Home/ 2011年 October 2011年 October 世界人口70億人に!日本の人口増加策について考える 2011.10.31 国連人口部の推計は、2011年10月31日、世界人口が70億人に達すると発表しました。国連人口部は、世界人口が80億人に達するのは、2025年前後になると推測しています。 人口増加は特に、サラハ以南のアフリカで顕著で、8億5632万人と、10年間で28%も増加しています。 しかし、世界人口が急増する中で、日本では人口減少、少子化が進んでいます。 人口減少や少子化の理由は様々ですが、特に、日本国内の年間人工中絶件数は30万件とされ、報告がない件数を含めると、年間100万件を超えると言われます。 経済的理由や、相手の理解を得らないなど様々な事情がありますが、「中絶を余儀なくされる中には、必要なサポートや、里親や養子縁組という受け皿が広がれば、出産にこぎつけるケースがかなりある」と言われています。 「養子縁組」は法的に親子関係を結び、里親は児童相談所から一定期間子供を預かる制度です。 「里親」制度とは、親の不在や虐待、様々な事情により親元で暮らせない子供を、都道府県などの委託を受けた一般家庭の親が育てる仕組みのことで、「里親」には食費などの生活費や手当が公費で支給されます。 2010年3月現在、認定・登録された里親は7185人、里子は3836人となっています。私は、日本はもっと「里親制度」への関心を高めていくことが大事だと感じます。 日本では、保護を必要としている子供の9割は「集団施設」で育てられ、いまだ里親の元で育てられるのは1割未満です。 一方、海外では、要保護児童が「集団」ではなく、「里親や養子」に委託されている割合は、オーストラリア91.5%、アメリカ76.7%、イギリス60%です。 多くの先進国が「家庭の愛情を知って育つ」里親や養子縁組という「家庭的擁護」にシフトしているのに対し、日本は先進国で唯一、「施設擁護」中心になっています。その背景には多くの要因があると思います。 ・血縁を重視する文化 ・欧米のキリスト教のような宗教的背景をもたず、社会的養育に関心が薄い。欧米は「神から与えられた子」という意識が強く、障害のある子供でも積極的に里子として迎える。 ・育児不安。日本では子育てに負担感を持つ親が多くなってきている。 などがあげられます。 日本では、いまだ里親は「特別な人」とする風潮があります。 しかし、積極的に取り組む市町村も増えてきました。福岡市は2005年に推進に乗り出し、里親の登録総数43世帯(05年)だったものが85世帯(10年度)へ、里親に委託された子供数も27人から105人と大幅に増えました。子供たちの変化を見て、「愛情を注いで育てる里親力」を再認識していると言います。 幸福実現党は、少子化対策として、住宅、教育、交通、保育所などの社会インフラの充実や外国人の受け入れなど提言し、養子縁組、里親支援も奨励しています。 里親と里子は血のつながりはなくとも、日本人が大切にしてきた「ご縁」を感じ、家族の絆と、生命を育むことの尊さ、喜びが身にしみて分かります。 ぜひ、日本でも広く「里親」制度を広く知って頂き、里親や養子縁組が広がっていくと良いと思います。(文責・竜の口法子) TPP―「農業輸出大国」を目指した「攻め」の農業改革を 2011.10.30 日本経済新聞が28~30日に実施した世論調査では、野田首相が交渉参加に意欲を示すTPP(環太平洋経済連携協定)に「参加すべきだ」が45%で「参加すべきでない」の32%を13ポイント上回りました。 TPP(環太平洋経済連携協定)とは、加盟国の間で工業品、農業品を含む全品目の関税を撤廃し、国や自治体による公共事業や物品・サービスの購入、知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどにおけるすべての非関税障壁を撤廃し、自由化する協定です。 TPP参加の是非をめぐっては、第一次産業を中心とした「保護か、開国か」という論争から、果ては「米国陰謀論」に至るまで、国内で議論が噴出しています。 幸福実現党としては、TPPについては、農業部門を強化し、「農業輸出大国」に飛躍する機会として積極的に参加を図るべきという「攻め」のスタンスを取っています。 「自由貿易」による「国際分業」の進展は、国際競争力の強い産業の輸出が促進されると共に、消費者にとっては輸入品を安く購入できるため、双方に「富」と「豊かさ」をもたらす互恵システムとなり得ます。 自国の産業で、生産性の向上が迫られるものについては構造改革を進めつつ、互いに国を開いていくことが望ましいでしょう。やはり、富と繁栄の源泉は「自由」から生まれるのです。 現在、野田首相はTPPの交渉に参加する意向を固め、11月12日からハワイで開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議で、関係国に交渉参加を伝達する方向を示しています。 