Home/ 2020年 April 2020年 April 官製コロナ大不況。日本が潰される!早く経済活動再開の決断を【前編】 2020.04.30 https://youtu.be/KEMMls0oHJ8 (4月28日収録) 幸福実現党党首 釈量子 ◆政治の暴走が日本経済の破壊を引き起こす 4月16日、緊急事態宣言が全国に拡大されましたが、5月6日以降も延長して、外出や事業の自粛を続けるべきだという方針が出される見込みになっています。 人類が経験したことのない危機に対して、安倍首相や小池都知事など、各自治体の首長たちはリーダーシップを発揮し、見せ場という感じですが、何かがおかしいと感じざるを得ません。 それは「大局観」を逸した独裁的な政治の暴走ではいないかということです。 例えば、東京都や大阪府では、休業要請に従わない企業や店舗の名前を公表し、休業指示に従わない場合は、法改正して罰則を設ける可能性にも言及しています。 ある県知事の「来たことを後悔するようになればいい」という発言は、あまりにも驚くべき辛辣な一言でした。 明らかに社会がおかしくなっているような気がします。そうした政治が、人為的に日本経済を破壊してしまっています。 ◆資金繰りに苦労する中小企業、壊滅的な被害を受ける外食産業 まず、悲鳴を上げている民間に目を向けるべきでしょう。 コロナによる自粛で、元々経営体質の弱い中小企業は、資金繰りに非常に苦労しています。 ある生命保険会社の調査によると、5月末までしかもたない企業が45%、6月末までしか持たない企業が60%だと言われています。 経営状況が厳しいのは中小企業に限らず、なかでも壊滅的なのが外食産業です。 売上げの減少が非常に深刻で、パブや居酒屋が43.3%減少、レストランが40.5%減少と大変深刻な状況となっています。 実際に4月27日には、青森市内の飲食店が「(飲食店の)大半が倒産する」と市に支援を申し入れています。 ◆倒産の危機は各業界の大企業にも・・・ 更に、大企業にも危機が迫っています。 JRによると、ゴールデン・ウィーク期間の新幹線は一部の列車で、乗車率が0%という事態が発生しています。 航空業界では、JAL、ANAなど国内企業をはじめ「世界の航空会社は、各国の政府が連携した対応を取らない限り、多くの航空会社が5月末で破綻に追い込まれる(オーストラリアの航空業界コンサルティング会社CAPA航空センター)」のではないかと言われています。 定期航空協会は政府に対して、「2兆円の支援が必要だ」と申請していますが、支援してもこのまま人が乗らないのなら意味はありません。 無借金経営で有名なトヨタでさえ、銀行から1兆円の融資枠を設定したという大変衝撃的なニュースが入っています。 大手ゼネコンの清水建設でも、建設現場で1名死亡者が出た後、全国500カ所の工事現場を閉鎖し、下請けも軒並み営業停止状態となっています。 百貨店に関しては、三越伊勢丹ホールディングスは3月期の連結最終損益で、従来予想の70億円の黒字から、110億円の赤字になる見通しということで、180億円減というありさまです。 銀行も無傷ではなく、メガバンク、地方銀行共に持ちこたえることは厳しいのではないかという声はたくさんあり、倒産企業が続出すると失業者は激増していくでしょう。 ◆「サバイバルの時代」の到来 いま緊急事態宣言が延長されると、日本経済そのものに対する「死刑宣告」にも等しいという緊急性を認識する必要があります。 実際に、感染症専門家からも「感染症対策と経済の両立を考えるべき」という提言が出ており、今までの考え方を変え、短期間では収束しないことを覚悟する必要が出てきています。 まず、医療の限界が挙げられますが、現在世界中が取り組んでいるワクチン開発には少なくとも2年はかかると言われています。 また、インフルエンザでも型が違えば、予防接種は効きませんが、コロナウイルスも数種類の型があるという説もあり、変異の可能性も指摘されています。 また、比較対象として引き合いに出されるスペイン風邪ですが、世界で第3波まで流行したとされていますが、第1波が1918年3月から、第2波が1918年冬頃から、第3波が1919年春から秋にかけて流行しています。 当時もマスクをかけ、熱が出れば氷で冷やすしかないということで、結局、時間の経過を待つしかなかったと言われています。今回もウイルスの拡大に陰りが見えるまでに2から3年かかってもおかしくありません。 政府や各自治体が現金給付、あるいは休業補償を出していますが、何十万人も雇用しているような大企業を年単位で政府が救済しようとすると、それこそ天文学的な金額が必要になります。 もし今後、政府が緊急事態を延長させるということになれば、配給制を受け入れるしかないということにもなりかねません。 そろそろ、日本人すべからく「サバイバルの時代」に入ったという自覚を持つ必要があるのではないかと思います。 智慧と工夫、そして勇気を出して経済活動を再開するしかありません。 (つづく) NHK受信料――全世帯負担、スマホ徴収も 2020.04.28 https://youtu.be/Y0qdkL45D2o 幸福実現党幹事長(兼)選対委員長(兼)政務調査会長 江夏正敏 ◆NHK受信料の全世帯が負担、スマホも視野に 今回のテーマは「NHK受信料」についてです。 先般、「日経新聞」3月5日の朝刊で、このような報道がありました。 「NHK 受信料を見直し。テレビのあるなしに関わらず全世帯が負担する方式や、徴収対象をスマホやタブレットに広げる方式も視野に入れる」というものです。 これに対して国民の皆様から、「これ税金はなのか」「これはNHK税だろう」など、批判の声が続出しました。 また20代の若者はテレビを見ません。SNSでもう十分です。時代錯誤だとか、学生には痛い出費です。 ◆NHK「不偏不党を貫くためには受信料が必要」 そもそも NHKの受信料とは何でしょうか。 3年ぐらい前に、NHK受信料の裁判がありましたが、その時にNHKが説明した大義名分は、このようなものです。 