共和党が徹底追及!中国とバイデン・ファミリーの危ない関係【後編】
幸福実現党党首 釈量子
◆ハンター氏とバオ氏の密接な関係
ジャッキー・バオ氏は、チャイナエナジー会長(葉簡明氏)のアメリカにおけるアシスタントをしていた関係もあり、ハンター氏に当時29歳の魅力的なアシスタントとして紹介されました。
以来、バオ氏は、バイデン・ファミリーとの関係を深めていきます。
バオ氏は、アシスタントとして、ホテルやフライトの予約、中国語への翻訳、ハンター氏の代理人としてチャイナエナジーとの関係を深めていきます。いわば中国にハンター氏は監視されていたわけです。
また、バオ氏とハンター氏がやり取りしたメールの中には「来年の願いの一つは、あなたがお酒を飲み過ぎないこと。あなたを幸せにするためには何でもするわ」などと書かれており、かなり「深い」関係だったことがわかります。
問題は、バイデン・ファミリーに対して、中国は情報戦を仕掛けられていた可能性があることを示しています。
メールの中には、バイデン氏が米国民に発表する4か月前の2018年12月に、「バイデン氏は2020年の大統領選に出馬すべきだと思う」というメールを送っていて、中国が都合の良い大統領として、バイデン氏を推したいのがよくわかります。
また、バオ氏はトランプ氏を貶めるため、次のような「ネガティブ・ストーリー」の提案までしていました。
「トランプは中国の役人を買収するために米国市民権を売った」
「トランプは中国との交渉の際に人権問題を棚上げした」
「トランプの関税は大失敗し、米国に莫大な損失をもたらした」
このように中国側のストーリーを吹き込んでいたわけで、大統領選中に情報戦が繰り広げられていたことになります。
しかし、このバオ氏が架け橋となったチャイナエナジーとの関係も終わりを迎えました。
2018年、チャイナエナジー副会長パトリック・フー氏が、米国連邦検察によって贈収賄の罪で逮捕されます。フー氏は中国情報機関の大ボスだったとわかったからです。
そして、ハンター氏とのジョイントベンチャー「ハドソン・ウェストⅢ」も、2018年11月に解散しました。
チャイナエナジー自体は、習近平政権が国内の企業に対する締め付け強化の流れで、創業者・葉簡明氏が横領罪で起訴され、2020年3月に破産し消滅しました。
中国当局が、潰しに入った可能性もあります。
◆中国に篭絡されたバイデン・ファミリー
2020年9月、アメリカ上院の国家安全保障委員会は、ハンター氏のビジネスが米国の政策に与えた影響を調査し、怪しいお金の流れも見えてきました。
たとえば2017年8月から2018年9月の期間にチャイナエナジーから「ハドソン・ウェストⅢ」に対して約480万ドル(約7億円)送金されています。
そして同期間に、ハンター氏の会社「オワスコ(Owasco)」から、おじのジム・バイデン氏の会社「ライオン・ホール・グループ(Lion Hall Group)」に140万ドル(約2億円)が渡っていました。
共和党はお金の動きが合法的なものだったかどうか、さらに追及を強めていくはずです。
共和党下院は、これらの事実関係を確認し、バオ氏とハンター氏の関係はビジネスパートナーを越えたものであって、ハンター氏が中国の情報機関によって篭絡されていた可能性があると主張しています。
女性スパイが中国共産党とバイデン・ファミリーをつないでいたとなれば、米国の国家安全保障上の大問題です。
◆自分の国は自分で守れる国へ
バイデン大統領が中国よりもロシアに関心が強いのは、中国に負い目があるからではないでしょうか。
米国人100万人以上が死亡した新型コロナの発生源の追及にバイデン大統領は全然関心がありません。
共和党は諦めずに、今年10月末、「新型コロナの発生源は武漢研究所の可能性が最も高い」というレポートを提出しました。
共和党が下院を奪還したことで、中国に弱腰のバイデン政権への追及が強まるのではないかと思われます。
また、ウクライナへの軍事支援も、無制限に認めるようなことはなくなると思います。その結果、米国が世界の脅威である中国に目を向けるようになることを期待します。
もし共和党の勢いが増して、2024年にトランプ大統領が再選を果たせば、米国は対中強硬路線に戻り、ロシアや北朝鮮の問題も変化し、日本にとっては光明が見えてくるかと思います。
ただ日本にとって大事なことは、中国の脅威に直面する危機の時代に、米国の政治に左右されることなく、「自分の国は自分で守れる国」へと生まれ変わっていく覚悟を持つことではないでしょうか。