Home/ 歴史認識 歴史認識 沖縄基地問題の背後にある歴史観とは何か。 2012.10.28 先日、私は「沖縄・尖閣は日本の領土です」と中国語で書いた横断幕を広げ、手には日本語で書いたプラカードを持ち、有志と共に沖縄県庁前で座り込みを行いました。 座り込み場所のそばには観光客がお土産をよく買う国際通りがあり、中国人と思われる観光客も多く、私達の訴えがよく届く場所として選定しました。 自衛隊、マスコミ、政治関係者等、様々な方から声を掛けられましたが、その中で私が特に気になったのは、「尖閣諸島は日本の領土ではないよ。沖縄の領土だよ」と諭すように言われた言葉でした。 この言葉の真意を突き止めるべく、沖縄の方々のご意見や文献等を調べてみると「琉球処分」に行き当たります。 「琉球処分」とは、明治政府が廃藩置県、中央集権確立の一環として、琉球王国を沖縄県として組み入れられた出来事を指し、沖縄県民が政府に不信感を抱く歴史的な背景になったとされています。 沖縄の知識人の多くが「『琉球処分』によって、沖縄の独立性が奪われた」と否定的に考えており、「琉球王国のままであれば、琉球の民は幸せであった」と信じています。 しかし実際には、琉球王朝では、わずか0.45%の士族が独裁的に支配し、贅沢な生活を送る一方、農民は非常に貧しい生活を強いられて来ました。 琉球王国は「地割制」という集落単位での課税が行われ、集落には通貨もなく、集団生活で衣服以外は全て共有の原始共産主義社会が営まれていました。 王族一門が奢侈な生活を営む一方、農民はソテツを食べて命をしのぎ、「ソテツ地獄」と言われるほど多くの農民は貧しい生活を強いられていました。 各集落には琉球王府からのスパイが配置され、謀反の恐れのある者を徹底的に監視、弾圧する凄惨を極める生活でした。(惠隆之介著『誰も語れなかった沖縄の真実 ――新・沖縄ノート』WAC刊) 明治政府が琉球王府の支配を解除したことにより、身分制度が廃止され、四民平等になり、農民と武士の人権が等しくなりました。 また、義務教育が実施され、武士階級だけに行われていた教育が、身分に関係なく県民全員が学校教育を受けるようになりました。 そして、貧しい農家出身でも才能があれば出世できるようになったのです。 「琉球処分」を「大和による植民地収奪」のように批判する沖縄知識人の方もいらっしゃいますが、実際には、武力で支配し、人権を抑圧し、搾取していたのは琉球王国でありました。 明治政府が「琉球処分」で処分したのは琉球王府です。廃藩置県で各藩の大名の身分を剥奪したのと同じく、琉球王府の特権階級を解除したことで、身分制社会から四民平等の社会が訪れ、近代化が始まったと言えます。 こうした「琉球処分」等に見られる、沖縄で普及している歴史認識が「地域主権」という名の「琉球独立運動」や、琉球王国が貢ぎ物を献上していた中国への親中感情、反日反米感情へとつながっているように思います。 11月には那覇市長選挙がありますが、「保守系」と言われている候補者の政策を見ると、保守か革新かわからない状況です。自民党沖縄県連も基地全面撤去、辺野古移設反対、オスプレイ配備反対を打ち出しているのが現状です。 私は沖縄県民の皆さまに、沖縄では伝えられていない歴史の事実をお伝えすると共に、中国の侵略意図を伝え、勇気と気概を持って中国の侵略行為を食い止めて参ります。(文責・埼玉県第6区選挙区支部長 院田ひろとし) 日本を変える教育の要点① 2012.10.17 前回の私の論考では、山中伸弥京都大学教授のノーベル医学物理学賞受賞に関連して、科学立国日本の未来について論じましたので、今回はもう少し大きな視点で「日本復活」をキーワードに、幸福実現党の政策から導かれる教育改革の論点を補強しておきます。 義務教育で徹底して原子力や放射能の性質を教える 日本は先の戦争で広島と長崎に原子爆弾を投下された被爆国です。そのため、日本には核アレルギーがあるのも事実です。 ただし、今回主張したいのは核兵器の恐怖や放射能の悲惨さではありません。原発や放射能に関する正しい知識を学ぶ重要性です。これは、科学立国を目指す日本においては外せない論点です。 2011年の震災によって引き起こされた原発事故により、日本国中が放射能恐怖症に陥りました。現在も、国会周辺で脱原発の反対集会やデモが行われているばかりではなく、原子力発電所を廃炉にするための住民投票を起こそうという動きもありました。 ただし、マスコミをはじめとして放射能の恐怖ばかりを煽る記事や政治的メッセージばかりが横行し、エネルギー安全保障の観点や法律的観点の視点から分析された意見は無視されているのが現実です。 基礎知識に関しては現在、文部科学省が作成した資料からは、放射線と放射能の違いなどが図解つきで学ぶことができます。→http://bit.ly/TsVkfq また、札幌医科大学の高田純教授のような専門的見地からの研究が一般向けにも出されていますので、次のような視点を教育の中に入れていく必要があると考えます。 日本が唯一の被爆国と言うのならば、やはり、原爆と原発の違いを認識すること。そして、徹底して放射能の知識を義務教育レベルでしっかりと教えていくべきです。 正しい知識を知らず、単に感情論で原発に反対しているだけでは住民投票や国民投票など偏った結果しか出てきません。原発=悪という単純でステレオタイプな議論をしているレベルでは、「科学立国・日本」は夢のまた夢と言わざるを得ません。 ただし、一方では、ベトナムやトルコなどから日本の原発受注があったように、震災にあっても日本の原子力技術は海外から高い評価を得ています。 故に、日本は原子力に関しての教育を通じて実用性と安全性を両方学べるさらなる「原子力超先進国」を目指し、世界中から研究者や技術者が集まる国に変えていくべきです。