「時の政府や政権におもねることなく、不偏不党を貫き、視聴率にとらわれない放送するには安定財源を確保する受信料制度が不可欠だ。」 簡単に言うと「不偏不党を貫くためには受信料が必要だ」ということですが、NHKは、本当に不偏不党を貫いていると言えるでしょうか。 例えば、「中国、韓国、北朝鮮の暴挙や暴論に対して的確に批判していますか」ということです。 中国の人権弾圧、宗教弾圧、言論統制などは報道してほしいですがそうはなっていません。 NHKが言っている大義名分である「不偏不党を貫くために」というのは、にわかに信じられないことです。 親方日の丸的になって経営効率化がなかなか進まないと言われております。民放やネットは広告収入を一生懸命集めて頑張って経営努力しています。 いろんなメディア手段が増えている中で、偏向報道に偏りがちなNHKを公共メディアとして、強制徴収の受信料で支える時代でしょうか。 NHKを「国営放送」にしてしまえばいいという意見もありますが、受信料は税金になっていき、政府の発表を一方的に流すことが義務付けられていくでしょう。 もし、共産党などの政権だったら、北朝鮮や中国のような放送になり怖い感じがします。 ◆メディアの「多チャンネル化」 そもそもNHKの受信料は一体何でしょうか。 NHKの受信料は民放がなかった時代の遺物で、テレビを設置した段階でNHKと契約義務が発生したのです。つまり、テレビの設置とNHKの契約は同時にやっていました。 今は民放やインターネットが発達していますので、契約の規定はもう無意味ではないですかということです。 では、これからのメディアのあり方はどうするのか。答えは「多チャンネル化」です。 チャンネルが少ないと、例えば政府が社会主義的な政策でメディアを抑え込むことがあります。また、一つのメディアが偏向すれば、反日の情報を垂れ流すこともあります。 ですから自由主義でメディア数を増やし、視聴者に多くの選択肢を提供しましょう。そうするとマスコミの力を落とすことなく、「言論の自由」を発展させる方向に向かいます。 地上波や BSとネット配信もあまりますから、どんどんどんどん多チャンネル化していく中で偏向報道も減っていくでしょう。 だから1つの放送局を全国民が受信料で支えることは時代遅れです。 アレクシ・ド・トクヴィルという19世紀の思想家がこう言っています。 「民主主義においてはメディアを多様化して、その公正を保つべきである」と。 幸福実現党もこの考え方に大賛成です。自由主義、民主主義的な解決の仕方は選択肢を多くするということです。 ◆NHKの本来の姿 では、NHKをどうすればいいのでしょうか。こうした議論を総務省の有識者会議に議論してほしいところです。 受信料は全世帯負担、スマホやタブレットにも。そういう議論ではなく、「NHKの本来のあり方」を議論すべきです。 例えば、よく言われているのが、契約者だけが受信できるようにスクランブル化することです。もしくは、昔の国鉄や電電公社のように「NHKも民営化」してはいかがでしょうか。 ◆NHK の「ソフトパワー」を生かせ 私は、NHK にはかなり潜在的な魅力的な力があると思っています。それは何かといったら「ソフトパワー」です。 「ソフトパワー」とは、過去のドキュメンタリー番組や良質な番組のストックです。この点は民放もかないません。 NHKは、この「ソフトパワー」を使って新たな地位を獲得できるのではないでしょうか。メディアの多チャンネル化の流れの中で、独自の存在意義をぜひとも見出していくべきです。 テレビがなくても全世帯から受信料を徴収するとか、スマホやタブレットも徴収対象を広げるとか、そういう方向には強く行くべきではないと主張します。 コロナ禍で迫りくる世界規模の食糧危機?【後編】 2020.04.27 https://youtu.be/v3mP3sfvLNo 幸福実現党党首 釈量子 ◆日本の脆弱な食糧自給体制 このような未曽有の食糧危機に対して、日本はどのように対処すればよいのか、まず、日本の現状を確認してみます。 日本の食糧自給率を見ると、穀物の大半を輸入に頼っていることがわかります。 コメに関しての自給率はほぼ100%ではありますが、家畜の餌にする飼料用穀物の自給率は、28%しかありません。 各国からの輸入が止まった場合、コメ以外の穀物が食べられなくなるだけでなく、家畜用のエサがなくなってしまうので、タンパク源である豚や牛の生産に影響が出るわけです。 ◆食糧確保のため日本が取るべき道:(1)減反の実質的廃止 日本がまず行うべきことの一つは、「減反を実質的に廃止する」ということです。 「減反政策」とは元来、米価が下がり、農家が困窮することを防ぐことを目的に、生産調整を行って米価を維持し、生産調整の達成度に応じて農村に補助金を配る仕組みです。 「頑張らなければお金をもらえる」のはおかしいしと批判が高まり、半世紀近く続いた減反政策は2018年には廃止になっていますが「事実上の減反」はまだ続いています。 その象徴となるのが「転作補助金」で、食用のお米をつくる代わりに、大豆や麦をつくったら10アール(1反)あたり3万5千円、飼料米をつくった場合は、10万5千円もの補助金を出しており、今までの減反補助金よりも高額と言えます。 しかし、食糧危機が来るかもしれないという今、そんな余裕はなく、食用のコメづくりの生産性を高めるか、あるいは「飼料用穀物」の生産に力を入れていくことが必要です。 ◆食糧確保のため日本が取るべき道:(2)飼料用穀物の国産化 飼料用穀物については、補助金をもらうためではなく、国内の畜産農家に売るために、戦略的に作っていくことが大事だと思います。 現時点では、飼料用トウモロコシは、ほとんど米国から輸入していますが、日米貿易交渉において、日本は米国の余ったトウモロコシを買う代わりに、自動車への高い関税を免れたとも言われています。 確かに、非常に政治的でデリケートな分野だとも考えられますので、日本としては食用のコメづくりを守ることを最優先とし、いま国を挙げてトウモロコシ生産を推進する必要はないでしょう。 