しかし、TPPへの交渉参加に反対している山田正彦前農水相は30日、「野党各党と共にTPPに慎重な対応を求める議員集会を今週中にも開きたい」と語っており、民主党内でも意見はまとまっていません。 TPP議論は多岐に渡るため、ここでは民主党政権が進めるTPPについて「農産品」に焦点を絞って考えてみたいと思います。 まず、TPPを考える際に大切なことは、消費者にメリットがあるのか(より良質でより安い農産品を手に入れることができるか)という視点と、それがさらに国を富ますものになるのかという視点です。 世界のグローバル化・食料需要の急増の中で、農業も進化していかねばなりません。国の政策として自由貿易の中で、世界との競争に勝てる農業に進化させていくべきであります。 ところが、民主党はもともと政策が一致した議員が集まってできた政党ではないため、政策がまとまらず、あらゆるアジェンダ(政策課題)について右往左往する始末です。挙句の果ては、首相の思い付きで国の方向性が決まってしまいます。 TPPに関しても野田首相は、前菅政権がTPP参加を先送りにしてきたため、国益を考えて参加を表明したものではなく、アメリカの圧力に迫られ、「受け身」的にTPP参加に追い込まれているのが現状です。 TPPに向けては、農業改革等を含む国家戦略をセットにして、日本の「国益増進」という「攻め」のスタンスで臨むべきです。 しかし、民主党がこれまで行ってきた農業政策は、戸別所得補償制度で、減反に応じた農家を保障の対象としているため、農地の規模拡大は進まず、国際競争力を持った強い農業は生まれません。 民主党のバラマキの恩恵を受けるために、大規模地主から農地を返してもらう農地地主まで現れ、農地の細分化が更に進んでいます。 つまり、民主党政権はTPP参加を表明しながら、やっていることは、結果的に農業の効率化を遅らせる「農地の小規模化」を推進しているのです。 TPPの関税撤廃には10年の猶予がありますから、その間に激変を緩和する補償措置を行いつつ、農業の徹底的な構造転換を図るべきです。 「農業の大規模化」と並行して「6次産業化」(農業や水産業などの第1次産業が食品加工・流通販売にも業務展開している経営形態)ができれば、十分に世界で通用する強い農業に進化できます。 そのためには、農業企業家の誕生を促進させること、生産と流通販売とを連携させること、農地の流動化を促進すること、企業が農業に参入し大規模な農業ができるよう規制緩和をすること、植物工場などの大胆な技術イノベーション等の構造転換が不可欠です。 「川上(生産)から川下(流通販売)までをトータルで産業化しコストを下げ、黒字化を図ることができれば、もともと世界でも高品質な日本の農産物は十分に世界で勝てる可能性があるのです。 世界の人口は100億人に向かって急増しており、「食糧危機」や「飢餓」が取り沙汰されています。 日本は世界の「食糧危機」を救うためにも、「攻めのTPP」として、農業の構造転換を推し進め、安くて高品質な農産品を大量に生産し、これを転機として「農業輸出大国」を目指すべきであります。(文責・佐々木勝浩) 中国が喧伝する「日本の脅威」 2011.10.29 日本にいると分かりませんが、最近、中国は盛んに「日本の脅威」を喧伝しています。 私が先月・中国の大連を視察したときも、テレビの中国国営放送「CCTV」では、論説やニュースで、毎日のように「日本の軍拡」「日本の脅威」を盛んに報道していました。今日はその一端をご紹介させて頂きます。 下の記事は、中国の国営新華社通信が10月21日に報じた「日本はなぜ頻繁に『外部脅威論』を煽り立てるのか」と題した論説です。少し長くなりますが、そのまま全文を引用しますので、ぜひご一読下さい。 「10月16日、野田佳彦首相は自衛隊の航空観閲式で『中国と北朝鮮は日本の脅威』と名指しした。どうやらまた、『外部脅威論』を煽り立てるという『発作』を起こしたようだ。 時々このような『発作』を起こすという奇妙な現象が長く続いているが、今の日本は本当に深刻な『外的脅威』にさらされているのだろうか?彼らはなぜ頻繁に『発作』を起こすのか? 第2次大戦以降、日本の安全保障環境はずっと良好だ。領有権問題はあるものの、日本の本土が外部からの武力脅威にさらされることもない。それなのに、『外部脅威論』を煽り立てる頻度はどんどん増加。しかも、賢いやり方ではない。 北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したと非難したこともあったが、通過したのは日本列島上空の大気圏外だ。国際法上、何ら問題はないし、日本の衛星もほぼ毎日他国の上空を通過している。全くつじつまが合っていない。 同じように、中国海軍の艦艇が沖縄と宮古島の間の『宮古水道』を通り抜け、太平洋で軍事演習をしたと責め立てたことも滑稽としか言いようがない。