Home/ 2014年 July 2014年 July 「南京大虐殺」が虚構である理由 2014.07.11 文/幸福実現党政調会長 江夏正敏 ◆そもそも南京大虐殺とは? 1937(昭和12)年12 月13 日、日中戦争時に旧日本軍が中華民国の南京を制圧した際、民間人を含む多くの中国人を殺害したとされる事件をいいます。 日本政府は、「日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」としているものの、「被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難である」との立場を取っています。 以下、「南京大虐殺がなかった」ことを示す論拠を挙げてみましょう。 ◆南京市民は30万人もいなかった 中国側は犠牲者数を30 万人と主張していますが、これはあり得ない数字です。 当時の南京市長は、全市民に対して「南京安全区国際委員会」(以下、国際委員会)が管理する安全区内に避難するよう命令を出しました。国際委員会が、日本軍が南京に入城した12 月に出した文書には、難民の総人口は20 万人と記されています。 また、米副領事の報告に、南京人口は20 万人と記録されているほか、米誌「タイム」にも、「15万人の南京市民が避難した安全区」と書かれています。さらに、南京攻略を指揮した松井石根(まつい・いわね)大将は、日記に「避難区の人数は12万余」と記しています。 以上のことから、当時の南京の人口は12万から最高20 万人と見て間違いなく、30 万人の虐殺など不可能なのです。 ◆日本軍による占領後、南京の人口は増えている 南京の人口は増えている30 万人もの大虐殺が行われたなら、南京の人口はゼロになるでしょうし、そのような場所に避難民が戻ってくることはあり得ないでしょう。 ところが、占領翌月の1938年1月の国際委員会の文書には25 万人と記されており、前月より5万人増えているのです。 東京裁判では、日本軍の南京占領後、「虐殺・暴行・掠奪・強姦など悪魔の狂宴は6週間にわたって続いた」とされています。 しかし、人口が急速に増加している事実は、南京市の治安がよかったことの証左であり、国際委員会からは感謝の書簡が日本軍に送られたほどでした。 ◆中国の指導者が南京大虐殺に言及していない 国民党の蒋介石や共産党の毛沢東といった当時の指導者たちは、南京大虐殺に言及していません。 特に、蒋介石は南京陥落後、漢口などで300 回も記者会見を行っていますが、虐殺を非難していないのです。 ◆南京大虐殺は中国による宣伝工作だった 1938 年7 月、英国紙の中国特派員ティンパーリーが『戦争とは何か -中国における日本軍の暴虐』をロンドンで出版し、世界に虐殺を告発しました。 しかし、同氏は国民党の中央宣伝部の顧問であり、同党から資金提供を受けていたことが明らかになっています。 ◆中国が「南京大虐殺」をユネスコの記憶遺産申請 しかしながら先般、中国政府がいわゆる「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」に関する資料をユネスコの記憶遺産に登録申請しました。 その申請の可否は、戦後70年の節目の年である平成27年の夏頃に決定します。 そこで私たちは、歴史認識をめぐる日本の名誉を回復し、中国による記憶遺産への申請に強く抗議する「署名活動」を展開し、日本政府に対して、登録阻止に向けて全力を尽くすよう要望して参ります。 ◎署名用紙のダウンロードはこちらから http://info.hr-party.jp/files/2014/06/MpiuQvKg.pdf (※携帯・スマホの方は、お手数でもパソコンに転送してダウンロードしてください) 【署名活動期間】~11月30日(日)まで(最終締切:12月4日) 【署名送付先】 〒107-0052 東京都港区赤坂2-10-8-6F 幸福実現党本部 TEL:03-6441-0754 第6回米中戦略・経済会議の成果をどう見るか 2014.07.10 HS政経塾部長 兼 政務本部部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆第6回米中戦略・経済会議をどう見るか 北京で開催された第6回米中戦略・経済会議が10日閉幕しました。米中戦略会議とは、アメリカと中国の二国間問題や外交、経済など幅広い課題について議論をすることを目的として、2006年ブッシュ政権時代に提案されました。 2009年のオバマ大統領が就任してからは、年に1度米中の首都で交互に開催されており、今回で6回目となりました。今回の会議の成果をどう見るかについては、様々な観点があろうかと思いますが、南シナ海などの外交分野のスタンスは米中間で平行線でした。経済分野では一部進展も見られましたものの、小粒の印象です。 中国はこれまで同様、海洋進出を緩めることはないことが、はっきりしましたし、アメリカは中国の南シナ海での行動に対して非難を表明しており、日本としては、現行の防衛力の強化路線は淡々と進めていくべきです。 ◆今回の米中会議の主な議題 今回の米中会議の議題として以下の5つを紹介します。 1)中国の東・南シナ海の海洋進出 2)中国のサイバーセキュリティの改善について 3)アメリカの量的緩和の出口戦略 4)人民元介入 5)米中投資協定について (7/10産経、7/10日経など) 1)中国の南シナ海の海洋進出 南シナ海問題では、中国は「領土主権と海洋権益断固として護る」としてアメリカに不介入を要求しました。中国の主張する核心的利益への不介入の主張は一貫して変わっていません、「相変わらず」です。 2)サイバーセキュリティの改善について アメリカ司法省は、5月にサイバー攻撃による産業スパイ容疑で、5名の人民解放軍を訴えた経緯もあり、中国側のサイバーセキュリティの改善を要求していますが、この点について大きな進展はなかったようです。 3)アメリカの量的緩和の出口戦略人民元介入 アメリカはFRB議長にイエレン氏が就任して以来、量的緩和政策の出口戦略を進めてきました。国債などの購入規模を2013年12月から100億ドルずつ減らしています(現在350億ドル)。