しかし、先ほどお伝えした通り、中国がヨトウムシによる被害によって、「トウモロコシ」が大打撃を受けている今、世界の19.3%を生産していた中国において、仮に収穫量が半分になったら、世界のトウモロコシの需給バランスが大きく崩れる可能性があります。 また、もし米国が飼料用のトウモロコシの輸出制限を始めた場合、豚や牛などのエサがなくなってしまいます。 北海道などで作られている乳製品の需給にも影響が出てきますし、現代人にとっては「肉なし、乳製品なし」の生活は考えられないでしょう。 ◆飼料用トウモロコシを国産化する有効性 以上のように、日本においても飼料用穀物を生産できる体制を作っておく必要があるということです。 確かに、飼料用のコメもいいのですが、豚や牛のエサは、穀物をバランスよく与えてあげる必要があるため、100%コメで育てることは難しく、やはりトウモロコシも必要です。 それから、農地あたりの生産量とコストについて、飼料用のコメの場合、10アール当たり556kg、コストは10万円以上かかりますが、飼料用のトウモロコシは10アール当たり1000kg収穫でき、コストは3万5千円しかかからず、しかも手間がかかりません。 またトウモロコシは二毛作と二期作が可能で、もしトウモロコシが余ったら、食糧不足に陥った国々へ輸出もしやすいため、日本でも飼料用トウモロコシを育てておくのもいいのではないかと思います。 他にも大豆の自給率は6%しかないので、今後ニーズが高くなる可能性は高いです。 日本国内の「飼料用穀物の備蓄」はメーカー独自の在庫をあわせて100万トンありますが、万が一、輸出が止まったら、すぐにピンチに陥りますので、国内で生産できる体制を作っておく必要があるわけです。 ◆食糧確保のため日本が取るべき道:(3)未来型農業への投資 今回のコロナ禍への対処策として、農林水産省は失業者に対して、農業を受け皿にするための支援を検討しているようです。 仕事を失った人たちが地域の農業で働けるよう、研修や宿泊の費用を支援して転職を促し、農家の人手不足を解消する狙いです。まさにジョブ・クリエーションです。 そうであれば、更に踏み込んで未来型農業への道を開き、「稼げる農業」を目指す若い世代の参入を促すべきではないでしょうか。 「リモートセンシング」や「GPS誘導付き自動運転トラクター」「ドローン」など、最先端の農業技術を組み合わせる「スマート農業」を進め、少人数で大きな農地を管理できる農業によって、生産性も格段に高まります。 「植物工場」も注目で、天候不順にも強く、世界にも輸出できます。 今後、世界的に「農業用水」が不足する時代になると言われており、「水」の節約、そして中国に輸入依存している「肥料」の節約にもつながります。 世界三大投資家の一人と言われるジム・ロジャーズ氏は「日本で今後伸びる産業の一つは農業。ライバルが少ない今、15年後には大儲けできるかもしれない」とも述べています。 ◆食糧確保のため日本が取るべき道:(4)農地法の改正 そのためにも、農地に関する規制は緩和すべきで、農業に新規参入しようとする企業や個人を締め出してきた「農地法」は改正すべきです。 「食糧自給率を上げる」と言う観点からも、また「稼ぐ農業」という視点からも、生産性を高めるための環境づくりをすべきです。 例えば、現在でも株式会社が農業に参入する際には賃貸でしか農地を得ることができず、農業生産法人を設立しても、農地を所有するには、構成員の4分の3以上、役員の過半数以上が農業従事者でなければいけないといったルールもあります。 これでは、大手の食品会社などが自前の農地を持って農産物を育てるようなことは難しいでしょう。 ◆食糧危機に貢献できる世界のリーダー国家を目指せ! 最悪のケースとして、「食料自給力」という考え方もあります。 これは国内のすべての農地、耕作放棄地や、花など、食物にならない農地をフルに活用した場合、どれだけのカロリーを生産できるかという指標で、芋を中心に植えると、国民が必要なカロリーがほぼ満たせるそうです。 しかし、これでは本当に戦時中と同じような食生活になるので、それが嫌なら、今から備えておくべきです。 日本には既に農業分野で高い技術力があります。 こうした安心安全の食をつくる技術を最大限に発揮して、日本の食糧自給率を高める取り組みを今から始めるべきです。 更に歩みを進めて、「世界の人たちをも食べさせる」という気概が必要だと思います。 いま世界はコロナの蔓延で殺気立っており、資源と食糧をめぐって奪い合い、紛争が起きる可能性もあります。 迫りくる「食糧危機」を乗り越え、世界に貢献できるリーダー国家・日本を目指すべく、今後もあらゆる政策を発信していきたいと思います。 コロナ禍で迫りくる世界規模の食糧危機?【前編】 2020.04.26 https://youtu.be/v3mP3sfvLNo 幸福実現党党首 釈量子 ◆コロナ感染拡大で予想される食糧の危機 今回のテーマは、今後予想される食糧危機とその対策をお伝えしたいと思います。 現在、中国発の新型コロナウイルスが世界に広がっており、これ自体、人類にとって大変な脅威ですが、いま別の危機も迫っています。 4月1日、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)、世界貿易機関(WTO)の3機関の事務局長が次のような共同声明を発しました。 「各国の新型コロナウイルス封じ込めのための行動が、食料供給に影響を与えないよう、輸出制限などの措置を取らずに協調する必要がある。」 「食料品入手の可能性への懸念から輸出制限のうねりが起きて国際市場で食料品不足が起きかねない。」 ◆未曾有の食糧危機の要因:(1)コロナで農業に従事する労働者たちが働けなくなる こうした声明が出された背景として考えられるのが、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるために、国境や都市を封鎖して人の移動を制限したことで、農業分野の人手不足が深刻になっていることです。 