これも国際法上、何の問題もない行為だ。 全く稚拙なやり方だが、一方で最近、南シナ海の紛争に積極的に首を突っ込み、航空自衛隊の主力戦闘機をグレードアップさせようとしている。米国の同意を得て、『武器輸出三原則』を見直すことも考えているようだ。 日本が『外部脅威論』を煽り立てる時は、何か目的がある時のようだ。日本の長期戦略目標は自らを『正常な国』にすること。 では、その障害となっているのは何か?それが米国であることは明らかだ。 現代史を紐解くと日本と米国の深い恨みはかなり深刻。長く閉ざしていた日本の門戸を開いたのは米国だし、2発の原爆で日本を焼け野原にしたのも米国だ。日本の政治、経済、外交、軍事は長い間、米国にコントロールされてきたのである。 実は今回の『外部脅威論』は日本の戦略決定者が米国に向けて発したもの。米国が経済危機で弱っている今こそ千載一遇のチャンスだと思ったのだ。 だが、国際的な影響力が大きい日本がこうした言行が一致しないやり方で目的を達成できるとは限らない。しかも、こうしたやり方がアジア・太平洋地域全体の安全保障環境を悪化させ、緊張状態を作り出しているのである。」 いかがでしたでしょうか……。 あえて解説は省きます。 中国が日本をどのように見ているのか……否、中国共産党が13億人の国民に対して、どのように日本を「悪玉」として伝え、世界に発信しているのか(新華社は国際通信社です)が、よくわかると思います。 そして、まさに中国こそが「外部脅威論を煽り立てる」ことで、自らの侵略的かつ強圧的な行動の正当性を構築していく。そうした共産党が最も得意とするプロパガンダの手法の一端を垣間見ることができます。 日本は、既にこのような狡猾でしたたかな中国との「外交戦・情報戦」に入っています。 しかも、日本のマスコミは大きく歪んでおり、「中国の脅威」「増税による不況到来」等は一切報道せず、「放射能の恐怖」は風評被害をもたらすほど報道しています。マスコミによる情報の歪みこそが国難を招いているのです。 この「HRPニュースファイル」は、そうした国難に打ち勝つための、日本人のための「正しき情報源たらん!」との志を持って、毎日発刊致しております。 ぜひ、多くのお友達や知人の方にHRPニュースファイルを転送・ご紹介頂き、購読者の輪を広げて頂ければ幸いです。毎日毎日の「HRPニュース・ファイル」が「拡散希望!」です。(文責・矢内筆勝) 国民を愚弄する野田首相の所信表明と国際公約 2011.10.28 本日、第179回国会における野田内閣総理大臣の所信表明演説が行われました。 野田首相は「『歳出削減の道』と『増収の道』では足らざる部分について、初めて『歳入改革の道』があります」と、最善を尽くした上で、やむを得ずの場合に増税すると言いながら、「国家財政の深刻な状況が、その重要な背景です」と増税を結論付けています。 「歳出削減」と「景気対策」という言葉は、増税の結論に導く口実として使われているに過ぎず、野田首相からは本気で日本経済を再建しようとする意志やビジョンは感じられませんでした。 野田首相は「歳出削減の道」として、公務員給与を約8%引き下げる法案を国会に提出していると政府の努力を強調していますが、そもそも、民主党の公約は「16.8兆円の無駄削減」「国家公務員の総人件費2割削減」「参議院定数40削減・衆議院定数80削減」「国会議員の歳費を日割りにする」という「歳出削減」だったはずです。 民主党が公約として掲げた「歳出削減の道」を放棄して、政治家と官僚だけは手厚く保護した上で、国民に多大な負担と「痛み」を押し付ける増税ラッシュは断じて許されない悪業です。 また、「増収の道」についても、「古来、財政改革を成し遂げた偉人は、創意工夫で産業を興し、税収を増やす方策を探りました」としながら、「人口減少に転じた日本において、数年で経済と税収を倍増させるような奇策はありません」とアッサリ、経済成長による税収増の道を断念しています。 本来、野田首相がなすべきは「増税論議」ではなく、「経済成長論議」であり、その結果として「税収増」を目指すべきです。 実際、86年からの好景気により、わずか4年間で税収は18兆円も増え、税収は60兆円台に到達しています。現在よりも20兆円も税収が多いのです。逆に言えば、景気がよくなれば短期間で税収は数十兆円単位で増えるのです。 また、11月3、4日の20カ国・地域首脳会合(G20)で、野田首相が各国首脳に対し、「2010年代半ばまでに消費税率を段階的に10%まで引き上げる」国際公約を行うと報道されています。 民主党は「消費税を4年間上げない」ことを公約にして政権を取っておきながら、「公約違反」となる増税路線を推し進め、国民を騙して「国際公約」を行うことは、国民を愚弄しているとしか言いようがありません。 