中国側は、アメリカの金融政策は、国際的な資本の流れに大きな影響を与えるため、「秩序だった出口戦略」を中国側は求めました。 ただ、FRBは、6月に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開し、量的緩和策を10月に終えることでほぼ合意したことが明らかにしており(7/10読売夕刊)、今後もアメリカの金融政策への動向は注視する必要がありそうです。 4)人民元介入について アメリカ側は、中国政府の人民元への過度な介入を批判しており、「著しく過小評価された状態」と指摘しています。しかし、不透明な資本の動きの中で、政府の関与は不可欠との立場は変わらず、為替政策について、中国が譲歩する気配はなさそうです。 5)米中投資協定について 今までは、外資の投資に関しての禁止項目の調整が難航していましたが、年内に協定の骨格を固め、来年の早い時期に個別分野の規制の交渉に移る段取りを目指しており、進展が見られました。 ◆アメリカのリーダーシップの低下 その他には、アメリカと中国とも気候変動問題について協調することが同意されました。温暖化問題は、オバマ大統領やケリー国務長官は力を入れており、今年の11月に行なわれるアメリカの中間選挙に向けての、アピールも意図に入っているかもしれません。 いずれにせよ、アメリカは、中国に対して踏み込んだ方針変更を求めておらず、当たり障りのないところで会議を終えたという印象です。中東情勢に加えて、パレスチナとイスラエルが衝突しており、アメリカの抱える外交課題は山積みです。 第6回米中戦略・経済会議の結果を見る限り、アメリカのリーダーシップの低下は隠しようもなく、日本は自主防衛に向けての施策を一層進めるべきことが明白であると言えるのではないでしょうか。 日本を貶める「第二の占領政策」を阻止せよ! 2014.07.09 文/HS政経塾2期卒塾生 服部まさみ ◆米中から歴史問題で挟みうちされつつある日本 2015年、戦後70年を迎えます。その時期に合わせるかのように、米中は先の大戦の歴史認識をめぐって、国内外の世論を味方にするべく動き始めました。 米国では、女優アンジェリーナ・ジョリーが監督を務める「アンブロークン(Unbroken)」という反日映画が12月に公開される予定です。 映画の原作は、ローラ・ヘンブラントが書いた小説で、2010年の発売後、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストで、14週連続で1位になりました。 ベルリン五輪に出場したルイス・ザンペリー二が先の大戦中に日本軍の捕虜になるが、その試練を乗り越えていくという人生を描いています。 しかし、この小説には「何千人もの捕虜たちが、殴られたり、銃剣で刺されたり、こん棒で殴り殺されたり、人体実験で殺され、人食いの風習で生きたまま食われた」などという反日感情をあおる表現や、原爆投下を正当化する場面が描かれています。 もう一方の中国では、「南京大虐殺」に関する資料をユネスコ記憶遺産に登録するように申請し、来年夏の登録を目指しています。 又、今月3日には台湾の馬英九総統が、訪問先の米カリフォルニア州で、慰安婦問題で日本非難を強める米下院議員のマイク・ホンダ氏と会談し、連携を確認しています。(7月6日産経新聞)このように、日本は着々と米中から歴史問題で挟み撃ちされつつあります。 ◆映画を使ったGHQの占領政策 こうした米国の戦略をみていると、GHQの占領政策が思い出されて仕方ありません。 第二次世界大戦の敗戦国であった日本に対して、GHQの民間教育局(CIE)は、1948年から文部省の協力の下、全国のCIE映画の上映を始め、文化・教育を通じて米国型民主主義を普及させる映画を進めました。 占領軍にとって、CIE映画は、米国で製作され、アメリカ社会を題材とした映画を上映することで、封建的とされた日本国民の態度を変え、アメリカ文化を定着させ、いかに親米的に「再教育」していくかという目的がありました。 多くの人々を啓蒙する広報メディアとして、映画を使い、効率的に幅広い影響を与えようとしました。純粋な文化としての映画ではなく、そこには、明らかな政治介入と真実に反するプロパガンダ的な要素が含まれていました。 いわゆる「南京大虐殺」も、日本が米軍に占領されていた1945年12月に始まったGHQ制作のラジオ番組「眞相はかうだ」で初めて登場し、48年11月の東京裁判の判決で「10万人から30万人が犠牲になった」と言い渡されています。(参照:ザ・リバティweb「戦後70年の歴史決戦が始まったー編集長コラム」) また、第二次世界大戦中、ハリウッド映画産業業界は米国の他のどの産業にも引けを取らないほど積極的に協力的な姿勢を示しました。占領期に開始された諸々の政策は、今も日本に深い影響を及ぼし続けています。 ◆米国の「広報宣伝」の特徴 こうしたプロパガンダ的要素が強い「広報宣伝戦」は、先の大戦だけではなく、冷戦期、そして、現在も行なわれています。米国の広報宣伝の特徴は、「表」と「裏」の顔があることです。 国務省が行なう、事実を伝えることに重点を置き、透明性の高い文化交流などの「表」の活動と、CIAなどが秘密裏に政治や教育、メディアなど相手国の重要機関に影響を及ぼす作戦を行なう「裏」の顔が存在します。 例えば、「表」では、自由と民主主義に基づき、「真実」を伝え、相手国と協調していくことを使命としますが、「裏」では、情報を操作し、アメリカ的価値観を押し付けた内政干渉など二つの矛盾する側面を持っているのです。 この矛盾した活動を正当化するために、米国はしばしば、敵の冷酷非情さを強調するのです。 ◆日本よ、強くあれ たとえ「嘘と偽りの情報を広めるプロパガンダは、倫理に反するから問題だ」といっても、自国の国益のために、時に倫理に反する行動を正当化することも、冷徹な国際社会の現実です。 日本は、こうした国際社会の現実に対して、対抗できる準備を行なう必要があります。 例えば、「もし『アンブロークン』という反日映画が世界中で大ヒットし、誤ったイメージが広がった時、日本はどうするのか」、「もし、米国内で非人道的な日本との同盟を解消すべきだという世論が巻き起こった時日本はどうするのか」。 