたのですが、これを当時の大蔵省証券局が法規制したのです。 ここから日本経済が狂い始めました。当時の名目経済成長率は5~8%でした。実質は4~5%で、失業率は2~2.7%、インフレ率は0.5~3.3%。今から見れば夢のような数字です。 ここで、「バブル潰し」と称して、「金融引き締め」をやったことが日本経済をダメにしたのです。 バブルは土地と株式の制度上の欠陥があって価格高騰を招いたのであって、物価そのものは安定し、日本経済がハイパーインフレを起こしていたものではなかったのです、まったく不必要な政策でした。 ◆今後、中国のシャドーバンキングはどうなるのか? 今後、中国で一つのシャドーバンクが破綻すれば、他の金融機関も貸し渋りが加速し、企業の連鎖倒産も増えるでしょう。 「理財商品」は、当然デフォルトに陥り、多くの中国人投資家が損失を被り、地方政府も多額の不良債権を抱え、財政破綻が相次ぐ事態となることは避けられません。 2014年3月の記者会見で李克強首相は、「中国の政府債務リスクは全体としては制御可能で、シャドーバンキングに対する監督管理を強化している」と発言しました。 中国政府が目標としている7.5%成長が維持できれば、銀行貸出も続けられますが、それが出来なくなると、官・民・投資家に至るまで、中国の経済主体のほぼ全てで崩壊に向けてのカウントダウンが始まることになります。 次回は、習近平政権の政策と、それに対する日本の対策を明らかにして参ります。 バブル崩壊に向かう中国と日本の対応(1) 2014.11.29 バブル崩壊に向かう中国と日本の対応(1) 文/幸福実現党・京都府本部副代表 植松満雄 今、中国共産党政府の経済の舵取りが危ぶまれており、長谷川慶太郎氏や三橋貴明氏らの評論家は、かねてより中国経済のバブル崩壊を指摘しています。 もはや、中国経済での産業の空洞化は誰の目にも明らかとなってきており、中国共産党政府という国家の明日に希望はないことを指摘するとともに、日本が取るべき対応について3回に分けて述べて参ります。 ◆中国経済――「政府主導」の投資 中国経済は、銀行やシャドーバンキングからの借金が6割から7割を占めており異常な状態にあります。 これまで中国経済は、外国企業が工場を建て(投資)、農村から集めた安い労働力で、海外に輸出して外貨を稼いできました。 ところが、ここ最近、にわかに豊かになった「資本家」(最近ではアリババに代表されるようなNY証券取引所やナスダックに上場した一株成金たち)が多数輩出されています。 そういう人々(主に中国共産党政府要人)が「カネがカネを生む」やり方で再投資を仕掛け、資本を回転させ、GDPを膨張させています。 こうした中国のような経済成長構造を「投資主導型」といい、中国経済の実に6割にまで及んでいます。 80年代後半の日本によく似た現象としてあった「バブル経済」の時代でも3割まででした。それも日本は「民間主導」であって、中国共産党政府の生み出したものとは全く違うものと言えます。 ◆中国のバブル型「投資主導型経済」 中国での「投資主導(バブル)型経済」の主役は、なんと日本の都道府県に当たる「地方政府」が旗振り役です。 それも、「地方政府」が将来性や需要を見て投資をしたのではなく、あくまで共産党幹部が「自分の利益」のために投資したものです。 そして、投資をすればするほど、GDPが増えるので、道路や橋、鉄道、などのインフラ整備、金額が上がるマンションを建設し、各地方都市に「ニュータウン」が乱立していきました。 こうした不動産開発投資がGDPの15%を占め、2009年以降4年間で110兆元(1700兆円)以上にのぼっています。 それでも、中国政府は2008年の北京オリンピック開催によって、外資を誘致させることに成功しました。 これによって、2008年以降は明らかに、日本のGDPを意識した過剰投資が功を奏し、日本の倍のGDPをなっています。 ◆日本のバブル そもそもGDPは、「消費」と「投資」と「輸出」の金額の合計で計られます。 