世論は「増税反対58%」(毎日新聞10/3)と過半数を超えているにもかかわらず、政府は11月中旬に復興増税を含む法案の成立を目論むのみならず、復興増税を消費税増税への布石として、大増税を推し進めようとしています。 民主主義社会においては、「増税には国民の民意を問う」ことは「国家による合法的略奪」である「増税の暴走」を抑止する根源的ルールです。増税したいのであれば、国会を解散して、信を国民に問わなければ増税は断じて許されません。 (cf.フランス人権宣言 第14条「すべての市民は、みずから、またはその代表者によって、公の租税の必要性を確認し、それを自由に承認し、その使途を追跡し、かつその数額、基礎、取立て、および期間を決定する権利をもつ」) 前回、消費税がわずか2%上がっただけで不況が深刻化し、自殺者は1年で35%も増加し、以降、年間自殺者数は3万人台を推移しています。2~3%台だった失業率も、消費税増税以降は4~5%台に急上昇し、若者の失業率は10%前後になっています。 今回の大増税は、それを上回る多大な打撃を日本社会にもたらします。増税が国家を滅ぼします! 政治家や官僚は、国民が反対の声を上げない限り、国民は賛成していると受け取ります。 このような中で、国民の反対の声を届けるべく、党派を超え、増税に反対する地方議員や各種NPO、グラスルーツ団体が一斉に集まる「増税が国を滅ぼす!国民集会」及びデモが11月5日(土)日比谷公園野外大音楽堂で行われ、幸福実現党も協賛参加します。 ⇒http://www.hr-party.jp/new/2011/13027.html デモは財務省等の官庁街を通り、国民の「増税反対」の声を国家の中枢に伝えてまいります。野田首相は国民の怒りの声を真摯に受け止め、増税案を即刻撤回をすべきです。(文責・小川俊介) 八重山教科書問題、決着か――文部科学相、竹富町に自費購入促す 2011.10.27 8月23日に八重山採択地区協議会が育鵬社の公民教科書を選定してから2ヶ月。石垣市、与那国町は育鵬社の教科書を国が無償供与、竹富町は自費で東京書籍を購入するという方向性が出て来ました。 問題の発端は、8月23日の同協議会の結果を受けて、石垣市教委、与那国町教委が育鵬社を採択したのに対し、竹富町教委が育鵬社の採択を断固拒否。東京書籍を採択する意向を示して来たことにあります。 これに対して、中川文部科学相は26日の衆院文科委員会で、竹富町について「教科書の無償給与の対象にならない」と述べ、育鵬社版を採択しなければ教科書の無償給与は認めず、東京書籍版を使用する場合は町の自費購入を求める考えを明らかにしました。 その理由として、中川氏は「文科省としては8月23日の採択地区協議会の答申と8月31日の協議会の再協議が協議の結果だと認識している。それに基づき採択した石垣市、与那国町の教育委員会は無償給与の対象になるが、協議の結果に基づいた採択をしていない竹富町はその対象にならない」と述べています。 これは、8月23日に育鵬社を選定した八重山採択地区協議会の選定こそが法的に有効であるとする幸福実現党の主張に沿ったものです。 無償措置を適用しない自治体が出れば、1963年の教科書無償措置法制定後初となり、こうした結論に対して、竹富町教育委員会は「違法なことはしていないのに有償にするのはおかしい」と反発しています。 しかし、「教科書無償措置法」により、採択地区の市町村は同一の教科書を採択しなければなりませんが、同協議会の要請を拒否し、従わなかった竹富町教委は「違法状態」を続けて来たと言わざるを得ません。 竹富町が育鵬社の教科書を使わず、東京書籍を使う場合は自費購入になりますが、その場合、4年間、竹富町民にしわ寄せが来ます。その責任は、個人的イデオロギーで無理を押し通して来た竹富町の慶田盛教育長にあります。 慶田盛教育長は「(育鵬社の)教科書は絶対に子どもの手に触れさせてはならない」とまで言い切っています(8月21日『琉球新報』)。これは「公正中立」が求められる立場にありながら、文科省の検定を通った教科書を選択肢から強引に排除する、とんでもない問題発言です。 慶田盛教育長は2ヶ月以上の混乱を引き起こし、竹富町が教科書を購入するにせよ、税金という形で竹富町民の負担を増やした責任を取るべきです。 なお、自費購入を前提としつつも、文部科学大臣が竹富町教委のゴネ得を認めたことは、今後の採択制度の崩壊をもたらす危険があると共に、自費購入の措置が「義務教育は、これを無償とする」とした憲法第26条に抵触する恐れもあります。 本来であれば、文部科学大臣は、地教行法(地方教育行政の組織及び運営に関する法律)第49条、第50条に基づき、沖縄県教委を飛び越して、竹富町教委に対して、八重山地区採択協議会の答申に従って採択するよう是正要求、または指示すべきであります。(文責・黒川白雲) デフレ不況下の増税こそ禁じ手だ 2011.10.26 円高が過去最高の75円台を記録しました。