Home/ 2018年 February 2018年 February 「建国記念の日」――先人たちへの感謝と国を守る気概 2018.02.10 「建国記念の日」――先人たちへの感謝と国を守る気概 幸福実現党 広報本部スタッフ 佐々木 勝浩 ◆世界で一番古い国 2月11日は、「建国記念の日」です。 世界に現存している国で、一番古い国はどこか、ご存知でしょうか? 実は、私たちの国、日本が世界で一番古い国です。 今年は、西暦2018年ですが、この西暦というのは、イエス・キリストの生誕を、基準としています。 日本は、それより古く、神武天皇が建国してから、今年で皇紀(こうき)2678年を迎えました。 神武天皇の血筋が、今の天皇陛下まで続いてきた国が日本であり、外国の王室でも、ここまで続いた国はありません。 日本の天皇陛下は、ローマ法王に並ぶ権威をもっており、世界の元首も敬意を表しているのです。 よく中国は4000年の歴史と言われますが、中国は漢民族、満州民族、モンゴル民族が、それぞれが国を興した歴史で、中国の皇帝の血統が、連続的に続いてきたわけではありません。 現在の中国共産党政権の歴史は、たったの60数年であり、アメリカでさえ、200年の歴史です。 一つの国が数千年、連綿と続いていくことは、大変なことなのです。戦後を見ただけでも、他国からの侵略で亡んだ国はたくさんあります。 ◆日本の国を守ってきた先人たち しかし、日本にも鎌倉時代の元寇、幕末の黒船、明治の日露戦争と、日本が亡んでしまうような危機がありました。 先の大戦では戦争に敗れましたが、それでも天皇は存続し、日本は亡びませんでした。 しかも、敗戦国が経済復興を遂げたことは、世界史上でもまれな奇跡です。 こうして日本の国が続いてきたのは、私たちの祖先、祖父や祖母たちがこの国を守ってきた結果なのです。 その努力の上に、私たちは、平和で幸福な時代を生きることができているのです。 今日の「建国記念の日」は、そうした素晴らしい日本を築いてくださった方々へ感謝をささげる日としたいものです。 ◆日本は侵略国ではない 中国や韓国は、「慰安婦問題」や「南京大虐殺」を世界に宣伝し、「日本は悪い国だった」とウソの歴史を広めています。 しかし日本は、先の大戦で西欧の植民地支配から、アジアの諸国を解放するために戦ったのです。 実際に東南アジア諸国は、植民地から独立できたのは、日本のおかげだと今でも感謝しています。 そして、「日本の誇り」を取り戻し、先人が守り抜いてきたこの国を、次の時代に、しっかりと伝えて行くことが、私たちの務めではないでしょうか。 ◆「日の丸」に込められた日本の使命 国旗は、国のシンボルです。例えば、アメリカの星条旗では、州を表しています。 ヨーロッパ諸国の国旗は、キリスト教を表す「十字」があり、中東の国旗には、イスラム教のシンボルである「三日月」があります。 フランスの国旗は三色旗で、自由、平等、博愛を表しています。 このように国旗は、その国の成り立ちを示し、建国の意味が込められているのです。 日本の国旗「日の丸」は、「太陽」を表しています。つまり日本には、世界を太陽のように、照らしていく役割があるのです。 ◆神武天皇「橿原建都の詔(みことのり)」 神武天皇が日本の国を治めるにあたって、建国の理念を表したのが、「橿原建都の詔(みことのり)」です。 天照大神から託された日本の国は、「神の国」であり、民は「おおみたから」として、大切に治めていこう。 正しい道(義)に従い、謹んで天皇の位につき、民の幸福をはかろう。 そして正しき国家をつくり、正しい心を養成し、その徳を広めて一つの家族のように、平和な世界を建設して行こう。これが「八紘一宇」(はっこういちう)の精神です。 これは、イエス・キリストの言葉、「まず神の国と神の義を求めよ」と通じるものがあります。 「八紘一宇」は、決して軍国主義的な思想ではないのです。 