原爆と原発事故を両方経験している日本だからこそ、この分野にアドバンテージを見出していく意義は十分にあります。 東京裁判史観を糾す 次に必要なのは歴史認識です。 先の戦争に敗戦したからといって、一方的に「日本が悪い国」と断罪するのは公平性を欠きます。 1980年代以降は、中国や韓国などに媚を売る政治家の行動や発言が外交カードになってしまいました(例:1982年の歴史教科書の近隣諸国条項や1985年以降の首相の靖国神社参拝問題など枚挙にいとまがない)。 南京大虐殺や従軍慰安婦問題は、歴史学者によって論破されているにも関わらず、いまだに中国や韓国から言いがかりをつけられています。そして、日中平和友好条約や日韓基本条約が締結されているにも関わらず、慰安婦や旧日本軍の遺棄兵器処理などの賠償問題なども存在します。 さらに言えば、尖閣諸島、竹島、北方領土に見られる領土問題は歴史認識問題が強く関連しています。しかしながら、日本政府は「遺憾」を連発して具体的な抗議や対策が後手に回っている有様。現在の日本は、歪曲された他国の歴史認識問題に明確な批判と議論をさけてきたために、外交カードとして悪用されています。これでは「害交」であり、国益を損じているのは明らかです。 この背景には、日本を戦争犯罪国として裁いた東京裁判の影響があります。いわゆる「東京裁判史観」が政治家や官僚、マスコミなどに染み込み、その結果として長らく左翼言論が優位に立ってきました。最近になって、保守派の盛り返しと尖閣諸島や竹島の不法上陸問題によって愛国心や国防強化が言いやすくなってきましたが、まだまだ国民レベルまで浸透していません。 東京裁判を正しく理解するためには、小堀桂一郎氏の「東京裁判 幻の弁護側資料」(ちくま学芸文庫)やパール判事の判決文などを読むことが必要です(特に、日本側の清瀬一郎弁護人の陳述は必読に値する。また、上智大学の渡部昇一名誉教授は、外交官の採用にはパール判事の判決文を課すことを提案も一考する価値はあるだろう)。 いずれにしても、義務教育レベルで日本の近現代史を見直さない限り、世界と対等以上に伍していく誇りある日本人をつくることはできません(日の丸と君が代を当然のごとく尊崇することも含めている)。 自虐的な歴史認識と原子力に対する誤解が複雑に絡み合っている日本。 中国や韓国、ロシアの行動は許しがたいとはいえ、長年こうした重要な問題に真剣に取り組まなかった日本にも責任があります。それ故に、日本はこうした「悪しき洗脳」から目覚めなければなりません。科学立国を目指すにも、愛国心の涵養なしでは無意味です。そのためには、どうしても教育改革が重要になります。(文責:中野雄太) 果たして「維新」は「愛国」を語る資格ありや?――歴史から学ぶ現代の軽佻浮薄 2012.10.16 中国・上海中心部の日本料理店で11日夜、日系企業の現地法人に勤務する日本人と中国人の社員数人が食事をしていたところ、中国人4~5人に言いがかりをつけられ、暴行を受けて負傷していたことが15日、明らかになりました。(10/15 読売「上海の料理店で邦人数人、殴るける暴行受け軽傷」) 日本人数人が軽傷を負ったほか、中国人社員1人は刃物で手を切られました。中国では日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、反日感情が強まっており、上海では9月中旬にも日本人が中国人に暴行を受ける事例が報告されています。 法治国家・日本であれば、傷害罪・暴行罪の刑法に問われる事件であります。特に日本人というだけの理由で、一方的に暴行を加えるという事は言語道断です。 万一、「愛国無罪」という暗黙の了解の下で、彼らの暴力が許容され行政処分程度で済まされるとしたら、中国は、法治国家を目指しているという建前が完全に崩壊し、まさしく本音は、恣意的な「人治国家」であることを天下に晒すことになります。(現実は既に中国の文明国としての信頼は反日暴動で失墜した。) 大川隆法党名誉総裁は新刊『国を守る宗教の力―この国に正論と正義を』(幸福実現党発行)のまえがきで、「日本人が上海ラーメンを頭にかぶせられているその時に、東京の銀座では、中国人が中国語をしゃべりながらショッピングを楽しんでいる。日本と中国との文明落差は、まだ七十年はある。彼らに、宗教心と道徳心を教えてやらねばなるまい」と指摘されています。 まさしく、一国が「文明国」として尊敬されるのは国家の柱に宗教心、道徳心、倫理観があることによるのではないでしょうか。 吉田松陰、橋本左内等維新の志士たちは全員「愛国有罪」でありました。 しかし、維新の志士達と、反日デモでお世話になった日系企業の財産を略奪して、私腹を肥やしている卑劣な民族とは雲泥の差があります。 彼らは、有罪を覚悟で、それでも「やむにやまれぬ大和魂」で国禁を犯したのであります(当時、「国禁を犯す」とは「死罪」を意味しました)。 先日も、沖縄県警がTOKMAら日本人による尖閣上陸事案で書類送検を行いました。しかし、日本人の上陸を禁じ、罰すること自体、日本政府が尖閣の管理を中国政府から委託されているかのような間違った措置です。 尖閣を巡って日中の対立が先鋭化するなか、「亡国無罪、愛国有罪」とする日本の姿勢では、「愛国無罪」とする中国にまともに対抗することは不可能です。 日本政府は日系企業への破壊デモへの損害賠償を請求するとともに、日本を「盗っ人」扱いした中国外務省現大臣の罷免要求、国連からの中国常任理事国追放等を強く要求すべきです。 私たち日本人は今一度、先人たちの命を賭した「愛国」の歴史を知る必要があると思います。 現在、私達は「維新ブーム」の中にいます。「維新の会」には、早くも9人の国会議員が集まっていますが、彼ら9人の思想・信条はバラバラで、唯一の共通点は「維新ブームに便乗すること」しか無い「烏合の衆」です。 