この20年間、日本の経済は「失われた20年」と呼ばれ、長い間、足踏みが続いてきました。 日本では85年のプラザ合意以降、1ドル240円が1年で160円、2年で120円まで円高ドル安が意図的に進められました。 そのため、過剰な円買いドル売りとなったため、国内において資金の供給過剰を生み、土地や株式への投資が進んだのです。これがバブル経済を生み出しました。 この事態を見ていた官僚やサヨク系の学者らが、「不労所得はよくない」「土地転がし」「一株成金」と、資本主義社会を否定するような発言や国民が豊かになることを許さないような政策を実施しました。 そして政府(特に日銀と大蔵省)が一斉に「バブル潰し」を行いました。その時に失った損失は、ざっと3000兆円(土地の値下がりと株式暴落、債券暴騰、等)です。 実は、1990年代、既に日本は、(失敗はしましたが)世界経済のリーダー的な仕事をしていたとも言えます。 では中国経済の「バブル状況」はどうして生み出されたのか、次回説明いたします。 保守主義と自由 2014.11.28 文/HS政経塾1期卒塾生 伊藤のぞみ ◆保守主義と自由 12月14日投開票を迎える衆院選挙に向けて、幸福実現党は、「この国に、もっと自由を」というスローガンを掲げています。 保守政党という観点から幸福実現党が訴えている「自由」について述べたいと思います。 保守主義は「自由」に大きな価値を見出しています。リベラルも同じように自由を追求していますが、保守主義の自由は、自由に伴って発生する責任を強調している点が違います。 「自由」を標榜して、各人が周囲のことをかえりみず、好き勝手なことをやりはじめれば、人間はお互いに「自由」を侵害することになります。自由だから、車で逆走してもいい、ということになれば他者の移動の自由を著しく侵害します。 責任を伴わない自由がもたらすものは社会の混乱と個人の堕落です。 ◆能力の限界を自覚することで責任が生まれる 保守主義者は人間が万能でないということを深く自覚しているからこそ、責任を訴えます。各人が責任を負える範囲で、自由を行使し、創造性を発揮することが、個人の幸福、社会の発展につながるのです。 もし、人間が万能ならば、あらゆる問題はたちどころに解決します。 少子高齢化、不況、失業、企業の倒産、紛争、戦争などといった問題は人間に限界があるからこそ存在しています。 これらの問題への対応策にも物理、経済、環境、個人と組織の能力による制約がかかります。 その現実を深く認識していたからこそ、戦後「鉄のカーテン」演説を行ったチャーチルは、イギリスの危急存亡の秋に、スターリンと手を結びました。 ◆リベラルは責任を「政府」に求める 人間に限界がある以上、人間によって作られる政府にも限界があります、しかし、リベラルは「政府は万能である」という考えをもっているようです。 政府が決意すれば平和が訪れる、国家が判断すれば原発は廃止できる、経済が縮小していても、社会保障は充実できる。 万能の政府によって、国民は甘い幸福を享受することができる。 しかし、その先にあるものは政府によって飼育される家畜の自由であることを知らなければなりません。 ◆この国に、責任をともなった真の自由を 自由と責任の背景には、原因と結果の法則が存在します。 「良い種をまけば、良い果実が実り、悪い種をまけば、悪い果実が実る」 自由は良い方向で発揮されてこそ、良い結果をもたらします。責任が良い自由を発揮する指針となります。幸福実現党は責任を伴った自由によって、繁栄と平和を実現します。 < 参考文献> 釈量子『命を懸ける』 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1351 P.F.ドラッカー『産業人の未来』 A.ハミルトン、J.マディソン、J.ジェイ『ザ・フェデラリスト』 すべてを表示する « Previous 1 … 133 134 135 136 137 … 253 Next »