「たかが映画ひとつで、そんな事態にはならないでしょう」という希望的観測に基づいて判断する政府であったなら厳しい現実が待っているでしょう。 事が大きくなってから対応していたのでは遅く、最悪のシナリオを考えた時に、何が必要で、そのために今、何を為すべきなのかをしっかりとシミュレーションしていく危機管理能力が試されています。 また、先進国の中で日本は、広報外交において活動の規模が小さく遅れているといわれます。その原因として、官民の連携がうまくできていないことがしばしばあげられます。 様々な理由が考えられますが、問題の根底には、自分の国の良さを世界に発信できない愛国心の欠如や、自虐史観が根底にあるのではないでしょうか。政府が日本の真実の姿を世界に発信していくためにも、それを後押しする国内世論は、必要不可欠です。 米中のプロパガンダに対して日本は官民一体となって国家として主張すべきことを主張し、誤解を解き説得していかなければなりません。 日本の平和と繁栄を守るために、今こそ、原点に立ち返り、国民ひとり一人が「自分には何ができるか」を考え、行動する必要があるのです。 幸福実現党は日本の誇りを取り戻すべく、中国による「南京大虐殺」従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、 日本政府に万全の措置を求める署名活動に取り組んで参ります。 参考文献 『占領する眼・占領する声―CIE/USIS映画とVOAラジオ』土屋由香、吉見俊哉編 『文化冷戦の時代―アメリカとアジア』貴志俊彦・土屋由香編 ザ・リバティweb 『「戦後70年の歴史決戦が始まったー編集長コラム」』 日本よ、アジアの盟主たれ――朝鮮危機に備えて 2014.07.08 文/HS政経塾第2期卒塾生 川辺賢一 ◆縺れる北東アジア、各国の思惑 「中韓はともに日本に侵略された苦難の歴史があった」――今月4日、韓国を訪問した中国の習近平国家主席はソウル大学での講演でこのように述べました。 その前日に開催された韓国の朴大統領との首脳会談では、中韓自由貿易協定(FTA)の年内交渉妥結に向けて、努力していくことで合意され、中韓の蜜月ぶりがアピールされました。 しかしながら一方で、習主席の講演はこれまでドイツなどで行われた日本批判と比べるとトーンが抑制気味で、改革派を中心に日本との関係改善を模索する動きがあるとの指摘もあります。(7/5産経) また韓国に対しては米国から「これ以上日韓関係を悪化させるな」との圧力もかかっており、日本に配慮せざるを得ない事情もあったとされます。(同上) 実際、5月31日シンガポールで行われた日米韓三ヶ国の防衛相会談では、李明博政権時代に締結直前で頓挫した日米韓軍事情報協定(MOU)の議論を再度、締結推進に向けて本格化させていく方針で合意されました。 口では中韓共闘を謳いながら、その実、日米韓の軍事協定を結ばざるをえない韓国は、外交政策の矛盾を露呈させています。 一方で日本は拉致被害者に関する調査を進めていくことを条件に、北朝鮮に対する一部経済制裁を解除する方針を決めました。張成沢が処刑されて以来、隙間の空いた中朝関係の間に日本が入り込み、結果的に日本の独自外交が中韓を焦らせております。 このように現在、北東アジアの国際情勢は各国の複雑な思惑が縺れ合い、旧来の均衡から新しい均衡へ、今にも動き出しそうな状況だと言えるのではないでしょうか。 ◆『朝鮮崩壊』『中国崩壊前夜』――長谷川慶太郎氏の大胆予想 そのようななか、経済・軍事評論家として著名な長谷川慶太郎氏は『朝鮮崩壊』や『中国崩壊前夜』といった複数の著書で、北朝鮮の崩壊が間近に迫っていると、大胆予想を提示しております。 長谷川氏のロジックは「中国のシャドーバンキング倒産によって、中国経済が破綻し、北朝鮮を見捨てざるを得なくなる」というものです。 北朝鮮が現在、日本を含め中国以外の国との外交関係を重視するのも、中国による穀物や原油、無煙炭などの援助物資が届かなくなる可能性を見越してのことだと指摘されております。 さて、こうした長谷川氏の読みは中国のシャドーバンキング問題で経済が致命的なまでに破綻することを前提としており、その点で疑問がないわけでもありません。 しかし習近平がシャドーバンキングの救済問題から、それまで中央政府と対立していた中国北東部の瀋陽軍区を支配下に置いたこと、そして北朝鮮のコントロール役が北朝鮮と利害関係の強かった瀋陽軍区から習近平の中央政府に変わったこと、その結果、いつでも中国は北朝鮮を切れる体制に入ったとの分析は非常に鋭く、説得力があります。 幸福実現党・大川隆法総裁もすでに何度となく『北朝鮮―終わりの始まり』や『北朝鮮の未来透視に挑戦する』のなかで朝鮮危機を警告され続けてまいりましたが、日本政府は朝鮮有事に向けて、しっかりと備えていくべきです。 ◆求められる日本のリーダーシップ こうした背景を考えるならば、日本政府が今月、集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、防衛法制の整備を進めようとしていることは必然の道理であり、日本国内の左翼マスコミや韓国からの批判がいかにピンボケしたものであるかがわかります。 北朝鮮が崩壊したとして最も深刻なダメージを受けるのは2480万人の困窮者が流入する韓国です。韓国に北朝鮮の人民を吸収できるだけの経済力はなく、経済失速中の中国も頼りになりません。 1997年のアジア通貨危機の時もそうでしたが、彼らにとって最後に頼りになるのは強い通貨を保持し、数年分の米や石油の備蓄もある日本しかありません。また北朝鮮と地理的にも近いロシアの協力も得るべきでしょう。そして北朝鮮の復興にロシアを巻き込めるのも日本ぐらいです。 よって朝鮮危機に備えるならば、韓国は自分たちの身を守るためにも、反日で中国などと共闘すべきではありません。 幸福実現党は立党以来、防衛力の強化を訴え、憲法改正や集団的自衛権の行使容認を通して、日本がアジアや世界のリーダーとなっていく道筋を示し続けてまいりました。リーダーの不在によって世界を混乱させてはならないからです。 