米国では、野菜や果物の収穫などはメキシコなどからの外国人労働者に大きく依存しており、この1年間に25万人の外国人に、農業に従事することを認めるビザが発給されていました。 ところが、コロナ騒動で、米国ではビザの発給が停止され、外国人の労働者がアメリカに入国できなくなってしまいました。 欧州でも東欧からの出稼ぎが止まり、農作業に支障が出ています。 日本でも、事実上の働き手になっていた「外国人技能実習生」が、日本に戻って来られないために、収穫が滞っているという悲鳴が上がっています。 ◆未曾有の食糧危機の要因:(2)バッタの襲来(蝗害) 次にバッタの襲来で、蝗害(こうがい)と言われます。 今後の食糧危機を引き起こすものとして、労働者不足だけでなく、東アフリカ、アラビア半島周辺で発生した「サバクトビバッタ」が前例のない規模で大量に発生し、食糧を食い荒らしているという実態があります。 増えた理由ですが、2018年から本年まで、東アフリカでサイクロンが発生し、広範囲で雨が降ったことで緑化、豊富なエサの供給源となったことが直接的な原因とされています。 バッタは草だけではなく、人間の食糧も食べ尽くしながら移動し、成虫となったら卵を産んで、増殖していきます。 東アフリカでは、ケニアやエチオピア、ソマリアで前例のない発生があり、幾つかの群れがウガンダにも移動していると言われており、ソマリアでは「国家非常事態宣言」が出されています。 現在、バッタはパキスタンやインドに到達し、特にパキスタンでは壊滅的な打撃を受けて、食糧価格が高騰、全土に緊急事態宣言を発令し、国際社会に緊急援助を要請しています。 さらに、報道によると、「第1波」の次の「第2波」が繁殖地から飛び立って、既にウガンダなどアフリカ東部で壊滅的な被害をもたらしており、十分な対策をしなければ、第1波の20倍にもなるとの指摘もあります。 対策として各国は農薬を散布しているのですが、神奈川県ぐらいの面積で飛んでいるとされる大群にはとても追いつきません。 そして、このサバクトビバッタがいま中国に迫っています。 ◆未曾有の食糧危機の要因:(3)ヨトウムシの大量発生 更に、中国では「ヨトウムシ(夜盗虫)」という蛾の幼虫で、極めて危険な農業害虫が大量に発生し、深刻な被害が出ています。 昼間は物陰に隠れていて、夜になって活動し、一晩で作物が食べられてしまうと言われており、既に被害面積は九州と四国を足した面積よりも大きい6660平方キロメートルにも達しています。 このヨトウムシはトウモロコシを食べますが、既に農薬に対して抵抗性が付いていて、農薬が効かないという話です。 このヨトウムシ被害の後、もしもサバクトビバッタの大群が中国に入ってきたら、中国で生産している穀物に非常に大きな被害が出ることは明らかです。 ◆未曾有の食糧危機の要因:(4)食料生産国の輸出規制 以上のような労働力不足、害虫等の大量発生の理由から、各国は自国民の食糧を確保するために「輸出規制」を設け始めています。 世界最大の小麦輸出国のロシアは国内供給を優先し、4~6月の穀物輸出量に制限を設けており、ウクライナも小麦の輸出制限を設定しています。 更に、世界最大のコメの輸出国であるインドも、コメや小麦の輸出を制限していますし、世界3位のコメ輸出国であるベトナムも、3月下旬に新たなコメ輸出の契約を停止しました。 冒頭にお伝え通り、FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)、WTO(世界貿易機関)は、過度な輸出制限をしないように各国に求める共同声明を出していますが、今後どうなるか分からないのが実態です。 (つづく) コロナ最新陰謀論!?生物兵器搭載のドローン攻撃。イタリア・スペイン・NYで感染拡大のなぜ?【後編】 2020.04.25 https://youtu.be/-H2UsEw_Y_0 (4月16日収録) 幸福実現党外務局長 及川幸久 ◆イタリア「アタランタ」とスペイン「バレンシア」の試合で拡散? 今年2月19日、欧州チャンピオンズリーグが開かれました。ヨーロッパ各国のプロサッカーリーグからチャンピオンクラスが勝ち上がってきてヨーロッパのナンバーワンを決める人気のある試合です。 ここに勝ち上がってきたのが、イタリアの「アタランタ」というチームとスペインの「バレンシア」というチームです。 この2つのチームがイタリアのミラノにある大きなスタジアムでチャンピオンズリーグを戦い、4対1で地元のアタランタが勝利しました。 この試合以前にイタリアでは感染者はほとんどいませんでしたが、試合の2週間後にイタリア北部でコロナウイルスが大拡散しました。「アタランタ」は、ベルガモというイタリア北部の町のチームです。 ウォール・ ストリートジャーナルによると、対戦相手のスペインの「バレンシア」は、チームの35%が感染し、スペインのファンも2000人くらいが応援に駆けつけており、この人たちも感染しています。 この人たちがウイルスをイタリアからスペインに持ち帰ったのではないかという仮説が成り立ちます。 この話を私個人の YouTube チャンネルでもお伝えしたのですが、ミラノに住んでいる日本人の視聴者から次のような情報をいただきました。 イタリアのミラノは中国人が多く、2月19日の試合の後に中国人が一斉に街からいなくなったというものです。 「アタランタ」があるベルガモの病院の呼吸科のお医者さんが次にように言っています。 「なぜイタリア北部で急激に広まったのか?私の意見は2月19日、4万人のベルガモ市民がアタランタ対バレンシアを観戦した。帰りのバス、車、電車の中に、不幸なことに生物兵器があったのではないか」と。 幸福実現党の大川隆法総裁が2月に発刊した、『中国発新型コロナウイルス感染霊査』のなかにこういう記述があります。 「中国が、もしも台湾や香港については、通常兵器での戦いが始まったら大変なことになる。そこで、そういうパニック(細菌兵器を使ったドローン攻撃)を起こそうと考えるぐらいの頭は持っているだろうと思うのでそういう可能性もないとは言えません。」 