風に乗ることしか考えていない政治家に、果たして「維新」を語る資格があるのでしょうか? かつて人気TV番組『行列のできる法律相談所』の弁護士軍団として橋下日本維新の会代表と同僚だった自民丸山和也参院議員は、雑誌のインタビューで橋下維新ブームを批判しています。 「彼ら(幕末維新の志士たち)のほとんどは30歳前後で斬首されたり、命を落としている。幕末には、多くの若者が理想を達成するために命を捧げたが、『維新バブル』になびく現代の政治家にはその覚悟があるのか。」 私たちは一時の「維新の会」ブームに乗って、三年前の民主党への政権交代ブームと同じ失敗を繰り返してはなりません! 幸福実現党はマスコミが報道しない問題をしっかり国民の皆様にお伝えし、愛国政党として責任を果たして参ります。(文責:加納有輝彦) 安倍晋三新総裁誕生は保守回帰の第一歩 2012.09.26 日中友好を祝っている場合ではない 9月25日は、台湾の漁船と海上保安庁との間で放水合戦が展開されました。尖閣諸島沖では、中国の漁船や監視船の接続水域への侵入も行われています。中国国内でも反日デモが過熱し、日系企業の損害は計り知れないレベルとなりました。また、同時に日本から中国への旅行もキャンセルが相次ぎ、旅行業界にも悪影響が出ています。 日本人や日系企業に対する異常なまでの嫌がらせや略奪・破壊行動がある中、旅行のキャンセルは当然です。また、今月末に北京で予定されていた日中国交正常化40周年記念のレセプショは、中国側からキャンセルが告げられています。 加えて、日中友好7団体の会長や鳩山元首相を含めた政治家の訪中も見送られました。鳩山氏側は「沖縄県・尖閣諸島の国有化をめぐり日中関係が緊迫している中、訪中がなんらかの影響を及ぼすのは好ましくない」とコメントしています。 しかしながら、日中外相会談は行われました。 駐中国大使の公用車に対する暴行と日本国旗盗難事件、そして尖閣諸島問題でこじれた日中関係改善を目指したいという日本政府の外交判断だというのは容易に想像がつきます。 ただし、日本政府の思いとは裏腹に、中国政府から日本側に「反省と誤りの是正」を求められました。 普通に考えれば、こうしたコメントは、日系企業への狼藉を働いている中国に対して日本政府が要求するものです。本来ならば、損害賠償請求をするなどして強い態度に出るべきですが、結局、尖閣諸島問題における継続審議を確認したに過ぎませんでした。これでは何のために外相会談なのかわかりません。 日本が反省すべき謝罪外交と自虐史観 はっきりものを言わない日本の外交を皮肉を込めて「したたか」だと見る視点もありますが、現実には譲歩に次ぐ譲歩の歴史だというのが真実でしょう。優柔不断や摩擦を回避するための安易な謝罪外交が及ぼした悪例はいくつもあります。 例えば、靖国神社参拝や歴史教科問題。 これらは、中国政府(韓国や北朝鮮も同様)の対日外交カードとなっているのが現状です。日本に対する明かな内政干渉に対して、歴代の内閣は譲歩し続けてきました。 靖国神社問題は、中曽根康弘内閣時代の1985年に表面化しました。それまで中曽根氏は首相在任中に10回も靖国神社に参拝しています。また、それまで歴代の首相の参拝に関して中国政府からの抗議はありませんでした。ところが、85年に中曽根康弘氏は、中国共産党内の内紛に巻き込まれていた友人の胡耀邦氏をかばうために参拝を自粛。以後、靖国神社問題が外交カードとなり、現職の首相による靖国神社参拝は21年後の2006年小泉純一郎首相までありませんでした。 それ以外には、南京大虐殺があります。1937年の12月、当時の南京には20万程度だったにも関わらず、最近になって日本軍によって虐殺された数は30万人になっています。 しかしながら、亜細亜大学の東中野修道氏を筆頭にした日本の学者による南京事件の解明により、中国側の列挙している写真や史実は誤りだらけで精査に耐えるものではないことが指摘されています(参考文献 『南京事件「証拠写真」を検証する』草思社)。 歴史教科書問題は韓国も絡んでいます。李明博大統領が喧伝する従軍慰安婦問題の再燃にしても、歴史的な検証をせずに発表した河野談話が日本政府の足かせになっているのは間違いありません。 つまり、中国や韓国の蛮行の裏には歴史認識問題があります。 「河野談話」や「村山談話」などの謝罪談話や、朝日新聞などが従軍慰安婦問題をたきつけたように、国内メディアによる偏向報道が問題を拡大させました。さらに、日教組を中心とした「日本は悪い国」という自虐史観の刷り込みを学校教育で行ってきたのは、ほかならぬ日本です。その意味では、日本にも責任があり、中国が要求しているものとは違った意味で「反省と誤りを糾す」必要があります。 保守回帰への第一歩 9月26日には、自民党の総裁選の決選投票で安倍晋三新総裁が誕生しました。 安倍新総裁は、上記で触れてきた靖国神社への参拝や河野談話などの完全撤廃を宣言しています。現時点、覇権主義の中国に備えて国防強化と歴史認識問題に踏み込める人材が誕生したことは、自虐史観の脱却から始まって憲法改正までの議論も可能となってきます。その意味で、安倍晋三新総裁の誕生は、我が国の保守回帰の第一歩となることでしょう。(文責:中野雄太) 67回目の終戦記念日に靖国参拝を終えて 2012.08.15 幸福実現党は、67回目の終戦記念日に党役員と候補者などで靖国神社に昇殿参拝しました。 今回、民主党政権になって二人の閣僚(松原仁拉致問題担当相と羽田雄一郎国交相)が靖国神社に参拝しました(超党派では55名の議員が参拝)。 鳩山政権と菅政権時代にはゼロだったことを考慮すれば、少しは前進と言えますが、野田首相や他の閣僚は中国や韓国の要請通り参拝を自粛しています。 首相の靖国参拝は日本の内政問題にも関わらず、中韓の内政干渉に屈した弱腰外交は健在です。 