野田佳彦首相は、状況を見守るばかりであり、安住淳財務相は、為替介入の可能性について言及していますが、為替介入は対処療法であり、効果は限定的です。 根本は、日本が諸外国に比べてデフレであること。デフレの原因は通貨供給量を絞っているからです。政府から出てくる対策が、為替介入ではなく、金融緩和によるデフレ脱却に踏み込めば、為替水準はすぐに変動します。ところが、一向にデフレ脱却のために金融政策に言及していないところを見ると、政府は円高の根本原因を見抜けていないと断言できます。 さて、日本経済は、物価が継続的に下落するデフレと、モノが売れず、失業が多い不況という状態にあります。デフレと不況が同時に進行している中で、3月11日の東日本大震災が起こりました。また、原発事故が追い打ちをかけ、日本経済に対するダメージは計り知れません。このように、日本は非常事態であるにも関わらず、政府内で議論されているのは増税論一色です。金融緩和も規模が小さく、日銀が危機に対処しているようには見えません。このままの状態が続けば、日本経済への下ぶれ圧力となり、デフレ、円高が進行することになります。 本来ならば、日銀の国債引受や政府資産の売却、特別会計からの剰余金の取り崩しを通じて復興財源を確保することが先決です。「千年に一度の大震災」であるならば、財政法5条の但し書きに明記されている「特別の事由」に相当するので、政府内で復興債の日銀引受は検討に値する政策です。なぜなら、デフレ、円高、復興財源の三つを一気に解決できるからです。 ところが、日銀を筆頭に、日銀引受は過度なインフレを招き、財政規律と通貨の信任を失うから「禁じ手」だという反論が根強く存在します。確かに、日銀引受を継続していれば、通貨量が増えるので、物価が上がることはあります。ただ、数百%にのぼるハイパーインフレとなる可能性は、国民一人に1億円を配らない限り起こらないというのが現実で、必要以上にインフレを恐れるのは間違っています(嘉悦大学の高橋洋一教授の説)。 財政規律や通貨の信任といっても、明確な定義はありません。前者は、安易な国債発行に依存すれば、財政赤字が増え続けることへの懸念でしょう。後者は、引受を通じたインフレが起きることで、円に対する信頼を失い、円売りが加速することを指すと思われます。いずれにしても、どのような状態になったら財政規律と通貨の信任が失われるのかという、明確な定義は存在しません。半ばステレオタイプな発想による反論だと見てよいでしょう。 私が不思議に思うのは、日銀の直接引受よりもデフレ不況下で増税を進める方がよほど経済に対するマイナス効果が高いということです。 理由は四つあります。 一つ目は、増税によってデフレ圧力が一層深まること。二つ目は、デフレが進行すれば、円高が継続すること。三つ目は、増税しても、税収は増えないこと。四つ目は、消費と投資の落ち込みによる経済成長率が低下することです。 前半の2つは、既に触れました。特に、行き過ぎた円高は、輸出企業を抱える我が国では無視できません。中長期的なトレンドならば、円高でもメリットはあるのですが、これだけ短い間に通貨が高くなると、企業の収益を圧迫するのは必至だからです。 三点目は、幸福実現党が立党当初から主張している論点です。四つ目は、既に、直感的にも理解できるのではないでしょうか。傷口に塩を塗るようなものであり、火に油を注ぐように、事態を悪化しかねません。 復興増税にせよ、社会保障の財源確保による消費税の引き上げにせよ、デフレ不況下での増税にはメリットはありません。経済を一層悪化させることが明確な以上、日銀の引受以上に、デフレ不況下の増税の方が禁じ手と呼ぶにふさわしいでしょう。 そもそも、震災復興を増税によって進めることは、世界でも例がない異常事態です。慶応大学の岸博幸教授は、現在の増税路線に対して、「国を挙げた『増税万歳』状態の異常」(ダイヤモンドオンライン 9月23日)という言葉で、現政権を批判していますが、国民も増税を容認する方向で世論が形成されていることにも危惧を覚えます 禁じ手を巧妙に正当化、国民を苦しめようとしている以上、我々は黙ってみているわけにはいきません。そのために、幸福実現党は11月5日に開催される「増税が国を滅ぼす!国民集会」に協賛団体として参加し、行動を起こすのです。多くの皆様にご参加頂ければ幸いです。 (文責:中野雄太) サイバー攻撃には、国家の防衛戦略として早急に取り組め。 2011.10.25 9/22HRPニュースファイルでは、「防衛省はサイバー担当戦略部隊を創設せよ!」で、サイバー攻撃に警鐘を鳴らすと共に、積極的な対策を提案しました。 日本では、衆議院のサーバーがサイバー攻撃にあってコンピューターウイルスに感染する事件が起きたとして、大きな問題になっています。 報道では、今年7月末に衆院議員が届いたメールの添付文書をパソコンで開きウイルスに感染。8月末に衆院事務局に相談するまでの1カ月間、議員らのパソコンに保存されたデータが閲覧された可能性があるとしています。 