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【米国中間選挙2022】共和党勝利ならウクライナ軍事支援縮小か?【後編】

https://youtu.be/YSW8iIMM1Fg

幸福実現党党首 釈量子

米国の保守系メディア「Washington Examiner」の社説「ケビン・マッカーシーのウクライナ支援のスタンスを正当化する3つの理由」の2つ目です。

(2)ウクライナで支援金が横領される可能性がある

これは、ゼレンスキー大統領が「反腐敗」を掲げて立候補しましたが、ウクライナの政治や経済が腐敗の温床になっているのは有名な話です。

例えば、「トランスペアレンシー・インターナショナル」という組織が毎年、世界各国の公務員と政治家が、どの程度汚職しているかを調査し、世界ランキングを発表しています。

2021年の「腐敗ランキング」を見ると、ウクライナは世界188カ国の中で122位でした。ちなみに、日本は18位です。

ウクライナの新興企業と政治家の癒着など、腐敗の問題はEU加盟の大きな壁となっており先進国並みの透明性が確保されていないとEUに加盟することはできません。

CNNも以前、「米国が提供した武器がウクライナに渡った後、どこでどのように使用されているかについて完全に把握できていない」と報道しました。

実際、南スーダンにも武器を横流しました。ジャベリンなどはすでに闇市場で売られています。

こうした懸念があるなか、米国の提供した武器の行き先がはっきりしないまま、軍事支援を続けることはできないということです。

(3)バイデン政権はウクライナ戦略目標を明確にすべき

三点目の理由は、バイデン政権はウクライナに関する戦略目標を明確にすべき、というものです。

バイデン政権はウクライナに対して何兆円ものお金を出していますが、どのように戦争を終わらせるかについて具体的な戦略を提示していない。

バイデン政権はゼレンスキー大統領に対して、プーチン大統領との条件交渉に臨むように働きかけるべきである。

米国民の負担のもとに、いつまでも戦争を続けることはできないじゃないか、ということです。

共和党の中には、マッカーシー氏と同じような考え方を持っている方が結構いますし、後押しするアメリカ世論が背後にあるということです。

今年5月に、400億ドルのウクライナ支援を採決する際(武器貸与法)にも、共和党の下院議員57名、上院議員11名が反対しました。

さらに、中間選挙で新たに立候補する共和党候補者の中には、ウクライナにこれ以上お金を出すことに反対を表明している人が数多くいます。

◆民主党議員の意見

民主党議員でも、マーカーシー氏の発言のあと、民主党下院のプラミラ・ジャヤパル氏(アメリカ下院初のインド系の女性議員)は、バイデン政権に対してウクライナ戦争で外交的努力を求める書簡を出しました。

民主党内の大反対にあって撤回しました。民主党の中も、一枚岩ではありません。

11月8日の中間選挙で共和党が下院を奪還し、ウクライナへの軍事支援が縮小すれば、ゼレンスキー大統領も停戦交渉に応じざる得ない状況が出てきます。

共和党が上院で多数派を取れば、その可能性はもっと高くなるでしょう。

幸福実現党は、日本も一日も早く停戦の枠組みを作るために動くべきだと思いますし、世界は中国の脅威に対峙することを優先すべきだと考えています。

釈 量子

執筆者:釈 量子

幸福実現党党首

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