さて、靖国神社の参拝問題の背景には歴史認識問題があります。歴史認識問題は領土問題とも密接に関係しています。 増税法案可決に熱心だった野田首相ですが、歴史認識に疎いのか、外交上の大きな失敗を犯し続けていることを指摘せざるを得ません。 まず、7月にはロシアのメドベージェフ首相の国後島訪問がありました。2010年の大統領時代以来二度目の訪問でしたが、日本政府は遺憾の意を表したのみでした。 尖閣沖での漁船衝突事故後、ロシアの態度はエスカレートし続けていますが、今回の訪問によって実効支配が強まってしまいました。 韓国との間では従軍慰安婦問題が再燃。韓国の日本大使館前に建てられた慰安婦像を皮切りに、米国の主要都市で慰安婦を糾弾する石碑建立も加わりました。 外務省と自民党議員による抗議はありましたが、具体的な追求はまだまだ継続する必要がありそうです。 そして、日本国内が消費税増税法案可決の最中、間隙をついて日本の領土である竹島に李明博韓国大統領が上陸。大統領の竹島上陸は、平和の祭典であるロンドン五輪にも大きな影響を与えました。 特に、男子サッカーの三位決定戦終了後に、韓国代表MFの選手が上半身裸で観客から受け取った「独島は韓国の領土」とハングルで書かれたプラカードを提示。 現在、IOC(国際オリンピック委員会)が五輪憲章違反の疑いがあるとして調査中ですが、ロゲ委員長は「当然、政治的表現に該当する」と指摘しています。⇒http://bit.ly/Oup92r 翻って、李大統領の竹島上陸は韓国国内で8割が支持。一部、政治的パフォーマンスだと皮肉る論調が見られますが、サッカー選手だけではなく韓流スターがリレー方式で泳いで竹島を目指すパフォーマンスを行っているところを見れば、韓国人の反日感情の高さは異常です。 中国も同様ですが、日本に対しては何をやっても構わないという教育の成果なのでしょう。 一方、日本政府は外務省を通じて、お決まりの「遺憾の意」を表明して形式上の反発はしました。そして、玄葉外務相は国際司法裁判所への提訴を発表。しかしながら、韓国側は司法解決を拒否しています。 韓国側が司法解決に応じなければ裁判をできません。逆に言えば、韓国政府が裁判では不利であることを自ら表明しているようなものです。日本政府は、断固正論を押し、韓国政府を引っ張り出す努力を継続するべきです。 さらに、驚くことに李大統領は14日、忠清北道大学の教育関係者との会合で、独立運動の犠牲者への天皇陛下の謝罪を要求しました(大統領として、公式の場としては初)。⇒http://bit.ly/MZmfmL 李大統領は一貫して、従軍慰安婦問題に対する日本側の「不誠実な対応」を非難し続けていますが、国体の象徴である天皇陛下を侮辱し、本来日本の領土である竹島を不法上陸した大統領こそ不誠実です。 野田首相をはじめ、官房長官や外務大臣はなぜ遺憾の意しか言えないのでしょうか。遺憾の意だけでは、沈黙したと同じです。国際社会では、沈黙は「承認」を意味します。 残念ながら、野田首相は一連の韓国大統領の乱心に対して完全に後手にまわっています。ロシアに次いで韓国、そして次は中国による尖閣諸島上陸が予想されています。 もし、尖閣を取られたら領土問題の失点は三つになります。増税法案可決に注いだ情熱を、ぜひ領土問題にも注いで頂きたい。 今後、韓国による要求が過熱するならば、政府は日韓スワップ協定の破棄(残念ながら政府は現状維持を表明)や韓国国債購入の白紙撤回を迫るべきです。 また、韓流スターの入国および活動の禁止、サムソン製品の禁輸など、経済的な制裁措置だけでも選択肢はいつくもあります。 首相が、心底遺憾だと思うならば、国体の侮辱と不法占拠に対する対抗措置は明確に発表するべきです。 あるいは、政治生命をかけて増税法案を通した野田首相なのですから、自衛隊のヘリで竹島に上陸して日章旗を立てる。 もしくは、今話題のオスプレイに試乗して竹島に上陸ないし視察をすることも考えてはどうでしょうか。きっと、名誉を回復する最高の舞台となるでしょう。 英霊の尊い犠牲によって今日の繁栄がある日本。終戦記念を終えて思うのは、英霊への感謝と日本人の誇り、そして繁栄の未来の継承です。 そのためにも、幸福実現党は今後も竹島問題で韓国と妥協するつもりはありません。必ず国際司法裁判所に持ち込んで決着をつける努力をしていきます。 同時に、外交・安全保障の強化、歴史認識問題の見直しを通して、日本の誇りを取り戻す活動を継続していく次第です。(文責:中野雄太) 歴史に対し敬意を払うものが、正しい未来創造をなすことができる~終戦記念日に思う~ 2012.08.14 明日8月15日、日本は67回目の終戦記念日を迎えます。幸福実現党は、靖国神社参拝を通じ、戦没者の方々に敬意と感謝の心を伝えて参ります。 戦後日本は、先人の方々の大いなるご尽力により、世界に類をみない発展を遂げましたが、ここに来て、戦後、先延ばしにして来た外交・内政の課題が一気に噴出しています。 5月22日、中国共産党で外交を統括する王家瑞対外連絡部長が「尖閣諸島は核心的利益」と公式に発言し、武力行使をしてでも尖閣諸島を奪取することを示唆しました。 7月4日、ロシアのメドベージェフ首相が北海道・国後島入りを強行し、「一寸たりとも領土は渡さない」と述べるなど日本を挑発しました。 更には、8月10日、韓国の李明博大統領が竹島に上陸し、「(韓国固有の領土であることを)行動で示す必要を感じた」と訪問理由を説明しました。 そして、尖閣防衛の切り札となるはずだったオスプレイ配備については、朝日新聞や地元極左新聞などの反米親中勢力がオスプレイ配備反対キャンペーンを張り、地元沖縄県では41全市町村が配備反対・撤回を決議しています。 一方、内政を見れば、8月10日、二大政党とは名ばかりの国民不在の談合政治の結果、消費税増税法案が参議院で可決成立しました。 