ウォール・ストリートジャーナルが報じたように「2月19日のヨーロッパチャンピオンズリーグのサッカーの試合がきっかけ」で、フォーブス誌が報じたよう「ウイルスを搭載したドローン攻撃」があったかもしれないという仮説は成り立つと思います。 ◆なぜ、アメリカのニューヨークで異常に広がったのか アメリカの中で大都市のある州は、ニューヨーク州、イリノイ州、カリフォルニア州、テキサス州ですが、コロナウイルスの死亡者が一番多いのが、ニューヨーク州です。 イリノイ州とカリフォルニア州の死者数は700人台、テキサス州は300人台に対して、ニューヨーク州はそれより2桁多く1万人を超えています。 アメリカのFBIが、2018年10月にアメリカの上院議会で「テロ組織が大観衆のイベントを狙ってテロを仕掛けてくることがあり得る。今だったらドローンだろう」と証言をしています。 考えられる仮説は、「コロナウイルスの種類が違うのではないか」ということと、テロとして生物兵器を搭載したドローンがニューヨークを狙ねらったのではないかということです。 ◆中国経済崩壊の後は 最後に、コロナウイルスはいずれ収束するでしょう。 コロナウイルスを世界に広めたのが中国で、それを生物兵器で故意にやったとしたらとんでもない犯罪です。人類史上最大の犯罪になります。 これが明らかになれば世界中は中国を隔離し何らかの形で処罰することになるでしょう。そうなったら、中国経済はおそらく崩壊に向かうでしょう。 大川隆法総裁は、『習近平の弁明』という本のなかで「中国経済の崩壊」を予告しています。 「今後、中国が経済的に急降下した場合に、日本として生き残れるように考えなければなりません。例えば、製品の部品を中国で生産に100%委ねているようなところは危険です。できれば、日本の人口が減っている地方に工場を建て、人件費は少し高いかもしれませんが、町おこし等やったほうがよいでしょう。日本もジャパン・ファーストを。」 これは重要な観点です。中国経済の崩壊の時に慌てて中国から出ようとしても遅いかもしれません。今からこれを検討しておくべきだということです。 最後に、同書の「あとがき」で大川隆法総裁は次のように言っています。 「本来、人間の生命力はコロナウイルスよりも強靭である。たとえ、原因が中国武漢のウイルス研究所からの死神の逃走であったとしても、神仏を正しく信ずる者は、これに打ち克つであろう。」と。 コロナ最新陰謀論!?生物兵器搭載のドローン攻撃。イタリア・スペイン・NYで感染拡大のなぜ?【前編】 2020.04.24 https://youtu.be/-H2UsEw_Y_0 (4月16日収録) 幸福実現党外務局長 及川幸久 ◆「コロナウイルス生物兵器説」は陰謀論か? コロナウイルスが全世界に拡散されるのに伴い、コロナウイルスは生物兵器ではないかという陰謀論があります。 アメリカのトム・コットン上院議員は、世界でコロナウイルスの問題が出てきた1月早々、「アメリカは中国からの航空便を直ちに停止すべきだ」と警告を発しました。 トランプ政権は、その後すぐに中国からの定期便を止めています。 2月になると、トム・コットン上院議員は、「コロナウイルスは武漢の生物兵器研究所から漏れたものである」という、いわゆる陰謀論を出し始めたのです。 その証拠はあるのかと問われて、トム・コットン上院議員は「証拠はない」と答え、メディアの嘲笑の的になりました。 アメリカのウイルスの専門家も、「新型コロナウイルスは自然界のものであると科学的に証明されている」と言っていました。 2月18日、「コロナウイルス生物兵器説」を最初に否定していたワシントンポストも、コットン上院議員は陰謀論を未だに繰り返していると批判の記事を出しています。 ところが4月14日、コットン上院議員の発言を陰謀論として片付けていたワシントンポストが、「2年前、北京にあるアメリカの大使館の人が武漢の細菌研究所を訪問してウイルス管理に対する強い懸念を国務省に報告していた」と報道しました。 やっぱり武漢の研究所から漏れたものが今回のウイルスで生物兵器でないかという話が急速に出てきたのです。 同日14日、すぐに国防総省の米軍統合参謀本部の議長が記者会見でこう言っています。「現時点でコロナウイルスは科学的根拠に基づくと自然界から出たものだが、決定的な証拠がない」と。 つまり、「コロナウイルスは科学的根拠に基づくと自然界から出たもの」だと100%証明されたわけではないということです。 この日以来、コットン上院議員は実はただし正しかったのではないかという論説がアメリカの中で出始めました。 ◆コロナウイルス4つの仮説 このトム・コットン上院議員は、以前からコロナウイルスには、「4つの仮説」が成り立つのではないかと言っていました。 その「コロナウイルス4つの仮説」とは、 (1)自然界のもの。 (最も可能性大だが、現在は海鮮市場からでたものではないということがはっきりしている) (2)研究所のウイルスが偶然漏れた(「生物兵器」という意味ではない) (3)開発していた生物兵器が偶然漏れた (4)生物兵器を故意に放出した (一番可能性は低いが、しかしこれすら否定する証拠もない) この中で、生物兵器であるという陰謀論は、(3)と(4)にあたります。 (3)と(4)の決定的な証拠もないわけですが、しかし、(1)と(2)も決定的な証拠もありません。その通りです。 世界は、「コロナウイルスがどこから出てきたのか」を突き止めなければ戦えないはずです。ですからコットン上院議員が提示した問題提起は重要な意味があると思います。 ◆なぜイタリアとスペインで異常に広がったのか コロナウイルスが特に異常に広がっているのは、イタリアとスペイン、そしてアメリカです。 4月15日付で、死亡者が一番多いのがアメリカで28,000人。次はイタリアが21000人、スペインが18000人。日本はこれに比べると146人で2桁です。 人口100万人に対する死亡者数でみると、アメリカでは86人ですが、イタリアは358人、スペインは397人です。