その理想を実現すべく、日本を輝く太陽のように繁栄させ、世界を照らす国づくりをして参りましょう! ■(参考)国民を「大御宝」(おおみたから)として大切にされてきた歴代天皇 歴代の天皇は、日本は神から授かった貴い国であり、国民を大御宝(おほみたから)として大切にしてきました。 下記の天皇の御製(ぎょせい)は、それを表しており、人民を奴隷のように支配する国とは全く違うことがわかります。 日本の国は、神武天皇以来、歴代の天皇が「民が安か」で「世界が平らか」であるように神に祈ってきた歴史が、2600年以上も続いてきたのです。 ※御製とは天皇が詠まれた和歌のこと。 【歴代の天皇の御製】 ●亀山天皇(元寇襲来) 世のために 身をば惜しまぬ 心とも 荒ぶる神は 照らし覧るらむ (元冦から日本を守るために、自分の身すら惜しまずに祈る心を、荒ぶる神はきっと叶えてくださるに違いない) ●孝明天皇(幕末) 澄ましえぬ 水にわが身は 沈むとも 濁しはせじな よろづ国民(くにたみ) (淀んだ水に自分の身が沈んでも、決して濁したりはしない、すべての国民を) あさゆふに 民やすかれと 思ふ身の こころにかかる 異國(ことこく)のふね (朝夕に民の身の上を心配しているが、特に心配しているのは、近海に近寄る外国船のことである) ●明治天皇(日清戦争・日露戦争) ちはやぶる 神のこころを 心にて わが国民(くにたみ)を 治めてしがな (神の心を心としてわが国民を治めたいものだ) 天てらす 神の御光 ありてこそ わが日の本は くもらざりけれ (天照大御神の御光があるからこそ、わが日本国の威光は決して曇ることがない) 国のため 民のためにと おもふこと 夢のうちにも えこそ忘れね (国の繁栄のために、国民の幸福のためにと心をつくすわが願いは、夢の中でさえもどうしても忘れることができない) ●昭和天皇(大東亜戦争) 天地の(あめつち) 神にぞ祈る 朝なぎの 海のごとくに 波立たぬ世を (天と地すべての神様に祈る。どうか世界が朝凪の波の立たない海のように穏やかであり平和でありますように) 爆撃に たふれゆく民の上おもい いくさとめけり 身はいかならむとも (空襲で倒れていく国民の身の上を思い、終戦という決断をして戦争を止めるよう、自分の身にどのようになっても) ふりつもる み雪にたえて いろかへぬ 松ぞををしき 人もかくあれ (降り積もる雪のような敗戦の苦難に負けることなく、葉を落とさず色を変えない雄々しい松のように、信念を持って国の再建に頑張ろう、国民にもそうあってほしい) 中国共産党第19回代表大会と「二つの百年」 2018.02.06 中国共産党第19回代表大会と「二つの百年」 幸福実現党・政調会外交部会 副部会長 彦川太志(情報分析担当) 平昌オリンピックの開催を間近に控えた情勢ではありますが、日本の中長期的な安保環境を考えるため、昨年秋に開催された中国共産党第19回代表大会(党大会)についてレポートしたいと思います。 ◆中国共産党代表大会とは 党大会は5年に1度開催され、中国共産党の最高意思決定機関である「中央政治局常務委員会」を始めとした中国共産党の指導部が選出されます。 今大会では、習近平、李克強、栗戦書、汪洋、王滬寧、趙楽際、韓正が政治局常務委員として選出されました。 なお、「党大会」は「国家」の最高機関を選出する「全国人民代表大会(全人代)」とは異なりますが、中国は憲法で「党が国家を指導する」と規定していることから、中国共産党の指導部が、国家の実質的な最高意思決定機関となります。 ◆指導原理となった習近平思想(※1) 今回の党大会における最重要の変化は、中国共産党の規約に「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想(習近平思想)」が、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想等と並んで「党の指導理念」と位置付けられたことです。 