消費税増税法案等の国会審議の過程では、デフレ効果、逆進性、価格転嫁が出来ない中小零細企業等の問題に関し、傾聴すべき議論の芽があったにも関わらず、結局、時間を費やした国会審議は全く意味を持たず、早期解散を巡る政局の末、早期採決に至りました。 肝心の社会保障改革の中身に関してはほとんどが先送りされ、消費税の増税のみが先行しました。 参議院で可決された法案成立の8月10日を、「日本の民主主義が死んだ日」と「消費税法案可決――8月10日、日本の民主主義が死んだ日」で主張いたしましたが、これは決して誇張ではなく、現実を客観視した時、そう断ぜざるを得ません。 また、エネルギー政策についても、脱原発の世論の嵐が吹き荒れる中、政府はただ世論に迎合するばかりの姿しか見せず、「国家百年の計」であるエネルギー政策について、その重い責任を国民の民意に委ねようとしています。一見、民主主義的に見えますが、これは政治家の責任放棄です。 エネルギー安全保障、安定供給、コスト面等、多様なリスクを鑑みるに、原子力エネルギーを減らすことは根本的に間違っています。 脱原発は、国民生活に不便を強いるのみならず、経済面においては生産活動の抑制、景気の低迷、失業、産業の国外移転をもたらし、間違いなく日本は転落し、他国の侵略に抗することができなくなります。 外交・内政問題共に「無政府状態」とも言える混乱の極みにあります。 この原因の一つに政治家、マスコミも含め国民が、今ある立場を当然のものと考え、先人たちの労苦、努力等、歴史的経緯に敬意を払っていないことが挙げられます。 例えば電力に関して言えば、私たちは年間365日、停電が一切なく、安定的に質の高い電力が家庭にもオフィスにも工場にも供給されていることを当然と考えています。 しかし、ここに至るには、戦前、石油の輸入を絶たれ、戦争に突入せざるを得なかった資源のない日本の悲しみを直接体験した方々が、戦後、政治家や財界人となり、石油に依存しないエネルギー体制を確立すべく原子力発電を推進した経緯があります。 「石油の一滴は、血の一滴」と言われた戦中時代を生きた人々と、戦後生まれの私たちではエネルギー資源に対する認識は全く違います。時代を戦前戦中に遡らなくても、戦後のオイルショックさえ、直接体験していない政治家がほとんどです。 このように、資源の無い日本が、政治に影響される石油に過度に依存することの危険を十分に承知している政治家の方々が原子力発電を推進して来たのです。 今、それらのエネルギー危機を直接体験していない政治家やマスコミ人達が、一気に脱原発の方向に舵を切り、大きな過ちを起こそうとしています。 外交評論家の岡崎久彦氏は、保守主義の本質について「保守主義とは、祖先から受け継いだ伝統的な知恵を尊重し、それを子孫に伝えていく哲学である。その裏には、人間は多くの間違いを犯す不完全な存在であり、人間の知力などというものは矮小で欠陥だらけのものであるとして、人間の浅知恵への過信を根源的に危険視する謙虚な人間観がある」と述べられています。(岡崎久彦著『真の保守とは何か』PHP新書(2010)) 民主党政権について、鳩山氏は「平成の無血革命」、菅直人氏は「民主党政権は国のかたちを根本から変える革命政権だ」と語っていましたが、歴史を否定する政権は、歴史の断絶を企図する理性万能主義のマルクス共産主義と同じく、壮大な失敗を迎えるでしょう。 幸福実現党は、幸福の科学グループ創始者兼総裁、幸福実現党名誉総裁大川隆法氏の稀代の霊能力による「公開霊言」により、日本の歴史を創ってきた歴史的人物の「肉声」を現代に甦らせ、「歴史の知恵」を現在・未来の政策に反映している「真なる保守政党」です。 歴史に対して敬意を払うものが、正しい未来創造をなすことができるのです。幸福実現党は真なる保守政党として、その重い責務を果たして参ります。(文責・加納有輝彦) 原爆投下とソ連の侵略があった8月9日 2012.08.08 8月9日は、米軍が長崎に原爆を投下した日です。 1945年8月9日午前11時02分長崎県長崎市に対して米軍が投下したのは、広島に投下されたウラン235型よりも1.5倍強力なプルトニウム239型でした。 当時の長崎市の人口24万人のうち、約14万9千人が死没し、40%近くの建物が全壊ないし半壊したほどの破壊力でした。 広島と長崎では、いまだに原爆の後遺症に苦しむ方もいます。原爆によって失われた遺族の方々の気持ちを考えれば、毎年訪れる8月6日と9日に心が痛むのは私だけではありません。 広島と長崎から恒久平和と核廃絶の願いが出てくることは自然なことです。しかしながら、次の論点は政治やメディア、そして教育で長年タブー視されてきた問題であるため、多くの日本人は答えることができません。 例えば、実戦で原爆を投下して大量の市民を巻き込んだ米国が正義に適ったものであるのか。戦争を早期に集結するために、本当に原爆投下が必要であったのかは、依然として議論が分かれます。というより、議論すら許されていないのが現状です。 米国在住のジャーナリストの日高義樹氏の最新刊『なぜアメリカは日本に二発の原爆を落としたのか』(PHP研究所)という本を出版しました。日高氏の精力的な取材に基づけば、日本に落とされた原爆は「人体実験」だというショッキングな内容が記されており、話題を呼んでいます。⇒http://amzn.to/NZg8yg 同書は、広島と長崎の原爆に限らず、東京をはじめとする大都市の空襲にも焦点を当て、米軍による非戦闘員(軍人以外の一般人)の大量虐殺は到底容認することはできないことを記しています。特に広島と長崎は通常爆弾の空襲を受けていませんでした。 つまり、米軍は一発の原爆の威力と人体や建造物への影響を試したかったと思われます。