日本はアジアの盟主としての自覚を持ち、米・韓・露の協力を得ながらも、北東アジアの危機に備えていくべきです。 参考文献 『北朝鮮の未来透視に挑戦する』(大川隆法、2013) 『北朝鮮―終わりの始まり』(大川隆法、2012) 『朝鮮崩壊』(長谷川慶太郎、2014) 『中国崩壊前夜』(長谷川慶太郎、2014) 「レールガン」――中国のミサイル基地網を瞬時に破壊できる新兵器 2014.07.07 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆「平和」を唱えても平和は来ない 戦争を防ぐには、戦争を知らなければなりません。日本の左派がいうように「憲法9条」を守り、「平和」をお題目のようにいくら唱えても戦争はなくなりません。 先の大戦でフランス国民が、「平和運動」を行いましたが、ドイツの侵攻を止めることは出来ませんでした。最初から戦争を志向している国に「戦争反対」と唱えても無力であったのです。 「反戦平和運動」は、「戦わない国民」を大量に作り出すことであり、戦争を計画している国からすれば戦わない国民がたくさんいる国への侵略は容易いことです。そのため侵略をしようとする国が、相手国に工作して「反戦運動」を裏で手引きすることもあります。 「反戦平和運動」が平和をもたらすのではなく、自国を断固として守る「ハリネズミ」のような国は、簡単に 手は出せません。――それが平和を維持しているのです。 それが分かっていたフランスのドゴールは、国民に警告を鳴らしましたが、国民は聞く耳を持ちませんでした。フランスの「平和運動」がドイツの侵攻を呼び込んだ歴史の教訓を日本も学ぶべきです。 また日本の戦後の平和が維持できたのは、圧倒的な軍事力を持つ米国の「核の傘」に守られていたからです。決して「平和憲法」のおかげではないのです。 ちなみに中国の習近平は、昨年2月、甘粛省・蘭州軍区を視察の際に、「部隊は『招集されれば直ちに駆け付け、駆け付ければ戦争できる状態にし、戦えば必ず勝利する』よう確保しろ」 (2013年2月7日『解放軍報』)と指示しています。 すでに戦争を準備している国家が日本の隣国にあるということを日本国民は知り、日本を守るためにはどうしたらいいかを真剣に考えなくてはなりません。 そうした意味では「集団的自衛権」の行使容認の閣議決定は一歩前進です。中国からみれば、日本を攻撃しようとすれが、米軍も出てくるとなれば、日本に簡単には手を出せなくなります。 この「集団的自衛権」行使容認が中国の軍事的野心を抑える「抑止力」となるのです。 ◆戦争のルールを変える「レールガン」 レールガン (Railgun「電磁波砲」) とは、従来の火薬による弾丸の発射ではなく、リニアによる大量の電流パルスで弾丸を加速させ音速の10倍のスピードで打ち出すことができます。これは「戦争のルールを変える」とも言われる革命的な新兵器です。(THEMIS 2014.7) この技術は日本でおなじみの「リニア新幹線」の技術を利用したものです。 米国国防省やNASAは、1980年代に旧国鉄が始めたリニア新幹線の技術開発に軍事面から関心を示し、協力を打診しましたが、日本の歴代の政権は「武器輸出三原則」を盾に拒否してきました。 ところが、今年4月に「リニア技術を米に無償提供」(4/13産経)の報道がなされました。 そして米海軍のジョナサン・グリナード海軍作戦本部長が5月下旬に東京で安倍首相と会談し、これまでの戦争を超えた「作戦行動」を準備しているとも伝えています。 1980年代に米国は「スター・ウォーズ計画」から研究を開始しており、すでにバージニア州で地上実験を行い、海上での発射実験が成功すれは海上艦船に実戦配備される予定です。 ◆中国の核ミサイル基地を瞬時に破壊 日米が実用化に成功すれば、レールガンの配備で中国大陸沿岸に30年かけて築き上げてきた戦略核ミサイル軍(第二砲兵隊)のミサイル基地網は瞬時に壊滅することができ、中国も注目しています。(THEMIS 2014.7) ただレールガンは、一発の弾丸で弾道の通過レールの破損が激しく、連射に耐える高度な弾道生産などの課題もあります。この技術は日本企業が世界で最も進んでおり、日米で協力して開発を進める必要があります。 先にも述べたように、「習近平の戦争準備」を阻止するには、「平和主義」ではなく、現実的に中国が勝てない圧倒的軍事力を持っていることで中国の侵略的な野心を抑えることができます。 ちなみに、レールガンの技術は、空気抵抗がない宇宙空間でレーザーと並んで宇宙兵器の有力候補に挙げられており、軍事面ばかりではなく様々な分野での利用を期待されています。 「宇宙への輸送装置」「宇宙ゴミ衝突を想定した宇宙開発における新素材や新構造の研究・開発」「隕石衝突を回避する防衛技術」などの「宇宙産業」への貢献にも期待され、多大な経済効果も生み出すことは間違いありません。 日本はレールガンの技術の最先端を走っており、中国の侵略的野心を打ち砕き世界の平和維持に貢献する使命があるのです。 参考:THEMIS(テーミス) 2014.7 ロボットは人間の可能性を広げる! 2014.07.06 文/HS政経塾 4期生 数森圭吾 ◆ロボットの「定義」と「3D」 国が定める「ロボットの定義」というものが存在するのをご存じでしょうか。経済産業省の定義によると、(1)センサー、(2)知能・制御系、(3)駆動系という3つの要素を持つ機械システムのこととされています。 また「ロボットの3D」という言葉もあります。これはロボットの活躍が期待される分野のことで、3Dとは(1)Dangerous(危険)、(2)Dirty(汚い)、(3)Dull(退屈)という3つの単語の頭文字をとったものです。つまり人間にとって負担の大きい仕事をロボットに担ってもらおうということです。 今後、このロボット市場が急激に拡大していくと予想されています。 ◆ロボット市場の今後と中国の台頭 経済産業省の発表では、日本のロボット産業の市場規模は現在は約1.5兆円だが、2035年には9.7兆円にまで拡大するとしています。 ロボットといえば、自動車の組み立てなどに使用される産業用ロボット市場が世界最大の市場であり、ここにおいて日本は世界トップレベルのシェアを誇っています。 