特にイタリアとスペインが多いことがわかります。 これを考える材料として次のような記事があります。 去年8月4日に、米雑誌フォーブスが「EU安全保障委員がドローンによるテロ攻撃を警告」との見出しで、次のように報じています。 「ドローンによるテロ攻撃は、ドローンに生物兵器を搭載した形になるだろう。そしてターゲットは人口密集地である。」 人口密集地とは、例えばサッカー場です。ヨーロッパは、サッカーが最大のイベントで、そこに数万人が集まります。 EUが真剣にドローン攻撃の対策を考えるという事は、すでにその兆候があるということです。 (つづく) コロナ禍、次なる危機はエネルギー問題。世界中で高まる戦争リスク【後編】 2020.04.23 https://youtu.be/0-hhkjXtda8 幸福実現党党首 釈量子 (2)すぐに対応すべきこと:パリ協定からの離脱 いますぐ対応すべきことの2つ目として、パリ協定からの離脱を提言します。 既に原発の廃炉も進んでいるので、既存の原発を全て再稼働してもエネルギー自給率の根本的な解決にはつながらないと言えます。 短期的な方策として、地政学的リスクを少なくする決断をすべきであり、それが「パリ協定」からの離脱です。 「パリ協定」とは、地球温暖化を抑制するために、世界規模でCO2の削減を進める枠組みですが、いかに不公平であり、今まで努力してこなかった中国に非常に有利な協定であるかを知る必要があります。 コロナ・ショックで、グローバリズムが機能しなくなる中、日本が「パリ協定」に残り続ければ、それだけ日本が不利な状況に立たされ続けるわけです。 ◆日本が世界に誇る石炭火力の技術力 特に、現在、最も批判されているものの1つが石炭火力発電ですが、なぜなら石炭が天然ガスと比べると、より多くのCO2を排出するからです。 一方で、石油や天然ガスと比べて、最も南シナ海での有事の影響が少ないのが、石炭です。 石炭の多くは、オーストラリアから南シナ海を通らずに、太平洋を通って日本に輸入されます。また、オーストラリア以外でも、世界各地で豊富に埋蔵しているのも石炭の特徴です。 日本の石炭火力は、高効率で環境に対する負荷が低い世界に誇れる技術ですが、「環境に悪い」というイメージが広がり、石炭火力は危機的状況です。 従って、パリ協定から離脱し、国内のCO2排出規制を撤廃することで、戦略的に石炭火力発電を維持していくべきではないでしょうか。 (3)すぐに対応すべきこと:天然ガスの輸入増加と調達先の多様化 更に3つ目として、ロシアや米国からの天然ガスの輸入量を増やし、調達先を多様化することです。 輸入している液化天然ガス(LNG)の多くが、南シナ海を通過している現状を鑑み、有事の際も、困らないエネルギー体制を築かなければなりません。 その中でも、日米同盟のある米国に加えて、ロシアからの輸入量を増やすことが重要です。 特に、ロシアからの輸入増加は、お互いにWin-Winの関係をもたらし、ロシアの中国接近を防ぐという意味でも有効です。 また、パイプラインも建設することで、エネルギー調達手段を多様化させ、リスクを分散することが出来ます。 一方で、ロシアに日本が接近することには、米国への配慮が必要で、アメリカのシェールガスの購入量を増やすような対策をとるべきです。 ◆メタンハイドレートを一刻も早く実用化するには? 以上のように、短期的には日本のエネルギー安全保障を確立するために、①原発再稼働②パリ協定からの離脱③天然ガスの調達先の多様化という3つの政策が有効だと考えます。 一方、長期的には、日本のエネルギー自給率を高める大胆な投資が必要です。 まずメタンハイドレートの本格的な開発です。メタンハイドレートは「燃える氷」と呼ばれ、日本が使う天然ガスの100年分以上が日本の海底に存在していると言われています。 しかし、国内の石油や天然ガスの地質調査や、メタンハイドレートの研究開発などの事業費の今年の予算は、258億円と期待される事業規模の割に投資額は非常に少なく、実用化のペースを早めるためにも、更に投資を行うべきです。 ◆本格的なエネルギー国産化を目指す政治を! また、次世代型の再生可能エネルギーの大胆な開発と主力電源化も必要です。 例えば、マグマから直接エネルギーを取り出す次世代地熱発電、温かい海水と冷たい海水の温度差で発電する海洋温度差発電などに、大胆に投資すべきで、技術立国としての意地を見せる必要があります。 また、原発も次世代型原発を増設していくべきです。 現在、世界では次世代型原発として、SMRと呼ばれる出力30万kW以下の小型原発が盛んに研究されていますが、その中でも、高温ガス炉と呼ばれる原子炉は非常に有望です。 原子炉は通常、水などで、止まった後も、冷やし続ける必要があります。しかし、高温ガス炉は、自然に止まり、自然に冷える構造になっているので、飛躍的に安全性が高まります。 また、1000℃という高熱を利用して、水素も製造でき、水素の大量製造ができるようになれば、水素ガスタービンでの火力発電や、炭素回収技術と組み合わせて石油やガスの人工合成も可能になります。 幸福実現党としては、今回の新型コロナという危機をバネにして、原発再稼働などエネルギー安全保障の強化を迅速に進めるとともに、エネルギーを国産化する次世代型技術への大胆な投資を提言してまいります。 コロナ禍、次なる危機はエネルギー問題。世界中で高まる戦争リスク【前編】 2020.04.22 https://youtu.be/0-hhkjXtda8 幸福実現党党首 釈量子 ◆極めて低い日本のエネルギー自給率 今回はコロナ・ショックにおけるエネルギー安全保障体制について考えていきたいと思います。 エネルギー安全保障とは、海外でもしもの危機があった時、電気や石油など、生活に必要なエネルギーを安定供給する体制づくりで、特に日本の場合、自給率が低いのが食料とエネルギーと言われております。 世界的に経済活動が自粛されており、日本においても電力需要は間違いなく減少していますが、需要がいくら減っても、電気を途絶えさせるわけには絶対にいきません。 