広島型(ウラン)、長崎型(プルトニウム)の原料の異なる原爆の“実験”であったというのは米国側のこうした都合によるものです。 また、東京大空襲で司令官カーチス・ルメイ米国中将は、東京の民家は小さな軍需工場であり、その空襲は非戦闘員への攻撃ではないとの理屈立てましたが、これを素直に受け入れることはできません。 実際、戦後に実施された東京裁判(正式には、極東国際軍事裁判。1946年5月3日から48年11月12日まで行われた)では、日本の戦争犯罪が裁かれました。 東条英機首相をはじめ、28名の指導者を裁いた東京裁判では、通常の戦争犯罪を含めて「平和に対する罪」「人道に対する罪」が柱となりました。 当裁判が国際法の観点を欠いたものであることは、上智大学の渡部昇一名誉教授らを筆頭に歴史家によって明らかにされています。 さらに、日本側から提出された却下史料を掲載した『東京裁判日本の弁明』(講談社学術文庫小堀桂一郎編)は熟読に値する書物です。⇒http://amzn.to/Q9ncUf 特に清瀬一郎弁護人の論文は秀逸ですが、一連の論文を精読すれば、広島と長崎の原爆投下や非戦闘員まで巻き込んだ大空襲こそ「平和に対する罪」であり「人道に対する罪」だと結論が導けます。 人類史上、原子爆弾を投下した国の大統領や指導者は一切謝罪することなく、投下された国民は「日本は悪い国だったから原爆を落とされた」と謝罪するのは奇妙です。 むしろ、「米国こそ裁かれるべきだ」と東京裁判で唯一日本無罪を主張したR・パール判事の意見にこそ耳を傾けるべきです。 最後に、8月9日に関して忘れられた歴史を紹介します。 1945年8月9日は、ソ連が日ソ不可侵条約を破棄して宣戦布告。満州や朝鮮、南樺太や千島列島に侵略をしました。日本大使館から本土に向けての電話回線は切断されており、完全な奇襲攻撃でした。 原爆投下とソ連の奇襲によるダブルパンチは、戦況が悪化していた日本軍には相当な痛手でした。 さらに悪いことに、ソ連は8月18日に千島列島の最東端の占守島を侵略。千島列島を不法占拠しました。 精鋭部隊でもあった戦車第十一連隊の活躍があったおかげで、北海道から東北地方の占領は免れたとはいえ、現在の北方領土はこの時に占拠されています。 要するに、スターリンによる手段を選ばない卑劣な手段が背景にあったということです。その意味で、「北方領土奪取は、火事場泥棒であった」と言わざるを得ません。 現在、日本は米国とロシアと友好関係にあります。幸福実現党は、日米同盟や日露通商協定を主張しているので、こうした議論は矛盾すると思われるかもしれません。 しかしながら、既に敗戦から67年が経過しました。米国は「真珠湾を忘れるな」と同盟国の日本を批判的に教育していますし、ロシアは9月2日を対日戦勝記念日として制定しています。 国によって歴史認識に違いがあるのは当然のことですが、日本だけが自虐史観を抱えたままでは、対等以上の外交はできません。同盟国だからといって一方的な受け入れは避けるべきです。 歴史認識は内政問題ですから、何か言われたら内政干渉として退ければよいだけです。親米とか反米の問題ではなく、独立国として当然のことです。 自虐史観=東京裁判史観の脱却は、幸福実現党の教育政策の柱の一つであり、今後も力を入れていく分野です。 8月15日の終戦記念日におきましては、党役員、候補者による靖國神社参拝も予定しており、今日の平和な日本を築いてくださった英霊への深い感謝と、豊かで誇り高き日本の復活を誓わせていただく予定です。(文責・中野雄太) 慰安婦碑問題で在米韓国人が反論。政府は強固に撤去をすすめよ 2012.06.13 前回、アメリカニュージャージー州の慰安婦石碑問題について紹介しました。私自身も慰安婦碑撤去の署名活動をし、最終的には3万以上の署名が集まったとされています。 さて、日本人による署名活動に対して、早速在米韓国人による反論がありました。 5月29日付のニューヨークタイムズ紙には在米韓国人による意見広告が掲載されました。意見広告は、今年の3月に次いで二回目ですが、今回の日本人による慰安婦撤去に関しての反論であることは間違いありません。⇒http://bit.ly/LU3mK7 記事にもある通り、韓国側はドイツのユダヤ人虐殺の姿勢に学ぶことを要求しています。 ナチスによるユダヤ人大虐殺と歴史的な資料価値自体に問題がある慰安婦問題を同列に扱うのはナンセンスであり、韓国側の要求は的外れです。 一体全体、どうやって20万もの慰安婦を強制連行したというのか、証拠となる書類や一次資料もないまま、アメリカのような第三国で一方的な歴史認識を浸透させる行為は許されません。 日本政府も当問題に対して正式に抗議をしており、自民党議員が近日に同市への訪問と慰安婦碑撤去を要求することが報道されました。 同様に、在米韓国人の権利を主張する韓国人有権者センターは、慰安婦碑があるパラセイズ・パーク市を訪問して抗議をする予定であることも分かっています。 厄介な問題は、同市のロトンド市長が、韓国側の主張を鵜呑みにし、記者会見で「慰安婦の碑は戦争と人権侵害が繰り返されないようにするための教育に必要だ」とコメントしていることです。⇒http://bit.ly/OnJPFW 国際社会においては「沈黙は金」ではありません。 きちんとした反論をしないと、アメリカのような第三国からもしっぺ返しをくらうことになります。実際、今回の慰安婦碑は、マイク本田議員が中心になって進めた日本への謝罪決議に基づいて設立されているのです。 前回も紹介した通り、マイク本田議員は河野談話が日本の慰安婦問題を公式に承認したと考えており、実際にアメリカ国内にも浸透しています。 パラセイズ・パーク市長が、慰安婦碑が教育上必要だと主張していることを見ると、残念ながら、韓国人による歴史操作はアメリカで成功していると言わざるを得ません。 