しかし同市場では近年、競争激化が進行しています。2008年から昨年までで日本企業の産業ロボット扱い量は約25%縮小(台数ベース)で、これに対し中国市場は同期間で約4 倍も拡大し、日本に迫る勢いをみせています。 産業用ロボットの中国市場は、年平均 約40%増で成長し、直近10年間では32倍にも拡大しています。技術大国日本はこの厳しい市場競争をリードする存在とならなければなりません。 ロボット産業の市場拡大が進む背景には、将来の労働力不足への懸念があります。少子高齢化が国際的に問題となっているため、各国は人間に代わる労働力を確保するための取り組みを開始しているのです。市場拡大に伴い、ロボット技術も急速な発展を遂げています。 ◆人とともに働く最先端ロボット 近年、ロボット市場は産業用以外にも新たな可能性を見出し始めています。 埼玉医科大学国際医療センターではパナソニック製の「HOSPi」という人型ロボットが活躍しています。このロボットは腹部が開閉式になっており、その中に検査用血液などを入れると、自動的に指定した部屋まで運んでいってくれるのです。 HOSPiは搭載カメラのセンサーで人をよけ、さらには人のいない場所ではスピードを上げて進むなどの機能を備えており、現場で大活躍しています。 またその風貌から、患者さんに「癒し」も提供しているそうです。ロボットを導入した埼玉医科大学国際医療センターの狙いは、単純作業のマンパワーを削減し、その分のサービス向上を目指すというものです。 また、ある歯科病院の実習室では人間とそっくりな「歯科患者ロボット」を導入しています。このロボットは外見だけでなく、治療中の反応、舌の動きも人間そっくりにつくられており、医師免許取得前の実習に使用されています。 歯科医は医師免許取得後に初めて人間への治療を行うため、新人医師による医療事故が多いのですが、この「歯科患者ロボット」によって実際の治療に非常に近い状況で実習を行うことが可能になっています。 さらに最近では、自閉症児教育むけの人型ロボットが登場したという報道もあったように(7/2産経新聞)、ロボットの可能性は様々な広がりを見せようとしています。 ◆人間の仕事がなくなる!? 先で述べた通りロボット市場の拡大は将来の労働力不足への対策が一因となっているが、一方で、「ロボットの進化と普及が人間の仕事が奪う」という意見もある。マイクロソフトのビル・ゲイツ氏の「ロボットによって人は職を奪われる」という趣旨の発言も最近話題となりました。 しかし、人間がより便利な社会を望む限り、ロボットは進化を遂げ、社会に普及し続けるでしょう。「人間の仕事がなくなるから、ロボットの開発は禁止にしましょう」というようなことにはならないでしょう。 ここで重要なのは、「人の仕事が奪われる」ことを心配するのではなく、「ロボットの普及によって得られる労働力と時間をいかに活用するか」ということではないでしょうか。新産業の研究・育成や各分野のサービス向上など、まだまだ人が必要な分野は数多くあります。 ロボットの進化と市場の拡大は、ある意味において人間の新たな可能性を引き出すことに繋がるのではないでしょうか。政府も国家政策としてより積極的にロボット産業振興に取り組む必要があるでしょう。 「塩村都議ヤジ騒動」と「日本の繁栄」 2014.07.05 文/政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆海外へ広がる「塩村ヤジ騒動」 東京都議会で「女性蔑視」のヤジを行ったという事で、塩村都議が内外に告発を続けております。先日は、都内の「外国特派員協会」において、会見を行い、未だ名乗り出ていないと思われる議員については、告発を行う旨の発言を行っております。 私も、原因となる映像をネットで見てみたのですが、あまり明瞭な言葉ではありませんでしたが、確かに男性の声で「早く結婚すればいいんじゃないか」と言っているのは分かります。現時点では、自民党の都議の声であることが判明しています。 今後、「東京」という世界を代表する都市の議会で、「女性蔑視」にも受け取れかねない発言は、厳重に慎むべきでしょう。 [※その後、「みんな(政党)が結婚すればいい」という発言だったと、テレビ音声から判 明し、実は女性蔑視発言ではなかったと、ネットで話題になっていることを、付け加えておきます。] 一方、主としてマスコミやネットを中心として塩村議員は発信を続けております。ここまで問題にするのであれば、塩村議員は、なぜ「ヤジが出た段階」で発言を中止して、抗議しなかったのでしょうか。ヤジを受けた瞬間の映像を見る限り、全く抗議をしようとはしていませんでした。 当たり前の話ですが、東京都議会は都民の税金によって運営されています。塩村氏は、議会において堂々と議論すべきでした。それが、都議会議員としての責務ではないでしょうか。 ◆「河野談話」見直しを妨げる騒動 さて、今回の騒動について、国益を損ねる危うさを感じました。 私たち幸福実現党は、日本の誇りを取り戻す運動の一つとして「河野談話の白紙撤回」を主張しております。昨年末から始まった署名活動は、4月上旬の締め切りの段階でおよそ13万を超える署名を頂いたのみならず、その活動のうねりは全国へ広がり、政府においても「河野談話」についての調査を行いました。 その結果、正式な調査結果として「河野談話」を作成した段階で、(1)「慰安婦」と称する韓国人女性の聞き取り調査以上の証拠を確認することができなかった。(2)「河野談話」作成の段階で韓国側と文言のすり合わせを行っていた。という驚愕の事実が明らかになりました。 上記の件は、河野談話の信憑性に大きな疑問を投げかけるものであり、産経新聞の調査でも50%以上の方が、「検証を評価する」との回答があったほか、河野洋平元官房長官は国会で説明すべき、と回答した方は76%以上にも上りました。 このように、私たち幸福実現党の活動が大きなきっかけとなり、「日本の誇りを取り戻す」運動が進められている中、今回の騒動により日本の議会において「女性蔑視」がまかり通っている、というイメージがマスコミによって国の内外に発信されることになったのです。 