いま重篤な肺炎症状の為に、人工呼吸器など医療機器は不可欠で、電力の有無が生死を分けることになってしまいます。 またテレワークで在宅勤務が主流となっても、電力は必要不可欠ですし、金融や交通産業等、多くの産業でIoTが進んでおり、全て電力が必要となります。 ◆中国共産党の危険な体質 コロナウイルスの感染拡大で誰の目にも明らかになってきたのが、中国共産党の危険な体質です。 全世界に感染拡大させた元凶は紛れもなく中国ですが、その責任を感じることなく、対外的に異様な動きを見せています。 2月17日、中国海軍のミサイル駆逐艦フフホトがハワイ沖300kmまで進出し、訓練を行いました。 中国海軍が単独でハワイ沖に進出したのは初めてですが、この帰路に米海軍の対潜哨戒機に対して、軍用レーザーを照射、米軍が中国に対して厳重抗議を行うという事態が発生しました。 また3月16日には、複数の中国軍機が台湾の空域に初の夜間飛行を実施し、尖閣諸島周辺の海域にも中国の公船は30日以上連続で進出し、覇権への野心を顕わしています。 ◆シーレーンから見る日本のエネルギー安全保障の危うさ 原油等の重要な戦略物資を輸送する海上ルートのことをシーレーンと呼びますが、特に中東ホルムズ海峡からのシーレーンは、中国の南側に面した南シナ海を通過するため、米中対立の影響をダイレクトに受けます。 南シナ海を通らずに迂回するルートもありますが、輸送する時間もコストも大きく上昇してしまいます。 また、日本が化石燃料をどの地域からの輸入に依存しているかを見ると、中東地域から原油を約9割、天然ガスを約2割も輸入していることが分かります。 以上の観点から、日本は次の危機を見据え、世界の地理的な影響による地政学的リスクの軽減とエネルギー源の多様化を、今すぐに進めるべきです。 (1)今すぐに対応すべきこと:原発再稼働 エネルギー安全保障を確立するために、今すぐやるべきことは原子力、石炭、天然ガスといった3つのエネルギー資源をいかに確保し、有効に活用するかという点に集約されます。 まず一つ目は、安全性が確保された原発の再稼働です。 原子力発電を動かすことは、すなわち日本のエネルギー自給率を高めることを意味するため、日本のエネルギー安全保障上、非常に重要だと考えます。 2010年には20.3%だった日本のエネルギー自給率ですが、東日本大震災以降、原発が停止してしまったため、2017年には9.6%まで半減しており、主要国のなかでも、日本がずば抜けて低い水準となっています。 ◆日本の原発は世界一厳しい安全性基準 一方で、原発の安全性については世界で最も厳しい基準が求められています。 東日本大震災における福島第一原発で事故が発生した原因は、津波の海水によって非常用電源が故障し、原子炉の熱を継続的に下げる冷却ポンプが機能しなくなったことにあります。 そうした教訓を生かし、電源を守る取り組みや、原子炉そのものの耐震性を強化する、あるいは冷却できなくても、放射性物質をなるべく外に出さないなど、様々な対策が練られてきました。 リスクとコストのバランスは、考える必要がありますが、東日本大震災以降、日本の原発の安全面は、大幅に増強されてきました。 ◆技術・法律の両面で原発を止める必要はない? こうした経緯から、2020年3月末の時点で、全国で6基が稼働していますが、これら稼働中の原発も再び運転を停止する予定となっており、原発再稼働は、今や風前の灯火です。 原発が停止する理由は、テロ対策に向けた施設、要するに「たとえ旅客機が突っ込んできても安全」なレベル、いわゆる「特重施設(特定重大事故等対処施設)」の工事が間に合わないためです。 しかし、この特重施設の工事は、テロが起きても大丈夫なように、バックアップの施設は作ることになりますが、技術的・法律的にも、審査中に必ずしも原発を止める必要はありません。 法律不遡及の原則からいけば、建築基準法上、耐震基準が強化された場合、今までの建物を無理やり使用中止にはできませんが、原発施設においては、それがまかり通っています。 ◆政治家は腹を括って原発再稼働に舵を切れ 安全確保は大切なことですが、それによって生じた損害は、憲法における財産権の侵害であり、本来、国が賠償すべきものです。 少なくとも、原発が審査で再稼働できないツケを電気料金という形で、国民が払うのは筋が通りません。 原子力規制委員会の在り方にも大きな問題があり、現状では、国家としての大局観を欠いた、技術専門家による「議論のための議論」に陥っている状況です。 また、原発を使える期40年に限定する廃炉規制も即時撤廃すべきです。 現在、廃炉を決めている原発は24基ありますが、これらは安全にもかかわらず、40年規制で経営が成り立たないから、廃炉に追い込まれている現状があります。 もともと日本では60年運転を前提とした検査体系が運用されていたため、原子炉等の主要設備はもっと長寿命で、廃炉の時期は個別の設備の劣化状況に応じて決めるべきであり、廃炉検討中の原発は、今すぐに廃炉ストップをかけるべきです。 日本のなかで再稼働ができない「空気」はあるかと思いますが、日本の政治家は腹をくくって、エネルギー自給率を高める原発再稼働を推し進めるべきではないでしょうか。 (つづく) 新型コロナ。長期化する?あなたは1億総ニートに耐えられますか?【後編】 2020.04.20 https://youtu.be/tmQqVMjSfU0 (4月10日収録) 幸福実現党幹事長(兼)選対委員長(兼)政務調査会長 江夏正敏 ◆財源は「国債発行」で コロナ長期化の際の施策で問題は財源をどうするかです。財源は「国債発行」で行います。 すでに日本はかなり国債発行しているのでもう限界ではないですかという声を聞きますが、実は今国債を発行するチャンスです。 なぜかというと新型コロナの影響は全世界に及んでおり、全世界で金融緩和をどんどんやっています。 国債を発行するとだいたい市場に回って日銀が買い取ることが多いでしょう。日銀が買い取ったらお金を市場に供給するということになります。 