主な手口として、あるテレビ番組の内容を紹介します。 三菱重工やIHI、石川島播磨重工(旧石川島播磨重工業、現在のIHI)のような防衛産業に対するサイバー攻撃は、数年前から、ずっと続いてきたことです。 その手口は、標的型のメールとして、内閣府の実在の人物からメールが来るというものです。この標的型メールは、はっきり標的、ターゲットを持って、ウイルスを仕組んだメールです。 共通する手口としては、実在する人物からのメールになっています。メールアドレスだけ見たら、確かにその方のメールアドレスです。そこに付いてる添付ファイルの題名も、「原発のリスク整理」とかいうタイトルがついてて、開けたくなるようにできているそうです。 しかも、基本的にいつも同じ人物からのメールです。問い合わせると実在している人物。実在してるけれど、メールを出したかどうか確認すると、「出していない」という返事。 それで、サイバー攻撃だと分かります。しかし、何度も繰り返しメールが来ます。内容を確認する前にメールを開けてしまえば、ウィルスに感染したり、情報を盗まれたりしてしまいます。 本来これが日本ではなくアメリカやイギリスやフランスだったら、当然この人物がなぜ名前を使われるのか、その元々の原因は何なのかを突き止めて、この人物の名前が使われないようにするはずですが、そのままになっている。 この姿勢が日本の甘いところでしょう。 今回の事件についても、対策本部とか警察に通報するとか、悠長なことを言っている「平和ボケぶり」です。 一方、アメリカ下院情報特別委員会のマイク・ロジャーズ委員長(共和)は10月4日、サイバー攻撃に関する公聴会で、中国政府が米企業などの知的財産を盗み出すため「容認できないレベル」のサイバー攻撃を仕掛けていると断定。中国は米国や同盟国に「大規模な貿易戦争」を挑んでいると非難し、日米欧などが結束して圧力をかける重要性を訴えています。 企業の専門家らは高度な技術を駆使した攻撃内容から「中国政府が関与していることにほとんど疑いはない」とみていると語っています。 米政府は一昨年7月に国防総省など政府機関サイトがサイバー攻撃を受けたことに危機感を強め、今年7月にサイバー戦略を策定しています。特に、中国軍がコンピューターウイルスを開発するための「情報戦部隊」を創設したと指摘。中国軍によるサイバー戦の主目的は〈1〉敵情報の盗み出し〈2〉敵の兵站(へいたん)・通信ネットワークなどを攻撃して敵の行動を妨害〈3〉戦闘時にサイバー戦を展開し、攻撃の相乗効果を高める――の3点にあると報告しました。 中国の主な標的はアメリカと日本です。米軍は充分に警戒し、対策を講じています。 日本もアメリカ同様に、国家の防衛戦略として「サイバー戦略」を持ち、サイバー部隊を組織して事に当たるべき時がきています。 今回の事件はその警告として受け止め、今すぐに行動するべきでしょう。(文責:小島一郎) 普天間基地移設問題――仲井真知事は、国家レベルの判断に従うべきだ! 2011.10.24 普天間飛行場移設問題について、米政府が「普天間飛行場の固定化」という言葉を使い、日本に「辺野古への早期移設」を迫っていることが22日分かりました。 米側が「固定化」に直接言及するのは異例のことで、背景には財政難による計画見直し論があると見て、日本側は危機感を強めています。 米側の強硬な姿勢を伝えられていたため、野田首相は所信表明演説で「普天間飛行場の固定化を回避する」と述べました。移設を急がねばならないとのメッセージです。 今月19日には玄葉外相が、22日には官房副長官が相次いで仲井真知事と会談し、政府の方針に改めて理解を求めましたが、仲井真知事は「県外移設」を繰り返すばかりで双方の溝は埋まらず、事態は暗礁に乗り上げています。 米軍普天間飛行場(宜野湾)の移設問題は、今年4月12日で、日米政府が初めて普天間移設に合意した1996年4月12日から、なんと15年が経過しました。 昨年の沖縄知事選では「普天間飛行場移設」が争点となりましたが、幸福実現党・金城タツロー候補以外の二人は「県外か国外移設」と米軍基地排除を訴えていたため、金城氏以外の誰が知事になっても基地問題は解決せず、日米同盟に亀裂が入ることは目に見えていました。 昨年、私も普天間飛行場のすぐ隣の普天間第二小学校のグランドに立ってみました。すぐ真上を手が届きそうなくらいの近さで飛行していく状態は背筋が凍るくらい恐ろしいものでした。 住宅街に囲まれた普天間基地の「固定化」を回避し、いち早く、海と山に囲まれた辺野古に基地を移転し、安全性を確保すべきです。 普天間基地移設問題の結論は、日米両政府が年月をかけて出した「辺野古移設」以外に無いのです。 ここまで事態を複雑化させた民主党政権の所業は大罪ですが、今回、問題にしたいのは、仲井真知事や名護市の稲嶺市長の姿勢です。 