これは、歴史観を正しいものに戻していこう、というせっかくの動きが停滞しかけることになりかねません。そうした意味で、実際にヤジを飛ばしたとされる自民党都議及び、こうした発信を海外にまで行おうとしている塩村都議の行為は、大いに国益を損ねる動きになりました。 ◆「繁栄への大戦略」 さて、来る7月8日(火)には、幸福実現党の大川隆法総裁の大講演会「繁栄への大戦略」が開催されます。 ここ数年、自民党が事実上の崩壊をしてから、様々な政党が出ては消え、そして、「合従連衡」と称して延命を図る動きが続いています。マスコミは、それぞれの動きを報道してはおりますが、国民の側からするとまったく魅力がなく、希望のない動きに終始しています。 それは、なぜでしょうか。 どの政党も日本が「繁栄」という事を目指すべきであることが言えず、さらに何が繁栄のために必要なのか、ビジョンを指し示すことができない事が大きな理由なのです。 今、必要なのは、日本が「世界のリーダーを目指す」という志を見せることです。そのためには、明確に「繁栄」という目標を掲げ、国民がそれぞれの個性を生かしながら繁栄を目指していくという事です。 その大前提として、まず、一人ひとりが「愛国心」を持つという事が必要です。そういう意味で、90年代から中国・韓国から始まった「従軍慰安婦」問題及び、「南京大虐殺」のキャンペーンは、明らかにねつ造であり、日本は明確に拒否することが大切です。 しかしながら、今回の塩村議員の「告発」を見る限り、「日本は依然として、女性蔑視の前近代的な国家であり、従軍慰安婦問題についてさらに追及しなければならない」というイメージにつながっていく事が大いに懸念されるわけです。 ◆国際社会で果たすべき役割 今、中東では、シリアとイラクにおいてイスラム過激派組織による軍事的な侵略が進められています。アメリカは、中東近海に空母を派遣して「牽制」をしているようですが、実質的な対抗措置に踏み切れないでいます。 これは、アメリカ自身に「何が正しいのか」「このまま軍事介入することがアメリカにとって良いことなのか」が分からないでいるからです。 こうした状況の中、大川隆法総裁は、明確に「何が正しいのか」を指し示すことができる「国師」であり「世界教師」です。そして私たち幸福実現党こそ、日本及び世界の繁栄への指針を明確に伝えることができる政党であります。 ぜひ、皆さま方には、大川総裁の大講演会にお越しいただき、今後の日本及び世界の繁栄に何が必要なのか、実際にお聞きになることを勧める次第です。 日本はもう敗戦国のままではいない――国民世論の力で「南京大虐殺」の嘘を打ち砕こう 2014.07.04 文/幸福実現党外務局長 及川幸久 ◆「南京大虐殺」に対する日本政府の考え 今年6月、中国政府は「南京大虐殺」と「従軍慰安婦」に関する資料をユネスコ世界記憶遺産に登録申請したことを公表しました。 同じ6月に、安倍内閣は、野党議員の南京事件に関する質問主意書に対して、答弁書を閣議決定しました。その内容とは、「旧日本軍による南京入城後、非戦闘員の殺害、略奪行為があったことは否定できない」。(6月24日朝日新聞) 日本政府は以前から南京事件の罪を認める公式見解を出しています。その内容は、外務省のホームページに掲載されています。(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/qa/08.html) ◆なぜ中国は歴史問題にこだわるのか? ここで不思議なのは、なぜ中国は歴史問題にこだわるのか? 韓国のように慰安婦問題で日本から賠償金を取りたいのかというと、それだけではありません。中国は、日本を「戦争犯罪国家」のまま歴史に封印しておきたい、憲法9条改正を阻止し、永久に非武装国家にしておきたい。これが中国の根本戦略なのです。 そして、「日本は敗戦国である」という認識に基づいた国際秩序が、「戦後体制」「戦後レジーム」です。この戦後体制が戦後70年を目の前にして、存続するかどうかの歴史的転換点にきています。 たとえば、戦後体制の象徴である「憲法9条」は、国民の間で改正の機運が上がっています。 また、戦後体制を支えてきた“自虐史観”、「戦前の日本は軍国主義の暗黒時代であり、戦後アメリカによって初めて民主主義が実現した」という思想が堂々と学校教育で教えられてきましたが、慰安婦問題に端を発し、国民世論は「自虐史観」批判に向かっています。 その中で、「戦後体制」存続に危機感を持つ中国は、もう一つの戦後体制の柱である「南京大虐殺」を改めて再利用しようとしているのです。 ◆なぜ“30万人虐殺”なのか? 習近平主席は、今年3月ドイツ・ベルリンで講演し、「ドイツ人のジョン・ラーベの日記が南京大虐殺を書き残した」と述べて、30万人以上の虐殺を主張しました。 ところが、ジョン・ラーベは中国国民党を支援していたナチスの南京支部長であり、この日記のどこにも30万人という数字は書かれていません。杜撰な内容のスピーチでした。 ただ、虐殺というなら、4万でも10万でも十分であったはずですが、なぜ30万なのでしょうか? 南京大虐殺を世界に広めた、アイリス・チャン著作の『ザ・レイプ・オブ・南京』には、なぜか広島、長崎の名前が繰り返し出てきます。あたかもこの本は南京大虐殺の事実を証明することよりも、原爆投下の犠牲者数を上回る“大虐殺”をした日本軍の残虐さを印象づけることが目的のように見えます。 結局、広島、長崎での原爆投下の犯罪を隠すためにでっち上げたのが、“南京大虐殺“ではないでしょうか。 そして、原爆投下こそ非戦闘員の一般市民を大量殺害した戦争犯罪だと認識されてしまうと、「戦後体制」が一気に崩壊してしまいます。 ◆戦後体制とは「日本人を不幸にするシステム」 戦後体制によって実際に日本でどういうことが起きてきたでしょうか。 北朝鮮によって日本人数百人が拉致されても、日本政府は救出するどころか、長年その事実を隠してきました。その理由は、憲法9条があるからでした。 一方、最も多くの高校で採用されている高校歴史教科書には、南京事件について次のように書かれています。「南京陥落の前後、日本軍は市内外で略奪・暴行を繰り返したうえ、多数の中国人一般住民(婦女子を含む)および捕虜を殺害した」(『詳説日本史』山川出版社) 他に正しい歴史観を示した教科書も出ているのですが、大学受験では上記の自虐史観型教科書から出題されるので、現場の先生たちにはなかなか使われません。 