特に今回の19回党大会では、中国の社会主義が「新時代に進入した」との現状認識が表明されています。新たな時代を指導する、新たな思想として「習近平思想」が位置づけられたことで、習近平の権力基盤の強化が進んでいることが伺われます。(※2) ◆「二つの百年」構想で示される2050年までの発展戦略 また、党大会を理解するにあたって重要なキーワードが、中国共産党が掲げる「二つの百年」奮闘目標です。 「二つの百年」とは、2020年以降の20年間において中国が迎える「中国共産党結党100周年(2021年)」、「中華人民共和国建国100周年(2049年)」と言う二つの100周年を指しています。(※3) 具体的には、2020年の「小康社会」全面的完成を基礎として、2035年までに「社会主義現代化」を実現し、今世紀中頃を目途に中国を「富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国」に築き上げることで、「中華民族の偉大な復興」と言う「中国の夢」を実現すると言う構想です。 ◆「軍拡・覇権拡大」が織りこまれた「二つの百年」戦略 「二つの百年」が恐ろしい点は、中国建国100周年を目途に実現される「中国の夢」が、「強軍の夢」と言う軍拡政策と表裏一体をなしていることであり、更には台湾の併合や、東シナ海・南シナ海における島嶼を狙った強引な海洋覇権の追及を正当化する根拠となっていると言う点です。(※5) 「二つの百年」に合せた軍拡のロードマップと言える「強軍の夢」について、解放軍報では「2020年までに機械化・情報化における重大な進展を実現し、2035年までに国防と軍隊の現代化を実現し、今世紀中頃(2050年)までに、世界一流の軍隊を築き上げる」と言った青写真が描かれています。(※6) 具体的には、陸軍の削減によって規模のスリム化と装備の近代化を図りつつ、「北斗」導航衛星を中心とした米軍型の軍種統合指揮体系の確立に向けて軍事改革が進んでいます。 5年前の18回党大会以降、習近平が行ってきた一連の軍事改革は、まさにこの「強軍の夢」の実現に向けた青写真を具体化するものであり、習近平思想を毛沢東や江沢民等の軍事思想を継承・発展させた「強軍思想」と位置づけ、「国防と軍隊建設における指導地位として、(習近平思想を)しっかりと確立しなければならない」と論評されています。(※7) ◆習近平の「強軍思想」に基づき、中国の軍拡が一層加速する こうした点から、今後、習近平政権が二期目を迎えるに当たり、さらに中国の軍拡が加速していくことが予想されます。また、中国共産党設立と言う「一つ目の百年」を迎えるまであと2年であることからも、中国が軍事力を誇示し、地域の緊張を高める可能性があると言えるでしょう。 北朝鮮の核・ミサイル危機への対応は、今後やってくる中国との対決に向けた試金石です。2018年の年初は、朝鮮半島情勢がオリンピック開催に向けて膠着する一方、台湾を巡る政治的・軍事的圧力が加えられました。 日本は「自分の国は自分で守れる」国防態勢を確立すると共に、リアリズムを基礎とした安保戦略に転換する米トランプ政権と協調し、アジアの自由と平和を守る使命を果たすべきであると考えます。 <参考> (※1)解放軍報 2017年10月29日 中国共産党章程 (※2)人民日報 2017年10月18日 劃重点!習近平報告,這四箇新概念很重要 (※3)外文出版社 『習近平 国政運営を語る』(2014) (※4)解放軍報 2017年10月25日 中国共産党第十九次全国代表大会在京閉幕 習近平主持大会併発表重要講話 (※5)解放軍報 2017年11月6日 在習近平強軍思想指引下闊歩前進 (※6)解放軍報2017年11月15日 堅持走中国特色強軍之路 全面推進国防和軍隊現代化 (※7)解放軍報 2017年11月10日 中央軍委印発《意見》要求全軍和武警部隊 認真学習宣伝貫徹党的十九大精神 すべてを表示する