そして、アメリカでは日本を糾弾する言葉として「Sex Slave(性奴隷)を積極的に行った国」として見なされつつあります。 この言葉は「Comfort women(慰安婦)」とは同じではありません。なぜなら、慰安婦は雇われている方々だからです。 これでは、私たちの先祖はあらゆる女性を傷つけたことを意味してしまいます。一国の政治家の謝罪は、外国では誇張されて伝えられるという危険性は、この事実を見ただけでも十分でしょう。 また、わが国は中国と「南京事件」に関する問題を抱えています。 特筆すべきことは、中国系アメリカ人のアイリス・チャン氏が記した「ザ・レイプ・オブ南京」(1997年)はアメリカ国内でも好意的に取り上げられ、アメリカ人の中では「なぜ日本人は南京事件に関して謝罪しないのか」という意見があることです。 加えて、中国の対外宣伝工作を行っている「中国人権発展基金会」と呼ばれる組織は2007年、アメリカ西海岸の名門スタンフォード大学に、アイリス・チャン氏の胸像を寄贈していることです。⇒http://bit.ly/L1ugnK 近年では、中国側は南京事件70周年にあたる2007年に何本も映画を作成し、国際社会で日本の非を主張しました。 最近、日本では名古屋市の河村たかし市長が南京事件に関して発言したことが取り上げられていますが、南京事件には歴史学者による精密な検証がなされており、アイリス・チャン氏の著作にはねつ造が多いことが判明しています。 彼女は2004年に謎の自殺をしていますが、いまだに真相は明らかではありません。にもかかわらず、中国は一向に対外宣伝工作をやめる気配はありません。このままでは以下のことが予想されます。 東洋事情に疎いアメリカ人は、アイリス氏の胸像を見て「日本は1937年に30万以上の南京市民を虐殺した」という歴史観が植え込まれ、第二のマイク本田議員が続々と誕生すること。そして、日本は外交上厳しい立場に置かれることです。 幸福実現党は、毅然とした外交と安全保障の強化を政策の柱に据えています。同時に、子供の学力低下に歯止めをかけ、歴史認識問題でも愛国心を醸成する教育を目指します。 国際社会で対等以上に渡り合う人材を輩出するためにも、歴史教育の見直しは急務です。今後も、引き続き歴史認識問題についても発信していく次第です。(文責:中野雄太) アメリカニュージャージー州の慰安婦石碑建立を考える 2012.06.06 最近FacebookなどのSNSで話題騒然となったアメリカニュージャージー州(以後NJ州)に設立された在米韓国人による従軍慰安婦碑問題が注目を浴びています。 政府と自民党も、当問題に対して外務省を通じてNJ州に意見と石碑撤回を求める運動を起こしています。(関連記事はこちら⇒http://bit.ly/Ng8Pkm) まずは、話題となっている慰安婦碑問題を見てみましょう。 アメリカNJ州パリセイズパーク市の図書館前には、日本の従軍慰安婦を糾弾する石碑が建立されています。「日本軍は、20万人の韓国人女性を慰安婦として強制連行した」ことが石碑には書かれています。 事の発端は、1993年、当時の官房長官であった河野洋平氏が「河野談話」で、従軍慰安婦に対する謝罪をしたことです。 しかしながら、当時官房副長官であった石原信雄氏は「随分探したが、日本側のデータには、強制連行を裏付けるものはない。慰安婦募集の文書や担当者の証言にも、強制にあたるものはなかった」とコメントしています(1997/3/9 産経)。 従軍とは、「軍属」といい、軍人ではなく軍に関連した仕事を行う者、例えば医師・看護婦、僧侶・神父などの宗教家やカメラマンなどの職種に従事する者を指しました(例:従軍看護婦)。 慰安婦は民間の業者が慰安婦を連れて軍に着いて行き商売をしていたのです。慰安婦は貧しい家庭に育ち親などに売られたり、業者にだまされて連れてこられたりしたのが実態です。 つまり、「従軍慰安婦」という概念はなかったのです。また、何かと日本軍による強制連行が指摘されますが、上記の通り強制連行の史実はなく、むしろ日本軍は衛生面の徹底管理や女性をだまして慰安婦にする悪徳業者を取り締まるなどして慰安婦を保護していたほどでした。 しかしながら、韓国国内では、李明博大統領が慰安婦像を日本大使館前に建立し慰安婦問題は再燃しています。ただ、普通に考えて一国の大使館前に慰安婦像を建立することは無礼極まりません。 法律上は、1965年日韓基本条約により戦後賠償が決着済みです。国家間の「示談」にあたる賠償問題が済んでいるにも関わらず、問題を蒸し返すほど愚かなことはないのです。 更に言えば、基本条約締結前に韓国は日本からの賠償を得るためにありとあらゆる被害を提示してきました。しかし、当時韓国政府は、慰安婦問題を一切持ち出しませんでした。これは、日本軍に連行された「従軍慰安婦」という存在が無かったことを物語っています。 貧しい家庭に育ち慰安婦となった女性の苦労には思いをはせることが必要ですが、慰安婦問題再燃はナンセンスであり、日本政府は断固抗議し、慰安婦碑撤回を求めるべきです。 問題は政治家が謝罪したこと 最大の問題は、当時の官房長官の河野氏が外交摩擦を避けるために、強制連行の事実が確認できないにもかかわらず、安易に丸く収めようとして謝罪してしまったことに帰着します。 日本では謝罪は美徳かもしれませんが、政治の世界では巨額の賠償金が動くことを意味します。しかも、国民の血税が使われます。 さらに、中国や韓国の姿勢を見ても分かる通り、謝罪しても一向に問題は解決しません。むしろ、要求がエスカレートしているほどです。 いわゆる「河野談話」にあたる謝罪声明は、1995年の「村山談話」、2010年の「管談話」と踏襲されてしまいました。 小泉総理も05年に同様の見解を発表したことがありますし、保守のプリンスと呼ばれた首相でさえ、07年の訪米前にニューズウィーク誌のインタビューで「軍の関与と強制連行に対する謝罪」にあたる見解を発表してしまいました。