また、国連分担金を世界で二番目に多く出している日本は、今頃、安保理の常任理事国になっていて当然ですが、そうなっていません。 中国、韓国の歴史問題による反対もありますが、日本の常任理事国入りを阻んできたのは、自国を「犯罪国家」と見る、日本人自身の自虐史観でした。 つまり、戦後体制とは、「日本人を不幸にするシステム」であり、一日も早く終わらせなければなりません。 ◆国民世論を結集して、戦後体制を終わらせる そこで、幸福実現党は、中国による南京事件資料のユネスコ記憶遺産登録に対して反対の声を集める署名活動を開始しました。 全国で30万人の反対署名を11月末までに集め、終戦70周年の来年を前に、12月内閣府に提出します。 南京大虐殺に反対する署名運動は様々な団体によって過去何度か行われましたが、30万規模のものはありません。 狙いは、ユネスコ記憶遺産阻止だけではなく、「戦後体制」自体の終焉です。本当に強いのは、結集された国民世論です。 皆様の署名運動へのご協力をお願いいたします。 ■中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、 日本政府に万全の措置を求める署名 http://info.hr-party.jp/2014/3159/ 「署名用紙」はこちらから http://info.hr-party.jp/files/2014/06/MpiuQvKg.pdf 左翼の扇動から抜け出し、「集団的自衛権」から「憲法改正」へ 2014.07.02 文/HS政経塾第二期卒塾生 曽我周作 ◆集団的自衛権行使容認の閣議決定 7月1日、集団的自衛権の行使を認めてこなかった憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使容認を可能とする閣議決定がなされました。我が党もこれを受けプレスリリースを出しており公式見解を発表しております。 集団的自衛権行使容認の閣議決定を受けて http://info.hr-party.jp/press-release/2014/3171/ またこの閣議決定を受けて7月2日付の主要新聞各紙は一面でこの話題を大きく報じており、社説もこの件に関するものになっております。 さて、各紙の論調ですが、集団的自衛権の行使容認決定について賛成しているのは産経・読売・日経の各紙、反対しているのは朝日・毎日・東京の各紙です。 朝日新聞の社説では安倍政権の外交・安全保障政策について批判し、「日本がまず警戒しなければならないのは、核やミサイル開発を続ける北朝鮮の脅威だ」としています。 そのうえで「朝鮮半島有事を想定した米軍との連携は必要だとしても、有事を防ぐには韓国や中国との協調が欠かせない」と、中国の軍事的脅威には十分に触れず、どちらかといえば脅威は北朝鮮であって、中国ではないという論調に終始しているように感じられます。 尖閣諸島の問題にしても「尖閣諸島周辺の緊張にしても、集団的自衛権は直接には関係しない」としており、中国が我が国の重大な脅威であるという事実には目を背けているように感じられます。 また、毎日新聞の社説では中国や北朝鮮の軍事的脅威には全く触れられていません。 東京新聞の社説でも、「安倍内閣は安保政策の見直しの背景に、中国の海洋進出や北朝鮮の核・ミサイル開発などアジア・太平洋地域の情勢変化を挙げています。 しかし、それ以上に、憲法改正を目標に掲げ、「強い日本」を目指す首相の意向が強く働いていることは否定できない」と、今回の集団的自衛権行使容認に向けた動きについて、中国や北朝鮮の軍事的脅威からくるものではなく、安倍首相の「強い日本をつくりたい」という願望からくるものであるという印象を与えています。 さらに毎日新聞の社説では第一次世界大戦について「日本は日英同盟を根拠にした英国の要請に応じて参戦した」ことを挙げた上で「この後の歴史は、一続きの流れ」であるとしています。 そして「対日石油禁輸で自暴自棄になった日本は、太平洋戦争に突入する」と、第一次世界大戦の流れから敗戦に至るまでの歴史を、強引に飛躍させた論理で関連づけたうえで、「「国の存立」が自在に解釈され、その名の下に他国の戦争への参加を正当化することは、あってはならない」としています。 「同盟の約束から参戦し、「自存自衛」を叫んで滅んだ大正、昭和の戦争の過ちを繰り返すことになる」と、今回の集団的自衛権行使容認から、日本が「滅び」に至るという印象を持たせようとしているように感じられます。 ◆左翼・リベラル勢力による情緒的な扇動 朝日・毎日・東京の各紙には「不戦叫び続ける国民守れるのか」(朝日新聞 社会面)、「自衛隊60年 岐路 戦い死ぬ リアル」(毎日新聞 社会面)、「戦争への傾斜止めよう」(東京新聞 社会面)などの言葉が躍り、今回の閣議決定が「戦争への道」という印象を与える報道に終始しています、 まさにこれは読売新聞の社説で指摘されるところの「左翼・リベラル勢力による情緒的な扇動」そのものであるといえるでしょう。 ◆憲法改正を行うべく議論を むしろ今回の閣議決定については「慎重派の公明党との妥協を急ぐあまり、「過度に、制約の多い内容になってしまった」との批判がある」(日経新聞社説)という指摘にもあるように、公明党の影響によって非常に限定的な容認にとどまっています。 むしろ心配なのは産経新聞の社説で指摘されるところの「合意に際してつけられた多くの条件、制限が過剰になって自衛隊の手足を縛り、その機能を損なうものとしてはならない」という事等、今後の法整備次第にはなりますが、本当にこれで日本の防衛は盤石のものになるのかどうか、という事であります。 もちろん、今回の決定は非常に大きな前進であり、評価されるべきことであります。安倍政権は非常に大きな決定を成し遂げたと思います。 ただ、やはり今後の中国の軍事拡張に対して十分な抑止力を働かせるため、今回の決定のみにとどまることなく、憲法改正を行うべく議論をスタートさせ、できるだけ早期に憲法を改正し、自衛隊を「防衛軍」として正式に我が国を護るための「軍」であるとすべきです。 