Home/ 2021年 September 2021年 September 中国が史上最大規模の核ミサイル増強――核恫喝に日本はどう備える?台湾侵攻への布石か?【後編】 2021.09.02 https://youtu.be/yDsHaOXz7fw 幸福実現党党首 釈量子 ◆北京五輪ボイコットを検討せよ 日本にとって大事なことは、中国のアジア覇権拡張主義は、共産主義革命というよりは、愛国主義ナチズムの登場だと見抜くことです。 ヒトラーの覇権拡張に対して、イギリスのチェンバレン首相が融和政策を採って、話し合いで解決しようとしました。しかし、これが、第二次大戦の勃発を招きました。同じような過ちを繰り返してはなりません。 日本はまず、人類普遍の価値観である「自由・民主・信仰」の観点から善悪を分け、正義を実現しようとしなくてはならないでしょう。 欧米諸国では今、世界の正義を実現するために、2022年の「北京五輪ボイコット」を主張する人が増えています。 イギリスや欧州の議会は、アスリートは参加できるが、政府の要職にあたる人は参加しないという「外交的ボイコット」を決議し、政府に要求しています。 アメリカ上院は、政府当局者の北京五輪参加のために連邦予算の支出を禁じる法案を可決しました。 各国政府の最終判断はこれからだですが、日本の議会でも、「中国共産党がウイグルや香港の人権弾圧をやめない限り、北京五輪の外交的ボイコットを行うべき」という決議を進めるべきではないでしょうか。 価値判断を何ら加えることなく、北京五輪開催を容認することは、中国をコロナ戦勝国に祭り上げることと同じです。 ◆日本を核攻撃するという国に対する万全の備えを 国防についても、世界の正義を推し進める方向で考えなくてはいけません。台湾・尖閣防衛のために、日本の国防強化は待ったなしです。 これまでタブー視されてきた「自衛のための核装備」を検討すべき時が来たのではないでしょうか。これは、現行の憲法9条のもとでも可能な国防政策です。 日本では「核アレルギー」が強いですが、第二次大戦後、核の抑止力により核保有国同士で戦争を行ったことがないのは、厳然たる事実です。 第二次大戦後、毛沢東の中国が核兵器を持った時、当時の首相だった岸信介氏、佐藤栄作氏は「防衛上、核武装の必要に迫られれば日本は核武装する」と考えていました。 当時のアメリカは、日本の核保有を警戒し、アメリカの核の傘のもとで、非核三原則「持たず、作らず、持ち込ませず」を採用しました。 最近まで、核保有について「議論もさせず」という非核四原則を採用しているかのような雰囲気があります。 しかし、現在行われている中国のアジア覇権拡張主義を見れば、「自衛のための核装備」「正当防衛の範囲内での核装備」の準備を始めるべきなのです。 もちろん、日米同盟が強固であれば、ある程度、アメリカが日本を守ってくれる可能性もありますが、例えば、尖閣諸島などの島嶼防衛のために米軍が本当に動くのか、保障の限りではありません。 まずは、その前段階として、「持ち込ませず」を変更し、アメリカの核を借りることを検討してはどうでしょうか。 これは、「核シェアリング」、いわゆる「レンタル核」ですが、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギーといったNATOの国々は、核保有国ではないのに核抑止力を持っています。 大川隆法総裁の書籍『コロナ不況にどう立ち向かうか』のあとがきには、「日本を核攻撃するという国に対しては、万全の備えをせよ。国防をおろそかにする国に、国民は納税の義務はない」と書かれています。 今こそ、日本とアジアの平和を守るために、国防強化を真剣に考えるべきではないでしょうか。 中国が史上最大規模の核ミサイル増強――核恫喝に日本はどう備える?台湾侵攻への布石か?【前編】 2021.09.01 https://youtu.be/yDsHaOXz7fw 幸福実現党党首 釈量子 ◆中国が猛スピードで核ミサイル発射施設増強 欧米諸国による対中包囲網が敷かれる中、中国が核ミサイル発射施設を増設しています。 今年6月以降、アメリカの研究機関が衛星写真を活用し、中国が大陸間弾道ミサイル(ICBM)のサイロ(地下発射施設)を建設していることを次々と発見しています。 (1)今年6月、アメリカのNGOである「ジェームズ・マーティン不拡散研究センター」が、甘粛省の砂漠にある玉門市で建設中のサイロ120基を発見 (2)7月には、「米科学者連盟(FAS)」という研究機関が、新疆ウイグル自治区のクルム市の近くでも、サイロを110基建設していることを発見 (3)8月には、アメリカ空軍大学の「中国航空宇宙研究所」が、内モンゴル自治区のオルドス市の近くに、現時点で、少なくとも29基のサイロを建設していることを衛星写真で確認 これら3つのミサイル基地では、約3キロ毎にサイロが建設され、隣にサポート施設が見事に格子状に設置されています。 これら3つのミサイル基地では、大陸間弾道ミサイル(ICBM)250~300発を設置することができます。 「東風41」と呼ばれるミサイルは、1発あたり核弾頭を10発搭載できることから、中国は将来的に、核弾頭3000発以上に増やすことが可能になります。 中国の核弾頭は現在、350発(スウェーデンのストックホルム研究所の「World nuclear forces, January 2021」)とも、200発(アメリカ国防総書の中国軍に関する報告書「military and security developments involving the people’s republic of china 2020」)とも言われ、いずれにせよ、米ソ冷戦以降、中国は最大規模の核ミサイルの増強を目指しています。 ◆中国はなぜ核ミサイル発射施設を増強しているのか? では、中国はなぜ核ミサイル発射施設を増強しているのでしょうか? アメリカ戦略軍のチャールズ・リチャード司令官は、「米国への恫喝のために、核ミサイル発射施設を増強している」と答えました。 ウイグルや香港の人権問題や台湾問題について、アメリカが介入することに対する牽制の意味合いがあるということです。 アメリカ戦略軍は、アメリカの核攻撃の指揮命令系統は空軍や海軍に分散されていましたが、それらを統合して指揮するために設立されました。リチャード司令官は、その組織のトップで、海軍大将です。 中国はこれまで「最小限抑止」の戦略を採用していました。 これは、「核ミサイルによる損害は甚大なので、核保有自体が抑止力になるからです。従って、多くの核ミサイルを保有する必要はない」というものでした。 この点について、リチャード司令官は「中国は他国に言うことをきかせるためには、『最小限抑止』では不十分だと気づいたので、核戦略を変更した」と指摘しています。 これは、非常に大事な観点なので、少し背景説明を見てみましょう。 世界の核大国は、圧倒的にアメリカとロシア。アメリカは核弾頭5550発、ロシアは核弾頭6255発を保有しています。(「World nuclear forces, January 2021」ストックホルム研究所) 中国は何としても核大国に並び、核弾頭を将来的に3000発に増やし、アメリカやロシアと肩を並べることを狙っています。 中国はこれまで日本などの周辺国を想定し、短距離・中距離のミサイルを中心に増やしてきました。しかし、今回、核ミサイルの発射施設を増強し、アメリカ本土の届く「大陸間弾道ミサイルICBM」を増やしています。 これは、アメリカとの対決姿勢を示したと言ってよいでしょう。なぜアメリカとの対決姿勢を示したのでしょうか? 国防総省で核政策を担当していたマーク・シュナイダー氏は、「中国の最大の動機は、台湾のような近隣国の一つを攻撃した場合に、米国の反撃を抑止することにある」と指摘しました。 つまり、アメリカ本土に到達できる核ミサイルを多数持つことで、台湾侵攻した場合に、米軍の反撃を抑止することが目的だということです。 7月に、「日本が台湾に軍事介入した場合、日本を核攻撃する」という動画が、中国やアメリカで拡散しました。 動画「日本が台湾有事に武力介入すれば、中国は日本を核攻撃すべき」 https://twitter.com/RFA_Chinese/status/1414541296920760320 このように、日本を核で脅して中国は従来の「核戦略」を変更し、台湾侵攻に向けて着々と手を打っています。 (後編につづく) すべてを表示する « Previous 1 2