閣僚が次々と沖縄入りし、国家の方針を説明しても、「辺野古移設は白紙にすべきだ」など、日米合意の見直しを迫るばかりです。 本日24日、午前・午後の2回に渡って、2隻の中国の漁業監視船が日本の接続水域に出入りを繰り返していたことが判明しました。中国の尖閣侵攻は目前に迫っています。 国難が迫っている今、仲井真知事らは国家の判断を拒絶すべきではありません。 仲井真知事が、混乱の種をまいた民主党への反発を強めている気持ちは分かります。しかし、仲井真知事の感情やプライド、特定支持母体からの圧力等によって、国家の安全保障の根幹が揺さぶられてはたまりません! 地域が独自色を出して繁栄することは重要です。しかし、国防や外交、震災対応など、一地方のレベルを超えた重要かつ迅速な判断が求められる高次な事象については、自治体は国家の判断に従うべきです。 例えば、1995年の阪神・淡路大震災では、当時の兵庫県知事が左翼寄りの人で、自衛隊への救援要請が遅れました。過去には自衛隊による防災訓練さえ拒否していた人です。知事の許可が下りずに、人命救助が遅れるなど決してあってはなりません。 民主党は「地方主権」を掲げているからと言って、東北大震災後の復興を「その県で頑張ってください」などと言えるでしょうか?国防や災害にあたっては、一地方自治体だけではどうしようもないこともあるのです。 安全保障などの国政レベルの重要な判断を、一地方自治体の長が拒絶してひっくり返すことは「国家解体」をもたらします。 私たちも直接、ご意見を伺いましたが、名護市内や辺野古地区には、移設を容認する住民も少なくありません。 政府は今こそ、リーダーシップを発揮し、日米間の懸案事項である「普天間問題」の解決(辺野古移設)に向け、具体的進展を実現し、日米同盟深化を図るべきです。(文責・竜の口法子) 歴史的円高――ドジョウ首相が「増税・デフレ・円高」をもたらす 2011.10.23 21日、ニューヨーク外国為替市場で、円相場が一時、1ドル=75円78銭まで上昇、8月19日のニューヨーク市場でつけた戦後最高値(75円95銭)を約2カ月ぶりに更新しました。今後、欧州債務危機などを背景に、歴史的円高が長期化することが予想されます。 「円高」とは、外国為替相場で、外国通貨に対して円の価値が高くなっている状態です。東日本大震災のように、大きな災害が起こった国の通貨は、経済不安から売られることが多く、通貨価値は下がるのが一般的です。 今回の円高は、欧州債務危機や米国の景気低迷を背景に、世界の投資家は「円」が比較的信用がおける通貨であると見ていることを意味しています。 円高のメリットとしては、輸入品が安くなるということもありますが、急激な円高が進めば、輸出産業を中心とした企業が打撃を受けることは避けられません。 円が最高値をつけた後、日銀による為替介入の警戒感などから、ドルを買い戻す動きで一時的に円が下がりましたが、現状を見る限り、政府や日銀が適切な円高対策を打っているとは言えません。 安住財務相は22日、戦後最高値を更新した円高について、「復興の足をすくいかねない。断固たる措置をとる時はとりたい」と、弱腰ながら市場介入も辞さない構えですが、財務の素人、安住財務大臣にどこまできるか疑問視されています。 野田首相も財務大臣時代に大規模な為替介入を実施しましたが、一時的な対症療法効果はあっても、日本単独での介入は結局、円高トレンドを変えることはできませんでした。 円高対策として対症療法だけで、「デフレ克服」という根本治療を怠って来た野田首相には全く期待することができません。 結局、金融危機後に米国では大胆な金融緩和が行われた一方で、日本ではデフレが放置され、結果的に円の価値が上がったことが現在の円高トレンドを作っています。 したがって、喫緊の円高対策としては、日銀による「量的金融緩和」によって市場に資金を供給し、深刻なデフレを克服し、急激な円高を食い止めることが先決です。 幸福実現党が提言しているように、復興財源として「復興債」を発行し、日銀が直接、20兆円規模の引き受けを行い、「国民負担の無い復興財源の確保」「デフレ克服」「急激な円高阻止」という「一石三鳥」を実現すべきです。 野田政権が11月上旬の成立を目指している「復興増税」は、より一層、内需を萎縮させ、デフレを深刻化させ、更なる円高をもたらします。 「泥沼」が大好きなドジョウ首相は「復興増税」は不況と円高をもたらし、日本全体を「泥沼化」するつもりなのでしょうか。 また、欧米経済の没落、日本経済の底堅さに鑑みるに、円高の長期化は避けられず、中長期的には「円高」を生かす形での成長を実現すべく、構造転換を進めていくべきです。 すなわち、円高で有利になった輸入を増やして「消費型経済」を盛り上げ、「内需主導型経済成長」を実現することが肝要です。 具体的には、金融緩和や規制緩和を図り、企業の経済活動をスムーズに行えるようにすること、また、新産業のインフラ整備、交通革命等の積極的な公共投資を進め、国内経済の発展を実現すべきです。 