世界やアジアの平和安定と、自由、神の下の平等や正義、民主主義の価値を護るために、我が国は平和を愛し「自ら戦争を起こさない国家」であり続けるとともに、平和を守る気概を示し、悪意を持った他国に対して「戦争を起こさせない」毅然たる強い国家となるべく前進を続けるべきだと思います。 アベノミクスは世界の模範に相応しい経済政策か? 2014.07.01 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆アベノミクスを国内外に浸透させる安倍政権 安倍政権は6月下旬、改めて成長戦略と、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)を発表し、新しいアベノミクスの全容を公表しました。 イギリスのエコノミスト誌の最新号の表紙には、武士に扮した安倍首相が矢を射ようとする姿が掲載され、明治維新になぞらえながら、日本経済を変革しようとする安倍首相の取り組みを紹介しています。(6/29日経) 安倍首相も自らフィナンシャルタイムズ電子版に寄稿し、第三の矢としての成長戦略に真剣に取り組んでいることをアピールしており、世界中でアベノミクスが注目されていることが分かります。 また、新しい成長戦略の中に「ローカル・アベノミクス」という新語を登場させ、アベノミクスの地方部への波及や人口急減問題に積極的に取り組む姿勢を強調しています。 「成長戦略の最大の柱は、なんと言っても地方の活性化。成長の主役は地方だ」という首相の言葉は、地方でも好意的に受け入れられております。 来春の統一地方選を意識した「地方持ち上げ」的な印象は否めませんが、アベノミクスを国内外広く浸透させようという安倍政権の姿勢が伝わってきます。 ◆「枝葉」の多いアベノミクス・第三の矢への評価 アベノミクスの浮沈を握る第三の矢・成長戦略の中身としては、法人税の引き下げと、雇用や農業、健康・医療など諸分野に課せられてきた規制の緩和をはじめ、人口増や女性に関する政策など、実に多くの項目が並んでいます。 目玉政策と言える法人税引き下げの重要性と、これに対する安倍首相の本気さは支持することができる一方、取り組みの施策数が多すぎて、全体像が見えづらいという見方もできます。 実際に、フィナンシャルタイムズで東京支局長を務めた経験を持つピリング氏は「日本の首相はリンゴを射抜くウィリアム・テルではなく、1000本の針を患者に打つ『新米ハリ師』のようだ」と安倍政権の「第三の矢」を表現しています。 また、イギリスのガーディアン紙では、成長戦略に盛り込まれた230以上の提案が総花的で、産業界や官僚からの抵抗もみられるとして、「矢というより遊びの投げ矢」と批判されています。 国内でも、現政権を除く過去7回の成長戦略でも似たような政策が多く並び、てんこ盛りの目標をやり遂げられず、「言いっ放し」になることが多かったという冷静な見方も根強いのが事実です。(6/30日経) 効果の薄い「枝葉の部分」をしっかりと見極め、日本経済の成長に本当に資するような「根幹の部分」への絞り込みを行い、成長戦略を実質化させるような取り組みが求められるように思います。 ◆企業への不信が見え隠れする「企業統治(コーポレートガバナンス)の強化」の推進 今回の成長戦略への疑念として、もう一つ挙げられることは、「企業統治の強化」を推進する政府の姿勢の中に、「経営者への不信感」が見え隠れするという点です。 ここで言う企業統治の強化とは、社外取締役の選任を促進し、内向きになりがちな日本型経営に社外の声を積極的に反映させ、活性化させるという意味合いを含みます。 業種などによってバラつきはあるものの、企業の業績向上に繋がる手段のうちの一つであることは確かでしょう。 しかしながら、成長戦略の項目の並び順を見てみると、本来冒頭にくるべき法人税改革などの「国を変える」を差し置いて、企業統治の強化などが列挙された「企業が変わる」が筆頭であったことに「法人税を下げても内部留保に回るなら何の意味もない」という政権側の「国より先に企業が変われ」という強いメッセージ性を感じます。 (参考:6/27日経2面、首相官邸http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html) こうした少し強制的な「企業統治への強化」の推進に対して、大手企業の経営者たちも「企業統治の強化によって日本企業の次の成長に果たしてどれだけ影響するのか」「稼ぐ力の全てが企業統治などで実現できるとはバランスを欠く」と違和感を表明しております。 ◆国の率先垂範こそが求められる もちろん社外取締役の効果的な活用や、従業員の賃上げが日本経済の活性化に作用するのは確かだと考えますが、原則としては、それぞれの企業の選択の自由に委ねられるべきであり、政府による経営の自由への介入は許されることではありません。 あくまでも、成長戦略の一丁目一番地は「国を変える」ことであり、企業に責任を転嫁してはいけません。 まず、日本政府(特に財務省)に蔓延る財政規律主義と増税志向を変え、総花的な成長戦略を改めるべきです。 いま日本経済に一番求められていることは「減税志向」と「大胆な規制緩和」であり、企業の経営環境を劇的に改善させてあげることです。 300兆円にも上る企業の内部留保を未来への投資に向けさせたいならば、まず政府が肚を括って、いち早く法人税引き下げを進め、消費税10%への増税をストップし、減税路線を貫くことです。 また、ウォールストリートジャーナルが「安倍首相の努力が足りない」と厳しく評価している雇用規制のような、企業の活力を著しく奪っている規制から批判を恐れずに大胆に緩和していくことです。 企業の経営の自由を守り、経営環境を徹底的に整えてあげることが、結局は「万人の豊かさ」に繋がっていくという哲学を持つべきなのです。 安全保障面においてアジアの範たる国へと生まれ変わろうとしており、世界からも注目されている今、 経済面においても、日本が本当の意味で「自由からの繁栄」を目指し、世界中の模範となるような経済政策を打ち出していくことが求められています。 すべてを表示する « Previous 1 2 3