それほど、日本の政治家の間では慰安婦問題は鬼門となっています。 こうした政治家の曖昧な態度が、アメリカではマイク本田議員による日本政府に対する謝罪要求決議に至っています。日本側から猛烈な反論が識者を通じて行われましたが、これに対してマイク議員は河野談話を持ち出して反論をしたとされます。 要するに、日本は1993年の河野談話以降、日本を糾弾する勢力からは「国家が正式に慰安婦問題を認めた」と認識されてしまったのです。 日本国全体が歴史認識問題を直視するべき 国民全体でも、教育現場での教科書の採択から始まり、社会科教員の歴史認識を改めるのは至難の業です。社会科教師の率直な意見では、教科書だけでは問題解決にならないことが指摘されています。 今後、日韓交流を深めていく際に、日本人は卑屈で韓国人が高慢な態度をとられ、一体どうやって友好関係を築くというのでしょうか。そろそろ歴史認識問題を直視し、修正を加える時期に来ているのは間違いありません。(文責:中野雄太) 蓮舫議員「日本の若者への歴史教育が足りない」 2011.08.24 「日本は歴史上において中国を侵略した歴史がある。これは非常に痛ましい事実。しかし一部の日本人はこれを認めていない。日本の内閣メンバーはたまに中国の人たちを傷つける発言をしている。学校にしても家庭にしても、日本の若者への歴史に関する教育が足りないと思う。日中戦争のころの歴史に関して、多くの学校は自習という形をとっている」 今月21日に北京で開催された「第7回北京―東京フォーラム」(中国日報社と日本のNPOが主催)での蓮舫首相補佐官の発言です。 会議には、中日両国の政治界、ビジネス界、学術界、メディア界など各界から約600人が出席していました。 台湾人の父と日本人の母を持つ日本の議員で唯一の中国系(父親が台湾人)の女性議員ということで、ただでさえ中国メディアの注目を集めただけでなく、内閣府特命担当大臣を経て、国民啓蒙宣伝大臣(消費者及び食品安全担当)を歴任した「元大臣」の今回の発言は、外交上、日本の国益を大きく損ないかねず、決して看過できないものがあります。 何よりも、昭和12(1937)年7月7日の「廬溝橋事件」から、昭和20年8月15日の終戦まで続いた「日中戦争」が、日本の侵略戦争であったかどうかは、その立場によって様々な歴史的見解があり、歴史的にも、外交的にもまだ確定していない問題です。 中国はこの戦争を日本軍国主義による「中国侵略」だと主張し、日本に対して、繰り返し「過去の戦争責任」の追求と「正しい歴史認識」を強要してきました(靖国神社問題、教科書問題などがその典型です)。 その一方で、日本を戦後占領したマッカーサーが昭和26(1951)年5月、アメリカ上院の軍事外交合同委員会で証言したように、先の大戦は日本の侵略戦争ではなく、「自衛戦争」であったとする有力な見方も存在しています。歴史は多面的に見ていくことが大切です。 こうした歴史認識に関する問題は「国益」に深く関わるものであり、日本国民を代表する、しかも元大臣である現職の与党議員が、公の場で軽々しく発言すべきものではないはずです。 百歩譲って、もし蓮舫氏がそうした「自虐史観」を自らの信念として、普段から日本国民に向かって発言し、主張してきたのなら、一政治家の政治信条の発露として、許されるかもしれません。 しかし、蓮舫氏がそうした発言を国内で、日本国民に向かってしたという事実を寡聞にして知りません。 普段は日本国内で、日本国民に向かって言えない、そうした発言を、なにゆえに外国で、外国人に向かって発言するのでしょうか? それが日本の国益に関わることであることを知っての上での発言しょうか? そうした政治家は歴史上、「売国政治家」と言われています。 もしそうでないとすれば、2009年に「事業仕分け人」として、スーパーコンピュータの予算を削減するにあたって、「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」と発言、国民の猛反発と失笑をかった時と同じように、「思わず本音が出た」のでしょうか? いずれにしても、今回の発言によって、日本の「国益」を担う責任も自覚もなく、外国に阿(おもね)ることで、自らのパフォーマンスとする同女史の政治家としての素性が、また一段と明確に明らかになったと言えるかと思われます。 いずれにしても、蓮舫氏には、是非とも「中国の侵略の歴史」も学んでいただきたいものです。 1949年にウイグルを侵略し、1951年にはチベットに侵攻して併呑し数百万人を虐殺、1979年にはベトナムを武力侵略。また1989年には中国天安門で学生による民主化運動を軍隊で強行鎮圧。 さらに1992年領海法を制定し、95年にフィリピンが領有してきたミスチーフ環礁を占領。そして、2009年の尖閣諸島中国漁船衝突事件では、日本が固有の領土である尖閣諸島の領有を主張し、日本に対して様々な報復措置を実施した中国――。 まず、日本の子供たちを批判する前に、日本の政治家として、こうした中国の「侵略の歴史」を勉強すべきです。そして、正しい歴史教育がなされていないのは、「反日教育一色」の某国であることを勉強すべきです 「民主党にしても、自民党にしても、日本の政治家への歴史に関する教育が足りなかった。日中戦争のころの歴史に関して、多くの政治家は自習という形をとっていた。そして日本という国を滅ぼした」と、後世の日本人から非難されないように……。 しかし、この蓮舫氏の問題発言を報道したのは中国のチャイナネット(中国網通)一社のみ。日本のマスコミは一体全体、何をしているのでしょうか? (文責・矢内筆勝) すべてを表示する « Previous 1 … 28 29 30