これによって日本国内の経済が活発化すれば、企業が潤い、雇用も生まれ、国民の所得も増え、結果的に税収も増えます。 「相場を注意深く見守る」だけで何の対策も打って来なかった民主党政権によって、日本経済が浮上することは全く期待できません。 それどころか、野田首相は「デフレ不況・震災・円高」の三重苦で国民が苦しんでいる時に、復興増税を足がかりに消費税増税を目論むなど、国民を苦しめ、企業を弱体化させる政策を実行しようとしています。 幸福実現党は、あらゆる増税に断固反対すると共に、大胆な経済政策によって、デフレ克服、そして所得倍増、新高度経済成長を実現してまいります。(文責・佐々木勝浩) 政府は即刻、「憲法審査会」を実質的に始動させよ! 2011.10.22 10月20日より第179臨時国会が開会し、51日間の政治日程がスタートしました。実質的な審議は来週28日に野田総理大臣が所信表明演説を行い、代表質問を31日から3日間行った上で、まず第3次補正予算案の審議に入り、早期成立を目指すことになります。 それに先立ち、憲法改正案や憲法改正の発議を審議する機関となる衆参の憲法審査会が21日開かれ、会長が選定されました。これにより、憲法改正に向けた議論が始動していくことになります。 「憲法審査会」は、2007年5月国民投票法の成立を受けて、憲法についての総合的な調査を行う「憲法調査会」と、国民投票法を審議する「憲法調査特別委員会」の2つの機関が統合され、2007年8月に設置されたものです。 しかし、「憲法審査会」が設置されてより4年間、民主党は委員名簿の提出に応じなかったため、事実上の休眠状態が続き、国家の根幹となる憲法改正の審議が放置されて来ました。 法的には衆参両院に設置されたはずの「憲法審査会」が、政権与党のサボタージュによって何一つ始動していない「違法状態」が続いて来たことは大問題です。 民主党は、自民党の強行採決に対する抗議として名簿提出に応じないと言っていましたが、実際には、民主党内の改憲派と護憲派との対立で原案をまとめられなかったことが審議拒否の真意であったと言えるでしょう。 今回、自公の要求に応じて、ねじれ国会の審議が円滑に行われるための材料として名簿提出を行いましたが、これまでの民主党の姿勢に鑑みるに、与党としての責務を果たすことは出来ないと言わざるを得ません。 また、実際に審査会が始動したとは言え、「具体的な改憲論議が進むとは言い難い」「当面はこれまでの経緯をおさらいをしてお茶を濁すのではないか」と見られています。 臨時国会も、三次補正や復興財源を巡る攻防が最大の焦点になっており、改憲に向けた熱は与野党ともに乏しいと言えます。民主党幹部も「そう簡単に動く話ではない」と語っており、改憲に向けては消極的な姿勢が鮮明です。(日本経済新聞10/21) 読売新聞社の全国世論調査(9/3~4日実施、面接方式)では、憲法を「改正する方がよい」と答えた人は43%、憲法改正の議論を望む人は計72%となっており、機能しない国会や厳しさを増す国際情勢などを踏まえ、多くの国民が改憲論議を求めていることが明らかになりました。 今こそ、与野党は憲法論議において変革への道筋を明確に示すべきです。 確かに、臨時国会においては、迅速かつ的確に判断しなければならない議案が山積しています。しかし、目先に突き付けられた課題だけに追われていて、本当に国家運営・国家経営が出来るでしょうか。 政治家は、国益を見据え、大所高所の視点カラ、戦略的、長期的、かつ創造的に政治力を発揮しなければなりません。 例えば、科学技術開発の基幹となる防衛産業の育成を視野に入れた「次期主力戦闘機(FX)の選定」や「集団的自衛権」「武器輸出禁止三原則の撤廃」「普天間基地移設問題」「南スーダンへのPKO派遣」における武器の使用制限の見直し等は、それぞれ個別の問題ではありません。 国防費を大幅削減していくアメリカとの同盟のあり方をどうするのか、中国の覇権主義に対して防衛のあり方をどうしていくのか、ということは、国家戦略の根幹を問う重大問題であり、最終的には憲法9条を改正しなければ、この国を守り抜くことはできないことは明らかです。 安全保障体制はすぐに築くことが出来るものではありません。そうであれば、なおさらのこと、国内政治だけを見て、互いに他党の様子見をしている余裕はありません。 憲法審査会にしても、形式的には設置されても、事実上、機能していないのであれば、国会は「国民の生命・安全・財産を守る」という最重要の責務を果たしているとは言えません。 「国難」迫る今、与野党議員は国家運営・国家経営の責任を果たさないのであれば、すぐに国会議員を辞すべきです。 政府は即刻、「憲法審査会」を実質的に始動させ、現代の世界情勢を踏まえた本質的な憲法改正論議をスタートすべきです。(文責・小川俊介) すべてを表示する 1 2 3 4 Next »