普通は、そうなるお金がだぶつき円は暴落しますが、世界中が金融緩和と財政出動しているので日本だけ円が暴落する危険性が比較的に少ないと言えます。 さらに国債が国際市場で品薄状態です。今まで「黒田バズーカ」で国債を買いまくったため、そして財務省があまり発行したくなかったために、今国際市場で国債があまりない状況で、もっと国債を出せる状況です。 ◆「国債発行」の注意点 ただ国債をどれくらい出すかは研究の余地があるとは思います。 応急処置としての給付金は必要ですが、バラマキばっかりやっているとインフレになる可能性があります。 簡単に言うと、血液がいっぱいになって高血圧になってしまいます。 国債を発行したときの注意は、国債を発行して日銀が市場からそれを買い取った時に、お金の供給に見合うだけの実体経済をつくらなければいけません。 未来産業とか成長産業とか実態のあるものに、国債のお金を投資するほうが将来的にはいいのです。 それがインフレを起こさないためにも必要です。ここがポイントです。 富を継続的に生み出す事業にお金を投下し、そして雇用を守る必要があります。長期化したら給付金だけではどこかで資金が枯渇します。 ◆人材の重要性 お金があってそれを事業化するにはやっぱり最後は「人」です。 人がそれを形にして、マネジメントして黒字を出していくのです。つまり「企業家」が出てこないと、お金を投下しただけではダメです。 この辺がこれからの日本の発展を担うポイントです。 新型コロナは長期化する可能性が高く、今の政府の緊急経済対策だと膨大な借金が残る可能性が高いです。 そして今、給付金でもらっているものを大増税というかたちで国民がそれを補完しなければいけなくなることをぜひとも知っていただきたいと思います。 やっぱり、内需喚起、雇用創出をして富を継続的に産むものにお金を投下していくようにだんだんと軸足を移していかなければなりません。これが極めて重要になってきます。 ◆自助努力の精神 最後にパンデミック後は世界が変わるとよく言われます。ですから「応急処置」から長期化する場合は「自助努の精神」が必要になってきます。 政府の「応急処置」は最初必要です。ただこれが1年2年続いたら政府もでもどうしようもなくなってきます。 だから私たち国民1人1人が自助努力の精神で何とかこれを乗り越えていこうとしないとこの国難はクリアできません。 これが長期化する場合の一つの回答です。 この新型コロナという国難を乗り越えるために視聴者の皆様とともに知恵を出し合いながら手を取り合いながらぜひとも乗り越えて行きたいと思います。 新型コロナ。長期化する?あなたは1億総ニートに耐えられますか?【前編】 2020.04.19 https://youtu.be/tmQqVMjSfU0 (4月10日収録) 幸福実現党幹事長(兼)選対委員長(兼)政務調査会長 江夏正敏 ◆新型コロナの長期化対策 政府は新型コロナの感染拡大を受けて緊急経済対策に取り組んでいます。いわば応急処置ですが、この対策で果たして日本は生き残ることができるのでしょうか。 今回は、新型コロナが長期化した場合の経済政策について考えて参ります。 現在、世界各国のリーダーは都市封鎖とか緊急事態宣言に取り組んでいますが、その対策は1ヶ月、2ヶ月辛抱しようというものです。 しかし日本の中でも新型コロナは長期化するという識者の意見が出てきています。新型コロナが長期化した場合、海外とも鎖国状態で、たぶん経済が破綻して大変な状態になります。 これが1年2年続いたら、やはり内需喚起で、自分の国の中で消費を喚起していかなければなりません。 ◆内需喚起には「消費減税」が必要 内需喚起のためには、絶対に「消費減税」が必要です。 消費減税はインパクトがあって、すべての家計に恩恵を与えることができる施策です。消費減税5%であれば、とりあえず軽減税率を全品目に適用すると比較的早く実現可能です。 そして恒久減税として法改正をして消費税5%で行き、気持ちとしては0%にしたいものです。これによって内需喚起をしていくことです。 さらに「所得税」と「法人税」も減税していくべきだと思っております。 ◆企業の国内回帰による雇用創出とインフラ整備 次に雇用の創出のために、ぜひともやりたい政策が「日本企業の国内回帰」です。 かつて日本の企業は世界にどんどん出ていきました。その中心は中国です。 中国は賃金も高くなっており、中国の法律で苦労している日本企業がたくさんあると聞いています。さらに中国共産党は人権弾圧のひどい国です。 そういう国を潤す時代は終りにして、これを機会に海外に行った日本企業を国内に戻し、それによって雇用創出することです。 そのためには企業が日本国内に戻ってきたくなるような施策を打つのです。 例えば法人税を一定期間ゼロにする。固定資産税を一定期間ゼロにする。電力を安くする。こういう施策です。 コロナが長期化した場合は、やはり日本国内で部品などを供給する体制をつくらないと車さえ造れなくなってきます。 さらにインフラ整備です。高速道路の補修やリニアモーターカーを延伸することで実路を造るということです。 他にも、例えば水道管の補修は、なかなか手がつけられないのでこういう時にやってもいいと思います。 ◆食料安全保障とエネルギー安全保障 続いて日本生き残りのための課題は、全世界が鎖国状態になると食料が危なくなることです。 日本の食料自給率はカロリーベースで37%です。先進国の中で極めて低い水準です。このまま行くと日本国民はいざとなったら飢える可能性があります。 またエネルギーも海外にほとんど依存しています。全世界が鎖国状態になるとエネルギー供給も枯渇する可能性があります。 だいたい戦争が起こるのは、食料がなくなるか、エネルギーがなくなるかで戦争が起きるのです。 ですから食料持久力のアップとエネルギー政策として原発の再稼働などなどをやっていかないと日本は生き残れないということです。 この2点も合わせて付け加えたいと思います (つづく) すべてを表示する 1 2 3 Next »